JP2012087711A - 密閉型圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】スラスト部の摺動損失を低減し、面圧増加を防止することで、高効率、高信頼性の密閉型圧縮機を提供する。
【解決手段】主軸部111を支持する主軸受117のスラスト面121を、軸孔117aを中心に圧縮室116から離れる方向においてその面積が徐々に大きくなるように形成したことにより、ピストン118の圧縮作用に伴う反発荷重の垂直荷重が作用する圧縮室116から離れた領域での局所的な面圧を低減し、スラスト摺動部の摺動損失および偏った摩耗を低減するとともに、スラスト面121の全体の面積を低減することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、冷凍冷蔵庫等の冷凍サイクルに用いられる密閉型圧縮機に関するものである。
一般に、この種の密閉型圧縮機は、密閉容器内に、支持枠体であるブロックと、このブロックの上部に圧縮要素を、また、ブロックの下部に電動要素をそれぞれ配置した構成となっている。
そして、電動要素の回転子を固定したシャフトをブロックのほぼ中心に設けられたベアリング部にて回転可能に支持し、そのシャフトの回転により、電動要素の駆動力を圧縮要素に伝達している。
以下、図面を参照しながら上記従来の密閉型圧縮機について説明する。
図8は、従来の密閉型圧縮機の断面図、図9は、従来の密閉型圧縮機におけるブロックの正面図である。
図8、図9において、1は密閉容器であり、2はシャフト、3はロータ、4はステータであり、ロータ3とステータ4は、一対となって電動要素であるモータを構成している。シャフト2はロータ3に圧入されている。また、5はコンロッド、6はシリンダ、7はピストン、8はピストンピン、9はブロックである。
シャフト2の偏心部であるクランクピン11に取り付けられたコンロッド5、およびコンロッド5の他端に取り付けられ、かつピストン7に固定されたピストンピン8によって、ピストン7とシリンダ6を主体とする圧縮要素が形成される。10は冷凍機油であり、密閉容器1の下部に滞留している。
シャフト2の上部には、前述したように偏心回転して圧縮要素のピストン7を往復駆動させるクランクピン11と釣合板12が設けられている。また、ブロック9のベアリング部15の上端面には、スラスト荷重を受けるスラスト面14が設けられている。ブロック9のベアリング部15の上端面に設けられたスラスト面14と釣合板12の下面が直接摺動することにより、密閉型圧縮機内にスラスト摺動部を構成している。
特開2000−120540号公報
支持枠体であるブロック9の上部に圧縮要素、およびブロック9の下部に電動要素を設けた圧縮機においては、圧縮過程において、シャフト2のクランクピン11の側面に、シリンダ6内圧力とボア径によって支配されるピストン荷重の反力が負荷として作用する。
また、シャフト2とブロック9に設けられたベアリング部15には、10〜30μm程度のクリアランスがあることから、シャフト2は傾き、スラスト摺動部やジャーナル摺動部において接触する。スラスト摺動部には、このピストン荷重の影響を受け、シャフト2
とロータ3の自重以上の荷重が負荷となって作用する。
以上のことから、支持枠体であるブロック9の上部に圧縮要素、およびブロック9の下部に電動要素を設けた圧縮機は、スラスト荷重としてシャフト2とロータ3の自重以外にピストン荷重の影響が付加され、スラスト摺動部の面圧が局所的に増加する、いわゆる片当たりが生じ易い構造であった。
かかることから、従来のこの種密閉型圧縮機においては、局所的に増加するスラスト摺動部の面圧を低減させるために、スラスト部全体の摺動面積を確保して、スラスト部の局所的な面圧増加を防いでいる。
しかしながら、スラスト摺動部の摺動面積を増加させると、スラスト摺動部での摺動抵抗が増加するため、スラスト摺動部の摺動損失が増加し、効率を低下させてしまうという課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、高効率で信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の密閉型圧縮機は、シャフトの主軸部を軸支する主軸受の先端部に、シャフトのフランジ部が当接し、かつ前記回転子と前記シャフトの自重による垂直方向の荷重と、ピストンの圧縮作用に伴う反発荷重の垂直荷重を支持するスラスト受部を設け、前記スラスト受部における前記シャフトのフランジ部が当接する面を、前記圧縮室に近い側よりも該圧縮室から離れた側の面積が大きくなるように形成したもので、前記スラスト受部における前記シャフトのフランジ部が当接する面において、前記ピストン荷重の影響による垂直荷重が局所的にかかる荷重側の面圧を低減し、スラスト摺動部の摺動損失、および偏摩耗を低減することができる。
本発明の密閉型圧縮機は、ピストン荷重の影響による垂直荷重が局所的にかかる位置の摺動面積を確保することにより、スラスト摺動部の摺動損失と偏摩耗を低減し、高効率で信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の縦断面図 同実施の形態1におけるシリンダブロックの上方からの正面図 同実施の形態1における密閉型圧縮機の要部断面図 同実施の形態1における密閉型圧縮機の電動要素の要部拡大断面図 同実施の形態1における密閉型圧縮機の圧縮作用に伴う反発荷重の変化図 本発明の実施の形態2における密閉型圧縮機の圧縮要素部の縦断面図 同実施の形態2における密閉型圧縮機の圧縮要素部における要部の分解斜視図 従来の密閉型圧縮機の縦断面図 従来の密閉型圧縮機のブロックの正面図
請求項1に記載の発明は、密閉容器内に潤滑油を貯溜するとともに、固定子と回転子を備えた電動要素と、前記電動要素によって駆動される圧縮要素を収容し、前記圧縮要素を、主軸部とフランジ部を介して形成された偏心軸部を有し、かつ前記回転子が固定されたシャフトと、円筒形の圧縮室を備えたシリンダブロックと、前記圧縮室内で往復運動する
ピストンと、前記ピストンと前記偏心軸部を連結する連結機構と、前記シリンダブロックと連続し、かつ前記シャフトの前記主軸部を軸支する主軸受を具備した構成とし、前記主軸受において前記シャフトのフランジ部が当接する先端部に、前記回転子と前記シャフトの自重による垂直方向の荷重と、前記ピストンの圧縮作用に伴う反発荷重の垂直荷重を支持するスラスト受部を設け、前記スラスト受部における前記シャフトのフランジ部が当接する面を、前記圧縮室に近い側よりも該圧縮室から離れた側の面積が大きくなるように形成したものである。
かかる構成とすることにより、ピストンの圧縮作用に伴う反発荷重における垂直方向の荷重を受ける側の面圧増加を抑制することができる。
換言すると、局所的に作用する偏荷重を受けるスラスト面の面積を大きくすることにより、該スラスト面の反対側に位置するスラスト面の面積を小さくし、その結果、スラスト面の全体の面積を、偏荷重を受けるスラスト面と該スラスト面の反対側に位置するスラスト面の面積が略一様に形成された構成よりも小さくすることもできる。
したがって、前記フランジ部下面と前記スラスト受部における前記シャフトのフランジ部が当接する面で形成されるスラスト摺動部の摺動損失を低減し、さらに前記ピストンの圧縮作用に伴う荷重を局所的に受ける面の面積を大きく確保して局所的な摩耗を防止することにより、スラスト受部の偏摩耗を抑制することができ、その結果、高効率で信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記スラスト受部における前記シャフトのフランジ部が当接する面に、前記主軸部が貫通する軸孔と前記軸受の外周部を連通する油溝を設けたものである。
かかる構成とすることにより、前記ピストンの圧縮作用に伴う荷重を局所的に受ける面の面積を確保することができ、局所的な面圧の増加を抑制するとともに、より多くの潤滑油を、前記フランジ部下面と前記スラスト受部における前記シャフトのフランジ部が当接する面で形成されるスラスト摺動部へ供給することができ、該スラスト摺動部の摩耗を低減することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記スラスト受部における前記シャフトのフランジ部が当接する面を、前記圧縮室側から離れるにつれて徐々に低くなるように傾斜させたものである。
かかる構成とすることにより、前記スラスト摺動部の片当たりを回避することができ、さらに局所的な面圧増加を防止することができる。その結果、密閉型圧縮機においてさらに高い信頼性を得ることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明において、前記スラスト受部における前記シャフトのフランジ部が当接する面の表面に、窒化処理、CrN、TiN等のセラミックコーティングを施したものである。
かかる構成とすることにより、前記スラスト摺動部の低摩擦係数および硬度を向上することができる。その結果、さらに前記スラスト摺動部の摺動損失を低減し、密閉型圧縮機の高効率化をはかり、高い信頼性を確保することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明において、前記スラスト受部を、前記主軸受と別の部品より構成したものである。
かかる構成とすることにより、スラスト受部の異なるシリンダブロック、あるいは主軸受への組み込みが可能となり、汎用性を高めることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の発明において、前記電動要素を、前記固定子の磁気中心に対し、回転子の磁気中心の位置が下方となるように構成したものである。
かかる構成とすることにより、前記電動要素の運転時において、磁気吸引力により回転子に固定されたシャフトを上方に引き上げる力が作用するため、前記回転子とシャフトの自重による垂直方向の荷重(スラスト荷重)が低減されることから、さらに高い信頼性を有する密閉型圧縮機を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の縦断面図である。図2は、同実施の形態1における密閉型圧縮機を構成するシリンダブロックの上方からの正面図である。図3は、同実施の形態1における密閉型圧縮機の要部断面図である。図4は、同実施の形態1における密閉型圧縮機を構成する電動要素の要部拡大断面図である。図5は、同実施の形態1における密閉型圧縮機の圧縮作用に伴う反発荷重の変化図である。
図1乃至図5において、密閉型圧縮機を構成する密閉容器101の内部には、潤滑油102を貯溜するとともに、固定子103と回転子104とを備えた電動要素105と、電動要素105の上方に配設され、かつ電動要素105によって駆動される圧縮要素106が配置されている。
圧縮要素106を構成するシャフト110は、回転子104が焼嵌め固定された主軸部111と、主軸部111に形成されたフランジ部112と、このフランジ部112に、主軸部111に対して偏心した位置に形成された偏心軸部113を具備している。また、シャフト110の内部には、給油機構114が設けられ、シャフト110の表面には、一端が給油機構114に連通し、他端がフランジ部112の下面に延びる給油溝114aが螺旋状に設けられている。
圧縮要素106を構成するシリンダブロック115には、図中水平方向に延びる略円筒形の圧縮室116が形成され、また、圧縮室116とは略直角で、図中下方に延びる主軸受117が設けられている。この主軸受117には、シャフト110の主軸部111が貫通する軸孔117a(図2)が設けられている。
さらに、シリンダブロック115の圧縮室116には、ピストン118が往復摺動自在に挿入されている。このピストン118は、一端をこのピストン118に設けられたピストンピン120が回動可能に貫通し、他端を偏心軸部113が回動可能に貫通した連結機構119によってシャフト110と連結されている。
シリンダブロック115における主軸受117の上端面には、シャフト110が軸孔117aを貫通した状態において、回転子104とシャフト110の自重による垂直方向の荷重と、後述するピストン118の圧縮作用に伴う荷重の影響による垂直方向の荷重を支持するスラスト面(本発明のスラスト受部に相当)121を備えている。このスラスト面121は、フランジ部112の下面と直接摺動することにより、スラスト摺動部を構成し
ている。
スラスト面121は、平面から見ると図2に示すように略真円に形成され、その中心Cは、軸孔117aの中心cに対して規制した方向(圧縮室116と反対方向)に所定寸法ずらし、偏心した位置となっている。
すなわち、スラスト面121は、圧縮室116から離れる方向においてスラスト幅124が大きく形成されていることに伴い、その面積が圧縮室116から離れる方向において徐々に大きくなるように形成されている。
さらに、スラスト面121は、ピストン118の圧縮作用に伴う反発荷重F1の影響による垂直方向の荷重F2が作用する側の領域、すなわち、圧縮室116に遠い側の領域を、圧縮室116に近い側の領域よりも低くなるように傾斜した表面に形成されている。
また、スラスト面121における圧縮室116に最も近い位置には、圧縮室116の軸線方向(軸孔117aの直径方向)に延びる油溝127が設けられている。この油溝127の形成により、給油機構114によって汲み上げられ、給油溝114aを通過した潤滑油が、スラスト面121とフランジ部112で形成されるスラスト摺動部を主体に潤滑する。
さらに、油溝127を圧縮室116に最も近い位置に設けることにより、スラスト面121における圧縮室116に遠い側の領域において、シャフト110のフランジ部112と摺動する面積を確保している。
また、スラスト面121は、周知の工法によって窒化処理、CrN、TiN等のセラミックコーティングが施され、低摩擦と高硬度の表面に加工されている。
電動要素105は、固定子103のコアに設けたティース部(図示せず)に巻き線を集中巻きした集中巻き型の電動要素105である。そして、図4に示すように、電動要素105を構成する固定子103の固定子の磁気中心125に対し、回転子104の回転子の磁気中心126が所定寸法t下方にずれるように固定子103と回転子104を配置している。
さらに、電動要素105は、周知の如くインバータ制御により異なる回転数で運転することができ、最高回転数は80Hz(通常は60Hz)に設定されている。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作を説明する。
電動要素105への通電により、回転子104はシャフト110を回転させ、これに伴って偏心軸部113の回転運動が、連結機構119を介してピストン118に伝えられる。その結果、ピストン118は、圧縮室116内を往復運動する。
このピストン118の運動により、冷媒ガスは冷却システム(図示せず)から圧縮室116内へ吸入され、圧縮された後に再び冷却システムへと吐出される。
上述のシャフト110の回転に伴い、シリンダブロック115の上端面に形成されたスラスト面121には、図4に示すように、回転子104とシャフト110の自重による垂直方向の荷重F3が全面に作用するとともに、ピストン118の圧縮作用に伴う反発荷重F1の影響による垂直方向の荷重(分力)F2が局所的に作用する。したがって、この荷重F2は、シャフト110に設けられたフランジ部112の下面とスラスト面121の直
接摺動において、フランジ部112の下面とスラスト面121との接触面積の大きさにより、摺動損失および面圧に影響を及ぼすこととなる。
次に、図4、図5を参照しながら、スラスト面121において局所的にかかるピストン118の反発荷重F1の影響による垂直方向の荷重F2について説明する。
ピストン118に作用する反発荷重F1は、圧縮室116内の圧力と圧縮室116の内径によって支配され、図5に示すように、圧縮行程後半の330deg付近において最大となり、連結機構119を介してシャフト110に大きく作用する。
最大反発荷重F1が発生する圧縮行程後半において、偏心軸部113は圧縮室116側に位置し、ピストン118に作用する反発荷重F1は、連結機構119を介して、偏心軸部113に作用する。
また、シャフト110の主軸部111の直径と主軸受117の軸孔117aの直径には、10〜30μm程度のクリアランスが設定されていることから、シャフト110には傾きが生じる。この傾きに伴い、偏心軸部113に作用した反発荷重F1により、スラスト面121における圧縮室116と略反対側の領域に反発荷重F1の垂直方向の荷重F2が分力として作用する。
したがって、スラスト面121全体には、回転子104とシャフト110との自重による垂直方向の荷重F3が作用し、さらに圧縮室116と略反対側の領域には、反発荷重F1の影響による垂直方向の荷重F2が作用する。
ここで、軸孔117aの中心cの位置とスラスト面121の中心Cの位置を所定寸法ずらすことにより、スラスト面121を形成するスラスト幅124が全体に亘って不均一となる。
すなわち、局所的にピストン118の圧縮作用に伴う反発荷重F1の影響による垂直方向の荷重F2を受ける側(圧縮室116から遠く離れた側)の領域のスラスト幅124を大きく確保し、反対側(圧縮室116に近い側)のスラスト幅124を小さくすることにより、局所的にかかるピストン118に作用する反発荷重F1の影響による垂直方向の荷重F2に起因した面圧増加を抑制することができる。
その結果、フランジ部112の下面とスラスト面121が形成するスラスト摺動部の摺動損失を低減することができる。また、局所的にピストン118に作用する反発荷重F1の影響による垂直方向の荷重F2を受ける側の面圧増加を防止することにより、スラスト面121の偏摩耗を低減することで、密閉型圧縮機の効率向上と信頼性の向上をはかることができる。
また、スラスト面121に油溝127を設けているため、油溝127からスラスト面121への給油量を増加することができ、より多くの潤滑油102がスラスト面121の摺動部を潤滑する。また油溝127を、スラスト面121において、局所的にかかるピストン118の圧縮作用に伴う反発荷重F1の影響による垂直方向の荷重F2が作用する側と反対側に、すなわち、スラスト幅124の小さい領域に設けることで、面圧が大きく作用する側の摺動面積(摺動に供する面積)を確保することができ、面圧増加を防止することができる。その結果、スラスト面121の摺動部の潤滑状態を良好とし、密閉型圧縮機の信頼性をさらに高めることができる。
さらに、スラスト面121は、窒化処理、CrN、TiN等のセラミックコーティング
を施しているため、低摩擦と高硬度の表面であり、フランジ部112の下面とスラスト面121との接触面の摺動抵抗をより低減することができる。したがって、スラスト摺動部の摺動損失をより低減して効率の向上をはかり、また、スラスト面121の表面硬度を高めることによってスラスト摺動部の耐摩耗性を向上することができる。
そして、このスラスト面121の低摩擦、高硬度加工により、スラスト面121全体の摺動に作用する面積をより小さくし、さらに低摩擦化をはかることができる。
また、スラスト面121において、ピストン118の圧縮作用に伴う反発荷重F1の影響による垂直方向の荷重F2が作用する側の領域を、圧縮室116に近い側の領域よりも低くなるように傾斜させることにより、フランジ部112の下面を全体的にスラスト面121の全面に当接させることができる。その結果、スラスト摺動部の片当たりをさらに回避することができ、局所的な面圧増加を防止してスラスト摺動部の偏摩耗を抑制することができる。
一方、電動要素105は、固定子の磁気中心125に対して回転子の磁気中心126の相対位置を下方にずらすように回転子104を配設しているため、磁気吸引力により回転子104に固定されたシャフト110を上方に引き上げる力が作用する。その結果、回転時において回転子104とシャフト110の自重による垂直方向の荷重が低減され、スラスト面121の面圧が低減されることから、さらに高い信頼性を得ることができる。
なお、本実施の形態1においては、圧縮要素106が電動要素105の上部に配設された構成について説明したが、圧縮要素106が電動要素105の下部に配設された構成の密閉型圧縮機についても同様に実施することができ、同様の作用効果が期待できる。
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2における密閉型圧縮機の圧縮要素部の縦断面図である。図7は、同密閉型圧縮機の圧縮要素部における要部の分解斜視図である。なお、密閉型圧縮機の全体構成は、図1と実施の形態1の説明を援用し、ここでは、実施の形態1と相違する構成と動作を主体に説明する。したがって、実施の形態1と同様の構成要件については、同一の符号を付して説明する。
図6、図7において、実施の形態1と大きく相違する構成は、実施の形態1で説明したスラスト面121に相当する部分である。
すなわち、本実施の形態2は、シリンダブロック115を構成する主軸受117の上部(圧縮要素106側)で、かつ軸孔117aを囲うように所定深さの凹部200を設け、この凹部200に環状のスラスト軸受(本発明のスラスト受部に相当)210を嵌入した構成が、先の実施の形態1と大きく相違する。
凹部200は、略真円に形成され、軸孔117aの周辺部をスラスト軸受210の支持面201とし、その支持面201の面積は、圧縮室116と反対方向の領域が徐々に大きくなるように形成されている。また、凹部200の周縁の一部には、外方に延出する小凹部202が設けられている。
スラスト軸受210は、外形が略真円に形成され、凹部200への嵌入状態において、その軸受面213が凹部200から軸孔117aの軸方向へ若干突出する厚さに設定され、中央部の貫通孔211は、その軸心が軸孔117aの軸心c1と一致するように形成されている。また、スラスト軸受210の外周の一部には、凹部200に設けた小凹部202に嵌合する凸部212が設けられている。
したがって、スラスト軸受210は、その軸受面213を、凹部200と同様に、圧縮室116と反対方向の領域の面積(スラスト幅215)が徐々に大きくなるように形成され、また、小凹部202と凸部212の嵌合によって回り止めされている。
また、スラスト軸受210の少なくとも軸受面213には、実施の形態1と同様に、周知の工法によって窒化処理、CrN、TiN等のセラミックコーティングが施され、低摩擦と高硬度の表面に加工されている。
さらに、軸受面213は、スラスト軸受210の厚さ寸法を調整する、あるいは凹部200の支持面201を加工することにより、圧縮室116に遠い側の領域が、圧縮室116に近い側の領域よりも低くなるように傾斜している。
また、スラスト軸受210の軸受面213の一部には、実施の形態1の油溝127と同様の機能を有する油溝214が貫通孔211の直径方向に設けられている。本実施の形態2において、油溝214は、軸受面213における圧縮室116に最も近い位置に設けられている。
この油溝214の形成により、給油機構114によって汲み上げられ、給油溝114aを通過した潤滑油が、軸受面213とフランジ部112で形成されるスラスト摺動部を主体に潤滑する。
上記構成において、電動要素105への通電により、回転子104が回転し、これに伴って圧縮要素106が動作する。
その結果、実施の形態1で説明したように、冷媒ガスが冷却システム(図示せず)から圧縮室116内へ吸入され、圧縮された後に再び冷却システムへと吐出される。
本実施の形態2においても、シャフト110の回転に伴い、主軸受117のスラスト軸受21には、図6に示すように、回転子104とシャフト110の自重による垂直方向の荷重F3が全面に作用するとともに、ピストン118の圧縮作用に伴う反発荷重F1の影響による垂直方向の荷重F2(分力)が局所的に作用する。
したがって、この荷重F2は、シャフト110に設けられたフランジ部112の下面とスラスト軸受210の軸受面213の直接摺動において、フランジ部112の下面と軸受面213との接触面積の大きさにより、摺動損失および面圧に影響を及ぼすこととなるが、実施の形態1で説明したように、局所的にピストン118の圧縮作用に伴う反発荷重F1の影響による垂直方向の荷重F2を受ける側(圧縮室116から遠く離れた側)の領域の面積(スラスト幅215)を大きく確保し、反対側(圧縮室116に近い側)の領域の面積(スラスト幅215)を小さくすることにより、局所的にかかるピストン118に作用する反発荷重F1の影響による垂直方向の荷重F2に起因した面圧増加を抑制することができる。
その結果、実施の形態1と同様に、フランジ部112の下面とスラスト軸受210の軸受面213が形成するスラスト摺動部の摺動損失を低減することができる。また、局所的にピストン118に作用する反発荷重F1の影響による垂直方向の荷重F2を受ける側の面圧増加を防止することにより、軸受面213の偏摩耗を低減し、密閉型圧縮機の効率向上と信頼性の向上をはかることができる。
また、スラスト軸受210の軸受面213に油溝214を設けているため、油溝214
から軸受面213への給油量を増加することができ、より多くの潤滑油102が軸受面213の摺動部を潤滑する。また油溝214を、軸受面213において、局所的にかかるピストン118の圧縮作用に伴う反発荷重F1の影響による垂直方向の荷重F2が作用する側と反対側に、すなわち、スラスト幅215の小さい領域に設けることで、面圧が大きく作用する側の摺動面積(摺動に供する面積)を確保することができ、面圧増加を防止することができる。その結果、スラスト軸受210の軸受面213の摺動部の潤滑状態を良好とし、密閉型圧縮機の信頼性をさらに高めることができる。
さらに、軸受面213は、窒化処理、CrN、TiN等のセラミックコーティングを施していることに伴い、低摩擦と高硬度の表面となっており、フランジ部112の下面と軸受面213との接触面の摺動抵抗をより低減することができる。したがって、スラスト摺動部の摺動損失をより低減して効率の向上をはかり、また、軸受面213の表面硬度を高めることによってスラスト摺動部の耐摩耗性を向上することができる。
そして、このスラスト軸受210の軸受面213の低摩擦、高硬度加工により、スラスト軸受210における軸受面213全体の摺動に作用する面積をより小さくし、さらに低摩擦化をはかることができる。
また、スラスト軸受210の軸受面213において、ピストン118の圧縮作用に伴う反発荷重F1の影響による垂直方向の荷重F2が作用する側の領域、すなわち、圧縮室116に遠い側の領域を、圧縮室116に近い側の領域よりも低くなるように軸受面213を傾斜させることにより、実施の形態1と同様に、スラスト摺動部の片当たりをさらに回避することができ、局所的な面圧増加を防止してスラスト摺動部の偏摩耗を抑制することができる。
さらに、スラスト軸受210は、主軸受117と別部品であるため、主軸受117とは別加工となる。したがって、軸受面213に施す窒化処理、CrN、TiN等のセラミックコーティング加工、あるいは、圧縮室116側から遠ざかるにつれて徐々に低くなるように傾斜させる面加工等が容易となる。
その結果、セラミックコーティング加工の度合いを安価かつ容易に調整・設定することができ、また軸受面213の傾斜加工が容易であることから、能力違いの圧縮機へも適応が可能となり、軸受部品としての汎用性を高めることができる。
なお、本実施の形態2においても、圧縮要素106が電動要素105の下部に配設された構成の密閉型圧縮機へ同様に実施することができ、同様の作用効果が期待できる。
以上のように、本発明にかかる密閉型圧縮機は、スラスト部の摺動損失を低減し、高い信頼性が得られることから、エアーコンディショナーや冷凍冷蔵装置等の冷凍機器に適用することができる。
101 密閉容器
102 潤滑油
103 固定子
104 回転子
105 電動要素
106 圧縮要素
110 シャフト
111 主軸部
112 フランジ部
113 偏心軸部
115 シリンダブロック
116 圧縮室
117 主軸受
117a 軸孔
118 ピストン
119 連結機構
121 スラスト面(スラスト受部)
125 固定子の磁気中心
126 回転子の磁気中心
127 油溝
210 スラスト軸受(スラスト受部)
214 油溝

Claims (6)

  1. 密閉容器内に潤滑油を貯溜するとともに、固定子と回転子を備えた電動要素と、前記電動要素によって駆動される圧縮要素を収容し、前記圧縮要素を、主軸部とフランジ部を介して形成された偏心軸部を有し、かつ前記回転子が固定されたシャフトと、円筒形の圧縮室を備えたシリンダブロックと、前記圧縮室内で往復運動するピストンと、前記ピストンと前記偏心軸部を連結する連結機構と、前記シリンダブロックと連続し、かつ前記シャフトの前記主軸部を軸支する主軸受を具備した構成とし、前記主軸受において前記シャフトのフランジ部が当接する先端部に、前記回転子と前記シャフトの自重による垂直方向の荷重と、前記ピストンの圧縮作用に伴う反発荷重の垂直荷重を支持するスラスト受部を設け、前記スラスト受部における前記シャフトのフランジ部が当接する面を、前記圧縮室に近い側よりも該圧縮室から離れた側の面積が大きくなるように形成した密閉型圧縮機。
  2. 前記スラスト受部における前記シャフトのフランジ部が当接する面に、前記主軸部が貫通する軸孔と前記軸受の外周部を連通する油溝を設けた請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  3. 前記スラスト受部における前記シャフトのフランジ部が当接する面を、前記圧縮室側から離れるにつれて徐々に低くなるように傾斜させた請求項1または2に記載の密閉型圧縮機。
  4. 前記スラスト受部における前記シャフトのフランジ部が当接する面の表面に、窒化処理、CrN、TiN等のセラミックコーティングを施した請求項1から3のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
  5. 前記スラスト受部を、前記主軸受と別の部品より構成した請求項1から4のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
  6. 前記電動要素を、前記固定子の磁気中心に対し、回転子の磁気中心の位置が下方となるように構成した請求項1から5のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
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