JP2012021227A - 高炉操業方法および炉頂バンカー - Google Patents

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【課題】高炉操業において鉱石コークス混合装入法を用いる際に、還元効率を高めて、より効率的な高炉の操業を行い、コークスの使用量を低減できる、高炉操業方法を提供すること。
【解決手段】高炉の炉頂部から原料を装入して、炉内にコークス層と、コークス2と鉱石1とが混合されたコークス混合鉱石層とを交互に堆積させる際に、コークス混合鉱石層内でコークス2を上部に偏析させることを特徴とする高炉操業方法を用いる。コークス混合鉱石層の上部50体積%内に混合されるコークスの60質量%以上が混合されていること、ベルレス装入装置を用い、コークスと鉱石とが混合された混合原料がベルレス装入装置の炉頂バンカーから排出される際に、該排出の末期に混合原料中のコークスの混合率が増加するような分布を形成し、ベルレス装入装置の旋回シュートを炉中心から炉壁方向へと傾動させながら混合原料を炉内に装入することが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、高炉の炉頂部から原料を装入してコークス層と鉱石層とを交互に堆積させる際に、鉱石層中にコークスをあらかじめ混合させて装入する、鉱石コークス混合装入法を用いる高炉操業方法に関する。
高炉の効率的な操業にとって、炉内のガスを半径方向に適切に分配する必要がある。その炉内ガス流分布を制御するために、コークスの装入地点を調整し、主として通気の確保が行われてきた。さらに、近年では炉頂装入設備が発展したことから、鉱石−コークスの混合装入が可能となり、通気と還元効率双方の向上が可能となっている。
高炉操業では、通常、炉頂から鉱石とコークスとをそれぞれが交互に層状となるように装入して鉱石層とコークス層とを形成している。これに対して、鉱石層中にコークスをあらかじめ混合させて装入することで、鉱石層自体の還元性を向上させる方法が鉱石コークス混合装入法である(例えば、特許文献1、2参照。)。鉱石層とコークス層とを形成する通常の操業では、融着帯において、鉱石層の空隙率の低下により通気性が悪化し、鉱石とコークスの接触が少なく還元反応が停滞する。鉱石コークス混合装入法では、融着帯において、鉱石中に混合されたコークスにより融着層の粗大化が抑制され、空隙が確保され、通気性が向上し、鉱石とコークスとの接触が増加して、還元性が向上する。
特許文献1においては、ベルレス装入装置を用いて鉱石コークス混合装入を行うために、鉱石とコークスをベルトコンベア上で積層させるように切り出して、炉頂バンカーから高炉内へ装入し、「コークス混合鉱石層」を形成する方法を採用している。
また、特許文献2においては、複数の炉頂バンカーを有するベルレス装入装置を用いて高炉に原料を装入する際に、鉱石とコークスとを別々の炉頂バンカーに装入し、炉頂バンカーからの排出時に鉱石とコークスの一部を同時に排出して高炉内へ装入し、コークス混合鉱石層を形成する方法を採用している。
これらの技術は、コークスの単独装入と、鉱石コークス混合装入を交互に行なう方法である。コークスと鉱石とが混合されたコークス混合鉱石層では、鉱石とコークスとがほぼ均一に混合されている。
特開平03−211210号公報 特開2004−107794号公報
近年、環境問題の観点から、高炉でのコークスの使用量をできるだけ低減できる技術の開発が求められている。したがって鉱石コークス混合装入法においても、還元率を一層向上させて、高炉におけるコークスの使用量を低減することが期待される。
そこで本発明の目的は、高炉操業において鉱石コークス混合装入法を用いる際に、還元効率を高めて、より効率的な高炉の操業を行い、コークスの使用量を低減できる、高炉操業方法を提供することにある。
このような課題を解決するための本発明の特徴は以下の通りである。
(1)高炉の炉頂部から原料を装入して、炉内にコークス層と、コークスと鉱石とが混合されたコークス混合鉱石層とを交互に堆積させる際に、前記コークス混合鉱石層内でコークスを上部に偏析させることを特徴とする高炉操業方法。
(2)コークス混合鉱石層の上部50体積%内に前記コークス混合鉱石層内に混合されるコークスの60質量%以上が混合されていることを特徴とする(1)に記載の高炉操業方法。
(3)ベルレス装入装置を用い、コークスと鉱石とが混合された混合原料が前記ベルレス装入装置の炉頂バンカーから排出される際に、該排出の末期に前記混合原料中のコークスの混合率が増加するような分布を形成し、1バッチの装入を2層として旋回シュートを折り返して前記混合原料を炉内に装入することを特徴とする(1)または(2)に記載の高炉操業方法。
(4)高炉の無次元半径で0.7〜1.0の範囲内に、前記コークス混合鉱石層を堆積させることを特徴とする(1)から(3)のいずれかに記載の高炉操業方法。
(5)前記コークス混合鉱石層中のコークスの平均粒径が、コークス混合鉱石層中の鉱石の平均粒径の1.3倍以上であることを特徴とする(1)から(4)のいずれかに記載の高炉操業方法。
(6)コークスと鉱石との混合原料を高炉に装入する炉頂バンカーであって、該炉頂バンカー内上部に傾斜角度が操業中に調整可能な偏析制御板を設置して、前記炉頂バンカーに装入される混合原料の落下位置を、該炉頂バンカーの排出口に近い高炉の中心軸寄りと高炉の外周寄りに切り替えることで、該炉頂バンカーから排出される原料のコークス混合率を排出初期から末期で制御可能としたことを特徴とする炉頂バンカー。
本発明によれば、鉱石の還元効率を高めることができ、より効率的な高炉の操業が可能となる。
これによりコークスの使用量を低減することができるので、CO2の発生を削減して、地球環境に貢献できる。
コークス混合鉱石層の模式図(上部偏析)。 コークス混合鉱石層の模式図(均一混合)。 鉱石の平均還元率の変化を示すグラフ。 炉頂バンカー内の偏析制御板の設置例(原料が炉頂バンカーの中心付近に落下)。 炉頂バンカー内の偏析制御板の設置例(原料が炉頂バンカーの外周部分に落下)。 炉頂バンカーから排出される原料のコークス混合率の経時変化を示すグラフ。 高炉無次元半径位置におけるガス利用率を示すグラフ。
高炉の炉頂部から原料を装入してコークス層と鉱石層とを交互に堆積させる際に、鉱石層中にコークスをあらかじめ混合させて装入する、鉱石コークス混合装入法においては、コークスと鉱石とが混合されたコークス混合鉱石層では、鉱石とコークスとが均一に混合されていることが前提である。しかし、コークス層とコークス混合鉱石層とが層状に重なる炉内において、マクロ的にはコークス層とその上部に積層されたコークス混合鉱石層との境界では、コークス層近傍の鉱石量に対して、還元ガスの量が余剰であるため、ガス利用率(以下、還元効率と記載する。)が低下するという問題がある。そこで、更なる還元効率の向上のために、本発明では鉱石とコークスとを均一に混合せずに、図1に示すように、コークス混合鉱石層の上方をコークスが密の状態に、下方をコークスが粗の状態とする。図1はコークス混合鉱石層の模式図であり、コークス2が上部に偏析している状態である。図2は従来の鉱石1とコークス2とが均一に混合されているコークス混合鉱石層の模式図である。このようにコークス混合鉱石層内でコークスを偏析させることで、下方ではコークス層からの還元ガスを、上方ではコークス混合鉱石層内に混合されたコークスから発生する還元ガスを、鉱石の還元に利用することができ、還元ガスを効率的に利用することができるので、トータルの還元効率が向上することになる。
上記についての検証を行なうために、荷重軟化試験装置を用いて、コークス混合鉱石層におけるコークス上部偏析の効果を測定した。荷重軟化試験装置は高炉内で原料が受ける温度、雰囲気、荷重を再現するものであり、直径100mmの黒鉛るつぼ内に装入した原料を還元ガス雰囲気で所定の温度に加熱して試験を行った。コークス層には平均粒径15〜25mmの塊コークスを、コークス混合鉱石層には平均粒径8〜10mmの鉱石と、平均粒径8〜10mmのコークスを用いた。図3に、コークス層の上に鉱石のみの層を積層した場合を「混合なし」、コークス層の上にコークスと鉱石とを均一に混合した(図2)コークス混合鉱石層を積層した場合を「均一混合」、更に、コークス混合鉱石層上部にコークスを偏析させた(図1)場合を「上部偏析」とした。コークス混合鉱石層の平均コークス混合率は120kg/t−p相当とし、上部偏析の場合は、上部50体積%内の平均コークス混合率は144kg/t−p相当、下部50体積%内の平均コークス混合率は96kg/t−p相当とした。それぞれの場合の鉱石の平均還元率の測定結果を図3に示す。図3によれば、混合装入を行なうことで還元率が向上し、さらにコークスを上部に偏析させることで、還元率がより一層向上することが分かる。
上記のように、コークス混合鉱石層は、上方をコークスが密の状態に、下方をコークスが粗の状態に偏析させる。コークス混合鉱石層内の上部ほどコークス密度の高い状態であることが好ましく、コークス混合鉱石層の上半分(上部50体積%)内に、コークス混合鉱石層内に混合されるコークスの60質量%以上が混合されていることが好ましい。さらに好ましくは、コークス混合鉱石層の上半分(上部50体積%)内に、コークス混合鉱石層内に混合されるコークスの70質量%以上が混合されていることであり、コークス混合鉱石層の上部33体積%内にコークス混合鉱石層内に混合されるコークスの50質量%以上を混合させることが、より好ましい。なお、コークス混合鉱石層の上部に100質量%混合させると、下部は0質量%となり鉱石のみの層が存在することになる。従って、コークス混合鉱石層の上部に100質量%混合させる状態は本発明には含まれず、100質量%未満である。好ましい上限は、90%であり、更に好ましい上限は80%である。炉半径方向でコークスの混合率が変化する場合は、鉱石が集中する炉内半径方向中間部でコークスの混合率を高めることが好ましい。
尚、実際に高炉内に形成されるコークス混合鉱石層の表面は水平ではなく高さ分布を有し、炉内半径位置により、その上面高さ位置は異なるものとなる。コークス混合鉱石層の上半分である上部50体積%とは、コークス混合鉱石層の任意の範囲における、コークス混合鉱石層の上面から、コークス混合鉱石層の垂直方向の厚さの50%に相当する距離だけ垂直下方向に離れた点を結んで形成される曲面を仮想した場合、該曲面より上部に位置するコークス混合鉱石層の体積である。
コークス混合鉱石層内に混合させるコークス量については、多いことが好ましく、コークスを炉頂から装入する全コークス量に対して10mass%以上、特に好ましくは30mass%以上コークス混合鉱石層内に混合すると還元効率向上の効果が高い。一方で、コークスをコークス混合鉱石層内に混合する量が多すぎると、コークス層が薄くなり、融着帯でコークススリットが薄くなり炉下部での通気性が悪化することから、コークス混合鉱石層内に混合するコークスは、コークスを炉頂から装入する全コークス量に対して50mass%以下とすることが好ましい。
以上のように、本発明では鉱石層に多量のコークスを混合するものであり、少なくとも操業原単位で30kg/t−p以上の多量混合装入を想定している。なお、本発明者らの検討によれば、コークス混合鉱石層内に混合するコークス量が平均で120kg/t−p程度で還元率の向上効果が飽和するので、混合するコークス量は平均で120kg/t−p以下とすることが好ましい。
次に、コークスを鉱石層内に偏析させる方法について説明する。コークスを鉱石層内に均一に混合させる方法については、炉頂バンカーと旋回シュートを有するベルレス装入装置を用い、鉱石とコークスをベルトコンベア上で積層させるように切り出して、炉頂バンカー受け入れ時に混合させてから高炉内へ装入し、コークス混合鉱石層を形成する方法、複数の炉頂バンカーからの排出時に鉱石とコークスの一部を同時に排出して高炉内へ装入し、コークス混合鉱石層を形成する方法等が知られている。
コークスを鉱石層内に偏析させるには、例えば上記において、切り出しの際にコークスの混合量を変更したり、複数の炉頂バンカーから鉱石とコークスの一部を同時に排出する際に、炉頂バンカーからの排出量や排出速度を、流量調整ゲート等を用いて調節して、コークスの混合割合を変えたりすることで対応できる。しかしこのような方法では、原料装入工程が複雑となり、非効率な操業となる恐れがある。また、流量調整ゲートを有していない設備では対応が困難な場合もある。
より簡易に上部偏析させる方法として、ベルレス装入装置を用い、コークスと鉱石との混合原料を炉頂バンカーに装入し、旋回シュートを用いて炉内に装入する際に、炉頂バンカーからの排出の末期にコークスの混合率が増加するような原料分布を形成して装入する装入方法を用いることができる。炉頂バンカーからの排出の末期にコークスの混合率が増加するような分布を形成するためには、例えば、炉頂バンカー内上部に偏析制御板等を設置して、炉頂バンカーに装入される混合原料が炉頂バンカーの排出口に近い高炉の中心軸寄りに落下するような原料流れを形成しながら装入すればよい。このような偏析制御板の設置例を、図4に示す。この操作により、鉱石より粒径の大きなコークスが炉頂バンカーの排出口から最も遠くなり、排出末期にコークスの混合率が増加する。
炉頂バンカー3内の偏析制御板4の角度を図4に示すように設定することで、炉頂バンカーに装入される混合原料は炉頂バンカーの排出口に近い高炉の中心軸寄りに落下し、鉱石はバンカー中心部に堆積するが、鉱石より粒径が大であるコークスはバンカーの排出口から遠い高炉の外周寄りに流れ込む。これに対して、図5に示すように炉頂バンカー3内の偏析制御板4の角度を設定すると、炉頂バンカーに装入される混合原料は炉頂バンカーの排出口から遠い高炉の外周寄りに落下する。炉頂バンカー中に堆積した混合原料は、高炉の中心軸寄りに有る排出口の直上が先に排出されるので、偏析制御盤4を図4に示すように調整することで炉頂バンカーから排出される原料のコークス混合率を排出末期で増加可能であることが分かる。従って、図4に示す場合には、図5に示す場合よりもコークスが排出終盤に多く排出されるようになる。
なお、図4は炉頂バンカーが並列に設置された場合の例であり、上部のホッパーから下部の炉頂バンカーへポート等を経由して原料を供給するセンターフィード型においても同様に原料落下位置を制御することで炉頂バンカーからの排出の末期にコークスの混合率が増加するような原料分布を形成することができる。
なお、上記で説明した炉頂バンカー内での偏析効果は、コークス混合鉱石層中のコークスの平均粒径が鉱石の粒径よりも大きい場合に発生するが、粒径比率を変えて偏析効果を調べる装入・排出試験を行った結果、コークス混合鉱石層中のコークスの平均粒径が、コークス混合鉱石層中の鉱石の平均粒径の1.3倍以上の場合に偏析効果が大きく、より好ましいことがわかった。
炉頂バンカーに装入される混合原料が炉頂バンカーの中心付近に落下する場合と、周辺部分に落下する場合との、炉頂バンカーから排出される混合原料中の排出初期から排出末期にかけてのコークス混合率の変化の比較を図6に示す。図6は模型試験の結果であり、鉱石の平均粒径は15mm、コークスの平均粒径は25mmとした。装入原料が炉頂バンカーの中心付近に落下する場合が太線、周辺部分に落下する場合が点線である。図6によれば、炉頂バンカーに装入される混合原料が炉頂バンカーの中心付近に落下すると、周辺部分に落下する場合に比べて、炉頂バンカーから排出される原料のコークス混合率が排出末期で増加することが分かる。
炉頂バンカーから炉内に装入されるコークスと鉱石との混合原料のコークスの混合率が排出の末期に増加するような分布を形成して、1バッチの装入を2層として旋回シュートを折り返して炉内に装入することで、炉周辺部に上部のコークスの混合率の高い上部偏析したコークス混合鉱石層を形成することができる。
内容積5000m3を超える大型高炉において、比較的ガス利用率が低い傾向がある高炉の無次元半径で0.7〜1.0の範囲に、コークス層と、コークスと鉱石とが混合されたコークス混合鉱石層とを交互に堆積させる操業を行った。コークス混合鉱石層は、鉱石とコークスをベルトコンベア上で積層させるように切り出して、サージホッパーを介してベルレス装入装置の炉頂バンカーに装入して、旋回シュートを用いて高炉内へ装入することで形成した。コークスがほぼ均一に分布したコークス混合鉱石層が形成された。(比較例)
これに対して本発明例として、コークス混合鉱石層に混合されたコークスの量を層の下部で少し減らした場合に相当する、コークスを上部に偏析させたコークス混合鉱石層を形成した操業を行った。コークス混合鉱石層下部のコークス量を減らした分、微粉炭の吹き込み量を増加させた。コークス層のコークス量は一定とした。上部偏析したコークス混合鉱石層は、図4に示すように炉頂バンカー3内の偏析制御板4の角度を設定して排出末期にコークスの混合度が上昇するようにした上で、旋回シュートの傾動を逆傾動(炉中心から炉壁方向へと傾動)で1層目(下層)を装入した後、折り返して2層目(上層)を装入することでコークス混合鉱石層を高炉の無次元半径で0.7〜1.0の範囲に形成した。形成されたコークス混合鉱石層は、高炉の無次元半径0.8〜1.0の範囲で、上部50体積%内にコークス60質量%が混合されている状態であった。操業条件及び結果を表1に示す。
Figure 2012021227
通気抵抗指数は、高炉シャフト部での通気抵抗を指数化した指標であり、下記(a)式より計算した。
通気抵抗指数=((A2−B2)/C)×(1/D1.7)×(273/E) ・・・(a)
但し、A=((BP/98.0665)+1.033)×10000
B=((TP/98.0665)+1.033)×10000
C=1.033×10000×LST
D=BGV/SAVE
E=((SGT+273)/2)+273
であり、BPは送風圧力(kPa)、TPは炉頂圧力(kPa)、LSTはストックラインから羽口までの距離(m)、BGVはボッシュガス流量(Nm3/min)、SAVEは高炉シャフト部の平均水平断面積(m2)、SGTは高炉シャフト部の代表ガス温度(1000℃に固定)、である。
また、ガス利用率は炉頂ガス中のCOとCO2の合計量に対するCO2の比率であり、シャフト効率はリスト線図で示される高炉の還元効率の度合いを表す指数である。
表1において比較例と本発明例の操業を比較すると、上部偏析とすることで、通気抵抗指数が0.013低下し、ガス利用率が0.5%上昇し、シャフト効率が0.005向上して、還元効率の改善がなされたことが分かる。その結果、出銑量が123t/d増加する効果が得られた。
図7に、本発明例を実線、比較例を点線として、高炉内の各無次元半径位置におけるガス利用率の測定結果を示す。コークスをコークス混合鉱石層の上部に偏析させた無次元半径で0.8〜1.0の範囲で、ガス利用率が向上しているが、コークスをコークス混合鉱石層の上部に偏析させたことで還元効率が改善されたためと考えられる。
以上の結果より、本発明は、高炉の還元効率の改善(シャフト効率の改善)技術として有効であり、さらに、低コークス比操業技術としても有効であることが確認された。
1 鉱石
2 コークス
3 炉頂バンカー
4 偏析制御板

Claims (6)

  1. 高炉の炉頂部から原料を装入して、炉内にコークス層と、コークスと鉱石とが混合されたコークス混合鉱石層とを交互に堆積させる際に、前記コークス混合鉱石層内でコークスを上部に偏析させることを特徴とする高炉操業方法。
  2. コークス混合鉱石層の上部50体積%内に前記コークス混合鉱石層内に混合されるコークスの60質量%以上が混合されていることを特徴とする請求項1に記載の高炉操業方法。
  3. ベルレス装入装置を用い、コークスと鉱石とが混合された混合原料が前記ベルレス装入装置の炉頂バンカーから排出される際に、該排出の末期に前記混合原料中のコークスの混合率が増加するような分布を形成し、1バッチの装入を2層として旋回シュートを折り返して前記混合原料を炉内に装入することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の高炉操業方法。
  4. 高炉の無次元半径で0.8〜1.0の範囲内に、前記コークス混合鉱石層を堆積させることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の高炉操業方法。
  5. 前記コークス混合鉱石層中のコークスの平均粒径が、コークス混合鉱石層中の鉱石の平均粒径の1.3倍以上であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の高炉操業方法。
  6. コークスと鉱石との混合原料を高炉に装入する炉頂バンカーであって、該炉頂バンカー内上部に傾斜角度が操業中に調整可能な偏析制御板を設置して、前記炉頂バンカーに装入される混合原料の落下位置を、該炉頂バンカーの排出口に近い高炉の中心寄りと高炉の外周寄りに切り替えることで、該炉頂バンカーから排出される原料のコークス混合率を排出初期から末期で制御可能としたことを特徴とする炉頂バンカー。
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