JPH03193806A - 高炉における原料装入方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は高炉における原料装入方法に関するものである
。

〈従来の技術〉 従来、高炉内への原料装入方法は、鉱石類とコークスを
交互に装入し、炉内では鉱石層とコークス層が層状をな
しており、その層厚、形状等を適正な形状に保持するこ
とが高炉の安定操業と熱効率向上のために重要であると
されてきた。

炉内に装入された鉱石層は炉内を降下するにつれて還元
が進み融着する。この部分は通常融着帯と称され岩盤状
に融着しているため空隙率の非常に小さい状態になって
いる。このため羽口前で発生する高温ガスは空隙が大き
く、通気抵抗の少ない炉芯コークス部を上昇し、鉱石の
融着帯間のスリット状コークス層を通して炉の半径方向
の炉壁部へ分配される。

したがって、炉芯コークス部より円周方向に均等に炉壁
方向に向ってガスを分配するコークススリット形成を維
持する必要がある。融着帯形状は炉内における半径方法
のガス流分布によって決定されるので、融着帯を良好な
形状に維持するため装入物分布制御を行っている。

しかしながら、高炉の実操業において融着帯形状を従来
の装入物分布制御で適正に制御することは困難であり、
しばしば中間部で融着帯が必要以上に低下したり、ある
いは炉壁部で融着帯が必要以上低下すると異常な荷下り
現象が生じ高炉の安定操業が達成できないという問題点
があった。

このような問題点に対処するためコークスを鉱石類に混
合して原料装入を行い、コークスと鉱石類とを混合伏態
で堆積させ混合したコークスと融着鉱石の境界に形成さ
れる空隙を通してガスの分配を図ることが知られている
（特開昭４９−１２１７０７号、特開昭５１−１３８５
０１号公報参照）、またコークスと鉱石類の混合をベル
レス式装入装置の各バンカのゲート弁を操作して行うこ
とも公知である（特開昭６１−２４３１０７号、特開昭
６２−２６００１０号、特開昭６３−３１７６０５号公
報参照）。

〈発明が解決しようとする課題〉 前記公報に開示されている従来技術はいずれもその主体
とするところは炉半径方向のコークス比の分布が一定に
なるように鉱石類−コークス混合層を形成することにあ
り、半径方向にも制御可能であると述べられているに過
ぎず、これら従来技術では炉内半径方向のコークス比分
布制御ができず適正なガス流分配とならないため、融着
帯の必要以上の低下等を十分に防止できないという問題
点があった。

炉内に装入形成される鉱石類層に適量のコークスが分散
して混合した鉱石類−コークス混合層とすることにより
通気性が改善される。この通気性改善は、軟化融着帯に
おいて存在する混合コークスの作用によるものと考えら
れる。しかし、このような通気性改善のための鉱石類へ
のコークスの混合は、その混入量を調整すると共に、鉱
石類へ分散させることが必要である。このような条件を
満たすように実際の高炉操業に適用するには操業条件や
装置に適合した装入方法を採る必要がある。

このような観点から本発明においては従来概念的な技術
思想でしかなかった炉内半径方向のコークス比制御を具
体化し、炉壁側のコークス比−コークス量／鉱石類量を
高くすることができる高炉における原料装入方法を提案
するものである。

く課題を解決するための手段〉 前記課題を解決するための本発明は、複数の炉頂バンカ
に鉱石類およびコークスを別々にストックし、各炉頂バ
ンカのゲート弁をコントロールして炉内に鉱石類−コー
クス混合層を形成するに際し、前記各炉頂バンカのゲー
ト弁の開閉タイミングおよびゲート弁の開度を制御し、
分配シュートを介して炉内半径方向の鉱石類−コークス
混合層中のコークス比が炉壁側で高くなるように装入す
ることを特徴とする高炉における原料装入方法である。

く作用〉 前記のように本発明では炉内半径方法の鉱石類−コーク
ス混合層中のコークス比−Ｃ１０−コークス量（ｔ）／
鉱石＊（１）が炉壁側で高（なるように装入しであるの
で炉内側に比較して炉壁側で通気性が良くなる。しかし
ながら層状に装入している高炉の塊状体における通気性
はＣ１０によって決まるが、粒径の異なるコークス（２
５〜７５ｍ）と鉱石Ｗ４（７〜２５−）を使用している
ので、両者を混合すると、コークスの空隙の中に鉱石が
入り込み、装入物中の空隙率が小さくなり、通気抵抗が
大きくなって高炉の塊状帯における炉壁側への炉内ガス
流れは可成り抑制され、炉体からの放熱は軽減される。

一方、このコークス比の高い炉壁側の混合層は、融着帯
形成レベルに達すると、鉱石類が軟化して融着帯を形成
するが鉱石単味層で形成した融着帯に比べて軟化熔融を
起さないコークスが多量に混合しているので、このコー
クスにより空隙率が確保され炉壁側には炉内ガスの通過
し易い融着帯を形成する。

したがって、炉壁側にコークス比の高い混合層を形成さ
せることによって炉上部の塊状帯では炉壁側の炉内ガス
流れをある程度押えて熱損失を少くし、一方、融着帯で
は炉壁側の炉内ガス流れを確保し、融着帯の異常低下を
防ぐと同時に炉内ガス利用率を向上させ燃料比の低下を
図ることができる。

〈実施例〉 第１図および第２図は本発明の方法を好適に実施する原
料装入装置であり、ベルトコンベア（図示せず）によっ
て搬送された原料は高炉シャフト部１の上方に設けられ
た炉頂バンカ２ａ、２ｂ内に一旦貯蔵され、高炉内の装
入物が補給すべき所定のレベルに荷下りしたら、下部ゲ
ート弁３ａ、３ｂおよび下部シール弁４ａ、４ｂを操作
して、炉頂バンカ２ａ、２ｂ内の原料を旋回しながら傾
斜角度を調整し得る分配シュート５を介して炉内に装入
する。なお第１図、第２図において、一方の炉頂バンカ
２ａに鉱石！！ｌｔ６が、また他方の炉頂バンカ２ｂに
コークス７が貯蔵されている場合を示している。

高炉操業においては、その操業状況に対応した炉内半径
方向のコークス比すなわち混合原料中の鉱石類とコーク
スの重量比の最適分布が存在するが、本発明においては
、炉半径方向の混合層中のコークス比＝コークス重量／
鉱石類を炉内側よりも炉壁側で高くなるように装入する
ものである。

すなわち、炉内半径方向のコークス比が炉壁側で高くな
るような最適分布制御を行うため、炉頂バンカ２ａ、２
ｂにそれぞれ貯蔵された鉱石Ｒ６、コークス７を各六の
下部ゲート３ａ、３ｂを開閉するタイミングを適宜ずら
すことによって１回の排出作業で鉱石ｌｉ６の単味排出
、鉱石類６とコークスｌ［７の同時排出およびコークス
の単味排出を組み合わせて行うと共に各々の弁開度を調
節して排出速度（Ｌ／ｈ）を制御する。

従来の方法においては、第６図に示すような装入パター
ンにより炉内に装入しており、まず下部シール弁４　ａ
ｓ　４　ｂを開とした後、下部ゲート弁３　ａ−、３ｂ
を同時にそれぞれ所定開度まで開いて炉頂バンカ２ａの
鉱石類６と炉頂バンカ２ｂのコークス７を同時に排出し
、分配シュート５を例えば炉芯から炉壁の方に傾斜角度
を調整して装入していたに過ぎず、炉半径方向のコーク
ス比の調整は殆どなされておらず、その分布は一樟であ
った。

これに対して本発明では例えば第３図に示すような装入
パターンで鉱石Ｒ６とコークス７との装入タイミングを
ずらすものであり、第１図に示すように分配シュート５
を垂直状態にしておき、鉱石Ｒ６を貯蔵する炉頂ホッパ
２ａの下部シール弁４ａを開いた後、下部ゲート弁３ａ
の所定の開度まで開いて鉱石Ｒ６の排出を行い、分配シ
ュート５を旋回させつつ炉芯部からの装入を開始する。

か（して装入開始からむ１時間経過後、コークス７を貯
蔵する炉頂ホッパ２ｂの下部シール弁４ｂを開いた後、
下部ゲート弁３ｂを所定の開度まで開いてコークスの排
出を行い第２図に示すように分配シュート５を旋回させ
ると共に傾斜角度を矢印方向に調整して炉芯側から炉壁
側に亘り鉱石類６とコークス７との混合装入を行う。

また装入開始からむ２時間経過したら、下部ゲート弁３
ａを閉じた後、下部シール弁４ａを閉じて鉱石！Ｉｉ６
の炉内への装入を停止し、炉側壁近傍にはコークス７の
みを装入し、側壁側のコークス比が高くなるようにする
。このようにして側壁部までの装入が終了したら下部ゲ
ート弁３ｂを閉じた後、下部シール弁４ｂを閉じてコー
クス７の炉内への装入を停止する。

前記のような装入パターンによれば炉内に装入された鉱
石類６とコークス７との混合層６ａは炉芯側でコークス
比が低く、また炉壁側でコークス比を高くすることがで
きる。かくして混合層６ａとコークス層７ａを交互に堆
積すれば、炉壁側の通気性を、特に融着帯において著し
く改善することができる。なお、場合によっては炉芯側
への装入開始時には鉱石類６とコークス７との同時装入
を行い炉壁側でコークス７の単味装入を行うようにして
もよい。

高炉の操業条件によっては第４図に示すような装入パタ
ーンを採用し、炉芯側への鉱石類６の装入開始からむ６
時間経過後、コークス７を短時間内に大量装入し、鉱石
類６の装入停止よりも前にコークス７の装入を停止し、
炉壁側のコークス比を第３図の場合より低くするように
制御することもできる。

第５図は炉壁側から炉芯側に装入するパターンを示して
おり、この場合には、まず炉壁側へのコークス７の装入
から開始する。引続きｔ３時間経過後、鉱石Ｒ６の装入
を開始して炉内に鉱石類６とコークス７との混合層を形
成する。そしてｔ。

時間経過後にコークス７の装入を停止し、以降は炉芯部
まで鉱石Ｒ６の単味装入を行う。

以上、説明した本発明の装入パターンによれば炉壁側の
コークス比が高くなるので特に融着帯で炉壁側の通気性
を良好に維持することが可能となり、いわゆる周辺流操
業が容易に達成される。このため融着層へのガス侵入が
容易になるので伝熱および還元反応の両面で有利となり
、燃料比の低下や炉況改善に著しい効果を奏する。

第７図は炉半径方向の距離とコークス比（−コークス量
／鉱石量）の関係を示したものであり、従来法による同
時装入によるコークス比の分布は一欅であるが、本発明
法の目標とする炉壁側のコクス比の高い最適分布にマツ
チしたコークス比分布が得られ、周辺流操業が達成され
る。

〈発明の効果〉 以上説明したように本発明によれば、炉壁側の通気性が
改善されるので炉壁側には炉内ガスの通過し易い融着帯
が形成される。その結果、炉内の伝熱や還元反応が促進
され、安定した炉況を維持することができると共に燃料
比を低下することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本発明を好適に実施する原料装入
装置を断面で示す説明図、第３図乃至第５図は本発明に
係る鉱石類とコークスとの排出パターンを示すグラフ、
第６図は従来例に係る鉱石類とコークスとの排出パター
ンを示すグラフ、第７図は炉半径方向の距離とコークス
比の関係を示した説明図である。 １・・・高炉シャフト部、　２・・・炉頂バンカ、３・
・・下部ゲート弁、　　４・・・下部シール弁、５・・
・分配シュート、　　６・・・鉱石類、７・・・コーク
ス。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 複数の炉頂バンカに鉱石類およびコークスを別々にスト
   ックし、各炉頂バンカのゲート弁をコントロールして炉
   内に鉱石類−コークス混合層を形成するに際し、前記各
   炉頂バンカのゲート弁の開閉タイミングおよびゲート弁
   の開度を制御し、分配シュートを介して炉内半径方向の
   鉱石類−コークス混合層中のコークス比が炉壁側で高く
   なるように装入することを特徴とする高炉における原料
   装入方法。