JP2011524917A - アリールgpr119作動薬およびその使用 - Google Patents

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Abstract

アリールGPR119作動薬が提供される。これらの化合物は、II型糖尿病および血糖管理不良に関連する他の疾患を含む、糖尿病疾患の治療に有用である。また、本発明は、本明細書に記載される化合物のうちの1つ以上を使用することにより、サイクリックAMP(cAMP)の細胞内レベルを上昇させる方法も提供する。さらに、本化合物を使用して、哺乳動物、特にヒトにおけるインスリン産生を刺激し、インスリン、グルカゴン様ペプチド1(GLP1)、およびグルコース依存性インスリン分泌ポリペプチド(GIP)の分泌を刺激することができる。さらに、本明細書に記載される化合物は、血中グルコースを低下させる治療を必要とする対象に投与される時に、血中グルコースの低下に有用である。

Description

真性糖尿病は、2種の臨床的症候群である、I型およびII型の真性糖尿病に分類される。I型糖尿病、すなわちインスリン依存性真性糖尿病は、インスリンを産生する、膵臓ランゲルハンス島(以下、「膵島細胞」または「島細胞」と称される)のベータ細胞の極度の減少によって特徴付けられる、慢性自己免疫疾患である。これらの細胞が次第に破壊されるにつれて、分泌されるインスリンの量が減少し、分泌量が正常血糖(正常な血中グルコースレベル)に必要とされるレベル未満に低下すると、最終的には高血糖(異常に高いレベルの血中グルコース)に至る。この免疫応答に対する正確な誘因は知られていないが、I型糖尿病を有する患者は、膵臓ベータ細胞(以下「ベータ細胞」)に対する高レベルの抗体を有する。しかし、高レベルのこれらの抗体を有する全ての患者がI型糖尿病を発症するわけではない。
II型糖尿病、すなわち非インスリン依存性真性糖尿病は、筋肉、脂肪、および肝細胞が、インスリンに正常に応答できない場合に発症する。この応答の失敗(インスリン抵抗性と称される)は、これらの細胞上のインスリン受容体の数の減少か、あるいは細胞内のシグナリング経路の機能障害による可能性がある。ベータ細胞は、病初では、それらのインスリン産出量を増加することによって、このインスリン抵抗性を補う。やがて、これらの細胞が、正常なグルコースレベルを維持するのに十分なインスリンを産生することができなくなり、II型糖尿病の進行を示す(Kahn SE,Am.J.Med.(2000)108 Suppl 6a,2S−8S)。
II型糖尿病を特徴付ける空腹時高血糖は、インスリン抵抗性およびベータ細胞機能障害の病変部が組み合わされた結果生じる。ベータ細胞異常には2つの構成要素があり、第1の構成要素は、基礎インスリン放出(低い、非刺激性のグルコース濃度の存在下で生じる)の上昇であり、肥満の、インスリン抵抗性前糖尿病段階、並びにII型糖尿病に認められる。第2の構成要素は、高血糖性試験に応答して、既に上昇している基礎産出量を超えてインスリン放出を増加できないことである。この病変部は前糖尿病段階では存在せず、正常血糖のインスリン抵抗性状態から公然の糖尿病への移行を定義すると見られる。現在、糖尿病は治癒しない。糖尿病に対する従来の治療は非常に限定されており、血中グルコースレベルを管理して、合併症を最小限に抑えるか、または遅延させるための試みに集中している。現在の治療は、インスリン抵抗性(メトホルミン、チアゾリジンジオン(「TZD」))、またはベータ細胞からのインスリン放出(スルホニル尿素、エクセナチド)のいずれかを標的としている。スルホニル尿素、およびベータ細胞を脱分極させることによって作用する他の化合物には、循環グルコースレベルとは無関係にインスリンを分泌させるため、低血糖の副作用がある。承認薬の1つであるByetta(登録商標)(エクセナチド)は、高グルコースの存在下のみでインスリン分泌を刺激するが、経口利用できず、注入する必要がある。Januvia(商標)(シタグリプチン)は、別の最近承認された薬物であり、インクレチンホルモンの血中レベルを増加させ、インスリン分泌を増加させ、グルカゴン分泌を減少させ、またあまり十分には特徴付けられていない他の作用を有する。しかしながら、Januvia(商標)および他のジペプチジルペプチダーゼIV(DPP4)阻害剤は、他のホルモンおよびペプチドの組織中レベルにも影響を及ぼす場合があり、このより広範な効果の長期的結果は、まだ十分には調査されていない。インスリン分泌をグルコースに依存する様式で刺激する経口薬の必要性が満たされていない。
進行性のインスリン抵抗性およびインスリンを分泌する膵臓ベータ細胞の減少が、II型糖尿病の主要な特徴である。通常、筋肉および脂肪のインスリン感受性の低下は、ベータ細胞からのインスリン分泌の増加によって補われる。しかし、ベータ細胞の機能および質量の減少は、インスリン欠乏、そして糖尿病を引き起こす(Kahn BB,Cell 92:593−596,1998、Cavaghan MK,et al.,J.Clin.Invest.106:329−333,2000、Saltiel AR,Cell 104:517−529,2001、Prentki M and Nolan CJ,J.Clin.Invest.116:1802−1812(2006)、およびKahn SE,J.Clin.Endocrinol.Metab.86:4047−4058,2001)。高血糖は、さらにベータ細胞機能の低下を加速させる(UKPDS Group,J.A.M.A.281:2005−2012,1999、Levy J,et al.,Diabetes Med.15:290−296,1998、およびZhou YP,et al.,J.Biol.Chem.278:51316−23,2003)。対立遺伝子変異がII型糖尿病のリスクの増大と関連する幾つかの遺伝子が、選択的にベータ細胞に発現する(Bell GI and Polonsky KS,Nature 414:788−791(2001)、Saxena R,et al.,Science(2007)4月26日[印刷に先行した電子出版]、およびValgerdur Steinthorsdottir,et al.,Nature Genetics(2007)4月26日[印刷に先行した電子出版])。
膵島のベータ細胞からのインスリン分泌は、血中グルコースレベルの増加によって誘引される。グルコースは、主にベータ細胞および肝臓選択的輸送体GLUT2によって、ベータ細胞に取り込まれる(Thorens B,Mol.Membr.Biol.2001 Oct−Dec;18(4):265−73)。細胞内に入ると、グルコースはグルコキナーゼによってリン酸化されるが、このグルコキナーゼは、グルコース代謝の不可逆的律速段階を触媒するため、ベータ細胞中の主要なグルコースセンサである(Matschinsky FM,Curr.Diab.Rep.2005 Jun;5(3):171−6)。グルコキナーゼによるグルコース−6−リン酸塩の産生速度は、ベータ細胞の周囲のグルコース濃度に依存し、したがってこの酵素は、血中グルコースレベルとベータ細胞による全体的なグルコース酸化速度との直接的関係を可能にする。グルコキナーゼにおける突然変異により、ヒトにおけるグルコース依存性インスリン分泌に異常が引き起こされ、このヘキソキナーゼファミリーメンバーが、グルコースに対する膵島応答において重要な役割を果たすというさらなる証拠を与えている(Gloyn AL,et al.,J.Biol.Chem.2005 Apr 8;280(14):14105−13.2005年1月25日電子出版)。グルコキナーゼの小分子活性化剤は、インスリン分泌を亢進させ、糖尿病におけるこの酵素の役割を治療用に開発するための手段を提供し得る(Guertin KR and Grimsby J,Curr.Med.Chem.2006;13(15):1839−43、およびMatschinsky FM,et al.,Diabetes 2006 Jan;55(1):1−12)。解糖およびミコトンドリアの酸化的リン酸化によるグルコース代謝は、最終的にATP産生をもたらし、ベータ細胞で産生されるATPの量は、ベータ細胞が曝露されるグルコースの濃度と直接関連する。
より高濃度のグルコースの存在下で生じる、ATP/ADP比の上昇は、チャネル複合体のSUR1サブユニットとの相互作用によって、Kir6.2チャネルの閉鎖をもたらす。ベータ細胞の原形質膜上のこれらのチャネルの閉鎖は、この膜の脱分極、およびその後の電位依存性カルシウムチャネル(VDCC)の活性化をもたらす(Ashcroft FM and Gribble FM,Diabetologia 42:903−919,1999、およびSeino S,Annu.Rev.Physiol.61:337−362,1999)。カルシウムイオンの進入、並びに細胞内ストアからのカルシウムの放出がインスリン顆粒の開口分泌を誘発し、インスリンの血流中への分泌をもたらす。また、スルホニル尿素およびメグリチニド等のKir6.2チャネルを閉鎖する薬剤(Rendell M,Drugs 2004;64(12):1339−58、およびBlickle JF,Diabetes Metab.2006 Apr;32(2):113−20)は、膜の脱分極を引き起こし、したがって、これらの薬剤は、グルコースとは無関係な様式でインスリン分泌を刺激する。ジアゾキシド等のカリウムチャネル開口薬は、ATP/ADP比の上昇によるKir6.2チャネルの閉鎖を防ぐことにより、インスリン分泌を阻害する(Hansen JB,Curr.Med.Chem.2006;13(4):361−76)。ベラパミルおよびニフェジピン等のカルシウムチャネル遮断薬もまた、インスリン分泌を阻害する(Henquin JC,(2004)Diabetes 53,S48−S58)。スルホニル尿素およびメグリチニドは、臨床で効果的なグルコース低下剤であるが、これらは血中グルコースレベルとは無関係に作用する。これらはグルコースレベルとは無関係に作用するため、これらの薬物は低血糖をもたらす場合がある。
ベータ細胞からのグルコース依存性インスリン分泌は、多くの神経伝達物質および血液によって運ばれるホルモン、並びに局所的な膵島内因子に依存する。膵島の迷走神経支配の中枢神経系の活性化は、アセチルコリン、並びに血管作用性小腸ポリペプチド(VIP)、ガストリン放出ペプチド(GRP)、および下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ペプチド(PACAP)等のペプチド等の、小分子の放出に通じ得る。Gαq接合型GPCR M3ムスカリン受容体によってホスホリパーゼCのアセチルコリンが活性化されると、細胞内ストアからCa++が放出される(Gilon P and Henquin JC,Endocr.Rev.2001 Oct;22(5):565−604)。コリン作動薬もまた、グルコースが開始する脱分極に呼応して作用し得る、かすかなNa+依存性原形質膜脱分極をもたらし、インスリン放出を亢進させる(Gilon P and Henquin JC,Endocr.Rev.2001 Oct;22(5):565−604)。VIPおよびPACAPはそれぞれ、アデニル酸シクラーゼを刺激し、細胞内cAMPを増加させる、ベータ細胞上で重なり合う1組のGα−接合型GPCR(PAC1、VIPR1、およびVIPR2)と結合する(Filipsson K,et al.,Diabetes,2001 Sep;50(9):1959−69、Yamada H,et al.,Regul.Pept.2004 Dec 15;123(1−3):147−53、およびQader SS,et al.,Am.J.Physiol.Endocrinol.Metab.2007 May;292(5):E1447−55)。
ベータ細胞のcAMPの上昇は、刺激レベルのグルコースの存在下でのインスリン分泌に、実質的な増強効果を有する(以下参照)。残念ながら、グルコース刺激によるインスリン分泌の多くの増強剤は、膵島外部にも影響を及ぼし、これが糖尿病治療薬として使用されるそれらの能力を限定している。例えば、インスリン分泌を刺激する、最良の利用可能な選択的ムスカリン作動薬は、複数の組織における複数の望ましくない応答も刺激する(Rhoades RA and Tanner GA,eds.(2003)Medical Physiology,2nd ed.Lippincott,Williams and Wilkins.ISBN 0−7817−1936−4)。同様に、VIPおよびPACAP受容体は複数の器官系に存在し、生殖器系、免疫系、および他の多様な系に対する影響を媒介するため、グルコース依存性インスリン分泌に特異的なエンハンサーとしては、さほど魅力的ではない。
また、グルカゴン様ペプチド1(GLP−1)およびグルコース依存性インスリン分泌ポリペプチド(GIP、胃抑制ポリペプチドとしても知られる)等のインクレチンホルモンも、ベータ細胞を含む島細胞の表面の特定のGα接合型GPCR受容体に結合し、細胞内cAMPを上昇させる(Drucker DJ,J.Clin.Invest.2007 Jan;117(1):24−32)。これらのホルモンに対する受容体は他の細胞および組織に存在するが、これらのペプチドの効果を全体的に合計すると、生物中のグルコース代謝の管理に有益であると見られる(Hansotia T,et al.,J.Clin.Invest.2007 Jan;117(1):143−52.2006年12月21日電子出版)。GIPおよびGLP−1は、小腸のそれぞれKおよびL細胞から産生および分泌され、これらのペプチドホルモンは、食事に応答して、腸管内腔内での栄養素の直接的作用、および食物の摂取からもたらされる神経刺激の両方によって放出される。GIPおよびGLP−1は、プロテアーゼであるジペプチジルペプチダーゼIV(DPP4)の作用により、ヒト循環系で短い半減期を有し、このプロテアーゼの阻害剤は、インクレチンペプチドの活性型のレベルを上昇させるそれらの能力により、血中グルコースを低下させることができる。しかし、DPP4阻害剤で得ることができるグルコースの低下は、これらの薬物がインクレチンホルモンの内因性放出に依存するため、幾分限定される。GIPまたはGLP−1受容体に結合するが、血清プロテアーゼの切断に抵抗性である、ペプチド(例えば、エクセナチド(Byetta(登録商標)))およびペプチド共役体も、血中グルコースを実質的に低下させることができるが(Gonzalez C,et al.,Expert Opin.Investig.Drugs 2006 Aug;15(8):887−95)、これらのインクレチン模倣剤は注入しなければならず、かつより高い率で吐き気を誘発する傾向にあり、そのためII型糖尿病人口における一般的な使用に理想的な療法ではない。DPP4阻害剤およびインクレチン模倣剤の臨床的成功は、理想から程遠くはあるが、血中インクレチン活性を増加させるか、またはベータ細胞中のcAMPを直接刺激する化合物の潜在的実用性を指摘している。幾つかの研究では、GIPに対するベータ細胞反応性が、II型糖尿病では減退することが示されている(Nauck MA,et al.,J.Clin.Invest.91:301−307(1993)、およびElahi D,et al.,Regul.Pept.51:63−74(1994))。この反応性の回復(Meneilly GS,et al.,Diabetes Care.1993 Jan;16(1):110−4)は、生体内でベータ細胞の機能を改善する有望な手段であり得る。
インクレチン活性の増加は、グルコース依存性インスリン分泌、並びにおそらく血中グルコースの低下に通じる他の機構に対して好ましい効果を有するため、小腸のKおよびL細胞からのインクレチン放出の増加に対する治療的手法の探求もまた、興味深い。GLP−1分泌は、II型糖尿病では衰えると見られるため(Vilsboll T,et al.,Diabetes 50:609−613)、インクレチン放出の改善は、代謝調節不全のこの構成要素を改善し得る。腸管内腔内のグルコースおよび脂肪等の栄養素が、頂端受容体との相互作用により、インクレチン分泌を促す(Vilsboll T,et al.,Diabetes 50:609−613)。GLP−1およびGIPの放出も、神経刺激によって生じ得、アセチルコリンおよびGRPは、インスリン分泌に関するこれらの神経伝達物質のベータ細胞への効果とおそらく類似した様式で、インクレチン放出を亢進させることができる(Brubaker P,Ann.NY Acad.Sci.2006 Jul;1070:10−26、およびReimann F,et al.,Diabetes 2006 Dec;55(Suppl 2):S78−S85)。ソマトスタチン、レプチン、および遊離脂肪酸も、インクレチン分泌を調節すると見られる(Brubaker P,Ann.NY Acad.Sci.2006 Jul;1070:10−26、およびReimann F,et al.,Diabetes 2006 Dec;55(Suppl 2):S78−S85)。しかしながら今日まで、治療効果を得るためにインクレチン分泌を促進するように、これらの経路に選択的に影響を及ぼすための手段があるようには思われない。糖尿病の治療における、インクレチン分泌を刺激する経口薬の必要性が存在する。
インクレチンは、動物モデル(Farilla L,et al.,Endocrinology 2002 Nov;143(11):4397−408)、および生体外のヒト膵島(Farilla L,et al.,Endocrinology 2003 Dec;144(12):5149−58)において、ベータ細胞の増殖速度を上昇させ、ベータ細胞のアポトーシス速度を低下させることができる。これらの変化の最終結果は、ベータ細胞数および膵島質量の増加であり、抗糖尿病療法の別の目的である、インスリンの分泌能の亢進を提供するはずである。また、GLP−1は、アポトーシスを遮断することにより、ストレプトゾトシン等の薬剤の破壊作用から膵島を保護することが示されている(Li Y,et al.,J.Biol.Chem.2003 Jan 3;278(1):471−8)。細胞周期を通して進行の主要な制御因子であるサイクリンD1は、GLP−1により上方制御され、cAMPおよびPKA活性を増加させる他の薬剤も同様の効果を有する(Friedrichsen BN,et al.,J.Endocrinol.2006 Mar;188(3):481−92、およびKim MJ,et al.,J.Endocrinol.2006 Mar;188(3):623−33)。サイクリンD1遺伝子の転写の増加は、CREB(cAMP応答配列結合)転写因子のPKAリン酸化に応答して生じる(Hussain MA,et al.,Mol.Cell Biol.2006 Oct;26(20):7747−59)。糖尿病治療においてベータ細胞数および膵島質量を増加させる経口薬の必要性が存在する。
ベータ細胞のcAMPレベルは、この二次メッセンジャーのホスホジエステラーゼによるAMPへの分解を阻害することによっても、上昇させることができる(Furman B and Pyne N,Curr.Opin.Investig.Drugs 2006 Oct;7(10):898−905)。ベータ細胞内には幾つかの異なるcAMPホスホジエステラーゼがあり、これらの多くは、グルコース依存性インスリン分泌に対する抑制機構として機能することが示されている。PDE1C、PDE3B、PDE10を含むcAMPホスホジエステラーゼの阻害剤は、生体外および生体内でインスリン分泌を増加させることが示されているが(Han P,et al.,J.Biol.Chem.1999 Aug 6;274(32):22337−44、Harndahl L,et al.,J.Biol.Chem.2002 Oct 4;277(40):37446−55、Walz HA,et al.,J.Endocrinol.2006 Jun;189(3):629−41、Choi YH,et al.,J.Clin.Invest.2006 Dec;116(12):3240−51、およびCantin LD,et al.,Bioorg.Med.Chem.Lett.2007 May 15;17(10):2869−73)、今までのところ、望ましくない作用を回避するために必要な細胞型選択性を有することが認められているPDEはない。しかしながらこれは、アデニル酸シクラーゼを刺激するインクレチンおよび他の薬剤の効果を増幅する可能性から、活発な調査が続けられている領域である。
ベータ細胞中のcAMPの上昇により、グルコース依存性インスリン分泌を亢進させることができる複数の機構が存在すると見られる。典型的には、cAMPの細胞内作用の多くは、cAMP依存性タンパク質キナーゼ(タンパク質キナーゼA、PKA)によって媒介される(Hatakeyama H,et al.,J.Physiol.2006 Jan 15;570(Pt 2):271−82)。PKAは、2つの制御ドメインおよび2つの触媒ドメインの複合体からなり、cAMPが触媒ドメインに結合すると、触媒ドメインが放出され、タンパク質リン酸化活性が増加する。このキナーゼ活性の下流作用の1つは、インスリン開口分泌の効率の亢進である(Gromada J,et al.,Diabetes 1998 Jan;47(1):57−65)。別のcAMP結合タンパク質は、グアニンヌクレオチド交換因子(GEF)であるEpacであり(Kashima Y,et al.,J.Biol.Chem.2001 Dec 7;276(49):46046−53.2001年10月11日電子出版、およびShibasaki T,et al.,J.Biol.Chem.2004 Feb 27;279(9):7956−61)、これは、cAMP依存性であるがPKA非依存性である、インスリン開口分泌の増加を媒介する。cAMPによって活性化されたEpacは、細胞内Ca++の放出も亢進し得る(Holz GG,Diabetes 2004 Jan;53(1):5−13)。インスリン分泌に対するcAMPの効果は、グルコースレベルの上昇に依存するため、膵臓ベータ細胞中のcAMPの上昇は、II型糖尿病治療薬にとって重要な目標である。
ベータ細胞中の細胞内cAMPレベルを上昇させる薬剤は、インスリン分泌をグルコースに依存する様式で増加させる(MiuraY and Matsui H,Am.J.Physiol.Endocrinol.Metab.(2003)285,E1001−E1009)。cAMPを上昇させるための機構の1つは、Gタンパク質接合型細胞表面受容体の作用によるものであり、これは、アデニル酸シクラーゼ酵素を刺激して、より多くのcAMPを産生する。GLP−1受容体は、エクセナチドの標的であり、かかる受容体の一例である(Thorens B,et al.,Diabetes(1993)42,1678−1682)。糖尿病の治療における、cAMPの細胞内レベルを上昇させる経口薬の必要性が存在する。
DPP4阻害剤は、ジペプチジルペプチダーゼ−4の阻害剤である。DPP4は、プロリンアミノ酸残基後にペプチドを優先的に切断するプロリルプロテアーゼである。DPP4は、GLP−1を分解すると考えられている。DPP4阻害剤は、前臨床試験において、GLP−1のN末端分解、および血中グルコースの低下を防ぐことが示されている。さらに、DPP4遺伝子を標的破壊したマウスは、GLP−1およびGIPの血漿中レベルを増加させた。糖尿病治療用に承認されたDPP4阻害剤には、シタグリプチン(Januvia(商標))およびビルダグリプチン(Galvus(商標))が含まれる。サクサグリプチン(BMS−477118)は、現在治験中である別のDPP4阻害剤である。
新規GPR119作動薬が提供される。この新規GPR119作動薬は、糖尿病並びにメタボリックシンドローム、脂質異常症、インスリン抵抗性、および糖尿病の合併症を含む他の関連疾患の治療に有用である。GPR119は、RUP3およびIC−GPCR2としても知られる。
GPR119の作動薬は、細胞内の環状アデノシン一リン酸(cAMP)レベル(生物学的実施例1を参照)の上昇にも有用である。そのようなcAMPレベルの上昇は、インスリン分泌をグルコースに依存する様式で増加させ(生物学的実施例2を参照)、したがって、とりわけII型糖尿病に対して有用な治療を提供する。生物学的実施例3では、広く実施されているグルコース耐性試験について記載する。さらに、生物学的実施例4では、インクレチンの分泌に対するGPR119作動薬の効果を判定する方法について記載する。生物学的実施例5には、ZDFラットを使用した動物糖尿病モデルにおける、当業者に広く受け入れられている糖尿病パラメータの改善を判定する方法を示す。細胞内cAMPレベルを上昇させることができるGPR119作動薬を、細胞に基づいたスクリーニングを用いて特定した(生物学的実施例1を参照)。
本発明は、以下に示す、式(I)、(II)、または(III)によって表される化合物を提供する。
Figure 2011524917
また、式(I)、(II)、または(III)の化合物の医薬的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、およびエステルも提供される。
また、本発明は、以下にさらに詳細に記載するように、これらの化合物または組成物の1つ以上を用いて、II型糖尿病および他の疾患および病態等の疾患を治療する方法も提供する。また、本発明は、本明細書に記載される化合物のうちの1つ以上を使用することにより、サイクリックAMP(cAMP)の細胞内レベルを上昇させる方法も提供する。さらに、本化合物を使用して、哺乳動物、特にヒトにおけるインスリン産生を刺激し、インスリン、グルカゴン様ペプチド1(GLP1)、およびグルコース依存性インスリン分泌ポリペプチド(GIP)の分泌を刺激することができる。さらに、本明細書に記載される化合物は、血中グルコースを低下させる治療を必要とする対象に投与される時に、血中グルコースの低下に有用である。
関連する態様において、本発明は、式(I)、(II)、または(III)の標識化合物を使用して、多くの疾患および病態を診断する方法を提供する。
本発明の一態様は、グルコースの血中レベルを低下させる必要がある患者に、式(I)、(II)、または(III)の化合物を投与することにより、対象のそのレベルを低下させる方法を提供する。また、本発明は、グルコースの血中レベルを低下させる必要がある患者に、式(I)、(II)、または(III)の化合物およびDPP4阻害剤を投与することにより、対象のそのレベルを低下させる方法も提供する。
本発明の別の態様は、インスリンの血中レベルを低下させる必要がある患者に、式(I)、(II)、または(III)の化合物を投与することにより、対象のそのレベルを低下させる方法を提供する。本発明は、さらに、インスリンの血中レベルを低下させる必要がある患者に、式(I)、(II)、または(III)の化合物およびDPP4阻害剤を投与することにより、対象のそのレベルを低下させる方法を提供する。
別の態様において、本発明は、インクレチンの血中レベルを上昇させる必要がある患者に、式(I)、(II)、または(III)の化合物を投与することにより、対象のそのレベルを上昇させる方法を提供する。また、インクレチンの血中レベルを上昇させる必要がある患者に、式(I)、(II)、または(III)の化合物およびDPP4阻害剤を投与することにより、対象のそのレベルを上昇させる方法も提供する。これらのインクレチンは、GLP−1およびGIPである。
本発明のさらに別の態様は、血中トリグリセリドレベルを低下させる必要がある患者に、式(I)、(II)、または(III)の化合物を投与することにより、患者のそのレベルを低下させる方法を提供する。本発明は、血中トリグリセリドレベを低下させる必要がある患者に、式(I)、(II)、または(III)の化合物およびDPP4阻害剤を投与することにより、患者のそのレベルを低下させる方法を提供する。
本発明のさらなる態様は、胃内容排出を低下させる必要がある患者に、式(I)、(II)、または(III)の化合物を投与することにより、患者の胃内容排出を低下させる方法を提供する。また、胃内容排出を低下させる必要がある患者に、式(I)、(II)、または(III)の化合物およびDPP4阻害剤を投与することにより、患者の胃内容排出を低下させる方法も提供する。
本発明の別の態様は、島細胞におけるインスリン産生を増加させる必要がある患者に、式(I)、(II)、または(III)の化合物を投与することにより、患者のその産生を増加させる方法を提供する。さらに、本発明は、島細胞におけるインスリン産生を増加させる必要がある患者に、式(I)、(II)、または(III)の化合物およびDPP4阻害剤を投与することにより、患者のその産生を増加させる方法を提供する。
さらに別の態様において、本発明は、膵島機能を保存する必要がある患者に、式(I)、(II)、または(III)の化合物を投与することにより、対象のその機能を保存する方法を提供する。さらに別の態様において、本発明は、膵島機能を保存する必要がある患者に、式(I)、(II)、または(III)の化合物およびDPP4阻害剤を投与することにより、対象のその機能を保存する方法を提供する。
本明細書で使用される略記号は、特に特記しない限り、慣用である:AcOH:酢酸;nBuLi:n−ブチルリチウム;CsCO:炭酸セシウム;CHClまたはDCM:ジクロロメタン;CHMgI:メチルヨウ化マグネシウム;CuCl:塩化銅;DAST:(ジエチルアミノ)三フッ化硫黄;DEAD:アゾジカルボン酸ジエチル;DIBAL:水素化ジイソブチルアルミニウム;DIPEA:ジイソプロピルエチルアミン;DMSO:ジメチルスルホキシド;EtN:トリエチルアミン;EtOAc:酢酸エチル;H:水素;HBr:臭化水素;HCl:塩化水素;HO:水;H:過酸化水素;HPLC:高速液体クロマトグラフィー;KCN:シアン化カリウム;LHMDS:ヘキサメチルジシラザンリチウム;LiAlH:水素化リチウムアルミニウム;LiOH:水酸化リチウム;MeCN:アセトニトリル;MeI:ヨウ化メチル;MeOH:メタノール;MgSO:硫酸マグネシウム;MgCO:炭酸マグネシウム;MsCl:塩化メシル;NaHSO:亜硫酸水素ナトリウム;mCPBA:メタクロロ過安息香酸;N:窒素;NaCO:炭酸ナトリウム;NaHCO:重炭酸ナトリウム;NaNO:亜硝酸ナトリウム;NaOH:水酸化ナトリウム;Na:重硫酸ナトリウム;NaSO:硫酸ナトリウム;NBS:N−ブロモスクシンイミド;NHCl:塩化アンモニウム;NHOAc:酢酸アンモニウム;NMR:核磁気共鳴;Pd/C:パラジウム坦持炭素;PPh:トリフェニルホスフィン;iPrOH:イソプロピルアルコール;SOCl:塩化チオニル;THF:テトラヒドロフラン;TLC:薄層クロマトグラフィー。
特に記載のない限り、本明細書および特許請求の範囲で使用される以下の用語は、以下に示す意味を有する。
「アルキル」とは、1〜10個の炭素原子、幾つかの実施形態においては、1〜6個の炭素原子を有する、一価の飽和脂肪族ヒドロカルビル基を指す。「Cu−vアルキル」とは、u〜v個の炭素原子を有するアルキル基を指す。本用語は、例えば、メチル(CH−)、エチル(CHCH−)、n−プロピル(CHCHCH−)、イソプロピル((CHCH−)、n−ブチル(CHCHCHCH−)、イソブチル((CHCHCH−)、sec−ブチル((CH)(CHCH)CH−)、t−ブチル((CHC−)、n−ペンチル(CHCHCHCHCH−)、およびネオペンチル((CHCCH−)等の直鎖状および分枝状ヒドロカルビル基を含む。
「置換アルキル」とは、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、アリールチオ、置換アリールチオ、アジド、カルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、グアニジノ、置換グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ヒドラジノ、置換ヒドラジノ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、複素環、置換複素環、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、置換ヘテロシクリルチオ、ニトロ、スピロシクロアルキル、SOH、置換スルホニル、スルホニルオキシ、チオアシル、チオシアン酸、チオール、アルキルチオ、および置換アルキルチオからなる群から選択される、1〜5個、および幾つかの実施形態においては、1〜3または1〜2個の置換基を有するアルキル基を指し、置換基は、本明細書に定義される通りである。
「アルキリデン」または「アルキレン」とは、1〜10個の炭素原子、幾つかの実施形態においては、1〜6個の炭素原子を有する、二価の飽和脂肪族ヒドロカルビル基を指す。「Cu−vアルキレン」とは、u〜v個の炭素原子を有するアルキレン基を指す。アルキリデンおよびアルキレン基は、分枝および直鎖ヒドロカルビル基を含む。例えば、「(C1−6)アルキレン」は、メチレン、エチレン、プロピレン、2−メチルプロピレン、ペンチレン等を含むものとする。
「置換アルキリデン」または「置換アルキレン」とは、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、アリールチオ、置換アリールチオ、アジド、カルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、グアニジノ、置換グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ヒドラジノ、置換ヒドラジノ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、複素環、置換複素環、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、置換ヘテロシクリルチオ、ニトロ、オキソ、チオン、スピロシクロアルキル、SOH、置換スルホニル、スルホニルオキシ、チオアシル、チオシアン酸、チオール、アルキルチオ、および置換アルキルチオからなる群から選択される、1〜5個、および幾つかの実施形態においては、1〜3または1〜2個の置換基を有するアルキリデン基を指し、置換基は、本明細書に定義される通りである。
「アルケニル」とは、2〜10個の炭素原子、および幾つかの実施形態においては、2〜6炭素原子または2〜4個の炭素原子を有し、かつ少なくとも1つのビニル不飽和部位(>C=C<)を有する直鎖または分枝ヒドロカルビル基を指す。例えば、(C)アルケニルは、u〜v個の炭素原子を有するアルケニル基を指し、例えば、エテニル、プロペニル1,3−ブタジエニル等を含むものとする。
「置換アルケニル」とは、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アルキル置換アルキル、アルキニル、置換アルキニル、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、アリールチオ、置換アリールチオ、カルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、グアニジノ、置換グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、複素環、置換複素環、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、置換ヘテロシクリルチオ、ニトロ、SOH、置換スルホニル、スルホニルオキシ、チオアシル、チオール、アルキルチオ、および置換アルキルチオからなる群から選択される、1〜3個の置換基、および幾つかの実施形態においては、1〜2個の置換基を有するアルケニル基を指し、置換基は、本明細書に定義される通りであるが、但し、任意のヒドロキシまたはチオール置換はアセチレン炭素原子に結合しない。
「アルケニレン」とは、2〜10個の炭素原子、および幾つかの実施形態においては、2〜6個の炭素原子を有する二価のアルケニル基を指す。「(Cu−v)アルケニレン」とは、u〜v個の炭素原子を有するアルケニレン基を指す。
「アルキニル」とは、少なくとも1つの三重結合を含有する直鎖の一価の炭化水素ラジカルまたは分枝の一価の炭化水素ラジカルを指す。「アルキニル」という用語は、1つの三重結合および1つの二重結合を有するヒドロカルビル基を含むものとする。例えば、(C−C)アルキニルは、エチニル、プロピニル等を含むものとする。
「置換アルキニル」とは、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシアミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、アリールチオ、置換アリールチオ、カルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、置換シクロアルケニルオキシ、シクロアルケニルチオ、置換シクロアルケニルチオ、グアニジノ、置換グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、複素環、置換複素環、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、置換ヘテロシクリルチオ、ニトロ、SOH、置換スルホニル、スルホニルオキシ、チオアシル、チオール、アルキルチオ、および置換アルキルチオからなる群から選択される、1〜3個の置換基、および幾つかの実施形態においては、1〜2個の置換基を有するアルキニル基を指し、置換基は、本明細書に定義されるが、但し、あらゆるヒドロキシまたはチオール置換はアセチレン炭素原子に結合しない。
「アルキニレン」とは、2〜10個の炭素原子、および幾つかの実施形態においては、2〜6個の炭素原子を有する二価のアルキニル基を指す。「(Cu−v)アルキニレン」とは、u〜v個の炭素原子を有するアルキニレン基を指す。
「アルコキシ」とは、−O−アルキル基を指し、アルキルは本明細書で定義される。アルコキシは、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、t−ブトキシ、sec−ブトキシ、およびn−ペントキシを含む。
「置換アルコキシ」とは、−O−(置換アルキル)基を指し、置換アルキルは、本明細書で定義される通りである。
「アシル」とは、H−C(O)−基、アルキル−C(O)−基、置換アルキル−C(O)−基、アルケニル−C(O)−基、置換アルケニル−C(O)−基、アルキニル−C(O)−基、置換アルキニル−C(O)−基、シクロアルキル−C(O)−基、置換シクロアルキル−C(O)−基、アリール−C(O)−基、置換アリール−C(O)−基、置換ヒドラジン−C(O)−基、ヘテロアリール−C(O)−基、置換ヘテロアリール−C(O)−基、複素環−C(O)−基、および置換複素環−C(O)−基を指し、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、置換ヒドラジノ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書で定義される通りである。アシルは、「アセチル」基CHC(O)−を含む。
「アシルアミノ」とは、−NR20C(O)H基、−NR20C(O)アルキル基、−NR20C(O)置換アルキル基、−NR20C(O)シクロアルキル基、−NR20C(O)置換シクロアルキル基、−NR20C(O)アルケニル基、−NR20C(O)置換アルケニル基、−NR20C(O)アルキニル基、−NR20C(O)置換アルキニル基、−NR20C(O)アリール基、−NR20C(O)置換アリール基、−NR20C(O)ヘテロアリール基、−NR20C(O)置換ヘテロアリール基、−NR20C(O)複素環基、およびNR20C(O)置換複素環基を指し、R20は、水素またはアルキルであり、かつアルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義される通りである。
「アシルオキシ」とは、H−C(O)O−基、アルキル−C(O)O−基、置換アルキル−C(O)O−基、アルケニル−C(O)O−基、置換アルケニル−C(O)O−基、アルキニル−C(O)O−基、置換アルキニル−C(O)O−基、アリール−C(O)O−基、置換アリール−C(O)O−基、シクロアルキル−C(O)O−基、置換シクロアルキル−C(O)O−基、ヘテロアリール−C(O)O−基、置換ヘテロアリール−C(O)O−基、複素環−C(O)O−基、および置換複素環−C(O)O−基を指し、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書で定義される通りである。
「アミノ」とは、基−NHを指す。
「置換アミノ」とは、−NR2122基を指し、ここで、R21およびR22は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環、−SO−アルキル、−SO−置換アルキル、−SO−アルケニル、−SO−置換アルケニル、−SO−シクロアルキル、−SO−置換シクロアルキル、−SO−アリール、−SO−置換アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO−置換ヘテロアリール、−SO−ヘテロシクリル、およびSO−置換ヘテロシクリルからなる群から独立して選択され、R21およびR22は、そこに結合される窒素と任意に連結して、ヘテロシクリルまたは置換ヘテロシクリル基を形成するが、但し、R21およびR22は、両方とも水素ではなく、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義される通りである。R21が水素であり、かつR22がアルキルである時、置換アミノ基は、時には、本明細書でアルキルアミノと称される。R21およびR22がアルキルである時、置換アミノ基は、時には、本明細書でジアルキルアミノと称される。一置換アミノと呼ばれる時、R21またはR22のいずれかは水素であるが、両方ではないものとする。二置換アミノと呼ばれる時、R21およびR22のいずれも水素ではないものとする。
「ヒドロキシアミノ」とは、−NHOH基を指す。
「アルコキシアミノ」とは、−NHO−アルキル基を指し、アルキルは、本明細書で定義される。
「アミノカルボニル」とは、−C(O)NR2324基を指し、ここで、R23およびR24は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環、ヒドロキシ、アルコキシ、置換アルコキシ、アミノ、置換アミノ、およびアシルアミノからなる群から独立して選択され、R23およびR24は、そこに結合される窒素と任意に連結して、複素環式または置換複素環基を形成し、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義される通りである。
「アミノチオカルボニル」とは、−C(S)NR2324を指し、ここで、R23およびR24は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から独立して選択され、R23およびR24は、そこに結合される窒素と任意に連結して、複素環または置換複素環基を形成し、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義される通りである。
「アミノカルボニルアミノ」は、−NR20C(O)NR2324基を指し、ここで、R20は、水素またはアルキルであり、かつR23およびR24は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から独立して選択され、R23およびR24は、そこに結合される窒素と任意に連結して、複素環または置換複素環基を形成し、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義される通りである。
「アミノチオカルボニルアミノ」は、−NR20C(S)NR2324基を指し、R20は、水素またはアルキルであり、R23およびR24は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から独立して選択され、R23およびR24は、そこに結合される窒素と任意に連結して、複素環または置換複素環基を形成し、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義される通りである。
「アミノカルボニルオキシ」とは、−O−C(O)NR2324を指し基、ここで、R23およびR24は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から独立して選択され、R23およびR24は、そこに結合される窒素と任意に連結して、複素環または置換複素環基を形成し、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義される通りである。
「アミノスルホニル」とは、−SONR2324基を指し、ここで、R23およびR24は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から独立して選択され、R23およびR24は、そこに結合される窒素と任意に連結して、複素環または置換複素環基を形成し、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義される通りである。
「アミノスルホニルオキシ」とは、−O−SONR2324基を指し、ここで、R23およびR24は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から独立して選択され、R23およびR24は、そこに結合される窒素と任意に連結して、複素環または置換複素環基を形成し、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義される通りである。
「アミノスルホニルアミノ」とは、−NR20−SONR2324基を指し、ここで、R20は、水素またはアルキルであり、かつR23およびR24は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から独立して選択され、R23およびR24は、そこに結合される窒素と任意に連結して、複素環または置換複素環基を形成し、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義される通りである。
「アミジノ」とは、−C(=NR25)NR2324基を指し、ここで、R25、R23、およびR24は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から独立して選択され、R23およびR24は、そこに結合される窒素と任意に連結して、複素環または置換複素環基を形成し、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義される通りである。
「アリール」とは、6〜14個の炭素原子を有し、環ヘテロ原子をもたない、単環(例えば、フェニル)または複数の縮合(融合)環(例えば、nナフチルまたはアントリル)を有する芳香族基を指す。環ヘテロ原子をもたない芳香族または非芳香族を有する融合、架橋、およびスピロ環系を含む複数の環系において、「アリール」または「Ar」という用語は、結合点が芳香族の炭素原子(例えば、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イルは、その結合点が芳香族フェニル環の2−位であるため、アリール基である)である時に適用される。
「置換アリール」とは、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、アリールチオ、置換アリールチオ、アジド、カルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、グアニジノ、置換グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ヒドラジノ、置換ヒドラジノ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、複素環、置換複素環、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、置換ヘテロシクリルチオ、ニトロ、SOH、置換スルホニル、スルホニルオキシ、チオアシル、チオシアン酸、チオール、アルキルチオ、および置換アルキルチオからなる群から選択される、1〜8個、および幾つかの実施形態においては、1〜5個、1〜3個、または1〜2個の置換基と置換される、アリール基を指し、置換基は、本明細書に定義される通りである。
「アリールアルキル」または「アリール(C−C)アルキル」とは、ラジカル-Rを指し、ここで、Rはアルキレン基(8個以下の主鎖炭素原子を有する)であり、Rは、本明細書で定義される通り、アリール基である。したがって、「アリールアルキル」とは、例えば、ベンジル、およびフェニルエチル等の基を指す。同様に、[アリールアルケニル」とは、ラジカル−Rを意味し、ここで、Rは、アルケニレン基(1つまたは2つの二重結合を有するアルキレン基)であり、Rは、例えば、スチレニル、3−フェニル−2−プロペニル等、本明細書で定義される通り、アリール基である。
「アリールオキシ」とは、−O−アリール基を指し、ここで、アリールは、例えば、フェノキシおよびナフトキシを含む、本明細書で定義される通りである。
「置換アリールオキシ」とは、−O−(置換アリール)基を指し、ここで、置換アリールは、本明細書で定義される通りである。
「アリールチオ」とは、−S−アリール基を指し、ここで、アリールは、本明細書で定義される通りである。
「置換アリールチオ」とは、−S−(置換アリール)基を指し、ここで、置換アリールは、本明細書で定義される通りである。
「アジド」とは、−N基を指す。
「ヒドラジノ」とは、−NHNH基を指す。
「置換ヒドラジノ」とは、−NR26NR2728基を指し、ここで、R26、R27、およびR28は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、カルボキシルエステル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環、−SO−アルキル、−SO−置換アルキル、−SO−アルケニル、−SO−置換アルケニル、−SO−シクロアルキル、−SO−置換シクロアルキル、−SO−アリール、−SO−置換アリール、−SO−ヘテロアリール、−SO−置換ヘテロアリール、−SO−複素環、および−SO−置換複素環からなる群から独立して選択され、R27およびR28は、そこに結合される窒素と任意に連結して、複素環または置換複素環ヘテロシクリル基を形成するが、但し、R27およびR28両方とも水素ではなく、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義される通りである。
「シアノ」または「カルボニトリル」とは、−CN基を指す。
「カルボニル」とは、−C(=O)−と等しい二価の−C(O)−基を指す。
「カルボキシル」または「カルボキシ」とは、−COOHまたはその塩を指す。
「カルボキシルエステル」または「カルボキシエステル」とは、−C(O)O−アルキル基、−C(O)O−置換アルキル基、−C(O)O−アルケニル基、−C(O)O−置換アルケニル基、−C(O)O−アルキニル基、−C(O)O−置換アルキニル基、−C(O)O−アリール基、−C(O)O−置換アリール基、−C(O)O−シクロアルキル基、−C(O)O−置換シクロアルキル基、−C(O)O−ヘテロアリール基、−C(O)O−置換ヘテロアリール基、−C(O)O−複素環基、およびC(O)O−置換複素環基を指し、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義される通りである。
「(カルボキシルエステル)アミノ」とは、−NR20−C(O)O−アルキル基、−NR20−C(O)O−置換アルキル基、−NR20−C(O)O−アルケニル基、−NR20−C(O)O−置換アルケニル基、−NR20−C(O)O−アルキニル基、−NR20−C(O)O−置換アルキニル基、−NR20−C(O)O−アリール基、−NR20−C(O)O−置換アリール基、−NR20−C(O)O−シクロアルキル基、−NR20−C(O)O−置換シクロアルキル基、−NR20−C(O)O−ヘテロアリール基、−NR20−C(O)O−置換ヘテロアリール基、−NR20−C(O)O−複素環基、および−NR20−C(O)O−置換複素環基を指し、R20はアルキルまたは水素であり、かつアルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義される通りである。
「(カルボキシルエステル)オキシ」とは、−O−C(O)O−アルキル基、−O−C(O)O−置換アルキル基、−O−C(O)O−アルケニル基、−O−C(O)O−置換アルケニル基、−O−C(O)O−アルキニル基、−O−C(O)O−置換アルキニル基、−O−C(O)O−アリール基、−O−C(O)O−置換アリール基、−O−C(O)O−シクロアルキル基、−O−C(O)O−置換シクロアルキル基、−O−C(O)O−ヘテロアリール基、−O−C(O)O−置換ヘテロアリール基、−O−C(O)O−複素環基、および−O−C(O)O−置換複素環基を指しアルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書で定義される通りである。
「シクロアルキル」とは、3〜14個の炭素原子を有し、環ヘテロ原子をもたない、融合、架橋、およびスピロ環系を含む単環または複数の環を有する、飽和または部分飽和サイクリック基を指す。環ヘテロ原子をもたない芳香族または非芳香族を有する複数の環系において、「シクロアルキル」という用語は、結合点が非芳香族の炭素原子(例えば、5,6,7,8,−テトラヒドロナフタレン−5−イル)である時に適用される。「シクロアルキル」という用語は、シクロアルケニル基を含む。シクロアルキル基の例としては、例えば、アダマンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロオクチル、およびシクロヘキセニルが挙げられる。「Cu−vシクロアルキル」とは、環員としてu〜v個の炭素原子を有するシクロアルキル基を指す。「Cu−vシクロアルケニル」とは、環員としてu〜v個の炭素原子を有するシクロアルケニル基を指す。
「シクロアルケニル」とは、少なくとも1つの>C=C<環不飽和部位を有する部分飽和シクロアルキル環を指す。
「置換シクロアルキル」とは、本明細書で定義される通り、オキソ、チオン、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、アリールチオ、置換アリールチオ、アジド、カルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、グアニジノ、置換グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ヒドラジノ、置換ヒドラジノ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、複素環、置換複素環、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、置換ヘテロシクリルチオ、ニトロ、SOH、置換スルホニル、スルホニルオキシ、チオアシル、チオシアン酸、チオール、アルキルチオ、および置換アルキルチオからなる群から選択される、1〜8個、若しくは1〜5個、または幾つかの実施形態においては、1〜3個の置換基有するシクロアルキル基を指し、置換基は、本明細書に定義される通りである。「置換シクロアルキル」という用語は、置換シクロアルケニル基を含む。
「シクロアルキルオキシ」とは、−O−シクロアルキルを指し、シクロアルキルは、本明細書で定義される通りである。
「置換シクロアルキルオキシ」とは、−O−(置換シクロアルキル)を指し、置換シクロアルキルは、本明細書で定義される通りである。
「シクロアルキルチオ」とは、−S−シクロアルキルを指し、置換シクロアルキルは、本明細書で定義される通りである。
「置換シクロアルキルチオ」とは、−S−(置換シクロアルキル)を指し、置換シクロアルキルは、本明細書で定義される通りである。
「グアニジノ」とは、−NHC(=NH)NH基を指す。
「置換グアニジノ」とは、−NR29C(=NR29)N(R29を指し、ここで、それぞれのR29は、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロシクリル、および置換ヘテロシクリルからなる群から独立して選択され、共通のグアニジノ窒素原子に結合される2つのR29基は、そこに結合される窒素と任意に連結して、複素環または置換複素環基を形成するが、但し、少なくとも1つのR29は水素ではなく、置換基は、本明細書で定義される通りである。
「ハロ」または「ハロゲン」とは、フッ化、塩化、臭化、およびヨウ化を指す。
「ハロアルキル」とは、1〜5個、または幾つかの実施形態においては、1〜3個のハロ基、例えば、−CHCl、−CHF、−CHBr、−CFClBr、−CHCHCl、−CHCHF、−CF、−CHCF、−CHCCl等とのアルキル基の置換を指し、さらに、全ての水素原子がフッ素原子により置換されるパーフルオロアルキル等のアルキル基を含む。
「ハロアルコキシ」とは、1〜5個、または幾つかの実施形態においては、1〜3個のハロ基、例えば、−OCHCl、−OCHF、−OCHCHBr、−OCHCHCl、−OCF等とのアルコキシ基の置換を指す。
「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」とは、−OH基を指す。
「ヘテロアルキル」とは、本明細書で定義される通り、ヘテロアルキルラジカルの結合点がヘテロアルキルラジカルの炭素原子を介するという理解の下に、1、2、または3個の置換基がシアノ、−OR、−NR、−SR、−S(O)R、およびS(O)(ここで、nは、0、1、または2である)から独立して選択される、アルキルラジカルを意味する。Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル−アルキル、アリール、アリールアルキル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、カルボキサミド、またはモノ−若しくはジ−アルキルカルバモイルである。Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル−アルキル、アリール、またはアリールアルキルである。Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル−アルキル、アリール、アリールアルキル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、カルボキサミド、モノ−若しくはジ−アルキルカルバモイル、またはアルキルスルホニルである。Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキル−アルキル、アリール、アリールアルキル、アミノ、モノ−アルキルアミノ、ジ−アルキルアミノ、またはヒドロキシアルキルである。代表的な例としては、例えば、2−ヒドロキシエチル、2、3−ジヒドロキシプロピル、2−メトキシエチル、ベンジルオキシメチル、2−シアノエチル、および2−メチルスルホニル−エチルが挙げられる。上記のそれぞれにおいて、R、R、RおよびRは、さらに、アミノ、フッ素、アルキルアミノ、ジ−アルキルアミノ、OH、またはアルコキシにより置換することができる。加えて、炭素原子の数を示す接頭辞(例えば、C−C10)は、シアノ、−OR、−NR、−SR、−S(O)R、または−S(O)部分を除く、ヘテロアルキル基の部分の炭素原子の総数を指す。
「ヘテロアリール」とは、1〜14個の炭素原子と、酸素、窒素、および硫黄からなる群から選択される1〜6個のヘテロ原子を有する芳香族基を指し、単環(例えば、イミダゾリル)または複数環(例えば、ベンズイミダゾール−2−イルおよびベンズイミダゾール−6−イル)の環を含む5−〜18−員環または員系を含む。芳香族および非芳香族環を有する融合、架橋、およびスピロ環系を含む複数の環系において、「ヘテロアリール」という用語は、少なくとも1つの環ヘテロ原子を有し、結合点が芳香族環(例えば、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イルおよび5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−3−イル)の原子である場合、適用される。一実施形態において、ヘテロアリール基の窒素および/または硫黄環原子は、任意に酸化され、N−オキシド(N→O)、スルフィニル、またはスルホニル部分を提供する。より具体的には、ヘテロアリールという用語は、ピリジル、フラニル、チエニル、チアゾリル、イソチアゾリル、テトラゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、イソキサゾリル、ピロリル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、ベンゾフラニル、テトラヒドロベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、インドリル、イソインドリル、ベンゾキサゾリル、キノリル、テトラヒドロキノリニル、イソキノリル、キナゾリノニル、ベンズイミダゾリル、ベンズイソキサゾリル、またはベンゾチエニルを含むが、これらに限定されない。
「N結合型」とは、結合点が窒素含有基の窒素原子である、窒素含有基を指す。例えば、「N結合型テトラゾリル」は、結合点がテトラゾリル基の窒素原子である基である。同様に、N結合型トリアゾリル、N結合型イミダゾリル、N結合型ピラゾリル、およびN結合型ピロリルは、結合点が、それぞれ、トリアゾール、イミダゾール、ピラゾール、ピロール基の窒素原子である基である。同様に、「N結合型イミダゾリル」とは、結合点が窒素原子であるイミダゾールを指す。
「置換ヘテロアリール」とは、置換アリールにおいて定義される置換基からなる群から選択される、1〜8個、または幾つかの実施形態においては、1〜5個、若しくは1〜3個、若しくは1〜2個の置換基と置換されるヘテロアリール基を指す。
「ヘテロアリールオキシ」とは、−O−ヘテロアリールを指し、ヘテロアリールは、本明細書で定義される通りである。
「置換ヘテロアリールオキシ」とは、−O−(置換ヘテロアリール)基を指し、ヘテロアリールは、本明細書で定義される通りである。
「ヘテロアリールチオ」とは、−S−ヘテロアリール基を指し、ヘテロアリールは、本明細書で定義される通りである。
「置換ヘテロアリールチオ」とは、−S−(置換ヘテロアリール)基を指し、ヘテロアリールは、本明細書で定義される通りである。
「複素環」、若しくは「複素環式」、若しくは「ヘテロシクロ」、若しくはヘテロシクロアルキル」、若しくは「ヘテロシクリル」は、1〜14個の炭素原子、かつ窒素、硫黄、または酸素からなる群から選択される1〜6個のヘテロ原子を有する飽和または部分飽和サイクリック基を指し、融合、架橋、およびスピロ環系を含む単環および複数の環系を含む。芳香族および/または非芳香族環を有する複数の環系において、「複素環式」、「複素環」、「ヘテロシクロ」、「ヘテロシクロアルキル」、または「ヘテロシクリルという用語は、少なくとも1つの環ヘテロ原子を有し、結合点が非芳香族環(例えば、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イル、5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−6−イル、およびデカヒドロキノリン−6−イル)の原子である時、適用される。一実施形態において、複素環式基の窒素および/または硫黄原子は、任意に酸化され、N−オキシド、スルフィニル、またはスルホニル部分を提供する。より具体的には、ヘテロシクリルは、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル、N−メチルピペリジン−3−イル、ピぺラジニル、N−メチルピロリジン−3−イル、3−ピロリジニル、2−ピロリドン−1−イル、モルフォリニル、およびピロリジニルを含むが、これらに限定されない。炭素原子の数を示す接頭辞(例えば、C−C10)は、ヘテロ原子の数を除く、ヘテロシクリル基の部分の炭素原子の総数を指す。
「置換複素環」、若しくは「置換複素環式」、若しくは「置換ヘテロシクロ」、若しくは「置換ヘテロシクロアルキル、若しくは「置換ヘテロシクリル」とは、置換シクロアルキルにおいて定義される通り、1〜5個または、幾つかの実施形態においては、1〜3個の置換基と置換される、本明細書に定義される通り、複素環式基を指す。
「ヘテロシクリルオキシ」とは、−O−ヘテロシクリル基を指し、ヘテロシクリルは、本明細書で定義される通りである。
「置換ヘテロシクリルオキシ」とは、−O−(置換ヘテロシクリル)基を指し、ヘテロシクリルは、本明細書で定義される通りである。
「ヘテロシクリルチオ」とは、−S−ヘテロシクリル基を指し、ヘテロシクリルは、本明細書で定義される通りである。
「置換ヘテロシクリルチオ」とは、−S−(置換ヘテロシクリル)基を指し、ヘテロシクリルは、本明細書で定義される通りである。
複素環およびヘテロアリール基の例としては、アゼチジン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インドリジン、イソインドール、インドール、ジヒドロインドール、インダゾール、プリン、キノリジン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、ナフチルピリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、カルバゾール、カルボリン、フェナンスリジン、アクリジン、フェナンスロリン、イソチアゾール、フェナジン、イソキサゾール、フェノキサジン、フェノチアジン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピペリジン、ピペラジン、インドリン、フタルイミド、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン、4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン、チアゾール、チアゾリジン、チオフェン、ベンゾ[b]チオフェン、モルフォリニル、チオモルフォリニル(チアモルフォリニルとも称される)、1,1−ジオキソチオモルフォリニル、ピぺリジニル、ピロリジン、およびテトラヒドロフラニルが挙げられるが、これらに限定されない。
「ニトロ」とは、−NO基を指す。
「オキソ」とは、(=O)原子を指す。
「オキシド」とは、1つ以上のヘテロ原子の酸化によって生じる生成物を指す。例としては、N−オキシド、スルホキシド、およびスルホンが挙げられる。
「スピロシクロアルキル」とは、以下の構造により例示される通り、2〜9個の炭素原子を有するアルケニル基と共通の炭素原子で2つの水素原子の置換により形成される3−〜10−員サイクリック置換基を指し、波線で示される結合に結合される以下に示されるメチレン基は、スピロシクロアルキル基と置換される。
Figure 2011524917
「スルホニル」とは、二価の−S(O)−基を指す。
「置換スルホニル」とは、−SO−アルキル基、−SO−置換アルキル基、−SO−アルケニル基、−SO−置換アルケニル基、−SO−アルキニル基、−SO−置換アルキニル基、−SO−シクロアルキル基、−SO−置換シクロアルキル基、−SO−アリール基、−SO−置換アリール基、−SO−ヘテロアリール基、−SO−置換ヘテロアリール基、−SO−複素環式基、−SO−置換複素環式基を指し、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環式、および置換複素環式は、本明細書で定義される通りである。置換スルホニルは、メチル−SO−、フェニル−SO−、および4−メチルフェニル−SO−等の基を含む。
「スルホニルオキシ」とは、−OSO−アルキル基、−OSO−置換アルキル基、−OSO−アルケニル基、−OSO−置換アルケニル基、−OSO−シクロアルキル基、−OSO−置換シクロアルキル基、−OSO−アリール基、−OSO−置換アリール基、−OSO−ヘテロアリール基、−OSO−置換ヘテロアリール基、−OSO−複素環式基、−OSO−置換複素環式基を指し、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環式、および置換複素環式は、本明細書で定義される通りである。
「チオアシル」とは、H−C(S)−基、アルキル−C(S)−基、置換アルキル−C(S)−基、アルケニル−C(S)−基、置換アルケニル−C(S)−基、アルキニル−C(S)−基、置換アルキニル−C(S)−基、シクロアルキル−C(S)−基、置換シクロアルキル−C(S)−基、アリール−C(S)−基、置換アリール−C(S)−基、ヘテロアリール−C(S)−基、置換ヘテロアリール−C(S)−基、複素環式−C(S)−基、および置換複素環式−C(S)−基を指し、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環式および置換複素環式は、本明細書で定義される通りである。
「チオール」とは、−SH基を指す。
「アルキルチオ」とは、−S−アルキル基を指し、アルキルは、本明細書で定義される通りである。
「置換アルキルチオ」とは、−S−(置換アルキル)基を指し、置換アルキルは、本明細書で定義される通りである。
「チオカルボニル」とは、−C(=S)−に等しい二価の−C(S)−基を指す。
「チオン」とは、(=S)原子を指す。
「チオシアン酸」とは、−SCN基を指す。
「化合物(compound)」および「化合物(compounds)」とは、本明細書で使用される通り、本明細書で開示される一般式、それらの一般式のあらゆる亜式、およびオキシド、エステル、プロドラッグ、医薬的に許容される塩または溶媒和物等の一般式、および亜式内の化合物のあらゆる形態により包含される化合物を指す。特に記載のない限り、本用語は、さらに、ラセミ体、立体異性体、および化合物または複数の化合物の互変異性体を含む。
「ラセミ体」とは、エナンチオマーの混合物を指す。
化合物の「溶媒和物(solvate)」または「溶媒和物(solvates)」とは、化合物が本明細書で定義される、化学量論的な、または非化学量論的な量の溶媒に結合される化合物を指す。化合物の溶媒和物は、開示される一般式および亜式のオキシド、エステル、プロドラッグ、または医薬的に許容される塩等、化合物の全ての形態の溶媒和物を含む。好適な溶媒は、揮発性、非毒性、および/またはヒトへの投与に許容しうるものである。
「立体異性体(stereoisomer)」または「立体異性体(stereoisomers)」とは、1つ以上の立体中心の不斉が異なる化合物を指す。立体異性体は、エナンチオマーおよびジアステレオマーを含む。本発明の化合物は、これらが1つ以上の不斉中心または不斉置換と二重結合を保有する場合に、立体異性の形態で存在することができ、したがって、個々の立体異性体として、または混合物として生成することができる。特に記載のない限り、記述は、個々の立体異性体並びに混合物を含むものとする。立体異性体の立体化学および分離の決定方法は、当該分野で良く知られている(Advanced Organic Chemistry,4th ed.,J.March,John Wiley and Sons,New York,1992の4章の考察を参照のこと)。
「互変異性体」とは、エノール−ケトおよびイミン−エナミン互変異性体等のプロトンの位置、またはピラゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、トリアゾール、およびテトラゾール等の環−NH−部分と環=N−部分の両方に結合する環原子を含有するヘテロアリール基の互変異性の形態が異なる化合物の代替形態を指す。
「プロドラッグ」とは、患者に投与された時に、実施形態の化合物、またはその性代謝物若しくは残留物を直接的または間接的に提供できる実施形態の化合物のあらゆる誘導体を指す。本発明の化合物のプロドラッグは、修飾が生体内で切断され、親化合物または活性代謝物を放出するように化合物に存在する官能基を修飾することにより調製される。例えば、プロドラッグは、化合物Iのヒドロキシ、アミノ、またはスルフヒドリル基が生体内で切断され、それぞれ、遊離ヒドロキシル、アミノ、またはスルフヒドリル基を再生し得るあらゆる基に結合される化合物を含む。特に好ましい誘導体は、このような化合物が患者に投与される時(例えば、経口的に投与された化合物をより容易に血液に吸収させることにより)に、または親種に対する生体区画(例えば、脳またはリンパ系)への親化合物の送達を強化する、実施形態の化合物の生体利用能を増大するプロドラッグである。プロドラッグは、本発明の化合物のヒドロキシ官能基のエステル、アミド、およびカルバミン酸(例えば、N,N−ジメチルアミノカルボニル)形態を含む。エステルプロドラッグの例としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、アクリル酸、およびエチルコハク酸誘導体が挙げられる。プロドラッグの一般的な概要は、T Higuchi and V Stella,Pro−drugs as Novel Delivery Systems,Vol.14 of the A.C.S.Symposium Series,and in Edward B.Roche,ed.,Bioreversible Carriers in Drug Design,American Pharmaceutical Association and Pergamon Press,1987に提供され、両方とも参照により本明細書に援用される。
「医薬的に許容される塩」とは、当該分野でよく知られる様々な有機および無機対イオン由来の医薬的に許容される塩類を指し、例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、およびテトラアルキルアンモニウムを含む。分子が塩基性官能性を含有する時は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の有機酸若しくは無機酸の酸付加塩であり、または酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2−エタン−ジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、シュウ酸、4−トルエンスルホン酸、樟脳スルホン酸、メタンスルホン酸、4−メチルビシクロ[2.2.2]−オクト−2−エン−1−カルボン酸、グルコヘプトン酸、3−フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、三級ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸等で形成される。また、塩は、親化合物に存在する酸性プロトンが金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、若しくはアルミニウムイオンにより置換されるか、またはエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリメチルアミン、N−メチルグルカミン等の有機塩基と配位されるかのいずれかの時に形成され得る。医薬的に許容される塩は、患者への投与に適しており、望ましい薬理特性を保有する。好適な塩は、さらに、P.Heinrich Stahl,Camille G.Wermuth(Eds.),Handbook of Pharmaceutical Salts Properties,Selection,and Use;2002に記載されるものを含む。
特に記載のない限り、本明細書に明示的に定義されない置換基の命名法は、官能性の末端部の後に結合点に向かって隣接する官能性を命名することにより見出せる。例えば、置換基「アリールアルキルオキシカルボニル」は、(アリール)−(アルキル)−O−C(O)−基を指す。
上記に定義される全ての置換された基において、それ自体への更なる置換基で置換基を定義することにより見出される(例えば、置換アリール基によってさらに置換される、置換アリール基とそれ自体置換される置換基としての置換アリール基を有する置換アリール等)ポリマーは、本明細書に含まれないものとすることを理解されたい。このような場合において、このような置換の最大数は、3つである。例えば、他の2つの置換アリール基を伴う置換アリール基の一連の置換は、−置換アリール−(置換アリール)−置換アリールに限定される。
同様に、上記の定義は、許容外の置換パターン(例えば、5フッ化基と置換されるメチル)を含まないことを理解されたい。このような許容外置換パターンは、本分野の技術者によく知られている。
本明細書を通して使用される通り、「任意の」または「任意に」という用語は、後述の事象または状況が起こり得るが起こる必要がなく、記載は、事象または状況が起こる場合と、起こらない場合とを含むことを意味する。例えば、「任意にアルキル基と一または二置換されるヘテロシクロ基」とは、アルキルが存在し得るが、存在する必要はなく、ヘテロシクロ基がアルキル基と一または二置換される状態と、ヘテロシクロ基がアルキル基と置換されない状態とを含むことを意味する。
次いで本発明の組成物を参照すると、「医薬的に許容される担体または賦形剤」という用語は、概して、安全かつ許容可能な毒性を保有する医薬組成物を調製するのに有用である担体または賦形剤を意味する。許容可能な担体または賦形剤は、獣医学的使用並びにヒトの医薬使用において許容可能なものを含む。本明細書および特許請求の範囲で使用される通り、「医薬的に許容される担体または賦形剤」とは、1つおよび1つ以上のこのような担体または賦形剤の両方を含む。
本発明の方法を参照すると、以下の用語は、注記される意味で使用される。
疾病を「治療する」または「治療」という用語は、
(1) 疾病の発症を防止する、またはその発症のリスクを低減する、すなわち、疾病に曝される、または疾病の素因となる場合があるが、疾病の症状をまだ経験していない、または示していない哺乳類に疾病の臨床症状を発症させないこと、
(2)疾病を阻害する、すなわち、疾病の発症若しくはその臨床症状を抑止する、若しくは低減する、または
(3) 疾病を緩和する、すなわち、疾病またはその臨床症状を後退させること、を含む。
本発明の好適な実施形態は、疾病の緩和からなる疾病の治療である。
「診断」という用語は、特定の疾病または状態の存在または不在を判断することを指す。加えて、この用語は、特定の疾病または状態のレベルまたは重度を判断すること、並びに特定の治療計画への反応を判断するために、疾病または状態を監視することを指す。
「治療有効量」という用語は、研究者、獣医、医師、または他の臨床医により求められる組織、系、動物、またはヒトの生物学的若しくは医療反応を顕在化する対象化合物の量を意味する。「治療有効量」は、疾病を治療するために哺乳類に投与される時、疾病にそのような治療をもたらすのに十分である化合物の量を含む。「治療有効量」は、化合物、疾患、およびその重度、並びに治療される哺乳類の年齢、体重等により変動する。
「患者」とは、哺乳類を指し、ヒトおよびヒト以外の哺乳類を含む。患者の例としては、マウス、ラット、ハムスター、モルモット、ブタ、ウサギ、ネコ、イヌ、ヤギ、ヒツジ、ウシ、およびヒトが挙げられるが、これらに限定されない。
「哺乳類」とは、ヒト、家畜(例えば、イヌまたはネコ)、農場動物(ウシ、ウマ、またはブタ)、および実験動物(マウス、ラット、ハムスター、モルモット、ブタ、ウサギ、イヌ、またはサル)を含むが、これらに限定されない。
「インスリン抵抗性」という用語は、概して、グルコース代謝の疾患として定義することができる。より具体的には、インスリン抵抗性は、予想される生物学的効果以下を生成する、広範な濃度にわたりその生物学的作用を発揮するインスリンの能力の減衰として定義することができる(例えば、Reaven GM,J.Basic & Clin.Phys.&Pharm.(1998)9:387−406and Flie J,Ann.Rev.Med.(1983)34:145−60を参照のこと)。インスリン抵抗性の者は、グルコースを適切に代謝する能力が減衰し、インスリン療法が行われる場合、その反応が不十分である。インスリン抵抗の顕在化は、グルコース取り込み、酸化、並びに筋肉への貯蔵の不十分なインスリン活性化、および脂肪組織における脂肪分解並びにグルコース産生および肝臓における分泌の不適切なインスリン抑制を含む。インスリン抵抗性は、多嚢胞性卵巣症候群、耐糖能障害、妊娠糖尿病、メタボリックシンドローム、血圧上昇、肥満、粥状動脈硬化、および様々な他の疾患を引き起こす、またはそれらの一因となる可能性がある。最終的に、インスリン抵抗性の個人は、糖尿病状態に至る時点まで進行する可能性がある。
「真性糖尿病」または「糖尿病」という用語は、概して、身体中の適切な血糖値の維持の欠落を生じるグルコースの産生および消費の代謝欠損により特徴付けされる疾病または病態を意味する。これらの欠損の結果は、「高血糖」と呼ばれる血中グルコースの上昇である。糖尿病の主な2つの形態は、I型糖尿病およびII型糖尿病である。上述の通り、I型糖尿病は、概して、グルコース消費を調節するホルモンであるインスリンの絶対的欠乏の結果である。II型糖尿病は、多くの場合、正常、または上昇レベルのインスリンにおいてさえも生じ、インスリンに対する組織の適切な応答能力の欠如から生じる。多くのII型糖尿病患者はインスリン抵抗性であり、インスリン分泌がインスリンに応答するための末梢組織の耐性を補うことができないという点で、相対的なインスリン欠乏を有する。加えて、多くのII型糖尿病は、肥満である。グルコース恒常性疾患の他のタイプは、正常なグルコース恒常性と糖尿病との間の代謝期の中間である耐糖能障害、およびI型またはII型糖尿病の既往歴がない女性における妊娠中のグルコース不耐性である妊娠性糖尿病を含む。
「メタボリックシンドローム」という用語は、腹部肥満、インスリン抵抗性、グルコース不耐性、糖尿病、血圧上昇、および脂質異常症を含む代謝異常の集合を指す。これらの異常は、血管発症のリスクの増加と関連していることが知られている。
「腹部肥満」という用語は、成人における高血中コレステロールの検出、評価、および治療における全米コレステロール教育プログラムの専門家委員会の第三次報告書(NCEP/ATP委員会III)により推奨される通り、ウエスト周囲が男性で≧102cm、女性で≧80cmのカットオフポイントにより定義される。
II型糖尿病、耐糖能障害、および妊娠糖尿病の診断のためのガイドラインは、米国糖尿病協会(例えば、The Expert Committee on the Diagnosis and Classification of Diabetes Mellitus,Diabetes Care,(1999)Vol.2(Suppl1):S5−19を参照のこと)により概説される。
「分泌促進剤」という用語は、分泌を刺激する物質または化合物を意味する。例えば、インスリン分泌促進剤は、インスリンの分泌を刺激する物質または化合物である。
糖尿病の「症状」という用語は、本明細書で使用される通り、これらの一般的な用法を援用する、多尿症、多飲症、および過食症を含むが、これらに限定されない。例えば、「多尿症」は、任意の期間中における大量の尿の通過を意味し、「多飲症」は、慢性の過渡口渇を意味し、「過食症」は、過渡の摂食を意味する。糖尿病の多の症状は、例えば、特定の感染症(特に、菌類感染およびブドウ球菌感染)、吐き気、およびケトアシドーシス(血中ケトン体の産生増加)への罹病性の増加を含む。
糖尿病の「合併症」という用語は、微小血管に関連する合併症および大血管に関連する合併症を含むが、これらに限定されない。微小血管に関連する合併症は、概して、微小血管の損傷を生じる合併症である。これらの合併症としては、例えば、網膜症(眼の血管損傷による視覚障害または喪失)、神経障害(神経系への血管損傷による神経損傷および足の問題)、および腎障害(腎臓における血管損傷による腎臓病)が挙げられるが、これらに限定されない。大血管に関連する合併症は、概して、大血管の損傷から生じる合併症である。これらの合併症としては、例えば、心血管病および末梢血管病が挙げられる。心血管病は、心臓の血管の疾病を指す。例えば、Kaplan RM,et al.,“Cardiovascular diseases” in Health and Human Behavior,pp.206−242(McGraw−Hill,New York1993)を参照のこと。心血管病は、概して、例えば、血圧上昇(高血圧とも呼ばれる)、冠動脈心疾患、脳卒中、およびリウマチ性心疾患を含む、幾つかの形態の1つである。末梢血管病は、心臓の外部のあらゆる血管の疾病を指す。これは、多くの場合、脚および腕の筋肉に血液を運ぶ血管の狭窄である。
「粥状動脈硬化」という用語は、関連する医学分野で実践している医師により認識および理解される血管病および病態を包含する。粥状性心血管疾患、冠動脈心疾患(冠動脈疾患または虚血性心疾患としても知られる)、脳血管疾患、および末梢血管病は、全て、粥状動脈硬化の臨床症状であり、したがって、「粥状動脈硬化」および「粥状性疾患」の用語により包含される。
「抗高脂血症」という用語は、血中過剰脂質濃度の所望のレベルへの低下を指す。
「調節する」という用語は、機能または病態の治療、予防、抑制、増強、または誘発を指す。例えば、化合物は、ヒトにおけるインスリンを増大することによりII型糖尿病を調節することができ、これにより高血糖を抑制する。
「トリグリセリド」(「TG」)という用語は、本明細書で使用される通り、一般的な用法を援用する。TGは、グリセロール分子にエステル化された3つの脂肪酸からなる。TGは、エネルギー産生のために筋肉細胞により消費されるか、または脂肪組織に取り込まれ貯蔵される脂肪酸を貯蔵する働きをする。
コレステロールおよびTGは水不溶性のため、血漿に輸送されるために、「リポタンパク質」として知られる特別な分子錯体に包まれなければならない。リポタンパク質は、過剰産生および/または欠乏除去のため、血漿中に蓄積することができる。サイズ、組成、密度、および機能が異なる、少なくとも5つの異なるリポタンパク質がある。小腸の細胞において、食物脂質は、高TGおよび低コレステロール量を有する、「カイロミクロン」と呼ばれる大きなリポタンパク質錯体に包まれる。肝臓において、TGおよびコレステロールエステルは包まれ、その一次機能が肝臓で生成された、または脂肪組織により放出されたTGの内在性輸送である、極低密度リポタンパク質(「VLDL」)と呼ばれるTG豊富なリポタンパク質として血漿中に放出される。酵素作用を通して、VLDLは、還元されて肝臓に取り込まれるか、または中間密度リポタンパク質(「IDL」)に形質転換されるかのいずれかであることができる。IDLは、同様に、肝臓に取り込まれるか、またはさらに修飾されて低密度リポタンパク質(「LDL」)を形成するかのいずれかである。LDLは、肝臓に取り込まれて分解されるか、または肝外組織により取り込まれるかのいずれかである。高密度リポタンパク質(「HDL」)は、コレステロール逆輸送と呼ばれるプロセスで、末梢組織からのコレステロールの除去を補助する。
「脂質異常症」という用語は、リポタンパク質レベルの低下および/または上昇の両方(例えば、LDLおよび/またはVLDLレベルの上昇、並びにHDLレベルの低下)を含む、血漿中リポタンパク質レベルの異常を指す。
「高脂血症」という用語は、以下を含むが、これらに限定されない。
(1)家族性高カイロミクロン血症は、脂肪分子を分解する酵素であるLPリパーゼの欠乏を生じる稀な遺伝性疾患である。LPリパーゼ欠乏は、血中に大量の脂肪またはリポタンパク質の蓄積を生じる。
(2)家族性高コレステロール血症は、根底にある欠損が、LDL受容体の機能不全を生じるLDL受容体遺伝子における一連の変異、および/またはLDL受容体の不在である場合に生じる、比較的一般的な遺伝性疾患である。これは、LDL受容体による効果のないLDLのクリアランスをもたらし、血漿中のLDLおよび総コレステロールレベルの上昇を引き起こす。
(3)多重リポタンパク質型高脂血症としても知られる家族性複合型高脂血症は、患者および患者の一親等の血縁者が高コレステロールおよび高トリグリセリドを種々の時間間隔で顕在化する可能性がある遺伝性疾患である。HDLコレステロールレベルは、多くの場合、中程度に低下する。
(4)家族性アポリポタンパク質B−100欠失症は、比較的一般的な常染色体優性遺伝性異常である。欠失は、LDL受容体に対するLDL粒子の親和性を低下させることができる、アルギニンにおけるグルタミンの置換を生成する単一ヌクレオチド変異により引き起こされる。結果的に、これは、高血漿LDLおよび総コレステロールレベルを引き起こすことができる。
(5)III型高リポタンパク質血症とも呼ばれる家族性異常βリポタンパク質血症は、稀な遺伝性疾患であり、異常アポリポタンパク質E機能を伴う、中程度から重度の血清TGおよびコレステロールレベルの上昇をもたらす。HDLレベルは、通常、正常である。
(6)家族性高トリグリセリド血症は、血漿VLDL濃度が上昇する、一般的な遺伝性疾患である。これは、軽度から中程度のTGレベルの上昇(通常、コレステロールレベルの上昇はない)を引き起こす可能性があり、多くの場合、低血漿HDLレベルと関連する可能性がある。
高脂血症のリスク因子には、次の(1)I型糖尿病、II型糖尿病、クッシング(2)経口避妊薬、エストロゲン等のホルモン、および副腎皮質ステロイド、特定の利尿薬、並びに様々なb−遮断薬を含む、薬物リスク因子、(3)40%を越える総カロリー当りの食物脂肪摂取、10%を超える総カロリー当りの飽和脂肪摂取、1日当り300mgを超えるコレステロールの摂取、習慣的および過渡のアルコール消費、および肥満を含む食物リスク因子が挙げられるが、これらに限定されない。
「肥満」および「肥満症」という用語は、世界保健機構によると、男性で27.8kg/m、女性で27.3kg/m(BMI=体重(kg)/身長(m))を超える肥満度指数(「BMI」)を指す。肥満症は、糖尿病および高脂血症を含む、様々な医学的病態に関連する。肥満症は、II型糖尿病の発症のリスク因子としても知られる(例えば、Barrett−Conner E,Epidemol.Rev.(1989)11:172−181;およびKnowler,et al.,Am.J.Clin.Nutr.(1991)53:1543−1551を参照のこと)。
「膵臓」という用語は、哺乳類を含む、脊椎動物の消化系および内分泌系の腺器官を指す。膵臓は、インスリン、GLP−1およびGIP、並びに他のホルモン等、消化酵素およびホルモンの両方を分泌する。
「島」または「ランゲルハンス島」という用語は、島と一緒にグループ化され、インスリンおよび他のホルモンを分泌する膵臓の内分泌細胞を指す。
「ベータ細胞」という用語は、インスリン、アミリン、および他のホルモンを分泌するランゲルハンス島に見られる細胞を指す。
「内分泌」という用語は、血流にホルモンを分泌する細胞を指す。内分泌細胞は、膵臓、腸、および他の器官を含む、身体の様々な腺系および器官系で見られる。
「L細胞」という用語は、GLP−1を産生する腸管内分泌細胞を指す。
「K細胞」という用語は、GIPを生成する腸管内分泌細胞を指す。
「インクレチン」という用語は、食物摂取に応じてインスリン分泌を増大するホルモンのグループを指す。インクレチンは、GLP−1およびGIPを含む。
「インスリン」という用語は、グルコース代謝を調節するポリペプチドホルモンを指す。インスリンは、インスリン感受性細胞のインスリン受容体に結合し、グルコース摂取を媒介する。インスリンは、I型糖尿病を治療するために使用され、II型糖尿病を治療するために使用される場合がある。
「GLP−1」または「グルカゴン様ペプチド」という用語は、主に、L細胞により生成されるペプチドホルモンである。GLP−1は、インスリン分泌を増大し、グルカゴン分泌を減少させ、ベータ細胞量およびインスリン遺伝子発現を増加し、胃における酸分泌および胃内容排出を阻害し、満腹度を増加することにより食物摂取を減少させる。
「GIP」または「胃阻害ペプチド」若しくは「グルコース依存性インスリン分泌性ポリペプチド」という用語は、主に、K細胞により生成されるペプチドホルモンを指す。GIPは、インスリン分泌を刺激する。GIPは、脂質代謝にも顕著な作用を有する。
「cAMP」または「サイクリックAMP」、若しくは「環状アデノシン一リン酸」という用語は、グルコースおよび脂質代謝を含む、多くの生物学的プロセスに関与する細胞内シグナル伝達分子を指す。
「作動薬」という用語は、受容体に結合し、細胞での応答を誘発する化合物を指す。「作動薬」は、例えば、ホルモン等の内因性リガンドの作用を模倣し、内因性リガンドにより生成されるものと類似した生理学的応答を生成する。
「部分作動薬」という用語は、受容体に結合し、細胞での部分応答を誘発する化合物を指す。部分作動薬は、内因性リガンドの部分的な生理学的応答のみを生成する。
本発明は、細胞ベースのスクリーンを用いて、GPR119の作動薬として働く化合物の発見に由来する。CMVプロモータの制御下でGPR119を発現する安定した細胞株が使用され、cAMPレベルは、同次時間分解蛍光法を用いて、細胞で測定された。親CHO細胞株を対照として、cAMPレベルの上昇が測定され、細胞においてcAMPを上昇させる化合物がエクセナチドの様に同定されることが可能である。ベータ細胞における細胞内cAMPレベルの上昇は、グルコース依存の様式でインスリン分泌を増大するため(生物学的実施例2を参照)、本発明は、特にII型糖尿病および血糖コントロールの不良に関連する他の疾病の治療に有用である。加えて、本発明の新規作動薬における受容体の島特異的発現も、特に、糖尿病およびベータ細胞状態に関連する疾病の診断において本発明を有用にする。
本発明の化合物は、以下に示す式(I)、(II)または(III)により表される。
Figure 2011524917
式(I)、(II)、および(III)において、W、W、W、W、およびWは、CRおよびNからなる群から独立して選択されるが、但し、W、W、W、W、およびWのうちの0、1、2、または3つのみがNである。DおよびEは、結合、−(CHR−、−C(O)−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、および-NR−からなる群から独立して選択されるが、但し、DまたはEの1つは、−(CHR−または−C(O)−である。下付き文字pは、0、1、または2である。下付き文字jは、0、1、または2である。下付き文字kは、0、1、または2である。下付き文字mは、0、1、2、3、または4である。Arは、1〜5つのR基で任意に置換される、5〜10員のアリールまたはヘテロアリール基であ
次にRを参照すると、Rは、H、C1−10アルキル、C1−10置換アルキル、C3−7シクロアルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、−X−COR、−X−CO、−X−CONR、−SO、4〜7員のヘテロシクリル基、アリール、および5〜10員のヘテロアリール基からなる群から選択され、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基、およびヘテロアリール基のそれぞれは、ハロ、C1−10アルキル、C1−10置換アルキル、C3−7シクロアルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、アリール、ヘテロアリール、−CN、−NRCOR、−NRCONR、−NO、−OR、−NR、−COR、−CO、−CONR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−NRS(O)、および−SONRからなる群から独立して選択される、1〜4つの置換基で任意に置換されるか、あるいは任意で、RおよびRが結合して、4、5、または6員の環を形成し、かつXは、結合、C1−4アルキレン、C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン、−C(O)−、および−C(O)−(CH1−4−からなる群から選択され、Xの脂肪族部分は、ハロ、C1−4アルキル、C1−4置換アルキル、およびC1−4ハロアルキルからなる群から選択される、1〜3つの要素で任意に置換される。
それぞれのRは、H、ハロ、C1−5アルキル、C1−5置換アルキル、C3−7シクロアルキル、−COR、−CO、−CONR、−OR、−NR、−NRCOR、−SOR、−SO、および−SONRからなる群から独立して選択され、下付き文字mが2であり、かつRがアルキルまたは置換アルキルである時、2つのR要素は、任意に環化して環を形成することができる。
次に、Rは、H、ハロ、シアノ、C1−5アルキル、C1−5置換アルキル、C3−7シクロアルキル、−COR、−CO、−CONR、−OR、−NR、−NRCOR、−SOR、−SO、および−SONRからなる群から選択される。
次に、それぞれのRは、H、ハロ、C1−5アルキル、C1−5置換アルキル、C3−7シクロアルキル、−COR、−CO、−CONR、−OR、−NR、−NRCOR、−SOR、−SO、および−SONRからなる群から独立して選択される。
は、H、C1−5アルキル、およびC1−5置換アルキルからなる群から選択される。
次にRを参照すると、それぞれのRは、H、ハロ、C1−10アルキル、C1−10置換アルキル、C3−7シクロアルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、CN、NO、−OR、−NR、−COR、−CO、−CONR、−NRCOR、−NRCO、−NRCONR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−NRS(O)R、−NRS(O)、−SONR、4〜7員のヘテロシクリル基、アリール、および5〜10員のヘテロアリール基からなる群から独立して選択され、ヘテロシクリル基、アリール、およびヘテロアリール基のそれぞれは、ハロ、オキソ、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、CN、NO、−OR、−NR、−COR、−CO、−CONR、−NRCOR、−NRCO、−NRCONR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−NRSO、および−SONRからなる群から独立して選択される、1〜4つの置換基で任意に置換され、かつ任意で、RおよびRが結合して、4、5、または6員の環を形成する。
式(I)、(II)、または(III)の化合物において、それぞれのRおよびRは、水素、C1−10アルキル、C1−10ハロアルキル、C3−10シクロアルキル、ヘテロシクリル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、アリール、置換アリール、5〜6員のヘテロアリール、5〜6員の置換ヘテロアリール、およびアリールC1−4アルキルからなる群から独立して選択され、RおよびRのそれぞれの脂肪族部分は、ハロ、−OR、−OCOR、−OC(O)N(R、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)N(R、−NRS(O)、−C(O)N(R,−C(O)R、−NRC(O)R、−NRC(O)N(R、−CO、−NRCO、−CN、−NO、−N(R2、および−NRS(O)N(R,からなる群から選択される、1〜3つの要素で任意に置換され、それぞれのRは、独立して水素または非置換のC1−6アルキルである。
本明細書で提供される式(I)、(II)、または(III)の化合物は、化合物のあらゆる医薬的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、およびエステル、並びにその同位元素的に標識されたあらゆる異性体も含む。概して、本明細書に記載される方法において有用である化合物は、上述の式の化合物であり、化合物の分子量は、1200以下、より好ましくは約1000以下、またより好ましくは、約800以下、およびまたより好ましくは、約200〜約600である。
位置実施形態において、W、W、W、W、およびWのうちの2つはNである。別の実施形態において、W、W、W、W、およびWのうちの1つはNである。
別の実施形態において、Rは、−X−COR、−X−CO、−X−CONR、SO、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、および置換ヘテロアリールからなる群から選択される。
次にDおよびEを参照すると、好適な実施形態は、Dが−CH−または−O−である化合物である。代替的に、Eは、−CH−または−O−である。Dが−CH−であり、Eが−O−である化合物も好適な実施形態である。加えて、Eが−CH−であり、Dが−O−である化合物も好適な実施形態である。
式(I)、(II)、または(III)の化合物における実施形態の1基において、Arは、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、置換フェニル、置換ピリジル、置換ピリミジニル、置換ピラジニル、置換ピリダジニル、および置換トリアジニルからなる群から選択される。Arが置換アリールの時、アリールは、1つまたは2つのR基で独立して置換される。
式(I)、(II)、または(III)の好適なR基は、ハロ、C1−5アルキル、C1−5ハロアルキル、−SOR、−SO、および5員のヘテロアリール基からなる群から独立して選択される。さらにより好ましくは、R基は、フルオロ、−CH、−S(O)CH、N結合テトラゾリル、N結合トリアゾリル、N結合イミダゾリル、N結合ピラゾリル、およびN結合ピロリルからなる群から独立して選択される。
別の実施形態において、W、W、W、W、およびWのうちの0、1、または2つはNであり、DおよびEは独立して−CH−または−O−であり、Arは、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、およびトリアジニルからなる群から選択され、Rは、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、置換フェニル、置換ピリジル、置換ピリミジニル、置換ピラジニル、置換ピリダジニル、および置換トリアジニルからなる群から選択され、Arが置換される時、Arは、1つまたは2つのR基で独立して置換される、化合物を提供する。幾つかの態様において、Rは、フルオロ、−CH、−S(O)CH、N結合テトラゾリル、N結合トリアゾリル、およびN結合イミダゾリル、N結合ピラゾリル、およびN結合ピロリルからなる群から選択される。
本発明の化合物の調製
本発明の化合物は、有機化学合成の分野の当業者に既知の数多くの方法により調製することができる。本発明の化合物の合成経路は、本明細書に概説される、または実施例として提供される方法に制限されるものではない。個々の化合物は、様々な官能基に適応するように、状態の操作を必要とする場合があり、また、保護基の適切な使用を必要とする場合がある。精製は、必要に応じて、適切な有機溶媒系で溶出されるシリカゲルカラム上で行うことができる。また、逆相HPLCまたは再結晶が利用されてもよい。
組成物および治療方法
本発明に従い、I型糖尿病、II型糖尿病およびメタボリックシンドロームからなる群から選択される疾患または病態を治療する方法を提供する。方法は、本発明の有効量の化合物をこのような治療を必要とする対象に投与することを含む。
別の態様において、GPR119を発現する細胞において、サイクリックAMP(cAMP)の細胞内レベルを上昇させる方法も提供する。本方法は、GPR119を発現する細胞を本発明の化合物に曝すことを含む。サイクリックAMPレベルは、本明細書の実施例セクションに記載される方法により判断される。
一実施形態において、GPR119を発現する細胞は膵細胞、島細胞、若しくはベータ細胞、腸内分泌細胞、L細胞、またはK細胞である。
本発明の別の態様は、哺乳類、特にヒトにおけるインスリン産生を刺激する方法を提供する。本方法は、本発明の有効量の化合物を哺乳類に投与することを含む。対象への化合物の投与に応答して、インスリンがベータ細胞により産生される。生物学的実施例2は、本分野の技術者が本発明の化合物の投与に応答する実験動物におけるインスリン分泌を測定できる詳細な方法を提供する。
別の態様において、本発明は、哺乳類、特にヒトにおけるインスリン分泌を刺激する方法を提供する。本方法は、本発明の有効量の化合物を哺乳類に投与することを含む。対象への化合物の投与に応答して、インスリンがベータ細胞により血流に分泌される。生物学的実施例2は、ラットにおけるインスリン分泌を判断する方法を提供する。
本発明の更なる態様は、哺乳類、特にヒトにおけるグルコース依存性インスリン分泌を刺激する方法を提供する。本方法は、本発明の有効量の化合物を哺乳類に投与することを含む。対象に投与後、インスリンは、グルコース依存様式でベータ細胞により血流に分泌される。生物学的実施例3は、本発明の化合物が血中グルコースを低下させる作用を示す方法を提供する。
別の実施形態において、本発明は、哺乳類、特にヒトにおける血中グルコースを低下させる方法を提供する。本方法は、本発明の有効量の化合物を哺乳類に投与することを含む。対象への化合物の投与に応答して、血中グルコースレベルが低下する。本方法は、さらに、本発明の化合物の投与前後の血中グルコースレベルを測定するステップを含む。血中グルコースレベルは、血液または尿検体から血中グルコースを測定する、数多くの市販のグルコースモニタリング装置により容易に測定される。血中グルコースは、血液または尿検体を必要としない市販の血糖計により測定することもできる。生物学的実施例2および5は、血中グルコースモニタリングを含む、糖尿病パラメータにおける改善の測定方法を教示する方法を提供する。
本発明の別の態様は、哺乳類、特にヒトにおけるインクレチン産生を刺激する方法を提供する。本方法は、本発明の有効量の化合物を哺乳類に投与することを含む。対象への化合物の投与に応答して、グルカゴン様ペプチド1およびグルコース依存性インスリン分泌性ポリペプチドが、腸内分泌細胞により産生される。生物学的実施例4は、本分野の技術者が本発明の化合物の投与に応答する実験動物におけるインクレチン産生を測定できる詳細な方法を提供する。
併用療法
上述の通り、本発明の化合物は、場合により、所望の作用をもたらすために、他の治療薬と併用して使用される。さらなる薬剤の選択は、多くの場合、所望の標的治療に依存する(例えば、Turner N,et al.,Prog.Drug Res.(1998)51:33−94、Haffner S,Diabetes Care(1998)21:160−178、およびDeFronzo R,et al.(eds.),Diabetes Reviews(1997)Vol.5 No.4を参照)。数多くの研究が経口薬との併用療法の利益を調査している(例えば、Mahler R,J.Clin.Endocrinol.Metab.(1999)84:1165−71、United Kingdom Prospective Diabetes Study Group:UKPDS28,Diabetes Care(1998)21:87−92、Bardin CW(ed.),Current Therapy in Endocrinology and Metabolism,6th Ed.(Mosby−Year Book,Inc.,St.Louis,MO1997)、Chiasson J,et al.,Ann.Intern.Med.(1994)121:928−935、Coniff R,et al.,Clin.Ther.(1997)19:16−26、Coniff R,et al.,Am.J.Med.(1995)98:443−451、およびIwamoto Y,et al.,Diabet.Med.(1996)13:365−370、Kwiterovich P,Am.J.Cardiol(1998)82(12A):3U−17Uを参照)。これらの研究は、糖尿病の変調が第2の薬剤を治療計画に追加することによりさらに改善できることを示唆する。併用療法は、式(I)、(II)、または(III)の一般構造を有する化合物と1つ以上の追加の活性剤とを含有する単一医薬投与形態の投与、並びに式(I)、(II)、または(III)の化合物と別々の医薬投与形態での各活性剤との投与を含む。例えば、式(I)、(II)または(III)の化合物およびDPP4阻害剤は、錠剤またはカプセル等の単一経口投与組成物と共にヒトへ投与するか、または各薬剤は、別々の経口投与形態で投与することができる。別々の投与形態が使用される場合、式(I)、(II)、または(III)の化合物および1つ以上の追加の活性剤は、基本的に同じ時に(すなわち、同時に)、または別に時間をずらして(すなわち、経時的に)投与することができる。併用療法は、全てのこれらの治療に含まれるものとする。
併用療法の例は、調節(糖尿病に関連する症状若しくは合併症の発現を防止する、または糖尿病およびそれに関連する症状、合併症並びに疾患を発症するリスクを治療する、防止する、または低減する)において認めることができ、式(I)、(II)、または(III)の化合物が、肥満症、高脂血症、粥状動脈硬化および/またはメタボリックシンドロームを治療するために、例えば、ビグアニド(メトホルミン等);チアゾリジンジオン(シグリタゾン、ピオグリタゾン、トログリタゾン、およびロシグリタゾン等);ジペプチジルペプチダーゼ−4(「DPP4」)阻害剤(ビルダグリプチンおよびシタグリプチン等);グルカゴン様ペプチド−1(「GLP−1」)受容体作動薬(エキセナチド等)(若しくはGLP−1擬態);PPARガンマ作動薬若しくは部分作動薬;二重PPARアルファ、PPARガンマ作動薬若しくは部分作動薬;二重PPARデルタ、PPARガンマ作動薬若しくは部分作動薬;汎PPAR作動薬若しくは部分作動薬;デヒドロエピアンドロステロン(DHEA若しくはその共役硫酸エステルとも称される、DHEA−SO);抗グルココルチコイド;TNFα阻害剤;α−グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ミグリトール、およびボグリボース等);スルホニル尿素(クロルプロパミド、トルブタミド、アセトヘキサミド、トラザミド、グリブリド、グリクラジド、グリナーゼ、グリメピリド、およびグリピジド);プラムリンチド(ヒトホルモンアミリンの合成類似体);他のインスリン分泌促進物質(レパグリニド、ギリキドン、およびナテグリニド等);インスリン(若しくはインスリン擬態);グルカゴン受容体拮抗薬;胃阻害ペプチド(「GIP」);またはGIP擬態;並びに以下に記述する活性剤と組み合わせて効果的に使用することができる。
併用療法の別の例は、肥満症または肥満症関連疾患の治療に認めることができ、式(I)、(II)、または(III)の化合物は、例えば、フェニルプロパノールアミン、フェンテルミン、ジエチルプロピオン、マジンドール、フェンフルラミン、デクスフェンフルラミン、フェンチラミン、β−3アドレナリン受容体作動薬、シブトラミン、胃腸管リパーゼ阻害剤(オルリスタット等)、およびレプチンと組み合わせて効果的に使用することができる。他の薬剤は、肥満症または肥満症関連疾患を治療するために使用され、式(I)、(II)、または(III)の化合物は、例えば、カンナビノイド−1(「CB−1」)受容体拮抗薬(リモナバン等);PPARデルタ作動薬、若しくは部分作動薬;二重PPARアルファ、PPARデルタ作動薬若しくは部分作動薬;二重PPARデルタ、PPARガンマ作動薬若しくは部分作動薬;汎PPAR作動薬若しくは部分作動薬;神経ペプチドY;エンテロスタチン;コレシストキニン;ボンベシン;アミリン;ヒスタミンH受容体;ドーパミンD受容体;メラニン細胞刺激ホルモン;コルチコトロピン放出因子;ガラニン;およびガンマアミノ酪酸(GABA)と併用して効果的に使用することができる。
また別の併用療法の例は、高脂血症(例えば、高脂血症およびそれに関連する合併症の治療)の調節に認めることができ、式(I)、(II)、または(III)の化合物は、例えば、スタチン(アルトバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチンおよびシンバスタチン等)、CETP阻害剤(トルセトラピブ等);コレステロール吸収阻害剤(エゼチミブ等);PPARアルファ作動薬若しくは部分作動薬;PPARデルタ作動薬若しくは部分作動薬;二重PPARアルファ、PPARデルタ作動薬若しくは部分作動薬;二重PPARアルファ、PPARガンマ作動薬若しくは部分作動薬;二重PPARデルタ、PPARガンマ作動薬若しくは部分作動薬;汎PPAR作動薬若しくは部分作動薬;フェノフィブリン酸誘導体(ゲムフィブロジル、クロフィブラート、フェノフィブラート、およびベザフィブラート等);胆汁酸結合性樹脂(コレスチポール若しくはコレスチラミン等)、ニコチン酸、プロブコール、ベータカロチン、ビタミンEまたはビタミンCと組み合わせて効果的に使用することができる。
併用療法の更なる例は、粥状動脈硬化の調節に認めることができ、式(I)、(II)、または(III)の化合物は、次の1つ以上の活性剤と組み合わせて投与される:抗高脂血症薬;血漿HDL増加剤;コレステロール生合成阻害剤等の抗高コレステロール血症剤、例えば、ヒドロキシメチルグルタリル(HMG)CoAリラクターゼ阻害剤(ロバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチンおよびアルトバスタチン等のスタチンとも称される);HMG−CoAシンターゼ阻害剤;スクアレンエポキシダーゼ阻害剤;若しくはスクアレンシンテターゼ阻害剤(スクアレンシンターゼ阻害剤としても知られる);メリナミド等のアシル−コエンザイムAコレステロールアシルトランスフェラーゼ(ACAT)阻害剤;プロブコール;ニコチン酸およびそれらの塩、並びにナイアシンアミド;β−シトステロール等のコレステロール吸収阻害剤;コレスチラミン、コレスチポール、または架橋デキストランのジアルキルアミノアルキル誘導体等の胆汁酸捕捉剤アニオン交換樹脂;LDL受容体誘発物質;クロフィブラート、ベザフィブラート、フェノフィブラート、およびゲムフィブロジル等のフィブラート系薬剤;ビタミンB(ピリドキシンとしても知られる)およびHCl塩等のその医薬的に許容される塩;ビタミンB12(シアノコバラミンとしても知られる);ビタミンB(ニコチン酸およびナイアシンアミドとしても知られる);ビタミンCおよびE、並びにベータカロチン等の抗酸化ビタミン;b−遮断薬;アンジオテンシンII拮抗薬;アンジオテンシン転換酵素阻害剤;PPARアルファ作動薬若しくは部分作動薬;PPARデルタ作動薬若しくは部分作動薬;PPARガンマ作動薬若しくは部分作動薬;二重PPARアルファ、PPARデルタ作動薬若しくは部分作動薬;二重PPARアルファ、PPARガンマ作動薬若しくは部分作動薬;二重PPARデルタ、PPARガンマ作動薬若しくは部分作動薬;汎PPAR作動薬若しくは部分作動薬;およびフィブリノーゲン受容体拮抗薬(すなわち、糖タンパク質IIb/IIIaフィブリノーゲン受容体拮抗薬)、およびアスピリン等の血小板凝集阻害剤。上述の通り、式(I)、(II)、または(III)の化合物は、1つ以上の追加の活性剤との組み合わせで、例えば、式(I)、(II)、または(III)の化合物とHMG−CoAリダクターゼ阻害剤(例えば、アルトバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、およびシンバスタチン)およびアスピリンとの組み合わせで、または式(I)、(II)、または(III)の化合物とHMG−CoAリダクターゼ阻害剤およびb−遮断薬との組み合わせで投与することができる。
加えて、有効量の式(I)、(II)、または(III)の化合物と、抗高脂血症薬;血漿HDL増加剤;コレステロール生合成阻害剤等の抗高コレステロール血症剤、例えば、HMG−CoAリダクターゼ阻害剤;HMG−CoAシンターゼ阻害剤;スクアレンエポキシダーゼ阻害剤;若しくはスクアレンシンテターゼ阻害剤(スクアレンシンターゼ阻害剤としても知られる);アシル−コエンザイムAコレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害剤;プロブコール;ニコチン酸およびそれらの塩;トルセトラピブ等のCETP阻害剤;エゼチミブ等のコレステロール吸収阻害剤;PPARアルファ作動薬若しくは部分作動薬;PPARデルタ作動薬若しくは部分作動薬;二重PPARアルファ、PPARデルタ作動薬若しくは部分作動薬;二重PPARアルファ、PPARガンマ作動薬若しくは部分作動薬;二重PPARデルタ、PPARガンマ作動薬若しくは部分作動薬;汎PPAR作動薬若しくは部分作動薬;ナイアシンアミド;コレステロール吸収阻害剤;胆汁酸捕捉剤アニオン交換樹脂;LDL受容体誘発物質;クロフィブラート、フェノフィブラート、およびゲムフィブロジル;ビタミンBおよびその医薬的に許容される塩;ビタミンB12;抗酸化ビタミン;b−遮断薬;アンジオテンシンII拮抗薬;アンジオテンシン転換酵素阻害剤;血小板凝集阻害剤;フィブリノーゲン受容体拮抗薬;アスピリン;フェンチラミン、β−3アドレナリン受容体作動薬;スルホニル尿素、ビグアニド、α−グルコシダーゼ阻害剤、他のインスリン分泌促進物質、およびインスリンからなる群から選択される、治療有効量の1つ以上の活性剤は、上述の治療に有用な医薬組成物の調製に共に使用することができる。
併用療法のさらなる例は、メタボリックシンドロームの調節(例えば、メタボリックシンドロームおよびそれに関連する症状、合併症および疾患の治療)に認めることができ、式(I)、(II)、または(III)の化合物は、例えば、糖尿病、肥満症、高脂血症、粥状動脈硬化、および/またはそれらのそれぞれに関連する症状、合併症、および疾患を調節または治療するために、上述の活性剤と組み合わせて効果的に使用することができる。
さらなる実施形態において、本発明の化合物は、好ましくは、(−)−(4−クロロフェニル)−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)−酢酸2−アセチルアミノエチルエステル(MBX−102)と共に、ハロフェニル酸、ハロフェニル酸のエステル、またはハロフェニル酸の他のプロドラッグと組み合わせて投与することができる。
特に、本発明は、式(I)、(II)、または(III)の化合物およびDPP4阻害剤を投与することにより、哺乳類、特にヒトを治療するための方法を提供する。
本発明に有用なDPP4阻害剤は、シタグリプチン(Merck)、ビルダグリプチン(Novartis)、BMS−477118(サクサグリプチン)(Bristol−Myers Squibb)、R1438(アミノメチルピリジン)(Roche)、NVP DPP728(Novartis)m、PSN9301(Prosidion)、P32/98(イソロイシンチオゾリジド)(Probiodrug)、GSK823093C(デナグリプチン)(Glaxo Smithkline)、SYR−322(アログリプチン)(Takeda)、NN−7201(NovoNordisk)、ALS2−0426(Alantos)である。(Green BD,Flatt PR,Bailey CJ,Dipeptidyl peptidase IB(DPP4)inhibitors:a newly emerging drug class for the treatment of Type II diabetes,Diabetes Vasc.Dis.Res.2006,3:159−165)。好ましいDPP4阻害剤は、シタグリプチン、ビルダグリプチン、デナグリプチン、サクサグリプチン、およびアログリプチンである。さらにより好ましいCPP4阻害剤は、シタグリプチンおよびビルダグリプチンである。
式(I)、(II)、または(III)の化合物およびDPP4阻害剤は、単一用量または別々の用量で投与される。単一用量は、1日1回または1日に複数回投与される。式(I)、(II)、または(III)の化合物およびDPP4阻害剤が、別々の用量で投与される時、用量は、1日1回、または1日に複数回投与することができる。
式(I)、(II)、または(III)の化合物およびDPP4阻害剤は、数分内に同時に投与されるか、または数時間をあけて投与することができる。例えば、式(I)、(II)、または(III)の化合物およびDPP4阻害剤は、朝に同時に投与することができ、その日はさらに投与しない。代替的に、朝に、式(I)、(II)、または(III)の化合物およびDPP4阻害剤を投与し、二度目の式(I)、(II)、または(III)の化合物および/またはDPP4阻害剤は、夜、若しくは食後に投与される。
当業者には明らかであるように、式(I)、(II)、または(III)の化合物および/またはDPP4阻害剤の用量を1日1回若しくは1日1回以上、または食前若しくは食後に投与する必要がある。さらに、臨床医または治療医師は、個々の患者の反応と併せて、どのように、いつ治療を開始、中断、調整、または中止するかを理解していることに留意されたい。
一実施形態において、本発明の化合物およびDPP4阻害剤が単一用量で投与される時、式(I)、(II)、またはh(III)の化合物およびDPP4阻害剤は、単一ピル、単一錠剤、または単一カプセルに製剤化される。式(I)、(II)、または(III)の化合物およびDPP4阻害剤が、別々の用量で投与される時、式(I)、(II)、または(III)の化合物は、ピル、錠剤、またはカプセルに製剤化され、DPP4阻害剤は、別のピルまたはカプセルに製剤化される。
式(I)、(II)、または(III)の化合物およびDPP4阻害剤が別々の用量で投与される時、本発明の化合物を最初に投与し、式(I)、(II)、または(III)の化合物の投与後、次にDPP4阻害剤を投与することができる。代替的に、DPP4阻害剤を最初に投与し、DPP4阻害剤の投与後、次に本発明の化合物を投与することができる。最初の投与と二回目の投与との時間間隔は、当業者により変動し得る。一実施形態において、最初の投与(式(I)、(II)、若しくは(III)の化合物、またはDPP4阻害剤)後すぐに、二回目の投与(式(I)、(II)の化合物、若しくは(III)の化合物、またはDPP4阻害剤)が行われる。別の実施形態において、二回目の投与は、一回目の投与後、2分、5分、10分、15分、30分、または60分、1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、または12時間内である。さらに別の実施形態は、朝に式(I)、(II)、または(III)の化合物および/またはDPP4阻害剤を投与した後、夜に式(I)、(II)、または(III)の化合物および/またはDPP4阻害剤を投与することを提供する。
さらに、本発明は、経口または注射用量のいずれかで、単位用量の式(I)、(II)、または(III)の化合物および/またはDPP4阻害剤のキットを提供する。単位用量を含有する容器に加え、II型糖尿病、肥満症、高脂血症、粥状動脈硬化、およびメタボリックシンドローム、並びに/またはそれらのそれぞれに関連する症状、合併症、および疾患を治療する薬物の使用並びに付随的利益を記載した説明能書がある。好適な化合物および単位用量は、上述に記載したものである。
本発明の別の態様は、式(I)、(II)、または(III)の化合物およびDPP4阻害剤を投与することにより、対象における血中グルコースレベルを低下させる方法を提供する。本方法は、有効量の本発明の化合物およびDPP4阻害剤を哺乳類に投与することを含む。本方法は、式(I)、(II)、または(III)の化合物およびDPP4阻害剤の投与前および後に、血中グルコースレベルを測定するステップをさらに含む。血中グルコースレベルは、血液または尿検体から血中グルコースを測定する、数多くの市販のグルコースモニタリング装置により、または本明細書に教示されるように、容易に測定される。血中グルコースは、血液または尿検体を必要としない市販の血糖計により測定することもできる。
本発明の別の態様は、式(I)、(II)、または(III)の化合物およびDPP4阻害剤を投与することにより、対象における血中インスリンレベルを低下させる方法を提供する。本方法は、有効量の式(I)、(II)、または(III)の化合物およびDPP4阻害剤を哺乳類に投与することを含む。本方法は、本発明の化合物およびDPP4阻害剤の前後に、血中インスリンレベルを測定するステップを含む。血中インスリンレベルは、血液または尿検体から血中インスリンを測定する良く知られたインスリンモニタリングアッセイにより容易に測定される。
別の様態において、本発明は、本発明の化合物およびDPP4阻害剤を投与することにより、対象における血中インクレチンレベルを上昇させる方法を提供する。インクレチンは、GLP−1およびGIPである。本方法は、有効量の式(I)、(II)、または(III)の化合物およびDPP4阻害剤を哺乳類に投与することを含む。本方法は、式(I)、(II)または(III)の化合物およびDPP4阻害剤の投与前および後に血中インクレチンレベルを測定するステップをさらに含む。血中インクレチンレベルは、良く知られたインスリンモニタリングアッセイまたは本明細書で教示されるように、容易に測定される。
本発明のさらに別の態様は、式(I)、(II)、または(III)の化合物およびDPP4阻害剤を投与することにより、対象における血中トリグリセリドレベルを低下させる方法を提供する。本方法は、有効量の本発明の化合物およびDPP4阻害剤を哺乳類に投与することを含む。本方法は、式(I)、(II)、または(III)の化合物およびDPP4阻害剤の投与前および後に、血中トリグリセリドレベルを測定するステップをさらに含む。血中トリグリセリドレベルは、血液検体から血中トリグリセリドレベルを測定する、数多くの市販の装置により容易に測定される。
本発明のさらなる態様は、本発明の化合物およびDPP4阻害剤を投与することにより、対象における胃内容排出を低下させる方法を提供する。本方法は、有効量の式(I)の化合物およびDPP4阻害剤を哺乳類に投与することを含む。本方法は、式(I)、(II)または(III)の化合物およびDPP4阻害剤の投与前および後に血中インクレチンレベルを測定するステップをさらに含む。血中インクレチンレベルは、良く知られたインスリンモニタリングアッセイまたは本明細書で教示されるように、容易に測定される。
本発明の別の態様は、式(I)、(II)、または(III)の化合物およびDPP4阻害剤を投与することにより、対象の島細胞におけるインスリン産生を増加させる方法を提供する。本方法は、有効量の式(I)、(II)、または(III)の化合物およびDPP4阻害剤を哺乳類に投与することを含む。本方法は、式(I)、(II)または(III)の化合物およびDPP4阻害剤の投与前および後に、膵臓の島細胞またはベータ細胞におけるインスリン産生を測定するステップをさらに含む。島およびベータ細胞のインスリン産生は、良く知られたアッセイまたは本明細書で教示されるように、容易に測定される。
さらに別の態様において、本発明は、本発明の化合物およびDPP4阻害剤を投与することにより、対象における膵島機能を保存する方法を提供する。本方法は、有効量の式(I)の化合物およびDPP4阻害剤を哺乳類に投与することを含む。本方法は、式(I)、(II)または(III)の化合物およびDPP4阻害剤の投与前および後に、膵島機能またはベータ細胞のインスリンを産生する能力を測定するステップをさらに含む。島細胞およびベータ細胞のインスリン産生は、良く知られたアッセイまたは本明細書で教示されるように、容易に測定される。
本発明の方法に使用される式(I)、(II)、または(III)の化合物は、治療投与用の様々な製剤および医薬に組み込むことができる。より具体的には、式Iの化合物は、適切な医薬的に許容される担体または希釈剤と組み合わせて医薬組成物中に調合することができ、錠剤、カプセル、ピル、粉末、顆粒、糖衣錠剤、ゲル、スラリー、軟膏、溶液、座剤、注射剤、吸入剤、および噴霧剤等の固体、半固体、液体、またはガス状形態の調製物中に調合することができる。このように、化合物の投与は、経口、頬、直腸、非経口、腹腔内、皮内、経皮、および/または気管内投与を含む、様々な様式で行うことができる。さらに、化合物は、デポまたは持続放出性製剤で、全身ではなく局所様式で投与することができる。加えて、化合物は、リポソームに投与することができる。
式(I)、(II)、または(III)の化合物は、一般的な賦形剤、希釈剤、または担体と共に製剤化することができ、錠剤に圧縮されるか、または便利な経口投与用にエリキシル剤若しくは溶液として製剤化することができ、筋肉内または静脈内経路により投与することができる。化合物は、経皮的に投与することができ、持続放出性投与形態等として製剤化することができる。式(I)、(II)、または(III)の化合物は、単独で、相互との組み合わせで、または他の既知の化合物との組み合わせで投与することができる。
本発明の使用に適した製剤は、Remington’s Pharmaceutical Sciences(Mack Publishing Company(1985)Philadelphia,PA,17th ed.)に見出され、参照により本明細書に援用される。さらに、薬物送達方法の簡単な概要については、Langer,Science(1990)249:1527−1533を参照し、参照により本明細書に援用される。本明細書に記載される医薬組成物は、当業者に既知の様式、すなわち、従来の混合、溶解、顆粒化、糖衣錠剤作製、粉砕、乳化、カプセル化、封入、または凍結乾燥プロセスの手段により製造することができる。以下の方法および賦形剤は、単に例示的であり、制限するものではない。
注射において、式(I)の化合物およびDPP4阻害剤は、植物油若しくは他の類似する油、合成脂肪族酸グリセリド、高脂肪族酸エステルまたはプロピレングリコール等の水性若しくは非水性溶媒に、所望する場合、可溶化剤、等張剤、懸濁剤、乳化剤、安定剤、および防腐剤等の従来の添加剤と共に、溶解、懸濁、または乳化することにより調製物中に調合することができる。好ましくは、本発明の化合物は、水性溶液、好ましくは、ハンクス液、リンゲル液、または生理食塩緩衝液等の生理学的に適合性のある緩衝液に製剤化することができる。経粘膜投与において、バリアに浸透するための適切な浸透剤が製剤に使用される。このような浸透剤は、概して、当該分野に既知である。
経口投与において、式(I)の化合物およびDPP4阻害剤は、当該分野に良く知られる医薬的に許容される担体と混合することにより容易に製剤化することができる。このような担体は、治療される患者の経口摂取のために、錠剤、ピル、糖衣錠剤、カプセル、乳濁液、親油性および親水性懸濁液、液体、ゲル、シロップ、スラリー、懸濁液等としての化合物の製剤化を可能にする。経口使用用の医薬調製物は、化合物を固体賦形剤と混合することにより得られるが、任意に、得られた混合物を粉砕し、顆粒の混合物を処理し、適切な補助剤を添加して錠剤または糖衣錠剤コアを得ることができる。適切な賦形剤は、特に、ラクトース、スクロース、マンニトールまたはソルビトールを含む糖類等のフィラー、例えば、トウモロコシ澱粉、小麦澱粉、米澱粉、ジャガイモ澱粉、ゼラチン、トラガントガム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル−セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、および/またはポリビニルピロリドン等のセルロース調製物である。所望する場合、架橋ポリビニルピロリドン、寒天、またはアルギン酸ナトリウム等のアルギン酸若しくはその塩等、壊変剤を添加することができる。
糖衣錠剤コアは、適切なコーティングを用いて提供される。本目的のため、任意に、アラビアガム、タルク、ポリビニルピロリドン、カボポールゲル、ポリエチレングリコール、および/または二酸化チタン、ラッカ溶液、および適切な有機溶媒若しくは溶媒混合物を含有できる、濃縮糖溶液を使用することができる。染料または色素は、活性化合物投与の異なる組み合わせを識別する、または特徴付けるために錠剤または糖衣錠剤に添加することができる。
経口的に使用される医薬調製物は、ゼラチンで作製されたプッシュフィットカプセル、およびグリセロールまたはソルビトール糖のゼラチン若しくは可塑剤で作製された軟封入カプセルを含む。プッシュフィットカプセルは、ラクトース等のフィラー、澱粉等の結合剤、および/またはタルク若しくはステアリン酸マグネシウム、および任意に安定剤と混合される活性成分を含有することができる。軟カプセルにおいて、活性化合物は、脂肪油、液体パラフィン、または液体ポリエチレングリコール等の適切な液体に溶解または懸濁することができる。加えて、安定剤を添加することができる。経口投与用の全ての製剤は、このような投与に適した用量でなければならない。
頬投与において、組成物は、従来の様式で製剤化される錠剤またはロゼンジ剤の形態をとることができる。
吸入による投与において、本発明に従う使用における化合物は、便宜的に、適切な推進剤、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素、若しくは他の適切なガスの使用と共に、圧縮パックまたはネブライザからアエロゾルスプレー投与の形態で、または推進剤なしの、乾燥粉末吸入器から送達される。圧縮アエロゾルの場合、用量単位は、計量された量を送達するためのバルブを提供することにより決定することができる。吸入器または通気器に使用する例えば、ゼラチンのカプセルおよびカートリッジは、化合物と、ラクトースおよび澱粉等の適切な粉末基剤との粉末混合を含有するように製剤化することができる。
化合物は、注入、例えば、ボーラス注射または持続注入により、非経口的に投与することができる。注入用の製剤は、単位用量形態、例えば、防腐剤を添加したアンプルまたは多投与容器で提供することができる。組成物は、油性または水性ビヒクル中の懸濁剤または乳剤として、このような形態をとることができ、懸濁剤、安定剤および/または分散剤等の調製剤を含有することができる。
非経口投与用の医薬製剤は、水溶性形態で、活性化合物の水溶液を含む。加えて、活性化合物の懸濁剤は、適切な油性注入用懸濁液として調製することができる。適切な親油性溶媒またはビヒクルは、ゴマ油等の脂肪油、またはオレイン酸エチル若しくはトリグリセリド等の脂肪酸エステル、またはリポソームを含む。水性注入用懸濁液は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、またはデキストラン等の懸濁液の粘度を増加する物質を含有することができる。任意に、懸濁液は、高濃度溶液の調製を可能にするように、化合物の溶解性を増加する適切な安定剤または薬剤も含有することができる。代替的に、活性成分は、使用前に、適切なビヒクル、例えば、減菌発熱性物質除去蒸留水で構成するための粉末形態であることができる。
化合物は、例えば、体温で融解するが、室温ではなお固体であるココアバター、カルボワックス、ポリエチレングリコール、または他のグリセリド等の従来の座剤基剤を含有する、座剤または滞留浣腸等の直腸用組成物に調製することもできる。
前述の製剤に加え、化合物は、デポ調製物として製剤化することもできる。このような長時間作用性製剤は、インプラント(例えば、皮下または筋肉内に)により、または筋肉内注入により投与することができる。したがって、例えば、化合物は、適切なポリマーまたは疎水性材料(例えば、許容可能な油中の乳濁剤として)、若しくはイオン交換樹脂と共に、または難溶解性誘導体、例えば、難溶解性塩として製剤化することができる。
代替的に、疎水性医薬化合物において他の送達システムを利用することができる。リポソームおよび乳濁液は、疎水性薬物のための、良く知られた送達ビヒクルまたは担体の例である。現時点の好適な実施形態において、長期循環、すなわち、ステルスリポソームを利用することができる。このようなリポソームは、概して、Woodleらの米国特許第5,013,556号に記載されている。本発明の化合物は、米国特許第3,845,770号、第3,916,899号、第3,536,809号、第3,598,123号、および4,008,719号等に記載されている、制御放出手段および/または送達装置により投与することもできる。
ジメチルスルホキシド(「DMSO」)等の特定の有機溶媒も利用することができるが、通常、毒性がかなり高いという代償がある。加えて、化合物は、治療薬を含有する固体疎水性ポリマーの半透過性マトリックス等の持続放出システムを用いて送達することができる。様々な種類の持続放出性材料が確立され、当業者には良く知られている。持続放出性カプセルは、その化学的性質により、数時間から最大100日以上、化合物を放出することができる。
医薬組成物は、適切な固体若しくはゲル相担体、または賦形剤を含むこともできる。このような担体または賦形剤の例としては、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、様々な糖類、澱粉、セルロース誘導体、ゼラチン、およびポリエチレングリコール等のポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の使用に適切な医薬組成物は、活性成分が治療有効量で含有される組成物を含む。投与される組成物の量は、治療される対象、対象の体重、罹患の程度、投与方法、および処方する医師の判断に左右されることは当然であろう。有効量の決定は、特に本明細書で提供される詳細な開示を考慮すると、当業者の能力の範囲内に十分含まれる。
本発明の方法に使用されるあらゆる化合物において、治療有効投与量は、最初に、細胞培養アッセイ、動物モデル、またはヒト対象のマイクロドーズ臨床試験から推定することができる。
さらに、本明細書に記載される化合物の毒性および治療効果は、細胞培養または実験動物における標準的な医薬手順、例えば、LD50(集団の50%に対する致死量)およびED50(集団の50%における治療有効量)を決定することにより、決定することができる。毒性と治療効果との間の用量比は、治療指数であり、LD50とED50の比として表現することができる。高い治療指数を示す化合物が好ましい。これらの細胞培養および動物試験から得られたデータは、ヒトにおける使用に非毒性である用量範囲を調製するために使用することができる。このような化合物の用量は、好ましくは、ほとんど、または全く毒性のないED50を含む、循環濃度の範囲内に位置する。用量は、使用される投与形態および利用される投与経路により、本範囲内で変動することができる。正確な調製、投与経路、および用量は、患者の病態を考慮して、個々の医師が選択することができる(例えば、Fingl,et al.,1975 In:The Pharmacological Basis of Therapeutics,Ch.1を参照のこと)。
単一用量形態を産生するように担体材料と組み合わせることができる式(I)、(II)、または(III)の化合物の量は、治療される疾患、哺乳類の種類、および特定の投与形式により変動する。しかしながら、一般的な手引きとして、本発明の化合物の適切な単位用量は、例えば、好ましくは、0.1mg〜約1000mgの間の活性化合物を含有することができる。好適な単位用量は、1mg〜約500mgの間である。より好適な単位用量は、1mg〜約300mgの間である。さらにより好適な単位用量は、1mg〜約100mgの間である。このような単位用量は、1日1回以上、例えば、1日2、3、4、5、または6回投与することができるが、1日1回または2回が好ましく、70kgの成人の総用量が、投与当り、対象のkg体重当り0.001〜約15mgの範囲になるように、好適な用量は、投与当り、対象のkg体重当り0.01〜約1.5mgであり、このような治療は、数週間または数カ月、場合により数年間に延長することができる。しかしながら、当該分野の当業者には十分に理解されるように、あらゆる特定の患者に対する特定の用量レベルは、使用される特定の化合物の活性、年齢、体重、全身状態、性別、および治療される個人の食事、投与時間および経路、排出速度、以前投与された他の薬物、および治療を受ける特定の疾患の重篤度を含む、様々な要因に左右されることを理解されたい。
典型的な用量は、1日1回、1mg〜約100mgの錠剤、若しくは1mg〜約300mgの錠剤1つ、または1日複数回の服用、または1日1回、持続放出性カプセル若しくは錠剤1つの服用であり、比例的に活性成分含有量が高い。持続放出効果は、異なるpH値で溶解するカプセル材料により、浸透圧によってゆっくり放出するカプセルにより、またはあらゆる他の既知の手段の制御放出により得ることができる。
当業者により理解されるように、場合により、これらの範囲外の用量を使用する必要がある。さらに、臨床医または治療医師は、個々の患者の反応と併せて、どのように、いつ治療を開始、中断、調整、または中止するかを理解していることに留意されたい。
上に提供される組成物、方法およびキットにおいて、当業者は、それぞれにおいて使用される好適な化合物が、上で好適と記述される化合物であることを理解されたい。組成物、方法およびキットにおけるまたさらに好適な化合物は、以下の非制限的な実施例に提供される化合物である。
化学実施例
実験の項
一般的な方法
水分および/または酸素感受性材料を含む全ての操作は、乾燥窒素の雰囲気下において、予め乾燥させたガラス器具中で実施された。特に記載のない限り、材料は、市販の源から得、さらに精製することなく使用した。
フラッシュクロマトグラフィーは、Still,Kahn,and Mitra(J.Org.Chem.(1978)43,2923)のプロトコルに従い、E.Merckシリカゲル60(240−400メッシュ)で実施された。薄層クロマトグラフィーを、E.Merck(シリカ60 PF254,0.25mm)から購入したプレコーティングプレートを使用して実施し、スポットを長波紫外線の後に、適切な染色試薬を用いて可視化した。
核磁気共鳴(「NMR」)スペクトルをVarian Inova−400共鳴分光計で記録した。H NMR化学シフトは、内部標準として、TMSまたは残留溶媒シグナル(CHCl=δ724,DMSO=δ2.50)を用いて、テトラメチルシラン(「TMS」)からの百万分率低磁場で示される。H NMR情報は、以下のフォーマットで作表した:プロトン数、多重度(s,一重線;d,二重線;t,三重線;q,四重線;m,多重線)、ヘルツでの結合定数(J)、および特定の場合、位置の割り当て。接頭辞のappは、真のシグナル多重が未解決である場合において、場合により適用され、brは、問題のシグナルが拡大したことを示す。
本発明の化合物は、以下の実施例のそれぞれにおいて提供される特定の試薬および条件を用いて、以下の反応スキームの方法により調製することができる。
化合物は、ChemBioDraw Ultraバージョン11.0.を用いて名称を付けた。
LCMS分析は、Phenomenex Luna5ミクロンC18カラムを用いて、PE SCIEX API 2000分光計を使用して実施された。
Figure 2011524917
Figure 2011524917
実施例1
tert−ブチル4−(6−(4−(メチルスルホニル)ベンジルオキシ)ピリミジン−4−イル)ピペリジン−1−カルボン酸塩
Figure 2011524917
ステップ1:tert−ブチル4−(6−ヒドロキシピリミジン−4−イル)ピペリジン−1−カルボン酸塩
Figure 2011524917
4−(2−エトキシカルボニル−アセチル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(9g、30mmol)含有無水メタノール(150mL)の溶液にナトリウムメトキシド(28mL,120mmol)、次いでホルムアルデヒド塩酸塩(4.8g、60mmol)を室温で添加した。反応混合物を室温で70時間攪拌した後、50℃で2時間加熱した。室温に冷却した後、混合物を真空中で濃縮した。残留物を水に溶解し、ジエチルエーテルで抽出した。水相をHClで酸性化し、CHClで抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、所望の生成物を得た。H NMR(CDCl):δ8.12(1H,d),6.3(1H,s),4.25(2H,br),2.84(2H,br),2.6(1H,m),1.88(2H,m),1.6(2H,m),1.47(9H,s)。
ステップ2:tert−ブチル4−(6−(4−(メチルスルホニル)ベンジルオキシ)ピリミジン−4−イル)ピペリジン−1−カルボン酸塩
Figure 2011524917
tert−ブチル4−(6−ヒドロキシピリミジン−4−イル)ピペリジン−1−カルボン酸塩(0.56g、2mmol)、(4−メチルスルホニル)ベンジルアルコール(0.56g、3mmol)、およびトリフェニルホスフィン(1.05g、4mmol)含有4−メチルモルホリン(10mL)の溶液にジイソプロピルアゾジカルボン酸塩(0.86g、4mmol)を室温で添加した。反応混合物を室温で2時間攪拌した。セライトパッドを通して溶液を濾過し、濾過ケーキを酢酸エチルで洗浄した。濾液を濃縮し、残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(1:1ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、所望の生成物を得た。H NMR(CDCl):δ8.7(1H,s),7.96(2H,d),7.64(2H,d),6.67(1H,s),5.52(2H,s),4.25(2H,br),3.06(3H,s),2.8(3H,m),1.95(2H,m),1.7(2H,m),1.47(9H,s)。
実施例2
tert−ブチル4−(6−((2−フルオロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ)メチル)ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸塩
Figure 2011524917
ステップ1:メチル6−(1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル)ピコリン酸塩
Figure 2011524917
1,2−ジブロモエタン(0.15mL)を亜鉛粉末(1.3g)含有無水THF(10mL)の懸濁液に添加した。得られた懸濁液を65℃で5分間加熱し、次いで、室温に冷却した。塩化トリメチルシリル(0.2mL)を添加し、反応物を室温で30分間攪拌した。N−tert−ブトキシカルボニル−4−ヨード−ピペリジン(4.5g)含有THF(10mL)を添加した。反応混合物を50℃で2時間攪拌し、室温に冷却した。その間、トリ−2−フリルホスフィン(0.2g)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0)(0.2g)の混合物を窒素雰囲気下においてTHFに溶解し、室温で30分間攪拌し、有機亜鉛溶液に添加した。メチル6−クロロピコリン酸塩(2.9g)含有THFの溶液を添加した。反応混合物を80℃に温め、4時間攪拌し、その後、室温に冷却し、セライトパッドを通して濾過した。濾過ケーキを酢酸エチルで洗浄し、濾液を飽和NaHCO、水、および鹹水で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(1:1ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、所望の生成物を得た。H NMR(CDCl):δ7.97(1H,d),7.78(1H,t),7.34(1H,d),4.26(2H,br),3.99(3H,s),3.04(1H,m),2.84(2H,m),1.95(2H,m),1.7(2H,m),1.47(9H,s)。
ステップ2:tert−ブチル4−(6−(ヒドロキシメチル)ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸塩
Figure 2011524917
0℃のメチル6−(1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル)ピコリン酸塩(1.6g、5mmol)含有THF(25mL)の溶液をLiAlH(0.29g、7.5mmol)で処理し、1時間攪拌した。反応混合物を2N NaOHの水溶液でクエンチした。セライトパッドを通して懸濁液を濾過し、濾過ケーキをEtOAc(100mL)で洗浄した。濾液を真空中で濃縮し、残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(1:1ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、所望の生成物を得た。H NMR(CDCl):δ7.62(1H,t),7.05(2H,m),4.72(2H,d),4.25(2H,br),2.85(3H,m),1.9(2H,m),1.76(2H,m),1.48(9H,s)。
ステップ3:tert−ブチル4−(6−((メチルスルホニルオキシ)メチル)ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸塩
Figure 2011524917
tert−ブチル4−(6−(ヒドロキシメチル)ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸塩(1.4g、4.8mmol)含有塩化メチレン(30mL)の溶液にトリエチルアミン(0.72g、0.72mmol)および塩化メタンスルホニル(0.66g、5.8mmol)を0℃で添加した。0℃で1時間攪拌した後、反応混合物をEtOAcで希釈し、HOおよび鹹水で洗浄した。乾燥(NaSO)させた後、溶媒を真空中で除去した。さらに精製せずに残留物を次の工程で使用した。H NMR(CDCl):δ7.69(1H,t),7.31(1H,d),7.15(1H,d),5.3(2H,s),4.25(2H,br),3.08(3H,s),2.85(3H,m),1.9(2H,m),1.7(2H,m),1.48(9H,s)。
ステップ4:tert−ブチル4−(6−((2−フルオロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ)メチル)ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸塩
Figure 2011524917
tert−ブチル4−(6−((メチルスルホニルオキシ)メチル)ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸塩(0.37g、1mmol)、3−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェノール(0.19g、1mmol)、およびCsCO(0.65g、2mmol)含有アセトニトリル(20mL)の混合液を5時間、70℃に加熱した。冷却した後、セライトパッドを通して懸濁液を濾過した。濾液を真空中で濃縮した。粗生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(1:1 ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、所望の生成物を得た。H NMR(CDCl):δ7.62(3H,m),7.31(1H,d),7.14(1H,t),7.07(1H,d),5.25(2H,s),4.2(2H,br),2.99(3H,s),2.8(3H,m),1.85(2H,m),1.68(2H,m),1.43(9H,s)。
実施例3
5−エチル−2−(4−(6−((2−フルオロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ)メチル)ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)ピリミジン
Figure 2011524917
ステップ1:2−((2−フルオロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ)メチル)−6−(ピペリジン−4−イル)ピリジン
Figure 2011524917
tert−ブチル4−(6−((2−フルオロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ)メチル)ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸塩(実施例2)含有メタノール(10mL)の溶液を10mLの4N HCl含有ジオキサンで処理した。得られた溶液を室温で30分間攪拌した。全ての溶媒を真空中で除去し、HCl塩として所望の生成物を得、これは、さらに精製せずに次の工程で使用した。
ステップ2:5−エチル−2−(4−(6−((2−フルオロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ)メチル)ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)ピリミジン
Figure 2011524917
2−((2−フルオロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ)メチル)−6−(ピペリジン−4−イル)ピリジン(1.0等量)、2−クロロピリミジン(1.1等量)、およびKCO(4等量)含有アセトニトリルの混合液を4時間、82℃で加熱した。セライトパッドを通して懸濁液を濾過した。濾過ケーキを酢酸エチルで洗浄し、溶媒を真空中で除去した。残留物をシリカゲル(1:1酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、所望の生成物を得た。H NMR(CDCl):δ8.2(2H,s),7.68(3H,m),7.37(1H,d),717(2H,m),5.31(2H,s),4.89(2H,m),3.04(3H,s),2.99(3H,m),2.48(2H,q),2.04(2H,m),1.79(2H,m),1.20(3H,t)。
実施例4
tert−ブチル4−(6−((2−フルオロ−4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェノキシ)メチル)ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸塩
Figure 2011524917
tert−ブチル4−(6−((メチルスルホニルオキシ)メチル)ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸塩(実施例2、ステップ3)(0.400g、1.08mmol)含有アセトニトリル(5mL)の溶液に炭酸セシウム(0.528g、1.62mmol)、ヨウ化カリウム(0.018g、0.11mmol)、および2−フルオロ−4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェノールを添加した。溶液を4時間82℃で加熱し、室温に冷却し、セライトパッドを通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、得られたフィルムをシリカゲルクロマトグラフ(1:1 ヘキサン/酢酸エチル)にかけ、期待された生成物を単離した。H NMR(CDCl):δ8.93(1H,s),7.70(1H,t),7.54(1H,dd),7.39(2H,m),7.22(1H,t),7.12(1H,d),5.31(2H,s),4.22(2H,m),2.87(3H,m),1.97(2H,m),1.73(2H,m),1.49(9H,s)。
実施例5
5−エチル−2−(4−(6−((2−フルオロ−4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェノキシ)メチル)ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)ピリミジン
Figure 2011524917
ステップ1:2−((2−フルオロ−4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェノキシ)メチル)−6−(ピペリジン−4−イル)ピリジン塩酸塩
Figure 2011524917
tert−ブチル4−(6−((2−フルオロ−4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェノキシ)メチル)ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸塩(0.200g、0.44mmol)(実施例4)含有ジクロロメタン(2mL)およびメタノール(2mL)の溶液に塩酸溶液(0.6mL,4N含有ジオキサン)を添加した。溶液を室温で24時間攪拌し、次いで、濃縮乾燥した。白色固体をさらに精製せずに使用した。
ステップ2:5−エチル−2−(4−(6−((2−フルオロ−4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェノキシ)メチル)ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)ピリミジン
Figure 2011524917
2−((2−フルオロ−4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェノキシ)メチル)−6−(ピペリジン−4−イル)ピリジン塩酸塩(0.070g、0.179mmol)(実施例5、ステップ1)、2−クロロピリミジン(0.043mL,0.358mmol)、およびNaHCO(0.075g、0.896mmol)含有ジメチルホルムアミド(4mL)の混合液を4時間90℃で加熱した。溶液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をシリカゲル(1:1ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、所望の生成物を得た。H NMR(CDCl):δ8.91(1H,s),8.20(2H,s),7.70(1H,t),7.53(1H,dd),7.39(2H,m),7.23(1H,m),7.14(1H,m),5.31(2H,s),4.88(2H,m),3.00(3H,m),2.49(2H,q),2.01(2H,m),1.82(2H,m),1.20(3H,t)。
実施例6
2−(4−(6−((2−フルオロ−4−(1H−テトラゾール−1−yl)フェノキシ)メチル)ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン
Figure 2011524917
2−((2−フルオロ−4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェノキシ)メチル)−6−(ピペリジン−4−イル)ピリジン塩酸塩(0.070g、0.179mmol)(実施例5、ステップ1、2−(メチルスルホニル)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(0.038g、0.179mmol)、およびNaHCO(0.075g、0.896mmol)含有ジメチルホルムアミド(4mL)の混合液を室温で4時間攪拌した。溶液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をシリカゲル(1:1 ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、所望の生成物を得た。H NMR(CDCl):δ8.91(1H,s),8.49(2H,s),7.70(1H,t),7.53(1H,dd),7.39(2H,m),7.21(1H,m),7.13(1H,m),5.31(2H,s),5.02(2H,m),3.07(3H,m),2.07(2H,m),1.85(2H,m)。
実施例7
tert−ブチル4−(4−((2−フルオロ−4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェノキシ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸塩
Figure 2011524917
ステップ1:メチル2−(1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル)ピリミジン−4−カルボン酸塩
Figure 2011524917
Rieke亜鉛のスラリー(0.252g、3.86mmol)含有THF(5mL)にtert−ブチル4−ヨードピペリジン−1−カルボン酸塩(1.06g、3.21mmol)を添加した。懸濁液を1.5時間50℃で攪拌し、次いで、室温に冷却した。その間、別のフラスコに、トリ−2−フリルホスフィン(0.060g、0.256mmol)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0)(0.066g、0.064mmol)の混合液を窒素雰囲気下において30分間、THF中で攪拌した。内容物を、その後、有機亜鉛溶液に添加した。メチル2−クロロピリミジン−4−カルボン酸塩(0.72g、4.17mmol)(米国PCT第2007/225271 A1号実施例C4.1を参照)含有THF(5mL)およびDMF(2mL)溶液を直ちに混合液に添加した。次いで、溶液を3.5時間80℃で攪拌した。室温に冷却した後、溶液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をシリカゲル(1:1 ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、所望の生成物を得た。H NMR(CDCl):δ8.91(1H,d),7.80(1H,d),4.21(2H,m),4.01(3H,s),3.18(1H,m),2.87(2H,m),1.99(2H,m),1.84(2H,m),1.43(9H,s)。
ステップ2:tert−ブチル4−(4−(ヒドロキシメチル)ピリミジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸塩
Figure 2011524917
0℃で、メチル2−(1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル)ピリミジン−4−カルボン酸塩(0.155g、0.483mmol)含有THF(5mL)の溶液をLiAlH(0.022g、0.519mmol)で処理した。混合液を1時間攪拌した。反応混合物を2規定水性NaOH溶液でクエンチした。セライトパッドを通してスラリーを濾過し、濾過ケーキをEtOAcで洗浄した。有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(1:2 ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、所望の生成物を得た。H NMR(CDCl):δ8.61(1H,d),7.16(1H,d),4.75(2H,s),4.21(2H,m),3.08(1H,m),2.88(2H,m),1.82(2H,m),1.84(2H,m),1.43(9H,s)。
ステップ3:tert−ブチル4−(4−((メチルスルホニルオキシ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸塩
Figure 2011524917
実施例2、ステップ3に記載したのと同じ方法で、Tert−ブチル4−(4−((メチルスルホニルオキシ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸塩をtert−ブチル4−(4−(ヒドロキシメチル)ピリミジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸塩(実施例7、ステップ2)から合成した。本化合物をさらに精製せずに次の工程で使用した。
ステップ4:tert−ブチル4−(4−((2−フルオロ−4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェノキシ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸塩
Figure 2011524917
実施例2、ステップ4に記載したのと同じ方法で、Tert−ブチル4−(4−((2−フルオロ−4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェノキシ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸塩をtert−ブチル4−(4−((メチルスルホニルオキシ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸塩および2−フルオロ−4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェノール(実施例7、ステップ3)から合成した。H NMR(CDCl):δ8.98(1H,s),8.65(1H,d),7.66(1H,d),7.39(2H,m),7.17(1H,m),5.21(2H,d),4.19(2H,m),2.99(1H,m),2.78(2H,m),1.98(2H,m),1.77(2H,m),1.41(9H,s)。
実施例8
2−(1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)−4−((2−フルオロ−4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェノキシ)メチル)ピリミジン
Figure 2011524917
ステップ1:4−((2−フルオロ−4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェノキシ)メチル)−2−(ピペリジン−4−イル)ピリミジン塩酸塩
Figure 2011524917
実施例5、ステップ1に記載したのと同じ方法で、4−((2−フルオロ−4−(1H−テトラゾール−1−yl)フェノキシ)メチル)−2−(ピペリジン−4−イル)ピリミジン塩酸塩をtert−ブチル4−(4−((2−フルオロ−4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェノキシ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸塩(実施例7)および塩酸含有ジオキサンの溶液から合成した。生成物をさらに精製せずに次の工程で使用した。
ステップ2:2−(1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)−4−((2−フルオロ−4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェノキシ)メチル)ピリミジン
Figure 2011524917
実施例5、ステップ2に記載したのと同じ方法で、2−(1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)−4−((2−フルオロ−4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェノキシ)メチル)ピリミジンを4−((2−フルオロ−4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェノキシ)メチル)−2−(ピペリジン−4−イル)ピリミジン塩酸塩(実施例8、ステップ1)および5−クロロ−2−ヨードピリミジンから合成した。H NMR(CDCl):δ8.87(1H,s),8.68(1H,d),8.16(2H,s),7.50(1H,dd),7.38(2H,m),7.11(1H,m),5.19(2H,s),4.75(2H,m),3.11(1H,m),3.00(2H,m),2.02(2H,m),1.84(2H,m)。
実施例9
tert−ブチル4−(3−(4−(メチルスルホニル)ベンジルオキシ)フェニル)ピペリジン−1−カルボン酸塩
Figure 2011524917
ステップ1:tert−ブチル4−(3−ヒドロキシフェニル)ピペリジン−1−カルボン酸塩
Figure 2011524917
Syn.Lett.Vol.5,2007,806−808に記載される同様の様式で、Tert−ブチル4−(3−ヒドロキシフェニル)ピペリジン−1−カルボン酸塩を3−(ピペリジン−4−イル)フェノールから合成した。
ステップ2:tert−ブチル4−(3−(4−(メチルスルホニル)ベンジルオキシ)フェニル)ピペリジン−1−カルボン酸塩
Figure 2011524917
実施例2、ステップ4に記載したのと同じ方法で、Tert−ブチル4−(3−(4−(メチルスルホニル)ベンジルオキシ)フェニル)ピペリジン−1−カルボン酸塩をtert−ブチル4−(3−ヒドロキシフェニル)ピペリジン−1−カルボン酸塩および1−(クロロメチル)−4−(メチルスルホニル)ベンゼンから合成した。H NMR(CDCl):δ7.97(2H,d),7.65(2H,d),7.23(1H,m),6.81(3H,m),5.15(2H,s),4.25(2H,m),3.04(3H,s),2.79(2H,m),2.62(1H,m),1.82(2H,m),1.60(2H,m),1.48(9H,s)。
実施例10
5−エチル−2−(4−(3−(4−(メチルスルホニル)ベンジルオキシ)フェニル)ピペリジン−1−イル)ピリミジン
Figure 2011524917
ステップ1:4−(3−(4−(メチルスルホニル)ベンジルオキシ)フェニル)ピペリジン塩酸塩
Figure 2011524917
実施例5、ステップ1に記載したのと同じ方法で、4−(3−(4−(メチルスルホニル)ベンジルオキシ)フェニル)ピペリジン塩酸塩をtert−ブチル4−(3−(4−(メチルスルホニル)ベンジルオキシ)フェニル)ピペリジン−1−カルボン酸塩(実施例9)および塩酸含有ジオキサンの溶液から合成した。生成物をさらに精製せずに次の工程で使用した。
ステップ2:5−エチル−2−(4−(3−(4−(メチルスルホニル)ベンジルオキシ)フェニル)ピペリジン−1−イル)ピリミジン
Figure 2011524917
実施例5、ステップ2に記載したのと同じ方法で、5−エチル−2−(4−(3−(4−(メチルスルホニル)ベンジルオキシ)フェニル)ピペリジン−1−イル)ピリミジンを4−(3−(4−(メチルスルホニル)ベンジルオキシ)フェニル)ピペリジン塩酸塩および2−クロロ−5−エチルピリミジンから合成した。H NMR(CDCl):δ8.17(2H,s),7.94(2H,d),7.62(2H,d),7.22(1H,m),6.84(2H,m),6.78(1H,m),5.12(2H,s),4.68(2H,m),3.04(3H,s),2.93(2H,m),2.75(1H,m),2.45(2H,m),1.90(2H,m),1.67(2H,m),1.18(3H,t)。
実施例11
tert−ブチル4−(3−((4−(メチルスルホニル)ベンジルアミノ)メチル)ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸塩
Figure 2011524917
Tert−ブチル4−(3−(アミノメチル)ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸塩(300mg、1.03mmol)をN−メチルピロリジノン(5mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(3等量)を反応物に添加した後、4−メチルスルホニルベンジルブロミド(1.5等量)を添加した。反応混合物を加熱し、115℃で3時間、攪拌した。完了時、反応を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を鹹水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を分取HPLCで精製した。H NMR(CDCl):δ8.54(1H,br),8.47(1H,d),7.85(2H,d),7.63(1H,d),7.52(2H,d),7.22(1H,dd),4.18(2H,m),3.72(2H,s),3.65(2H,s),3.07(1H,m),3.04(3H,s),2.61(2H,m),1.82(2H,m),1.56(2H,m),1.45(9H,s)。
実施例12
tert−ブチル4−(5−((4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェノキシ)メチル)ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸塩
Figure 2011524917
0℃で、tert−ブチル4−(5−(ヒドロキシメチル)ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸塩(250mg、0.86mmol)、4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェノール(1.5等量)、およびトリフェニルホスフィン(1.5等量)含有THF(7mL)の溶液に、ジ−tert−ブチルアゾジカルボン酸塩(1.5等量)含有THF(3mL)の溶液を添加した。添加が完了した後、反応物を1時間0℃で攪拌させ、次いで、室温でさらに16時間攪拌した。溶媒を真空中で除去した後、残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(1:2 ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、白色固体として所望の生成物を得た。H NMR(CDCl):δ8.91(1H,s),8.62(1H,s),7.44−7.76(4H,m),7.22(1H,m),7.14(1H,m),5.12(2H,s),4.27(2H,m),2.88(3H,m),1.93(2H,m),1.72(2H,m),1.48(9H,s)。
実施例13
(4−(6−((2−フルオロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ)メチル)ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)(3−イソプロピル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)メタノン
Figure 2011524917
実施例10、ステップ2に記載したのと同じ方法で、3−イソプロピル−5−(トリクロロメチル)−1,2,4−オキサジアゾールを用いて、2−((2−フルオロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ)メチル)−6−(ピペリジン−4−イル)ピリジン(実施例3、ステップ1)を合成した。H NMR(CDCl):δ7.66(3H,m),7.38(1H,d),7.17(1H,d),7.12(1H,m),5.29(2H,s),4.8(1H,m),4.18(1H,m),3.3(1H,m),3.6(1H,m),3.02(3H,s),3.0(2H,m),2.05(2H,m),1.9(2H,m),1.35(6H,d)。
実施例14
tert−ブチル4−(4−((2−フルオロ−4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェノキシ)メチル)ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸塩
Figure 2011524917
開始材料としてメチル−2−クロロイソニコチン酸を用いて、実施例2に記載したのと同じ方法で標記化合物を得た。
生物学的実施例1
cAMPの刺激
GPR119安定細胞株の生成
本発明の化合物は、GPR119のアゴニズムを例証するアッセイで評価された。本アッセイは、以下のように生成された安定した細胞株発現GPR119を用いて施行された。GPR119(同時係属、同時所有米国特許出願第11/964,461号)を、製造者の説明書に従い、Gatewayクローンシステム(invitrogen)を用いてGateway pDEST40ベクター(Invitrogen)中にクローン化した。Transit−CHOトランスフェクションキット(Mirus)を用いて、8ugのコンストラクトで10cmプレートのCHO細胞(源)をトランスフェクトすることにより、安定した細胞株を生成した。3,000,000細胞/プレートの密度で、トランスフェクションの1日前にCHO細胞を平板培養した。抗生物質G418を用いて、500ug/mlでクローンを選択した。23のクローンを選び、既知のGPR119作動薬に応答する細胞内cAMPレベルの変化を測定することにより、受容体の発現をアッセイした。
GPR119作動薬に応答するcAMP活性を測定するために、17500細胞/ウェルでクローンを96ウェルプレートで平板培養した。平板培養1日後、0.04%DMSOを含むHam’s F12培地で、30分間、10μMでGPR119作動薬を用いて細胞をインキュベートした。製造者の説明書に従い、Cis Bio(Bedford,MA)から購入したcAMPダイナミックキットを用いて、cAMPを測定した。つまり、細胞を溶解し、D2標識cAMPおよびユーロピウムクリプテート結合抗cAMP抗体を用いて、競合免疫アッセイによりcAMPレベルを決定した。近接の時に、D2およびユーロピウムクリプテートは、蛍光比(665nm/620nm)として測定される、蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)を起こす。細胞溶解液中の非標識cAMPは、ユーロピウムクリプテート標識抗体においてD2標識cAMPと競合した。結果は、細胞内cAMPレベルに対応するFRETシグナルの減少である。蛍光は、BMG Labtech PHERAstarのソフトウエアバージョン1.50で読み取られた。
GPR119作動薬に大きく応答するクローンがスクリーニングアッセイに選択された。
化合物の活性の決定
10μMの濃度の100%DMSOに化合物を溶解して原液を得た。GPR119に対する活性を決定するために、化合物をGPR119安定発現細胞(上述)と共に、96ウェルプレートで30分間、50μLのHam’s F12培地で、0.00003〜10マイクロモルの範囲の6〜8濃度でインキュベートした。アッセイを施行する1日前に、細胞を17500細胞/ウェルで平板培養した。全ての化合物も親CHO細胞に対してスクリーニングした。製造者の説明書に従い、Cis Bio(Bedford,MA)から購入したcAMPダイナミックキットを用いてcAMPを測定した。つまり、細胞を溶解し、D2標識cAMPおよびユーロピウムクリプテート結合抗cAMP抗体を用いて、競合免疫アッセイによりcAMPレベルを決定した。近接の時に、D2およびユーロピウムクリプテートは、蛍光比(665nm/620nm)として測定される、蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)を起こす。細胞溶解液中の非標識cAMPは、ユーロピウムクリプテート標識抗体においてD2標識cAMPと競合した。結果は、細胞内cAMPレベルに対応するFRETシグナルの減少である。
試験化合物における活性率を決定するために、特定の濃度で得られたFRETシグナル値を、5−エチル−2−{4−[4−(4−テトラゾール−1−イル−フェノキシメチル)−チアゾール−2−イル]−ピペリジン−1−イル}−ピリミジンにおいて得られた最大FRETシグナル値と比較した5−エチル−2−{4−[4−(4−テトラゾール−1−イル−フェノキシメチル)−チアゾール−2−イル]−ピペリジン−1−イル}−ピリミジンの最大活性を100%活性として表す。一般的に、アッセイの5−エチル−2−{4−[4−(4−テトラゾール−1−イル−フェノキシメチル)−チアゾール−2−イル]−ピペリジン−1−イル}−ピリミジンの濃度は、約0.1μMであった。5−エチル−2−{4−[4−(4−テトラゾール−1−イル−フェノキシメチル)−チアゾール−2−イル]−ピペリジン−1−イル}−ピリミジンの合成は、同時所有係属米国特許第11/964,461号に開示されており、参照により本明細書に援用される。以下の表1の化合物の活性は、3μMでの5−エチル−2−{4−[4−(4−テトラゾール−1−イル−フェノキシメチル)−チアゾール−2−イル]−ピペリジン−1−イル}−ピリミジン最大活性と比較した、3μM化合物での%活性として表される。
Figure 2011524917
Figure 2011524917
Figure 2011524917
生物学的実施例2
インスリン分泌(島潅流)
島からのインスリン分泌におけるGPR119作動薬の作用を決定するために、スプラーグドーレーラットからの島を単離した。200〜250gのスプラーグドーレーラット(Charles River laboratories)を標準的な固形飼料(Purina5001)で維持した。手順前に、200mg/kgのペントバルビタールの腹膜内注入でラットを麻酔にかけた。十二指腸に入るところで胆管をクランプした後、肝臓と膵臓との間の胆管にカテーテルを定置した。0.1%のグルコースおよび0.02%BSAで補充されたHBSS緩衝液(Biowhitaker)中の0.75mg/mlのコレゲナーゼP(Roche)の溶液をカテーテルを通して膵臓に注入した。次いで、膵臓をラットから切除し、37℃の水浴で8分間、5mlのコラゲナーゼP溶液に定置した。8分後、消化された膵臓を30秒間、手で激しく振盪した。得られた消化物をHBSS緩衝液で4回洗浄し、次いで、不連続フィコール勾配を行った。勾配を行うために、15mlチューブにおいて、消化物を7.5mlのフィコールDL400溶液(Sigma)の密度1.108で再懸濁した。次いで、密度を減少した3つ(1.096、1.069、1.037)の2mlのフィコール溶液層をチューブに添加し、濃度勾配を作製した。勾配を1500rpmで15分間遠心分離した後、島を上の2層から取り出した。島をHBSS緩衝液で4回洗浄した後、1%のウシ胎仔血清で補充されたRPMI1640培地(Gibco)で培養した。次の日、25のサイズが一致する島を潅流チャンバに定置し、1ml/分の速度で、Cellex Acu−sys S潅流培養システムを用いて、クレブスリンゲル緩衝液(KRB;119mM NaCl、4.7mM KCl、25mM NaHCO、2.5mM CaCl、1.2mM MgSO、1.2mM KH2PO)に曝した。0.1−100μMのGPR119作動薬またはビヒクル(DMSO)の存在下で、島を2mM のKRB含有グルコースに30分間、次いで、16mMのグルコースを含有する緩衝液に30分間、その後、2mMのグルコースに戻り、さらに30分間、曝した。自動分取装置を用いて、潅流を1分の間隔で採取し、ELISAキット(Mercodia Ultrasensitive Rat Insulin ELISA Kit,ALPCO)を用いてインスリンについてアッセイした。グルコースに応答するインスリン分泌速度を時間に対してプロットし、30分間の潅流中に16mMのグルコースに応答するインスリン分泌を定量化するために、曲線のAUCを決定した。処置および未処置島間のAUCにおける統計的有意差は、対応スチューデントt検定により決定される。
生物学的実施例3
経口グルコース耐性
8〜10週年齢の雄C57/6Jマウス(Harlan)を標準的な固形飼料(Purina5001)で維持した。実験日、マウスを6時間絶食させた後、0.3〜30mg/kgの範囲の用量の試験GPR119作動薬またはビヒクル(1%CMC,2%TWEEN80)を受ける群(n=8)に無作為割り付けした。化合物を10ml/kgで胃管栄養法を介して経口的に送達した。化合物を投与する前に、時間0で、血中グルコースレベルを血糖計(Ascensia Elite XL,Bayer)で測定した。血中グルコースを30分後に再び測定した後、10ml/kgで2g/kgのグルコースをマウスに経口投与した。グルコース投与の15、30、60、90、および120分後に血中グルコースを血糖計(Ascensia Elite XL,Bayer)で測定した。
グルコースレベルを時間に対してプロットし、Graphpad Prism 5.0を用いてグルコース値逸脱の増分曲線下面積(AUC)を時間0から決定した。Tukeyのボックスプロット外れ値検定を用いて外れ値を除外し、ビヒクルと比較した化合物処置のAUCにおける統計有意差をDunnのポスト検定を用いたノンパラメトリックKruskal−Wallis検定により決定した。
生物学的実施例4
インクレチン測定
インスリン分泌、グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)、およびGIPにおけるGPR119作動薬の作用を、以下の通り決定した。
8〜10週年齢の雄C57/6Jマウス(Harlan)を標準的な固形飼料(Purina5001)で維持した。実験日、マウスを6時間絶食させた後、群(n=8)に無作為割り付けした。活性GLP−1の減少を防止するために、全ての群を100mg/kgのDPPIV阻害シタグリプチンで処理した。IC−GPCR−2作動薬化合物を1%CMC、2%TWEEN80中0.3〜300mg/kgの範囲濃度で、〜30分で投与した。シタグリプチンを同じ投与液で投与した。2g/kgの経口グルコースを0分で投与した。グルコース投与後10分で、動物をペントバルビタール(40mg/ml含有10%エタノール)で麻酔し、カリウムEDTA含有の微量試験管(BD)で心臓穿刺により血液を採取した。GLP−1アッセイにおいて、採取チューブも、GLP−1アッセイキットで提供されたDPP−IV阻害剤を含む。
インスリンは、製造者の説明書に従い、MercodiaのマウスインスリンELISAキット(ALPCO)を用いて測定した。生理活性GLP−1を製造者の説明書に従い、グルカゴン様ペプチド−1(活性)ELISAアッセイキット(Linco)を用いて測定した。GIPを製造者の説明書に従い、ラット/マウスGIP total ELISAアッセイキット(Linco)を用いて測定した。
生物学的実施例5
雌ZDFラットにおける糖尿病パラメータの改善
雌のZDFラット(Charles River laboratories)を6週年齢で購入し、高脂肪食(RD13004,Research Diets)を受ける前に1週間順化した。1%CMC、2%TWEEN80中0.3〜300mg/kgの範囲濃度で、化合物を胃管栄養法で連日ラットに投与した。体重および飼料摂取を連日監視した。投与14日後、血液検体を一晩絶食させた動物から採取し、グルコースおよびインスリンを測定した。グルコースは、血糖計(Ascensia Elite XL,Bayer)を用いて測定し、インスリンは、インスリンELISAキット(ALPCO)を用いて測定した。インスリンおよびグルコースレベルをビヒクル処置動物のものと比較して、有効性を決定した。
本明細書で参照される全ての特許、特許出願、出版物、および提示物は、参照によりその全体が援用される。本明細書に引用されるあらゆる参考文献と本明細書の教示との間のあらゆる相違は、後者を支持することにより解決されるものとする。同様に、当該分野で認識される用語または句の定義と本明細書で提供される用語または句の定義との間の相違は、明細書を優先することにより解決されるものとする。

Claims (48)

  1. 式(I)
    Figure 2011524917
    を有する化合物であって、式中、
    、W、W、W、およびWは、CRおよびNからなる群から独立して選択されるが、但し、W、W、W、W、およびWのうちの0、1、2、または3つのみがNであり、
    DおよびEは、結合、−(CHR−、−C(O)−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、および-NR−からなる群から独立して選択されるが、但し、DまたはEの1つは、−(CHR−または−C(O)−であり、
    pは、0、1、または2であり、
    jは、0、1、または2であり、
    kは、0、1、または2であり、
    mは、0、1、2、3、または4であり、
    Arは、1〜5つのR基で任意に置換される、5〜10員のアリールまたはヘテロアリール基であり、
    は、H、C1−10アルキル、C1−10置換アルキル、C3−7シクロアルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、−X−COR、−X−CO、−X−CONR、−SO、4〜7員のヘテロシクリル基、アリール、および5〜10員のヘテロアリール基からなる群から選択され、前記シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基、およびヘテロアリール基のそれぞれは、ハロ、C1−10アルキル、C1−10置換アルキル、C3−7シクロアルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、アリール、ヘテロアリール、−CN、−NRCOR、−NRCONR、−NO、−OR、−NR、−COR、−CO、−CONR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−NRS(O)、および-SONRからなる群から独立して選択される、1〜4つの置換基で任意に置換されるか、あるいは任意で、RおよびRが結合して、4、5、または6員の環を形成し、かつXは、結合、C1−4アルキレン、C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン、−C(O)−、および−C(O)−(CH1−4−からなる群から選択され、Xの脂肪族部分は、ハロ、C1−4アルキル、C1−4置換アルキル、およびC1−4ハロアルキルからなる群から選択される、1〜3つの要素で任意に置換され、
    それぞれのRは、H、ハロ、C1−5アルキル、C1−5置換アルキル、C3−7シクロアルキル、−COR、−CO、−CONR、−OR、−NR、−NRCOR、−SOR、−SO、および−SONRからなる群から独立して選択され、下付き文字mが2であり、かつRがアルキルまたは置換アルキルである時、前記2つのR要素は、任意に環化して環を形成することができ、
    は、H、ハロ、シアノ、C1−5アルキル、C1−5置換アルキル、C3−7シクロアルキル、−COR、−CO、−CONR、−OR、−NR、−NRCOR、−SOR、−SO、および−SONRからなる群から選択され、
    それぞれのRは、H、ハロ、C1−5アルキル、C1−5置換アルキル、C3−7シクロアルキル、−COR、−CO、−CONR、−OR、−NR、−NRCOR、−SOR、−SO、および−SONRからなる群から独立して選択され、
    は、H、C1−5アルキル、およびC1−5置換アルキルからなる群から選択され、
    それぞれのRは、H、ハロ、C1−10アルキル、C1−10置換アルキル、C3−7シクロアルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、CN、NO、−OR、−NR、−COR、−CO、−CONR、−NRCOR、−NRCO、−NRCONR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−NRS(O)R、−NRS(O)、−SONR、4〜7員のヘテロシクリル基、アリール、および5〜10員のヘテロアリール基からなる群から独立して選択され、前記ヘテロシクリル基、前記アリール、およびヘテロアリール基のそれぞれは、ハロ、オキソ、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、CN、NO、−OR、−NR、−COR、−CO、−CONR、−NRCOR、−NRCO、−NRCONR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−NRSO、および−SONRからなる群から独立して選択される、1〜4つの置換基で任意に置換され、かつ任意で、RおよびRが結合して、4、5、または6員の環を形成し、
    かつ、それぞれのRおよびRは、水素、C1−10アルキル、C1−10ハロアルキル、C3−10シクロアルキル、ヘテロシクリル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、アリール、置換アリール、5〜6員のヘテロアリール、5〜6員の置換ヘテロアリール、およびアリールC1−4アルキルからなる群から独立して選択され、前記RおよびRのそれぞれの脂肪族部分は、ハロ、−OR、−OCOR、−OC(O)N(R、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)N(R、−NRS(O)、−C(O)N(R、−C(O)R、−NRC(O)R、−NRC(O)N(R、−CO、−NRCO、−CN、−NO、−N(R、および−NRS(O)N(Rからなる群から選択される、1〜3つの要素で任意に置換され、それぞれのRは、独立して水素または非置換のC1−6アルキルである、化合物、
    またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、およびエステル。
  2. 、W、W、W、およびWのうちの1つはNである、請求項1に記載の化合物。
  3. 、W、W、W、およびWのうちの2つはNである、請求項1に記載の化合物。
  4. は、−X−COR、−X−CO、−X−CONR、SO、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、および置換ヘテロアリールからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
  5. Dは、-CH−または-O−である、請求項1に記載の化合物。
  6. Eは、-CH−または-O−である、請求項1に記載の化合物。
  7. Dは-CH−であり、Eは-O−である、請求項1に記載の化合物。
  8. Dは-O−であり、Eは-CH−である、請求項1に記載の化合物。
  9. Arは、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、置換フェニル、置換ピリジル、置換ピリミジニル、置換ピラジニル、置換ピリダジニル、および置換トリアジニルからなる群から選択され、Arが置換される時、Arは、1つまたは2つのR基で独立して置換される、請求項1、2、3、4、5、6、7、または8のうちのいずれか一項に記載の化合物。
  10. 前記R基は、ハロ、C1−5アルキル、C1−5ハロアルキル、−SOR、−SO、および5員のヘテロアリール基からなる群から独立して選択される、請求項9に記載の化合物。
  11. 前記R基は、フルオロ、−CH、−S(O)CH、N結合テトラゾリル、N結合トリアゾリル、N結合イミダゾリル、N結合ピラゾリル、およびN結合ピロリルからなる群から独立して選択される、請求項10に記載の化合物。
  12. 、W、W、W、およびWのうちの0、1、または2つはNであり、DおよびEは独立して−CH−または−O−であり、Arは、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、およびトリアジニルからなる群から選択され、Rは、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、置換フェニル、置換ピリジル、置換ピリミジニル、置換ピラジニル、置換ピリダジニル、および置換トリアジニルからなる群から選択され、Arが置換される時、Arは、1つまたは2つのR基で独立して置換される、請求項1に記載の化合物。
  13. は、フルオロ、−CH、−S(O)CH、N結合テトラゾリル、N結合トリアゾリル、N結合イミダゾリル、N結合ピラゾリル、およびN結合ピロリルからなる群から選択される、請求項12に記載の化合物。
  14. 式(II)または式(III)
    Figure 2011524917
    を有する化合物であって、式中、
    、W、W、W、およびWは、CRおよびNからなる群から独立して選択されるが、但し、W、W、W、W、およびWのうちの0、1、2、または3つのみがNであり、
    DおよびEは、結合、−(CHR−、−C(O)−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、および-NR−からなる群から独立して選択されるが、但し、DまたはEの1つは、−(CHR−または−C(O)−であり、
    pは、0、1、または2であり、
    mは、0、1、2、3、または4であり、
    Arは、1〜5つのR基で任意に置換される、5〜10員のアリールまたはヘテロアリール基であり、
    は、H、C1−10アルキル、C1−10置換アルキル、C3−7シクロアルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、−X−COR、−X−CO、−X−CONR、−SO、4〜7員のヘテロシクリル基、アリール、および5〜10員のヘテロアリール基からなる群から選択され、前記シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基、およびヘテロアリール基のそれぞれは、ハロ、C1−10アルキル、C1−10置換アルキル、C3−7シクロアルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、アリール、ヘテロアリール、−CN、−NRCOR、−NRCONR、−NO、−OR、−NR、−COR、−CO、−CONR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−NRS(O)、および-SONRからなる群から独立して選択される、1〜4つの置換基で任意に置換されるか、あるいは任意で、RおよびRが結合して、4、5、または6員の環を形成し、かつXは、結合、C1−4アルキレン、C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン、−C(O)−、および−C(O)−(CH1−4−からなる群から選択され、Xの脂肪族部分は、ハロ、C1−4アルキル、C1−4置換アルキル、およびC1−4ハロアルキルからなる群から選択される、1〜3つの要素で任意に置換され、
    それぞれのRは、H、ハロ、C1−5アルキル、C1−5置換アルキル、C3−7シクロアルキル、−COR、−CO、−CONR、−OR、−NR、−NRCOR、−SOR、−SO、および−SONRからなる群から独立して選択され、下付き文字mが2であり、Rがアルキルまたは置換アルキルである時、前記2つのR要素は、任意に環化して環を形成することができ、
    は、H、ハロ、シアノ、C1−5アルキル、C1−5置換アルキル、C3−7シクロアルキル、−COR、−CO、−CONR、−OR、−NR、−NRCOR、−SOR、−SO、および−SONRからなる群から選択され、
    それぞれのRは、H、ハロ、C1−5アルキル、C1−5置換アルキル、C3−7シクロアルキル、−COR、−CO、−CONR、−OR、−NR、−NRCOR、−SOR、−SO、および−SONRからなる群から独立して選択され、
    は、H、C1−5アルキル、およびC1−5置換アルキルからなる群から選択され、
    それぞれのRは、H、ハロ、C1−10アルキル、C1−10置換アルキル、C3−7シクロアルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、CN、NO、−OR、−NR、−COR、−CO、−CONR、−NRCOR、−NRCO、−NRCONR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−NRS(O)R、−NRS(O)、−SONR、4〜7員のヘテロシクリル基、アリール、および5〜10員のヘテロアリール基からなる群から独立して選択され、前記ヘテロシクリル基、前記アリール、およびヘテロアリール基のそれぞれは、ハロ、オキソ、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、CN、NO、−OR、−NR、−COR、−CO、−CONR、−NRCOR、−NRCO、−NRCONR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−NRSO、および−SONRからなる群から独立して選択される、1〜4つの置換基で任意に置換され、かつ任意で、RおよびRが結合して、4、5、または6員の環を形成し、
    かつ、それぞれのRおよびRは、水素、C1−10アルキル、C1−10ハロアルキル、C3−10シクロアルキル、ヘテロシクリル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、アリール、置換アリール、5〜6員のヘテロアリール、5〜6員の置換ヘテロアリール、およびアリールC1−4アルキルからなる群から独立して選択され、前記RおよびRのそれぞれの脂肪族部分は、ハロ、−OR、−OCOR、−OC(O)N(R、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)N(R、−NRS(O)、−C(O)N(R、−C(O)R、−NRC(O)R、−NRC(O)N(R、−CO、−NRCO、−CN、−NO、−N(R、および−NRS(O)N(Rからなる群から選択される、1〜3つの要素で任意に置換され、それぞれのRは、独立して水素または非置換のC1−6アルキルである、化合物、
    またはその医薬的に許容される塩、溶媒和物、立体異性体、およびエステル。
  15. 、W、W、W4、およびWのうちの1つはNである、請求項14に記載の化合物。
  16. 、W、W、W4、およびWのうちの2つはNである、請求項14に記載の化合物。
  17. は、−X−COR、−X−CO、−X−CONR、SO、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、および置換ヘテロアリールからなる群から選択される、請求項14に記載の化合物。
  18. Dは、-CH−または-O−である、請求項14に記載の化合物。
  19. Eは、-CH−または-O−である、請求項14に記載の化合物。
  20. Dは-CH−であり、Eは-O−である、請求項14に記載の化合物。
  21. Dは-O−であり、Eは-CH−である、請求項14に記載の化合物。
  22. Arは、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、置換フェニル、置換ピリジル、置換ピリミジニル、置換ピラジニル、置換ピリダジニル、および置換トリアジニルからなる群から選択され、Arが置換される時、Arは、1つまたは2つのR基で独立して置換される、請求項14、15、16、17、18、19、20、または21のうちのいずれか一項に記載の化合物。
  23. 前記R基は、ハロ、C1−5アルキル、C1−5ハロアルキル、−SOR、−SO、および5員のヘテロアリール基からなる群から独立して選択される、請求項22に記載の化合物。
  24. 前記R基は、フルオロ、−CH、−S(O)CH、N結合テトラゾリル、N結合トリアゾリル、N結合イミダゾリル、N結合ピラゾリル、およびN結合ピロリルからなる群から独立して選択される、請求項23に記載の化合物。
  25. 、W、W、W4、およびWのうちの0、1、または2つはNであり、DおよびEは独立して−CH−または−O−であり、Arは、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、およびトリアジニルからなる群から選択され、Rは、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、置換フェニル、置換ピリジル、置換ピリミジニル、置換ピラジニル、置換ピリダジニル、および置換トリアジニルからなる群から選択され、Arが置換される時、Arは、1つまたは2つのR基で独立して置換される、請求項14に記載の化合物。
  26. は、フルオロ、−CH、−S(O)CH、N結合テトラゾリル、N結合トリアゾリル、N結合イミダゾリル、N結合ピラゾール、およびN結合ピロリルからなる群から選択される、請求項25に記載の化合物。
  27. 実施例1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、および14に記載の化合物。
  28. 医薬的に許容される賦形剤と、請求項1〜27のうちのいずれか一項に記載の化合物と、を含む、医薬組成物。
  29. I型糖尿病、II型糖尿病、およびメタボリックシンドロームからなる群から選択される疾患または病態を治療する方法であって、かかる治療を必要とする対象に、請求項1〜27のうちのいずれか一項に記載の有効量の化合物を投与することを含む、方法。
  30. 前記疾患はII型糖尿病である、請求項29に記載の方法。
  31. インスリン産生を刺激する方法であって、請求項1または14に記載の有効量の化合物を、哺乳動物に投与することを含む、方法。
  32. 前記哺乳動物はヒトである、請求項31に記載の方法。
  33. インスリンは、前記哺乳動物のベータ細胞によって産生される、請求項31に記載の方法。
  34. グルコース依存性インスリン分泌を刺激する方法であって、請求項1または14に記載の有効量の化合物を、哺乳動物に投与することを含む、方法。
  35. 前記哺乳動物はヒトである、請求項34に記載の方法。
  36. インスリンは、前記哺乳動物のベータ細胞によって産生される、請求項35に記載の方法。
  37. 哺乳動物の血中グルコースを低下させる方法であって、請求項1または14に記載の有効量の化合物を、哺乳動物に投与することを含む、方法。
  38. 前記哺乳動物はヒトである、請求項37に記載の方法。
  39. 哺乳動物の血中トリグリセリドレベルを低下させる方法であって、請求項1または14に記載の有効量の化合物を、哺乳動物に投与することを含む、方法。
  40. 前記哺乳動物はヒトである、請求項39に記載の方法。
  41. I型糖尿病、II型糖尿病、およびメタボリックシンドロームを治療するための医薬の調製における、請求項1〜27のうちのいずれか一項に記載の化合物の使用。
  42. 前記疾患はII型糖尿病である、請求項41に記載の使用。
  43. インスリン産生を刺激するための医薬の調製における、請求項1〜27のうちのいずれか一項に記載の化合物の使用。
  44. インスリンは、ベータ細胞によって産生される、請求項43に記載の使用。
  45. グルコース依存性インスリン分泌を刺激するための医薬の調製における、請求項1〜27のうちのいずれか一項に記載の化合物の使用。
  46. インスリンは、ベータ細胞によって産生される、請求項45に記載の使用。
  47. 血中グルコースを低下させるための医薬の調整における、請求項1〜27のうちのいずれか一項に記載の化合物の使用。
  48. 血中トリグリセリドレベルを低下させるための医薬の調整における、請求項1〜27のうちのいずれか一項に記載の化合物の使用。
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