JP2011212151A - ミシン - Google Patents

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Kazuto Nishimura
和人 西村
Itaru Shibata
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Abstract

【課題】加工布の厚みに関係なく切断した上糸の端の長さを一定にし、縫製開始時に確実に縫目に縫い込むことができるミシンを提供すること。
【解決手段】駆動伝達リンク51は、基端部から上方に延びる第1部材51aと、基端部から前方に延びる第2部材51bとからなる略L字形状の回動部材51cを有する。回動部材51cは、第1部材51aに右方に延びる係合ピン47aを備える。回動部材51cは、第2部材51bに右方に延びる係合ピン46aを備える。回動部材51cは、第1部材51aと第2部材51bとの基端部に、左方に延びる係合ピン54を設けている。係合ピン54は、前後駆動レバー52の下端部に嵌め込まれている。回動部材51cが係合ピン54を中心として回動することにより、駆動伝達リンク51は、布厚の変化にともなう布押え23の押え位置の上昇時に糸切り連結部材42を後方へ移動さえ、糸切り部材41の前後方向の位置を維持する。
【選択図】図10

Description

本発明は、ミシンに関する。より詳細には、穴かがり縫目の縫製後に上糸を切断する上糸切断機構を備えたミシンに関する。
従来、ミシンは、穴かがり縫目の縫製終了後に加工布から縫針に連なる上糸を切断する上糸切断装置を備える。上糸切断装置は、可動刃と固定刃とを含む上糸切はさみを有する。上糸切はさみは、縫針の近傍位置において可動刃と固定刃とを閉じることで縫針から延びる上糸を切断する。上糸を切断後、上糸切はさみは可動刃と固定刃とを閉じた状態で上糸の端を保持する。ミシンは、上糸の端を保持することで、次回縫製時に縫針と上糸切はさみとの間の上糸に適度な張力を付与して上糸の端を穴かがり縫目の内側に縫い込むことができる。
例えば、特許文献1に記載のミシンの上糸切断装置は、上糸切はさみを先端に備えた第1リンクを設ける。第1リンクは、布押えを支持する押え腕と連動して昇降する。第1リンクは、その中間部が支持ピンを介して第2リンクに支持してある。第2リンクは、ブラケットに回動可能にピンを介して取り付けてある。縫製時に、布押えが押える加工布の厚さが変化すると、押え腕は回動する。第1リンクは、押え腕と連動して回動する。第1リンクが回動すると、第2リンクは前記ピンを中心に回動する。第1リンクは、第2リンクの回動に伴って水平方向に移動する。上糸切はさみは、第1リンクの移動によって鉛直方向の近似直線運動を行う。該装置は、加工布の厚さに対応して上糸を確実に切断することができる。
特開平6−312074号公報
特許文献1のミシンの上糸切断装置は、第2リンクと第1リンクとの協働により、上糸切はさみを鉛直方向に近似直線運動する。上糸を切断する切断位置に対し、切断した上糸の端を保持する保持位置は水平方向且つ加工布の送り方向と直交する方向に離れている。従って、該装置は次回縫製開始時に保持位置で保持する上糸の端を縫目からはみ出さないように縫い込むことができないという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、加工布の厚みに関係なく切断した上糸の端の長さを一定にし、且つ加工布の送り込み側で保持して縫製開始時に確実に縫目に縫い込むことができるミシンを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明のミシンは、加工布を押える布押えと、前記布押えを上下動させる押え昇降機構と、縫製後に前記加工布から縫針に連なる糸を切断し且つ切断後の糸を保持する糸切り部材と、前記糸切り部材を連結し且つ前記押え昇降機構による前記布押えの上下動と連動して前記糸切り部材を上下方向に移動させる糸切り連結部材とを備えたミシンにおいて、糸切り時に前記糸切り連結部材を駆動して前記糸切り部材を糸切り位置に移動させる送り方向駆動レバーと、前記送り方向駆動レバーに連結し且つ前記布押えの前記上下方向の移動を前記加工布の送り方向の移動に変換して前記糸切り連結部材に伝達する駆動伝達機構とを備え、前記送り方向駆動レバーは、縫製開始時に前記糸切り部材が保持する前記糸を前記加工布に縫い込むために前記糸切り部材が前記糸切り位置から前記加工布の送り込み側に離れた待機位置に前記糸切り連結部材を移動させ、前記駆動伝達機構は、前記加工布の布厚変化による前記布押えの布押え位置の上下変位に応じて前記糸切り連結部材を前記加工布の送り方向に移動させ、前記糸切り部材の糸切り位置を維持することを特徴とする。
請求項2に係る発明のミシンは、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記駆動伝達機構は、前記送り方向駆動レバーに回動軸部を介して回動可能に連結した回動部材と、前記回動部材及び前記糸切り連結部材を連結する2つの連結部とを備え、前記2つの連結部は、前記糸切り連結部材の前記上下方向の移動により前記回動軸部を中心として前記回動部材を回動させる第1連結部と、前記回動部材の回動により前記糸切り連結部材を前記送り方向に移動させる第2連結部とからなることを特徴とする。
請求項3に係る発明のミシンは、請求項2に記載の発明の構成に加え、前記第2連結部は、前記第1連結部より上方に設けられていることを特徴とする。
請求項4に係る発明のミシンは、請求項2又は3に記載の発明の構成に加え、前記糸切り連結部材は、前記第1連結部が嵌合可能な前記送り方向に延びる第1長穴と、前記第2連結部が嵌合可能な前記上下方向に延びる第2長穴とを備えることを特徴とする。
請求項1のミシンでは、送り方向駆動レバーは、縫製開始時に糸切り部材が保持する糸を加工布に縫い込むために、糸切り連結部材を糸切り部材の糸切り位置から加工布の送り込み側に離れた待機位置へ移動させる。駆動伝達機構は、加工布の布厚変化による布押えの布押え位置の上下変位に応じて糸切り連結部材を加工布の送り方向に移動させ、糸切り部材の糸切り位置を維持する。従って、ミシンは加工布の厚みの変化によって糸切り連結部材の先端部に設けた糸切り部材の送り方向の位置が変化することを防ぎ、糸切り部材が糸を切断できなくなるのを防ぐことができる。糸切り連結部材は送り方向駆動レバーによって加工布の送り方向に移動することができるので、ミシンは縫製開始時に糸切り部材が糸を保持する位置を縫針に対して加工布の送り方向にすることができる。それ故、ミシンは縫製開始時に糸切り部材が保持する糸を確実に縫目に縫い込むことができる。
請求項2のミシンでは、請求項1に記載の発明の効果に加え、駆動伝達機構は、送り方向駆動レバーに回動軸部を介して回動可能に連結した回動部材と、回動部材及び糸切り連結部材とを連結する2つの連結部とを備える。従って、駆動伝達機構は、2つの連結部によって糸切り連結部材の上下方向の移動を前記回動部材の回動に変換し、糸切り連結部材の上下方向の移動成分を送り方向の移動成分に効率よく伝えることができる。それ故、ミシンは糸切り連結部材を容易に加工布の送り方向に移動させることができる。
請求項3のミシンでは、請求項2に記載の発明の効果に加え、第2連結部は、第1連結部より上方に設けられている。従って、ミシンは糸切り連結部材の下方のスペースを広くすることができる。作業者は、加工布をセットする作業等の作業性を向上することができる。
請求項4のミシンでは、請求項2又は3に記載の発明の効果に加え、糸切り連結部材は、第1連結部が嵌合可能な送り方向に延びる第1長穴と、第2連結部が嵌合可能な上下方向に延びる第2長穴とを備える。糸切り連結部材は、第1連結部及び第2連結部が第1長穴及び第2長穴に嵌合した状態で糸切り部材を加工布の送り方向に移動させることができる。従って、ミシンは縫製後の糸を糸切り部材によって切断することができるとともに、縫製中は糸切り部材を縫針から退避することができる。
本発明の実施の形態に係る穴かがり縫いミシンの斜視図である。 穴かがり縫いミシンの右側面図である。 穴かがり縫いミシンの内部構成を示す左側面からの拡大図である。 穴かがり縫いミシンの内部構成を示す正面図である。 上糸切断機構と押え昇降機構との要部部分斜視図である。 駆動伝達リンクの拡大斜視図である。 連動連結機構の要部部分斜視図である。 切断位置における上糸切断機構と押え昇降機構との要部部分側面図である。 待機位置における上糸切断機構と押え昇降機構との要部部分側面図である。 加工布の厚さが変化した場合の図8相当の図である。 加工布の厚さが変化した場合の図9相当の図である。
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。以下の説明では、図2の紙面左方、右方、表面、背面を、それぞれミシン本体1の前方、後方、右方、左方とする。
本実施形態の穴かがり縫いミシンMは、加工布に穴かがり縫目を形成するとともに、その穴かがり縫目の内側にボタン穴を形成する。図1に示すように、穴かがり縫いミシンMは、ミシン本体1と、テーブル8と、ミシンモータ9と、足踏みペダル3と、操作パネル4と、制御装置7とを備える。
ミシン本体1は、テーブル8上に設けてある。テーブル8は、平面視で左右方向を長手方向とする矩形板状である。テーブル8は、ミシン本体1の右側に操作パネル4を備える。テーブル8は、その下方に左右の脚部81,82と、左右の支持部83,84と、足掛け85とを備える。
板状の左脚部81は、テーブル8の左端から、鉛直方向に下方に延びている。板状の右脚部82は、テーブル8の右端から、鉛直方向に下方に延びている。左支持部83は、左脚部81の下端に固定している。右支持部84は、右脚部82の下端に固定している。左支持部83及び右支持部84は、それぞれ、前後方向を長手方向とする略角柱状の部材である。
板状の足掛け85は、左支持部83と、右支持部84との間を繋いでいる。足踏みペダル3は、足掛け85の左右方向略中央に設けてある。
ミシンモータ9及び制御装置7は、テーブル8の下側に設けてある。足踏みペダル3は、作業者の操作によってミシンモータ9を起動又は停止する。操作パネル4は、作業者によって穴かがり縫目の形状とサイズ等とを規定する複数のパラメータ等を入力設定する。制御装置7は、ミシンモータ9等を駆動制御する。
ミシン本体1は、ベッド部2と、脚柱部5と、アーム部6とを備える。脚柱部5は、ベッド部2の後端部から上方に延びている。アーム部6は、脚柱部5の上端部からベッド部2と対向するように前方へ延びる。
図2に示すように、アーム部6は、その前方に針棒10とカッター16とを備えている。針棒10は、その下端部に縫針11を備えている。針棒10及び縫針11は、左右方向に針振り可能である。ミシン本体1は、ミシンモータ9の駆動力をアーム部6の内部に設けた主軸(図示省略)を介して針棒10に伝達する駆動力伝達機構を備えている。駆動力伝達機構は公知の技術であるため、その詳細な説明は省略する。カッター16は、カッター駆動機構(図示省略)により穴かがり縫目の縫製前又は縫製途中又は縫製後に、下降して加工布の穴かがり縫目の内側を切断することによりボタン穴を形成する。
ベッド部2は、布送り機構20と、釜機構14とを備える。布送り機構20は、後述する布押え23と協働して加工布を前後方向に布送りする。釜機構14は、縫針11の上下動と協働して加工布に縫目を形成する。
ミシン本体1は、ベッド部2とアーム部6との間及びアーム部6の内部に後述する上糸切断機構40(図3参照)を備えている。
図2〜図5を参照して、布送り機構20について説明する。
布送り機構20は、送り台13と布送りモータ(図示省略)とを有する。送り台13は、前後方向に長手を有する板状である。送り台13は、ベッド部2に前後方向に移動自在に支持してある。送り台13は、布送りモータの駆動によって前後方向に移動する。
送り台13は、その後端部に支持軸22を介して送り腕21を回動可能に支持している。送り腕21は、前後方向に長手を有し、側面視にて湾曲状に形成してある。送り腕21は、その前端部に矩形枠状の布押え23を設けている。布押え23は、送り腕21及び送り台13と一体的に前後方向へ移動可能であり、押え昇降機構30により昇降する。
押え昇降機構30は、上下方向に延びる押え棒31と、押え棒31の上端部に設けた押え棒抱き32とを備える。押え棒31は、その下端部が布押え23に連結している。押え棒抱き32は、後述する連動連結機構60(図7参照)のL形リンク65(図7参照)の前端部に連結する。
上糸切断機構40について説明する。上糸切断機構40は、糸切り部材41と糸切り連結部材42とを備える。糸切り連結部材42は、糸切り部材41を前端部に備える。糸切り部材41は、加工布への穴かがり縫目及びボタン穴の形成後に、縫針11が上昇端付近で停止した際、縫針11の移動軌跡の下方の切断位置(糸切り位置に相当、図8参照)で上糸を切断して上糸の端を保持する。
糸切り部材41は、固定刃41a(図7参照)と可動刃41b(図7参照)とを備える。可動刃41bは、固定刃41aに対して鉛直軸心回りに回動可能に支持してある。糸切り部材41は、可動刃41bと固定刃41aとの協働によって上糸を切断する。上糸切断機構40は、前記切断位置で可動刃41bを回動して糸切り部材41を閉じ、且つ前記切断位置よりも縫針11の後方、つまり加工布の送り込み側に離れた位置である待機位置(図9参照)で閉じた糸切り部材41を縫製開始後に開ける刃開閉機構(図示省略)を含んでいる。このため、上糸の端をボタン穴かがり縫い目に確実に縫い込むことができる。
糸切り連結部材42は、前後方向を長手方向とする板状部材である。糸切り連結部材42は、その前端部に設けたガイドピン42aが押え棒31に設けたガイド溝31aに係合する。糸切り連結部材42は、そのガイドピン42aと押え棒31に設けたガイド溝31aとの係合によって布押え23とともに昇降する。
糸切り連結部材42は、その後端部に上下1対の前後方向に延びる長穴44a,44bを設けている。糸切り連結部材42は、長穴44a,44bにそれぞれ係合部材45a,45bが係合している。係合部材45a,45bは、鉛直方向に延びる支持軸43の下端部に固定している。それ故、糸切り連結部材42は長穴44a,44b及び押え棒31のガイド溝31aに沿って前後方向に移動可能である。糸切り連結部材42は、ガイドピン42aが布押え23とともに昇降する場合に、下側の係合部材45bを中心に回動可能である。
支持軸43は、その上端部がミシンフレームに鉛直軸心回りに回動可能に支持されている。糸切り連結部材42は、支持軸43とともに鉛直軸心回りに回動し、上糸切断及び上糸保持のための作用位置と縫製時に縫針11及びカッター16と衝突しない不作用位置との間を移動する。作用位置は、切断位置と待機位置とを含む。
図5〜図7に示すように、糸切り連結部材42は、前記1対の長穴44a,44bの前方であって、前後方向中央部よりも後側の部分に前後方向に延びる長穴46(第1長穴に相当)と、長穴46より後側の上方に上下方向に延びる長穴47(第2長穴に相当)とを備えている。上側の長穴44aは、長穴46と水平方向に略同一軸線上となる位置に設けてある。長穴46及び長穴47には、後述する駆動伝達リンク51(駆動伝達機構に相当)の係合ピン46a(第1連結部に相当)及び係合ピン47a(第2連結部に相当)が係合している。
駆動伝達リンク51は、基端部から上方に延びる第1部材51aと、基端部から前方に延びる第2部材51bとからなる略L字形状に形成した回動部材51cを有する。回動部材51cは、第1部材51aに右方に延びる係合ピン46aを備える。回動部材51cは、第2部材51bに右方に延びる係合ピン47aを備える。回動部材51cは、前記基端部に、左方に延びる係合ピン54(回動軸部に相当)を設けている。係合ピン54は、前後駆動レバー52(送り方向駆動レバーに相当)の下端部に回動可能に嵌め込まれている。回動部材51cは、係合ピン54を中心として回動可能である。
糸切り連結部材42が押え昇降機構30と連動して昇降すると、長穴46に係合する係合ピン46aは糸切り連結部材42とともに昇降する。係合ピン46aが昇降すると、駆動伝達リンク51の回動部材51cは、係合ピン54を中心として回動する。回動部材51cの回動によって、係合ピン47aは前後方向に移動する。係合部材47aの前後方向の移動に伴って、糸切り連結部材42は前記長穴44a,44bに沿って前後方向に移動する。駆動伝達リンク51は、係合ピン46a,47aを略L字形状の前端部と上端部とに設けたので、回動部材51cの回動によって、糸切り連結部材42の上下方向の移動を前後方向の移動に効率よく変換して糸切り連結部材42に伝えることができる。
前後駆動レバー52は、上端に右方向に延びる軸部53bを固定している。軸部53bは、リンク部材53と一体的に形成してある。リンク部材53は、その端部に係合ピン53aを有している。係合ピン53aは、後述する連動連結機構60(図7参照)の連動板66(図7参照)に係合する。前後駆動レバー52は、軸部53bを中心として往復回動可能である。
図7を参照して連動連結機構60について説明する。
連動連結機構60は、押え昇降機構30と、上糸切断機構40と、下糸切断機構(図示省略)とを連動連結する機構である。連動連結機構60は、共通モータ61と、昇降板62と、鉛直レバー63と、L形リンク64,65と、連動板66とを備えている。
共通モータ61は、脚柱部5の上下方向略中央部に設けてある。昇降板62は、上下方向向きの1対のガイドロッド62aに沿って昇降自在である。共通モータ61の出力軸に設けたピニオン61aは、昇降板62の下端部に形成しているラック62bに噛合する。昇降板62は、前端部上方に2股部62cを備える。2股部62cは、鉛直レバー63の上方に固定した係合ピン63aに係合する。鉛直レバー63は、共通モータ61の駆動により昇降板62と共に昇降する。鉛直レバー63の下端部は、下糸切断機構に連結している。
1対のL形リンク64,65は、アーム部6の前後にそれぞれ設けてある。1対のL形リンク64,65は、左右方向向きの支持軸64a,65aによってそれぞれ回動可能にミシン機枠に支持してある。連動板66は、前後方向に延びる板状部材からなる。連動板66は、その後端部がL形リンク64の上端部に連結している。連動板66は、その前端部がL形リンク65の上端部に連結している。
L形リンク64は、その後端部に鉛直レバー63の上端部を回動可能に連結している。L形リンク65は、その前端部に押え昇降機構30の押え棒抱き32を連結している。L形リンク64は、鉛直レバー63の昇降に伴って支持軸64aを中心に往復回動する。L形リンク64の往復回動によって、連動板66は前後方向へ往復移動する。連動板66の前後方向への往復移動によって、L形リンク65は支持軸65aを中心に往復回動する。
鉛直レバー63が上昇すると、L形リンク64が反時計回り(図7において)に回動して、連動板66は前方へ移動する。連動板66が前方へ移動すると、L形リンク65が反時計回り(図7において)に回動して、布押え23は押え昇降機構30を介して下降する。鉛直レバー63が下降すると、L形リンク64が時計回り(図7において)に回動して、連動板66は後方へ移動する。連動板66が後方へ移動すると、L形リンク65が時計回り(図7において)に回動して、布押え23は押え昇降機構30を介して上昇する。
前後駆動レバー52に一体に設けたリンク部材53は、その先端部の係合ピン53aが連動板66に形成した湾曲状のガイド穴66aに係合する。連動板66が移動すると、係合ピン53aはガイド穴66aに沿って移動する。係合ピン53aの移動によって、前後駆動レバー52は、リンク部材53とともに軸部53bを中心に回動する。前後駆動レバー52は、回動することで糸切り連結部材42を前後方向へ移動する。
糸切り駆動レバー55は、前後駆動レバー52の前方に設けている。糸切り駆動レバー55に一体に設けたリンク部材55aは、その先端部の係合ピン55bが連動板66に形成した湾曲状のガイド穴66bに係合する。糸切り駆動レバー55に設けた糸切り駆動コロ56は、糸切り連結部材42の上部に設けたカム部42bに当接する。糸切り連結部材42は図示しないばねによりカム部42bが糸切り駆動コロ56に当接する向きに付勢されている。
連動板66が移動すると、係合ピン55bはガイド穴66bに沿って移動する。係合ピン55bの移動によって、糸切り駆動レバー55を介して、糸切り駆動コロ56は前後方向に移動する。糸切り駆動コロ56は、カム部42bを転がり、糸切り連結部材42が支持軸43を中心に鉛直軸心回りに回動する。
糸切り連結部材42は、前方へ移動し且つ支持軸43を中心に鉛直軸心回りに不作用位置から作用位置に回動することで糸切り部材41が切断位置に移動する。糸切り連結部材42は、糸切り部材41の切断位置から後方へ移動することで糸切り部材41が待機位置に移動する。この後、縫製が開始されると糸切り部材41は固定刃41aと可動刃41bとが開き、保持していた上糸の端を解放する。このため、糸切り部材41は、保持していた上糸の端を穴かがり縫目に確実に縫い込むことができる。
図7〜図9を参照して、加工布の厚さが変化しない場合の上糸切断機構40の動作について説明する。
作業者は、縫製を開始する際、加工布をセットする。作業者は、加工布をセットした後、足踏みペダル3を踏み込む。作業者が足踏みペダル3を踏み込むと共通モータ61は駆動する。共通モータ61の駆動によって、連動連結機構60は連動板66を前方へ移動する。連動板66が前方へ移動すると、押え昇降機構30によって布押え23は下降して加工布を押える。連動連結機構60は、布押え23を下降するとともに、リンク部材53を介して前後駆動レバー52を反時計回り(図7において)に回動する。
前後駆動レバー52の回動によって、駆動伝達リンク51は後方へ移動する。糸切り連結部材42は、駆動伝達リンク51を介して後方へ移動する。糸切り連結部材42が後方へ移動することで、糸切り部材41は待機位置(図9参照)に移動する。
作業者は、足踏みペダル3を更に踏み込む。作業者が足踏みペダル3を踏み込むとミシンモータ9は駆動する。作業者は、縫製を開始することができる。縫製を開始すると、糸切り部材41は、刃開閉機構(図示省略)によって固定刃41aと可動刃41bとが開く。糸切り部材41は、前回縫製後に切断して保持していた上糸の端を開放する。待機位置において糸切り部材41は、縫針11の後方(送り込み側)にあるので、開放した上糸の端を加工布に形成する穴かがり縫目に確実に縫い込むことができる。
固定刃41aと可動刃41bとが開くと、糸切り連結レバー42は、連動連結機構60によって糸切り駆動コロ56が後方へ移動することで、支持軸43を中心に不作用位置に回動する。糸切り部材41は、待機位置の左方である不作用位置の縫製中位置に位置する。
穴かがり縫目、及びボタン穴の形成が終了すると、共通モータ61が駆動して、連動連結機構60によって連動板66は後方へ移動する。連動板66が後方へ移動すると、前後駆動レバー52はリンク部材53を介して時計回り(図7において)に回動する。前後駆動レバー52の回動によって、駆動伝達リンク51は前方へ移動する。
駆動伝達リンク51は、その係合ピン47aが糸切り連結部材42の長穴47との係合によって糸切り連結部材42を長穴44a,44b、ガイド溝31aに沿って前方へ移動する。糸切り連結部材42が前方へ移動することで、糸切り部材41は縫製中位置から前方である不作用位置の退避位置に移動する。退避位置で糸切り駆動コロ56によって糸切り連結部材42が支持軸43を中心に鉛直軸心回りに作用位置へ回動することで、糸切り部材41は右方に移動して切断位置(図8参照)に戻る。
切断位置で、糸切り部材41は固定刃41aと可動刃41bとを閉じて上糸を切断する。糸切り部材41は、閉じた固定刃41aと可動刃41bとが上糸の端を保持する。
連動連結機構60は、上糸を切断する際に下糸切断機構によって下糸を切断する。連動連結機構60は、下糸を切断するとともに、押え昇降機構30によって布押え23を上昇する。布押え23の上昇に伴って、糸切り部材41は上昇する。布押え23の上昇によって、作業者は加工布を取り出すことができる。
次に、図10を参照して、加工布の布厚が変化した場合の上糸切断機構40の動作について説明する。
加工布の布厚が厚くなった場合(布厚W)、布押え23は、布厚が薄い場合に比べ、上昇した位置となる。布押え23の上昇に伴って、ガイド溝31aに係合するガイドピン42aを備えた糸切り連結部材42は係合部材45bを中心に反時計回り(図10において)に回動する。縫製可能な布厚の範囲に対応して布押えの押え位置が上下変位する。前記ガイド穴66aの形状は、布厚の変化に対応して布押え23の押え位置が変化する領域では、係合ピン53aを介して前後駆動レバー52が回動しない形状に設定してある。
糸切り連結部材42の回動によって、駆動伝達リンク51の係合ピン46aは、糸切り連結部材42の長穴46とともに上昇する。駆動伝達リンク51は、係合ピン46aの上昇に伴って係合ピン54を中心に反時計回り(図10において)に回動する。駆動伝達リンク51が回動すると、係合ピン47aは後方へと移動する。糸切り連結部材42は、長穴47に係合する係合ピン47aの後方への移動に伴って後方へと移動する。従って、糸切り連結部材42は後方へ移動しながら図10における反時計回りに回動する。図8及び図10に示すように、布押え23の上昇に伴って糸切り連結部材42が後方へ移動しながら回動するので、糸切り連結部材42の前端部に設けた糸切り部材41は前後方向の位置がほとんど変化することなく上昇する。それ故、糸切り部材41は加工布の厚みの変化によって前後方向の位置が変化するのを防ぎ、切断位置で上糸を切断できなくなるのを防ぐことができる。
図11に示すように、糸切り部材41は上糸の端を保持した状態で、前後駆動レバー52が時計回りに回動することによって略水平且つ後方に移動する。糸切り部材41は切断位置から待機位置へ移動する。上述したように、糸切り部材41が待機位置に移動すると、ミシンモータ9は駆動して縫製を開始する。糸切り部材41は、保持していた上糸の端を加工布に形成する穴かがり縫目に確実に縫い込むことができる。
以上説明したように、本実施形態の穴かがり縫いミシンMでは、糸切り部材41は前後駆動レバー52の回動によって、縫製開始時に糸切り部材41が保持する上糸の端を加工布に縫い込むために縫針11の後方へと移動する。糸切り部材41を縫針11の後方へ移動するので、穴かがり縫いミシンMは、縫製開始時に上糸の端を確実に縫目に縫い込むことができる。
駆動伝達リンク51は、布厚の変化にともなう布押え23の押え位置の上昇時に糸切り連結部材42を後方へ移動することによって糸切り部材41の前後方向の位置を維持することができる。従って、穴かがり縫いミシンMは、加工布の厚みの変化によって糸切り連結部材42の前端部に設けた糸切り部材41の前後方向の位置が変化することを防ぎ、切断後の上糸の端の長さを一定にすることができる。また、糸切り部材41が切断位置で上糸を切断できなくなるのを防ぐことができる。
駆動伝達リンク51は、前後駆動レバー52に回動可能に連結した回動部材51cと、回動部材51c及び糸切り連結部材42とを連結する係合ピン46a,47aを備える。駆動伝達リンク51は、係合ピン46a,47aによって糸切り連結部材52の上下方向の移動を回動部材51cの回動に変換する。回動部材51cが回動することで、駆動伝達部材51は糸切り連結部材42を前後方向に移動させることができる。穴かがり縫いミシンMは、駆動伝達機構51によって糸切り連結部材42の上下方向の移動成分を前後方向の移動成分に効率よく伝えることができる。それ故、穴かがり縫いミシンMは糸切り連結部材42を容易に前後方向に移動させることができる。
本発明は上記実施形態に限定されることなく、さまざまな変更が可能である。例えば、駆動伝達リンク51は、糸切り連結部材42の長穴46,47に係合する係合ピン46a,47aを備えた。本発明はこれに限らず、長穴46,47に嵌合する角駒であってもよい。角駒を用いる場合は、係合ピン46a,47aと比較して長穴46,47と接触する面積が増大するため、長穴46,47の耐久性を向上することができる。
上記実施形態では、駆動伝達リンク51に設けた係合ピン46a,47aが糸切り連結部材42に設けた長穴46,47に係合した。本発明はこれに限らず、駆動伝達リンク51に上下方向に延びる長穴と前後方向に延びる長穴とを設け、糸切り連結部材42に係合ピンを設けるようにしてもよい。
上記実施形態では、穴かがり縫いミシンMに本発明を適用した例を説明した。本発明はこれに限らず、縫製後の上糸を切断して保持する糸切り部材を有し、布押えと連動して移動するミシンであれば、各種のミシンに適用することができる。
M 穴かがり縫いミシン
1 ミシン本体
10 針棒
11 縫針
23 布押え
30 押え昇降機構
40 上糸切断機構
41 糸切り部材
42 糸切り連結部材
46 長穴(第1長穴)
46a 係合ピン(第1連結部)
47 長穴(第2長穴)
47a 係合ピン(第2連結部)
51 駆動伝達リンク(駆動伝達機構)
51c 回動部材
52 前後駆動レバー(送り方向駆動レバー)
53 リンク部材
54 係合ピン(回動軸部)
60 連動連結機構

Claims (4)

  1. 加工布を押える布押えと、
    前記布押えを上下動させる押え昇降機構と、
    縫製後に前記加工布から縫針に連なる糸を切断し且つ切断後の糸を保持する糸切り部材と、
    前記糸切り部材を連結し且つ前記押え昇降機構による前記布押えの上下動と連動して前記糸切り部材を上下方向に移動させる糸切り連結部材と
    を備えたミシンにおいて、
    糸切り時に前記糸切り連結部材を駆動して前記糸切り部材を糸切り位置に移動させる送り方向駆動レバーと、
    前記送り方向駆動レバーに連結し且つ前記布押えの前記上下方向の移動を前記加工布の送り方向の移動に変換して前記糸切り連結部材に伝達する駆動伝達機構とを備え、
    前記送り方向駆動レバーは、縫製開始時に前記糸切り部材が保持する前記糸を前記加工布に縫い込むために前記糸切り部材が前記糸切り位置から前記加工布の送り込み側に離れた待機位置に前記糸切り連結部材を移動させ、
    前記駆動伝達機構は、前記加工布の布厚変化による前記布押えの布押え位置の上下変位に応じて前記糸切り連結部材を前記加工布の送り方向に移動させ、前記糸切り部材の前記糸切り位置を維持することを特徴とするミシン。
  2. 前記駆動伝達機構は、前記送り方向駆動レバーに回動軸部を介して回動可能に連結した回動部材と、前記回動部材及び前記糸切り連結部材を連結する2つの連結部とを備え、
    前記2つの連結部は、前記糸切り連結部材の前記上下方向の移動により前記回動軸部を中心として前記回動部材を回動させる第1連結部と、前記回動部材の回動により前記糸切り連結部材を前記送り方向に移動させる第2連結部とからなることを特徴とする請求項1に記載のミシン。
  3. 前記第2連結部は、前記第1連結部より上方に設けられていることを特徴とする請求項2に記載のミシン。
  4. 前記糸切り連結部材は、前記第1連結部が嵌合可能な前記送り方向に延びる第1長穴と、前記第2連結部が嵌合可能な前記上下方向に延びる第2長穴とを備えることを特徴とする請求項2又は3に記載のミシン。
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