JP2011175569A - 文書画像生成装置、文書画像生成方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

文書画像生成装置、文書画像生成方法及びコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】原文画像における原文のレイアウトを保持しつつ、原文及び原文の補足説明(例えば訳文)の可読性を向上させることができる文書画像生成装置、文書画像生成方法及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】原文411の訳文421は、1行目の原文411と2行目の原文412との行間領域に配置されるが、図4(b)に示すように行間領域が狭い場合には、原文411に訳文421が重なる。このとき、原文411に係る色彩を視認性が低い色彩に変更し、訳文421に係る色彩を視認性が高い色彩に設定する。この結果、文書画像4を視認したユーザは、視認性が低い(又は高い)色彩を有する文字を読むことによって、原文411(又は訳文421)を読むことができる。即ち、原文411と訳文421とが重なっていても、原文411及び訳文421の両方の可読性が向上される。しかも、訳文421は、原文411よりも読み易い。
【選択図】図4

Description

本発明は、原文の行間領域に補足説明が付加されている補足説明付き文書を表わす補足説明付き文書画像を生成する文書画像生成装置、文書画像生成方法及びコンピュータプログラムに関する。
従来、記録用紙又は書籍等に記録されている画像を画像読取装置で読み取り、読み取った画像(以下、原文画像という)が表わす原文を翻訳する技術が提案されている(特許文献1,2参照)。
特許文献1に記載の翻訳装置は、原文の行間領域に、原文を翻訳した結果(以下、訳文という)がルビ状に付加されている翻訳文書を生成する。
ただし、行間領域が狭い場合、翻訳装置は、行間領域の背景色で原文を塗り潰してから、訳文を配置する。
一方、特許文献2に記載の機械翻訳装置は、原文と訳文とが並置された対照表を生成する。
本明細書では、行間に存在する領域も、行間に相当する領域(例えば、横書きの場合の第1行の上側の領域、又は最終行の下側の領域等)も、区別なく行間領域という。また、行間領域が広い/狭いとは、行間領域の、原文の可読方向に直交する方向(例えば横書きであれば縦方向)の長さが十分/不十分である、という意味である。
更に、本明細書では、文字とは、英数字、漢字、かな文字、及び記号等を意味する。
特開2009−53838号公報 特開2005−157412号公報
しかしながら、特許文献2に記載の機械翻訳装置が生成した対照表は、原文画像における原文のレイアウトを保持していない。このため、原文のレイアウトを参照する場合には、対照表のみならず、原文画像も別途必要になる。
一方、特許文献1に記載の翻訳装置が生成した翻訳文書は、原文画像における原文のレイアウトを保持している。ところが、原文が背景色で塗り潰されている場合には、原文を参照するために、翻訳文書のみならず、原文画像も別途必要になる。
かといって、行間領域が狭いにも拘らず原文を背景色で塗り潰さなければ、原文の文字と訳文の文字とが重なるため、原文及び訳文の両方が読み難い。
そこで、原文と訳文との文字の重なりを回避するために、訳文に係る文字サイズを減少させることが考えられるが、過剰に小さい文字からなる訳文は読み難い。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、一の色彩を有する原文と、他の色彩を有する補足説明とを合成する構成とすることにより、原文画像における原文のレイアウトを保持しつつ、原文及び補足説明の可読性を向上させることができる文書画像生成装置、文書画像生成方法及びコンピュータプログラムを提供することにある。
本発明に係る文書画像生成装置は、一の色彩を有する複数行の原文を表わす原文画像に基づいて、前記原文に関する補足説明が前記原文の行間領域に付加されている補足説明付き文書を表わす補足説明付き文書画像を生成する文書画像生成装置において、前記補足説明に係る色彩を、前記原文に係る色彩とは異なる他の色彩に設定する設定手段と、該設定手段が設定した他の色彩を有する補足説明を表わす補足説明レイヤを生成する生成手段と、前記原文画像を用いてなる原文レイヤ、及び、前記生成手段が生成した補足説明レイヤを合成することによって、前記補足説明付き文書画像を生成する合成手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係る文書画像生成装置は、前記原文に係る色彩が所定の条件を満たしているか否かを判定する判定手段と、該判定手段が否と判定した場合、前記原文に係る色彩を、前記所定の条件を満たす一の色彩に変更するための変更手段とを更に備え、前記設定手段は、前記補足説明に係る色彩を、前記所定の条件を満たさない他の色彩に設定するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る文書画像生成装置は、前記設定手段は、前記補足説明に係る色彩として、前記原文に係る色彩よりも視認性が低い他の色彩及び高い他の色彩の両方を、切り替え可能に設定するようにしてあり、前記合成手段は、前記原文の視認性を優先する態様、及び、前記補足説明の視認性を優先する態様の何れか一方を選択するための選択手段と、前記選択手段によって前記原文(又は前記補足説明)の視認性を優先する態様が選択された場合に、前記補足説明に係る色彩を、前記低い他の色彩(又は前記高い他の色彩)に切り替える切替手段とを前記補足説明付き文書画像に付属させるようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る文書画像生成装置は、前記設定手段は、前記補足説明に係る色彩を、前記補足説明を分割すべき所定単位毎に設定するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る文書画像生成装置は、前記変更手段は、前記原文に係る色彩を、前記原文画像における原文が有する一の色彩よりも視認性が低い一の色彩に変更するための色彩変更レイヤを生成するようにしてあり、前記設定手段は、前記補足説明に係る色彩を、前記一の色彩よりも視認性が高い他の色彩に設定するようにしてあり、前記合成手段は、前記変更手段が生成した色彩変更レイヤ、並びに、前記原文レイヤ及び補足説明レイヤを合成することによって、前記補足説明付き文書画像を生成するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る文書画像生成装置は、前記変更手段は、前記色彩変更レイヤとして、前記原文レイヤにおける前記原文の配置位置に対応する位置に、所定の透明度を有する塗り潰し図形が配置されているレイヤを生成するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る文書画像生成装置は、前記変更手段は、前記色彩変更レイヤとして、前記原文レイヤにおける前記原文の配置位置に対応する位置に、所定の透明度を有する矩形記号が配置されているレイヤを生成するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る文書画像生成装置は、前記変更手段は、前記原文を分割すべき所定単位毎に1個の前記矩形記号を配置すべく前記矩形記号の縦横の倍率を設定するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る文書画像生成装置は、前記変更手段は、前記原文を分割すべき所定単位毎に、夫々の文字サイズが互いに等しい複数個の前記矩形記号を密着配置すべく各矩形記号の配置位置を設定するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る文書画像生成装置は、前記変更手段は、前記原文を分割すべき所定単位毎に1個又は複数個の前記矩形記号を前記所定単位に含まれる文字の形状に応じて配置すべく各矩形記号の縦横の倍率及び/又は配置位置を設定するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る文書画像生成装置は、前記変更手段は、前記矩形記号の色彩を、前記原文の背景の色彩に対応した色彩に設定するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る文書画像生成装置は、前記補足説明レイヤにおける前記補足説明に含まれる文字が配置される範囲と前記色彩変更レイヤにおける前記矩形記号が配置される範囲との重複を所定量以下に制限する制限手段を更に備えることを特徴とする。
本発明に係る文書画像生成方法は、一の色彩を有する複数行の原文を表わす原文画像に基づいて、前記原文に関する補足説明が前記原文の行間領域に付加されている補足説明付き文書を表わす補足説明付き文書画像を生成する文書画像生成方法において、前記原文画像を用いてなる原文レイヤと、前記原文に係る色彩とは異なる他の色彩を有する補足説明を表わす補足説明レイヤとを合成することによって、前記補足説明付き文書画像を生成することを特徴とする。
本発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、一の色彩を有する複数行の原文を表わす原文画像に基づいて、前記原文に関する補足説明が前記原文の行間領域に付加されている補足説明付き文書を表わす補足説明付き文書画像を生成させるためのコンピュータプログラムであって、コンピュータに、前記補足説明に係る色彩を、前記原文に係る色彩とは異なる他の色彩に設定させる設定ステップと、コンピュータに、前記設定ステップで設定された他の色彩を有する補足説明を表わす補足説明レイヤを生成させる生成ステップと、コンピュータに、前記原文画像を用いてなる原文レイヤ、及び、前記生成ステップで生成された補足説明レイヤを合成させることによって、前記補足説明付き文書画像を生成させる合成ステップとを実行させることを特徴とする。
本発明にあっては、文書画像生成装置が、設定手段、生成手段、及び合成手段を備える。このような文書画像生成装置は、本発明に係る文書画像生成方法を実現する。また、本発明に係るコンピュータプログラムは、本発明の文書画像生成装置が備える各種手段を、コンピュータのハードウェア要素を用いてソフトウェア的に実現させる。
原文は、一の色彩を有する。
補足説明は、原文に関するもの(例えば、原文の翻訳結果である訳文)である。
設定手段は、補足説明に係る色彩を、原文に係る色彩とは異なる他の色彩に設定する。この場合、原文に係る色彩とは異なる他の色彩とは、例えば、色相、彩度、明度、及び透明度等の内、少なくともひとつが、一の色彩に係る色相、彩度、明度、及び透明度等とは異なる色彩のことである。一の色彩及び他の色彩夫々は、有彩色でも無彩色でもよい。
生成手段は、補足説明レイヤを生成する。補足説明レイヤとは、設定手段が設定した他の色彩を有する補足説明を表わすものである。
合成手段は、原文画像を用いてなる原文レイヤと、生成手段が生成した補足説明レイヤとを合成することによって、補足説明付き文書画像を生成する。
このとき生成される補足説明付き文書画像は、補足説明付き文書を表わすものであり、補足説明付き文書では、他の色彩を有する補足説明が、一の色彩を有する原文の行間領域に付加されている。
原文レイヤは原文画像を用いてなるため、原文レイヤが表わす原文のレイアウトは、元の原文画像における原文のレイアウトに等しい。つまり、原文のレイアウトが保持されている。
行間領域が、補足説明に含まれる各文字の文字サイズに比べて狭い場合、補足説明付き文書画像においては、原文に含まれている文字と補足説明に含まれている文字とが重なって見えることがある。
しかしながら、原文と補足説明とは、互いに異なる色彩を有しているため、原文及び補足説明夫々の可読性は、原文と補足説明とが同一の色彩を有している場合に比べて、向上されている。即ち、原文及び補足説明が両方とも読み易い。
無論、行間領域が補足説明に含まれる各文字の文字サイズに比べて広い場合にも、互いに異なる色彩を有している原文及び補足説明夫々の可読性は向上される。
本発明にあっては、文書画像生成装置が判定手段及び変更手段を更に備える。
例えば、一の色彩が黒色又は濃紺色等の濃い色である場合、一の色彩を有する原文は、一般的に見え易い(即ち視認性が高い)。このため、補足説明に係る色彩を、原文に係る色彩とは異なる他の色彩に設定しただけでは、補足説明が原文に比べて見え難い(即ち視認性が低い)か、又は、共に視認性が高い原文と補足説明とが干渉し合うことによって原文及び補足説明が両方とも読み難くなる虞がある。
そこで、判定手段は、原文に係る色彩が所定の条件を満たしているか否かを判定する。上述の例の場合、判定手段は、一の色彩が淡い色であるか否かを判定する。
原文に係る色彩が所定の条件を満たしていない場合、即ち判定手段が否と判定した場合、変更手段は、原文に係る色彩が、所定の条件を満たす一の色彩に変更されるようにする。上述の例の場合、変更手段は、原文に係る色彩が、濃い色から淡い色に変更されるようにする。
原文に係る色彩が所定の条件を満たしている場合、原文に係る色彩は変更されない。上述の例の場合、原文に係る色彩は淡い色のままである。
設定手段は、補足説明に係る色彩を、所定の条件を満たさない他の色彩に設定する。上述の例の場合、設定手段は、補足説明に係る色彩として濃い色を設定する。
そして、合成手段は原文レイヤと補足説明レイヤとを合成する。
このとき生成される補足説明付き文書画像は、所定の条件を満たす一の色彩を有する原文の行間領域に、所定の条件を満たさない他の色彩を有する補足説明が付加されている補足説明付き文書を表わす。従って、上述の例の場合、補足説明の視認性を向上させることができる。しかも、共に視認性が高い原文と補足説明とが干渉し合うことによって原文及び補足説明が両方とも読み難くなる不都合を抑制することができる。
無論、判定手段の判定基準である所定の条件次第では、上述の例とは逆に、原文に係る色彩を淡い色から濃い色に変更し、補足説明に係る色彩を淡い色に設定することができる。この場合、原文の視認性を向上させることができる。しかも、共に視認性が高い原文と補足説明とが干渉し合うことによって原文及び補足説明が両方とも読み難くなる不都合を抑制することができる。
本発明にあっては、設定手段が、他の色彩として、原文に係る色彩よりも視認性が低い色彩と、原文に係る色彩よりも視認性が高い色彩とを設定し、且つ、原文に係る色彩よりも視認性が低い色彩と原文に係る色彩よりも視認性が高い色彩とを切り替え可能にしておく。
以下では、視認性が低い色彩を見難い色といい、視認性が高い色彩を見易い色という。
合成手段は、選択手段及び切替手段を補足説明付き文書画像に付属させる。
補足説明付き文書画像を入手したユーザは、選択手段を用いて、原文の視認性を優先する態様、及び、補足説明の視認性を優先する態様の内、何れか一方を選択する。なお、選択手段による選択は、ユーザが手動で行なう構成に限定されるものではなく、何らかの条件に応じて自動的に行なわれる構成でもよい。例えば、原文が日本語(又は英語)ならば原文(又は補足説明)の視認性が優先され、補足説明が原文の振り仮名(又は訳文)ならば原文(又は補足説明)の視認性が優先される。
切替手段は、選択手段によって原文の視認性を優先する態様が選択された場合に、補足説明に係る色彩を、見難い色に切り替える。このとき、補足説明付き文書画像は、見難い色を有する補足説明が、見易い色を有する原文の行間領域に付加されている補足説明付き文書を表わす。
一方、選択手段によって補足説明の視認性を優先する態様が選択された場合には、切替手段は、補足説明に係る色彩を、見易い色に切り替える。このとき、補足説明付き文書画像は、見易い色を有する補足説明が、見難い色を有する原文の行間領域に付加されている補足説明付き文書を表わす。
以上の結果、原文(又は補足説明)の視認性を優先する態様では、原文(又は補足説明)の視認性を、補足説明(又は原文)よりも向上させることができる。換言すれば、本発明の文書画像生成装置は、選択手段によって選択された優先順位に応じて、原文及び補足説明の内、何れか一方の視認性を他方よりも向上させることができる。
本発明にあっては、設定手段は、補足説明に係る色彩を、補足説明を分割すべき所定単位毎に設定する。ここで、所定単位とは、文字単位、単語/連語単位、行単位、文単位、又は、原文において同一の文字色を有する連続した文字群に対応する文字群単位等である。
この場合、本発明の文書画像生成装置は、補足説明の可読性を更に向上させることができる。或いは、本発明の文書画像生成装置は、原文を作成した作成者の意図を、補足説明に反映させることができる。
例えば、原文が複数の英文からなり、補足説明が各英文を和訳した結果である複数の和文からなる場合には、一の英文に対応する和文の色彩と他の英文に対応する和文の色彩とが互いに異なる方が、各和文の色彩が互いに同じであるときよりも、各和文の可読性を向上させることができる。
或いは、原文が複数の単語からなり、一の単語が、他の単語に比べて見易い色(いわゆる強調色)を有している場合、補足説明においても、強調色を有している単語に対応する語句の色彩と、強調色を有していない単語に対応する語句の色彩とが互いに異なるときには、原文における単語同士の差別化を、補足説明に反映させることができる。
本発明にあっては、原文に係る色彩が所定の条件を満たしていない場合、変更手段は、色彩変更レイヤを生成する。ここで、所定の条件を満たし、且つ、原文画像における原文が有する一の色彩よりも視認性が低い一の色彩を、変更後の色という。
また、合成手段は、変更手段が生成した色彩変更レイヤと、原文レイヤ及び補足説明レイヤとを合成する。
このとき生成される補足説明付き文書画像は、変更後の色を有する原文の行間領域に、所定の条件を満たしておらず、且つ、変更後の色よりも見易い色を有する補足説明が付加されている補足説明付き文書を表わす。
この結果、原文の視認性が低くなり、補足説明の視認性が高くなる。
ところで、このような補足説明付き文書画像から色彩変更レイヤを除去した状態の補足説明付き文書画像は、原文画像における原文が有する一の色彩と同じ一の色彩を有する原文が含まれている補足説明付き文書を表わす。つまり、色彩変更レイヤの使用/不使用を切り替えることによって、原文が有する一の色彩を、変更すること/変更前に戻すことができる。
つまり、本発明の文書画像生成装置は、原文レイヤが表わす原文そのものに手を加えることなく、原文の視認性を変化させることができる。
色彩変更レイヤは、例えば、レイヤ全体が所定の透明度を有するマスクレイヤであり、このマスクレイヤと原文レイヤ及び補足説明レイヤとを合成することによって生成される補足説明付き文書画像は、マスクレイヤを透過した状態の原文が含まれている補足説明付き文書を表わす。マスクレイヤを透過した状態の原文は、マスクレイヤを透過しない原文、即ち元の原文に比べて、薄く見えるため、視認性が低い。
本発明にあっては、色彩変更レイヤとは、原文レイヤにおける原文の配置位置に対応する位置に、所定の透明度を有する塗り潰し図形が配置されているレイヤ(以下、図形レイヤという)である。
仮に、色彩変更レイヤとして、レイヤ全体が所定の透明度を有するマスクレイヤを用いた場合、原文レイヤに含まれている原文以外のオブジェクト(例えば図形)もマスクレイヤに覆われる虞がある。このとき、原文以外のオブジェクトがマスクレイヤを透過した状態で表わされることによって、視認性を低くすべきではないオブジェクトの視認性が無用に低下してしまうという不都合が生じる。
一方、色彩変更レイヤとして上述の図形レイヤを用いた場合、原文のみが塗り潰し図形に覆われる。このとき、補足説明付き文書画像においては、原文は塗り潰し図形を透過した状態で表わされるが、原文以外のオブジェクトは通常通りに表わされる。従って、視認性を低くすべきではないオブジェクトの視認性の低下を防止することができる。
つまり、本発明の文書画像生成装置は、所要の部分の視認性を低下させることと、所要の部分以外の視認性を維持することとを容易に両立させることができる。
本発明にあっては、色彩変更レイヤとは、原文レイヤにおける原文の配置位置に対応する位置に、所定の透明度を有する矩形記号が配置されているレイヤ(以下、文字レイヤという)である。
仮に、色彩変更レイヤとして、レイヤ全体が所定の透明度を有するマスクレイヤを用いた場合、原文レイヤに含まれている原文以外のオブジェクト(例えば図形)もマスクレイヤに覆われる虞がある。このとき、原文以外のオブジェクトがマスクレイヤを透過した状態で表わされることによって、視認性を低くすべきではないオブジェクトの視認性が無用に低下してしまうという不都合が生じる。
一方、色彩変更レイヤとして上述の文字レイヤを用いた場合、原文のみが矩形記号に覆われる。このとき、補足説明付き文書画像においては、原文は矩形記号を透過した状態で表わされるが、原文以外のオブジェクトは通常通りに表わされる。従って、視認性を低くすべきではないのオブジェクトの視認性の低下を防止することができる。
つまり、本発明の文書画像生成装置は、所要の部分の視認性を低下させることと、所要の部分以外の視認性を維持することとを容易に両立させることができる。
本発明にあっては、原文を分割すべき所定単位毎に、1個の矩形記号が配置される。ここで、所定単位とは、文字単位、行単位、パラグラフ単位、カラム単位、又は頁単位等である。このために、各矩形記号の縦横の倍率が適宜に設定される。
例えば文字単位の場合、原文における1個の文字が、1個の矩形記号で覆われる。この場合、矩形記号の縦横比は、1個の文字の縦横比に対応する。また、矩形記号の配置位置は、原文における1個の文字の配置位置に対応する。
以上の結果、本発明の文書画像生成装置は、所定の透明度を有する矩形記号を用いて、原文の視認性を低下させることができる。
本発明にあっては、原文を分割すべき所定単位毎に、複数個の矩形記号が密着配置される。ただし、複数個の矩形記号夫々の文字サイズは互いに等しい。ここで、所定単位とは、文字単位、行単位、パラグラフ単位、カラム単位、又は頁単位等である。このために、各矩形記号の配置位置が適宜に設定される。
例えば文字単位の場合、原文における1個の文字が、複数個の矩形記号で隙間なく覆われる。
以上の結果、本発明の文書画像生成装置は、所定の透明度を有する矩形記号を用いて、原文の視認性を低下させることができる。
本発明にあっては、原文を分割すべき所定単位毎に、1個又は複数個の矩形記号が配置される。ここで、所定単位とは、文字単位、単語/連語単位、又は行単位等である。このために、各矩形記号の縦横の倍率、及び/又は、各矩形記号の配置位置が適宜に設定される。
例えば文字単位の場合、文字「a」,「e」に比べて文字「d」,「f」は上方に突き出た部分を有し、文字「p」,「q」は下方に突き出た部分を有する。
このため、文字「a」,「e」を覆う矩形記号が正方形状をなすように縦横の倍率が設定された場合には、文字「d」,「f」,「p」,「q」を覆う矩形記号は縦長の長方形状をなすように縦横の倍率が設定される。
又は、文字「d」,「f」を覆う矩形記号の配置位置と、文字「p」,「q」を覆う矩形記号の配置位置とが、上下方向に異なるように設定される。
以上の結果、本発明の文書画像生成装置は、所定の透明度を有する矩形記号を用いて、原文の視認性を低下させることができる。
本発明にあっては、矩形記号の色彩と、原文の背景の色彩とが対応するようにしてある。この場合、変更手段は、例えば、矩形記号の色相、彩度、及び明度を、背景の色相、彩度、及び明度と同一に設定し、透明度のみを所定の透明度に設定する。
補足説明付き文書画像においては、背景の色彩と対応する色彩を有する矩形記号は、目立たないか、ほとんど見えない(即ち、視認性が非常に低い)。このため、矩形記号が、原文及び補足説明の視認性を無用に低下させてしまう不都合を抑制することができる。
本発明にあっては、文書画像生成装置が制限手段を更に備える。
行間領域が狭い場合、補足説明に含まれる文字が、矩形記号に重なることは避け難い。しかしながら、補足説明に含まれる文字が、矩形記号に完全に又は大幅に重なる場合には、補足説明の視認性が低下する虞がある。
そこで、制限手段は、補足説明レイヤにおいて、補足説明に含まれる文字が配置される範囲と、色彩変更レイヤにおいて、矩形記号が配置される範囲との重複を、所定量以下に制限する。
このために、制限手段は、補足説明に含まれる文字と矩形記号とが過剰に重なることがないように、矩形記号の文字サイズ、縦横の倍率、及び/又は配置位置を適宜に設定するか、或いは、補足説明に含まれる文字の文字サイズ、縦横の倍率、及び/又は配置位置を適宜に設定する。
以上の結果、本発明の文書画像生成装置は、行間領域が狭い場合であっても、補足説明の視認性の低下を抑制することができる。換言すれば、補足説明に含まれる文字が、一定割合以下の範囲で矩形記号に重なることを許容することができる。
本発明の文書画像生成装置、文書画像生成方法及びコンピュータプログラムによる場合、元の原文画像における原文のレイアウトを保持することができる。しかも、原文及び補足説明の可読性を向上させることができる。
この結果、補足説明付き文書画像を参照すれば、原文及び補足説明と共に、元の原文画像における原文のレイアウトも参照することができる。即ち、元の原文画像を参照する必要がない。このため、補足説明付き文書画像のみを保存し、元の原文画像を削除しても、格別の問題は生じない。従って、本発明の文書画像生成装置、文書画像生成方法及びコンピュータプログラムは、必要な画像の効率的な保存に寄与することができる。
更にまた、原文と補足説明との文字の重なりを回避する必要がないため、補足説明付き文書画像を生成する場合に、補足説明に含まれている文字の文字サイズを、適宜に大きな文字サイズに設定することができる。即ち、補足説明の可読性を更に向上させることができる。
本発明の実施の形態1に係る文書画像生成装置の構成を模式的に示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る文書画像生成装置にて文書画像が生成される手順を説明するための機能ブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る文書画像生成装置にて読み取られる原文画像の一例を示す模式図である。 本発明の実施の形態1に係る文書画像生成装置にて生成される文書画像の一例を示す模式図である。 本発明の実施の形態1に係る文書画像生成装置で実行される文書生成処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る文書画像生成装置にて生成される色彩変更レイヤの一例を示す模式図である。 表示部に文書画像を表示させるための文書表示処理の手順を示すフローチャートである。 原文画像及び文書画像夫々の他の一例を示す模式図である。 本発明の実施の形態1に係る文書画像生成装置にて生成される原文情報を説明するための概念図である。 文字列の整形を説明するための概念図である。 本発明の実施の形態1に係る文書画像生成装置にて生成される原文訳文情報を説明するための概念図である。 本発明の実施の形態1に係る文書画像生成装置にて生成される訳文書式情報を説明するための概念図である。 本発明の実施の形態2に係る文書画像生成装置にて文書画像が生成される手順を説明するための機能ブロック図である。 本発明の実施の形態2に係る文書画像生成装置で実行される文書生成処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る文書画像生成装置にて生成される色彩変更レイヤの一例を示す模式図である。 本発明の実施の形態2に係る文書画像生成装置にて生成される色彩変更レイヤの他の一例を示す模式図である。 訳文と矩形記号との重なりの制限を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態3に係る文書画像生成装置の構成を模式的に示すブロック図である。
以下、本発明を、その実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
実施の形態 1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る文書画像生成装置1の構成を模式的に示すブロック図である。
文書画像生成装置1は、カラースキャナ機能及びカラーコピー機能等を有するデジタル複合機を用いてなる。文書画像生成装置1は、図示しないLANを介して、PC(パーソナルコンピュータ)3に通信可能に接続されている。
文書画像生成装置1は、画像読取部11、送信部12、画像記録部13、辞書DB(データベース)14、及び画像処理部2を備えている。
画像読取部11は、カラースキャナを用いてなり、画像読取部11に載置された記録用紙又は書籍等に記録されている画像を光学的にカラーで読み取る。画像読取部11が読み取ったカラー画像(即ち原文画像)は、送信部12、画像記録部13、又は画像処理部2に与えられる。
画像処理部2は、与えられた原文画像に基づいて、文書画像を生成する。生成された文書画像は、送信部12又は画像記録部13に与えられる。
ここで、文書画像とは、PDF(Portable Document Format)形式の電子文書画像であり、本発明の実施の形態における補足説明付き文書画像として機能する。
送信部12は、ネットワークアダプタを用いてなり、与えられた原文画像又は文書画像を、PC3へ送信する。原文画像が送信部12に与えられる場合とは、文書画像生成装置1がカラースキャナ装置として機能する場合である。
画像記録部13は、電子写真方式又はインクジェット方式等のカラープリンタを用いてなり、与えられた原文画像又は文書画像に基づくカラー画像を、記録用紙に記録する。原文画像が画像記録部13に与えられる場合とは、文書画像生成装置1がカラープリンタ装置として機能する場合である。
以下では、画像処理部2に原文画像が与えられ、送信部12に文書画像が与えられる場合を例示する。
辞書DB14は、文書画像生成装置1が備える図示しない大容量記憶装置に予め記憶されている。辞書DB14には、後述するS19の処理を実行するために必要な各種データが含まれている。
PC3は、受信部31、表示部32、制御部33、及び操作部34を備えている。
制御部33はPC3の制御中枢であり、図示しないRAMを作業領域として用い、図示しないROM又は不揮発性の大容量記憶装置に記憶されたコンピュータプログラムに従ってPC3の各部を制御し、各種処理を実行する。
受信部31は、ネットワークアダプタを用いてなり、文書画像生成装置1から送信された文書画像を受信する。
表示部32は、液晶表示パネルを用いてなり、文書画像に基づくカラー画像を表示する。
操作部34は、キーボード及びマウスを用いてなる。PC3のユーザは、操作部34を操作することによって、各種の指示をPC3に入力する。入力された指示は、制御部33に与えられる。
図2は、文書画像生成装置1にて文書画像が生成される手順を説明するための機能ブロック図である。
画像処理部2は、MPUを用いてなる。画像処理部2は、本発明の実施の形態における文書画像生成方法を実現するためのコンピュータプログラム(即ち、本発明の実施の形態におけるコンピュータプログラム)に従って、各種処理を実行する。この結果、画像処理部2は、文字領域抽出部20、文字認識部21、翻訳部22、設定部23、レイヤ生成部24、判定部25、変更部26、及び合成部27として機能する。
なお、画像処理部2は、文書画像生成装置1の制御中枢として機能する制御部と兼用であってもよい。又は、画像処理部2は、1個又は複数個の画像処理専門のASICを用いてなる構成でもよい。
図3(a),(b)夫々は、文書画像生成装置1にて読み取られる原文画像400の一例を示す模式図である。
図3に示す原文画像400は、白地に黒字の原文411,412が横書きで記載され、更に、原文411,412の右側に、図画410が記載されている文書を表わす。1行目の原文411は英単語「generated」であり、2行目の原文412は英単語「image」である。
原文411,412は、本発明の実施の形態における複数行の原文の一例であり、原文画像400が表わす原文411,412が有する色彩は黒色である。また、原文411,412の背景の色彩(即ち背景色)は白色である。
本実施の形態では、原文411,412の下側に位置する行間領域に、後述する図4に示すような訳文421,422がルビ状に付加される場合を例示する。従って、原文411,412の行間領域とは、具体的には、原文411と原文412との間に位置する空白領域、及び、原文412の下方に位置する空白領域である。
図3(a)に示す原文画像400は、行間領域(この場合、行間領域の縦長さ)が広い場合の例であり、図3(b)に示す原文画像400は、行間領域が狭い場合の例である。
図4(a),(b)夫々は、文書画像生成装置1にて生成される文書画像4の一例を示す模式図である。
図4(a)に示す文書画像4は、図3(a)に示す原文画像400に基づいて画像処理部2が生成するものであり、図4(b)に示す文書画像4は、図3(b)に示す原文画像400に基づいて画像処理部2が生成するものである。
文書画像4は、各後述する原文画像レイヤ41、訳文レイヤ42、及び色彩変更レイヤ43が合成されてなる。図4では、後述する塗り潰し図形の図示は省略している。
図4に示す文書画像4は、図3に示す原文画像400と同様に、白地に原文411,412が横書きで記載され、更に、原文411,412の右側に、図画410が記載されている文書を表わす。即ち、文書画像4は、原文画像400における原文411,412及び図画410のレイアウトを保持している。
ただし、文書画像4が表わす原文411,412が有する色彩は薄い黒色である。即ち、原文411,412に係る色彩は、元の色彩(即ち、原文画像400が表わす原文411,412が有する色彩)から変更されている。
更に、文書画像4が表わす文書は、原文411と原文412との間に位置する行間領域に赤字の訳文421が横書きで記載され、原文412の下方に位置する行間領域に赤字の訳文422が横書きで付加されているものである。
訳文421は、原文411を和訳してなる和単語「生成する」であり、訳文422は、原文412を和訳してなる和単語「画像」である。このような訳文421,422は、本発明の実施の形態における補足説明の一例であり、文書画像4が表わす訳文421,422が有する色彩は、赤色である。
このように、文書画像4が表わす文書では、赤色を有する訳文421,422が、薄い黒色を有する原文411,412の行間領域に付加されている。即ち、文書画像4が表わす文書は、本発明の実施の形態における補足説明付き文書の一例であり、文書画像4は、本発明の実施の形態における補足説明付き文書画像の一例である。
図3(a)に示すように、原文411,412の行間領域が広い場合には、図4(a)に示すように、訳文421,422を原文411,412の行間領域に付加しても、訳文421,422に含まれる文字が原文411,412に含まれる文字に重なることはない。
従って、原文411,412の可読性が訳文421,422によって損なわれることも、訳文421,422の可読性が原文411,412によって損なわれることもない。
しかも、文書画像4が表わす原文411,412は薄い黒色を有し、訳文421,422は赤色を有している。即ち、両者の色彩が互いに異なる。従って、両者の色彩が同じである場合に比べて、原文411,412及び訳文421,422両方の可読性が向上される。
一方、図3(b)に示すように、原文411,412の行間領域が狭い場合には、図4(b)に示すように、訳文421,422を原文411,412の行間領域に付加すると、訳文421,422に含まれる文字が原文411,412に含まれる文字に重なる。
このため、仮に、文書画像4が表わす原文411,412及び訳文421,422夫々が同じ色彩を有している場合には、原文411,412及び訳文421,422両方の可読性が損なわれる。
ところが、文書画像4が表わす原文411,412は薄い黒色を有し、訳文421,422は赤色を有している。即ち、両者の色彩が互いに異なる。従って、両者の色彩が同じである場合に比べて、原文411,412及び訳文421,422両方の可読性が向上される。
しかも、文書画像4においては、訳文421,422は、原文411,412の色彩よりも見易い色を有している。従って、訳文421,422は、原文411,412よりも見え易い(即ち、訳文421,422の視認性が向上している)。
ところで、文書画像4が表わす原文411,412が元の色彩(即ち黒色)を有し、訳文421,422が、原文411,412の色彩よりも見難い色(例えば水色)を有する場合、文書画像4においては、原文411,412は、訳文421,422よりも見え易くなる(即ち、原文411,412の視認性が向上する)。
本実施の形態における文書画像4は、原文411,412の視認性を優先する態様(以下、原文優先モードという)と、訳文421,422の視認性を優先する態様(以下、訳文優先モードという)とを有し、ユーザが何れか一方を選択することができるようにしてある。従って、訳文優先モードが選択された場合には、図4(a),(b)夫々に示すように、文書画像4における原文411,412及び訳文421,422は、薄い黒色及び赤色で描画される。一方、原文優先モードが選択された場合には、原文411,412及び訳文421,422は、黒色及び水色で描画される。ここで、描画とは、例えば表示部32に表示されること、又は、画像記録部13で記録用紙に記録されることである。
そして、原文優先モード及び訳文優先モードの何れの場合であっても、図画410の色彩は変更されない。従って、図画410の視認性は変化しない。
ここで、色彩の視認性の高低について説明する。
背景色が白色である場合、一般に、明度が低い色、彩度が高い色、又は不透明度が高い色等は見易い色であり、明度が高い色、彩度が低い色、又は透明度が高い色等は見難い色である。換言すれば、背景色との色差が大きい(又は小さい)色彩は、見易い色(又は見難い色)である。
本実施の形態では、黒色及び赤色を見易い色としている。また、薄い黒色及び水色を見難い色としている。
なお、赤色及び濃紺色等の有彩色を見易い色とし、黒色及び灰色等の無彩色を見難い色としてもよい。
以上のように、本実施の形態の文書画像4においては、原文411,412及び訳文421,422の一方が見易い色を有し、他方が見難い色を有する。ここで、見易い色と見難い色とが補色関係を有している(即ち、色相環で互いに向かい合った位置に配されている)場合には、見易い色を有している方の視認性が更に向上される。
補色関係を有している色彩の組み合わせは、例えば青紫色及び黄色、又は赤色及び青緑色等である。この場合、青紫色が見易い色であり、黄色が見難い色である。また、赤色及び青緑色は、視認性に大差がないため、濃淡によって視認性が差別化される。即ち、濃い赤色(又は濃い青緑色)が見易い色であり、淡い青緑色(又は淡い赤色)が見難い色である。
なお、文書画像4における原文411,412及び訳文421,422の両方が、互いに異なる見易い色(例えば、一方が黒色で他方が赤色)を有していてもよい。また、行間領域が広い場合には、原文411,412及び訳文421,422の両方が、同一の見易い色(例えば黒色)を有していてもよい。
図5は、文書画像生成装置1で実行される文書生成処理の手順を示すフローチャートである。文書生成処理は、画像読取部11が原文画像を読み取った場合に、画像処理部2が実行する。このとき、画像処理部2は、図2に示す文字領域抽出部20〜合成部27として機能する。以下では、図2及び図5を参照しつつ、文書生成処理について説明する。
文字領域抽出部20は、原文画像に基づいて、原文画像に含まれている文字領域を抽出する(S11)。図3に示す原文画像400の場合、原文411,412を含み、図画410を含まない領域が文字領域である。
次に、文字領域抽出部20は、文字領域レイヤを示す文字領域レイヤデータ、及び原文画像レイヤを示す原文画像レイヤデータを夫々生成する(S12)。
ここで、文字領域レイヤとは、S11で抽出した文字領域を表わすレイヤである。
また、原文画像レイヤは、画像読取部11が読み取った原文画像を用いてなる。具体的には、原文画像レイヤには、画像読取部11が読み取った原文画像(例えばBMP形式の画像)を、所定の形式(例えばJPEG形式)で圧縮した画像が含まれている。原文画像レイヤは、本発明の実施の形態における原文レイヤとして機能する。
図3に示す原文画像400に基づいて生成される原文画像レイヤ41(図4参照)は、原文411,412及び図画410を含んでいる。原文画像レイヤ41における原文411,412及び図画410夫々の色彩、並びに背景色は、原文画像400における原文411,412及び図画410夫々の色彩、並びに背景色と同一である。
なお、例えば原文画像レイヤ41のデータ量を低減するために、原文画像レイヤ41に含まれる色彩の内、類似色同士を代表色で置き換えるような画像処理が施される構成でもよい。この場合、原文画像400に含まれる色彩と原文画像レイヤ41に含まれる色彩とは、厳密には異なる。
ただし、図3に示す原文画像400における原文411,412の色彩と、図4に示す文書画像4における原文411,412の色彩とが異なるように図示されている理由は、文書画像4に、後述する色彩変更レイヤ43が含まれているからである。
S12の処理を実行することによって、少なくとも文字領域レイヤデータが生成された後、画像処理部2は、後述するS13の処理を実行する。S13〜S15の処理は、原文画像レイヤデータの生成処理と並行して実行してもよい。
文字認識部21は、S12で生成した文字領域レイヤデータに対し、文字認識処理を施す(S13)。S11及びS13の処理、即ち、文字領域の抽出から文字認識までの処理を実行するためには、公知の光学式文字読み取り技術を利用することができる。
また、文字認識部21は、原文の情報を含む原文情報を生成する(S14)。
原文情報とは、S13で認識した文字夫々の文字コード、文字番号、領域番号、色彩、フォント種類、文字サイズ、位置座標、行内位置、及び傾き等の情報である(後述する図9参照)。ただし、図9に示す原文情報では、文字コードの代わりに、文字そのものが「認識結果」として記載されている。
本実施の形態における文字番号は、各文字に対して発行される識別番号であり、可読方向に増加する正の整数である。
領域番号は、文字が所属する領域に対して発行される識別番号である。文字が所属する領域とは、文字が所属するパラグラフ又はカラム等が配置されている領域、又は、文字が所属する頁そのもの等である。
色彩の情報は、R値、G値、B値、及び透明度からなる。
文字サイズの単位はポイントである。
位置座標は、各文字の左端位置のX座標、上端位置のY座標、右端位置のX座標、及び下端位置のY座標である。以下では、これらを左X座標、上Y座標、右X座標、及び下Y座標という。また、X座標及びY座標夫々の単位は、文字サイズの単位と同様、ポイントである。また、X軸は可読方向が正方向であり、Y軸は可読方向の逆方向が正方向である。即ち、本実施の形態では、X軸は右方向、Y軸は上方向が正方向である。
行内位置の情報とは、各文字が行頭に位置するか、行末に位置するか、行の中途に位置するか、行頭且つ行末に位置するかを区別するものである。ここで、文字が行頭且つ行末に位置する場合とは、一行に1文字だけ存在する場合である。図9に示す原文情報では、行頭に位置する文字に識別番号“1”が与えられ、行末に位置する文字に識別番号“2”が与えられ、行の中途に位置する文字に識別番号“0”が与えられている。なお、一行に1文字だけ存在する文字には、例えば識別番号“3”が与えられる。
S14の処理終了後、判定部25は、S14で生成した原文情報に基づいて、原文に係る色彩が所定の条件を満たしているか否かを判定する(S15)。
このために、判定部25は、原文情報に含まれている各文字のR値、G値、B値、及び透明度夫々の平均値又は最頻値等を演算し、演算結果を原文に係る色彩と看做す。
また、本実施の形態では、判定部25は、原文に係る色彩が見難い色であれば、所定の条件が満たされている、と判定する。
このために、判定部25は、原文に係るR値、G値、B値、及び透明度そのものを所定の基準値と比較するか、又は、原文に係るR値、G値、B値、及び透明度を用いて所定の演算を行ない、演算結果を所定の基準値と比較する。次いで、判定部25は、比較結果に応じて、所定の条件の満足/不満足を判定する。
具体的には、判定部25は、原文に係る色彩が薄い黒色又は水色であれば、所定の条件が満たされている、と判定し、原文に係る色彩が黒色又は赤色であれば、所定の条件が満たされていない、と判定する。
以上のような判定部25は、本発明の実施の形態における判定手段として機能する。
原文に係る色彩が所定の条件を満たしている場合(S15でYES)、原文に係る色彩は見難い色であるため、このままの色彩を有していても、訳文優先モードで原文が目立つことはない。このため、画像処理部2は、次のS16〜S18の処理を実行せずに、後述するS19以降の処理を実行する。
原文に係る色彩が所定の条件を満たしていない場合(S15でNO)、原文に係る色彩は見易い色であるため、このままの色彩を有していると、訳文優先モードで原文が目立ってしまう。このため、画像処理部2は、原文に係る色彩を見難い色に変更すべく、次のS16〜S18の処理を実行する。
原文に係る色彩を見難い色に変更するために、仮に、原文画像レイヤにおける原文の色彩を直接的に変更してしまうと、原文優先モードで原文が目立ち難くなる虞がある。
そこで、本実施の形態では、色彩変更レイヤが用いられる。ただし、本実施の形態における色彩変更レイヤは、図形レイヤである。
図6は、文書画像生成装置1にて生成される色彩変更レイヤ43の一例を示す模式図である。
図6には、原文画像レイヤ41、後述する訳文レイヤ42、及び色彩変更レイヤ43が合成されてなる文書画像4が示されている。図6では、訳文の図示は省略している。
図6に示す原文画像レイヤ41には、2行の原文413,414と、図画410とが含まれている。1行目の原文413は、4個の英字からなる英単語「apcd」であり、2行目の原文414は、3個の英字からなる英単語「bqr」である。原文画像レイヤ41における原文413,414は、黒色を有する。
図6に示す色彩変更レイヤ43には、塗り潰し図形430が含まれている。
塗り潰し図形430は、例えば多角形状であり、境界線及び内部が、同一の色彩を有する。即ち、塗り潰し図形430の内部は、境界線と同一の色彩で塗り潰されている。
塗り潰し図形430は、原文画像レイヤ41における文字領域全体を被覆し、文字領域以外(例えば図画410が存在する領域)を被覆しない形状及び寸法を有している。また、色彩変更レイヤ43における塗り潰し図形430の配置位置は、原文画像レイヤ41における文字領域の配置位置(延いては原文413,414の配置位置)に対応する位置である。
ここで、透明度の下限値を“0”とし、上限値を“100”とする場合、背景の透明度は“0”である(即ち、完全に不透明である)。そして、塗り潰し図形430は、“0”より大きく“100”より小さい所定の透明度を有する白色(以下、透明な白色という)である。つまり、塗り潰し図形430の境界及び内部夫々のR値、G値、及びB値は、背景のR値、G値、及びB値と同じであり、塗り潰し図形430の境界及び内部夫々の透明度は、背景の透明度より高い。
このため、文書画像4における塗り潰し図形430は、ユーザの目にはほとんど見えない。
更に、文書画像4は、塗り潰し図形430を透過した状態の原文413,414を表わす。従って、文書画像4における原文413,414は、薄い黒色を有する。何故ならば、透明な白色を透過した状態で表わされる黒色は、薄い黒色だからである。
同様に、図4に示す原文411,412は、透明な白色を有する図示しない塗り潰し図形を透過した状態で表わされるため、薄い黒色を有する。
なお、塗り潰し図形430の色彩は、背景色とは無関係に設定されてもよい。この場合、塗り潰し図形430の色彩は、透明な白色に限定されるものではなく、例えば、透明な水色であってもよい。
また、原文画像レイヤ41における原文413に係る色彩が黒色であり、原文414に係る色彩が水色である場合、塗り潰し図形430は、原文画像レイヤ41における原文413が存在する領域を被覆し、原文413及び図画410が存在する領域を被覆しない形状及び寸法を有していてもよい。
塗り潰し図形は、文字領域全体毎、又は単語毎に設定される構成に限定されず、訳文を分割すべき所定単位毎(例えば文字毎、パラグラフ毎、カラム毎、又は、色彩が同一であり、且つ、可読方向に隣り合う文字群等)に設定される構成でもよい。
以上のように、色彩変更レイヤを用いる場合には、塗り潰し画像の形状、寸法、及び配置位置を適切に設定することによって、原文画像レイヤにおいて見易い色を有する原文のみを、元の色彩よりも薄い色で表わすことができる。換言すれば、このような原文以外(即ち、原文画像レイヤにおいて見難い色を有する原文、及び図形等)を、元の色彩よりも薄い色で表わしてしまう不都合を防止することができる。
図2及び図5に示すように、変更部26は、後述するS18にて色彩変更レイヤを示す色彩変更レイヤデータを生成するために、まず、S12で生成した原文画像レイヤデータを用いて、原文の背景色を検出する(S16)。
次に、変更部26は、S16で検出した背景色に基づいて、塗り潰し図形の色彩を設定し、S14で生成した原文情報に基づいて、塗り潰し図形の形状、寸法、及び配置位置等を、所定単位毎に設定する(S17)。図6に示す例では、所定単位とは文字領域全体である。
更に、変更部26は、S17で設定したような塗り潰し図形を含む色彩変更レイヤを示す色彩変更レイヤデータを生成する(S18)。S18の処理の結果、例えば図6に示す原文画像レイヤ41に対応して、塗り潰し図形430を含む色彩変更レイヤ43が生成される。
以上のような変更部26は、本発明の実施の形態における変更手段として機能する。
なお、色彩変更レイヤ43に複数個の塗り潰し図形430,430,…が含まれている場合、塗り潰し図形430,430同士は離隔配置されていてもよく、密着配置されていてもよく、部分的に重なっていてもよい。
ところで、文書画像が原文優先モードのみを有する場合、画像処理部2は、S15〜S18の処理を実行する必要はない。また、文書画像が訳文優先モードのみを有する場合、画像処理部2は、S15〜S18の処理に替えて、原文画像レイヤにおける原文の色彩を直接的に変更する処理を実行してもよい。
S15でYESの場合、又は、S18の処理の終了後、或いは、S16〜S17の処理の実行と並行して、翻訳部22は、辞書DB14が有するデータと、S14で生成した原文情報とに基づき、翻訳処理を実行する(S19)。
例えば、原文情報に含まれている1行分の文字が文字「g」,「e」,「n」,「e」,「r」,「a」,「t」,「e」,「d」である場合、翻訳部22は、辞書DB14を参照することによって、これらの文字が英単語「generated」を形成していることを突き止め、更に、英単語「generated」を和訳することによって、和単語「生成する」を得る。この例では、英単語「generated」が原文であり、和単語「生成する」が訳文である。
また、翻訳部22は、原文及び訳文の両方の情報を含む原文訳文情報を生成する(S20)。
原文訳文情報は、原文情報と同様の情報と、原文の内容を示す情報と、訳文の内容を示す情報と、原文及び訳文の関連付けを示す情報とを有する。ここで、原文及び訳文の関連付けを示す情報とは、原文に含まれる所定単位の語句(以下、原文語句という。例えば英単語「generated」)と、原文語句に対応する訳文(以下、訳文語句という。例えば和単語「生成する」)との関連付けを示す情報である(後述する図11参照)。ここで、所定単位の語句とは、例えば単語、連語、又はセンテンス等である。
S20の処理終了後、設定部23は、S20で生成した原文訳文情報に基づいて、訳文の書式を設定し(S21)、訳文語句夫々に設定されている書式を表わす書式訳文書式情報を生成する(S22)。
訳文書式情報には、訳文語句に係る色彩、フォント種類、文字サイズ、位置座標、及び傾き等の情報が含まれる(後述する図12参照)。
例えば、和単語「生成する」の文字サイズは、英単語「generated」の文字サイズに基づいて設定される。一般に、訳文側の文字サイズは、原文側の文字サイズ以下に設定される。更に、訳文の読み易さを向上させるために、訳文に係る文字サイズは、所定の下限文字サイズ以上に設定される。
また、和単語「生成する」の位置座標は、英単語「generated」の下側の行間領域の内、英単語「generated」に相対する範囲(以下、相対行間領域という)の縦長さ及び横長さに基づいて設定される。
相対行間領域の縦長さ及び横長さが、和単語「生成する」の縦長さ及び横長さ以上である場合には、和単語「生成する」は相対行間領域の内部に配される。
一方、相対行間領域の縦長さが和単語「生成する」の縦長さ未満である場合には、和単語「生成する」は、各文字の少なくとも上部が、相対行間領域の上方(即ち、英単語「generated」が存在する領域)に位置するように、配される。このためには、訳文側の文字の上Y座標が、原文側の文字の上Y座標と下Y座標との間に存在すればよい。
なお、訳文が原文の上側に配される場合には、訳文側の文字の下Y座標が、原文側の文字の上Y座標と下Y座標との間に存在すればよい。
同様に、訳文が縦書きの原文の右側(又は左側)に配される場合には、訳文側の文字の左X座標(又は右X座標)が、原文側の文字の右X座標と左X座標との間に存在すればよい。
更にまた、和単語「生成する」の色彩は、英単語「generated」の色彩に応じて、原文優先モード用の色彩と、訳文優先モード用の色彩とが、モードの切り替えに応じて切り替え可能に設定される。このために、画像処理部2は、例えば、後述するS23で生成される訳文レイヤデータにおいて、文字の色彩を決定付けるパラメータを変数にしておく。更に、画像処理部2は、後述するS24において、この変数に、原文優先モードが選択されたときには水色を意味する数値が代入され、訳文優先モードが選択されたときには赤色を意味する数値が代入されるような切替コマンドを文書画像に付属させる。
本実施の形態では、英単語「generated」の色彩と英単語「image」の色彩とは同一であるため、和単語「生成する」の色彩と和単語「画像」の色彩とは同一である。なお、英単語「generated」の色彩と英単語「image」の色彩とが同一であっても、和単語「生成する」の色彩と和単語「画像」の色彩とが異なるように各色彩が設定されてもよい。
ここで、英単語「generated」の色彩と英単語「image」の色彩とが異なる場合を考える(例えば、英単語「generated」が青色で、英単語「image」が緑色)。
このような場合、訳文に係る色彩が、単語毎に設定されるときには、和単語「生成する」の色彩と和単語「画像」の色彩とは互いに異なるように設定される(上述の例では、例えば、和単語「生成する」が淡い青色で、和単語「画像」が淡い緑色)。
また、訳文に係る色彩が、文字領域全体毎に設定されるときには、和単語「生成する」の色彩と和単語「画像」の色彩とは同一であるように設定される(上述の例では、例えば、和単語「生成する」及び和単語「画像」が共に黄色)。
なお、訳文に係る色彩は、文字毎、パラグラフ毎、又はカラム毎等に設定されてもよい。
訳文に係る色彩の内、原文優先モード用の色彩は、原文優先モードにおける原文に係る色彩(即ち原文の元の色彩。具体的には原文画像レイヤにおける原文が有する色彩)よりも見難い色であればよい。このため、設定部23は、原文訳文情報に含まれている原文に係る色彩の情報そのものに基づいて、訳文に係る色彩を設定する。
一方、訳文優先モード用の色彩は、訳文優先モードにおける原文に係る色彩(即ち原文の変更後の色彩。具体的には文書画像において色彩変更レイヤを透過した状態の原文が有する色彩)よりも見易い色であればよい。このため、設定部23は、原文訳文情報に含まれている原文に係る色彩の情報と、塗り潰し図形に係る色彩とに基づいて、原文の変更後の色彩を求め、求めた色彩に応じて、訳文に係る色彩を設定する。
以上のように、S21における設定部23は、本発明の実施の形態における設定手段として機能する。
S22の処理終了後、レイヤ生成部24は、S22で生成した訳文書式情報に基づいて、訳文レイヤを示す訳文レイヤデータを生成する(S23)。訳文レイヤには、S21で設定した書式を有する訳文が含まれる。例えば図4に示す訳文レイヤ42の場合には、訳文421,422が含まれる。訳文レイヤは、本発明の実施の形態における補足説明レイヤとして機能し、レイヤ生成部24は、本発明の実施の形態における生成手段として機能する。
S23の処理が終了し、且つ、S18で実行した色彩変更レイヤデータの生成処理が終了した後、合成部27は、S12で生成した原文画像レイヤデータ、S18で生成した色彩変更レイヤデータ、及びS23で生成した訳文レイヤデータを含む文書画像を生成する(S24)。つまり、合成部27は、原文画像レイヤ、色彩変更レイヤ、及び訳文レイヤを合成する。
ただし、S15でYESと判定された場合には、S18の処理が実行されないため、S24における合成部27は、S12で生成した原文画像レイヤデータとS23で生成した訳文レイヤデータとを含む文書画像を生成する。つまり、合成部27は、原文画像レイヤ及び訳文レイヤを合成する。
更に、S24における合成部27は、文書画像を生成する際に、選択コマンドと、切替コマンドとを文書画像に付属させる。
選択コマンドは、原文優先モード及び訳文優先モードの何れか一方を選択するためのものである。具体的には、選択コマンドとは、後述する図7のS34及びS40の処理を実行するためのコマンドである。
切替コマンドは、原文優先モードが選択された場合に、訳文に係る色彩を見難い色彩に切り替え、訳文優先モードが選択された場合に、訳文に係る色彩を見易い色彩に切り替えるためのものである。具体的には、切替コマンドとは、原文優先モードが選択された場合に、図7のS36〜S38の処理を実行するためのコマンドであり、訳文優先モードが選択された場合に、図7のS32の処理を実行するためのコマンドである。
以上のような合成部27は、本発明の実施の形態における合成手段として機能する。また、選択コマンド及び切替コマンドは、本発明の実施の形態における選択手段及び切替手段として機能する。
S24の処理終了後、画像処理部2は、文書生成処理を終了する。
S24の処理で生成された文書画像は、図1に示すように、PC3へ送信される。PC3は、受信した文書画像を、図示しない保存部に保存する。
ユーザは、PC3の操作部34を操作することによって、所望の文書画像を表示部32に表示させるための文書表示指示をPC3に入力する。
本実施の形態における文書画像は、デフォルトでは訳文優先モードで表示される。
ユーザは、文書画像が訳文優先モードで表示されている場合に、原文優先モードでの表示を所望するとき、操作部34を操作することによって、原文優先指示をPC3に入力する。逆に、文書画像が原文優先モードで表示されている場合に、訳文優先モードでの表示を所望するとき、ユーザは、操作部34を操作することによって、訳文優先指示をPC3に入力する。
そして、ユーザは、文書画像の表示を終了させたい場合に、操作部34を操作することによって、所望の文書画像を表示部32に表示させるための表示終了指示をPC3に入力する。
図7は、表示部32に文書画像を表示させるための文書表示処理の手順を示すフローチャートである。文書表示処理は、少なくとも1個の文書画像を受信した場合に、受信した文書画像が全て削除されるまで、制御部33によって実行される。
制御部33は、文書表示指示が入力されたか否かを判定し(S31)、まだ入力されていない場合には(S31でNO)、S31の処理を繰り返し実行する。
文書表示指示が入力された場合(S31でYES)、制御部33は、文書画像に含まれている訳文レイヤデータにおいて、訳文に係る色彩を見易い色に切り替え(S32)、次いで、文書画像を表示部32に表示させる(S33)。
S33の処理の結果、表示部32には、例えば、図4に示すように、薄い黒色で描画された原文411,412及び赤色で描画された訳文421,422を含む文書画像4が表示される。即ち、文書画像4は、訳文優先モードで表示される。
次に、制御部33は、原文優先指示が入力されたか否かを判定し(S34)、入力されていない場合には(S34でNO)、表示終了指示が入力されたか否かを判定し(S35)、入力されていない場合には(S35でNO)、処理をS34へ戻す。この場合、表示部32には、S33で表示された文書画像が表示され続ける。
原文優先指示が入力された場合(S34でYES)、制御部33は、文書画像に含まれている訳文レイヤデータにおいて、訳文に係る色彩を見難い色に切り替える(S36)。次いで、制御部33は、文書画像に色彩変更レイヤデータが含まれているか否かを判定し(S37)、含まれている場合には(S37でYES)、文書画像から色彩変更レイヤデータを一時的に除去する(S38)。
S38の処理終了後、又は、文書画像に色彩変更レイヤデータが含まれていない場合(S37でNO)、制御部33は、現在表示されている文書画像に替えて、新たな文書画像を表示部32に表示させる(S39)。
S39の処理の結果、表示部32には、例えば、黒色で描画された原文411,412及び水色で描画された訳文421,422を含む文書画像4(図4参照)が表示される。即ち、文書画像4は、原文優先モードで表示される。
次に、制御部33は、訳文優先指示が入力されたか否かを判定し(S40)、入力されていない場合には(S40でNO)、表示終了指示が入力されたか否かを判定し(S41)、入力されていない場合には(S41でNO)、処理をS40へ戻す。この場合、表示部32には、S39で表示された文書画像が表示され続ける。
訳文優先指示が入力された場合(S40でYES)、制御部33は、処理をS32へ戻す。この結果、S33の処理が実行された場合に、例えば、図4に示すように、薄い黒色で描画された原文411,412及び赤色で描画された訳文421,422を含む文書画像4が再び表示される。
表示終了指示が入力された場合(S35でYES、又はS41でYES)、制御部33は、処理をS31へ戻す。
図8は、原文画像及び文書画像夫々の他の一例を示す模式図である。
図8(a),(b)には、図3及び図4に示す原文画像400及び文書画像4とは文書の内容が異なる原文画像500及び文書画像5が例示されている。文書画像5は、本発明の実施の形態における補足説明付き文書画像の一例であり、文書画像5が表わす文書は、本発明の実施の形態における補足説明付き文書の一例である。
図8(a)に示す原文画像500は、白地に黒字の原文511が横書きで記載され、更に、原文511の右側に、図画510が記載されている文書を表わす。原文511は、3行に亘る英文「X-ray crystallographic analysis also confirmed the molecular structure. 」である。更に詳細には、原文511は、1行目に語句「X-ray crystallographic」が配置され、行末で改行されてから、2行目に語句「analysis also confirmed 」が配置され、行末で改行されてから、3行目に語句「the molecular structure.」が配置されている。
本実施の形態では、このような英文に含まれている単語又は連語毎に、この単語又は連語に対応する和文の語句がルビ状に併記される場合を例示する。
図8(b)に示す文書画像5は、原文画像500に基づいて画像処理部2が生成するものであり、原文画像レイヤ51、訳文レイヤ52、及び色彩変更レイヤ53が合成されてなる。ただし、色彩変更レイヤ53に含まれている塗り潰し図形の図示は省略している。
文書画像5は、図8(a)に示す原文画像500と同様に、白地に原文511が横書きで記載され、更に、原文511の右側に、図画510が記載されている文書を表わす。更に、文書画像5が表わす文書では、赤色を有する訳文521が、薄い黒色を有する原文511の行間領域に付加されている。
更に詳細には、原文511には、原文語句51a,51b,51c,51dが含まれており、訳文521には、原文語句51a,51b,51c,51dの翻訳結果である訳文語句52a,52b,52c,52dが含まれている。しかも、訳文語句52a,52b,52c,52dは、原文語句51a,51b,51c,51dの相対行間領域に配されている。
原文語句51aは語句「X-ray crystallographic analysis 」であり、原文語句51bは語句「confirmed 」であり、原文語句51cは語句「molecular 」であり、原文語句51dは語句「structure 」である。
訳文語句52aは語句「X線結晶解析」であり、訳文語句52bは語句「確認する」であり、訳文語句52cは語句「分子の」であり、訳文語句52dは語句「構造」である。
原文画像500に係る原文情報は、文字領域抽出部20がS11で文字領域抽出処理を実行し、次にS12で文字領域レイヤ及び原文画像レイヤ生成処理を実行し、更に、文字認識部21がS13で文字認識処理を実行し、次にS14で原文情報生成処理を実行することによって得られる。
図9は、文書画像生成装置1にて生成される原文情報を説明するための概念図である。図9には、原文画像500に係る原文情報の一部をまとめたものが示されている。
具体的には、図9には、例えば文字認識結果として得られた文字(以下、認識文字という)夫々の文字番号、左X座標、上Y座標、右X座標、下Y座標、領域番号、行内位置、及び文字サイズが示されており、認識文字夫々の色彩、フォント種類、及び傾き等は省略されている。
ここで、図9における位置座標及び文字サイズ夫々の単位は、ポイントである。ただし、認識文字がいわゆる半角英数字である場合、実際の文字サイズは図9に示されている値の半分である。
また、図9には、文字番号2617番から2646番までの認識文字「X」,「−」,「r」,「a」,「y」,…,「a」,「n」,「a」,「l」,「y」,「s」,「i」,「s」が例示されており、これは、原文511に含まれている1番目から30番目までの文字である。
文字番号2622番の認識文字「 」は、英単語「X-ray 」と英単語「crystallographic」との間に配されているスペース記号である。
通常の英文であれば、英単語「crystallographic」と英単語「analysis」との間にも、スペース記号は存在する。しかしながら、原文511においては、1行目の行末に英単語「crystallographic」が配され、2行目の行頭に英単語「analysis」が配されている。このため、英単語「crystallographic」と英単語「analysis」との間に存在すべきスペース記号は省略されている。従って、図9に示すように、行末の文字である文字番号2638番の文字「c」と、行頭の文字である文字番号2639番の文字「a」との間には、スペース記号が存在していない。
図9に示すような原文情報に基づいて、S19における翻訳部22は、翻訳処理を実行する。
まず、翻訳部22は、行内位置を示す情報を参照し、行頭に位置する認識文字から行末に位置する認識文字までを並置してなる文字列を形成する。図8に示す原文511については、第1の文字列「X-ray crystallographic」と、第2の文字列「analysis also confirmed 」と、第3の文字列「the molecular structure.」とが形成される。
次に、翻訳部22は、形成した文字列に対し、形態素解析、局所構文解析、及び品詞推定等の自然言語処理を行なう。この結果、文字列に含まれる単語、及び複数の単語からなる連語が特定される。
そして、翻訳部22は、特定した単語及び連語の内、和訳すべき単語及び連語を選択する。
例えば、英単語「also」は、訳語が広く知られている単語(換言すれば、難易度が低い単語)であるため、和訳されない。また、英単語「the 」、スペース記号「 」、及びピリオド記号「.」は、特に重要な意味を有していないため、和訳されない。
次いで、翻訳部22は、選択した単語及び連語夫々を和訳する。訳語が複数存在する場合には、翻訳部22は、例えば、和訳すべき単語又は連語の前後に位置する単語又は連語の訳語に応じて、最適な訳語を判定する。
図10は、文字列の整形を説明するための概念図である。また、図11は、文書画像生成装置1にて生成される原文訳文情報を説明するための概念図である。図11には、原文語句と訳文語句との関連付けが示されている。図10(a)と図11(a)とは対応しており、図10(b)と図11(b)とは対応している。
図10(a)には、第1の文字列「X-ray crystallographic」と、第2の文字列「analysis also confirmed 」と、第3の文字列「the molecular structure.」とが示されている(図8参照)。
このような第1〜第3の文字列から、和訳すべき単語及び連語を選択する場合、図11(a)に示す「原文語句」の欄に記載されている単語が選択される。具体的には、第1の文字列から単語「X-ray 」及び単語「crystallographic」が選択され、第2の文字列から単語「analysis」及び単語「confirmed 」が選択され、第3の文字列から単語「molecular 」及び単語「structure 」が選択される。
このように選択された単語を夫々和訳した場合、図11(a)に示す「訳文語句」の欄に記載されている語句が得られる。具体的には、単語「X-ray 」を和訳した語句「X線」が得られ、単語「crystallographic」を和訳した語句「結晶学の」が得られ、単語「analysis」を和訳した語句「分析」が得られる。同様に、単語「confirmed 」,「molecular 」,「structure 」を和訳した語句「確認する」,「分子の」,「構造」が得られる。
ところが、原文511では、単語「X-ray 」,「crystallographic」,「analysis」は、連語「X-ray crystallographic analysis 」を形成しており、連語「X-ray crystallographic analysis 」を和訳した場合には、語句「X線結晶解析」が得られる。
つまり、図10(a)に示すような第1の文字列、第2の文字列、及び第3の文字列のままでは、誤訳が生じる虞がある。
このような誤訳の発生を抑制するために、本実施の形態における翻訳部22は、原文情報に基づいて文字列を形成する際に、以下のような改行処理を実行する。
改行処理とは、原文の改行箇所(原文511の場合は1行目及び2行目夫々の行末)の前後を連結する処理である。ただし、原文が英文である場合、連結後の原文の改行箇所に相当する位置には、スペース記号が挿入される。
具体的には、原文511の場合、翻訳部22は、第1の文字列「X-ray crystallographic」と、スペース記号と、第2の文字列「analysis also confirmed 」と、スペース記号と、第3の文字列「the molecular structure.」と、スペース記号とをこの順に並置してなる文字列(以下、連結文字列という)を形成する。このとき、図10(b)に示すような連結文字列「X-ray crystallographic analysis also confirmed the molecular structure. 」が得られる。図10(b)では、挿入されたスペース記号を矢符で指し示している。
原文訳文情報には、原文511に係る連結文字列と、原文511の改行箇所を示す改行箇所情報とが含まれる。翻訳部22は、改行箇所情報として、例えば、第1〜第3の文字列夫々に識別番号を発行し、発行した行番号と、連結文字列においてスペース記号が挿入された位置とを関連付けたものを生成する。連結文字列と改行箇所情報とを用いれば、後段の処理において、第1〜第3の文字列を容易に再現することができる。
ここで、第1の文字列と第2の文字列との間、及び、第2の文字列と第3の文字列との間にスペース記号が挿入される理由は、一般に、英文の改行箇所は、英単語の境界であることが多いからである。和文の場合は、スペース記号を挿入する必要はない。
なお、原文511に複数の文が含まれている場合、翻訳部22は、複数の文を全て含む連結文字列を形成する。
このような連結文字列から、和訳すべき単語及び連語を選択する場合、図11(b)に示す「原文語句」の欄に記載されている単語又は連語が選択される。具体的には、連語「X-ray crystallographic analysis 」、及び単語「confirmed 」,「molecular 」,「structure 」(即ち、原文語句51a,51b,51c,51d)が選択される。
このように選択された単語及び連語を夫々和訳した場合、図11(b)に示す「訳文語句」の欄に記載されている語句が得られる。具体的には、連語「X-ray crystallographic analysis 」を和訳した語句「X線結晶解析」が得られる。同様に、単語「confirmed 」,「molecular 」,「structure 」を和訳した語句「確認する」,「分子の」,「構造」が得られる。以上の結果、訳文語句52a,52b,52c,52dが得られる。
つまり、図10(b)に示すような連結文字列を形成することによって、誤訳が生じる可能性を低減することができる。
以上のようにして原文と訳文との組み合わせを得た後、S20における翻訳部22は、原文訳文情報を生成する。
次に、設定部23が、S21の処理で訳文の書式を設定し、S22の処理で訳文書式情報を生成する。
図12は、文書画像生成装置1にて生成される訳文書式情報を説明するための概念図である。
図12には、訳文語句52a,52b,52c,52d夫々に設定されている書式を表わす訳文書式情報が例示されている。このような訳文書式情報は、図11(b)に示すような原文訳文情報に基づいて生成されるものであり、生成された訳文書式情報に基づいて、S23におけるレイヤ生成部24は、図8(b)に示す訳文レイヤ52を生成する。
訳文書式情報は、複数行(図12においては4行)のデータを用いて、1個の訳文語句(例えば訳文語句52a)の書式を表わす。訳文書式情報の各行には、書式を示すパラメータが1個配置又は複数個並置され、末尾に、各行を区別するための行末文字が配されている。
行末文字Tzを含む行には、小数点以下6桁の実数値が1個配置される。このパラメータは、認識文字の横幅掛け率(単位は%)を意味している。ただし、行末文字Tzを含む行は省略が可能であり、省略されている場合には、認識文字の横幅掛け率は所定の数値(例えば100.000000)となる。
行末文字Tmを含む行には、先頭側に、小数点以下4桁の実数値が6個並置され、末尾側に、小数点以下2桁の実数値が2個並置される。第1のパラメータから第4のパラメータまでは、訳文語句の傾き(即ち回転)を意味している。訳文語句の回転角度が反時計回りに角度θを有している場合、第1のパラメータは“cos θ”を意味し、第2のパラメータは“sin θ”を意味し、第3のパラメータは“−sin θ”を意味し、第4のパラメータは“cos θ”を意味している。第5及び第6のパラメータは、訳文語句の左X座標及び下Y座標を意味している。
行末文字Tfを含む行には、先頭側に、文字列が1個配置され、末尾側に、小数点以下1桁の実数値が1個配置される。第1のパラメータは、訳文語句のフォント種類を示すフォント名ラベルを意味している。図中の第1のパラメータ「/FJH」は、「Shift JIS ・MSゴシック・横書き」を意味している。第2のパラメータは、訳文語句の文字サイズを意味している。
訳文語句のフォント種類は、一般に、原文語句のフォント種類と同一のものである。
行末文字Rgを含む行には、小数点以下1桁の実数値が3個並置される。第1のパラメータから第3のパラメータまでは、訳文語句に係る色彩のR値、G値、及びB値を意味している。図中の第1〜第3のパラメータ「1.0 0.0 0.0 」は、赤色を意味している。
行末文字Tjを含む行には、半角記号“< ”と“> ”との間に位置する16進数の数値が1個配置される。このパラメータは、訳文語句に含まれている文字の文字コードを意味している。例えば、パラメータ「<827790fc8c8b8fbb89f090cd>」は、訳文語句52aの文字列「X線結晶解析」を意味している。
ところで、図8(b)に示すように、原文語句51aは3個の単語からなる連語である。しかしながら、原文語句51aは1行目及び2行目に亘って配されており、しかも、原文語句51aに対応する訳文語句52aは1行目の下側の行間領域に付加されているため、文書画像5を視認したユーザには、原文語句51aと訳文語句52aとの関連性が把握し難いかもしれない。
そこで、原文語句51aに下線を付与することが考えられる。このような下線は、訳文レイヤ52に含まれる。
原文語句に下線を付与する場合には、設定部23が下線の書式を表わす情報を生成し、生成された情報を、レイヤ生成部24が訳文レイヤデータに含ませておけばよい。
なお、訳文語句が付加されている原文語句と、訳文語句が付加されていない単語/連語とを区別するために、全ての原文語句夫々に下線が付与される構成でもよい。
次に、相対行間領域に訳文語句を配置する手順を詳細に説明する。
以下では、n(nは自然数)個目の原文語句を原文語句[n ]といい、原文語句[n ]の次(又は前)に位置する{n+1}個目(又は{n−1}個目)の原文語句を、原文語句[n+1 ](又は原文語句[n-1 ])という。例えば、原文語句51a(又は原文語句51b)が原文語句[n ]であれば、原文語句[n+1 ]は原文語句51b(又は原文語句51c)である。更に、原文語句[n-1 ],[n ],[n+1 ]に対応するものには、同様に[n-1 ],[n ],[n+1 ]を付加する。
設定部23は、原文訳文情報の内、図10(b)に示すような連結文字列と、図11(b)に示すような原文語句と訳文語句との関連付けを示す情報とを用いて、まず、原文語句[n ]の先頭文字及び末尾文字夫々が、連結文字列中の何文字目であるのかを求め、同様に、原文語句[n+1 ]についても求める。
更に、設定部23は、原文訳文情報に含まれている改行箇所情報を用いて、原文語句[n ]の先頭文字及び末尾文字夫々が、L行目のC文字目(L,C夫々は“0”以上の整数)であることを演算し、同様に、原文語句[n+1 ]についても演算する。
具体的には、原文語句51aの先頭文字及び末尾文字は、0行目の0文字目及び1行目の7文字目である。原文語句51bの先頭文字及び末尾文字は、1行目の14文字目及び22文字目である。原文語句51cの先頭文字及び末尾文字は、2行目の4文字目及び12文字目である。
次いで、設定部23は、原文語句[n ]の先頭文字の左X座標を、相対行間領域[n ]の左X座標(即ち、相対行間領域[n ]の始端X座標)とし、同様に、相対行間領域[n+1 ]の左X座標も求める。
更に、設定部23は、原文語句[n ]の末尾文字と原文語句[n+1 ]の先頭文字とが同一の行に位置しているか否かを判定する。
原文語句51a,51bのように、原文語句[n ]の末尾文字と原文語句[n+1 ]の先頭文字とが同一の行に位置している場合、設定部23は、相対行間領域[n ]の右X座標(即ち、相対行間領域[n ]の終端X座標)として、相対行間領域[n+1 ]の左X座標から所定値を減算したX座標を求める。ここで、相対行間領域[n+1 ]の左X座標から所定値を減算したX座標とは、相対行間領域[n+1 ]の左X座標から所定値だけ左へ寄った位置のX座標であり、所定値とは、例えば、原文語句[n ]の文字サイズの1/2の値である。
一方、原文語句51b,51cのように、末尾文字及び先頭文字が異なる行に位置している場合、設定部23は、原文語句[n ]の末尾文字が位置する行の行末の文字を求め、この文字の右X座標を、相対行間領域[n ]の右X座標とする。
以上のようにして相対行間領域[n ]の始端及び終端を求めた場合、原文語句51aであれば、0行目の0文字目から1行目の13文字目程度までに相当する領域を相対行間領域として用いることができる。このため、相対行間領域[n ]の横長さ[n ](後述)は十分に長い。
たとえ、訳文語句52aの文字数が非常に多く、訳文語句52aの末尾文字が、原文語句51aに含まれない英単語「also」の下側に配置されるようなことがあっても、上述したように、原文語句51aに下線が付与されていれば、ユーザが訳文語句52aに英単語「also」の訳語も含まれている、と勘違いする虞はない。
なお、原文語句[n ]と原文語句[n+1 ]との間に、訳文が付加されていない単語/連語(例えば原文語句51aと原文語句51bとの間の英単語「also」)が存在する場合、設定部23は、相対行間領域[n ]の終端X座標を、この単語/連語の左X座標から所定値を減算したX座標としてもよい。
相対行間領域[n ]の始端X座標は、訳文語句[n ]の始端X座標として用いられる。また、相対行間領域[n ]の終端X座標は、訳文語句[n ]の終端X座標の上限値として用いられる。
相対行間領域[n ]の始端X座標及び終端X座標を求めた後、設定部23は、相対行間領域[n ]の横長さ[n ]を求める。
この場合、原文語句51bのように、原文語句[n ]の先頭文字及び末尾文字が同一の行に位置しているときには、設定部23は、相対行間領域[n ]の終端X座標から相対行間領域[n ]の始端X座標を減算することによって、横長さ[n ]を求める。
一方、原文語句51aのように、原文語句[n ]の先頭文字及び末尾文字が異なる行に位置しているときには、設定部23は、行末の文字の右X座標から相対行間領域[n ]の始端X座標を減算した減算結果と、相対行間領域[n ]の終端X座標から行頭の文字の左X座標を減算した減算結果とを加算することによって、横長さ[n ]を求める。
以下では、原文語句[n ]の先頭文字及び末尾文字が共にL行目に位置している場合を例示する。
設定部23は、訳文語句[n ]に係る文字サイズを求める。このために、まず、設定部23は、L行目のY座標及び{L+1}行目のY座標を求める。L行目(又は{L+1}行目)のY座標とは、L行目(又は{L+1}行目)に含まれている文字夫々の下Y座標の平均値である。
次いで、設定部23は、相対行間領域[n ]の縦長さ[n ]を求める。
縦長さ[n ]は、L行目のY座標から、{L+1}行目のY座標を減算し、更に、{L+1}行目に含まれる文字の文字サイズを減算した値である。従って、縦長さ[n ]が大きければ(又は小さければ)、相対行間領域[n ]は広い(又は狭い)。
更に、設定部23は、原文語句[n ]に係る文字サイズに所定下限率(例えば40%)を乗算した下限文字サイズと、原文語句[n ]に係る文字サイズに所定上限率(例えば80%)を乗算した上限文字サイズと、相対行間領域[n ]の縦長さ[n ]とを比較する。所定下限率及び所定上限率は、訳文語句の読み易さを考慮して、予め設定されている。
縦長さ[n ]が、下限文字サイズ以上、且つ上限文字サイズ以下であれば、設定部23は、訳文語句[n ]に係る文字サイズとして相対行間領域[n ]の縦長さ[n ]を用いる。
一方、縦長さ[n ]が、下限文字サイズ未満(又は上限文字サイズ超過)であれば、設定部23は、訳文語句[n ]に係る文字サイズとして下限文字サイズ(又は上限文字サイズ)を用いる。
以上のように、訳文語句[n ]に係る文字サイズは、相対行間領域[n ]の縦長さ[n ]及び原文語句[n ]に係る文字サイズの両方に基づいて求められる。従って、原稿画像に歪みが存在する場合であっても、原文語句[n ]に係る文字サイズと訳文語句[n ]に係る文字サイズとが大幅に乖離する虞はない。
次に、設定部23は、原文語句[n ]に係る横幅掛け率(図12に示す行末文字Tzを含む行に配されるパラメータ)を求める。
このために、設定部23は、訳文語句[n ]に係る文字サイズと、訳文語句[n ]に含まれている文字の文字数とを乗算し、乗算結果が相対行間領域[n ]の横長さ[n ]以下であるか否かを判定する。
乗算結果が横長さ[n ]以下である場合、設定部23は、横幅掛け率を100%とする。
乗算結果が横長さ[n ]超過である場合、設定部23は、横長さ[n ]を乗算結果で除算してから“100”を乗算した値を横幅掛け率とする。このとき、横幅掛け率は100%未満となる。
100%未満の横幅掛け率が設定されている訳文語句[n ]に含まれる各文字は、横方向に圧縮される。従って、横幅掛け率が小さければ小さいほど、訳文語句[n ]は読み難くなる。
そこで、設定部23は、横幅掛け率が所定倍率(例えば100%)未満であるか否かを判定し、所定倍率未満である場合には、相対行間領域[n ]を原文語句[n ]の可読方向に延長することが可能か否かを判定する。可能であれば、本実施の形態では横書きであるため、相対行間領域[n ]は左右方向に延長される。なお、縦書きの場合は上下方向に延長される。
このとき、設定部23は、相対行間領域[n ]の終端X座標から訳文語句[n+1 ]の先頭文字の左X座標までの距離を求め、求めた距離が所定距離以上である場合には、相対行間領域[n ]の右方向への延長が可能である、と判定する。この場合、設定部23は、相対行間領域[n ]の終端X座標を先頭文字の左X座標から所定値を減算したX座標まで延長する。
求めた距離が所定距離未満である場合、設定部23は、相対行間領域[n ]の始端X座標から訳文語句[n-1 ]の末尾文字の右X座標までの距離を求め、求めた距離が所定距離以上であるときには、相対行間領域[n ]の左方向への延長が可能である、と判定する。このとき、設定部23は、相対行間領域[n ]の始端X座標を、訳文語句[n-1 ]の末尾文字の右X座標に所定値を加算したX座標まで延長する。
以上のように相対行間領域[n ]を延長した後で、設定部23は、延長後の横長さ[n ]を求め、求めた横長さ[n ]に基づいて、横幅掛け率[n ]を求める。
なお、原文語句[n-1 ]と原文語句[n ]との間に1個以上の単語が配されている場合、相対行間領域[n ]の始端X座標を、原文語句[n ]の左隣の単語の先頭文字(又は中心文字)の右X座標に所定値を加算したX座標まで延長してもよい。この場合、ユーザは、原文語句[n ]と訳文語句[n ]との関係性を容易に把握することができる。
最後に、訳文語句[n ]の左下端におけるY座標Tm_j_y[n ]を求める手順を説明する。このために、設定部23は、原文語句[n ]の左下端におけるY座標を予め求めておく。原文語句[n ]の左下端におけるY座標としては、次のY座標ye_L[n ]及び後述するY座標ye_W[n ]が考えられる。
まず、原文の行の傾きを考慮しつつ、原文の1行単位で、原文語句[n ]の左下端におけるY座標ye_L[n ]を求める場合を説明する。
設定部23は、L行目の原文の横長さlinewidth[L ] を、次の式(1)を用いて算出する。ただし、原文に係る文字サイズTf_e[L ]、文字数plainlen[L ]、文字間隔Tc_e[L ]、及び横幅掛け率Tz_e[L ]とする。
linewidth[L ]
={(Tf_e[L ]+Tc_e[L ])×plainlen[L ]/2-Tc_e[L ]/2}×(Tz_e[L ]/100)…(1)
次に、設定部23は、L行目の原文の下端Y座標ye_average[L ]を、L行目に含まれている文字夫々の下Y座標を平均することによって求める。
更に、設定部23は、行の傾きを考慮しつつ、L行目の原文の左下端におけるY座標ye_0[L ]を求める。このために、設定部23は、L行目の原文の下端Y座標ye_average[L ]を、L行目の原文の中心部における下端Y座標と看做す。具体的には、設定部23は、Y座標ye_0[L ]を、次の式(2)を用いて算出する。ただし、L行目の原文の傾き係数Tm_sin_e[L ](=sin θ)とする。
ye_0[L ]=ye_average[L ]-(linewidth[L ]/2)×Tm_sin_e[L ]…(2)
次に、設定部23は、原文語句[n ]の左下端におけるY座標ye_L[n ]を、次の式(3)を用いて算出する。ただし、原文語句[n ]の左X座標(Tm_j_x[n ]、原文の左X座標xj_0[L ]とする。
ye_L[n ]=ye_0[L ]+(Tm_j_x[n ]-xj_0[L ])×Tm_sin_e[L ]…(3)
ここで、(Tm_j_x[n ]-xj_0[L ]) とは、原文語句[n ]のL行目の原文内における相対X座標である。また、(Tm_j_x[n ]-xj_0[L ]) ×Tm_sin_e[L ]とは、L行目の原文の左下端を基点とする原文語句[n ]の左下端のY軸方向の変位である。
次に、原文の行の傾きを考慮しつつ、原文語句単位で、原文語句[n ]の左下端におけるY座標ye_W[n ]を求める場合を説明する。
設定部23は、原文語句[n ]の横長さw_width[n ] を、次の式(4)を用いて算出する。ただし、原文語句[n ]に係る文字サイズTf_e[n ]、文字数plainlen[n ]、文字間隔Tc_e[n ]、及び横幅掛け率Tz_e[n ]とする。
w_width[n ]
={(Tf_e[n ]+Tc_e[n ])×plainlen[n ]/2-Tc_e[n ]/2}×(Tz_e[n ]/100)…(4)
次に、設定部23は、原文語句[n ]の下端Y座標ye_average_w[n ]を、原文語句[n ]に含まれている文字夫々の下Y座標を平均することによって求める。
更に、設定部23は、行の傾きを考慮しつつ、原文語句[n ]の左下端におけるY座標ye_W[n ]を求める。このために、設定部23は、原文語句[n ]の下端Y座標ye_average_w[n ]を、原文語句[n ]の中心部における下端Y座標と看做す。具体的には、設定部23は、Y座標ye_W[n ]を、次の式(5)を用いて算出する。ただし、L行目の原文の傾き係数Tm_sin_e[n ](=sin θ)とする。
ye_W[n ]=ye_average_w[n ]-(w_width[n ]/2)×Tm_sin_e[n ]…(5)
設定部23は、式(3)を用いることによって求められるY座標ye_L[n ]と、式(5)を用いることによって求められるY座標ye_W[n ]との内、一方のみを求める構成でもよく、両方を求め、求めた両方を比較した結果に基づいて一方を選択する構成でもよい。以下では、後者の場合を例示する。
式(3),(5)を用いることによってY座標ye_L[n ]及びY座標ye_W[n ]を両方とも求めた後、設定部23は、Y座標ye_L[n ]とY座標ye_W[n ]とを比較する。両者が近似している場合(例えば、両者の差値の絶対値が、原文語句[n ]に係る文字サイズTf_e[n ]の40%以下である場合)、設定部23は、Y座標ye_W[n ]を選択する。一方、両者が乖離している場合(例えば、両者の差値の絶対値が、文字サイズTf_e[n ]の40%超過である場合)、設定部23は、Y座標ye_L[n ]を選択する。
そして、設定部23は、選択したY座標ye_W[n ]又はY座標ye_L[n ]を、訳文語句[n ]の左上端におけるY座標yj[n ]とする。つまり、本実施の形態では、原文語句[n ]の左下端と訳文語句[n ]の左上端とが一致するように、Y座標yj[n ]が求められる。
なお、設定部23は、選択したY座標ye_W[n ]又はY座標ye_L[n ]の値に適宜の微小値(例えば1.5ポイント)を加算した値を、Y座標yj[n ]に代入してもよい。この場合、訳文語句[n ]の上部が原文語句[n ]の下部に僅かに重なるため、原文語句[n ]及び訳文語句[n ]夫々の可読性を犠牲にすることなく、原文語句[n ]と訳文語句[n ]との関連付けを更にわかり易くすることができる。
訳文語句[n ]の左下端におけるY座標Tm_j_y[n ]と、訳文語句[n ]の左上端におけるY座標yj[n ]との差異は、訳文語句[n ]の文字サイズTf_j[n ]に等しい。従って、設定部23は、Y座標yj[n ]から文字サイズTf_j[n ]を減算することによって、Y座標Tm_j_y[n ]を求める。
ところで、このようにして求めたY座標Tm_j_y[n ]が、{L+1}行目の原文の上端Y座標ye_average_upper[L+1 ]以下である場合とは、行間領域[n ]が狭いため、訳文語句[n ]が{L+1}行目の原文に重なる場合である。また、訳文語句[n ]の下端と{L+1}行目の原文の上端との間には、少なくとも所定間隔int_(例えば1.5ポイント)の空白が介在する方が好ましい。
そこで、設定部23は、求めたY座標Tm_j_y[n ]と上端Y座標ye_average_upper[L+1 ]とを比較する。{Tm_j_y[n ]+int}≧ye_average_upper[L+1 ]であれば、設定部23は、求めたY座標Tm_j_y[n ]を採用し、{Tm_j_y[n ]+int}<ye_average_upper[L+1 ]であれば、次の式(6)を用いてY座標Tm_j_y[n ]を求めなおす。
Tm_j_y[n ]=ye_average_upper[L+1 ]+int…(6)
この結果、訳文語句[n ]の左上端におけるY座標yj[n ]は、式(6)で求められたY座標Tm_j_y[n ]に訳文語句[n ]の文字サイズTf_j[n ]を加算した値となる。換言すれば、訳文語句[n ]の左上端が上方へ移動する。
以上のような文書画像生成装置1は、例えば図3及び図4に示すように、原文画像400に係るレイアウトを保持しつつ、原文411,412の両方の可読性が向上された文書画像4を得ることができる。
なお、文書画像4は、原文画像優先モード及び訳文優先モードに加えて、原文画像400を閲覧するための原文画像閲覧モードを有していてもよい。原文画像閲覧モードでは、文書画像4は、訳文レイヤ42及び色彩変更レイヤ43が一時的に除去された状態(即ち、原文画像400と同様の状態)で、表示部32に表示される。
実施の形態 2.
図13は、本発明の実施の形態2に係る文書画像生成装置1にて文書画像が生成される手順を説明するための機能ブロック図である。
本実施の形態における文書画像生成装置1は、ハードウェア的には、実施の形態1の文書画像生成装置1と同様の構成である。その他、実施の形態1に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
図13に示す画像処理部2と及び実施の形態1の図2に示す画像処理部2とを比較すればわかるように、本実施の形態においては、変更部26は、原文画像レイヤを示す原文画像レイヤデータを用いない。一方、変更部26は、後述する文字配置情報を生成する。生成された文字配置情報は、設定部23が用いる。
図14は、文書画像生成装置1で実行される文書生成処理の手順を示すフローチャートである。図14に示す文書生成処理のS11〜S15、S19、S20,S22〜S24は、実施の形態1の図5に示す文書生成処理のS11〜S15、S19、S20,S22〜S24と同様である。
実施の形態1の色彩変更レイヤは、所定の透明度を有する塗り潰し図形を含むが、本実施の形態の色彩変更レイヤは、所定の透明度を有する矩形記号を含む。即ち、本実施の形態における色彩変更レイヤは、文字レイヤである。
図14に示すように、原文に係る色彩が所定の条件を満たしていない場合(S15でNO)、変更部26は、矩形記号の色彩、文字サイズ、縦横の倍率、及び配置位置等を、所定単位毎に設定する(S51)。本実施の形態では、次の図15及び後述する図16に示すように、所定単位とは単語である。
図15は、文書画像生成装置1にて生成される色彩変更レイヤ43の一例を示す模式図である。
図15には、原文画像レイヤ41、訳文レイヤ42、及び色彩変更レイヤ43が合成されてなる文書画像4が示されている。原文画像レイヤ41及び訳文レイヤ42は、図6に示す原文画像レイヤ41及び訳文レイヤ42と同様である。
原文413,414に含まれている英字の内、英字「a」,「c」,「r」に比べると、英字「p」,「q」は、下側に突き出た部分を有する縦長の文字であり、英字「b」,「d」は、上側に突き出た部分を有する縦長の文字である。
図15に想像線で示されている矩形記号431は、いわゆる黒四角記号である。
ここで、矩形記号431は、英字「a」,「c」,「r」夫々を、1個の矩形記号431で完全に被覆することができ、原文413,414に含まれている英字「b」,「d」,「p」,「q」夫々を、縦に2個密着配置した矩形記号431で完全に被覆することができる文字サイズを有する(図16参照)。従って、1個の矩形記号431では、夫々が複数個の文字を含む原文413,414を被覆することはできない。
図14に示すS51における変更部26は、矩形記号431の色彩を、背景色とは無関係に、所定の色彩に設定する。ここで用いられる所定の色彩は、透明度が高い色(例えば半透明な水色)であることが望ましい。この場合、矩形記号431を用いてなる矩形記号432,433(後述)は、見難い色を有するため、目立たない。
なお、矩形記号431の色彩を設定するために、変更部26は、実施の形態1の図5に示すS16の処理と同様にして背景色を検出してもよい。この場合、変更部26は、矩形記号431の色彩を、検出した背景色に対応した色彩に設定する。具体的には、変更部26は、矩形記号431のR値、G値、及びB値を、背景のR値、G値、及びB値と同じにし、矩形記号431の透明度を、背景の透明度より高い透明度にする。この結果、文書画像4が表わす矩形記号432,433は、ユーザの目にはほとんど見えない。
また、図14に示すS51における変更部26は、矩形記号431の文字サイズを、所定の文字サイズに設定する。
なお、変更部26は、矩形記号431の文字サイズを、例えば原文に含まれている文字の文字サイズに応じて設定してもよい。
更に、S51における変更部26は、原文413,414夫々(即ち各単語)が配置されている矩形領域(以下、原文領域という)について演算する。このとき、変更部26は、原文領域の左X座標、上Y座標、右X座標、及び下Y座標、並びに、原文領域の縦長さ及び横長さを求める。
ここで、例えば原文413(又は原文414)に係る原文領域の左X座標及び下Y座標は、原文413(又は原文414)に含まれている文字夫々の左X座標及び下Y座標の内、最小のものである。同様に、原文413(又は原文414)に係る原文領域の右X座標及び上Y座標は、原文413(又は原文414)に含まれている文字夫々の右X座標及び上Y座標の内、最大のものである。
次に、変更部26は、原文413(又は原文414)に係る原文領域の縦長さ及び横長さを、矩形記号431の縦長さ及び横長さで除算することによって、矩形記号431の縦横の倍率を設定する。原文413(又は原文414)に係る原文領域の場合、矩形記号431の縦横の倍率は縦3倍及び横4倍(又は縦横共に3倍)である。
このように設定した倍率を矩形記号431に乗算した場合、原文413を被覆する最小面積の矩形記号432(又は原文414を被覆する最小面積の矩形記号433)が得られる。
更にまた、S51における変更部26は、矩形記号432,433夫々の配置位置を設定する。このとき、矩形記号432,433夫々の左X座標、上Y座標、右X座標、及び下Y座標は、原文413,414に係る原文領域夫々の左X座標、上Y座標、右X座標、及び下Y座標に等しい。
S51の終了後、変更部26は、色彩変更レイヤデータを生成する(S52)。S52で生成される色彩変更レイヤデータが示す色彩変更レイヤは、図15の場合、色彩変更レイヤ43であり、色彩変更レイヤ43においては、原文画像レイヤ41における原文413,414の配置位置に対応する位置に、所定の透明度を有する矩形記号432,433が配置される。矩形記号432,433は、原文413,414に係る原文領域を完全に被覆することができる。
なお、S51及びS52の処理を実行することによって生成される色彩変更レイヤ43は、図15に示す色彩変更レイヤ43に限定されるものはない。
図16(a),(b)夫々は、文書画像生成装置1にて生成される色彩変更レイヤ43の他の一例を示す模式図である。図16(a),(b)夫々に示す文書画像4は、図15に示す文書画像4と略同様の構成である。
ただし、図15に示す色彩変更レイヤ43は、各1個の矩形記号432,433を含んでいるが、図16(a)に示す色彩変更レイヤ43は、合計21個(更に詳細には、原文413に係る原文領域に対応して12個、及び原文414に係る原文領域に対応して9個)の矩形記号431,431,…を含んでいる。また、図16(b)に示す色彩変更レイヤ43は、合計11個(更に詳細には、原文413について6個、及び原文413について5個)の矩形記号431,431,…を含んでいる。
まず、図16(a)に示す色彩変更レイヤ43について説明する。
矩形記号431は、図15に示す矩形記号431と同一の色彩及び文字サイズを有し、縦横の倍率は夫々縦横共に1倍である。この色彩変更レイヤ43においては、所定単位である単語毎に、複数個の矩形記号431,431,…が密着配置される。
このために、図14に示すS51における変更部26は、まず、矩形記号431の色彩、文字サイズ、及び縦横の倍率を、所定の色彩、所定の文字サイズ、及び所定の文字倍率(この場合、1×1倍)に設定する。
また、S51における変更部26は、原文413,414夫々に係る原文領域について演算する。このとき、変更部26は、原文領域の左X座標、上Y座標、右X座標、及び下Y座標、並びに、原文領域の縦長さ及び横長さを求める。
次に、変更部26は、原文領域の縦長さ及び横長さと矩形記号431の縦長さ及び横長さとに基づいて、原文領域を完全に覆うための必要最小限の矩形記号431,431,…の個数を求める。原文413(又は原文414)に係る原文領域の場合、原文領域を完全に覆うための必要最小限の矩形記号431,431,…の個数は12個(又は9個)である。
そして、変更部26は、各矩形記号431の配置位置を求める。例えば、原文413(又は原文414)に係る原文領域の場合、原文領域の最も左上に位置する矩形記号431の左X座標及び上Y座標は、原文領域の左X座標及び上Y座標に等しい。
次に、図16(b)に示す色彩変更レイヤ43について説明する。
この色彩変更レイヤ43においては、所定単位である単語毎に、複数個の矩形記号431,431,…が、この単語に含まれている文字の形状に応じて配置される。
このために、図14に示すS51における変更部26は、まず、矩形記号431の色彩、文字サイズ、及び縦横の倍率を、所定の色彩、所定の文字サイズ、及び所定の文字倍率(この場合、1×1倍)に設定する。
また、S51における変更部26は、原文413,414夫々について、文字が配置されている領域(以下、文字配置領域という)を求める。ここで求められる文字配置領域には、各文字の形状が反映される。具体的には、変更部26は、原文413(又は原文414)に含まれている各文字の左X座標、上Y座標、右X座標、及び下Y座標を求める。
そして、変更部26は、各文字配置領域が完全に被覆されるように、矩形記号431,431,…の配置位置を設定する。
なお、変更部26は、矩形記号431の縦横の倍率を、各文字の形状に応じて設定してもよい。この場合、例えば、英字「a」,「c」,「r」夫々に対応する矩形記号は、矩形記号431を1×1倍に拡大したものであり、英字「b」,「d」,「p」,「q」夫々に対応する矩形記号は、矩形記号431を1×2倍に拡大したものである。
図14に示すように、S52の処理終了後、変更部26は、文字配置情報を生成する(S53)。ここで、文字配置情報とは、例えば図15に示す矩形記号432,433夫々が配置されている領域の左X座標、上Y座標、右X座標、及び下Y座標である。文字配置情報は、訳文と矩形記号との重なりを制限するために用いられる。
S53の終了後、画像処理部2は、処理をS19へ移す。
図17は、訳文423,424と矩形記号434との重なりの制限を説明するための模式図である。訳文423,424は、原文415の行間領域に付加されている。図17(a)は、訳文423,424と矩形記号434との重なりが制限される前の状態を示し、図17(b)は、訳文423,424と矩形記号434との重なりが制限された後の状態を示している。
図17に示すように、原文415は英字「A」であり、訳文423は平仮名「っ」であり、訳文424は平仮名「し」である。平仮名「っ」に比べて、平仮名「し」は上方に突き出た部分を有する。
訳文423,424は、互いに隣り合って同一の行に配されている。
矩形記号434は、原文415に係る原文領域を被覆している。行間領域が狭い場合、訳文423,424が原文領域に重なって配置されることは回避し難い。このため、図17(a)に示すように、訳文423は、上半分(即ち上部1/2)程度が矩形記号434に重なっており、訳文423は、上部3/4程度が矩形記号434に重なっている。
ここで、訳文に含まれる文字が配置される範囲と色彩変更レイヤにおける矩形記号が配置される範囲との重複を所定量以下(具体的には50%以下)に制限することを考える。この場合、訳文423が配置される範囲と矩形記号434が配置される範囲との重複は許容されるが、訳文424が配置される範囲と矩形記号434が配置される範囲との重複は許容されない。
訳文424と矩形記号434との重複を所定量以下に制限するために、訳文424の配置位置を下側へずらすことが考えられるが、この場合、訳文424が、原文415の次行の原文に重なる虞がある。そこで、本実施の形態では、訳文424に含まれている文字の文字サイズを減少させることによって、訳文424と矩形記号434との重複を所定量以下に制限する。このとき、同一の行に配されている文字同士の文字サイズの不一致による可読性及び美観等の悪化を防止するために、訳文423の文字サイズを、訳文424の減少後の文字サイズに一致させる必要がある。
図17(b)に示すように、訳文423,424に含まれている各文字の文字サイズは、図17(b)に係る文字サイズよりも減少している。このため、訳文423は、矩形記号434に重なっておらず、訳文423は、上部1/2程度が矩形記号434に重なっている。即ち、訳文423,424と矩形記号434との重なりが制限されている。
図14に示すように、S20の処理終了後、設定部23は、S20で生成した原文訳文情報と、S53で生成した文字配置情報とに基づいて、訳文の書式を設定する(S54)。このとき、設定部23は、実施の形態1で説明したように文字サイズを仮設定した後で、仮設定された文字サイズを有する訳文と矩形記号との重複が所定量以下であるか否かを判定する。そして、訳文と矩形記号との重複が所定量を超えている場合、設定部23は、訳文に係る文字サイズを、仮設定された文字サイズよりも適宜に小さい文字サイズに設定する。
このような設定部23は、本発明の実施の形態における制限手段として機能する。
S54の終了後、画像処理部2は、処理をS22へ移す。
なお、設定部23が、訳文と矩形記号との重複が所定量を超過している、と判定した場合には、処理をS51へ戻す構成でもよい。この場合、変更部26は、訳文と矩形記号との重複が所定量以下になるよう、矩形記号の文字サイズ及び配置位置等を再設定する。
以上のような文書画像生成装置1は、実施の形態1の文書画像生成装置1と同様の効果を奏する。
実施の形態 3.
図18は、本発明の実施の形態3に係る文書画像生成装置6の構成を模式的に示すブロック図である。
本実施の形態1,2においては、デジタル複合機を用いてなる文書画像生成装置1を例示したが、本実施の形態においては、PCを用いてなる文書画像生成装置6を例示する。
文書画像生成装置6は、制御部61、表示部62、操作部63、I/F(インタフェース)部64、ドライブ部65、及び記憶部66を備えている。
制御部61は、文書画像生成装置6の制御中枢であり、図示しないRAMを作業領域として用いて、装置各部を制御し、また、各種処理を実行する。
ドライブ部65は、例えばCD−ROMドライブを用いてなり、自身にセットされた記録媒体8から、各種の情報を読み取る。
記録媒体8は、例えば光ディスクであり、記録媒体8には、コンピュータプログラム8Pが記憶されている。コンピュータプログラム8Pは、本発明の実施の形態におけるコンピュータプログラムとして機能する。
記憶部66は、不揮発性の大容量記憶装置を用いてなり、辞書DB60を記憶している。
制御部61は、ドライブ部65にセットされた記録媒体8からコンピュータプログラム8Pを読み取り、読み取ったコンピュータプログラム8Pを、記憶部66に記憶させる。また、制御部61は、コンピュータプログラム8PをRAMにロードし、ロードしたコンピュータプログラム8Pに従って、本発明の実施の形態に係る文書画像生成方法を実現する。
表示部62は、例えば液晶ディスプレイを用いてなり、制御部61に制御されて、文書画像に基づくカラー画像を表示する。
操作部63は、ユーザが文書画像生成装置6を操作するためのキーボード及びマウスを用いてなる。ユーザは、操作部63を操作することによって、各種の指示を文書画像生成装置6に入力する。入力された指示は、制御部61に与えられる。
I/F部64は、文書画像生成装置6と、文書画像生成装置6の外部の画像読取装置71及び画像記録装置72とを接続するためのものである。
画像読取装置71は、カラースキャナ装置、又はカラースキャナ装置として機能するデジタル複合機等であり、画像読取装置71に載置された記録用紙又は書籍等に記録されている画像を光学的にカラーで読み取る。画像読取装置71が読み取ったカラー画像(即ち原文画像)は、文書画像生成装置6へ送信される。
文書画像生成装置6の制御部61は、I/F部64を介して、画像読取装置71から送信された原文画像を受信する。
制御部61は、受信した原文画像に基づいて、文書画像を生成する。このために、制御部61は、実施の形態1の図5又は実施の形態2の図14に示す文書生成処理と同様の文書生成処理を実行する。このとき、制御部61は、本発明の実施の形態における判定手段、変更手段、設定手段、生成手段、合成手段、及び制限手段として機能する。
また、制御部61は、少なくとも1個の文書画像を生成した場合に、生成した文書画像が全て削除されるまで、実施の形態1の図7に示す文書表示処理と同様の文書表示処理を実行する。この結果、文書画像に基づくカラー画像が表示部62に表示される。
又は、制御部61は、生成した文書画像を、I/F部64を介して画像記録装置72へ送信する。
画像記録装置72は、カラープリンタ装置、又はカラープリンタ装置として機能するデジタル複合機等であり、受信した文書画像に基づくカラー画像を、記録用紙に記録する。
なお、原文画像は外部から受信される構成に限定されるものはない。例えば、表示部62を視認しながら操作部63を操作することによって、ユーザが原文画像を生成する構成でもよい。
また、訳文は原文から自動的に生成される構成に限定されるものではない。例えば、ユーザが訳文を生成して文書画像生成装置6に与える構成でもよい。
更に、文書画像生成装置6にて生成された文書画像は、例えば実施の形態1のPC3で利用されてもよい。
本実施の形態1〜3においては、原文と訳文とが併記されている補足説明付き文書を例示したが、これに限定されず、原文と、原文の注釈、又は原文の読み仮名、発音記号、若しくはピンイン記号等とが併記されている補足説明付き文書であってもよい。更に、原文は英語に限定されず、訳文は日本語に限定されるものではない。
更にまた、原文画像及び文書画像夫々は、カラー画像に限定されず、モノクローム画像であってもよい。
また、文書画像生成装置1,6は、PDF以外の形式で文書画像を生成してもよい。
ここで、従来技術と本発明の実施の形態1,2との差異について説明する。
特許文献1に記載の翻訳装置は、訳文に係る色彩を、背景色に応じて決定する。
特許文献2に記載の機械翻訳装置は、原文に含まれる単語と、この単語を訳した語句との対応関係を明示する目的で、両者の文字色を決定する。
以上のように、従来の技術は、原文に係る色彩に応じて訳文に係る色彩を決定するものではない。また、特許文献1,2には、原文画像における原文のレイアウトを保持した状態の文書画像を得ることと、行間領域が狭い場合であっても原文及び訳文夫々の可読性を確保することとを両立するための技術は記載されていない。
今回開示された実施の形態1〜3は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲と均等の意味及び特許請求の範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
また、本発明の効果がある限りにおいて、文書画像生成装置1,6に、実施の形態1〜3に開示されていない構成要素が含まれていてもよい。
1,6 文書画像生成装置
23 設定部(設定手段,制限手段)
24 レイヤ生成部(生成手段)
25 判定部(判定手段)
26 変更部(変更手段)
27 合成部(合成手段)
4,5 文書画像(補足説明付き文書画像)
400,500 原文画像
41,51 原文画像レイヤ(原文レイヤ)
411,412,413,414,415,511 原文
42,52 訳文レイヤ(補足説明レイヤ)
421,422,423,424,521 訳文(補足説明)
43,53 色彩変更レイヤ
430 塗り潰し図形
431,432,433,434 矩形記号
61 制御部(設定手段,生成手段,合成手段,判定手段,変更手段,制限手段)
8P コンピュータプログラム

Claims (14)

  1. 一の色彩を有する複数行の原文を表わす原文画像に基づいて、前記原文に関する補足説明が前記原文の行間領域に付加されている補足説明付き文書を表わす補足説明付き文書画像を生成する文書画像生成装置において、
    前記補足説明に係る色彩を、前記原文に係る色彩とは異なる他の色彩に設定する設定手段と、
    該設定手段が設定した他の色彩を有する補足説明を表わす補足説明レイヤを生成する生成手段と、
    前記原文画像を用いてなる原文レイヤ、及び、前記生成手段が生成した補足説明レイヤを合成することによって、前記補足説明付き文書画像を生成する合成手段と
    を備えることを特徴とする文書画像生成装置。
  2. 前記原文に係る色彩が所定の条件を満たしているか否かを判定する判定手段と、
    該判定手段が否と判定した場合、前記原文に係る色彩を、前記所定の条件を満たす一の色彩に変更するための変更手段とを更に備え、
    前記設定手段は、前記補足説明に係る色彩を、前記所定の条件を満たさない他の色彩に設定するようにしてあることを特徴とする請求項1に記載の文書画像生成装置。
  3. 前記設定手段は、前記補足説明に係る色彩として、前記原文に係る色彩よりも視認性が低い他の色彩及び高い他の色彩の両方を、切り替え可能に設定するようにしてあり、
    前記合成手段は、
    前記原文の視認性を優先する態様、及び、前記補足説明の視認性を優先する態様の何れか一方を選択するための選択手段と、
    前記選択手段によって前記原文(又は前記補足説明)の視認性を優先する態様が選択された場合に、前記補足説明に係る色彩を、前記低い他の色彩(又は前記高い他の色彩)に切り替える切替手段と
    を前記補足説明付き文書画像に付属させるようにしてあることを特徴とする請求項1又は2に記載の文書画像生成装置。
  4. 前記設定手段は、前記補足説明に係る色彩を、前記補足説明を分割すべき所定単位毎に設定するようにしてあることを特徴とする請求項1から3の何れかひとつに記載の文書画像生成装置。
  5. 前記変更手段は、前記原文に係る色彩を、前記原文画像における原文が有する一の色彩よりも視認性が低い一の色彩に変更するための色彩変更レイヤを生成するようにしてあり、
    前記設定手段は、前記補足説明に係る色彩を、前記一の色彩よりも視認性が高い他の色彩に設定するようにしてあり、
    前記合成手段は、前記変更手段が生成した色彩変更レイヤ、並びに、前記原文レイヤ及び補足説明レイヤを合成することによって、前記補足説明付き文書画像を生成するようにしてあることを特徴とする請求項2に記載の文書画像生成装置。
  6. 前記変更手段は、前記色彩変更レイヤとして、前記原文レイヤにおける前記原文の配置位置に対応する位置に、所定の透明度を有する塗り潰し図形が配置されているレイヤを生成するようにしてあることを特徴とする請求項5に記載の文書画像生成装置。
  7. 前記変更手段は、前記色彩変更レイヤとして、前記原文レイヤにおける前記原文の配置位置に対応する位置に、所定の透明度を有する矩形記号が配置されているレイヤを生成するようにしてあることを特徴とする請求項5に記載の文書画像生成装置。
  8. 前記変更手段は、前記原文を分割すべき所定単位毎に1個の前記矩形記号を配置すべく前記矩形記号の縦横の倍率を設定するようにしてあることを特徴とする請求項7に記載の文書画像生成装置。
  9. 前記変更手段は、前記原文を分割すべき所定単位毎に、夫々の文字サイズが互いに等しい複数個の前記矩形記号を密着配置すべく各矩形記号の配置位置を設定するようにしてあることを特徴とする請求項7に記載の文書画像生成装置。
  10. 前記変更手段は、前記原文を分割すべき所定単位毎に1個又は複数個の前記矩形記号を前記所定単位に含まれる文字の形状に応じて配置すべく各矩形記号の縦横の倍率及び/又は配置位置を設定するようにしてあることを特徴とする請求項7に記載の文書画像生成装置。
  11. 前記変更手段は、前記矩形記号の色彩を、前記原文の背景の色彩に対応した色彩に設定するようにしてあることを特徴とする請求項7から10の何れかひとつに記載の文書画像生成装置。
  12. 前記補足説明レイヤにおける前記補足説明に含まれる文字が配置される範囲と前記色彩変更レイヤにおける前記矩形記号が配置される範囲との重複を所定量以下に制限する制限手段を更に備えることを特徴とする請求項7から11の何れかひとつに記載の文書画像生成装置。
  13. 一の色彩を有する複数行の原文を表わす原文画像に基づいて、前記原文に関する補足説明が前記原文の行間領域に付加されている補足説明付き文書を表わす補足説明付き文書画像を生成する文書画像生成方法において、
    前記原文画像を用いてなる原文レイヤと、前記原文に係る色彩とは異なる他の色彩を有する補足説明を表わす補足説明レイヤとを合成することによって、前記補足説明付き文書画像を生成することを特徴とする文書画像生成方法。
  14. コンピュータに、一の色彩を有する複数行の原文を表わす原文画像に基づいて、前記原文に関する補足説明が前記原文の行間領域に付加されている補足説明付き文書を表わす補足説明付き文書画像を生成させるためのコンピュータプログラムであって、
    コンピュータに、前記補足説明に係る色彩を、前記原文に係る色彩とは異なる他の色彩に設定させる設定ステップと、
    コンピュータに、前記設定ステップで設定された他の色彩を有する補足説明を表わす補足説明レイヤを生成させる生成ステップと、
    コンピュータに、前記原文画像を用いてなる原文レイヤ、及び、前記生成ステップで生成された補足説明レイヤを合成させることによって、前記補足説明付き文書画像を生成させる合成ステップと
    を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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