以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る情報処理装置、情報処理方法およびプログラムの実施形態を詳細に説明する。
図1は、本実施の形態の情報処理システム1の構成の一例を示す図である。図1に示すように、情報処理システム1は、情報処理装置10と印刷装置20とを備える。情報処理装置10および印刷装置20は、互いにデータや信号を授受可能に、有線または無線の通信回線を介して接続されている。
情報処理装置10は、印刷データを印刷装置20へ送信する。情報処理装置10は、例えば、有色版データのみからなる印刷データを印刷装置20へ送信する。また、情報処理装置10は、有色版データと光沢制御版データとを統合した印刷データを、印刷装置20へ送信してもよい。
有色版データとは、有色で形成する画像を規定した印刷データである。有色版データは、詳細には、描画領域毎にRGBやCMYK等の有色の濃度値を規定した印刷データである。
光沢制御版データは、特色で印刷する印刷データの一例である。光沢制御版データは、紙に付与する光沢効果を規定した印刷データである。光沢制御版データは、詳細には、紙に付与する視覚的または触覚的な効果である光沢効果に応じた特色の付着制御を行うため、当該光沢効果の与えられる領域および当該光沢効果の種類を特定した印刷データである。
光沢制御版データは、光沢効果の与えられる領域を0〜100%の濃度値で表したものである。なお、0〜100%の濃度値に代えて、0〜255の階調値で濃度値を表してもよい。光沢制御版データに規定される濃度値は、光沢効果の種類に応じた値である。例えば、複数種類の光沢効果ごとに、対応する濃度値の範囲が予め定められている。
特色は、例えば、金属による金属色、白色、透明、蛍光色、などである。金属色は、金属光沢を再現した色である。金属色は、例えば、金色や銀色などである。なお、金属色は、金色や銀色などの基本となる金属色に、更に、CMYKやRGBなどの色味を加味した色であってもよい。また、蛍光色は、CMYKなどの色味を蛍光色で示した色であればよい。なお、透明とは、例えば透過率が70%以上であることを示す。
印刷装置20は、情報処理装置10から受信した印刷データに基づいて、印刷を行う。例えば、印刷装置20は、電子写真方式の印刷装置20である。
電子写真方式の場合、例えば、印刷装置20には、CMYKの各色の有色トナーと、特色を示すクリアトナーと、が少なくとも搭載されている。また、印刷装置20には、感光体、帯電器、現像器及び感光体クリーナーを含む作像ユニット、及び露光器等が、各トナーに対応して搭載されている。印刷装置20は、情報処理装置10から受信した印刷データに応じて、露光器から光を照射することで、トナー像を感光体上に形成し、記録媒体に転写する。転写されたトナー像は、記録媒体に定着される。これにより、記録媒体に画像が印刷される。
なお、印刷装置20の印刷方法には、公知の様々な技術を利用可能である。例えば、印刷装置20は、インクジェット方式を用いて印刷を行う装置であってもよい。
情報処理装置10は、原稿データに各種処理を施し、原稿データを印刷装置20で実行可能な印刷データに変換し、該印刷データを印刷装置20へ送信する。
原稿データは、1または複数の画像オブジェクトを含む。本実施の形態では、情報処理装置10は、原稿データに含まれる画像オブジェクト上に、新たに追加オブジェクトを配置する処理を行う。
追加オブジェクトとは、原稿データに予め含まれる既存の画像オブジェクト上に、新たに追加して配置される画像オブジェクトである。本実施の形態では、追加オブジェクトが、特色オブジェクトである場合を一例として説明する。
特色オブジェクトは、特色で表される画像オブジェクトである。なお、追加オブジェクトは、特色オブジェクトに限定されない。すなわち、新たに追加される追加オブジェクトは、有色の画像オブジェクトであってもよい。
なお、本実施の形態では、追加オブジェクトが特色オブジェクトである場合を、一例として説明する。このため、本実施の形態では、特色オブジェクトと称した場合、追加オブジェクトを示しているものとして説明する。
次に、情報処理装置10の構成を説明する。情報処理装置10は、情報処理装置の一例である。
図2は、情報処理装置10のハードウェア構成例を示す図である。情報処理装置10は、キーボード100、ディスプレイ101、HDD102、RAM103、VRAM104、不図示のROM、入出力インタフェース(I/O)105、及びCPU(Central Processing Unit)106を備えており、コンピュータとしての機能を備えたハードウェア構成となっている。
キーボード100は、入力デバイス(操作部)の一例である。ディスプレイ101は、表示部やユーザインターフェース(UI)の一例である。
なお、情報処理装置10が有する後述する各機能は、CPU106がプログラムを実行することによって実現されてもよいし、情報処理装置10が有する各機能のうちの少なくとも一部が専用のハードウェア回路で実現されてもよい。CPU106が実行するプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されてコンピュータ・プログラム・プロダクトとして提供されてもよい。
図3は、情報処理装置10が有する機能の一例を示す図である。説明の便宜上、図3には、追加オブジェクトとして、特色オブジェクトを生成する機能に関する部分を主に例示した。しかし、情報処理装置10が有する機能は、図3に示す機能に限られない。
情報処理装置10は、操作制御部11、データ入力部12、特色オブジェクト生成制御部13、表示制御部14、および記憶部15を有する。
データ入力部12は、キーボード100等の入力デバイスを用いた操作に応じて指定された原稿データを、HDD102や外部装置などのメモリから読取り、記憶部15に記録する。
表示制御部14は、各種画面や画像を、例えば液晶型ディスプレイ装置などのUI(例えばディスプレイ101)に表示する制御を行う。例えば、表示制御部14は、データ入力部12が読取った原稿データや、後述する各種の操作画面などをUIに表示する。
記憶部15は、各種データを記憶する。記憶部15は、例えば、HDD102やRAM103などにより実現する。本実施の形態では、記憶部15は、データ入力部12によって記憶された原稿データや、設定情報や、フィルタ情報、などを記憶する。設定情報およびフィルタ情報については、詳細を後述する。
操作制御部11は、キーボード100等の入力デバイスを用いた各種の操作に応じて、イベント情報を生成する。そして、操作制御部11は、生成したイベント情報を、後述する特色オブジェクト生成制御部13へ通知する。
イベント情報は、例えば、特色オブジェクトを生成する処理の対象となるページを示す情報、フィルタ情報、特定条件を示す情報、設定情報、特色オブジェクトの生成を実行することを指示する情報、などである。これらの情報は、操作制御部11に含まれる各機能部によって指定される(詳細後述)。
操作制御部11は、対象箇所指定部11A、第2の生成部11B、変更指定部11C、特定条件指定部11D、ページ指定部11E、および設定情報指定部11F、を有する。
対象箇所指定部11Aは、ユーザによる操作に応じて、画像オブジェクトを含む画像データにおける、追加オブジェクトを重ねる対象箇所を指定する。画像データは、原稿データであってもよいし、原稿データとは異なるデータであってもよい。本実施の形態では、画像データと原稿データが同じデータである場合を、一例として説明する。
原稿データは、1または複数の画像オブジェクトを含む。また、例えば、原稿データは、複数のページの集合である。また、例えば、原稿データは、PDF(Portable Document Format)形式のデータである。なお、原稿データのデータ形式やページ数は、これらに限定されない。
画像オブジェクトには、設定内容が設定されている。設定内容は、1または複数の設定項目の設定値によって定まる。設定項目は、例えば、サイズ、形、色、フォント、スタイル、文字飾り、および位置、の少なくとも1つを示す。画像オブジェクトは、複数の種類に分類される。画像オブジェクトの種類は、テキスト、グラフィック、イメージ、などである。このため、原稿データには、1または複数の種類の画像オブジェクトが含まれ、各種類の画像オブジェクトのそれぞれに、1または複数の設定項目ごとの設定値が、設定内容として設定されている。なお、設定項目および画像オブジェクトの種類は、これらに限定されない。
また、1つの画像オブジェクトには、互いに少なくとも一部の設定内容の異なる複数の領域が含まれていてもよい。例えば、複数行のテキストで構成される画像オブジェクトにおける、1行目と、2行目から最終行までと、の各々の設定内容が異なっていてもよい。具体的には、1つの画像オブジェクトにおける、1行目の領域の設定項目“色”の設定値が“赤色”であり、2行目から最終行までの領域の設定項目“色”の設定値が“青色”であってもよい。
本実施の形態では、操作制御部11は、表示制御部14によってディスプレイ101に表示されるユーザインターフェース(UI)を介して、ユーザによる各種の操作を受け付ける。
図4は、UIの一例を示す図である。例えば、UI上には、原稿データが表示される。図4の例では、UI上には、特色オブジェクトの生成を指示するためのボタン141が表示される。
例えば、ユーザによるボタン141の押下を受け付けた場合、操作制御部11は、追加オブジェクトを重ねる対象箇所の指定を受付け可能な状態となる。そして、ユーザが、操作部を操作することで、UIに表示されている原稿データにおける任意の箇所を操作指示する。すると、対象箇所指定部11Aは、表示されている原稿データにおける、操作指示された箇所を、追加オブジェクトを重ねる対象箇所として指定する。
なお、対象箇所は、原稿データにおける、ある1つの点の位置座標を示す情報であってもよいし、原稿データにおける、所定範囲を示す情報(例えば、位置座標の群)であってもよい。
なお、対象箇所が、原稿データにおける、所定範囲を示す情報である場合、ユーザは、操作部を操作することで、原稿データにおける任意の範囲を操作指示する。そして、対象箇所指定部11Aは、ユーザによって操作指示された範囲を、所定範囲を示す対象箇所として指定すればよい。また、1ページを予め複数の分割領域に分割(例えば、8分割)する。そして、ユーザは、ページ内の任意の箇所を操作指示する。そして、対象箇所指定部11Aは、ユーザによって操作指示された箇所を含む分割領域の範囲を、所定範囲を示す対象箇所として指定してもよい。
図5は、対象箇所の指定の一例を示す説明図である。図5には、複数ページで構成された原稿データ30に、画像オブジェクト40A〜40Dの画像オブジェクト40が含まれる場合を、一例として示した。
そして、図5に示す例では、画像オブジェクト40Bには、互いに設定内容の一部の異なる2つの領域が含まれている。画像オブジェクト40Bの2行目の「テキストのオブジェクト」の領域40B1は、設定項目“色”の設定値“赤色”である。一方、1行目の「これは1ページ目の」と3行目の「です」の領域40B2は、設定項目“色”の設定値“黒色”であったとする。
また、画像オブジェクト40Dには、互いに設定内容の一部の異なる2つの領域が含まれている。画像オブジェクト40Dの「グラフィックのオブジェクト」の領域40D1は、設定項目“色”および“スタイル”の設定値は、各々“赤色”および“太字”である。一方、画像オブジェクト40Dの他の領域40D2(「以下は」、「です」)については、設定項目“色”および“スタイル”の設定値は、各々“黒色”および“標準”であったとする。
そして、例えば、原稿データ30がUIに表示され、ユーザによる操作部の操作指示によって、画像オブジェクト40Bにおける特定の箇所pが操作指示されたと仮定する。具体的には、画像オブジェクト40Bにおける「テキストのオブジェクト」の領域40B1上の箇所pが操作指示されたと仮定する。すると、対象箇所指定部11Aは、原稿データ30における、操作指示された該箇所pを、追加オブジェクトを重ねる対象箇所Pとして指定する。
すると、後述する処理によって、該対象箇所Pの領域40B1と同じ設定内容の設定された全ての領域が、特色オブジェクトを重ねる領域Qとして特定されることとなる(詳細後述)。
なお、ユーザが操作部を操作指示することで、原稿データ30の特定のページにおける所定範囲を、対象箇所として指定する場合がある。例えば、ページの上側1/5の範囲などを、対象箇所Pとして操作指示する場合がある。
この場合、対象箇所指定部11Aは、ページ内における指定された該所定範囲を、追加オブジェクトを重ねる対象箇所P(実際には、対象となる範囲)として指定すればよい。
図3に戻り説明を続ける。第2の生成部11Bは、フィルタ情報を生成する。
フィルタ情報は、追加オブジェクトを生成する領域の設定内容を規定した情報である。言い換えると、フィルタ情報は、原稿データ30における、追加オブジェクトを重ねる領域を規定するために用いる情報である。本実施の形態では、フィルタ情報は、原稿データ30における、対象箇所Pの画像オブジェクト40の設定内容を規定したものである。設定内容は、1または複数の設定項目の各々の設定値で表される。
上述したように、設定項目は、サイズ、形、色、フォント、スタイル、文字飾り、および位置、の少なくとも1つを示す。設定値は、設定項目の実際の値である。フォントの設定値は、例えば、ゴシック、明朝、などである。文字飾りの設定値は、例えば、下線、取消線、などである。スタイルの設定値は、例えば、標準、斜体、太字、などである。サイズは、例えば、二次元空間における2軸方向の各々の長さによって規定される。例えば、サイズは、10×5pix(ピクセル)などで表される。位置は、例えば、原稿データの各ページにおける、二次元位置座標によって表される。
第2の生成部11Bについて、詳細に説明する。例えば、第2の生成部11Bは、第1の取得部11Gと、第2の取得部11Hと、フィルタ生成部11Iと、を含む。
第1の取得部11Gは、原稿データ30における、対象箇所Pに位置する画像オブジェクト40を取得する。
第2の取得部11Hは、第1の取得部11Gが取得した画像オブジェクト40における、該対象箇所Pに設定された設定内容を取得する。
上述したように、1つの画像オブジェクト40には、該画像オブジェクト40を複数の領域に分割した領域ごとに、異なる設定内容が設定されている場合がある。第2の取得部11Hは、第1の取得部11Gが取得した画像オブジェクト40における、対象箇所Pに設定された設定内容を取得する。
図5を用いて説明する。例えば、ユーザが、画像オブジェクト40Bにおける「テキストのオブジェクト」の領域40B1上の箇所pを操作指示したと仮定する。そして、対象箇所指定部11Aが、操作指示された該箇所pを、追加オブジェクトを重ねる対象箇所Pとして指定したと仮定する。
この場合、第1の取得部11Gは、原稿データ30における、対象箇所Pに位置する画像オブジェクト40Bを取得する。そして、第2の取得部11Hは、画像オブジェクト40Bにおける、指定した対象箇所Pの領域40B1(「テキストのオブジェクト」の領域40B1)に設定された、設定内容を取得する。
このため、この場合、第2の取得部11Hは、画像オブジェクト40Bにおける、対象箇所Pの領域40B1に設定された、設定項目“色”の設定値“赤色”を、設定内容として取得する。
なお、該領域40B1には、更に、他の設定項目も設定されていたと仮定する。例えば、設定項目“色”の設定値“赤色”に加えて、設定項目“フォント”、“サイズ”、“スタイル”、“位置”の各々の設定値が設定されていたと仮定する。
この場合、第2の取得部11Hは、画像オブジェクト40Bにおける、対象箇所Pの領域40B1に設定された、設定項目“色”の設定値“赤色”、および、設定項目“フォント”、“サイズ”、“スタイル”、“位置”の各々の設定値、を設定内容として取得する。
フィルタ生成部11Iは、第2の取得部11Hによって取得された設定内容を規定した、フィルタ情報を生成する。
例えば、フィルタ生成部11Iは、第2の取得部11Hによって取得された設定内容をそのまま規定した、フィルタ情報を生成する。図5に示す場合、フィルタ生成部11Iは、設定項目“色”の設定値”赤色”、および、設定項目“フォント”,“サイズ”,“スタイル”,“位置”の各々の設定値を、設定内容として規定した、フィルタ情報を生成する。
なお、フィルタ情報は、対象箇所Pの画像オブジェクト40の設定内容(設定項目の設定値)に加えて、画像オブジェクト40の種類を更に規定したものであってもよい。
この場合、第2の生成部11Bは、原稿データにおける、対象箇所Pに位置する画像オブジェクト40の種類と、該画像オブジェクト40における設定内容と、を規定したフィルタ情報を生成すればよい。
図5に示す例の場合、フィルタ生成部11Iは、第1の取得部11Gで取得した画像オブジェクト40Bの種類(図5に示す例では種類“テキスト”)を更に規定した、フィルタ情報を生成すればよい。
本実施の形態では、一例として、第2の生成部11Bは、設定内容と、画像オブジェクト40の種類と、を規定したフィルタ情報を生成する場合を、一例として説明する。なお、第2の生成部11Bは、設定内容を規定したフィルタ情報を生成すればよく、画像オブジェクト40の種類を更に規定したフィルタ情報を生成する形態に限定されない。
図3に戻り説明を続ける。表示制御部14は、第2の生成部11Bで生成されたフィルタ情報をUIに表示する制御を行う。詳細には、表示制御部14は、第2の生成部11Bでフィルタ情報が生成されると、生成されたフィルタ情報を含むUIをディスプレイ101に表示する制御を行う。
図6は、UI60の一例を示す模式図である。図6に示す例では、UI60は、フィルタ情報の表示領域62と、ページ範囲の表示領域64と、設定情報の表示領域66と、実行ボタン68と、を含む。なお、UI60は、フィルタ情報の表示領域62と、ページ範囲の表示領域64と、設定情報の表示領域66と、実行ボタン68と、をそれぞれ別のUIに表示してもよい。図6には、これらをまとめて1画面のUI60に表示した場合を、一例として示した。
フィルタ情報の表示領域62は、フィルタ情報を表示するための表示領域である。表示制御部14は、第2の生成部11Bによって生成されたフィルタ情報を、フィルタ情報の表示領域62に表示する。
フィルタ情報の表示領域62には、第2の生成部11Bによって生成されたフィルタ情報に規定された設定内容に示される、設定項目および設定値が表示される。
また、フィルタ情報の表示領域62には、設定項目の各々を個別に選択または選択解除することを指示するための、選択ボタン65が表示されている。初期状態においては、第2の生成部11Bによって生成されたフィルタ情報に示される、画像オブジェクトの種類および設定項目に対応する選択ボタン65は、選択された状態となっている。なお、図6に示す例では、選択ボタン65が選択された状態を、黒塗りの四角で示し、未選択または選択解除された状態を、白塗りの四角で示した。
また、初期状態では、各設定項目の設定値には、第2の生成部11Bによって生成されたフィルタ情報に規定された設定値が表示されている。
このため、ユーザは、UI60を視認することで、フィルタ情報を確認することができる。
本実施の形態では、ユーザは、UI60におけるフィルタ情報の表示領域62を、操作部を用いて操作指示することで、変更指定操作を行う。変更指定操作は、変更情報を指定するための操作である。変更情報は、フィルタ情報の少なくとも一部の変更を示す情報である。
図3に戻り説明を続ける。変更指定部11Cは、ユーザによる操作部の操作指示に応じて、フィルタ情報の変更情報を指定する。
詳細には、ユーザは、UI60に表示されたフィルタ情報を視認し、該フィルタ情報における、少なくとも1つの設定項目の設定値の変更操作、フィルタ情報の規定対象外とする設定項目の指定操作、および、フィルタ情報の規定対象とする新たな設定項目の追加操作、の少なくとも1つの操作を行う。以下では、これらの操作を、変更指定操作と称して説明する場合がある。
図6を用いて説明する。例えば、ユーザは、UI60に表示されたフィルタ情報に示される、選択された状態となっている設定項目の内の何れかについて、対応する選択ボタン65を操作し、選択状態を解除させる。これにより、ユーザは、フィルタ情報の規定対象外とする設定項目の指定操作を行う。図6には、画像オブジェクト40の種類“テキスト”の設定項目“位置”について、選択状態が解除された状態を示した。
また、例えば、ユーザは、UI60に表示されたフィルタ情報に示される、未選択の状態(図6中、白塗りの四角枠で示される選択ボタン65参照)となっている設定項目の内の何れかについて、対応する選択ボタン65を操作し、選択状態とする。これにより、操作した選択ボタン65を黒色に反転させる。この操作より、ユーザは、フィルタ情報の規定対象とする新たな設定項目の指定操作を行う。また、例えば、ユーザは、UI60に表示された設定値の少なくとも一部を操作することで、設定値を変更する。
このため、ユーザは、フィルタ情報に規定されていた設定項目の少なくとも一部を、フィルタ情報の規定対象外に変更することができる。また、フィルタ情報に規定されていた設定項目の設定値の少なくとも一部を、ユーザの任意の値に変更することができる。また、新たな設定項目を、フィルタ情報に容易に追加することができる。
ユーザが、これらの変更指定操作を行うことで、フィルタ情報の変更情報が入力される。ユーザによる操作指示によって、変更情報が入力されると、変更指定部11Cは、入力された変更情報を指定する。
すなわち、変更指定部11Cは、1または複数の設定項目の設定値を示す設定内容を規定したフィルタ情報における、設定項目の設定値の変更、フィルタ情報の規定対象外とする設定項目の指定、および、フィルタ情報の規定対象とする新たな設定項目の追加、の少なくとも1つを、変更情報として指定する。
第2の生成部11Bは、変更指定部11Cによって変更情報が指定されると、指定された変更情報に応じて、フィルタ情報を変更する。このため、対象箇所指定部11Aによって指定された対象箇所Pに応じて生成されたフィルタ情報を、ユーザによる操作指示によって、ユーザの任意の内容に変更することができる。
なお、フィルタ情報のデータ形式は任意である。図7は、フィルタ情報のデータ形式の一例を示す模式図である。フィルタ情報は、図7に示すようなXML(Extensible Markup Language)のデータ形式であってもよい。なお、フィルタ情報のデータ形式は、XMLに限定されない。
なお、記憶部15に、フィルタ情報が予め記憶されている場合がある。この場合、第2の生成部11Bは、記憶部15からフィルタ情報を読取ることで、該フィルタ情報を生成してもよい。すなわち、第2の生成部11Bは、フィルタ情報を生成せずに、記憶部15から読取ったフィルタ情報を用いてもよい。
そして、第2の生成部11Bは、記憶部15にフィルタ情報が記憶されていない場合や、ユーザによって新たな対象箇所Pが操作された場合に、上述のようにして、フィルタ情報を生成してもよい。
なお、第2の生成部11Bが記憶部15からフィルタ情報を読取った場合についても、同様に、表示制御部14は、UI60へフィルタ情報を表示する。そして、ユーザによる操作指示によって変更情報が入力されると、変更指定部11Cが、入力された変更情報を指定する。そして、第2の生成部11Bは、変更指定部11Cによって変更情報が指定されると、指定された変更情報に応じて、フィルタ情報を変更すればよい。
図3に戻り説明を続ける。次に、ページ指定部11Eについて説明する。ページ指定部11Eは、原稿データ30における、特色オブジェクトを生成する対象の1以上のページを、ユーザによる操作に応じて指定する。以下、ページを指定する操作を、ページ指定操作と称する場合がある。
例えば、ページ指定部11Eは、操作画面を介して受付けたページ指定操作に応じて、特色オブジェクトを生成する処理の対象となるページを指定する。例えば、ユーザは、該操作画面を介して、UIに表示された原稿データにおける、特色オブジェクトを重ねる対象のページを操作指示する。すると、ページ指定部11Eは、操作指示されたページを、特色オブジェクトを生成する処理の対象となるページとして、指定する。
例えば、表示制御部14は、フィルタ情報の表示領域62と、ページ範囲の表示領域64と、を含むUI60を、表示する(図6参照)。
上述したように、ユーザは、UI60のフィルタ情報の表示領域62を視認しながら、該フィルタ情報の表示領域62を操作指示することで、フィルタ情報の変更指示を操作入力する。また、ユーザは、UI60のページ範囲の表示領域64を操作指示することで、特色オブジェクトを重ねる対象のページを操作指示する。
図6に示す例の場合、ユーザは、ページ範囲の表示領域64における、“全てのページ”、“奇数ページ”、“偶数ページ”の何れかを選択することで、これらの何れかによって示されるページを、特色オブジェクトを重ねる対象のページとして操作指示する。なお、ページ範囲の表示領域64には、ユーザの任意のページを操作入力するための入力欄を設けてもよい。この場合、ユーザは、該入力欄に、特色オブジェクトを重ねる対象のページを操作入力すればよい。
図3に戻り、説明を続ける。設定情報指定部11Fは、ユーザによる操作に応じて、特色オブジェクトの設定情報を指定する。
設定情報は、特色オブジェクトに対する設定を示す情報である。設定情報は、光沢効果の種類に応じた濃度値を示す情報を、少なくとも含む。
設定情報指定部11Fは、特色オブジェクトの設定情報が記憶部15に記憶されている場合には、記憶部15から設定情報を読出す。そして、設定情報指定部11Fは、読出した設定情報を指定する。一方、特色オブジェクトの設定情報が記憶部15に記憶されていない場合には、設定情報指定部11Fは、ユーザからの指示に従って設定情報を指定する。
例えば、表示制御部14が、操作画面をUI60に表示する。操作画面は、複数種類の光沢効果と1対1に対応し、且つ、対応する種類の光沢効果を実現するための設定情報の選択を受け付けるための複数の設定ボタンを含む。
そして、何れかの設定ボタンのユーザによる押下を受け付けたと仮定する。この場合、設定情報指定部11Fは、押下された設定ボタンに対応する種類の光沢効果を実現するための設定情報を記憶部15から読出し、読出した設定情報を指定する。
なお、設定情報が記憶部15に記憶されていない場合がある。この場合、表示制御部14は、設定情報の入力を促す画面を表示すればよい。そして、設定情報指定部11Fは、この画面を介して受け付けた設定情報を、指定すればよい。
次に、特定条件指定部11Dについて説明する。特定条件指定部11Dは、ユーザによる操作に応じて、特定条件を指定する。
特定条件は、対象指定または対象外指定を示す。対象指定とは、フィルタ情報に規定された設定項目の設定値を、特定対象とすることを示す。対象外指定とは、フィルタ情報に規定された設定項目の設定値を、特定対象外とすることを示す。
特定対象とする、とは、特色オブジェクトを追加する領域の特定に用いることを示す。特定対象外とする、とは、フィルタ情報に規定された設定項目の設定値以外を、特色オブジェクトを追加する領域の特定に用いることを示す。言い換えると、特定対象外とする、とは、フィルタ情報に規定された設定項目の設定値を、特色オブジェクトを追加する領域の特定時の除外条件として用いることを示す。
ユーザは、操作画面を操作することで、特定条件の操作を行う。図6を用いて説明する。例えば、UI60は、実行ボタン68を含む。実行ボタン68は、特色オブジェクトの生成実行を指示するためのボタン画像である。本実施の形態では、実行ボタン68は、特定対象・実行ボタン68Aと、特定対象外・実行ボタン68Bと、を含む。
特定対象・実行ボタン68Aは、選択状態とされている設定項目の設定値を特定対象とし、特色オブジェクトの生成実行を指示するときに、操作されるボタンである。特定対象外・実行ボタン68Bは、選択状態とされている設定項目の設定値を特定対象外とし、特色オブジェクトの生成実行を指示するときに、操作されるボタンである。
ユーザは、特定対象・実行ボタン68Aまたは特定対象外・実行ボタン68Bを操作指示することで、対象指定または対象外指定を示す特定条件と、特色オブジェクトの生成実行と、を操作指示する。
すると、特定条件指定部11Dは、ユーザによって操作された特定条件を指定する。すなわち、特定条件指定部11Dは、対象指定または対象外指定を示す、特定条件を指定する。
本実施の形態では、ユーザは、特色オブジェクトを重ねる対象箇所P、特色オブジェクトを生成する処理の対象となるページ、生成すべき特色オブジェクトの設定情報、必要に応じてフィルタ情報の変更情報の入力、を行うための操作を行った後に、特定条件の操作および特色オブジェクトの生成実行を指示するための操作を行う。
特定条件の操作と特色オブジェクトの生成実行を指示するための操作は、例えば、上述したように、実行ボタン68における特定対象・実行ボタン68Aまたは特定対象外・実行ボタン68Bを押下する操作である。
該操作を受け付けた場合、操作制御部11は、特色オブジェクト生成制御部13に対して、各種の指定(フィルタ情報、ページ、設定情報、特定条件、等の指定)に基づく特色オブジェクトの生成を指示する。
例えば、操作制御部11は、特色オブジェクトを生成する処理の対象となるページを示す情報、フィルタ情報、特定条件を示す情報、特色オブジェクトの生成を実行することを指示する情報、設定情報、を含むイベント情報を、後述の特色オブジェクト生成制御部13へ通知する。
次に、特色オブジェクト生成制御部13について説明する。特色オブジェクト生成制御部13は、操作制御部11から通知されたイベント情報に基づいて、特色オブジェクトを生成する制御を行う。
特色オブジェクト生成制御部13は、特定部13A、および第1の生成部13Bを有する。
特定部13Aは、原稿データ30に含まれる画像オブジェクト40から、フィルタ情報に規定された設定内容の設定された、全ての画像オブジェクト40の領域Qを特定する。
詳細には、特定部13Aは、イベント情報に含まれる特定条件が対象指定を示す場合、原稿データ30に含まれる画像オブジェクト40から、フィルタ情報に規定された設定内容の設定された、全ての画像オブジェクトの領域Qを特定する。
一方、特定部13Aは、イベント情報に含まれる特定条件が対象外指定を示す場合、原稿データ30に含まれる画像オブジェクト40から、フィルタ情報に規定された設定内容が設定されていない、画像オブジェクト40の領域を特定する。
まず、イベント情報に含まれる特定条件が対象指定を示す場合について、説明する。
詳細には、特定部13Aは、まず、原稿データ30における、ページ指定部11Eによって指定されたページに含まれる画像オブジェクト40を特定する。また、特定部13Aは、特定した画像オブジェクト40の内、フィルタ情報に規定された種類の全ての画像オブジェクト40を特定する。
例えば、ページ指定部11Eによって、1頁〜2頁が指定されたと仮定する。また、フィルタ情報に規定された画像オブジェクト40の種類が、“テキスト”であったと仮定する。この場合、特定部13Aは、原稿データ30における、1ページ〜2ページに含まれる画像オブジェクト40の内、種類“テキスト”の画像オブジェクト40を全て特定する。
次に、特定部13Aは、特定した画像オブジェクト40の各々について、フィルタ情報に規定された設定項目の設定値に一致する領域が有るか否かを判断する。
例えば、特定部13Aは、特定した画像オブジェクト40の各々について、各画像オブジェクト40に含まれる互いに少なくとも一部の設定内容の異なる複数の領域の内、フィルタ情報に規定された、全ての設定項目の設定値に一致する領域が有るか否かを判断する。そして、一致する領域が有る場合、特定部13Aは、特定した該画像オブジェクト40における、一致する領域を、特色オブジェクトを重ねる対象の領域Qとして特定する。
そして、第1の生成部13Bは、特定部13Aによって特定された領域Q上に重なる、特色オブジェクトを生成する。例えば、第1の生成部13Bは、特定された画像オブジェクト40の領域Qごとに、該領域Qと同じ形状であり、かつ、該領域Q上に重なる、特色オブジェクトを生成する。
図8は、特色オブジェクトの生成の一例を示す模式図である。
図8(A)に示すように、この例では、画像オブジェクト40Bには、互いに設定内容の一部の異なる2つの領域が含まれている。画像オブジェクト40Bの2行目の「テキストのオブジェクト」の領域40B1は、設定項目“色”の設定値“赤色”である。一方、1行目の「これは1ページ目の」と3行目の「です」の領域40B2は、設定項目“色”の設定値“黒色”であったとする。
また、画像オブジェクト40Dには、互いに設定内容の一部の異なる2つの領域が含まれている。画像オブジェクト40Dの「グラフィックのオブジェクト」の領域40D1は、設定項目“色”および“スタイル”の設定値は、各々“赤色”および“太字”である。一方、画像オブジェクト40Dの他の領域40D2(「以下は」、「です」)については、設定項目“色”および“スタイル”の設定値は、各々“黒色”および“標準”であったとする。
そして、例えば、対象箇所指定部11Aによって、原稿データ30の対象箇所PAが指定されたと仮定する(図8(A))。対象箇所PAは、画像オブジェクト40Bにおける赤色の「テキストのオブジェクト」の領域40B1上の箇所である。そして、第2の生成部11Bによって、該対象箇所PAに位置する画像オブジェクト40Bにおける、対象箇所PAの領域40B1に設定された設定内容が、フィルタ情報として生成されたと仮定する。
具体的には、このフィルタ情報には、設定項目“色”の設定値“赤色”が規定されていたと仮定する。また、このフィルタ情報には、画像オブジェクト40の種類“テキスト”が規定されていたと仮定する。なお、ページ指定部11Eによって、1ページ〜2ページが指定されていたものと仮定する。
この場合、特定部13Aは、原稿データ30における1頁〜2頁に含まれる画像オブジェクト40(40A〜40E)の内、種類“テキスト”の画像オブジェクト40(40A〜40D)の各々における、フィルタ情報に設定された設定内容の規定された領域40B1および領域40D1を特定する。
領域40B1と領域D1は、図8(A)および図8(B)に示すように、フィルタ情報に示される、設定項目“色”の設定値“赤色”が規定された、“テキスト”の領域である。すなわち、この場合、原稿データ30の指定されたページに含まれる、指定された種類“テキスト”の画像オブジェクト40における、赤色の領域(領域40B1、領域40D1)が、特色オブジェクト42を重ねる対象の領域Qとして特定される。
この場合、第1の生成部13Bは、原稿データ30における、これらの領域Q(領域40B1、領域40D1)の各々上に重なる、特色オブジェクト42を生成する(図8(B)参照)。
このように、ユーザによって、原稿データ30の画像オブジェクト40Bにおける、“赤色”の文字が対象箇所Pとして指定されたと仮定する。この場合、原稿データ30の指定されたページに含まれる“赤色”の文字の全ての領域が、特色オブジェクト42を重ねる対象の領域Qとして特定され、特色オブジェクト42が生成される。
一方、対象箇所指定部11Aによって、原稿データ30の対象箇所PBが指定されたと仮定する(図8(A))。対象箇所PBは、画像オブジェクト40Dにおける、赤色で且つ太字の「グラフィックのオブジェクト」の領域40D1上の箇所である。そして、第2の生成部11Bによって、該対象箇所PBに位置する画像オブジェクト40Dにおける、対象箇所PBの領域40D1に設定された設定内容が、フィルタ情報として生成されたと仮定する。
具体的には、このフィルタ情報には、設定項目“スタイル”、“色”、の各々の設定値“太字”、“赤色”が規定されていたと仮定する。また、このフィルタ情報には、画像オブジェクト40の種類“テキスト”が規定されていたと仮定する。なお、ページ指定部11Eによって、1ページ〜2ページが指定されていたものと仮定する。
この場合、特定部13Aは、原稿データ30における1ページ〜2ページに含まれる画像オブジェクト40(40A〜40E)の内、種類“テキスト”の画像オブジェクト40(40A〜40D)の各々における、フィルタ情報に設定された設定内容の規定された領域40D1を特定する。
領域D1は、図8(A)および図8(C)に示すように、フィルタ情報に示される、設定項目“色”、“スタイル”の各々に設定値“赤色”、“太字”が規定された、“テキスト”の領域である。すなわち、この場合、原稿データ30の指定されたページに含まれる、指定された種類“テキスト”の画像オブジェクト40における、赤色で且つ太字の領域(領域D1)が、特色オブジェクト42を重ねる対象の領域Qとして特定される。
この場合、第1の生成部13Bは、原稿データ30における、これらの領域Q(領域40D1)の各々上に重なる、特色オブジェクト42を生成する(図8(C)参照)。
このように、ユーザによって、原稿データ30の画像オブジェクト40Dにおける、“赤色”で且つ“太字”の文字が対象箇所Pとして指定されたと仮定する。この場合、原稿データ30の指定されたページに含まれる“赤色”で且つ“太字”の文字の全ての領域が、特色オブジェクト42を重ねる対象の領域Qとして特定され、特色オブジェクト42が生成される。
なお、第1の生成部13Bは、設定情報指定部11Fにより指定された設定情報を用いて、特色オブジェクト42を生成する。このため、例えば、第1の生成部13Bは、設定情報に示される種類の光沢効果を示す特色オブジェクト42を生成する。また、第1の生成部13Bは、特色オブジェクト42の生成に用いた設定情報を、記憶部15に記憶する。この設定情報は、特定部13Aによって特定された画像オブジェクトの領域Qごとに生成された特色オブジェクトに、共通する設定情報である。
ここで、特色オブジェクト42を重ねる対象の画像オブジェクト40(説明の便宜上「第1の画像オブジェクト」と称する)より表示の優先順位が高い画像オブジェクト40(説明の便宜上「第2の画像オブジェクト」と称する)の少なくとも一部が、第1の画像オブジェクトに重なっている場合がある。すなわち、特色オブジェクト42を重ねる対象の画像オブジェクト40の上層側に、他の画像オブジェクト40が配置されている場合がある。
この場合、第1の生成部13Bは、特色オブジェクト42の表示の優先順位が、第1の画像オブジェクトよりも高く、かつ、第2の画像オブジェクトよりも低くなるよう、特色オブジェクト42を生成する。
図9は、特色オブジェクトの生成方法を表すイメージ図である。画像オブジェクトBは、第1の画像オブジェクトの一例であり、画像オブジェクトAは、第2の画像オブジェクトの一例である。ユーザが、特色オブジェクトを重ねる対象として、画像オブジェクトBの属性を指定したと仮定する。この場合、第2の生成部11Bは、画像オブジェクトBの属性を指定する。すると、第1の生成部13Bは、画像オブジェクトBと同じサイズで同じ形状の特色オブジェクトを、画像オブジェクトBの直上に配置するように生成する。このため、画像オブジェクトBより表示の優先順位が高い画像オブジェクトAが、生成された特色オブジェクトによって隠れることはない。
図10は、特色オブジェクト42の生成の他の例を示す模式図である。
例えば、対象箇所指定部11Aによって、原稿データ30の対象箇所PCが指定されたと仮定する(図10(A))。対象箇所PCは、特定のサイズ(ここでは、5×10px(ピクセル)と仮定する)の画像オブジェクト40F上の箇所である。そして、第2の生成部11Bによって、該対象箇所PCに位置する画像オブジェクト40Fの領域40F1に設定された設定内容が、フィルタ情報として生成されたと仮定する。
具体的には、このフィルタ情報は、例えば、設定項目“フォント”、“サイズ”、“スタイル”、“色”、“位置”の各々の設定値を規定したものであったと仮定する。
そして、ユーザによる操作指示によって、変更指定部11Cが、設定項目“サイズ”の設定値“5×10px”のみを規定対象とするように、変更情報を指定したと仮定する。すると、第2の生成部11Bが、変更情報に応じてフィルタ情報を変更する。このため、変更後のフィルタ情報には、設定項目“サイズ”の設定値“5×10px”のみを示す設定内容が規定されていたと仮定する。
なお、ページ指定部11Eによって、1頁〜2頁が指定されていたものと仮定する。また、この変更後のフィルタ情報には、画像オブジェクトの種類が規定されていなかったと仮定する。
この場合、特定部13Aは、原稿データ30における1頁〜2頁に含まれる画像オブジェクト40(40A〜40I)の各々の内、変更後のフィルタ情報に設定された設定内容の規定された領域40F1、40G1、40H1、40I1を特定する。
これらの領域40(40F1、40G1、40H1、40I1)は、該フィルタ情報に規定された、設定項目“サイズ”の設定値“5×10px”を含む設定内容の設定された、画像オブジェクト40(40F、40G、40H、40I)の領域である。
すなわち、この場合、原稿データ30の指定されたページに含まれる、フィルタ情報に規定された“5×10px”のサイズの領域(40F1、40G1、40H1、40I1)が、特色オブジェクト42を重ねる対象の領域Qとして特定される(図10(A)参照)。
この場合、第1の生成部13Bは、原稿データ30における、これらの領域Q(40F1、40G1、40H1、40I1)の各々上に重なる、特色オブジェクト42を生成する(図10(B)参照)。
図11は、特色オブジェクト42の生成の他の例を示す模式図である。
例えば、対象箇所指定部11Aによって、原稿データ30の対象箇所PDが指定されたと仮定する(図11(A))。対象箇所PDは、ページ内の特定の位置に配置された画像オブジェクト40F上の箇所である。そして、第2の生成部11Bによって、該対象箇所PDに位置する画像オブジェクト40.Fにおける、対象箇所PDの領域40F1に設定された設定内容が、フィルタ情報として生成されたと仮定する。具体的には、このフィルタ情報は、例えば、設定項目“フォント”、“サイズ”、“スタイル”、“色”、“位置”の各々の設定値を規定したものであったと仮定する。
そして、ユーザによる操作指示によって、変更指定部11Cが、設定項目“位置”の設定値のみを規定対象とし、該“位置”の設定値として、ページの上側1/5の範囲を示す設定値とするように、変更情報を指定したと仮定する。すると、第2の生成部11Bが、変更情報に応じてフィルタ情報を変更する。このため、変更後のフィルタ情報には、設定項目“位置”の設定値“ページの上側1/5の範囲”のみを示す設定内容が、規定された状態となる。
なお、例えば、1つのページを予め複数の分割領域に分割(例えば、縦方向に5分割)する。そして、ユーザは、ページ内の任意の箇所を操作指示する。そして、対象箇所指定部11Aが、ユーザによって操作指示された箇所を含む分割領域の範囲を、所定範囲を示す対象箇所として指定した場合も、同様である。
すなわち、この場合、ユーザが、ページ内の上側1/5の領域内を操作指示する。すると、対象箇所指定部11Aは、原稿データ30の上側1/5の範囲を、対象箇所として指定する。このため、この場合、第2の生成部11Bは、ページの上側1/5に含まれる画像オブジェクト40の設定内容を、フィルタ情報として生成すればよい。
なお、ページ指定部11Eによって、1頁〜2頁が指定されていたものと仮定する。また、このフィルタ情報には、画像オブジェクト40の種類が規定されていなかったと仮定する。
この場合、特定部13Aは、原稿データ30における1頁〜2頁に含まれる、変更後のフィルタ情報に規定された設定項目“位置”の設定値“ページの上側1/5の範囲”に配置された画像オブジェクト40の各々の領域(40F1、40J1、40H1、40K1)を、特色オブジェクト42を重ねる対象の領域Qとして特定する。
この場合、第1の生成部13Bは、原稿データ30における、これらの領域(40F1、40J1、40H1、40K1)の各々上に重なる、特色オブジェクト42を生成する(図10(B)参照)。
このため、この場合、対象箇所Pを含む特定の領域Qに含まれる画像オブジェクト40上に、特色オブジェクト42が生成される。
次に、イベント情報に含まれる特定条件が対象外指定を示す場合について、説明する。この場合、特定部13Aは、原稿データ30に含まれる画像オブジェクト40から、フィルタ情報に規定された設定項目の設定値が設定されていない画像オブジェクト40の領域Qを特定すればよい。
例えば、フィルタ情報に、設定項目“色”の設定値“赤色”を示す設定内容が規定されていたと仮定する。この場合、特定部13Aは、“赤色”以外の色の設定内容が規定された画像オブジェクト40の領域Qを、特定すればよい。
このため、イベント情報に含まれる特定条件が対象外指定を示す場合、原稿データ30における、フィルタ情報に規定された設定内容以外の設定内容が設定された領域Qに、特色オブジェクト42が生成される。
次に、情報処理装置10が実行する情報処理の手順の一例を説明する。
図12は、情報処理装置10が実行する、特色オブジェクト42の生成処理の手順の一例を示す、シーケンス図である。
まず、データ入力部12が、キーボード100等の入力デバイス(操作部)を介して、原稿データ30を指定する操作を受け付ける(ステップS1)。データ入力部12は、ステップS1で指定された原稿データ30をメモリから読み込み、読み込んだ原稿データ30を記憶部15に記録する(ステップS2)。また、データ入力部12は、ステップS1で読込んだ原稿データ30を、表示制御部14で扱えるデータ形式のプレビュー表示用データに変換し、表示制御部14に表示させる(ステップS3)。
次に、操作制御部11(第2の生成部11B)が、特色オブジェクト42を重ねる対象箇所Pを指定するための操作を受付ける(ステップS4)。すると、操作制御部11の対象箇所指定部11Aが、受付けた操作に応じた対象箇所Pを指定する(ステップS5)。
次に、第2の生成部11Bが、原稿データ30を記憶部15から読取る(ステップS6)。そして、第2の生成部11Bは、ステップS6で読取った原稿データ30における、ステップS5で指定した対象箇所Pに位置する画像オブジェクト40の設定内容を規定した、フィルタ情報を生成する(ステップS7)。
次に、表示制御部14が、ステップS7で生成されたフィルタ情報を、表示制御部14へ出力する(ステップS8)。表示制御部14は、受付けたフィルタ情報をUI60に表示する(ステップS9)。
次に、操作制御部11は、変更情報を指定するための、変更指定操作を受付ける(ステップS10)。すると、操作制御部11の変更指定部11Cが、受付けた変更指定操作に応じた変更情報を指定する(ステップS11)。
ステップS10〜ステップS11の処理が行われた場合、操作制御部11の第2の生成部11Bは、ステップS11で指定された変更情報に応じて、フィルタ情報を変更する(ステップS12)。そして、第2の生成部11Bは、変更後のフィルタ情報を表示制御部14へ出力する(ステップS13)。表示制御部14は、受付けたフィルタ情報を、UI60へ表示する(ステップS14)。
なお、情報処理装置10は、変更情報を指定するためのユーザによる操作を受付ける(ステップS10)ごとに、ステップS10〜ステップS14の処理を繰り返し実行すればよい。
次に、操作制御部11のページ指定部11Eが、操作部からページ指定操作を受け付ける(ステップS15)。すると、操作制御部11のページ指定部11Eが、受け付けたページ指定操作に応じたページを指定する(ステップS16)。
次に、操作制御部11の設定情報指定部11Fが、UI60を介して、設定情報を指定するための、設定情報指定操作を受け付ける(ステップS17)。操作制御部11は、ユーザによって押下された設定ボタンに対応する光沢効果を実現するための設定情報を記憶部15から読取る(ステップS18)。そして、操作制御部11の設定情報指定部11Fは、読取った設定情報を指定する(ステップS19)。
次に、操作制御部11は、UI60を介して、特定条件指定・実行操作を受付ける(ステップS20)。具体的には、ユーザが実行ボタン68を操作指示すると、操作制御部11は、特定条件指定・実行操作を受付ける。特定条件指定・実行操作は、ユーザが、特定対象・実行ボタン68Aまたは特定対象外・実行ボタン68B(図6参照)を操作することを示す。
操作制御部11の特定条件指定部11Dは、ステップS20で受付けた特定条件指定・実行操作を受付けることで、対象指定または対象外指定を示す特定条件と、特色オブジェクト42の生成実行と、を指定する(ステップS21)。
すると、操作制御部11は、ステップS4〜ステップS14の処理によって生成および変更された、最新のフィルタ情報を、記憶部15へ記憶する(ステップS22)。
そして、操作制御部11は、イベント情報を生成して特色オブジェクト生成制御部13へ通知する(ステップS23)。前述したように、このイベント情報は、ステップS15で指定された特色オブジェクトを生成する処理の対象となるページを示す情報、ステップS22で記憶したフィルタ情報、ステップS21で指定した特定条件を示す情報、特色オブジェクトの生成を実行することを指示する情報、ステップS19で指定した設定情報、などである。
特色オブジェクト生成制御部13は、操作制御部11からイベント情報の通知を受け付ける(ステップS23)。特色オブジェクト生成制御部13の特定部13Aは、記憶部15から原稿データを読取る(ステップS24)。特色オブジェクト生成制御部13の特定部13Aは、ステップS24で読取った原稿データを構成する複数のページの中から、ステップS15で指定されたページを選択する(ステップS25)。
次に、特色オブジェクト生成制御部13の特定部13Aは、ステップS22で記憶したフィルタ情報を用いて、特色オブジェクト42を重ねる対象の画像オブジェクト40の領域Qを特定する(ステップS26)。
ステップS23で受付けたイベント情報に含まれる特定条件が、対象指定を示す場合、ステップS26において、特定部13Aは次の処理を行う。この場合、特定部13Aは、ステップS24で読取った原稿データ30における、ステップS25で選択したページに含まれる画像オブジェクト40から、フィルタ情報に規定された設定内容の設定された、全ての画像オブジェクト40の領域Qを特定する。
一方、ステップS23で受付けたイベント情報に含まれる特定条件が、対象外指定を示す場合、ステップS26において、特定部13Aは次の処理を行う。この場合、特定部13Aは、ステップS24で読取った原稿データ30における、ステップS25で選択したページに含まれる画像オブジェクト40から、フィルタ情報に規定された設定内容の設定されていない、全ての画像オブジェクト40の領域Qを特定する。
次に、特色オブジェクト生成制御部13の第1の生成部13Bが、ステップS26で特定された、画像オブジェクト40の領域Qごとに、ステップS19で指定された設定情報を用いて、該領域Qと同じ形状であり、かつ、該領域Qの真上に、特色オブジェクト42を生成する(ステップS27)。
次に、特色オブジェクト生成制御部13は、ステップS27の処理によって特色オブジェクト42が追加された原稿データ30を、表示制御部14に表示する制御を行う(ステップS28)。また、ステップS28の処理において、特色オブジェクト生成制御部13は、該原稿データ30を記憶部15に記憶する制御を行う。
特色オブジェクト生成制御部13は、ステップS27において特色オブジェクトの生成に用いた設定情報を、記憶部15に記憶する制御を行う(ステップS29)。そして、本シーケンスを終了する。
次に、情報処理装置10が実行する情報処理の、他の手順の一例を説明する。
図13は、情報処理装置10が実行する情報処理の手順の他の一例を示す、シーケンス図である。図13には、第2の生成部11Bが、記憶部15からフィルタ情報を読取る場合を説明する。
まず、情報処理装置10は、図12と同様に、ステップS1〜ステップS2の処理を行う。すなわち、データ入力部12が原稿データを指定する操作を受け付ける(ステップS1)。データ入力部12は、ステップS1で指定された原稿データをメモリから読み込み、読み込んだ原稿データを記憶部15に記録する(ステップS2)。
次に、操作制御部11の第2の生成部11Bが、記憶部15からフィルタ情報を読取る(ステップS41)。第2の生成部11Bは、ステップS41で読取ったフィルタ情報を、生成後のフィルタ情報として用いる(ステップS42)。次に、第2の生成部11Bは、ステップS41で読取ったフィルタ情報を、表示制御部14へ出力する(ステップS43)。表示制御部14は、受付けたフィルタ情報をUI60に表示する(ステップS44)。
そして、情報処理装置10は、図12と同様に、ステップS10〜ステップS29の処理を行う。
次に、特色オブジェクト生成制御部13が実行する、情報処理の手順を詳細に説明する。図14は、情報処理装置10が実行する、情報処理の手順の一例を示す、フローチャートである。なお、既に、原稿データ30が指定されているものとして説明する。
まず、対象箇所指定部11Aが、操作部から対象箇所指定操作を受付ける(ステップS100)。対象箇所指定部11Aは、ステップS100で受付けた操作に応じて、原稿データ30における、特色オブジェクト42を重ねる対象箇所Pを指定する(ステップS102)。
次に、第2の生成部11Bの第1の取得部11Gが、原稿データ30における、ステップS102で指定した対象箇所Pに位置する画像オブジェクト40を取得する(ステップS104)。
次に、第2の生成部11Bの第2の取得部11Hが、ステップS104で取得した画像オブジェクト40Bにおける、ステップS102で指定した対象箇所Pに設定された設定内容を取得する(ステップS106)。
次に、フィルタ生成部11Iが、ステップS106取得した設定内容を規定した、フィルタ情報を生成する(ステップS108)。
次に、表示制御部14が、フィルタ情報をUI60に表示する(ステップS110)。次に、変更指定部11Cが、操作部から変更指定操作を受付けたか否かを判断する(ステップS112)。変更指定操作を受付けた場合(ステップS112:Yes)、ステップS114へ進む。
ステップS114では、変更指定部11Cが、ステップS112で受け付けた変更指定操作によって示される、変更情報を指定する(ステップS114)。
次に、第2の生成部11Bが、ステップS114で指定された変更情報に応じて、フィルタ情報を変更する(ステップS116)。そして、上記ステップS110へ戻る。
一方、上記ステップS112で否定判断すると(ステップS112:No)、ステップS118へ進む。
ステップS118では、ページ指定部11Eが操作部からページ指定操作を受付ける(ステップS118)。次に、ページ指定部11Eが、ステップS118で受付けたページ指定操作に応じたページを指定する(ステップS120)。
次に、設定情報指定部11Fが、操作部から設定情報指定操作を受付ける(ステップS122)。設定情報指定部11Fは、受付けた設定情報指定操作によって示される設定情報を、指定する(ステップS124)。
次に、操作制御部11が、特定条件指定・実行操作を受付ける(ステップS126)。次に、操作制御部11の特定条件指定部11Dが、ステップS126で受付けた特定条件指定・実行操作に示される特定条件を指定する(ステップS128)。
次に、操作制御部11は、ステップS108〜ステップS116の処理によって生成、または生成および変更されたフィルタ情報を、記憶部15へ記憶する(ステップS130)。
そして、操作制御部11が、イベント情報を生成して特色オブジェクト生成制御部13へ通知する。すると、特色オブジェクト生成制御部13が、特色オブジェクト生成処理を行い(ステップS132)、本ルーチンを終了する。
次に、ステップS132の特色オブジェクト生成処理の流れの一例を説明する。図15は、特色オブジェクト生成制御部13が実行する特色オブジェクト生成処理の手順の一例を示す、フローチャートである。なお、図15には、特定条件が対象指定を示す場合を、一例として示した。
まず、特定部13Aが、原稿データ30を取得する(ステップS200)。特定部13Aは、表示制御部14から原稿データ30を読取ることで、原稿データ30を取得する。
次に、特定部13Aは、ステップS200で取得した原稿データ30を構成する複数のページの中から、ステップS120(図14参照)で指定されたページを選択する(ステップS202)。
次に、特定部13Aは、ステップS120(図14参照)で指定されたページに含まれ、且つ、上記ステップS108〜ステップS116の処理によって生成・変更されたフィルタ情報に規定された種類の、全ての画像オブジェクト40を特定する(ステップS204)。
次に、特色オブジェクト生成制御部13は、ステップS204で特定した画像オブジェクト40の各々について、ステップS206〜ステップS210の処理を実行する。
まず、第1の生成部13Bは、画像オブジェクト40の設定内容を取得する(ステップS206)。上述したように、1つの画像オブジェクト40に、設定内容に少なくとも一部の異なる複数の領域が含まれる場合がある。この場合、ステップS206において、第1の生成部13Bは、画像オブジェクト40に含まれる複数の領域の各々の、設定内容を取得する。
次に、第1の生成部13Bは、処理対象の画像オブジェクト40に、フィルタ情報に規定された設定項目の設定値に一致する領域が有るか否かを判断する(ステップS208)。
ステップ208で肯定判断すると(ステップS208:Yes)、特定部13Aは、フィルタ情報に規定された設定項目の設定値に一致する領域を、特色オブジェクト42を生成する対象の領域Qとして特定する。
そして、第1の生成部13Bが、処理対象の画像オブジェクト40上における、特定部13Aによって特定された領域Q上に、特色オブジェクト42を生成する(ステップS210)。
ステップS204で特定した画像オブジェクト40の各々について、ステップS206〜ステップS210を実行すると、ステップS212へ進む。
ステップS212では、表示制御部14が、ステップS200〜ステップS210の処理によって特色オブジェクト42が追加された原稿データ30を表示する制御を行う(ステップS212)。
次に、特色オブジェクト生成制御部13は、ステップS212で表示した原稿データ30、および、ステップS210で特色オブジェクト42の生成に用いた設定情報を、記憶部15に記憶させる制御を行う(ステップS214)。そして、本ルーチンを終了する。
以上説明したように、本実施の形態の情報処理装置10は、特定部13Aと、第1の生成部13Bと、を備える。特定部13Aは、追加オブジェクト(特色オブジェクト42)を生成する領域の設定内容を規定したフィルタ情報を用いて、原稿データ30に含まれる画像オブジェクト40から、該フィルタ情報に規定された設定内容の設定された全ての画像オブジェクト40の領域Qを特定する。第1の生成部13Bは、特定された領域Q上に重なる追加オブジェクト(特色オブジェクト42)を生成する。
このように、本実施の形態の情報処理装置10は、追加オブジェクト(特色オブジェクト42)を生成する領域の設定内容を規定したフィルタ情報を用いて、フィルタ情報に規定された設定内容の設定された、画像オブジェクト40の領域Q上に、特色オブジェクト42(追加オブジェクト)を生成する。
このため、本実施の形態の情報処理装置10では、フィルタ情報に規定される設定内容を調整することで、ユーザの所望の設定内容の設定された領域Qに、容易に特色オブジェクト42を生成することができる。
従って、本実施の形態の情報処理装置10は、ユーザの意図に沿った領域Qに追加オブジェクト(特色オブジェクト42)を容易に生成することができる。
また、情報処理装置10は、上記効果に加えて、原稿データ30に含まれる画像オブジェクト40の特定された領域Qに、選択的に特色オブジェクト42を一括して生成することができる。また、情報処理装置10では、上記効果に加えて、ユーザによる操作負荷の軽減を図ることができる。
画像オブジェクト40は、互いに設定内容の少なくとも一部の異なる複数の領域を含む。
対象箇所指定部11Aは、画像オブジェクト40を含む画像データ(原稿データ30)における、追加オブジェクト(特色オブジェクト42)を重ねる対象箇所Pを指定する。第2の生成部11Bは、画像データ(原稿データ30)における、対象箇所Pの画像オブジェクト40の設定内容を規定した、フィルタ情報を生成する。
このように、第2の生成部11Bが、対象箇所Pに応じたフィルタ情報を生成する。このため、ユーザは、特色オブジェクト42を重ねる対象となる対象箇所Pを指定するだけで、操作制御部11が、フィルタ情報を自動で生成する。よって、ユーザは、特色オブジェクト42を重ねる箇所の詳細な設定内容を意識することなく、特色オブジェクト42を重ねる対象の領域Qが、操作制御部11によって特定される。
対象箇所Pは、点または所定範囲である。
第2の生成部11Bは、第1の取得部11Gと、第2の取得部11Hと、フィルタ生成部11Iと、を含む。第1の取得部11Gは、原稿データ30における、対象箇所Pに位置する画像オブジェクト40を取得する。第2の取得部11Hは、取得した画像オブジェクト40における、対象箇所Pに設定された設定内容を取得する。フィルタ生成部11Iは、取得した設定内容を規定したフィルタ情報を生成する。
表示制御部14は、フィルタ情報を表示する。
このため、情報処理装置10は、上記効果に加えて、フィルタ情報の設定内容をユーザに視認可能に提供することができる。
変更指定部11Cは、フィルタ情報の変更情報を指定する。特定部13Aは、変更情報に応じた変更後のフィルタ情報に規定された設定内容の設定された、画像オブジェクト40の領域Qを特定する。
このため、対象箇所Pに応じて生成されたフィルタ情報を、ユーザの所望の内容に、容易に変更することができる。また、情報処理装置10は、上記効果に加えて、ユーザによる特殊な操作を必要とせず、特色オブジェクト42を重ねる領域Qを容易に絞り込むことができる。
変更指定部11Cは、1または複数の設定項目の設定値を示す設定内容を規定したフィルタ情報における、設定項目の設定値の変更、フィルタ情報の規定対象外とする設定項目の指定、および、フィルタ情報の規定対象とする新たな設定項目の追加、の少なくとも1つを、変更情報として指定する。
特定条件指定部11Dは、フィルタ情報に規定された設定内容を特定対象とすることを示す対象指定、または、フィルタ情報に規定された設定内容を特定対象外とすることを示す対象外指定、を示す特定条件を指定する。特定部13Aは、特定条件が対象指定を示す場合、原稿データ30に含まれる画像オブジェクト40から、フィルタ情報に規定された設定内容の設定された、全ての画像オブジェクト40の領域Qを特定する。特定部13Aは、特定条件が対象外指定を示す場合、原稿データ30に含まれる画像オブジェクト40から、フィルタ情報に規定された設定内容が設定されていない、画像オブジェクト40の領域Qを特定する。
設定項目は、サイズ、形、色、フォント、スタイル、文字飾り、および位置、の少なくとも1つを示す。
このため、情報処理装置10は、これらの様々な設定項目の設定された所望の領域Qに、特色オブジェクト42を重ねて生成することができる。
第2の生成部11Bは、画像データ(原稿データ30)における、対象箇所Pの画像オブジェクト40の設定内容と、該画像オブジェクト40の種類と、を規定したフィルタ情報を生成する。特定部13Aは、原稿データ30に含まれる画像オブジェクト40から、フィルタ情報に規定された種類の画像オブジェクト40であって、フィルタ情報に規定された設定内容の設定された、全ての画像オブジェクト40の領域Qを特定する。
第1の生成部13Bは、特定された領域Qごとに、該領域Qと同じ形状であり、且つ、該領域Q上に重なる追加オブジェクト(特色オブジェクト42)を生成する。
原稿データ30は、PDF形式のデータである。
追加オブジェクト(特色オブジェクト42)は、特色で表されるオブジェクトである。
本実施の形態の情報処理方法は、追加オブジェクト(特色オブジェクト42)を生成する領域の設定内容を規定したフィルタ情報を用いて、原稿データ30に含まれる画像オブジェクト40から、該フィルタ情報に規定された設定内容の設定された全ての画像オブジェクト40の領域Qを特定するステップと、特定された領域Q上に重なる追加オブジェクト(特色オブジェクト42)を生成するステップと、を含む。
本実施の形態のプログラムは、追加オブジェクト(特色オブジェクト42)を生成する領域の設定内容を規定したフィルタ情報を用いて、原稿データ30に含まれる画像オブジェクト40から、該フィルタ情報に規定された設定内容の設定された全ての画像オブジェクト40の領域Qを特定するステップと、特定された領域Q上に重なる追加オブジェクト(特色オブジェクト42)を生成するステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上述の実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。本発明は、上述の実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上述の実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。