JP2011110780A - 熱収縮性積層フィルム、該フィルムを用いた成形品、熱収縮性ラベル及び容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】A層/B層/A層の2種3層の構成からなるフィルムを少なくとも一方向に延伸してなる熱収縮性積層フィルムにおいて、A層をポリエステル系樹脂を主成分する樹脂組成物で構成し、B層をスチレン単位が5質量%以上90質量%以下、共役ジエン単位が5質量%以上30質量%以下、無水マレイン酸単位が0.2質量%以上2.0質量%以下、エチレンテレフタレート単位が0質量%以上40質量%以下の樹脂組成物で構成し、80℃の温水中に10秒間浸漬したときの主収縮方向における熱収縮率を30%以上とする。
【選択図】なし
Description
A層:ポリエステル系樹脂を主成分として含有する樹脂組成物
B層:スチレン単位45質量%以上90質量%以下、共役ジエン単位5質量%以上30質量%以下、無水マレイン酸単位0.2質量%以上2.0質量%以下、及びエチレンテレフタレート単位0質量%以上40質量%以下を含有する樹脂組成物
本発明のフィルムは、下記の成分からなるA層及びB層を、A層/B層/A層の順に積層させたフィルムを少なくとも一方向に延伸してなる熱収縮性積層フィルムであって、80℃の温水中に10秒間浸漬したときの主収縮方向における熱収縮率が30%以上であることを特徴とする熱収縮性積層フィルムである。
本発明のフィルムは、A層がポリエステル系樹脂を主成分として含有する樹脂組成物で構成される。
本発明のフィルムで用いられるポリエステル系樹脂は、フィルムに剛性と耐破断性と低温収縮性を付与しつつ、自然収縮を抑えることができる。本発明において好適なポリエステル系樹脂は、ジカルボン酸残基とジオール残基とから誘導されるポリエステル系樹脂である。ジカルボン酸残基の例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2−クロロテレフタル酸、2,5−ジクロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、4,4−スチルベンジカルボン酸、4,4−ビフェニルジカルボン酸、オルトフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、ビス安息香酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メタン、アントラセンジカルボン酸、4,4−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4−ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−Naスルホイソフタル酸、エチレン−ビス−p−安息香酸等の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカン二酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸またはそれらのエステル誘導体から誘導される残基が挙げられる。これらのジカルボン酸残基は、1種を単独で、または2種以上を含有していてもよい。中でもテレフタル酸残基とエチレングリコール残基とを含むポリエステル樹脂が好適に用いられる。
本発明のフィルムのB層は、スチレン単位、共役ジエン単位、無水マレイン酸単位、及びエチレンテレフタレート単位を含み、これらの単位で構成される樹脂組成物で構成される。
本発明のフィルムのB層で用いられるポリスチレン系樹脂は、スチレン系炭化水素と共役ジエン系炭化水素とのブロック共重合体(但し、スチレン−無水マレイン酸共重合体は除く。)が好適に用いられる。スチレン系炭化水素としては、例えばポリスチレン、ポリ(p−、m−またはo−メチルスチレン)、ポリ(2,4−、2,5−、3, 4−または3,5−ジメチルスチレン)、ポリ(p−t−ブチルスチレン)等のポリアルキルスチレン;ポリ(o−、m−またはp−クロロスチレン)、ポリ(o−、m−またはp−ブロモスチレン)、ポリ(o−、m−またはp−フルオロスチレン)、ポリ(o−メチル−p−フルオロスチレン)等のポリハロゲン化スチレン;ポリ(o−、m−またはp−クロロメチルスチレン)等のポリハロゲン化置換アルキルスチレン;ポリ(p−、m−またはo−メトキシスチレン)、ポリ(o−、m−またはp−エトキシスチレン)等のポリアルコキシスチレン;ポリ(o−、m−、またはp−カルボキシメチルスチレン)等のポリカルボキシアルキルスチレン;ポリ(p−ビニルベンジルプロピルエーテル)等のポリアルキルエーテルスチレン;ポリ(p−トリメチルシリルスチレン)等のポリアルキルシリルスチレン;さらにはポリビニルベンジルジメトキシホスファイド等が挙げられる。該スチレン系炭化水素ブロックは、これらの単独重合体、共重合体及び/またはスチレン系炭化水素以外の共重合可能なモノマーをブロック内に含んでいてもよい。
本発明のフィルムのB層で用いられるスチレン−無水マレイン酸共重合体は、構成モノマー単位として、スチレン系モノマーと無水マレイン酸モノマーを必須成分として含む共重合体である。
本発明のフィルムは、さらにB層にポリエステル系樹脂を0質量%以上40質量%以下の含有率で含ませることができる。
本発明のフィルムは、上述した成分のほか、本発明の効果を著しく阻害しない範囲で、成形加工性、生産性及び熱収縮性フィルムの諸物性を改良・調整する目的で、各層に可塑剤及び/または粘着付与樹脂を、各層を構成する樹脂組成物の総量を100質量%とした場合に、1質量%以上、好ましくは2質量%以上、さらに好ましくは3質量%以上であり、かつ10質量%以下、好ましくは8質量%以下、さら好ましくは5質量%以下の範囲で含有させることができる。可塑剤及び/または粘着付与樹脂の含有率が樹脂総量に対して10質量%以下であれば、溶融粘度の低下や耐熱融着性の低下が小さく、自然収縮も起こりにくい。さらに、本発明のフィルムは、前記可塑剤及び粘着付与樹脂以外にも目的に応じて各種の添加剤、例えば紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、加水分解防止剤、安定剤、着色剤、帯電防止剤、滑剤、無機フィラーなどを各用途に応じて適宜添加することができる。
次に、本発明の好適な実施形態であるA層/B層/A層の2種3層構成のフィルムについて説明する。
本発明のフィルムは、80℃の温水中に10秒間浸漬したときの主収縮方向における熱収縮率が30%以上、好ましくは35%以上、さらに好ましくは40%以上であり、かつ70%以下、好ましくは65%以下、さらに好ましくは60%以下である。80℃温水中の主収縮方向における熱収縮率が30%未満であると、本発明のフィルムを熱収縮性ラベルとして容器の首部や天面に装着した場合に熱収縮が不十分となり、また熱収縮率が70%を超えると、容器の胴部を被覆するのに必要な収縮率よりもフィルムの収縮率が過剰となり、その結果、急激な収縮によるシワやアバタ等の異常が発生しやすく、美麗な収縮仕上がりが得られにくいため好ましくない。
本発明のフィルムの透明性は厚さが40μmとした場合に、JIS K7105に準拠して測定されたヘイズ値により評価され、ヘイズ値は10%以下であることが好ましく、9%以下であることがより好ましく、8%以下であることがさらに好ましく、6%未満がさらに好ましい。ヘイズ値が10%以下であれば、良好な透明性を得られ、美麗な印刷等が可能となる。
本発明のフィルムは、少なくとも一方向に延伸して熱収縮性フィルムに成形し、該熱収縮性フィルムから主収縮方向150mm、主収縮方向と直交する方向15mmの大きさで試験片を採取した後、該試験片の主収縮方向の端面から前記A層の一部を剥離して前記A層側に剥離部を形成し、この剥離部と前記B層の被剥離部とを引張試験機のチャックでそれぞれ挟み、主収縮方向に対する試験速度100mm/minで180°剥離試験を行ったときの層間剥離強度が1N/15mm幅以上、好ましくは1.3N/15mm幅以上、さらに好ましくは1.5N/15mm幅以上である。本発明のフィルムは、熱収縮性フィルムに成形した場合の層間剥離強度が1N/15mm幅以上であるため、輸送時の振動や、爪等の引っ掻きによる層間剥離が生じる等のトラブルが生じることもない。
本発明のフィルムは、B層と、該B層の両面側に配設されるA層を同時または逐次的に積層して積層フィルムを作製し、次いで該積層フィルムを加熱し、少なくとも1軸方向に延伸して得られる。
本発明のフィルムは、成形し、または必要に応じて印刷層、蒸着層その他機能層を形成することにより、容器等の被覆フィルム、結束バンド、外装用フィルムなどの様々な成形品として用いることができる。特に本発明のフィルムを食品容器(例えば清涼飲料水用または食品用のPETボトル、ガラス瓶、好ましくはPETボトル)用の熱収縮性ラベル、例えば複雑な形状(中心がくびれた円柱、角のある四角柱、五角柱、六角柱など)にも使用することができる。
なお、実施例に示す測定値及び評価は次のように行った。実施例では、積層フィルムの引き取り(流れ)方向を「MD」、それと直交する方向を「TD」と記載する。
(1)熱収縮率
本発明のフィルムをMD20mm、TD100mmの大きさに切り取り、TDの収縮量を80℃の温水バスに10秒間浸漬し、測定した。熱収縮率は、収縮前の原寸に対する収縮量の比率を%値で表示した。
本発明のフィルムを熱収縮性フィルムに成形し、得られたフィルムから主収縮方向150mm、主収縮方向と直交する方向15mmの大きさで試験片を採取した後、該試験片の主収縮方向の端面から前記A層の一部を剥離して前記A層に剥離部を形成し、この剥離部と前記B層側の被剥離部とを引張試験機のチャックでそれぞれ挟み、主収縮方向に対する試験速度100mm/minで180°剥離試験を行った。剥離試験にて得られる荷重がある程度一定となったところの平均値を層間剥離強度として評価した。
◎:層間剥離強度が1.3N/15mm幅以上
○:層間剥離強度が1.0N/15mm幅以上1.3N/15mm幅未満
×:層間剥離強度が1.0N/15mm幅未満
JIS K7105に準拠して厚み40μmのフィルムのヘイズ値を測定し、透明性を評価した。
◎:ヘイズ値が6%未満
○:ヘイズ値が6%以上10%以下
×:ヘイズ値が10%を超える
本発明のフィルムのフィルムエッジをトリミングし、MD10m、TD500mmのフィルムロール内に存在するフィッシュアイを目視にて数え、評価を実施した。
○:フィッシュアイ個数が100個未満
△:フィッシュアイ個数が100個以上500個未満
×:フィッシュアイ個数が500個以上
−:未測定
(ポリエステル系樹脂)
・共重合ポリエステル1(商品名;SKYGREEN PETG S2008(SK Chemicals社製)、以下「PEs(1)」と略する。)
(ポリスチレン系樹脂(スチレン−無水マレイン酸共重合体を除く))
・スチレン−ブタジエン共重合体1(スチレン/ブタジエン=90/10(質量%)、貯蔵弾性率E’(0℃):3.15×109Pa、損失弾性率E”のピーク温度55℃)、以下「PS(1)」という。)
・スチレン−ブタジエン共重合体2(商品名;DK−11(シェブロンフィリップス社製)、以下「PS(2)」という。)
(スチレン−無水マレイン酸共重合体)
・スチレン−無水マレイン酸共重合体1(スチレン/無水マレイン酸=90/10(質量%)、貯蔵弾性率E’(0℃):3.44×109Pa、損失弾性率E”のピーク温度120℃、MFR:2.0(230℃、2.16kg)、以下「SMA(1)」という。)
・スチレン−無水マレイン酸共重合体2(スチレン/無水マレイン酸=84/16(質量%)、貯蔵弾性率E’(0℃):3.38×109Pa、損失弾性率E”のピーク温度134℃、MFR:2.0(230℃、2.16kg)、以下「SMA(2)」という。)
・スチレン−無水マレイン酸共重合体3(スチレン/無水マレイン酸=78/22(質量%)、商品名;XiranSZ22110(POLYSCOPE社製)、以下「SMA(3)」という。)
・スチレン−無水マレイン酸共重合体4(スチレン/無水マレイン酸=74/26(質量%)、商品名;XiranSZ26120(POLYSCOPE社製)、以下「SMA(4)」という。)
(スチレン・2−イソプロペニル−2−オキサゾリン共重合体)
・オキサゾリン基含有スチレン系共重合体(スチレン/2−イソプロペニル−2−オキサゾリン=95/5、商品名;エポクロスRPS−1005(日本触媒社製)、以下「RPS(1)」という。)
2台の単軸押出機(三菱重工業社製)より溶融させた各層の樹脂を、2種3層用フィードブロック導管にて合流させた後、Tダイにより、A層/B層/A層の積層シートの製膜が可能な設備において、A層を形成する単軸押出機に、ポリエステル系樹脂「PEs(1)」を導入し、B層を形成する単軸押出機に、予めペレット化した混合樹脂組成物(PS(1)39質量%、PS(2)59質量%、SMA(1)2質量%)を導入し、各押出機設定温度210℃で溶融混合後、各層の厚みが、A層/B層/A層=25μm/150μm/25μmとなるよう共押出し、60℃のキャストロールで引き取り、冷却固化させて幅200mm、厚さ200μmの未延伸積層シートを得た。次いで、京都機械株式会社製フィルムテンターにて、予熱温度90℃、延伸温度88℃で横一軸方向に5.0倍延伸後、60℃にて熱処理を行い、厚さ40μmの熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
表1に示すように、PS(1)39質量%、PS(2)58質量%、SMA(1)3質量%にて予めペレット化した混合樹脂組成物をB層に用いた以外は、実施例1と同様の手法により、熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
表1に示すように、PS(1)38質量%、PS(2)57質量%、SMA(1)5質量%にて予めペレット化した混合樹脂組成物をB層に用いた以外は、実施例1と同様の手法により、熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
表1に示すように、PS(1)36質量%、PS(2)54質量%、SMA(1)10質量%にて予めペレット化した混合樹脂組成物をB層に用いた以外は、実施例1と同様の手法により、熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
表1に示すように、PS(1)28質量%、PS(2)42質量%、SMA(1)10質量%、PEs(1)20質量%にて予めペレット化した混合樹脂組成物をB層に用いた以外は、実施例1と同様の手法により、熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
表1に示すように、PS(1)24質量%、PS(2)36質量%、SMA(1)10質量%、PEs(1)30質量%にて予めペレット化した混合樹脂組成物をB層に用いた以外は、実施例1と同様の手法により、熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
表1に示すように、PS(1)34質量%、PS(2)51質量%、SMA(2)10質量%、PEs(1)5質量%にて予めペレット化した混合樹脂組成物をB層に用いた以外は、実施例1と同様の手法により、熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
表1に示すように、PS(1)32質量%、PS(2)48質量%、SMA(2)10質量%、PEs(1)10質量%にて予めペレット化した混合樹脂組成物をB層に用いた以外は、実施例1と同様の手法により、熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
表1に示すように、PS(1)20質量%、PS(2)30質量%、SMA(2)10質量%、PEs(1)40質量%にて予めペレット化した混合樹脂組成物をB層に用いた以外は、実施例1と同様の手法により、未延伸積層シートを得た。次いで、実施例1と同様の延伸条件では、延伸応力が高くなり、用いた延伸設備の許容負荷を超えたため、実施例1で用いたものと同様の延伸設備にて、予熱温度95℃、延伸温度95℃で横一軸方向に5.0倍延伸後、60℃にて熱処理を行い、厚さ40μmの熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
表1に示すように、PS(1)38質量%、PS(2)57質量%、SMA(3)5質量%にて予めペレット化した混合樹脂組成物をB層に用いた以外は、実施例1と同様の手法により、熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
表1に示すように、PS(1)38質量%、PS(2)57質量%、SMA(4)5質量%にて予めペレット化した混合樹脂組成物をB層に用いた以外は、実施例1と同様の手法により、熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
表1に示すように、PS(1)40質量%、PS(2)60質量%にて予めペレット化した混合樹脂組成物をB層に用いた以外は、実施例1と同様の手法により、熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
表1に示すように、PS(1)32質量%、PS(2)48質量%、PEs(1)20質量%にて予めペレット化した混合樹脂組成物をB層に用いた以外は、実施例1と同様の手法により、熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
表1に示すように、PS(1)40質量%、PS(2)59質量%、SMA(1)1質量%にて予めペレット化した混合樹脂組成物をB層に用いた以外は、実施例1と同様の手法により、熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
表1に示すように、PS(1)24質量%、PS(2)36質量%、SMA(1)25質量%、PEs(1)15質量%にて予めペレット化した混合樹脂組成物をB層に用いた以外は、実施例1と同様の手法により、熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
表1に示すように、PS(1)20質量%、PS(2)30質量%、SMA(1)50質量%にて予めペレット化した混合樹脂組成物をB層に用いた以外は、実施例1と同様の手法により、未延伸積層シートを得た。次いで、実施例1と同様の延伸条件では、フィルムが破断したため、実施例1で用いたものと同様の延伸設備にて、予熱温度96℃、延伸温度94℃で横一軸方向に5.0倍延伸後、60℃にて熱処理を行い、厚さ40μmの熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
表1に示すように、PS(1)24質量%、PS(2)36質量%、SMA(2)20質量%、PEs(1)20質量%にて予めペレット化した混合樹脂組成物をB層に用いた以外は、実施例1と同様の手法により、未延伸積層シートを得た。次いで、実施例1で用いたものと同様の延伸設備にて、予熱温度96℃、延伸温度94℃で横一軸方向に5.0倍延伸後、60℃にて熱処理を行い、厚さ40μmの熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
表1に示すように、PS(1)20質量%、PS(2)30質量%、SMA(2)50質量%にて予めペレット化した混合樹脂組成物をB層に用いた以外は、実施例1と同様の手法により、未延伸積層シートを得た。次いで、実施例1と同様の延伸条件では、フィルムが破断したため、実施例1で用いたものと同様の延伸設備にて、予熱温度96℃、延伸温度94℃で横一軸方向に5.0倍延伸後、60℃にて熱処理を行い、厚さ40μmの熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
表1に示すように、PS(1)8質量%、PS(2)12質量%、SMA(2)80質量%にて予めペレット化した混合樹脂組成物をB層に用いた以外は、実施例1と同様の手法により、未延伸積層シートを得た。次いで、実施例1で用いたものと同様の延伸設備にて、予熱温度100℃、延伸温度98℃で横一軸方向に5.0倍延伸後、60℃にて熱処理を行ったが、フィルムが破断した。評価結果を表1に示す。
表1に示すように、PS(1)36質量%、PS(2)54質量%、SMA(3)10質量%にて予めペレット化した混合樹脂組成物をB層に用いた以外は、実施例1と同様の手法により、熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
表1に示すように、PS(1)36質量%、PS(2)54質量%、SMA(4)10質量%にて予めペレット化した混合樹脂組成物をB層に用いた以外は、実施例1と同様の手法により、熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
表1に示すように、PS(1)38質量%、PS(2)57質量%、PPS(1)5質量%にて予めペレット化した混合樹脂組成物をB層に用いた以外は、実施例1と同様の手法により、熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
また、B層に無水マレイン酸単位ではなく、オキサゾリン基単位を有するフィルム(比較例11)では、A層との接着強度の向上傾向は見られるものの、不十分であることが明らかとなるとともに、フィルムにフィッシュアイと呼ばれる異物が数多く点在し、印刷時のインキ飛び(いわゆるトラッピング)が生じる可能性が示唆された。これは、オキサゾリン基単位の過度な反応性に由来すると推測している。一方、無水マレイン酸単位を有するフィルム(実施例3、実施例5)では、上記のようなフィッシュアイはほとんど生じず、優れた印刷適性を有するフィルムであることが分かる。
これらは、本発明の熱収縮性積層フィルムを本発明の規定する範囲に調整することにより達成できる効果である。
Claims (9)
- 下記の成分からなるA層及びB層を、A層/B層/A層の順に積層させたフィルムを少なくとも一方向に延伸してなる熱収縮性積層フィルムであって、
80℃の温水中に10秒間浸漬したときの主収縮方向における熱収縮率が30%以上であることを特徴とする熱収縮性積層フィルム。
A層:ポリエステル系樹脂を主成分として含有する樹脂組成物
B層:スチレン単位45質量%以上90質量%以下、共役ジエン単位5質量%以上30質量%以下、無水マレイン酸単位0.2質量%以上2.0質量%以下、及びエチレンテレフタレート単位0質量%以上40質量%以下を含有する樹脂組成物 - 前記B層を構成する樹脂組成物が、ポリスチレン系樹脂(但し、スチレン−無水マレイン酸共重合体は除く。)50質量%以上98質量%以下、スチレン−無水マレイン酸共重合体2質量%以上20質量%以下、及びポリエステル系樹脂0質量%以上40質量%以下を混合した樹脂組成物である請求項1に記載の熱収縮性積層フィルム。
- 前記B層に含まれるポリスチレン系樹脂が、スチレン系炭化水素−共役ジエン炭化水素共重合体である請求項2に記載の熱収縮性積層フィルム。
- 前記A層に含まれるポリエステル系樹脂が、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸に由来する成分を含み、かつ、ジオール成分としてエチレングリコール及び1,4−シクロヘキサンジメタノールに由来する成分を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の熱収縮性積層フィルム。
- 主収縮方向150mm、主収縮方向と直交する方向15mmの大きさで試験片を採取した後、この試験片の主収縮方向の端面から前記A層の一部を剥離して前記A層側に剥離部を形成し、この剥離部と前記B層側の被剥離部とを引張試験機のチャックでそれぞれ挟み、主収縮方向に対する引張速度100mm/minで180°剥離試験を行ったときの層間剥離強度が1N/15mm幅以上であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の熱収縮性積層フィルム。
- JIS K7105に準拠したヘイズ値が10%以下であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の熱収縮性積層フィルム。
- 請求項1から6のいずれかに記載の熱収縮性積層フィルムを基材としてなる成形品。
- 請求項1から6のいずれかに記載の熱収縮性積層フィルムを基材としてなる熱収縮性ラベル。
- 請求項7に記載の成形品、又は請求項8に記載の熱収縮性ラベルを装着した容器。
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