JP2011062263A - 車椅子収納装置及び車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】車椅子をコンパクトに車室内に収納することができる車椅子収納装置及び車両を提供する。
【解決手段】車椅子収納装置10を、車椅子5を支持する支持部11と、車両高さ方向に沿った軸の回りに支持部11を回動する第1の回動機構12と、第1の回動機構12を支持するアーム部14と、車両前後方向に沿った軸の回りにアーム部14を回動する第2の回動機構15と、で構成する。第1の回動機構12は、第2の回動機構15がアーム部14を立ち上げた状態では支持部11をアーム部14より後側に向け、第2の回動機構15がアーム部14を倒した状態では支持部11を車幅方向外側に向ける。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両に車椅子をコンパクトに収納することができる車椅子収納装置とその車椅子収納装置を備えた車両とに関する。
車椅子を自動車に載せる手法として、車両ルーフに取り付けたキャリアに収納ケースを搭載しておき、車椅子を昇降させて収納ケースから折り畳んだ車椅子を出し入れする方法がある(例えば特許文献1)。しかし、車両の全高が上がり、重心が高くなるばかりか、走行による空気抵抗、横風の影響も受けやすい。そこで、車室内に車椅子を収納するための装置が開発されている。
例えば、車室内において一列目シートと二列目シートの間で床面に車椅子車載装置を配置して車椅子を車幅方向に出し入れすることが考えられている(例えば特許文献2及び4)。特許文献2に開示されている装置では、運転席後部に略車幅方向に沿って自動車開口部に端部を向けて床面上にガイドレールを設けておき、上部に湾曲された車椅子載置アームと、ガイドレールに沿って往復移動されかつ車椅子載置アームの一端に取り付けられる移動装置と、を設けている。この装置では、確かに、車椅子を車両の二列目シートの足元に収納することができるが、車椅子利用者が運転者である場合には非常に労力や手間がかかる。例えば、車椅子利用者が運転席に移った後、車両の外側を向いて車椅子を自分で折り畳み、かつ車椅子車載装置に向くように車椅子を揃えて、車椅子を車椅子車載装置に載せなければならない。車椅子を車両から降ろす場合も同様である。そこで、特許文献3では、特許文献2に開示されている装置を改良し、ガイドレールを車両デッキで運転席後部から斜め後方のコーナー部に向けて配置した車椅子収納装置が開示されている。また、特許文献4に開示されている装置では、車椅子側に専用部品を設ける必要がある。このように、特殊な専用部品を用いることにより、車椅子の改造が必要となっている。
上述のように車椅子を車室内で移動するために車両床面側にレールなどのガイド部材を配設せず、車両室内のルーフ側にガイド部材を配設することも考えられている。例えば、特許文献5に開示されている装置では、車室内の上部に配置されるレールと、そのレールを案内して移動させると共に車椅子を昇降させるリフト装置と、を備え、このリフト装置を、車椅子に着脱される連結手段と、先端に連結手段が連結されている条体と、この条体を巻き取るドラム及びこのドラムを駆動する駆動装置とで構成する。これにより、車椅子を車外から車室内に上げたり、車室内で車椅子を寝かしたり起こしたり、移動させたり、車室内から車外に下ろしたりするときに、操作者に加わる車椅子の重量を軽減させている。特許文献5に開示されている装置では、レールは、自動車の運転席側のドア近傍から運転席の上を横断した後、助手席上で湾曲して後部左座席の上方を通り、後部左座席後方のリアウインドウの近くまで設けられている。
特開平11−20554号公報 特開2000−108770号公報 特開2009−18689号公報 特開2006−102214号公報 特開平10−129335号公報
しかしながら、特許文献2乃至5に開示されている装置では、車椅子をコンパクトに車室内に収納することができない。例えば特許文献2に開示されている装置では、車幅方向で第2列目のシートのうち右側座席から左側座席にわたってガイドレールが配設されており、第2列目シートを有効活用することができない。その点、特許文献3では第2列目シートのうち左側座席には人が着座することはできる。しかし、第3列目シートは有効活用することができない。
ところで、通常、車椅子利用者が一人で自動車を運転する場合、車椅子利用者自身が車椅子を自動車に収納することが必要である。車椅子の車両への収納、取り出しの際には、車椅子利用者には健常者と比べてより労力が伴う。そのため、車椅子の車両への収納、取り出しは、可及的に労力や手間がかからないようにすべきである。
特許文献5に開示されている装置では、車両から車椅子を収納したり取り出したりする際に、車椅子が運転席の頭上を移動するため、運転者は自分の姿勢を大きく変えなければならない。しかも、収納時には、運転席のシートバックを倒す必要があるため、車椅子利用者が自分一人で自動車を運転する場合には適さない。特に降雨などにより車椅子に泥などが付着している場合には、車椅子利用者に汚れが付着する。この装置を車両に組み付け搭載する場合、車種によっては車室内での収納軌跡、即ちレールの形状を修正する必要がある。レールの形状が複雑になると、レールの単価そのものが高くなる。また、レールなどの部品が運転席頭上に常に配置されているため、運転操作の自由度も高くない。
特許文献3に開示されている装置は、特許文献2に開示されている装置を改良したものであるが、車椅子を車内に収納した後に車椅子を収納装置に引っ掛ける必要があるため、腕が不自由な車椅子利用者にとってはその引っ掛け作業が困難である。
車椅子を車室内に収納する特許文献2〜5の何れの装置においても、車椅子をそのまま載せたり吊るしたりしているので、車椅子のタイヤなどが泥で汚れている場合には、車室内も泥で汚れてしまう。
本発明は、以上のような各種の課題に鑑み、車椅子をコンパクトに車室内に収納することができる車椅子収納装置及び車両を提供することを目的とする。そして、付随的に、車椅子利用者自らが車椅子を簡便に手間や労力をかけないで一人で車椅子を車室外に出し入れすることができる車椅子収納装置及び車両を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明における車椅子収納装置は、車椅子を支持する支持部と、車両高さ方向に沿った軸の回りに該支持部を回動する第1の回動機構と、第1の回動機構を支持するアーム部と、車両前後方向に沿った軸の回りにアーム部を回動する第2の回動機構と、を備え、第1の回動機構は、第2の回動機構がアーム部を立ち上げた状態では支持部を上記アーム部より後側に向け、第2の回動機構がアーム部を倒した状態では支持部を車幅方向外側に向ける、という特徴を有する。
上記目的を達成するために、本発明における車両は、本発明における車椅子収納装置が前列シートの後方床面に取り付けられており、アーム部が車幅外向きの方向に向いて倒れるように配置され、第2の回動機構がアーム部を立ち上げた状態においては支持部がアーム部よりも後方側で車椅子を支持する、という特徴を有する。
上記車両において、好ましくは、支持部が車椅子を収容する収容体であり、その収容体には車椅子を出し入れするための開口を有しており、第1の回動機構は、第2の回動機構がアーム部を倒した状態においては、開口を車両前方に向ける。
本発明による車椅子収納装置によれば、第1の回動機構が支持部を車両高さ方向に沿った軸の回りに回動し、第2の回動機構が支持部及び第1の回動機構を車両前後方向に沿う軸回りに回動する、という二軸で支持部を回動するので、車椅子収納装置が極めてコンパクトになる。よって、車椅子収納装置を前列シートと後列シートとの間で前列シートよりに組み付けることで、車室内を有効利用することができる。
本発明による車両によれば、コンパクト化した車椅子収納装置を前列シートの後方床面に、アーム部を車幅外向きの方向に向けて取り付けているので、車両室内における車椅子収納装置に要する領域を出来るだけ小さくすることができる。よって、車椅子収納装置を設置していない側の後列シートや、その他の後列シート例えば第三列シートを有効に利用することができる。
特に好ましい車両においては、支持部が車椅子を収容する収容体であるので、車椅子のキャスターや車輪に付着した泥などにより車室内が汚れることがなく、しかも、アーム部が倒れている状態では、車椅子収容体の開口が車両前方を向いているので、車椅子利用者はドライバーシートに移ったのち車椅子を折り畳んで後ろに押すという動作だけで、車椅子収容体に収めることができ、あとは、第1及び第2の回動機構により車椅子収容体を車両室内にコンパクトに収納することができる。
本発明の実施形態に係る車椅子収納装置について車両に搭載した状態を示す斜視図である。 図1における車椅子収納装置を示す斜視図である。 図1における車椅子収納装置における支持部としての車椅子収容体を示す斜視図である。 (A)は図3におけるフレームを模式的に示す斜視図で、(B)はフレームをなすフレーム材の連結部を模式的に示す断面図である。 (A)及び(B)は何れも下側アーム部材と伝達部材としてのレバーとの関係を模式的に示す斜視図である。 第2の回動機構によるアーム部の動作を模式的に示す図である。 (A)(B)はそれぞれ第1の回動機構の別形態による回動の様子を示す図である。 (A)、(B)、(C)の各図は、線状体のうち袋体の開口周りの部分の長さを調整するための手段を模式的に示す図である。 図1に示す車椅子収納装置による車椅子収容体の動きを模式的に示す図である。 図1に示す車椅子収納装置を搭載した車両による車椅子の収納方法についての工程の前半を示す図である。 図1に示す車椅子収納装置を搭載した車両による車椅子の収納方法についての工程の後半を示す図である。 図11(B)の状態における車椅子収容体を模式的に示し、(A)は図11(B)の状態において車両後方から見た図、(B)は図11(B)の状態において車幅左方向から見た図である。
1:車両
1A:スライドドア
2:前列シート
3:後列シート
5:車椅子
5A:フロントキャスター
5B:車輪
5C:シートバック
10:車椅子収納装置
11:支持部
12:第1の回動機構
12A:回動軸部材
12B:電動モータ
12C:引っ張りバネ
12D:固定具
12E:ワイヤー
13:ケース
13A:上側の軸部
13B:下側の軸部
13C:コーナー部
13D:貫通穴
14:アーム部
14A:上側アーム部材
14B:下側アーム部材
15:第2の回動機構
16:本体ケース
16A:上側アーム支持部
16B:下側アーム支持部
16C:開口
16D:設置金具
16E 壁部
16F:固定穴
16G:折り返し軸部
17:アクチュエータ
17A:アクチュエータ本体部
17B:作動部
17C,17D:回動軸
18,18A,18B:レバー(伝達部材)
20:車椅子収容体
20A:底面部
21:開口
22X,22Y,22Z,22U:コーナー部
22:袋体
22A:取り出し口
23:フレーム
23A,23B:縦フレーム部
23C,23D:横フレーム部
23E:装着用取付部
24,25:フレーム材
24A,25A:連結部
24B:貫通穴
25B:係合突出部
26:横フレーム部の端部
27:線状体
30:アタッチメント
31:回転ローラー
31A,31B:取付具
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を幾つか説明するが、本発明を本質的に変更しない範囲において適宜変更することができることは言うまでもない。
〔車椅子収納装置が搭載されている車両の全体的な構成について〕
図1は本発明の実施形態に係る車椅子収納装置10について車両1に搭載した状態を示す斜視図であり、図2は図1における車椅子収納装置10を示す斜視図、図3は図1において、車椅子収納装置10における支持部11としての車椅子収容体20を示す斜視図である。図中、Frは車両前方、LHは車幅左方向、Upは鉛直方向を示す記号である。
本発明の実施形態に係る車椅子収納装置10は、図2に示すように、車椅子5を支持する支持部11と、支持部11を第1の軸回りに回動する第1の回動機構12と、第1の回動機構12を収容するケース13と、ケース13を先端側に取り付けたアーム部14と、アーム部14を第2の軸回りに回動する第2の回動機構15と、本体ケース16と、を備える。
ここで、「第1の軸回り」とは、車両1の高さ方向に沿う軸、例えば鉛直軸線を意味する。「第2の軸回り」とは、車両1の前後方向に沿う軸、例えば車両前後に床面と平行に延びる軸線を意味する。何れの場合においても「沿う」とは必ずしもその方向に平行であることを意味せず、多少傾斜していてもよいという意味を包含している。この意味において、第1の回動機構12は支持部11を水平回動する手段であり、第2の回動手段15はアーム部14を上下方向に回動する手段である。
車椅子収納装置10は、図1に示すように、車両1の前列シート2と後列シート3との間において前列シート2側の車両フロアに取り付けられている。この取付けに際しては、前列シート2や後列シート3を車両1に組み付けるボルト孔などを利用してもよい。本発明の実施形態では、図1に示すように、車両1のドライバーが車椅子5の利用者である場合を想定しており、図1に示すようにドライバーシートの後部座席が跳ね上げられており、ドライバーシートの後ろ側に車椅子収納装置10が配置されている。
支持部11としては、図3などに具体的な構造を示すように、車椅子5を収容する籠、即ち車椅子収容体20であることが好ましい。これは車両1のドライバー自身が車椅子5を利用する者である場合を想定しているからである。以下では特に説明がない限り、支持部11が車椅子収容体20である場合について説明する。
〔車椅子収容体について〕
車椅子収容体20は、図3に示すように、車椅子を出し入れするための一つの開口21を有した袋体22と、袋体22に所定の定型性を持たせるフレーム23と、を備えており、袋体22の開口21を囲むように線状体27が設けられており、線状体27の端の一方、好ましくは両方が図3の矢印に沿って延びている。この線状体27が引っ張られることにより、袋体22の開口21が小さくなる。これにより、後述するように、袋体22により車椅子5を立てた状態で保持することができる。フレーム23は、所望の形状を保持するだけでなく、袋体22を補強するためであってもよい。これらの点の詳細については後述することにして、先ず車椅子収容体20の各部の構成について順に説明する。
フレーム23は、複数の縦フレーム部23A,23Bと複数の横フレーム部23C,23Dとが立体格子状に組まれて籠状に形成されている。複数の縦フレーム部23A,23Bのそれぞれは何れも周状をなしており、各縦フレーム部23A,23Bは開口21に平行に互いに離隔して配置されている。複数の横フレーム部23C,23Dのそれぞれは、周状をなしておらず、複数の縦フレーム部23A,23Bとそれぞれ二回ずつ交差して、複数の横フレーム部23C,23Dのそれぞれの各端部が袋体22の開口21に臨んでいる。第1の縦フレーム部23Aと第2の縦リンク部23Bとの間で、かつ第1の横リンク部23Cと第2の横リンク部23Dとの間には装着用取付部23Eが架橋されている。
フレーム23のうち横フレーム部23C,23Dにおいて各端部26は、縦リンク部23A,23Bから開口21側に設けられた延出部、可動片と呼んでもよいが、縦フレーム部23A,23Bと交差して開口21に臨んでおり、各端部26同士は間隔をおいて並んでいる。横フレーム部23C,23Dのうち少なくとも各端部26は弾性部材で構成されていることが好ましい。この場合には各端部26は開口21を閉じないように延出するからである。弾性部材としては例えばゴムなど樹脂を採用することができる。その他、横フレーム部23C,23D全体が鋼材の板材で構成されていても良く、横フレーム部23C,23Dの各端部が板バネ状となり、開口21を閉じないよう力が常に作用している。
図4(A)は図3におけるフレーム23を模式的に示す斜視図であり、図4(B)はフレーム23をなすフレーム材24,25の連結部24A,25Aを模式的に示す断面図である。フレーム23は、図4(A)に示すように、略同形のフレーム材24,25同士を接続してもよい。フレーム材24とフレーム材25とは装着用取付部23Eの有無の点と、連結部24A,25Aが対応するように構成されている点と、で相違しているに過ぎない。
連結部24A,25Aが相互に対応する態様については色々考えられるが、例えば、図4(B)に示すように、一方のフレーム材24における連結部24Aに貫通穴24Bを設け、他方のフレーム材25における連結部25Aには係合突出部25Bを設けておき、貫通穴24Bに係合突出部25Bを挿入して係合しそれらが容易に脱離不能にしてもよい。連結部24A,25A同士を接続する別の態様としては、連結部24A,25Aの対向面に面ファスナをそれぞれ貼り付けておきそれらを係合してもよく、さらに別の態様としては、連結部24A,25Aの双方に貫通穴を穿設し、その双方を合わせてそれらの貫通穴にボルトの軸部を挿入してナットで螺着してもよい。
袋体22は、例えばナイロンやビニールなどの樹脂製や布製などの柔らかいシート材が部分的に張り合わされて開口21を持った所定の定型を有している。袋体22において開口21の回りはその端部を折り返して縁取りがなされており、縁取り部の中空に線状体27としてのワイヤーが挿入されている。線状体27が引っ張られて張力が生じることで、横フレーム部23C,23Dの端部26が復元力に抗して袋体22の開口が小さくなる。線状体27が弛んで張力が生じないと、横フレーム部23C,23Dの端部26が復元力により開いて袋体22の開口21が広がる。
〔アーム部及び本体ケースについて〕
アーム部14は上側アーム部材14Aと下側アーム部材14Bとで平行リンクをなすように構成されている。本体ケース16は一つのコーナー部に開口16Cを有しており、その開口16Cにアーム部14が挿入されている。本体ケース16は開口16Cが車幅外向き、図1に示す例ではLHの方向に向けて設置金具16Dにより車室床面に固定される。本体ケース16において前後の壁部16Eには上側アーム支持部16A、下側アーム支持部16Bが架橋されている。
上下のアーム部材14A,14Bの回動基点側に上下のアーム支持部16A,16Bが挿通しており、上下のアーム部材14A,14Bが上下のアーム支持部16A,16Bに回動可能になっていることで結果として本体ケース16に対して回動可能になっている。上側アーム部材14A,下側アーム部材14Bは、何れも長手方向の寸法(長さ)が調整できるよう、例えばターンバックル方式を採用してもよい。なお、上側アーム支持部16A、下側アーム支持部16Bがアーム部14と一体となって、これらが本体ケース16の前後の壁部16Eに対して回動可能に取り付けられていても構わない。
〔第2の回動機構について〕
本体ケース16内には第2の回動機構15が設けられ、第2の回動機構15は例えば下側アーム支持部16Bを回動しそれによりアーム部14全体が回動する。第2の回動機構15としては、色々考えられる。第2の回動機構15の構成としては、例えば図2に示すように、アクチュエータ本体部17Aから作動部17Bが直線移動するので、この作動部17Bと下側アーム部材14Bの基端側との間に伝達部材としてのレバー18を設けることで、作動部17Bの直線移動をレバー18の回動移動に変換してアーム部14に伝達するとよい。レバー18と作動部17Bとは回動軸17Dにより連結している。
詳細に説明すると、作動部17Bが車幅方向に直線移動するようアクチュエータ本体部17Aを配置し、本体ケース16の前後の壁部16Eに回動軸17Cを架橋して、この回動軸17Cにアクチュエータ本体部17Aの一端部を固定する。作動部17Bには下側アーム支持部16Bと平行に回動軸17Dが設けられており、回動軸17Dによりレバー18と連結している。なお、回動軸17Dは本体ケース16には固定されていない。アクチュエータ本体部17Aから作動部17Bが延出して作動部17Bが直線移動すると、回動軸17Cであるアクチュエータ固定軸部に対してアクチュエータ本体部17Aが揺動し、伝達部材としてのレバー18が下側アーム支持部16Bを中心に回動する。すると、上側アーム部材14A、下側アーム部材14Bがそれぞれ上側アーム支持部16A,下側アーム支持部16Bの回りに回動する。
図5(A)及び(B)は何れも下側アーム部材14Bと伝達部材としてのレバー18との関係を模式的に示す斜視図である。レバー18は、図5(A)に示すように下側アーム部材14Bを挟んで対峙するよう一方のレバー18A及び他方のレバー18Bの一対で構成してもよいし、図5(B)に示すように下側アーム部材14Bの軸に沿って一つのレバー18で構成してもよい。ここで、伝達部材としてのレバー18は下側アーム部材14Bと所定の鈍角をなすように下側アーム部材14Bに溶接などにより取り付けられる。図中、斜線を付した部位が溶接部分を示している。
図6は第2の回動機構15によるアーム部14の動作を模式的に示す図である。第2の回動機構15は例えば前述したように、下側アーム部材14Bの基端部側に伝達部材としてのレバー18が溶接等で固着されており、アクチュエータ本体部17Aは、車幅方向にほぼ平行に寝た状態のレバー18と逆側において、回動軸17Cに対して支持されている。アクチュエータ17はレバー18の先端に回動軸17Dを介在して取り付けられている。
第2の回動機構15が上述したような構成を備えているので、アクチュエータ17において作動部17Bがアクチュエータ本体部17Aから車幅方向に延びたり引っ込んだりして図の矢印Aの方向に往復する。すると、下側アーム支持部16Bに対してレバー18が回動軸17Dと共に図の矢印Bの方向に回動する。それに併せて、アーム部14が下側アーム支持部16Bの軸回りに、矢印Cのように回動する。図中において矢印Dは、後述するように、第1の回動機構12により回動軸部材12Aが回転する方向を示している。また、点線、実線、二点破線は、第2の回動機構15によりレバー18、アーム部14、ケース13がどのように移動するかを示している。
第2の回動機構15は、図示した形態に限定されるものではなく、ギアを介在してもよい。作動部17Bは、空圧、油圧の何れで作動するものであってもよい。さらに、第2の回動機構15は図示を省略するが、電動モータを備えて、ギア等の減速機を介在させて、下側アーム支持部16Bを中心にアーム部14を回動するものであってもよい。
〔第1の回動機構及びケースについて〕
ケース13は、図2に示すように、略直方体を呈しており、ケース13のコーナー部13Cには開口を有している。その開口にアーム部14の先端側が挿入されている。車両前後方向に沿って上下二段の軸部13A,13Bが上側アーム支持部16Aと下側アーム支持部16Bと平行になるようケース13の内部に取り付けられている。上側の軸部13Aは上側アーム部材14Aが回動可能に取り付けられ、下側の軸部13Bは下側アーム部材14Bが回動可能に取り付けられる。ケース13には回動軸部材12Aが車両高さ方向に沿って、好ましくは鉛直方向に平行に、回転可能に取り付けられており、回動軸部材12Aが前述の車椅子収容体20をケース13に回動可能に支持している。ケース13に対して車椅子収容体20を回動する回動機構、即ち第1の回動機構12については各種の形態が考えられる。
第1の回動機構12の一つの形態を説明すると、例えば図2に示すように、電動モータ12Bがケース13に内蔵され、電動モータ12Bの回転軸が前述の回動軸部材12Aとして機能し、回動軸部材12Aがケース13から外に延出している。図2に示すように、回動軸部材12Aにはアタッチメント30が装着されており、アタッチメント30がフレーム23における取付部23Eに取付具31A,31Bで取り付けられる。図示しないが、回動軸部材12Aには、例えばギアで構成された減速機(図示せず)を介在してアタッチメント30が取り付けられても良い。
〔第2の回動機構によるアーム部の回動について〕
再度図6を参照しながら、第2の回動機構15によるアーム部14の回動について説明する。第2の回動機構15は、車両前後方向に沿って延びる第2の軸回りにアーム部14を回動する。図6に示すように、第2の回動機構15では、車幅方向に沿って延びる方向にアクチュエータ本体部17Aが設置されており、回動軸17Cと上側アーム支持部16A及び下側アーム支持部16Bとの位置を変えないで、作動部17Bがアクチュエータ本体部17Aから延出したり引っ込んだりするので、その動作に対応して伝達部材としてのレバー18が下側アーム支持部16Bを中心に回動する。
前述したように、伝達部材18には所定の鈍角をなすよう下側アーム部材14Bが固着されているので、伝達部材18の回動に伴い、アーム部14が反るように立ち上がったり(図6において点線で示す状態)、車室の床面にお辞儀をするようにアーム部14が倒れたりする(図6において二点破線で示す状態)。その際、アーム部14が上下のアーム部材14A,14Bで平行リンクを構成してなるので、アーム部14における上下の軸部13A,13Bを結ぶ線とケース13との姿勢は変わらず、ケース13の上面から突出している回動軸部材12Aの向きも略鉛直上方を向いたままである。
〔第1の回動機構の変形例について〕
第1の回動機構12は別の形態であってもよい。図7は第1の回動機構の別形態による回動の様子を示す図である。回動軸部材12Aには平板状のアタッチメント30が装着されており、アタッチメント30とアーム部14(図示では上側アーム部材14A)との間に非伸縮性のワイヤー12Eが張られている。ケース13とアタッチメント30との間には引っ張りバネ12Cが張られている。図では引っ張りバネ12Cの一端がケース13の上面に立設した固定具12Dに引っ掛けられている。引っ張りバネ12Cが取り付けられるケース13及びアタッチメント30の各部位については図示以外であっても構わない。
アーム部14が図7(A)に示すように倒れ掛けている状態において、アーム部14が第2の回動機構15により第2の軸回りに回転するに伴い、ワイヤー12Eが引っ張られ、引っ張りバネ12Cの抗力に反してアタッチメント30を平面視において時計回りに回転する。すると、図7(B)に示すように、支持部11としての車椅子収容体20も同じ方向に回転する。
逆に、図7(B)の状態においてアーム部14が第2の回動機構15により逆向きに回動すると、ワイヤー12Eが撓むと共に、引っ張りバネ12Cによりアタッチメント30が平面視において反時計周りに回り、支持部11としての車椅子収容体20も同じく平面視において反時計周りに回る。かかる第1の回動機構12は様々な形態であってもよい。
〔車椅子収容体における開口の開閉について〕
ここで、車椅子収容体20の開口21の開閉について説明する。車椅子収容体20には、図3を参照して前述したように、袋体22の開口の縁周りに線状体27が取り付けられている。図8(A)、(B)、(C)の各図は、線状体27のうち袋体22の開口周りの部分の長さを調整するための手段を模式的に示す図である。線状体27は、袋体22に沿ってケース13付近まで配設され、アーム部14の回動に連動して、線状体27のうち袋体22の開口周りに配設される部分の長さを短くする。線状体27のうち袋体22の開口周りの部位について長さを調整する手段としては色々考えられる。
図8(A)、(B)、(C)の何れの態様においても、線状体27は袋体22の開口縁に沿って配設され、その開口縁の一端部から線状体27の端部が引き出され、袋体22の外周面においてその引き出した箇所からケース13又はアタッチメント30に向けて配設されている。
図8(A)に示す態様にあっては、袋体22においてケース13に対向する領域に線状体27の取り出し口22Aが設けられ、上側アーム部材14A、下側アーム部材14Bの少なくとも一方は中空になっている。さらに、本体ケース16には別途、線状体27を引っ掛けて折り曲げる回動不能な折り返し軸部16Gが上側アーム支持部16A、下側アーム支持部16Bに平行になるよう取り付けられている。
そこで、線状体27は袋体22の取り出し口22Aを通ってケース13における貫通穴13Dを通り、上側アーム部材14A、下側アーム部材14Bの何れかの中空を通って、折り返し軸部16Gで所定の角度で折り返され、第2の回動機構15における回動軸17Dに結着されている。
第2の回動機構15によりアーム部14が第2の軸回りに回動すると、線状体27のうち袋体22の開口周りの部位が引っ張られ、張力が生じる。それにより、前述したように、車椅子収容体20における横フレーム部23C,23Dの各端部26が強制的に内側に屈曲して、袋体22の開口21が小さくなる。
一方、第2の回動機構15によりアーム部14が第2の軸回りに逆向きに回動すると、線状体27のうち袋体22の開口周りの部位には張力が生じないため、車椅子収容体20における横フレーム部23C,23Dの各端部26が復元力により戻り、袋体22における開口21が元の大きさに戻る。
図8(B)に示す態様にあっては、袋体22においてケース13に対向する領域に線状体27の取り出し口22Aが設けられ、かつ上側アーム部材14A、下側アーム部材14Bの少なくとも一方は中空になっている点は、図8(A)に示す態様と同様である。図8(B)に示す態様は、本体ケース16それ自体に線状体27の先端部を固定する点において、図8(A)に示す態様と異なっている。例えば、本体ケース16に固定穴16Fが設けられ、その固定穴16Fに線状体27の先端を結着する。
図8(B)に示す態様においても、図8(A)と同様、アーム部14が第2の軸回りに回動することで、線状体27に張力が生じたりしなかったりする。この張力により車椅子収容体20における横フレーム部23C,23Dの各端部26が内側に屈曲して袋体22の開口21が小さくなる一方、この張力がなくなることで車椅子収容体20における横フレーム部23C,23Dの各端部26が復元力により戻り、袋体22における開口21が元の大きさに戻る。
図8(C)に示す態様にあっては、袋体22においてアタッチメント30に対向する領域に線状体27の取り出し口22Aが設けられ、このアタッチメント30の上下何れかに回転ローラー31が減速機(図示せず)と共に設けられ、回転ローラー31が回転軸部材12Aよりも速い速度で回転する点で、図8(A)及び(B)の何れとも異なる。
図8(C)に示す態様おいては、第1の回動機構12が回動することで、回転軸部材12Aが回動する。すると、アタッチメント30が平面視において時計回りに回転するので、車椅子収容体20が約90度回ると共に、それよりも早い回転速度で回転ローラー31が回転する。線状体27が回転ローラー31に巻かれることで、線状体27の先端部が回転ローラー31に巻き付き、線状体27のうち袋体22の開口周りの部位が引っ張られ、張力が生じる。
これにより、図8(A)及び(B)に示す場合と同様、車椅子収容体20における横フレーム部23C,23Dの各端部26が強制的に内側に屈曲して、袋体22の開口21が小さくなる。一方、第2の回動機構15によりアーム部14が第2の軸回りに逆向きに回動すると、線状体27のうち袋体22の縁周りの部位には張力が生じないため、車椅子収容体20における横フレーム部23C,23Dの各端部26が復元力により戻り、袋体22における開口21が元の大きさに戻る。
〔車椅子収容体の動きについて〕
図9は、図1に示す車椅子収納装置10による車椅子収容体20の動きを模式的に示す図である。図中、矢印αはアーム部14の回動の方向を、矢印βは車椅子収容体20の回動の方向を示している。車椅子収容体20は、アーム部14が反るように立っている場合には、アーム部14の後ろ側に向き、アーム部14が第2の回動機構15により倒れるに伴い第1の回動機構12により平面視で反時計回りに回る。そして、アーム部14が第2の回動機構15により完全に倒れた状態では、車椅子収容体20は開口21を車両前方に向けている。
この状態で、第2の回動機構15によりアーム部14が立ち上がるに伴い、第1の回動機構12により車椅子収容体20が平面視で時計回りに回転し、アーム部14が立ち上がった状態では、車椅子収容体20が車幅外向き(LHの方向)を向く。その後、アーム部14が第2の回動機構により反り返る。このアーム部14の回動に伴い、前述したように、袋体22の開口の大きさが変化する。ここで、車椅子収容体20を完全に車室内に入れた状態では、アーム部14が鉛直方向に延びておらず、反り返っている方が好ましい(図6参照)。これは、車両1が走行中、車椅子収容体20が安定するからである。
〔車椅子の収納方法について〕
図1に示す車椅子収納装置10を搭載した車両1による車椅子5の収納方法について説明する。図10(A),(B)及び図11(A),(B)は図1に示す状態から車椅子の収納手順を模式的に示す図である。
車椅子利用者(図示せず)は、図1に示すように、車椅子5から降り前列シート2としてのドライバーシートに移り、車椅子5を車幅方向に畳む。図1の状態では、車椅子収容体20は、前列シート2の後ろ側でアーム部14がやや反るように立っている。車椅子収容体20は、線状体27に作用している張力により、横フレーム部23C,23Dの端部26(図3参照)が内側に屈曲しており、開口21が小さくなっている状態で、車幅左方向を向いている。車椅子利用者はスライドドア1Aを電動により開ける。
図1に示す状態において、第2の回動機構15によりアーム部14を車両前方からみて反時計回りに回転する。すると、アーム部14が一旦、頂点に達してお辞儀をするように倒れる(図6において二点破線で示すアーム部14を参照)。その際、アーム部14は床面に平行になる必要はなく、車高に応じて上側及び下側のアーム支持部16A,16Bから路面を見下ろす方向に傾斜していてもよい。
第2の回動機構15の回転に伴い、第1の回動機構12を平面視において反時計回りに回転することで(図9参照)、車椅子収容体20が平面視において反時計回りに回転する。すると、車椅子収容体20は後列シート3の略真横で、車室外に移動する。ここで、アーム部14を床面に平行ではなく見下ろす方向に傾斜することで、車椅子収容体20の底部20Aを路面上に載置することができる。
前述したように、第1の回動機構12により車椅子収容体20が回動するだけでなく、線状体27に張力が作用しなくなるので、横フレーム部23C,23Dの端部26(図3参照)の復元力により、開口21が元の大きさに戻る。
このように、第1の回動機構12及び第2の回動機構15がそれぞれ動作することで、図10(A)に示すように、アーム部14が倒れ込み(矢印A)、アーム部14の先端、即ち、ケース13が車外にある状態となり、車椅子収容体20は、図1に示す状態から平面視において約90度反時計回りに回り(矢印B)、袋体22の開口21が元の大きさに戻り、開口21が車両前方を向くよう、路面上に配置される。
そこで、車椅子利用者は図10(B)に矢印で示すように、車椅子5を畳んだ状態で車両後方に向けて押すという通常慣れた動作を行うだけで、車椅子5を車椅子収容体20に収容することができる。車椅子5を車両後方に押すという動作は車椅子利用者にとっては通常行う範疇であるから車椅子利用者にとって無理なく行える。従来のように、車椅子を車椅子収納装置の特定の箇所に引っ掛けたりする必要がない。
図10(B)に示す状態において、第1の回動機構12及び第2の回動機構15がそれぞれ図1の状態から図10(A)に示す状態になるまでの回転の向きと逆に回転する。すると、図11(A)に示すように、車椅子収容体20は第1の回動機構12により鉛直回りで平面視において時計回りに回転し(矢印B)、アーム部14が第2の回動機構15により車両前方からみて時計回りに回転する(矢印A)。その際、前述したように、車椅子収容体20において線状体27に張力が生じるので、矢印Cで示すように袋体22の開口21が小さくなる。
第1の回動機構12及び第2の回動機構15による回動がそれぞれ終了すると、図11(B)に示すように、車椅子収容体20は、車椅子5を収容した状態で、前列シート2であるドライバーシートの後ろ側でアーム部14がやや反るように立っている。車椅子収容体20は、線状体27に作用している張力により、横フレーム部23C,23Dの端部26(図3参照)が内側に屈曲しており、開口21が小さくなった状態で、車幅左方向LHを向いている。
図11(B)に示す状態では、前列シート2であるドライバーシートに着座している車椅子利用者から、バックミラーを通じて車両後方(図中の矢印)を見ることができ、車椅子収容体20による後方視界への影響を少なくすることができる。
図12は、図11(B)の状態における車椅子収容体20を模式的に示し、(A)は図11(B)の状態で車両後方から見た図、(B)は図11(B)の状態で車幅左方向から見た図である。車椅子収容体20は、車椅子5を収容した状態では、横フレーム部23C,23Dの各端部26がワイヤーの張力により内側に屈曲しているので、袋体22の開口が小さくなっている。つまり、車椅子5のフロントキャスター5Aが袋体22の開口周りに当たっているので、フロントキャスター5Aは車輪5Bと同一面にはなく、車椅子5自体は後ろに反り返るように傾いている。その際、図12(A)に示すように、車椅子5のシートバック5Cが袋体22の内側に寄り掛かっているので、車椅子5の前後方向については固定されている。
車椅子5の車幅方向については、車椅子5を収容した状態では、横フレーム部23C,23Dの各端部26がワイヤーの張力により内側に屈曲しているので、袋体22の開口21が、図12(B)に示すように、周状に小さくなっている。これにより、袋体22のコーナー22X,22Y,22Z,22Uは開口21と逆側も含めて丸みを呈しているので、車椅子5は車椅子収容体20の底面部20Aに落ち着き、車椅子5の車幅方向(車椅子収納状態では車両前後方向)へは倒れにくく、かつ、広がろうとはしない。
以上、具体的に本発明の実施形態について具体的に説明したが、次のような構成を採用しているので、その範囲において適宜変更することもできる。
第1に、車椅子収納装置10は、例えば図2に示すように、車椅子5を支持する支持部11と、車両高さ方向に沿った軸の回りに支持部11を回動する第1の回動機構12と、第1の回動機構12を支持するアーム部14と、車両前後方向に沿った軸の回りにアーム部14を回動する第2の回動機構15と、を備えている。そして、第1の回動機構12は、第2の回動機構15がアーム部14を立ち上げた状態では支持部11をアーム部14より後側に向け、第2の回動機構15がアーム部14を倒した状態では支持部11を車幅方向外側に向ける。そのため、図1に示すように、車椅子収納装置10をコンパクトにできるため、前列シート2であるドライバーシートの後方シート3のみをチップアップするか撤去すればよく、助手席の後方シートには第三者を乗車したり、荷物を載せることも可能である。また、アーム部14は上下のアーム部材14A,14Bが平行リンクをなして構成されている。これにより、安定して第1の回動機構12を含めて車椅子5を支持することができる。
第2に、車両1は、図1に示すように、車椅子収納装置10が前列シート2の後方床面に取り付けられ、アーム部14が車幅外向きの方向に倒れることができるように配置され、第2の回動機構15がアーム部14を立ち上げた状態においては支持部11がアーム部14よりも後方側で車椅子を支持している。前述したように、車椅子収納装置10をコンパクト化できたため、車両1の室内空間を有効活用することができる。
第3に、車両1において、支持部11は車椅子5を収容する収容体20を保持しており、収容体20には車椅子5を出し入れするための開口21を有しており、第1の回動機構12は、第2の回動機構15がアーム部14を倒した状態においては、開口21を車両前方に向ける。つまり、第1の回動機構12及び第2の回動機構15が連動することで、車室内に入れた車椅子収容体20を例えば後列シートの脇に移動することができる。これにより、ドライバーが車椅子利用者であっても、車椅子を折り畳んで、ドライバーシートに移って車両後方に押すだけで、車椅子を車椅子収容体20に収めることができる。
本発明の実施形態では、車椅子5を支持する支持部11が車椅子収容体20の場合を例に説明したが、特に図3などに示した車椅子収容体20に限定されるものではない。例えば、車椅子利用者自身が運転しないような場合には、支持部として車椅子を引っ掛けたりするものであっても、本発明の実施形態のように、第1の回動機構12と第2の回動機構15によりそれぞれ水平回動、上下方向に回動するものであっても、本発明の範囲に含まれることは説明を要しないであろう。

Claims (3)

  1. 車椅子を支持する支持部と、車両高さ方向に沿った軸の回りに該支持部を回動する第1の回動機構と、該第1の回動機構を支持するアーム部と、車両前後方向に沿った軸の回りに該アーム部を回動する第2の回動機構と、を備え、
    上記第1の回動機構は、上記第2の回動機構が上記アーム部を立ち上げた状態では上記支持部を上記アーム部より後側に向け、上記第2の回動機構が上記アーム部を倒した状態では上記支持部を車幅方向外側に向けるようにした、車椅子収納装置。
  2. 請求項1に記載の車椅子収納装置が前列シートの後方床面に取り付けられた車両であって、前記アーム部が車幅外向きの方向に向いて倒れるように配置され、前記第2の回動機構が前記アーム部を立ち上げた状態においては前記支持部が前記アーム部よりも後方側で車椅子を支持する車両。
  3. 前記支持部は車椅子を収容する収容体であり、該収容体には車椅子を出し入れするための開口が備えられ、
    前記第1の回動機構は、前記第2の回動機構が前記アーム部を倒した状態においては、前記開口を車両前方に向けるようにした、請求項2に記載の車両。
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