JP3927020B2 - 乗用車用車椅子格納装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドア開口部から乗員着座位置に車椅子を乗り込ませる乗用車用車椅子格納装置に関する。特に標準車高乗用車に適応させることを可能にし、運転席への車椅子の格納を好適とするが、他の乗員席への格納にも適用できる。
【0002】
【従来の技術】
一般に、車椅子を利用する身障者が自動車等の車両を運転する際には、乗用車の場合、車椅子を放置するか折り畳んでトランクルームに積載していた。またワンボックス等の大型の車両であれば、車椅子ごと車両に乗り込むことも可能であるが特殊な引き込み装置等が必要であり、車両価格が高価となった。そのようなことから、身障者等が乗用車へ乗り込む際の特殊な機構が提案されて使用されている。これらのものは、いずれも特開平8−164165号公報に開示されたものや、特開2001−199265号公報に開示されたもののように、車両に設置された乗員シートが移送設備によってドア開口部から車外に出て、身障者等の乗員を迎えにくる形態にてセットされるものであるため、そこまで搭乗してきた車椅子を放置するか、別途折り畳んでトランクルームや後部座席に搭載しなければならなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、特表2000−511814号公報に開示されたような、車椅子への転換を可能にした椅子の移送装置が提案された。このものは、標準車高乗用車に車椅子を乗り込ませて、車椅子を乗員用着座シートとしても使用が可能なように、車輪等の走行装置を着座シートから分離自在に構成したものである。ところが、このような従来例では、車輪等の走行装置を取り外して着座シート部分のみを出し入れするため、車輪等の走行部分の扱いに苦慮していた。通常は、該走行部分をトランクに収容したり、後部座席等に積み込んでいた。これでは、折角に車椅子を乗員用の着座シートとしても、走行部分を別途格納しなければならず、従来の、車椅子全体を別途格納するものと大差ないものであった。しかも、走行部分を取り外した着座シートの移送についても、該着座シート等を地面から持ち上げての移送が主流であることから、着座シート等の移送物の荷重の大部分を受け持たせるところの、ジャッキ装置やリンク機構からなる大がかりな移送機構を必要としていた。
【0004】
そこで、本発明は、前記従来の乗用車用車椅子格納装置の諸課題を解決し、新規な構造の車椅子と組み合わせて、車椅子を分離することなくそのままで、簡素な構造のアームのみの動作により、簡単かつ高い荷重負担能力の下で格納することができる乗用車用車椅子格納装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このため本発明は、ドア開口部から乗員着座位置に車椅子を乗り込ませる乗用車用車椅子格納装置において、乗員室内部のフロア上に軸支点を有して略水平面上を揺動するアームと、車体前後方向を軸に回動することによって折り畳まれる車輪駆動部を有し、前記アームの先端部が捕捉される捕捉部を車体に設けた車椅子と、該車椅子の格納時に車椅子をガイドするとともに、前記ドア開口部の下縁を構成するサイドシル部材上面と連続かつ略等しい高さで車両のフロア上に設置されたブラケットスライダと、前記アームを揺動駆動する駆動装置との組合せから構成されたことを特徴とする。
【0006】
以上の解決手段によって、乗用車のドア開口部の外側路上に横付けされた車椅子をアームにより捕捉した後、アームの略水平面での揺動動作のみの単純な動作によって、車椅子の車輪駆動部が車両のドア開口部のサイドシル部材に干渉ガイドされて、横方向に容易に折り畳んで、車体に荷重を転嫁しつつ着座位置にそのまま格納できるので、格納装置に格別な局部的補強を伴わずに済み構造が簡素で低コストで、車椅子の分解・組立等を必要とせずに、迅速な格納および車椅子での走行再開が可能となる。
【0007】
【実施の形態】
以下、本発明における乗用車用車椅子格納装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1〜図7は、本発明の乗用車用車椅子格納装置の1実施の形態を示すもので、図1は格納装置により車椅子を格納した状態を車室内から見た斜視図、図2は図1の後面視図、図3は車椅子が格納される状態を示す乗用車の全体平面図、図4(A)は本発明の格納装置と組み合わされて使用される車椅子の全体斜視図、図4(B)はその折畳み形態を示す正面図、図5は格納時の車椅子の挙動を示す平面図、図6は格納時の車椅子のガイドを構成するスライダの配設形態を示す室内側から見た斜視図、図7は車体前方側から見た車椅子降車時における車椅子のガイド状態を示す正面図である。本発明の乗用車用車椅子格納装置は、ドア開口部1から乗員着座位置に車椅子10を乗り込ませる乗用車用車椅子格納装置において、乗員室内部のフロア3上に軸支点4を有して略水平面上を揺動するアーム2と、車体前後方向を軸に回動することによって折り畳まれる車輪駆動部14L、14Rを有し、前記アーム2の先端部が捕捉される捕捉部11Aを車体に設けた車椅子10と、該車椅子10の格納時に車椅子10をガイドするとともに、前記ドア開口部の下縁を構成するサイドシル部材9上面と連続かつ略等しい高さで車両のフロア3上に設置されたブラケットスライダ21と、前記アーム2を揺動駆動する駆動装置19との組合せから構成されたことを特徴とする。
【0008】
以下に詳述する。図1の格納装置は運転席に車椅子10を格納するタイプに適用された例である。格納装置は車体の補剛部材を構成するセンターピラー8の内側床上に配設される。車椅子10を把持して取り込むところの格納装置におけるアーム2は、軸支点を構成する鉛直状の支柱4の周りで略水平面上を揺動するように構成される。前記支柱4の下端部は、車体フロア3上の前記センターピラー8の延長部分に渡設されたサポートブラケット3Aに強固に支持される。支柱4の上端部近傍は、センターピラー8の内側の付け根近傍に添設固定された支持部材である取付ブラケット5に支持される。支柱4の上端部にはドリブンスプロケット7が固定され、該ドリブンスプロケット7と取付ブラケット5上面との間にてアーム2の基部が支柱4に固定される。
【0009】
アーム2の軸支点である支柱4の近傍の取付ブラケット5上方のセンターピラー8の内面にはアーム2の揺動用の駆動装置である電動モータ6が設置される。該電動モータ6のウォーム歯車とのウォーム噛合により前記ドリブンスプロケット7が減速されて回転することで、アーム2が揺動するように構成される。前記支柱4については、ドリブンスプロケット7の回転により支柱4自体が回転するように構成されてもよいし、支柱4内に回転軸を配設して該回転軸がドリブンスプロケット7およびアーム2と一体に構成されてもよい。図1において、符号10は後述するところの、着座部フレーム部11に対して車輪駆動部である左右の車輪ユニット14L、14Rが折り畳まれて格納された車椅子を示し、アーム2は一点鎖線の位置2’から車椅子を円弧Lに沿って引き込み格納すべく揺動するものである。図2は図1の後面視図で、各部材の関連構成が明瞭に示されている。符号21は格納された車椅子10が載置固定される車両のフロア3上に設置されたブラケットスライダを示す。好適にはブラケットスライダ21の上面は低摩擦処理される。
【0010】
本発明における格納装置と組み合わされる車椅子の実施の形態を説明する。図4(A)に示すように、車椅子10は着座部フレーム11を本体部とし、該着座部フレーム11の後部から上方へ立ち上がる背もたれ12と、着座部フレーム11の右側(図面左側)にて、着座部フレーム11から背もたれ12に跨がって肘掛け部13が渡設される。該肘掛け部13の上面には速度制御(制動も兼用)レバーを構成するジョイスティックが設置され、後述する駆動装置である電動モータ19へのバッテリー等電源からの電力制御やブレーキ動作を行う。着座部フレーム11の前部には左右一対のステップ部17L、17Rが上下揺動自在に配設される。そして、着座部フレーム11の両側下部には左右の車輪ユニット部14L、14Rが前後方向の水平軸を構成するヒンジ18L、18R(図4(B))により側方に揺動自在に軸支されている。
【0011】
前記車輪ユニット部14L、14Rは、着座部フレーム11の左右後端部に軸支されたストッパハンドル24の施錠動作により使用位置でのロックがなされるように構成される。図4(B)に示すように、各車輪ユニット14L、14Rは、門形断面の車輪フレーム内に、電動駆動装置を構成する電動モータ19L、19R、電動モータ軸に固定のドライブスプロケット(図示省略)と車輪軸に固定のドリブンスプロケット(図示省略)との間に張設される駆動チェーン20L、20R、車輪15L、15Rが収納軸支され、その後部にはキャスタ16L、16Rが軸支されて構成されている。したがって、前記ストッパハンドル24の門形断面の車輪フレーム内への侵入干渉によって各車輪ユニット14L、14Rが使用位置に固定ロックされる。
【0012】
前記電動モータ19は、図4(B)に明瞭なように、門形断面の車輪フレーム内における車輪15の上方の空間に効率よく収納され、また、駆動チェーン20は、その厚みを可及的に小さく構成されて車輪ユニット14の厚みを車輪15の幅と比較してそれ程大きくならないように構成することができる。また、図示の例とは異なり、助手席側あるいは左ハンドル車における運転席側等、乗用車車体の左側に横付けした車椅子を車室内に引き込む場合は、前記肘掛け部13は着座部フレーム11の左側に設置し、車輪ユニット部14の着座部フレーム11への格納方向は図示の例とは逆の揺動動作となるように構成される。
【0013】
図3に示すように、乗用車の運転席に横付けされたこのような構成の車椅子10は、ドア23が開放された車体の開口部を通じて、前述の車椅子格納装置のアーム2の先端に把持されて、ドア開口部から運転席内に引き込まれて格納されることになる。乗用車の運転席に車椅子10が横付けされると、図1に示した電動モータ6を正転駆動してアーム2を車体外方へ揺動させ、車椅子10を迎えに行く(一点鎖線で示したアーム2’の位置)。アーム2の先端部2Aが、車椅子10の着座部フレーム11における左後部に設けた捕捉部11A(図1参照)を捕捉する。この状態が図5における車椅子の着座部フレームの位置11−1およびアームの位置2−1である。
【0014】
前記電動モータ6の逆転駆動により、図5においてアーム2を反時計方向に揺動させることで、車椅子10を引き込み格納する。このとき、車椅子は図4の白矢印のように路上を横方向に滑っていく。図3および図5において、車椅子10を捕捉したアーム2が反時計方向に揺動(車椅子10自体は幾分時計方向に回動する)していき、車椅子10の左車輪ユニット14Lが車両のドア開口部の下縁であるサイドシル部材9に当接した時点(図5の位置11ー2および2−2)で、車椅子10の左側のストッパハンドル4を開放することにより、前記サイドシル部材に干渉する左車輪ユニット14Lはヒンジ18Lを中心に折り畳まれるべく側方へ揺動を始める(図4(B)の円弧L1に沿う)。
【0015】
さらにアーム2を反時計方向に揺動させていき、位置11−3および2−3に達することによって、車椅子10の荷重の殆どは車体側であるサイドシル部材9およびブラケットスライダ21に転嫁支持される。このとき、左車輪ユニット14Lは図4(B)のように、着座ブラケットフレーム11の下部に略水平状に格納される。前記状態では、図6に示すように、車椅子10の前部の左右のステップ17L、17Rが、サイドシル部材9にガイドされて上方に揺動した後、サイドシル部材9とフロア3との間に渡設された表面が低摩擦処理された傾斜ガイド22に誘導されてフロア3の上面に載置されていき、折り畳まれて格納された車椅子10の左車輪ユニット14Lがブラケットスライダ21上を誘導されていく。さらにアーム2を揺動させていくと、右車輪ユニット部14R(図4(B))もサイドシル部材9に干渉し、右側のストッパハンドル4を開放させることでヒンジ18Rを中心に揺動(円弧L2に沿う)を始める。
【0016】
右車輪ユニット部14Rについては、肘掛け部13の側方に添設すべく略180°跳ね上げて(右車輪ユニット部14Rはサイドシル部材9との干渉により略水平状位置までは折り畳まれるが、その後は、介助者あるいは本人が肘掛け部13の側方の添設位置14R’まで跳ね上げて格納する)折り畳まれるように構成される。図示にて明瞭なように、肘掛け部13の外側方は右車輪ユニット部14Rが過不足なく収容可能な凹部に形成される。したがって、肘掛け部13の上面に配設されるジョイスティックは、右車輪ユニット部14Rの格納と干渉することはない。
【0017】
さらにアーム2を揺動させていくことで、図5の格納完了位置11−4および2−4に至る。この状態は図2にも明瞭に示されている。この状態は、格納完了時に左車輪ユニット14Lにおける平坦な車輪フレームがブラケットスライダ21の上面に安定してセットされることを保証する。図示しての詳述はしないが、折り畳んだ状態で乗用車の運転席等に載置された車椅子10は、該車椅子10の着座部フレーム11に設置された適宜の固定部を前記ブラケットスライダ21の上面に設置された固定手段に固定することにより、車椅子10が乗用車の座席として兼用される。なお、車輪ユニット部14の使用位置をロック規制する前記ストッパハンドル24を車椅子側の固定部の一部として兼用させることもできる。
【0018】
図2によって、アーム2による車椅子10の格納の際に、格納装置の各部に作用する力関係について考察すると、車室外にある車椅子10の引込み開始時付近ではアーム2’への荷重(反力)は、車椅子10の重量f1とアーム2’の揺動方向のf2であるが、重量f1は路面が負担し、車椅子10を路面抵抗に逆らって引きずろうとするアーム2’の揺動方向の反力f2は、アーム2’を支持する支柱4から取付ブラケット5を介して車体であるセンターピラー8への押圧力FbおよびFaとして作用するので、取付ブラケット5が剥離することなく強固に荷重を負担することができる。
【0019】
車輪ユニット14が折り畳まれると、車椅子10の殆どの重量f3はサイドシル部材9やブラケットスライダ21に転嫁されるので、あとは、車椅子10の車輪ユニット14等のサイドシル部材9やブラケットスライダ21との軽微な摩擦抵抗に打ち勝つだけの比較的小さな揺動抵抗f4を克服しさえするだけでよい。しかしながら、この揺動抵抗f4についても、その反力は取付ブラケット5をセンターピラー8等の車体側に押圧力として作用するので、それらの格納時の荷重を車体側に分散支持させることができるので、簡素なアーム支持構造と小容量の駆動装置の採用で済み、低コストとなる。
【0020】
図7は車体前方側から見た車椅子降車時における車椅子のガイド状態を示す正面図である。前記駆動装置である電動モータ6を正転駆動することによって、アーム2の先端に捕捉された車椅子10は前記図5で説明したときと反対の挙動を示す。アーム2が時計方向に揺動することによって、図7に示すように、車椅子10は白矢印のようにブラケットスライダ21上を車室外側へと移動していく。やがて、車椅子10における着座部フレームの前部に配設された左右のステップ17L、17Rは、サイドシル部材9とフロア3との間に渡設された傾斜ガイド22に誘導されて上方へ揺動してサイドシル部材9を回避し、車椅子10が車外に出ることができる。
【0021】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明の趣旨の範囲内で、着座部フレーム、背もたれ、肘掛け部、ステップ等の形状およびそれらの配設形態を含む車椅子の形状、形式(比較的小さい車輪を有する電動車椅子を対象としているが、折畳み形態が同様であればその他の適宜の車椅子にも適用できる)、着座部フレームに対する車輪ユニット部の軸支形態、固定ロック形態、車輪ユニット部における車輪と電動駆動装置の配設形態(各車輪の内周面内に電動モータや減速駆動歯車機構等が配設されたダイレクトドライブ方式の車輪内電動駆動装置等が採用されてもよい)、バッテリー等電源の配設部位(車輪ユニット部内や背もたれ後面等)、格納装置を構成するアームの形状(実施の形態のものの直線状のものに限定されず、平面ブーメラン形状、断面についても円形、角形、幅より厚さの小さい平板状等)、支柱や取付ブラケットを介したアームの車体への設置形態(支柱のフロアおよび取付ブラケットに対する支持形態、取付ブラケットを支柱の上下端部を支持できる一体型とする等の取付ブラケットの形状およびそのピラー等車体への取付形態、アームを支柱の上端部に固定する等のアームと支柱の関連構成等)、格納装置における電動モータ等の駆動装置の形式およびその設置形態、電動モータ等によるアームの駆動形態(ドリブンギヤとのウォーム噛合駆動の他、支柱と平行に配設した電動モータとの間の減速歯車噛合によるアーム揺動等)、車輪駆動部である車輪ユニットの形状、形式を含む車椅子の形状、形式、車輪ユニットの折畳み形態、アームの先端部と車椅子との捕捉形態、サイドシル部材、傾斜ガイド、およびブラケットスライダの形状、形式およびその設置形態、その低摩擦処理形態、格納された車椅子のブラケットスライダへの固定形態等については適宜選定できる。
【0022】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、ドア開口部から乗員着座位置に車椅子を乗り込ませる乗用車用車椅子格納装置において、乗員室内部のフロア上に軸支点を有して略水平面上を揺動するアームと、車体前後方向を軸に回動することによって折り畳まれる車輪駆動部を有し、前記アームの先端部が捕捉される捕捉部を車体に設けた車椅子と、該車椅子の格納時に車椅子をガイドするとともに、前記ドア開口部の下縁を構成するサイドシル部材上面と連続かつ略等しい高さで車両のフロア上に設置されたブラケットスライダと、前記アームを揺動駆動する駆動装置との組合せから構成されたことにより、新規な構造の車椅子と組み合わせて、単純なア−ムの揺動動作のみにて車椅子をコンパクトに折り畳むことができるので、車椅子の着座部をそのままで格納して乗員席として使用しての走行再開が可能となる。
【0023】
また、前記アームの軸支点上部を車体ピラーの付け根近傍に固定された支持部材にて支持し、前記アームの格納荷重を支持部材を介して車体ピラーへの押圧力にて受けるように構成した場合は、格納前の車椅子を引き込む際の路面抵抗による反力および車椅子を車体に引き込んだ後の車体側との軽微な摩擦抵抗等の格納荷重の殆どがアームの揺動に変換できる上、それらの荷重の全てを支持部材を介して車体ピラー等の車体側に押圧力として分散転嫁できるので、支持部材の強度をさほど大きくすることなく、簡素なアーム支持構造と小容量の駆動装置の採用で済み、低コストとなる。
さらに、前記アームの駆動装置をアームの軸支点近傍に配設した場合は、アーム軸周辺に駆動装置をまとめて設置することにより、後部座席の足元スペースが確保できる上、幾つかの部品から構成される格納装置をユニット化することも可能となる。
【0024】
さらにまた、前記ドア開口部の下縁を構成するサイドシル部材に傾斜ガイドを設置した場合は、前部の左右のステップを誘導してサイドシル部材を回避させ、車椅子の格納、降車を円滑に行うことが可能となる。
また、前記格納される車椅子をガイドするとともに、格納された車椅子が固定されるブラケットスライダを前記サイドシル部材上面と略等しい高さで設置した場合は、折り畳まれつつ格納される車椅子の重量を負担しながら、円滑に車室内に誘導するとともに、格納完了時には車椅子を確実に固定して、車椅子の着座部をそのままで格納して乗員席として使用しての走行再開を可能にする。
このように本発明によれば、新規な構造の車椅子と組み合わせて、車椅子を分離することなくそのままで、簡素な構造のアームのみの動作により、簡単かつ高い荷重負担能力の下で格納することができる乗用車用車椅子格納装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の乗用車用車椅子格納装置の1実施の形態を示すもので、格納装置により車椅子を格納した状態を車室内から見た斜視図である。
【図2】同、図1の後面視図である。
【図3】同、車椅子が格納される状態を示す乗用車の全体平面図である。
【図4】同、図4(A)は本発明の格納装置と組み合わされて使用される車椅子の全体斜視図、図4(B)はその折畳み形態を示す正面図である。
【図5】同、格納時の車椅子の挙動を示す平面図である。
【図6】同、格納時の車椅子のガイドを構成するスライダの配設形態を示す室内側から見た斜視図である。
【図7】同、車体前方側から見た車椅子降車時における車椅子のガイド状態を示す正面図である。
【符号の説明】
1 ドア開口部
2 アーム
2A 先端部
3 フロア
3A サポートブラケット
4 支柱(軸支点)
5 取付ブラケット(支持部材)
6 電動モータ(駆動装置)
7 ドリブンギヤ(駆動装置)
8 センターピラー
9 サイドシル部材
10 車椅子
11 着座部フレーム
12 背もたれ
13 肘掛け部
14 車輪ユニット(車輪駆動部)
15 車輪
16 キャスタ
17 ステップ
18 ヒンジ
19 電動モータ(駆動装置)
20 駆動チェーン
21 ブラケットスライダ
22 傾斜ガイド
23 ドア
24 ストッパハンドル

Claims (1)

  1. ドア開口部から乗員着座位置に車椅子を乗り込ませる乗用車用車椅子格納装置において、乗員室内部のフロア上に軸支点を有して略水平面上を揺動するアームと、車体前後方向を軸に回動することによって折り畳まれる車輪駆動部を有し、前記アームの先端部が捕捉される捕捉部を車体に設けた車椅子と、該車椅子の格納時に車椅子をガイドするとともに、前記ドア開口部の下縁を構成するサイドシル部材上面と連続かつ略等しい高さで車両のフロア上に設置されたブラケットスライダと、前記アームを揺動駆動する駆動装置との組合せから構成されたことを特徴とする乗用車用車椅子格納装置。
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