JP2011025909A - サイドエアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】腰部保護部によって乗員の腰部の保護を図りつつも、恥骨への過大な荷重集中を抑制することのできるサイドエアバッグ装置を提供する。
【解決手段】サイドエアバッグ装置は、車両に対する側方からの衝撃に応じてインフレータ41から供給される膨張用ガスにより、車両用シート12に着座した乗員Pと車両のボディサイド部との間で膨張展開されるエアバッグ50を備える。エアバッグ50は、乗員Pの少なくとも腰部PPの側方で膨張展開して同腰部PPを保護する腰部保護部54を有する。このサイドエアバッグ装置において、腰部保護部54のうち車幅方向の厚みが最も大きな部位Aの上下位置を、車両用シート12におけるシートクッション13の前方側の最も高い箇所Bよりも下方側に設定する。この設定により、部位Aを乗員Pの腸骨63の上端部63Uから下方へ離れた箇所で膨張展開させる。
【選択図】図8

Description

本発明は、側突等により車両に側方から衝撃が加わった場合に、サイドドア等のボディサイド部と車両用シートに着座した乗員との間でエアバッグを膨張展開させ、そのエアバッグにより上記衝撃を緩和して乗員の少なくとも腰部を保護するようにしたサイドエアバッグ装置に関するものである。
側突等により、車両に対し側方から衝撃が加わった場合に、車両用シートに着座した乗員を側突等の衝撃から保護する手段として、サイドエアバッグ装置が有効である。このサイドエアバッグ装置では、衝撃に応じてインフレータから供給される膨張用ガスにより、エアバッグが乗員と車両のボディサイド部との間で膨張展開される。このサイドエアバッグ装置の一態様として、エアバッグが、乗員の少なくとも腰部の側方で膨張展開して同腰部を保護する腰部保護部を有するものが知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2003−261000号公報
ここで、図18は、ボディサイド部103と、エアバッグ105と、乗員の腰部104における骨盤101との位置関係を示している。この図18に示すように、骨盤101の一部は一対の腸骨102によって構成されているところ、これらの上端部102Uは人体の幅方向(図18の左右方向)についての外側へ出っ張っている。そのため、車両への衝撃に応じ、ボディサイド部103と車外側の腸骨102の上端部102Uとの間でエアバッグ105の腰部保護部106が車幅方向に過剰に大きな厚みで膨張展開すると、この上端部102Uを通じて腸骨102が車内側へ押圧される。この押圧により、図18において矢印Xで示すように、車外側の腸骨102に内下方へ向かう回転モーメントが発生し、その結果、腸骨102の下側に繋がっている恥骨107に過大な荷重が集中するおそれがある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、腰部保護部によって乗員の腰部の保護を図りつつも、恥骨への過大な荷重集中を抑制することのできるサイドエアバッグ装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、車両に対する側方からの衝撃に応じてインフレータから供給される膨張用ガスにより、車両用シートに着座した乗員と前記車両のボディサイド部との間で膨張展開されるエアバッグを備え、前記エアバッグが、前記乗員の少なくとも腰部の側方で膨張展開して同腰部を保護する腰部保護部を有するサイドエアバッグ装置において、前記腰部保護部のうち車幅方向の厚みが最も大きな部位の上下位置が、前記車両用シートにおけるシートクッションの前方側の最も高い箇所よりも下方側に設定されていることを要旨とする。
上記の構成によれば、車両に対し側方から衝撃が加わると、インフレータからエアバッグに膨張用ガスが供給され、同エアバッグが車両用シートに着座した乗員と車両のボディサイド部との間で膨張展開される。このエアバッグによって乗員が衝撃から保護される。特に、乗員の腰部は、上記エアバッグのうち、同腰部の側方で膨張展開する腰部保護部によって保護される。
ここで、請求項1に記載の発明では、シートクッションの前方側の最も高い箇所が基準とされ、腰部保護部のうち車幅方向の厚みが最も大きな部位の上下位置が、基準よりも下方側に設定されている。この場合、車両用シートに着座した一般的な成人の体格を有する乗員については、基準となる箇所は、その成人乗員の腸骨の上端部よりも低い。また、個人の体格差を考慮しても、極端な場合を除き、略この態様(基準となる箇所が腸骨の上端部よりも低いこと)となる。そのため、腰部保護部のうち車幅方向の厚みが最も大きな部位についての上記上下位置設定により、腸骨の上端部よりも下方側の箇所が、腰部保護部のうち、車幅方向の厚みの最も大きな部位によって押圧される。この箇所は、骨盤のなかでも耐衝撃性が比較的高いため、腰部保護部の上記部位によって押圧されても問題ない。
また、車外側の腸骨の上端部は、腰部保護部のうち、車幅方向の厚みの最も大きな部位から上方へ離れ、かつ同部位よりも厚みの小さな部位によって押圧される。そのため、腸骨の上端部を押圧する力は、厚みが最大となる部位が押圧する場合よりも小さくなる。上記押圧により腸骨に対し内下方へ向かう回転モーメントが発生したとしても、その回転モーメントは、腸骨の上端部が厚みの最大となる部位によって押圧された場合よりも小さい。その結果、恥骨への過大な荷重の集中が抑制される。
このように、請求項1に記載の発明によれば、腰部保護部によって乗員の腰部の保護を図りつつも、恥骨への過大な荷重集中を抑制することができるようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記車両は、前記車両用シートに着座した乗員を拘束するためのシートベルト装置を備えており、前記腰部保護部のうち車幅方向の厚みが最も大きな部位の上下位置は、前記シートベルト装置のバックルの上端よりも下方側に設定されていることを要旨とする。ここで、車幅方向の厚みの最も大きな上記部位の上下位置の設定に際し、バックルは、乗員が車両用シートに着座してシートベルト装置を装着しているときの位置にあるものとする。
車両においては、一般に、シートクッションの前方側の最も高い箇所よりもシートベルト装置のバックルの上端の方が若干低い箇所に位置する。そのため、上記シートクッションの前方側の最も高い箇所に代え、バックルの上端を基準とし、腰部保護部のうち車幅方向の厚みが最も大きな部位の上下位置が、この新たな基準よりも下方側に設定されることにより、腰部保護部のうち車幅方向の厚みが最も大きな部位は、シートクッションの前方側の最も高い箇所を基準とした場合に比べ、腸骨の上端部から下方へより離れた箇所で乗員の腰部を押圧することとなる。表現を変えると、シートクッションの前方側の最も高い箇所を基準とした場合に比べ、腰部保護部のうち車幅方向の厚みのより小さな部位で、腸骨の上端部を押圧させることが可能となる。その結果、押圧に伴う回転モーメントの発生を抑制して、恥骨への過大な荷重の集中を抑制することができるという、請求項1に記載の発明の効果がより確実なものとなる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記腰部保護部のうち車幅方向の厚みが最も大きな部位の上下位置は、前記車両用シートに着座した前記乗員の腸骨の上端部よりも下方側に設定されていることを要旨とする。
腰部保護部のうち車幅方向の厚みが最も大きな部位の上下位置が、請求項3に記載の発明によるように、乗員の腸骨の上端部よりも下方側に設定されることにより、車外側の腸骨の上端部よりも下方側の箇所が、腰部保護部のうち、車幅方向の厚みの最も大きな部位によって確実に押圧される。
また、車外側の腸骨の上端部が、腰部保護部のうち、車幅方向の厚みの最も大きな部位よりも厚みの小さな部位によって確実に押圧される。そのため、腸骨の上端部を押圧する力は、厚みが最大の部位が押圧する場合よりも確実に小さくなる。その結果、請求項1又は2に記載の発明の効果がより確実なものとなる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1つに記載の発明において、前記エアバッグは、前記腰部保護部よりも上方側に上部保護部を有しており、前記上部保護部において、前記乗員の腸骨の上端部に対応する箇所は、前記腰部保護部のうち車幅方向の厚みが最も大きな前記部位よりも、車幅方向の厚みが小さく設定されていることを要旨とする。
上記の構成によれば、上部保護部において、腸骨の上端部に対応する箇所では、腰部保護部の車幅方向についての厚みの最も大きな部位よりも、同方向の厚みが小さい。そのため、上部保護部を有するエアバッグにあって、腰部保護部のうち車幅方向の厚みが最も大きな部位よりも、同方向の厚みの小さな部位で腸骨の上端部が確実に押圧される。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記上部保護部において、前記腸骨の前記上端部に対応する箇所では、車幅方向の厚みが前記エアバッグ中で最も小さく設定されていることを要旨とする。
上記の構成によれば、上部保護部の一部は、腸骨の上端部の側方に位置するが、この部分の車幅方向の厚みはエアバッグ中で最小である。このため、腸骨の上端部は、上記車幅方向の厚みが最小である箇所によって押圧される。その結果、腸骨に回転モーメントが発生しにくく、恥骨に過大な荷重の集中が起こりにくい。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記エアバッグは車内側の布帛部と車外側の布帛部とを備えており、前記上部保護部には、前記両布帛部を互いに接近させた状態で結合する環状の内結合部が設けられ、前記両布帛部間であって前記内結合部により囲まれた箇所は、車幅方向の厚みが前記エアバッグ中で最も小さな箇所として、前記腸骨の前記上端部の側方で展開することを要旨とする。
上記の構成によれば、車内側の布帛部と車外側の布帛部とを備えるエアバッグにあって、両布帛部を互いに接近させた状態で結合する環状の内結合部を上部保護部に設けるといった簡単な構成で、同上部保護部において腸骨の上端部に対応する箇所の車幅方向の厚みを、エアバッグ中で最小とすることができる。この場合には、回転モーメントの発生を抑制して、恥骨への過大な荷重の集中を抑制する大きな効果が得られる。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、前記両布帛部間であって前記内結合部により囲まれた箇所は、前記腸骨の前記上端部から前記乗員の少なくとも腹部にかけての領域の側方で展開することを要旨とする。
ここで、人体の側部のうち腹部や胸部では、腰部の大部分に比べて耐衝撃性が低い。そのため、仮に、胸部及び腹部の側方で、上述した腰部保護部と同様にして上部保護部の全体が膨張すると、その上部保護部から胸部及び腹部が大きな荷重(内圧)で押圧される。しかし、両布帛部間であって内結合部により囲まれた箇所が、腸骨の上端部から乗員の少なくとも腹部にかけての領域の側方で展開する請求項7に記載の発明では、腸骨の上端部にとどまらず腹部の側方でも、両布帛部間であって内結合部により囲まれた箇所が展開する。この箇所の車幅方向の厚みはエアバッグ中で最も小さい。そのため、少なくとも腹部がエアバッグから受ける荷重は小さなものとなる。
請求項8に記載の発明は、請求項4又は5に記載の発明において、前記エアバッグは車内側の布帛部と車外側の布帛部とを備えており、前記両布帛部には、前記両布帛部の後端縁から前方へ離間した部位において、同両布帛部を互いに接近させた状態で結合する縦結合部と、前記両布帛部の下端縁から上方へ離間した部位において、同両布帛部を互いに接近させた状態で結合する横結合部とが設けられ、前記上部保護部は、前記車幅方向の厚みが小さく設定された部位を、前記両布帛部間で前記縦結合部及び前記横結合部により挟まれた領域に有することを要旨とする。
上記の構成によれば、上部保護部において、両布帛部間で縦結合部及び横結合部によって挟まれた領域のうち、乗員の腸骨の上端部に対応する部位では、腰部保護部のうち車幅方向の厚みが最も大きな部位よりも、同方向の厚みが小さい。このため、腰部保護部のうち車幅方向の厚みが最も大きな部位よりも、同方向の厚みの小さな部位で腸骨の上端部が押圧される。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の発明において、前記両布帛部間で前記横結合部よりも下側の領域は前記腰部保護部を構成し、前記上部保護部は、前記両布帛部間で前記縦結合部よりも後ろ側の領域を、前記乗員の少なくとも脇腹部の側方で膨張展開する脇腹部保護部として有することを要旨とする。
上記の構成によれば、両布帛部間であって、横結合部よりも下側の領域が腰部保護部として、乗員の腰部の側方で膨張展開することで、腰部が衝撃から保護される。
また、両布帛部間であって、縦結合部よりも後ろ側の領域が脇腹部保護部として、乗員の脇腹部の側方で膨張展開することで、脇腹部が衝撃から保護される。
請求項10に記載の発明は、請求項8又は9に記載の発明において、前記両布帛部間で前記縦結合部及び前記横結合部により挟まれた前記領域は、前記両布帛部の少なくとも一方の一部により形成されて、前記膨張用ガスの供給されない非膨張部とされており、前記非膨張部は、車幅方向の厚みが前記エアバッグ中で最も小さな箇所として、前記腸骨の前記上端部の側方で展開することを要旨とする。
上記の構成によれば、両布帛部間で縦結合部及び横結合部によって挟まれた領域に、両布帛部の少なくとも一方の一部によって形成された非膨張部を設けるといった簡単な構成で、同非膨張部において腸骨の上端部に対応する箇所の車幅方向の厚みを、エアバッグ中で最小とすることができる。この場合には、上記厚みが実質零となるため、回転モーメントの発生を抑制して、恥骨への過大な荷重の集中を抑制する大きな効果が得られる。
また、非膨張部は、腰部保護部及び脇腹部保護部間で緊張状態になることで、それらの腰部保護部及び脇腹部保護部が互いに遠ざかる側へ移動する(拡がる)のを規制する。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の発明において、前記縦結合部は、前記車両用シートのシートバックに沿って延びる直線部を自身の少なくとも一部に有し、前記横結合部は、前記シートクッションに沿って延びる直線部を自身の少なくとも一部に有し、前記両直線部は、それらをそれぞれ延長した箇所において鈍角で交差することを要旨とする。
ここで、一般に、エアバッグでは、膨張する部分(膨張部)が、なるべく小さい表面積で、なるべく大きな体積になろうとする。そのため、仮に、縦結合部の直線部と横結合部の直線部とが、それらをそれぞれ延長した箇所において鋭角で交差していると、エアバッグが膨張展開したときに、交差部分の近傍では、膨張部の布帛が、膨張しきれずに余る(襞ができる)場合がある。この余った部分の影響で、布帛に張力の掛からない部分ができ、折れ曲がりやすくなる。この場合には、腰部保護部による腰部の保護機能、及び脇腹部保護部による脇腹部の保護機能が十分に発揮されなくなる懸念がある。
この点、両直線部が、それらを延長した箇所において鈍角で交差する、請求項11に記載の発明では、交差部分近傍の膨張部の布帛に襞ができにくく、布帛に張力の掛かった状態となりやすいため、エアバッグが折れ曲がりにくくなる。その結果、腰部保護部による腰部の保護、及び脇腹部保護部による脇腹部の保護が確実に行われる。
請求項12に記載の発明は、請求項8〜11のいずれか1つに記載の発明において、前記車両用シートは、前記シートクッションが前記ボディサイド部に接近した状態で配設される後席を構成するものであり、前記腰部保護部の下端縁は、前記シートクッションの車外側の側部の上方近傍で同側部の上端縁に沿う形状に形成されていることを要旨とする。
上記の構成によれば、後席を構成する車両用シートは、前席を構成する車両用シートよりも、ボディサイド部に接近した状態で配設される。後席でのシートクッション及びボディサイド部間の隙間は、前席でのシートクッション及びボディサイド部間の隙間に比べ狭く、エアバッグ(腰部保護部)がこの狭い隙間を膨張展開することは困難である。従って、後席の車両用シートに設けられるサイドエアバッグ装置では、エアバッグ(腰部保護部)がシートクッションよりも上方で膨張展開することとなる。
一方、腰部保護部が乗員の腰部の側方で膨張展開してその腰部を保護する観点からは、腰部保護部の容量はできるだけ多い方がよい。
このような状況のもと、請求項12に記載の発明では、腰部保護部が膨張展開したときに、その下端縁がシートクッションの車外側の側部の上方近傍で、同側部の上端縁に沿う。このため、腰部保護部が採り得る最も多くの容量となり、腰部が衝撃から効率よく保護される。
また、後席を構成する車両用シートでは、多くの場合、シートクッションの車外側の側部が***している。仮に、腰部保護部が膨張展開したときに、その下端縁が、シートクッションにおいて盛り上がっている車外側の側部の上端縁よりも低い箇所に位置すると、衝突等の衝撃によりボディサイド部が車内側へ進入して、上記側部が車内側へ押されて移動した場合、腰部保護部が側部によって押し上げられ、上方へ付勢される。この付勢により腰部保護部の下端縁が側部の上端縁よりも高くなると、腰部保護部による腰部の保護機能が十分に発揮されなくなるおそれがある。
しかし、請求項12に記載の発明では、腰部保護部が膨張展開したときに、その下端縁がシートクッションの車外側の側部の上方近傍に位置する。そのため、ボディサイド部の進入により上記側部が車内側へ押されて移動しても、腰部保護部がその側部によって押し上げられたり上方へ付勢されたりすることがない。腰部保護部の上下位置は、側部の車内側への移動前後で変化しないため、腰部保護部による腰部の保護が確実に行われる。
請求項13に記載の発明は、請求項1〜12のいずれか1つに記載の発明において、前記エアバッグは、前記腰部保護部の前側に、前記乗員の大腿部の側方で膨張展開して同大腿部を保護する大腿部保護部を有することを要旨とする。
上記の構成によれば、車両への衝撃に応じ、乗員の腰部の側方で腰部保護部が膨張展開するときには、その腰部の前側の大腿部の側方で大腿部保護部が膨張展開する。そのため、車両に対し、衝突等により側方から衝撃が加わった場合には、乗員の腰部が腰部保護部によって衝撃から保護されるとともに、大腿部が大腿部保護部によって衝撃から保護される。
本発明のサイドエアバッグ装置によれば、腰部保護部によって乗員の腰部の保護を図りつつも、恥骨への過大な荷重集中を抑制することができる。
本発明を具体化した第1実施形態を示す図であり、サイドエアバッグ装置が装備された車両用シートを乗員及びエアバッグとともに示す側面図。 車両用シート及びボディサイド部の位置関係を乗員及びエアバッグとともに示す正断面図。 同じく、車両用シート及びボディサイド部の位置関係を乗員及びエアバッグとともに示す平断面図。 (A)は、着座姿勢を採った乗員を示す部分側面図、(B)は、エアバッグモジュールの組み込まれた車両用シートを、シートベルト装置のバックルとともに示す側面図。 シートバックの収納部に組み込まれたエアバッグモジュールを、ボディサイド部とともに示す部分平断面図。 車両用シートを車内側から見た状態を、シートベルト装置とともに示す部分斜視図。 エアバッグが展開状態にされたエアバッグモジュールを示す側面図。 エアバッグが展開状態にされたエアバッグモジュールを、車両用シート、乗員及びバックルとともに示す側面図。 乗員の骨盤と、エアバッグ及びボディサイド部との位置関係を示す部分正断面図。 図5の状態からエアバッグがシートバックから飛び出して膨張展開した状態を示す部分平断面図。 本発明を後席用のサイドエアバッグ装置に具体化した第4実施形態を示す図であり、車両内部を側方から見た状態を示す部分斜視図。 第4実施形態における後席の車両用シート及びボディサイド部の位置関係を、乗員及びエアバッグとともに示す正断面図。 第4実施形態のサイドエアバッグ装置が装備された後席を構成する車両用シートを、乗員及びエアバッグとともに示す側面図。 第4実施形態において、エアバッグが展開状態にされたエアバッグモジュールを示す側面図。 第4実施形態において、エアバッグが展開状態にされたエアバッグモジュールを、車両用シート、乗員及びバックルとともに示す側面図。 (A)は、エアバッグの腰部保護部がシートバックの側部と干渉して押し上げられる様子を説明する部分正断面図、(B)は、同腰部保護部が同側部と干渉しない様子を説明する部分正断面図。 第4実施形態の別例を示す図であり、エアバッグが展開状態にされたエアバッグモジュールを、車両用シート、乗員及びバックルとともに示す側面図。 乗員の骨盤と、ボディサイド部と、従来のサイドエアバッグ装置におけるエアバッグとの位置関係を示す部分正断面図。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態について、図1〜図10を参照して説明する。
なお、以下の記載において、車両の前進方向を前方として説明し、車両の後進方向を後方として説明する。また、以下の記載における上下方向は車両の上下方向を意味し、左右方向は車両の車幅方向であって車両前進時の左右方向と一致するものとする。
図2及び図3の少なくとも一方に示すように、車両10においてボディサイド部11の車内側(図2の右側、図3の上側)の近傍には車両用シート12が配置されている。ここで、ボディサイド部11とは、車両10の側部に配置された部材を指し、主としてドア、ピラー等がこれに該当する。例えば、前席に対応するボディサイド部11は、フロントドア、センターピラー(Bピラー)等である。また、後席に対応するボディサイド部11は、サイドドア(リヤドア)の後部、Cピラー、タイヤハウスの前部、リヤクォータ等である。
図2、図3及び図4(A),(B)の少なくとも1つに示すように、車両用シート12は、シートクッション(座部)13と、そのシートクッション13の後側から起立し、かつ傾き調整機構(図示略)により傾斜角度を調整されるシートバック(背もたれ部)14とを備えて構成されている。シートクッション13において乗員Pが腰掛ける座面13Aは、前側ほど高くなるように傾斜している。シートクッション13の座面13Aは、その前端部において最も高くなっている。
シートバック14は、シートバック本体15と、そのシートバック本体15の車幅方向についての両側部に設けられた一対のサイドサポート部16とを備えて構成されている。シートバック本体15の前面15Fは後側へ傾斜しており、同シートバック本体15は、この前面15Fによって乗員Pを後側から支える。両サイドサポート部16は、シートバック本体15の前面15Fよりも前方へ突出しており、シートクッション13に腰掛けてシートバック本体15に凭れた乗員Pの車幅方向の動きを規制する。
次に、シートバック14において、車外側のサイドサポート部16を含む車外側の側部の内部構造について説明する。
シートバック14内には、その骨格をなすシートフレームが配置されている。シートフレームの一部は、図5に示すように、シートバック14内であってシートバック本体15と車外側のサイドサポート部16との境界部分近傍に配置されており、この部分(以下「サイドフレーム部18」という)は、金属板を曲げ加工することによって形成されている。サイドフレーム部18を含むシートフレームの前側には、ウレタンフォーム等の弾性材からなるシートパッド19が配置されている。また、シートフレームの後側には、合成樹脂等によって形成された硬質のバックボード21が配置されている。なお、シートパッド19は表皮によって被覆されているが、図5ではその表皮の図示が省略されている。後述する図10についても同様である。
シートパッド19についてサイドフレーム部18の車外側近傍には収納部22が設けられている。収納部22の位置は、車両用シート12に着座した乗員Pの斜め後方近傍となる(図3参照)。この収納部22には、サイドエアバッグ装置の主要部をなすエアバッグモジュールAMが配設されている。
収納部22の車外側かつ前側の角部からは、斜め前車外側に向けてスリット23が延びている。シートパッド19の前側の角部19Cとスリット23とによって挟まれた箇所(図5において二点鎖線の枠で囲んだ箇所)は、後述するエアバッグ50によって破断される破断予定部24を構成している。
図6及び図8の少なくとも一方に示すように、車両には、車両用シート12に着座した乗員Pを拘束するためのシートベルト装置30が装備されている。なお、図6は車両用シート12及びシートベルト装置30を車内側の斜め前方から見た状態を示している。また、図8は、車両用シート12及びシートベルト装置30を、サイドエアバッグ装置及び乗員Pとともに車外側から見た状態を示している。この図8では、シートベルト装置30におけるバックル33の位置、高さ等を説明するために、本来は車両用シート12の車外側には表れないバックル33が併せて図示されている。
シートベルト装置30は、乗員Pを拘束する帯状のウェビング31と、ウェビング31に対しその長手方向への移動可能に取り付けられたタング32と、シートクッション13の車内側に配置されてタング32が係脱可能に装着されるバックル33とを備えている。ウェビング31は、その一端部が、シートクッション13の車外側に固定され、他端部が同車外側に配置されたベルト巻取り装置(図示略)により巻き取られる構成とされている。シートベルト装置30では、ウェビング31に対してタング32を摺動させることで、ラップベルト部34及びショルダベルト部35の各長さを変更可能である。
ラップベルト部34は、ウェビング31において、タング32からウェビング31の端部(固定端)までの部分であり、着座した乗員Pの腰部PPの一側方から水平方向に腰部PPの前を経由して他側方に架け渡される。ショルダベルト部35は、ウェビング31において、タング32からベルト巻取り装置までの部分であり、着座した乗員Pの肩部PSから斜めに胸部PT(図2及び図3参照)の前を経由して腰部PPの車内側の側方に架け渡される。
上記シートバック14に組み込まれるエアバッグモジュールAMは、インフレータアセンブリ40及びエアバッグ50を主要な構成部材として備えている。
次に、これらの構成部材の各々について説明する。ここで、本実施形態では、エアバッグモジュールAM及びその構成部材について「上下方向」、「前後方向」というときは、図8に示すように車両用シート12のシートバック14を基準としている。シートバック14の起立する方向を「上下方向」とし、シートバック14の厚み方向を「前後方向」としている。通常、シートバック14は後方へ多少傾斜した状態で使用されることから、「上下方向」は厳密には鉛直方向ではなく、多少傾斜している。同様に、「前後方向」は厳密には水平方向ではなく、多少傾斜している。
<インフレータアセンブリ40>
図4(B)及び図5の少なくとも一方に示すように、インフレータアセンブリ40は、ガス発生源としてのインフレータ41と、そのインフレータ41の外側に装着されたリテーナ42とを備えて構成されている。本実施形態では、インフレータ41として、パイロタイプと呼ばれるタイプが採用されている。インフレータ41は略円柱状をなしており、その内部には、膨張用ガスを発生するガス発生剤(図示略)が収容されている。インフレータ41の長さ方向についての一方の端部には、同インフレータ41への制御信号の印加配線となるハーネス(図示略)が接続されている。
なお、インフレータ41としては、上記ガス発生剤を用いたパイロタイプに代えて、高圧ガスの充填された高圧ガスボンベの隔壁を火薬等によって破断してガスを噴出させるタイプ(ハイブリッドタイプ)が用いられてもよい。
一方、リテーナ42は、ディフューザとして機能するとともに、上記インフレータ41をエアバッグ50と一緒にサイドフレーム部18に締結する機能を有する部材である。リテーナ42の大部分は、金属板等の板材を曲げ加工等することによって略筒状に形成されている。リテーナ42には窓部(図示略)が設けられており、インフレータ41から噴出された膨張用ガスの多くが、この窓部を通じてリテーナ42の外部へ噴き出される。
リテーナ42には、これを上記サイドフレーム部18に取付けるための係止部材として、複数本のボルト43が固定されている。表現を変えると、複数本のボルト43が、リテーナ42を介してインフレータ41に間接的に固定されている。
なお、インフレータアセンブリ40は、インフレータ41とリテーナ42とが一体になったものであってもよい。
<エアバッグ50>
図1〜図3の少なくとも1つに示すように、エアバッグ50は、車両用シート12に着座した乗員Pとボディサイド部11との間であって、同乗員Pの腰部PPに対応する箇所から胸部PTに対応する箇所にかけての領域を展開領域とする。そして、エアバッグ50は、側突等により衝撃が車両10の側方からボディサイド部11に加わったときに、インフレータ41からの膨張用ガスにより、上記展開領域で膨張展開する。さらに、エアバッグ50は、自身の一部(後部)を上記収納部22内に残した状態で同収納部22から略前方へ向けて飛び出し、乗員P及びボディサイド部11間で膨張展開することにより上記側突等の衝撃から乗員Pを保護する。
ここで、エアバッグ50によって保護される乗員Pの腰部PPについて説明する。図9は、車両用シート12に着座した乗員Pの腰部PPのうち、骨盤61付近の骨格を車両前方側から見た状態を示している。骨盤61は、脊柱と下肢との間にある輪状の骨であり、頭部PH、上肢及び胴体の重量を支える強靱な構造を有している。骨盤61は、頭蓋腔や胸腔の壁よりも丈夫で厚く作られており、同骨盤61の側面及び前面を形作る2個の寛骨62を備えている。
各寛骨62は、骨盤61の大部分を占め、比較的平坦ではあるが不規則な形状を有している。各寛骨62は、腸骨63、坐骨64及び恥骨65の3つの骨を癒合させることにより構成されている。
各腸骨63は、各寛骨62の側面を形成し、坐骨64は、各寛骨62の下側の後方部位を形成する。各腸骨63の上端部63Uは、人体の幅方向(図9の左右方向)についての外側へ出っ張っている。各恥骨65は、不規則な形状を有する骨であり、各腸骨63の下方側に位置している。
ところで、図2、図3、図7及び図8の少なくとも1つに示すように、エアバッグ50は、2枚の布帛部を車幅方向に重ね合わせ、両布帛部を結合させることにより形成されている。ここでは、両布帛部を区別するために、車内側に位置するものを布帛部51といい、車外側に位置するものを布帛部52というものとする。両布帛部51,52の大まかな形状としては、上側が尖った略三角形状をなしている。
上記布帛部51,52としては、強度が高く、かつ可撓性を有していて容易に折り畳むことのできる素材、例えばポリエステル糸、ポリアミド糸等を用いて形成した織布等が適している。
両布帛部51,52の上記結合は、それらの周縁部に設けられた環状(無端状)の周縁結合部53においてなされている。本実施形態では、周縁結合部53は、両布帛部51,52の周縁部を、縫製(縫糸で縫合)することにより形成されている。図7及び図8では、この縫製による周縁結合部53が、一定長さの太線を断続的に並べてなる線(破線の一種)によって図示されている。周縁結合部53は、膨張用ガスが充填されることなく展開された状態のエアバッグ50を車両10の側方から見たとき、大まかな形状として、上側が尖った略三角形状をなす。
なお、エアバッグ50は、1枚の布帛を、その中央部分で二つ折りして車幅方向に重ね合わせ、その重ね合わされた部分の周縁部同士を結合させることにより形成されたものであってもよい。また、周縁結合部53は、上記縫糸を用いた縫合とは異なる手段、例えば接着剤を用いた接着によって形成されてもよい。
図7〜図9の少なくとも1つに示すように、両布帛部51,52において上記周縁結合部53から内側へ離れた箇所には、環状(無端状)の内結合部56が設けられている。内結合部56は、エアバッグ50の膨張状態で車内側の布帛部51と車外側の布帛部52とを互いに接近(接触)させ、かつ上記腸骨63の上端部63Uに対応する箇所を含んだ状態で結合することによって形成されている。本実施形態では、内結合部56は、両布帛部51,52を、縫製(縫糸で縫合)することにより形成されている。
図7及び図8では、この縫製による内結合部56が、上記周縁結合部53と同様、一定長さの太線を断続的に並べてなる線(破線の一種)によって図示されている。内結合部56は、上記縫糸を用いた縫合とは異なる手段、例えば接着剤を用いた接着によって形成されてもよい。
内結合部56は、上述した周縁結合部53と同様、膨張用ガスが充填されることなく展開された状態のエアバッグ50を車両10の側方から見たとき、大まかな形状として、上側が尖った略三角形状をなす。
エアバッグ50は、内結合部56により、非膨張部57と膨張部58とに仕切られている。非膨張部57は、エアバッグ50において内結合部56によって囲まれた部分であり、膨張部58は、エアバッグ50において周縁結合部53と内結合部56とによって挟まれた部分である。表現を変えると、非膨張部57は、エアバッグ50において内結合部56よりも内側の部分であり、膨張部58は内結合部56よりも外側の部分である。上述したインフレータアセンブリ40は、この膨張部58に配置される。
内結合部56の下縁部56Lは、エアバッグ50が膨張展開したときに、乗員Pの骨盤61における腸骨63の上端部63Uの若干下方側で、かつ側方近傍となる箇所に設けられている。
上記エアバッグ50において、膨張部58のうち非膨張部57よりも下側の部分は、乗員Pの腰部PPの大部分の側方で膨張展開して、側突等の衝撃から同腰部PPの大部分を保護する腰部保護部54となっている。腰部PPの大部分とは、腰部PPのうち、腸骨63の上端部63Uよりも下方側の箇所である。また、エアバッグ50において、非膨張部57と、膨張部58のうち腰部保護部54よりも上側の部分とは、乗員Pの腰部PPの一部の側方と、その腰部PPよりも上方側の部位の側方とで、膨張を伴いながら(膨張部58の場合)又は伴わずに(非膨張部57の場合)展開して、それらを側突等の衝撃から保護する上部保護部55となっている。腰部PPよりも上方側の部位とは、乗員Pの腹部PB及び胸部PTである。なお、図7では、一点鎖線の枠によって、腰部保護部54及び上部保護部55を表現している。同図7では、腰部保護部54を示す一点鎖線の枠と、上部保護部55を示す一点鎖線の枠とが離れて図示されているが、実際には接触している。
内結合部56が環状(無端状)をなしているため、膨張部58内のインフレータアセンブリ40からの膨張用ガスは、同膨張部58には充填されるが、非膨張部57には充填されない。従って、内結合部56及び非膨張部57では、車幅方向についての厚みTが、エアバッグ50中で最小(Tmin)となる。内結合部56は、上述したように膨張部58と非膨張部57とを仕切るものであることから、膨張部58の非膨張部57との境界部分でも、車幅方向の厚みTは最小(Tmin)となる。この厚みTの最小(Tmin)となる箇所には、腰部保護部54と上部保護部55との境界部分、すなわち、内結合部56の下縁部56Lや、腸骨63の上端部63Uに対応する箇所も含まれる。
膨張用ガスが供給された場合、膨張部58は丸く膨張しようとする。この膨張部58のうち腰部保護部54において、車幅方向の厚みTは、両布帛部51,52を結合させる箇所である内結合部56及び周縁結合部53で最小(Tmin)となる。腰部保護部54の上記厚みTは、内結合部56から離れるほど、また周縁結合部53から離れるほど大きくなる。そして、腰部保護部54の上記厚みTは、内結合部56と周縁結合部53との中間の箇所で最大(Tmax)となる。
なお、図7中、網点(細かな点の集まり)が付された箇所は、膨張状態の腰部保護部54の断面Sを示している。ここでは断面Sを、便宜上、縦長の楕円形状で表現している。そして、この断面Sに両矢印を記載することで、車幅方向の厚みTを表現している。
ここで、腰部保護部54のうち車幅方向の厚みTが最大(Tmax)である部位を「部位A」とし、シートクッション13の前方側の最も高い箇所を「箇所B」とすると、本実施形態では、部位Aが箇所Bよりも下方側に位置するように、エアバッグ50の形状等の諸元が設定されている。上記箇所Bの上下位置(高さ)は、乗員Pが車両用シート12に着座していない状態(無負荷時)でのものであって、乗員Pの着座に伴う沈み込みを除いた上下位置(高さ)である。箇所Bは、車両用シート12に着座した乗員Pの体格に拘わらず、その腸骨63の上端部63Uよりも低い。
上記インフレータアセンブリ40は、略上下方向へ延びる姿勢で、膨張部58の後部(内結合部56よりも後側)に配置されている。そして、リテーナ42の複数本のボルト43が、車内側の布帛部51に挿通されている。こうした挿通により、インフレータアセンブリ40がエアバッグ50に対し位置決めされた状態で係止されている。
ところで、図5に示すように、エアバッグ50及びインフレータアセンブリ40を主要な構成部材として有する上記エアバッグモジュールAMは、展開状態のエアバッグ50(図7及び図8参照)が折り畳まれることにより、コンパクトな収納用形態にされている。これは、エアバッグモジュールAMをシートバック14における限られた大きさの収納部22に確実に収納するためである。
上記収納用形態にされたエアバッグモジュールAMは、インフレータアセンブリ40を後側に位置させ、かつエアバッグ50の多くを前側に位置させた状態で、シートバック14の収納部22に収容されている。そして、上述したように、リテーナ42から延びてエアバッグ50に挿通されたボルト43がサイドフレーム部18に挿通され、ナット44によって締付けられている。この締付けにより、インフレータアセンブリ40がエアバッグ50と一緒にサイドフレーム部18に固定されている。なお、インフレータアセンブリ40は、上述したボルト43及びナット44とは異なる部材によって車両10(サイドフレーム部18)に固定されてもよい。
図1に示すように、サイドエアバッグ装置は、上述したエアバッグモジュールAMのほかに衝撃センサ71及び制御装置72を備えている。衝撃センサ71は加速度センサ等からなり、車両10のボディサイド部11(図2及び図3参照)等に設けられており、同ボディサイド部11に側方から加えられる衝撃を検出する。制御装置72は、衝撃センサ71からの検出信号に基づきインフレータ41の作動を制御する。
上記のようにして、本実施形態のサイドエアバッグ装置が構成されている。このサイドエアバッグ装置では、車両10のボディサイド部11に対し、側突等により所定値以上の衝撃が加わり、そのことが衝撃センサ71によって検出されると、その検出信号に基づき制御装置72からインフレータ41に対し、これを作動させるための指令信号が出力される。この指令信号に応じて、インフレータ41では、ガス発生剤が高温高圧の膨張用ガスを発生し、これをエアバッグ50に供給する。この膨張用ガスは、腰部保護部54及び上部保護部55に供給される。この膨張用ガスの圧力が、折り畳まれて収納用形態にされているエアバッグ50の各部に作用し、同エアバッグ50がシートバック14内で膨張を開始して、折り状態を解消しようとする。
エアバッグ50が、折り状態を解消(展開)しながら膨張していくと、シートバック14のシートパッド19がエアバッグ50によって押圧され、図10に示すように破断予定部24(図5参照)において破断される。エアバッグ50は、一部(インフレータアセンブリ40の近傍部分)をシートバック14内に残した状態で、破断された箇所を通じて同シートバック14から飛び出す。
その後、エアバッグ50は、乗員P(図10では図示略)と、車内側へ進入してくるボディサイド部11との間で車両10の前方に向けて、展開する。この際、エアバッグ50のうち膨張部58(腰部保護部54を含む)は、膨張を伴いながら展開し、非膨張部57は膨張を伴わずに展開する。
表現を変えると、乗員Pの腰部PPの大部分(腸骨63の上端部63Uに対応する箇所を除く)の側方では、腰部保護部54が膨張を伴いながら展開する。この腰部保護部54により、ボディサイド部11を通じて、上記腰部PPの大部分に伝わる側突等の衝撃が緩和される。
また、腰部PPの一部(腸骨63の上端部63Uに対応する箇所)の側方と、腹部PB及び胸部PTの側方とでは、膨張部58の上部(上部保護部55における部分)が膨張を伴いながら、また非膨張部57が膨張を伴わずにそれぞれ展開する。
ここで、人体の腰部PPにおいては、上述したように骨盤61の一部を構成する一対の腸骨63の上端部63Uが人体の幅方向(図9の左右方向)についての外側へ出っ張っている。そのため、車外側の腸骨63の上端部63Uの側方で、仮に腰部保護部54が車幅方向に大きな厚みTで膨張展開すると、同上端部63Uを通じて腸骨63が車内側へ押圧され、同腸骨63に内下方へ向かう回転モーメント(図18中の矢印X参照)が発生し、その腸骨63の下側に繋がっている恥骨65に過大な荷重が集中するおそれがある。
しかし、図8及び図9の少なくとも一方に示すように本実施形態では、シートクッション13の箇所Bが基準とされ、腰部保護部54の厚みTが最大(Tmax)である部位Aの上下位置が基準よりも下方側に設定されている。この基準となる箇所Bは、車両用シート12に着座した乗員Pの体格が極端である場合を除き、すなわち、一般的な体格を有する乗員Pであれば、腸骨63の上端部63Uよりも低い。そのため、腰部保護部54の部位Aについての上記上下位置設定により、車外側の腸骨63の上端部63Uよりも下方側の箇所が、腰部保護部54の上記部位Aによって押圧される。この箇所は、骨盤61のなかでも耐衝撃性が比較的高い。そのため、この箇所が部位Aによって押圧されても問題ない。
また、車外側の腸骨63の上端部63Uが、腰部保護部54のうち、上記部位Aよりも厚みTの小さな部位によって押圧される。これは、膨張用ガスが供給された場合、腰部保護部54が丸く膨張しようとする。腰部保護部54では、車幅方向の厚みTが最大(Tmax)となる部位Aから上下方向へ離れるに従い、同厚みTが小さくなるからである。上記のように部位Aが、腸骨63の上端部63Uよりも下方側に位置することから、同上端部63Uの側方では、腰部保護部54の厚みTが部位Aよりも小さくなる。
そのため、腸骨63の上端部63Uを押圧する力は、厚みTが最大(Tmax)となる部位Aが押圧する場合(従来技術がこれに該当する)よりも小さくなる。上記押圧により腸骨63に対し内下方へ向かう回転モーメントが発生したとしても、その回転モーメントは、腸骨63の上端部63Uが上記部位Aによって押圧された場合よりも小さい。
特に、本実施形態では、下縁部56Lが腸骨63の上端部63Uよりも若干下方側で、かつ側方近傍に位置するように、エアバッグ50に内結合部56が設けられている。この内結合部56では、車内側及び車外側の両布帛部51,52が互いに接近(接触)させられた状態で結合されている。この内結合部56では、車幅方向の厚みTがエアバッグ50中で最小(Tmin)である。従って、エアバッグ50において、腸骨63の上端部63Uの側方となる箇所では、車幅方向の厚みTがエアバッグ50中で最小(Tmin)となっている。このように、エアバッグ50において、腸骨63の上端部63Uの側方となる箇所では、腰部保護部54のうち車幅方向の厚みTが最大(Tmax)である部位Aから単に上方へ離れているから厚みTが最大(Tmax)よりも小さいというだけでなく、内結合部56を設けることで積極的に最小(Tmin)にしている。このため、腸骨63の上端部63Uは、上記車幅方向の厚みTが最小(Tmin)である箇所によって押圧されることとなり、腸骨63に回転モーメントが発生しにくい。
ところで、人体の側部のうち胸部PT及び腹部PBは、腰部PPの大部分に比べると、耐衝撃性が低い。そのため、仮に、胸部PT及び腹部PBの側方で、上述した腰部保護部54と同様にして上部保護部55の全体が膨張すると、胸部PT及び腹部PBがその上部保護部55によって大きな荷重(内圧)で押圧される。
この点、本実施形態では、エアバッグ50において内結合部56によって囲まれた箇所が非膨張部57となっていて、車幅方向の厚みTがエアバッグ50中で最小(Tmin)となっている。この非膨張部57は、上述した腸骨63の上端部63Uの側方だけでなく、乗員Pの腹部PBや胸部PTの側方でも展開する。そのため、上記腸骨63の上端部63Uに加え、胸部PT及び腹部PBが非膨張部57から受ける荷重は小さい。
また、ボディサイド部11と胸部PT及び腹部PBとの間の隙間は狭い。そのため、仮に上部保護部55の全体が膨張するものであって、車幅方向の厚みTの大きなものであった場合には、同上部保護部55を狭い隙間で膨張させながら展開させることは難しい。しかし、本実施形態では、上記のように上部保護部55の多くを占める非膨張部57が膨張を伴わないことから、上部保護部55は狭い隙間でも比較的展開しやすい。
以上詳述した第1実施形態によれば、次の効果が得られる。
(1)腰部保護部54のうち車幅方向の厚みTが最大(Tmax)である部位Aの上下位置を、シートクッション13の前方側の最も高い箇所Bよりも下方側に設定している。そのため、骨盤61のうち、車外側の腸骨63の上端部63Uよりも下方側であって、耐衝撃性の比較的高い箇所を、膨張展開する腰部保護部54によって側突等の衝撃から保護することができる。
また、車外側の腸骨63の上端部63Uを、腰部保護部54のうち、車幅方向の厚みTの最大(Tmax)である部位Aよりも厚みTの小さな部位によって押圧することで、腸骨63に生ずる、内下方へ向かう回転モーメントを小さくし、恥骨65に過大な荷重が集中しないようにすることができる。
このように、腰部保護部54によって乗員Pの腰部PPの保護を図りつつも、恥骨65への過大な荷重集中を抑制することができる。
(2)エアバッグ50を、腰部保護部54よりも上方側に上部保護部55を有する構成としている。このため、エアバッグ50による乗員Pの保護領域を腰部PPの上側に拡張し、腰部PP(腸骨63の上端部63Uを除く)だけでなく、それよりも上側の部位(腸骨63の上端部63Uを含む)についても、上部保護部55によって側突等の衝撃から保護することが可能となる。
(3)上部保護部55において、腸骨63の上端部63Uに対応する箇所では、腰部保護部54の部位Aよりも、車幅方向の厚みTを小さくしている。そのため、上部保護部55を有するエアバッグ50にあって、腰部保護部54のうち車幅方向の厚みTが最大(Tmax)である部位Aよりも、同方向の厚みTの小さな部位を同上部保護部55に設定し、この部位で腸骨63の上端部63Uを押圧することができる。
(4)上部保護部55において、腸骨63の上端部63Uに対応する箇所では、車幅方向の厚みTをエアバッグ50中で最小(Tmin)に設定している。このため、腸骨63の上端部63Uを、車幅方向の厚みTが最小(Tmin)である箇所によって押圧することができ、腸骨63での回転モーメントの発生を抑制し、恥骨65に対する過大な荷重の集中を起こりにくくすることができる。
(5)内側及び車外側の両布帛部51,52を備えてなるエアバッグ50にあって、その上部保護部55に環状の内結合部56を設け、両布帛部51,52間であって内結合部56により囲まれた箇所を非膨張部57としている。
そのため、両布帛部51,52を互いに接近させた状態で結合する環状の内結合部56を上部保護部55に設けて非膨張部57を形成するといった簡単な構成で、同上部保護部55において腸骨63の上端部63Uに対応する箇所の車幅方向の厚みTを、エアバッグ50中で最小(Tmin)とすることができる。
(6)上記非膨張部57を、腸骨63の上端部63Uから、腹部PB及び胸部PTにかけての領域の側方で展開させている。このため、腸骨63の上端部63Uだけでなく、腹部PB及び胸部PTについても、エアバッグ50から受ける荷重を小さくすることができる。
(7)上記(6)に関連するが、非膨張部57を、腸骨63の上端部63Uから、腹部PB及び胸部PTにかけて展開する大きさに形成している。そのため、腸骨63の上端部63Uの上下位置が、車両用シート12に着座する乗員Pの体格に応じて異なっても、腸骨63の上端部63Uの側方では、エアバッグ50において、車幅方向の厚みTの小さな箇所、好ましくは最小(Tmin)となる箇所を位置させることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明を具体化した第2実施形態について説明する。
本実施形態では、図8に示すように、シートクッション13の前方側の最も高い箇所Bに代え、シートベルト装置30におけるバックル33の「上端C」を、部位Aの上下位置設定の際の基準としている。この上端Cは、前述したように、シートクッション13の前方側の箇所Bよりも若干低い箇所に位置する。本実施形態では、部位Aが上端Cよりも下方側に位置するように、エアバッグ50の形状等の諸元が設定されている。部位Aは、上述したように、腰部保護部54のうち車幅方向の厚みTの最も大きな箇所であり、腰部保護部54のうち内結合部56と周縁結合部53との中間の箇所である。
ここで、部位Aの上下位置の設定に際し、バックル33は、乗員Pが車両用シート12に着座してシートベルト装置30を装着している(ベルトを締めている)ときの状態にあるものとする。この状態であれば、上端Cの上下位置が定まる。そのため、たとえ上端Cの上下位置が乗員Pの体格に応じて多少変動するにしても、よほど極端な体格でない限り、一般的な体格差(誤差)の範囲であれば、上端Cが部位Aより上方に位置するように、部位Aの上下位置を設定することは可能である。上記以外の構成は第1実施形態と同様である。
腰部保護部54の部位Aの上下位置が、この新たな基準よりも下方側に設定されることにより、部位Aは、シートクッション13の箇所Bを基準とした場合に比べ、腸骨63の上端部63Uから下方へより離れた箇所で乗員Pの腰部PPを押圧することが可能となる。表現を変えると、シートクッション13の箇所Bを基準とした場合に比べ、腰部保護部54のうち車幅方向の厚みTのより小さな部位で、腸骨63の上端部63Uを押圧させることが可能となる。
従って、第2実施形態によれば、上述した(1)〜(7)の効果に加え、次の効果が得られる。
(8)腰部保護部54のうち車幅方向の厚みTが最大(Tmax)である部位Aの上下位置を、シートベルト装置30のバックル33の上端Cよりも下方側に設定している。そのため、部位Aをシートクッション13の箇所Bよりも下方側に設定した場合に比べ、押圧に伴う回転モーメントの発生を抑制して、恥骨65への過大な荷重の集中を抑制する効果がより確実に得られるようになる。
(第3実施形態)
次に、本発明を具体化した第3実施形態について説明する。
本実施形態では、シートクッション13の前方側の最も高い箇所Bや、シートベルト装置30におけるバックル33の上端Cに代え、乗員Pの腸骨63の上端部63Uを、腰部保護部54のうち車幅方向の厚みTが最大(Tmax)である部位Aの上下位置設定の際の基準としている。本実施形態では、部位Aが乗員Pの腸骨63の上端部63Uよりも下方側に位置するように、エアバッグ50の形状等の諸元が設定されている。上記以外の構成は第1及び第2実施形態と同様である。
腰部保護部54の部位Aの上下位置が、乗員Pの腸骨63の上端部63Uよりも下方側に設定されることにより、乗員Pの腰部PPについて同上端部63Uよりも下方側の箇所が、腰部保護部54の部位Aによって確実に押圧される。
また、車外側の腸骨63の上端部63Uが、腰部保護部54のうち、部位Aよりも厚みTの小さな部位によって確実に押圧される。そのため、腸骨63の上端部63Uを押圧する力は、厚みTが最大(Tmax)である部位Aによって押圧された場合よりも確実に小さくなる。
従って、第3実施形態によれば、上述した(1)〜(8)の効果に加え、次の効果が得られる。
(9)腰部保護部54のうち車幅方向の厚みTが最大(Tmax)である部位Aの上下位置を、乗員Pの腸骨63の上端部63Uよりも下方側に設定している。そのため、部位Aをシートクッション13の箇所Bやバックル33の上端Cよりも下方側に設定した場合に比べ、押圧に伴う回転モーメントの発生を抑制して、恥骨65への過大な荷重の集中を抑制する効果がより確実に得られるようになる。
(第4実施形態)
次に、本発明を具体化した第4実施形態について、図11〜図16を参照して説明する。第4実施形態の第1〜第3実施形態との主な相違点は、サイドエアバッグ装置が適用される車両用シートが後席を構成するものであること、及びエアバッグが後席専用のものとして設計されていることである。次に、これらの相違点を中心に第4実施形態について説明する。
図11及び図12の少なくとも一方に示すように、後席を構成する車両用シート75は、前席を構成する車両用シート12(図2参照)よりも、ボディサイド部11に接近した状態で配設されている。後席でのシートクッション76及びボディサイド部11間の隙間は、前席でのシートクッション13及びボディサイド部11間の隙間に比べ狭く、この隙間でのエアバッグ80(腰部保護部84)の膨張展開は困難である。また、後席を構成する車両用シート75では、シートクッション76の車外側の側部77が***している。
図12及び図14の少なくとも一方に示すように、エアバッグ80は、1枚の布帛を、その中央部分で二つ折りして車幅方向に重ね合わせ、その重ね合わされた部分の周縁部同士を結合させることにより形成されている。ここでは、両布帛部を区別するために、第1〜第3実施形態と同様、車内側に位置するものを布帛部51といい、車外側に位置するものを布帛部52というものとする。エアバッグ80は、両布帛部51,52の各後端縁51R,52Rが後ろ側に位置するように配置されている。
両布帛部51,52は、後端縁51R,52Rを除く周縁部に設けられた周縁結合部53によって結合されている。本実施形態では、周縁結合部53が両布帛部51,52の周縁部を、縫製(縫糸で縫合)することにより形成されている。
図12〜図14の少なくとも1つに示すように、両布帛部51,52には縦結合部81及び横結合部82が設けられている。縦結合部81は、両布帛部51,52の後端縁51R,52Rから前方へ離間した部位において、両布帛部51,52を互いに接近(接触)させた状態で結合することによって形成されている。また、横結合部82は、両布帛部51,52の下端縁51L,52Lから上方へ離間した部位において、両布帛部51,52を互いに接近(接触)させた状態で結合することによって形成されている。
横結合部82は、エアバッグ80が膨張展開したときに、乗員Pの骨盤61における腸骨63の上端部63Uの若干下方側で、かつ側方近傍となる箇所に設けられている。本実施形態では、縦結合部81及び横結合部82は、両布帛部51,52を、縫製(縫糸で縫合)することにより形成されている。
縦結合部81の上端部81Uは周縁結合部53の上端部と交差している。横結合部82の前端部82Fは周縁結合部53の前端部と交差している。また、縦結合部81の下端部と横結合部82の後端部とは、緩やかに湾曲しながら互いに繋がっている。
縦結合部81は、車両用シート75のシートバック78の前面に沿って延びる直線部81Aを自身の少なくとも一部に有している。また、横結合部82は、シートクッション76の上面(座面)に沿って延びる直線部82Aを自身の少なくとも一部に有している。ここで、「シートバック78又はシートクッション76に沿って延びる」には、シートバック78又はシートクッション76に対し平行な状態だけでなく多少傾斜している状態も含まれる。両直線部81A,82Aは、縦結合部81の直線部81Aを下方へ延長し、かつ横結合部82の直線部82Aを後方へ延長した箇所において交差している。両直線部81A,82Aの交わる角度αは、本実施形態では鈍角(α>90°)となっている。
なお、上記縫製によって形成された周縁結合部53、縦結合部81及び横結合部82は、第1〜第3実施形態と同様、一定長さの太線を断続的に並べてなる線(破線の一種)によって図示されている。これらの周縁結合部53、縦結合部81及び横結合部82は、上記縫糸を用いた縫合とは異なる手段、例えば接着剤を用いた接着によって形成されてもよい。
両布帛部51,52間は、上述した周縁結合部53、縦結合部81及び横結合部82によって膨張部83と非膨張部86とに仕切られている。膨張部83は、インフレータアセンブリ40から供給される膨張用ガスによって膨張する部位であり、腰部保護部84及び脇腹部保護部85からなる。非膨張部86は、インフレータアセンブリ40から膨張用ガスが供給されず、膨張することのない部位である。
腰部保護部84は、両布帛部51,52間で横結合部82よりも下側の領域、より詳しくは、横結合部82及び周縁結合部53の下端部により挟まれた領域からなり、乗員Pの腰部PPの大部分の側方で膨張展開して、側突等の衝撃から同腰部PPの大部分を保護する。腰部PPの大部分とは、腰部PPのうち、腸骨63の上端部63Uよりも下方側の箇所である。また、脇腹部保護部85は、両布帛部51,52間で縦結合部81よりも後ろ側の領域、より詳しくは、後端縁51R,52R及び縦結合部81により挟まれた領域からなり、乗員Pの脇腹部PFの側方及び肩部PSの側方で膨張展開する。インフレータアセンブリ40は、インフレータ41のガス噴出部を下側にして腰部保護部84内に位置させた状態で、これらの腰部保護部84及び脇腹部保護部85の境界部分に配置されている。
図15及び図16(B)の少なくとも一方に示すように、腰部保護部84の下端縁84Lは、同腰部保護部84が膨張展開したときにシートクッション76の車外側の側部77の上方近傍で、同側部77の上端縁77Uに沿う形状に形成されている。ここで、下端縁84Lは、両布帛部51,52において、膨張に関与する部分の下端縁を指す。従って、両布帛部51,52を結合する部分(周縁結合部53の下端部)が腰部保護部84の下端縁84Lとなる。この下端縁84Lと上端縁77Uとの間隔は非常に小さく、かつ腰部保護部84の前後位置に拘らず略一定となっている。
さらに、図14及び図15の少なくとも一方に示すように、膨張用ガスの供給されない非膨張部86は、両布帛部51,52間で縦結合部81及び横結合部82により挟まれた領域からなり、両布帛部51,52の各一部により形成されている。この非膨張部86の一部は、車幅方向の厚みTがエアバッグ80中で最も小さな(略零)箇所として、腸骨63の上端部63Uの側方で展開する(図15参照)。
エアバッグ80において、非膨張部86及び脇腹部保護部85は、乗員Pの腰部PPの一部の側方と、その腰部PPよりも上方側の部位の側方とで、膨張を伴いながら(脇腹部保護部85の場合)又は伴わずに(非膨張部86の場合)展開して、それらを側突等の衝撃から保護する上部保護部87となっている(図14参照)。腰部PPよりも上方側の部位とは、乗員Pの腹部PB(脇腹部PFを含む)及び胸部PTである。なお、図14では、腰部保護部84及び上部保護部87をそれぞれ一点鎖線の枠によって表現している。
膨張用ガスが供給された場合、膨張部83(腰部保護部84及び脇腹部保護部85)は丸く膨張しようとする。この膨張部83のうち腰部保護部84において、車幅方向の厚みTは、両布帛部51,52を結合させる箇所である横結合部82及び周縁結合部53で最小(Tmin)となる。腰部保護部84の上記厚みTは、横結合部82から離れるほど、また周縁結合部53から離れるほど大きくなる。そして、腰部保護部84の上記厚みTは、横結合部82と周縁結合部53との中間の箇所で最大(Tmax)となる。
なお、図14中、網点(細かな点の集まり)が付された箇所は、膨張状態の腰部保護部84の断面Sを示している。ここでは断面Sを、便宜上、縦長の楕円形状で表現している。そして、この断面Sに両矢印を記載することで、車幅方向の厚みTを表現している。
ここで、腰部保護部84のうち車幅方向の厚みTが最大(Tmax)である部位Aは、シートクッション13の前方側の最も高い箇所Bよりも、また、シートベルト装置30におけるバックル33の上端Cよりも下方側に位置するように、エアバッグ80の形状等の諸元が設定されている。上述したように、箇所Bは、腸骨63の上端部63Uから下方へ離れている。上端Cは、腸骨63の上端部63Uに対し、箇所Bよりもさらに下方へ離れている。
上記以外の事項については、第1〜第3実施形態と同様である。そのため、第1〜第3実施形態と同様の部材、箇所等については、同一の符号を付すことで、詳しい説明を省略する。
上記構成のサイドエアバッグ装置では、側突等により車両10に対し側方から衝撃が加わると、インフレータアセンブリ40から膨張部83(腰部保護部84及び脇腹部保護部85)に膨張用ガスが供給される。この膨張用ガスにより、エアバッグ80が、折り状態を解消(展開)しながら膨張し、一部をシートバック14内に残した状態で、同シートバック14から飛び出す。
その後、エアバッグ80は、乗員Pと、車内側へ進入してくるボディサイド部11との間で車両10の前方に向けて展開する。この際、エアバッグ80のうち膨張部83は、膨張を伴いながら展開し、非膨張部86は膨張を伴わずに展開する。膨張部83では、インフレータ41のガス噴出部が腰部保護部84に位置していることから、膨張用ガスが脇腹部保護部85に対するよりも腰部保護部84に対し優先的に供給される。このため、膨張部83では、腰部保護部84が脇腹部保護部85よりも早くから膨張展開を開始する。
乗員Pの腰部PPの大部分(腸骨63の上端部63Uに対応する箇所を除く)の側方では、腰部保護部84が膨張を伴いながら展開する。この腰部保護部84により、ボディサイド部11を通じて、上記腰部PPの大部分に伝わる側突等の衝撃が緩和される。
また、腰部PPの一部(腸骨63の上端部63Uに対応する箇所)の側方と、腹部PB(脇腹部PFを含む)及び胸部PTの側方とでは、膨張部83の上部(脇腹部保護部85)が膨張を伴いながら、また非膨張部86が膨張を伴わずにそれぞれ展開する。脇腹部保護部85により、ボディサイド部11を通じて、上記脇腹部PFに伝わる側突等の衝撃が緩和される。非膨張部86は、腰部保護部84及び脇腹部保護部85間で緊張状態となることで、それらの腰部保護部84及び脇腹部保護部85が互いに遠ざかる側へ移動する(拡がる)のを規制する。
ここで、本実施形態では、腰部保護部84の厚みTが最大(Tmax)である部位Aの上下位置が、シートクッション13の前方側の最も高い箇所B、及びシートベルト装置30におけるバックル33の上端Cのいずれよりも下方側に設定されている。そのため、腰部保護部84の部位Aについての上記上下位置設定により、車外側の腸骨63の上端部63Uよりも下方側の箇所が、腰部保護部84の上記部位Aによって押圧される。この箇所は、骨盤61のなかでも耐衝撃性が比較的高いことから、この箇所が部位Aによって押圧されても問題ない。
また、上部保護部87において、両布帛部51,52間で縦結合部81及び横結合部82によって挟まれた領域(非膨張部86)のうち、乗員Pの腸骨63の上端部63Uに対応する部位は、腰部保護部84のうち車幅方向の厚みTが最も大きな部位Aよりも、同方向の厚みTが小さい。このため、車外側の腸骨63の上端部63Uは、腰部保護部84のうち車幅方向の厚みTが最大(Tmax)である部位Aよりも同方向の厚みTの小さな部位によって押圧される。腸骨63の上端部63Uを押圧する力は、厚みTが最大(Tmax)となる部位Aが押圧する場合よりも小さくなる。従って、上記押圧により腸骨63に対し内下方へ向かう回転モーメントが発生したとしても、その回転モーメントは、腸骨63の上端部63Uが上記部位Aによって押圧された場合よりも小さい。
特に、本実施形態では、横結合部82が腸骨63の上端部63Uよりも若干下方側で、かつ側方近傍に位置するように、エアバッグ80に設けられている。この横結合部82では、車内側及び車外側の両布帛部51,52が互いに接近(接触)させられた状態で結合されていて、車幅方向の厚みTがエアバッグ80中で最小(Tmin)である。従って、エアバッグ80において、腸骨63の上端部63Uの側方となる箇所では、車幅方向の厚みTがエアバッグ80中で最小(Tmin)となっている。このように、エアバッグ80において、腸骨63の上端部63Uの側方となる箇所では、腰部保護部84のうち車幅方向の厚みTが最大(Tmax)である部位Aから単に上方へ離れているから厚みTが最大(Tmax)よりも小さいというだけでなく、非膨張部86を設けることで積極的に最小(Tmin)にしている。このため、腸骨63の上端部63Uは、上記車幅方向の厚みTが最小(Tmin)である箇所によって押圧されることとなり、腸骨63に回転モーメントが発生しにくい。
ところで、エアバッグ80では、膨張部83が、なるべく小さい表面積で、なるべく大きな体積になろうとする。そのため、仮に、縦結合部81の直線部81Aと横結合部82の直線部82Aとが、それらをそれぞれ延長した箇所において鋭角(α<0)で交差していると、エアバッグ80が膨張展開したときに、交差部分D近傍の膨張部83の布帛が、膨張しきれずに余る(襞ができる)場合がある。この余った部分の影響で、布帛に張力の掛からない部分ができ、折れ曲がりやすくなる。そして、エアバッグ80が折れ曲がると、腰部保護部84による腰部PPの保護機能、及び脇腹部保護部85による脇腹部PFの保護機能が十分に発揮されなくなる懸念がある。
この点、両直線部81A,82Aが、それらを延長した箇所において鈍角(α>90°)で交差している本実施形態では、交差部分D近傍の膨張部83の布帛に襞ができにくく、布帛に張力の掛かった状態となりやすいため、エアバッグ80は折れ曲がりにくくなる。その結果、腰部保護部84による腰部PPの保護、及び脇腹部保護部85による脇腹部PFの保護が確実に行われる。
また、後席を構成する車両用シート75の場合、前席を構成する車両用シート12よりも、ボディサイド部11に接近した状態で配設される。後席でのシートクッション76及びボディサイド部11間の隙間は、前席でのシートクッション13及びボディサイド部11間の隙間に比べ狭く、エアバッグ80(腰部保護部84)がこの狭い隙間を膨張展開することは困難である。従って、後席を構成する車両用シート75に設けられる本実施形態のサイドエアバッグ装置では、エアバッグ80(腰部保護部84)がシートクッション76よりも上方で膨張展開することとなる。
一方で、腰部保護部84が乗員Pの腰部PPの側方で膨張展開してその腰部PPを保護する観点からは、腰部保護部84の容量はできるだけ多い方がよい。
このような状況のもと、本実施形態では、腰部保護部84が膨張展開したときに、その下端縁84Lが、シートクッション76の車外側の側部77の上方近傍で、同側部77の上端縁77Uに沿う形状となる。このため、腰部保護部84が採り得る最も多くの容量となり、腰部PPが衝撃から効率よく保護される。
また、後席を構成する車両用シート75では、シートクッション76の車外側の側部77が***している。仮に、図16(A)に示すように、腰部保護部84が膨張展開したときに、その下端縁84Lが車外側の側部77の上端縁77Uよりも低い箇所に位置していると、側突等の衝撃によりボディサイド部11が車内側へ進入した場合、上記側部77が図16(A)において矢印Yで示すように車内側へ押される。側部77が矢印Y方向へ移動すると、腰部保護部84が同図16(A)において矢印Zで示すように、側部77によって押し上げられ、上方へ付勢される。この付勢により、腰部保護部84の下端縁84Lが側部77の上端縁77Uよりも高くなると、腰部保護部84による腰部PPの保護機能が十分に発揮されなくなるおそれがある。
しかし、本実施形態では、図16(B)に示すように、腰部保護部84が膨張展開したときに、その下端縁84Lがシートクッション76の車外側の側部77の上方近傍に位置する。下端縁84Lが側部77の上端縁77Uから上方へ僅かに離間する。そのため、ボディサイド部11の進入により上記側部77が同図16(B)において矢印Yで示すように車内側へ押されて移動しても、腰部保護部84がその側部77によって押し上げられたり上方へ付勢されたりすることがない。腰部PPの上下位置は、その側部77の車内側への移動前後で変化しない。結果として、腰部保護部84による腰部PPの保護が確実に行われる。
従って、第4実施形態によれば、上述した(1),(2),(3),(4),(8),(9)の効果に加え、次の効果が得られる。
(10)内側及び車外側の両布帛部51,52を備えてなるエアバッグ80にあって、両布帛部51,52を互いに接近させた状態で縦結合部81及び横結合部82によって結合する。そして、両布帛部51,52間で縦結合部81及び横結合部82により挟まれた領域に、車幅方向の厚みTの小さな部位を設けている(図14及び図15)。このため、腰部保護部84のうち車幅方向の厚みTが最も大きな部位Aよりも、同方向の厚みTの小さな部位で腸骨63の上端部63Uを押圧することができる。
(11)両布帛部51,52間で縦結合部81及び横結合部82により挟まれた領域に、両布帛部51,52の少なくとも各一部によって形成された非膨張部86を設けるといった簡単な構成で、同非膨張部86において腸骨63の上端部63Uに対応する箇所の車幅方向の厚みTを、エアバッグ80中で最小(Tmin)とすることができる。厚みTを実質零とし、回転モーメントの発生を抑制して、恥骨65への過大な荷重の集中を抑制する大きな効果を得ることができる。
また、非膨張部86により、腰部保護部84及び脇腹部保護部85が互いに遠ざかる側へ移動する(拡がる)のを抑制することができる。
(12)両布帛部51,52間で横結合部82よりも下側の領域を腰部保護部84としている。また、両布帛部51,52間で縦結合部81よりも後ろ側の領域を、上部保護部87の一部を構成する脇腹部保護部85としている(図14及び図15)。
このため、腰部保護部84を乗員Pの腰部PPの側方で膨張展開させることで、腰部PPを衝撃から保護することができる。また、脇腹部保護部85を乗員Pの脇腹部PFの側方で膨張展開させることで、脇腹部PFを衝撃から保護することができる。
(13)縦結合部81の少なくとも一部を、シートバック78に沿って延びる直線部81Aによって構成している。また、横結合部82の少なくとも一部を、シートクッション76に沿って延びる直線部82Aによって構成している。そして、両直線部81A,82Aを、それらをそれぞれ延長した箇所において鈍角(α>90°)で交差させている(図14)。
そのため、交差部分D近傍の膨張部83では、布帛に張力の掛かった状態にし、エアバッグ80を折れ曲がりにくくし、腰部保護部84による腰部PPの保護、及び脇腹部保護部85による脇腹部PFの保護を確実に行うことができる。
(14)後席を構成する車両用シート75に適用されるサイドエアバッグ装置のエアバッグ80に関し、腰部保護部84の下端縁84Lを、シートクッション76の車外側の側部77の上方近傍で、同側部77の上端縁77Uに沿う形状に形成している(図15、図16(B))。このため、腰部保護部84の容量を可能な限り多くし、乗員Pの腰部PPを衝撃から効率よく保護することができる。
また、ボディサイド部11の進入により、シートクッション76の車外側の側部77が車内側へ押されて移動しても、腰部保護部84がその側部77によって押し上げられて上方へ付勢されることがないようにし、腰部保護部84による腰部PPの保護を確実に行うことができる。
なお、本発明は次に示す別の実施形態に具体化することができる。
・上記第1〜第3の各実施形態では、上部保護部55によって保護される対象を、乗員Pの胸部PT及び腹部PBとしたが、腰部PPよりも上方側であって少なくとも腹部PBを含む部位であればよい。例えば、肩部PSや頭部PHについても、上部保護部55による保護対象としてもよい。
・膨張用ガスを充填せず展開状態にしたときのエアバッグ50の外形形状を、上記各実施形態とは異なるものに変更してもよい。
・膨張用ガスを充填せずエアバッグ50を展開状態にしたときの、内結合部56の形状や大きさを上記各実施形態とは異なるものに変更してもよい。
内結合部56を最も小さなものに変更する場合としては、例えば、腸骨63の上端部63Uの側方となる箇所のみに内結合部56を設ける。内結合部56によって囲まれた箇所である非膨張部57は、上記各実施形態よりも小さくなる。
このようにすると、上部保護部55において、腸骨63の上端部63Uに対応する箇所では、車幅方向の厚みTがエアバッグ50中で最小(Tmin)となる。この場合、上部保護部55の一部である内結合部56及び非膨張部57は、腸骨63の上端部63Uに対応する箇所の側方に位置するが、この部分は車幅方向の厚みTがエアバッグ50中で最小(Tmin)となる。このため、腸骨63の上端部63Uは、上記車幅方向の厚みが最小(Tmin)である箇所(非膨張部57)によって押圧されることとなる。その結果、この場合であっても、腸骨63に回転モーメントを発生しにくくし、恥骨65に対する過大な荷重の集中を起こりにくくすることができる。
・上部保護部55において、腸骨63の上端部63Uに対応する箇所の車幅方向の厚みTは、上記各実施形態のように最小(Tmin)であることが望ましい。しかし、恥骨65への荷重集中を抑制する観点からは、上記厚みTは必ずしも最小(Tmin)である必要はなく、腰部保護部54のうち車幅方向の厚みTが最大(Tmax)の部位Aよりも小さければよい。そのため、内結合部56は、上部保護部55において、内側の布帛部51及び車外側の布帛部52を互いに若干離間させた状態で結合するものであってもよい。このような構成は、例えば、両布帛部51,52間にテザーと呼ばれる布帛を架け渡すことによって実現できる。
上記のように変更すると、上部保護部55において、腸骨63の上端部63Uに対応する箇所では、腰部保護部54の車幅方向についての厚みTの最大(Tmax)となる部位よりも、同方向の厚みTが小さくなる。そのため、上部保護部55を有するエアバッグ50にあって、腰部保護部54のうち車幅方向の厚みTが最大(Tmax)となる部位Aよりも、同方向の厚みTの小さな部位を同上部保護部55に設定し、この部位で腸骨63の上端部63Uを押圧することができる。
・上部保護部55を割愛して、エアバッグ50を腰部保護部54のみによって構成してもよい。この場合、腰部保護部54を、乗員Pの腰部PP(腸骨63の上端部63Uを含む)のみを保護し得る大きさ、形状に形成する。そして、腰部保護部54において車幅方向の厚みTが最大(Tmax)となる部位Aの上下位置を、シートクッション13の箇所B、バックル33の上端C、又は腸骨63の上端部63Uよりも下方側に設定する。このようにすると、腸骨63の上端部63Uの側方では、腰部保護部54の上縁部近傍、すなわち、車幅方向の厚みTが小さな箇所が膨張展開することとなる。
・インフレータアセンブリ40をエアバッグ50の外部に設けてもよい。この場合には、インフレータ41とエアバッグ50の膨張部58とを管によって繋ぎ、この管を介してインフレータ41からの膨張用ガスを膨張部58に供給するようにしてもよい。
・車両用シート12のシートバック14に代えてボディサイド部11に収納部22を設け、ここにエアバッグモジュールAMを配設するようにしてもよい。
・エアバッグにおいて必須となる箇所は、乗員Pの腰部PPの側方で膨張展開してその腰部PPを保護する腰部保護部である。エアバッグの上記以外の箇所については適宜変更可能である。
例えば、第4実施形態の場合、図17に示すように、腰部保護部84をさらに前方まで延出し、その延出部分を、乗員Pの大腿部PCの側方で膨張展開してその大腿部PCを保護する大腿部保護部88としてもよい。このようにすると、車両10への衝撃に応じ、乗員Pの腰部PPの側方で腰部保護部84が膨張展開するときには、その腰部PPの前方の大腿部PCの側方で大腿部保護部88が膨張展開する。そのため、乗員Pの腰部PPを腰部保護部84によって衝撃から保護するとともに、大腿部PCを大腿部保護部88によって衝撃から保護することができる。
また、脇腹部保護部85の上端位置を同図17に示すように、第4実施形態よりも低く、例えば脇の下辺りまで低くしてもよい。
上記の変更の場合、例えば、脇腹部保護部85の上端位置を低くすることにより同脇腹部保護部85の容量が少なくなった分を、大腿部保護部88の形成に充ててもよい。このようにすることにより、エアバッグ80の膨張部83全体の容量を維持しつつ(変えないで)、同膨張部83の形状を変更することができる。
・第4実施形態では、非膨張部86を、車内側及び車外側の両布帛部51,52の各一部によって構成したが、一方の布帛部51(又は52)の一部のみによって構成してもよい。
・第4実施形態において、腰部保護部84のうち車幅方向の厚みTが最も大きな部位Aの上下位置は、下記条件1及び条件2のうち少なくとも条件1を満たせばよい。この場合であっても、部位Aは、腸骨63の上端部63Uから下方へ離れた箇所で乗員Pの腰部PPを押圧することができる。
条件1:シートクッション76の前方側の最も高い箇所Bよりも下方側であること。
条件2:シートベルト装置30のバックル33の上端Cよりも下方側であること。
・縦結合部81は、シートバック78に沿って延びる直線部81Aを自身の少なくとも一部に有するものであればよい。従って、縦結合部81は、一部にのみ直線部81Aを有するものであってもよいし、全体が直線部81Aによって構成されるものであってもよい。
また、横結合部82は、シートクッション76に沿って延びる直線部82Aを自身の少なくとも一部に有するものであればよい。従って、横結合部82は、一部にのみ直線部82Aを有するものであってもよいし、全体が直線部82Aによって構成されるものであってもよい。
・縦結合部81の前後位置を第4実施形態よりも前方に変更し、両布帛部51,52間で縦結合部81よりも後ろ側の領域を、乗員Pの脇腹部PFの側方と、その脇腹部PFの前側の部位の側方とにわたって膨張展開させてもよい。
・第1〜第3実施形態のサイドエアバッグ装置は、車両10の前席に限らず後席にも適用可能である。後席に適用した場合には、第4実施形態と同様に、腰部保護部54の下端縁をシートクッション76の車外側の側部77の上方近傍で、同側部77の上端縁77Uに沿う形状に形成することが望ましい。また、腰部保護部54の前側に大腿部保護部を設けてもよい。
10…車両、11…ボディサイド部、12,75…車両用シート、13,76…シートクッション、30…シートベルト装置、33…バックル、41…インフレータ、50,80…エアバッグ、51,52…布帛部、51L,52L,84L…下端縁、51R,52R…後端縁、54,84…腰部保護部、55,87…上部保護部、56…内結合部、63…腸骨、63U…上端部、77…側部、77U…上端縁、78…シートバック、81…縦結合部、81A,82A…直線部、82…横結合部、84…腰部保護部、85…脇腹部保護部、86…非膨張部、88…大腿部保護部、A…部位、B…箇所、C…上端、P…乗員、PB…腹部、PC…大腿部、PF…脇腹部、PP…腰部、T…厚み。

Claims (13)

  1. 車両に対する側方からの衝撃に応じてインフレータから供給される膨張用ガスにより、車両用シートに着座した乗員と前記車両のボディサイド部との間で膨張展開されるエアバッグを備え、
    前記エアバッグが、前記乗員の少なくとも腰部の側方で膨張展開して同腰部を保護する腰部保護部を有するサイドエアバッグ装置において、
    前記腰部保護部のうち車幅方向の厚みが最も大きな部位の上下位置が、前記車両用シートにおけるシートクッションの前方側の最も高い箇所よりも下方側に設定されていることを特徴とするサイドエアバッグ装置。
  2. 前記車両は、前記車両用シートに着座した乗員を拘束するためのシートベルト装置を備えており、
    前記腰部保護部のうち車幅方向の厚みが最も大きな部位の上下位置は、前記シートベルト装置のバックルの上端よりも下方側に設定されている請求項1に記載のサイドエアバッグ装置。
  3. 前記腰部保護部のうち車幅方向の厚みが最も大きな部位の上下位置は、前記車両用シートに着座した前記乗員の腸骨の上端部よりも下方側に設定されている請求項1又は2に記載のサイドエアバッグ装置。
  4. 前記エアバッグは、前記腰部保護部よりも上方側に上部保護部を有しており、
    前記上部保護部において、前記乗員の腸骨の上端部に対応する箇所は、前記腰部保護部のうち車幅方向の厚みが最も大きな前記部位よりも、車幅方向の厚みが小さく設定されている請求項1〜3のいずれか1つに記載のサイドエアバッグ装置。
  5. 前記上部保護部において、前記腸骨の前記上端部に対応する箇所では、車幅方向の厚みが前記エアバッグ中で最も小さく設定されている請求項4に記載のサイドエアバッグ装置。
  6. 前記エアバッグは車内側の布帛部と車外側の布帛部とを備えており、
    前記上部保護部には、前記両布帛部を互いに接近させた状態で結合する環状の内結合部が設けられ、
    前記両布帛部間であって前記内結合部により囲まれた箇所は、車幅方向の厚みが前記エアバッグ中で最も小さな箇所として、前記腸骨の前記上端部の側方で展開する請求項5に記載のサイドエアバッグ装置。
  7. 前記両布帛部間であって前記内結合部により囲まれた箇所は、前記腸骨の前記上端部から前記乗員の少なくとも腹部にかけての領域の側方で展開する請求項6に記載のサイドエアバッグ装置。
  8. 前記エアバッグは車内側の布帛部と車外側の布帛部とを備えており、
    前記両布帛部には、
    前記両布帛部の後端縁から前方へ離間した部位において、同両布帛部を互いに接近させた状態で結合する縦結合部と、
    前記両布帛部の下端縁から上方へ離間した部位において、同両布帛部を互いに接近させた状態で結合する横結合部と
    が設けられ、
    前記上部保護部は、前記車幅方向の厚みが小さく設定された部位を、前記両布帛部間で前記縦結合部及び前記横結合部により挟まれた領域に有する請求項4又は5に記載のサイドエアバッグ装置。
  9. 前記両布帛部間で前記横結合部よりも下側の領域は前記腰部保護部を構成し、
    前記上部保護部は、前記両布帛部間で前記縦結合部よりも後ろ側の領域を、前記乗員の少なくとも脇腹部の側方で膨張展開する脇腹部保護部として有する請求項8に記載のサイドエアバッグ装置。
  10. 前記両布帛部間で前記縦結合部及び前記横結合部により挟まれた前記領域は、前記両布帛部の少なくとも一方の一部により形成されて、前記膨張用ガスの供給されない非膨張部とされており、
    前記非膨張部は、車幅方向の厚みが前記エアバッグ中で最も小さな箇所として、前記腸骨の前記上端部の側方で展開する請求項8又は9に記載のサイドエアバッグ装置。
  11. 前記縦結合部は、前記車両用シートのシートバックに沿って延びる直線部を自身の少なくとも一部に有し、
    前記横結合部は、前記シートクッションに沿って延びる直線部を自身の少なくとも一部に有し、
    前記両直線部は、それらをそれぞれ延長した箇所において鈍角で交差する請求項10に記載のサイドエアバッグ装置。
  12. 前記車両用シートは、前記シートクッションが前記ボディサイド部に接近した状態で配設される後席を構成するものであり、
    前記腰部保護部の下端縁は、前記シートクッションの車外側の側部の上方近傍で同側部の上端縁に沿う形状に形成されている請求項8〜11のいずれか1つに記載のサイドエアバッグ装置。
  13. 前記エアバッグは、前記腰部保護部の前側に、前記乗員の大腿部の側方で膨張展開して同大腿部を保護する大腿部保護部を有する請求項1〜12のいずれか1つに記載のサイドエアバッグ装置。
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