JP2010525047A - 増殖状態の処置のためのEphB4キナーゼ阻害剤としてのN’−(フェニル)−N−(モルホリン−4−イル−ピリジン−2−イル)−ピリミジン−2,4−ジアミン誘導体 - Google Patents

増殖状態の処置のためのEphB4キナーゼ阻害剤としてのN’−(フェニル)−N−(モルホリン−4−イル−ピリジン−2−イル)−ピリミジン−2,4−ジアミン誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は、A、A、A、R、n、R、R,およびRが明細書に定義されたとおりである、式(I):
Figure 2010525047

のピリミジン化合物または医薬として許容なその塩に関する。本発明はまた、当該化合物の調製方法、それらを含む医薬組成物、およびEphB4キナーゼの阻害に感受性の腫瘍またはその他の増殖性疾患の予防または治療において抗増殖剤として使用するための医薬の製造におけるそれらの使用に関する。

Description

本発明は、新規ピリミジン誘導体、これらの誘導体を含有する医薬組成物、およびヒトなどの温血動物での療法、特に癌の予防および治療におけるそれらの使用に関する。
乾癬および癌などの細胞増殖疾患への現行の処置計画の多くは、DNA合成を阻害する化合物を利用する。そのような化合物は、すべての細胞に概して有毒であるが、腫瘍細胞などの迅速に***する細胞に対するその毒性効果が有益になる場合がある。
近年、細胞は、そのDNAの一部の腫瘍遺伝子(即ち、活性化時に、悪性腫瘍細胞の形成をもたらす遺伝子)への形質変換により癌化する可能性があることが発見された(Bradshaw,Mutagenesis、1986年、1巻、91頁)。当該腫瘍遺伝子のいくつかは、増殖因子の受容体であるペプチドの産生を生じさせる。増殖因子受容体の活性化が、細胞増殖の増加をもたらす。例えば、いくつかの腫瘍遺伝子がチロシンキナーゼ酵素をコードすること、そしてある種の増殖因子受容体もチロシンキナーゼ酵素であることが知られている(Yardenら、Ann.Rev.Biochem.、1988年、57巻、443頁;Larsenら、Ann.Reports in Med.Chem.、1989年、第13章)。
受容体チロシンキナーゼは、多様な細胞応答(細胞の増殖、生存、および遊走が含まれる)を開始させる生化学シグナルの伝達において重要な役割を担っている。それらは、大きな酵素であり、細胞膜を貫通して、表皮増殖因子(EGF)などの増殖因子への細胞外結合ドメインと、タンパク質中のチロシンアミノ酸をリン酸化して、それにより細胞増殖に影響を及ぼすキナーゼとして機能する細胞内部分を有する。多数の受容体チロシンキナーゼが知られていて(Wilks、Advances in Cancer Research、1993年、60巻、43〜73頁)、細胞外ドメインへ結合する増殖因子のファミリーに基づいて分類されている。この分類には、EGF、TGFα、Neu、およびerbB受容体などの受容体チロシンキナーゼのEGFファミリーを含んでなるクラスI受容体チロシンキナーゼ;インスリンおよびIGF1受容体とインスリン関連受容体(IRR)などの受容体チロシンキナーゼのインスリンファミリーを含んでなるクラスII受容体チロシンキナーゼ;ならびにPDGFα、PDGFβ、およびコロニー刺激因子1(CSF1)受容体などの受容体チロシンキナーゼの血小板由来増殖因子(PDGF)ファミリーを含んでなるクラスIII受容体チロシンキナーゼが含まれる。
Ephファミリーは、既知の受容体チロシンキナーゼの中で最大のファミリーであり、哺乳動物では、14種の受容体と8種のコグネイトエフリンリガンドが同定されている(KullanderおよびKlein、Nature Reviews Molecular Cell Biology、2002年、3巻、475〜486頁に概説されている)。この受容体ファミリーは、細胞外ドメインと特定のリガンドタイプに対するアフィニティーの相同性により概ね定義される2つのサブファミリーへさらに細分される。一般に、すべてのEph受容体は、細胞内チロシンキナーゼドメイン、19の保存システインのシステインリッチ領域がある細胞外Ig様ドメイン、および2つのフィブロネクチンIII型ドメインを含有する。Eph受容体のA群は、EphA1〜8と呼ばれる8つの受容体からなり、これらは、エフリンA1〜5と呼ばれるそのコグネイトエフリンA群のリガンドへ概して結合する。B群は、EphB1〜6と呼ばれる6つの受容体からなり、これらは、エフリンB1〜3と呼ばれるそのコグネイトエフリンBリガンドへ結合する。Eph受容体リガンドは独特であり、エフリンAリガンドではグリコシルホスファチジルリンカーを介して、またエフリンBリガンドでは組み込み膜貫通領域を介してそれらも細胞へ繋がるという点で、他のほとんどの受容体チロシンキナーゼリガンドとは異なっている。エフリンリガンドのEph受容体への結合は、自己阻害性の膜近傍領域内のチロシン残基のリン酸化を可能にする、Eph細胞内ドメイン内でコンホメーション変化を引き起こし、それがこの触媒部位の阻害を解放して、活性コンホメーションを安定化させて下流シグナル伝達エフェクタへのさらなるドッキング部位を産生する追加のリン酸化を可能にする。
さらに、Eph/エフリンシグナル伝達が、増殖および生存などの他の細胞応答を制御し得ることを示す証拠がある。
Eph受容体シグナル伝達が、腫瘍細胞に対して直接的に、または血管形成の調節を介して間接的に、多種多様なヒト癌における腫瘍形成へ寄与する可能性があるという証拠が増えている。例えば、多くのEph受容体が様々な腫瘍型において過剰に発現されている(Surawskaら、Cytokine&Growth Factor Reviews、2004年、15巻、419〜433頁、NakamotoおよびBergemann、Microscopy Res and Technique、2002年、59巻、58〜67頁に概説されている)。EphB4が含まれるEphB受容体の発現は、神経芽細胞腫、白血病、***、肝臓、肺、および結腸などの腫瘍においてアップレギュレートされている。さらに、特にEphB4に関する様々なin vitroおよびin vivo研究は、癌細胞上のEph受容体の過剰発現が、発癌における推測された役割と一致して、増殖および浸潤などの腫瘍形成の表現型を付与し得ることが示されている。
例えば、干渉RNAまたはアンチセンスオリゴデオキシヌクレオチドを使用するEphB4発現の阻害は、in vitroおよびin vivoの異種移植片モデルにおいてPC3前立腺癌細胞の増殖、生存、および浸潤を阻害した(Xiaら、Cancer Res.、2005年、65巻、4623〜4632頁)。
腫瘍細胞に対するEph受容体の有力な役割に加えて、EphB4が腫瘍の血管形成に寄与する可能性があるという十分な証拠がある(Brantley−Siedersら、Current Pharmaceutical Design、2004年、10巻、3431〜3442頁、Chengら、Cytokine and Growth Factor Reviews、2002年、13巻、75〜85頁に概説されている)。、EphB4が含まれるEphファミリーのメンバーは内皮細胞において発現している。トランスジェニック試験は、EphB4(Geretyら、Molecular Cell、1999年、4巻、403〜414頁)またはそのリガンドのエフリンB2(Wangら、Cell、1998年、93巻、741〜753頁)の破壊が、血管発生における不可欠な役割と合致する、血管構築の欠陥に関連した胚の致死を引き起こすことを示した。EphB4活性化は、内皮細胞のin vitroでの増殖および遊走を促進する(Steinleら、J.Biol.Chem.、2002年、277巻、43830〜43835頁)。
さらに、EphB4の可溶性細胞外ドメインを使用するEphB4シグナル伝達の阻害は、in vivo異種移植片試験において腫瘍増殖と血管新生を阻害することが示されている(Martiny−Baronら、Neoplasia、2004年、6巻、248〜257、Kerteszら、Blood、2005年、オンラインにおいてのみ公開)。
したがって、Eph受容体、特にEphB4の阻害剤は、腫瘍細胞に直接的に標的指向することによって、または腫瘍血管形成に対するその効果を介して、腫瘍細胞の増殖および生存の選択的阻害剤として有用であるはずである。したがって、そのような阻害剤は、腫瘍疾患の抑制および/または処置に有用な治療剤となるはずである。
本出願人は、ある種のピリミジン化合物がEphB4の阻害に有用であり、それ故にEphB4活性の増加が関係する疾患状態の治療法において有用であり得ることを見出した。
本発明の第一の側面によれば、式I:
Figure 2010525047
[式中:
、AまたはAの1つはNであり、その他は独立にCHまたはNから選択され;
は(1−4C)アルキル基であり、当該基は−OR(ここで、Rは、水素または(1−2C)アルキルから選択される)、シアノ、ハロ、または−NR(ここで、RおよびRは、水素、(1−2C)アルキルまたは(1−2C)アルカノイルから独立に選択される)から選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
nは、0、1、2または3であり;
存在するR基の各々は、独立に、(1−2C)アルキル、(1−2C)アルコキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、ヒドロキシ(1−2C)アルキル、または部分式:
−Q−R
{式中、Qは、−CO−、−NR−、−NR−CO−、−NR−COO−、NRCONR、−CONR−、−S(O)−(ここで、zは、0、1または2である)、−SONR−,および−NRSO−から選択され;RおよびRは、各々独立に、水素またはメチルから選択され、およびRは、水素または(1−2C)アルキルである}
の基から選択され;
は、
(i)水素、ハロ、ニトロ、シアノ,またはヒドロキシ;
(ii)置換されていてもよい(1−6C)アルキル、(2−6C)アルケニル,または(2−6C)アルキニル基であって、ここで当該存在してもよい置換基は、シアノ;ハロ;部分式:
−W−R
{式中、Wは、−O−、−S(O)−(式中、pは、0、1または2である)、−CO−、−NRCO−、−CONR−、−NRCONR−、−SONR−、−NRSO−,または−NRCOO−から選択され;
は、水素または(1−2C)アルキルから選択され;および
は、水素または(1−4C)アルキルから選択される}の基;または
−NR1011{ここで、R10およびR11は、独立に、水素,または(1−2C)アルキルから選択され、またはR10およびR11は連結して、R10およびR11が結合する窒素原子の他に、O、NまたはSから選択される1または2のさらなるヘテロ原子を含んでいてもよい4、5、6または7員ヘテロ環式環を形成し、ここで存在するいずれのS原子も酸化されてSOまたはSO基を形成していてもよく、およびここで当該環に存在するいずれの炭素原子も、オキソ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1−4C)アルキル、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ、(1−2C)アルコキシ−(1−4C)アルキル、(1−4C)アルカノイル、(1−4C)アルカンスルホニル、(1−4C)アルコキシカルボニル、(1−6C)アルキルアミノカルボニルまたはジ−(1−6C)アルキルアミノカルボニルにより置換されていてもよく、および当該環に存在するいずれの利用可能な窒素原子も、(1−4C)アルキル、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−2C)アルコキシ−(1−4C)アルキル,または(1−4C)アルカノイルにより置換されていてもよい}から選択される;
(iii)基−NR1213(ここで、R12およびR13は、各々独立に、水素または(1−6C)アルキルから選択され、またはR12およびR13は連結して、R12およびR13が結合する窒素原子の他に、O、NまたはSから選択される1または2のさらなるヘテロ原子を含んでいてもよい4、5、6または7員ヘテロ環式環を形成し、ここで存在するいずれのS原子も酸化されてSOまたはSO基を形成していてもよく、およびここで当該環に存在するいずれの炭素原子も、オキソ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1−4C)アルキル、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ、(1−2C)アルコキシ−(1−4C)アルキル、(1−4C)アルカノイル、(1−4C)アルカンスルホニル、(1−4C)アルコキシカルボニル、(1−6C)アルキルアミノカルボニルまたはジ−(1−6C)アルキルアミノカルボニルにより置換されていてもよく、および当該環に存在するいずれの利用可能な窒素原子も、(1−4C)アルキル、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−2C)アルコキシ−(1−4C)アルキル,または(1−4C)アルカノイルにより置換されていてもよい);
(iv)式(II):
−X−R14
{式中、Xは、−O−、−S(O)−(ここで、pは、0、1または2である)、−CO−、−NRCO−、−CONR−、−NRCOO−,および−NRSO−、(ここで、Rは、水素または(1−2C)アルキルから選択される)から選択され;
14は(1−4C)アルキル基であり、当該基は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、または(1−4C)アルコキシにより置換されていてもよく、またはR14
−NR1516
(式中、R15およびR16は、独立に、水素、(1−2C)アルカノイルまたは(1−2C)アルキルから選択され、またはR15およびR16は連結して、R15およびR16が結合する窒素原子の他に、O、NまたはSから選択される1または2のさらなるヘテロ原子を含んでいてもよい4、5、6または7員ヘテロ環式環を形成し、ここで存在するいずれのS原子も酸化されてSOまたはSO基を形成していてもよく、およびここで当該環に存在するいずれの炭素原子も、オキソ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1−4C)アルキル、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ、(1−2C)アルコキシ−(1−4C)アルキル、(1−4C)アルカノイル、(1−4C)アルカンスルホニル、(1−4C)アルコキシカルボニル、(1−6C)アルキルアミノカルボニルまたはジ−(1−6C)アルキルアミノカルボニルにより置換されていてもよく、およびいずれの利用可能な窒素原子も、(1−4C)アルキル、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−2C)アルコキシ−(1−4C)アルキル,または(1−4C)アルカノイルにより置換されていてもよい)である}
の基;または
(v)炭素原子を介して連結する4〜7員ヘテロ環式基;
から選択され;
は、基−NR1718であり、ここで、R17およびR18は連結して、R17およびR18が結合する窒素原子の他に、O、NまたはSから選択される1または2のさらなるヘテロ原子を含んでいてもよい4、5、6または7員ヘテロ環式環を形成し、ここで存在するいずれのS原子も酸化されてSOまたはSO基を形成していてもよく、およびここで当該環に存在するいずれの炭素原子も、オキソ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1−4C)アルキル、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ、(1−2C)アルコキシ−(1−4C)アルキル、(1−4C)アルカノイル、(1−4C)アルカンスルホニル、(1−4C)アルコキシカルボニル、(1−6C)アルキルアミノカルボニルまたはジ−(1−6C)アルキルアミノカルボニルにより置換されていてもよく、および当該環に存在するいずれの利用可能な窒素原子も、(1−4C)アルキル、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−2C)アルコキシ−(1−4C)アルキル、または(1−4C)アルカノイルにより置換されていてもよい]
の化合物、または医薬として許容なその塩が提供される。
上記に定義される式Iの化合物のあるものが1以上の不斉炭素原子により光学活性またはラセミの形態で存在する場合がある限りにおいて、本発明には、その定義において、上述の活性を保有するいずれの当該光学活性体またはラセミ体も含まれることを理解されたい。光学活性形態の合成は、当該技術分野でよく知られた有機化学の標準技術によって、例えば、光学活性のある出発材料からの合成によるかまたはラセミ体の分割によって行われうる。同様に、上述の活性は、以下に言及する標準実験技術を使用して評価されうる。
上記に定義される式Iのある化合物は互変異性の現象を示す場合があることを理解されたい。特に、互変異性は、1または2のオキソ置換基を有する任意のヘテロ環式基に影響を及ぼしうる。本発明には、その定義において、上述の活性を保有するいずれの当該互変異性体、またはその混合物が含まれ、式図内で示されるまたは「実施例」において命名されるいずれか1つの互変異性体に単に限定されないことも理解されたい。
上記の式Iのある化合物は、非溶媒和型だけでなく、例えば、水和型などの溶媒和型として存在しうることを理解されたい。本発明には、抗癌または抗腫瘍活性を保有するあらゆる当該溶媒和型が含まれることも理解されたい。
式Iのある化合物は多形を示す場合があること、そして本発明には、抗癌または抗腫瘍活性を保有するあらゆる当該形態が含まれることも理解されたい。
ピリミジン環の4位に位置するアニリン基のフェニル部分に存在するいずれのR基も、前記フェニル部分上のいずれの利用可能なポジションに位置してもよいことをさらに理解されたい。複数のR基が存在しているとき、それぞれのR基は、同じであっても異なっていてもよい。
本明細書において、一般用語「アルキル」には、プロピル、イソプロピル、およびtert−ブチルなどの、直鎖と分岐鎖の両方のアルキル基が含まれる。しかしながら、「プロピル」などの個別のアルキル基への言及は、直鎖型のみを特定し、「イソプロピル」などの個別の分岐鎖アルキル基への言及は、分岐鎖型のみを特定する。類似の慣例が他の一般用語へ適用され、例えば、(1−4C)アルコキシには、メトキシ、エトキシ、およびイソプロポキシが含まれる。
用語「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードを意味する。
用語「ヘテロ環式環」または「ヘテロ環式基」は、本明細書において他に定義されなければ、4、5、6または7の環原子を含有する、飽和、一部飽和、または不飽和の単環式環を意味し、ここで当該原子の少なくとも1つ、好適には当該原子の1〜4つが酸素、硫黄または窒素などのヘテロ原子である。それらが不飽和の場合、それらは芳香族であってもよく、当該環は「ヘテロアリール」基と記載される。
本発明の特別な化合物において、「ヘテロ環式環」は、4、5、6または7の環原子、そして特に5もしくは6の環原子を含有する飽和の単環式環である。
本明細書に使用する用語「ヘテロ環式環」の例と好適な意義は、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリン−4−イル、チオモルホリン−4−イル、1,4−オキサゼパン−4−イル、ジアゼパニル、およびオキサゾリジニルである。
本明細書に使用する用語「ヘテロアリール」環としては、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリダジニルまたはピリミジニルが挙げられる。
本発明の特定の新規化合物としては、例えば、特に言及がなければ、R、n、R、RまたはRの各々が既に定義された意義、または以下の項(1)〜(40)に定義された意義のいずれかを有する、式(I)の化合物または医薬として許容なその塩が挙げられる。
(1)Rは(1−4C)アルキルである。
(2)Rは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2−メチルプロピルまたはシクロプロピルメチルから選択される。
(3)Rは、メチル、エチル、イソプロピルまたはシクロプロピルメチルから選択される。
(4)Rはメチルである。
(5)Rはイソプロピルである。
(6)Rはシクロプロピルメチルである。
(7)Rはエチルである。
(8)nは1、2または3である。
(9)nは2または3である。
(10)nは1である。
(11)nは2である。
(12)nは3である。
(13)存在する各々のR基は、独立に、(1−2C)アルキル、(1−2C)アルコキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、ヒドロキシ(1−2C)アルキル,または部分式:
−Q−R
[式中、Qは、−NR−CO−、−S(O)−(ここで、zは、0、1または2である)から選択され;Rは、水素またはメチルであり、およびRは、水素または(1−2C)アルキルから選択される]の基から選択される。
(14)存在する各々のR基は、独立に、(1−2C)アルキル、(1−2C)アルコキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、ヒドロキシ(1−2C)アルキル、または部分式:
−Q−R
[式中、Qは、−NR−CO−、−S(O)−(ここで、zは、0、1または2である)から選択され;Rは、水素またはメチルから選択され、およびRは、水素または(1−2C)アルキルから選択される]の基から選択される。
(15)存在する各々のR基は、独立に、メチル、フルオロ、クロロ、ヒドロキシメチル、メトキシ、アセトアミド、またはメチルチオから選択される。
(16)存在する各々のR基は、独立に、メチル、フルオロ、クロロ、ヒドロキシメチル、またはメトキシから選択される。
(17)存在する各々のR基は、独立に、フルオロまたはクロロから選択される。
(18)存在する各々のR基は、独立に、メチルまたはヒドロキシメチルら選択される。
(19)存在する各々のR基はメチルである。
(20)存在する各々のR基はヒドロキシメチルである;
(21)存在する各々のR基は、独立に、アセトアミドまたはメトキシから選択される。
(22)存在する各々のR基はメトキシである。
(23)Rは:
(i)水素、ハロ、ニトロ、シアノ,またはヒドロキシ;
(ii)置換されていてもよい(1−6C)アルキル基であって、ここで当該存在しうる置換基は、シアノ、ハロ、または部分式:
−W−R
{式中、Wは、−O−、−S(O)−(ここで、pは、0、1または2である)、−CO−、−NRCO−,または−CONR−から選択され;Rは、水素または(1−2C)アルキルから選択され;およびRは、水素または(1−4C)アルキルから選択される}の基;
または−NR1011{ここで、R10およびR11は、独立に、水素、(1−2C)アルカノイルまたは(1−2C)アルキルから選択され、またはR10およびR11は連結して、R10およびR11が結合する窒素原子の他に、O、NまたはSから選択される1または2のさらなるヘテロ原子を含んでいてもよい5または6員ヘテロ環式環を形成し、ここで当該環は利用可能ないずれかの炭素原子において、オキソ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1−4C)アルキル,または(1−4C)アルカンスルホニルから選択される1または2の置換基により置換されていてもよく、および当該環に存在するいずれの利用可能な窒素原子も、(1−4C)アルキルまたは(1−4C)アルカノイルにより置換されていてもよい}から選択される];
(iii)基−NR1213[ここで、R12およびR13は、各々独立に、水素または(1−6C)アルキルから選択され、またはR12およびR13は連結して、R12およびR13が結合する窒素原子の他に、O、NまたはSから選択される1または2のさらなるヘテロ原子を含んでいてもよい5、6または7員ヘテロ環式環を形成し、およびここで当該環は利用可能ないずれかの炭素原子において、オキソ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1−4C)アルキル、または(1−4C)アルカンスルホニルから選択される1または2の置換基により置換されていてもよく、および当該環に存在するいずれの利用可能な窒素原子も、(1−4C)アルキルまたは(1−4C)アルカノイルにより置換されていてもよい];または
(iv)式(II):
−X−R14
[式中、Xは、−O−、−S(O)−(ここで、pは0、1または2である)、−CO−、−NRCO−、−CONR−,または−NRCOO−から選択され、
ここで、Rは、水素または(1−2C)アルキルから選択され;
14は(1−4C)アルキル基であり、当該基は、ハロ、ヒドロキシ、シアノまたは(1−4C)アルコキシにより置換されていてもよく、またはR14は、
−NR1516
{式中、R15およびR16は、独立に、水素、(1−2C)アルカノイルまたは(1−2C)アルキルから選択され、またはR15およびR16は連結して、R15およびR16が結合する窒素原子の他に、O、NまたはSから選択される1または2のさらなるヘテロ原子を含んでいてもよい5または6員ヘテロ環式環を形成し、およびここで当該環は利用可能ないずれかの炭素原子において、オキソ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1−4C)アルキル、または(1−4C)アルカンスルホニルから選択される1または2の置換基により置換されていてもよく、および当該環に存在するいずれの利用可能な窒素原子も、(1−4C)アルキルまたは(1−4C)アルカノイルにより置換されていてもよい}である]の基;
から選択される。
(24)Rは:
(i)水素、ハロ、シアノ,またはヒドロキシ;
(ii)置換されていてもよい(1−4C)アルキル基であって、ここで当該存在しうる置換基は、シアノ、ハロ、部分式:
−W−R
{式中、Wは、−O−、−S(O)−(ここで、pは、0、1または2である)、−CO−、−NRCO−,または−CONR−から選択され;Rは、水素または(1−2C)アルキルから選択され;および
は、水素または(1−4C)アルキルから選択される}の基;
または−NR1011{式中、R10およびR11は、独立に、水素または(1−2C)アルキルから選択され、またはR10およびR11は連結して、R10およびR11が結合する窒素原子の他に、O、NまたはSから選択される1または2のさらなるヘテロ原子を含んでいてもよい5または6員ヘテロ環式環を形成し、およびここで当該環は利用可能ないずれかの炭素原子において、オキソ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、または(1−4C)アルキルから選択される1または2の置換基により置換されていてもよく、および当該環に存在するいずれの利用可能な窒素原子も、(1−4C)アルキルにより置換されていてもよい}
から選択される;
(iii)基−NR1213[式中、R12およびR13は、各々独立に、水素または(1−6C)アルキルから選択され、またはR12およびR13は連結して、R12およびR13が結合する窒素原子の他に、O、NまたはSから選択される1または2のさらなるヘテロ原子を含んでいてもよい5、6または7員ヘテロ環式環を形成し、およびここで当該環は利用可能ないずれかの炭素原子において、オキソ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、または(1−4C)アルキルから選択される1または2の置換基により置換されていてもよく、および当該環に存在するいずれの利用可能な窒素原子も、(1−4C)アルキルにより置換されていてもよい];または
(iv)式(II):
−X−R14
[式中、Xは、−O−、−S(O)−(ここで、pは、0、1または2である)、または−CONR−から選択され、
ここで、Rは、水素または(1−2C)アルキルから選択され;
14は(1−4C)アルキル基であって、当該基は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、または(1−4C)アルコキシにより置換されていてもよい];
から選択される。
(25)Rは:
(i)水素、ハロ,またはシアノ;
(ii)置換されていてもよい(1−2C)アルキル基であって、ここで当該存在しうる置換基は、シアノ、ハロ、部分式:
−W−R
{式中、Wは、−O−、−S(O)−(ここで、pは、0、1または2である)、−CO−、−NRCO−、または−CONR−から選択され;Rは、水素または(1−2C)アルキルから選択され、
およびRは、水素または(1−4C)アルキルから選択される}の基;
または、−NR1011{式中、R10およびR11は、独立に、水素または(1−2C)アルキルから選択され、またはR10およびR11は連結して、R10およびR11が結合する窒素原子の他に、O、NまたはSから選択される1または2のさらなるヘテロ原子を含んでいてもよい5または6員ヘテロ環式環を形成し、およびここで当該環は利用可能ないずれかの炭素原子において、オキソ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、または(1−4C)アルキルから選択される1または2の置換基により置換されていてもよく、および当該環に存在するいずれの利用可能な窒素原子も、(1−4C)アルキルにより置換されていてもよい}
から選択される;
(iii)基−NR1213[式中、R12およびR13は、各々独立に、水素または(1−6C)アルキルから選択され、またはR12およびR13は連結して、R12およびR13が結合する窒素原子の他に、O、NまたはSから選択される1または2のさらなるヘテロ原子を含んでいてもよい5、6または7員ヘテロ環式環を形成し、およびここで当該環は利用可能ないずれかの炭素原子において、オキソ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、または(1−4C)アルキルから選択される1または2の置換基により置換されていてもよく、および当該環に存在するいずれの利用可能な窒素原子も、(1−4C)アルキルにより置換されていてもよい];または
(iv)式(II):
−X−R14
[式中、Xは、−O−、−S(O)−(ここで、pは、0、1または2である)、または−CONR−から選択され、ここで、Rは、水素または(1−2C)アルキルから選択され;
14は(1−4C)アルキル基であって、当該基は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、または(1−4C)アルコキシにより置換されていてもよい]の基;
から選択される。
(26)Rは、基−NR1213であり、ここでR12およびR13は、各々独立に、水素または(1−6C)アルキルから選択され、またはR12およびR13は連結して、R12およびR13が結合する窒素原子の他に、O、NまたはSから選択される1または2のさらなるヘテロ原子を含んでいてもよい5、6または7員ヘテロ環式環を形成し、およびここで当該環は利用可能ないずれかの炭素原子において、オキソ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1−4C)アルキル、または(1−4C)アルカンスルホニルから選択される1または2の置換基により置換されていてもよく、および当該環に存在するいずれの利用可能な窒素原子も、(1−4C)アルキルまたは(1−4C)アルカノイルにより置換されていてもよい。
(27)Rは、クロロなどのハロである。
(28)Rは、炭素原子を介して連結する4〜7員ヘテロ環式基である。
(29)Rは、炭素原子を介して連結する5〜6員ヘテロ環式基である。
(30)Rは、炭素原子を介して連結する5〜6員ヘテロアリール基である。
(31)Rは、炭素で連結するピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、オキサゾリジニル、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリダジニルまたはピリミジニルから選択される。
(31.1)Rは、窒素で連結するピペリジニル、ピペラジニルまたはモルホリニル環から選択され、ここで、当該環に存在するいずれの炭素原子もヒドロキシにより置換されていてもよく、およびピペラジニル環に存在する利用可能な窒素原子は、メチルにより置換されていてもよい。
(32)Rは、基−NR1718であり、ここで、R17およびR18は連結して、R17およびR18が結合する窒素原子の他に、O、NまたはSから選択される1または2のさらなるヘテロ原子を含んでいてもよい5または6員ヘテロ環式環を形成し、ここで存在するいずれのS原子も酸化されてSOまたはSO基を形成していてもよく、およびここで当該環はいずれかの利用可能な炭素原子において、オキソ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1−4C)アルキル、(1−4C)アルカンスルホニルから選択される1または2の置換基により置換されていてもよく、および当該環に存在するいずれの利用可能な窒素原子も、(1−4C)アルキル、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、または(1−4C)アルカノイルにより置換されていてもよい。
(33)Rは、基−NR1718であり、ここで、R17およびR18は連結して、R17およびR18が結合する窒素原子の他に、O、NまたはSから選択される1または2のさらなるヘテロ原子を含んでいてもよい6員ヘテロ環式環を形成し、およびここで当該環はいずれかの利用可能な炭素原子において、オキソ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ,または(1−4C)アルキルから選択される1または2の置換基により置換されていてもよく、および当該環に存在するいずれの利用可能な窒素原子も、(1−4C)アルキル、ヒドロキシ(1−4C)アルキルまたは(1−4C)アルカノイルにより置換されていてもよい。
(34)Rは、式:
Figure 2010525047
[式中、Yは、O、S、NR、またはCRから選択され、ここで、Rは、水素、(1−2C)アルキル、ヒドロキシ(1−2C)アルキル、(1−2C)アルコキシ(1−2C)アルキル、または(1−2C)アルカノイルから選択され、およびRは、水素、ヒドロキシ、(1−2C)アルキル、ヒドロキシ(1−2C)アルキル、(1−2C)アルコキシ(1−2C)アルキル、または(1−2C)アルカノイルから選択される]の基である。
(35)Rは、式:
Figure 2010525047
[式中、Yは、O、NR、またはCRから選択され、ここで、Rは、水素または(1−2C)アルキルから選択され、およびRは、水素またはヒドロキシから選択される]の基である。
(36)Rは、モルホリン−4−イル、4−メチルピペラジン−1−イル,または4−ヒドロキシピペリジン−1−イルから選択される。
(37)Rは、モルホリン−4−イルである。
(38)AまたはAは窒素である。
(39)AまたはAはCHである。
(40)Aは窒素であり、AおよびAはCHである。
式Iの化合物の特定の群において、上記のパラグラフ(1)〜(7)のいずれか一つに定義されたとおり、Rはアルキル基である。本発明の化合物のさらなる群において、Rはメチルである。
式Iの化合物のさらなる群において、nは0、1、2または3から選択される整数であり,および存在しうる各々のR基は、上記のパラグラフ(13)〜(22)のいずれか一つに定義されたとおりである。本発明の化合物の特定の群において、存在する各々のR基は、上記のパラグラフ(15)〜(22)のいずれか一つに定義されたとおりである。
本発明の化合物のさらなるサブグループにおいて、nは3であり、および各々のR基は、フルオロまたはクロロから選択される。
化合物のさらなる群において、ピリミジン環の4位のアニリンは以下の構造を有する:
Figure 2010525047
[式中、Rは、本明細書に記載された定義のいずれか一つを有する]。
化合物のさらなるサブグループにおいて、nは2であり、存在する各々のR基はメチルまたはヒドロキシメチルから選択される。
化合物のさらなる群において、ピリミジン環の4位のアニリンは以下の構造を有する:
Figure 2010525047
[式中、Rは、本明細書に記載された定義のいずれか一つを有する]。
化合物のさらなるサブグループにおいて、nは1であり、存在するR基はメトキシから選択される。
化合物のさらなる群において、ピリミジン環の4位のアニリンは以下の構造を有する:
Figure 2010525047
[式中、Rは、本明細書に記載された定義のいずれか一つを有する]。
本発明の化合物のさらなる特定の群において、Rは、上記のパラグラフ(23)〜(27)のいずれか一つに定義されたとおりであり、特に、上記のパラグラフ(25)、(26)または(27)に定義されたとおりである。
本発明の化合物の特定の群において、Rは、上記のパラグラフ(32)〜(37)のいずれか一つに定義されたとおりである。本発明の化合物のさらなる特定の群において、Rは、上記のパラグラフ(36)または(37)のいずれかに定義されたとおりである。好適には、Rはモルホリン−4−イルである。
式Iの化合物の群において、n、RおよびRは本明細書で既に記載された定義のいずれか一つを有し、Rは式:
Figure 2010525047
[式中、Yは−NR−であり、およびRは、水素または(1−2C)アルキルから選択され、および存在する各々のR基は、独立に、(1−2C)アルキル、(1−2C)アルコキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、ヒドロキシ(1−2C)アルキル、または部分式:
−Q−R
{式中、Qは、−CO−、−NR−,または−S(O)−(ここで、zは0、1または2である)から選択され;Rは、水素またはメチルから選択され,およびRは水素または(1−2C)アルキルである}
の基から選択される]
の基である。
式Iの化合物のさらなる群において、Rは式:
Figure 2010525047
[式中、Yは−NR−であり、およびRは、水素または(1−2C)アルキルから選択され、および存在する各々のR基は、独立に、(1−2C)アルキル、(1−2C)アルコキシ、フルオロ、クロロ、シアノ,またはヒドロキシ(1−2C)アルキルから選択される]
の基である。
式Iの化合物のサブグループにおいて、Rは式:
Figure 2010525047
[式中、YはOまたは−CR−であり、およびRは、水素またはヒドロキシから選択され,およびR、R、nおよびRは各々、本明細書で既に記載された定義のいずれか一つを有する]
の基である。
化合物の特定のサブグループにおいて、A、Aおよび/またはAは、上記のパラグラフ(38)〜(40)に定義されたとおりである。好適には、A、AまたはAの1つまたは2つは窒素であり、および特に、A、AまたはAの1つが窒素であり、その他はCHである。特に、Aおよび/またはA位に窒素原子が存在する。特定の態様において、Aは窒素であり、およびAおよびAはCHである。別の態様において、Aは窒素であり、およびAおよびAはCHである。
本発明の化合物または医薬として許容なその塩の特定のサブグループは、構造式IA:
Figure 2010525047
[式中:
Yは、O、S、NR、またはCRから選択され、ここで、Rは、水素、(1−2C)アルキル、ヒドロキシ(1−2C)アルキル、(1−2C)アルコキシ(1−2C)アルキル、または(1−2C)アルカノイルから選択され、およびRは、水素、ヒドロキシ、(1−2C)アルキル、ヒドロキシ(1−2C)アルキル、(1−2C)アルコキシ(1−2C)アルキル、または(1−2C)アルカノイルから選択され;
、AおよびAは、式(I)に関して定義されたとおりであり;
は(1−4C)アルキル基であり;
nは、0、1、2または3であり;
存在する各々のR基は、独立に、(1−2C)アルキル、(1−2C)アルコキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、ヒドロキシ(1−2C)アルキル、または部分式:
−Q−R
{式中、Qは、−CO−、−NR−、−NR−CO−、−CONR−、−S(O)−(ここで、zは0、1または2である)から選択され;Rは、水素またはメチルから選択され、およびRは、水素または(1−2C)アルキルである}
の基から選択され;
は:
(i)水素、ハロ、ニトロ、シアノ、またはヒドロキシ;
(ii)置換されていてもよい(1−4C)アルキル基であって、ここで当該存在しうる置換基は、シアノ、ハロ,または部分式:
−W−R
{式中、Wは、−O−、−S(O)−(ここで、pは、0、1または2である)、−CO−、−NRCO−、−CONR−から選択され;
は、水素または(1−2C)アルキルから選択され
およびRは、水素または(1−2C)アルキルから選択される}の基;
または−NR1011{ここで、R10およびR11は、独立に、水素,または(1−2C)アルキルから選択され、またはR10およびR11は連結して、R10およびR11が結合する窒素原子の他に、O、NまたはSから選択される1または2のさらなるヘテロ原子を含んでいてもよい5または6員ヘテロ環式環を形成し、およびここで当該環はいずれかの利用可能な炭素原子において、オキソ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1−4C)アルキル、または(1−4C)アルカンスルホニルから選択される1または2の置換基により置換されていてもよく、およびいずれの利用可能な窒素原子も、(1−4C)アルキル、または(1−4C)アルカノイルにより置換されていてもよい}から選択される;
(iii)基−NR1213[式中、R12およびR13は、各々独立に、水素または(1−2C)アルキルから選択され、またはR12およびR13は連結して、R12およびR13が結合する窒素原子の他に、O、NまたはSから選択される1または2のさらなるヘテロ原子を含んでいてもよい5、6または7員ヘテロ環式環を形成し、およびここで当該環は利用可能ないずれかの炭素原子において、オキソ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1−4C)アルキル、または(1−4C)アルカンスルホニルから選択される1または2の置換基により置換されていてもよく、およびいずれの利用可能な窒素原子も、(1−4C)アルキル、または(1−4C)アルカノイルにより置換されていてもよい];または
(iv)式(II):
−X−R14
[式中、Xは、−O−、−S(O)−(ここで、pは0、1または2である)、−CO−、−NRCO−、または−CONR−から選択され、
は水素または(1−2C)アルキルから選択され、および
14は、(1−4C)アルキル基であって、当該基は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、または(1−4C)アルコキシによって置換されていてもよく、またはR14
−NR1516
{式中、R15およびR16は、独立に、水素または(1−2C)アルキルから選択され、またはR15およびR16は連結して、R15およびR16が結合する窒素原子の他に、O、NまたはSから選択される1または2のさらなるヘテロ原子を含んでいてもよい5または6員ヘテロ環式環を形成し、およびここで当該環は、いずれかの利用可能な炭素原子において、オキソ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1−4C)アルキル、または(1−4C)アルカンスルホニルから選択される1または2の置換基により置換されていてもよく、およびいずれかの利用可能な窒素原子は、(1−4C)アルキル、または(1−4C)アルカノイルにより置換されていてもよい}である]
の基;または
(v)5〜6員ヘテロ環式環(当該環はヘテロアリール環であってもよい)
から選択される]
を有する。
構造式IAの化合物、または医薬として許容なその塩のさらなるサブグループにおいて:
、AまたはAの一つはNであり、およびその他は、独立に、CHまたはNから選択され;
は(1−4C)アルキル基であり;
nは、0、1、2または3であり;
存在する各々のR基は、独立に、(1−2C)アルキル、(1−2C)アルコキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、ヒドロキシ(1−2C)アルキル、または部分式:
−Q−R
[式中、Qは、−CO−、−NR−、−NR−CO−、−CONR−、−S(O)−(ここで、zは0、1または2である)から選択され;Rは、水素またはメチルから選択され、およびRは水素または(1−2C)アルキルである]
の基から選択され;
は:
(v)水素、ハロ、ニトロ、シアノ,またはヒドロキシ;
(vi)置換されていてもよい(1−4C)アルキル基であって、ここで存在しうる置換基は、シアノ;ハロ;部分式:
−W−R
{式中、Wは、−O−、−S(O)−(ここで、pは、0、1または2である)、−CO−、−NRCO−、−CONR−から選択され、
は、水素または(1−2C)アルキルから選択され、
およびRは、水素または(1−2C)アルキルから選択される}の基;
または−NR1011{式中、R10およびR11は、独立に、水素または(1−2C)アルキルから選択され、またはR10およびR11は連結して、R10およびR11が結合する窒素原子の他に、O、NまたはSから選択される1または2のさらなるヘテロ原子を含んでいてもよい5または6員ヘテロ環式環を形成し、ここで当該環は利用可能ないずれかの炭素原子において、オキソ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1−4C)アルキル,または(1−4C)アルカンスルホニルから選択される1または2の置換基により置換されていてもよく、およびいずれの利用可能な窒素原子も、(1−4C)アルキルまたは(1−4C)アルカノイルにより置換されていてもよい}から選択される;
(vii)基−NR1213[式中、R12およびR13は、各々独立に、水素または(1−2C)アルキルから選択され、またはR12およびR13は連結して、R12およびR13が結合する窒素原子の他に、O、NまたはSから選択される1または2のさらなるヘテロ原子を含んでいてもよい5、6または7員ヘテロ環式環を形成し、およびここで当該環は利用可能ないずれかの炭素原子において、オキソ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1−4C)アルキル,または(1−4C)アルカンスルホニルから選択される1または2の置換基により置換されていてもよく、およびいずれの利用可能な窒素原子も、(1−4C)アルキルまたは(1−4C)アルカノイルにより置換されていてもよい];または
(viii)式(II):
−X−R14
[式中、Xは、−O−、−S(O)−(ここで、pは、0、1または2である)、−CO−、−NRCO−,または−CONR−から選択され、
は、水素または(1−2C)アルキルであり、および
14は(1−4C)アルキル基であり、当該基はハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1−4C)アルコキシにより置換されていてもよく、またはR14
−NR1516
{式中、R15およびR16は、独立に、水素または(1−2C)アルキルから選択され、またはR15およびR16は連結して、R15およびR16が結合する窒素原子の他に、O、NまたはSから選択される1または2のさらなるヘテロ原子を含んでいてもよい5または6員ヘテロ環式環を形成し、およびここで当該環は利用可能ないずれかの炭素原子において、オキソ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1−4C)アルキル、または(1−4C)アルカンスルホニルから選択される1または2の置換基により置換されていてもよく、および利用可能ないずれの窒素原子も、(1−4C)アルキルまたは(1−4C)アルカノイルにより置換されていてもよい}の基であり;および
Yは、O、S、NR,またはCRから選択され、ここで、Rは、水素、(1−2C)アルキル、ヒドロキシ(1−2C)アルキル、(1−2C)アルコキシ(1−2C)アルキル,または(1−2C)アルカノイルから選択され、およびRは、水素、ヒドロキシ、(1−2C)アルキル、ヒドロキシ(1−2C)アルキル、(1−2C)アルコキシ(1−2C)アルキル,または(1−2C)アルカノイルから選択され;または
(v)炭素原子を介して連結する4〜7員ヘテロ環式環基;
から選択され、および
Yは、O、S、NR,またはCRから選択され、ここで、Rは、水素、(1−2C)アルキル、ヒドロキシ(1−2C)アルキル、(1−2C)アルコキシ(1−2C)アルキル,または(1−2C)アルカノイルから選択され、およびRは、水素、ヒドロキシ、(1−2C)アルキル、ヒドロキシ(1−2C)アルキル、(1−2C)アルコキシ(1−2C)アルキル,または(1−2C)アルカノイルから選択される。
式IAの化合物の特定の群において、Yは、O、NRまたはCRから選択され、ここで、Rは、水素または(1−2C)アルキルから選択され、およびRは、水素またはヒドロキシから選択される。式IAの化合物のさらなる群において、Yは、OまたはNRから選択され、ここで、Rは、水素または(1−2C)アルキルから選択される。式IAの化合物のさらなる群において、YはOである。
式IAの化合物において、Rは、好適には、上記のパラグラフ(2)〜(7)に記載された定義のいずれか一つを有する。式IAの化合物の特定の群において、Rはメチルである。
式IAの化合物の特定の群において、nは上記のパラグラフ(8)〜(12)のいずれか一つに定義されたとおりであり、およびRは、本明細書に既に記載された定義のいずれか一つを有するか、上記のパラグラフ(13)〜(22)に記載された定義のいずれか一つを有する。
式IAの化合物の特定の群において、Rは、上記のパラグラフ(25)または(26)のいずれかに定義されたとおりである。
本発明の化合物のさらなるサブグループは、以下に示す構造式IB:
Figure 2010525047
[式中:
、AおよびAは、式(I)に関して定義されたとおりであり;
Y、R、nおよびRは、各々、式IAに関して既に記載された定義のいずれか一つを有しており;
12およびR13は、各々独立に、水素または(1−6C)アルキルから選択され、またはR12およびR13は連結して、R12およびR13が結合する窒素原子の他に、O、NまたはSから選択される1または2のさらなるヘテロ原子を含んでいてもよい5、6または7員ヘテロ環式環を形成し、およびここで当該環は利用可能ないずれかの炭素原子において、オキソ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1−4C)アルキル、または(1−4C)アルカンスルホニルから選択される1または2の置換基により置換されていてもよく、およびいずれの利用可能な窒素原子も、(1−4C)アルキルまたは(1−4C)アルカノイルにより置換されていてもよい];
または、医薬として許容なその塩を有する。
式IBの化合物のサブグループにおいて、R12およびR13は、好適には、連結して5、6または7−員ヘテロ環式環を形成し、およびここで当該環は、R12およびR13が結合する窒素原子の他に、O、NまたはSから選択される1または2のさらなるヘテロ原子を含んでいてもよく、およびここで当該環は利用可能ないずれかの炭素原子において、オキソ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1−4C)アルキル、または(1−4C)アルカンスルホニルから選択される1または2の置換基により置換されていてもよく、およびいずれの利用可能な窒素原子も、(1−4C)アルキルまたは(1−4C)アルカノイルにより置換されていてもよい。
式IBの化合物のさらなるサブグループにおいて、R12およびR13は、連結して5、6または7−員ヘテロ環式環を形成し、およびここで当該環は、R12およびR13が結合する窒素原子の他に、O、NまたはSから選択される1または2のさらなるヘテロ原子を含んでいてもよく、およびここで当該環は利用可能ないずれかの炭素原子において、およびここで当該環は利用可能ないずれかの炭素原子において、オキソ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1−4C)アルキル、または(1−4C)アルカンスルホニルから選択される1または2の置換基により置換されていてもよく、およびいずれの利用可能な窒素原子も、(1−4C)アルキルまたは(1−4C)アルカノイルにより置換されていてもよい。
式Iの化合物のさらなる特定のサブグループは、以下に示す構造式IC:
Figure 2010525047
[式中、A、AおよびA、n、R,およびRは、式Iに関して既に記載した定義のいずれか一つを有する]
または、医薬として許容なその塩を有する。
本発明の化合物のさらなる特定のサブグループは、式ID:
Figure 2010525047
[式中、A、A、R、R、R、Rおよびnは式(I)に関して定義されたとおりである]
の化合物である。特に、AはNであり、およびAはCHまたはN、特に、CHである。
本発明の化合物のさらなる特定のサブグループは、式IE:
Figure 2010525047
[式中:
は(1−4C)アルキル基であり、当該基は、−OR(ここで、Rは、水素または(1−2C)アルキルから選択される)、シアノ、ハロ,または−NR(ここで、RおよびRは、独立に、水素、(1−2C)アルキルまたは(1−2C)アルカノイルから選択される)から選択される1または2の置換基により置換されていてもよく;
nは、0、1、2または3であり;
存在する各々のR基は、独立に、(1−2C)アルキル、(1−2C)アルコキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、ヒドロキシ(1−2C)アルキル、または部分式:
−Q−R
{式中、Qは、−CO−、−NR−、−NR−CO−、−NR−COO−、NRCONR、−CONR−、−S(O)−(ここで、zは、0、1または2である);−SONR−,および−NRSO−から選択され、RおよびRは、各々独立に、水素またはメチルから選択され、およびRは、水素または(1−2C)アルキルであり;および
Yは、O、−NR−または−CR−から選択され、ここで、Rは、水素または(1−2C)アルキルから選択され、およびRは、水素またはヒドロキシから選択される}
の基から選択される]
の化合物、または医薬として許容なその塩である。
式IEの化合物のサブグループにおいて、Yは、O、−NR−または−CR−から選択され、ここで、Rはメチルであり、およびRは、水素またはヒドロキシから選択される。
式IEの化合物のさらなるサブグループにおいて、Yは、OまたはCRから選択され、ここで、Rは、水素またはヒドロキシから選択される。
式IEの化合物のさらなるサブグループにおいて、Rは(1−4C)アルキルであり、より具体的には、Rはメチルである。
式(IE)の化合物のさらなるサブグループにおいて、nは1または2であり、より具体的には、nは2である。
式(IE)の化合物のさらなるサブグループにおいて、存在する各々のR基は、独立に、(1−2C)アルキル、(1−2C)アルコキシ、フルオロ、クロロ、シアノまたはヒドロキシ(1−2C)アルキルから選択され、より具体的には、存在する各々のR基は、独立に、メチル、メトキシまたはヒドロキシメチルから選択される。
本発明の特定の新規化合物には、以下の化合物のいずれか一つが含まれる:
N’−(3−クロロ−2,4−ジフルオロ−フェニル)−N−(4−クロロ−6−モルホリン−4−イル−ピリジン−2−イル)−N’−メチル−ピリミジン−2,4−ジアミン;
N’−(3−クロロ−2,4−ジフルオロ−フェニル)−N−(2,6−ジモルホリン−4−イルピリジン−4−イル)−N’−メチル−ピリミジン−2,4−ジアミン;
N’−(3−クロロ−2,4−ジフルオロ−フェニル)−N−(4,6−ジモルホリン−4−イルピリジン−2−イル)−N’−メチル−ピリミジン−2,4−ジアミン;
N’−(3−クロロ−2,4−ジフルオロ−フェニル)−N−(2−クロロ−6−モルホリン−4−イル−ピリジン−4−イル)−N’−メチル−ピリミジン−2,4−ジアミン;
N’−(3−クロロ−2,4−ジフルオロ−フェニル)−N−(2,6−ジモルホリン−4−イルピリミジン−4−イル)−N’−メチル−ピリミジン−2,4−ジアミン;
[3−[[2−[(4−クロロ−6−モルホリン−4−イル−ピリジン−2−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル]−メチル−アミノ]−4−メチル−フェニル]メタノール;
[3−[[2−[(2,6−ジモルホリン−4−イルピリジン−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル]−メチル−アミノ]−4−メチル−フェニル]メタノール;
3−[[2−[(4,6−ジモルホリン−4−イルピリジン−2−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル]−メチル−アミノ]−4−メチル−フェニル]メタノール;
[3−[[2−[(2−クロロ−6−モルホリン−4−イル−ピリジン−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル]−メチル−アミノ]−4−メチル−フェニル]メタノール;
[3−[[2−[(2,6−ジモルホリン−4−イルピリミジン−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル]−メチル−アミノ]−4−メチル−フェニル]メタノール;
N4−(5−メトキシ−2−メチルフェニル)−N4−メチル−N2−(2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−6−モルホリノピリジン−4−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン;または
1−(4−(4−((5−メトキシ−2−メチルフェニル)(メチル)アミノ)ピリミジン−2−イルアミノ)−6−モルホリノピリジン−2−イル)ピペリジン−4−オール;
または医薬として許容なその塩。
本発明の化合物の医薬として許容される好適な塩は、例えば、十分に塩基性である本発明の化合物の酸付加塩、例えば、無機酸または有機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、またはマレイン酸との酸付加塩である。さらに、十分に酸性である本発明の化合物の医薬として許容される好適な塩は、アルカリ金属塩、例えば、ナトリウムまたはカリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えば、カルシウムまたはマグネシウム塩、アンモニウム塩、または生理学的に許容されるカチオンを生じさせる有機塩基との塩、例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ピペリジン、モルホリン、またはトリス−(2−ヒドロキシエチル)アミンとの塩である。
本発明の化合物は、ヒトまたは動物の体内で分解されて本発明の化合物を放出する化合物であるプロドラッグの形態で投与してよい。プロドラッグは、本発明の化合物の物理特性および/または薬物動態特性を改変させるために使用してよい。プロドラッグは、特性修飾基を付加することができる好適な基または置換基を本発明の化合物が含有するときに形成することができる。プロドラッグの例としては、式I、IA、IB、IC、ID、またはIEの化合物中のカルボキシ基またはヒドロキシ基で形成され得る、in vivo切断可能エステル誘導体と、式I、IA、IB、IC、ID、またはIEの化合物中のカルボキシ基またはアミノ基で形成され得る、in vivo切断可能アミド誘導体が挙げられる。
したがって、本発明には、有機合成によって利用可能になる場合と、そのプロドラッグの切断によりヒトまたは動物の体内で利用可能になる場合の上記に定義される式I、IA、IB、IC、ID、またはIEの化合物が含まれる。したがって、本発明には、有機合成の手段によって生成される式I、IA、IB、IC、ID、またはIEの化合物とまた、前駆体化合物の代謝によりヒトまたは動物の体内において生成されるそのような化合物が含まれるので、式I、IA、IB、IC、ID、またはIEの化合物は、合成的に生成される化合物であっても、代謝的に産生される化合物であってもよい。
式I、IA、IB、IC、ID、またはIEの化合物の医薬として許容される好適なプロドラッグは、望まれない薬理学的活性を伴わず、そして不当な毒性を伴わずにヒトまたは動物の身体への投与に適しているものであるという合理的な医学的判断に基づくものである。
例えば、以下の文献では、プロドラッグの様々な形態が記載されている:
a)Methods in Enzymology、42巻、309〜396頁、K.Widderら編集、(Academic Press、1985年);
b)Design of Pro−drugs、H.Bundgaard編集、(Elsevier、1985年);
c)A Textbook of Drug Design and Development、Krogsgaard−LarsenおよびH.Bundgaard編集、第5章「Design and Application of Pro−drugs」、H.Bundgaard著、113〜191頁(1991年);
d)H.Bundgaard、Advanced Drug Delivery Reviews、8巻、1〜38頁(1992年);
e)H.Bundgaardら、Journal of Pharmaceutical Sciences、77巻、285頁(1988年);
f)N.Kakeyaら、Chem. Pharm. Bull.、32巻、692頁(1984年);
g)T.HiguchiおよびV. Stella、「Pro−Drugs as Novel Delivery Systems」、A.C.S.Symposium Series、14巻;および
h)E.Roche(編集)、「Bioreversible Carriers in Drug Design」、Pergamon Press、1987年。
カルボキシ基を保有する式I、IA、IB、IC、またはIDの化合物の好適な医薬として許容されるプロドラッグは、例えば、そのin vivo切断可能エステルである。カルボキシ基を含有する式Iの化合物のin vivo切断可能エステルは、例えば、ヒトまたは動物の体内で切断されて元の酸を産生する医薬として許容されるエステルである。カルボキシに適した医薬として許容されるエステルには、メチル、エチル、およびtert−ブチルなどの(1−6C)アルキルエステル、メトキシメチルエステルなどの(1−6C)アルコキシメチルエステル、ピバロイルオキシメチルエステルなどの(1−6C)アルカノイルオキシメチルエステル、3−フタリジルエステル、シクロペンチルカルボニルオキシメチルおよび1−シクロヘキシルカルボニルオキシエチルエステルなどの(3−8C)シクロアルキルカルボニルオキシ−(1−6C)アルキルエステル、5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イルメチルエステルなどの2−オキソ−1,3−ジオキソレニルメチルエステル、ならびにメトキシカルボニルオキシメチルおよび1−メトキシカルボニルオキシエチルエステルなどの(1−6C)アルコキシカルボニルオキシ−(1−6C)アルキルエステルが含まれる。
ヒドロキシ基を保有する式I、IA、IB、IC、ID、またはIEの化合物の医薬として許容される好適なプロドラッグは、例えば、そのin vivo切断可能なエステルまたはエーテルである。ヒドロキシ基を含有する式I、IA、IB、IC、ID、またはIEの化合物のin vivo切断可能なエステルまたはエーテルは、例えば、ヒトまたは動物の体内で切断されて元のヒドロキシ化合物を産生する医薬として許容されるエステルまたはエーテルである。ヒドロキシ基に適した医薬として許容されるエステル形成基には、リン酸エステル(ホスホロアミド環状エステルが含まれる)などの無機エステルが含まれる。ヒドロキシ基に適したさらなる医薬として許容されるエステル形成基には、アセチルなどの(1−10C)アルカノイル基、ベンゾイル、フェニルアセチル、ならびに置換ベンゾイルおよびフェニルアセチル基、エトキシカルボニルなどの(1−10C)アルコキシカルボニル基、N,N−[ジ(1−4C)アルキル]カルバモイル、2−ジアルキルアミノアセチル、および2−カルボキシアセチル基が含まれる。フェニルアセチルおよびベンゾイル基上の環置換基の例には、アミノメチル、N−アルキルアミノメチル、N,N−ジアルキルアミノメチル、モルホリノメチル、ピペラジン−1−イルメチル、および4−(1−4C)アルキルピペラジン−1−イルメチルが含まれる。ヒドロキシ基に適した医薬として許容されるエーテル形成基には、アセトキシメチルおよびピバロイルオキシメチル基などのα−アシルオキシアルキル基が含まれる。
アミノ基を保有する式I、IA、IB、IC、ID、またはIEの化合物の医薬として許容される好適なプロドラッグは、例えば、そのin vivo切断可能アミド誘導体である。アミノ基由来の医薬として許容される好適なアミドには、例えば、アセチルなどの(1−10C)アルカノイル基、ベンゾイル、フェニルアセチル、ならびに置換ベンゾイルおよびフェニルアセチル基とともに形成されるアミドが含まれる。フェニルアセチルおよびベンゾイル基上の環置換基の例には、アミノメチル、N−アルキルアミノメチル、N,N−ジアルキルアミノメチル、モルホリノメチル、ピペラジン−1−イルメチル、および4−(1−4C)アルキルピペラジン−1−イルメチルが含まれる。
式I、IA、IB、IC、ID、またはIEの化合物のin vivo効果は、式I、IA、IB、IC、ID、またはIEの化合物の投与後にヒトまたは動物の体内で形成される1以上の代謝産物によって一部発揮されうる。上記に述べたように、式I、IA、IB、IC、ID、またはIEの化合物のin vivo効果は、前駆体化合物(プロドラッグ)の代謝によっても発揮されうる。
本発明のさらなる側面により、上記に定義される式I、IA、IB、IC、ID、またはIEの化合物、または医薬として許容されるその塩を医薬として許容される希釈剤または担体とともに含む医薬組成物が提供される。
本発明の組成物は、経口使用に(例えば、錠剤、トローチ剤、硬または軟カプセル剤、水性または油性の懸濁液剤、乳剤、分散性の散剤または顆粒剤、シロップ剤またはエリキシル剤として)、局所使用に(例えば、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、または水性または油性の溶液剤または懸濁液剤として)、吸入による投与に(例えば、微細化散剤または液体エアゾール剤として)、通気による投与に(例えば、微細化散剤として)、または非経口投与に(例えば、静脈内、皮下、筋肉内、または筋肉内投薬用の無菌の水性または油性溶液剤として、または直腸投薬用の坐剤として)適した形態であってよい。
本発明の組成物は、当該技術分野でよく知られている慣用の医薬賦形剤を使用して、慣用の手順により入手してよい。したがって、経口使用に企図される組成物は、例えば、1以上の着色剤、甘味剤、香味剤および/または保存剤を含有してよい。
式I、IA、IB、IC、ID、またはIEの化合物は、通常、温血動物へ5〜5000mg/m(その動物の体表面積)、即ちほぼ0.1〜100mg/kgの範囲内の単位用量で投与され、これが通常は治療有効量を提供する。錠剤またはカプセル剤などの単位剤形は、普通、例えば約1〜250mgの有効成分を含有するものである。好ましくは、1〜50mg/kgの範囲の一日用量を利用する。しかしながら、一日用量は、治療される対象、具体的な投与経路、治療される病気の重症度に依存して必然的に変動するものである。したがって、いずれかの特定の患者を治療している診療医も、最適な投与量を決定してよい。
式Iの化合物の製造
本明細書に述べた反応の中には、化合物中のいずれかの反応性の高い基を保護することが必要である/望ましい場合があることが当業者により理解されよう。保護化が必要であるかまたは望ましい事例と保護化に適した方法は、当業者に知られている。標準法に従って、慣用の保護基を使用してよい(例示については、T.M.Greene「Protective Groups in Organic Chemistry」、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(1991年)を参照のこと)。このように、アミノ、カルボキシ、またはヒドロキシなどの基が反応剤に含まれる場合、本明細書に言及する反応のいくつかでは、その基を保護することが望ましい場合がある。
アミノまたはアルキルアミノ基に適した保護基は、例えば、アシル基、例えばアセチルなどのアルカノイル基、アルコキシカルボニル基、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、またはt−ブトキシカルボニル基、アリールメトキシカルボニル基、例えばベンジルオキシカルボニル、またはアロイル基、例えばベンゾイルである。上記保護基の脱保護条件は、必然的に、保護基の選択に応じて変化する。したがって、例えば、アルカノイルまたはアルコキシカルボニル基またはアロイル基などのアシル基は、例えば、アルカリ金属水酸化物、例えば水酸化リチウムまたはナトリウムなどの好適な塩基での加水分解によって除去されうる。あるいは、t−ブトキシカルボニル基などのアシル基は、例えば、塩酸、硫酸、またはリン酸、またはトリフルオロ酢酸などの好適な酸での処理により除去してよく、ベンジルオキシカルボニル基などのアリールメトキシカルボニル基は、例えば、パラジウム担持カーボンなどの触媒上での水素化により、またはルイス酸、例えばボロントリス(トリフルオロアセテート)での処理により除去してよい。一級アミノ基に適した代替の保護基は、例えばフタロイル基であり、これは、アルキルアミン、例えばジメチルアミノプロピルアミンでの、またはヒドラジンでの処理により除去されうる。
ヒドロキシ基に適した保護基の例は、例えば、アシル基、例えばアセチルなどのアルカノイル基、アロイル基、例えばベンゾイル、またはアリールメチル基、例えばベンジルである。上記保護基の脱保護条件は、必然的に、保護基の選択に応じて変化する。したがって、例えば、アルカノイルなどのアシル基、またはアロイル基は、例えば、アルカリ金属水酸化物、例えば水酸化リチウムまたはナトリウムなどの好適な塩基での加水分解によって除去されうる。あるいは、ベンジル基などのアリールメチル基は、例えば、パラジウム担持カーボンなどの触媒上での水素化により除去されうる。
カルボキシ基に適した保護基は、例えば、エステル化基(例えばメチルまたはエチル基であり、これは、例えば、水酸化ナトリウムなどの塩基での加水分解によって除去されうる)、または例えばt−ブチル基(例えば、酸、例えばトリフルオロ酢酸などの有機酸での処理により除去されうる)、または、例えばベンジル基(例えば、パラジウム担持カーボンなどの触媒上での水素化により除去されうる)である。
保護基は、化学の技術分野でよく知られた慣用の技術を使用して、合成中のどの簡便な段階でも除去されうる。
さらに、光学活性体の合成は、当該技術分野でよく知られた有機化学の標準技術によって、例えば、光学活性の出発材料からの合成によるか、またはラセミ体の分割によって実施されうる。
式Iの化合物は、化学者には明らかである種々の慣用の方法により調製されうる。特に、式Iの化合物は式(II):
Figure 2010525047
[式中、A、A、A、RおよびRは、式Iに関して定義されたとおりであり、ただし、いずれの官能基も保護されていてもよく、およびLは脱離基である]
の化合物の、式(III):
Figure 2010525047
[式中、R、nおよびRは、式Iに関して定義されたとおりであり、ただし、いずれの官能基も保護されていてもよい]
の化合物との反応により調製されうる。その後、慣用の方法を使用していずれの保護基も除去することができ、必要であれば、当該技術分野においてよく知られた慣用の化学的方法を再度使用して、式Iの化合物は式Iの異なる化合物、塩に変換することができる。
好適な脱離基Lは、クロロなどのハロゲノである。この反応は、好適には、C1−6アルカノール、例えば、n−ブタノール、イソプロパノールまたは2−ペンタノール、ジメチルアセトアミド(DMA)、またはN−メチルピロリドン(NMP)、またはこれらの混合物などの有機溶媒において行われる。好適には、酸、特に塩酸などの無機酸が反応混合物に加えられる。この反応は、好適には、加温下、例えば80〜150℃で、簡便には溶媒の還流温度で行なう。
あるいは、(II)と(III)の間の反応は、パラジウム触媒のような遷移金属錯体によって触媒されうる。好適なパラジウム触媒の例としては、Pd(dba)(トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム)、Pd(PPh、およびPd(OAc)が挙げられる。このパラジウム触媒反応は、簡便には、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸カリウム、ナトリウムtert−ブトキシド、または1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(DBU)などの好適な塩基の存在下で行われる。当該反応に適した溶媒には、トルエン、ジオキサン、またはエチレングリコールジメチルエーテル(DME)が含まれる。当該反応での使用に適したリガンドとしては、Xantphos(4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン)、BINAP(2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル)、またはDPPF(1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)が挙げられる。この反応は、簡便には、加温下で、一般には、使用する具体的な溶媒の還流温度で行なう。90〜140℃の温度が典型的であろう。
式(II)の化合物は種々の方法により調製することができ、例えば、Lがハロゲンの場合、式(IV):
Figure 2010525047
[式中、A、A、A、RおよびRは、式Iに関して定義されたとおりである]
の化合物の、オキシ塩化リンなどの好適なハロゲン化試薬との反応による方法が挙げられる。
当該反応は、使用するハロゲン化試薬に適した反応条件下で行われる。例えば、加温下、例えば、50〜100℃で、アセトニトリルまたはジクロロメタン(DCM)などの有機溶媒中で行ってもよい。
式(IV)の化合物は、好適には、式(V):
Figure 2010525047
の化合物の、式(VI):
Figure 2010525047
[式中、A、A、A、RおよびRは、式Iに関して定義されたとおりである]
の化合物の反応により調製される。
当該反応は、好適には、ジグライムなどの有機溶媒中で、やはり加温下、例えば、120〜180℃で、および便宜的には溶媒の還流温度で行われる。
Lがクロロである式(II)の化合物はまた、式XIII:
Figure 2010525047
[式中、A、A、A、RおよびRは、式Iに関して定義されたとおりである]
の化合物の、水素化ナトリウムなどの好適な塩基の存在下での、4−クロロ−2−メチルスルホニルピリミジンとの反応により調製されうる。
あるいは、式Iの化合物は、式(VII):
Figure 2010525047
[式中、R、n,およびRは式Iに関して定義されたとおりであり、但しいずれの官能基も保護されていてもよく、およびLは式(II)に関して定義されたとおりの脱離基であるか、または−SOMeであってもよい]
の化合物の、既に定義した式(VI)の化合物との反応により調製されうる。
また、いずれの保護基も慣用の方法により除去することができ、必要であれば、やはり慣用の化学的方法を使用して、式Iの化合物は式Iの異なる化合物または塩に変換することができる。
当該反応を実施するための条件は、上記の化合物(II)および(III)の間の反応に必要とされる条件に広く類似する。
式(VII)の化合物は、好適には、既に定義した式(III)の化合物と、式(VIII):
Figure 2010525047
[式中、LおよびLは、ハロゲン、特にクロロなどの脱離基である]
の化合物との反応により調製されうる。
当該反応は、好適には、トリエチルアミンなどの有機塩基の存在下で行われる。当該反応はまた、好適には、加温下、例えば80〜120℃で、C1−6アルカノール、例えばエタノールなどの好適な有機溶媒中で実施される。当該反応はまた、水素化ナトリウムなどの強塩基の存在下、DMAなどの有機溶媒中でも行うことができる。塩基反応条件を使用する場合、抑制された温度、例えば−20〜20℃、便宜的には約0℃が好適に用いられる。
式(VII)の化合物はまた、式(IX):
Figure 2010525047
[式中、Lは本明細書に既に定義した保護基であり、Rおよびnは、式Iに関して定義したとおりである]
の化合物の、化合物:
−X
[式中、Xは、ハロゲンなどの好適な脱離基であり、およびRは、式Iに関して既に定義したとおりである]
との反応により調製することができる。
この反応は、例えば、ジメチルホルムアミドなどの好適な溶媒中で、炭酸セシウムなどの塩基を使用して適宜行われる。
式Iの化合物の別の調製方法として、式(X):
Figure 2010525047
[式中、A、A、A、R、n、RおよびRは、式Iに関して既に定義したとおりである]
の化合物の、化合物:
−X
[式中、Xはハロゲンなどの好適な脱離基であり、およびRは、式Iに関して既に定義したとおりであり、およびPは、この反応に好適な保護基、例えば、4−メトキシベンジル基である]
との反応が挙げられる。
この反応は、例えば、ジメチルホルムアミドなどの好適な溶媒中で、水素化ナトリウムなどの強塩基を使用して適宜行われる。
式Iの化合物の別の調製方法は、式(XI):
Figure 2010525047
[式中、A、A、A、R、RおよびRは、式Iに関して既に定義したとおりである]
の化合物を、式(XII):
Figure 2010525047
[式中、Rおよびnは、式Iに関して既に定義したとおりであり、およびLは、ハロゲン、例えば、ブロモである]の化合物と反応させることである。
この反応は、好適には、パラジウム触媒などの好適な触媒の存在下で行われる。好適なパラジウム触媒の例としては、Pd(dba)(トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム)、Pd(PPh、およびPd(OAc)が挙げられる。このパラジウム触媒反応は、簡便には、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸カリウム、ナトリウムtert−ブトキシド、または1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(DBU)などの好適な塩基の存在下で行われる。当該反応に適した溶媒には、トルエン、ジオキサン、またはエチレングリコールジメチルエーテル(DME)が含まれる。当該反応での使用に適したリガンドとしては、Xantphos(4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン)、BINAP(2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル)、またはDPPF(1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)が挙げられる。この反応は、簡便には、加温下で、一般には、使用する具体的な溶媒の還流温度で行なわれる。90〜140℃の温度が典型的であろう。
式(III)および(VIII)の化合物は、既知の化合物であるか、またはそれらは、熟練した化学者には明らかである類似の方法を使用して、既知の化合物より製造することができる。
式(VI)の化合物はまた、既知の化合物であるか、またはそれらは、ルーチンの方法を使用して、既知の化合物より製造することができる。
式Iの化合物は、当該技術分野で慣用的な標準手順を使用して、式Iのさらなる化合物へ変換することができる。式Iのある化合物を式Iの異なる化合物へ変換するために使用し得る変換反応の種類の例には、芳香族置換反応または求核置換反応の手段による置換基の導入、置換基の還元、置換基のアルキル化、および置換基の酸化が含まれる。そのような手法のための試薬および反応条件は、化学の技術分野でよく知られている。
芳香族置換反応の具体的な例としては、アルキルハライドおよびルイス酸(三塩化アルミニウムなど)をフリーデル・クラフツ条件の下で使用するアルキル基の導入;および、ハロゲノ基の導入が挙げられる。求核置換反応の特別な例としては、標準条件を使用する、アルコキシ基またはモノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、またはN含有複素環の導入が挙げられる。還元反応の特別な例としては、水素化ホウ素ナトリムを用いたカルボニル基のヒドロキシ基への還元、ニッケル触媒を用いた接触水素化によるかまたは塩酸の存在下に加熱しながらの鉄での処理による、ニトロ基のアミノ基への還元が含まれる。
上記に記載の方法を使用する式IA、IB、IC、ID、またはIEの化合物などの式Iの特定の化合物の製造は、本発明のさらなる側面を形成する。
生物学的アッセイ
A)in vitro EphB4酵素アッセイ
このアッセイは、AlphascreenTM発光検出技術を使用して、ポリペプチド基質のEphB4媒介リン酸化の阻害剤を検出する。簡潔に言えば、組換えEphB4をマグネシウム−ATPの存在下にビオチニル化ポリペプチド基質(ビオチン−ポリGAT)とともにインキュベートした。任意のリン酸化チロシン残基を含有するビオチン基質へ結合するストレプトアビジンコート化ドナービーズと一緒に、EDTAを添加することによって、この反応を停止させた。アクセプタビーズ上に存在する抗ホスホチロシン抗体は、リン酸化基質へ結合して、それによりドナーおよびアクセプタのビーズをごく近傍にする。ドナービーズの680nmでの後続の励起により、アクセプタビーズ上の化学発光体と相互作用する一重項酸素種が発生し、520〜620nmでの光放射をもたらした。このシグナル強度は、基質リン酸化のレベルと正比例するので、シグナルの減少によって阻害が測定される。
水性化合物調製物:
試験化合物は、DMSO(シグマ・アルドリッチカンパニー社、ギリンガム、ドーセット州SP8 4XT カタログ番号154938)中の10mMストック溶液として調製して、5%DMSOで連続希釈して、求められる最終濃度の6倍で一連の試験濃度を得た。各化合物希釈液の2μlアリコートを低容量の白色384ウェルアッセイプレート(Greiner,Stroudwater Business Park,グロスター州ストーンハウス、GL10 3SX,カタログ番号784075)の適正なウェルへ同一2検体で移した。各プレートには、対照ウェルも含有させた:最大シグナルは、2μlの5%DMSOを含有するウェルを使用して創出して、100%阻害に対応する最低シグナルは、2μlの0.5M EDTA(シグマ・アルドリッチカンパニー社、カタログ番号E7889)を含有するウェルを使用して創出した。
アコースティック化合物調製物:
試験化合物は100%DMSOに調製し、Labcyte Echo550(サニーバレー、カリフォルニア州94089、米国)を使用して、アッセイプレートの目的のウェルへ数滴の2.5nl液滴で分注した。合計120nlのDMSOを各ウェルが含むことを確認するために、必要に応じて、ウェルを全てバックフィルした。最大の対照ウェルはDMSOを含み、最小の対照ウェルは酵素活性を完全に阻害するために十分な濃度での化合物を120nl含ませた。化合物の試験範囲は求められる最終濃度の100倍であった。
水溶液に調製した化合物を使用するアッセイについて、化合物または対照の他に、アッセイプレートの各ウェルは、最終緩衝液(10mM Tris,100μM EGTA,10mM酢酸マグネシウム、4μM ATP,500μM DTT、1mg/ml BSA)を含有する10μlのアッセイミックス、0.25ngの組換え活性EphB4(アミノ酸563〜987;Swiss−Prot Acc.No.P54760)(ProQinase GmbH、Breisacher Str.117、D−79106 フライブルグ、ドイツ、カタログ番号:0178−0000−3)、および5nMのポリGAT基質(CisBio International、BP84175、30204 Bagnols/Ceze Cedex、フランス、カタログ番号:61GATBLB)を含有した。次いで、アッセイプレートを室温で1時間インキュベートした。
アコースティックディスペンシングにより調製した化合物を使用するアッセイについて、化合物水溶液を試験する場合、アッセイミックスは、化合物水溶液が試験される時に10μlのアッセイミックスが使用されるように、12μlの最終アッセイ量が同じ濃度の試薬を含むように調製した。
化合物の調製方法によらず、各0.25ngのAlphaScreen抗ホスホチロシン−100アクセプタビーズとストレプトアビジンコート化ドナービーズ(パーキンエルマー、カタログ番号:6760620M)を含有する5μl/ウェルの停止緩衝液(10mM Tris,495mM EDTA,1mg/ml BSA)の添加によってこの反応を止めた。このプレートを自然光条件下に密封し、アルミホイルで包装して、暗所でさらに20時間インキュベートした。
生じるアッセイシグナルをパーキンエルマーEnVisionプレートリーダーで定量した。すべての数値より最低値を差し引いて、シグナルを化合物濃度に対してプロットして、IC50データを作成した。化合物希釈を発生させるために使用した方法はIC50値と共にデータベースに記録した。アコースティックディスペンシングを使用して調製した化合物のデータは「Echo」と記し、残りの結果は「Genesis」と記した。本発明の化合物をin vitro EphB4酵素アッセイで試験して、このように入手したIC50値を以下の表Aに提示する。
表A
Figure 2010525047
B)in vitro EphB4細胞アッセイ
このアッセイは、細胞の化合物での処理の後にEphB4のリン酸化の減少を測定することによって細胞EphB4の阻害剤を同定する。このエンドポイントアッセイは、サンドイッチELISAを使用して、EphB4リン酸化状態を検出した。簡潔に言えば、処置済み細胞溶解液由来のMycタグ付きEphB4を、抗c−Myc抗体を介してELISAプレート上で捕捉した。次いで、一般的なHRPにコンジュゲートしたホスホチロシン抗体を使用して、HRPにより触媒される比色アウトプットを介して、この色強度に正比例するEphB4リン酸化のレベルにより、捕捉EphB4のリン酸化状態を測定した。吸光度を分光学的に450nmで測定した。
RT−PCRを使用してHUVECより調製したcDNAより、標準技術を使用して、全長ヒトEphB4(Swiss−Prot Acc.番号:P54760)をクローン化した。次いで、このcDNA断片を、Myc−Hisエピトープタグを含有するpcDNA3.1発現ベクターへサブクローン化して、Myc−HisタグをC末端に含有する全長EphB4を作製した(Invitrogen社、ペーズリー、イギリス)。CHO−K1細胞(LGC Promochem,ミドルセックス州テッディントン、イギリス、カタログ番号:CCL−61)は、10%加熱不活性化胎仔ウシ血清(PAA lab GmbH,パッシング、オーストリア、カタログ番号:PAA−A15−043)および1%グルタマックス−1(Invitrogen社、カタログ番号:35050−038)を含有するHAM F12培地(シグマ・アルドリッチカンパニー社、ドーセット州ギリンガム、SP8 4XT,カタログ番号:N4888)において、5%COとともに37℃で維持した。標準的な安定トランスフェクション技術を使用して、EphB4−Myc−His構築体を安定的に発現するようにCHO−K1細胞を処理して、以後EphB4−CHOと呼ぶ細胞を作製した。
それぞれのアッセイでは、10,000個のEphB4−CHO細胞をCostar96ウェル組織培養プレート(Fisher Scientific UK,レスター州ラフバラ、イギリス、カタログ番号:3598)の各ウェルへ播いて、完全培地において一晩培養した。2日目、この細胞を、0.1%血清除去Hyclone(Fisher Scientific UK,カタログ番号:SH30068.02)を含有する培地の90μl/ウェルにおいて一晩インキュベートした。試験化合物は、DMSO(シグマ・アルドリッチカンパニー社、ドーセット州ギリンガム、SP8 4XT カタログ番号154938)中の10mMストック溶液として調製して、無血清培地で連続希釈して、求められる最終濃度の10倍で一連の試験濃度を得た。各化合物希釈液の10μlアリコートを細胞プレートへ同一2検体のウェルに移して、この細胞を37℃で1時間インキュベートした。各プレートには、対照ウェルも含有した:最大シグナルは、非処置細胞を使用して創出して、100%阻害に対応する最小シグナルは、EphB4活性を無効にすることが知られている標準化合物を含有するウェルを使用して創出した。
組換えエフェリン−B2−Fc(R&D Systems,Abingdon Science Park,オックスフォード州アビンドン、OX14 3NB イギリス、カタログ番号:496−EB)、EphB4のコグネイトリガンドのFcタグ付き型を3μg/mlの濃度で、0.3μg/mlのFc断片特異的抗ヒトIgG(Jackson ImmunoResearch Labs,Northfield Business Park,ケンブリッジ州ソーハム、UK CB7 5UE,カタログ番号:109−005−008)とともに、無血清培地において4℃で30分間時々混ぜながら予め密集化させた。化合物処理の後に、細胞を密集化エフェリンB2(1μg/mlの最終濃度)で、37℃で20分間刺激して、EphB4リン酸化を誘導した。刺激の後に、培地を除去して、この細胞を100μl/ウェルの溶解緩衝液(25mM Tris HCl,3mM EDTA,3mM EGTA,50mM NaF,2mMオルトバナデート、0.27Mショ糖、10mM β−グリセロホスフェート、5mMピロリン酸ナトリウム、2% Triton X−100,pH7.4)において溶解させた。
ELISA Maxisorp96ウェルプレート(Nunc;Fisher Scientific UK,レスターシャー州ラフバラ、イギリス、カタログ番号:456537)の各ウェルを、リン酸緩衝化生理食塩水(10μg/ml;アストラゼネカで調製)中100μlの抗c−Myc抗体で、4℃で一晩コートした。プレートを0.05% Tween−20含有PBSで2回洗浄して、250μl/ウェルの3% TopBlock(Fluka)(シグマ・アルドリッチカンパニー社、ドーセット州ギリンガム、SP8 4XT,カタログ番号:37766)で、室温で少なくとも2時間ブロックした。プレートをPBS/0.05% Tween−20で2回洗浄して、100μl/ウェルの細胞溶解液とともに4℃で一晩インキュベートした。ELISAプレートをPBS/0.05% Tween−20で4回洗浄し、3% TopBlockで6000倍希釈したHRPコンジュゲート4G10抗ホスホチロシン抗体(Upstate,Dundee Technology Park,ダンディー、イギリス、DD2 1SW,カタログ番号:16−105)の100μl/ウェルとともに室温で1時間インキュベートした。ELISAプレートをPBS/0.05% Tween−20で4回洗浄して、100μl/ウェルのTMB基質(シグマ・アルドリッチカンパニー社、カタログ番号:T0440)で発色させた。この反応は、15分後に、25μl/ウェルの2M硫酸の添加で止めた。吸光度は、Tecan SpectraFluor Plusを使用して、450nmで定量した。すべての数値より最低値を差し引いて、シグナルを化合物濃度に対してプロットして、IC50データを作成した。
本発明の化合物は、上記のアッセイにおいて活性があり、例えば、アッセイAにおいて40μM未満、そしてアッセイBにおいて0.4μM未満のIC50値を概して示した。本出願において例示される化合物の選択のためにアッセイBを使用して得たさらなる例示のIC50値を以下の表Bに示す。
表B−アッセイBを使用して得た平均IC 50
Figure 2010525047
上記のスクリーニングにおける本発明の化合物活性の結果として、本発明の化合物は、EphB4酵素活性により単独で、または一部媒介される疾患または医学的状態の治療に有用であると考えられる。即ち、当該化合物は、EphB4阻害効果をそのような治療の必要な温血動物において産生するために使用してよい。このように、本発明の化合物は、EphB4酵素の阻害を特徴とする、悪性腫瘍細胞の増殖を治療するための方法を提供する。即ち、当該化合物は、EphB4の阻害により単独で、または一部媒介される抗増殖効果を産生するために使用してよい。
本発明の別の側面により、ヒトまたは動物の身体の療法による処置方法における使用のための、上記に定義される式I、IA、IB、IC、ID、またはIEの化合物、またはその医薬として許容される塩が提供される。
したがって、本発明のさらなる側面により、医薬品としての使用のための上記に定義される式I、IA、IB、IC、ID、またはIEの化合物、またはその医薬として許容される塩が提供される。
本発明のさらなる側面により、上記に定義される式I、IA、IB、IC、ID、またはIEの化合物、またはその医薬として許容される塩の、ヒトなどの温血動物におけるEphB4阻害効果の産生に使用の医薬品の製造における使用が提供される。
本発明のこの側面のさらなる特徴により、EphB4阻害効果をそのような処置の必要なヒトなどの温血動物において産生するための方法が提供され、該方法は、上記に定義される式I、IA、IB、IC、ID、またはIEの化合物、またはその医薬として許容される塩の有効量を前記動物へ投与することを含む。
本発明のさらなる側面により、上記に定義される式I、IA、IB、IC、ID、またはIEの化合物、またはその医薬として許容される塩の、ヒトなどの温血動物における抗血管新生効果の産生に使用の医薬品の製造における使用が提供される。
本発明のこの側面のさらなる特徴により、抗血管新生効果をそのような処置の必要なヒトなどの温血動物において産生するための方法が提供され、該方法は、上記に定義される式I、IA、IB、IC、ID、またはIEの化合物、またはその医薬として許容される塩の有効量を前記動物へ投与することを含む。
本発明のこの側面の追加の特徴により、そのような処置の必要なヒトなどの温血動物において癌を治療する方法が提供され、該方法は、上記に定義される式I、IA、IB、IC、ID、またはIEの化合物、またはその医薬として許容される塩の有効量を前記動物へ投与することを含む。
本発明のこの側面の追加の特徴により、癌の処置における使用のための、上記に定義される式I、IA、IB、IC、ID、またはIEの化合物、またはその医薬として許容される塩が提供される。
本発明のこの側面の追加の特徴により、上記に定義される式I、IA、IB、IC、ID、またはIEの化合物、またはその医薬として許容される塩の、癌の処置に使用の医薬品の製造における使用が提供される。
本発明のさらなる側面において、上記に定義される式I、IA、IB、IC、ID、またはIEの化合物、またはその医薬として許容される塩の、固形腫瘍疾患、特に神経芽細胞腫、***、肝臓、肺、および結腸の癌、または白血病の治療に使用の医薬品の製造における使用が提供される。
本発明のこの側面の追加の特徴により、固形腫瘍疾患、特に神経芽細胞腫、***、肝臓、肺、および結腸の癌、または白血病の処置に使用のための、上記に定義される式I、IA、IB、IC、ID、またはIEの化合物、またはその医薬として許容される塩が提供される。
本発明のさらなる側面において、神経芽細胞腫、***、肝臓、肺、および結腸の癌、または白血病をそのような治療の必要なヒトなどの温血動物において治療する方法が提供され、該方法は、上記に定義される式I、IA、IB、IC、ID、またはIEの化合物、またはその医薬として許容される塩の有効量を前記動物へ投与することを含む。
上記に定義される抗癌治療は、単独療法として適用しても、本発明の化合物に加えて、慣用の外科療法または放射線療法または化学療法を伴ってもよい。そのような併用治療は、治療の個別成分の同時、連続、または分離投与によって達成してよい。医科腫瘍学の分野では、それぞれの癌患者を治療するのに、異なる治療形式の組合せを使用することが通常のプラクティスである。医科腫瘍学において、そのような併用治療の他の成分(複数でもよい)は、上記に定義される抗血管新生治療に加えて、外科療法、放射線療法、または化学療法であり得る。そのような化学療法には、以下の抗腫瘍剤のカテゴリーの1以上を含めてよい:
(i)アルキル化剤(例えば、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、テモゾラミド、およびニトロソ尿素);代謝拮抗剤(例えば、5−フルオロウラシルおよびテガフールといったフルオロピリミジン類、ラルチトレキセド、メトトレキセート、シトシンアラビノシド、ヒドロキシ尿素、およびゲンシタビンのような抗葉酸剤);抗腫瘍抗生物質(例えば、アドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシン−C、ダクチノマイシン、およびミトラマイシンのようなアントラサイクリン類);有糸***阻害剤(例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシンおよびビノレルビンのようなビンカアルカロイド、タキソールおよびタキソテールのようなタキソイド類、およびポロキナーゼ阻害剤);およびトポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エトポシドおよびテニポシドのようなエピポドフィロトキシン、アムサクリン、トポテカン、およびカンプトテシン)などの、医科腫瘍学において使用される他の抗増殖/抗新生物薬とそれらの組合せ;
(ii)抗エストロゲン(例えば、タモキシフェン、フルベストラント、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、およびヨードキシフェン)、抗アンドロゲン(例えば、ビカルタミド、フルタミド、ニルタミド、および酢酸シプロテロン)、LHRLアンタゴニストまたはLHRHアゴニスト(例えば、ゴセレリン、リュープロレリン、およびブセレリン)、プロゲストゲン(例えば、酢酸メゲストロール)、アロマターゼ阻害剤(例えば、アナストロゾール、レトロゾール、ボラゾール、およびエキセメスタン)、並びにフィナステリドなどの5α−レダクターゼの阻害剤などの、細胞増殖抑止剤;
(iii)抗浸潤剤[例えば、4−(6−クロロ−2,3−メチレンジオキシアニリノ)−7−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ]−5−テトラヒドロピラン−4−イルオキシキナゾリン(AZD0530;国際特許出願WO01/94341)およびボスチニブ(SKI−606)などのc−Srcキナーゼファミリー阻害剤、マリマスタットのようなメタロプロテイナーゼ阻害剤、およびウロキナーゼプラスミノゲンアクチベーター受容体機能の阻害剤];
(iv)増殖因子機能の阻害剤:例えば、そのような阻害剤には、増殖因子抗体と増殖因子受容体抗体[例えば、抗erbB2抗体のトラスツツマブ、抗erbB1抗体のセツキシマブ(C225)、およびパニツムマブ]が含まれ;そのような阻害剤には、例えば、チロシンキナーゼ阻害剤[例えば、表皮増殖因子ファミリーの阻害剤(例えば、ゲフィチニブ(ZD1839)、エルロチニブ(OSI−774)、およびCI 1033などのEGFRファミリーチロシンキナーゼ阻害剤と、ラパチニブなどのerbB2チロシンキナーゼ阻害剤)、肝細胞増殖因子ファミリーの阻害剤、インスリン増殖因子受容体の阻害剤、イマチニブ、ダサチニブ(BMS−354825)およびニロチニブ(AMN107)などの血小板由来増殖因子ファミリーおよび/またはbcr/ablキナーゼの阻害剤、MEK、AKT、PI3、c−kit、Flt3、CSF−1Rおよび/またはauroraキナーゼを介した細胞シグナル伝達の阻害剤]も含まれ;そのような阻害剤には、CDK2およびCDK4阻害剤が含まれるサイクリン依存型キナーゼ阻害剤も含まれ;そしてそのような阻害剤には、例えば、セリン/スレオニンキナーゼの阻害剤(例えば、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤などのRas/Rafシグナル伝達阻害剤、例えば、ソラフェニブ(BAY43−9006)、チピファルニブ(R115777)、およびロナファルニブ(SCH66336))も含まれる;
(v)血管内皮増殖因子の効果を阻害するもののような抗血管新生剤[例えば、ベバシズマブ(AvastinTM)のような抗血管内皮細胞増殖因子抗体、または、例えば、バンデタニブ(ZD6474)、バタラニブ(PTK787)、スニチニブ(SU11248)、アキシチニブ(AG−013736)、パゾパニブ(GW786034)、および4−(4−フルオロ−2−メチルインドール−5−イルオキシ)−6−メトキシ−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)キナゾリン(AZD2171;WO00/47212内の実施例240)などのVEGF受容体チロシンキナーゼ阻害剤、または、例えば、別の機序により作用する化合物(例えば、リノマイド、インテグリンαvβ3機能の阻害剤、およびアンジオスタチン)];
(vi)コンブレタスタチンA4などの血管傷害剤;
(vii)アンチセンス療法、例えば、ISIS2503、抗rasアンチセンスなどの、上記に列挙される標的へ指向されるもの;
(viii)例えば、異常p53または異常BRCA1もしくはBRCA2のような異常遺伝子を置換するアプローチ、シトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼ、または細菌の窒素レダクターゼ酵素を使用するようなGDEPT(遺伝子指向型酵素プロドラッグ療法)アプローチ、および、多剤耐性遺伝子治療のような、化学療法または放射線療法への患者耐性を高めるアプローチが含まれる、遺伝子治療アプローチ;
(ix)例えば、インターロイキン2、インターロイキン4、または顆粒球マクロファージコロニー刺激因子などのサイトカインによるトランスフェクションなどの、患者腫瘍細胞の免疫原性を高めるためのex−vivoおよびin−vivoアプローチ、T細胞アネルギーを減少させるアプローチ、サイトカインにトランスフェクトされた樹状細胞などのトランスフェクトされた免疫細胞を使用するアプローチ、サイトカインにトランスフェクトされた腫瘍細胞系を使用するアプローチ、および抗イディオタイプ抗体を使用するアプローチが含まれる、免疫療法アプローチ。
こうした併用治療は、治療の個別成分の同時、連続、または分離の投薬により行ってよい。そのような組合せ製品は、上記に記載の投与量範囲内にある本発明の化合物と、承認された投与量範囲内にある他の医薬活性剤を利用する。
本発明のこの側面により、上記に定義される式I、IA、IB、IC、ID、またはIEの化合物と上記に定義されるような追加の抗腫瘍剤を含んでなる、細胞増殖障害(固形腫瘍疾患のような)の治療における使用に適した組合せが提供される。
本発明のこの側面により、上記に定義される式I、IA、IB、IC、ID、またはIEの化合物と上記に定義されるような追加の抗腫瘍剤を含んでなる、癌の組合せ治療のための医薬製剤が提供される。
本発明のこの側面の1つの態様において、上記に定義される式I、IA、IB、IC、ID、またはIEの化合物または医薬として許容されるその塩、およびVEGF受容体チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、4−(4−フルオロ−2−メチルインドール−5−イルオキシ)−6−メトキシ−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)キナゾリン(AZD2171)またはその医薬として許容される塩を含んでなる、細胞増殖障害(固形腫瘍疾患のような)の治療における使用に適した組合せを提供する。
4−(4−フルオロ−2−メチルインドール−5−イルオキシ)−6−メトキシ−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)キナゾリン(AZD2171)の好ましい塩はマレイン酸塩(AZD2171マレイン酸塩)であり、これは国際特許出願公報番号WO05/061488に記載されている。AZD2171マレイン酸塩は、WO05/061488に記載された方法にしたがって合成してもよい。
本発明のこの側面の1つの態様において、上記に定義される式I、IA、IB、IC、ID、またはIEの化合物または医薬として許容されるその塩、およびVEGF受容体チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、4−(4−フルオロ−2−メチルインドール−5−イルオキシ)−6−メトキシ−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)キナゾリン(AZD2171)または医薬として許容されるその塩を含んでなる医薬製剤が提供される。
上記に述べたように、特別な細胞増殖疾患の療法的または予防的な治療に求められる用量のサイズは、治療される宿主、投与の経路、および治療される病気の重症度によって必然的に変動するものである。例えば、1〜100mg/kg、好ましくは、1〜50mg/kgの範囲の単位用量が想定される。
本明細書に定義されるような本発明の組合せ治療は、その抗血管新生および/または血管透過性効果のために興味深い。血管新生、および/または血管透過性の増加は、癌(白血病、多発性骨髄腫、およびリンパ腫が含まれる)、糖尿病、乾癬、慢性関節リウマチ、カポシ肉腫、血管腫、急性および慢性腎症、アテローマ、動脈再狭窄、自己免疫疾患、急性炎症、喘息、リンパ浮腫、子宮内膜症、機能異常性の子宮出血、および加齢関連の黄斑変性が含まれる網膜血管増殖を伴う眼疾患が含まれる、広範囲の疾患状態に存在する。
本発明の組合せ治療は、癌およびカポシ肉腫のような疾患の予防および治療に特に有用であると考えられる。特に、本発明のそのような組合せ治療は、癌、例えば、肺、頭頚部、脳、結腸、直腸、食道、胃、肝臓、胆管、甲状腺、腎臓、頚管、卵巣、子宮、皮膚、***、膀胱、前立腺、膵臓の癌、並びに白血病、多発性骨髄腫、およびリンパ腫のような血液学的悪性腫瘍が含まれる癌の治療に有用であると考えられる。
特に、本発明のそのような組合せ治療は、有利には、原発性および再発性の固形腫瘍の増殖を遅延させると考えられる。
より具体的には、本発明のそのような組合せ治療は、白血病、多発性骨髄腫、およびリンパ腫が含まれる、VEGFに関連したあらゆる型の癌を阻害し、また、例えば、VEGFに関連した原発性および再発性の固形腫瘍、特に、例えば、結腸、直腸、膵臓、脳、膀胱、卵巣、***、前立腺、肺、外陰部、肝臓、および皮膚のある腫瘍が含まれる、その増殖および拡張をVEGFに有意に依存するそれらの腫瘍の増殖を阻害すると考えられる。
治療用医薬品におけるその使用に加えて、式I、IA、IB、IC、IDまたはIEの化合物とその医薬として許容される塩はまた、新たな治療薬剤の探索の一環として、ネコ、イヌ、ウサギ、サル、ラットおよびマウスなどの実験動物における抗血管新生活性の阻害剤の効果を評価するためのin vitroおよびin vivo試験系の開発および標準化における薬理学的ツールとしても有用である。
ここで本発明を以下の「実施例」において例示するが、ここでは、一般に:
(i)温度は摂氏(℃)で示し;各種操作は、室温または周囲温度で、即ち18〜25℃の範囲の温度で行った。
(ii)有機溶液は無水硫酸マグネシウムまたは無水硫酸ナトリウムで乾燥させた;溶媒の蒸発は、60℃までの浴温で、減圧(600〜4000パスカル;4.5〜30mmHg)下にロータリーエバポレーターを使用して行った。
(iii)クロマトグラフィーは、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーを意味する;薄層クロマトグラフィー(TLC)は、シリカゲルプレートで行った。
(iv)全般に、反応の経過は、TLCおよび/または分析用LCMSにより追跡し、反応時間は例示のためだけに示す;保持時間(t)は、Waters Symmetryカラム(C18,3.5μM,4.6×50mm)またはWaters Sunfireカラム(C18,3.5μM,4.6×50mm)を取り付けたLC/MS Waters 2790/ZMD Micromassシステムで測定した;検出:UV254nMとMS;溶出:流速2.5ml/分、5%ギ酸を含有する95%水−5%メタノールから5%ギ酸を含有する40%水−55%アセトニトリル−5%メタノールへの3分にわたる線形勾配;次いで、5%ギ酸を含有する95%アセトニトリル−5%メタノールへの1分にわたる線形勾配。
(v)最終生成物は、満足すべきプロトン核磁気共鳴(NMR)スペクトルおよび/または質量スペクトルデータを示した。
(vi)収率は例示のためだけに示し、必ずしも入念なプロセス開発により得ることができるものではない;より多くの材料が必要とされる場合、製造を繰り返した。
(vii)NMRデータは、示す場合、主要な特徴的プロトンについてデルタ値の形式で、内部標準としてのテトラメチルシラン(TMS)に対する百万分率(ppm)で示し、他に示さなければ、重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d)を溶媒として使用して、500MHzで決定した;以下の略語を使用した:s,一重項;d,二重項;t,三重項;q,四重項;m,多重項;br,ブロード。
(viii)化学記号はその通常の意味を有する;SI単位および記号を使用する。
(ix)溶媒比率は、容量:容量(v/v)の表現で示す。そして
(x)質量スペクトルは、直接曝露プローブを使用する化学イオン化(CI)形式において70電子ボルトの電子エネルギーで実施した;示す場合、イオン化は、電子衝撃(EI)、高速原子衝突(FAB)、または電子スプレー(ESP)によって実施した;m/zの値を示す;全般に、元の質量を示すイオンのみを報告する;そして、他に述べなければ、引用する質量イオンは、プロトン化質量イオンを意味する(MH)である;Mの意味は、電子の損失によって産生される質量イオンである;そして、M−Hの意味は、プロトンの損失によって産生される質量イオンである。
(xi)他に述べなければ、不斉置換炭素および/またはイオウ原子を含有する化合物は、分割しなかった。
(xii)ある合成が先の実施例の記載に類似しているとして記載される場合、使用する量は、先の実施例に使用したものに対するミリモル比の同等量である。
(xiii)すべてのマイクロウェーブ反応は、Personal Chemistry EMRYSTM Optimizer EXPマイクロウェーブシンセサイザーで行った;
(xiv)分取用高速液体クロマトグラフィー(HPLC)は、以下の条件を使用して、Waters機器で実施した:
カラム:30mm×15cm Xterra Waters,C18,5mm
溶媒A:1%酢酸または2g/lの炭酸アンモニウムを含む水
溶媒B:アセトニトリル
流速:40ml/分
ランタイム:5〜95%のBの10分勾配を伴う15分
波長:254nm
注入量:2.0〜4.0ml;
さらに、必要な場合、以下の略号を使用した:
NMP 1−メチル−2−ピロリジノン;
DMA N,N−ジメチルアセトアミド;
DCM ジクロロメタン;
DMF N,N−ジメチルホルムアミド;および
エーテル ジエチルエーテル。
実施例1
N’−(3−クロロ−2,4−ジフルオロ−フェニル)−N−(4−クロロ−6−モルホリン−4−イル−ピリジン−2−イル)−N’−メチル−ピリミジン−2,4−ジアミン
Figure 2010525047
アルゴンで脱気したトルエン(15ml)中の2−クロロ−N−(3−クロロ−2,4−ジフルオロ−フェニル)−N−メチル−ピリミジン−4−アミン(方法6、180mg、0.62mmol)、4−クロロ−6−モルホリン−4−イル−ピリジン−2−アミン(方法1、138mg、0.65mmol)、炭酸カリウム(1.72g、12.5mmol)、Pddba(18mg、0.031mmol)およびXantphos(36mg、0.062mmol)の混合物を15時間還流した。濾過の後、減圧下で溶媒を除去し、残渣をメチレンクロリドに溶解させ、シリカゲル(1〜4%MeOH/CHCl溶液)で精製し、標題の化合物(230mg、収率79%)を白色の固体として得た。NMRスペクトル(500MHz、DMSOd)3.35(s、3H)、3.37−3.47(m、4H)、3.60−3.68(m、4H)、6.30(bs、1H)、6.37(s、1H)、7.26−7.36(m、1H)、7.45(dd、1H)、7.58(ddd、1H)、8.14(d、1H)、9.02(s、1H)。質量分析:MH467。
実施例2
実施例1に記載した手法を、好適なアミノヘテロ環を使用して繰り返した。そうして以下に記載の化合物を得た。
Figure 2010525047
Figure 2010525047
実施例3
[3−[[2−[(4−クロロ−6−モルホリン−4−イル−ピリジン−2−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル]−メチル−アミノ]−4−メチル−フェニル]メタノール
Figure 2010525047
実施例1に記載の手法にしたがって、2−クロロ−N−[5−[(ジメチル−tert−ブチル−シリル)オキシメチル]−2−メチル−フェニル]−N−メチル−ピリミジン−4−アミン(方法7、180mg、0.48mmol)および4−クロロ−6−モルホリン−4−イル−ピリジン−2−アミン(方法1、107mg、0.50mmol)を反応させ、N−(4−クロロ−6−モルホリン−4−イル−ピリジン−2−イル)−N’−[5−[(ジメチル−tert−ブチル−シリル)オキシメチル]−2−メチル−フェニル]−N’−メチル−ピリミジン−2,4−ジアミンを収率68%で得た。NMRスペクトル(500MHz、CDCl)0.09(s、6H)、0.92(s、9H)、2.13(s、3H)、3.44(s、3H)、3.48(bs、4H)、3.80(bs、4H)、4.72(d、2H)、5.48(bs、1H)、6.24(s、1H)、7.12(s、1H)、7.24−7.30(m、2H)、7.52(bs、1H)、7.80(bs、1H)、7.95(bs、1H)。質量分析:MH555。
N−(4−クロロ−6−モルホリン−4−イル−ピリジン−2−イル)−N’−[5−[(ジメチル−tert−ブチル−シリル)オキシメチル]−2−メチル−フェニル]−N’−メチル−ピリミジン−2,4−ジアミン(180mg、0.32mmol)をメタノール(10ml)に溶解させ、2N塩酸(0.70ml)を加えた。得られた混合物を室温で90分間攪拌し、溶媒を留去した。残渣を最小量のアンモニア水溶液で中和し、混合物をメチレンクロリドで抽出した。エバポレーションの後、残渣をジエチルエーテルおよびペンタンの混合液中で摩砕し、標題の化合物を白色の固体として得た(71mg、収率50%)。NMRスペクトル(500MHz、DMSOd、353K)2.11(s、3H)、3.39(s、3H)、3.49(bs、4H)、3.70(bs、4H)、4.53(d、2H)、4.96(bs、1H)、5.64(bs、1H)、6.40(s、1H)、7.20(s、1H)、7.28(d、1H)、7.35(d、1H)、7.64(bs、1H)、7.93(d、1H)、8.41(bs、1H)。質量分析:MH441。
実施例4
実施例3に記載した手法を、好適なアミノヘテロ環を使用して繰り返した。そうして以下に記載の化合物を得た。
Figure 2010525047
Figure 2010525047
実施例5
実施例1に記載した手法を、好適なアミノヘテロ環を使用して繰り返した。そうして以下に記載の化合物を得た。
Figure 2010525047
Figure 2010525047
:2−クロロ−N−(5−メトキシ−2−メチルフェニル)−N−メチルピリミジン−4−アミン(190mg、0.72mmol、方法10)、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−6−モルホリノピリジン−4−アミン(210mg、0.76mmol、方法8)を実施例1に記載のように反応させた。Waters X−Bridge逆相カラム(5ミクロンシリカ、直径19mm、長さ100mm)および溶出液として極性を低下させた水(0.2%炭酸アンモニウムを含む)およびアセトニトリルの混合液を使用するHPLCにより精製を行った。フラクションを乾固するまで濃縮し、目的の生成物(65.0mg、17.88%)を淡黄色あわ状物として得た。
:4時間後にさらに2−クロロ−N−(5−メトキシ−2−メチルフェニル)−N−メチルピリミジン−4−アミン(66.3mg、0.25mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(23.03mg、0.03mmol)および9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン(29.1mg、0.05mmol)を加えたこと、および反応混合物をさらに4時間還流したことを除いて、2−クロロ−N−(5−メトキシ−2−メチルフェニル)−N−メチルピリミジン−4−アミン(159mg、0.60mmol、方法10)、1−(4−アミノ−6−モルホリノピリジン−2−イル)ピペリジン−4−オール(140mg、0.50mmol、方法9)を実施例1に記載したとおりに反応させた。反応混合物を、1)ジクロロメタン、2)メタノールおよび3)7Nアンモニアメタノール溶液により、SCX−2カラム(10g)を通して溶出させた。目的のフラクションを回収し、乾固するまで濃縮し、暗褐色の残渣を得た。0〜100%酢酸エチル/ジクロロメタンにより溶出させるシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより粗生成物を精製した。乾固するまで溶媒を留去し、得られた淡桃色あわ状物を、溶出液として水(0.2%炭酸アンモニウム)およびアセトニトリルの極性を低下させた混合液を使用する、Waters X−Terra逆相カラム(C−18、5ミクロンシリカ、直径19mm、長さ100mm、流速40ml/分)を使用する分取HPLCによりさらに精製し、1−(4−(4−((5−メトキシ−2−メチルフェニル)(メチル)アミノ)ピリミジン−2−イルアミノ)−6−モルホリノピリジン−2−イル)ピペリジン−4−オール(40.0mg、15.73%)を淡黄色あわ状物として得た。
方法1
4−クロロ−6−モルホリン−4−イル−ピリジン−2−アミン
Figure 2010525047
2−アミノ−4,6−ジクロロ−ピリジン(900mg、5.52mmol、Rec.Trav.Chim.Pays−Bas、1950年、69巻、673−690頁に記載)、モルホリン(4.80ml、55.2mmol)およびDMSO(0.39ml、5.52mmol)の混合物を、Personal Chemistry EMRYSTM Optimizer EXPマイクロウェーブシンセサイザーにて170℃で30分間加熱した。冷却後、減圧下でモルホリンを除去し、残渣を30%アンモニア水溶液で処理し、得られた混合物をメチレンクロリドで抽出した。溶媒のエバポレーション、およびシリカゲル(3〜4%MeOH/CHCl溶液)での残渣の精製により、4−クロロ−6−モルホリン−4−イル−ピリジン−2−アミン(890mg、収率72%)およびその異性体6−クロロ−4−モルホリン−4−イル−ピリジン−2−アミン(190mg、収率16%)を得た。NMRスペクトル(500MHz、CDCl)3.43−3.45(m、4H)、3.76−3.78(m、4H)、4.30(bs、2H)、5.91(s、1H)、5.97(s、1H)。質量分析:MH214。
方法2
2,6−ジモルホリン−4−イルピリジン−4−アミン
Figure 2010525047
4−アミノ−2,6−ジクロロ−ピリジン(900mg、5.52mmol)、モルホリン(4.8ml、55.2mmol)およびDMA(1.0ml、11mmol)の混合物を、Personal Chemistry EMRYSTM Optimizer EXPマイクロウェーブシンセサイザーにて240℃で30分間加熱した。冷却後、減圧下でモルホリンを除去し、残渣を30%アンモニア水溶液で処理し、得られた混合物をメチレンクロリドで抽出した。溶媒のエバポレーション、およびシリカゲル(3%MeOH/CHCl溶液)での残渣の精製、その後のエーテル中での摩砕により、2,6−ジモルホリン−4−イルピリジン−4−アミン(950mg、収率65%)を得た。NMRスペクトル(500MHz、CDCl)3.39−3.42(m、8H)、3.77−3.79(m、8H)、3.91(bs、2H)、5.39(s、2H)。質量分析:MH265。
方法3
4,6−ジモルホリン−4−イルピリジン−2−アミン
Figure 2010525047
2−アミノ−4,6−ジクロロ−ピリジン(2.0g、12.2mmol)、モルホリン(10.7ml、123mmol)およびDMSO(0.87ml、12mmol)の混合物を、Personal Chemistry EMRYSTM Optimizer EXPマイクロウェーブシンセサイザーにて220℃で20分間加熱した。冷却後、減圧下でモルホリンを除去し、残渣を30%アンモニア水溶液で処理し、得られた混合物をメチレンクロリドで抽出した。溶媒のエバポレーション、およびシリカゲル(3〜4%MeOH/CHCl溶液)での残渣の精製によりガム状物を得て、それをエーテル中で摩砕して、4,6−ジモルホリン−4−イルピリジン−2−アミン(900mg、収率28%)を得た。NMRスペクトル(500MHz、CDCl)3.20−3.22(m、4H)、3.40−3.42(m、4H)、3.79−3.81(m、8H)、4.20(bs、2H)、5.44(s、1H)、5.46(s、1H)。質量分析:MH265。
方法4
2−クロロ−6−モルホリン−4−イル−ピリジン−4−アミン
Figure 2010525047
4−アミノ−2,6−ジクロロ−ピリジン(2.0g、12.2mmol)、モルホリン(10.7ml、123mmol)およびDMSO(0.87ml、12.3mmol)の混合物を、Personal Chemistry EMRYSTM Optimizer EXPマイクロウェーブシンセサイザーにて170℃で1時間加熱した。冷却後、減圧下でモルホリンを除去し、残渣を30%アンモニア水溶液で処理し、得られた混合物をメチレンクロリドで抽出した。溶媒のエバポレーション、およびシリカゲル(2〜3%MeOH/CHCl溶液)での残渣の精製により、2−クロロ−6−モルホリン−4−イル−ピリジン−4−アミン(1.4g、収率53%)を得た。NMRスペクトル(500MHz、CDCl)3.42−3.44(m、4H)、3.76−3.78(m、4H)、4.07(bs、2H)、5.69(s、1H)、6.04(s、1H)。質量分析:MH214。
方法5
2,6−ジモルホリン−4−イルピリミジン−4−アミン
Figure 2010525047
4−アミノ−2,6−ジクロロピリミジン(1.64g、10.0mmol)、モルホリン(8.7ml、100mmol)およびDMA(1.90ml、20mmol)の混合物を180℃で1時間加熱した。冷却後、減圧下でモルホリンを除去し、残渣をシリカゲル(2〜4%MeOH/CHCl溶液)で精製し、2,6−ジモルホリン−4−イルピリミジン−4−アミン(2.1g、収率79%)を白色の固体として得た。NMRスペクトル(500MHz、CDCl)3.45−3.49(m、4H)、3.71−3.75(m、12H)、4.37(bs、2H)、5.07(s、1H)。質量分析:MH266。
方法6
2−クロロ−N−(3−クロロ−2,4−ジフルオロ−フェニル)ピリミジン−4−アミン
Figure 2010525047
2,4−ジクロロピリミジン(6.0g、40.5mmol)、3−クロロ−2,4−ジフルオロアニリン(6.28g、38.5mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(9.16ml、52.7mmol)およびペンタノール(20ml)の混合物を24時間還流した。減圧下で濃縮後、残渣を酢酸エチルに溶解させ、溶液を水で洗浄し、乾燥し、濃縮した。粗生成物をメチレンクロリド中で摩砕し、濾過で白色の固体を回収し、2.1gの目的の生成物を得た。濾液を濃縮し、シリカゲル(10〜50%EtOAc/石油エーテル溶液)にて精製し、別途1.9gの物質(合計収量4.0g、36%)を得た。NMRスペクトル(500MHz、DMSOd)6.80(d、1H)、7.38(ddd、1H)、7.74(ddd、1H)、8.21(d、1H)、9.95(bs、1H);質量分析MH276。
2−クロロ−N−(3−クロロ−2,4−ジフルオロ−フェニル)−N−メチル−ピリミジン−4−アミン
Figure 2010525047
15mlアセトニトリル中の2−クロロ−N−(3−クロロ−2,4−ジフルオロ−フェニル)ピリミジン−4−アミン(2.45g、8.91mmol)およびCsCO(5.79g、17.8mmol)の懸濁液にヨードメタン(0.55ml、8.91mmol)を滴下して加え、混合物を一晩攪拌した。減圧下でのエバポレーションの後、残渣をメチレンクロリドに溶解させ、溶液を濾過し、濃縮した。残渣のシリカゲル(10〜30%EtOAc/石油エーテル溶液)での精製により、2−クロロ−N−(3−クロロ−2,4−ジフルオロ−フェニル)−N−メチル−ピリミジン−4−アミン(2.20g、86%)を油状物(しばらくして固体化した)として得た。NMRスペクトル(500MHz、DMSOd)3.36(s、3H)、6.53(bs、1H)、7.49(ddd、1H)、7.62(ddd、1H)、8.15(bs、1H);質量分析MH290。
方法7
[3−[(2−クロロピリミジン−4−イル)アミノ]−4−メチル−フェニル]メタノール
Figure 2010525047
エタノール(20ml)中の2,4−ジクロロピリミジン(4g、27mmol)、(3−アミノ−4−メチルフェニル)メタノール(3.7g、27mmol)、トリエチルアミン(4.13ml、29.7mmol)を18時間還流した。減圧下での濃縮後、残渣を酢酸エチルに溶解させ、溶液を水で洗浄し、乾燥し、濃縮した。粗生成物をシリカゲル(溶出液:5%メタノール/DCM溶液)でのクロマトグラフィーにより精製した。フラクションの回収および溶媒のエバポレーションの後、残渣をDCM(60ml)中で攪拌し、濾過し、減圧下乾燥し、標題の化合物(2.6g、39%)を得た。NMRスペクトル(500MHz、DMSOd)2.15(s、3H)、4.46(d、2H)、5.18(t、1H)、6.44(m、1H)、7.14(d、1H)、7.22(s、1H)、7.25(d、1H)、8.07(d、1H)、9.55(bs、1H);質量分析MH250。
2−クロロ−N−[5−[(ジメチル−tert−ブチル−シリル)オキシメチル]−2−メチル−フェニル]ピリミジン−4−アミン
Figure 2010525047
DMF(150ml)中の[3−[(2−クロロピリミジン−4−イル)アミノ]−4−メチル−フェニル]メタノール(20.0g、80.1mmol)、tert−ブチルジメチルシリルクロリド(18.1g、120mmol)およびイミダゾール(16.3g、240mmol)の混合物を室温で16時間攪拌した。減圧下で溶媒をエバポレーションした後、残渣をジエチルエーテルに溶かし、水で洗浄した。有機相を濃縮し、シリカゲル(10%EtOAc/CHCl溶液)で精製し、標題の化合物を無色の油状物として得た(19.3g、収率66%)。NMRスペクトル(500MHz、DMSOd)0.11(s、6H)、0.93(s、9H)、2.20(s、3H)、4.72(s、2H)、6.52(bs、1H)、7.15(d、1H)、7.29−7.31(m、2H)、8.11(d、1H)、9.57(bs、1H)。質量分析MH364。
2−クロロ−N−[5−[(ジメチル−tert−ブチル−シリル)オキシメチル]−2−メチル−フェニル]−N−メチル−ピリミジン−4−アミン
Figure 2010525047
アセトニトリル(30ml)中の2−クロロ−N−[5−[(ジメチル−tert−ブチル−シリル)オキシメチル]−2−メチル−フェニル]ピリミジン−4−アミン(5.0g、13.7mmol)およびCsCO(8.94g、27.5mmol)の懸濁液に、ヨードメタン(0.85ml、13.7mmol)を滴下して加えた。混合物を45℃で3時間攪拌した。減圧下でエバポレーションした後、残渣をDCMに溶解させ、溶液を濾過し、濃縮した。シリカゲル(0〜10%EtOAc/CHCl溶液)でのクロマトグラフィーによる残渣の精製により、2−クロロ−N−[5−[(ジメチル−tert−ブチル−シリル)オキシメチル]−2−メチル−フェニル]−N−メチル−ピリミジン−4−アミン(5.2g、100%)を油状物として得た。NMRスペクトル(500MHz、DMSOd)0.10(s、6H)、0.92(s、9H)、2.10(s、3H)、3.36(s、3H)、4.74(s、2H)、5.83(d、1H)、7.23(s、1H)、7.35(d、1H)、7.44(d、1H)、7.97(d、1H)。質量分析MH378。
方法8
2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−6−モルホリノピリジン−4−アミン
Figure 2010525047
2−クロロ−6−モルホリノピリジン−4−アミン(300mg、1.40mmol、方法4による)、n−メチルピペラジン(3.11ml、28.08mmol)をDMA(2ml)に溶解させ、オートクレーブ中で190℃で20時間加熱した。反応混合物を乾固するまで濃縮し、ジクロロメタンで希釈し、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液で洗浄した。水層をジクロロメタンで抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮し、粗生成物を暗橙色の油状物として得た。反応混合物を、Waters X−Bridge逆相カラム(5ミクロンシリカ、直径19mm、長さ100mm)および溶出液として水(0.2%炭酸アンモニウムを含む)およびアセトニトリルの極性を低下させた混合液を使用する分取HPLCにより精製した。フラクションを乾固するまで濃縮し、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−6−モルホリノピリジン−4−アミン(225mg、57.8%)を黄色あわ状物として得た。NMRスペクトル(500MHz、CDCl):2.33(s、3H)、2.46−2.53(m、4H)、3.38−3.43(m、4H)、3.44−3.50(m、4H)、3.76−3.81(m、4H)、3.86(bs、2H)、5.37(d、1H)、5.42(d、1H)。
方法9
1−(4−アミノ−6−モルホリノピリジン−2−イル)ピペリジン−4−オール
Figure 2010525047
2−クロロ−6−モルホリノピリジン−4−アミン(0.40g、1.87mmol、方法4による)および4−ヒドロキシピペリジン(2.84g、28.08mmol)をDMA(3ml)に溶解させ、マイクロウェーブチューブに封入した。マイクロウェーブリアクターにて1時間10分、250℃に反応を加熱した。反応混合物を水でクエンチし、食塩で飽和させ、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮し、暗橙色の粗生成物を得た。反応混合物を、Waters X−Terra逆相カラム(C−18、5ミクロンシリカ、直径19mm、長さ100mm、流速40ml/分)および溶出液として水(0.2%炭酸アンモニウムを含む)およびアセトニトリルの極性を低下させた混合液を使用する分取HPLCにより精製した。目的の化合物を含むフラクションを乾固するまで濃縮し、1−(4−アミノ−6−モルホリノピリジン−2−イル)ピペリジン−4−オール(160mg、30.7%)を黄色の結晶性固体として得た。質量分析:M+H279。NMRスペクトル(500MHz、DMSOd+TFAd):1.45−1.57(m、2H)、1.80−1.90(m、2H)、3.03−3.13(m、2H)、3.19−3.27(m、4H)、3.49−3.59(m、2H)、3.70−3.78(m、5H)、5.56(s、1H)、5.64(s、1H)。
方法10
2−クロロ−N−(5−メトキシ−2−メチル−フェニル)ピリミジン−4−アミン
Figure 2010525047
エタノール(60ml)中の2,4−ジクロロピリミジン(6g、40mmol)、5−メトキシ−2−メチルアニリン(5.5g、40mmol)、トリエチルアミン(6.2ml、44.6mmol)を18時間還流した。減圧下での濃縮の後、残渣を酢酸エチルに溶解させ、溶液を水で洗浄し、乾燥し、濃縮した。粗生成物をシリカゲル(10〜40%酢酸エチル/石油エーテル溶液)で精製し、標題の化合物を収率40%で得た。NMRスペクトル(500MHz、DMSOd)2.11(s、3H)、3.72(s、3H)、6.52(bs、1H)、6.78(dd、1H)、6.95(s、1H)、7.19(d、1H)、8.08(d、1H)、9.49(bs、1H)。
2−クロロ−N−(5−メトキシ−2−メチル−フェニル)−N−メチル−ピリミジン−4−アミン
Figure 2010525047
DMF(25ml)中の2−クロロ−N−(5−メトキシ−2−メチル−フェニル)ピリミジン−4−アミン(4.0g、16.1mmol)およびCsCO(10.4g、32.1mmol)の懸濁液に、室温でヨードメタン(1.1ml、17.7mmol)を滴下して加えた。混合物を室温で一晩攪拌した。減圧下でのエバポレーションの後、残渣をDCMに溶解させ、溶液を濾過し、濃縮した。シリカゲルでのクロマトグラフィー(10〜40%EtOAc/石油エーテル)による残渣の精製により、標題の化合物(3.7g、88%)を粘性の油状物として得た。NMRスペクトル(500MHz、DMSOd)2.00(s、3H)、3.30(s、3H)、3.74(s、3H)、5.84(d、1H)、6.91(s、1H)、6.95(d、1H)、7.33(d、1H)、7.93(d、1H);質量分析MH264。

Claims (13)

  1. 式I:
    Figure 2010525047
    [式中:
    、AまたはAの1つはNであり、その他は、独立に、CHまたはNから選択され;
    は(1−4C)アルキル基であり、当該基は、−OR(ここでRは、水素または(1−2C)アルキルから選択される)、シアノ、ハロ,または−NR(ここでRおよびRは、独立に、水素、(1−2C)アルキルまたは(1−2C)アルカノイルから選択される)から選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
    nは、0、1、2または3であり;
    存在する各々のR基は、独立に、(1−2C)アルキル、(1−2C)アルコキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、ヒドロキシ(1−2C)アルキル,または部分式:
    −Q−R
    {式中、Qは、−CO−、−NR−、−NR−CO−、−NR−COO−、NRCONR、−CONR−、−S(O)−(ここでzは0、1または2である);−SONR−、および−NRSO−から選択され、RおよびRは、各々独立に、水素またはメチルから選択され、およびRは、水素または(1−2C)アルキルであり;
    は:
    (i)水素、ハロ、ニトロ、シアノ,またはヒドロキシ;
    (ii)置換されていてもよい(1−6C)アルキル、(2−6C)アルケニル,または(2−6C)アルキニル基であって、ここで当該存在してもよい置換基は、シアノ;ハロ;部分式:
    −W−R
    (式中、Wは、−O−、−S(O)−(ここでpは、0、1または2である)、−CO−、−NRCO−、−CONR−、−NRCONR−、−SONR−、−NRSO−、または−NRCOO−から選択され;
    は、水素または(1−2C)アルキルから選択され;および
    は、水素または(1−4C)アルキルから選択される)の基;または
    −NR1011{ここで、R10およびR11は、独立に、水素、または(1−2C)アルキルから選択され、またはR10およびR11は連結して、R10およびR11が結合する窒素原子の他に、O、NまたはSから選択される1または2のさらなるヘテロ原子を含んでいてもよい4、5、6または7員ヘテロ環式環を形成し、ここで存在するいずれのS原子も酸化されてSOまたはSO基を形成していてもよく、およびここで当該環に存在するいずれの炭素原子も、オキソ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1−4C)アルキル、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ、(1−2C)アルコキシ−(1−4C)アルキル、(1−4C)アルカノイル、(1−4C)アルカンスルホニル、(1−4C)アルコキシカルボニル、(1−6C)アルキルアミノカルボニルまたはジ−(1−6C)アルキルアミノカルボニルにより置換されていてもよく、および当該環に存在するいずれの利用可能な窒素原子も、(1−4C)アルキル、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−2C)アルコキシ−(1−4C)アルキル,または(1−4C)アルカノイルにより置換されていてもよい}から選択される;
    (iii)基−NR1213(ここでR12およびR13は、各々独立に、水素または(1−6C)アルキルから選択され、またはR12およびR13は連結して、R12およびR13が結合する窒素原子の他に、O、NまたはSから選択される1または2のさらなるヘテロ原子を含んでいてもよい4、5、6または7員ヘテロ環式環を形成し、ここで存在するいずれのS原子も酸化されてSOまたはSO基を形成していてもよく、およびここで当該環に存在するいずれの炭素原子も、オキソ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1−4C)アルキル、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ、(1−2C)アルコキシ−(1−4C)アルキル、(1−4C)アルカノイル、(1−4C)アルカンスルホニル、(1−4C)アルコキシカルボニル、(1−6C)アルキルアミノカルボニルまたはジ−(1−6C)アルキルアミノカルボニルにより置換されていてもよく、および当該環に存在するいずれの利用可能な窒素原子も、(1−4C)アルキル、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−2C)アルコキシ−(1−4C)アルキル,または(1−4C)アルカノイルにより置換されていてもよい);
    (iv)式(II):
    −X−R14
    {式中、Xは、−O−、−S(O)−(ここでpは、0、1または2である)、−CO−、−NRCO−、−CONR−、−NRCOO−,および−NRSO−から選択され、
    ここでRは、水素または(1−2C)アルキルから選択され;
    14は(1−4C)アルキル基であり、当該基は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1−4C)アルコキシにより置換されていてもよく、またはR14は:
    −NR1516
    (式中、R15およびR16は、独立に、水素、(1−2C)アルカノイルまたは(1−2C)アルキルから選択され、またはR15およびR16は連結して、R15およびR16が結合する窒素原子の他に、O、NまたはSから選択される1または2のさらなるヘテロ原子を含んでいてもよい4、5、6または7員ヘテロ環式環を形成し、ここで存在するいずれのS原子も酸化されてSOまたはSO基を形成していてもよく、およびここで当該環に存在するいずれの炭素原子も、オキソ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1−4C)アルキル、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ、(1−2C)アルコキシ−(1−4C)アルキル、(1−4C)アルカノイル、(1−4C)アルカンスルホニル、(1−4C)アルコキシカルボニル、(1−6C)アルキルアミノカルボニルまたはジ−(1−6C)アルキルアミノカルボニルにより置換されていてもよく、およびいずれの利用可能な窒素原子も、(1−4C)アルキル、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−2C)アルコキシ−(1−4C)アルキル,または(1−4C)アルカノイルにより置換されていてもよい)である}
    の基;または
    (v)炭素原子を介して連結する4〜7員ヘテロ環式基;
    から選択され;
    は、基−NR1718であり、ここでR17およびR18は連結して、R17およびR18が結合する窒素原子の他に、O、NまたはSから選択される1または2のさらなるヘテロ原子を含んでいてもよい4、5、6または7員ヘテロ環式環を形成し、ここで存在するいずれのS原子も酸化されてSOまたはSO基を形成していてもよく、およびここで当該環に存在するいずれの炭素原子も、オキソ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、(1−4C)アルキル、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ、(1−2C)アルコキシ−(1−4C)アルキル、(1−4C)アルカノイル、(1−4C)アルカンスルホニル、(1−4C)アルコキシカルボニル、(1−6C)アルキルアミノカルボニルまたはジ−(1−6C)アルキルアミノカルボニルにより置換されていてもよく、および当該環に存在するいずれの利用可能な窒素原子も、(1−4C)アルキル、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−2C)アルコキシ−(1−4C)アルキル、または(1−4C)アルカノイルにより置換されていてもよい]
    の化合物、または医薬として許容なその塩。
  2. がNであり、およびAおよびAがCHであるか;
    がNであり、およびAおよびAがCHであるか;または
    およびAがNであり、およびAがCHである、請求項1に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
  3. がNであり、およびAおよびAがCHである、請求項2に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
  4. が(1−4C)アルキルである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
  5. nは2または3であり、存在する各R基は、独立に、メチル、フルオロ、クロロ、ヒドロキシメチルまたはメトキシから選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
  6. が、窒素で連結したピペリジニル、ピペラジニルまたはモルホリニル環から選択され、およびここで当該環に存在するいずれの炭素原子もヒドロキシにより置換されていてもよく、ピペラジニル環に存在する利用可能な窒素原子はメチルにより置換されていてもよい、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
  7. がモルホリニルを示す、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
  8. N’−(3−クロロ−2,4−ジフルオロ−フェニル)−N−(4−クロロ−6−モルホリン−4−イル−ピリジン−2−イル)−N’−メチル−ピリミジン−2,4−ジアミン;
    N’−(3−クロロ−2,4−ジフルオロ−フェニル)−N−(2,6−ジモルホリン−4−イルピリジン−4−イル)−N’−メチル−ピリミジン−2,4−ジアミン;
    N’−(3−クロロ−2,4−ジフルオロ−フェニル)−N−(4,6−ジモルホリン−4−イルピリジン−2−イル)−N’−メチル−ピリミジン−2,4−ジアミン;
    N’−(3−クロロ−2,4−ジフルオロ−フェニル)−N−(2−クロロ−6−モルホリン−4−イル−ピリジン−4−イル)−N’−メチル−ピリミジン−2,4−ジアミン;
    N’−(3−クロロ−2,4−ジフルオロ−フェニル)−N−(2,6−ジモルホリン−4−イルピリミジン−4−イル)−N’−メチル−ピリミジン−2,4−ジアミン;
    [3−[[2−[(4−クロロ−6−モルホリン−4−イル−ピリジン−2−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル]−メチル−アミノ]−4−メチル−フェニル]メタノール;
    [3−[[2−[(2,6−ジモルホリン−4−イルピリジン−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル]−メチル−アミノ]−4−メチル−フェニル]メタノール;
    3−[[2−[(4,6−ジモルホリン−4−イルピリジン−2−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル]−メチル−アミノ]−4−メチル−フェニル]メタノール;
    [3−[[2−[(2−クロロ−6−モルホリン−4−イル−ピリジン−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル]−メチル−アミノ]−4−メチル−フェニル]メタノール;
    [3−[[2−[(2,6−ジモルホリン−4−イルピリミジン−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル]−メチル−アミノ]−4−メチル−フェニル]メタノール;
    N4−(5−メトキシ−2−メチルフェニル)−N4−メチル−N2−(2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−6−モルホリノピリジン−4−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン;または
    1−(4−(4−((5−メトキシ−2−メチルフェニル)(メチル)アミノ)ピリミジン−2−イルアミノ)−6−モルホリノピリジン−2−イル)ピペリジン−4−オール
    である、請求項1に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
  9. 医薬として許容な希釈剤または担体を伴って、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物、または医薬として許容なその塩を含む医薬組成物。
  10. 医薬として使用する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
  11. 癌の処置において使用する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
  12. 癌の処置用の医薬の製造のための、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物、または医薬として許容なその塩の使用。
  13. 請求項1〜8のいずれか1項に定義される式Iの化合物の製造方法であって、
    式(VII):
    Figure 2010525047
    [式中、Lはハロゲンであり、いずれの官能基も保護されていてもよい]
    の化合物を、式(VI):
    Figure 2010525047
    の化合物と反応させることを含み、その後必要であれば、
    (i)式(I)の化合物を式(I)の別の化合物に変換すること;
    (ii)いずれかの保護基を除去すること;および/または
    (iii)その塩を形成すること
    を含んでいてもよい、前記方法。
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