JP2010259496A - 有機ハロゲン化合物の分解処理方法及び分解処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】柱上変圧器に使用された絶縁油などの有機ハロゲン化合物が混入した油を、簡易に短時間で無害化処理することができ、しかも、副反応生成物が生成する可能性が低い、有機ハロゲン化合物の分解処理方法及び分解処理装置を提供する。
【解決手段】容器1内に充填又は保存された油に含まれる有機ハロゲン化合物を分解する分解処理方法であり、前記有機ハロゲン化合物を含む油に水素供与体及びアルカリ化合物を添加して混合液2を調製し、該混合液2を触媒槽7の中の上部に配置された触媒充填装置4を流通させた後、該触媒充填装置4流通の際に照射されたマイクロ波によって加熱された液を、触媒槽7下部の液溜りにて冷却し、その後、再び触媒充填装置4に循環させる操作を繰り返すことにより、有機ハロゲン化合物を分解する。
【選択図】図2

Description

本発明は、容器内に充填又は保存された油に含まれる有機ハロゲン化合物を分解して、当該油を無害化する有機ハロゲン化合物の分解処理方法及び分解処理装置に関し、詳細には、柱上変圧器等の容器内に充填又は保存された絶縁油に含まれるポリ塩化ビフェニール等を分解して、当該絶縁油を無害化する、有機ハロゲン化合物の分解処理方法及び分解処理装置に関する。
各種有機ハロゲン化合物のなかでも、ポリ塩化ビフェニール(以下PCBと略称することがある。)は人体を含む生体に極めて有害であることから、1973年に特定化学物質に指定され、その製造、輸入、使用が禁止されている。しかし、適切な廃棄方法が見出されないまま数万トンのPCBが未処理の状態で放置されている。PCBは、高温分解では強毒性のダイオキシン類が副生することから、PCBを安全に分解することが難しく、永年にわたりPCBの安全で効率的な分解法が各種検討されている。
柱上変圧器等の容器内に充填又は保存された有機ハロゲン化合物を含む油の処理としては、油を容器ごと処理する方法と、容器から油を抜き出した後に容器と油を別々に処理する方法とがある。油を再利用できる点からは後者が望ましい。
前者としては、例えば、水及び酸化剤を入れたオートクレーブ中に、PCBを含有する油を入れたまま柱上変圧器を収納し、オートクレーブを加熱して、水を超臨界状態にしてPCBを酸化分解することにより、PCBを含有する油の入った柱上変圧器を丸ごと無害化する方法があるが、この方法では、大掛かりな装置が必要となる。
後者としては、例えば、柱上変圧器から絶縁油を抜油した後、柱上変圧器は溶剤などで洗浄して無害化し、一方、抜油した油は、アルカリ金属ターシャリーブトキシド等を添加し、加熱攪拌してPCBを分解することで油を無害化する。しかしながら、この方式はバッチ式処理のため、大量に処理するためには設備が非常に大型化すると共に、粉末触媒をそのまま油中に投入するため、PCBの分解処理後の油から触媒を分離するのに大きな手間が掛かる、また、粉末触媒に変えて固定床式の触媒を用いた場合には、PCBとの接触機会が減るため反応が満足に進まない等の問題点を有している。
さらに、PCB処理設備の建設にはアセスメントが必要であることから、変圧器貯蔵所など現場でのPCBの無害化処理が可能で、しかも、PCBを安全で大量に、かつ低コストで分解処理できる方法の開発が望まれている。
そこで、柱上変圧器等の容器内に充填又は保存されたPCBを含む油の無害化処理方法として、該油に水素供与体(イソプロピルアルコール)とアルカリ化合物を添加し、得られた被処理液を容器から抜き出し、金属担持炭素化合物などの触媒を充填した装置に流通させた後、前記容器に循環させることにより、有機ハロゲン化合物を分解する方法が提案された(例えば、特許文献1〜4参照)。
特許文献1記載の方法によれば、PCB10ppm含有絶縁油を常温(マイクロ波照射無し)で処理することにより、PCB濃度を8日で0.23ppmまで低下させることができ、特許文献2記載の方法によれば、触媒充填装置に流通させる液にマイクロ波を照射し60℃で分解処理することにより、劣化絶縁油(PCB36ppm含有)を4〜5日で0.5ppm以下にすることができる。これらの結果から、PCB処理速度を上げる為には、被処理液へマイクロ波を照射するのが効果的であると言える。
特許文献3記載の方法は、特許文献1と2に記載された方法を組み合せたものであり、触媒充填装置を、容器内とマイクロ波照射装置内(容器外)とに設置することにより、PCB分解処理時間を短縮できることを提案したものである。触媒は、単純加熱よりマイクロ波加熱された方が、活性が高くなる。そのため、処理時間を短縮するにはマイクロ波照射時間を増やすのが効果的である。しかしながら、特許文献3記載の方法では、マイクロ波照射量を増大させると、処理液の温度が上がりすぎ、ダイオキシン類等が副生し易くなるという問題がある。
そこで、容器と触媒充填装置を接続するライン(配管)の途中に冷却装置を設置することも検討された。しかし、夏場などは触媒充填装置から容器に戻した液の温度が下がり切らないため、冷却効果が不十分となる場合があり、マイクロ波を照射する触媒充填装置の入口の液温が高くなるため、マイクロ波照射量を減らさざるをえないという問題があった。
一方、マイクロ波エネルギーを利用した有機ハロゲン化合物の他の処理方法も知られている(例えば、特許文献5〜7参照)。特許文献5では、ガス状のフロンにマイクロ波を照射して熱プラズマを生成し、熱プラズマ中でフロンを水蒸気と反応させて分解している。特許文献6では、ダイオキシン類が付着した筐体内部に水分とアルカリ物質を添加し、マイクロ波を照射して処理している。しかし、これらの方法は、液処理法ではないため、マイクロ波照射の際の液温調節が問題となることは無い。
また、特許文献7には、炭素系担体に担持された白金族触媒と芳香族塩素化合物とを含む反応系に、水素などの還元性物質の存在下でマイクロ波を照射して芳香族塩素化合物の脱塩素化を行う方法が記載されている。しかし、この方法は、芳香族塩素化合物を含む反応系に外部から水素ガスを供給する必要があり、実用的な手法としては好ましくないばかりか、難分解性のPCBを分解することは困難である。
特開2005−253884号公報 特許第3970286号公報 特開2007−105061号公報 特開2007−105062号公報 特開2002−177735号公報 特開2005−169291号公報 特開2001−019646号公報
本発明は、前記従来の課題に鑑みてなされたものであり、柱上変圧器に使用された絶縁油など有機ハロゲン化合物が混入した油を、簡易に短時間で無害化処理することができ、しかも、副反応生成物が生成する可能性が低い、有機ハロゲン化合物の分解処理方法及び分解処理装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討した結果、有機ハロゲン化合物が微量混入した柱上変圧器内の油に、水素供与体とアルカリ化合物を添加して混合液と成し、該混合液を取り出し、取り出した混合液を触媒槽内に配置した触媒充填装置を流通させた後、柱上変圧器に循環させると共に、混合液が触媒充填装置を流通する際にマイクロ波を照射して油に含まれる有機ハロゲン化合物を分解する分解処理方法において、触媒充填装置を流通させた混合液を触媒槽下部の液溜めに貯留して冷却することにより、従来の約1/2の処理時間で油に含まれる有機ハロゲン化合物を無害化処理できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1)容器内に充填又は保存された油に含まれる有機ハロゲン化合物を分解する分解処理方法であって、
前記有機ハロゲン化合物を含む油に、水素供与体とアルカリ化合物を添加して混合液とした後、該混合液の一部を取り出して、触媒槽内の上部に配置した触媒充填装置を流通させた後容器に循環させると共に、該触媒充填装置を流通する混合液にマイクロ波を照射して、油に含まれる有機ハロゲン化合物を分解する分解処理方法において、
前記触媒充填装置を流通させた混合液を、触媒槽下部の液溜りにて冷却した後、容器に循環させることを特徴とする分解処理方法。
(2)容器内に充填又は保存された油に含まれる有機ハロゲン化合物を分解する分解処理方法であって、
前記有機ハロゲン化合物を含む油に、水素供与体とアルカリ化合物を添加して混合液とした後、該混合液を取り出して、触媒槽内の上部に配置した触媒充填装置を流通させた後該触媒充填装置に循環させると共に、該触媒充填装置を流通する混合液にマイクロ波を照射して油に含まれる有機ハロゲン化合物を分解する分解処理方法において、
前記触媒充填装置を流通させた混合液を、触媒槽下部の液溜りにて冷却した後、触媒充填装置に循環させることを特徴とする分解処理方法。
(3)前記触媒充填装置を流通させた混合液を、触媒槽下部の液溜りにて、触媒充填装置内における混合液の温度よりも5℃以上冷却する、(1)又は(2)に記載の分解処理方法。
(4)前記触媒充填装置内における混合液の温度(T)が40〜80℃の範囲であり、触媒槽下部の液溜りにおける混合液の温度とTとの差が、10〜30℃の範囲である、(1)〜(3)のいずれかに記載の分解処理方法。
(5)前記水素供与体の添加量が、有機ハロゲン化合物を含む油に対して50〜200容量%の範囲である、(1)〜(4)のいずれかに記載の分解処理方法。
(6)マイクロ波の出力が、温度コントローラのPID制御により制御されている、(1)〜(5)のいずれかに記載の分解処理方法。
(7)マイクロ波を透過する耐熱性材料で形成された棒状、管状またはファイバー状の構造体が、その一部が前記触媒充填装置内の触媒層から突出するように配置されている、(1)〜(6)のいずれかに記載の分解処理方法。
(8)前記水素供与体がイソプロピルアルコールである、(1)〜(7)のいずれかに記載の分解処理方法。
(9)前記アルカリ化合物が、苛性ソーダ、苛性カリ、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド及び水酸化カルシウムからなる群から選ばれた少なくとも一つの化合物である、(1)〜(8)のいずれかに記載の分解処理方法。
(10)前記アルカリ化合物の添加量が、水素供与体に対する割合として、0.1〜10%(w/v)である、(1)〜(9)のいずれかに記載の分解処理方法。
(11)前記水素供与体及びアルカリ化合物は、アルカリ化合物を水素供与体に予め溶解してから添加される、(1)〜(10)のいずれかに記載の分解処理方法。
(12)前記触媒充填装置に用いられる触媒が金属担持炭素化合物である、(1)〜(11)のいずれかに記載の分解処理方法。
(13)前記油が炭化水素油で、前記有機ハロゲン化合物がポリ塩化ビフェニールである、(1)〜(12)のいずれかに記載の分解処理方法。
(14)前記容器が柱上変圧器である、(1)〜(13)のいずれかに記載の分解処理方法。
(15)容器内に充填又は保存された油に含まれる有機ハロゲン化合物を分解するための分解処理装置であって、
(a)触媒充填装置と、
(b)該触媒充填装置を収容する触媒槽と、
(c)容器内の油と水素供与体とアルカリ化合物とからなる混合液を取り出し、触媒充填装置に供給する供給手段と、
(d)該触媒充填装置にマイクロ波を照射するためのマイクロ波装置と、
(e)該触媒槽下部の液溜りに貯留した前記混合液を冷却するための冷却コイルと、
を少なくとも備えたことを特徴とする分解処理装置。
(16)前記触媒槽が、触媒槽から排出された混合液を前記容器内に戻すための排出口を備えている、(15)に記載の分解処理装置。
(17)前記マイクロ波装置が、混合液の温度を測定及び制御する温度コントローラを備えている、(15)又は(16)に記載の分解処理装置。
(18)マイクロ波を透過する耐熱性材料で形成された棒状、管状またはファイバー状の構造体が、その一部が触媒充填装置内の触媒層から突出するように分散して配置されている、(15)〜(17)のいずれかに記載の分解処理装置。
(19)前記触媒充填装置が、交換可能な触媒カートリッジを備えている、(15)〜(18)のいずれかに記載の分解処理装置。
(20)前記容器が柱上変圧器である、(15)〜(19)のいずれかに記載の分解処理装置。
本発明の有機ハロゲン化合物の分解処理方法は、循環させる液を触媒槽底部の液溜めで冷却するので、従来よりもマイクロ波照射量を増加させることが可能になり、柱上変圧器など容器内の油に含まれている有機ハロゲン化合物を、従来の約1/2の時間で分解処理することができる。また、触媒槽の液溜めを利用して冷却するので、装置の省スペース化を図ることができると共に、ライン(配管)を外側から冷却した場合に生じ得る問題点、例えば副生無機塩の析出によるライン(配管)の詰まり等が発生する恐れもない。
また、油に添加する水素供与体量を多くすれば、液のハンドリング性や循環させる液の温度コントロール性が良好となるため、マイクロ波の出力を温度コントローラのPID制御により制御することが可能となり、それによって、マイクロ波照射量の増加及び平準化を図ることができる。
触媒充填装置にマイクロ波透過性構造体を配置することにより、マイクロ波が触媒層にくまなく伝達され、触媒の利用効率が高まることで分解処理速度が向上する。
分解処理に用いる水素供与体及び/又はアルカリ化合物を選択することにより、有機ハロゲン化合物の分解処理を高い効率で行うことができ、さらに、それらの使用量を規定することにより、有機ハロゲン化合物の分解処理をより高い効率で行うことができる。また、予めアルカリ化合物を水素供与体に溶解しておいた溶液を油に添加することにより、有機ハロゲン化合物の初期分解速度を高めることができる。
分解処理に用いる触媒として、金属担持炭素化合物を用いることにより、有機ハロゲン化合物の分解処理を高い効率で行うことができ、処理コストを低減することができる。
本発明の有機ハロゲン化合物の分解処理装置は、容器内に充填又は保存された油に含まれる有機ハロゲン化合物を、実質的に容器から油を抜き出さずに分解処理することができる装置であり、液の冷却及び温度制御に特別な装置を必要としないため、簡易であり、設置場所もとらない。
本発明に係る分解処理装置の使用例の概略を説明する図である。 本発明の請求項1に係る分解処理装置及び分解処理方法の一実施形態を示す正面透視図であり、容器の液量が触媒槽の容積より大きい場合の、被処理液の循環経路を合わせて示してある。 本発明の請求項2に係る分解処理装置及び分解処理方法の一実施形態を示す正面透視図であり、容器の液量が触媒槽の容積より小さい場合の、被処理液の循環経路を合わせて示してある。
以下、本発明に係る有機ハロゲン化合物の分解処理方法及び分解処理装置について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
本発明の分解処理方法は、有機ハロゲン化合物を含有する油(含有量:1ppm〜10,000ppm、好ましくは1ppm〜500ppm)が充填又は保存された柱上変圧器等の容器の外に、本発明の分解処理装置を設置し、該装置を用いて実施するものである。
その実施形態は特に限定されない。例えば、図1に示したように、オイルパン27の上に柱上変圧器(容器)を載置し、その上方のオイルパン28の上に本発明の分解処理装置を載置し、柱上変圧器と分解処理装置をラインで連結した後、所定の処理をすることで、柱上変圧器内に充填又は保存された油に含まれる有機ハロゲン化合物を分解することができる。
本発明の分解処理方法では、容器内の油に、水素供与体とアルカリ化合物を添加して混合液と成し、分解処理装置に備えられた触媒充填装置に、該混合液を流通させ、油を触媒に接触させながらマイクロ波を照射することにより、油に含まれる有機ハロゲン化合物を分解処理する、公知の方法を採用する。そのため、本発明の分解処理方法は、触媒充填装置を流通させた混合液を、触媒槽下部の液溜りにて冷却した後、循環させることに特徴を有している。
容器としては、例えば、柱上変圧器、大型トランス、OFケーブル油槽等が挙げられるが、柱上変圧器が好ましい。
本発明の分解処理対象である有機ハロゲン化合物としては、例えば、ポリ塩化ビフェニール(PCB)類やダイオキシン類等を挙げることができ、その種類は特に限定されるものではないが、好ましいのはPCB類である。PCB類には、ダイオキシン類を含有するPCB類も含まれる。PCB類の市販品としては、例えば、鐘淵化学(株)のKC−200(主成分:2塩化ビフェニール)、KC−300(主成分:3塩化ビフェニール)、KC−400(主成分:4塩化ビフェニール)、KC−500(主成分:5塩化ビフェニール)、KC−600(主成分:6塩化ビフェニール)や、三菱モンサイト(株)のアロクロール1254(54% Chlorine)等を挙げることができる。
本発明の分解処理方法は、有機ハロゲン化合物の中でも、一般に脱ハロゲン化が困難であるPCB類を少量ないし微量含む油の分解処理に好適である。油は、主に炭化水素油である。具体的には、電気絶縁油、熱媒体用の油、潤滑油、或いは、固体中に含まれる有機ハロゲン化合物を抽出した鉱油等が挙げられる。
図2及び図3は、本発明の分解処理方法及び分解処理装置の一実施形態を示す概略図であり、柱上変圧器(容器)に充填された有機ハロゲン化合物含有油の分解処理の一例を示したものである。
本発明の分解処理装置は、容器内に充填又は保存された油に含まれる有機ハロゲン化合物を、容器に入ったままの状態で分解することができる分解処理装置である。分解処理を実施するに当たり、最初に、容器内の有機ハロゲン化合物を含有する油に、水素供与体とアルカリ化合物を添加し、これらの混合液(以下、「被処理液」という。)を調製することが必要である。
被処理液を調製する場合は、被処理液の容量が容器から溢れ出ない量にする。図2及び図3において、29は柱上変圧器(容器)1に充填されている被処理液2の液面を示しているが、被処理液は柱上変圧器の中に設置された柱上変圧器内部巻き線(コイル)3が浸る量である。
容器1は、図示を省略しているが、水素供与体及びアルカリ化合物の供給ラインを備えていても良い。あるいは、水素供与体とアルカリ化合物を予め混合して水素供与体にアルカリ化合物を溶解させたものを保管する図示しない装置(プレタンク)を設置し、該装置から容器1へ水素供与体及びアルカリ化合物を供給する供給ライン(図示を省略する)を備えていても良い。
本発明の分解処理装置は、(a)触媒充填装置4、(b)触媒充填装置を収容する触媒槽7、(c)容器内の油に水素供与体及びアルカリ化合物を添加してなる混合液を取り出し、触媒充填装置に供給する供給手段(ポンプ)9、(d)触媒充填装置にマイクロ波を照射するためのマイクロ波装置12、(e)触媒槽下部の液溜りに貯留した混合液を冷却するための冷却コイル18、を必須構成要素として構成される。以下、装置の構成を順に説明する。
(a)触媒充填装置
触媒充填装置4には、有機ハロゲン化合物(特にPCB)を分解可能な触媒を充填する。 触媒充填装置4は、処理途中で分解速度が低下した場合に簡単、迅速に取り替えることができ、処理後の触媒の後処理も容易である点より、交替可能な触媒カートリッジ5を備えていることが好ましい。
触媒充填装置4は触媒槽7内の上部に設置する。そして、該触媒充填装置4を容器1の上方に設置することにより、処理時の省スペース化を図ることができる。また、触媒充填装置を容器の上方に設置することにより、該装置流通後の液を、自重で容器内に戻すことができるので、容器から触媒充填装置への液供給手段を設けるだけで排出手段は不要となる利点がある。また、容器の上方に設置することにより、触媒層の液流通断面積を容器の内径に応じて大きく設計することができ、空間速度(SV)を一定にした場合でも液流速が高められることから、分解所要時間の短縮に繋がる。一方、触媒充填装置を別置や下方に設置した場合、通液後の液を容器内へ戻すためのポンプが必要となり、触媒充填装置への液の供給、排出のバランスをとる必要が生じ、バランスが崩れた場合はオーバーフローや液漏れのおそれがあり、液切れの場合はスパークもしくは触媒の異常加熱のおそれがある。
触媒充填装置の形状及び大きさは、特に限定されるものではなく、種々の形態であって良い。例えば、円筒型、角筒型等である。ただし、触媒充填装置は、被処理液の導入口及び流出口を備えている必要がある。
図2及び図3に示す触媒充填装置4には、有機ハロゲン化合物を分解しうる後述する触媒が充填された触媒層6が形成されている。被処理液2は、図中の矢印で示すように供給ライン15、ポンプ9を介して、触媒充填装置4の上部に設けられた導入口を通して、触媒充填装置の上部に導入される。導入された被処理液は、連続的に触媒層6を流通し、触媒層流通後の被処理液2は、触媒充填装置4の底部から流下する。触媒充填装置に導入する被処理液の液面が、常時、高く保持されているため、触媒充填装置の底部から流下した被処理液は、触媒充填装置を収容する触媒槽7の中へ流出した後、該触媒槽7の底部に溜められ、冷却コイル18により、循環される前に冷却される。図2及び図3中の矢印は、触媒充填装置を流通した被処理液の大略の流れ方向を示している。
図2及び図3において、触媒層6の中には、マイクロ波を透過する耐熱性材料で形成された棒状の構造体8が、その一部が触媒層から突出するように分散して配置されている。この構造体の存在は必須ではないが、構造体を設置することにより、マイクロ波が触媒層の奥まで伝達されるようになる。構造体の形状は、特に限定されるものではなく、棒状、管状、ファイバー状、或いはこれらの組合せであって良い。また、構造体の内部は中空でも良い。大きさや配置形態、配置数も任意であるが、マイクロ波を万遍なく触媒に届かせるようにするためには、複数の構造体をできるだけ均等に配置し、各構造体のマイクロ波到達円が細密充填に近づくように配置することが好ましい。
上記の構造体の材質は、特に限定されるものではなく、マイクロ波を透過する材質であれば、セラミック;テフロン(登録商標)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリフェニレンサルフォン(PPSU)、ポリアリレート(PAR)、ポリサルフォン(PSF)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、液晶ポリエステル(LCP)、液晶ポリマー(LCP)、ポリアセタール(POM)、ポリアミド(PA)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネート(PC)、変性ポリフェニレンエーテル等の耐熱性樹脂;ガラス等の双極子を持たない材料或いは双極子モーメントが小さい材料;等を用いることができる。
(b)触媒槽
触媒槽7は、触媒充填装置4を収容すると共に、触媒充填装置4を流通させた被処理液を触媒槽の底部に貯留し、容器に戻すことができるよう構成されている。触媒槽の底面には、被処理液を容器に戻すための液排出口30が設けられている。この触媒槽7は、後述するように、容器の液量によって処理方法(即ち、液の循環経路)を変更することができるように構成されている。
容器1の液量が触媒槽7の容積より大きい場合は、図2に示したように、被処理液は、最初に容器1からポンプ9を介して触媒槽7へ吸い上げられ、吸い上げられた液は触媒充填装置4内を流下し、触媒槽下部の液溜めにて貯留、冷却され、その後、排出口30を介して、容器1に戻されることになる。この際、抜き出し弁22及びポンプ出口弁23を開き、ポンプ入口弁24及び処理油サンプリング弁26を閉じて、被処理液を循環する。戻り弁25は、常時、触媒槽下部の液溜めに液が貯留されているように開閉を調整する。
容器1の液量が触媒槽7の容積より小さい場合は、図3に示したように、被処理液は、最初に容器1からポンプ9を介して触媒槽7へ吸い上げられる。この際、容器1内の被処理液の殆どが触媒槽へ吸い上げられることになる。吸い上げられた被処理液は触媒充填装置4内を流下して、触媒槽下部の液溜めにて貯留、冷却され、その後、触媒槽7とポンプ9を連結するライン21,16を通して循環される。この際、ポンプ入口弁24及び出口弁23を開き、抜き出し弁22,戻り弁25及びサンプリング弁26を閉じて、被処理液を循環する。排出口30は閉じておく。
(c)液供給手段
液供給手段(ポンプ)9は、容器内の被処理液を触媒充填装置に移送する手段、及び、触媒槽内の被処理液を循環させる手段として用いられる。ポンプ9の取り付け位置は特に限定されるものではなく、容器1の外部の任意の場所に備えられていれば良いが、特に、触媒槽7に隣接して備えられていると、触媒槽の底部の液溜めに貯留した被処理液を触媒充填装置に循環させる操作(図3参照)が容易になる。なお、ポンプ9には、被処理液1を、該ポンプを介して供給及び循環するためのライン15,16及び21が備えられている。これにより、被処理液を触媒充填装置に連続的に供給し、有機ハロゲン化合物を触媒と接触させることが可能となる。
(d)マイクロ波装置
マイクロ波装置12は、マイクロ波照射量を平準化するために、触媒充填装置内の被処理液の温度測定と温度制御のための温度コントローラ(PID制御機能付き)を備えているのが良い。温度センサ10により検出した温度と温度コントローラ11の設定温度に基づき、マイクロ波装置12の出力をPID制御することによって、マイクロ波を連続照射しながら、被処理液の液温をほぼ一定温度に保持することができる。
本発明の分解処理装置では、マイクロ波装置12の設置場所は、特に限定されるものではないが、触媒充填装置4の上方に備えられていると省スペース化が図れる。触媒層6を流通する被処理液は、マイクロ波発振器から照射されるマイクロ波によって加熱された触媒と接触することにより、液中の有機ハロゲン化合物が速やかに分解する。
触媒充填装置に照射するマイクロ波の周波数は1〜300GHzが望ましく、1GHz未満又は300GHzを超える周波数範囲では、触媒や水素供与体の加熱が不十分となる。マイクロ波発振器としては、マグネトロン等のマイクロ波発振器や、固体素子を用いたマイクロ波発振器等を適宜用いることができる。
触媒充填装置に対するマイクロ波の照射方法は限定されるものではなく、連続的又は断続的に実施することができる。マイクロ波の照射は、迅速処理の観点からはできるだけ連続照射又はできるだけ長時間の照射が望まれる。ただし、運転の安全やコスト、人員の確保等を考慮して昼間のみ行うことも可能であり、例えば昼間はマイクロ波を照射し、夜間はマイクロ波照射を停止すると言った断続的な照射を実施することもできる。
(e)冷却コイル
冷却コイル18は、触媒槽7下部の液溜めに貯留された被処理液を冷却できるよう、触媒槽7の内部の適宜な場所に備えられる。図示した冷却コイル18は、冷熱源から冷却媒体が供給される一般的な熱交換器などの冷却水循環装置13を用い、該装置13から、ライン19を介して冷却コイル入口に供給された冷水が、被処理液と接触した後、冷却コイル出口からライン20を介して、該装置13に戻るように設計されている。液溜めの温度が低くなり過ぎると、容器に戻される液が冷え過ぎてしまい、部材に浸透した有機ハロゲン化合物が液中に溶出しにくくなるなどの不都合が生じるので、使用に際しては、冷却水流量調整器14で冷却水の流量を調整するのが良い。
冷却コイルの設置場所や設置形態は、特に限定されるものではないが、例えば図示したように、触媒充填装置を収容する触媒槽7に溜められた液の中に、触媒充填装置4を周回するように配置しておくと、冷却効率が良い。マイクロ波は触媒充填装置によって遮られ液溜めには届かないため、液溜めはマイクロ波による加熱のおそれもない。
上述したように、本発明の分解処理装置は、容器の液量が触媒槽の容積より大きい場合は、被処理液を容器と触媒槽の間を循環させながら触媒と接触させ、一方、容器の液量が触媒槽の容積より小さい場合は、被処理液を触媒槽のみで循環させながら触媒と接触させるのが良い。いずれの場合も、触媒充填装置を流通する被処理液にマイクロ波を照射して有機ハロゲン化合物の分解を促進し、マイクロ波照射時間を可能な限り長くできるように触媒槽下部の液溜りを冷却コイルで冷却できるように構成されている。
マイクロ波照射によって加熱された被処理液を冷却する手段としては、触媒槽7から容器に戻すライン17の途中に冷却手段を設けることも考えられる。しかし、この手段では、触媒槽のみで循環する場合に対応できなくなる。また、かかる手段を採用した場合、触媒槽と容器の両方を循環する際には問題ないが、容器に戻される液が冷え過ぎてしまい、部材に浸透した有機ハロゲン化合物が液中に溶出しにくくなるなどの不都合がある。
さらに、別の冷却手段として、触媒槽7の入口直前(ライン16の途中)に冷却手段を設けることも考えられる。しかし、この手段では、冷却コイルを備えるための液溜めを新設する必要が生じるため、省スペース化という観点からは好ましくない。従って、ライン途中を冷却する場合は、ラインを外側から冷却する方法(例えば、被処理液をチラー管に導入する)が適しているが、本発明の分解処理装置では、冷却するのに必要な十分な長さのラインを確保し難く、また、冷却ライン箇所へ副生成物(KCl等)が析出して目詰まりが生じる危険性がある。
かくして、冷却された被処理液が、マイクロ波で加熱された触媒と接触することにより、被処理液中の有機ハロゲン化合物は速やかに分解する。即ち、触媒充填装置を流通した被処理液は、冷却された後に循環されるため、触媒充填装置の導入口の液温が低下することによって、マイクロ波照射量を増加することが可能になり、被処理液を冷却しないで循環させたときよりも、有機ハロゲン化合物の分解効率が格段に向上する。
なお、被処理液の循環は、被処理液中の有機ハロゲン化合物が所定の濃度以下になるまで実施すればよく、適時、分解処理装置に設けたサンプリング弁26から被処理液をサンプリングして分析することにより、有機ハロゲン化合物濃度を測定することができる。
次に、上記分解処理装置を用いた、本発明に係る有機ハロゲン化合物の分解処理方法の一実施形態について、図2を参照しつつ説明する。
まず、図2に示す微量ないし少量のPCBが混入した油の入った容器1に、後述する水素供与体及びアルカリ化合物を、該油に添加して被処理液2を調製する。必要に応じて容器内を攪拌、混合する。添加量は、水素供与体量が、油に対して50〜200容量%の範囲とすることが好ましい。さらに好ましくは、100〜200容量%の範囲である。水素供与体の量が50容量%未満の場合、被処理液を本発明の分解処理装置に導入しても、被処理液の熱伝導率が低いため、被処理液の冷却効果が得られ難く、被処理液のPID制御も難しくなるため、マイクロ波照射量が低下することにより分解反応が進み難くなる。一方、水素供与体の量が200容量%を超えると、容器の許容量を超えるため実用上限界となる。アルカリ化合物は、水素供与体に対して後記する量を添加すれば良い。
次に、被処理液2を、触媒が充填された触媒充填装置4に連続的に流通させて有機ハロゲン化合物を脱ハロゲン化処理するが、被処理液が触媒充填装置を流通する際にマイクロ波を照射する。触媒充填装置を流通する際の被処理液の温度(T)は、触媒層の上層の液中に設置した温度センサ10により検出する。反応温度(すなわち、被処理液の温度T)は、ダイオキシン類などの副生物を生成させ難くするためにはできるだけ低い方が好ましいが、分解速度との兼ね合いから、常温以上200℃以下が好ましく、より好ましくは100℃以下であり、反応温度が200℃を超える場合は、脱ハロゲン化反応は十分進むが、副生物が生成し易くなり、また経済性にも劣るものとなる。特に、冷却効果を十分に発揮させることができる温度は、40℃〜80℃の範囲である。被処理液を触媒充填装置に流通させる時間は特に限定されず、液中の有機ハロゲン化合物が所定の処理基準値以下になるまで実施する。また、液溜りでの冷却は、被処理液の温度が反応温度より少なくとも5℃、望ましくは10℃以上、低くなるように実施することが好ましい。特に好ましくは10〜30℃である。被処理液を冷却し過ぎると、被処理液の流動性が低下して容器1に戻りにくくなったり、詰まりが生じたりする恐れがある。もしくは、マイクロ波照射による反応温度の維持ができなくなる恐れがある。
以上の分解処理を行うことにより、PCB濃度が20ppm程度の絶縁油10〜15Lは、10〜30時間程度で、0.5ppm以下に減少させることができる。分解終了後は、抜き出しポンプ又はドレン弁等を介して、容器内の混合液を容器から抜き出す。
分解反応の雰囲気は不活性ガス中で行うことが、望ましくない副反応が起きないので、より好ましい。ただし、汚染油の処理環境によっては不活性ガスの調達が困難な場合もあり得るため、自然雰囲気中で反応を行うこともできる。
本発明の無害化処理方法において、油に添加する「水素供与体」としては、例えば、複素環式化合物、アミン系化合物、アルコール系化合物、ケトン系化合物、及び脂環式化合物等の有機系水素供与体等が挙げられる。これらの化合物の中でも、安全性の観点より、アルコール系化合物、ケトン系化合物、脂環式化合物が好ましく、特に、安全性が高く、低コストで入手可能であり、しかも反応制御が容易で、PCB分解効率が高い点より、アルコール系化合物が好ましい。これらの水素供与体は、単独で又は二種以上を任意に組合せて使用することができる。
ここで、前記のアルコール系化合物としては、脂肪族アルコール、芳香族アルコールのいずれであってもよく、直鎖又は分岐鎖を有する一価アルコールや多価アルコールを用いることができる。アルコール系化合物の炭素数は1〜12の範囲が好ましく、より好ましくは2〜9の範囲、さらに好ましくは3〜6の範囲である。前記アルコール系化合物の具体例としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール等の脂肪族アルコール、シクロプロピルアルコール、シクロブチルアルコール、シクロペンチルアルコール、シクロヘキシルアルコール、シクロヘプチルアルコール、シクロオクチルアルコール等の脂環式アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、デカリンジオール等の多価アルコール等が挙げられる。これらの中でも、分解効率の点から2−プロパノール、シクロヘキサノールが好ましく、2−プロパノール(イソプロピルアルコール)が特に好ましい。
また、アルカリ化合物としては、有機ハロゲン化合物の脱ハロゲン化反応を促進しうるものであれば制限なく使用することができるが、脱ハロゲン化効率を高める観点より、苛性ソーダ、苛性カリ、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、水酸化カルシウム等が好ましく用いられる。中でも、コストやハンドリング性の観点より、苛性ソーダ、苛性カリが特に好ましい。アルカリ化合物は、単独で又は二種以上を任意に組合せて使用することができる。
本発明の無害化処理方法では、上記の水素供与体及びアルカリ化合物を事前にプレ攪拌してアルカリ化合物を水素供与体に溶解させた混合液を調製しておくのが良い。
また、アルカリ化合物は、水素供与体に対する割合として、0.1〜10%(w/v)とするのが好ましく、より好ましくは0.2〜5%(w/v)である。前記割合が0.1%未満では分解反応が進まず、10%を超えるとアルカリ化合物が溶解し難くなる。
本発明の無害化処理方法においては、容器内の有機ハロゲン化合物を混合液に溶解させる場合は、振とうによる外部からの攪拌、攪拌子による内部からの攪拌、超音波によるミクロ的な攪拌など、いずれの方法を用いても良い。振とうによる外部からの攪拌としては、例えば、容器を、振動式攪拌機、振動台、振とう機等を用いて加振する方法(例えば、垂直及び/又は水平方向へ平行振動させる方法、回旋振動させる方法など)などが挙げられる。攪拌子による内部からの攪拌としては、例えば、攪拌羽根やマグネチックスターラー等の攪拌子を用いて混合液を攪拌する方法などが挙げられる。攪拌する場合は、連続攪拌、間欠攪拌のいずれの方法を採用しても良い。
本発明の触媒充填装置に充填する触媒としては、PCBの脱ハロゲン化反応を促進しうるものであれば制限なく使用することができ、その種類は特に限定されない。無機系触媒は触媒寿命が長く、かつ、アルカリ化合物存在下でも安定であるため、有機系触媒よりも好ましい。無機系触媒の好ましい具体例としては、脱ハロゲン化効率を高める観点より、複合金属酸化物、炭素結晶化合物、金属担持炭素化合物、金属担持酸化物、金属担持複合金属酸化物及び金属酸化物等が好ましく用いられる。中でも、アルカリ性雰囲気で安全性が高い点より、炭素結晶化合物、金属担持炭素化合物、金属担持酸化物及び金属担持複合酸化物が好ましいが、とりわけ、マイクロ波吸収性の高い金属担持炭素化合物が好ましい。これらの触媒は、単独で又は二種以上を任意に組合せて使用することができる。また、下記の方法などで再生された再生触媒を使用しても良い。
本発明の分解処理に用いた触媒は、再生処理を施した後、他の容器の処理に再使用しても良い。触媒の再生処理は公知の方法で行えばよく、例えば、アセトンや低級アルコール等の有機溶剤を用いて触媒を洗浄することにより、再生することができる。洗浄時間に限定はなく、吸着した有機ハロゲン化合物の脱着状況に応じて適宜決定すれば良い。
前記の金属担持炭素化合物としては、金属を担持した炭素化合物であれば良いが、金属担持量は触媒全量に対して0.1〜20wt%、より好ましくは0.1〜10wt%であるのが好ましい。担持される金属としては、例えば、鉄、銀、白金、ルテニウム、パラジウム、ロジウム等が挙げられるが、脱ハロゲン化効率を高める観点より、パラジウム、ルテニウム又は白金が好ましい。金属担持炭素化合物の具体例としては、例えば、Pd/C(パラジウム担持炭素化合物)、Ru/C(ルテニウム担持炭素化合物)、Pt/C(白金担持炭素化合物)等が挙げられる。
金属担持炭素化合物等の触媒は、粒状のものでもハニカム状のものでも良い。粒状の場合は触媒層の上下をメッシュ等で固定する必要があり、その場合の粒子径は約75μm〜10mmが好ましい。10mmを超える場合は比表面積が不足し、75μm未満の場合はメッシュが詰まり差圧が高くなる。より好ましくは150μm〜5mmである。触媒粒子は、できるだけ粒子径のそろったものが良い。
本発明の分解処理方法によれば、油中に混入した有機ハロゲン化合物の濃度が短期間に0.5ppm以下になるので、分解処理後の油を回収して燃料などに再生利用することができる。
また、本発明の有機ハロゲン化合物の分解処理方法によれば、外部から水素ガスや熱を加えなくとも、マイクロ波による加熱で有機ハロゲン化合物が分解し、脱ハロゲン化される。その機構は明らかではないが、アルカリ化合物が有機ハロゲン化合物の脱ハロゲン化反応を促し、そこに水素供与体からの水素ラジカルが入り込むものと考えられる。変圧器の貯蔵所等の現場であっても、新たな加熱源を用意せずに循環操作を実施するだけで、PCB等の難分解性有機ハロゲン化合物を安全に処理することができる。
次に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例にのみ限定されるものではない。また、以下の実施例等において、特に言及する場合を除き、「質量%」は「%」と略記する。
(実施例1)
柱上変圧器容器に1種2号実劣化絶縁油を10L、PCBとしてKC−400(4塩化ビフェニール、鐘淵化学(株)製)を210μL添加し、PCB21ppm含有試験油を調製した。これに、水素供与体としてイソプロピルアルコール(IPA)10L(対試験油100vol%)、及びアルカリとしてKOH100g(対試験油1%)を添加し、攪拌して被処理油を得た。
一方、粒状活性炭(商品名:ダイヤホープ008)にパラジウム(Pd)を5%担持させた触媒(平均粒径1mm程度)を用意し、70℃で8時間乾燥した。この触媒2kgを触媒充填装置に入れ、上下を100メッシュの網で挟み込み、触媒を充填して触媒層(断面積:330cm)を形成させた。容器の外側に、EFNIC(株)製ギヤポンプ(ModelGPE−031、12V DC)を取り付け、各ポンプに内径6mmのテフロン(登録商標)チューブを取り付け、片方の端を被処理液底部に浸漬し、他の端を触媒充填装置の上部に設けた導入口に接続した(図2参照)。
容器から被処理油をポンプで抜き出し、触媒充填装置に1L/分の速度で連続的に通液しながら、容器に循環させた。その間、温度コントローラの設定温度を60℃にして、周波数2.45GHz、最大出力1.5kWのマイクロ波をPID制御しながら連続的に照射し、被処理液の温度を60℃に維持した。
一方、触媒充填装置の底部に設けた液溜めから、触媒層を流通した被処理液を流出させ、この流出させた液を冷却コイルで冷却した。流出液の液温は40℃であった。
触媒充填装置で処理した被処理油を、配管のバルブを開けて容器に戻し、容器内の被処理液を定期的にサンプリングした。サンプリングした被処理油中のPCB濃度は、DB1(J&Wサイエンティフィック製)をキャピラリーカラムとする(株)島津製作所製のガスクロマトグラフィー質量分析計QP5050AW(以下、「GC−MS」)を用いて分析した。
被処理油中のPCB濃度が目標の0.5ppm以下にならなかった場合は、被処理油を再び触媒充填装置に流通、循環させた後、容器内に戻す操作を繰り返した。
(実施例2)
水素供与体としてイソプロピルアルコール(IPA)15L(対試験油150vol%)及びアルカリとしてKOH100g(対試験油1%)を添加し、攪拌して被処理油を得た以外は、実施例1と同様に分解処理を実施した。
(比較例1)
45L容柱上変圧器に1種2号実劣化絶縁油を45L、PCBとしてKC−400(4塩化ビフェニール、鐘淵化学(株)製)を720μL添加し、PCB16ppm含有試験油を調製した。これに、水素供与体としてイソプロピルアルコール(IPA)9L(対試験油20vol%)、及びアルカリとしてKOH474g(対試験油1%)を添加し、攪拌して被処理油を得た。
一方、粒状活性炭(商品名:ダイヤホープ008)にパラジウム(Pd)を5%担持させた触媒(平均粒径1mm程度)を用意し、70℃で48時間乾燥した。この触媒2kgを触媒充填装置に入れ、上下を100メッシュの網で挟み込み、触媒を充填して触媒層(断面積:330cm)を形成させた。
その後、実施例1と同様にして分解処理を実施したが、この間、被処理液の冷却操作を行わずに、最大出力1.5kWのマイクロ波をON/OFFしながら照射し、被処理液の温度を60℃に維持した。被処理油中のPCB濃度が目標の0.5ppm以下になるまでに、触媒を計4回交換した。(触媒使用総量は10kg)
以上の実験結果を表1にまとめて示した。
Figure 2010259496
上記の結果から明らかなように、実施例と比較例は、処理油量あたりの触媒量はほぼ同じであるにもかかわらず、冷却した場合(実施例)は、被処理液の冷却とマイクロ波PID制御によりマイクロ波照射効率が高められたことによって、目標の0.5ppmを達成するまでの分解所要時間を、冷却しない場合(比較例)に比べて、半減することができる。IPA添加率が高いため、マイクロ波PID制御及び冷却操作が容易であることによる効果も大きいと考えられる。
一方、被処理液の冷却操作を実施しなかった場合(比較例1)は、IPA添加率が低いためマイクロ波の出力制御が困難であり、分解所要時間も長かった。
本発明は、汚染された油を回収すること無く、常圧条件下で簡易に分解処理できる方法を提供するものであり、本発明の分解処理装置を変圧器貯蔵所等の現場に設置すれば、現場でそのまま脱ハロゲン化処理を実施することができる。よって、本発明によれば、実用的な規模で大量のPCBを無害化することができるので、本発明の実用的価値は極めて大である。
1 柱上変圧器
2 被処理液(混合液)
3 柱上変圧器内部巻き線(コイル)
4 触媒充填装置
5 触媒カートリッジ
6 触媒層
7 触媒槽
8 構造体
9 ポンプ
10 温度センサ
11 温度コントローラ
12 マイクロ波装置
13 冷却水循環装置
14 冷却水流量調整器
15,16,17,21 ライン
18 冷却コイル
30 排出口

Claims (20)

  1. 容器内に充填又は保存された油に含まれる有機ハロゲン化合物を分解する分解処理方法であって、
    前記有機ハロゲン化合物を含む油に、水素供与体とアルカリ化合物を添加して混合液とした後、該混合液の一部を取り出して、触媒槽内の上部に配置した触媒充填装置を流通させた後容器に循環させると共に、該触媒充填装置を流通する混合液にマイクロ波を照射して、油に含まれる有機ハロゲン化合物を分解する分解処理方法において、
    前記触媒充填装置を流通させた混合液を、触媒槽下部の液溜りにて冷却した後、容器に循環させることを特徴とする分解処理方法。
  2. 容器内に充填又は保存された油に含まれる有機ハロゲン化合物を分解する分解処理方法であって、
    前記有機ハロゲン化合物を含む油に、水素供与体とアルカリ化合物を添加して混合液とした後、該混合液を取り出して、触媒槽内の上部に配置した触媒充填装置を流通させた後該触媒充填装置に循環させると共に、該触媒充填装置を流通する混合液にマイクロ波を照射して油に含まれる有機ハロゲン化合物を分解する分解処理方法において、
    前記触媒充填装置を流通させた混合液を、触媒槽下部の液溜りにて冷却した後、触媒充填装置に循環させることを特徴とする分解処理方法。
  3. 前記触媒充填装置を流通させた混合液を、触媒槽下部の液溜りにて、触媒充填装置内における混合液の温度よりも5℃以上冷却する、請求項1又は2に記載の分解処理方法。
  4. 前記触媒充填装置内における混合液の温度(T)が40〜80℃の範囲であり、触媒槽下部の液溜りにおける混合液の温度とTとの差が、10〜30℃の範囲である、請求項1〜3のいずれかに記載の分解処理方法。
  5. 前記水素供与体の添加量が、有機ハロゲン化合物を含む油に対して50〜200容量%の範囲である、請求項1〜4のいずれかに記載の分解処理方法。
  6. マイクロ波の出力が、温度コントローラのPID制御により制御されている、請求項1〜5のいずれかに記載の分解処理方法。
  7. マイクロ波を透過する耐熱性材料で形成された棒状、管状またはファイバー状の構造体が、その一部が前記触媒充填装置内の触媒層から突出するように配置されている、請求項1〜6のいずれかに記載の分解処理方法。
  8. 前記水素供与体がイソプロピルアルコールである、請求項1〜7のいずれかに記載の分解処理方法。
  9. 前記アルカリ化合物が、苛性ソーダ、苛性カリ、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド及び水酸化カルシウムからなる群から選ばれた少なくとも一つの化合物である、請求項1〜8のいずれかに記載の分解処理方法。
  10. 前記アルカリ化合物の添加量が、水素供与体に対する割合として、0.1〜10%(w/v)である、請求項1〜9のいずれかに記載の分解処理方法。
  11. 前記水素供与体及びアルカリ化合物は、アルカリ化合物を水素供与体に予め溶解してから添加される、請求項1〜10のいずれかに記載の分解処理方法。
  12. 前記触媒充填装置に用いられる触媒が金属担持炭素化合物である、請求項1〜11のいずれかに記載の分解処理方法。
  13. 前記油が炭化水素油で、前記有機ハロゲン化合物がポリ塩化ビフェニールである、請求項1〜12のいずれかに記載の分解処理方法。
  14. 前記容器が柱上変圧器である、請求項1〜13のいずれかに記載の分解処理方法。
  15. 容器内に充填又は保存された油に含まれる有機ハロゲン化合物を分解するための分解処理装置であって、
    (a)触媒充填装置と、
    (b)該触媒充填装置を収容する触媒槽と、
    (c)容器内の油と水素供与体とアルカリ化合物とからなる混合液を取り出し、触媒充填装置に供給する供給手段と、
    (d)該触媒充填装置にマイクロ波を照射するためのマイクロ波装置と、
    (e)該触媒槽下部の液溜りに貯留した前記混合液を冷却するための冷却コイルと、
    を少なくとも備えたことを特徴とする分解処理装置。
  16. さらに、前記触媒槽が、触媒槽から排出された混合液を前記容器内に戻すための排出口を備えている、請求項15に記載の分解処理装置。
  17. 前記マイクロ波装置が、混合液の温度を測定及び制御する温度コントローラを備えている、請求項15又は16に記載の分解処理装置。
  18. マイクロ波を透過する耐熱性材料で形成された棒状、管状またはファイバー状の構造体が、その一部が触媒充填装置内の触媒層から突出するように分散して配置されている、請求項15〜17のいずれかに記載の分解処理装置。
  19. 前記触媒充填装置が、交換可能な触媒カートリッジを備えている、請求項15〜18のいずれかに記載の分解処理装置。
  20. 前記容器が柱上変圧器である、請求項15〜19のいずれかに記載の分解処理装置。
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