JP2010162944A - 挙動制御装置の中立位置決定装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アクチュエータを備えるスタビライザにおいて当該アクチュエータの中立位置を正確に決定する。
【解決手段】スタビライザアクチュエータ310によりスタビライザバー320及び330を相対回転させ、車体のロールを抑制するスタビライザ300を備える車両10において、ECU100は、中立位置決定処理によりスタビライザアクチュエータ310の中立位置を決定する。当該制御において、ECU100は、横方向加速度Gyが不感帯領域に入る前の車両10の旋回方向毎に、スタビライザアクチュエータ310の回転角δactを暫定中立位置として記憶し、旋回方向毎にそれらを平均化して、旋回方向毎の平均中立位置を算出する。更に、この平均中立位置を旋回方向相互間で平均化して中立位置δntlを決定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えばアクティブスタビライザ等、挙動制御装置における中立位置決定装置及び方法の技術分野に関する。
この種の方法として、ストロークセンサの指示値を利用するものがある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示されたアクティブスタビライザの中立状態を判断する車両(以下、「従来の技術」と称する)によれば、左右の車輪の変位を検出する左右のストロークセンサの指示値が所定の範囲内にある場合に、アクティブスタビライザが中立状態にあると判断することにより、特に追加の手段を設けることなく中立状態の確認が可能であるとされている。
特開2007−076572号公報
従来の技術では、中立状態の判断にストロークセンサやばね上上下加速度センサ等が必要であり、コストの増加が回避され難い。また、アクチュエータの各稼動部は、その動作時に、物理的、機械的又は電気的な各種の摩擦の影響を受け易く、またアクチュエータの逆効率がゼロでない場合、アクチュエータは、車輪を介して外界から入力される駆動力により駆動され、その回転角が変化することがあるため、これらセンサの指示値が所定の範囲内に継続的に存在しているとしても、アクチュエータの回転角は、必ずしもアクチュエータ本来の中立位置にあるとは限らない。
一方で、この種のストロークセンサ或いはばね上上下加速度センサ等を使用することなく中立位置を推定する手法としては、旧来より、舵角が0度である場合のアクチュエータの回転角を中立位置とするものが公知である。ところが、車両は、例えば、ホイールアライメントのバラツキ等により、必ずしも舵角0度で直進するとは限らない。従って、場合によっては、舵角が0度でない直進状態においてスタビライザによる挙動制御が加わり、かえって車両の挙動が不自然になる可能性がある。即ち、この種の旧来の手法では、正確にスタビライザの中立位置を決定することが困難であるという技術的問題点がある。
本発明は、係る問題点に鑑みてなされものであり、スタビライザを駆動するアクチュエータの中立位置を正確に決定することが可能な挙動制御装置の中立位置決定装置及び方法を提供することを課題とする。
上述した課題を解決するため、本発明に係る挙動制御装置の中立位置決定装置は、車両に備わり、一対のスタビライザバーと、該一対のスタビライザバー間に配設され、回転角の変化により該一対のスタビライザバーの相対回転角を変化させることが可能なアクチュエータと、該アクチュエータの中立位置を前記相対回転角の基準として前記車両の走行条件に応じて該アクチュエータを制御することにより前記車両の挙動変化を抑制する制御装置とを含んでなる挙動制御装置における、前記中立位置の決定装置であって、前記回転角を特定する第1特定手段と、前記車両の走行条件が、前記挙動変化が相対的に小さい旨を規定すべく予め設定されてなる前提条件を満たす場合において、前記特定された回転角に基づいて前記車両の旋回方向毎に暫定中立位置を決定する決定手段と、前記決定された暫定中立位置に対し前記旋回方向毎に所定の第1平均化処理を施すことにより前記旋回方向毎に前記暫定中立位置の平均値を算出する第1算出手段と、前記旋回方向毎に算出された平均値に対し所定の第2平均化処理を施すことにより前記中立位置を算出する第2算出手段とを具備することを特徴とする。
本発明に係る挙動制御装置は、所謂アクティブスタビライザに類するものであり、前輪であれ後輪であれ左右の対象輪に夫々直接的に又はサスペンションや操舵機構等を介して間接的に連結される左右一対の相対回転可能なスタビライザバーを備え、この一対のスタビライザバー間に介装されたアクチュエータにより、この一対のスタビライザバーの一方を他方に対し相対回転させることによって、例えばロール等、車両旋回時の挙動変化を抑制することを可能とするものである。尚、アクチュエータの構成は、少なくとも何らかの回転要素を備え、この回転要素の回転により一対のスタビライザバーを相対回転せしめ得る限りにおいて何ら限定されないが、好適には、アクチュエータは、この種の回転要素として各種のモータを備え、該モータの回転を直接的に又は減速機構、各種動力伝達機構、若しくは各種運動変換機構(例えば回転運動を直線運動に変換する機構等)等を介して間接的にスタビライザバーの少なくとも一方に伝達することにより、スタビライザバーの相対回転を実現する構成を採る。
この種のアクチュエータにおいては、スタビライザバーの相対回転状態が車両の挙動変化に影響を与えない(即ち、無負荷な)アクチュエータの回転角を意味する中立位置を正確に決定する必要がある。中立位置が正確に決定されていなければ、係る不正確な中立位置を基準として算出されるアクチュエータの目標回転角は、本来車両の挙動変化を抑制すべくスタビライザバーを相対回転させるのに要する回転角から乖離し挙動制御が正確に行い得なくなるからである。また、中立位置が不正確であるということは、右旋回側にせよ左旋回側にせよ挙動制御装置が少なくとも無負荷でないから、右旋回と左旋回とで、車両の挙動制御態様が変化してしまう。即ち、車両は、極めて挙動安定性を欠いた状態となり易い。そこで、本発明に係る挙動制御装置の中立位置決定装置(以下、適宜、単に「中立位置決定装置」と略称する)は、以下の如くにしてアクチュエータの中立位置を決定する。
本発明に係る中立位置決定装置によれば、その動作時には、例えばECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等の形態を採り得る第1特定手段により、アクチュエータの回転角が特定される。尚、本発明に係る「特定」とは、検出、推定、算出、導出、同定及び取得等を包括する概念である。
一方、本発明に係る中立位置決定装置によれば、その動作時には、例えばECU等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等の形態を採り得る決定手段が、車両の走行条件が、車両の挙動変化が相対的に小さい状態にある旨を規定すべく予め設定されてなる前提条件を満たす場合において、この特定された回転角に基づいて、中立位置の暫定値である暫定中立位置を決定する。
ここで、前提条件が満たされている状態において、アクチュエータによる車両挙動の抑制制御はなされておらず、アクチュエータの回転角は、理想的には本来の中立位置まで復帰するはずであるが、実践的には、先に述べた摩擦や逆効率の影響等により、前提条件が満たされる以前の、即ち、従前の車両の旋回方向に偏向した状態に収束することが多い。例えば、アクチュエータが右旋回に対応する挙動制御から復帰する場合、特定される回転角は、本来の中立位置よりも右旋回側に乖離し、同様に左旋回からの復帰であれば、特定される回転角は、本来の中立位置よりも左旋回側に乖離する。決定手段の動作には、この点が考慮されており、暫定中立位置は、前提条件が満たされる以前の直近の旋回方向毎に決定される。
このように車両の旋回方向に対応付けられる形で暫定中立位置が決定されると、例えばECU等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等の形態を採り得る第1算出手段が、暫定中立位置に対し第1平均化処理を施すことにより、旋回方向毎に暫定中立位置の平均値を算出する。ここで、「第1平均化処理」とは、好適な一形態として、決定された暫定中立位置を、旋回方向毎に、複数サンプルにわたって加算平均する処理等を意味し、少なくとも一の暫定中立位置が最終的な中立位置の決定に及ぼす影響を幾らかなり緩和する処理を包括する概念である。
車両の旋回方向毎に暫定中立位置の平均値が算出されると、例えばECU等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等の形態を採り得る第2算出手段が、これら平均値に対し第2平均化処理を施すことにより最終的なアクチュエータの中立位置を決定する。ここで、「第2平均化処理」とは、上記第1平均化処理とその演算処理の内容が異なる必要はなく、好適には、旋回方向毎に算出された平均値を加算平均する処理等を意味する。但し、第1平均化処理及び第2平均化処理の実践的態様は、予め実験的に、経験的に、理論的に又はシミュレーション等に基づいて、可及的に正確な中立位置を決定し得るように適宜の変更を加えられ得る性質のものであり、上記加算平均処理に相前後してなされる各種補正処理を含み得る。また、第1及び第2平均化処理は、必ずしも別個のプロセスとして実行される必要はなく、例えば一演算処理過程において同時に或いは略同時に実行されてもよい。
このように、本発明に係る中立位置決定装置によれば、前提条件が満たされる場合であっても、アクチュエータが、従前の旋回方向を反映して本来の中立位置に必ずしも復帰しない点に着目し、望ましくは複数サンプルの暫定中立位置に対しなされる第1平均化処理によって旋回方向毎に暫定中立位置の平均値が算出された後に、係る旋回方向毎の平均値に基づいて最終的な中立位置が決定される。
このため、本発明によれば、アクチュエータの中立位置が、実践上問題の生じない精度で、本来の中立位置の近傍領域に絶えず維持される。また、この際、中立位置の決定精度が、車両の走行履歴に影響を受けることがない。また、中立位置算出に係る一連のプロセスは、予め設定された前提条件が満たされる場合に実行されるため、算出される中立位置が、外乱要素により影響を受ける可能性は殆どない。即ち、本発明に係る中立位置決定装置によれば、正確にアクチュエータの中立位置を決定することが可能なのである。
補足すると、車両の旋回方向におよそ規則性はないから、前提条件が満たされる以前の車両の旋回方向に何ら留意しない旧来の如何なる技術思想を適用したところで、旋回方向に生じた、本来の中立位置からの回転角のズレが、中立位置の決定に及ぼす影響を実践上有益に緩和することは困難である。その結果、この種の旧来の技術思想に基づいて決定された中立位置は、絶対値はおろか、その符合さえも不規則に変化し得ることとなり、著しく安定を欠く。即ち、直進状態であるにもかかわらず車両がロールする、旋回方向によってそのロール量が変化する、或いはその都度車両のロール方向が変化する等、主として通常走行時の車両の挙動を悪化させかねないのである。
本発明に係る挙動制御装置の中立位置決定装置の一の態様では、前記走行条件として前記車両の横方向加速度を特定する第2特定手段を更に具備し、前記決定手段は、前記前提条件を満たす場合として、前記特定された横方向加速度が、前記制御手段による前記挙動変化の抑制がなされない所定の不感帯領域にある場合に、前記暫定中立位置を決定する。
この態様によれば、例えばECU等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等の形態を採り得る第2特定手段により、車両の走行条件の少なくとも一つとして横方向加速度が特定され、この特定された横方向加速度が所定の不感帯領域にある場合に暫定中立位置が決定される。
ここで、制御手段は、車両の横方向加速度を、アクチュエータの駆動制御に利用しており、好適には、係る横方向加速度に応じて、車両の挙動変化を抑制し得るアクチュエータの目標回転角が設定される。例えば、係る目標回転角にアクチュエータの回転角を収束させることにより、一対のスタビライザバーを相対回転させ、例えば車両のロール方向の姿勢変化を抑制するといった構図である。即ち、車両の横方向加速度は、アクチュエータの回転角の変化の度合いを推定し得る指標となる。
一方、横方向加速度に対し設定される「不感帯領域」とは、制御手段がアクチュエータを駆動制御するに際しての制御ロジック上、アクチュエータの駆動制御を介した車両の挙動変化抑制に係るスタビライザバーの相対回転制御が禁止或いは著しく制限される領域であり、アクチュエータの回転角が、本来の中立位置に比較的近い位置に復帰していると推定され得る領域である。このため、横方向加速度が不感帯領域内にある旨を前提条件とすることによって、アクチュエータの回転角が中立位置近辺に元より存在しない状態を、暫定中立位置の決定条件から除外することができ、中立位置を正確に決定することが可能となる。
尚、この態様では、前記決定手段は、前記特定された横方向加速度が前記不感帯領域にある状態が所定期間継続した場合に、前記暫定中立位置を決定してもよい。
この場合、総じて車両挙動が安定しているとみなし得る、横方向加速度が不感帯領域内にある車両状態が、更に一定又は不定の判断基準値としての所定期間継続した場合に、暫定中立位置が決定されるため、暫定中立位置が、アクチュエータの摩擦や逆効率等に起因する本来の中立位置からの乖離分を支配的に含む状態で決定される。旋回方向が中立位置に与える影響は、第1及び第2平均化処理により緩和又は解消することが可能であり、即ちこの場合、アクチュエータの中立位置を、より正確に決定することが可能となる。
本発明に係る挙動制御装置の中立位置決定装置の他の態様では、前記第1算出手段は、前記旋回方向毎に、複数の且つ異なる前記旋回方向相互間で等しい数の前記特定された暫定中立位置に対し、前記第1平均化処理を施す。
この態様によれば、第1平均化処理に供される暫定中立位置は、旋回方向毎に複数且つ同数とされるため、暫定中立位置の中に本来サンプルとして適さない特異な値が含まれていたとしても、算出される平均値に与える影響が緩和される。また、旋回方向毎の平均値の算出に供される暫定中立位置のサンプル数が、旋回方向相互間で等しいため、暫定中立位置の平均値の算出精度が、旋回方向相互間で偏重しない。従って、第2平均化処理を経て算出される最終的な中立位置がより正確となり得る。
上述した課題を解決するため、本発明に係る挙動制御装置の中立位置決定方法は、車両に備わり、一対のスタビライザバーと、該一対のスタビライザバー間に配設され、回転角の変化により該一対のスタビライザバーの相対回転角を変化させることが可能なアクチュエータと、前記回転角の中立位置を前記相対回転角の基準として前記車両の走行条件に応じて前記アクチュエータを制御することにより前記車両の挙動変化を抑制する制御装置とを含む挙動制御装置における、前記中立位置の決定方法であって、前記回転角を特定する回転角特定工程と、前記車両の走行条件が、前記挙動変化が相対的に小さい旨を規定すべく予め設定されてなる前提条件を満たす場合において、前記特定された回転角に基づいて前記車両の旋回方向毎に暫定中立位置を決定する決定工程と、前記決定された暫定中立位置に対し前記旋回方向毎に所定の第1平均化処理を施すことにより前記旋回方向毎に前記暫定中立位置の平均値を算出する第1算出工程と、前記旋回方向毎に算出された平均値に対し所定の第2平均化処理を施すことにより前記中立位置を算出する第2算出工程とを具備することを特徴とする。
本発明に係る挙動制御装置の中立位置決定方法によれば、本発明に係る挙動制御装置の中立位置決定装置の各構成要素に対応する各工程により、本発明に係る挙動制御装置の中立位置決定装置と同様に、アクチュエータの中立位置を正確に決定することが可能となる。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施形態から明らかにされる。
本発明の一実施形態に係る車両の概略構成図である。 図1の車両における後部サスペンションの構成を概念的に表してなる模式構成図である。 図1の車両においてECUが実行する中立位置決定処理のフローチャートである。 図3の中立位置決定処理におけるタビライザアクチュエータの回転角δactの一時間推移を例示する模式図である。 本実施形態の効果に係り、暫定中立位置と中立位置δntlの一時間推移を表す模式図である。
<発明の実施形態>
以下、適宜図面を参照して本発明の車両の挙動制御装置に係る実施形態について説明する。
<実施形態の構成>
始めに、図1を参照して、本発明の一実施形態に係る車両10の構成について、その動作の一部を交えて説明する。ここに、図1は、車両10の基本的な構成を概念的に示す概略構成図である。
図1に示すように、車両10は、左前輪FL及び右前輪FR、並びに左後輪RL及び右後輪RRを備え、前輪及び後輪の少なくとも一方が不図示のエンジンの駆動力を得ることにより駆動されると共に、前輪が操舵されることにより所望の方向に進行可能に構成された、本発明に係る「車両」の一例である。
車両10は、ECU100を備える。ECU100は、夫々不図示のCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を備え、車両10の動作全体を制御可能に構成された電子制御ユニットであり、本発明に係る「挙動制御装置の中立位置決定装置」の一例である。尚、ECU100は、本発明に係る「第1特定手段」、「決定手段」、「第1算出手段」、「第2算出手段」及び「第2特定手段」の夫々一例として機能する一体の電子制御ユニットであり、これら各手段に係る動作は、全てECU100によって実行されるように構成されている。但し、本発明に係るこれら各手段の物理的、機械的及び電気的な構成はこれに限定されるものではなく、例えばこれら各手段は、複数のECU、各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等として構成されていてもよい。また、ECU100は、ROMに格納された制御プログラムに従って、後述する「中立位置決定処理」を実効可能に構成されており、係る中立位置決定処理が実行される過程において、本発明に係る「回転角特定工程」、「決定工程」、「第1算出工程」及び「第2算出工程」の夫々一例が実行される。即ち、中立位置決定処理に係る処理プロセスは、本発明に係る「挙動制御装置の中立位置決定方法」の一例である。
車両10において、操舵輪である前輪FL及びFRは、運転者によるステアリングホイール11の操作に応じて操舵される。この際、ステアリングホイール11の操作は、ステアリングシャフト12の回転運動に変換され、ラックアンドピニオン機構13に伝達される。ラックアンドピニオン機構13は、ステアリングシャフト12の回転方向の力を、ラックバー14の往復動方向の力に変換可能に構成される。また、ラックバー14の両端は、タイロッド(符号省略)を介して前輪FL及びFRに連結されており、ラックバー14の往復運動に応じて、前輪FL及びFRの向きが変わる構成となっている。
車両10は、EPS(Electronic Power Steering:電子制御パワーステアリング装置)200及びスタビライザ300を備える。
EPS200は、EPSモータ(不図示)を有し、ラックアンドピニオン機構13のラックバーと噛合し且つステアリングシャフト12に固定される不図示のピニオンギアに対し、このEPSモータから、ドライバがステアリングシャフト12を介して与える操舵トルクMTに応じた補助トルクを付与することにより、ドライバの操舵操作をアシスト可能に構成された操舵補助装置である。EPS200は、ECU100と電気的に接続されており、ECU100によりその動作が上位に制御される構成となっている。また、操舵トルクMTは、ステアリングシャフト12に付設された操舵トルクセンサ15により検出される。操舵トルクセンサ15は、ECU100と電気的に接続されており、検出された操舵トルクMTは、ECU100により一定又は不定の周期で参照される構成となっている。
スタビライザ300は、ECU100と共に本発明に係る「挙動制御装置」の一例として機能する車両の姿勢制御装置である。スタビライザ300は、スタビライザアクチュエータ(図示スタビライザACT)310及び、左右一対のスタビライザバー320及び330を備える。
スタビライザアクチュエータ310は、夫々が左後輪RL及び右後輪RRに連結されたスタビライザバー320及び330に対し、これらを相対回転させる回転駆動力を付与可能に構成された、駆動力源としてモータを含む、本発明に係る「アクチュエータ」の一例たる駆動力出力装置である。スタビライザアクチュエータ310は、ECU100と電気的に接続されており、その動作がECU100により上位に制御される構成となっている。従って、スタビライザアクチュエータ310の実回転角δactは、ECU100により常に把握されている。
スタビライザバー320及び330は、夫々が図示するように左右対称な鍵型状をなす金属製の棒状部材であり、本発明に係る「一対のスタビライザバー」の一例である。スタビライザバー320及び330は、スタビライザアクチュエータ310から適宜駆動力が付与されることにより、夫々車両10の左右方向に沿った軸線周りに相対回転可能に構成されている。
ここで、図2を参照し、車両10の後部サスペンションの構成について説明する。ここに、図2は、車両10における後部サスペンションの構成を概念的に表してなる模式構成図である。尚、同図において、図1と重複する箇所には同一の符号を付してその説明を適宜省略することとする。尚、図2において、手前側が車両10の前方に対応するものとする。また、本実施形態において、後部サスペンションの構成は左右で等しいものとし、特に断りの無い限りは、左後輪に対応する部位の説明をもって右後輪に対応する部位の説明を兼ねることとする。尚、符号「RL」を適宜「RR」に置換することにより、右後輪に対応する部位が表される。
図2において、左後輪RLは、車幅方向内側において夫々上下に回動可能に支持されたアッパーアーム23RL及びロアアーム24RLによって支持されている。即ち、車両10には、所謂ダブルウィッシュボーン式のサスペンションが採用されている。ロアアーム24RLには、図示上下方向に若干車幅方向内よりに傾いて伸長するショックアブソーバ22RLが固定されている。
一方、アッパーアーム23RL及びロアアーム24RLは、夫々における車幅方向外側の端部に形成されたポールジョイント(符号省略)に連結されたナックルジョイント25RLにより相互に連結されている。ナックルジョイント25RLには、左後輪RLが(正確には左後輪RLのホイールが)固定されている。
アッパーアーム23RL及びロアアーム24RLは、左後輪RLが車両10の走行状態に応じて上下動した際に、同様に上下動する構成となっている。この際、係るアームの上下動は、ショックアブソーバ22RLの減衰力によってその衝撃が緩衝され、総じて路面からの衝撃の伝達或いは車両10全体の上下動が抑制されている。
スタビライザバー320は、一端部が、ナックルジョイント25RLに固定された板状のバーマウント26RLに固定されている。このため、スタビライザバー320が回動すると、左後輪RLと車両10の車体との距離が変化し、車両10の姿勢が変化する。スタビライザ300では、このスタビライザバー320とスタビライザバー330との相対回転角に応じて、車両10のロール方向の挙動(即ち、ロール)を抑制することができる。尚、ECU100がスタビライザアクチュエータ310を駆動制御することにより得られるスタビライザバー320及び330の相対回転によって、車両挙動安定化を図る所謂アクティブスタビライザの構成及び動作に関しては、公知の各種態様を適用可能であり、ここでは、説明の煩雑さを防ぐ目的から説明を省略することとする。
図1に戻り、車両10は、車速センサ16及び舵角センサ17を備える。車速センサ16は、車両10の車速Vを検出可能に構成されたセンサである。車速センサ16は、ECU100と電気的に接続されており、検出された車速Vは、ECU100により一定又は不定の周期で参照される構成となっている。また、舵角センサ17は、操舵輪たる左右前輪の舵角δを検出可能に構成されたセンサである。舵角センサ17は、ECU100と電気的に接続されており、検出された舵角δは、ECU100により一定又は不定の周期で参照される構成となっている。
<実施形態の動作>
スタビライザアクチュエータ310は、その中立位置δntlを基準としてその回転角δactが制御される。中立位置δntlとは、スタビライザアクチュエータ310が無負荷となる、言い換えればスタビライザバー320及び330の相対回転角がゼロとなるスタビライザアクチュエータ310の回転角δactの値であり、本来的には、車両10がスタビライザ300による挙動抑制制御を受けていない状態に相当するスタビライザアクチュエータ310の回転角である。従って、この中立位置δntlが不正確である場合、旋回方向によって車両10のロール量が変化する、或いは直進状態であるにもかかわらず車体が一方にロールしている等といった事態が生じかねない。その点、本実施形態では、ECU100が、以下に説明する中立位置決定処理を実行することによって、スタビライザアクチュエータ310の中立位置を正確に決定することが可能となっている。
ここで、図3を参照し、中立位置決定処理の詳細について説明する。ここに、図3は、中立位置決定処理のフローチャートである。
図3において、ECU100は、車両10の横方向加速度Gyの絶対値が、不感帯領域を規定する不感帯基準値Gy0未満であるか否かを判別する(ステップS101)。ここで、横方向加速度Gyは、車速センサ16により検出される車速Vと舵角センサ17により検出される舵角δとに基づいて推定される。ECU100は、車速Vと舵角δとに基づいて予め設定された横方向加速度Gyを推定するための数値演算式に従って横方向加速度Gyを算出し、その絶対値(尚、横方向加速度Gyは、右旋回時(例えば、正値)にも左旋回時(例えば、負値)にも同様に生じ得る)を不感帯基準値Gy0と比較する。
基準値Gy0によって規定される不感帯領域とは、スタビライザ300による車両10の挙動抑制制御が実行されない領域である。ECU100は、横加速度Gyから、中立位置δntlを基準としたスタビライザアクチュエータ310の目標回転角を決定し、スタビライザバー320及び330を所望量相対回転させることにより車両10のロールを抑制している。従って、元より車両10に抑制すべき程度のロールが生じない横加速度Gyの領域に対しては、スタビライザ300を稼動させる必要がないとの判断の下、スタビライザアクチュエータ310は停止状態となる。横加速度Gyが不感帯領域にある場合、スタビライザアクチュエータ310は、無論上述した摩擦等の影響を受けて、必ずしも本来の中立位置で停止しないが、さりとて係る本来の中立位置から大幅に乖離した位置で停止することもない。従って、中立位置δntlを算出する条件として好適である。
ECU100は、横方向加速度Gyの絶対値が基準値Gy0以上である場合(ステップS101:NO)、処理をステップS101に戻すと共に、横方向加速度Gyの絶対値が基準値Gy0未満である場合(ステップS101:YES)、不感帯継続期間Toffが基準値T0よりも長いか否かを判別する(ステップS102)。尚、基準値T0は、予め実験により定められる適合値である。横加速度Gyが不感帯領域内に入った直後は、スタビライザアクチュエータ310の回転角δactは、スタビライザアクチュエータ310、スタビライザバー320及び330或いはサスペンション各部の摩擦等に起因して、未だ十分に収束していない場合がある。このため、基準値Toffは、回転角δactを十分に収束させつつ、中立位置決定に係るプロセスが滞りなく進行するように適合されている。
ECU100は、不感帯継続期間Toffが基準値T0以下である場合(ステップS102:NO)、処理をステップS101に戻すと共に、不感帯継続期間Toffが基準値T0より長い場合(ステップS101:YES)、その時点のスタビライザアクチュエータ310の回転角δactを取得する(ステップS103)。この際、回転角δactは、左旋回が(+)、右旋回が(−)の(どちらでもよい)、正負の符号が付帯された形で取得される。尚、ステップS101及びS102が共に「YES」になった状態とは、即ち、本発明に係る「前提条件が満たされた場合」の一例に相当する。
ここで、図4を参照し、ステップS103について詳細に説明する。ここに、図4は、スタビライザアクチュエータ310の回転角δactの一時間推移を例示する模式図である。
図4において、図4(a)は、時刻T1において左旋回状態から横方向加速度Gyが不感帯領域に入った場合のものであり、図4(b)は、同じく時刻T1において右旋回状態から横方向加速度Gyが不感帯領域に入った場合のものである。図示の通り、時刻T1において車両10の横方向加速度Gyが不感帯領域に入る以前において、回転角δactは、車両10の挙動制御がなされる過程であれば無論のこと、その停止後であっても暫時は安定しない。従って、時刻T1以前において回転角δactを暫定中立位置とすると、暫定中立位置の信頼性が低下してしまう。そこで。時刻T1において横方向加速度Gyが不感帯領域に入ってより相応の時間(先述の基準値T0である)が経過した時刻T2における回転角δactが、最新の暫定中立位置として採用されるのである。尚、図4(a)は従前の旋回方向が左旋回方向であり、スタビライザアクチュエータ310の回転角δactが、摩擦や逆効率等の影響により左旋回方向側(正側)にオフセットした状態で収束している。同様に図4(b)は従前の旋回方向が右旋回方向であり、スタビライザアクチュエータ310の回転角δactが、摩擦や逆効率等の影響により右旋回方向側(負側)にオフセットした状態で収束している。
図3に戻り、回転角δactを取得すると、ECU100は、横方向加速度Gyが不感帯領域に入る以前の車両10の旋回方向が左旋回方向であるか否かを判別する(ステップS104)。旋回方向が左旋回方向である場合(ステップS104:YES)、ECU100は、取得した回転角δactを、左旋回用の暫定中立位置δntl_L(i)として設定し記憶する(ステップS105)。尚、「i」はサンプル識別子であり、暫定中立位置δntl_Lは、最新の値から順次i,i−1,i−2,・・・,i−4の識別子を付与されて、常に合計5個のサンプル値として然るべき記憶領域に格納される。尚、ステップS105において回転角δactが最新の暫定中立位置δntl_L(i)として設定される毎に、識別子は「1」デクリメントされる。その結果、最も古いサンプル値は消去される。尚、ここでは、サンプル値の総数を5個としているが、無論これは一例に過ぎず、サンプル値の総数は、より多くても少なくてもよい。また場合により可変であってもよい。
最新の暫定中立位置δntl_L(i)が設定されると、ECU100は、左旋回平均暫定中立位置AVGδntl_Lを算出する(ステップS106)。尚、左旋回平均暫定中立位置AVGδntl_Lは、5個の暫定中立位置δNTL_Lの加算平均値である。
尚、何らかの理由でシステムリセットが掛かった場合や処理開始直後等、記憶領域に保持された暫定中立位置δntl_Lの個数が予め設定される5個に満たない場合には、暫定措置として、保持されたサンプルの個数に対応して加算平均処理がなされる。即ち、サンプル値が1個だけである場合は、当該サンプル値が左旋回平均暫定中立位置AVGδntl_Lとして使用される。
一方、ステップS104において、車両10の従前の旋回方向が右旋回方向である場合(ステップS104:NO)、ECU100は、取得した回転角δactを、右旋回用の暫定中立位置δntl_R(i)として設定し記憶する(ステップS107)。尚、「i」はサンプル識別子であり、暫定中立位置δntl_Rは、最新の値から順次i,i−1,i−2,・・・,i−4の識別子を付与されて、常に合計5個のサンプル値として然るべき記憶領域に格納される。尚、ステップS105において回転角δactが最新の暫定中立位置δntl_R(i)として設定される毎に、識別子は「1」デクリメントされる。その結果、最も古いサンプル値は消去される。尚、ここでは、サンプル値の総数を5個としているが、無論これは一例に過ぎず、サンプル値の総数は、より多くても少なくてもよい。また場合により可変であってもよい。尚、ステップS105及びステップS107に係る処理は、旋回方向毎に暫定中立位置を決定する処理であり、即ち本発明に係る「決定工程」の一例である。尚、ここでは、左旋回と右旋回とでサンプルの個数は等しくされる。このため、旋回方向で平均値の精度に偏りが生じることが防止される。
最新の暫定中立位置δntl_R(i)が設定されると、ECU100は、右旋回平均暫定中立位置AVGδntl_Rを算出する(ステップS108)。尚、右旋回平均暫定中立位置AVGδntl_Rは、5個の暫定中立位置δNTL_Rの加算平均値である。尚、ステップS106及びS108に係る処理は、旋回方向毎に、暫定中立位置の平均値を算出する処理であり、即ち、本発明に係る「第1算出工程」の一例である。また、係る加算平均処理は、本発明に係る「第1平均化処理」の一例である。
ステップS106及びステップS108において、左旋回及び右旋回の各々について平均暫定中立位置が算出されると、ECU100は、これらに基づいてスタビライザアクチュエータ310の中立位置δntlを算出する(ステップS109)。ステップS109では、ステップS106において算出された左旋回平均暫定中立位置AVGδntl_LとステップS108において算出された右旋回平均暫定中立位置AVGδntl_Rとが加算平均処理される。ステップS109に係る処理は、本発明に係る「第2算出工程」の一例であり、係る加算平均処理は、本発明に係る「第2平均化処理」の一例である。中立位置δntlが算出されると、処理はステップS101に戻され、一連の処理が繰り返される。本実施形態に係る中立位置決定処理は、以上のようにして行われる。
ここで、図5を参照し、本実施形態に係る中立位置決定処理の効果について説明する。ここに、図5は、暫定中立位置と中立位置δntlの一時間推移を表す模式図である。図5において、時間経過に伴い、左旋回側(+側)及び右旋回側(−側)で適宜暫定中立位置が決定されたとする。ここで、右旋回時であれ左旋回時であれ、暫定中立位置そのものを中立位置δntlとしてしまうと、図示破線として示す通り、中立位置δntlの変動が大きくなり、車両挙動が安定しない。また、暫定中立位置をサンプル数によらず平均化すると、頻度が高い旋回方向の側へ中立位置δntlが偏ってしまう。その点、本実施形態で示されたように、暫定中立位置を旋回方向毎に平均化してなる平均暫定中立位置を、更に旋回方向相互間で平均することにより、中立位置の変動幅は大幅に減少し、且つ従前の旋回方向が中立位置δntlに与える影響は等しく且つ好適に緩和され、また、サンプル中に特異点が存在しても、その影響が顕在化しない。その結果、中立位置δntlは、図示実線にて示されるように、安定して維持される。
ここで特に、従前の旋回方向による影響は、回転角δactを本来の中立位置から旋回方向の側へ乖離させるように作用する。従って、本来の中立位置は、図5を参照すれば、各サンプル点よりも確実に回転角0度に近い側にある。従って、上述した各種平均化処理により中立位置δntlの変動幅を抑制することによって、恒常的にみて明らかに正確に中立位置δntlを決定することが可能となる。その結果、右旋回時であれ左旋回時であれ、精度の高い中立位置を基準としてスタビライザアクチュエータ310を駆動制御することが可能となるのである。
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う挙動制御装置の中立位置決定装置及び方法もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本発明は、例えばアクティブスタビライザ等の挙動制御装置における中立位置の決定に利用可能である。
10…車両、100…ECU、200…EPS、300…スタビライザ、310…スタビライザアクチュエータ、320、330…スタビライザバー。

Claims (5)

  1. 車両に備わり、
    一対のスタビライザバーと、
    該一対のスタビライザバー間に配設され、回転角の変化により該一対のスタビライザバーの相対回転角を変化させることが可能なアクチュエータと、
    該アクチュエータの中立位置を前記相対回転角の基準として前記車両の走行条件に応じて該アクチュエータを制御することにより前記車両の挙動変化を抑制する制御装置と
    を含んでなる挙動制御装置における、前記中立位置の決定装置であって、
    前記回転角を特定する第1特定手段と、
    前記車両の走行条件が、前記挙動変化が相対的に小さい旨を規定すべく予め設定されてなる前提条件を満たす場合において、前記特定された回転角に基づいて前記車両の旋回方向毎に暫定中立位置を決定する決定手段と、
    前記決定された暫定中立位置に対し前記旋回方向毎に所定の第1平均化処理を施すことにより前記旋回方向毎に前記暫定中立位置の平均値を算出する第1算出手段と、
    前記旋回方向毎に算出された平均値に対し所定の第2平均化処理を施すことにより前記中立位置を算出する第2算出手段と
    を具備することを特徴とする挙動制御装置の中立位置決定装置。
  2. 前記走行条件として前記車両の横方向加速度を特定する第2特定手段を更に具備し、
    前記決定手段は、前記前提条件を満たす場合として、前記特定された横方向加速度が、前記制御手段による前記挙動変化の抑制がなされない所定の不感帯領域にある場合に、前記暫定中立位置を決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の挙動制御装置の中立位置決定装置。
  3. 前記決定手段は、前記特定された横方向加速度が前記不感帯領域にある状態が所定期間継続した場合に、前記暫定中立位置を決定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の挙動制御装置の中立位置決定装置。
  4. 前記第1算出手段は、前記旋回方向毎に、複数の且つ異なる前記旋回方向相互間で等しい数の前記特定された暫定中立位置に対し、前記第1平均化処理を施す
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の挙動制御装置の中立位置決定装置。
  5. 車両に備わり、
    一対のスタビライザバーと、
    該一対のスタビライザバー間に配設され、回転角の変化により該一対のスタビライザバーの相対回転角を変化させることが可能なアクチュエータと、
    該アクチュエータの中立位置を前記相対回転角の基準として前記車両の走行条件に応じて該アクチュエータを制御することにより前記車両の挙動変化を抑制する制御装置と
    を含む挙動制御装置における、前記中立位置の決定方法であって、
    前記回転角を特定する回転角特定工程と、
    前記車両の走行条件が、前記挙動変化が相対的に小さい旨を規定すべく予め設定されてなる前提条件を満たす場合において、前記特定された回転角に基づいて前記車両の旋回方向毎に暫定中立位置を決定する決定工程と、
    前記決定された暫定中立位置に対し前記旋回方向毎に所定の第1平均化処理を施すことにより前記旋回方向毎に前記暫定中立位置の平均値を算出する第1算出工程と、
    前記旋回方向毎に算出された平均値に対し所定の第2平均化処理を施すことにより前記中立位置を算出する第2算出工程と
    を具備することを特徴とする挙動制御装置の中立位置決定方法。
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