JP2010133836A - 絶縁検査方法および絶縁検査装置 - Google Patents

絶縁検査方法および絶縁検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】検査時間を一層短縮する。
【解決手段】導体パターンP1〜P40をN個(この例ではN=4)の検査グループG1〜G4にグループ分けすると共に、N組の検査用プローブを使用して各検査グループG毎の第1の導体パターンPおよび第2の導体パターンPの間の絶縁状態を、第1の導体パターンP同士を同電位(H電位)にすると共に第2の導体パターンP同士を同電位(L電位)にした状態で各検査グループGに対して同時に検査する第1の検査処理を各導体パターンPに対する一対の検査用プローブの接触態様を変更して複数回(この例では第1〜45回の計45回)に亘って実行すると共に、異なる検査グループGにグループ分けした各導体パターンPのうちの近接する一対の導体パターンPのうちの一方をH電位にすると共に他方をL電位にした状態で一対の導体パターンPの間の絶縁状態を検査する第2の検査処理を実行する。
【選択図】図2

Description

本発明は、検査対象基板に形成された各導体パターンの間の絶縁状態を検査する絶縁検査方法および絶縁検査装置に関するものである。
この種の絶縁検査方法に従って検査処理を実行する絶縁検査装置として、出願人は、特開2003−98216号公報において回路基板検査装置を開示している。出願人が開示しているこの回路基板検査装置では、第1X−Y移動機構および第2X−Y移動機構(以下、区別しないときには「移動機構」ともいう)に第1検査プローブおよび第2検査プローブ(以下、区別しないときには「検査プローブ」ともいう)がそれぞれ取り付けられると共に、制御装置が両移動機構を制御して載置台上の回路基板(検査対象基板)に両検査プローブを接触させて電気的に検査する構成が採用されている。具体的には、出願人が開示している回路基板検査装置では、一例として、図3に示す回路基板100を検査対象として検査する際に、図4に示すようにして、両検査プローブを導体パターンP1〜P40(以下区別しないときには「導体パターンP」ともいう)に対して順次接触させ、両プローブを接触させた導体パターンP,Pの間の電気的信号のレベルに基づいて絶縁状態を検査する。なお、図4では、出願人が開示している回路基板検査装置の図示しない検査部における電圧供給部の高電位出力部に接続されている検査プローブを「H」として図示すると共に、電圧供給部の低電位出力部に接続されている検査プローブを「L」として図示している。
さらに具体的には、第1回の検査として、一方の検査プローブを導体パターンP1に接触させると共に他方の検査プローブを導体パターンP2に接触させた状態において、電圧供給部から両検査プローブを介して導体パターンP1,P2の間に検査用電圧を供給し、その状態において測定した電気的信号のレベルに基づいて導体パターンP1,P2の間の絶縁状態を検査する。次いで、第2回の検査として、一方の検査プローブを導体パターンP1に接触させた状態を維持すると共に他方の検査プローブを導体パターンP3に接触させて絶縁状態を検査する。続いて、第3回の検査として、一方の検査プローブを導体パターンP1に接触させた状態を維持すると共に他方の検査プローブを導体パターンP4に接触させて絶縁状態を検査する。また、第39回の検査として、一方の検査プローブを導体パターンP1に接触させた状態を維持すると共に他方の検査プローブを導体パターンP40に接触させて絶縁状態を検査した後に、第40回の検査として、一方の検査プローブを導体パターンP2に接触させると共に他方の検査プローブを導体パターンP3に接触させて絶縁状態を検査する。次いで、第41回の検査として、一方の検査プローブを導体パターンP2に接触させた状態を維持すると共に他方の検査プローブを導体パターンP4に接触させて絶縁状態を検査する。
このように、出願人が開示している回路基板検査装置では、回路基板100に形成された各導体パターンPに対する両検査プローブの接触態様を変更して複数回に亘って絶縁状態を検査し、回路基板100上のすべての導体パターンPの絶縁状態が良好であったときには、その回路基板100を良品と検査する。この場合、出願人が開示している回路基板検査装置において実施される上記の検査方法は、「総当たりスキャン検査」として、下記の非特許文献1に開示されている。
特開2003−98216号公報(第5−8頁、第1図) 編集委員長 原靖彦、「高密度実装における検査技術・装置ハンドブック」、社団法人国際都市コミュニケーションセンター編集事務局、2001年9月1日、p.87−88
ところが、出願人が開示している回路基板検査装置には、以下の改善すべき課題がある。すなわち、出願人が開示している回路基板検査装置では、各導体パターンPに対する一対の検査プローブの接触態様を変更して複数回に亘って導体パターンP,P間の絶縁状態を検査することによって回路基板100の良否を検査している。この場合、この検査方法では、M個の導体パターンがすべて良好であると検査するのに必要な(検査対象基板が良品であると検査するのに必要な)検査回数Cが、「C=M(M−1)/2」との式によって表される。したがって、「M=40」の上記の回路基板100における導体パターンP1〜P40のすべての絶縁状態を検査するためには、検査回数C=40(40−1)/2=780回の検査が必要となっている。このため、検査対象基板上に形成される導体パターンPの数が徐々に増加する傾向がある今日、検査対象基板の1枚当りに要する検査時間の一層の短縮を図りたいとの要求があり、この点を改善するのが好ましい。
本発明は、かかる改善すべき課題に鑑みてなされたものであり、検査対象基板の絶縁検査に要する時間を短縮し得る絶縁検査方法および絶縁検査装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の絶縁検査方法は、検査対象基板に形成された複数の導体パターンに一対の検査用プローブを接触させると共に、当該一対の検査用プローブのうちの一方を電圧供給部における高電位を出力する高電位出力部に接続し、かつ、当該一対の検査用プローブのうちの他方を電圧供給部における低電位を出力する低電位出力部に接続した状態において、当該一対の検査用プローブを介して前記電圧供給部から検査用電圧を供給して前記各導体パターンのうちの前記一方の検査用プローブを接触させた第1の導体パターンと当該各導体パターンのうちの前記他方の検査用プローブを接触させた第2の導体パターンとの間の電気的パラメータを測定し、当該測定した電気的パラメータに基づいて当該第1の導体パターンおよび当該第2の導体パターンの間の絶縁状態を検査する検査処理を前記各導体パターンに対する前記一対の検査用プローブの接触態様を変更して複数回に亘って実行することによって当該各導体パターンの間の絶縁状態をそれぞれ検査する絶縁検査方法であって、前記各導体パターンのうちの少なくとも一部の導体パターンをN個(Nは、2以上の自然数)の検査グループにグループ分けすると共に、前記複数回の検査処理として、N組の前記検査用プローブを使用して当該各検査グループ毎の前記第1の導体パターンおよび前記第2の導体パターンの間の絶縁状態を、当該第1の導体パターン同士を互いに同電位にすると共に当該第2の導体パターン同士を互いに同電位にした状態で当該各検査グループに対して同時に検査する第1の検査処理を前記接触態様を変更して複数回に亘って実行すると共に、異なる前記検査グループにグループ分けした前記各導体パターンのうちの互いに近接する一対の当該導体パターンのうちの一方を前記高電位にすると共に当該一対の導体パターンのうちの他方を前記低電位にした状態で当該一対の導体パターンの間の絶縁状態を検査する第2の検査処理を実行する。
請求項2記載の絶縁検査方法は、請求項1記載の絶縁検査方法において、前記少なくとも一部の導体パターンを前記N個の検査グループに等分して前記第1の検査処理および前記第2の検査処理を実行する。なお、本発明における「N個の検査グループに等分して」との処理には、「各検査グループ毎の導体パターンの数が互いに等しくなるようにグループ分けする」との処理だけでなく、「各検査グループ毎の導体パターンの数が互いにほぼ等しくなるように(僅かに相違するように)グループ分けする」との処理がこれに含まれる。この場合、「各検査グループ毎の導体パターンの数が互いにほぼ等しくなるようにグループ分けする」との処理には、例えば、本発明における「少なくとも一部の導体パターン」の数を検査グループの数で割り切れないときに、各検査グループのうちのいずれかの検査グループにグループ分けした導体パターンの数が他の検査グループにグループ分けした導体パターンの数よりも僅かに多い、または、僅かに少ないとの状態となるようにグループ分けする処理だけでなく、本発明における「少なくとも一部の導体パターン」の数を検査グループの数で割り切れる場合であっても、各検査グループのうちのいずれかの検査グループにグループ分けした導体パターンの数が他の検査グループにグループ分けした導体パターンの数よりも僅かに多い、または、僅かに少ないとの状態となるようにグループ分けする処理がこれに含まれる。
請求項3記載の絶縁検査方法は、請求項1または2記載の絶縁検査方法において、前記第1の検査処理時において前記絶縁状態を不良と検査したときに、前記各検査グループ毎に前記第1の導体パターンおよび前記第2の導体パターンの間の絶縁状態を個別的に検査する第3の検査処理を実行する。
請求項4記載の絶縁検査装置は、検査対象基板に形成された複数の導体パターンに一対の検査用プローブを接触させるプローブ移動機構と、前記一対の検査用プローブを介して当該各導体パターンに検査用電圧を供給する電圧供給部と、前記検査用電圧を供給させた状態において前記各導体パターンのうちの前記電圧供給部における高電位を出力する高電位出力部に接続された前記検査用プローブが接触している第1の導体パターンと当該各導体パターンのうちの当該電圧供給部における低電位を出力する低電位出力部に接続された前記検査用プローブが接触している第2の導体パターンとの間の電気的パラメータを測定して当該測定した電気的パラメータに基づいて当該第1の導体パターンおよび当該第2の導体パターンの間の絶縁状態を検査する検査処理を実行する検査部とを備え、当該検査部が前記プローブ移動機構を制御して前記各導体パターンに対する前記一対の検査用プローブの接触態様を変更させると共に前記電圧供給部を制御して前記検査用電圧を供給させて複数回の前記検査処理を実行することによって前記各導体パターンの間の絶縁状態をそれぞれ検査する絶縁検査装置であって、前記検査部は、前記複数回の検査処理として、前記各導体パターンのうちの少なくとも一部の導体パターンをグループ分けしたN個(Nは、2以上の自然数)の検査グループ毎の前記第1の導体パターンおよび前記第2の導体パターンの間の絶縁状態を、N組の前記検査用プローブを使用して当該第1の導体パターン同士を互いに同電位にすると共に当該第2の導体パターン同士を互いに同電位にした状態で当該各検査グループに対して同時に検査する第1の検査処理を前記接触態様を変更させて複数回に亘って実行すると共に、異なる前記検査グループにグループ分けされた前記各導体パターンのうちの互いに近接する一対の当該導体パターンのうちの一方を前記高電位にすると共に当該一対の導体パターンのうちの他方を前記低電位にした状態で当該一対の導体パターンの間の絶縁状態を検査する第2の検査処理を実行する。
請求項1記載の絶縁検査方法および請求項4記載の絶縁検査装置によれば、検査対象基板に形成された複数の導体パターンのうちの少なくとも一部の導体パターンをN個の検査グループにグループ分けすると共にN組の検査用プローブを使用して各検査グループ毎の第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態を、第1の導体パターン同士を互いに同電位にすると共に第2の導体パターン同士を互いに同電位にした状態で各検査グループに対して同時に検査する第1の検査処理を各導体パターンに対する一対の検査用プローブの接触態様を変更して複数回に亘って実行すると共に、異なる検査グループにグループ分けした各導体パターンのうちの互いに近接する一対の導体パターンのうちの一方を高電位にすると共に一対の導体パターンのうちの他方を低電位にした状態で一対の導体パターンの間の絶縁状態を検査する第2の検査処理を実行することにより、第1の検査処理時に各検査グループ内の第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態をすべての検査グループに対して同時に検査する分だけ、1枚の検査対象基板を検査するのに要する検査処理の回数を十分に低減することができる。したがって、この絶縁検査方法および絶縁検査装置によれば、すべての導体パターンの相互間における絶縁状態の良否を検査しつつ検査対象基板の絶縁検査に要する時間を十分に短縮することができる。
また、請求項2記載の絶縁検査方法によれば、複数の導体パターンのうちの少なくとも一部をN個の検査グループに等分して第1の検査処理および第2の検査処理を実行することにより、各検査グループに属する導体パターンの数が相違するようにグループ分けした場合と比較して、1枚の検査対象基板を検査するのに要する検査処理の回数を最も低減することができる結果、検査対象基板の絶縁検査に要する時間を最も短縮することができる。
また、請求項3記載の絶縁検査方法によれば、第1の検査処理時において絶縁状態を不良と検査したときに、各検査グループ毎に第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態を個別的に検査する第3の検査処理を実行することにより、検査対象基板の絶縁検査に要する時間を十分に短縮しつつ、絶縁不良の生じている導体パターンを確実に特定することができる。
以下、本発明に係る絶縁検査方法および絶縁検査装置の最良の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、絶縁検査装置1の構成について、図面を参照して説明する。
図1に示す絶縁検査装置1は、本発明に係る絶縁検査装置の一例であって、本発明に係る絶縁検査方法に従って図3に示す回路基板100等の各種回路基板の絶縁状態を検査可能に構成されている。この場合、回路基板100は、本発明における検査対象基板に相当し、前述したように、一例として、導体パターンP1〜P40(以下、区別しないときには「導体パターンP」ともいう)が形成されている。なお、同図では、本発明についての理解を容易とするために、回路基板100の一方の面側だけを図示すると共に、隣り合う各導体パターンP,Pの間隔を等間隔で図示している。一方、図1に示すように、絶縁検査装置1は、プローブ機構2、接続切替部3、電圧供給部4、測定部5、操作部6、表示部7、制御部8および記憶部9を備えている。
プローブ機構2は、移動機構11H1〜11H4,11L1〜11L4(以下、区別しないときには「移動機構11」ともいう)と、検査用プローブ12H1〜12H4,12L1〜12L4(本発明における「N組」が「4組」の例:以下、区別しないときには「検査用プローブ12」ともいう)とを備えている。各移動機構11は、制御部8からの制御信号S2に従って各検査用プローブ12を回路基板100における各導体パターンP(各検査ポイント)に対して接触させる。また、各検査用プローブ12は、一例としてピン状の伸縮型プローブで構成されている。この場合、この例では、検査用プローブ12H1〜12H4(以下、これらを総称して「検査用プローブ12H」ともいう)が本発明における「一方の検査用プローブ」に相当し、接続切替部3によって電圧供給部4における高電位(以下、「H電位」ともいう)を出力する高電位出力部4Hに接続されている。また、この例では、検査用プローブ12L1〜12L4(以下、これらを総称して「検査用プローブ12L」ともいう)が本発明における「他方の検査用プローブ」に相当し、電圧供給部4における低電位(一例として、接地電位:以下、「L電位」ともいう)を出力する低電位出力部4Lに接続されている。接続切替部3は、制御部8からの制御信号S1に従って、上記の各検査用プローブ12を電圧供給部4の高電位出力部4Hおよび低電位出力部4Lのいずれかに接続する。
電圧供給部4は、本発明における電圧供給部の一例であって、制御部8からの制御信号S3に従って図示しない定電圧源から上記の高電位出力部4H(H電位)および低電位出力部4L(L電位)の間に検査用電圧(直流定電圧)Vを印加することにより、上記の各検査用プローブ12を介して回路基板100における各導体パターンPに検査用電圧Vを供給する。測定部5は、電圧測定部5aおよび電流測定部5bを備えて、制御部8および接続切替部3と相俟って本発明における検査部を構成する。電圧測定部5aは、電圧供給部4からの検査用電圧Vの供給によって生じる各導体パターンP,P(検査用プローブ12Hが接続された導体パターンP、および検査用プローブ12Lが接続された導体パターンP)の間の電圧(電位差:本発明における電気的パラメータの一例)を検出して、その電圧値を示す測定データDvを制御部8に出力する。電流測定部5bは、電圧供給部4からの検査用電圧Vの供給によって上記の導体パターンP,P間を導通する電流を検出して、その電流値(本発明における電気的パラメータの他の一例)を示す測定データDiを制御部8に出力する。操作部6は、電源スイッチや検査開始スイッチ等の各種のスイッチを備えて構成されて、各スイッチの操作に対応する操作信号を出力する。表示部7は、制御部8の制御に従って検査結果等の各種の画像を表示する。
制御部8は、絶縁検査装置1を総括的に制御する。具体的には、制御部8は、操作部6から出力される操作信号に従って絶縁検査処理を実行することにより、回路基板100(導体パターンP,P間)の絶縁状態を検査する。より具体的には、制御部8は、後述するようにして、記憶部9に記憶されている検査手順データDtに従って接続切替部3に制御信号S1を出力することにより、高電位出力部4Hおよび低電位出力部4Lと各検査用プローブ12との接続を切り替えさせる。また、制御部8は、プローブ機構2の各移動機構11に制御信号S2を出力することによって各検査用プローブ12を回路基板100の各導体パターンPにそれぞれ接触させると共に、電圧供給部4に制御信号S3を出力することによって各検査用プローブ12を介して回路基板100(導体パターンP)に検査用電圧Vを供給させる。さらに、制御部8は、測定部5を制御して測定処理を実行させる。また、制御部8は、電圧測定部5aから出力される測定データDvおよび電流測定部5bから出力される測定データDiに基づいて導体パターンP,Pの間の抵抗値を演算すると共に、その演算結果と記憶部9に記憶されている検査用基準データDc(基準抵抗値)とを比較して回路基板100の良否(各導体パターンP,Pの間の絶縁状態)を検査する。
記憶部9は、上記の検査手順データDtや検査用基準データDcなどを記憶する。この場合、この絶縁検査装置1では、上記の検査手順データDtは、図2に示すように、回路基板100上の導体パターンP1〜P40のすべて(「各導体パターンのうちの少なくとも一部」が「すべて」の例)を4つの検査グループG1〜G4(以下、区別しないときには「検査グループG」ともいう)にグループ分けして(導体パターンP1〜P40のすべてを4等分して:本発明における「N」が「4」の例)、各検査グループGに対して、本発明における第1の検査処理および第2の検査処理をこの順で実行するためのデータで構成されている。具体的には、検査手順データDtとしては、回路基板100に対する複数回の検査処理時に各導体パターンPをどのようにグループ分けして検査するかを特定可能なデータ(各導体パターンPがいずれの検査グループGに属するかを特定可能なデータ)と、検査用プローブ12H,12Lをいずれの導体パターンPに接触させる(各検査処理時に一対の導体パターンP,PをH電位およびL電位のいずれの電位と同電位とするか)を特定可能なデータとで構成されている。
なお、図2では、検査用プローブ12Hを「H」として図示すると共に、検査用プローブ12Lを「L」として図示している。この場合、この絶縁検査装置1では、後述するようにして、本発明における第1の検査処理時において、出願人が開示している回路基板検査装置において実施していた検査方法(総当たりスキャン検査)を各検査グループG毎に実行して各検査グループG内の各導体パターンP間の絶縁状態を検査する。したがって、各導体パターンP1〜P40のグループ分けに際しては、回路基板100上で近接する導体パターンP,P同士が同一の検査グループGに属するようにグループ分けするのが好ましい。このようなグループ分けの方法を採用することにより、回路基板100上で近接していることによって絶縁不良が生じ易い導体パターンP,Pについて、本発明における第1の検査処理時に、その絶縁不良を確実に検出することができる。
次に、絶縁検査装置1を用いて回路基板100の絶縁状態を検査する絶縁検査方法およびその際の絶縁検査装置1の動作について、図面を参照して説明する。
まず、検査対象の回路基板100を図外の基板保持部に保持させた後に、操作部6を操作して検査開始を指示する。この際には、制御部8が、操作部6から出力された操作信号に従って、絶縁検査処理を開始する。この絶縁検査処理では、制御部8は、まず、接続切替部3に制御信号S1を出力することにより、各検査用プローブ12Hを電圧供給部4の高電位出力部4H(H電位)に共通的に接続させると共に、各検査用プローブ12Lを電圧供給部4の低電位出力部4L(L電位)に共通的に接続させる。この場合、この絶縁検査装置1では、各検査用プローブ12H,12Lを電圧供給部4の高電位出力部4Hおよび低電位出力部4Lに対して共通的に接続して1つの測定部5によって以下の測定処理を実行する構成を採用している。したがって、例えば、検査用プローブ12H1,12L1用の電圧供給部4および測定部5と、検査用プローブ12H2,12L2用の電圧供給部4および測定部5と、検査用プローブ12H3,12L3用の電圧供給部4および測定部5と、検査用プローブ12H4,12L4用の電圧供給部4および測定部5とをそれぞれ用意して各検査グループG毎の導体パターンP,P間の絶縁検査を並行して実行する構成と比較して、絶縁検査装置1の製造コストを十分に低減することが可能となっている。
次いで、制御部8は、記憶部9に記憶されている検査手順データDtに従い、図2に示すように、回路基板100に対する第1回の検査処理として、移動機構11H1,11L1を制御して検査グループG1にグループ分けされている導体パターンP1,P2に検査用プローブ12H1,12L1を接触させ、移動機構11H2,11L2を制御して検査グループG2にグループ分けされている導体パターンP11,P12に検査用プローブ12H2,12L2を接触させ、移動機構11H3,11L3を制御して検査グループG3にグループ分けされている導体パターンP21,P22に検査用プローブ12H3,12L3を接触させ、移動機構11H4,11L4を制御して検査グループG4にグループ分けされている導体パターンP31,P32に検査用プローブ12H4,12L4を接触させる。
続いて、制御部8は、各検査グループG毎の検査用プローブ12Hを接触させた導体パターンP(本発明における第1の導体パターン)と検査用プローブ12Lを接触させた導体パターンP(本発明における第2の導体パターン)との間の絶縁状態をすべての検査グループGに対して同時に検査する検査処理(本発明における第1の検査処理)を実行する。具体的には、制御部8は、電圧供給部4に制御信号S3を出力することによって検査用電圧Vの供給を開始させる。この際に、測定部5では、電圧測定部5aが、上記の第1の導体パターンと第2の導体パターンとの間の電位差を測定して測定データDvを出力すると共に、電流測定部5bが、上記の第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間を導通する電流の電流値を測定して測定データDiを出力する。
また、制御部8は、測定部5から出力された測定データDv,Diに基づいて、上記の第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の抵抗値(絶縁抵抗値)を演算する。さらに、制御部8は、電圧供給部4に制御信号S3を出力して検査用電圧Vの供給を停止させると共に、演算した絶縁抵抗値と、記憶部9に記憶されている検査用基準データDc(基準抵抗値)とを比較して、第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態を各検査グループGに対して同時に検査する。この際に、演算した絶縁抵抗値が基準抵抗値以上のときには、制御部8は、第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態が良好と判定して、その判定結果を記憶部9に記憶させる。一方、演算した絶縁抵抗値が基準抵抗値に満たないときには、制御部8は、第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間に絶縁不良が生じていると判定して、その判定結果を記憶部9に記憶させる。これにより、回路基板100に対する第1回の検査処理が完了する。
続いて、制御部8は、回路基板100に対する第2回の検査処理として、移動機構11H1〜11H4を制御して検査用プローブ12H1〜12H4を導体パターンP1,P11,P21,P31に接触させた状態を維持させると共に、移動機構11L1〜11L4を制御して検査用プローブ12L1〜12L4を導体パターンP3,P13,P23,P33にそれぞれ接触させる。次いで、制御部8は、電圧供給部4を制御して検査用電圧Vの供給を開始させ、これに応じて、測定部5が上記したように測定データDv,Diを出力する。また、制御部8は、測定部5から出力された測定データDv,Diに基づいて、上記の第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の抵抗値(絶縁抵抗値)を演算する。また、制御部8は、演算結果と検査用基準データDcとを比較して、第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態を各検査グループGに対して同時に検査して検査結果(判定結果)を記憶部9に記憶させる。これにより、回路基板100に対する第2回の検査処理が完了する。
次いで、制御部8は、回路基板100に対する第3回〜第9回までの各検査処理として、移動機構11H1〜11H4を制御して検査用プローブ12H1〜12H4を導体パターンP1,P11,P21,P31に接触させた状態を維持させると共に、移動機構11L1〜11L4を制御して検査用プローブ12L1〜12L4を接触させる導体パターンPを導体パターンP4,P14,P24,P34から導体パターンP10,P20,P30,P40に向かってそれぞれ1つずつ順に変更させる。また、制御部8は、上記の第1回および第2回の両検査処理時と同様にして、第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態を各検査グループGに対して同時に検査して検査結果(判定結果)を記憶部9に記憶させる。さらに、制御部8は、回路基板100に対する第10回〜第17回までの各検査処理時には、移動機構11H1〜11H4を制御して検査用プローブ12H1〜12H4を導体パターンP2,P12,P22,P32に接触させてその状態を維持させると共に、移動機構11L1〜11L4を制御して検査用プローブ12L1〜12L4を接触させる導体パターンPを導体パターンP3,P13,P23,P33から導体パターンP10,P20,P30,P40に向かってそれぞれ1つずつ順に変更させ、その都度、第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態を各検査グループGに対して同時に検査して検査結果(判定結果)を記憶部9に記憶させる。
この後、制御部8は、回路基板100に対する第17回〜第45回までの各検査処理として、各検査用プローブ12H,12Lを接触させる導体パターンPを検査手順データDtに従って変更させて(各導体パターンPに対する検査用プローブ12H,12Lの接触態様を変更させて)、その都度、第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態を各検査グループGに対して同時に検査して検査結果(判定結果)を記憶部9に記憶させる。これにより、回路基板100に対する45回の第1の検査処理が完了し、第45回の第1の検査処理の完了時点において、各検査グループG内の導体パターンP,Pの間に絶縁不良が生じているか否かの検査が完了する。この場合、1枚の検査対象基板に対する第1の検査処理の処理回数(検査回数)Cは、各検査グループGにグループ分けされている導体パターンPの数を「M」としたときに、「C=M(M−1)/2」との式によって表される。したがって、回路基板100に形成されている導体パターンP1〜P40を検査グループG1〜G4の4つに等分した「M=10」のこの例では、各検査グループG毎のすべての導体パターンPの絶縁状態を検査するためには、上記したように、検査回数C=10(10−1)/2=45回の検査(第1の検査処理)が必要となっている。
次いで、制御部8は、回路基板100に対する第2の検査処理を複数回に亘って実行する。具体的には、制御部8は、第2の検査処理として、異なる検査グループGにグループ分けされている各導体パターンPのうちの互いに近接する一対の導体パターンP,Pの間の絶縁状態をそれぞれ検査する。この場合、この絶縁検査装置1では、本発明における第2の検査処理時において、一例として、検査グループG1,G2の間において近接している導体パターンP,P、検査グループG3,G4の間において近接している導体パターンP,P、検査グループG1,G3の間において近接している導体パターンP,P、検査グループG2,G4の間において近接している導体パターンP,P、検査グループG1,G4の間において近接している導体パターンP,P、および検査グループG2,G3の間において近接している導体パターンP,Pの優先順位でその絶縁状態を検査すると共に、優先順位の高い導体パターンP,P間の絶縁状態を検査する際にその導体パターンP,P間の絶縁状態の検査には使用しない検査用プローブ12が存在するときに、その検査用プローブ12を使用して絶縁状態を検査可能な優先順位の低い導体パターンP,Pについて並行して検査処理を実行する。
具体的には、図3に示すように、回路基板100では、例えば、検査グループG1にグループ分けされている導体パターンP2と検査グループG2にグループ分けされている導体パターンP11とが互いに近接すると共に、検査グループG3にグループ分けされている導体パターンP21と検査グループG4にグループ分けされている導体パターンP38とが互いに近接した状態となっている。また、この回路基板100では、検査グループG2にグループ分けされている導体パターンP14と検査グループG4にグループ分けされている導体パターンP31とが互いに近接した状態となっている。したがって、制御部8は、検査手順データDtに従い、移動機構11H1,11H2,11H4を制御して検査用プローブ12H1,12H2,12H4を導体パターンP2,P14,P38(本発明における第1の導体パターン)にそれぞれ接触させると共に、移動機構11L2〜11L4を制御して検査用プローブ12L2〜12L4を導体パターンP11,P21,P31(本発明における第2の導体パターン)にそれぞれ接触させる。次いで、制御部8は、電圧供給部4を制御して検査用電圧Vの供給を開始させ、これに応じて、測定部5が上記したように測定データDv,Diを出力する。また、制御部8は、測定部5から出力された測定データDv,Diに基づいて、上記の第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の抵抗値(絶縁抵抗値)を演算する。さらに、制御部8は、演算結果と検査用基準データDcとを比較して、上記の近接している第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態を同時に検査して検査結果(判定結果)を記憶部9に記憶させる。これにより、回路基板100に対する第46回の検査処理が完了する。
また、この回路基板100では、検査グループG1にグループ分けされている導体パターンP2と検査グループG2にグループ分けされている導体パターンP12とが互いに近接し、検査グループG3にグループ分けされている導体パターンP21と検査グループG4にグループ分けされている導体パターンP40とが互いに近接した状態となっている。また、この回路基板100では、検査グループG2にグループ分けされている導体パターンP14と検査グループG4にグループ分けされている導体パターンP32とが互いに近接した状態となっている。したがって、制御部8は、検査手順データDtに従い、移動機構11H1,11H2,11H4を制御して検査用プローブ12H1,12H2,12H4を導体パターンP2,P14,P40(本発明における第1の導体パターン)にそれぞれ接触させると共に、移動機構11L2〜11L4を制御して検査用プローブ12L2〜12L4を導体パターンP12,P21,P32(本発明における第2の導体パターン)にそれぞれ接触させ、上記の第46回の検査処理時と同様にして、上記の近接している第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態を同時に検査して検査結果(判定結果)を記憶部9に記憶させる。これにより、回路基板100に対する第47回の検査処理が完了する。
この後、制御部8は、第48回から第57回の検査処理として、近接している第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態をそれぞれ検査して検査結果(判定結果)を記憶部9に記憶させる。これにより、回路基板100に対する12回の第2の検査処理が完了する。この場合、検査対象の回路基板100においては、いずれかの検査グループGにグループ分けされているいずれかの導体パターンPが、その他のすべての検査グループGにグループ分けされているすべての導体パターンPと近接した状態となることはない。したがって、1枚の回路基板100に対して実行する第2の検査処理の処理回数(検査回数)は、各導体パターンPの形成状態や、各導体パターンPをどのようにグループ分けするかによって相違するものの、比較的少数回(上記の例では、12回)となる。なお、図3に示す回路基板100を検査対象とするこの例では、上記の45回の第1の検査処理と、上記の12回の第2の検査書体が完了した時点において、回路基板100上のすべての導体パターンP,Pの間に絶縁不良が生じているか否かの検査が完了する。したがって、合計57回の検査処理のすべてにおいて、絶縁状態が良好であったときには、制御部8は、その回路基板100を良品の回路基板100と判定して、一連の検査処理を終了する。
この場合、出願人が開示している回路基板検査装置による検査方法(前述した非特許文献において「総当たりスキャン検査」として開示されている検査方法)では、前述したように、回路基板100の良否を検査するのに780回の検査処理が必要となっている。これに対して、この絶縁検査装置1による絶縁検査方法では、良品の回路基板100については、上記したように、57回の検査処理によって良品であると検査される。一方、この絶縁検査装置1では、上記の45回の第1の検査処理時のいずれかにおいて絶縁状態を不良と検査したときには、各検査グループG毎に上記の第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態を個別的に検査する検査処理(本発明における第3の検査処理)を実行する。
具体的には、例えば第44回の検査処理時に絶縁不良が生じていると検査したときには、制御部8は、一例として、まず、上記の検査グループG1に対する第3の検査処理を実行する。より具体的には、制御部8は、移動機構11H1,11L1を制御して検査用プローブ12H1,12L1を導体パターンP8(本発明における第1の導体パターン)および導体パターンP10(本発明における第2の導体パターン)にそれぞれ接触させた状態において、上記の第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態を検査する。この際に、絶縁状態が良好と検査したときには、制御部8は、検査グループG2に対する第3の検査処理を実行する。具体的には、移動機構11H2,11L2を制御して検査用プローブ12H2,12L2を導体パターンP18(本発明における第1の導体パターン)および導体パターンP20(本発明における第2の導体パターン)にそれぞれ接触させた状態において、上記の第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態を検査する。
この際に、絶縁不良が生じていると検査したときには、制御部8は、導体パターンP18,P20の間に絶縁不良が生じているとの検査結果(判定結果)を記憶部9に記憶させた後に、検査グループG3,G4に対する第3の検査処理をそれぞれ実行し、導体パターンP28,P30の間の絶縁状態、および導体パターンP38,P40の間の絶縁状態をそれぞれ検査して検査結果(判定結果:一例として、良好との検査結果)を記憶部9に記憶させる。この後、制御部8は、導体パターンP18,P20の間に絶縁不良が生じた不良の回路基板100として、この回路基板100についての一連の検査処理を終了する。なお、この例では、回路基板100についての第3の検査処理を4回に亘って実行しているため、回路基板100のいずれの導体パターンP,Pの間に不良が生じているかを特定するのに要した検査回数が61回となっている。
このように、この絶縁検査装置1、および絶縁検査装置1による絶縁検査方法によれば、回路基板100に形成された各導体パターンPのうちの少なくとも一部(この例では、導体パターンP1〜P40のすべて)をN個(この例では、N=4個)の検査グループG1〜G4にグループ分けすると共にN組(この例では、N=4組)の検査用プローブ12H,12Lを使用して各検査グループG毎の本発明における第1の導体パターン(検査用プローブ12Hが接触している導体パターンP)および本発明における第2の導体パターン(検査用プローブ12Lが接触している導体パターンP)の間の絶縁状態を、第1の導体パターン同士を互いに同電位(この例では、H電位)にすると共に第2の導体パターン同士を互いに同電位(この例では、L電位)にした状態で各検査グループに対して同時に検査する検査処理(第1の検査処理)を各導体パターンPに対する各検査用プローブ12H,12Lの接触態様を変更して複数回に亘って実行すると共に、異なる検査グループGにグループ分けした各導体パターンPのうちの互いに近接する一対の導体パターンPのうちの一方(例えば、導体パターンP2)をH電位にすると共に一対の導体パターンPのうちの他方(例えば、導体パターンP11)をL電位にした状態で一対の導体パターンP,Pの間の絶縁状態を検査する検査処理(第2の検査処理)を実行することにより、第1の検査処理時に各検査グループG内の第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態をすべての検査グループGに対して同時に検査する分だけ、1枚の回路基板100を検査するのに要する検査処理の回数を十分に低減することができる。したがって、この絶縁検査装置1、および絶縁検査装置1による絶縁検査方法によれば、すべての導体パターンP1〜P40の相互間における絶縁状態の良否を検査しつつ回路基板100の絶縁検査に要する時間を十分に短縮することができる。
また、この絶縁検査装置1、および絶縁検査装置1による絶縁検査方法によれば、回路基板100に形成された導体パターンP1〜P40のうちの少なくとも一部(この例では、導体パターンP1〜P40のすべて)をN個(この例では、4個)の検査グループG1〜G4に等分して本発明における第1の検査処理および第2の検査処理を実行することにより、各検査グループGに属する導体パターンPの数が相違するようにグループ分けした場合と比較して、1枚の回路基板100を検査するのに要する検査処理の回数を最も低減することができる結果、回路基板100の絶縁検査に要する時間を最も短縮することができる。
さらに、この絶縁検査装置1、および絶縁検査装置1による絶縁検査方法によれば、本発明における第1の検査処理時において絶縁状態を不良と検査したときに、各検査グループG毎に本発明における第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態を個別的に検査する検査処理(第3の検査処理)を実行することにより、回路基板100の絶縁検査に要する時間を十分に短縮しつつ、絶縁不良の生じている導体パターンP,Pを確実に特定することができる。
なお、本発明は、上記の構成に限定されない。例えば、回路基板100上の導体パターンP1〜P40のすべてについて検査グループG1〜G4のいずれかに属するようにグループ分けして本発明における第1の検査処理および第2の検査処理を実行する例について説明したが、導体パターンP1〜P40のうちの一部(例えば、導体パターンP1〜P30)だけをグループ分けして本発明における第1の検査処理および第2の検査処理を実行すると共に、導体パターンP1〜P40のうちの他の一部(この例では、導体パターンP31〜P40)については、導体パターンP1〜P30とは別個に絶縁状態をそれぞれ検査する方法および構成を採用することができる。このように、すべての導体パターンPのうちの少なくとも一部について本発明に係る絶縁検査方法に従ってグループ分けして検査することにより、1枚の回路基板100に要する検査処理回数を十分に低減して、検査処理に要する時間を十分に短縮することができる。また、回路基板100上の導体パターンP1〜P40について4等分して本発明における第1の検査処理および第2の検査処理を実行する例について説明したが、各導体パターンPをグループ分けする数(本発明における「N」)は「4」に限定されず、「2」、「3」または「5以上の数」に規定することができる。
さらに、各導体パターンPをグループ分けする際に、各導体パターンPを等分割せずに、各検査グループGに属する導体パターンPの数を相違させるようにグループ分けすることもできる。この場合、前述したように、絶縁検査装置1による絶縁検査方法では、導体パターンP1〜P40を4等分したことで、各検査グループG1〜G4にグループ分けされた導体パターンPの数が互いに等しい数(この例では、「10」)となっている。これに対して、一例として、導体パターンP1〜P8を検査グループG1とし、導体パターンP9〜P20を検査グループG2とし、導体パターンP21〜P28を検査グループG3とし、導体パターンP29〜P40を検査グループG4としてグループ分けした場合(各検査グループGにグループ分けする導体パターンPの数を相違させたとき)には、検査グループG1,G3に対する上記の第1の検査処理の回数が検査グループG2,G4に対する上記の第1の検査処理の回数よりも多数となることに起因して、1枚の回路基板100を検査するのに必要な検査処理の回数が等分割した場合よりも多数となる。したがって、各導体パターンPをグループ分けする場合には、各検査グループGに属する導体パターンPの数の差が大きくならないようにグループ分けするのが好ましく、検査処理の時間短縮のためには、各検査グループGに属する導体パターンPの数が同数となる(各導体パターンPを等分する)ようにグループ分けするのが最も好ましい。
また、本発明における第1の検査処理、第2の検査処理および第3の検査処理をこの順で実行する例について説明したが、本発明における絶縁検査方法および絶縁検査装置の構成はこれに限定されない。具体的には、本発明における第1の検査処理および第2の検査処理については、第2の検査処理を実行した後に第1の検査処理を実行する方法および構成を採用することができる。また、本発明における第1の検査処理および第2の検査処理のいずれかにおいて絶縁状態を不良と検査したときに、本発明における第3の検査処理を実行することなく、例えば第1の検査処理および第2の検査処理を完了した時点において、検査対象基板を不良として一連の検査処理を終了する方法および構成や、不良と検査した時点において、他のすべての検査処理を実行することなく、検査対象基板を不良として一連の検査処理を終了する方法および構成を採用することができる。このような方法および構成を採用することにより、不良の検査対象基板についての検査時間を一層短縮することができる。
絶縁検査装置1の構成を示すブロック図である。 絶縁検査装置1による回路基板100の絶縁検査方法について説明するための説明図である。 回路基板100の平面図である。 回路基板100を検査対象とする従来の絶縁検査方法について説明するための説明図である。
符号の説明
1 絶縁検査装置
2 プローブ機構
3 接続切替部
4 電圧供給部
4H 高電位出力部
4L 低電位出力部
5 測定部
8 制御部
11H1〜11H4,11L1〜11L4 移動機構
12H1〜12H4,12L1〜12L4 検査用プローブ
100 回路基板
Dt 検査手順データ
G1〜G4 検査グループ
P1〜P40 導体パターン
S1〜S3 制御信号
V 検査用電圧

Claims (4)

  1. 検査対象基板に形成された複数の導体パターンに一対の検査用プローブを接触させると共に、当該一対の検査用プローブのうちの一方を電圧供給部における高電位を出力する高電位出力部に接続し、かつ、当該一対の検査用プローブのうちの他方を電圧供給部における低電位を出力する低電位出力部に接続した状態において、当該一対の検査用プローブを介して前記電圧供給部から検査用電圧を供給して前記各導体パターンのうちの前記一方の検査用プローブを接触させた第1の導体パターンと当該各導体パターンのうちの前記他方の検査用プローブを接触させた第2の導体パターンとの間の電気的パラメータを測定し、当該測定した電気的パラメータに基づいて当該第1の導体パターンおよび当該第2の導体パターンの間の絶縁状態を検査する検査処理を前記各導体パターンに対する前記一対の検査用プローブの接触態様を変更して複数回に亘って実行することによって当該各導体パターンの間の絶縁状態をそれぞれ検査する絶縁検査方法であって、
    前記各導体パターンのうちの少なくとも一部の導体パターンをN個(Nは、2以上の自然数)の検査グループにグループ分けすると共に、前記複数回の検査処理として、N組の前記検査用プローブを使用して当該各検査グループ毎の前記第1の導体パターンおよび前記第2の導体パターンの間の絶縁状態を、当該第1の導体パターン同士を互いに同電位にすると共に当該第2の導体パターン同士を互いに同電位にした状態で当該各検査グループに対して同時に検査する第1の検査処理を前記接触態様を変更して複数回に亘って実行すると共に、異なる前記検査グループにグループ分けした前記各導体パターンのうちの互いに近接する一対の当該導体パターンのうちの一方を前記高電位にすると共に当該一対の導体パターンのうちの他方を前記低電位にした状態で当該一対の導体パターンの間の絶縁状態を検査する第2の検査処理を実行する絶縁検査方法。
  2. 前記少なくとも一部の導体パターンを前記N個の検査グループに等分して前記第1の検査処理および前記第2の検査処理を実行する請求項1記載の絶縁検査方法。
  3. 前記第1の検査処理時において前記絶縁状態を不良と検査したときに、前記各検査グループ毎に前記第1の導体パターンおよび前記第2の導体パターンの間の絶縁状態を個別的に検査する第3の検査処理を実行する請求項1または2記載の絶縁検査方法。
  4. 検査対象基板に形成された複数の導体パターンに一対の検査用プローブを接触させるプローブ移動機構と、前記一対の検査用プローブを介して当該各導体パターンに検査用電圧を供給する電圧供給部と、前記検査用電圧を供給させた状態において前記各導体パターンのうちの前記電圧供給部における高電位を出力する高電位出力部に接続された前記検査用プローブが接触している第1の導体パターンと当該各導体パターンのうちの当該電圧供給部における低電位を出力する低電位出力部に接続された前記検査用プローブが接触している第2の導体パターンとの間の電気的パラメータを測定して当該測定した電気的パラメータに基づいて当該第1の導体パターンおよび当該第2の導体パターンの間の絶縁状態を検査する検査処理を実行する検査部とを備え、当該検査部が前記プローブ移動機構を制御して前記各導体パターンに対する前記一対の検査用プローブの接触態様を変更させると共に前記電圧供給部を制御して前記検査用電圧を供給させて複数回の前記検査処理を実行することによって前記各導体パターンの間の絶縁状態をそれぞれ検査する絶縁検査装置であって、
    前記検査部は、前記複数回の検査処理として、前記各導体パターンのうちの少なくとも一部の導体パターンをグループ分けしたN個(Nは、2以上の自然数)の検査グループ毎の前記第1の導体パターンおよび前記第2の導体パターンの間の絶縁状態を、N組の前記検査用プローブを使用して当該第1の導体パターン同士を互いに同電位にすると共に当該第2の導体パターン同士を互いに同電位にした状態で当該各検査グループに対して同時に検査する第1の検査処理を前記接触態様を変更させて複数回に亘って実行すると共に、異なる前記検査グループにグループ分けされた前記各導体パターンのうちの互いに近接する一対の当該導体パターンのうちの一方を前記高電位にすると共に当該一対の導体パターンのうちの他方を前記低電位にした状態で当該一対の導体パターンの間の絶縁状態を検査する第2の検査処理を実行する絶縁検査装置。
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