JP5215149B2 - 絶縁検査方法および絶縁検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、検査対象基板に形成された各導体パターンの間の絶縁状態を検査する絶縁検査方法および絶縁検査装置に関するものである。
この種の絶縁検査方法に従って検査処理を実行する絶縁検査装置として、特開2000−193702号公報に開示された絶縁検査装置が知られている。この場合、上記公開公報において従来の技術として開示されている絶縁検査方法、および上記公開公報に開示された発明の絶縁検査方法では、回路基板に形成されている導体パターン(検査対象の配線パターン)の個数をM個としたときに、第1番目から第M番目までのM本の検査用プローブ(ヘッドピン)を各導体パターンに接触させた状態において各導体パターン間の絶縁状態を検査する。具体的には、一例として、図4に示す回路基板100を検査対象として検査する際には、まず、導体パターンP1〜P40に対して第1〜40番目の40本の検査用プローブをそれぞれ接触させる。
この場合、上記公開公報において従来の技術として開示されている絶縁検査方法では、図5に示すように、第1回の検査として、第1番目の検査用プローブ(導体パターンP1に接触させる検査用プローブ)をH電位(正極)に接続すると共に第2〜40番目の検査用プローブ(導体パターンP2〜P40に接触させる検査用プローブ)を共通的にL電位(負極)に接続して、H電位に接続した検査用プローブを接触させた導体パターンと、L電位に接続した各検査用プローブを接触させた各導体パターンとの間の電気的信号のレベルに基づいて絶縁状態を検査する。この際には、導体パターンP1と、導体パターンP2〜P40との間の絶縁状態が検査される。次いで、絶縁状態が良好と検査したときには、第2回の検査として、第2番目の検査用プローブをH電位に接続すると共に第3〜40番目の検査用プローブを共通的にL電位に接続して絶縁状態を検査する。この際には、導体パターンP2と、導体パターンP3〜P40との間の絶縁状態が検査される。続いて、絶縁状態が良好と検査したときには、第3回以降の検査として、H電位に接続する検査用プローブの番号を3番目から第39番目に向けて1つずつ順に変更すると共に、H電位に接続した検査用プローブに対して第40番目側に位置するすべての検査用プローブを共通的にL電位に接続して、絶縁状態をそれぞれ検査する。
この後、第39番目の検査用プローブをH電位に接続し、かつ第40番目の検査用プローブをL電位に接続した状態における絶縁状態の検査を終了したとき(導体パターンP39,P40の間の絶縁状態の検査を終了したとき)に、この回路基板100についての絶縁検査処理を終了する。この場合、上記公開公報において従来の技術として開示されている絶縁検査方法では、M個の導体パターンがすべて良品であると検査するのに必要な(回路基板が良品であると検査するのに必要な)検査回数Cは、導体パターンの個数M(検査用プローブの個数M)から「1」を差し引いた数、すなわち、「C=M−1」との式によって表される。したがって、「M=40」の上記の回路基板100における導体パターンP1〜P40のすべての絶縁状態を検査するためには、検査回数C=39回の検査が必要となっている。
これに対して、上記公開公報に開示された発明の絶縁検査方法では、図6に示すように、第1回の検査として、第1番目および第2番目の検査用プローブ(導体パターンP1,P2に接触させる検査用プローブ)を共通的にH電位(正極)に接続すると共に第3〜40番目の検査用プローブ(導体パターンP3〜P40に接触させる検査用プローブ)を共通的にL電位(負極)に接続して、H電位に接続した両検査用プローブを接触させた両導体パターンと、L電位に接続した各検査用プローブを接触させた各導体パターンとの間の電気的信号のレベルに基づいて絶縁状態を検査する。この際には、導体パターンP1,P2と導体パターンP3〜P40との間の絶縁状態が検査される。次いで、絶縁状態が良好と検査したときには、第2回の検査として、第2〜4番目の検査用プローブを共通的にH電位に接続すると共に第1番目および第5〜40番目の検査用プローブを共通的にL電位に接続して絶縁状態を検査する。この際には、導体パターンP2〜P4と導体パターンP1,P5〜P40との間の絶縁状態が検査される。続いて、絶縁状態が良好と検査したときには、第3回以降の検査として、H電位に接続する検査用プローブの番号を第40番目に向けて2個分だけ順に変更すると共に、H電位に接続した検査用プローブに対して第1番目側に隣接する1個の検査用プローブ、およびH電位に接続した検査用プローブに対して第40番目側に位置するすべての検査用プローブをL電位に接続して絶縁状態を検査する。
この後、H電位に接続する検査用プローブの個数が3個未満になったとき(導体パターンP39と導体パターンP40との間の絶縁状態の検査を終了したとき)に、この回路基板100についての絶縁検査処理を終了する。この場合、上記公開方向に開示されている発明の絶縁検査方法(以下、この公開公報に開示されている発明の「絶縁検査装置」および「絶縁検査方法」を「従来の絶縁検査装置」および「従来の絶縁検査方法」ともいう)では、M個の導体パターンがすべて良品であると検査するのに必要な(回路基板が良品であると検査するのに必要な)検査回数Cは、導体パターンの個数M(検査用プローブの個数M)が偶数のときには「C=M/2+1」との式によって表され、導体パターンの個数Mが奇数のときには「C=(M−1)/2+1」との式によって表される。したがって、「M=40」の上記の回路基板100を検査する際には、検査回数C=21回の検査によって導体パターンP1〜P40のすべて絶縁状態を検査することが可能となっている。これにより、上記公開公報に従来の技術として開示されている絶縁検査装置と比較して、半分程度の検査回数で回路基板100の良否が検査される。
特開2000−193702号公報(第3−10頁、第3,11図)
ところが、従来の絶縁検査装置および従来の絶縁検査方法には、以下の問題点がある。すなわち、従来の絶縁検査装置による絶縁検査方法では、複数回の検査処理時にH電位に接続する検査用プローブの本数を複数本として、複数の導体パターンPについてその他の導体パターンPとの間の絶縁状態を一括して検査することにより、1枚の回路基板100の検査に要する検査処理の回数(検査回数C)を低減している。しかしながら、検査対象基板の1枚当りに要する検査時間の一層の短縮を図りたいとの要求がある一方で、従来の絶縁検査装置による絶縁検査方法では、上記したように「M/2+1」または「(M−1)/2+1」との検査回数よりも少数回の検査処理によってすべての導体パターンP間の絶縁状態を検査することができないため、従来の絶縁検査装置および従来の絶縁検査方法には、検査時間の一層の短縮が困難となっているという問題点がある。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、検査対象基板の絶縁検査に要する時間を短縮し得る絶縁検査方法および絶縁検査装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の絶縁検査方法は、検査対象基板に形成された相互に絶縁されているべき複数の導体パターンに複数の検査用プローブをそれぞれ接触させると共に当該各検査用プローブを介して電圧供給部から当該各導体パターンに検査用電圧を供給した状態において、当該各導体パターンのうちの当該電圧供給部における高電位を出力する高電位出力部に接続した前記検査用プローブを接触させた第1の導体パターンと当該各導体パターンのうちの当該電圧供給部における低電位を出力する低電位出力部に接続した前記検査用プローブを接触させた第2の導体パターンとの間の電気的パラメータを測定して、当該測定した電気的パラメータに基づいて当該第1の導体パターンおよび当該第2の導体パターンの間の絶縁状態を検査する検査処理を当該高電位出力部および当該低電位出力部と当該各検査用プローブとの接続態様を変更して複数回に亘って実行することによって当該各導体パターンの間の絶縁状態をそれぞれ検査する絶縁検査方法であって、前記各導体パターンのうちの少なくとも一部の導体パターンを複数の検査グループにグループ分けして、前記複数回の検査処理として、当該各検査グループ毎の前記第1の導体パターンおよび前記第2の導体パターンの間の絶縁状態を、当該第1の導体パターン同士を互いに同電位にすると共に当該第2の導体パターン同士を互いに同電位にした状態で当該各検査グループに対して同時に検査する第1の検査処理を前記接続態様を変更して複数回に亘って実行すると共に、当該各検査グループ内の前記各導体パターンを共通的に前記高電位および前記低電位のいずれかの電位にした状態で当該各検査グループの相互間の絶縁状態を検査する第2の検査処理を実行する。
請求項2記載の絶縁検査方法は、請求項1記載の絶縁検査方法において、前記少なくとも一部の導体パターンをN個(Nは、2以上の自然数)の前記検査グループに等分して前記第1の検査処理および前記第2の検査処理を実行する。なお、本発明における「N個の検査グループに等分して」との処理には、「各検査グループ毎の導体パターンの数が互いに等しくなるようにグループ分けする」との処理だけでなく、「各検査グループ毎の導体パターンの数が互いにほぼ等しくなるように(僅かに相違するように)グループ分けする」との処理がこれに含まれる。この場合、「各検査グループ毎の導体パターンの数が互いにほぼ等しくなるようにグループ分けする」との処理には、例えば、本発明における「少なくとも一部の導体パターン」の数を検査グループの数で割り切れないときに、各検査グループのうちのいずれかの検査グループにグループ分けした導体パターンの数が他の検査グループにグループ分けした導体パターンの数よりも僅かに多い、または、僅かに少ないとの状態となるようにグループ分けする処理だけでなく、本発明における「少なくとも一部の導体パターン」の数を検査グループの数で割り切れる場合であっても、各検査グループのうちのいずれかの検査グループにグループ分けした導体パターンの数が他の検査グループにグループ分けした導体パターンの数よりも僅かに多い、または、僅かに少ないとの状態となるようにグループ分けする処理がこれに含まれる。
請求項3記載の絶縁検査方法は、請求項1または2記載の絶縁検査方法において、前記第1の検査処理時において前記絶縁状態を不良と検査したときに、前記各検査グループ毎に前記第1の導体パターンおよび前記第2の導体パターンの間の絶縁状態を個別的に検査する第3の検査処理を実行する。
請求項4記載の絶縁検査装置は、検査対象基板に形成された相互に絶縁されているべき複数の導体パターンにそれぞれ接触させられた複数の検査用プローブを介して当該各導体パターンに検査用電圧を供給する電圧供給部と、当該電圧供給部における高電位を出力する高電位出力部および低電位を出力する低電位出力部と前記各検査用プローブとの接続を切り替える接続切替部と、前記検査用電圧を供給させた状態において前記各導体パターンのうちの前記高電位出力部に接続させた前記検査用プローブが接触している第1の導体パターンおよび当該導体パターンのうちの前記低電位出力部に接続させた前記検査用プローブが接触している第2の導体パターンの間の電気的パラメータを測定して当該測定した電気的パラメータに基づいて当該第1の導体パターンおよび当該第2の導体パターンの間の絶縁状態を検査する検査処理を実行する検査部とを備えて、当該検査部が前記接続切替部を制御して前記高電位出力部および前記低電位出力部と前記各検査用プローブとの接続態様を変更させると共に前記電圧供給部を制御して前記検査用電圧を供給させて複数回の前記検査処理を実行することによって前記各導体パターンの間の絶縁状態をそれぞれ検査する絶縁検査装置であって、前記検査部が、前記複数回の検査処理として、前記各導体パターンのうちの少なくとも一部の導体パターンをグループ分けした複数の検査グループ毎の前記第1の導体パターンおよび前記第2の導体パターンの間の絶縁状態を、当該第1の導体パターン同士が互いに同電位となり、かつ当該第2の導体パターン同士が互いに同電位となっている状態で当該各検査グループに対して同時に検査する第1の検査処理を前記接続態様を変更させて複数回に亘って実行すると共に、当該各検査グループ内の前記各導体パターンが共通的に前記高電位および前記低電位のいずれかの電位となっている状態で当該各検査グループの相互間の絶縁状態を検査する第2の検査処理を実行する。
請求項1記載の絶縁検査方法および請求項4記載の絶縁検査装置によれば、検査対象基板に形成された複数の導体パターンのうちの少なくとも一部の導体パターンを複数の検査グループにグループ分けして、各検査グループ毎の第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態を、第1の導体パターン同士を互いに同電位にすると共に第2の導体パターン同士を互いに同電位にした状態で各検査グループに対して同時に検査する第1の検査処理を接続態様を変更して複数回に亘って実行すると共に、各検査グループ内の各導体パターンを共通的に高電位および低電位のいずれかの電位にした状態で各検査グループの相互間の絶縁状態を検査する第2の検査処理を実行することにより、第1の検査処理時に各検査グループ内の第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態をすべての検査グループに対して同時に検査する分だけ、1枚の検査対象基板を検査するのに要する検査処理の回数を十分に低減することができる。したがって、この絶縁検査方法および絶縁検査装置によれば、すべての導体パターンの相互間における絶縁状態の良否を検査しつつ検査対象基板の絶縁検査に要する時間を十分に短縮することができる。
また、請求項2記載の絶縁検査方法によれば、複数の導体パターンのうちの少なくとも一部をN個の検査グループに等分して第1の検査処理および第2の検査処理を実行することにより、各検査グループに属する導体パターンの数が相違するようにグループ分けした場合と比較して、1枚の検査対象基板を検査するのに要する検査処理の回数を最も低減することができる結果、検査対象基板の絶縁検査に要する時間を最も短縮することができる。
また、請求項3記載の絶縁検査方法によれば、第1の検査処理時において絶縁状態を不良と検査したときに、各検査グループ毎に第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態を個別的に検査する第3の検査処理を実行することにより、検査対象基板の絶縁検査に要する時間を十分に短縮しつつ、絶縁不良の生じている導体パターンを確実に特定することができる。
以下、本発明に係る絶縁検査方法および絶縁検査装置の最良の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、絶縁検査装置1の構成について、図面を参照して説明する。
図1に示す絶縁検査装置1は、本発明に係る絶縁検査装置の一例であって、本発明に係る絶縁検査方法に従って治具型のプローブ装置を用いて図4に示す回路基板100等の各種回路基板の絶縁状態を検査可能に構成されている。この場合、回路基板100は、本発明における検査対象基板に相当し、前述したように、一例として、導体パターンP1〜P40(以下、区別しないときには「導体パターンP」ともいう)が形成されている。なお、同図では、本発明についての理解を容易とするために、回路基板100の一方の面側だけを図示すると共に、隣り合う各導体パターンP,Pの間隔を等間隔で図示している。
一方、図1に示すように、絶縁検査装置1は、プローブ機構2、接続切替部3、電圧供給部4、測定部5、操作部6、表示部7、制御部8および記憶部9を備えている。プローブ機構2は、回路基板100における各導体パターンP上に規定された各検査ポイントの位置に応じてプローブ保持部11に植設された複数の検査用プローブ12,12・・と、制御部8からの制御信号S2に従ってプローブ保持部11を移動させることによって各検査用プローブ12,12・・を回路基板100における各導体パターンP(各検査ポイント)に対して接触または離間させる移動機構13とを備えている。この場合、上記のプローブ保持部11および各検査用プローブ12によって治具型のプローブ装置が構成されている。接続切替部3は、本発明における接続切替部の一例であって、制御部8からの制御信号S1に従って、電圧供給部4における高電位(以下、「H電位」ともいう)を出力する高電位出力部4H、および電圧供給部4における低電位(一例として、接地電位:以下、「L電位」ともいう)を出力する低電位出力部4Lと、上記の各検査用プローブ12,12・・との接続を切り替える。
電圧供給部4は、本発明における電圧供給部の一例であって、制御部8からの制御信号S3に従って図示しない定電圧源から上記の高電位出力部4H(H電位)および低電位出力部4L(L電位)の間に検査用電圧Vを印加することにより、上記の各検査用プローブ12,12・・を介して回路基板100における各導体パターンPに検査用電圧(直流定電圧)Vを供給する。測定部5は、電圧測定部5aおよび電流測定部5bを備えて、制御部8と相俟って本発明における検査部を構成する。電圧測定部5aは、電圧供給部4からの検査用電圧Vの供給によって生じる各導体パターンP,P(高電位出力部4Hに接続された検査用プローブ12が接続された導体パターンP、および低電位出力部4Lに接続された検査用プローブ12が接続された導体パターンP)の間の電圧(電位差:本発明における電気的パラメータの一例)を検出して、その電圧値を示す測定データDvを制御部8に出力する。電流測定部5bは、電圧供給部4からの検査用電圧Vの供給によって上記の導体パターンP,P間を導通する電流を検出して、その電流値(本発明における電気的パラメータの他の一例)を示す測定データDiを制御部8に出力する。操作部6は、電源スイッチや検査開始スイッチ等の各種のスイッチを備えて構成されて、各スイッチの操作に対応する操作信号を出力する。表示部7は、制御部8の制御に従って検査結果等の各種の画像を表示する。
制御部8は、絶縁検査装置1を総括的に制御する。具体的には、制御部8は、操作部6から出力される操作信号に従って絶縁検査処理を実行することにより、回路基板100(導体パターンP,P間)の絶縁状態を検査する。より具体的には、制御部8は、後述するようにして、記憶部9に記憶されている検査手順データDtに従って接続切替部3に制御信号S1を出力することにより、高電位出力部4Hおよび低電位出力部4Lと各検査用プローブ12との接続を切り替えさせる。また、制御部8は、プローブ機構2の移動機構13に制御信号S2を出力することによって各検査用プローブ12を回路基板100の各導体パターンPに接触させると共に、電圧供給部4に制御信号S3を出力することによって各検査用プローブ12を介して回路基板100(導体パターンP)に検査用電圧Vを供給させる。さらに、制御部8は、測定部5を制御して測定処理を実行させる。また、制御部8は、電圧測定部5aから出力される測定データDvおよび電流測定部5bから出力される測定データDiに基づいて導体パターンP,Pの間の抵抗値を演算すると共に、その演算結果と記憶部9に記憶されている検査用基準データDc(基準抵抗値)とを比較して回路基板100の良否(各導体パターンP,Pの間の絶縁状態)を検査する。
記憶部9は、上記の検査手順データDtや検査用基準データDcなどを記憶する。この場合、この絶縁検査装置1では、上記の検査手順データDtとして、図2に示すように、回路基板100上の導体パターンP1〜P40のすべて(「各導体パターンのうちの少なくとも一部」が「すべて」の例)を4つの検査グループG1〜G4(以下、区別しないときには「検査グループG」ともいう)にグループ分けして(導体パターンP1〜P40のすべてを4等分して:本発明における「N」が「4」の例)、各検査グループGに対して、本発明における第1の検査処理および第2の検査処理をこの順で実行するためのデータで構成されている。具体的には、検査手順データDtとしては、回路基板100に対する複数回の検査処理時に各導体パターンPをどのようにグループ分けして検査するかを特定可能なデータ(各導体パターンPがいずれの検査グループGに属するかを特定可能なデータ)と、各導体パターンPに接触させる各検査用プローブ12,12・・を各検査処理時に高電位出力部4Hおよび低電位出力部4Lのいずれに接続するか(H電位およびL電位のいずれの電位と同電位とするか)を特定可能なデータとで構成されている。
この場合、この絶縁検査装置1では、後述するようにして、本発明における第1の検査処理時において、各検査グループG毎に前述した公開公報において「従来の技術」として開示されている絶縁検査方法に従って各導体パターンP間の絶縁状態を検査する。なお、各導体パターンP1〜P40のグループ分けに際しては、回路基板100上で近接する導体パターンP,P同士が同一の検査グループGに属するようにグループ分けするのが好ましい。このようなグループ分けの方法を採用することにより、回路基板100上で近接していることによって絶縁不良が生じ易い導体パターンP,Pについて、本発明における第1の検査処理時に、その絶縁不良を確実に検出することができる。
次に、絶縁検査装置1を用いて回路基板100の絶縁状態を検査する絶縁検査方法およびその際の絶縁検査装置1の動作について、図面を参照して説明する。
まず、検査対象の回路基板100を図外の基板保持部に保持させた後に、操作部6を操作して検査開始を指示する。この際には、制御部8が、操作部6から出力された操作信号に従って、絶縁検査処理を開始する。この絶縁検査処理では、制御部8は、移動機構13に制御信号S2を出力することにより、各検査用プローブ12,12・・を回路基板100上の各導体パターンP(検査ポイント)にそれぞれ接触させる(回路基板100に対するプロービングの実行)。次いで、制御部8は、記憶部9に記憶されている検査手順データDtに従って、各検査グループG毎の高電位出力部4Hに接続した検査用プローブ12を接触させた導体パターンP(H電位にした導体パターンP:本発明における第1の導体パターン)と低電位出力部4Lに接続した検査用プローブ12を接触させた導体パターンP(L電位にした導体パターンP:本発明における第2の導体パターン)との間の絶縁状態をすべての検査グループGに対して同時に検査する検査処理(本発明における第1の検査処理)を、高電位出力部4Hおよび低電位出力部4Lと各検査用プローブ12との接続態様を変更して9回に亘って実行する。
具体的には、制御部8は、接続切替部3に制御信号S1を出力することにより、各検査用プローブ12を電圧供給部4における高電位出力部4Hおよび低電位出力部4Lにそれぞれ接続させる。この際には、図2に示すように、回路基板100に対する第1回の検査処理として、第1番目、第11番目、第21番目および第31番目の4本の検査用プローブ12と高電位出力部4Hとが接続されて、本発明における第1の導体パターンに相当する導体パターンP1,P11,P21,P31同士が互いにH電位に接続されると共に、第2〜10番目、第12〜20番目、第22〜30番目、および第32〜40番目の36本の検査用プローブ12と低電位出力部4Lとが接続されて、本発明における第2の導体パターンに相当する導体パターンP2〜P10,P12〜P20,P22〜P30,P32〜P40同士が互いにL電位に接続される。次いで、制御部8は、電圧供給部4に制御信号S3を出力することによって検査用電圧Vの供給を開始させる。
この際に、測定部5では、電圧測定部5aが、上記の第1の導体パターンと第2の導体パターンとの間の電位差を測定して測定データDvを出力すると共に、電流測定部5bが、上記の第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間を導通する電流の電流値を測定して測定データDiを出力する。また、制御部8は、測定部5から出力された測定データDv,Diに基づいて、上記の第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の抵抗値(絶縁抵抗値)を演算する。さらに、制御部8は、電圧供給部4に制御信号S3を出力して検査用電圧Vの供給を停止させると共に、演算した絶縁抵抗値と、記憶部9に記憶されている検査用基準データDc(基準抵抗値)とを比較して、第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態を各検査グループGに対して同時に検査する。この際に、演算した絶縁抵抗値が基準抵抗値以上のときには、制御部8は、第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態が良好と判定して、その判定結果を記憶部9に記憶させる。一方、演算した絶縁抵抗値が基準抵抗値に満たないときには、制御部8は、第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間に絶縁不良が生じていると判定して、その判定結果を記憶部9に記憶させる。これにより、回路基板100に対する第1回の検査処理が完了する。
次いで、制御部8は、接続切替部3に制御信号S1を出力することにより、回路基板100に対する第2回の検査処理として、第2番目、第12番目、第22番目および第32番目の4本の検査用プローブ12と高電位出力部4Hとを接続して、本発明における第1の導体パターンに相当する導体パターンP2,P12,P22,P32同士を互いにH電位に接続すると共に、第3〜10番目、第13〜20番目、第23〜30番目、および第33〜40番目の32本の検査用プローブ12と低電位出力部4Lとを接続して、本発明における第2の導体パターンに相当する導体パターンP3〜P10,P13〜P20,P23〜P30,P33〜P40同士を互いにL電位に接続する。続いて、制御部8は、電圧供給部4に制御信号S3を出力することによって検査用電圧Vの供給を開始させると共に、測定部5から出力された測定データDv,Diに基づいて、上記の第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の抵抗値(絶縁抵抗値)を演算する。また、制御部8は、演算した絶縁抵抗値と、記憶部9に記憶されている検査用基準データDcとを比較して、上記の第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態を各検査グループGに対して同時に検査する。これにより、回路基板100に対する第2回の検査処理が完了する。
続いて、制御部8は、回路基板100に対する第3回から第9回までの検査処理として、高電位出力部4Hに接続する4本の検査用プローブ12の番号を第3番目、第13番目、第23番目および第33番目から、第9番目、第19番目、第29番目および第39番目に向けて1つずつ順に変更すると共に、高電位出力部4Hに接続した検査用プローブに対して第10番目、第20番目、第30番目および第40番目側に位置するすべての検査用プローブ12と低電位出力部4Lとを接続して、絶縁状態をそれぞれ検査する。これにより、回路基板100に対する9回の第1の検査処理が完了する。なお、この絶縁検査方法では、上記の9回の第1の検査処理の完了時点において、各検査グループG内の導体パターンP,Pの間に絶縁不良が生じているか否かの検査が完了する。
次いで、制御部8は、上記の各検査グループGの相互間の絶縁状態(他の検査グループGに属する導体パターンP,P同士の絶縁状態)を検査する検査処理(本発明における第2の検査処理)を2回に分けて実行する。具体的には、制御部8は、回路基板100に対する第10回の検査処理(上記の2回の第2の検査処理のうちの第1回)として、第1〜10番目および第21〜第30番目の20本の検査用プローブ12と高電位出力部4Hとを接続して、本発明における第1の導体パターンに相当する導体パターンP1〜P10,P21〜P30を共通的にH電位に接続すると共に、第11〜20番目および第31〜40番目の20本の検査用プローブ12と低電位出力部4Lとを接続して、本発明における第2の導体パターンに相当する導体パターンP11〜P20,P31〜P40を共通的にL電位に接続する。続いて、制御部8は、電圧供給部4に制御信号S3を出力することによって検査用電圧Vの供給を開始させると共に、測定部5から出力された測定データDv,Diに基づいて、上記の第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の抵抗値(絶縁抵抗値)を演算する。また、制御部8は、演算した絶縁抵抗値と、記憶部9に記憶されている検査用基準データDcとを比較して、上記の第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態(各検査グループの相互間の絶縁状態)を検査する。
続いて、制御部8は、回路基板100に対する第11回の検査処理(上記の2回の第2の検査処理のうちの第2回)として、第1〜20番目の20本の検査用プローブ12と高電位出力部4Hとを接続して、本発明における第1の導体パターンに相当する導体パターンP1〜P20を共通的にH電位に接続すると共に、第21〜40番目の20本の検査用プローブ12と低電位出力部4Lとを接続して、本発明における第2の導体パターンに相当する導体パターンP21〜P40を共通的にL電位に接続する。続いて、制御部8は、電圧供給部4に制御信号S3を出力することによって検査用電圧Vの供給を開始させると共に、測定部5から出力された測定データDv,Diに基づいて、上記の第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の抵抗値(絶縁抵抗値)を演算する。また、制御部8は、演算した絶縁抵抗値と、記憶部9に記憶されている検査用基準データDcとを比較して、上記の第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態(各検査グループの相互間の絶縁状態)を検査する。これにより、回路基板100に対する2回の第2の検査処理が完了する。なお、この絶縁検査方法では、上記の2回の第2の検査処理の完了時点において、回路基板100上のすべての導体パターンP,Pの間に絶縁不良が生じているか否かの検査が完了する。
したがって、上記の11回の検査処理のすべてにおいて、絶縁状態が良好であったときには、制御部8は、その回路基板100を良品の回路基板100と判定して、一連の検査処理を終了する。この場合、前述した公開公報において「従来の技術」として開示されている絶縁検査方法では、回路基板100の良否を検査するのに39回の検査処理が必要であり、前述した公開公報に開示されている発明の絶縁検査方法では、回路基板100の良否を検査するのに21回の検査処理が必要となっている。これに対して、この絶縁検査装置1による絶縁検査方法では、良品の回路基板100については、上記したように、11回の検査処理によって良品であると検査される。一方、上記の9回の第1の検査処理時のいずれかにおいて絶縁状態を不良と検査したときには、各検査グループG毎に上記の第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態を個別的に検査する検査処理(本発明における第3の検査処理)を実行する。
具体的には、例えば第4回の検査処理時に絶縁不良が生じていると検査したときには、制御部8は、一例として、まず、上記の検査グループG1に対する第3の検査処理を実行する。より具体的には、第4番目の検査用プローブ12と高電位出力部4Hとを接続して、本発明における第1の導体パターンに相当する導体パターンP4をH電位に接続すると共に、第5〜10番目の6本の検査用プローブ12と低電位出力部4Lとを接続して、本発明における第2の導体パターンに相当する導体パターンP5〜P10同士をL電位に接続した状態において、上記の第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態を検査する。この際に、絶縁状態が良好と検査したときには、制御部8は、上記の検査グループG2に対する第3の検査処理を実行する。具体的には、第14番目の検査用プローブ12を高電位出力部4Hに接続して、本発明における第1の導体パターンに相当する導体パターンP14をH電位に接続すると共に、第15〜20番目の6本の検査用プローブ12を低電位出力部4Lに接続して、本発明における第2の導体パターンに相当する導体パターンP15〜P20同士をL電位に接続した状態において、上記の第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態を検査する。
この際に、絶縁不良が生じていると検査したときには、制御部8は、導体パターンP14と、6つの導体パターンP15〜P20との間の絶縁状態を個別的に検査する。これにより、一例として、導体パターンP14と導体パターンP18との間に絶縁不良が生じていると検査される。この後、制御部8は、上記の検査グループG3,G4に対する第3の検査処理をそれぞれ実行する。この際に、検査グループG3,G4の双方について絶縁状態が良好と検査したときには、制御部8は、導体パターンP14,P18の間に絶縁不良が生じた不良の回路基板100として、この回路基板100についての一連の検査処理を終了する。なお、この例では、回路基板100についての第3の検査処理を10回に亘って実行しているため、回路基板100のいずれの導体パターンP,Pの間に不良が生じているかを特定するのに要した検査回数が合計21回となっている。
一方、この絶縁検査装置1では、記憶部9に記憶されている検査手順データDtを変更することにより、本発明における第1の検査処理時において、各検査グループG毎に前述した公開公報に開示された発明の絶縁検査方法に従って各導体パターンP間の絶縁状態を検査することもできる。具体的には、図3に示すように、この絶縁検査処理では、制御部8が、記憶部9に記憶されている検査手順データDtに従って、各検査グループG毎の高電位出力部4Hに接続した検査用プローブ12を接触させた導体パターンP(H電位に接続した導体パターンP:本発明における第1の導体パターン)と、低電位出力部4Lに接続した検査用プローブ12を接触させた導体パターンP(L電位に接続した導体パターンP:本発明における第2の導体パターン)との間の絶縁状態をすべての検査グループGに対して同時に検査する検査処理(本発明における第1の検査処理)を、高電位出力部4Hおよび低電位出力部4Lと各検査用プローブ12との接続態様を変更して6回に亘って実行する。
より具体的には、制御部8は、回路基板100に対する第1回の検査処理として、第1番目、第2番目、第11番目、第12番目、第21番目、第22番目、第31番目および第32番目の8本の検査用プローブ12と高電位出力部4Hとを接続して、本発明における第1の導体パターンに相当する導体パターンP1,P2,P11,P12,P21,P22,P31,P32同士をH電位に接続すると共に、第3〜10番目、第13〜20番目、第23〜30番目、および第33〜40番目の32本の検査用プローブ12と低電位出力部4Lとを接続して、本発明における第2の導体パターンに相当する導体パターンP3〜P10,P13〜P20,P23〜P30,P33〜P40同士をL電位に接続する。次いで、制御部8は、電圧供給部4から検査用電圧Vを供給させると共に、測定部5から出力された測定データDv,Diに基づいて、上記の第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の抵抗値(絶縁抵抗値)を演算する。続いて、制御部8は、演算した絶縁抵抗値と、記憶部9に記憶されている検査用基準データDc(基準抵抗値)とを比較して、上記の第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態を各検査グループGに対して同時に検査する。これにより、回路基板100に対する第1回の検査処理が完了する。
次いで、制御部8は、回路基板100に対する第2回の検査処理として、第2〜4番目、第12〜14番目、第22〜24番目、および第32〜34番目の12本の検査用プローブ12と高電位出力部4Hとを接続して、本発明における第1の導体パターンに相当する導体パターンP2〜P4,P12〜P14,P22〜P24,P32〜P34同士をH電位に接続すると共に、第1番目、第5〜11番目、第15〜21番目、第25〜31番目、および第35〜40番目までの28本の検査用プローブ12と低電位出力部4Lとを接続して、本発明における第2の導体パターンに相当する導体パターンP1,P5〜P11,P15〜P21,P25〜P31,P35〜P40同士をL電位に接続する。次いで、制御部8は、電圧供給部4から検査用電圧Vを供給させると共に、測定部5から出力された測定データDv,Diに基づいて、上記の第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の抵抗値(絶縁抵抗値)を演算する。続いて、制御部8は、演算した絶縁抵抗値と、記憶部9に記憶されている検査用基準データDc(基準抵抗値)とを比較して、上記の第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態を各検査グループGに対して同時に検査する。これにより、回路基板100に対する第2回の検査処理が完了する。
続いて、制御部8は、回路基板100に対する第3回から第7回までの検査処理として、高電位出力部4Hに接続する12本の検査用プローブ12の番号を第4〜6番目、第14〜16番目、第24〜26番目、および第34〜36番目から、第10番目、第20番目、第30番目および第40番目に向けて2個分だけ順に変更すると共に、高電位出力部4Hに接続した検査用プローブに対して第1番目側、第11番目側、第21番目側および第31番目側に隣接する各1個(計4個)の検査用プローブ12と、高電位出力部4Hに接続した検査用プローブに対して第10番目側、第20番目側、第30番目側および第40番目側に位置するすべての検査用プローブ12とを低電位出力部4Lに接続した状態において、各導体パターンP,P間の絶縁状態を各検査グループGに対して同時に検査する処理を順次実行する。この後、高電位出力部4Hに接続する検査用プローブの個数が12個未満になったとき(導体パターンP9,P10の間、導体パターンP19,P20の間、導体パターンP29,P30の間、および導体パターンP39,P40の間の絶縁状態の検査を終了したとき)に、この回路基板100に対する6回の第1の検査処理が完了する。なお、この絶縁検査方法では、上記の6回の第1の検査処理の完了時点において、各検査グループG内の導体パターンP,Pの間に絶縁不良が生じているか否かの検査が完了する。
次いで、制御部8は、上記の各検査グループGの相互間の絶縁状態(他の検査グループGに属する導体パターンP,P同士の絶縁状態)を検査する検査処理(本発明における第2の検査処理)を2回に分けて実行する。なお、この2回の第2の検査処理については、図2を参照しつつ説明した上記の絶縁検査方法と同様のため、詳細名説明を省略する。これにより、回路基板100に対する2回の第2の検査処理が完了する。なお、この絶縁検査方法では、上記の2回の第2の検査処理の完了時点において、回路基板100上のすべての導体パターンP,Pの間に絶縁不良が生じているか否かの検査が完了する。したがって、上記の8回の検査処理のすべてにおいて、絶縁状態が良好であったときには、制御部8は、その回路基板100を良品の回路基板100と判定して、一連の検査処理を終了する。この場合、前述した公開公報において「従来の技術」として開示されている絶縁検査方法では、回路基板100の良否を検査するのに39回の検査処理が必要であり、前述した公開公報に開示されている発明の絶縁検査方法では、回路基板100の良否を検査するのに21回の検査処理が必要となっている。これに対して、この絶縁検査装置1による上記の絶縁検査方法では、良品の回路基板100については、上記したように、8回の検査処理によって良品であると検査される。
一方、上記の6回の第1の検査処理時のいずれか(一例として、第6回の検査処理時)において絶縁不良が生じていると検査したときには、各検査グループG毎に上記の第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態を個別的に検査する検査処理(本発明における第3の検査処理)を実行する。具体的には、検査グループG1に対する第3の検査処理として、導体パターンP9,P10の間の絶縁状態を検査し、検査グループG2に対する第3の検査処理として、導体パターンP19,P20の間の絶縁状態を検査し、検査グループG3に対する第3の検査処理として、導体パターンP29,P30の間の絶縁状態を検査し、検査グループG4に対する第3の検査処理として、導体パターンP39,P40の間の絶縁状態を検査する。これにより、例えば導体パターンP29,P30の間に絶縁不良が生じていると検査される。なお、この例では、4回の第3の検査処理が実行される結果、回路基板100のいずれの導体パターンP,Pの間に不良が生じているかを特定するのに要した検査回数が合計12回となる。
このように、この絶縁検査装置1、および絶縁検査装置1による絶縁検査方法によれば、回路基板100に形成された導体パターンP1〜P40のうちの少なくとも一部(この例では、導体パターンP1〜P40のすべて)を検査グループG1〜G4にグループ分けして、各検査グループG毎の本発明における第1の導体パターン(H電位に接続した検査用プローブ12が接触している導体パターンP)および本発明における第2の導体パターン(L電位に接続した検査用プローブ12が接触している導体パターンP)の間の絶縁状態を、第1の導体パターン同士を互いに同電位(この例では、H電位)にすると共に第2の導体パターン同士を互いに同電位(この例では、L電位)にした状態で各検査グループに対して同時に検査する検査処理(第1の検査処理)をH電位およびL電位に対する各検査用プローブ12の接続態様を変更して複数回に亘って実行すると共に、各検査グループG内の各導体パターンPを共通的にH電位およびL電位のいずれかの電位にした状態で各検査グループGの相互間の絶縁状態を検査する検査処理(第2の検査処理)を実行することにより、第1の検査処理時に各検査グループG内の第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態をすべての検査グループGに対して同時に検査する分だけ、1枚の回路基板100を検査するのに要する検査処理の回数を十分に低減することができる。したがって、この絶縁検査装置1、および絶縁検査装置1による絶縁検査方法によれば、すべての導体パターンP1〜P40の相互間における絶縁状態の良否を検査しつつ回路基板100の絶縁検査に要する時間を十分に短縮することができる。
また、この絶縁検査装置1、および絶縁検査装置1による絶縁検査方法によれば、回路基板100に形成された導体パターンP1〜P40のうちの少なくとも一部(この例では、導体パターンP1〜P40のすべて)をN個(この例では、4個)の検査グループG1〜G4に等分して本発明における第1の検査処理および第2の検査処理を実行することにより、各検査グループGに属する導体パターンPの数が相違するようにグループ分けした場合と比較して、1枚の回路基板100を検査するのに要する検査処理の回数を最も低減することができる結果、回路基板100の絶縁検査に要する時間を最も短縮することができる。
さらに、この絶縁検査装置1、および絶縁検査装置1による絶縁検査方法によれば、本発明における第1の検査処理時において絶縁状態を不良と検査したときに、各検査グループG毎に本発明における第1の導体パターンおよび第2の導体パターンの間の絶縁状態を個別的に検査する検査処理(第3の検査処理)を実行することにより、回路基板100の絶縁検査に要する時間を十分に短縮しつつ、絶縁不良の生じている導体パターンP,Pを確実に特定することができる。
なお、本発明は、上記の構成に限定されない。例えば、回路基板100上の導体パターンP1〜P40のすべてについて検査グループG1〜G4のいずれかに属するようにグループ分けして本発明における第1の検査処理および第2の検査処理を実行する例について説明したが、導体パターンP1〜P40のうちの一部(例えば、導体パターンP1〜P30)だけをグループ分けして本発明における第1の検査処理および第2の検査処理を実行すると共に、導体パターンP1〜P40のうちの他の一部(この例では、導体パターンP31〜P40)については、例えば従来の絶縁検査方法に従って個々に絶縁状態を検査する方法および構成を採用することができる。このように、すべての導体パターンPのうちの少なくとも一部について本発明に係る絶縁検査方法に従ってグループ分けして検査することにより、1枚の回路基板100に要する検査処理回数を十分に低減して、検査処理に要する時間を十分に短縮することができる。また、回路基板100上の導体パターンP1〜P40について4等分して本発明における第1の検査処理および第2の検査処理を実行する例について説明したが、各導体パターンPをグループ分けする数(本発明における「N」)は「4」に限定されず、「2」、「3」または「5以上の数」に規定することができる。
さらに、各導体パターンPをグループ分けする際に、各導体パターンPを等分割せずに、各検査グループGに属する導体パターンPの数を相違させるようにグループ分けすることもできる。この場合、前述したように、絶縁検査装置1による絶縁検査方法では、導体パターンP1〜P40を4等分したことで、各検査グループG1〜G4にグループ分けされた導体パターンPの数が互いに等しい数(この例では、「10」)となっている。これに対して、一例として、導体パターンP1〜P8を検査グループG1とし、導体パターンP9〜P20を検査グループG2とし、導体パターンP21〜P28を検査グループG3とし、導体パターンP29〜P40を検査グループG4としてグループ分けした場合(各検査グループGにグループ分けする導体パターンPの数を相違させたとき)には、検査グループG1,G3に対する上記の第1の検査処理の回数が検査グループG2,G4に対する上記の第1の検査処理の回数よりも多数となることに起因して、1枚の回路基板100を検査するのに必要な検査処理の回数が等分割した場合よりも多数となる。したがって、各導体パターンPをグループ分けする場合には、各検査グループGに属する導体パターンPの数の差が大きくならないようにグループ分けするのが好ましく、検査処理の時間短縮のためには、各検査グループGに属する導体パターンPの数が同数となるようにグループ分けするのが最も好ましい。
また、本発明における第1の検査処理、第2の検査処理および第3の検査処理をこの順で実行する例について説明したが、本発明における絶縁検査方法および絶縁検査装置の構成はこれに限定されない。具体的には、本発明における第1の検査処理および第2の検査処理については、第2の検査処理を実行した後に第1の検査処理を実行する方法および構成を採用することができる。また、本発明における第1の検査処理および第2の検査処理のいずれかにおいて絶縁状態を不良と検査したときに、本発明における第3の検査処理を実行することなく、例えば第1の検査処理および第2の検査処理を完了した時点において、検査対象基板を不良として一連の検査処理を終了する方法および構成や、不良と検査した時点において、他のすべての検査処理を実行することなく、検査対象基板を不良として一連の検査処理を終了する方法および構成を採用することができる。このような方法および構成を採用することにより、不良の検査対象基板についての検査時間を一層短縮することができる。
絶縁検査装置1の構成を示すブロック図である。 絶縁検査装置1による回路基板100の絶縁検査方法について説明するための説明図である。 絶縁検査装置1による回路基板100の他の絶縁検査方法について説明するための説明図である。 回路基板100の平面図である。 回路基板100を検査対象とする従来の絶縁検査方法について説明するための説明図である。 回路基板100を検査対象とする従来の他の絶縁検査方法について説明するための説明図である。
符号の説明
1 絶縁検査装置
3 接続切替部
4 電圧供給部
4H 高電位出力部
4L 低電位出力部
5 測定部
8 制御部
12 検査用プローブ
100 回路基板
Dt 検査手順データ
G1〜G4 検査グループ
P1〜P40 導体パターン
S1〜S3 制御信号
V 検査用電圧

Claims (4)

  1. 検査対象基板に形成された相互に絶縁されているべき複数の導体パターンに複数の検査用プローブをそれぞれ接触させると共に当該各検査用プローブを介して電圧供給部から当該各導体パターンに検査用電圧を供給した状態において、当該各導体パターンのうちの当該電圧供給部における高電位を出力する高電位出力部に接続した前記検査用プローブを接触させた第1の導体パターンと当該各導体パターンのうちの当該電圧供給部における低電位を出力する低電位出力部に接続した前記検査用プローブを接触させた第2の導体パターンとの間の電気的パラメータを測定して、当該測定した電気的パラメータに基づいて当該第1の導体パターンおよび当該第2の導体パターンの間の絶縁状態を検査する検査処理を当該高電位出力部および当該低電位出力部と当該各検査用プローブとの接続態様を変更して複数回に亘って実行することによって当該各導体パターンの間の絶縁状態をそれぞれ検査する絶縁検査方法であって、
    前記各導体パターンのうちの少なくとも一部の導体パターンを複数の検査グループにグループ分けして、前記複数回の検査処理として、当該各検査グループ毎の前記第1の導体パターンおよび前記第2の導体パターンの間の絶縁状態を、当該第1の導体パターン同士を互いに同電位にすると共に当該第2の導体パターン同士を互いに同電位にした状態で当該各検査グループに対して同時に検査する第1の検査処理を前記接続態様を変更して複数回に亘って実行すると共に、当該各検査グループ内の前記各導体パターンを共通的に前記高電位および前記低電位のいずれかの電位にした状態で当該各検査グループの相互間の絶縁状態を検査する第2の検査処理を実行する絶縁検査方法。
  2. 前記少なくとも一部の導体パターンをN個(Nは、2以上の自然数)の前記検査グループに等分して前記第1の検査処理および前記第2の検査処理を実行する請求項1記載の絶縁検査方法。
  3. 前記第1の検査処理時において前記絶縁状態を不良と検査したときに、前記各検査グループ毎に前記第1の導体パターンおよび前記第2の導体パターンの間の絶縁状態を個別的に検査する第3の検査処理を実行する請求項1または2記載の絶縁検査方法。
  4. 検査対象基板に形成された相互に絶縁されているべき複数の導体パターンにそれぞれ接触させられた複数の検査用プローブを介して当該各導体パターンに検査用電圧を供給する電圧供給部と、当該電圧供給部における高電位を出力する高電位出力部および低電位を出力する低電位出力部と前記各検査用プローブとの接続を切り替える接続切替部と、前記検査用電圧を供給させた状態において前記各導体パターンのうちの前記高電位出力部に接続させた前記検査用プローブが接触している第1の導体パターンおよび当該導体パターンのうちの前記低電位出力部に接続させた前記検査用プローブが接触している第2の導体パターンの間の電気的パラメータを測定して当該測定した電気的パラメータに基づいて当該第1の導体パターンおよび当該第2の導体パターンの間の絶縁状態を検査する検査処理を実行する検査部とを備えて、当該検査部が前記接続切替部を制御して前記高電位出力部および前記低電位出力部と前記各検査用プローブとの接続態様を変更させると共に前記電圧供給部を制御して前記検査用電圧を供給させて複数回の前記検査処理を実行することによって前記各導体パターンの間の絶縁状態をそれぞれ検査する絶縁検査装置であって、
    前記検査部は、前記複数回の検査処理として、前記各導体パターンのうちの少なくとも一部の導体パターンをグループ分けした複数の検査グループ毎の前記第1の導体パターンおよび前記第2の導体パターンの間の絶縁状態を、当該第1の導体パターン同士が互いに同電位となり、かつ当該第2の導体パターン同士が互いに同電位となっている状態で当該各検査グループに対して同時に検査する第1の検査処理を前記接続態様を変更させて複数回に亘って実行すると共に、当該各検査グループ内の前記各導体パターンが共通的に前記高電位および前記低電位のいずれかの電位となっている状態で当該各検査グループの相互間の絶縁状態を検査する第2の検査処理を実行する絶縁検査装置。
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