JP2010125513A - 遠心鋳造装置および非晶質合金の遠心鋳造方法 - Google Patents

遠心鋳造装置および非晶質合金の遠心鋳造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】形状精度に優れた非晶質合金を製造することができる遠心鋳造装置および非晶質合金の遠心鋳造方法を提供する。
【解決手段】非晶質合金を鋳造する遠心鋳造装置10において、内部にキャビティ部17を有する絶縁体からなる鋳造型15と、鋳造型を回転させる型回転手段19と、非晶質合金材料の溶湯を鋳造型に供給する溶湯供給手段13と、鋳造型の近傍に配置された誘導加熱手段21と、を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、遠心鋳造装置および非晶質合金の遠心鋳造方法に関するものである。
従来から、遠心鋳造装置を用いて非晶質合金の鋳造物を製造する方法が知られている。このような遠心鋳造装置は、鋳型を所定回転数で回転させ、鋳型に形成されたキャビティに非晶質合金の溶湯を流し込むことにより所望の形状を有する非晶質合金の成形体を製造することができるようになっている(例えば、特許文献1参照)。また、結晶化しないように非晶質合金の成形体を製造するためには、キャビティ内に供給された非晶質合金材料の溶湯を急速に冷却して固化させる必要がある。
特開2008−126313号公報
ところで、上述の特許文献1の遠心鋳造装置など従来の遠心鋳造装置では、金型を高速回転させるために、鋳型に温調機構を設けることができなかった。したがって、非晶質合金材料の溶湯を冷却させるためには金型で冷却されるが、その冷却能力は金型自体の熱伝導率によって大きく変わる。
このため、上述の特許文献1で示されているように、鋳型に銅のような熱伝導率の高い材質を用いると、キャビティに非晶質合金の溶湯を流し込む際に、冷却速度が高すぎてキャビティ全体に非晶質合金材料の溶湯を充填する前に、該溶湯が固化してしまう、いわゆる充填不良が発生し、所望の形状の非晶質合金の鋳造物が製造できない、つまり形状精度が悪くなるという問題がある。特に、薄肉形状部分を有する非晶質合金の鋳造物の製造の際に顕著である。
そこで、本発明は、上述の事情を鑑みてなされたものであり、形状精度に優れた非晶質合金の鋳造物を製造することができる遠心鋳造装置および非晶質合金の遠心鋳造方法を提供するものである。
上記の課題を解決するために、本発明の遠心鋳造装置は、非晶質合金を鋳造する遠心鋳造装置において、内部にキャビティ部を有する絶縁体からなる鋳造型と、該鋳造型を回転させる型回転手段と、前記非晶質合金材料の溶湯を前記鋳造型に供給する溶湯供給手段と、前記鋳造型の近傍に配置された誘導加熱手段と、を備えたことを特徴としている。
ここで、キャビティ部とは成形品が形成される型の内部の空間部分を指しており、詳細な具体例については以下の実施形態において示す。
この発明によれば、非晶質合金材料の溶湯が、溶湯供給手段により鋳造型へ供給され、該鋳造型は型回転手段により回転させられているため、該溶湯は遠心力によりキャビティ部に向かって移動する。ここで、誘導加熱手段から発生した磁束により非晶質合金材料の溶湯は加熱されるが、絶縁体で形成された鋳造型は加熱されない。したがって、非晶質合金材料の溶湯がキャビティ部に充填されるまでの間、誘導加熱手段を稼動させることにより、該溶湯をキャビティ部全体に確実に充填することができる。また、非晶質合金材料の溶湯がキャビティ部全体に充填された後に、誘導加熱手段を停止させることにより、加熱された溶湯は、鋳造型との温度差により急速に冷却され、非晶質度の高い非晶質合金成形体を得ることができる。つまり、高い冷却性能と高い充填性を両立することができ、結晶化が起こりにくく、形状精度に優れた非晶質合金の成形体を得ることができる。
また、本発明の遠心鋳造装置では、前記鋳造型が低透磁率材料からなることが好ましい。
この場合、鋳造型に透磁率の低い材料を用いることによって、誘導加熱手段から発せられた磁束が、鋳造型を確実に通過して鋳造型内部に導かれる。したがって、鋳造型の内部に供給された非晶質合金材料の溶湯を加熱することができ、溶湯の充填性を高めることができる。なお、低透磁率材料とは、例えば比透磁率が2以下の材料のことをいう。
また、本発明の遠心鋳造装置では、前記鋳造型が高熱伝導率材料からなることが好ましい。
この場合、鋳造型に熱伝導率の高い材料を用いることによって、溶湯の誘導加熱が終了した後、非晶質合金材料の溶湯を急速に冷却することができる。したがって、非結晶度の高い非晶質合金の成形体を得ることができる。なお、高熱伝導率材料とは、例えば、熱伝導率が5W/m・k以上の材料のことをいう。
また、本発明の遠心鋳造装置では、前記鋳造型が、SiC、BN、AlN、Si、Alのうち少なくとも一つのセラミックスからなることが好ましい。
この場合、鋳造型がセラミックスで形成されることにより導電性が無くなるため、誘導加熱手段から発せされる磁束により加熱されるのを確実に防止することができる。また、このようなセラミックスは熱伝導率が高いため、非晶質合金材料の溶湯の誘導加熱が終了した後に溶湯を急速に冷却することができる。したがって、非結晶度の高い非晶質合金の成形体を得ることができる。
また、本発明の遠心鋳造装置では、前記誘導加熱手段がコイルで構成され、該コイルまたは前記鋳造型を移動させ、前記コイルの前記鋳造型内のキャビティ部に対しての位置を変更する移動部を備えていることが好ましい。
この場合、コイルから発生する磁束の磁束密度が最も高い箇所に、鋳造型のキャビティ部が位置するように移動させることができる。したがって、非晶質合金材料の溶湯の加熱効率が高まり、誘導加熱中に溶湯が固化してしまうのを抑制することができる。
また、本発明の遠心鋳造装置では、前記誘導加熱手段が異なる形状の複数のコイルで構成されていることが好ましい。
この場合、製品ごとに準備されるそれぞれの鋳造型のキャビティ部の位置・形状に対応して複数のコイルをそれぞれ配することができる。したがって、コイルから発生する磁束の磁束密度が最も高い箇所に、鋳造型のキャビティ部が位置するように鋳造型ごとに使用するコイルを選択・設定することができる。したがって、非晶質合金材料の溶湯の加熱効率が高まり、誘導加熱中に溶湯が固化してしまうのを抑制することができる。
また、本発明の遠心鋳造装置では、前記誘導加熱手段が前記型回転手段に設けられた鋳造型の外周部を囲むコイルで構成され、前記コイルの径が鉛直下方へ向かうほど大きくなるように形成されていることが好ましい。
この場合、コイルから発生した磁場により鋳造型の内部に供給された非晶質合金材料の溶湯に渦電流が発生する。このとき、コイルの径が鉛直下方に向かうほど大きくなっているため、渦電流による磁場がコイルから発生する磁場と相反する向きに働く。つまり、コイルから回転中心の向きの斜め下方向に溶湯が移動するような方向(コイルから遠ざかる方向)に力を受ける。したがって、溶湯は鉛直下方に向けて移動しようとする力を受けるため、鋳造型の外へ溶湯が飛び散るのを抑制することができ、溶湯の充填性を高めるとともに、原材料のロスを低減することができる。
また、本発明の遠心鋳造装置では、前記キャビティ部に前記溶湯が充填されたことを確認可能な充填確認手段がさらに備えられ、充填が確認された後に、前記誘導加熱手段の出力を止めるように制御する制御部を備えていることが好ましい。
この場合、キャビティ部に溶湯が充填されたタイミングを充填確認手段により確実に把握することができるため、その後、誘導加熱手段を停止させることにより、溶湯が余計に温度上昇することを抑制することができる。したがって、溶湯を短時間で冷却することができ、結晶化が起こりにくく、形状精度に優れた非晶質合金の成形体を得ることができる。
また、本発明の遠心鋳造装置では、前記充填確認手段は、前記キャビティ部に繋がって設けられた窓を通して、前記溶湯の充填を検出する光学的な検出手段であることが好ましい。
この場合、誘導加熱手段から発生する強力な電磁場の影響を受けない光学的な検出手段を用いることにより、キャビティ部に充填された溶湯の状態を確実に把握することができる。このような検出手段を用いることにより、溶湯が余計に温度上昇することを抑制することができる。したがって、溶湯を短時間で冷却することができ、結晶化が起こりにくく、形状精度に優れた非晶質合金の成形体を得ることができる。
また、本発明の非晶質金属の遠心鋳造方法は、内部にキャビティ部を有し絶縁体からなる鋳造型を回転させる型回転工程と、前記鋳造型に非晶質合金材料の溶湯を供給する溶湯供給工程と、前記鋳造型内に導入した前記溶湯を誘導加熱する誘導加熱工程と、を備えていることを特徴としている。
この発明によれば、非晶質合金材料の溶湯が、溶湯供給工程により鋳造型へ供給され、該鋳造型は型回転工程により回転させられているため、該溶湯は遠心力によりキャビティ部に向かって移動する。ここで、誘導加熱工程において発生した磁束により非晶質合金材料の溶湯は加熱されるが、絶縁体で形成された鋳造型は加熱されない。したがって、非晶質合金材料の溶湯がキャビティ部に充填されるまでの間、誘導加熱工程を実行することにより、該溶湯をキャビティ部全体に確実に充填することができる。また、非晶質合金材料の溶湯がキャビティ部全体に充填された後に、誘導加熱工程を終了することにより、加熱された溶湯は、鋳造型との温度差により急速に冷却され、非晶質度の高い非晶質合金成形体を得ることができる。つまり、高い冷却性能と高い充填性を両立することができ、結晶化が起こりにくく、形状精度に優れた非晶質合金の成形体を得ることができる。
また、本発明の非晶質金属の遠心鋳造方法では、前記鋳造型が低透磁率材料からなることが好ましい。
この場合、鋳造型に透磁率の低い材料を用いることによって、誘導加熱工程において発生した磁束が、鋳造型を確実に通過して鋳造型内部に導かれる。したがって、鋳造型の内部に供給された非晶質合金材料の溶湯を加熱することができ、溶湯の充填性を高めることができる。
また、本発明の非晶質金属の遠心鋳造方法では、前記鋳造型が高熱伝導率材料からなることが好ましい。
この場合、鋳造型に熱伝導率の高い材料を用いることによって、溶湯の誘導加熱工程が終了した後、非晶質合金材料の溶湯を急速に冷却することができる。したがって、非結晶度の高い非晶質合金の成形体を得ることができる。
また、本発明の非晶質金属の遠心鋳造方法では、前記鋳造型が、SiC、BN、AlN、Si、Alのうち少なくとも一つのセラミックスからなることが好ましい。
この場合、鋳造型がセラミックスで形成されることにより導電性が無くなるため、誘導加熱工程において発生した磁束により加熱されるのを確実に防止することができる。また、このようなセラミックスは熱伝導率が高いため、非晶質合金材料の溶湯の誘導加熱工程が終了した後に溶湯を急速に冷却することができる。したがって、非結晶度の高い非晶質合金の成形体を得ることができる。
また、本発明の非晶質金属の遠心鋳造方法では、前記溶湯供給工程の後に、前記キャビティ部に前記溶湯が充填されたことを確認する充填確認工程をさらに備え、充填が確認された後に、前記誘導加熱工程を終了するように制御することが好ましい。
この場合、キャビティ部に溶湯が充填されたタイミングを充填確認工程で確実に把握することができるため、その後、誘導加熱工程を終了することにより、溶湯が余計に温度上昇することを抑制することができる。したがって、溶湯を短時間で冷却することができ、結晶化が起こりにくく、形状精度に優れた非晶質合金の成形体を得ることができる。
また、本発明の非晶質金属の遠心鋳造方法では、前記充填確認工程が、前記キャビティ部に繋がって設けられた窓を通して、光学的に前記溶湯の充填を確認することが好ましい。
この場合、誘導加熱工程において発生する強力な電磁場の影響を受けない光学的な方法で、キャビティ部の溶湯の充填状態を確認することにより、溶湯の充填状態を確実に把握することができる。このような方法を用いることにより、溶湯が余計に温度上昇することを抑制することができる。したがって、溶湯を短時間で冷却することができ、結晶化が起こりにくく、形状精度に優れた非晶質合金の成形体を得ることができる。
本発明の遠心鋳造装置によれば、非晶質合金材料の溶湯が、溶湯供給手段により鋳造型へ供給され、該鋳造型は型回転手段により回転させられているため、該溶湯は遠心力によりキャビティ部に向かって移動する。ここで、誘導加熱手段から発生した磁束により非晶質合金材料の溶湯は加熱されるが、絶縁体で形成された鋳造型は加熱されない。したがって、非晶質合金材料の溶湯がキャビティ部に充填されるまでの間、誘導加熱手段を稼動させることにより、該溶湯をキャビティ部全体に確実に充填することができる。また、非晶質合金材料の溶湯がキャビティ部全体に充填された後に、誘導加熱手段を停止させることにより、加熱された溶湯は、鋳造型との温度差により急速に冷却され、非晶質度の高い非晶質合金成形体を得ることができる。つまり、高い冷却性能と高い充填性を両立することができ、結晶化が起こりにくく、形状精度に優れた非晶質合金の成形体を得ることができる。
(第一実施形態)
次に、本発明の遠心鋳造装置の第一実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1に円筒形状の遠心鋳造装置10の断面図を示した。真空チャンバとして機能する筐体11と、筐体11内に配され、非晶質合金材料を溶融して溶湯を生成するとともに、該溶湯を鋳造型15へ供給する溶融ヒータ13(溶湯供給手段)と、溶融ヒータ13から供給された溶湯を受け入れ、内部に形成された空洞部17に非晶質合金の成形体を製造可能なキャビティ部(本実施形態では、キャビティ部27(図3参照、後に詳述する。))を備えた鋳造型15と、鋳造型15を所定の回転数で回転可能に構成された回転軸部19(型回転手段)と、鋳造型15の外周面に沿って所定間隔離間して配された誘導加熱コイル21(誘導加熱手段)と、を備えている。
図2、図3に示すように、鋳造型15は、非導電性の材質であって比透磁率の低い材質、例えばAlN(窒化アルミ)で形成されている。ここで、鋳造型15において図4に示すような円筒状の成形体23を製造する場合について説明する。鋳造型15は、平面視円形に形成された型ホルダ31と、型ホルダ31の底面31aに設けられ、回転軸部19と接続される接続部32と、を備えている。なお、型ホルダ31は、上下に二分割できるように構成されている(図3の破線Bで分割可能)。
ここで、鋳造型15の材質について詳述する。鋳造型15は、誘導加熱コイル21の影響を受けないように絶縁体で、かつ、比透磁率が2以下であることが望ましい。
鋳造型15が絶縁体で形成されることにより、誘導加熱コイル21から発せられる磁束により加熱されることがなくなる。よって、溶湯の誘導加熱終了後に溶湯を急速に冷却することができるため、非晶質合金の結晶化を防止することができる。一方、鋳造型15が絶縁体でない場合には、型自体が加熱されるため、溶湯の冷却速度が遅くなり、非晶質合金が結晶化してしまう。
また、鋳造型15の比透磁率が2以下であることによって、誘導加熱コイル21から発せられた磁束が、鋳造型15を確実に通過して鋳造型15の内部に導かれる。したがって、鋳造型15の内部に供給された非晶質合金材料の溶湯を加熱することができ、溶湯の充填性を高めることができる。一方、鋳造型15の比透磁率が2より大きい場合には、磁束が鋳造型15内に導かれないため、溶湯が加熱されず充填性が上がらない。
さらに、鋳造型15の材質は、熱伝導率が5W/m・k以上であることが望ましい。鋳造型15の熱伝導率が5W/m・k以上と高い場合には、溶湯の誘導加熱が終了した後、非晶質合金材料の溶湯を急速に冷却することができる。したがって、非結晶度の高い非晶質合金の成形体23を得ることができる。一方、鋳造型15の熱伝導率が5W/m・k未満である場合には、溶湯の誘導加熱を止めた後、溶湯の冷却速度が遅く、非晶質合金が結晶化してしまう。
上述した条件に適応する鋳造型15の材質としては、以下の表1に示すように、SiC、BN、AlN、Si、Alなどが考えられる。
Figure 2010125513
なお、マセライト(登録商標)など、熱伝導率が小さい材質を鋳造型15に採用した場合は、充填性は良好であったが、冷却速度が不足して鋳造品に結晶化が見られた。また、導電性の材質を鋳造型15に採用すると、鋳造型自体が発熱してしまい、成形品が非晶質にならなかった。さらに、比透磁率が高い材質を鋳造型15に採用すると、溶湯が全く加熱されなかったため、早く溶湯が固化してしまい、十分な充填ができなかった。
また、型ホルダ31の上面31bには非晶質合金材料の溶湯が導入される溶湯導入口33が形成されている。溶湯導入口33は、型ホルダ31の平面視中央部(回転軸部19の回転中心に相当する位置)に略円形に形成されている。溶湯導入口33から鉛直下方に穴部34が形成されており、穴部34の底面35から径方向外側に向かって略トンネル形状のランナー部36が形成され、ランナー部36の先にはキャビティ部27が形成されている。
図3、5に示すように、本実施形態では、空洞部17内に、空洞部17の外周面17aに当接するように配される外型25と、外型25の内部に配される中子26と、をさらに備えている。それによって、図4に示すような複雑な成形体23を製造している。なお、外型25および中子26は設けずに、空洞部17の形状を製造する成形体の形状に合わせて加工してキャビティ部として構成してもよい。この外型25と中子26とを組み合わせると、成形体23の形状に対応したキャビティ部27が形成される。なお、外型25は、型ホルダ31と同様、上下方向に二分割できるように構成されている。また、外型25および中子26は型ホルダ31から着脱可能になっており、別の形状のキャビティ部が形成された外型および中子を配することにより別の形状の成形体を製造することができる。なお、溶湯は鋳造型15で吸熱されることによって冷却される構成であるため、キャビティ部27の肉厚(すなわち成形体23の厚み)に対して溶湯に触れる領域の鋳造型15の壁の厚みを十分に厚くしておくことによって熱容量を大きくすることが有用で、例えば10倍以上の厚みが好適である。なお、外型25および中子26も鋳造型15の一部であり、材質も同様なものを使用するのが適当である。
誘導加熱コイル21は、鋳造型15の型ホルダ31の外周面31cに沿って所定間隔離間配置されている。誘導加熱コイル21は、外周面31cを略全面覆うことができるように軸方向の長さ(高さ)が設定されている。また、誘導加熱コイル21の鉛直方向の位置を調節可能なコイル保持部材28(移動部)が設けられている。なお、誘導加熱コイル21は、筐体11の上面から吊り下げるように支持されていてもよいし、筐体11の側面から支持してもよい。つまり、コイル保持部材28により誘導加熱コイル21が軸方向に沿って上下動できるようになっていればよい。
例えば、図6に示すように、誘導加熱コイル21を構成するコイル線の両端を筐体11の上面に支持固定するとともに、コイル線の途中に撓み部41を形成することにより、コイル保持部材28で誘導加熱コイル21を上下動させる際に、スムーズに移動させることができる。
上述した遠心鋳造装置10を用いて成形体23を製造する方法について説明する。
まず、溶融ヒータ13の所定位置に非晶質合金材料を配置して、筐体11内を真空状態または不活性ガス環境にする。
次に、溶融ヒータ13を昇温させて、非晶質合金材料を溶融して非晶質合金材料の溶湯を生成する。また、回転軸部19を所定の回転速度で回転させるとともに、誘導加熱コイル21に高周波電流を供給し、誘導加熱コイル21から磁場を発生させる。
溶融ヒータ13で生成された非晶質合金材料の溶湯を滴下して、回転する鋳造型15の溶湯導入口33に供給する。溶湯導入口33に供給された溶湯は、穴部34の底面35へ滴下するとともに、鋳造型15の遠心力によりランナー部36からキャビティ部27へと導かれる。
導かれた溶湯は、外型25と中子26との間に形成されたキャビティ部27に流れ込む。
このとき、非晶質合金材料の溶湯は、誘導加熱コイル21から発生された磁場(磁束)により加熱されるため、鋳造型15の熱で冷却・固化されることなくキャビティ部27まで確実に導かれる。
キャビティ部27に溶湯が完全に充填された後、図示しない制御部からの指示により誘導加熱コイル21に高周波電流を流すのを停止する。
このとき、誘導加熱コイル21から発せられた磁束により溶湯のみが加熱されており、鋳造型15は加熱されていない。したがって、誘導加熱コイル21への高周波電流の供給を停止すると、即座に溶湯の冷却が始まり、溶湯が急速に固化される。
そして、鋳造型15の型ホルダ31を二分割して、外型25および中子26を空洞部17から取り出し、外型25を二分割して成形体23を取り出すことで、所望の鋳造品(成形体23)を得ることができる。
本実施形態によれば、非晶質合金材料を鋳造する遠心鋳造装置10において、鋳造型15の外周面に沿うように誘導加熱コイル21を備えた構成としたため、誘導加熱コイル21から発生した磁束により非晶質合金材料の溶湯は加熱されるが、絶縁体で形成された鋳造型15は加熱されない。したがって、非晶質合金材料の溶湯がキャビティ部27に充填されるまでの間、誘導加熱コイル21を稼動させることにより、溶湯がキャビティ部27に充填されるまで冷却固化されることを抑制でき、溶湯をキャビティ部27全体に確実に充填することができる。また、非晶質合金材料の溶湯がキャビティ部27全体に充填された後に、誘導加熱コイル21への高周波電流の供給を停止させることにより、加熱された溶湯は、鋳造型15との温度差により急速に冷却され、非晶質度の高い非晶質合金成形体23を得ることができる。つまり、高い冷却性能と高い充填性を両立することができ、結晶化が起こりにくく、形状精度に優れた非晶質合金の成形体23を得ることができる。
また、鋳造型15の材質の比透磁率が2以下のものを採用したため、誘導加熱コイル21から発せられた磁束が、鋳造型15を確実に通過して鋳造型15の内部に導かれる。したがって、鋳造型15の内部に供給された非晶質合金材料の溶湯を加熱することができ、溶湯の充填性を高めることができる。
また、鋳造型15の材質の熱伝導率が5W/m・k以上のものを採用したため、溶湯の誘導加熱が終了した後、非晶質合金材料の溶湯を急速に冷却することができる。したがって、非結晶度の高い非晶質合金の成形体23を得ることができる。
また、鋳造型15にセラミックスのAlNを採用したため、導電性が無く、誘導加熱コイル21から発せされる磁束により加熱されるのを確実に防止することができる。また、このようなセラミックスは熱伝導率が高いため、非晶質合金材料の溶湯の誘導加熱が終了した後に溶湯を急速に冷却することができる。したがって、非結晶度の高い非晶質合金の成形体23を得ることができる。
さらに、誘導加熱コイル21をコイル保持部材28で保持するとともに、誘導加熱コイル21を鉛直上下方向に移動可能に構成したため、誘導加熱コイル21から発生する磁束の磁束密度が最も高い箇所に、鋳造型15のキャビティ部27が位置するように移動させることができる。したがって、非晶質合金材料の溶湯の加熱効率が高まり、誘導加熱中に溶湯が固化してしまうのを抑制することができる。
なお、遠心力を用いて溶湯を鋳造型15内に充填させる従来の遠心鋳造装置では、溶湯の滴下温度が低すぎると、鋳造型15との熱伝導によりキャビティ部27内で早期に冷却固化するリスクが高くなる。しかし、このような冷却固化を避けるために、溶湯の滴下温度を上げると、キャビティ部27内に充填された後、鋳造型15との熱交換によって鋳造型15の温度が上昇するため、冷却能力が低くなり、結晶化が生じるリスクが高まる。また、溶融の温度を高温にすると、装置負荷が大きく、溶湯の接触する鋳造型15などの材質は、その高温そのものの影響とそれによって発生する熱衝撃、熱亀裂、焼きつきに耐えうるものに限られてくる。さらに、融点を超えて温度を極端に上昇させると、合金組成のうちの揮発性の高いものは揮発を始めてしまい、合金組成が崩れたり、結晶化したりする問題もある。本実施形態の遠心鋳造装置10によれば、溶湯の滴下温度を極端に上げることなく、鋳造型15の冷却能力を維持したままキャビティ部27への充填性を高めることができる。
以上のように、本実施形態では従来の技術では困難であった課題を解決することができるという特段の効果を有するのである。
(第二実施形態)
次に、本発明の遠心鋳造装置の第二実施形態を図7〜図8に基づいて説明する。なお、本実施形態は第一実施形態と誘導加熱コイルの構成が異なるのみであり、その他の構成は第一実施形態と略同一であるため、同一箇所には同一符号を付して詳細な説明は省略する。また、本実施形態では、空洞部17内に外型25および中子26は設けずに、空洞部17の形状が製造する成形体の形状に合わせて加工され、そこに形成された空洞部をキャビティ部17として構成されている(以下の、実施形態において同様。)
図7に示すように、誘導加熱コイル121は、鋳造型15の型ホルダ31の外周面31cを略全面覆うように配置されている。また、誘導加熱コイル121は、コイルの径が鉛直下方(軸方向下方)へ向かうほど大きくなるように構成されている。なお、コイル保持部材28により誘導加熱コイル121が軸方向に沿って上下動できるように構成されている。
このように構成すると、図8に示すように、鋳造型15に非晶質合金材料の溶湯Gを滴下する際、誘導加熱コイル121に高周波電流を流すと、誘導加熱コイル121に発生する磁場により鋳造型15内に供給された溶湯Gに渦電流Iが生じ、溶湯の電気抵抗により溶湯自身が発熱する。
このとき、溶湯Gに発生した渦電流Iによる磁場は、誘導加熱コイル121に発生した磁場と反発するように発生するため、誘導加熱コイル121の並びから遠ざかる向きに、誘導加熱コイル121と溶湯との間に矢印A1方向の斥力が発生する。
また、溶湯Gには鋳造型15が回転することによる遠心力(矢印A2)も生じるため、結果的には、溶湯Gに矢印A3方向の外力がかかることになる。
この外力A3は、斜め下方に向いていることから、通常であれば鋳造型15の回転による遠心力A2により鋳造型15の溶湯導入口33から溢れてしまう溶湯を、下向きの外力A3により溢れるのを抑制でき、キャビティ部17への充填性をより高めることができる。その結果、鋳造型15の外へ溶湯が飛散することによる原材料のロスや、鋳造型15を収容する筐体11のメンテナンス頻度を低減することができる。
(第三実施形態)
次に、本発明の遠心鋳造装置の第三実施形態を図9に基づいて説明する。なお、本実施形態は第一実施形態と誘導加熱コイルの構成が異なるのみであり、その他の構成は第一実施形態と略同一であるため、同一箇所には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図9に示すように、誘導加熱コイル221は、鋳造型15の型ホルダ31の外周面31cを略全面覆うように配置されている。また、誘導加熱コイル221は、コイルの径が異なる複数のコイル221a〜221cを有している。なお、コイル保持部材28により誘導加熱コイル221は軸方向に沿って上下動できるように構成されている。
このように構成すると、鋳造型15の大きさ(直径)に合わせて、コイル221a〜221cの中で最適なものを選択することができる。したがって、誘導加熱コイル221から発生する磁束の磁束密度が最も高い箇所に、鋳造型15のキャビティ部17が位置するように鋳造型15ごとに設定することができる。したがって、非晶質合金材料の溶湯の加熱効率が高まり、誘導加熱中に溶湯が固化してしまうのを抑制することができる。
なお、本実施形態では、誘導加熱コイル221を移動・選択して用いる構成としているが、回転軸部19を上下に移動して使用するコイル221a〜221cを選択したり、型ホルダ31の接続部32の形状を使用するコイルに合わせて変えるようにしても同様な作用効果を有する。
(第四実施形態)
次に、本発明の遠心鋳造装置の第四実施形態を図10に基づいて説明する。なお、本実施形態は第一実施形態と鋳造型の構成が異なるのみであり、その他の構成は第一実施形態と略同一であるため、同一箇所には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図10に示すように、鋳造型115は、平面視円形に形成された型ホルダ131と、型ホルダ131の底面に設けられ、回転軸部19と接続される接続部132とを備えている。なお、型ホルダ131は、上下方向に二分割できるように構成されている。
ここで、型ホルダ131のキャビティ部17における外周面131a側には充填センサ150(充填確認手段)が設けられている。充填センサ150は、例えば、キャビティ部17に面した側の先端に2つの端子(不図示)を有しており、この端子に非晶質合金材料の溶湯が接触すると、短絡して電気抵抗が著しく低下するようになっている。つまり、この充填センサ150の電気抵抗値の変化を検出することにより、キャビティ部17内に溶湯が充填されたか否かを検出することができる。
本実施形態によれば、鋳造型115のキャビティ部17に充填センサ150を設けたため、キャビティ部17に溶湯が充填されたタイミングをより確実に把握することができる。したがって、キャビティ部17に溶湯が充填された直後に、誘導加熱コイル21に高周波電流を供給するのを停止させることにより、溶湯が余計に温度上昇したり、鋳造型115まで温度上昇してしまうことを抑制することができる。したがって、溶湯を短時間で冷却することができ、結晶化が起こりにくく、形状精度に優れた非晶質合金の成形体を得ることができる。
(第五実施形態)
次に、本発明の遠心鋳造装置の第五実施形態を図11に基づいて説明する。なお、本実施形態は第一実施形態と鋳造型の構成が異なるのみであり、その他の構成は第一実施形態と略同一であるため、同一箇所には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図11に示すように、鋳造型215は、平面視円形に形成された型ホルダ231と、型ホルダ231の底面に設けられ、回転軸部19と接続される接続部232とを備えている。なお、型ホルダ231は、上下方向に二分割できるように構成されている。
ここで、型ホルダ231のキャビティ部17が形成された位置に対応する上面231aには光学窓250が設けられている。光学窓250が配された位置に対応する鉛直上方にはレーザ光を光学窓250に向かって照射可能なレーザ光源251が設けられ、レーザ光源251から発せられたレーザ光を集光可能なレンズ252と、光学窓250方向からの反射光を受光素子254方向へ方向を変換するビームスプリッタ253と、ビームスプリッタ253からの光を受光する受光素子254と、を備えた光学検出装置255が筐体11内に配されている。
レーザ光源251から発せられ光学窓250を透過したレーザ光はキャビティ部17に照射される。キャビティ部17内に溶湯が充填されていない状態では、レーザ光はキャビティ部17内で散乱するため、受光素子254で検出できる光量は僅かである。非晶質合金材料の溶湯がキャビティ部17内に充填され、光学窓250に接する位置まで充填されると、すると、レーザ光は溶湯で反射し、その反射光がビームスプリッタ253でさらに一部反射して受光素子254に到達する。受光素子254では、受光したレーザ光が電気信号としてより強く検出される。つまり、この光学検出装置255で検出される電気信号の変化により、キャビティ部17内に溶湯が充填されたか否かを検出することができる。
本実施形態によれば、鋳造型215のキャビティ部17に光学窓250を設け、それとともに筐体11内に光学検出装置255を配置した。つまり、誘導加熱コイル21から発生する強力な電磁場の影響を受けない光学的な検出手段(光学検出装置255)を用いることにより、キャビティ部17に充填された溶湯の状態を確実に把握することができる。また、光学検出装置255を用いることにより、溶湯やそれに接する型が余計に温度上昇することを抑制することができる。したがって、溶湯を短時間で冷却することができ、結晶化が起こりにくく、形状精度に優れた非晶質合金の成形体を得ることができる。
次に、上述した遠心鋳造装置10を用いて、非晶質合金の溶湯の充填度や結晶化度を測定した結果を説明する。
非晶質合金材料としては、Zr55Cu30Al10Niの金属ガラス材料を用いた。なお、鋳造型15の回転数は、鋳造する材料となる非晶質合金や金属の種類、鋳造型15の形状によって異なるが、通常1000〜5000rpmの範囲とすることが好ましい。本実施例では3000rpmとした。
評価の方法と評価基準は次の通りである。
<非晶質度>結晶化度は、蛍光X線装置(XRD)を用い、成形体23の表面の数箇所を任意に設定してその箇所の結晶状態を示すピークが存在するか否かを評価した。非結晶度については、XRD測定結果でピークが存在しない場合は、結晶化が進んでいないと考えられ、○(合格)とし、ピークが存在しない場合は×(不合格)とした。
<充填性>キャビティ部17内への溶湯の充填率は、キャビティ部17の体積および溶湯の材料の比重から求められる理想重量と、成形体23の実際の重量とを比較して求めたものである。この充填率が、95%以上の場合は○(合格)とし、95%未満の場合は×(不合格)とした。
<総合判定> ○:非晶質度および充填性が共に○の場合
×:非晶質度および充填性の少なくともいずれか一方が×場合
Figure 2010125513
表2に示すように、上記第一実施形態〜第五実施形態に則した実施例1〜実施例5においては、充填率および結晶化度は共に合格しており、形状精度に優れた金属ガラスの成形体23を製造することができることが確認された。一方、比較例において、鋳造型15を銅で形成したものを用い、誘導加熱コイル21による加熱工程を実行しない場合は、充填率が満たされないことが確認された。したがって、誘導加熱コイル21により非晶質合金(金属ガラス)材料の溶湯を加熱することによりキャビティ部17内への充填率を高めることができることが確認された。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的な材料や構成等は一例にすぎず、適宜変更が可能である。
例えば、本実施形態では、誘導加熱コイルをコイル保持部材により鉛直上下方向に移動できるように構成したが、誘導加熱コイルは固定して、鋳造型(および回転軸部)を上下動できるように構成してもよい。
本発明の第一実施形態における遠心鋳造装置の概略構成図である。 本発明の第一実施形態における鋳造型の平面図である。 図2のA−A線に沿う断面図である。 本発明の実施形態における成形体の斜視図である。 本発明の実施形態におけるキャビティ部の構成部材を示す斜視図である。 本発明の実施形態における誘導加熱コイルの概略構成図である。 本発明の第二実施形態における遠心鋳造装置の概略構成図である。 本発明の第二実施形態における非晶質合金の溶湯に作用する力を説明する説明図である。 本発明の第三実施形態における遠心鋳造装置の概略構成図である。 本発明の第四実施形態における鋳造型の概略構成図である。 本発明の第五実施形態における遠心鋳造装置の概略構成図である。
符号の説明
10…遠心鋳造装置 13…溶融ヒータ(溶湯供給手段) 15,115,215…鋳造型 17,27…キャビティ部 19…回転軸部(型回転手段) 21,121,221…誘導加熱コイル 28…コイル保持部材(移動部) 150…充填センサ(充填確認手段) 250…光学窓(窓) 255…光学検出装置(光学的な検出手段) G…溶湯

Claims (15)

  1. 非晶質合金を鋳造する遠心鋳造装置において、
    内部にキャビティ部を有する絶縁体からなる鋳造型と、
    該鋳造型を回転させる型回転手段と、
    前記非晶質合金材料の溶湯を前記鋳造型に供給する溶湯供給手段と、
    前記鋳造型の近傍に配置された誘導加熱手段と、を備えたことを特徴とする遠心鋳造装置。
  2. 前記鋳造型が低透磁率材料からなることを特徴とする請求項1に記載の遠心鋳造装置。
  3. 前記鋳造型が高熱伝導率材料からなることを特徴とする請求項1または2に記載の遠心鋳造装置。
  4. 前記鋳造型が、SiC、BN、AlN、Si、Alのうち少なくとも一つのセラミックスからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の遠心鋳造装置。
  5. 前記誘導加熱手段がコイルで構成され、
    該コイルまたは前記鋳造型を移動させ、前記コイルの前記鋳造型内のキャビティ部に対しての位置を変更する移動部を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の遠心鋳造装置。
  6. 前記誘導加熱手段が異なる形状の複数のコイルで構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の遠心鋳造装置。
  7. 前記誘導加熱手段が前記型回転手段に設けられた鋳造型の外周部を囲むコイルで構成され、
    前記コイルの径が鉛直下方へ向かうほど大きくなるように形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の遠心鋳造装置。
  8. 前記キャビティ部に前記溶湯が充填されたことを確認可能な充填確認手段がさらに備えられ、
    充填が確認された後に、前記誘導加熱手段の出力を止めるように制御する制御部を備えていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の遠心鋳造装置。
  9. 前記充填確認手段は、前記キャビティ部に繋がって設けられた窓を通して、前記溶湯の充填を検出する光学的な検出手段であることを特徴とする請求項8に記載の遠心鋳造装置。
  10. 非晶質合金を鋳造する非晶質合金の遠心鋳造方法であって、
    内部にキャビティ部を有し絶縁体からなる鋳造型を回転させる型回転工程と、
    前記鋳造型に非晶質合金材料の溶湯を供給する溶湯供給工程と、
    前記鋳造型内に導入した前記溶湯を誘導加熱する誘導加熱工程と、を備えていることを特徴とする非晶質合金の遠心鋳造方法。
  11. 前記鋳造型が低透磁率材料からなることを特徴とする請求項10に記載の非晶質合金の遠心鋳造方法。
  12. 前記鋳造型が高熱伝導率材料からなることを特徴とする請求項10または11に記載の非晶質合金の遠心鋳造方法。
  13. 前記鋳造型が、SiC、BN、AlN、Si、Alのうち少なくとも一つのセラミックスからなることを特徴とする請求項10〜12のいずれかに記載の非晶質合金の遠心鋳造方法。
  14. 前記溶湯供給工程の後に、前記キャビティ部に前記溶湯が充填されたことを確認する充填確認工程をさらに備え、
    充填が確認された後に、前記誘導加熱工程を終了するように制御することを特徴とする請求項10〜13のいずれかに記載の非晶質合金の遠心鋳造方法。
  15. 前記充填確認工程が、前記キャビティ部に繋がって設けられた窓を通して、光学的に前記溶湯の充填を確認することを特徴とする請求項14に記載の非晶質合金の遠心鋳造方法。
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