JP2010059299A - インクジェット用インク及びこれから得られた硬化膜 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属エッチング液耐性、剥離液に対する剥離性、又はめっき液耐性を有するインクジェット用インクが求められている。
【解決手段】5員環以上の環状エーテルを含むラジカル重合性モノマー(A)と、熱反応性官能基を有するラジカル重合性モノマー(B)と、光重合開始剤(C)と、熱反応性樹脂(D)とを含むインクジェット用インク。
【選択図】なし

Description

本発明は、液晶表示素子、EL表示素子、プリント配線基板などを製造するために用いられるインクジェット用インクに関する。さらに本発明は、該インクジェット用インクにより得られる硬化膜(パターン化された硬化膜を含む)、硬化膜形成方法、及び、硬化膜が形成された電子回路基板、電子部品、表示素子に関する。
フォトリソグラフィ法に比べて、インクジェット法によるパターン形成は工程が簡単になる上に、材料使用量の削減も期待できるので、電子機器に使用されるプリント配線版などの製造に用いることが提案されている(たとえば、特開2003−302642号公報(特許文献1)、特開2005−68280号公報(特許文献2)を参照)。
近年、電子機器の小型化が進み、軽量かつフレキシブルなプリント配線板を用いた電子回路基板が多く用いられている。このような電子回路基板は、たとえば、エッチングレジストにより、所定の回路パターンをなす金属配線部を形成し、その後にめっきレジストによるめっきパターン作製、及び金属層表面を保護する保護膜であるカバーレイをコーティングする工程を経て作製されている。
これらの工程をインクジェット法により実施する際、インクジェット用インクの保存安定性が要求され、安定したインク吐出性が要求される。また、インクジェット用インクにより形成された硬化膜は各インク用途により、さまざまな性能が要求される。
たとえば、エッチングレジスト用として形成されたインクジェット用インクの硬化膜については、金属エッチング液に対する耐性が要求され、剥離液に対する剥離性が要求される。
たとえば、めっきレジスト用として形成されたインクジェット用インクの硬化膜については、めっき液に対する耐性が要求され、剥離液に対する剥離性が要求される。
たとえば、カバーレイ用として形成されたインクジェット用インクの硬化膜については、めっき液に対する耐性が要求され、はんだ耐熱性が要求される。
しかしながら、従来のインクジェット用インクの硬化膜は、上記性能のいずれかひとつ、又は複数が不十分であるために、実用上は適していないものばかりであった。
特開2003−302642号公報 特開2005−68280号公報 特開2008−50601号公報 特開平9−183929号公報
上記の状況の下、たとえばインクの保存安定性に優れたインクジェット用インクが求められている。また、たとえば、安定した吐出が可能なインクジェット用インクが求められている。そしてインクジェット用インクを硬化膜としたときに、たとえばエッチングレジスト用では金属エッチング液に対する耐性や剥離液に対する剥離性を有し、また、たとえばめっきレジスト用ではめっき液に対する耐性や剥離液に対する剥離性を有し、また、たとえばカバーレイ用ではめっき液に対する耐性やはんだ耐熱性を有するインクジェット用インクが求められている。また、信頼性の高いフレキシブル配線板が求められている。
本発明者等は、インクジェット用インクに所定の構造を有するラジカル重合性モノマー(A)を用いると上記課題に有効に対処することができることを見出し、この知見に基づいて、ラジカル重合性モノマー(A)と、熱反応性官能基を有するラジカル重合性モノマー(B)と、光重合開始剤(C)と、熱反応性樹脂(D)とを含むインクジェット用インクに関する本発明を完成した。本発明は以下のようなインクジェット用インク、インクジェット用インクから得られた硬化膜及びその形成方法等を提供する。
[1] 5員環以上の環状エーテルを含むラジカル重合性モノマー(A)と、熱反応性官能基を有するラジカル重合性モノマー(B)と、光重合開始剤(C)と、熱反応性樹脂(D)とを含むインクジェット用インク。
[2] 5員環以上の環状エーテルを含むラジカル重合性モノマー(A)が、一般式(A)で表される化合物である、上記[1]に記載のインクジェット用インク。
(一般式(A)中、R1は水素又は炭素数1〜3のアルキルであり、R2は分岐構造を有していてもよい炭素数1〜3のアルキレン又は分岐構造を有していてもよい炭素数2〜5のグリコールエーテルであり、R3は炭素数1〜3のアルキルで置換されていてもよい酸素数1又は2の5員環以上の環状エーテルである。)
[3] 一般式(A)において、R1は水素、メチル又はエチルであり、R2は炭素数1〜3のアルキレンであり、R3は炭素数1〜3のアルキルで置換されていてもよい酸素数1又は2の5員環又は6員環の環状エーテルである、上記[2]に記載のインクジェット用インク。
[4] 一般式(A)において、R1は水素又はメチルであり、R2はメチレンであり、R3は酸素数1の5員環の環状エーテルである、上記[2]に記載のインクジェット用インク。
[5] 一般式(A)において、R1は水素又はメチルであり、R2はメチレンであり、R3は炭素数1〜3のアルキルで置換された酸素数2の6員環の環状エーテルである、上記[2]に記載のインクジェット用インク。
[6] 熱反応性官能基を有するラジカル重合性モノマー(B)が、ヒドロキシ、カルボキシ、オキシラン及びオキセタンからなる群から選ばれる熱反応性官能基を有する、上記[1]〜[5]のいずれかに記載のインクジェット用インク。
[7] 熱反応性官能基を有するラジカル重合性モノマー(B)が、ヒドロキシ又はカルボキシの熱架橋性官能基を有する、上記[1]〜[5]のいずれかに記載のインクジェット用インク。
[8] 熱反応性官能基を有するラジカル重合性モノマー(B)が、1個の熱反応性官能基を有する、上記[1]〜[7]のいずれかに記載のインクジェット用インク。
[9] 熱反応性官能基を有するラジカル重合性モノマー(B)が、一般式(B−1)又は(B−2)で表される化合物である、上記[1]〜[8]のいずれかに記載のインクジェット用インク。
(一般式(B−1)及び(B−2)中、R4はそれぞれ独立して水素又は炭素数1〜3のアルキルであり、R5はそれぞれ独立して環状構造を有していてもよい炭素数2〜12のアルキレンであり、nは1〜30の整数である。)
[10] 熱反応性官能基を有するラジカル重合性モノマー(B)が、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、及びフタル酸モノ−[2−(2−メチルアクリロイルオキシ)−エチル]エステルからなる群から選ばれる1以上である、上記[1]〜[5]に記載のインクジェット用インク。
[11] 光重合開始剤(C)が、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、又は2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドである、上記[1]〜[10]のいずれかに記載のインクジェット用インク。
[12] 熱反応性樹脂(D)がメラミン樹脂である、上記[1]〜[11]のいずれかに記載のインクジェット用インク。
[13] 熱反応性樹脂(D)がフェノール樹脂である、上記[1]〜[11]のいずれかに記載のインクジェット用インク。
[14] さらに、難燃剤(E)を含む、上記[1]〜[12]のいずれかに記載のインクジェット用インク。
[15] さらに、多官能(メタ)アクリレート(F)を含む、上記[1]〜[14]のいずれかに記載のインクジェット用インク。
[16] インクジェット法によって上記[1]〜[15]のいずれかに記載のインクジェット用インクを塗布し、塗布されたインクに光を照射することによって硬化膜を形成する、硬化膜形成方法。
[17] インクジェット法によって上記[1]〜[15]のいずれかに記載のインクジェット用インクを塗布し、塗布されたインクへの光照射及び加熱を同時または1)光照射、2)加熱の順に行うことによって硬化膜を形成する、硬化膜形成方法。
[18] 上記[16]又は[17]に記載された方法で得られた硬化膜。
[19] 所定のパターンで形成されている、上記[18]に記載の硬化膜。
[20] 基板上に上記[18]又は[19]に記載された硬化膜が形成された電子回路基板。
[21] 上記[20]に記載された電子回路基板を有する電子部品。
[22] 上記[20]に記載された電子回路基板又は上記[21]に記載された電子部品を有する表示素子。
なお、本明細書中、アクリレートとメタクリレートの両者を示すために「(メタ)アクリレート」のように表記することがある。
本発明の好ましい態様に係るインクジェット用インクは、たとえば、インクの保存安定性に優れ、安定した吐出が可能となる。また、このインクジェット用インクから得られる硬化膜は、たとえば、金属エッチング液に対する耐性や剥離液に対する剥離性を有している。たとえば、このインクジェット用インクから得られる硬化膜は、めっき液に対する耐性や剥離液に対する剥離性を有している。たとえば、インクジェット用インクから得られる硬化膜は、めっき液に対する耐性やはんだ耐熱性を有している。さらに、本発明の好ましい態様に係るインクジェット用インクを用いることにより、電子回路基板の製造における保護膜の形成にかかる手間や時間を短縮でき、消耗品も削減できる。
1.本発明のインクジェット用インク
本発明のインクジェット用インクは、5員環以上の環状エーテルを含むラジカル重合性モノマー(A)と、熱反応性官能基を有するラジカル重合性モノマー(B)と、光重合開始剤(C)と、熱反応性樹脂(D)とを含むインクジェット用インクである。なお、「熱反応性」とは、例えば、熱により架橋反応を起こす性質を意味するが、これに限定されるわけではない。本発明のインクジェット用インクは、無色であっても有色であってもよい。
また、本発明のインクジェット用インクは、5員環以上の環状エーテルを含むラジカル重合性モノマー(A)と、熱反応性官能基を有するラジカル重合性モノマー(B)と、光重合開始剤(C)と、熱反応性樹脂(D)の他に、任意に、難燃剤(E)、多官能(メタ)アクリレート(F)等を含むことができる。また、所望により、溶媒、添加剤、重合禁止剤、着色剤等をさらに含むことができる。
1.1 5員環以上の環状エーテルを含むラジカル重合性モノマー(A)
5員環以上の環状エーテルを含むラジカル重合性モノマー(A)は、ラジカル重合性の化合物であって5員環以上の環状エーテルを有するものであれば特に限定されない。「ラジカル重合性」とは、光が当たることで発生したフリーラジカルにより重合を開始する性質である。
ラジカル重合性モノマー(A)がラジカル重合性を有するための官能基として、アクリル、メタクリル、アクリルアミド、又はメタクリルアミドなどの官能基が挙げられる。ラジカル重合性モノマー(A)に含まれるこれらの官能基の数は、複数個であってもよいが、好ましくは1〜3個、より好ましくは1〜2個、さらに好ましくは1個である。
<ラジカル重合性モノマー>
5員環以上の環状エーテルを含むラジカル重合性モノマー(A)は、上述するようにラジカル重合性モノマーが5員環以上の環状エーテルを有するものであるが、ここで、ラジカル重合性モノマーとしては、例えば以下のものが挙げられる。
ラジカル重合性モノマーが例えばヒドロキシを有する多官能重合性モノマーである場合には、例えば、イソシアヌル酸エチレンオキシド変性ジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートモノステアレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、又はジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
ラジカル重合性モノマーが例えばヒドロキシを有しない単官能重合性モノマーである場合には、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、3−メチル−3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン、3−メチル−3−(メタ)アクリロキシエチルオキセタン、3−エチル−3−(メタ)アクリロキシエチルオキセタン、p−ビニルフェニル−3−エチルオキセタ−3−イルメチルエーテル、2−フェニル−3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン、2−トリフロロメチル−3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン、4−トリフロロメチル−2−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、クロルメチルスチレン、(3−エチル−3−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、ビニルトルエン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、ポリスチレンマクロモノマー、ポリメチルメタクリレートマクロモノマー、5−テトラヒドロフルフリルオキシカルボニルペンチル(メタ)アクリレート、ラウリルアルコールのエチレンオキシド付加物の(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、α−クロルアクリル酸、ケイ皮酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、コハク酸モノ[2−(メタ)アクリロイロキシエチル]、マレイン酸モノ[2−(メタ)アクリロイロキシエチル]、シクロヘキセン−3,4−ジカルボン酸モノ[2−(メタ)アクリロイロキシエチル]、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−アクリロイルモルホリン、N−フェニルマレイミド、又はN−シクロヘキシルマレイミドなどが挙げられる。
ラジカル重合性モノマーが例えばヒドロキシを有しない多官能重合性モノマーである場合には、例えば、ビスフェノールF型エチレンオキシド変性ジアクリレート、ビスフェノールA型エチレンオキシド変性ジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールジアクリレート、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸トリ(メタ)アクリレート、トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレート、カプロラクトン変性トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレート、又はウレタン(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
<5員環以上の環状エーテル>
5員環以上の環状エーテルを含むラジカル重合性モノマー(A)は、上述するようにラジカル重合性モノマーが5員環以上の環状エーテルを有するものであるが、ここで、5員環以上の環状エーテルとしては、例えば、5員環の環状エーテル、6員環の環状エーテル又は7員環の環状エーテルなどが挙げられ、環に含まれるエーテル結合の数は、例えば1個、2個又は3個などが挙げられる。また、これらの環状エーテルは、アルキルで置換されていてもよく、好ましくは炭素数1〜3のアルキル、より好ましくはメチル又はエチルで置換されていてもよい。さらに、この置換アルキルの置換基数は複数個であってもよいが、好ましくは1〜2個、より好ましくは1個である。ラジカル重合性モノマー(A)中に含まれるこれらの環状エーテルの数は、複数個であってもよいが、好ましくは1〜2個、より好ましくは1個である。
5員環以上の環状エーテルとしては、具体的には、以下の構造のものが挙げられる。
5員環以上の環状エーテルを含むラジカル重合性モノマー(A)は、上述したラジカル重合性モノマーのうちのいずれかが、上述した5員環以上の環状エーテルのうちのいずれかを有するものであり、これには考えうる全ての組合せが含まれる。
5員環以上の環状エーテルを含むラジカル重合性モノマー(A)としては、上記一般式(A)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(A)中、R1は水素又は炭素数1〜3のアルキルであり、具体的には、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルが挙げられ、好ましくは水素又はメチルである。
一般式(A)中、R2は分岐構造を有していてもよい炭素数1〜3のアルキレン又は分岐構造を有していてもよい炭素数2〜5のグリコールエーテルである。炭素数1〜3のアルキレンは、具体的には、メチレン、エチレン又はプロピレンであり、これらに例えばアルキル置換基(好ましくは炭素数1〜3)が結合して分岐構造を形成していてもよい。また、分岐構造を有していてもよい炭素数2〜5のグリコールエーテルは、具体的には、エチレングリコールエーテル、1,2−プロピレングリコールエーテル、1,3−ブチレングリコールエーテル、又はネオペンチルグリコールエーテルである。
一般式(A)中、R3は炭素数1〜3のアルキルで置換されていてもよい酸素数1又は2の5員環以上の環状エーテルである。この環状エーテルの具体例としては、例えば、上述したものが挙げられる。
一般式(A)で表される重合性モノマー(A)の具体例としては、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、環状トリメチロールプロパンホルマル(メタ)アクリレート、アルコキシ化テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの中でも、テトラヒドロフルフリルアクリレート(下記構造式(a1-1))、テトラヒドロフルフリルメタクリレート(下記構造式(a1-2))、環状トリメチロールプロパンホルマルアクリレート(下記構造式(a2-1))、又は環状トリメチロールプロパンホルマルメタクリレート(下記構造式(a2-2))が好ましい。
テトラヒドロフルフリルアクリレートは、サートマー社製のSR285、共栄社化学(株)製のライトアクリレートTHF−Aとして市販されており、テトラヒドロフルフリルメタクリレートは、サートマー社製のSR203、共栄社化学(株)製のライトエステルTHFとして市販されている。また、環状トリメチロールプロパンホルマルアクリレートは、サートマー社製のSR531として市販されている。
インクジェット用インク中に含まれる重合性モノマー(A)は、上述した化合物から選ばれる1種類の化合物であってもよく、またこれらの2種以上の混合物であってもよい。
ラジカル重合性モノマー(A)は、インクジェット用インク中に1〜70重量%含まれると、インクジェット時、ノズルからの吐出安定性が良好になるので好ましく、10〜65重量%含まれるとより好ましく、20〜60重量%含まれるとさらに好ましい。
1.2 熱反応性官能基を有するラジカル重合性モノマー(B)
熱反応性官能基を有するラジカル重合性モノマー(B)は、ラジカル重合性の化合物であって、熱反応性官能基を有するものであれば特に限定されない。なお、「熱反応性」とは、例えば、熱により架橋反応を起こす性質を意味するが、これに限定されるわけではない。
熱反応性官能基としては、熱により反応(好ましくは架橋反応)する官能基であれば特に限定されないが、例えば、ヒドロキシ、カルボキシ、オキシラン及びオキセタンなどが挙げられ、これらの中でもヒドロキシ、カルボキシが特に好ましい。また、ラジカル重合性モノマー(B)に含まれる熱反応性官能基の数は、複数個であってもよいが、好ましくは1〜3個、より好ましくは1〜2個、さらに好ましくは1個である。
ラジカル重合性モノマー(B)に含まれる熱反応性官能基は、インクジェット用インク中に含まれる他の成分との相溶性を高める効果を有する。特に熱反応性官能基がヒドロキシの場合は、インクジェット用インク中に含まれる他の成分との相溶性を高める効果が大きい。また、熱反応性官能基がカルボキシの場合は、インクジェットインクから得た硬化膜のアルカリ性水溶液に対する剥離性を向上する効果を有する。
<熱反応性官能基がヒドロキシであるラジカル重合性モノマー(B)>
ラジカル重合性モノマー(B)の熱反応性官能基がヒドロキシの場合、好ましい例としては、ヒドロキシと1つのラジカル重合性炭素間二重結合を有する重合性モノマー、ヒドロキシと2つのラジカル重合性炭素間二重結合を有する重合性モノマー、又はヒドロキシと3つ以上のラジカル重合性炭素間二重結合を有する重合性モノマーを挙げることができる。
ヒドロキシと1つのラジカル重合性炭素間二重結合を有する重合性モノマーの具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、又は1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
ヒドロキシと2つのラジカル重合性炭素間二重結合を有する重合性モノマーの具体例としては、イソシアヌル酸エチレンオキシド変性ジ(メタ)アクリレート、グリセロールジアクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートモノステアレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、又はジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
ヒドロキシと3つ以上のラジカル重合性炭素間二重結合を有する重合性モノマーの具体例としては、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、又はアルキル変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
これらの中でも、光硬化性インクジェット用インクに応用した場合に、ノズルからの吐出安定性の観点から、熱反応性官能基としてヒドロキシを有するラジカル重合性モノマー(B)としては、ヒドロキシと1つのラジカル重合性炭素間二重結合を有する重合性モノマーが好ましく、特に、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、又は1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレートが好ましい。
また、熱反応性官能基を有するラジカル重合性モノマー(B)は、上記一般式(B−1)で表される化合物であることが好ましい。一般式(B−1)中、R4はそれぞれ独立して水素又は炭素数1〜3のアルキルであり、具体的には、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルが挙げられ、好ましくは水素又はメチルである。一般式(B−1)中、R5はそれぞれ独立して環状構造を有していてもよい炭素数2〜12のアルキレンであるが、これらの中でも、エチレン、プロピレン、ブチレン又は以下の構造で表される基が好ましい。また、一般式(B−1)中、nは1〜30の整数であり、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜3、さらに好ましくは1である。
<熱反応性官能基がカルボキシであるラジカル重合性モノマー(B)>
ラジカル重合性モノマー(B)の熱反応性官能基がカルボキシの場合、好ましい例としては、カルボキシと1つのラジカル重合性炭素間二重結合を有する重合性モノマー、カルボキシと2つのラジカル重合性炭素間二重結合を有する重合性モノマー、又はカルボキシと3つ以上のラジカル重合性炭素間二重結合を有する重合性モノマーを挙げることができる。
カルボキシと1つのラジカル重合性炭素間二重結合を有する重合性モノマーの具体例としては、(メタ)アクリル酸、α−クロルアクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、マレイン酸、フマル酸、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート、又はフタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
カルボキシと2つのラジカル重合性炭素間二重結合を有する重合性モノマーの具体例としては、脂肪酸変性ペンタエリスリトールジアクリレート等を挙げることができる。
カルボキシと3つ以上のラジカル重合性炭素間二重結合を有する重合性モノマーの具体例としては、コハク酸変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、又はコハク酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
これらの中でも、光硬化性インクジェット用インクに応用した場合に、ノズルからの吐出安定性や、インクジェット用インクから得た硬化膜のアルカリ性水溶液に対する剥離性の観点から、熱反応性官能基としてカルボキシを有するラジカル重合性モノマー(B)としては、カルボキシと1つのラジカル重合性炭素間二重結合を有する重合性モノマーが好ましく、特に、フタル酸モノヒドロキシエチルアクリレート、又はフタル酸モノヒドロキシエチルメタクリレート(新中村化学工業(株)製のCB−1(商品名))が好ましい。
また、熱反応性官能基を有するラジカル重合性モノマー(B)は、上記一般式(B−2)で表される化合物であることが好ましい。一般式(B−2)中、R4はそれぞれ独立して水素又は炭素数1〜3のアルキルであり、具体的には、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルが挙げられ、好ましくは水素又はメチルである。一般式(B−2)中、R5はそれぞれ独立して環状構造を有していてもよい炭素数2〜12のアルキレンであり(好ましい例は、上記一般式(B−1)中のR5の説明と同じである)、nは1〜30の整数であり、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜3、さらに好ましくは1である。
インクジェット用インク中に含まれるラジカル重合性モノマー(B)は、上述した化合物から選ばれる1種の化合物であってもよく、またこれらの2種以上の混合物であってもよい。
ラジカル重合性モノマー(B)は、インクジェット用インク中に1〜80重量%含まれると、光硬化性インクジェット用インクとした場合、インクジェットノズルからの吐出が安定するので好ましく、3〜75重量%含まれるとより好ましく、5〜70重量%含まれるとさらに好ましい。
1.3 光重合開始剤(C)
光重合開始剤(C)は、紫外線あるいは可視光線の照射によりラジカルを発生することのできる化合物であれば特に限定されない。光重合開始剤(C)の具体例としては、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、キサントン、チオキサントン、イソプロピルキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−エチルアントラキノン、アセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−4’−イソプロピルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、イソプロピルベンゾインエーテル、イソブチルベンゾインエーテル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、カンファーキノン、ベンズアントロン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4,4’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,4,4’−トリ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ヘキシルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’−ジ(メトキシカルボニル)−4,4’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,4’−ジ(メトキシカルボニル)−4,3’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジ(メトキシカルボニル)−3,3’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−,2−(o−ベンゾイルオキシム)、2−(4’−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3’,4’−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2’,4’−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2’−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4’−ペンチルオキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−[p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)]−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(2’−クロロフェニル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(4’−メトキシフェニル)−s−トリアジン、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズオキサゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、2−(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、3−(2−メチル−2−ジメチルアミノプロピオニル)カルバゾール、3,6−ビス(2−メチル−2−モルホリノプロピオニル)−9−n−ドデシルカルバゾール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド等を挙げることができる。
中でもビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド(チバジャパン(株)製のIRGACURE 819(商品名))又は2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド(チバジャパン(株)製のDAROCUR TPO(商品名))、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバジャパン(株)製のIRGACURE 184(商品名))等は、インクジェット用インク中に含まれる他の成分との相溶性が高く、得られるインクジェット用インクが少ない紫外線の照射量で硬化するので好ましい。
光重合開始剤(C)は1種の化合物であっても、2種以上の異なる化合物の混合物であってもよい。光重合開始剤(C)は、インクジェット用インク中に0.2〜20重量%含まれると、インクジェット用インクとしたとき、紫外線に対して高感度となるので好ましく、1〜20重量%であるとより好ましく、1〜15重量%であるとさらに好ましい。
1.4 熱反応性樹脂(D)
熱反応性樹脂(D)としては、例えば、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、「熱反応性官能基を有するラジカル重合性モノマーの重合体(例えばフェノール樹脂)」、又は「熱反応性官能基を有するラジカル重合性モノマーと他のラジカル重合性モノマーとの共重合体」等が挙げられる。これらの中でも、耐熱性、耐薬品性の観点からメラミン樹脂を用いるのが好ましく、硬化膜のアルカリ性水溶液に対する剥離性、耐酸性水溶液の観点から「熱反応性官能基を有するラジカル重合性モノマーの重合体(例えばフェノール樹脂)」を用いることが好ましい。
メラミン樹脂の具体例としては、メラミン、メチロールメラミン、エーテル化メチロールメラミン、ベンゾグアナミン、メチロールベンゾグアナミン、エーテル化メチロールベンゾグアナミン、及びそれらの縮合物を挙げることができる。中でも、耐薬品性が良好であることから、エーテル化メチロールメラミンが好ましく、さらに下記化合物(d−1)及びその縮合物の混合物は、三和ケミカル(株)製のニカラックMW−30(商品名)として市販されている。
「熱反応性官能基を有するラジカル重合性モノマーの重合体」の具体例としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルフェノールなどのフェノール樹脂、ポリ(グリシジル(メタ)アクリレート)、ポリ(3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート)、ポリ(メチルグリシジル(メタ)アクリレート)、ポリ(3−メチル−3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン)、ポリ(3−エチル−3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン)、ポリ(3−メチル−3−(メタ)アクリロキシエチルオキセタン)、ポリ(3−エチル−3−(メタ)アクリロキシエチルオキセタン)、ポリ(p−ビニルフェニル−3−エチルオキセタ−3−イルメチルエーテル)、ポリ(2−フェニル−3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン)、ポリ(2−トリフロロメチル−3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン)、ポリ(4−トリフロロメチル−2−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン)、ポリ(メタ)アクリル酸等をあげることができる。中でも、硬化膜のアルカリ性水溶液に対する剥離性を向上することからポリビニルフェノールなどのフェノール樹脂が好ましく、丸善石油化学(株)製のマルカリンカーM S−2P(商品名)として市販されている。
熱反応性樹脂(D)は、インクジェット用インク中に0.1〜30重量%含まれると、得られるインクの硬化膜の耐薬品性が高くなるために好ましく、0.5〜25重量%含まれるとより好ましく、1〜20重量%含まれるとさらに好ましい。
1.5 難燃剤(E)
インクジェット用インクに難燃性を付与するために難燃剤(E)を含んでもよい。この難燃剤(E)としてはリン系化合物が環境へ与える影響が少ないので好ましい。
リン系化合物の難燃剤(E)の具体例としては、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルフェニルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10オキシド、10−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド、縮合9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10オキシド等があげられる。
これらの難燃剤の中でも、下記式(e−1)で表される化合物である縮合9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10オキシド(昭和高分子(株)製のHFA−3003(商品名))を用いると、インクジェット用インクから得られる硬化膜を高温状態にさらした場合でも難燃剤のブリードアウトがないので好ましい。
難燃剤(E)は、上述した化合物から選ばれる1種の化合物であってもよく、またこれらの2種以上の混合物であってもよい。難燃剤(E)は、インクジェット用インク中に10〜50重量%含まれると、インクジェット用インクから得られる硬化膜が高い難燃性(UL燃焼試験法V−0規格相当)を示すので好ましい。
1.6 多官能(メタ)アクリレート(F)
インクジェット用インクには、光感度を高める観点から多官能(メタ)アクリレート(F)を含んでもよく、特にヒドロキシを有しない多官能(メタ)アクリレートであるとよい。ここで、ヒドロキシを有しない多官能(メタ)アクリレート中に、製造する際に混入したあるいは、副生したあるいは、未反応物としてのヒドロキシを有する多官能(メタ)アクリレートが含まれていたとしても、そのような場合の含有量は極めて少量であるため、ヒドロキシを有しない多官能(メタ)アクリレート(F)とみなすことができる。多官能(メタ)アクリレート(F)は、以下に挙げる化合物から選ばれる1種の化合物であってもよく、またそれらの2種以上の混合物であってもよい。
ヒドロキシを有しない多官能(メタ)アクリレート(F)の具体例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA型エチレンオキシド変性ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF型エチレンオキシド変性ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、メトキシ化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレート、及びカプロラクトン変性トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレート、ノボラック型エポキシアクリレート、ビスフェノールA型エポキシアクリレート、ビスフェノールF型エポキシアクリレート、レゾルシノール型エポキシアクリレート等である。
これらの中でも、ビスフェノールF型エチレンオキシド変性ジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレート、及びカプロラクトン変性トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレート、ビスフェノールF型エポキシアクリレートから選ばれる1つ以上を含有していると、硬化膜の耐薬品性が高くなるので、より好ましい。
ビスフェノールF型エポキシアクリレートには、日本化薬(株)製のZFR 1122、1401H、1491H(商品名)、日本ユピカ(株)製のネオポール 8477(商品名)等が市販されている。
多官能(メタ)アクリレート(F)は、インクジェット用インク中に5〜80重量%含まれると、インクジェット用インクとした場合に光に対して高感度となり、また硬化膜のめっき液耐性が高くなるため好ましく、10〜70重量%であるとより好ましい。
1.7 その他の成分
インクジェット用インクは、保存安定性や、形成される膜の耐久性、形成される膜の膜面均一性、形成される膜の難燃性、インクの吐出特性、インクの塗布性等を向上させるために溶媒、反応性希釈剤、重合禁止剤、界面活性剤、着色剤、帯電防止剤等を含むことができる。これらの成分は1種の化合物であっても、2種以上の化合物の混合物であってもよい。
なお、インクジェット用インク中の水分量は特に限定されないが、10,000ppm以下が好ましく、5,000ppm以下がさらに好ましい。これらの水分量であると、インクジェット用インクの粘度変化が少なく保存安定性に優れるので好ましい。
1.7.1 溶媒(G)
インクジェット用インクはインクの吐出特性を向上させるために溶媒(G)を含んでもよい。この溶媒としては沸点が100℃以上の溶媒が好ましい。室温でのインクジェット用インクの粘度が50mPa・s以上である場合には、ジェッティング温度を高くすることが好ましいが、この場合には含まれる溶媒の沸点は200℃以上であることが好ましい。
沸点が100℃以上である溶媒の具体例としては、酢酸ブチル、プロピオン酸ブチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル、ジオキサン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トルエン、キシレン、アニソール、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノンが挙げられる。これらの溶媒中の水分量は、インクジェット用インク中の水分量が前述の範囲になるように調整されていることが望ましい。
これらの溶媒の中でも、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル等を用いると、インクの吐出が安定するので好ましい。
溶媒(G)は、インクジェット用インク中に0〜50重量%含まれると、光硬化性インクジェット用インクとした場合の吐出が安定するので好ましく、より好ましくは0〜20重量%である。
さらに、インクジェット用インクの塗布性にインクの表面張力が大きく影響するため、インクの表面張力を好ましくは20〜45mN/m、より好ましくは27〜42mN/m、さらに好ましくは30〜40mN/mに調整する。表面張力が20〜45mN/mの範囲であればインク吐出口におけるインクメニスカスが安定になり、インクの吐出は良好となる。
表面張力を20〜45mN/mの範囲に調整するには、溶媒選定が重要である。表面張力が20〜45mN/mの範囲にある1種の溶媒を用いてもよいが、表面張力の大きな溶媒(例えば、γ−ブチロラクトン:43mN/m)及び表面張力の小さな溶媒(例えば、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル:24mN/m、あるいはエチレングリコールモノブチルエーテル:32mN/m)を混合して用いると溶媒組成で表面張力を微調整できるので好ましい。
1.7.2 反応性希釈剤(H)
インクジェット用インクはインクの粘度調整や硬化膜の架橋度を制御するために反応性希釈剤(H)を含んでもよい。溶媒の代わりに又は溶媒の一部を置き換えて反応性希釈剤(H)を使用すると、インクの固形分濃度が高くなるため、厚膜を形成させることが可能である。反応性希釈剤(H)は、5員環以上の環状エーテルを含むラジカル重合性モノマー(A)、熱反応性官能基を有するラジカル重合性モノマー(B)、多官能(メタ)アクリレート(F)とは異なる化合物を示す。
反応性希釈剤(H)の具体例としては、n−ブチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレ―ト、イソデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート等が挙げられる。
これらの中でも、n−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートは少量用いることで、インクジェット用インクの粘度を大きく下げることができるので好ましい。
反応性希釈剤(H)は、インクジェット用インク中に5〜60重量%含まれると、光硬化性インクジェット用インクとした場合、E型粘度計で測定した25℃における粘度が2〜500mPa・sの範囲になるので好ましく、より好ましくは10〜50重量%である。
1.7.3 重合禁止剤(I)
インクジェット用インクは、保存安定性を向上させるために重合禁止剤を含んでもよい。重合禁止剤の具体例としては、4−メトキシフェノール、ヒドロキノン、フェノチアジン等を挙げることができる。これらの中でも、ジェッティング時にインクジェットヘッドを加熱した場合のインクの粘度変化を最小にする観点から、重合禁止剤としてフェノチアジンを用いることが好ましい。
重合禁止剤は、インクジェット用インクの保存安定性と光に対する高感度性とを両立させるという観点から、インクジェット用インク中に0.01〜1重量%含まれることが好ましい。
1.7.4 界面活性剤(J)
インクジェット用インクは、インクジェット用インクから得られた膜面の均一性を向上させるために界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤としては、シリコン系界面活性剤、アクリル系界面活性剤、及びフッ素系界面活性剤などが用いられる。具体的には、Byk−300、Byk−306、Byk−335、Byk−310、Byk−341、Byk−344、又はByk−370(それぞれ商品名:ビック・ケミー(株)製)などのシリコン系界面活性剤;Byk−354、Byk−358、又はByk−361(それぞれ商品名:ビック・ケミー(株)製)などのアクリル系界面活性剤;DFX−18、フタージェント250、又はフタージェント251(それぞれ商品名:ネオス(株)製)、メガファックF−410、メガファックF−443、メガファックF−445、メガファックF−470、メガファックF−479、メガファックF−483、メガファックF−489(それぞれ商品名:大日本インキ(株)製)などのフッ素系界面活性剤を挙げることができる。
界面活性剤は、熱硬化性組成物中に0.01重量%以上であると硬化膜の膜面均一性が向上するので好ましく、他特性とのバランスを考慮すると0.01〜1重量%であることが好ましい。
1.7.5 着色剤(K)
インクジェット用インクは、着色剤を含んでいてもよく、この場合、例えば、得られる硬化膜の状態を検査する際に基板との識別を容易にすることができる。着色剤は、インクジェット用インク中に0.01〜10重量%程度、好ましくは0.1〜5重量%程度含んでもよい。インク原料の相溶性の観点から、着色剤は染料であることが好ましい。
1.7.6 帯電防止剤(L)
帯電防止剤は、特に限定されるものではなく、公知の帯電防止剤を用いることができる。具体的には、酸化錫、酸化錫・酸化アンチモン複合酸化物、酸化錫・酸化インジウム複合酸化物などの金属酸化物や四級アンモニウム塩などが挙げられる。帯電防止剤は、帯電を防止するために使用するものであり、インクジェット用インク100重量部に対し0.01〜1重量部添加して用いられることが好ましい。
1.8 インクジェット用インクの調製方法
インクジェット用インクは、必要な成分を混合して得られた溶液を、ろ過することにより調整するのが好ましい。ろ過には、例えばフッ素樹脂製のメンブレンフィルターなどが用いられる。
1.9 インクジェット用インクの粘度
インクジェット用インクは、E型粘度計で測定した25℃における粘度が2〜500mPa・sであるとインクジェットのヘッドからの塗布特性(ジェッティング精度など)が良好となるので好ましい。25℃におけるインクジェット用インクの粘度は、より好ましくは3〜300mPa・s、さらに好ましくは5〜200mPa・sである。
25℃における粘度が30mPa・sを超える場合は、インクジェットヘッドを加熱して吐出時の粘度を下げると、より安定した吐出が可能になる。インクジェットヘッドを加熱してジェッティングを行う場合は、加熱温度(好ましくは40〜120℃)におけるインクジェット用インクの粘度は3〜30mPa・sが好ましく、5〜25mPa・sであればさらに好ましく、7〜20mPa・sが特に好ましい。
1.10 インクジェット用インクの保存
インクジェット用インクは、−20〜20℃で保存すると粘度変化が小さく、保存安定性が良好である。
2.インクジェット方法によるインクジェット用インクの塗布
本発明のインクジェット用インクは、公知のインクジェット塗布方法を用いて塗布することができる。インクジェット塗布方法としては、例えば、インクに力学的エネルギーを作用させてインクをヘッドから吐出(塗布)させる方法(いわゆるピエゾ方式)、及び、インクに熱エネルギーを作用させてインクを塗布させる塗布方法(いわゆるバブルジェット(登録商標)方式)等がある。
インクジェット塗布方法を用いることにより、インクジェット用インクを予め定められたパターン状に塗布することができる。これによって、必要な箇所だけにインクを塗布でき、フォトリソグラフィ法に比べて、コストの削減となる。
本発明のインクジェット用インクを用いて塗布を行うのに好ましい塗布ユニットは、例えば、これらのインクを収容するインク収容部と、塗布ヘッドとを備えた塗布ユニットが挙げられる。塗布ユニットとしては、例えば、塗布信号に対応した熱エネルギーをインクに作用させ、前記エネルギーによりインク液滴を発生させる塗布ユニットが挙げられる。
塗布ヘッドとしては、例えば、金属及び/又は金属酸化物を含有する発熱部接液面を有するものである。前記金属及び/又は金属酸化物の具体例は、例えば、Ta、Zr、Ti、Ni、Al等の金属、及び、これらの金属の酸化物等が挙げられる。
本発明のインクジェット用インクを用いて塗布を行うのに好ましい塗布装置としては、例えば、インクが収容されるインク収容部を有する塗布ヘッドの室内のインクに、塗布信号に対応したエネルギーを与え、前記エネルギーによりインク液滴を発生させる装置が挙げられる。
インクジェット塗布装置は、塗布ヘッドとインク収容部とが分離されているものに限らず、それらが分離不能に一体になったものを用いるものでもよい。また、インク収容部は塗布ヘッドに対し分離可能又は分離不能に一体化されてキャリッジに搭載されるもののほか、装置の固定部位に設けられて、インク供給部材、例えばチューブを介して塗布ヘッドにインクを供給する形態のものでもよい。
また、インクジェットの吐出(塗布)温度は10〜120℃が好ましく、塗布温度におけるインクジェット用インクの粘度は、3〜30mPa・sであることが好ましい。
3.硬化膜の形成
本発明の硬化膜は、公知のインクジェット塗布方法を用いて上記インクジェット用インクを基板の表面に吐出した後に、インクに紫外線や可視光線等の光を照射して得られる。光が照射された部分のインクはラジカル重合性モノマー、例えば(メタ)アクリルモノマーの重合により三次元化架橋体となって硬化し、インクの広がりを効果的に抑えられる。したがって、上記インクジェット用インクを用いると、高精細なパターンの描画が可能になる。インクジェット用インクの組成に依存するが、照射する光として紫外線を用いた場合には、照射する紫外線の量は、ウシオ電機(株)製の受光器UVD−405PDを取り付けた積算光量計UIT−201で測定して、10〜1,000mJ/cm2程度が好ましく、10〜800mJ/cm2程度がより好ましく、20〜500mJ/cm2程度がさらに好ましい。また、照射する紫外線の波長は、200〜450nmが好ましく、220〜430nmがより好ましく、250〜400nmがさらに好ましい。
また、必要に応じて、光の照射により硬化した上記硬化膜をさらに加熱・焼成してもよく、特に、120〜250℃で10〜60分間加熱することが好ましく、150〜240℃で10〜60分間加熱することがより好ましく、180〜230℃で10〜60分間加熱することがさらに好ましい。
本発明で使用する基板は、上記インクジェット用インクが塗布される対象となり得るものであれば特に限定されず、その形状は平板状に限られず、曲面状であってもよい。
また、基板の材質は特に限定されないが、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、フッ素樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリイミド等のプラスチックフィルム、セロハン、アセテート、金属箔、ポリイミドと金属箔の積層フィルム、目止め効果があるグラシン紙、パーチメント紙、あるいはポリエチレン、クレーバインダー、ポリビニルアルコール、でんぷん、カルボキシメチルセルロース(CMC)などで目止め処理した紙、ガラスなどを挙げることができる。
これらの基板を構成する物質には、本発明の効果に悪影響を及ぼさない範囲において、さらに、顔料、染料、酸化防止剤、劣化防止剤、充填剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤及び/又は電磁波防止剤等の添加剤を含んでもよい。また、基板の表面の一部には、基板と異なる材質が形成されていてもよい。
基板の用途も特に限定されないが、本発明のインクジェット用インクから得られる硬化膜は耐エッチング液性、めっき液耐性、アルカリ水溶液に対する剥離性、耐熱性に優れているため、基板表面に金属製の回路を有する電子回路基板等の製造にもちいられることが好ましい。回路を形成する金属は、特に限定されるものではないが、金、銀、銅、アルミ又はITOが好ましい。
基板の厚さは、特に限定されないが、通常、10μm〜2mm程度であり、使用する目的により適宜調整されるが、15〜500μmが好ましく、20〜200μmがさらに好ましい。
基板における硬化膜を形成する面には、必要により撥水処理、コロナ処理、プラズマ処理、ブラスト処理等の易接着処理を施したり、表面に易接着層やカラーフィルター用保護膜を設けたりしてもよい。
また、インクジェット用インクを、特定の場所にだけ塗布することによって、所定のパターンの硬化膜を形成することができ、硬化膜の形成のためのコストの削減を図ることができる。特に電子回路基板では、金属配線パターン形成やめっきパターン形成、金属配線保護膜(カバーレイ)形成において、吐出性、保存安定性に優れた本発明のインクジェット用インクを、所定の回路部分にだけ塗布することができるので、効率的に各目的に応じた硬化膜を形成できる。
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、以下において特に断りのない限り、「部」は重量部を意味するものとする。
実施例及び比較例に使用した各成分は以下のとおりである。

5員環以上の環状エーテルを含むラジカル重合性モノマー(A)
A1:テトラヒドロフルフリルメタクリレート
(商品名「SR203」、サートマー社製;5員環化合物)
A2:環状トリメチロールプロパンホルマルアクリレート
(商品名「SR531」、サートマー社製;6員環化合物)

熱反応性官能基を有するラジカル重合性モノマー(B)
B1:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
B2:フタル酸モノヒドロキシエチルメタクリレート
(商品名「CB−1」、新中村化学工業(株)製)
B3:4−ヒドロキシブチルアクリレート

光重合開始剤(C)
C1:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド
(商品名「DAROCUR TPO」、チバジャパン(株)製)

熱反応性樹脂(D)
D1:ポリビニルフェノール
(商品名「マルカリンカーM S−2P」、丸善石油化学(株)製)
D2:上記式(d−1)で表される化合物及びその縮合物の混合物
(商品名「ニカラックMW−30」、三和ケミカル(株)製)

難燃剤(E)
E1:縮合9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-ホスファフェナントレン-10オキシド
(商品名「HFA−3003」、昭和高分子(株)製)

多官能(メタ)アクリレート(F)
F1:ビスフェノールF型エポキシアクリレート
(商品名「ネオポール8477」、日本ユピカ(株)製)
F2:ビスフェノールF型エチレンオキシド変性ジアクリレート
(商品名「M−208」、東亜合成(株)製)
反応性希釈剤(H)
H1:シクロへキシルメタクリレート
H2:ブチルメタクリレート
(実施例1〜2、比較例1〜3)
本実施例では、5員環以上の環状エーテルを含むラジカル重合性モノマー(A)として5員環化合物を含む本発明に係るインクジェット用インクの硬化膜をエッチングレジスト用又はめっきレジスト用として形成した場合について検証する。表1に記載された割合(重量部)で配合し、混合・溶解してフッ素樹脂製メンブレンフィルター(0.2μm)で濾過し、各インクジェット用インクを調製した。
なお、比較例1及び2は、主として、5員環以上の環状エーテルを含むラジカル重合性モノマー(A)成分を含まない場合を検証する例であり、比較例3は、主として、(A)成分を含んでいても熱反応性樹脂(D)成分を含まない場合を検証する例である。
また、実施例1〜2及び比較例1〜3のインクジェット用インクには、重合禁止剤(I)として0.05重量部のフェノチアジン(重合禁止剤(I)を除くインクジェット用インクの合計量を100重量部とする)を添加した。
(1)インクの粘度・保管による粘度の変化
各インクジェット用インクの25℃での粘度をE型粘度計(東機産業(株)製 VISCOMETER TV−22)で測定した。結果を表2に示す。
また、各インクジェット用インクの一部(10g)を30mLのサンプル瓶に入れ、密栓をして、100℃で5時間保管した。そして、保管前のインクの粘度に対する保管後のインクの粘度の変化率を調べた。インクの粘度はいずれも保管後に増加しており、変化率が10%未満である場合を「○」、10%以上である場合を「×」とした。結果を表2に示す。
実施例1〜2のインクジェット用インクは保存安定性に優れていることがわかる。
(2)ジェッティング特性の評価
各インクジェット用インクをインクジェットカートリッジに注入し、これをインクジェット装置(FUJIFILM Dimatix社製のDMP−2800)に装着し、10pl用のヘッドを用いて、吐出電圧(ピエゾ電圧)16V、ヘッド温度70℃、駆動周波数5kHzの条件下で吐出の様子を観察した。ジェッティング時の液柱が垂直方向に吐出され、サテライトは発生しなかった場合を「○」、液柱が隣の液柱と接触する、又はサテライトが発生した場合を「×」とした。結果を表2に示す。
(3)試験基板の作製
各インクジェット用インクをインクジェットカートリッジに注入し、これをインクジェット装置(FUJIFILM Dimatix社製のDMP−2800)に装着し、以下の基板作製条件で、基板上にインクジェットプリンタにより各インクジェット用インクを塗布(描画)し、次いでUV硬化させて硬化膜が形成された試験基板を作製した。このようにして作製された試験基板を用いて、以下の(4)〜(6)に示す、硬化膜のエッチング液に対する耐性、アルカリ性水溶液(剥離液)に対する剥離性、めっき液に対する耐性を調べた。
基板作製条件
基 板 :銅箔をポリイミド上に積層した基板(厚さ35μm)
[(東洋紡績(株)製)バイロフレックス(商品名)]
硬化膜の膜厚:30μm
吐出条件 :上記(2)と同様の吐出条件
UV露光量 :250mJ/cm2
(4)硬化膜のエッチング液に対する耐性の評価
硬化膜のエッチング液に対する耐性を評価するために、作製した試験基板を60℃の50%FeCl3水溶液(遊離塩酸濃度0.2%)に15分浸漬させた後に水洗を行い、硬化膜の表面状態を目視にて判定した。剥離や変色が生じなかった場合を「○」、剥離や変色が生じた場合を「×」とした。結果を表2に示す。
(5)硬化膜のアルカリ性水溶液(剥離液)に対する剥離性の評価
硬化膜のアルカリ性水溶液(剥離液)に対する剥離性を評価するために、作製した試験基板を50℃の8%NaOH水溶液に1分浸漬させた後に水洗を行い、硬化膜の剥離状態を目視にて判定した。完全に溶解もしくは剥離した場合を「○」、溶解もしくは剥離しなかった場合を「×」とした。結果を表2に示す。
(6)硬化膜のめっき液に対する耐性の評価
硬化膜のめっき液に対する耐性を評価するために、作製した試験基板を60℃の無電解ニッケルめっき液(商品名:ニムデンNPR−4、Ni濃度4.5g/L、上村工業(株)製)に20分浸漬させて水洗を行い、続いて60℃の金ストライクめっき液(商品名:アシドストライク、日本高純度化学(株)製)に10分浸漬させて水洗を行い、続いて100℃の無電解金めっき液(商品名:ゴブライトTAM−55、Au濃度1g/L、上村工業(株)製)に30分浸漬させて水洗することでめっき皮膜を形成した。この工程中においてめっき液の硬化膜内部への浸入や剥離が生じなかった場合を「○」、めっき液の硬化膜内部への浸入や剥離が生じた場合を「×」とした。結果を表2に示す。
(実施例3〜4、比較例4〜6)
本実施例では、本発明に係るインクジェット用インクの硬化膜をカバーレイ用として形成した場合について検証する。表3に記載された割合(重量部)で配合し、混合・溶解してフッ素樹脂製メンブレンフィルター(0.2μm)で濾過し、各インクジェット用インクを調製した。
なお、比較例4及び5は、主として、5員環以上の環状エーテルを含むラジカル重合性モノマー(A)成分を含まない場合を検証する例であり、比較例6は、主として、(A)成分を含んでいても熱反応性樹脂(D)成分を含まない場合を検証する例である。
また、実施例3〜4及び比較例4〜6のインクジェット用インクには、重合禁止剤(I)として0.05重量部のフェノチアジン(重合禁止剤(I)を除くインクジェット用インクの合計量を100重量部とする)を添加した。
(1)インクの粘度・保管による粘度の変化
各インクジェット用インクの25℃での粘度をE型粘度計で測定した。結果を表4に示す。
また、各インクジェット用インクの一部(10g)を30mLのサンプル瓶に入れ、密栓をして、100℃で5時間保管した。そして、保管前のインクの粘度に対する保管後のインクの粘度の変化率を調べた。インクの粘度はいずれも保管後に増加しており、変化率が10%未満である場合を「○」、10%以上である場合を「×」とした。結果を表4に示す。
実施例3〜4のインクジェット用インクは保存安定性に優れていることがわかる。
(2)ジェッティング特性の評価
各インクジェット用インクをインクジェットカートリッジに注入し、これをインクジェット装置(FUJIFILM Dimatix社製のDMP−2800)に装着し、10pl用のヘッドを用いて、吐出電圧(ピエゾ電圧)16V、ヘッド温度70℃、駆動周波数5kHzの条件下で吐出の様子を観察した。ジェッティング時の液柱が垂直方向に吐出され、サテライトは発生しなかった場合を「○」、液柱が隣の液柱と接触する、又はサテライトが発生した場合を「×」とした。結果を表4に示す。
(3)試験基板の作製
各インクジェット用インクをインクジェットカートリッジに注入し、これをインクジェット装置(FUJIFILM Dimatix社製のDMP−2800)に装着し、以下の基板作製条件で、基板上にインクジェットプリンタにより各インクジェット用インクを塗布(描画)し、次いでUV硬化及び熱硬化させて硬化膜が形成された試験基板を作製した。このようにして作製された試験基板を用いて、以下の(4)及び(5)に示す、硬化膜のめっき液に対する耐性及びはんだ耐熱性を調べた。
基板作製条件
基 板 :銅箔をポリイミド上に積層した基板(厚さ35μm)
[(東洋紡績(株)製)バイロフレックス(商品名)]
硬化膜の膜厚:30μm
吐出条件 :上記(2)と同様の吐出条件
UV露光量 :40mJ/cm2
熱硬化条件 :190℃×30分
(4)硬化膜のめっき液に対する耐性の評価
硬化膜のめっき液に対する耐性を評価するために、作製した試験基板を30℃のパラジウム水溶液(商品名:KAT−450、Pd濃度12mg/L、上村工業(株)製)に1分浸漬して水洗した後に、80℃の無電解ニッケルめっき液(商品名:ニムデンNPR−4、Ni濃度4.5g/L、上村工業(株)製)中に30分浸漬させて水洗を行い、続いて80℃の無電解金めっき液(商品名:ゴブライトTAM−55、Au濃度1g/L、上村工業(株)製)中に10分浸漬させて水洗することでめっき皮膜を形成した。この工程中においてめっき液の硬化膜内部への浸入や硬化膜の剥離が生じなかった場合を「○」、めっき液の硬化膜内部への浸入や硬化膜の剥離が生じた場合を「×」とした。結果を表4に示す。
(5)硬化膜のはんだ耐熱性の評価
硬化膜のはんだ耐熱性を評価するために、試験基板の硬化膜表面にロジン系フラックス(商品名:NS−829、(株)日本スペリア社製)を塗布して、260℃のはんだ浴中に30秒浸漬させ、剥離や膨れが生じたか否かを調べた。剥離と膨れが全く生じなかった場合を「○」、剥離又は膨れが僅かでも生じた場合を「×」とした。結果を表4に示す。
(実施例5〜6、比較例7〜9)
本実施例では、5員環以上の環状エーテルを含むラジカル重合性モノマー(A)として6員環化合物を含む本発明に係るインクジェット用インクの硬化膜をエッチングレジスト用又はめっきレジスト用として形成した場合について検証する。表5に記載された割合(重量部)で配合し、混合・溶解してフッ素樹脂製メンブレンフィルター(0.2μm)で濾過し、各インクジェット用インクを調製した。
なお、比較例7及び8は、主として、5員環以上の環状エーテルを含むラジカル重合性モノマー(A)成分を含まない場合を検証する例であり、比較例9は、主として、(A)成分を含んでいても熱反応性樹脂(D)成分を含まない場合を検証する例である。
また、実施例5〜6及び比較例7〜9のインクジェット用インクには、重合禁止剤(I)として0.05重量部のフェノチアジン(重合禁止剤(I)を除くインクジェット用インクの合計量を100重量部とする)を添加した。
(1)インクの粘度・保管による粘度の変化
実施例1と同様の方法で、各インクジェット用インクの25℃での粘度を測定した。結果を表6に示す。
また、実施例1と同様の方法で、インクの粘度の変化率を調べた。結果を表6に示す。
実施例5〜6のインクジェット用インクは保存安定性に優れていることがわかる。
(2)ジェッティング特性の評価
実施例1と同様の方法で、各インクジェット用インクの吐出の様子を観察した。結果を表6に示す。
(3)試験基板の作製
実施例1と同様の方法で、硬化膜が形成された試験基板を作製した。このようにして作製された試験基板を用いて、以下の(4)〜(6)に示す、硬化膜のエッチング液に対する耐性、アルカリ性水溶液(剥離液)に対する剥離性、めっき液に対する耐性を調べた。
(4)硬化膜のエッチング液に対する耐性の評価
実施例1と同様の方法で、硬化膜のエッチング液に対する耐性を評価した。結果を表6に示す。
(5)硬化膜のアルカリ性水溶液(剥離液)に対する剥離性の評価
実施例1と同様の方法で、硬化膜のアルカリ性水溶液(剥離液)に対する剥離性を評価した。結果を表6に示す。
(6)硬化膜のめっき液に対する耐性の評価
実施例1と同様の方法で、硬化膜のめっき液に対する耐性を評価した。結果を表6に示す。
(実施例7〜8、比較例10〜12)
本実施例では、本発明に係るインクジェット用インクの硬化膜をカバーレイ用として形成した場合について検証する。表7に記載された割合(重量部)で配合し、混合・溶解してフッ素樹脂製メンブレンフィルター(0.2μm)で濾過し、各インクジェット用インクを調製した。
なお、比較例10及び11は、主として、5員環以上の環状エーテルを含むラジカル重合性モノマー(A)成分を含まない場合を検証する例であり、比較例12は、主として、(A)成分を含んでいても熱反応性樹脂(D)成分を含まない場合を検証する例である。
また、実施例7〜8及び比較例10〜12のインクジェット用インクには、重合禁止剤(I)として0.05重量部のフェノチアジン(重合禁止剤(I)を除くインクジェット用インクの合計量を100重量部とする)を添加した。
(1)インクの粘度・保管による粘度の変化
実施例3と同様の方法で、各インクジェット用インクの25℃での粘度を測定した。結果を表8に示す。
また、実施例3と同様の方法で、インクの粘度の変化率を調べた。結果を表8に示す。
実施例7〜8のインクジェット用インクは保存安定性に優れていることがわかる。
(2)ジェッティング特性の評価
実施例3と同様の方法で、各インクジェット用インクの吐出の様子を観察した。結果を表8に示す。
(3)試験基板の作製
実施例3と同様の方法で、硬化膜が形成された試験基板を作製した。このようにして作製された試験基板を用いて、以下の(4)及び(5)に示す、硬化膜のめっき液に対する耐性及びはんだ耐熱性を調べた。
(4)硬化膜のめっき液に対する耐性の評価
実施例3と同様の方法で、硬化膜のめっき液に対する耐性を評価した。結果を表8に示す。
(5)硬化膜のはんだ耐熱性の評価
実施例3と同様の方法で、硬化膜のはんだ耐熱性を評価した。結果を表8に示す。
本発明は、たとえば、電子回路基板に使用される保護膜あるいは絶縁膜、あるいは金属パターン配線形成用レジスト、あるいはめっきパターン形成用レジストに使用することができる。

Claims (22)

  1. 5員環以上の環状エーテルを含むラジカル重合性モノマー(A)と、熱反応性官能基を有するラジカル重合性モノマー(B)と、光重合開始剤(C)と、熱反応性樹脂(D)とを含むインクジェット用インク。
  2. 5員環以上の環状エーテルを含むラジカル重合性モノマー(A)が、一般式(A)で表される化合物である、請求項1に記載のインクジェット用インク。
    (一般式(A)中、R1は水素又は炭素数1〜3のアルキルであり、R2は分岐構造を有していてもよい炭素数1〜3のアルキレン又は分岐構造を有していてもよい炭素数2〜5のグリコールエーテルであり、R3は炭素数1〜3のアルキルで置換されていてもよい酸素数1又は2の5員環以上の環状エーテルである。)
  3. 一般式(A)において、R1は水素、メチル又はエチルであり、R2は炭素数1〜3のアルキレンであり、R3は炭素数1〜3のアルキルで置換されていてもよい酸素数1又は2の5員環又は6員環の環状エーテルである、請求項2に記載のインクジェット用インク。
  4. 一般式(A)において、R1は水素又はメチルであり、R2はメチレンであり、R3は酸素数1の5員環の環状エーテルである、請求項2に記載のインクジェット用インク。
  5. 一般式(A)において、R1は水素又はメチルであり、R2はメチレンであり、R3は炭素数1〜3のアルキルで置換された酸素数2の6員環の環状エーテルである、請求項2に記載のインクジェット用インク。
  6. 熱反応性官能基を有するラジカル重合性モノマー(B)が、ヒドロキシ、カルボキシ、オキシラン及びオキセタンからなる群から選ばれる熱反応性官能基を有する、請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェット用インク。
  7. 熱反応性官能基を有するラジカル重合性モノマー(B)が、ヒドロキシ又はカルボキシの熱架橋性官能基を有する、請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェット用インク。
  8. 熱反応性官能基を有するラジカル重合性モノマー(B)が、1個の熱反応性官能基を有する、請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェット用インク。
  9. 熱反応性官能基を有するラジカル重合性モノマー(B)が、一般式(B−1)又は(B−2)で表される化合物である、請求項1〜8のいずれかに記載のインクジェット用インク。
    (一般式(B−1)及び(B−2)中、R4はそれぞれ独立して水素又は炭素数1〜3のアルキルであり、R5はそれぞれ独立して環状構造を有していてもよい炭素数2〜12のアルキレンであり、nは1〜30の整数である。)
  10. 熱反応性官能基を有するラジカル重合性モノマー(B)が、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、及びフタル酸モノ−[2−(2−メチルアクリロイルオキシ)−エチル]エステルからなる群から選ばれる1以上である、請求項1〜5に記載のインクジェット用インク。
  11. 光重合開始剤(C)が、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、又は2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドである、請求項1〜10のいずれかに記載のインクジェット用インク。
  12. 熱反応性樹脂(D)がメラミン樹脂である、請求項1〜11のいずれかに記載のインクジェット用インク。
  13. 熱反応性樹脂(D)がフェノール樹脂である、請求項1〜11のいずれかに記載のインクジェット用インク。
  14. さらに、難燃剤(E)を含む、請求項1〜12のいずれかに記載のインクジェット用インク。
  15. さらに、多官能(メタ)アクリレート(F)を含む、請求項1〜14のいずれかに記載のインクジェット用インク。
  16. インクジェット法によって請求項1〜15のいずれかに記載のインクジェット用インクを塗布し、塗布されたインクに光を照射することによって硬化膜を形成する、硬化膜形成方法。
  17. インクジェット法によって請求項1〜15のいずれかに記載のインクジェット用インクを塗布し、塗布されたインクへの光照射及び加熱を同時または1)光照射、2)加熱の順に行うことによって硬化膜を形成する、硬化膜形成方法。
  18. 請求項16又は17に記載された方法で得られた硬化膜。
  19. 所定のパターンで形成されている、請求項18に記載の硬化膜。
  20. 基板上に請求項18又は19に記載された硬化膜が形成された電子回路基板。
  21. 請求項20に記載された電子回路基板を有する電子部品。
  22. 請求項20に記載された電子回路基板又は請求項21に記載された電子部品を有する表示素子。
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