JP5504769B2 - 重合性組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット印刷方式、スクリーン印刷方式、グラビア印刷方式、オフセット印刷方式等の所定の方式を用いて印刷された後、露光及び焼成工程において硬化させ、液晶用、EL用などの表示素子や、プリント配線板、フレキシブル配線板、半導体パッケージ基板などの電子回路基板を製造するために用いられる硬化性組成物に関し、更に詳しくは所定の回路パターンをなす金属配線表面を保護するカバーレイや、ソルダーレジストなどに適した硬化性組成物に関する。
これまで、プリント配線板、フレキシブル配線板、半導体パッケージ基板などの電子回路基板を製造する際、所定の回路パターンをなす金属配線などの導体面を保護する保護膜として、高分子系カバーレイフィルムが使用されてきた。
このカバーレイフィルムを導体面に接着する方法としては、カバーレイフィルムの一方の表面を所定の形状に加工し、この表面に接着剤をつけ、これを電子回路基板に重ねて、位置合わせをした後、プレス等で熱圧着する方法が一般的である。また、その後、フォトレジストを使用してパターニング、エッチング処理を行うことで、所定のパターンをなす保護膜を形成する。
このような高分子系カバーレイフィルムを使用した保護膜の形成には、貼り合わせる前のカバーレイフィルムの加工や接着剤の塗布、また、フォトレジストを用いてパターニング(微細加工)を行う際には、フォトレジストの塗布、露光、現像、エッチング、レジスト剥離など多くの工程数を必要とし、操作も煩雑となる。
そこで、従来から作業性や位置精度の改善を目的として、感光性カバーレイフィルムを導体面に塗布し保護層を形成する方法が提案されてきた(例えば、特開昭45−115541号公報(特許文献1)、特開昭51−40922号公報(特許文献2)を参照)。 しかし、このような感光性カバーレイフィルムを使用した保護膜の形成には、パターン露光によるフィルムのパターン化と、フィルムの現像が必要で、さらには、そのパターン露光に必要なフォトマスクの作製に長い時間と多くの費用がかかる。
近年有機溶媒に可溶なポリイミド樹脂が開発されている。この可溶性ポリイミドは、インクジェット印刷方式、スクリーン印刷方式、グラビア印刷方式、オフセット印刷方式等の所定の方式を用いて形成されるパターンに使用されている(例えば、特開2000−154346号公報(特許文献3)、特開2002−94232公報(特許文献4)、特開2000−47212公報(特許文献5))。しかし、このような可溶性ポリイミドは、有機溶媒に溶解させているために、使用時には、焼成工程において有機溶媒を蒸発させて硬化させる。そのため、環境面や製造面から敬遠される傾向にある。また、溶解可能な有機溶媒によっては、使用する装置や製造機器の部材を侵してしまい、汎用性は狭くなってしまう。
一方、アクリルモノマーを硬化させて成る樹脂の多くの原料は、常温で液体として存在しており、溶媒に溶解させる必要はなく、常温で固体として存在しているモノマーであっても、アクリルモノマー溶液に混合すれば、多くは溶解可能であり、溶媒を使用する必要がない。そのため、使用時において、環境面や製造面への悪影響を懸念する事もなく、使用する装置や製造部材を侵す危険性もないため、汎用性は広い。
しかしながら、アクリルモノマーのみを使用して硬化させた樹脂において、難燃性を付与させるためには、難燃剤を添加させる必要がある。難燃性を付与するためには従来、各種のハロゲン系化合物が用いられてきた。しかし近年、燃焼時のダイオキシンの発生が問題視されており、ハロゲン系化合物を使用しない難燃剤が求められており、リン系化合物が多く使用されている。さらに、最近の電子部品に対しては耐熱性の向上が求められており、このためには反応性の官能基を持つ難燃剤が求められている。このような状況の中、各種の反応性難燃剤が提案されている(例えば、特許文献1、2、特開2001−213889号公報(特許文献6)、特開2002−121245号公報(特許文献7)、特開2004−91683号公報(特許文献8)等を参照)。
リン系化合物は、難燃性を付与するためにはインク中の含有量を多くする必要がある。インク中のリン系化合物が高含有率であると、耐めっき性、はんだ耐熱性、屈曲性等といった他の性能のすべての性能を充分に満たすことが難しくなる。そのため、できる限りリン系化合物の含有量を少量とすることが望まれる。
一方、イミド(メタ)アクリレートと可溶性のポリイミドを使用して、耐熱性、耐薬品性、耐屈曲性とともに難燃性を有した硬化膜が提案されている(例えば、特許3914800号(特許文献9))。しかし、この場合、溶媒等で希釈したポリイミドを使用しているため、環境面、製造工程上から敬遠される。
他に、イミド(メタ)アクリレートの特性として、耐候性や耐摩耗性(例えば、特開2001−172336(特許文献10)、特許3807035号(特許文献11)、特開2001−254070(特許文献12)、特開2006−307203(特許文献13))、高接着性(例えば特開平11−140108(特許文献14)、特開2000−239616(特許文献15)、特開2004−189790(特許文献16)、特開2007−238802(特許文献17))が知られている。
しかしながら、固形分100%であり、耐熱性、耐薬品性、耐屈曲性を有しており、かつ難燃性を有している硬化性組成物は存在しなかった。
特開昭60−161993号公報 特開2001−106766号公報 特開2000−154346号公報 特開2002−94232公報 報 特開2000−47212公報 特開2001−213889号公報 特開2002−121245号公 特開2004−91683号公報 特許3914800号 特開2001−172336号公報 特許3807035号 特開2001−254070号公報 特開2006−307203号公報 特開平11−140108号公報 特開2000−239616号公報 特開2004−189790号公報 特開2007−238802号公報
上記の状況の下、難燃性、密着性、耐薬品性、耐熱性、耐屈曲性等のバランスに優れたカバーレイ、またはソルダーレジストを形成することが可能な、硬化性組成物を提供することにある。
本発明者等は、特定構造を有するイミド(メタ)アクリレート(A)及び難燃剤(B)を含有する硬化性組成物が、耐めっき性、はんだ耐熱性、密着性、難燃性を有する硬化膜を形成できることを見出し、さらに、希釈剤(C)、熱硬化性樹脂(D)、光重合開始剤(E)を加えることにより、前述の特性がより向上することを見出し、この知見に基づいて本発明を完成した。さらに、本発明はこのような硬化性組成物、硬化性組成物から得られた硬化膜及びその形成方法などを提供する。
本発明は以下の項を含む。
[1] 式(1)で表されるイミド(メタ)アクリレート(A)及び難燃剤(B)を含む硬化性組成物。

Figure 0005504769

(式中、Rは水素又はメチルであり、Rは炭素数1〜100の有機基であり、R、Rは、それぞれ独立して、水素又はメチルであるか、RとRが結合して環状構造を示す炭化水素環又は該炭化水素環にメチルが1〜4つ結合した炭化水素環誘導体であり、nは1〜6の整数である)
[2] イミド(メタ)アクリレート(A)が式(2)で表される化合物である、[1]に記載の硬化性組成物。

Figure 0005504769

(式中、Rは水素又はメチルであり、Rは炭素数1〜100の有機基であり、nは1〜6の整数である)
[3] イミド(メタ)アクリレート(A)が式(3)で表される化合物である、[1]または[2]に記載の硬化性組成物。

Figure 0005504769
[4] 難燃剤(B)が、式(4)で表される[1]〜[3]のいずれか一項に記載の硬化性組成物。

Figure 0005504769

(式中、Rは水素、ヒドロキシまたは炭素数1〜100の有機基であり、nは1〜20の整数である。)
[5] 式(4)のRが少なくとも一つのラジカル重合性二重結合を有する、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
[6] 難燃剤(B)が、式(5)〜(8)で表される化合物の群から選ばれる少なくとも1つである、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の硬化性組成物。


Figure 0005504769

(式(5)中、a、b及びcはそれぞれ独立して0〜10の整数であり、Xはそれぞれ独立して炭素数1〜5の直鎖または分岐のアルキレンであり、mはそれぞれ独立して0または1であり、3つのRのうち1〜2個は式(5−1)で表される基であり、残りは式(5−2)で表される基であり、Rは水素またはメチルである。)

Figure 0005504769

(式(6)中、a、b及びcはそれぞれ独立して0〜10の整数であり、Xはそれぞれ独立して炭素数1〜5の直鎖または分岐のアルキレンであり、mはそれぞれ独立して0または1であり、3つのRのうち1〜2個は式(6−1)で表される基であり、残りは式(6−2)で表される基であり、Rは水素またはメチルである。)

Figure 0005504769

(式(7)中、a、b、c及びdはそれぞれ独立して0〜10の整数であり、Xはそれぞれ独立して炭素数1〜5の直鎖または分岐のアルキレンであり、mはそれぞれ独立して0または1であり、4つのRのうち1〜3個は式(7−1)で表される基であり、残りは式(7−2)で表される基であり、Rは水素またはメチルである。)


Figure 0005504769

(式(8)中、a、b、c、d、e及びfはそれぞれ独立して0〜10の整数であり、Xはそれぞれ独立して炭素数1〜5の直鎖または分岐のアルキレンであり、mはそれぞれ独立して0または1であり、6つのRのうち1〜5個は式(8−1)で表される基であり、残りは式(8−2)で表される基であり、Rは水素またはメチルである。)
[7] さらに、希釈剤(C)を含む、[1]〜[6]のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
[8] 希釈剤(C)の25℃の粘度が0.1〜100mPa・sである、[7]に記載の硬化性組成物。
[9] 希釈剤(C)が、単官能(メタ)アクリレートまたは多官能(メタ)アクリレートである、[7]または[8]に記載の硬化性組成物。
[10] さらに、熱硬化性樹脂(D)を含む、[1]〜[9]のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
[11] さらに、光重合開始剤(E)を含む、[1]〜[10]のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
[12] 光重合開始剤(E)が、アシルフォスフィンオキサイド系、アルキルフェノン系化合物からなる群から選ばれた少なくとも1つの化合物である、[11]に記載の硬化性組成物。
[13] イミド(メタ)アクリレート(A)が式(3)で表される3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドエチルアクリレートであり、難燃剤(B)が縮合9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10オキシドであり、希釈剤(C)がジプロピレングリコールジアクリレートであり、熱硬化性樹脂(D)がメラミン樹脂であり、光重合開始剤(E)が2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドであり、重合禁止剤としてフェノチアジンを含有する、[11]または[12]に記載の硬化性組成物。
[14] インク組成物である、[1]〜[13]のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
[15] インクジェット用インクである、[1]〜[14]のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
[16] [1]〜[15]のいずれか一項に記載の硬化性組成物を塗布し、塗布した硬化性組成物に光を照射することによって硬化膜を形成する、硬化膜形成方法。
[17] [16]に記載の光照射によって得られた硬化膜を、さらに加熱することで硬化膜を形成する、硬化膜形成方法。
[18] [1]〜[15]のいずれか1項に記載の硬化性組成物から得られる硬化膜。
[19] パターン上に形成されている、[18]に記載の硬化膜。
[20] 基板上に[18]又は[19]に記載の硬化膜が形成された電子回路基板。
[21] [20]に記載の電子回路基板を有する電子部品。
[22] [20]に記載の電子回路基板又は請求項21に記載された電子部品を有する表示素子。
本発明の好ましい態様に係る硬化性組成物によれば、膜の硬化性、密着性、耐薬品性(耐めっき性)、耐熱性、屈曲性、及び難燃性に優れた硬化性組成物を提供することができる。
本発明の硬化性組成物は、特定構造を有するイミド(メタ)アクリレート(A)及び難燃剤(B)を含有し、耐めっき性、はんだ耐熱性、密着性、難燃性を有する硬化膜を形成できることを特徴としている。さらに、希釈剤(C)、熱硬化性樹脂(D)、光重合開始剤(E)を加えることにより、前述の特性をより向上させることが出来る。耐めっき性、はんだ耐熱性、密着性、難燃性を有する硬化膜を形成できると同時に、インクジェット印刷方式や、スクリーン印刷方式、グラビア印刷方式、オフセット印刷方式等の印刷方式に使用し得る。しかし、各印刷方式においてそれぞれの最適なインク粘度が存在する。そのため、以下の実施形態、および実施例において、硬化前の硬化性組成物の粘度等特性が異なる以外、硬化膜の性能に影響が無いものと一般に考えるのが妥当である。したがって、本発明としてインクジェット印刷方式で使用するインクを例として挙げるが、他の印刷方式にも適用できる硬化性組成物とする。
1. 本発明の硬化性組成物
本発明の硬化性組成物は、イミド(メタ)アクリレート(A)及び難燃剤(B)を含有する。必要に応じて、さらに希釈剤(C)、熱硬化性樹脂(D)、光重合開始剤(E)を含有してもよい。なお、本発明の硬化性組成物は、無色であっても有色であってもよい。
また、本発明の硬化性組成物は、必要に応じて、エポキシ硬化剤、界面活性剤、着色剤、重合禁止剤又は溶媒などをさらに含むことができる。
本明細書中の重量平均分子量は、カラムとしてPOLYMER Laboratories製THF系カラムを使用してGPC法(カラム温度:35℃、流速:1ml/min)により求めたポリスチレン換算での値である。使用したGPC装置は、(株)島津製作所製LC−10ATシステム、RID−6A(RI検出器)、CTO−6A(カラムオーブン)であり、カラムはPLgel 5μm MIXED−Dカラムである。なお、本明細書中の市販品の重量平均分子量はカタログ掲載値である。
1.1 イミド(メタ)アクリレート(A)
本発明の硬化性組成物は、イミド(メタ)アクリレート(A)を含む。
本発明において、イミド(メタ)アクリレート(A)は、式(1)で表される化合物である。イミドアクリレート(A)は、一分子中に(メタ)アクリロイルとイミドをそれぞれ1つ有している。
式(1)において、Rは水素又はメチルであり、Rは炭素数1〜100の有機基であり、R、Rは、それぞれ独立して、水素又はメチルであるか、RとRが結合して環状構造を示す炭化水素環又は該炭化水素環にメチルが1〜4つ結合した炭化水素環誘導体であり、nは1〜6の整数である。
本発明において、イミドイミドアクリレート(A)としては、式(1)で表されるような(メタ)アクリロイルとイミドを有していれば、制限するわけではない。イミド(メタ)アクリレート(A)の具体例としては、3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドエチル(メタ)アクリレート、3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドプロピル(メタ)アクリレート、3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドイソプロピル(メタ)アクリレート、3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドブチル(メタ)アクリレート、3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドイソブチル(メタ)アクリレート、3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−メチル3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドエチル(メタ)アクリレート、3,4−ジメチル3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドエチル(メタ)アクリレート、マレイミドエチル(メタ)アクリレート、メチルマレイミドエチル(メタ)アクリレート、ジメチルマレイミドエチル(メタ)アクリレートを挙げることができる。その中でも、式(2)で表されるよう3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドを有している(メタ)アクリレートが好ましく、式(3)で表される3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドエチルアクリレートがより好ましい。
式(3)で表される3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドエチルアクリレートは、東亞合成株式会社よりTO−1534として市販されている。
これらのイミド(メタ)アクリレート(A)は1種の化合物であっても、2種以上の化合物の混合物であってもよい。
イミド(メタ)アクリレート(A)の含有量は、インク固形分の5〜50重量%であると、耐めっき性及び耐熱性と密着性、難燃性のバランスがよくなるので好ましく、より好ましくは10〜40重量%であり、さらに好ましくは15〜25重量%である。
本発明の硬化性組成物は、イミド(メタ)アクリレート(A)を含有していることにより、難燃剤であるリン系化合物の含有率が低くとも、十分な難燃性を有する。本発明の硬化性組成物では、リン系化合物の含有率を低く抑えることができるため、耐めっき性、はんだ耐熱性、屈曲性等といった他の性能を低下させることなく、カバーレイやソルダーレジストに要求される性能を十分に満たすことができる。
1.2 難燃剤(B)
本発明の硬化性組成物は、難燃剤(B)を含む。この難燃剤(B)としては無機系難燃剤、有機系難燃剤(リン系化合物、ハロゲン系化合物など)など特に限定されないが、低有毒性、低公害性、安全性の観点から有機系難燃剤を用いることが好ましく、中でもリン系化合物を用いることがさらに好ましい。
無機系難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモン、硼酸塩、錫酸亜鉛、酸化モリブデン、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸カルシウム、窒素化グアニジン、五酸化アンチモン等が上げられる。
ハロゲン系化合物としては、テトラブロモビスフェノールA、デカブロムジフェニルオキサイド、へキサブロモシクロデカン、2,4,6―トリブロモフェノール、エチレンビステトラブロモフタルイミド、臭素化ポリスチレン、テトラブロモビスフェノールAポリカーボネート、臭素化エポキシ樹脂、臭素化(メタ)アクリレートや、塩素化パラフィン、環状脂肪族塩素化合物等が上げられる。
リン系化合物としては、好ましくは上記式(4)で表される化合物などが挙げられる。 式(4)において、Rは水素、ヒドロキシまたは炭素数1〜100の有機基であり、ここで「炭素数1〜100の有機基」は、好ましくは炭素数4〜90の有機基であり、より好ましくは炭素数10〜80の有機基であり、さらに好ましくは炭素数15〜70の有機基である。また、ラジカル重合性二重結合を有する有機基であることが好ましく、ラジカル重合性二重結合とは炭素−炭素二重結合であり、具体的には、アクリロイル、メタクリロイル、スチリル、マレイミド、ビニル、アリルなどの二重結合が挙げられ、特にアクリロイルが好ましい。
nは1〜20の整数であり、好ましくは1〜10の整数であり、より好ましくは1〜8の整数であり、さらに好ましくは1〜6の整数である。
式(4)で表される化合物は、より好ましくは上記式(5)、(6)、(7)又は(8)で表される化合物である。
式(5)におけるa、b及びcは、それぞれ独立して、好ましくは0〜10の整数であり、より好ましくは0〜3の整数であり、さらに好ましくは0〜1の整数である。
式(5)におけるXはそれぞれ独立して炭素数1〜5の直鎖または分岐のアルキレンであり、mはそれぞれ独立して0または1である。
式(5)における3つのRは、1又は2個の式(5−1)で表される基と2又は1個の式(5−2)で表される基とから構成されるが、好ましくは1個の式(5−1)で表される基と2個の式(5−2)で表される基とから構成される。
式(5−1)及び式(5−2)におけるRは、水素又はメチルのいずれであってもよいが、好ましくは水素である。
式(6)におけるa、b及びc、X、m、Rを構成する式(6−1)で表される基と式(6−2)で表される基の割合、Rについては、上記式(5)のものと同様のものが挙げられ、同様のものが好ましい。
式(7)におけるa、b、c及びdは、それぞれ独立して、好ましくは0〜10の整数であり、より好ましくは0〜3の整数であり、さらに好ましくは0〜1の整数である。
式(7)におけるXはそれぞれ独立して炭素数1〜5の直鎖または分岐のアルキレンであり、mはそれぞれ独立して0または1である。
式(7)における4つのRは、1〜3個の式(7−1)で表される基と3〜1個の式(7−2)で表される基とから構成されるが、好ましくは1〜2個の式(7−1)で表される基と3〜2個の式(7−2)で表される基とから構成され、より好ましくは1個の式(7−1)で表される基と3個の式(7−2)で表される基とから構成される。
式(7−1)及び式(7−2)におけるRは、水素又はメチルのいずれであってもよいが、好ましくは水素である。
式(8)におけるa、b、c、d、e及びfは、それぞれ独立して、好ましくは0〜10の整数であり、より好ましくは0〜3の整数であり、さらに好ましくは0〜1の整数である。
式(8)におけるXはそれぞれ独立して炭素数1〜5の直鎖または分岐のアルキレンであり、mはそれぞれ独立して0または1である。
式(8)における6つのRは、1〜5個の式(8−1)で表される基と5〜1個の式(8−2)で表される基とから構成されるが、好ましくは1〜4個の式(8−1)で表される基と5〜2個の式(8−2)で表される基とから構成され、より好ましくは2〜4個の式(8−1)で表される基と4〜2個の式(8−2)で表される基とから構成され、さらに好ましくは4個の式(8−1)で表される基と2個の式(8−2)で表される基とから構成される。
式(8−1)及び式(8−2)におけるRは、水素又はメチルのいずれであってもよいが、好ましくは水素である。
式(5)で表される化合物の一例としては、昭和高分子(株)製HFA−3003(式(5)において、a=0、b=0、c=0、式(5−1)で表される基(Rが水素)が1個、式(5−2)で表される基(Rが水素)が2個である化合物)として市販されている。
また、式(8)の化合物は、昭和高分子(株)製HFA−6127(式(8)において、a=1、b=1、c=1、d=1、e=1、f=1、すべてのmが1、すべてのXが−(CH−、式(8−1)で表される基(Rが水素)が4個、式(8−2)で表される基(Rが水素)が2個である化合物)として市販されている。
リン系化合物の具体例として、上記以外には、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルフェニルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10オキシド、10−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド、があげられる。
これらの難燃剤の中でも、特に、下記式(B−1)で表される化合物である縮合9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10オキシド(昭和高分子(株)製のHFA−3003(商品名))を用いると、硬化性組成物の粘度が低く出来るので好ましく、特にインクジェット用インクに好適であり、さらに該硬化性組成物から得られる硬化膜を高温状態にさらした場合でも難燃剤のブリードアウトがないので好ましい。

Figure 0005504769

なお、難燃剤(B)は、上述した化合物から選ばれる1種の化合物であってもよく、またこれらの2種以上の化合物の混合物であってもよい。
難燃剤(B)は、硬化性組成物総量の1〜50重量%であると、硬化性組成物から得られる硬化膜が高い難燃性(UL94燃焼試験法VTM−0規格相当)を示し、さらに密着性や耐めっき性、はんだ耐熱性とのバランスが良いので好ましく、より好ましくは2〜40重量%であり、さらに好ましくは3〜30重量%であり、特に好ましくは5〜20重量%である。
1.3 希釈剤(C)
本発明の硬化性組成物は、各種特性を向上、維持させるために希釈剤(C)を含有してもよい。本発明の希釈剤(C)は特に限定されないが、インクジェット用インクとしての使用用途で有れば、25℃の粘度が0.1〜100mPa・sであることが好ましく、ラジカル重合性を有するモノマーや溶媒が挙げられる。ラジカル重合性を有するモノマーとしては、単官能(メタ)アクリレートまたは多官能(メタ)アクリレートが好ましい。
1.3(1) 単官能重合性モノマー
希釈剤(C)としては、単官能重合性モノマーであってもよい。
単官能モノマーの具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、3−メチル−3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン、3−メチル−3−(メタ)アクリロキシエチルオキセタン、3−エチル−3−(メタ)アクリロキシエチルオキセタン、p−ビニルフェニル−3−エチルオキセタ−3−イルメチルエーテル、2−フェニル−3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン、2−トリフロロメチル−3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン、4−トリフロロメチル−2−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、クロルメチルスチレン、(3−エチル−3−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、ビニルトルエン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、ポリスチレンマクロモノマー、ポリメチルメタクリレートマクロモノマー、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、5−テトラヒドロフルフリルオキシカルボニルペンチル(メタ)アクリレート、ラウリルアルコールのエチレンオキシド付加物の(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、α−クロルアクリル酸、ケイ皮酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、コハク酸モノ[2−(メタ)アクリロイロキシエチル]、マレイン酸モノ[2−(メタ)アクリロイロキシエチル]、シクロヘキセン−3,4−ジカルボン酸モノ[2−(メタ)アクリロイロキシエチル]、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−アクリロイルモルホリン、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドを挙げることができる。
これらの単官能重合性モノマーは1種の化合物であっても、2種以上の化合物の混合物であってもよい。
その中でも例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート等であればインクの相溶性、インク固体成分の溶解性を向上させるため、より好ましい。
希釈剤(C)としての単官能重合性モノマーの含有量は、硬化性組成物総量の2〜40重量%であると、使用する用途に合わせた粘度に調整できるので好ましく、他の特性とのバランスを考慮すると、より好ましくは4〜30重量%であり、さらに好ましくは6〜25重量%であり、特に好ましくは8〜20重量%である。
1.3(2) 多官能重合性モノマー
希釈剤(C)としては、多官能重合性モノマーであってもよい。
多官能重合性モノマーの具体例としては、酸変性エポキシ(メタ)アクリレート、酸変性(メタ)アクリレート、ビスフェノールFエチレンオキシド変性ジアクリレート、ビスフェノールAエチレンオキシド変性ジアクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキシド変性ジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールジアクリレート、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレート、変性イソシアヌル酸エチレンオキシド変性ジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートモノステアレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFエチレンオキシド変性ジアクリレート、ビスフェノールAエチレンオキシド変性ジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールジアクリレート、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸トリ(メタ)アクリレート、トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレート、カプロラクトン変性トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレート、ウレタン(メタ)アクリレートを挙げることができる。その中でも、ジプロピレングリコールジアクリレート、酸変性エポキシ(メタ)アクリレートは、耐めっき性や耐熱性、密着性の膜特性も良好となる。
希釈剤(C)である多官能(メタ)アクリレートの含有量は、硬化性組成物総量の20〜80重量%であると耐めっき性及び耐熱性と密着性、難燃性のバランスがよくなるので好ましく、より好ましくは30〜70重量%であり、さらに好ましくは35〜65重量%であり、特に好ましくは40〜60重量%である。
希釈剤(C)は、1種の化合物であっても、2種以上の化合物の混合物であってもよい。例えば、希釈剤(C)は、単官能(メタ)アクリレートと多官能(メタ)アクリレートとの混合物であってもよい。
1.3(3) 溶媒
希釈剤(C)として使用装置の各部材を侵さない溶媒であればどの溶媒を用いてもよい。例えば、インクジェット印刷方式で使用して、インクジェットヘッドを加温する場合、インクに低沸点の溶媒が含まれていると溶媒が揮発してインクの粘度が上昇しインクジェットヘッドのノズル口が詰まってしまうことがある。そのため、特に沸点が100〜300℃の溶媒が好ましい。
沸点が100〜300℃である溶媒の具体例としては、水、酢酸ブチル、プロピオン酸ブチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル、ジオキサン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トルエン、キシレン、アニソール、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、又はジメチルイミダゾリジノンが挙げられる。
これらの溶媒は1種の化合物であっても、2種以上の化合物の混合物であってもよい。
希釈剤(C)としての溶媒の含有量は、特に限定されないが、例えば、インクジェット印刷方式で使用する場合、硬化性組成物総量の0.1〜10重量%であると、インクジェット印刷方式でのジェッティング性と他の特性のバランスが良く、より好ましくは0.2〜8重量%であり、さらに好ましくは0.5〜6重量%であり、特に好ましくは1〜5重量%である。
希釈剤(C)は1種の化合物であっても、2種以上の化合物の混合物であってもよい。例えば、単官能重合性モノマーと溶媒との混合物であってもよい。
1.4 熱反応性樹脂(D)
本発明の硬化性組成物は、各種特性を向上、維持させるために熱反応性樹脂(D)を含有してもよい。熱反応性樹脂(D)の「熱反応性」とは、例えば、熱により架橋反応を起こす性質を意味するが、これに限定されるわけではない。
熱反応性樹脂(D)の例としては、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、熱反応性官能基を有するラジカル重合性モノマーの重合体(例えばフェノール樹脂)、又は熱反応性官能基を有するラジカル重合性モノマーと他のラジカル重合性モノマーとの共重合体が挙げられる。これらの中でも、耐熱性、耐薬品性の観点からメラミン樹脂を用いるのが好ましく、硬化膜のアルカリ性水溶液に対する剥離性、耐酸性水溶液の観点から熱反応性官能基を有するラジカル重合性モノマーの重合体(例えばフェノール樹脂)を用いることが好ましい。
メラミン樹脂の具体例としては、メラミン、メチロールメラミン、エーテル化メチロールメラミン、ベンゾグアナミン、メチロールベンゾグアナミン、エーテル化メチロールベンゾグアナミン、及びそれらの縮合物を挙げることができる。中でも、耐薬品性が良好であることから、エーテル化メチロールメラミンが好ましく、エーテル化メチロールメラミン及びその縮合物の混合物は、三和ケミカル(株)製のニカラックMW−30(商品名)として市販されている。
「熱反応性官能基を有するラジカル重合性モノマーの重合体」の具体例としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルフェノール等のフェノール樹脂、ポリ(グリシジル(メタ)アクリレート)、ポリ(3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート)、ポリ(メチルグリシジル(メタ)アクリレート)、ポリ(3−メチル−3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン)、ポリ(3−エチル−3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン)、ポリ(3−メチル−3−(メタ)アクリロキシエチルオキセタン)、ポリ(3−エチル−3−(メタ)アクリロキシエチルオキセタン)、ポリ(p−ビニルフェニル−3−エチルオキセタ−3−イルメチルエーテル)、ポリ(2−フェニル−3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン)、ポリ(2−トリフロロメチル−3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン)、ポリ(4−トリフロロメチル−2−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン)、ポリ(メタ)アクリル酸等をあげることができる。中でも、硬化膜のアルカリ性水溶液に対する剥離性を向上することからポリビニルフェノール等のフェノール樹脂が好ましく、丸善石油化学(株)製のマルカリンカーM S−2P(商品名)として市販されている。
熱反応性樹脂(D)は、硬化性組成物中に1〜20重量%含まれると、得られる硬化膜の耐薬品性が高くなるために好ましく、2〜15重量%含まれるとより好ましく、3〜10重量%含まれるとさらに好ましい。
1.5 光重合開始剤(E)
本発明の硬化性組成物は、これに光硬化性を付与するために、光重合開始剤(E)を含有してもよい。光重合開始剤(E)は、紫外線または可視光線の照射によりラジカルを発生する化合物であれば特に限定されない。
光重合開始剤(E)の具体例としては、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、キサントン、チオキサントン、イソプロピルキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−エチルアントラキノン、アセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−4’−イソプロピルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、イソプロピルベンゾインエーテル、イソブチルベンゾインエーテル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、カンファーキノン、ベンズアントロン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4,4’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,4,4’−トリ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ヘキシルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’−ジ(メトキシカルボニル)−4,4’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,4’−ジ(メトキシカルボニル)−4,3’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジ(メトキシカルボニル)−3,3’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−,2−(o−ベンゾイルオキシム)、2−(4’−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3’,4’−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2’,4’−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2’−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4’−ペンチルオキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−[p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)]−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(2’−クロロフェニル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(4’−メトキシフェニル)−s−トリアジン、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズオキサゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、2−(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、3−(2−メチル−2−ジメチルアミノプロピオニル)カルバゾール、3,6−ビス(2−メチル−2−モルホリノプロピオニル)−9−n−ドデシルカルバゾール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ビス(η−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、又は2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドを挙げることができる。
光重合開始剤(E)は、1種の化合物であっても、2種以上の化合物の混合物であってもよい。
光重合開始剤(E)の含有量は、硬化性組成物総量の0.5〜20重量%であると、インクとしたとき、紫外線に対して高感度となるので好ましく、より好ましくは1〜20重量%であり、さらに好ましくは2〜20重量%である。
1.6 その他の成分
本発明の硬化性組成物は、各種特性をさらに向上させるためにエポキシ樹脂、エポキシ硬化剤、界面活性剤、着色剤、重合禁止剤などを含んでもよい。
1.6(1) エポキシ樹脂
本発明の硬化性組成物は、例えば、耐めっき性、耐熱性を向上させるために、エポキシ樹脂を含んでもよい。
エポキシ樹脂の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、又は脂環式エポキシ樹脂が挙げられる。
エポキシ樹脂の市販品としては、エピコート807、同815、同825、同827、同828、同190P、同191P、同1004、同1256(商品名;ジャパンエポキシレジン(株)製)、アラルダイトCY177、同CY184(商品名;日本チバガイギー(株)製)、セロキサイド2021P、EHPE−3150(商品名;ダイセル化学工業(株)製)、又はテクモアVG3101L(商品名;三井化学(株)製)を挙げることができる。
硬化性組成物に用いられるエポキシ樹脂は、1種の化合物であっても、2種以上の化合物の混合物であってもよい。
エポキシ樹脂の含有量が、硬化性組成物中の固形分の1〜20重量%であると耐エッチング性又は耐めっき性が向上するので好ましく、より好ましくは1〜10重量%であり、さらに好ましくは1〜7重量%である。
硬化性組成物がエポキシ樹脂を含んでいる場合、例えば、硬化膜の耐めっき性又は耐エッチング性をより向上させるために、さらにエポキシ硬化剤を含んでもよい。エポキシ硬化剤としては、酸無水物系硬化剤、ポリアミン系硬化剤、及び触媒型硬化剤などが好ましい。
酸無水物系硬化剤の具体例としては、無水マレイン酸、テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロトリメリット酸無水物、無水フタル酸、トリメリット酸無水物、又はスチレン−無水マレイン酸共重合体が挙げられる。
ポリアミン系硬化剤の具体例としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジシアンジアミド、ポリアミドアミン(ポリアミド樹脂)、ケチミン化合物、イソホロンジアミン、m−キシレンジアミン、m−フェニレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、N−アミノエチルピペラジン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタン、又はジアミノジフェニルスルフォンが挙げられる。また、触媒型硬化剤の具体例としては3級アミン化合物、又はイミダゾール化合物が挙げられる。
ポリカルボン酸系硬化剤の具体例としては、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、3,6−エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサクロルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、又はメチル−3,6−エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸が挙げられる。
硬化性組成物に用いられるエポキシ硬化剤は、1種の化合物であっても、2種以上の化合物の混合物であってもよい。
エポキシ硬化剤の含有量が、硬化性組成物総量の0.5〜50重量%であると耐エッチング性又は耐めっき性が向上するので好ましく、他特性とのバランスを考慮すると、より好ましくは0.5〜40重量%であり、さらに好ましくは0.5〜30重量%である。
1.6(2) 界面活性剤
本発明の硬化性組成物は、例えば、下地基板への濡れ性や、硬化膜の膜面均一性を向上させるために界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤としては、シリコン系界面活性剤、アクリル系界面活性剤、及びフッ素系界面活性剤などが用いられる。
界面活性剤の市販品としては、Byk−300、同306、同335、同310、同341、同344、及び同370(商品名;ビックケミー・ジャパン(株)製)などのシリコン系界面活性剤、Byk−354、同358、及び同361(商品名;ビックケミー・ジャパン(株)製)などのアクリル系界面活性剤、DFX−18、フタージェント250、又は同251(商品名;(株)ネオス製)、メガファックF−479(商品名;DIC(株)製)などのフッ素系界面活性剤を挙げることができる。
硬化性組成物に用いられる界面活性剤は、1種の化合物であっても、2種以上の化合物の混合物であってもよい。
界面活性剤の含有量が、硬化性組成物中の固形分の0.001〜1重量%であると硬化膜の膜面均一性が向上するので好ましく、他特性とのバランスを考慮すると、より好ましくは0.001〜0.1重量%であり、さらに好ましくは0.001〜0.05重量%である。
1.6(3) 着色剤
本発明の硬化性組成物は、例えば、硬化膜の状態を検査する際に基板との識別を容易にするために、着色剤を含んでもよい。着色剤としては、染料、顔料が好ましい。
硬化性組成物に用いられる着色剤は、1種の化合物であっても、2種以上の化合物の混合物であってもよい。
着色剤の含有量が、硬化性組成物中の固形分の0.1〜5重量%であると硬化膜の検査が容易であるので好ましく、他特性とのバランスを考慮すると、より好ましくは0.1〜1重量%であり、さらに好ましくは0.1〜0.5重量%である。
1.6(4) 重合禁止剤
本発明の硬化性組成物は、例えば、保存安定性を向上させるために重合禁止剤を含んでもよい。重合禁止剤の具体例としては、4−メトキシフェノール、ヒドロキノン、又はフェノチアジンを挙げることができる。これらの中でも、フェノチアジンが長期の保存においても粘度の変化が小さいために好ましい。
硬化性組成物に用いられる重合禁止剤は、1種の化合物であっても、2種以上の化合物の混合物であってもよい。
重合禁止剤の含有量が、硬化性組成物中の固形分の0.01〜1重量%であると長期の保存においても粘度の変化が小さいために好ましく、他特性とのバランスを考慮すると、より好ましくは0.01〜0.5重量%であり、さらに好ましくは0.01〜0.1重量%である。
1.7 硬化性組成物の粘度
本発明の硬化性組成物は、各印刷方式に適した粘度で使用することが好ましく、例えば、インクジェット印刷方式による塗布の場合、E型粘度計で測定した25℃における粘度が2〜200mPa・sであると、インクジェット印刷による塗布特性(ジェッティング精度など)が良好となるので好ましい。25℃における硬化性組成物の粘度は、より好ましくは5〜180mPa・s、さらに好ましくは7〜150mPa・sである。
例えばインクジェット印刷方式を使用して25℃における粘度が30mPa・s以上のインクを使用する場合は、インクジェットヘッドを加温して吐出時の粘度を下げると、より安定した吐出が可能になる。インクジェットヘッドを加熱してジェッティングを行う場合は、加熱温度(好ましくは40〜120℃)におけるインクジェット用インクの粘度は1〜30mPa・sが好ましく、2〜25mPa・sであればさらに好ましく、3〜20mPa・sが特に好ましい。
例えばインクジェット印刷方式を使用してインクジェットヘッドを加温する場合、溶媒を含まないインクを用いることが好ましい。その場合、インクの粘度は、希釈剤(C)の種類と含有量を適宜選択することにより調整することが好ましい。インクジェットヘッドを加温しない場合、硬化性組成物(インク)の粘度はインク総量の10重量%以下の溶媒を加えて調整することができる。
1.8 硬化性組成物の保存
本発明の硬化性組成物は、−20〜20℃で保存すると保存中の粘度変化が小さく、保存安定性が良好である。
2. インクジェット印刷方式による硬化性組成物の塗布
本発明の硬化性組成物は、公知のインクジェット印刷方式を用いて塗布することができる。インクジェット塗布方法としては、例えば、インクに力学的エネルギーを作用させてインクをインクジェットヘッドから吐出(塗布)させる方法(いわゆるピエゾ方式)、及び、インクに熱エネルギーを作用させてインクを塗布させる塗布方法(いわゆるバブルジェット(登録商標)方式)等がある。
インクジェット塗布方法を用いることにより、硬化性組成物を予め定められたパターン状に塗布することができる。これによって、必要な箇所だけに硬化性組成物を塗布でき、フォトリソグラフィー法に比べて、コストの削減となる。
本発明の硬化性組成物を用いて塗布を行うのに好ましい塗布ユニットは、例えば、これらの硬化性組成物を収容するインク収容部と、インクジェットヘッドとを備えたインクジェットユニットが挙げられる。インクジェットユニットとしては、例えば、塗布信号に対応した熱エネルギーをインクに作用させ、前記エネルギーによりインク液滴を発生させるインクジェットユニットが挙げられる。
インクジェットヘッドとしては、例えば、金属及び/又は金属酸化物を含有する発熱部接液面を有するものである。前記金属及び/又は金属酸化物の具体例は、例えば、Ta、Zr、Ti、Ni、Al等の金属、及び、これらの金属の酸化物等が挙げられる。
本発明の硬化性組成物を用いて塗布を行うのに好ましい塗布装置としては、例えば、インクが収容されるインク収容部を有するインクジェットヘッドの室内のインクに、塗布信号に対応したエネルギーを与え、前記エネルギーによりインク液滴を発生させる装置が挙げられる。
インクジェット塗布装置は、インクジェットヘッドとインク収容部とが分離されているものに限らず、それらが分離不能に一体になったものを用いるものでもよい。また、インク収容部はインクジェットヘッドに対し分離可能又は分離不能に一体化されてキャリッジに搭載されるもののほか、装置の固定部位に設けられて、インク供給部材、例えばチューブを介してインクジェットヘッドにインクを供給する形態のものでもよい。
また、インクジェットの吐出(塗布)温度は10〜120℃が好ましく、塗布温度における硬化性組成物の粘度は、1〜200mPa・sであることが好ましい。
3. 硬化膜の形成
本発明の硬化膜は、上述した硬化性組成物をインクジェット印刷方式により基板表面に塗布した後に、必要に応じて、インクに紫外線や可視光線等の光を照射して得られる。
紫外線を照射する場合、照射する紫外線の量は、硬化性組成物の組成に依存するが、ウシオ電機(株)製の受光器UVD−365PDを取り付けた積算光量計UIT−201で測定して、10〜1,000mJ/cm程度が好ましく、20〜800mJ/cm程度がより好ましく、40〜500mJ/cm程度がさらに好ましい。また、照射する紫外線の波長は、200〜450nmが好ましく、220〜430nmがより好ましく、250〜400nmがさらに好ましい。
また、必要に応じて、光の照射により硬化した上記硬化膜をさらに加熱・焼成してもよく、特に、100〜250℃で10〜60分間加熱することが好ましく、120〜230℃で10〜60分間加熱することがより好ましく、150〜200℃で10〜60分間加熱することがさらに好ましい。
本発明に使用できる「基板」は、硬化性組成物が塗布される対象となり得るものであれば特に限定されず、その形状は平板状に限られず、曲面状であってもよい。
また、基板の材質は特に限定されないが、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などのポリエステル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、フッ素樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリイミドなどのプラスチックフィルム、セロハン、アセテート、金属箔、ポリイミドと金属箔の積層フィルム、目止め効果があるグラシン紙、パーチメント紙、またはポリエチレン、クレーバインダー、ポリビニルアルコール、でんぷん、カルボキシメチルセルロース(CMC)などで目止め処理した紙、ガラスを挙げることができる。
これらの基板を構成する物質には、本発明の効果に悪影響を及ぼさない範囲において、さらに、顔料、染料、酸化防止剤、劣化防止剤、充填剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤及び/又は電磁波防止剤などの添加剤を含んでもよい。また、基板の表面の一部には、基板と異なる材質が形成されていてもよい。
基板の用途も特に限定されないが、本発明のインクジェット用インクから得られる硬化膜は耐めっき性、耐熱性、難燃性、密着性、柔軟性に優れているため、基板表面に金属製の回路を有する電子回路基板等の製造に用いられることが好ましい。回路を形成する金属は、特に限定されるものではないが、金、銀、銅、アルミ又はITOが好ましい。
基板の厚さは、特に限定されないが、通常、10μm〜2mm程度であり、使用する目的により適宜調整されるが、15〜500μmが好ましく、20〜200μmがさらに好ましい。
基板の硬化膜を形成する面には、必要により撥液性成分や親液性成分を塗布して基板へのインクの塗布性を改善したり、コロナ処理、プラズマ処理、又はブラスト処理などの易接着処理を施したり、表面に易接着層やカラーフィルター用保護膜を設けたりしてもよい。
4.硬化膜の難燃性
本件発明の硬化膜は、優れた難燃性を有する。その難燃性は、UL94VTM垂直燃焼試験においてVTM−2、VTM−1またはVTM−0である。試験片の膜厚は10〜50μmが好ましい。より好ましくは15〜40μmであり、さらに好ましくは20〜35μmである。
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
<硬化性組成物及び硬化膜パターン形成基板の作製>
まず、実施例1〜2及び比較例1〜4に係る硬化性組成物及びそれから得られた硬化膜パターン形成基板について説明する。
[実施例1]
イミド(メタ)アクリレート(A)として、3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドエチルアクリレートであるTO−1534(商品名;東亞合成(株)製)、難燃剤(B)として、縮合9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10オキシドであるHFA−3003(商品名;昭和高分子(株)製)、希釈剤(C)として、4−ヒドロキシブチルアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレートであるSR―508(商品名;サートマー社)、熱反応性樹脂(D)としてメラミン樹脂であるニカラックMW−30(商品名;三和ケミカル(株)製)、光重合開始剤(E)として、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドであるDAROCUR TPO(商品名;チバ・ジャパン(株)製)、重合禁止剤として、フェノチアジンを下記組成割合にて混合・溶解した後、PTFE製のメンブレンフィルター(1μm)でろ過し、インクジェット用インク1を調製した。
(A) TO−1534 20.00g
(B) HFA―3003 12.00g
(C) 4−ヒドロキシブチルアクリレート 12.50g
(C) SR―508 42.50g
(D) ニカラックMW−30 5.00g
(E) DAROCUR TPO 4.00g
(その他)フェノチアジン 0.05g
E型粘度計(東機産業(株)製 TV−22、以下同じ)を用い、25℃のインクジェット用インク1の粘度を測定した結果、127mPa・sであった。
(1)インクの吐出条件
インク1をインクジェットカートリッジに注入し、これをインクジェット装置(FUJIFILM Dimatix社製のDMP−2831)に装着し、10pl用のヘッド(DMC−11610)を用いて、吐出電圧(ピエゾ電圧)16V、ヘッド温度70℃、駆動周波数5kHz、塗布回数1回の吐出条件で、フレキシブルプリント基板であるネオフレックスNEX−3FE(三井化学(株)製)の銅表面上に所定のパターンを形成した。
(2)塗膜の硬化条件
インク1をパターン形成した基板に、UV露光(40mJ/cm)し、さらに190℃で30分間焼成し、該塗膜を硬化させることで、厚さ10μmの硬化膜パターンを形成した基板1を得た。なお、UV露光に使用した光源は超高圧水銀灯であり、露光量はウシオ電機(株)製の受光器UVD−365PDを取り付けた積算光量計UIT−201で測定した。
(3)硬化膜の銅基板に対する密着性の評価
硬化膜の銅との密着性を評価するために、碁盤目法(JIS K5400)を用いて、剥離が生じたか否かを調べた。当該試験は、温度25℃、湿度65%の条件下で行った。剥離が生じなかった場合を「○」、剥離が生じた場合を「×」としたところ、結果は、表1のとおりであった。
(4)硬化膜のめっき液に対する耐性の評価
硬化膜のめっき液に対する耐性を評価するために、作製した試験基板を30℃のパラジウム水溶液(商品名:KAT−450、Pd濃度12mg/L、上村工業(株)製)に1分浸漬して水洗した後に、80℃の無電解ニッケルめっき液(商品名:ニムデンNPR−4、Ni濃度4.5g/L、上村工業(株)製)中に30分浸漬させて水洗を行い、続いて80℃の無電解金めっき液(商品名:ゴブライトTAM−55、Au濃度1g/L、上村工業(株)製)中に10分浸漬させて水洗することでめっき皮膜を形成した。この工程中においてめっき液の硬化膜内部への浸入や硬化膜の剥離が生じなかった場合を「○」、めっき液の硬化膜内部への浸入や硬化膜の剥離が生じた場合を「×」とした。結果を表1に示す。
(5)硬化膜のはんだ耐熱性の評価
硬化膜のはんだ耐熱性を評価するために、試験基板の硬化膜表面にロジン系フラックス(商品名:NS−829、(株)日本スペリア製)を塗布して、260℃のはんだ浴中に30秒浸漬させ、剥離や膨れが生じたか否かを調べた。剥離と膨れが全く生じなかった場合を「○」、剥離又は膨れが僅かでも生じた場合を「×」とした。結果を表1に示す。
(6)難燃性の評価
硬化性組成物から得られる硬化膜の難燃性の評価をするために、ポリイミドフィルム(厚さ50μm)であるカプトン200H(東レ・デュポン(株)製)上に、インクをアプリケーターで膜厚25μmとなるように表面に塗膜し、UV露光(40mJ/cm)し、さらに190℃で30分間焼成し、硬化膜を作成した。さらに、裏面も表面と同様に硬化膜を作成し、試験シートを作成した。なお、UV露光に使用した光源は超高圧水銀灯であり、露光量はウシオ電機(株)製の受光器UVD−365PDを取り付けた積算光量計UIT−201で測定した。この作成された試験シートを幅50mm、長さ200mmの大きさに切り取り、UL94のVTM試験に準じて試験シートを筒状に巻き、燃焼試験用サンプルを作成した。この燃焼試験用サンプルに20mmの炎を3秒間近づけ、炎を離してから10秒以内に消炎し、高さ125mmまで炎が達しない場合を「○」とし、炎を離してから消炎までに10秒以上かかる、あるいは高さ125mmまで炎が達した場合を「×」とした。結果を表1に示す。なお、当該評価はUL94の薄肉材料の垂直燃焼試験に準じて評価し、「○」の場合はVTM−0に相当する。結果を表1に示す。
[実施例2]
下記組成割合とした以外は、実施例1と同様にして、インクジェット用インク2を調製した。
(A) TO−1534 20.00g
(B) HFA―3003 5.60g
(C) 4−ヒドロキシブチルアクリレート 9.90g
(C) SR―508 42.50g
(D) ニカラックMW−30 5.00g
(E) DAROCUR TPO 4.00g
(その他)フェノチアジン 0.05g
E型粘度計(東機産業(株)製 TV−22、以下同じ)を用い、25℃のインクジェット用インク2の粘度を測定した結果、102mPa・sであった。
インクジェット用インク2を用い、実施例1と同様の方法で、厚さ10μmの硬化膜パターンを形成した基板2を得た。また、前述の方法により、インク2及びその硬化膜を評価した。結果を表1に示す。
[比較例1]
TO−1534の代わりに、ヘキサヒドロフタルイミドエチルアクリレートであるM−140(商品名;東亞合成(株)製)を使用した以外は、実施例1と同様にして、インクジェット用インク3を調製した。
(A) M−140 20.00g
(B) HFA―3003 12.00g
(C) 4−ヒドロキシブチルアクリレート 12.50g
(C) SR―508 42.50g
(D) ニカラックMW−30 5.00g
(E) DAROCUR TPO 4.00g
(その他)フェノチアジン 0.05g
E型粘度計(東機産業(株)製 TV−22、以下同じ)を用い、25℃のインクジェット用インク3の粘度を測定した結果、128mPa・sであった。
インクジェット用インク3を用い、実施例1と同様の方法で、厚さ10μmの硬化膜パターンを形成した基板3を得た。また、前述の方法により、インク3及びその硬化膜を評価した。結果を表1に示す。
[比較例2]
TO−1534の代わりに、TO−1534を側鎖にもつアクリルポリマーであるUVT−302(商品名;東亞合成(株)製)を使用した以外は、実施例1と同様にして、インクジェット用インク4を調製した。
(A) UVT−302 20.00g
(B) HFA―3003 12.00g
(C) 4−ヒドロキシブチルアクリレート 12.50g
(C) SR―508 42.50g
(D) ニカラックMW−30 5.00g
(E) DAROCUR TPO 4.00g
(その他) フェノチアジン 0.05g
E型粘度計(東機産業(株)製 TV−22、以下同じ)を用い、25℃のインクジェット用インク4の粘度を測定した結果、105mPa・sであった。
インクジェット用インク4を用い、実施例1と同様の方法で、厚さ10μmの硬化膜パターンを形成した基板4を得た。また、前述の方法により、インク4及びその硬化膜を評価した。結果を表1に示す。
[比較例3]
TO−1534を除き、実施例1と同様の組成で、実施例1と同様にして、インクジェット用インク5を調製した。
(B) HFA―3003 12.00g
(C) 4−ヒドロキシブチルアクリレート 12.50g
(C) SR―508 42.50g
(D) ニカラックMW−30 5.00g
(E) DAROCUR TPO 4.00g
(その他)フェノチアジン 0.05g
E型粘度計(東機産業(株)製 TV−22、以下同じ)を用い、25℃のインクジェット用インク5の粘度を測定した結果、86mPa・sであった。
インクジェット用インク5を用い、実施例1と同様の方法で、厚さ10μmの硬化膜パターンを形成した基板5を得た。また、前述の方法により、インク5及びその硬化膜を評価した。結果を表1に示す。
[比較例4]
HFA―3003を除き、実施例1と同様の組成で、実施例1と同様にして、インクジェット用インク6を調製した。
(A) TO−1534 20.00g
(C) 4−ヒドロキシブチルアクリレート 12.50g
(C) SR―508 42.50g
(D) ニカラックMW−30 5.00g
(E) DAROCUR TPO 4.00g
(その他)フェノチアジン 0.05g
E 型粘度計(東機産業(株)製 TV−22、以下同じ)を用い、25℃のインクジェット用インク6の粘度を測定した結果、77mPa・sであった。
インクジェット用インク6を用い、実施例1と同様の方法で、厚さ10μmの硬化膜パターンを形成した基板6を得た。また、前述の方法により、インク6及びその硬化膜を評価した。結果を表1に示す。
Figure 0005504769
表1に示す結果から明らかなように、本発明にかかる実施例1〜2、比較例1、2、4は、ジェッティング時の液柱が垂直方向に吐出され、サテライトは発生せず、インクの吐出性は良好であった。ポリマー成分を含有している比較例2ではサテライトが発生したため、以降の基板上での評価を中止した。
イミド(メタ)アクリレート(A)を含有していない比較例3は、密着性が不良で基板5からほとんど剥離し、耐めっき、はんだ耐熱性試験においても硬化膜の剥離が見られた。
TO−1534の代わりにヘキサヒドロフタルイミドエチルアクリレートを含有している比較例1では密着性が良好であったが、耐めっき性の評価において、硬化膜内部へのめっき液の浸透が見られた。
表1に示す結果から明らかなように、難燃性の評価においては、実施例1,2、比較例2では10秒以内に消炎し、高さ125mmまで炎が達しないで消炎し、難燃性は良好であった。しかし、比較例3、4では3秒以内に高さ125mm以上まで炎が達したために、試験を中止した。比較例1では消炎までに10秒以上かかったために試験を中止した。
以上説明したように、本発明によれば、インクの吐出性、密着性、耐めっき性、はんだ耐熱性、難燃性の優れた硬化性組成物を得ることができる。

Claims (19)

  1. 式(1)で表されるイミド(メタ)アクリレート(A)、式(4)で表される難燃剤(B)及び希釈剤(C)を含み、希釈剤(C)が単官能(メタ)アクリレートまたは多官能(メタ)アクリレートである、硬化性組成物。

    Figure 0005504769

    (式中、Rは水素又はメチルであり、Rは炭素数1〜100の有機基であり、R、Rは、それぞれ独立して、水素又はメチルであるか、RとRが結合して環状構造を示す炭化水素環又は該炭化水素環にメチルが1〜4つ結合した炭化水素環誘導体であり、nは1〜6の整数である)

    Figure 0005504769

    (式中、Rは水素、ヒドロキシまたは炭素数1〜100の有機基であり、nは1〜20の整数である。)
  2. イミド(メタ)アクリレート(A)が式(2)で表される化合物である、請求項1に記載の硬化性組成物。

    Figure 0005504769

    (式中、Rは水素又はメチルであり、Rは炭素数1〜100の有機基であり、nは1〜6の整数である)
  3. イミド(メタ)アクリレート(A)が式(3)で表される化合物である、請求項1または2に記載の硬化性組成物。

    Figure 0005504769

  4. 式(4)のRが少なくとも一つのラジカル重合性二重結合を有する、請求項1〜のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  5. 難燃剤(B)が、式(5)〜(8)で表される化合物の群から選ばれる少なくとも1つである、請求項1〜のいずれか一項に記載の硬化性組成物。

    Figure 0005504769

    (式(5)中、a、b及びcはそれぞれ独立して0〜10の整数であり、Xはそれぞれ独立して炭素数1〜5の直鎖または分岐のアルキレンであり、mはそれぞれ独立して0または1であり、3つのRのうち1〜2個は式(5−1)で表される基であり、残りは式(5−2)で表される基であり、Rは水素またはメチルである。)

    Figure 0005504769

    (式(6)中、a、b及びcはそれぞれ独立して0〜10の整数であり、Xはそれぞれ独立して炭素数1〜5の直鎖または分岐のアルキレンであり、mはそれぞれ独立して0または1であり、3つのRのうち1〜2個は式(6−1)で表される基であり、残りは式(6−2)で表される基であり、Rは水素またはメチルである。)

    Figure 0005504769

    (式(7)中、a、b、c及びdはそれぞれ独立して0〜10の整数であり、Xはそれぞれ独立して炭素数1〜5の直鎖または分岐のアルキレンであり、mはそれぞれ独立して0または1であり、4つのRのうち1〜3個は式(7−1)で表される基であり、残りは式(7−2)で表される基であり、Rは水素またはメチルである。)


    Figure 0005504769

    (式(8)中、a、b、c、d、e及びfはそれぞれ独立して0〜10の整数であり、Xはそれぞれ独立して炭素数1〜5の直鎖または分岐のアルキレンであり、mはそれぞれ独立して0または1であり、6つのRのうち1〜5個は式(8−1)で表される基であり、残りは式(8−2)で表される基であり、Rは水素またはメチルである。)
  6. 希釈剤(C)の25℃の粘度が0.1〜100mPa・sである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  7. さらに、熱反応性樹脂(D)を含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  8. さらに、光重合開始剤(E)を含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  9. 光重合開始剤(E)が、アシルフォスフィンオキサイド系、アルキルフェノン系化合物からなる群から選ばれた少なくとも1つの化合物である、請求項に記載の硬化性組成物。
  10. イミド(メタ)アクリレート(A)として3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドエチルアクリレート、難燃剤(B)として縮合9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10オキシド、希釈剤(C)としてジプロピレングリコールジアクリレート、反応性樹脂(D)としてメラミン樹脂、光重合開始剤(E)として2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、及び重合禁止剤としてフェノチアジンを含有する、硬化性組成物。
  11. インク組成物である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  12. インクジェット用インクである、請求項1〜11のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の硬化性組成物を塗布し、塗布した硬化性組成物に光を照射することによって硬化膜を形成する、硬化膜形成方法。
  14. 請求項13に記載の光照射によって得られた硬化膜を、さらに加熱することで硬化膜を形成する、硬化膜形成方法。
  15. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の硬化性組成物から得られる硬化膜。
  16. パターン状に形成されている、請求項15に記載の硬化膜。
  17. 基板上に請求項15又は16に記載の硬化膜が形成された電子回路基板。
  18. 請求項17に記載の電子回路基板を有する電子部品。
  19. 請求項17に記載の電子回路基板又は請求項18に記載された電子部品を有する表示素子。
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