JP2009243006A - ドラフト装置 - Google Patents

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秀茂 森
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Abstract

【課題】バックローラ及びサードローラを減速させる場合に、バックローラとサードローラとの間にあるスライバが適正な比率以上に延伸されて細くなる事や不用意に弛む事を防止し、下流側の紡績装置内へ適正量の繊維を供給し、セルフスピニングによる糸出しが可能なドラフト装置の提供する。
【解決手段】 スライバ20を紡績する紡績ユニットを有する紡績機1に用いられ、フロントローラ14とミドルローラ13を有する第1ドラフトローラ群と、複数のバックローラ(バックローラ11、サードローラ12)を有する第2ドラフトローラ群と、からなるドラフト装置10において、紡績を中断する際には、回転を続行する第1ドラフトローラ群と回転を停止する第2ドラフトローラ群との間でスライバ20を切断すると共に、第2ドラフトローラ群の各バックローラ間のドラフト比を略一定に保持しながらバックローラの回転を減速停止するドラフト装置10である。
【選択図】図3

Description

本発明は、空気精紡機に用いられるドラフト装置の技術に関する。
従来、空気精紡機に用いられるドラフト装置として、例えば、スライバの走行方向の上流側から下流側に向けて、バックローラ、サードローラ、ミドルローラ、フロントローラの順番にドラフトローラが配置された4線式ドラフト装置がある。又、ドラフト装置の高速化に伴うドラフト比変更の多様化等の点から、各錘のバックローラ及びサードローラを独立した駆動源で駆動するドラフト装置も開発されている。
図4は、空気精紡機に用いられる4線式ドラフト装置100の平面図である。ドラフト装置100においては、ドラフト装置100の下流側で糸条の欠点部分が検知された場合等には、紡績を一時中断させる必要がある。その際には、バックローラ101及びサードローラ102を停止させる。この時、サードローラ102の下流側にあるミドルローラ103及びフロントローラ104は回転を続行している。そのため、図4に示すように、スライバ105は、サードローラ102とミドルローラ103との間に設けたコンデンサ106の位置で切断される。このように、紡績を一時中断する場合には、紡績再開時のスライバの供給を自動的に行うためにサードローラ102とミドルローラ103との間でスライバ105が切断される。
次に、紡績を再開する際には、バックローラ101、及びサードローラ102の回転によりコンデンサ106の位置で切断されたスライバ105は、自動的にミドルローラ103へ供給され、フロントローラ104を介して紡績装置107へ供給されることにより、セルフスピニングによる糸出しを行う。これは、5線式ドラフト装置など、4線式ドラフト装置以外のドラフト装置でも同様である。
特開平11−100727号公報
しかしながら、各錘のバックローラ101及びサードローラ102を独立した駆動源で駆動する高速のドラフト装置100では、バックローラ101とサードローラ102との間の周速度の差が大きいため、紡績を一時中断する場合に、バックローラ101とサードローラ102との間で減速時間に差が生じる。そして、バックローラ101とサードローラ102との間で停止時間にズレが生じる。そのため、バックローラ101がサードローラ102より先に停止する場合には、バックローラ101の停止後もサードローラ102が回転しているため、スライバ105は、バックローラ101とサードローラ102との間で、適正な比率以上に延伸されて細くなる。又、サードローラ102がバックローラ101より先に停止する場合には、サードローラ102の停止後もバックローラ101が回転しているため、スライバ105は、バックローラ101とサードローラ102との間で、延伸されることなく不用意に弛む。
このような状態で紡績を再開し、セルフスピニングによる糸出しを行った場合、スライバ105が自動的にミドルローラ103へ供給されても下流側の紡績装置107内へ適正な量の繊維を供給することができず、セルフスピニングによる糸出しを行うことができないという問題があった。
本発明は、かかる問題を解決すべくなされたものであり、バックローラ及びサードローラを減速させる場合に、バックローラとサードローラとの間にあるスライバが適正な比率以上に延伸されて細くなることや、不用意に弛むことを防止して、下流側の紡績装置内へ適正な量の繊維を供給でき、セルフスピニングによる糸出しを行うことができるドラフト装置の提供を目的とする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
第1の発明に係るドラフト装置は、スライバを紡績する紡績ユニットを有する紡績機に用いられ、
フロントローラ及びミドルローラを有する第1ドラフトローラ群と、
複数のバックローラを有する第2ドラフトローラ群と、
からなるドラフト装置において、
紡績を中断する際には、回転を続行する第1ドラフトローラ群と回転を停止する第2ドラフトローラ群との間でスライバを切断すると共に、
第2ドラフトローラ群の各バックローラ間のドラフト比を略一定に保持しながらバックローラの回転を減速停止するものである。
第2の発明に係るドラフト装置は、第1の発明に係るドラフト装置において、紡績を再開する際には、第2ドラフトローラ群の各バックローラ間のドラフト比を略一定に保持しながらバックローラの回転を加速するものである。
第3の発明に係るドラフト装置は、第1又は第2の発明に係るドラフト装置において、前記第2ドラフトローラ群を構成する各バックローラが独立した駆動源により駆動されるものである。
第4の発明に係るドラフト装置は、第3の発明に係るドラフト装置において、前記各バックローラの駆動源がステッピングモータである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
第1発明においては、スライバを紡績する紡績ユニットを有する紡績機に用いられ、フロントローラ及びミドルローラを有する第1ドラフトローラ群と、複数のバックローラを有する第2ドラフトローラ群と、からなるドラフト装置において、紡績を中断する際には、回転を続行する第1ドラフトローラ群と回転を停止する第2ドラフトローラ群との間でスライバを切断すると共に、第2ドラフトローラ群の各バックローラ間のドラフト比を略一定に保持しながらバックローラの回転を減速停止することから、第2ドラフトローラ群の各バックローラ間にあるスライバが適正な比率以上に延伸されて細くなることや、不用意に弛むことを防止することができる。このため、紡績を再開する場合に、下流側の紡績装置内へ適正な量の繊維を供給でき、セルフスピニングによる糸出しを行うことができる。
第2発明においては、紡績を再開する際には、第2ドラフトローラ群の各バックローラ間のドラフト比を略一定に保持しながらバックローラの回転を加速するため、加速時においても、第2ドラフトローラ群の各バックローラ間にあるスライバが適正な比率以上に延伸されて細くなることや、不用意に弛むことを防止することができる。
第3発明においては、第2ドラフトローラ群を構成する各バックローラが独立した駆動源により駆動されることから、各バックローラ間のドラフト比を一定に保持することが容易となる。
第4発明においては、各バックローラの駆動源がステッピングモータであることから、パルス周波数の制御のみで各バックローラの駆動源を制御することができ、各バックローラ間のドラフト比を一定に保持することが容易となる。
以下、本発明の実施例に係るドラフト装置10について図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施例に係るドラフト装置10を有する紡績機1の概略図である。紡績機1は、紡績装置2と、糸送り装置3と、ヤーンクリアラー4と、カッター5と、糸弛み取り装置6と、巻取装置7と、作業台車8と、ドラフト装置10と、を具備する。尚、以下の説明では、ドラフト装置10として、4線式ドラフト装置について説明するが、4線式に限定されず、5線式ドラフト装置などに本発明を適用することもできる。
紡績装置2は、ドラフト装置10で延伸したスライバ20に旋回気流を作用させることで、糸条(結束糸)21を製造する空気式の紡績装置である。
糸送り装置3は、紡績装置2で製造された糸条21を巻取装置7へ送り出す装置である。糸送り装置3は、デリベリローラ22、及びニップローラユニット23を備えている。デリベリローラ22、及びニップローラユニット23は接触・離反自在に設けられている。糸条21は、デリベリローラ22と、ニップローラユニット23との間に挟持され、デリベリローラ22の回転駆動により巻取装置7へ送られる。
ヤーンクリアラー4は、巻取装置7へ送られる途中の糸条21の欠点部分を検知する糸欠点検知部である。ヤーンクリアラー4は、制御部90(図2)に接続され、糸条21の欠点部分を検知した場合には糸欠点検知信号を制御部90へ送信する。具体的には、ヤーンクリアラー4は、糸条21の太さを検知し、糸条21の太さが許容範囲から外れた場合には、糸条21が欠点部分を有しているとして、糸欠点検知信号を制御部90へ送信する。カッター5は、ヤーンクリアラー4の検知信号に基づいて、欠点部分が検知された糸条21を切断する糸切断部である。
糸弛み取り装置6は、紡績装置2により紡績された糸条21が巻取装置7により巻き取られる前に、糸条21の巻取り張力を調整する装置である。糸弛み取り装置6は、弛み取りローラ24の外周面に糸条21を巻き付かせることにより、コーンパッケージを形成する際のトラバースによる張力変動を吸収したり、糸継ぎ時に紡出される糸条21を一時的に貯溜しておくことができる。
巻取装置7は、紡績装置2で製造された糸条21をボビン30に巻き取ってパッケージ31を形成する装置である。巻取装置7は、支軸32を中心として揺動可能に支持されるクレードルアーム33と、パッケージ31の周面に当接しながら回転駆動する巻取ドラム34と、糸条21を所定の幅でトラバースさせる図示しないトラバース装置とを備えている。
作業台車8は、紡績装置2から送り出される上糸と、パッケージ31から吸引捕捉した下糸とを糸継ぎする装置を搭載している。作業台車8は、糸継部40と、サクションパイプ42と、サクションマウス43と、を有している。ヤーンクリアラー4の糸欠点検知信号に基づいてカッター5により糸条21が切断されると、作業台車8は紡績機1の前まで自走する。サクションパイプ42は、図1の2点鎖線で示した位置で紡績装置2から送り出される糸端を吸い込みながら捕捉して回動しながら糸継部40へ案内する。サクションマウス43は、図1の2点鎖線で示した位置でパッケージ31から糸端を吸い込みながら捕捉して回動しながら糸継部40へ案内する。糸継部40は、サクションパイプ42から案内された上糸と、サクションマウス43から案内された下糸とを糸継ぎする。
次に、ドラフト装置10について説明する。図2は、ドラフト装置10の概略図である。図1、及び図2に示すように、ドラフト装置10は、スライバ20を挟み込んで延伸するドラフトローラ対を四対備えるものである。前記四対のドラフトローラ対は、スライバ20の走行方向に沿って配置されており、第1ドラフトローラ群を構成するミドルローラ13、及びフロントローラ14と、第2ドラフトローラ群を構成するバックローラ11、及びサードローラ12と、からなる。又、ミドルローラ13には、合成ゴム製の無端帯であるエプロンバンド15が巻回されている。さらに、サードローラ12と、ミドルローラ13との間にコンデンサ50が設けられている。
第2ドラフトローラ群を構成するバックローラ11は、ドラフト装置10における上流側のドラフトローラ対である。バックローラ11は、駆動ローラであるバックボトムローラ11Aと、従動ローラであるバックトップローラ11Bと、から構成されている。バックボトムローラ11Aは金属製のローラであり、バックトップローラ11Bはゴム製のローラである。バックボトムローラ11Aは、第1駆動源16に接続されている。バックボトムローラ11Aが第1駆動源16の駆動により回転すると、バックトップローラ11Bが従動して回転する。
第2ドラフトローラ群を構成するサードローラ12は、バックローラ11の下流側に隣接する。サードローラ12は、駆動ローラであるサードボトムローラ12Aと、従動ローラであるサードトップローラ12Bと、から構成されている。サードボトムローラ12Aは金属製のローラであり、サードトップローラ12Bはゴム製のローラである。サードボトムローラ12Aは、第2駆動源17に接続されている。サードボトムローラ12Aが第2駆動源17の駆動により回転すると、サードトップローラ12Bが従動して回転する。
第1ドラフトローラ群を構成するミドルローラ13は、サードローラ12の下流側に隣接して配置され、糸切断時にも回転を続行する。ミドルローラ13は、駆動ローラであるミドルボトムローラ13Aと、従動ローラであるミドルトップローラ13Bと、から構成されている。ミドルボトムローラ13Aは金属製のローラであり、ミドルトップローラ13Bはゴム製のローラである。ミドルローラ13は、全錘共通のラインシャフトによって構成され常時回転する。
第1ドラフトローラ群を構成するフロントローラ14は、ドラフト装置10における下流側のドラフトローラである。フロントローラ14は、駆動ローラであるフロントボトムローラ14Aと、従動ローラであるフロントトップローラ14Bと、から構成されている。フロントボトムローラ14Aは金属製のローラであり、フロントトップローラ14Bはゴム製のローラである。フロントローラ14は、全錘共通のラインシャフトによって構成され常時回転する。
コンデンサ50は、サードローラ12と、ミドルローラ13との間に設けられ、ドラフトされるスライバの幅を規制する。
図2に示すように、ドラフト装置10の各駆動源は、制御部90に接続されている。第2ドラフトローラ群を構成するバックローラ11、及びサードローラ12の駆動源(16、17)は各錘に単独で設けられている。制御部90は、バックローラ11、及びサードローラ12が図3に示す周速度変化をするように、第1駆動源16、及び第2駆動源17を制御する。第1駆動源16、及び第2駆動源17はステッピングモータである。なお、第1駆動源16、及び第2駆動源17はステッピングモータに限定されるものではなく、バックローラ11、及びサードローラ12を駆動可能であれば、他の駆動源(例えば、サーボモータ)でも構わない。第1駆動源16、及び第2駆動源17は、ドライバ(16A、17A)と接続されている。ドライバ(16A、17A)は、制御部90からの指令信号により、第1駆動源16、及び第2駆動源17の回転を制御する。このように、ドラフト装置10においては、バックローラ11、及びサードローラ12は、各錘で独立した駆動源(第1駆動源16、第2駆動源17)により駆動される。尚、ミドルローラ13、及びフロントローラ14についても、各錘で独立した駆動源とすることもできる。
次に、ドラフト装置10での処理工程について説明する。図2に示すように、バックローラ11、サードローラ12、ミドルローラ13、及びフロントローラ14は、設定された各ドラフトローラ間のドラフト比に従ってそれぞれ異なる周速度で回転しており、ドラフト装置10の上流側から搬送されるスライバ20が徐々に延伸されるように、ドラフト装置10の上流側に配置するバックローラ11、サードローラ12、ミドルローラ13、及びドラフト装置10の最下流側に配置するフロントローラ14の順で周速度が早くなるように設定される。
次に、ドラフト装置10の制御について説明する。図3は、ドラフト装置10のバックローラ11、及びサードローラ12の周速度変化を示すグラフである。二点差線がバックローラ11の周速度変化、実線がサードローラ12の周速度変化である。
まず、バックローラ11、及びサードローラ12の加速回転の制御について説明する。制御部90は、バックローラ11、及びサードローラ12を加速回転させるために、第1ドライバ16A、及び第2ドライバ17Aに対して所定のパルス周波数の指令パルス信号を送信する。ここで、所定のパルス周波数は、バックローラ11、及びサードローラ12が、両ドラフトローラの周速度比を一定に保持しながら略直線的に加速し、所定の加速時間t1で運転速度(V1、V2)に達するように設定される。バックローラ11とサードローラ12との周速度比は、加速時間t1と、両ドラフトローラの運転速度(V1、V2)との関係により決められる。両ドラフトローラの運転速度(V1、V2)は、バックローラ11とサードローラ12との間のドラフト比により決められる。尚、所定のパルス周波数は、第1駆動源16、及び第2駆動源17に脱調が発生しない程度の負荷となるように制御されている。
第1ドライバ16A、及び第2ドライバ17Aは、制御部90からの指令パルス信号を受信すると、指令パルス信号に対応した電流に変換し、第1駆動源16、及び第2駆動源17へ当該電流を流す。第1駆動源16、及び第2駆動源17は、第1ドライバ16A、及び第2ドライバ17Aから流れてくる電流に応じて、バックローラ11、及びサードローラ12を加速駆動する。バックローラ11、及びサードローラ12は、第1駆動源16、及び第2駆動源17の加速駆動により、加速しながら回転する。そして、バックローラ11、及びサードローラ12は、加速時間t1後に各ドラフトローラの運転速度(V1、V2)で回転する。
次に、紡績を中断する場合におけるバックローラ11、及びサードローラ12の減速回転の制御について説明する。制御部90は、バックローラ11、及びサードローラ12を減速回転させるために、第1ドライバ16A、及び第2ドライバ17Aに対して所定のパルス周波数の指令パルス信号を送信する。ここで、所定のパルス周波数は、バックローラ11、及びサードローラ12が、両ドラフトローラの周速度比を一定に保持しながら略直線的に減速し、所定の減速時間t2で両ドラフトローラの周速度がゼロとなるように設定される。バックローラ11とサードローラ12との周速度比は、減速時間t2と、両ドラフトローラの運転速度(V1、V2)との関係により決められる。尚、所定のパルス周波数は、第1駆動源16、及び第2駆動源17に脱調が発生しない程度の負荷となるように制御されている。
第1ドライバ16A、及び第2ドライバ17Aは、制御部90からの指令パルス信号を受信すると、指令パルス信号に対応した電流に変換し、第1駆動源16、及び第2駆動源17へ当該電流を流す。第1駆動源16、及び第2駆動源17は、第1ドライバ16A、及び第2ドライバ17Aから流れてくる電流に応じて、バックローラ11、及びサードローラ12を減速駆動する。バックローラ11、及びサードローラ12は、第1駆動源16、及び第2駆動源17の減速駆動により、減速しながら回転する。そして、バックローラ11、及びサードローラ12は、減速時間t2後に回転を停止する。
以上のように、本発明において、バックローラ11、及びサードローラ12は、両ドラフトローラの周速度比を一定に保ちながら加速時間t1で両ドラフトローラの運転速度(V1、V2)まで加速する。つまり、バックローラ11、及びサードローラ12は、両ドラフトローラ間のドラフト比を一定に保持しながら両ドラフトローラの運転速度(V1、V2)まで加速する。そして、糸条21の切断時に紡績を中断する時は、両ドラフトローラの周速度比を一定に保ちながら減速時間t2で両ドラフトローラが停止するように減速する。つまり、バックローラ11、及びサードローラ12は、両ドラフトローラ間のドラフト比を一定に保持しながら減速停止する。従って、バックローラ11、及びサードローラ12の周速度の制御は、図3に示すような略台形状となるように行う。
次に、ヤーンクリアラー4が糸条21の欠点部分を検知した場合のドラフト装置10の制御、及びスライバ20の状態について説明する。
図1に示すように、ヤーンクリアラー4は、巻取装置7へ送られる途中の糸条21に欠点部分を検知すると、糸欠点検知信号を制御部90(図2)へ送信する。制御部90は、糸欠点検知信号を受信すると、カッター5に対して糸条21を切断する旨の制御信号を送信する。カッター5は、当該制御信号を受信すると、糸条21を切断する。
図2に示すように、制御部90は、カッター5に対して糸条21を切断する旨の制御信号を送信すると、第1ドライバ16A、及び第2ドライバ17Aに対して指令パルス信号を送信する。ここで、制御部90は、第1ドライバ16Aへ送信する指令パルス信号のパルス周波数と、第2ドライバ17Aへ送信する指令パルス信号のパルス周波数との比を一定に保持しながら、徐々に送信する指令パルス信号のパルス周波数を小さくする。これにより、第1ドライバ16A、及び第2ドライバ17Aで変換される電流値が徐々に小さくなる。そして、第1駆動源16、及び第2駆動源17に流れる電流が小さくなることで第1駆動源16、及び第2駆動源17の駆動速度が徐々に遅くなり、それとともに、バックローラ11、及びサードローラ12の周速度が徐々に遅くなる。この時、第1駆動源16、及び第2駆動源17に流れる電流の比は一定であるため、バックローラ11、及びサードローラ12の周速度は、両ドラフトローラ間の周速度比を一定に保持しながらで徐々に遅くなる。
一方、ミドルローラ13、及びフロントローラ14は、回転を続行している。そのため、バックローラ11、及びサードローラ12が停止すると、スライバ20はサードローラ12とミドルローラ13との間で引き延ばされ、最終的にはコンデンサ50の近傍で切断される。
スライバ20は、バックローラ11、及びサードローラ12の回転が停止するまで通常のドラフト比でドラフトされる。上述のように、バックローラ11、及びサードローラ12は両ドラフトローラの周速度比を一定に保持しながら減速し、略同時に停止することから、減速回転中のバックローラ11とサードローラ12との間のドラフト比も一定に保持されている。このように、切断されたサードローラ12側(ドラフト装置10上流側)のスライバ20は、バックローラ11とサードローラ12との間で適正な比率以上に引き延ばされたり、弛んだりすることがないため、セルフスピニングによる糸出しに必要な繊維量を有した状態で紡績を中断することができる。
次に、紡績を再開するためにセルフスピニングによる糸出しを行う場合について説明する。上述のように、バックローラ11、及びサードローラ12が停止することにより、コンデンサ50の近傍でスライバ20が切断された場合には、紡績を再開するためにセルフスピニングによる糸出しを行う。ここで、セルフスピニングによる糸出しとは、紡績開始時に紡績装置2内の図示しない旋回流発生ノズルと糸出しノズルとを共に作動させて糸出しを行うことである。従って、セルフスピニングによる糸出しを行うためには、糸出しに必要な適切な繊維量を紡績装置2内に供給する必要がある。
セルフスピニングによる糸出しを行う際には、切断されたサードローラ12側(ドラフト装置10上流側)のスライバ20は、バックローラ11とサードローラ12を回転して再始動することにより、自動的にミドルローラ13へ供給される。そして、フロントローラ14を介して紡績装置2内へ供給する。従って、スライバ20は、ミドルローラ13へ供給される段階で充分な繊維量が必要であり、バックローラ11とサードローラ12との間で適正な比率以上に引き延ばされていると、ミドルローラ13、及びフロントローラ14でさらに引き延ばされることで、紡績装置2内へ供給される前に細くなり過ぎ、糸出しに必要な繊維量を有さなくなる。又、バックローラ11とサードローラ12との間でスライバ20が弛んだ状態で紡績を再開すると、多量のスライバ20が紡績装置2内へ供給されてノズル詰まりを生じ、この場合も糸出し失敗の原因となる。
本願発明の場合、切断されたサードローラ12側(ドラフト装置10上流側)のスライバ20は、ミドルローラ13に供給する段階で適正な比率以上に引き延ばされていないため、ミドルローラ13で処理される段階で充分な繊維量を有しており、ミドルローラ13、及びフロントローラ14でさらに引き延ばされても、糸出しに必要な繊維量を充分に有している。このため、本願発明では、紡績装置2内に適切な繊維量を供給することができるため、セルフスピニングによる糸出しを容易に行うことができる。
以上の説明では、4線式ドラフト装置について説明したが、本願発明は4線式ドラフト装置以外のドラフト装置(例えば、5線式ドラフト装置)などに用いても構わない。5線式ドラフト装置は、4線式ドラフト装置のバックローラの上流側にもう一つのバックローラが追加された形となり、この場合、第2ドラフトローラ群は3対のバックローラを有するが、このような5線式ドラフト装置の場合には、3対のバックローラの周速度を制御し、各バックローラ間のドラフト比を略一定に保持しながら3対のバックローラの回転を減速し、略同時に停止すればよい。
ドラフト装置10を有する紡績機1の概略図。 ドラフト装置10の概略図。 ドラフト装置10のバックローラ11、及びサードローラ12の周速度変化を示すグラフ。 従来の空気精紡機に用いられる4線式ドラフト装置100の平面図。
符号の説明
1 紡績機
10 ドラフト装置
11 バックローラ(第2ドラフトローラ群)
12 サードローラ(第2ドラフトローラ群)
13 ミドルローラ(第1ドラフトローラ群)
14 フロントローラ(第1ドラフトローラ群)
16 第1駆動源
17 第2駆動源
20 スライバ

Claims (4)

  1. スライバを紡績する紡績ユニットを有する紡績機に用いられ、
    フロントローラ及びミドルローラを有する第1ドラフトローラ群と、
    複数のバックローラを有する第2ドラフトローラ群と、
    からなるドラフト装置において、
    紡績を中断する際には、回転を続行する第1ドラフトローラ群と回転を停止する第2ドラフトローラ群との間でスライバを切断すると共に、
    第2ドラフトローラ群の各バックローラ間のドラフト比を略一定に保持しながらバックローラの回転を減速停止することを特徴とするドラフト装置。
  2. 紡績を再開する際には、第2ドラフトローラ群の各バックローラ間のドラフト比を略一定に保持しながらバックローラの回転を加速することを特徴とする請求項1に記載のドラフト装置。
  3. 前記第2ドラフトローラ群を構成する各バックローラが独立した駆動源により駆動されることを特徴とする請求項1又は2に記載のドラフト装置。
  4. 前記各バックローラの駆動源がステッピングモータであることを特徴とする請求項3に記載のドラフト装置。
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