JP2019104596A - 糸巻取機及び糸巻取方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】巻取装置におけるパッケージの巻き取りの開始前に増大した糸貯留装置における貯留量を迅速に減少させることができる、糸巻取機及び糸巻取方法を提供する。【解決手段】紡績機1は、空気流によって糸Yを生成する空気紡績装置4と、空気紡績装置4によって生成された糸Yを巻き取ってパッケージPを形成する巻取装置20と、空気紡績装置4と巻取装置20の間に配置され、空気紡績装置4から送出される糸Yを一時的に貯留して巻取装置20に送出する糸貯留装置6と、巻取装置20においてパッケージPを回転させるドラム23を駆動するモータ28と、モータ28を制御して、パッケージPの巻き取りの開始後、糸貯留装置6の貯留量を減少させることが可能な貯留量減少速度V1以上の第一規定速度V2になるまでモータ28の回転速度を加速させる貯留量減少制御Cを実行する制御部90と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、糸巻取機及び糸巻取方法に関する。
紡績機(糸巻取機)の糸巻取工程では、糸貯留装置を用いて巻取張力の制御が行われている。例えば、特許文献1には、紡績装置によって生成された糸を糸貯留装置(糸弛み取り装置)において貯留することにより糸の弛み取りを行いつつ巻取装置によってパッケージとして巻き取る紡績機(空気紡績装置)が開示されている。この紡績機では、糸貯留装置の弛み取り量(貯留量)が所定量よりも減少したことを検知すると、パッケージを回転ドラムから離隔させて巻取速度を減速させ、弛み取り量を増大させる。
特開2004−277949号公報
このような糸貯留装置を備える糸巻取機では、糸貯留装置の貯留量をできる限り一定に維持して、張力を一定に維持することが好ましい。特に、糸が切断された後又はボビンが交換された後における巻取装置の巻取開始時には、糸貯留装置における糸の貯留量が増大することから、貯留量をできるだけ速く減少させたいという要望がある。
そこで、本発明は、巻取装置におけるパッケージの巻き取りの開始前に増大した糸貯留装置の貯留量を迅速に減少させることができる、糸巻取機及び糸巻取方法を提供することを目的とする。
本発明に係る糸巻取機は、空気流によって糸を生成する空気紡績装置と、空気紡績装置によって生成された糸を巻き取ってパッケージを形成する巻取装置と、空気紡績装置と巻取装置との間に配置され、空気紡績装置から送出される糸を一時的に貯留して巻取装置に送出する糸貯留装置と、巻取装置においてパッケージを回転させる駆動部と、駆動部を制御して、パッケージの巻き取りの開始後、糸貯留装置における糸の貯留量を減少させることが可能な貯留量減少速度以上の第一規定速度になるまで駆動部の回転速度を加速させる貯留量減少制御を実行する制御部と、を備える。
この構成の糸巻取機では、駆動部を制御することにより貯留量減少制御が実行されるので、巻取装置におけるパッケージの回転を開始した際に増大した貯留量を迅速に減少させることができる。
本発明に係る糸巻取機では、駆動部は、一つのパッケージのみを回転させてもよい。言い換えれば、本発明に係る糸巻取機では、巻取装置ごとに一つの駆動部が設けられている。この構成の糸巻取機では、一つのパッケージの回転が一つの駆動部によって制御されるので、貯留量減少制御をより緻密に実行することが可能になる。
本発明に係る糸巻取機では、巻取装置は、パッケージの巻き取り中にパッケージの外周面に接触して回転するローラを有しており、制御部は、ローラとパッケージとを接触させた状態で貯留量減少制御を実行してもよい。この構成の糸巻取機では、パッケージに巻かれる糸に対して常に接圧が作用するので、張力にムラのないパッケージを生成することができる。
本発明に係る糸巻取機は、空気紡績装置で生成された糸と巻取装置によって巻き取られた糸とを継ぐ糸継装置を更に備え、制御部は、糸継装置における糸継動作の終了と同時又は終了後に、貯留量減少制御を実行してもよい。糸継動作のために巻取装置の巻取が停止することによって増大した貯留量を迅速に減少させることができる。
本発明に係る糸巻取機の貯留量減少制御では、第一規定速度になるまで駆動部の回転速度を加速させた後、当該第一規定速度を維持するように駆動部を制御してもよい。駆動部の回転速度の加速を続けた後に、その回転速度を減速させたとしても、駆動部の応答速度等が原因となり、貯留量がなくなる前に駆動部を減速ができない場合がある。この構成の糸巻取機では、所定の速度で加速が制限されるので、貯留量がなくなってしまうことを回避できる。
本発明に係る糸巻取機の貯留量減少制御は、第一規定速度になるまで駆動部の回転速度を加速させた後、糸貯留装置における糸の貯留量を一定の範囲に維持可能な速度として予め定められた第二規定速度になるまで駆動部の回転速度を減速させてもよい。この構成では、巻取装置における回転が停止した際に増大した貯留量を迅速に減少させた後は、貯留量の変動量を少なくすることができる。この結果、パッケージにおける糸の張力が一定に維持されるので、パッケージの品質を向上させることができる。
本発明に係る糸巻取機は、糸貯留装置に貯留されている糸の貯留量を検出する第一検出部を更に備え、制御部は、第一検出部における糸の検出に基づいて貯留量が所定量以下になったと判断したとき、貯留量減少制御を終了してもよい。この構成では、適切なタイミングで貯留量減少制御を終了し、その後は貯留量の変動を抑制することができる。この結果、パッケージにおける糸の張力が一定に維持され易くなり、パッケージの品質を向上させることができる。更に、貯留量がなくなってしまうことを確実に回避できる。
本発明に係る糸巻取機では、制御部は、駆動部を制御して、貯留量減少制御の終了後に、第二規定速度よりも遅く、かつ糸貯留装置における糸の貯留量を増加させることが可能な貯留量増加速度以下の第三規定速度になるまで駆動部の回転速度を減速させた後で第二規定速度に加速する第一制御と、第二規定速度よりも速く、かつ貯留量減少速度以上の第四規定速度になるまで駆動部の回転速度を加速させた後で第二規定速度に減速する第二制御と、を繰り返し実行してもよい。この構成の糸巻取機では、貯留量を一定の範囲に維持させることができる。
本発明に係る糸巻取機は、糸貯留装置に貯留されている糸の貯留量を検出する第二検出部を更に備え、制御部は、第二検出部における糸の検出に基づいて貯留量が第二所定量以上になったと判断すると第二規定速度になるまで駆動部の回転速度を加速し、第二検出部における糸の検出に基づいて貯留量が第二所定量よりも少ない第三所定量以下になったと判断すると第二規定速度になるまで駆動部の回転速度を減速してもよい。この構成では、駆動部の回転速度が適切なタイミングで第二規定速度に加速又は減速されるので、貯留量の変動を抑制することができる。
本発明に係る糸巻取機の第一制御では、予め設定された下限速度値に到達するまで駆動部の回転速度が減速され、第二制御では、予め設定された上限速度値に到達するまで駆動部の回転速度が加速されてもよい。この構成では、貯留量が増加し過ぎることを回避できると共に、貯留量がなくなってしまうことを回避できる。
本発明に係る糸巻取機では、制御部は、第一制御での駆動部の回転速度の減速及び第二制御での駆動部の回転速度の加速の少なくとも一方を段階的に実行してもよい。第一制御における減速及び第二制御における加速を段階的に行わずに直線的(リニア)に行った場合、減速の前後及び加速の前後における速度差が大きくなり過ぎる場合がある。この場合、パッケージがローラに対してスリップしてしまい、貯留量を正確に制御できなくなるおそれがある。この構成の糸巻取機では、第一制御における減速又は第二制御における加速が段階的に実行されるので、上記のようなスリップの発生を回避して貯留量を正確に制御できる。
本発明に係る糸巻取機では、第一制御において減速された速度又は第二制御において加速された速度から第二規定速度への駆動部の回転速度の変更は段階的ではなく直線的に実行されてもよい。この構成の糸巻取機では、第一制御又は第二制御の実施後、駆動部の制御の状態は貯留量の変動量が少なくなる状態に迅速に移行されるので、貯留量の変動を抑制することができる。
本発明に係る糸巻取機では、貯留量減少制御における第一規定速度は、パッケージの径のサイズにかかわらず一定であってもよい。言い換えれば、駆動部は、パッケージの径が大きくなっても、パッケージを第一規定速度にて回転できるようなトルクを有していてもよい。この構成の糸巻取機では、簡易な制御によって、糸貯留装置の貯留量を減少させることができる。
本発明に係る糸巻取機は、空気紡績装置に供給される繊維束をドラフトするドラフト装置を更に備え、空気紡績装置は、ドラフト装置から送り出された繊維束を案内する繊維案内部と、繊維案内部から案内された繊維束の繊維が旋回流によって旋回させられる紡績室と、紡績室で旋回させられた繊維を外部に案内する中空ガイド軸体と、を有していてもよい。この構成では、巻取装置におけるパッケージの巻き取りの開始前に連続的に糸が送出され、糸貯留装置の貯留量が増大してしまう場合があるが、この場合であっても増大した貯留量を迅速に減少させることができる。
本発明に係る糸巻取方法は、空気流によって糸を生成する空気紡績装置と、空気紡績装置によって生成された糸を巻き取ってパッケージを形成する巻取装置と、空気紡績装置と巻取装置との間に配置され、空気紡績装置から送出される糸を一時的に貯留して巻取装置に送出する糸貯留装置と、巻取装置においてパッケージを回転させる駆動部と、を備える、糸巻取機において、実施される糸巻取方法であって、パッケージの巻き取りの開始後、糸貯留装置における糸の貯留量を減少させることが可能な貯留量減少速度以上の第一規定速度になるまで駆動部の回転速度を加速させる。
この糸巻取方法によれば、上記糸巻取機と同様に、巻取装置におけるパッケージの巻き取りを開始前に増大した糸貯留装置の貯留量を迅速に減少させることができる。
本発明によれば、巻取装置におけるパッケージの巻き取りを開始前に増大した糸貯留装置の貯留量を迅速に減少させることができる。
一実施形態である紡績機の構成を示した概略構成図である。 図1の空気紡績装置の断面図である。 図1の空気紡績装置の機能ブロック図である。 図1の制御部によって制御されるモータの回転速度を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1に示されるように、紡績機(糸巻取機)1は、複数の紡績ユニット(糸巻取ユニット)2と、制御部90と、を備えている。複数の紡績ユニット2は、一列に配列されている。各紡績ユニット2は、スライバ(繊維束)Sをドラフトして繊維束Fを生成し、繊維束Fに空気の旋回流によって撚りを与えて糸Yを生成し、糸YをボビンBに巻き取ってパッケージPを形成する。制御部90は、紡績機1の動作を制御する。
制御部90は、例えば、機台制御装置及び複数のユニットコントローラによって構成されている。機台制御装置は、複数のユニットコントローラの上位コントローラである。各ユニットコントローラは、所定数(1又は複数)の紡績ユニット2ごとに設けられており、各紡績ユニット2の動作を制御する。なお、制御部90における制御の詳細については後段にて詳述する。
以下、スライバS、繊維束F及び糸Yの走行方向における上流側を「上流側」といい、当該走行方向における下流側を「下流側」という。複数の紡績ユニット2の配列方向に垂直な水平方向における一方の側(例えば、作業通路側)を「前側」といい、当該水平方向における他方の側を「後側」という。鉛直方向における上側を「上側」といい、鉛直方向における下側を「下側」という。
各紡績ユニット2は、上流側から下流側に向かって順に、ドラフト装置3と、空気紡績装置4と、糸監視装置5と、糸貯留装置(引出装置)6と、糸継装置7と、巻取装置20と、を備えている。更に、各紡績ユニット2は、第一捕捉案内装置8と、第二捕捉案内装置9と、を備えている。一例として、ドラフト装置3から糸貯留装置6までのスライバS、繊維束F及び糸Yの走行方向は、前側から後側に向かう方向であり、水平方向に対して上側に傾斜している。糸貯留装置6から巻取装置20までの糸Yの走行方向は、下側から上側に向かう方向であり、鉛直方向に対して前側に傾斜している。各紡績ユニット2では、糸Yの走行方向が糸貯留装置6において切り替えられている。
ドラフト装置3は、スライバSをドラフトして繊維束Fを生成し、繊維束Fを空気紡績装置4に供給する。ドラフト装置3は、上流側から下流側に向かって順に、バックローラ対31と、サードローラ対32と、ミドルローラ対33と、フロントローラ対34と、を有している。ミドルローラ対33を構成する各ローラには、エプロンベルト35が架けられている。
空気紡績装置4は、ドラフト装置3からの繊維束Fに旋回流によって撚りを与えて糸Yを生成する。より詳細には空気紡績装置4は、図2に示されるように、ノズルブロック40と、中空ガイド軸体50と、を有している。ノズルブロック40では、ドラフト装置3から送り出された繊維束Fが内部に案内されつつ当該繊維束Fに旋回流が作用する。撚りが掛けられた繊維束Fは中空ガイド軸体50内を通って外部に送出される。旋回流の発生及び停止は、ユニットコントローラによって制御される。
ノズルブロック40は、繊維案内部41と、旋回流発生部42と、を有している。繊維案内部41と、旋回流発生部42とは、一体的に形成されていてもよい。繊維案内部41には、ドラフト装置3から送り出された繊維束Fを案内する案内孔41aが設けられている。案内孔41aにおけるドラフト装置3側の端部が、スライバSの入口41bである。旋回流発生部42には、紡績室43及び複数の第一ノズル44が設けられている。紡績室43内には、繊維案内部41によって保持されたニードル45の先端部45aが位置している。
紡績室43では、案内孔41aを介して導入された繊維束Fの繊維の後端が旋回流によって旋回させられる。紡績室43に旋回流を発生させるために、複数の第一ノズル44から紡績室43に空気が噴射される。旋回流発生部42には、紡績室43と一続きとなるように開口部42aが設けられている。開口部42aは、上流側に向かって先細りとなる円錐台状に形成されている。ニードル45は、繊維束Fの撚りが空気紡績装置4の上流側に伝わるのを防止する。ニードル45は省略して、繊維案内部41の下流側端部がニードル45の機能を有していてもよい。
中空ガイド軸体50の上流側端部50aは、上流側に向かって先細りとなる円錐台状に形成されており、開口部42a内に隙間を介して配置されている。中空ガイド軸体50に取り付けられたフランジ状のキャップ57がノズルブロック40を支持する枠状のホルダ46に接触することで、紡績室43に対して中空ガイド軸体50が位置決めされる。複数の第一ノズル44から紡績室43に噴射された空気は、中空ガイド軸体50の上流側端部50aと旋回流発生部42の開口部42aとの間に形成された隙間を介して、ホルダ46に設けられた減圧室47に流入し、糸Yとならなかった繊維と共に排出される。
中空ガイド軸体50には、通路51及び複数の第二ノズル54が設けられている。通路51は、糸Y(紡績室43で旋回させられた繊維)を外部に案内する。糸Yの生成の開始(再開)時等に、複数の第二ノズル54から通路51に空気が噴射される。通路51は、中空ガイド軸体50の中心軸線に沿って延在しており、入口52から出口53に向かって広がるように形成されている。各第二ノズル54には、空気供給路56及び空気流路55を介して空気が供給される。
図1に示されるように、糸監視装置5は、走行する糸Yの情報を監視し、監視した情報に基づいて糸欠陥の有無を検出する。糸監視装置5は、糸欠陥を検出した場合、糸欠陥検出信号を制御部90に送信する。制御部90は、糸欠陥検出信号を受信した場合、糸Yを切断するために、糸Yの供給が中断されるようにドラフト装置3及び空気紡績装置4の動作を停止させる。例えば糸監視装置5にカッタを設け、当該カッタを動作させることにより糸Yを切断してもよい。
糸貯留装置6は、空気紡績装置4と巻取装置20との間に配置されており、糸貯留ローラ61と、糸掛け部材62と、を有している。糸貯留装置6は、空気紡績装置4から送出される糸Yを糸貯留ローラ61に巻き付けることによって一時的に貯留して巻取装置20に供給する。
糸貯留ローラ61は、電動モータ(図示省略)によって回転させられる。糸掛け部材62は、糸貯留ローラ61の下流側端部に取り付けられており、糸貯留ローラ61に対して相対的に回転可能である。糸掛け部材62には、糸貯留ローラ61に対して相対的に回転するのに抗する磁力が作用している。したがって、糸Yに所定以上の張力が生じていない状態では、糸掛け部材62が糸貯留ローラ61と一体的に回転し、糸貯留ローラ61に糸Yが巻き付けられる(貯留される)。糸Yに所定以上の張力が生じている状態では、糸掛け部材62が糸貯留ローラ61に対して相対的に回転し、糸貯留ローラ61から糸Yが解舒される。糸貯留装置6は、このように糸Yを貯留することで、糸貯留装置6の下流側において糸Yに生じる張力の変動を吸収しつつ、空気紡績装置4から糸Yを安定的に引き出す。
糸貯留装置6の上流側には、第一ガイド63が配置されている。第一ガイド63は、上流側から糸貯留装置6に走行する糸Yを案内する。第一ガイド63は、移動可能であり、糸継ぎが行われる際等に、空気紡績装置4からの糸Yを糸貯留装置6に引き寄せる。糸貯留装置6の下流側には、第二ガイド64、第三ガイド65、及び第四ガイド66が配置されている。第二ガイド64及び第三ガイド65は、糸貯留装置6から下流側に走行する糸Yを案内する。第二ガイド64は、移動可能であり、第三ガイドに糸Yを案内することができる。第四ガイド66は、移動可能であり、糸掛け部材62に糸Yを掛けたり、糸掛け部材62から糸Yを外したりする。
糸継装置7は、糸Yが切断されたり、何らかの理由で糸Yが切れたりした後に、空気紡績装置4からの糸YとパッケージPからの糸Yとを継ぐ糸継ぎを行う。糸継装置7は、旋回流によって糸端同士を撚り合わせるスプライサ装置である。ただし、糸継装置7は、機械式のノッタ等であってもよい。第一捕捉案内装置8及び第二捕捉案内装置9は、それぞれ、基端部分を中心として回動可能である。第一捕捉案内装置8は、糸継ぎが行われる際に、下側に回動することで、空気紡績装置4からの糸Yを吸引空気流によって捕捉し、その後、上側に回動することで、空気紡績装置4からの糸Yを糸継装置7に案内する。第二捕捉案内装置9は、糸継ぎが行われる際に、上側に回動することで、パッケージPからの糸Yを吸引空気流によって捕捉し、その後、下側に回動することで、パッケージPからの糸Yを糸継装置7に案内する。
巻取装置20は、糸貯留装置6により引き出された糸YをボビンBに巻き取ってパッケージPを形成する。巻取装置20は、ドラム(ローラ)23と、1対のボビンホルダ21と、クレードル24と、ドラム23を回転させるモータ(駆動部)28と、を有している。本実施形態では、一つのモータ28は、一つのパッケージPのみを回転させる。すなわち、一つのモータ28は、一つのドラム23のみを回転させる、紡績機1では、各紡績ユニット2にモータ28が1つずつ設けられている。巻取装置20の上流側には、第五ガイド26が配置されている。第五ガイド26は、上流側からドラム23に走行する糸Yを案内する。
ドラム23は、ボビンBと接触してボビンBを回転させる。ボビンBに糸Yが巻き取られた状態では、ドラム23は、パッケージPの外周面に接触して回転することにより、パッケージPを回転させる。ドラム23の表面には、綾振り溝(図示省略)が形成されている。これにより、ボビンBに糸Yが巻き取られる際に糸Yが綾振りされる。なお、ドラム23の表面に綾振り溝が形成されておらず、別途設けられた綾振り装置によって、ボビンBに糸Yが巻き取られる際に糸Yが綾振りされてもよい。
クレードル24は、回動軸線L2を中心線として回動することで、ボビンBへの糸Yの巻き取りに伴うパッケージPの径の増大を吸収する。クレードル24には、1対のボビンホルダ21が設けられており、ボビンBの両端部を回転可能に保持する。
糸検出センサ(第一検出部及び第二検出部)67は、糸貯留装置6に貯留されている糸Yの貯留量を検出する。糸検出センサ67は、適正な貯留量の下限値である下限貯留量(第一所定量及び第二所定量)と、適正な貯留量の上限値である上限貯留量(第三所定量)を検出することができる。糸検出センサ67は、糸貯留ローラ61の外周面に対向して配置されている。
制御部90は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)等を有する電子制御ユニットである。制御部90は、ROMに記憶されているプログラムをRAMにロードし、CPUで実行することで、各種の制御を実行する。例えば、制御部90は、図3に示されるように、主に、糸検出センサ67から入力される情報を用い、巻取装置20のモータ28と、ドラフト装置3と、空気紡績装置4と、糸継装置7と、を制御することによって、巻取装置20におけるパッケージPの巻き取りを開始した後に増大した糸貯留装置6の貯留量を迅速に減少させる貯留量減少制御Cを実行する。
次に、制御部90が実行する貯留量減少制御Cについて図4を参照しながら詳細に説明する。ここで説明する第二規定速度V0、貯留量減少速度V1、及び貯留量増加速度V3の定義は下記のとおりである。
第二規定速度V0:糸貯留装置6の貯留量の変動が抑制可能な速度として予め定められているモータ28の回転速度
貯留量減少速度V1:第二規定速度V0よりも速く、糸貯留装置6の貯留量を減少させることが可能な速度として予め定められているモータ28の回転速度
貯留量増加速度V3:第二規定速度V0よりも遅く、糸貯留装置6の貯留量を増加させることが可能な速度として予め定められているモータ28の回転速度
図4に示されるように、制御部90は、モータ28を制御して、パッケージPの巻き取りの開始の直後、貯留量減少速度V1以上の速度である第一規定速度V2になるまでモータ28の回転速度を加速させる貯留量減少制御Cを実行する。制御部90は、糸継装置7における糸継動作の終了と同時又は終了後に、貯留量減少制御Cを実行する。貯留量減少制御Cは、図略の玉揚装置によって空のボビンBが巻取装置20にセットされた後の巻き取り開始時にも実行してもよい。制御部90は、ドラム23とパッケージPとを接触させた状態で貯留量減少制御Cを実行する。上記貯留量減少制御Cにおける第一規定速度V2は、パッケージPの径のサイズにかかわらず一定である。すなわち、モータ28は、パッケージPの径が大きくなっても、パッケージPを第一規定速度V2にて回転できるようなトルクを有している。
制御部90は、第一規定速度V2にまで加速させた後、当該第一規定速度V2を維持するようにモータ28を制御する。制御部90は、糸検出センサ67における糸Yの検出に基づいて貯留量が下限貯留量以下になったと判断したとき、第一規定速度V2から第二規定速度V0に減速するようにモータ28を制御して、貯留量減少制御Cを終了させる。なお、第一規定速度V2から第二規定速度V0への変更は段階的ではなく直線的に実行される。
制御部90は、モータ28を制御して、貯留量減少制御Cを実行した後、第二規定速度V0を維持するようにモータ28の回転速度を制御する貯留量維持制御C0を実行する。制御部90は、貯留量減少制御Cを終了して貯留量維持制御C0を実行した後、モータ28を制御して、下記に示す第一制御C11と第二制御C12とを繰り返す貯留量収束制御C1を実行する。
第一制御C11は、貯留量増加速度V3以下の速度である第三規定速度V4(本実施形態では、貯留量増加速度V3と第三規定速度V4とは同じ速度)になるまでモータ28の回転速度を減速させた後、糸検出センサ67における糸Yの検出に基づいて貯留量が上限貯留量以上になったと判断すると、第二規定速度V0になるまでモータ28の回転速度を加速させる制御である。制御部90は、第一制御C11でのモータ28の回転速度の減速を段階的に実行し、貯留量が下限貯留量以上になるまで実行する。第一制御C11でのモータ28の回転速度の段階的な減速は、予め設定された下限速度値である第三規定速度V4に到達するまで実行される。言い換えれば、第一制御C11では、モータ28の回転速度が第三規定速度V4に到達した場合は、当該第三規定速度V4が維持される。第一制御C11において減速された第三規定速度V4から第二規定速度V0へのモータ28の回転速度の加速は段階的ではなく直線的に実行される。
第二制御C12は、貯留量減少速度V1以上の第四規定速度V5(本実施形態では貯留量減少速度V1と第四規定速度V5とは同じ速度)になるまでモータ28の回転速度を加速させた後、糸検出センサ67における糸Yの検出に基づいて貯留量が下限貯留量以下になったと判断したとき第二規定速度V0にまで減速する制御である。本実施形態では、第四規定速度V5が貯留量減少速度V1と同じ速度に設定される例を挙げたが、第四規定速度V5は、第一規定速度V2と同じ速度、又は第一規定速度V2よりも速い速度に設定されてもよい。
制御部90は、第二制御C12でのモータ28の回転速度の加速を段階的に実行し、貯留量が下限貯留量以下になるまで実行する。第二制御C12でのモータ28の回転速度の段階的な加速は、予め設定された上限速度値である第四規定速度V5に到達するまで実行される。言い換えれば、第二制御C12では、モータ28の回転速度が第四規定速度V5に到達した場合は、当該第四規定速度V5が維持される。第二制御C12において加速された第四規定速度V5から第二規定速度V0へのモータ28の回転速度の変更は段階的ではなく直線的に実行される。
制御部90は、モータ28を制御して、貯留量減少制御Cと貯留量収束制御C1との間に、貯留量維持制御C0を実行しているが、この貯留量維持制御C0は省略してもよい。制御部90は、モータ28を制御して、第一制御C11と第二制御C12との間に貯留量維持制御C0を実行しているが、この貯留量維持制御C0も省略してもよい。
貯留量減少制御Cと貯留量収束制御C1との間において貯留量維持制御C0を実行する場合には、できるだけ短い時間とすることが好ましい。すなわち、貯留量減少制御Cから貯留量収束制御C1における第一制御C11への移行は、できるだけ速やかに実行されることが好ましい。これにより、第二規定速度V0が空気紡績装置4の糸Yの送出速度よりも速い場合でも、第一制御C11が開始されることによって糸Yの貯留量が増加して、糸貯留装置6の貯留量が0になることを抑制できる。この結果、貯留量が0となって紡績ユニット2が停止してしまうことを回避できる。貯留量収束制御C1における第一制御C11から第二制御C12への移行は、上記のように迅速に行わなくてもよい。糸貯留装置6の貯留量が過多になることは、貯留量が0になることに比べ、デメリットが少ないからである。
次に、上述した一実施形態の紡績機1の作用効果について説明する。上記実施形態の紡績機1では、パッケージPを回転させるドラム23を駆動するモータ28を制御することにより貯留量減少制御Cが実行されるので、巻取装置20におけるパッケージPの巻き取りの開始前に増大した糸貯留装置6の貯留量を迅速に減少させることができる。
上記実施形態の紡績機1では、複数の紡績ユニット2にそれぞれ設けられる巻取装置20ごとに一つのモータ28が設けられている。これにより、一つのパッケージPの回転が一つのモータ28によって制御されるので、パッケージPにおける巻取制御をより緻密に実行することが可能になる。
上記実施形態の紡績機1では、制御部90は、ドラム23とパッケージPとを接触させた状態で貯留量減少制御Cを実行している。このため、パッケージPに巻かれる糸Yに対して常に接圧が作用するので、張力にムラのない良質なパッケージPを生成することができる。
上記実施形態の紡績機1では、制御部90は、糸継装置7における糸継動作の終了と同時又は終了後に、貯留量減少制御Cを実行するので、糸継動作のために巻取装置20の巻取が停止することによって増大した糸貯留装置6の貯留量を迅速に減少させることができる。
上記実施形態の紡績機1の貯留量減少制御Cでは、図4に示されるように、第一規定速度V2になるまでモータ28の回転速度を加速させた後、当該第一規定速度V2を維持するようにモータ28が制御される。このため、モータ28の応答速度等が原因となり、糸Yの貯留量がなくなる前に十分な減速ができないといった不具合が解消される。この結果、貯留量がなくなってしまうことを回避できる。
上記実施形態の紡績機1では、制御部90は、糸検出センサ67における糸Yの検出に基づいて貯留量が下限貯留量以下になったと判断したとき、貯留量減少制御Cを終了している。これにより、適切なタイミングで貯留量減少制御Cを終了し、その後は糸貯留装置6の貯留量の変動を抑制することができる。この結果、パッケージPにおける糸Yの張力が一定に維持され易くなり、パッケージPの品質を向上させることができる。更に、糸貯留装置6において貯留量がなくなってしまうことを確実に回避できる。
巻取装置20における糸Yの巻取速度と、空気紡績装置4が糸Yを供給する送出速度とを一致させることができれば、糸貯留装置6の貯留量を一定にすることができる。このため、上記実施形態の紡績機1では、糸貯留装置6の貯留量の変動が抑制可能な速度として予め定められた第二規定速度V0を、空気紡績装置4から送出される糸Yの送出速度に一致させるようにしている。ところが、モータ28の駆動速度とパッケージPの実際の巻取速度との間に、諸条件によって速度差が生じるので、上記第二規定速度V0と上記送出速度との間には速度差が生じることがある。このような場合、第二規定速度V0となるようにモータ28の回転速度を制御する貯留量維持制御C0を実行したとしても、糸貯留装置6の貯留量を一定の範囲に維持することはできない。上記実施形態の紡績機1の制御部90は、モータ28を制御して、上述の第一制御C11及び第二制御C12を繰り返す貯留量収束制御C1を実行するので、上記第二規定速度V0と上記送出速度との間には速度差があっても、貯留量を一定の範囲に維持させることができる。
上記実施形態の紡績機1では、制御部90は、糸検出センサ67による下限貯留量及び上限貯留量の検知に基づいてモータ28の回転速度を加速又は減速している。これにより、適切なタイミングで第二規定速度V0に加速又は減速されるので、糸貯留装置6の貯留量の変動を抑制することができる。
上記実施形態の紡績機1の第一制御C11及び第二制御C12では、予め設定された下限速度値又は上限速度値にまでしか、モータ28の回転速度が減速又は加速されないように制限されている。これにより、糸貯留装置6の貯留量が増加し過ぎることを回避できると共に、糸貯留装置6の貯留量がなくなってしまうことを回避できる。
上記実施形態の紡績機1では、制御部90は、第一制御C11及び第二制御C12でのモータ28の回転速度の減速又は加速を段階的に実行している。これにより、巻取装置20においてパッケージPとドラム23との間のスリップの発生が回避されるので糸貯留装置6での貯留量が正確に制御される。なお、この段階的な制御は必須ではなく、直線的に実行されてもよい。
上記実施形態の紡績機1では、第一制御C11において減速された第三規定速度V4又は第二制御C12において加速された第四規定速度V5から第二規定速度V0へのモータ28の回転速度の変更は段階的ではなく直線的に実行される。これにより、糸貯留装置6の貯留量の変動量が少なくなる状態に迅速に移行されるので、糸貯留装置6の貯留量の変動を抑制することができる。
上記実施形態の紡績機1では、貯留量減少制御Cにおける第一規定速度は、パッケージPの径のサイズにかかわらず一定となるように、モータ28は、パッケージPの径が大きくなっても、パッケージPを第一規定速度にて回転できるようなトルクを有している。これにより、パッケージPの径のサイズに基づく重量及び慣性等を考慮してパッケージPの巻取制御を実行する必要がなくなり、簡易な制御によって、糸貯留装置6の貯留量を減少させることができる。
紡績機1において実施される糸巻取方法は、パッケージPの巻き取りの開始後、糸貯留装置6における糸Yの貯留量を減少させることが可能な貯留量減少速度V1以上の第一規定速度V2になるまでモータ28の回転速度を加速させる。この巻取方法によれば、パッケージPの巻き取りの開始前に増大した糸貯留装置6の貯留量を迅速に減少させることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されない。
上記実施形態では、巻取装置20は、ドラム23が駆動回転させられて、ドラム23に接触したボビンBが従動回転させられるタイプを例に挙げて説明したが、当該例に限定されず、ボビンBが駆動回転させられて、ボビンBに接触したドラム23が従動回転させられるタイプであってもよい。つまり、ドラム23は、ボビンBと接触して回転するドラムであればよい。この場合、モータ28は、ボビンBを駆動回転する。
上記実施形態では、貯留量減少制御C及び貯留量収束制御C1を実行するためにドラム23の回転を制御する例を挙げて説明したが、当該例に代えて、複数の紡績ユニット2の配列方向に沿って移動可能な作業台車(図示省略)が備える逆転ローラを駆動するモータ(図示省略)を制御してもよい。逆転ローラは、巻取装置20に支持されたパッケージPに接触してドラム23が回転させる方向とは逆方向(糸解舒方向)にパッケージPを回転させるローラである。制御部90は、当該逆転ローラを、糸解除方向とは逆方向に回転させるようにモータを制御して、貯留量減少制御C及び貯留量収束制御C1を実行してもよい。この場合には、紡績機1が備える複数の巻取装置20におけるドラム23が一斉に駆動されるタイプであっても、ドラム23からパッケージPをリフトアップさせ、作業台車の逆転ローラを用いてパッケージPを回転させることで、上記実施形態と同様の貯留量減少制御C及び貯留量収束制御C1を実行することができる。
上記実施形態では、貯留量減少制御Cにおける第一規定速度V2から第二規定速度V0への減速のタイミングは、糸検出センサ67による糸Yの検出に基づいて制御される例を挙げて説明したが、本発明は当該例に限定されない。例えば、経験値に基づいて、パッケージPの巻き取りの開始から上記減速のタイミングまでの制御継続時間を予め設定しておけば、糸検出センサ67を設けなくても上記実施形態と同様の制御を行うことが可能となる。貯留量収束制御C1における第三規定速度V4から第二規定速度V0への加速、及び貯留量収束制御C1における第四規定速度V5から第二規定速度V0への減速のタイミングについても、予め制御継続時間を設定しておけば、糸検出センサ67を設けなくても上記実施形態と同様の制御を行うことが可能となる。
一つの糸検出センサ67が、適正な貯留量の下限値である下限貯留量と、適正な貯留量の上限値である上限貯留量とを検出する構成に代えて、例えば、糸検出センサ67を二つ設け、一方の糸検出センサ67が下限貯留量を検出し、他方の糸検出センサ67が上限貯留量を検出するようにしてもよい。
一つ又は二つの糸検出センサ67によって検出される二つの閾値(下限貯留量及び上限貯留量)に基づいて、加速と減速とが繰り返される制御に代えて、例えば、一つの閾値、すなわち、所定の貯留量が貯留されているか否かを検出する糸検出センサ67の検出結果に基づいて、加速と減速とが繰り返されてもよい。例えば、糸検出センサ67が下限貯留量を検出するように設けられる場合、制御部90は、糸検出センサ67によって糸Yが検出されなくなるとモータ28の回転速度を減速させ、糸検出センサによって糸Yが検出されるとモータ28の回転速度を加速させる。
制御部90は、モータ28の回転速度を第一規定速度V2になるまで加速させた後、第一規定速度V2を維持するのではなく、第一規定速度V2を超えてそのまま加速を続け、その後に第二規定速度にV0にまで減速するように制御してもよい。この場合には、貯留量減少速度V1を大きく超えないようにすることで、貯留量が0となってしまうことを回避できる。
貯留量減少制御Cにおける第一規定速度V2から第二規定速度V0、第一制御C11における第三規定速度V4から第二規定速度V0、及び第二制御C12における第四規定速度V5から第二規定速度V0へのモータ28の回転速度の変更は、直線的に実行される制御に代えて、段階的に実行される制御にしてもよい。
紡績ユニット2では、糸Yの走行方向が糸貯留装置6において切り替えられていたが、糸Yの走行方向が糸貯留装置6において切り替えられていなくてもよい。空気紡績装置4から糸Yを引き出すために、空気紡績装置4と糸貯留装置6との間に、デリベリローラ及びニップローラが配置されてもよい。糸監視装置5は、糸貯留装置6と巻取装置20との間に配置されてもよい。
1…紡績機、2…紡績ユニット、3…ドラフト装置、4…空気紡績装置、5…糸監視装置、6…糸貯留装置、7…糸継装置、20…巻取装置、23…ドラム(ローラ)、28…モータ(駆動部)、67…糸検出センサ(第一検出部及び第二検出部)、90…制御部、C…貯留量減少制御、C0…貯留量維持制御、C1…貯留量収束制御、C11…第一制御、C12…第二制御、V0…第二規定速度、V1…貯留量減少速度、V2…第一規定速度、V3…貯留量増加速度、V4…第三規定速度、V5…第四規定速度、Y…糸、P…パッケージ。

Claims (15)

  1. 空気流によって糸を生成する空気紡績装置と、
    前記空気紡績装置によって生成された前記糸を巻き取ってパッケージを形成する巻取装置と、
    前記空気紡績装置と前記巻取装置との間に配置され、前記空気紡績装置から送出される前記糸を一時的に貯留して前記巻取装置に送出する糸貯留装置と、
    前記巻取装置において前記パッケージを回転させる駆動部と、
    前記駆動部を制御して、前記パッケージの巻き取りの開始後、前記糸貯留装置における前記糸の貯留量を減少させることが可能な貯留量減少速度以上の第一規定速度になるまで前記駆動部の回転速度を加速させる貯留量減少制御を実行する制御部と、
    を備える、糸巻取機。
  2. 前記駆動部は、一つの前記パッケージのみを回転させる、請求項1記載の糸巻取機。
  3. 前記巻取装置は、前記パッケージの巻き取り中に前記パッケージの外周面に接触して回転するローラを有しており、
    前記制御部は、前記ローラと前記パッケージとを接触させた状態で前記貯留量減少制御を実行する、請求項1又は2記載の糸巻取機。
  4. 前記空気紡績装置で生成された前記糸と前記巻取装置によって巻き取られた前記糸とを継ぐ糸継装置を更に備え、
    前記制御部は、前記糸継装置における糸継動作の終了と同時又は終了後に、前記貯留量減少制御を実行する、請求項1〜3の何れか一項記載の糸巻取機。
  5. 前記貯留量減少制御では、前記第一規定速度になるまで前記駆動部の回転速度を加速させた後、当該第一規定速度を維持するように前記駆動部を制御する、請求項1〜4の何れか一項記載の糸巻取機。
  6. 前記貯留量減少制御は、前記第一規定速度になるまで前記駆動部の回転速度を加速させた後、前記糸貯留装置における前記糸の貯留量を一定の範囲に維持可能な速度として予め定められた第二規定速度になるまで前記駆動部の回転速度を減速させる、請求項1〜5の何れか一項記載の糸巻取機。
  7. 前記糸貯留装置に貯留されている前記糸の貯留量を検出する第一検出部を更に備え、
    前記制御部は、前記第一検出部における前記糸の検出に基づいて前記貯留量が第一所定量以下になったと判断したとき、前記貯留量減少制御を終了する、請求項6記載の糸巻取機。
  8. 前記制御部は、前記駆動部を制御して、前記貯留量減少制御の終了後に、前記第二規定速度よりも遅く、かつ前記糸貯留装置における前記糸の貯留量を増加させることが可能な貯留量増加速度以下の第三規定速度になるまで前記駆動部の回転速度を減速させた後で前記第二規定速度に加速する第一制御と、前記第二規定速度よりも速く、かつ前記貯留量減少速度以上の第四規定速度になるまで前記駆動部の回転速度を加速させた後で前記第二規定速度に減速する第二制御と、を繰り返し実行する、請求項6又は7記載の糸巻取機。
  9. 前記糸貯留装置に貯留されている前記糸の貯留量を検出する第二検出部を更に備え、
    前記制御部は、前記第二検出部における前記糸の検出に基づいて前記貯留量が第二所定量以上になったと判断すると前記第二規定速度になるまで前記駆動部の回転速度を加速し、前記第二検出部における前記糸の検出に基づいて前記貯留量が前記第二所定量よりも少ない第三所定量以下になったと判断すると前記第二規定速度になるまで前記駆動部の回転速度を減速する、請求項8記載の糸巻取機。
  10. 前記第一制御では、予め設定された下限速度値に到達するまで前記駆動部の回転速度が減速され、前記第二制御では、予め設定された上限速度値に到達するまで前記駆動部の回転速度が加速される、請求項8又は9記載の糸巻取機。
  11. 前記制御部は、前記第一制御での前記駆動部の回転速度の減速及び前記第二制御での前記駆動部の回転速度の加速の少なくとも一方を段階的に実行する、請求項8〜10の何れか一項記載の糸巻取機。
  12. 前記第一制御において減速された速度又は前記第二制御において加速された速度から前記第二規定速度への前記駆動部の回転速度の変更は段階的ではなく直線的に実行される、請求項8〜11の何れか一項記載の糸巻取機。
  13. 前記貯留量減少制御における前記第一規定速度は、前記パッケージの径のサイズにかかわらず一定である、請求項1〜12の何れか一項記載の糸巻取機。
  14. 前記空気紡績装置に供給される繊維束をドラフトするドラフト装置を更に備え、
    前記空気紡績装置は、前記ドラフト装置から送り出された前記繊維束を案内する繊維案内部と、前記繊維案内部から案内された前記繊維束の繊維が旋回流によって旋回させられる紡績室と、前記紡績室で旋回させられた前記繊維を外部に案内する中空ガイド軸体と、を有している、請求項1〜12の何れか一項記載の糸巻取機。
  15. 空気流によって糸を生成する空気紡績装置と、前記空気紡績装置によって生成された前記糸を巻き取ってパッケージを形成する巻取装置と、前記空気紡績装置と前記巻取装置との間に配置され、前記空気紡績装置から送出される前記糸を一時的に貯留して前記巻取装置に送出する糸貯留装置と、前記巻取装置において前記パッケージを回転させる駆動部と、を備える、糸巻取機において、実施される糸巻取方法であって、
    前記パッケージの巻き取りの開始後、前記糸貯留装置における前記糸の貯留量を減少させることが可能な貯留量減少速度以上の第一規定速度になるまで前記駆動部の回転速度を加速させる、糸巻取方法。
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