JP2009184525A - 車両用ワイパ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】出力軸とピボット軸との軸間距離が短く設定された場合でも、ワイパ本来の性能を確保しつつ、コスト及び重量を低減する。
【解決手段】車両用ワイパ装置10では、第二連結ロッド52の長手方向他端側が第一連結ロッド50の長手方向中間部に連結されている。この構成によれば、出力軸54とピボット軸26との軸間距離が短く設定された場合でも、ピボット軸26に固定されるワイパの回動速度の変化を少なくすることができる(つまり、ワイパを滑らかに回動させることができる)ので、ワイパ本来の性能を確保することができる。しかも、折返しタイプの車両用ワイパ装置のように第二連結ロッド52の長手方向他端側がピボットレバー46にまで延長されてこれに連結される構成に比して、第二連結ロッド52が短くなる分、コスト及び重量を低減することができる。
【選択図】図1
【解決手段】車両用ワイパ装置10では、第二連結ロッド52の長手方向他端側が第一連結ロッド50の長手方向中間部に連結されている。この構成によれば、出力軸54とピボット軸26との軸間距離が短く設定された場合でも、ピボット軸26に固定されるワイパの回動速度の変化を少なくすることができる(つまり、ワイパを滑らかに回動させることができる)ので、ワイパ本来の性能を確保することができる。しかも、折返しタイプの車両用ワイパ装置のように第二連結ロッド52の長手方向他端側がピボットレバー46にまで延長されてこれに連結される構成に比して、第二連結ロッド52が短くなる分、コスト及び重量を低減することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両用ワイパ装置に係り、特にワイパモータの出力軸に発生する回転駆動力をピボット軸に伝達するためのリンク機構を備えた車両用ワイパ装置に関する。
従来、この種の車両用ワイパ装置としては、例えば、次のものがある(特許文献1、特許文献2参照)。
すなわち、特許文献1に記載の車両用ワイパ装置は、所謂両振りタイプとされており、一対の連結ロッドの長手方向一端側がクランクアームにそれぞれ相対回動可能に連結されると共に、一対の連結ロッドの長手方向他端側が一対のピボットレバーにそれぞれ相対回動可能に連結された構成とされている。
一方、特許文献2に記載の車両用ワイパ装置は、所謂折返しタイプとされており、一方の連結ロッドがクランクアームと一方のピボットレバーとにそれぞれ相対回動可能に連結されると共に、他方の連結ロッドが一方のピボットレバーと他方のピボットレバーとにそれぞれ相対回動可能に連結された構成とされている。
特開2000−52937号公報(図1、図2)
特開平5−330403号公報(図3、図4)
ところで、特許文献1に記載のような両振りタイプの車両用ワイパ装置においては、ワイパモータの出力軸と共に一方向に回動されるクランクアームが出力軸に対してピボットレバーと同じ側で回動されるときには、クランクアームの回動に伴って連結ロッドがほぼ平行に移動しながらピボットレバーが回動される。このため、ワイパモータの出力軸の回動速度とピボット軸の回動速度とが略等しくなり、これにより、このピボット軸に固定されるワイパの回動速度が一定に保たれる。
しかしながら、クランクアームが出力軸に対してピボットレバーの反対側で回動されるときには、クランクアームの回動に伴って連結ロッドが回転しつつ移動しながらピボットレバーが回動される。このため、クランクアームの回動位置によってワイパモータの出力軸の回動速度とピボット軸の回動速度との差が大きくなる場合があり、このピボット軸に固定されるワイパの回動速度が変化する。この現象は、ワイパモータの出力軸とピボット軸との軸間距離を短くするほど顕著に現れる。
従って、ワイパモータの出力軸とピボット軸との軸間距離が短い車両では、特許文献2に記載のような折返しタイプの車両用ワイパ装置を採用せざるを得なくなる。つまり、この折返しタイプの車両用ワイパ装置では、クランクアームが出力軸に対してピボットレバーと同じ側で回動されるときだけでなくピボットレバーの反対側で回動されるときにも、クランクアームの回動に伴って連結ロッドがほぼ平行に移動しながらピボットレバーが回動される。このため、ワイパモータの出力軸とピボット軸との軸間距離が短い車両でも、このピボット軸に固定されるワイパの回動速度を一定に保つことができる。
しかしながら、この折返しタイプの車両用ワイパ装置では、上述の両振りタイプの車両用ワイパ装置に比して、一方のピボットレバーと他方のピボットレバーとを連結する連結ロッドが長くなる分、コスト及び重量が増加する。
また、ワイパモータの出力軸とピボット軸との軸間距離が短い車両において、コスト及び重量の制限から、特許文献1に記載のような両振りタイプの車両用ワイパ装置を採用した場合、ワイパの回動速度が変化すること(つまり、ワイパの動きが滑らかでないこと)に起因して、乗員に違和感を与えるだけでなく例えばワイパのオーバランやびびり等が生じ、ワイパ本来の性能が損なわれる虞がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、ワイパモータの出力軸とピボット軸との軸間距離が短く設定された場合でも、ワイパ本来の性能を確保しつつ、コスト及び重量を低減することができる車両用ワイパ装置を提供することにある。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の車両用ワイパ装置は、一方向に回動される出力軸を有するワイパモータと、先端側にワイパアームが一体回動可能に固定されるピボット軸及び前記ピボット軸を回動可能に保持するピボットホルダを有して構成され、前記ワイパモータに対する両側に配置された一対のワイパピボットと、前記出力軸に一体回動可能に固定されたクランクアームと、前記各ピボット軸にそれぞれ一体回動可能に固定された一対のピボットレバーと、長手方向一端側が前記一対のピボットレバーの一方の先端側に相対回動可能に連結され、長手方向他端側が前記クランクアームの先端側に相対回動可能に連結された第一連結ロッドと、長手方向一端側が前記一対のピボットレバーの他方の先端側に相対回動可能に連結され、長手方向他端側が前記第一連結ロッドの長手方向中間部に相対回動可能に連結された第二連結ロッドと、を備えたことを特徴とする。
請求項1に記載の車両用ワイパ装置では、ワイパモータの出力軸が一方向に回動されると、この出力軸に一体回動可能に固定されたクランクアームが同じく一方向に回動され、これに伴って第一連結ロッド及び第二連結ロッドが往復移動される。そして、第一連結ロッド及び第二連結ロッドの往復移動に伴い、これらに一体回動可能に連結された一対のピボットレバーが往復回動され、このピボットレバーに一体回動可能に固定されたピボット軸と共にワイパが往復回動される。
ここで、請求項1に記載の車両用ワイパ装置において、第二連結ロッドの長手方向他端側は、第一連結ロッドの長手方向中間部に相対回動可能に連結されている。従って、クランクアームが出力軸に対してピボットレバーの反対側で回動されるときでも、第二連結ロッドの長手方向他端側のピボットレバーの先端側に対する基端側への変位量が少なくなり、この結果、この第二連結ロッドの回転が抑制されるので、ワイパモータの出力軸の回動速度とピボット軸の回動速度との差を小さくすることができる。
これにより、ワイパモータの出力軸とピボット軸との軸間距離が短く設定された場合でも、ワイパの回動速度の変化を少なくすることができる(つまり、ワイパを滑らかに回動させることができる)ので、ワイパ本来の性能を確保することができる。
しかも、請求項1に記載の車両用ワイパ装置では、上述のように、第二連結ロッドは、その長手方向他端側が第一連結ロッドの長手方向中間部に相対回動可能に連結されているので、折返しタイプの車両用ワイパ装置のように第二連結ロッドの長手方向他端側がピボットレバーにまで延長されてこれに連結される構成に比して、第二連結ロッドが短くなる分、コスト及び重量を低減することができる。
このように、請求項1に記載の車両用ワイパ装置によれば、ワイパモータの出力軸とピボット軸との軸間距離が短く設定された場合でも、ワイパ本来の性能を確保しつつ、コスト及び重量を低減することができる。
以下、図面に基づき、本発明の車両用ワイパ装置の一実施形態について説明する。
図1,図2には、本発明の一実施形態に係る車両用ワイパ装置10が示されている。これらの図に示される車両用ワイパ装置10は、例えば、車両のフロントウィンドウガラスを払拭する図示しない一対のワイパを往復回動させるためのものであり、パイプフレーム12と、ワイパモータ14と、一対のワイパピボット16,18と、リンク機構20と、を一体に備えたモジュール構成とされている。
すなわち、ワイパモータ14は、ブラケット22を介してパイプフレーム12の長手方向中間部に固定されている。パイプフレーム12の長手方向一方側には、フレーム連結部36を介して一方のワイパピボット16が固定されており、パイプフレーム12の長手方向他方側には、フレーム連結部38を介して他方のワイパピボット18が固定されている。
一対のワイパピボット16,18は、ワイパモータ14に対する両側に配置されている。一方のワイパピボット16は、ピボット軸24及びピボットホルダ28を有して構成されており、他方のワイパピボット18は、ピボット軸26及びピボットホルダ30を有して構成されている。
ピボット軸24,26は、その先端側に図示しないワイパアームが一体回動可能に固定される固定部32,34をそれぞれ有して構成されている。ピボットホルダ28,30は、このピボット軸24,26をそれぞれ回動可能に保持する筒状に形成されており、その外周部には、上述のフレーム連結部36,38及びステー40,42がそれぞれ突設されている。
リンク機構20は、クランクアーム44と、一対のピボットレバー46,48と、第一連結ロッド50と、第二連結ロッド52とを備えて構成されている。クランクアーム44は、ワイパモータ14の出力軸54に一体回動可能に固定されており、一対のピボットレバー46,48は、各ピボット軸24,26にそれぞれ一体回動可能に固定されている。
第一連結ロッド50は、その長手方向一端側が一方のピボットレバー46の先端側に連結部56を介して相対回動可能に連結され、その長手方向他端側がクランクアーム44の先端側に連結部58を介して相対回動可能に連結されている。
第二連結ロッド52は、その長手方向一端側が他方のピボットレバー48の先端側に連結部60を介して相対回動可能に連結され、その長手方向他端側が第一連結ロッド50の長手方向中間部に連結部62を介して相対回動可能に連結されている。
そして、このようにしてモジュール構成とされた車両用ワイパ装置10は、上述の一対のワイパピボット16,18に設けられたステー40,42、及び、ワイパモータ14に設けられた取付部64によって車両の車体に固定される。
また、この車両用ワイパ装置10では、ワイパモータ14の出力軸54が一方向に回動されると、この出力軸54に一体回動可能に固定されたクランクアーム44が同じく一方向に回動され、これに伴って第一連結ロッド50及び第二連結ロッド52が往復移動される。
そして、第一連結ロッド50及び第二連結ロッド52の往復移動に伴い、これらに一体回動可能に連結された一対のピボットレバー46,48が往復回動され、このピボットレバー46,48に一体回動可能に固定されたピボット軸24,26と共に図示しないワイパが往復回動される。
続いて、上記構成からなる車両用ワイパ装置10が奏する特有な効果について説明する。
ここでは、本発明の一実施形態と比較例とを比較し、本発明の一実施形態に係る車両用ワイパ装置10が奏する特有な効果をより明確にする。
図3には、本発明の一実施形態に係る車両用ワイパ装置10と比較例に係る車両用ワイパ装置110,210について各部の移動軌跡の比較が示されている。
すなわち、図3(A)には、本発明の一実施形態に係る車両用ワイパ装置10について各部の移動軌跡が模式的に示されている。一方、図3(B)には、両振りタイプとされた第一比較例に係る車両用ワイパ装置110について各部の移動軌跡が模式的に示されており、図3(C)には、折返しタイプとされた第二比較例に係る車両用ワイパ装置210について各部の移動軌跡が模式的に示されている。
なお、比較の容易のために、比較例に係る車両用ワイパ装置110,210において、上述の本発明の一実施形態に係る車両用ワイパ装置10と同一名称の部材については、便宜上、同一の符合を用いることとする。
先ず、比較例について説明すると、図3(B)に示されるような両振りタイプとされた第一比較例に係る車両用ワイパ装置110においては、出力軸54と共に一方向に回動されるクランクアーム44が出力軸54に対してピボットレバー48と同じ側で回動されるとき(すなわち、クランクアーム44の先端側がR方向にA点からB点まで移動するとき)には、クランクアーム44の回動に伴って第二連結ロッド52がほぼ平行に移動しながらピボットレバー48が回動される。このため、出力軸54の回動速度とピボット軸26の回動速度とが略等しくなり、これにより、このピボット軸26に固定されるワイパの回動速度が一定に保たれる。
しかしながら、クランクアーム44が出力軸54に対してピボットレバー48の反対側で回動されるとき(すなわち、クランクアーム44の先端側がR方向にB点からA点まで移動するとき)には、第二連結ロッド52の長手方向他端側のピボットレバー48の先端側に対する基端側への変位量(すなわち、第二連結ロッド52の長手方向他端側の矢印X側への変位量H)が大きくなり、この結果、クランクアーム44の回動に伴って第二連結ロッド52が回転しつつ移動しながらピボットレバー48が回動される。このため、クランクアーム44の回動位置によって出力軸54の回動速度とピボット軸26の回動速度との差が大きくなる場合があり、このピボット軸26に固定されるワイパの回動速度が変化する。この現象は、出力軸54とピボット軸26との軸間距離を短くするほど顕著に現れる。
従って、出力軸54とピボット軸26との軸間距離が短い車両では、図3(C)に示されるような折返しタイプとされた第二比較例に係る車両用ワイパ装置210を採用せざるを得なくなる。
つまり、この折返しタイプとされた第二比較例に係る車両用ワイパ装置210では、クランクアーム44が出力軸54に対してピボットレバー48と同じ側で回動されるとき(すなわち、クランクアーム44の先端側がR方向にA点からB点まで移動するとき)だけでなくピボットレバー48の反対側で回動されるとき(すなわち、クランクアーム44の先端側がR方向にB点からA点まで移動するとき)にも、クランクアーム44の回動に伴って第二連結ロッド52がほぼ平行に移動しながらピボットレバー48が回動される。このため、出力軸54とピボット軸26との軸間距離が短い車両でも、このピボット軸26に固定されるワイパの回動速度を一定に保つことができる。
しかしながら、この折返しタイプとされた第二比較例に係る車両用ワイパ装置210では、上述の両振りタイプとされた第一比較例に係る車両用ワイパ装置110に比して、第二連結ロッド52が長くなる分、コスト及び重量が増加する。
また、出力軸54とピボット軸26との軸間距離が短い車両において、コスト及び重量の制限から、図3(B)に示されるような両振りタイプとされた第一比較例に係る車両用ワイパ装置110を採用した場合、ピボット軸26に固定されるワイパの回動速度が変化すること(つまり、ワイパの動きが滑らかでないこと)に起因して、乗員に違和感を与えるだけでなく例えばワイパのオーバランやびびり等が生じ、ワイパ本来の性能が損なわれる虞がある。
これに対して、図3(A)に示される本発明の一実施形態に係る車両用ワイパ装置10は、上述の両振りタイプとされた第一比較例に係る車両用ワイパ装置110及び折返しタイプとされた第二比較例に係る車両用ワイパ装置210における課題を解決するものである。
すなわち、本発明の一実施形態に係る車両用ワイパ装置10において、第二連結ロッド52の長手方向他端側は、第一連結ロッド50の長手方向中間部に連結部62を介して相対回動可能に連結されている。従って、クランクアーム44が出力軸54に対してピボットレバー48の反対側で回動されるとき(すなわち、クランクアーム44の先端側がR方向にB点からA点まで移動するとき)でも、第二連結ロッド52の長手方向他端側のピボットレバー48の先端側に対する基端側への変位量(すなわち、第二連結ロッド52の長手方向他端側の矢印X側への変位量H)が少なくなり、この結果、この第二連結ロッド52の回転が抑制されるので、出力軸54の回動速度とピボット軸26の回動速度との差を小さくすることができる。
これにより、出力軸54とピボット軸26との軸間距離が短く設定された場合でも、ピボット軸26に固定されるワイパの回動速度の変化を少なくすることができる(つまり、ワイパを滑らかに回動させることができる)ので、ワイパ本来の性能を確保することができる。
しかも、本発明の一実施形態に係る車両用ワイパ装置10では、上述のように、第二連結ロッド52は、その長手方向他端側が第一連結ロッド50の長手方向中間部に相対回動可能に連結されているので、折返しタイプとされた第二比較例に係る車両用ワイパ装置210(図3(C)参照)のように第二連結ロッド52の長手方向他端側がピボットレバー46にまで延長されてこれに連結される構成に比して、第二連結ロッド52が短くなる分、コスト及び重量を低減することができる。
このように、本発明の一実施形態に係る車両用ワイパ装置10によれば、ワイパモータ14の出力軸54とピボット軸26との軸間距離が短く設定された場合でも、ワイパ本来の性能を確保しつつ、コスト及び重量を低減することができる。
ここで、図4には、本発明の一実施形態に係る車両用ワイパ装置10について、第二連結ロッド52の第一連結ロッド50への連結部62(つまり、第二連結ロッド52の長手方向他端側)の設定位置を変化させた場合の連結部62の移動軌跡の移り変わりが示されている。
この図に示されるように、第二連結ロッド52の第一連結ロッド50への連結部62の設定位置がクランクアーム44側からピボットレバー46側(すなわち、矢印Y側)に移行されるに従って、クランクアーム44が出力軸54に対してピボットレバー48の反対側で回動されるとき(すなわち、クランクアーム44の先端側がR方向にB点からA点まで移動するとき)でも、連結部62のピボットレバー46の先端側に対する基端側(連結部62の矢印X側)への変位量を少なくすることができる。
つまり、第二連結ロッド52の第一連結ロッド50への連結部62の設定位置がクランクアーム44側からピボットレバー46側(すなわち、矢印Y側)に移行されるに従って、第二連結ロッド52の移動態様が折返しタイプとされた第二比較例に係る車両用ワイパ装置210(図3(C)参照)の場合のように平行移動に近づいて、連結部62のピボットレバー46の先端側に対する基端側(連結部62の矢印X側)への変位量を少なくすることができる。
また、図5及び図6には、上述の本発明の一実施形態に係る車両用ワイパ装置10と図3(B)に示される両振りタイプとされた比較例に係る車両用ワイパ装置110についてピボット軸26の角速度及び角加速度の比較が示されている。
すなわち、図5(A)及び図6(A)には、本発明の一実施形態に係る車両用ワイパ装置10についてピボット軸26の角速度及び角加速度が示されている。一方、図5(B)及び図6(B)には、図3(B)に示される両振りタイプとされた比較例に係る車両用ワイパ装置110についてピボット軸26の角速度及び角加速度が示されている。
また、図5(C)及び図6(C)には、図3(B)に示される両振りタイプとされた比較例に係る車両用ワイパ装置110において出力軸54とピボット軸26との軸間距離を図5(B)及び図6(B)に示される場合よりも100mm短縮した場合についてピボット軸26の角速度及び角加速度が示されている。なお、図5(A)〜図5(C)において、縦軸は角速度であり、横軸はクランクアーム44の回転角度である。また、図6(A)〜図6(C)において、縦軸は角加速度であり、横軸はクランクアーム44の回転角度である。
これらの図に示されるように、比較例に係る車両用ワイパ装置110において出力軸54とピボット軸26との軸間距離を100mm短縮した場合には、短縮していない構成と比較して、ピボット軸26の角速度及び角加速度の絶対値がいずれも増加する(増加値はα3,β3)。
これに対して、本発明の一実施形態に係る車両用ワイパ装置10によれば、比較例に係る車両用ワイパ装置110に比して、ピボット軸26の角速度のピークにおける変化を滑らかにすることができ、しかも、ピボット軸26の角速度及び角加速度の絶対値をいずれも減少させることができる(減少値はα1,β1,α2,β2)。
10…車両用ワイパ装置、12…パイプフレーム、14…ワイパモータ、16,18…ワイパピボット、20…リンク機構、22…ブラケット、24,26…ピボット軸、28,30…ピボットホルダ、32,34…固定部、36,38…フレーム連結部、40,42…ステー、44…クランクアーム、46,48…ピボットレバー、50…第一連結ロッド、52…第二連結ロッド、54…出力軸、56,58,60,62…連結部、64…取付部
Claims (1)
- 一方向に回動される出力軸を有するワイパモータと、
先端側にワイパアームが一体回動可能に固定されるピボット軸及び前記ピボット軸を回動可能に保持するピボットホルダを有して構成され、前記ワイパモータに対する両側に配置された一対のワイパピボットと、
前記出力軸に一体回動可能に固定されたクランクアームと、
前記各ピボット軸にそれぞれ一体回動可能に固定された一対のピボットレバーと、
長手方向一端側が前記一対のピボットレバーの一方の先端側に相対回動可能に連結され、長手方向他端側が前記クランクアームの先端側に相対回動可能に連結された第一連結ロッドと、
長手方向一端側が前記一対のピボットレバーの他方の先端側に相対回動可能に連結され、長手方向他端側が前記第一連結ロッドの長手方向中間部に相対回動可能に連結された第二連結ロッドと、
を備えたことを特徴とする車両用ワイパ装置。
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Cited By (2)
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WO2017043324A1 (ja) * | 2015-09-08 | 2017-03-16 | アスモ 株式会社 | ワイパ装置 |
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-
2008
- 2008-02-06 JP JP2008026945A patent/JP2009184525A/ja active Pending
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