JP2009179762A - 筆記具用インキ - Google Patents

筆記具用インキ

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JP2009179762A JP2008022157A JP2008022157A JP2009179762A JP 2009179762 A JP2009179762 A JP 2009179762A JP 2008022157 A JP2008022157 A JP 2008022157A JP 2008022157 A JP2008022157 A JP 2008022157A JP 2009179762 A JP2009179762 A JP 2009179762A
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Abstract

【課題】多湿条件下で紙や樹脂板、金属板、ホーロー板、ガラス板、焼き付け塗装板、フィルムなどのインキ非吸収面に筆記しても明瞭な筆跡を与える筆記具用インキを提供することを目的とする。
【解決手段】着色材と、溶剤と前記溶剤に可溶な樹脂と、ジトリメチロールプロパンより少なくともなる筆記具用インキとする。
【選択図】 なし

Description

本発明は筆記具用インキに関し、多湿条件下で樹脂板、金属板、ホーロー板、ガラス板、焼き付け塗装板、プラスチックフィルムなどのインキ非吸収面に筆記しても明瞭な筆跡を与える筆記具用インキに関する。
従来、筆記具は、紙、布等のインキ吸収面やプラスチック、ガラス、金属等のインキ非吸収面のどちらにも筆記可能である。一般に、筆記具はペン先に繊維芯を使用しているものや、ペン先にボールペンチップを取り付けたボールペンタイプのものが知られている。これらの筆記具に使用される筆記具用インキで、インキ非吸収面上に筆跡できるものは、筆跡が速乾性となるように揮発性溶剤が用いられているが、水と親和性のある揮発性溶剤を使用したインキと、水と親和性のない揮発性溶剤を使用したインキがある。また、筆跡の筆記面への定着性付与のために前記溶剤に可溶な樹脂が使用されているが、特に水が付いても剥がれたり溶解したりしないために水に難溶な樹脂が使用されている。このような筆記具用インキは、多湿条件下で筆跡の白化現象という問題点を有している。
この白化現象について説明する。筆記具用インキの筆跡は、通常均一で平坦な表面をしている。しかし、多湿条件化で筆記した場合、空気中の水分が集まって樹脂の存在しない部分ができるので、筆跡に円形のピンホールが出来、更にはピンホール間を結ぶ亀裂が生じる。このピンホールや亀裂のために筆跡表面で光の乱反射が起こり、筆跡が白っぽく見える筆跡の白化現象が起こる。筆跡の白化現象は、筆跡の白化のみならず色相の劣化、定着性の著しい低下等、筆記具本来の機能を損なう欠点を有している。
非吸収面に筆記可能な筆記具用インキは揮発性溶剤を使用しているが、このような揮発性溶剤を使用しているインキは、筆跡中の溶剤の蒸発が速く、溶剤の気化熱により筆跡が冷却されるため、冷却された筆跡表面に空気中の水分が集まって樹脂の存在しない部分ができやすく、特に多湿条件下のインキ非吸収面で顕著である。
筆跡中の水に難溶性の樹脂は空気中の水分が集まった水分にすぐに溶けないため、筆跡表面の凝結した水分部分には樹脂が存在しない。筆跡は速乾性のため水に難溶性の樹脂が空気中の水分が集まった水分に溶解する前に筆跡が乾燥し、結果として筆跡には樹脂が存在しない部分が円形のピンホールとして形成され筆記表面が乱反射して白っぽく見え白化すると考えられる。
この白化現象を防止するために、プロピレングリコールモノメチルエーテルを少なくとも含有してなるもの(特許文献1参照)や、乳酸−n−ブチルを少なくとも含有してなるもの(特許文献2参照)が知られている。これらは、高沸点溶剤を使用し、インキの蒸発速度を遅くすることで、筆跡表面の急激な温度低下を少なくし、空気中の水分が集まる水分を少なくして白化が防止される方法である。また、HLB11〜18のデカグリセリン脂肪酸エステルが水分を吸収して筆跡の白化現象を抑制すること(特許文献3参照)が知られている。
特開平08−048926号公報 特開昭63−135468号公報 特開平05−148444号公報
しかし、特許文献1及び2に記載のインキでは、インキの蒸発が十分に遅くないので、空気中の水分が集まる水分がなくならないため白化防止が不充分である。その上、非吸収面に筆記後の筆跡乾燥が遅くなって、筆記面を擦った時に汚れてしまうものであった。また、特許文献3に記載のインキは、充分な白化防止効果を得るためには添加量を多くする必要があり、有効成分HLB11〜18のデカグリセリン脂肪酸エステルの過度な水溶性により筆跡の耐水性が劣ってしまうので、耐水性を保持したままでの白化防止は不充分であった。さらに、HLB11〜18のデカグリセリン脂肪酸エステルは溶解した状態で空気中の水分が集まった水分を吸収するため溶解性の良い溶剤との組み合わせでしか白化防止機能を発揮せず、且つ溶解性が低い場合は低温で析出してしまい、空気中の水分が集まった水分を吸収することができないので、ピンホールが発生してしまい、低温下では白化防止効果が得られず、白化防止が未だ不充分であった。
本発明は、着色材と、溶剤と前記溶剤に可溶な樹脂と、ジトリメチロールプロパンより少なくともなる筆記具用インキを要旨とするものである。
本発明で得られる筆記具用インキ中のジトリメチロールプロパンと溶剤と溶剤に可溶な樹脂を併用することで、多湿条件下での筆跡白化現象を防止することを見いだした。
本発明の筆記具用インキ中のジトリメチロールプロパンは分子の中心部にエーテル結合を有する4官能のポリオールであり、分子中の4つのヒドロキシメチル基が凝結した水分を吸収し、更に主鎖中央部のエーテル結合部に引き寄せられ、水分を取り囲む状態となっている。そして、エーテル結合をしている両側の炭素数が4個の主鎖部分が、水に難溶性の樹脂との親和性を高めていると考えられる。特に、分子主鎖中の両末端に存在するエチル基は、樹脂との親和性を最適にすると考えられる。一つの分子中に水分を抱き込んでいる中心部と、水に難溶性の樹脂と親和性を有している両端部が近接し、これにより、筆跡表面で凝結した水分を筆跡内に取り込み、溶解している樹脂と凝結した水分が分離してピンホールを作ることを防止していると考えられる。このとき、ジトリメチロールプロパンは凝結した水分と水に難溶性の樹脂に作用するため、ジトリメチロールプロパンは溶解状態でも分散状態でもよい。よって、低温でジトリメチロールプロパンが溶解せずに分散した状態でも白化防止効果があり、筆記具用インキに普遍的に用いることができる。
さらに、筆跡中に存在するジトリメチロールプロパンは水に対する溶解性が悪いので、乾燥後の筆跡は良好な耐水性を示し、筆跡を水に浸漬した状態でも耐水性が良好となる。
また、紙のようなインキ吸収面に筆記しても支障のないものである。
以下に発明を詳細に説明する。本発明に使用する着色材は、従来筆記具用インキに用いられている顔料・染料が使用可能である。染料としては、溶剤に可溶であればよく、ニグロシン系染料、オイル染料、造塩タイプ油溶性染料、含金属錯塩染料、塩基性染料、酸性染料、直接染料などが挙げられる。例えば、ソルベントイエロー2、同6、同14、同15、同16、同19、同21、同33、同56、同61、同62、同79、同80、同82、同83:1、同151、ソルベントオレンジ1、同2、同5、同6、同14、同37、同40、同41、同44、同45、同62、ソルベントレッド1、同3、同8、同23、同24、同25、同27、同30、同49、同81、同82、同83、同84、同89、同91、同100、同109、同121、同122、同127、同132、同218、ディスパースレッド9、ソルベントバイオレット8、同13、同14、同21、同21:1、同27、ディスパースバイオレット1、ソルベントブルー2、同4、同5、同11、同12、同25、同35、同36、同38、同44、同45、同55、同67、同70、同73、ソルベントグリーン3、ソルベントブラウン3、同5、同20、同28、同37、ソルベントブラック3、同5、同7、同22、同22:1、同23、同27、同29、同34、同43、同123、ベーシックブルー7等を用いることができる。
顔料としては、従来公知のピグメントブラック6、同7等のカーボンブラック、ピグメントブルー27、同9、ピグメントバイオレット15、ピグメントレッド259等の金属錯塩系顔料、ピグメントホワイト6、ピグメントイエロー42、ピグメントブラック11、ピグメントレッド101等の金属酸化物系顔料、ピグメントイエロー53、ピグメントブラウン24等の複合酸化物系顔料等、ピグメントホワイト21、同22、同27、同28、同19、同24、カオリンクレー、焼成クレー、タルク、ベントナイト、マイカ、白雲母、金雲母、ネフェリンシナイト等の体質顔料、アルミニウムペースト、アルミニウムフレークパウダー、ブロンズ粉等の金属粉系顔料、ピグメントホワイト1、同14、二酸化チタン、被覆雲母等の真珠光沢顔料等の無機顔料、ピグメントレッド81、同81:1、同81:2、同81:3、同81:4、同82、同83、同84、同90、同90:1、同151、同169、同172、同173、同174、同191、ピグメントオレンジ39、ピグメントイエロー18、同100、同104、同115、同117、ピグメントブルー1、同1:2、同2、同3、同8、同9、同10、同11、同12、同14、同53、同62、同63、ピグメントバイオレット1、同2、同2:2、同3、同3:1、同3:3、同4、同5、同5:1、同6:1、同7:1、同9、同12、同20、同26、同27、同39、ピグメントグリーン1、同2、同3、同4、同8、同9、同10、同12、同45、ピグメントブラウン3等のレーキ系顔料、ピグメントレッド1、同3、同21、同112、同114、同146、同170、同187、同150、同185、同38、同41、ピグメントオレンジ5、同38、同36、同16、同13、同34、ピグメントイエロー1、同3、同97、同167、同154、同12、同13、同14、同17、同55、同83、同81、同10、ピグメントブラウン25等の不溶性アゾ顔料、ピグメントレッド144、同166等の縮合アゾ顔料、ピグメントレッド53、同53:1、同53:3、同50、同50:1、同49、同49:1、同49:2、同49:3、同57:1、同48:1、同48:2、同48:3、同48:4、同52:1、同63:1、同63:2、同58:2、同58:4、同51、同60:1、同64:1、ピグメントオレンジ17、同18、同19、ピグメントイエロー61、同62等のアゾレーキ系顔料、ピグメントブルー15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:5、同15:6、同16、同17:1、ピグメントグリーン7、同36、同37等のフタロシアニン系顔料、ピグメントレッド122、同202、同206、同207、同209、ピグメントオレンジ48、ピグメントバイオレット19等のキナクリドン系顔料、ピグメントレッド168、同177、ピグメントオレンジ51、ピグメントイエロー24、同108、ピグメントブルー60等のアントラキノン系顔料、ピグメントレッド123、同149、同178、同179、同190、同224、ピグメントバイオレット29、ピグメントブラック31、同32等のペリレン系顔料、ピグメントレッド194、ピグメントオレンジ43等のペリノン系顔料、ピグメントレッド88、同181、ピグメントブラウン27、ピグメントブルー66、同63等のインジゴ系顔料、ピグメントバイオレット23、同37等のジオキサジン系顔料、ピグメントイエロー138等のキノフタロン系顔料、ピグメントオレンジ61、ピグメントイエロー109、同110、同173等のイソインドリノン系顔料、ピグメントレッド260、ピグメントオレンジ66、同69、ピグメントイエロー139、同185等のイソインドリン系顔料、ピグメントイエロー150、ピグメントグリーン8、ピグメントグリーン10等のアゾ金属錯体顔料、ピグメントレッド257、ピグメントオレンジ68、ピグメントイエロー129、同153、同65等のアゾメチン金属錯体顔料、ピグメントレッド254、同255、同264、同270、同272、ピグメントオレンジ71、同73等のジケトピロロピロール系顔料、ピグメントブルー18、同19、同56、同57、同61、同56:1、同61:1等のアルカリブルー顔料、ピグメントブラック1等のアニリンブラック、ベーシックイエロー40、ベーシックレッド1、ベーシックバイオレット10、アシドイエロー7、アシドレッド92、アシドブルー9、ディスパーズイエロー121、ディスパーズブルー7、ダイレクトイエロー85、フルオロセントブライティングホワイテックスWS52、ソルベントイエロー44、ソルベントブルー5等の蛍光染料を合成樹脂中で固溶体とした蛍光顔料等の有機顔料等の中から、筆記具用インキ中に微粒子として安定に分散し得るものを1種または2種以上を適宣選択して用いることができる。着色材としての染料および顔料の使用量は、染料および顔料の種類や他のインキ成分に起因するもの、筆記具用インキ全量に対して1〜30重量%が好ましい。
本発明に使用する溶剤は、通常筆記具用インキに使用できる揮発性の溶剤であれば限定なく使用できるが、特に従来公知のメチルアルコール、エチルアルコール、ノルマル−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ノルマル−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、第2ブチルアルコール、第3ブチルアルコール等の炭素数4以下の低級アルコールの中から、1種または2種以上混合して使用するのが好ましい。その使用量は、使用する他の成分との混和性を考慮して種々の混合比が決定されるが、筆記具用インキ全量に対して30〜90重量%が好ましい。また、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素や、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の低級脂肪族ケトンや、酢酸エチル、酢酸ブチル等の低級脂肪酸の低級アルコールエステルや、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素や、シクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素や、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールアルキルエーテルやこれらのエステル等の有機溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノノルマルブチルエーテル、プロピレングリコールモノノルマルプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノノルマルプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、等のグリコールエーテル系溶剤や、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール等のグリコール系溶剤、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロプル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸−n−アミル、酢酸−2−エチルヘキシル、イソ酪酸イソブチル、乳酸エチル、乳酸−n−ブチル等のエステル系溶剤、ベンジルアルコールやそのエチレンオキサイド及び/またはプロピレンオキサイド付加誘導体、β−フェニルエチルアルコール、α−メチルベンジルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、イソドデシルアルコール、イソトリデシルアルコール等のアルコール系溶剤、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテルやそのエチレンオキサイド及び/またはプロピレンオキサイド付加誘導体等の芳香環を持つグリコールエーテル系溶剤等を単独もしくは複数混合して使用可能である。
さらに必要に応じて、揮発性でない溶剤を前記揮発性溶剤と併用することも可能である。
本発明に使用するジトリメチロールプロパンは多湿下での筆跡白化防止剤として使用するが、その添加量は筆記具用インキ全量に対して0.05〜17.0重量%が好ましい。
本発明に使用される溶剤に可溶な樹脂は、耐水性付与、皮膜形成付与、被筆記面への付着性付与およびインキの粘度調整の為に使用するもので、水に難溶性の天然樹脂、合成樹脂が使用でき、具体的には、ロジン、ロジンエステル、ロジン変性グリセリンエステル、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性フェノールグリセリンエステル等のロジン系樹脂、エチルセルロース、アセチルセルロース等のセルロース樹脂、石油系樹脂、ケトン系樹脂、ポリビニルブチラール、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合物、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合物、セラック等が挙げられ、単独もしくは複数混合して使用可能であり、これらの使用量はインキ全量に対して1〜30重量%が好ましい。
以上に示した成分以外に必要に応じて、湿潤剤及びペン先乾燥防止剤として、例えば炭素数4以上のアルコール系溶剤、グリコール類やグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル等、粘度調整剤としてヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース類など、種々の添加剤を適宣選択して使用することができる。
また、更に筆記具用インキを好適にするために、必要に応じて、非イオン界面活性剤、アニオン系界面活性剤、防錆剤、筆跡の滲み止め剤、筆跡の平滑付与材等の添加剤が用いられてもよい。 これら添加剤がインキ中に存在しても、ジトリメチロールプロパンの多湿下での筆跡白化防止作用に悪影響を及ぼすことはない。
本発明の筆記具用インキを製造するに際しては、従来知られている種々の方法が採用できる。例えば、上記各成分を配合し、ホモミキサー、ラボミキサー等の高速撹拌機や、ボールミル、サンドミルまたはビーズミル等の分散機にて混合・分散することにより容易に得ることができる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
実施例1
食用赤色104号(ダイワ化成(株)製) 1.5重量部
セラックGBN−D(セラック、局方品、(株)岐阜セラック製造所製)18.0重量部
エタノール 71.5重量部
ミリスチン酸 1.0重量部
ジトリメチロールプロパン 3.0重量部
精製水 5.0重量部
上記成分を混合し1時間攪拌して筆記具用インキを得た。
実施例2
ニグロシンベースEX(油溶性染料、オリエント化学工業(株)製) 10.00重量部
エチルアルコール 60.00重量部
ノルマルプロピルアルコール 12.00重量部
YP−90L(テルペンフェノール共重合樹脂、ヤスハラケミカル(株)製)
8.00重量部
ジトリメチロールプロパン 5.00重量部
エスレックBX−10(ポリビニルブチラール樹脂、積水化学工業(株)製)
2.00重量部
オレオイルサルコシン(染料可溶化剤) 3.00重量部
上記成分を混合し1時間攪拌して筆記具用インキを得た。
実施例3
ニグロシンベースEX(油溶性染料、オリエント化学工業(株)製) 9.0重量部
キシレン 75.0重量部
ジトリメチロールプロパン 1.0重量部
ハリエスターNL(ロジンエステル樹脂) 10.0重量部
オレイン酸(染料可溶化剤) 5.0重量部
上記成分を混合し1時間攪拌して筆記具用インキを得た。
比較例1
実施例1においてジトリメチロールプロパンを添加せず、その分HLB11〜18のデカグリセリン脂肪酸エステルを加えた以外は同様に為してインキを得た。
比較例2
実施例2においてジトリメチロールプロパンを添加せず、その分プロピレングリコールモノメチルエーテルを加えた以外は同様に為してインキを得た。
比較例3
実施例3においてジトリメチロールプロパンを添加せず、その分キシレンを加えた以外は同様に為してインキを得た。
比較例4
実施例1においてジトリメチロールプロパンを添加せず、その分トリ2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパンを加えた以外は同様に為してインキを得た。
以上、実施例1〜3および比較例1〜4より得た筆記具用インキについて、ぺんてる(株)製のぺんてるペン(製品符号NN50)に使用されるインキ以外の部材を使用して組み立て、試験サンプルとした。
評価試験用の各筆記具及び下記の試験の評価結果を表1に示す。
(耐白化性)
25℃湿度50%と低温(5℃)湿度50%、の条件でガラス板上に各インキを、筆記板(FB−115Wc、ホーロー板面、コクヨ(株)製)に、アプリケーター(塗布厚25ミクロン)を用いて塗布し、乾燥後の皮膜を透明なセロハンテープで被覆した後、カラーコンピューター(NF777、日本電色工業(株)製)にて皮膜の明度を測定した。明度が高いほど筆跡が白く見えやすいことの指標となるものとして、この比較にて筆跡の白化状況を確認した。
(筆跡乾燥性)
ガラス板に筆記し、筆跡に上質紙で100g/cmの荷重をかけてインキの付着状態を確認し、筆跡が乾燥するまでの時間を確認した。
(筆跡耐水性)
ガラス版に10mm×60mmの長方形を面塗りし1時間乾燥させ試験サンプルとした。次にビーカーに水道水を入れ、その中に試験サンプルを2時間浸漬した後、取り出して指で100g荷重をかけて20回擦り、擦った部分の筆跡の状態を目視にて観察した。
判定方法:
ガラス板上の筆跡の残り具合を百分率にて表す。
100%:ガラス板上の筆跡が完全に残っている事を示す。
0%:ガラス板上の筆跡が完全に消えている事を示す。
表1に示すように、本発明の筆記具用インキは、多湿条件下で紙やインキ非吸収面に筆記しても明瞭な筆跡を与える筆記具用インキである。

Claims (1)

  1. 着色材と、溶剤と、前記溶剤に可溶な樹脂と、ジトリメチロールプロパンより少なくともなる筆記具用インキ。
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