JP2013095846A - 筆記具用油性インキ - Google Patents

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幸子 大貫
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絵美 松尾
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Abstract

【目的】 本発明は油性インキ組成物に関し、更に詳細には、樹脂板、金属板、ホーロー板、ガラス板、焼き付け塗装板、フィルムなどのインキ非吸収面面に筆記することができ、且つ、所謂、筆跡が乾燥する過程で白っぽく見えるようになる白化現象の発生しにくい筆記具用油性インキを提供することを目的とするものである。
【構成】 着色剤と、溶剤と、ポリグリセロール基を有するHLBが8以上のポリグリセロール変性シリコーンを少なくとも含有してなる筆記具用油性インキ。
【選択図】 なし

Description

本発明は筆記具用油性インキに関し、更に詳細には、樹脂板、金属板、ホーロー板、ガラス板、焼き付け塗装板、フィルムなどのインキ非吸収面面に筆記することができ、且つ、明瞭な筆跡を与える筆記具用油性インキに関する
従来、有機溶剤を主溶剤とした筆記具用油性インキを使用したマーキングペンは、紙、布等のインキ吸収面やプラスチック、ガラス、金属等のインキ非吸収面のどちらにも筆記可能である。これらの筆記具用油性インキには、筆跡の定着性の強い一般的なものから、剥離剤等の添加により、非吸収面に書いた筆跡を乾いた布等による軽い擦過で消去し得るタイプの筆記板用消去性のインキがある。一般に、マーキングペンはペン先に繊維芯を使用しているが、最近ではペン先にボールペンチップを取り付けたボールペンタイプのものも知られている。
これらの筆記具用油性インキの筆跡は、通常均一で平坦な表面をしているが、筆跡が乾燥するまでに空気中の水分を吸収して筆跡中の染料や樹脂がまだらに析出して均一な塗膜を形成できなくなったり、筆跡の塗膜面の一部にインキが塗布されていない小さな穴やひび割れを起こして隠蔽性を失ったり筆跡が乱反射したりすることで白っぽく見えるようになる白化現象という問題点を有している。特に非吸収面に水滴が付着しているような高湿下ではこの現象は顕著であり、筆跡の白化現象は、筆跡の白化のみならず色相の劣化、定着性の著しい低下等、筆記具本来の機能を損なう欠点を有している。
この白化現象を防止するために、親水性を有することによって大気中の水分を吸収するジグリセリンモノ脂肪酸エステル(特許文献1)や、HLB11〜18のデカグリセリン脂肪酸エステル(特許文献2)を使用し、分子中のグリセリンが大気中の水分を吸収することで、水が液滴として存在することがなくなり、インキ中の水に相溶しない樹脂が析出することで樹脂とともに分散していた顔料が凝集したり、染料や樹脂がまだらに析出してひび割れを起こしたりして筆跡が乱反射することによる筆跡の白化を防止せんとするものが知られている。
また、油性インキ溶剤に溶解する樹脂でありながら水とも相溶性を有する樹脂を添加し、大気中の水分を吸収するものとして、平均重合度600〜1000のポリビニルブチラ−ルと、平均重合度300〜500のポリビニルブチラ−ル(特許文献3)や、軟化点60〜100℃のエタノール可溶性フェノール樹脂もしくはその誘導体、および軟化点60〜100℃のエタノール可溶性ケトン樹脂(特許文献4)を使用し、これらの樹脂が選択的に大気中の水分を吸収することで、水が液滴として存在することがなくなり、樹脂の凝集収縮することがなく、インキが塗布されていない小さな穴が生じたり、樹脂がまだらに析出してひび割れを起こしたりして筆跡が乱反射することによる筆跡の白化を防止せんとするものが知られている。
特開平08−157763号公報 特開平05−148444号公報 特開2000−160088号公報 特開平05−017717号公報
しかし、特許文献1、2に記載のインキは、親水基中の水酸基の数が少なく、分子内で親水基が大きく存在していないので、大気中の水分程度しか取り込めない。非吸収面に水滴が付着しているような高湿下で筆記した時は、筆記時の塗布面の水滴を取り込みきれず、筆記後の塗布面に水が液滴として存在してしまうので、インキ中の顔料や樹脂が凝集したり、染料や樹脂がまだらに析出してひび割れを起こしたりして筆跡が乱反射することによる筆跡白化防止効果が十分ではない。
また、特許文献3、4に記載のインキに使用されている樹脂も、水との相溶性がわずかなので、非吸収面に水滴が付着しているような高湿下で筆記した時は、筆記時の塗布面の水滴を取り込みきれず、筆記後の塗布面に水が液滴として存在してしまい、樹脂の凝集収縮でインキが塗布されていない小さな穴が生じたり、樹脂がまだらに析出してひび割れを起こしたりして筆跡が乱反射することによる筆跡白化防止効果が十分ではない。
本発明は、着色剤と、溶剤と、ポリグリセロール基を有するHLBが8以上のポリグリセロール変性シリコーンを少なくとも含有してなる筆記具用油性インキを要旨とするものである。
ポリグリセロール基を有するHLBが8以上のポリグリセロール変性シリコーンは、低い変性率にもかかわらず高い親水性を有するもので、また、主骨格であるシロキサン結合が炭素骨格の分子より原子間距離や結合角が大きく、分子全体は螺旋構造となっている。
高湿下で非吸収面に水滴がついている状態でも、筆記具用油性インキ中のポリグリセロール基が水分を取り込んだ後、ポリグリセロール基中の多数の水酸基が水を分子レベルまで細かく分散させ、非吸収面でのインキ塗布面に水を液滴として存在させることないので、インキ中の水に溶解しない染料や樹脂等の析出を抑制し、樹脂の凝集収縮でインキが塗布されていない小さな穴が生じたり、樹脂がまだらに析出してひび割れを起こしたりして筆跡が乱反射することによる筆跡白化現象を防止できる。また、非吸収面でのインキ塗布面が乾燥する課程ではインキ中の溶剤と水酸基に取り込んだ水分子が揮発していくが、塗膜表面のシロキサンが螺旋構造で立体となっているためガス透過性に優れており、水分子も揮発しやすく、インキ塗布面が乾燥する課程で筆跡白化現象を防止できるものである。
以下に発明を詳細に説明する。
本発明に使用する着色材は、従来筆記具用油性インキに用いられている染料及び/又は顔料が使用可能である。着色剤として使用する染料は、溶剤に可溶であればよく、ニグロシン系染料、油溶性染料、造塩タイプ油溶性染料、含金属錯塩染料、酸性染料、直接染料などが挙げられる。例えば、ソルベントイエロー2、同6、同14、同15、同16、同19、同21、同33、同56、同61、同62、同79、同80、同82、同83:1、同151、ソルベントオレンジ1、同2、同5、同6、同14、同37、同40、同41、同44、同45、同62、ソルベントレッド1、同3、同8、同23、同24、同25、同27、同30、同49、同81、同82、同83、同84、同89、同91、同100、同109、同121、同122、同127、同132、同218、ディスパースレッド9、ソルベントバイオレット8、同13、同14、同21、同21:1、同27、ディスパースバイオレット1、ソルベントブルー2、同4、同5、同11、同12、同25、同35、同36、同38、同44、同45、同55、同67、同70、同73、ソルベントグリーン3、ソルベントブラウン3、同5、同20、同28、同37、ソルベントブラック3、同5、同7、同22、同22:1、同23、同27、同29、同34、同43、同123、ベーシックブルー7、ジャパノールファストブラックDコンク(C.I.ダイレクトブラック17)、ウォーターブラック100L(C.I.ダイレクトブラック19)、ウォーターブラックL−200(C.I.ダイレクトブラック19)、ダイレクトファストブラックB(C.I.ダイレクトブラック22)、ダイレクトファストブラックAB(C.I.ダイレクトブラック32)、ダイレクトディープブラックEX(C.I.ダイレクトブラック38)、ダイレクトファストブラックコンク(C.I.ダイレクトブラック51)、カヤラススプラグレイVGN(C.I.ダイレクトブラック71)、カヤラスダイレクトブリリアントエローG(C.I.ダイレクトエロー4)、ダイレクトファストエロー5GL(C.I.ダイレクトエロー26)、アイゼンプリムラエローGCLH(C.I.ダイレクトエロー44)、ダイレクトファストエローR(C.I.ダイレクトエロー50)、アイゼンダイレクトファストレッドFH(C.I.ダイレクトレッド1)、ニッポンファストスカーレットGSX(C.I.ダイレクトレッド4)、ダイレクトファストスカーレット4BS(C.I.ダイレクトレッド23)、アイゼンダイレクトローデュリンBH(C.I.ダイレクトレッド31)、ダイレクトスカーレットB(C.I.ダイレクトレッド37)、カヤクダイレクトスカーレット3B(C.I.ダイレクトレッド39)、アイゼンプリムラピンク2BLH(C.I.ダイレクトレッド75)、スミライトレッドF3B(C.I.ダイレクトレッド80)、アイゼンプリムラレッド4BH(C.I.ダイレクトレッド81)、カヤラススプラルビンBL(C.I.ダイレクトレッド83)、カヤラスライトレッドF5G(C.I.ダイレクトレッド225)、カヤラスライトレッドF5B(C.I.ダイレクトレッド226)、カヤラスライトローズFR(C.I.ダイレクトレッド227)、ダイレクトスカイブルー6B(C.I.ダイレクトブルー1)、ダイレクトスカイブルー5B(C.I.ダイレクトブルー15)、スミライトスプラブルーBRRコンク(C.I.ダイレクトブルー71)、ダイボーゲンターコイズブルーS(C.I.ダイレクトブルー86)、ウォーターブルー#3(C.I.ダイレクトブルー86)、カヤラスターコイズブルーGL(C.I.ダイレクトブルー86)、カヤラススプラブルーFF2GL(C.I.ダイレクトブルー106)、カヤラススプラターコイズブルーFBL(C.I.ダイレクトブルー199)、アシッドブルーブラック10B(C.I.アシッドブラック1)、ニグロシン(C.I.アシッドブラック2)、スミノールミリングブラック8BX(C.I.アシッドブラック24)、カヤノールミリングブラックVLG(C.I.アシッドブラック26)、スミノールファストブラックBRコンク(C.I.アシッドブラック31)、ミツイナイロンブラックGL(C.I.アシッドブラック52)、アイゼンオパールブラックWHエクストラコンク(C.I.アシッドブラック52)、スミランブラックWA(C.I.アシッドブラック52)、ラニルブラックBGエクストラコンク(C.I.アシッドブラック107)、カヤノールミリングブラックTLB(C.I.アシッドブラック109)、スミノールミリングブラックB(C.I.アシッドブラック109)、カヤノールミリングブラックTLR(C.I.アシッドブラック110)、アイゼンオパールブラックニューコンク(C.I.アシッドブラック119)、ウォーターブラック187−L(C.I.アシッドブラック154)、カヤクアシッドブリリアントフラビンFF(C.I.アシッドエロー7:1)、カヤシルエローGG(C.I.アシッドエロー17)、キシレンライトエロー2G140%(C.I.アシッドエロー17)、スミノールレベリングエローNR(C.I.アシッドエロー19)、ダイワタートラジン(C.I.アシッドエロー23)、カヤクタートラジン(C.I.アシッドエロー23)、スミノールファストエローR(C.I.アシッドエロー25)、ダイアシッドライトエロー2GP(C.I.アシッドエロー29)、スミノールミリングエローO(C.I.アシッドエロー38)、スミノールミリングエローMR(C.I.アシッドエロー42)、ウォーターエロー#6(C.I.アシッドエロー42)、カヤノールエローNFG(C.I.アシッドエロー49)、スミノールミリングエロー3G(C.I.アシッドエロー72)、スミノールファストエローG(C.I.アシッドエロー61)、スミノールミリングエローG(C.I.アシッドエロー78)、カヤノールエローN5G(C.I.アシッドエロー110)、スミノールミリングエロー4G200%(C.I.アシッドエロー141)、カヤノールエローNG(C.I.アシッドエロー135)、カヤノールミリングエロー5GW(C.I.アシッドエロー127)、カヤノールミリングエロー6GW(C.I.アシッドエロー142)、スミトモファストスカーレットA(C.I.アシッドレッド8)、カヤクシルクスカーレット(C.I.アシッドレッド9)、ソーラールビンエクストラ(C.I.アシッドレッド14)、ダイワニューコクシン(C.I.アシッドレッド18)、アイゼンボンソーRH(C.I.アシッドレッド26)、ダイワ赤色2号(C.I.アシッドレッド27)、スミノールレベリングブリリアントレッドS3B(C.I.アシッドレッド35)、カヤシルルビノール3GS(C.I.アシッドレッド37)、アイゼンエリスロシン(C.I.アシッドレッド51)、カヤクアシッドローダミンFB(C.I.アシッドレッド52)、スミノールレベリングルビノール3GP(C.I.アシッドレッド57)、ダイアシッドアリザリンルビノールF3G200%(C.I.アシッドレッド82)、アイゼンエオシンGH(C.I.アシッドレッド87)、ウォーターピンク#2(C.I.アシッドレッド92)、アイゼンアシッドフロキシンPB(C.I.アシッドレッド92)、ローズベンガル(C.I.アシッドレッド94)、カヤノールミリングスカーレットFGW(C.I.アシッドレッド111)、カヤノールミリングルビン3BW(C.I.アシッドレッド129)、スミノオールミリングブリリアントレッド3BNコンク(C.I.アシッドレッド131)、スミノールミリングブリリアントレッドBS(C.I.アシッドレッド138)、アイゼンオパールピンクBH(C.I.アシッドレッド186)、スミノールミリングブリリアントレッドBコンク(C.I.アシッドレッド249)、カヤクアシッドブリリアントレッド3BL(C.I.アシッドレッド254)、カヤクアシッドブリリドブリリアントレッドBL(C.I.アシッドレッド265)、カヤノールミリングレッドGW(C.I.アシッドレッド276)、ミツイアシッドバイオレット6BN(C.I.アシッドバイオレット15)、ミツイアシッドバイオレットBN(C.I.アシッドバイオレット17)、スミトモパテントピュアブルーVX(C.I.アシッドブルー1)、ウォーターブルー#106(C.I.アシッドブルー1)、パテントブルーAF(C.I.アシッドブルー7)、ウォーターブルー#9(C.I.アシッドブルー9)、ダイワ青色1号(C.I.アシッドブルー9)、スプラノールブルーB(C.I.アシッドブルー15)、オリエントソルブルブルーOBC(C.I.アシッドブルー22)、スミノールレベリングブルー4GL(C.I.アシッドブルー23)、ミツイナイロンファストブルーG(C.I.アシッドブルー25)、カヤシルブルーAGG(C.I.アシッドブルー40)、カヤシルブルーBR(C.I.アシッドブルー41)、ミツイアリザリンサフィロールSE(C.I.アシッドブルー43)、スミノールレベリングスカイブルーRエクストラコンク(C.I.アシッドブルー62)、ミツイナイロンファストスカイブルーB(C.I.アシッドブルー78)、スミトモブリリアントインドシアニン6Bh/c(C.I.アシッドブルー83)、サンドランシアニンN−6B350%(C.I.アシッドブルー90)、ウォーターブルー#115(C.I.アシッドブルー90)、オリエントソルブルブルーOBB(C.I.アシッドブルー93)、スミトモブリリアントブルー5G(C.I.アシッドブルー103)、カヤノールミリングウルトラスカイSE(C.I.アシッドブルー112)、カヤノールミリングシアニン5R(C.I.アシッドブルー113)、アイゼンオパールブルー2GLH(C.I.アシッドブルー158)、ダイワギニアグリーンB(C.I.アシッドグリーン3)、アシッドブリリアントミリンググリーンB(C.I.アシッドグリーン9)、ダイワグリーン#70(C.I.アシッドグリーン16)、カヤノールシアニングリーンG(C.I.アシッドグリーン25)、スミノールミリンググリーンG(C.I.アシッドグリーン27)、マキシロンブルーGRL(C.I.アシッドグリーン41)、アイゼンカチロンブルーBRLH(C.I.アシッドグリーン54)、アイゼンダイヤモンドグリーンGH(C.I.ベーシックグリーン1)、アイゼンマラカイトグリーン(C.I.ベーシックグリーン4)、ビスマルクブラウンG(C.I.ベーシックブラウン1)等を用いることができる。
着色材として使用する顔料としては、従来公知のピグメントブラック6、同7等のカーボンブラック、ピグメントブルー27、同9、ピグメントバイオレット15、ピグメントレッド259等の金属錯塩系顔料、ピグメントホワイト6、ピグメントイエロー42、ピグメントブラック11、ピグメントレッド101等の金属酸化物系顔料、ピグメントイエロー53、ピグメントブラウン24等の複合酸化物系顔料等、ピグメントホワイト21、同22、同27、同28、同19、同24、カオリンクレー、焼成クレー、タルク、ベントナイト、マイカ、白雲母、金雲母、ネフェリンシナイト等の体質顔料、アルミニウムペースト、アルミニウムフレークパウダー、ブロンズ粉等の金属粉系顔料、ピグメントホワイト1、同14、二酸化チタン、被覆雲母等の真珠光沢顔料等の無機顔料、ピグメントレッド81、同81:1、同81:2、同81:3、同81:4、同82、同83、同84、同90、同90:1、同151、同169、同172、同173、同174、同191、ピグメントオレンジ39、ピグメントイエロー18、同100、同104、同115、同117、ピグメントブルー1、同1:2、同2、同3、同8、同9、同10、同11、同12、同14、同53、同62、同63、ピグメントバイオレット1、同2、同2:2、同3、同3:1、同3:3、同4、同5、同5:1、同6:1、同7:1、同9、同12、同20、同26、同27、同39、ピグメントグリーン1、同2、同3、同4、同8、同9、同10、同12、同45、ピグメントブラウン3等のレーキ系顔料、ピグメントレッド1、同3、同21、同112、同114、同146、同170、同187、同150、同185、同38、同41、ピグメントオレンジ5、同38、同36、同16、同13、同34、ピグメントイエロー1、同3、同97、同167、同154、同12、同13、同14、同17、同55、同83、同81、同10、ピグメントブラウン25等の不溶性アゾ顔料、ピグメントレッド144、同166等の縮合アゾ顔料、ピグメントレッド53、同53:1、同53:3、同50、同50:1、同49、同49:1、同49:2、同49:3、同57:1、同48:1、同48:2、同48:3、同48:4、同52:1、同63:1、同63:2、同58:2、同58:4、同51、同60:1、同64:1、ピグメントオレンジ17、同18、同19、ピグメントイエロー61、同62等のアゾレーキ系顔料、ピグメントブルー15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:5、同15:6、同16、同17:1、ピグメントグリーン7、同36、同37等のフタロシアニン系顔料、ピグメントレッド122、同202、同206、同207、同209、ピグメントオレンジ48、ピグメントバイオレット19等のキナクリドン系顔料、ピグメントレッド168、同177、ピグメントオレンジ51、ピグメントイエロー24、同108、ピグメントブルー60等のアントラキノン系顔料、ピグメントレッド123、同149、同178、同179、同190、同224、ピグメントバイオレット29、ピグメントブラック31、同32等のペリレン系顔料、ピグメントレッド194、ピグメントオレンジ43等のペリノン系顔料、ピグメントレッド88、同181、ピグメントブラウン27、ピグメントブルー66、同63等のインジゴ系顔料、ピグメントバイオレット23、同37等のジオキサジン系顔料、ピグメントイエロー138等のキノフタロン系顔料、ピグメントオレンジ61、ピグメントイエロー109、同110、同173等のイソインドリノン系顔料、ピグメントレッド260、ピグメントオレンジ66、同69、ピグメントイエロー139、同185等のイソインドリン系顔料、ピグメントイエロー150、ピグメントグリーン8、ピグメントグリーン10等のアゾ金属錯体顔料、ピグメントレッド257、ピグメントオレンジ68、ピグメントイエロー129、同153、同65等のアゾメチン金属錯体顔料、ピグメントレッド254、同255、同264、同270、同272、ピグメントオレンジ71、同73等のジケトピロロピロール系顔料、ピグメントブルー18、同19、同56、同57、同61、同56:1、同61:1等のアルカリブルー顔料、ピグメントブラック1等のアニリンブラック、ベーシックイエロー40、ベーシックレッド1、ベーシックバイオレット10、アシドイエロー7、アシドレッド92、アシドブルー9、ディスパーズイエロー121、ディスパーズブルー7、ダイレクトイエロー85、フルオロセントブライティングホワイテックスWS52、ソルベントイエロー44、ソルベントブルー5等の蛍光染料を合成樹脂中で固溶体とした蛍光顔料等の有機顔料等の中から、筆記具用油性インキに微粒子として安定に分散し得るものを1種または2種以上を適宣選択して用いることができる。
上記した着色剤は単独或いは複数混合して使用することが出来、使用量はインキ全量に対して1〜30重量%が好ましい。1重量%未満では濃度が低すぎて筆跡が確認しにくく、30重量%を超えるとインキ粘度が高くなり筆記具からのインキ吐出が不十分になる不具合が発生する恐れがある。
本発明に使用する溶剤は、従来筆記具用油性インキに使用できる溶剤であれば限定なく使用できるが、公知のメチルアルコール、エチルアルコール、ノルマル−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ノルマル−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、第2ブチルアルコール、第3ブチルアルコール等の炭素数4以下の低級アルコールの中から、1種または2種以上混合して使用するのが好ましい。また、その使用量は、使用する他の成分との混和性を考慮して種々の混合比が決定されるが、インキ全量に対して30〜90重量%が好ましい。
また、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素や、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の低級脂肪族ケトンや、酢酸エチル、酢酸ブチル等の低級脂肪酸の低級アルコールエステルや、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素や、シクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素や、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールアルキルエーテルやこれらのエステル等の有機溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノノルマルブチルエーテル、プロピレングリコールモノノルマルプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノノルマルプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤や、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール等のグリコール系溶剤、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロプル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸−n−アミル、酢酸−2−エチルヘキシル、イソ酪酸イソブチル、乳酸エチル、乳酸−n−ブチル等のエステル系溶剤や、アルコールやそのエチレンオキサイド及び/またはプロピレンオキサイド付加誘導体や、β−フェニルエチルアルコール、α−メチルベンジルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、イソドデシルアルコール、イソトリデシルアルコール等のアルコール系溶剤や、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテルやそのエチレンオキサイド及び/またはプロピレンオキサイド付加誘導体等の芳香環を持つグリコールエーテル系溶剤等を単独もしくは複数混合して使用可能である。
非吸収面での耐水性付与、皮膜形成付与、被筆記面への付着性付与およびインキの粘度調整等の目的で、天然樹脂、合成樹脂が使用でき、具体的には、ロジン、ロジンエステル、ロジン変性グリセリンエステル、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性フェノールグリセリンエステル等のロジン系樹脂、エチルセルロース、アセチルセルロース等のセルロース樹脂、石油系樹脂、ケトン系樹脂、ポリビニルブチラール、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合物、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合物、セラック、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン等の水溶性合成高分子、グァーガム、ローカストビーンガム及びそれらの誘導体などの種子多糖類、キサンタンガム、ウェランガム及びそれらの誘導体などの微生物系多糖類、カラギーナン、アルギン酸及びそれらの誘導体などの海藻多糖類、タラガントガム等の樹脂多糖類、セルロース系樹脂等が挙げられる。具体的には、フェノール樹脂として、タマノル100S、同510(以上、荒川化学工業(株)製)、ヒタノール1501、同2501(以上、日立化成工業(株)製)、YP−90、YP−90L、YSポリスターS145、同#2100、同#2115、同#2130、同T80、同T100、同T115、同T130、同T145、マイティエースG125、同150(以上、ヤスハラケミカル(株)製)などが、ケトン樹脂として、ケトンレジンK−90(荒川化学工業(株)製)、ハロン80、同110H(以上、本州化学(株)製)、シンセティックレジンAP、同SK、同1201(以上、ヒュルス社製、独国)などが、ロジン樹脂として、ハーコリンD、ペンタリン255、同261(以上、理化ハーキュレス(株)製)、ハリマックT80、ハリエスターNL、ネオトールC、ガムロジンX(以上、ハリマ化成(株)製)、ガムロジンWW(中国産)、エステルガムH(荒川化学工業(株)製)などが、ブチラール樹脂として、デンカブチラール#2000−L、同#3000−1、同#3000−2、同#3000−4、同#3000−K(以上、電気化学工業(株)製)、エスレックBL−1、同4BL−3、同BL−S、同BX−10(以上、積水化学工業(株)製)などが、セラックとして、セラックNSC、セラックCS、セラックB.D.S.(以上、日本シェラック工業(株)製)、セラックGBN−D、セラックPEARL−N811、セラックGBN−DF(以上、(株)岐阜セラック製造所製)などが挙げられる。
これらは単独あるいは複数混合して使用でき、その使用量は筆記具用油性インキ全量に対して1〜20重量%が好ましい。1重量%未満では非吸収面に対する筆跡の定着性が不十分であり、20重量%を超えるとインキの粘度が高くなり筆記具ペン先からのインキ吐出が悪くなるからである。
本発明に使用されるポリグリセロール基を有するHLBが8以上のポリグリセロール変性シリコーンは、インキ中に水分を取り込んだ後、ポリグリセロール基中の多数の水酸基が水を分子レベルまで細かく分散させることで、水を液媒体として存在させることなく筆跡の白化防止剤として使用する。中でもポリグリセロール基が両末端にあるポリグリセロール変性シリコーンは、主骨格であるシロキサン結合が炭素骨格の分子より原子間距離や結合角が大きく、疎水性・疎油性が高いので直鎖のポリシロキサン部分がインキ−大気の界面側に浮き上がることで、筆記後のインキ自体も筆跡乾燥課程で水分を吸収しにくく、また、筆跡乾燥後は大きい鎖状シリコーン部分が筆跡表面に浮き上がり、筆跡耐水性・定着性の優れたものとなるので好ましい。また、筆跡の明瞭さと定着性をより良くするために、両末端基がポリグリセロール基からなる直鎖型ポリグリセロール変性シリコーンを使用するのが好ましい。
HLBが8以上のポリグリセロール変性シリコーンとしては、ビス(PG−3−オキシフェニルプロピル)ジメチコン、(PG−3−オキシフェニルプロピル)ジメチコン、花王(株)ソフケアGS−Gが挙げられ、その使用量は油性インキ全量に対して0.5〜20重量%が好ましい。0.5重量%未満では筆跡の白化防止効果が不十分であり、20重量%を超えるとインキの粘度が高くなり筆記具ペン先からのインキ吐出が悪くなるからである。
また、必要に応じて、湿潤剤として、グリコール類やグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル等、粘度調整剤としてヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース類など、種々の添加剤を適宣選択して使用することができる。
更に、必要に応じて、非イオン界面活性剤、アニオン系界面活性剤、防錆剤、筆跡の滲み止め剤、筆跡の平滑付与材、水等の添加剤が用いられてもよい。また、筆記板用インキとする場合は、脂肪酸エステル、流動パラフィン等の筆跡消去剤が用いられてもよい。
これら添加剤がインキ中に存在しても、ポリグリセロール基を有するHLBが8以上のポリグリセロール変性シリコーンの筆跡白化防止作用に悪影響を及ぼすことはない。
本発明の筆記具用油性インキを製造するに際しては、従来知られている種々の方法が採用できる。例えば、上記各成分を配合し、ホモミキサー、ラボミキサー等の高速撹拌機や、ボールミル、サンドミルまたはビーズミル等の分散機にて混合・分散することにより容易に得ることができる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
実施例1
フジ AS ブラック 810(ポリビニルブチラールで黒色顔料をコーティングした加工顔料、冨士色素(株)製) 8.0重量部
エタノール 50.0重量部
イソプロピルアルコール 32.0重量部
カルビノール変性シリコーンオイル(滲み防止剤) 1.0重量部
マイティエース G125(定着樹脂、ヤスハラケミカル(株)製) 7.0重量部
(PG−3−オキシフェニルプロピル)ジメチコン(ポリグリセロール変性シリコーン、HLB8.0) 2.0重量部
上記成分を、撹拌混合して溶解させ黒色の筆記具用油性インキを得た。
実施例2
バリファストブラック3806(染料、オリエント(株)製) 16.0重量部
エタノール 40.0重量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20.9重量部
ベンジルアルコール 10.0重量部
ハリマック T80(定着樹脂、ハリマ化成(株)製) 9.0重量部
ビス(PG−3−オキシフェニルプロピル)ジメチコン(ポリグリセロール変性シリコーン、HLB12.0) 0.1重量部
セバシン酸イソプロピル(二塩基酸エステル) 4.0重量部
上記成分を、撹拌混合して溶解させ黒色の筆記具用油性インキを得た。
実施例3
バリファストブラック3806(染料、オリエント(株)製) 12.0重量部
エタノール 31.0重量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 5.0重量部
3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール 15.0重量部
ハリマック T80(定着樹脂、ハリマ化成(株)製) 14.0重量部
ビス(PG−3−オキシフェニルプロピル)ジメチコン(ポリグリセロール変性シリコーン、HLB12.0) 20.0重量部
アジピン酸イソプロピル(二塩基酸エステル) 3.0重量部
上記成分を、撹拌混合して溶解させ黒色の筆記具用油性インキを得た。
実施例4
バリファストブラック3806(染料、オリエント(株)製) 12.0重量部
エタノール 41.5重量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20.0重量部
ベンジルアルコール 5.0重量部
ハリマック T80(定着樹脂、ハリマ化成(株)製) 16.0重量部
DKエステルF90(蔗糖脂肪酸エステル、HLB9.5、第一工業製薬(株)製)
1.0重量部
セバシン酸イソプロピル(二塩基酸エステル) 3.0重量部
ビス(PG−3−オキシフェニルプロピル)ジメチコン(ポリグリセロール変性シリコーン、HLB12.0) 1.5重量部
上記成分を、撹拌混合して溶解させ黒色の筆記具用油性インキを得た。
比較例1
実施例4において、ビス(PG−3−オキシフェニルプロピル)ジメチコン(ポリグリセロール変性シリコーン、HLB12.0)の代わりにエタノールを加えた以外は同様に為して筆記具用油性インキを得た。
比較例2
実施例4において、ビス(PG−3−オキシフェニルプロピル)ジメチコン(ポリグリセロール変性シリコーン、HLB12.0)の代わりにジグリセリンモノラウレート(HLB9.4)を加えた以外は同様に為して筆記具用油性インキを得た。
比較例3
実施例4において、ビス(PG−3−オキシフェニルプロピル)ジメチコン(ポリグリセロール変性シリコーン、HLB12.0)の代わりにジアミノプロピルテトラメチルジシロキサン(アミノ変性シリコーン)を加えた以外は同様に為して筆記具用油性インキを得た。
比較例4
実施例4において、ビス(PG−3−オキシフェニルプロピル)ジメチコン(ポリグリセロール変性シリコーン、HLB12.0)の代わりにポリエチレングリコール−3ジメチコン(ポリエーテル変性シリコーン)を加えた以外は同様に為して筆記具用油性インキを得た。
比較例5
実施例4において、ビス(PG−3−オキシフェニルプロピル)ジメチコン(ポリグリセロール変性シリコーン、HLB12.0)の代わりにポリグリセリル−3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(ポリグリセリン変性シリコーン、HLB4.5)を加えた以外は同様に為して筆記具用油性インキを得た。
比較例6
実施例4において、ビス(PG−3−オキシフェニルプロピル)ジメチコン(ポリグリセロール変性シリコーン、HLB12.0)の代わりにポリグリセリル−3ジシロキサンジメチコン(ポリグリセリン変性シリコーン、HLB7.0)を加えた以外は同様に為して筆記具用油性インキを得た。
比較例7
実施例4において、ビス(PG−3−オキシフェニルプロピル)ジメチコン(ポリグリセロール変性シリコーン、HLB12.0)の代わりにラウリルポリグリセリン−3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(ポリグリセロール変性シリコーン、HLB4.0)を加えた以外は同様に為して筆記具用油性インキを得た。
比較例8
実施例4において、ビス(PG−3−オキシフェニルプロピル)ジメチコン(ポリグリセロール変性シリコーン、HLB12.0)の代わりにデカグリルジステアレートを加えた以外は同様に為して筆記具用油性インキを得た。
比較例9
バリファストブラック3806(染料、オリエント(株)製) 12.0重量部
エタノール 31.0重量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20.0重量部
3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール 15.0重量部
ハリマック T80(定着樹脂、ハリマ化成(株)製) 14.0重量部
エスレックBL−1(ポリビニルブチラール、平均重合約300、
積水化学工業(株)製) 1.0重量部
デンカブチラール#3000−2(ポリビニルブチラール、平均重合度約700、
電気化学工業(株)製) 4.0重量部
アジピン酸イソプロピル(二塩基酸エステル) 3.0重量部
上記成分を、撹拌混合して溶解させ黒色の筆記具用油性インキを得た。
比較例10
比較例9において、デンカブチラール#3000−2(ポリビニルブチラール、平均重合度約700、電気化学工業(株)製)の代わりにヒタノール2501(フェノール樹脂、軟化点75〜90℃、日立化成工業(株)社製)を加えた以外は同様に為して筆記具用油性インキを得た。
上記、実施例1〜4、比較例1〜10で得た筆記具用油性インキを、繊維芯のペン先と中綿を使用した筆記具(ぺんてるペン<グリーンラベル>NN50<丸芯>、ぺんてる(株)製)に使用されるインキ以外の部材を使用して充填し、筆記具用油性インキの試験用筆記具を得た。この試験用筆記具を用いて非吸収面での筆跡の白化現象度及び筆跡定着性を評価した。
筆跡の白化現象度
25℃、湿度80%の条件下に筆記板(FB−115Wc、ホーロー板面、コクヨ(株)製)を10分放置して筆記板上が結露して水滴が付着していることを目視確認後、上記試験用筆記具を用いて10mmの直線を1本筆記する毎にずらしながら筆記して10mm×60mmの長方形の筆記面を作成し、その場に10分間以上放置させ試験サンプルとした。
カラーコンピューター(NF777、日本電色工業(株)製)にて、試験サンプルの筆記面の明度を測定した。明度が高いほど筆跡が白く見えやすいことの指標となるものとして、この比較にて筆跡の白化現象度を確認した。
非吸収面での筆跡定着性試験
25℃、湿度80%の条件でポリプロピレン(PP)製OHPシート〔薄口〕(リコー教育機器(株)製)を10分放置してOHPシート上が結露して水滴が付着していることを目視確認後、上記試験用筆記具を用いて10mmの直線を1本筆記する毎にずらしながら筆記して10mm×60mmの長方形の筆記面を作成し、その場に10分間以上放置させ試験サンプルとした。
次に試験サンプルを25℃、湿度30%の環境中で、その上に上質紙を重ね、錘(底面の直径50mm、質量500g)を乗せ、左右10回上質紙を往復移動させて、塗布跡を上質紙で擦過した。塗布した10mm×60mmの長方形の面積を100%とし、試験後10mm×60mmの長方形内に残った筆跡の面積を測定して、その割合を算出した。
実施例1〜4のインキは、ポリグリセロール基を有するHLBが8以上のポリグリセロール変性シリコーンを添加することで、高湿下でも筆跡の乾燥する課程で吸湿した水を分子レベルまで細かく取り込むことで、水が液滴として存在することなく、インキ中の樹脂が凝集したり、染料や樹脂がまだらに析出してひび割れを起こしたりして筆跡が乱反射することで筆跡が乾燥する過程で白っぽく見えるようになる白化現象を防止でき、非吸収面への筆記したときの定着性が良好な結果を得ることができた。
中でも、実施例2〜4のインキは、ポリグリセロール基からなる直鎖型ポリグリセロール変性シリコーンの側鎖がポリグリセロール変性していないので、筆跡表面がより親水性と親油性を有することができるので、非吸収面での定着性が実施例1よりも良好な結果を得ることができた。
特に、実施例4のインキは、両末端基がポリグリセロール基からなる直鎖型ポリグリセロール変性シリコーンを好ましい添加量で使用しているので、より良好な結果を得ることができた。
これに対して比較例1〜10は、ポリグリセロール基を有するHLBが8以上のポリグリセロール変性シリコーンを含有していないので、高湿下で筆跡が乾燥する過程で水滴を取り込み切れなく、細かく取り込むことができないので、非吸収面での筆跡中にインキが塗布されていない小さな穴が存在することとなり、インキ中の樹脂が凝集したり、染料や樹脂がまだらに析出してひび割れを起こしたりして筆跡が乱反射することによる白っぽく見えるようになる白化現象が発生してしまい、且つ、非吸収面への筆記したときの定着性が失われてしまう。
Figure 2013095846

Claims (1)

  1. 着色剤と、溶剤と、ポリグリセロール基を有するHLBが8以上のポリグリセロール変性シリコーンを少なくとも含有してなる筆記具用油性インキ。
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