JP2009153454A - コーヒークリーム用油脂組成物 - Google Patents

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健介 福井
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Abstract

【課題】油脂組成物を原料に調製した際のコーヒークリームの風味及び当該コーヒークリームを長期間、室温(20℃)で放置した場合においても風味に優れたコーヒークリームを提供できる油脂組成物である。更に、詳しくは安価なラウリン系油脂を原料として用い、簡単な製造法において、幅広い温度域(−20〜40℃の温度域)で保存しても乳化安定性が高く、かつ風味安定性が高く、しかもトランス酸含量の低い、コーヒークリーム及び当該クリームに使用する油脂組成物を提供することである。
【解決手段】構成脂肪酸にラウリン酸を主体に含みオレイン酸18%未満であるラウリン系油脂及び構成脂肪酸にオレイン酸を主体に含む液状油脂を混合及び/又はエステル交換してなるコーヒークリーム用油脂組成物であり、ラウリン系油脂とオレイン酸主体の液状油脂の比率が90:10〜10:90であって、当該油脂組成物を使用してなるコーヒークリームである。
【選択図】なし

Description

本発明は、コーヒークリーム用油脂組成物に関し、更に油脂組成物を原料に調製した際のコーヒークリームの風味及び当該コーヒークリームを長期間、室温(20℃)で放置した場合においても風味に優れたコーヒークリームを提供できる油脂組成物に関する。
食用油脂は旨みやコク味付与の目的で多くの食品に利用されている。例えば水中油型乳化物では、ホイップクリーム、コーヒークリーム、発酵乳食品、飲料等が挙げられる。又、油中水型乳化物ではマーガリン、油脂組成物ではショートニングが挙げられ、これらを使用したものに焼き菓子やパン類がある。
コーヒークリームには、天然クリームと、植物性油脂を使用した「合成クリーム」とか「植物性クリーム」とか呼ばれるものがあるが、天然クリームは高価なこと、季節変動が大きく品質の保持が難しいことから、現在は後者の植物性油脂を利用した合成クリームがこの主流を占めている。形態はポーションパックに充填されているポーションクリームと瓶に充填されているボトルクリーム等があり、特に前者は一般家庭用のコーヒークリームとして広く流通している。
コーヒークリームに利用する油脂については、一般に高ヨウ素価で低融点のものは白濁性が弱くてオイルオフを起こし易く、低ヨウ素価で高融点過ぎると分散性に劣ることが知られている。現在、一般的に利用されているコーヒークリーム用油脂は、風味及び酸化安定性がよく、ヨウ素価60〜85、融点22〜35℃の植物性加工脂であるが、一部ではヤシ油やパーム核油の如きラウリン系油脂も使用されている。
ラウリン系油脂を使用したコーヒークリームは、一定の温度域では分散性が良く、また、乳化安定性も高く乳しょう分離も起こさないが、超低温域(−20℃程度)から高温域の幅広い温度域では不安定である。また、脂肪酸鎖長の長いなたね硬化油を利用したコーヒークリームは、なたね硬化油のSFC値の傾きが緩やかであって温度変化による油脂状態の変化が緩やかであるため、幅広い温度域で比較的に安定性が高いが、長期間の保存では乳しょう分離が起こるなどの欠点がある。
特許文献1では、構成油脂の上昇融点が35℃以下で、DSC吸熱ピーク面積の分割積分により求めたSFC値が、5℃で3〜60%、20℃で0〜20%であって、当該油脂中に含まれる炭素原子数2〜10の脂肪酸が1位及び又は3位に結合し、当該油脂中に含まれる炭素原子数14以上の脂肪酸が2位に結合するトリグリセリド(以下、短中鎖結合トリグリセリド、と略すことがある)成分を、全油脂分に対して0.5重量%以上、好ましくは2重量%以上含むコーヒークリームが提案されているが、これはラウリン系油脂を用いたものではない。
特許文献2では、幅広い温度域で保存しても乳化安定性が高く、かつ風味安定性の高いポーションクリーム用油脂組成物として、パーム核油の低融点画分を添加してなる液状クリームの製造法が提案されているが、ここで用いられたパーム核油の低融点画分は、主にパーム核オレインを更に分別して得られる液状画分(スーパーオレイン)のことを指しており、これはパーム核オレインからの溶剤分別、乾式分別方法等による更なる分別の手間を必要とする。
又、先に述べたヨウ素価60〜85、融点22〜35℃の植物性加工脂は、多くの場合、液体油を硬化(水素添加)したものであって、水素添加はその条件によりトランス脂肪酸が生成することが知られる。トランス脂肪酸については天然の乳脂には4%程度含まれることから日常の食生活でも必然的に摂取しているものであり、また栄養生理学的な知見が充分に確立されたわけではないが、その過剰な摂取が動脈硬化などの健康の悪影響につながることを指摘する専門家も存在し、それゆえに市場では硬化油使用を懸念する傾向もみられる。
特開平07−079698号公報 特開2005−204653号公報
本発明の目的は、油脂組成物を原料に調製した際のコーヒークリームの風味及び当該コーヒークリームを長期間、室温(20℃)で放置した場合においても風味に優れたコーヒークリームを提供できる油脂組成物である。更に、詳しくは安価なラウリン系油脂を原料として用い、簡単な製造法において、幅広い温度域(−20〜40℃の温度域)で保存しても乳化安定性が高く、かつ風味安定性が高く、しかもトランス酸含量の低い、コーヒークリーム及び当該クリームに使用する油脂組成物を提供することである。
本発明者らは鋭意研究を行った結果、コーヒークリーム製造に関して、種々の食用油脂原料の中で、油脂中の構成脂肪酸がラウリン酸を多く含み、詳しくは油脂中の構成脂肪酸に炭素数8〜14の脂肪酸を多く含むラウリン酸油脂原料と、オレイン酸を多く含みリノール酸の極力少ない液状油脂原料を混合及び/又はエステル交換した油脂組成物をその一部又は全部に使用することによって、良好な乳化安定性と風味安定性を両立することができるとの知見に基づいて本発明を完成するに至った。 即ち、本発明の第1は、構成脂肪酸にラウリン酸を主体に含みオレイン酸含量18%未満であるラウリン系油脂及び構成脂肪酸にオレイン酸を主体に含む液状油脂を混合及び/又はエステル交換してなるコーヒークリーム用油脂組成物。第2は、ラウリン系油脂の構成脂肪酸がラウリン酸が43%以上であり且つ炭素数8〜14の脂肪酸の含量が64%以上である、請求項1記載のコーヒークリーム用油脂組成物。第3は、液状油脂の構成脂肪酸がオレイン酸40%以上であり且つリノール酸が25%以下である、請求項1記載のコーヒークリーム用油脂組成物。第4は、ラウリン系油脂とオレイン酸主体の液状油脂の比率が90:10〜10:90である、請求項1記載のコーヒークリーム用油脂組成物。第5は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の油脂組成物を一部又は全部を使用してなるコーヒークリームである。
本発明により、豊富で安価なラウリン系油脂原料を有効に用い、簡単な製造法において、幅広い温度域(−20〜40℃の温度域)で保存しても乳化安定性が高く、かつ風味安定性が高く、しかもトランス酸含量の低い、コーヒークリーム及び当該クリームに使用する油脂組成物を提供することが可能になった。
エステル交換などの簡単な製造法を用いることにより、分別を行わないラウリン系油脂でもそのまま使用できるため、従来より簡便な方法である上に、本方法によってより広範な原料の利用が可能となった。又、本方法は例えば中鎖脂肪酸などの高価な原料を使用することなく、加工度が少なく豊富で安価なラウリン系油脂材料を用いることができるため、コーヒークリーム用油脂組成物を安価に製造することが可能になった。
本発明の風味、安定性、経済性に優れたコーヒークリーム用油脂組成物は、構成脂肪酸中のラウリン酸を主体に含みオレイン酸18%未満であるラウリン系油脂及び構成脂肪酸中のオレイン酸が主体である液状油脂を混合及び/又はエステル交換することによって得ることができる。
エステル交換は、酵素を用いる方法、例えばNOVOZYMES製,LIPOZYME RM−IMのような1,3位特異性のリパーゼや例えば名糖産業(株)製、リパーゼQLのような非選択的リパーゼを用いる酵素的な方法と、ナトリウムメチラートを用いる非選択的な化学的方法がある。本発明においては、単に混合しても良いが、乳化安定性と凍結耐性の点においてエステル交換を行う方が好ましい。
本発明のラウリン系油脂は、パーム核油、ヤシ油等の原料が例示でき、構成脂肪酸中のオレイン酸が18%未満の油脂を使用できる。より好ましくはオレイン酸17%未満であり、最も好ましくはオレイン酸16%未満である。これを満たす限り、これらの油脂は、原料の選択、分別、エステル交換、育種等の方法のいずれの加工技術を採用することができる。オレイン酸の含量が多いことは、分別等の操作が必要であることを意味する。すなわち豊富で安価なラウリン系原料を用いることができず、本発明の特徴である経済性におけるメリットを発揮し難くなる。
本発明のラウリン系油脂は、構成脂肪酸中のラウリン酸が主体であって43%以上が好ましく、より好ましくはラウリン酸44%以上であり、最も好ましくはラウリン酸45%以上ある。本発明のラウリン系油脂のラウリン酸の最大含有量は60%である。ラウリン酸の含量が少ないと、分別等の操作が必要であるか、ラウリン系油脂に該当しないことを意味する。すなわち豊富で安価なラウリン系原料を用いることができず、本発明の特徴である経済性におけるメリットを発揮し難くなる。
本発明のラウリン系油脂はラウリン酸を含む炭素数8〜14の脂肪酸の含量が64%以上であることが好ましい。より好ましくは炭素数8〜14の脂肪酸の含量66%以上であり、最も好ましくは68%以上である。本発明のラウリン系油脂の炭素数8〜14の脂肪酸の最大含有量は90%である。炭素数8〜14の脂肪酸の含量が少ないと、やはり分別等の操作が必要であるか、ラウリン系油脂に該当しないことを意味する。すなわち豊富で安価なラウリン系原料を用いることができず、本発明の特徴である経済性におけるメリットを発揮し難くなる。
本発明の液状油脂は、構成脂肪酸中のオレイン酸が40%以上、リノール酸25%以下であることが好ましい。より好ましくは液状油脂のオレイン酸が50%以上でリノール酸20%以下であり、最も好ましくはオレイン酸60%以上でリノール酸10%以下である。油脂原料としては、ハイオレインひまわり油、ハイオレインサフラワー油、菜種油、オリーブ油等が例示でき、油脂加工方法としては、分別、硬化、エステル交換等何れの方法も採用できる。これを満たす限り、何れの原料を用いても、何れの油脂加工技術を用いても良い。リノール酸、リノレン酸などが多すぎると、風味安定性が悪くなる。とりわけリノール酸、リノレン酸は微量の水素添加を行って、殆んどがオレイン酸に転化した液状油脂が好ましい。或いは育種によりオレイン酸に富むひまわり油、サフラワー油等の液状油脂も使用できる。
ラウリン系油脂と液状油脂は、単に混合しても良いが、乳化安定性と凍結耐性の点においてエステル交換を行う方がより好ましい。使用量は比率として10:90〜90:10の範囲が好ましく、より好ましくは30:70〜70:30である。最も好ましくは40:60〜60:40である。ラウリン系油脂が多すぎると乳化安定性が悪く、低温での保存時及び凍結時にも乳しょう分離を生じ易くなる。一方、液状油脂が多すぎると、乳化安定性は優れるが、風味安定性が悪くなる。
本発明で得られた油脂組成物のトランス酸含量は、油脂組成物全体に対して10%以下が好ましく、更に5%以下が好ましく、3%以下が最も好ましい。
本発明のコーヒークリームの製造の代表的な方法を述べると、本発明のコーヒークリーム用油脂組成物を使用して、まず使用する乳化剤が親油性のものは油脂組成物の一部又は全部に添加し、溶解ないし分散させて油相部を調製する。このような乳化剤としては、例えばレシチン、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等従来公知の乳化剤のうちHLBの1〜6程度のものが例示でき、本発明においてはこれらのいずれを使用してもよい。次に、水相部にカゼインナトリウム、脱脂粉乳、糖類や必要に応じて親水性の乳化剤、例えばショ糖脂肪酸エステル、塩類としてクエン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム、重炭酸ナトリウムなどを添加し調製する。
これら、油相部と水相部を60℃から80℃に加熱し、混合して予備乳化を行う。予備乳化後、ホモゲナイザーにて均質化し、バッチ式殺菌法、又は間熱加熱方式あるいは直接加熱方式によるUHT滅菌処理法にて滅菌し、再びホモゲナイザーにて均質化し冷却する。
このように、本発明のコーヒークリームは上記コーヒークリーム用油脂組成物をコーヒークリーム中の油脂成分の一部又は全部に使用することが出来る。
コーヒークリームの油脂分は10〜40重量%が好ましく、より好ましくは15〜35重量%であり、最も好ましくは18〜33重量%である。油脂分が少ないとマイルドな風味が得難くなり、多いと乳化安定性が悪くなる。
以下に本発明の実施例を示し本発明をより詳細に説明するが、本発明の精神は以下の実施例に限定されるものではない。なお、例中、%及び部は、いずれも重量基準を意味する。
本発明のコーヒークリーム用油脂組成物の脂肪酸組成は、油脂をメチルエステル化してFID恒温ガスクロマトグラム法により測定した。主要な脂肪酸は、ラウリン酸(炭素数12)、カプリル酸(炭素数8)、カプリン酸(炭素数10)、ミリスチン酸(炭素数14)、オレイン酸量(炭素数18、不飽和結合1個)、リノール酸(炭素数18、不飽和結合2個)などである。
○検討油脂の調製と内容
表1に本検討で用いた油脂のヨウ素価、ラウリン酸含量、C8〜14の脂肪酸の合計量、オレイン酸含量、リノール酸含量、トランス酸含量を纏めた。
Figure 2009153454
○コーヒークリーム用油脂組成物の調製
表2に示す配合にて、精製パーム核油又は精製ヤシ油とハイオレインひまわり油を混合し、コーヒークリーム用油脂組成物1〜6を得た。表2にこれらの油脂のラウリン酸含量、C8〜14の脂肪酸の合計量、オレイン酸含量、リノール酸含量を纏めた。
Figure 2009153454
○ナトリウムメチラートによるエステル交換油脂の調製
表3に示す配合にて、精製パーム核油又は精製ヤシ油と、ハイオレインひまわり油又はハイオレインサフラワー油又は菜種油又はオリーブ油を混合し、触媒としてナトリウムメチラートを油に対して0.3重量%加えて80℃真空下でランダムエステル交換を実施したのち、脱色、脱臭してコーヒークリーム用油脂組成物7〜15を得た。表3にこれらの油脂のラウリン酸含量、C8〜14の脂肪酸の合計量、オレイン酸含量、リノール酸含量を纏めた。
Figure 2009153454
○コーヒークリームの調製
以上に調製したコーヒークリーム用油脂組成物を用いて、以下の表4に示した配合でコーヒークリームを調製した。
Figure 2009153454
上に示す配合の油相部及び水相部を65℃で15分間予備乳化してホモゲナイザー(深尾機械(株)製)を用い、150Kg/cm2 の均質化圧(1次ホモ圧)で均質化後、常法によりVTIS滅菌処理を行い、再度ホモゲナイザー(マントンゴーリン社製)を用い250Kg/cm2の均質化圧(2次ホモ圧)で均質化後冷却してコーヒークリームを製造した。
以上のようにして製造したコーヒークリームの風味及び物性テストの結果を表5に示す。
Figure 2009153454
風味評価方法は、クリームのサンプルを5mLのポーションに入れ、30℃にて保存し、60日後に風味を確認した。
*風味判定
−:風味良好、−+:風味変化若干あるが良好、+−:風味変化あり、+:風味不良
1℃保存テスト方法は、サンプルを220mLマヨネーズ瓶に200mL入れ、1℃に保存し3日後の乳しょう分離を観察した。
−:乳しょう分離無し、 −+:極くわずかな乳しょう分離
+−:少量の乳しょう分離あり、 +:明らかに乳しょう分離有り
冷凍テスト方法は、サンプル5mLをポーションに入れ−20℃で72時間静置した後、25℃で3時間解凍し、乳しょう分離を観察した。
*判定結果
−:乳しょう分離無し、 −+:極くわずかな乳しょう分離
+−:少量の乳しょう分離あり、 +:明らかに乳しょう分離有り
精製パーム核もしくは精製ヤシ油のみを油脂組成物とするコーヒークリームは、風味安定性は良好であったものの、1℃保存時及び凍結時にも乳しょう分離を生じてしまう。又、ハイオレインひまわり油のみを油脂組成物とするコーヒークリームは、1℃保存時及び凍結時にも乳しょう分離を生じず乳化安定性に優れていたが、保存後の風味が良好でない。
以上に対し、ラウリン系油脂と液状油脂を調合して製造した油脂組成物1〜6を使用して調製したコーヒークリームは、凍結試験でかすかに乳しょう分離を生じる傾向がみられたが問題のないレベルであった。風味安定性については、精製パーム核油や精製ヤシ油を油脂組成物とするコーヒークリームと同等あるいはそれ以上であった。
ナトリウムメチラートによるエステル交換油脂の油脂組成物7〜15を使用して調製したコーヒークリームは、さらに乳化安定性が良好となり、1℃保存、凍結テストでは、ほとんどの領域で乳しょう分離を示さなかった。風味安定性については精製パーム核油あるいは精製ヤシ油を油脂組成物とするコーヒークリームと同等あるいはそれ以上であった。
本発明は、コーヒークリーム用油脂組成物に関し、安価なラウリン系油脂を原料として用い、簡単な製造法において、幅広い温度域(−20〜40℃の温度域)で保存した場合においても、乳化安定性が高く、かつ風味安定性が高く、しかもトランス酸含量の非常に低い、コーヒークリームを提供できる油脂組成物に関する。当該コーヒークリームを長期間、室温(20℃)で放置した場合においても風味に優れたコーヒークリームを提供できる油脂組成物に関する。

Claims (5)

  1. 構成脂肪酸にラウリン酸を主体に含みオレイン酸18%未満であるラウリン系油脂及び構成脂肪酸にオレイン酸を主体に含む液状油脂を混合及び/又はエステル交換してなるコーヒークリーム用油脂組成物。
  2. ラウリン系油脂の構成脂肪酸がラウリン酸が43%以上であり且つ炭素数8〜14の脂肪酸の含量が64%以上である、請求項1記載のコーヒークリーム用油脂組成物。
  3. 液状油脂の構成脂肪酸がオレイン酸40%以上であり且つリノール酸が25%以下である、請求項1記載のコーヒークリーム用油脂組成物。
  4. ラウリン系油脂とオレイン酸主体の液状油脂の比率が90:10〜10:90である、請求項1記載のコーヒークリーム用油脂組成物。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の油脂組成物を一部又は全部を使用してなるコーヒークリーム。
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