JP2009073373A - 車体のルーフ構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る車体のルーフ構造の連結ブラケット45は、エアバックのインフレータ39を上方から囲う半筒状に形成されて、その連結ブラケットの径方向における一端縁45fがリインフォースメント本体42の端縁部421を下方から支えた状態でその端縁部421にボルト止めされ、連結ブラケット45の他端縁がルーフサイドレール20に連結される構成であり、リインフォースメント本体42の端縁部421は、連結ブラケット45の一端縁45fに支えられた状態で、その連結ブラケット45の外周面45rを覆う立て板部425を備えており、立て板部425がリインフォースメント本体42の長手方向に延びるリブにより支えられている。
【選択図】図2
Description
特許文献1に記載された車体のルーフ構造では、ルーフパネルリインフォースメントがリインフォースメント本体と左右一対の連結ブラケットとから構成されており、前記連結ブラケットの端部がルーフサイドレールインナにボルト止めされている。そして、ルーフサイドレールインナの下側にエアバックのインフレータが配置されている。
これに対して、例えば、サンルーフを備える乗用車等では、天井の両サイドのスペースを有効活用する観点から連結ブラケットの位置にエアバックのインフレータを配置することが行なわれている。この場合、図7、図8に示すように、エアバックのインフレータを高さ方向に回避するようにリインフォースメント本体100の端縁部と連結ブラケット110とが構成されている。
これにより、図7に示すように、リインフォースメント本体100の端縁部と連結ブラケット110とにより、サイドバックのインフレータが収納される半筒状の凹部Hが形成される。
さらに、リインフォースメント本体100の端縁部が車幅方向外側に移動することで、上板101及び補強板105の側面L字形に折り曲げられた部分がさらに折れ曲がり易くなる。
この結果、車両の側面衝突時に、衝突部位の反対側で、リインフォースメント本体100に対して連結ブラケット110が折れ易くなり、リインフォースメント本体100の車幅方向の移動量が大きくなる。これにより、衝突部位におけるセンタピラーの車室内の進入量が大きくなる。
請求項1の発明は、車体の幅方向両側で前後方向に延びるルーフサイドレールと、車幅方向に延びて左右の前記ルーフサイドレール間に渡されるルーフパネルリインフォースメントとを備え、前記ルーフパネルリインフォースメントが、帯板状のリインフォースメント本体と、そのリインフォースメント本体の長手方向両側に固定された一対の連結ブラケットとからなる車体のルーフ構造であって、前記連結ブラケットは、エアバックのインフレータを上方から囲う半筒状に形成されて、その連結ブラケットの径方向における一端縁が前記リインフォースメント本体の端縁部を下方から支えた状態でその端縁部にボルト止めされ、前記連結ブラケットの他端縁が前記ルーフサイドレールに連結される構成であり、前記リインフォースメント本体の端縁部は、前記連結ブラケットの一端縁にボルト止めされる固定部と、その連結ブラケットの外周面を覆う立て板部とを備えており、前記立て板部が前記リインフォースメント本体の長手方向に延びるリブにより支えられていることを特徴とする。
また、リインフォースメント本体の端縁部は、連結ブラケットの一端縁に支えられた状態で、その連結ブラケットの外周面を覆う立て板部を備えており、前記立て板部が前記リインフォースメント本体の長手方向に延びるリブにより支えられている。このため、リインフォースメント本体の端縁部が衝突部位の反対側で車幅方向外側に移動しようとしても、そのリインフォースメント本体の立て板部が折れ曲がり難くなる。
この結果、側面衝突時に、衝突部位の反対側でリインフォースメント本体に対して連結ブラケットが折れ難くなり、リインフォースメント本体の車幅方向の移動量が少なくなる。これにより、衝突部位におけるセンタピラーの車室内への進入を抑制できる。
このように、下板の端縁に固定部を形成し、上板の端縁に立て板部とリブとを形成する構成のため、固定部、立て板部及びリブを一体成形する場合と比較して、リインフォースメント本体の端縁部の成形が容易になる。
以下、図1から図6に基づいて本発明の実施形態1に係る車体のルーフ構造について説明する。ここで、図1、図2は本実施形態に係る車体のルーフ構造を表す縦断面図であり、図3、図4はルーフパネルリインフォースメントの斜視図及び分解斜視図である。また、図5、図6は車体のルーフ構造を表す斜視図である。
なお、図中の前後左右及び上下は車体の前後左右及び上下に対応している。
車体10の屋根部分には、図1、図2に示すように、車幅方向両側の位置で前後方向に延びるルーフサイドレール20が設けられている。なお、図1、図2では、右側のルーフサイドレール20は省略されている。ここで、図1は図3のI矢視断面を表しており、図2は図3のII矢視断面を表している。
ルーフサイドレール20は、パネル状のルーフサイドレールインナ22とルーフサイドレールリインフォース24、及びルーフサイドレールアウタ25とから中空閉断面状に構成されている。即ち、ルーフサイドレールインナ22の両端縁に形成されたフランジ部22fに対してルーフサイドレールリインフォース24の両端縁に形成されたフランジ部24fが溶接等により接合されて、内側の筒状体が形成される。次に、ルーフサイドレールリインフォース24のフランジ部24fに対して外側からルーフサイドレールアウタ25のフランジ部25fが接合されることで、外側の筒状体が形成される。これにより、上記した中空閉断面状のルーフサイドレール20が完成する。
ルーフサイドレール20は、前端部がフロントピラー(図示省略)により支持されており、中央部がセンタピラー30、後端部がリヤピラー(図示省略)により支持されている。センタピラー30は、図6に示すように、センタピラーインナ32とセンタピラーリインフォース34とにより中空閉断面状に形成されている。そして、センタピラーインナ32の上端部がルーフサイドレールインナ22の表側に接合されており、センタピラーリインフォース34の上端部がルーフサイドレールリインフォース24の表側に接合されている。なお、図6では、ルーフサイドレール20は省略されている。
また、左右のルーフサイドレール20間には、車幅方向に延びるルーフパネルリインフォースメント40が、インフレータ39を高さ方向に回避した状態で渡されている。ルーフパネルリインフォースメント40は、図6に示すように、センタピラー30よりも若干後方に配置されており、そのルーフパネルリインフォースメント40によって、サンルーフ用のリインフォースメント50が支持されている。サンルーフ用のリインフォースメント50は、図5、図6に示すように、車幅方向両側の前後に設けられたステー51により、ルーフサイドレール20に固定されている。なお、図5においても、ルーフサイドレール20は省略されている。
サンルーフ用のリインフォースメント50は、図1、図2に示すように、上方からルーフパネル55によって覆われており、そのルーフパネル55の左右端縁のフランジ部55fがルーフサイドレール20のフランジ部22f,24f,25fに接合されている。
ルーフパネルリインフォースメント40は、車体10が側面衝突荷重を受けたときにルーフサイドレール20及びセンタピラー30を車幅内側方向から支える部材であり、図3、図4に示すように、リインフォースメント本体42と連結ブラケット45とから構成されている。
リインフォースメント本体42は、長手方向両端部が若干幅広の帯板状部材であり、上板42uと下板42dとが接合されることにより構成されている。上板42u及び下板42dは、長手方向に延びる突条42tと直線溝42mとを備え、横断面形状が略波形に形成されている。そして、下板42dの長手方向両端縁に、図1、図4等に示すように、連結ブラケット45の接合部45f(後記する)が下方から固定されるフランジ部421が形成されている。また、上板42uの長手方向両端縁には、図2、図3に示すように、下板42dのフランジ部421に重ねられるフランジ部424とそのフランジ部424から上方に曲げられて連結ブラケット45の外周面45rに沿う立て板部425とが形成されている。さらに、上板42uの長手方向両端縁には、図1、図3等に示すように、幅方向中央位置に立て板部425を支えるリブ422がリインフォースメント本体42の長手方向に延びるように形成されている。ここで、立て板部425とリブ422とは、上板42uをプレス成形する際に一体成形される。
即ち、前記下板42dのフランジ部421、上板42uのフランジ部424が本発明の固定部に相当し、連結ブラケット45の接合部45fが本発明の連結ブラケットの一端縁に相当する。
連結ブラケット45の連結孔45cは、その連結ブラケット45の接合部45fがリインフォースメント本体42のフランジ部421,424にボルト止めされた状態で、リインフォースメント本体42の中心線C(図1(A)参照)と一致する高さ位置に形成されている。このため、連結ブラケット45の連結孔45cがルーフサイドレールインナ22にボルト止めされた状態で、図1(A)に示すように、ルーフパネルリインフォースメント40とルーフサイドレール20との連結点(連結孔45c)の高さ位置は、図2に示すように、左右のインフレータ39間に位置するルーフパネルリインフォースメント40の中心線Cの高さ位置にほぼ等しくなる。
また、リインフォースメント本体42の端縁部の近傍には、図3、図4に示すように、補強板47が上板42uの上面に接合されている。
本実施形態に係る車体のルーフ構造において、側面衝突時の荷重がセンタピラー30等からルーフサイドレール20に横方向から加わると、そのルーフサイドレール20に加わった横荷重は連結点(連結孔45c)からルーフパネルリインフォースメント40に加わり、そのルーフパネルリインフォースメント40により受けられる。
本実施形態では、連結ブラケット45は、径方向における一端縁(接合部45f)がリインフォースメント本体42のフランジ部421,424を下方から支えた状態で、そのフランジ部421,424にボルト止めされる。このため、車体10に対して側面衝突荷重が加わり、リインフォースメント本体42の端縁部(フランジ部421,424)が衝突部位の反対側で車幅方向外側(矢印方向)に移動しようとすると、その端縁部(フランジ部421,424)は連結ブラケット45の一端縁(接合部45f)に押し付けられる。即ち、リインフォースメント本体42のフランジ部421,424と連結ブラケット45の接合部45fとが離れることがなく、両者間にボルトBrを引き抜く方向の力が加わらない。このため、ボルトBrの抜けを防止できる。
この結果、側面衝突時に、衝突部位の反対側でリインフォースメント本体42に対して連結ブラケット45が折れ難くなり、リインフォースメント本体42の車幅方向の移動量が少なくなる。これにより、衝突部位におけるセンタピラー30の車室内への進入を抑制できる。
また、下板42dの端縁にフランジ部421を形成し、上板42uの端縁に立て板部425とリブ422とを形成する構成のため、フランジ部421、立て板部425及びリブ422を一体成形する場合と比較して、リインフォースメント本体42の端縁部の成形が容易になる。
ここで、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態では、サンルーフ用のリインフォースメント50を備える車体のルーフ構造について例示したが、サンルーフ用のリインフォースメント50を有しない通常の車体のルーフ構造に本発明を適用することも可能である。
また、本実施形態では、リインフォースメント本体42の端縁部の近傍に補強板47を接合する例を示したが、その補強板47を省略することも可能である。
また、リインフォースメント本体42の上板42uの端縁部に立て板部425とリブ422とを一体成形する例を示したが、立て板部425とリブ422とを個別に形成することも可能である。
39・・・・エアバックのインフレータ
40・・・・ルーフパネルリインフォースメント
42・・・・リインフォースメント本体
42u・・・上板
42d・・・下板
421・・・フランジ部(固定部)
422・・・リブ
424・・・フランジ部
425・・・立て板部
45・・・・連結ブラケット
45f・・・接合部(一端縁)
45r・・・外周面
Claims (2)
- 車体の幅方向両側で前後方向に延びるルーフサイドレールと、車幅方向に延びて左右の前記ルーフサイドレール間に渡されるルーフパネルリインフォースメントとを備え、
前記ルーフパネルリインフォースメントが、帯板状のリインフォースメント本体と、そのリインフォースメント本体の長手方向両側に固定された一対の連結ブラケットとからなる車体のルーフ構造であって、
前記連結ブラケットは、エアバックのインフレータを上方から囲う半筒状に形成されて、その連結ブラケットの径方向における一端縁が前記リインフォースメント本体の端縁部を下方から支えた状態でその端縁部にボルト止めされ、前記連結ブラケットの他端縁が前記ルーフサイドレールに連結される構成であり、
前記リインフォースメント本体の端縁部は、前記連結ブラケットの一端縁にボルト止めされる固定部と、その連結ブラケットの外周面を覆う立て板部とを備えており、前記立て板部が前記リインフォースメント本体の長手方向に延びるリブにより支えられていることを特徴とする車体のルーフ構造。 - 請求項1に記載された車体のルーフ構造であって、
前記リインフォースメント本体は、上板と下板とが接合されることにより構成され、
前記下板の端縁に連結ブラケットの一端縁がボルト止めされる固定部が形成されており、
前記上板の端縁に立て板部とリブとが一体成形されていることを特徴とする車体のルーフ構造。
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