JP2009032934A - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】高温負荷試験における時間変化に伴う絶縁抵抗の低下を抑制でき、かつ本焼成後も高い絶縁抵抗を有する積層セラミックコンデンサを提供する。
【解決手段】カルシウムの濃度が0.2原子%以下の結晶粒子からなる第1の結晶群と、前記チタン酸バリウムを主成分とし、前記カルシウムの濃度が0.4原子%以上の結晶粒子からなる第2の結晶群とからなり、前記第1の結晶群を構成する結晶粒子9aの表層部と中央部に含まれるマグネシウムおよび第1希土類元素の濃度との比が第2の結晶群を構成する結晶粒子9bの同濃度比よりも大きく、かつ、誘電体磁器の表面を研磨したときの研磨面において、前記第1の結晶群の結晶粒子9aの面積をa、前記第2の結晶群の結晶粒子9bの面積をbとしたときに、b/(a+b)比が0.5〜0.8である。
【選択図】図1

Description

本発明は、積層セラミックコンデンサに関し、特に、誘電体層がカルシウム濃度の異なるチタン酸バリウムを主成分とする結晶粒子により構成される、小型高容量の積層セラミックコンデンサに関する。
近年、携帯電話などのモバイル機器の普及やパソコンなどの主要部品である半導体素子の高速化および高周波化に伴い、このような電子機器に搭載される積層セラミックコンデンサは、バイパスコンデンサとしての特性を満足するために、小型、高容量化の要求がますます高まっている。そのため積層セラミックコンデンサを構成する誘電体層は薄層化と積層数の増加が図られている。
例えば、特許文献1では、誘電体磁器を構成する誘電体粉末として、Aサイトの一部がCaで置換されたチタン酸バリウム粉末(BCT粉末)と、Caを含有していないチタン酸バリウム粉末(BT粉末)とを混合して用いることが記載されている。このように2種の誘電体粉末を複合して用いることにより、焼成後の誘電体層を、いずれもチタン酸バリウムが主成分であり、Ca濃度が0.2原子%以下の結晶粒子と、Ca濃度が0.4原子%以上の結晶粒子との複合粒子から構成されるものとし、また、誘電体層の厚みを2μmまで薄層化した積層セラミックコンデンサが得られている。
特開2006−156450号公報
しかしながら、特許文献1に開示された複合粒子から構成される誘電体層を用いた積層セラミックコンデンサは、高温負荷寿命の評価において高温放置の時間と共に絶縁抵抗が次第に低下するという問題を有していた。
さらには、上記の積層セラミックコンデンサを製造する場合、約1200℃の温度で還元雰囲気中にて本焼成した直後の外部電極を形成する前のコンデンサ本体は、誘電体層が還元され実用的な絶縁抵抗を有しないものであり、比誘電率が低いものであった。
そのため、本焼成後のコンデンサ本体は、通常、本焼成の条件よりも低温かつ高い酸素濃度の雰囲気中にて再酸化処理を施す必要があった。
この再酸化処理は焼成工程と同じ程度の手間と時間および経費がかかることから製造コスト高の原因になっていた。
従って本発明は、高温負荷試験における時間変化に伴う絶縁抵抗の低下を抑制でき、かつ本焼成後も高い絶縁抵抗を有する積層セラミックコンデンサを提供することを目的とする。
本発明の積層セラミックコンデンサは、チタン酸バリウムを主成分とし、カルシウムと、マグネシウムと、バナジウムと、マンガンと、イットリウムまたはホルミウムからなる第1希土類元素と、テルビウムまたはジスプロシウムからなる第2希土類元素とを含む誘電体磁器よりなる誘電体層と、内部電極層とを交互に積層して形成された積層セラミックコンデンサであって、前記誘電体磁器を構成する結晶は、前記チタン酸バリウムを主成分とし、前記カルシウムの濃度が0.2原子%以下の結晶粒子からなる第1の結晶群と、前記チタン酸バリウムを主成分とし、前記カルシウムの濃度が0.4原子%以上の結晶粒子からなる第2の結晶群とからなり、前記第1の結晶群および前記第2の結晶群の各結晶粒子は、さらに前記マグネシウム、前記バナジウム、前記マンガン、前記第1希土類元素および前記第2希土類元素を含有するとともに、前記第1の結晶群を構成する結晶粒子の表層部の前記マグネシウムおよび前記第1希土類元素の各濃度に対する前記第1の結晶群を構成する結晶粒子の中央部に含まれる前記マグネシウムおよび前記第1希土類元素の各濃度の比のそれぞれが、前記第2の結晶群を構成する結晶粒子の表層部の前記マグネシウムおよび前記第1希土類元素の各濃度に対する前記第2の結晶群を構成する結晶粒子の中央部に含まれる前記マグネシウムおよび前記第1希土類元素の各濃度の比のそれぞれよりも大きく、かつ、前記誘電体磁器の表面を研磨したときの研磨面において、前記第1の結晶群を構成する結晶粒子が占める面積をa、前記第2の結晶群を構成する結晶粒子が占める面積をbとしたとき、b/(a+b)が0.5〜0.8であることを特徴とする。
また、上記積層セラミックコンデンサでは、前記第1希土類元素がイットリウムであるとともに、前記第2希土類元素がテルビウムであることが望ましい。
また、上記積層セラミックコンデンサでは、前記第1の結晶群を構成する結晶粒子の平均結晶粒径が前記第2の結晶群を構成する結晶粒子の平均結晶粒径よりも大きいことが望ましい。
また、上記積層セラミックコンデンサでは、前記誘電体磁器は、前記チタン酸バリウムを構成するチタン100モルに対して、前記マグネシウムをMgO換算で0.5〜1モル、前記第1希土類元素をRE換算で0.3〜1.5モル、前記第2希土類元素をRE換算で0.1〜0.3モル、前記マンガンをMnO換算で0.1〜0.3モル、および前記バナジウムをV換算で0.1〜0.4モル含有することが望ましい。
なお、希土類元素をREとしたのは、周期表における希土類元素の英文表記(Rare Earth)に基づくものである。
本発明によれば、積層セラミックコンデンサを構成する誘電体層中にバナジウムを含ませて、チタン酸バリウムを主成分とし、カルシウム濃度(以下、Ca濃度という)が0.2原子%以下の結晶粒子(以下、第1の結晶群の結晶粒子という)と、チタン酸バリウムを主成分とし、Ca濃度が0.4原子%以上の結晶粒子(以下、第2の結晶群の結晶粒子という)とを所定の割合で共存させるとともに、第1の結晶群を構成する結晶粒子の表層部のマグネシウムおよび第1希土類元素の各濃度に対する第1の結晶群を構成する結晶粒子の中央部に含まれるマグネシウムおよび第1希土類元素の各濃度の比のそれぞれが、第2の結晶群を構成する結晶粒子の表層部のマグネシウムおよび第1希土類元素の各濃度に対する第2の結晶群を構成する結晶粒子の中央部に含まれるマグネシウムおよび第1希土類元素の各濃度との比のそれぞれよりも大きくしたことにより、第1の結晶群の結晶粒子と第2の結晶群の結晶粒子とから構成される誘電体層の絶縁抵抗を、本焼成後においても高絶縁性にできるとともに、高温負荷試験における時間変化に伴う絶縁抵抗の低下の小さい積層セラミックコンデンサを得ることができる。
また、本発明の積層セラミックコンデンサにおいて、前記第1希土類元素がイットリウムであるとともに、前記第2希土類元素がテルビウムである場合には、高温負荷試験後における絶縁抵抗の低下をより小さくできる。
また、本発明の積層セラミックコンデンサにおいて、第1の結晶群の結晶粒子の平均結晶粒径が第2の結晶群の結晶粒子の平均結晶粒径よりも大きい場合には、高温負荷試験後における積層セラミックコンデンサの絶縁抵抗の低下をさらに小さくできる。
また、本発明の積層セラミックコンデンサにおいて、誘電体磁器に含まれるチタン酸バリウムを構成するチタン100モルに対して、マグネシウムをMgO換算で0.5〜1モル、第1希土類元素をRE換算で0.3〜1.5モル、第2希土類元素をRE換算で0.1〜0.3モル、マンガンをMnO換算で0.1〜0.3モル、およびバナジウムをV換算で0.1〜0.4モル含有させた場合には、高温負荷試験後における絶縁抵抗の低下をさらに小さくできる。
本発明の積層セラミックコンデンサについて、図1の概略断面図をもとに詳細に説明する。図1(a)は、本発明の積層セラミックコンデンサの例を示す概略断面図であり、図1(b)は誘電体層の拡大図であり、結晶粒子と粒界相を示す模式図である。
本発明の積層セラミックコンデンサは、コンデンサ本体1の両端部に外部電極3が形成されている。この外部電極3は、例えば、CuもしくはCuとNiの合金ペーストを焼き付けて形成されている。
コンデンサ本体1は、誘電体磁器からなる誘電体層5と内部電極層7とが交互に積層され構成されている。図1(a)では誘電体層5と内部電極層7との積層状態を単純化して示しているが、本発明の積層セラミックコンデンサは誘電体層5と内部電極層7とが数百層にも及ぶ積層体となっている。
誘電体層5は、第1の結晶群を構成する結晶粒子9aと、第2の結晶群を構成する結晶粒子9bと、粒界相11とから構成されており、誘電体層5の厚みは3μm以下、特に、2.5μm以下が望ましく、これにより積層セラミックコンデンサを小型高容量化することが可能となる。なお、誘電体層5の厚みが1μm以上であると、静電容量のばらつきを小さくでき、また容量温度特性を安定化させることができる。
内部電極層7は、高積層化しても製造コストを抑制できるという点で、ニッケル(Ni)や銅(Cu)などの卑金属が望ましく、特に、本発明における誘電体層5との同時焼成が図れるという点でニッケル(Ni)がより望ましい。
本発明の積層セラミックコンデンサにおける誘電体層5は、チタン酸バリウムを主成分とし、Ca濃度が0.2原子%以下の結晶粒子からなる第1の結晶群と、Ca濃度が0.4原子%以上の結晶粒子からなる第2の結晶群とから構成されている。
この中で、第2の結晶群のCa濃度が0.4原子%以上の結晶粒子9bについては、特に、0.5〜2.5原子%が好ましい。Ca濃度がこの範囲であるとチタン酸バリウムに対するCaの固溶を十分なものにでき、また、固溶せずに粒界等に残存するCa化合物を低減してさせることができるために、比誘電率のAC電界依存性が大きくなり高誘電率化を図ることが可能になる。なお、第1の結晶群の結晶粒子9aはCa濃度がゼロのものを含む。
結晶粒子9中のCa濃度については、積層セラミックコンデンサを構成する誘電体層の断面を研磨した研磨面に存在する約30個の結晶粒子9に対して、元素分析機器を付設した透過型電子顕微鏡を用いて元素分析を行う。このとき電子線のスポットサイズは5nmとし、分析する箇所は結晶粒子9の粒界付近から中心へ向けて引いた直線上のうち粒界からほぼ等間隔に4〜5点とし、これら分析した値の平均値をCa濃度とする。この場合、結晶粒子の各測定点から検出されるBa、Ti、Ca、V、Mg、希土類元素およびMnの全量を100%として、そのときのCaの濃度を求める。
選択する結晶粒子9は、その輪郭から画像処理にて各粒子の面積を求め、同じ面積をもつ円に置き換えたときの直径を算出し、求めた結晶粒子の直径が、後述する方法で求められる平均結晶粒径の±30%の範囲にある結晶粒子9とする。
なお、結晶粒子9の中心は、当該結晶粒子9の内接円の中心であり、また、結晶粒子の粒界付近とは、当該結晶粒子9の粒界から5nm内側までの領域のことである。そして、結晶粒子9の内接円は、透過電子顕微鏡にて映し出されている画像をコンピュータに取り込んで、その画面上で結晶粒子9に対して内接円を描き、結晶粒子の中心を決定する。
また、本発明において、誘電体層5を構成する誘電体磁器および結晶粒子9は、チタン酸バリウムを主成分とし、マグネシウム、マンガン、バナジウムに加えて、イットリウムまたはホルミウムからなる第1希土類元素と、テルビウムまたはジスプロシウムからなる第2希土類元素とを含むことを特徴とするものであり、これらの含有量はチタン酸バリウムを100モルとしたときに、マグネシウムがMgO換算で0.3〜1.5モル、第1希土類元素がRE換算で0.3〜1.5モル、第2希土類元素がRE換算で0.1〜0.4モル、マンガンがMnO換算で0.07〜0.4モル、バナジウムがV換算で0.05〜0.5モルであることが重要であり、特に、チタン酸バリウムを100モルとしたときに、マグネシウムがMgO換算で0.5〜1モル、第1希土類元素がRE換算で0.5〜1.5モル、第2希土類元素がRE換算で0.1〜0.3モル、マンガンがMnO換算で0.1〜0.3モル、バナジウムがV換算で0.1〜0.4モルであることが望ましい。これにより誘電体層5の比誘電率および絶縁抵抗を向上させることが可能になり、積層セラミックコンデンサの静電容量の向上とともに、高絶縁性となり高温負荷試験での信頼性を高めることができる。
なぜなら、誘電体磁器中に含まれるチタン酸バリウム100モルに対するバナジウムの含有量がV換算で0.05モルよりも少ないか、0.5モルよりも多い場合、また、当該誘電体磁器に含まれるチタン酸バリウム100モルに対するマグネシウムの含有量が0.3モルよりも少ないか、1.5モルより多い場合、また、当該誘電体磁器に含まれるチタン酸バリウム100モルに対する第1希土類元素および第2希土類元素を合計した希土類元素の含有量がRE換算で0.5モルよりも少ないか、または1.9モルよりも多い場合、また、当該誘電体磁器に含まれるチタン酸バリウム100モルに対するマンガンの含有量がMnO換算で0.07モルよりも少ない場合には、いずれも還元焼成後の絶縁抵抗が9×10Ωよりも低くなるからであり、また、当該誘電体磁器に含まれるチタン酸バリウム100モルに対するマンガンの含有量がMnO換算で0.4モルよりも多い場合には比誘電率が低下するからである。
図2(a)は、本発明の積層セラミックコンデンサを構成する誘電体層における第1の結晶群を構成する結晶粒子9aについてのマグネシウムおよびイットリウムの濃度分布を示すグラフであり、(b)は本発明の積層セラミックコンデンサを構成する誘電体層における第2の結晶群を構成する結晶粒子9bについてのマグネシウムおよびイットリウムの濃度分布を示すグラフである。この例は後述する実施例における試料No.5について評価したものである。
マグネシウムおよび希土類元素の濃度比の測定は、元素分析器(EDS)を付設した透過電子顕微鏡を用いて測定する。この場合、分析する試料は積層セラミックコンデンサを積層方向に研磨し、その研磨した誘電体層5の表面において、前述のCa濃度の測定により判定した第1の結晶群の結晶粒子9aおよび第2の結晶群の結晶粒子9bをそれぞれ抽出する。
抽出する各結晶粒子9a、9bはそれぞれ、その輪郭から画像処理にて各粒子の面積を求め、同じ面積をもつ円に置き換えたときの直径を算出し、後述する測定方法によって求まる各結晶粒子9a、9bの平均結晶粒径の±30%の範囲にある結晶粒子とする。この範囲にある第1の結晶群の結晶粒子9aおよび第2の結晶群の結晶粒子9bそれぞれ10個抽出する。
元素分析を行う際の電子線のスポットサイズは1〜3nmとする。また、分析する箇所は結晶粒子の表層部および中央部とする。結晶粒子の表層部は結晶粒子の粒界から3nm以内の領域とし、結晶粒子の中央部は当該結晶粒子の内接円の中心から当該内接円の半径の1/3の長さとする円で囲まれる範囲とする。この場合、結晶粒子の内接円は、透過電子顕微鏡にて映し出されている画像をコンピュータの画面上で内接円を描き、その画面上の画像から結晶粒子の中心部を決定する。
そして、結晶粒子9aの表層部におけるマグネシウムおよび希土類元素の濃度(CM1,CR1)を求めるとともに、結晶粒子9aの中央部におけるマグネシウムおよび希土類元素の濃度(CM2,CR2)を求める。また、結晶粒子9bの表層部におけるマグネシウムおよび希土類元素の濃度(CM3,CR3)を求めるとともに、結晶粒子9bの中央部におけるマグネシウムおよび希土類元素の濃度(CM4,CR4)を求める。こうして測定した各結晶粒子のマグネシウムおよび希土類元素の濃度から、各結晶粒子9a、9bの表層部と中央部におけるマグネシウムおよび希土類元素の濃度比(CM1/CM2,CR1/CR2,CM3/CM4,CR3/CR4)をそれぞれ求める。なお、具体的には、この作業を各結晶粒子10個に対して行い、その平均値を使う。
図2(a)(b)のグラフでは粒界(距離0nm)が結晶粒子9の表層部の一部であり、グラフ中の表層部(0〜3nmまで)から深さ方向に進んだ端の測定点が結晶粒子9の中央部に存在する測定点のひとつである。
図2(a)(b)から明らかなように、本発明において、第1の結晶群を構成する結晶粒子9aは第2の結晶群を構成する結晶粒子9bに比較して、結晶粒子の表層部から中央部にかけてマグネシウムおよびイットリウムの濃度変化が緩やかである。
一方、第2の結晶群の結晶粒子9bは結晶粒子の表層部から中央部におけるマグネシウムおよびイットリウムの濃度変化が大きい。
このことから第1の結晶群の結晶粒子9aは第2の結晶群の結晶粒子9bに比較して、マグネシウムおよびイットリウムが結晶粒子9の内部にまで拡散し固溶している。このため第1の結晶群の結晶粒子9aは、チタン酸バリウムを主成分とし、少なくともマグネシウムおよび希土類元素が固溶して形成されるコアシェル構造が変化して立方晶性の高い状態となっており、一方、第2の結晶群の結晶粒子9bは上述のように結晶粒子9の表層部から中央部におけるマグネシウムおよびイットリウムの濃度変化が大きく、結晶粒子9の内部におけるマグネシウムおよびイットリウムの濃度が低いことからコアシェル構造の状態が保たれている。
なお、ここで、コアシェル構造とは、結晶粒子の中央部であるコア部とその外殻部であるシェル部により形成されているものをいい、チタン酸バリウムを主成分とし、少なくともマグネシウムおよび希土類元素が固溶した結晶粒子においては、コア部の結晶構造が正方晶系であり、シェル部の表面からコア部に向けたマグネシウムや希土類元素の濃度勾配がコア部における同方向のマグネシウムや希土類元素の濃度勾配よりも大きい状態となっており、結晶構造が立方晶系であるものをいう。
即ち、本発明では、誘電体層5中にバナジウムを含有させて、第1の結晶群を構成する結晶粒子の表層部のマグネシウムおよび第1希土類元素のそれぞれの濃度に対する第1の結晶群を構成する結晶粒子の中央部に含まれるマグネシウムおよび第1希土類元素のそれぞれの濃度の比が、第2の結晶群を構成する結晶粒子の表層部のマグネシウムおよび第1希土類元素のそれぞれの濃度に対する第2の結晶群を構成する結晶粒子の中央部に含まれるマグネシウムおよび第1希土類元素のそれぞれの濃度との比よりも大きいことが重要である。こうして高い絶縁性を有する第1の結晶群の結晶粒子9aと第2の結晶群の結晶粒子9bとが共存することにより、誘電体層5の絶縁抵抗を、本焼成後においても絶縁抵抗の高いものにでき、かつ高温負荷試験における時間変化に伴う絶縁抵抗の低下を小さくできる。
このことは、第1希土類元素であるホルミニウムおよびイットリウムのイオン半径が0.901Å以下であるため、チタン酸バリウムを主成分とする結晶粒子に固溶し難く、このため結晶粒子内への濃度勾配が大きくなるが、本発明では、バナジウムを含有させることにより、第1の結晶群の結晶粒子9aと第2の結晶群の結晶粒子9bとの間で第1の結晶群の結晶粒子9aに多くのマグネシウムおよび第1希土類元素を固溶させることができる。こうして第1の結晶群の結晶粒子9aを立方晶性の高い結晶粒子にすることが可能になり誘電体磁器の絶縁性を高めることができる。
また、上述のように、本発明の積層セラミックコンデンサでは、誘電体層磁器に含まれる希土類元素が第1希土類元素であるイットリウム、ホルミウムのうちの1種と、第2希土類元素であるテルビウム、ジスプロシウムのうちの1種とを含有することを特徴とする。
本発明では、ホルミニウムおよびイットリウムのうちいずれかの第1希土類元素に加えて、誘電体層磁器中にテルビウムおよびジスプロシウムのうち1種の希土類元素を含有させることで誘電体磁器の絶縁性を向上させることが可能になる。その理由はテルビウムおよびジスプロシウムはイオン半径が0.912Å以上であることからチタン酸バリウムを主成分とする結晶粒子に固溶しやすいためである。そのためテルビウムおよびジスプロシウムのうち1種の希土類元素は少量の添加で、結晶粒子において比較的低い濃度でほぼ平均的に固溶させることが可能になる。このため希土類元素を1種しか用いないものに比較して比誘電率を下げることなく粒内の絶縁性をさらに高められるという効果があり、特に、高温負荷試験後の絶縁抵抗の低下を抑制することが可能になる。この場合、希土類元素としてはイットリウムとテルビウムとの組合せが望ましく、これにより高温負荷試験100時間後の絶縁抵抗の低下をさらに小さくできる。このため、第1希土類元素が0.5〜1.5モルであり、第2希土類元素が0.1〜0.3モルであることが望ましい。
また、誘電体層5を構成する結晶粒子が、第1の結晶群の結晶粒子9aと第2の群の結晶粒子9bとが共存した構造であれば、上述のように、還元焼成後において高い絶縁性が得られることになるが、得られた積層セラミックコンデンサを再び還元処理しても、還元されにくいものとなり高い絶縁抵抗を維持できる。
これに対して、第1の結晶群を構成する結晶粒子の表層部のマグネシウムおよび第1希土類元素のそれぞれの濃度に対する第1の結晶群を構成する結晶粒子の中央部に含まれるマグネシウムおよび第1希土類元素のそれぞれの濃度の比が、第2の結晶群を構成する結晶粒子の表層部のマグネシウムおよび第1希土類元素のそれぞれの濃度に対する第2の結晶群を構成する結晶粒子の中央部に含まれるマグネシウムおよび第1希土類元素のそれぞれの濃度との比と同等かもしくは濃度比が小さい場合には、第1の結晶群の結晶粒子9aはマグネシウムおよび希土類元素の固溶が少ないことからコアシェル構造が維持されるため正方晶性が高いままである。そのため積層セラミックコンデンサを構成する誘電体層5は本焼成後の絶縁抵抗が低いものとなる。
また、誘電体層5を構成する第1の結晶群の結晶粒子9aおよび第2の結晶群の結晶粒子9bの平均結晶粒径は0.45μm以下が望ましい。これにより誘電体層5を薄層化しても高い絶縁性を確保することができ、かつ高容量化を図ることが可能となる。なお、結晶粒子9の粒径は0.15μm以上が望ましい。これにより誘電体層5の比誘電率が高まり、かつ比誘電率の温度依存性を小さくできるという利点がある。
加えて本発明では、第1の群の結晶粒子9aの平均結晶粒径が第2の群の結晶粒子9bの平均結晶粒径よりも大きいことが望ましく、本発明においては、第1の群の結晶粒子9aの平均結晶粒径が第2の群の結晶粒子9bの平均結晶粒径よりも0.02μm以上大きいことがより望ましい。誘電体磁器中において、立方晶性が高く、絶縁抵抗の高い第1の結晶群の結晶粒子9aを第2の結晶群の結晶粒子9bよりも大きくして共存させると誘電体磁器の絶縁抵抗をさらに高めることが可能になる。
なお、誘電体磁器を構成する第1の結晶群を構成する結晶粒子9aおよび第2の結晶群を構成する結晶粒子9bのそれぞれの平均結晶粒径は、上記Ca濃度を求めたときの第1の結晶群を構成する結晶粒子9aおよび第2の結晶群を構成する結晶粒子9bの面積のデータから算出する。この場合、誘電体層の断面を断面研磨した研磨面について、透過電子顕微鏡にて映し出されている画像をコンピュータに取り込んで、その画面上に存在する結晶粒子の輪郭を画像処理し、各粒子の面積を求め、同じ面積をもつ円に置き換えたときの直径を算出し、算出した結晶粒子約50個の平均値として求める。
また、第1の結晶群を構成する結晶粒子および第2の結晶群を構成する結晶粒子からなる結晶粒子のトータルの平均結晶粒径は、誘電体層の断面を断面研磨した研磨面について、透過電子顕微鏡にて映し出されている画像をコンピュータに取り込んで、その画面上で対角線を引き、その対角線上に存在する結晶粒子の輪郭を画像処理し、各粒子の面積を求め、同じ面積をもつ円に置き換えたときの直径を算出し、算出した結晶粒子約50個の平均値として求める。
また、本発明では、誘電体層5の表面を研磨した研磨面に見られる第1の結晶群の結晶粒子9aが占める面積をa、第2の結晶群の結晶粒子9bが占める面積をbとしたときに、b/(a+b)が0.5〜0.8であることを特徴とする。第2の結晶群の結晶粒子9bの面積割合がb/(a+b)が0.5〜0.8であると、還元雰囲気中にて本焼成した直後において、積層セラミックコンデンサの絶縁抵抗を9×10Ω以上に高めることができ、また、再酸化処理した後に、再度、還元処理を行っても積層セラミックコンデンサの絶縁抵抗が9×10Ω以上を有するものとなる。
これに対して、b/(a+b)が0.5より小さいかまたは0.8より大きい場合には、還元雰囲気中にて本焼成した直後、および再酸化処理後に、再度、還元処理を行った場合の絶縁抵抗がいずれも9×10Ωよりも下回るおそれがある。
この場合、第1の結晶群の結晶粒子9aおよび第2の結晶群の結晶粒子9bのそれぞれの面積割合は、上記Ca濃度を求めたときの面積のデータから算出する。Ca濃度が0.2原子%以下の結晶粒子を第1の結晶群の結晶粒子9aとし、Ca濃度が0.4原子%以上の結晶粒子を第2の結晶群の結晶粒子9bとする。
以上、本発明の積層セラミックコンデンサを構成する誘電体層に含まれるバナジウム、マグネシウム、希土類元素およびマンガン等の成分や結晶粒子9の結晶構造について説明したが、本発明では、所望の誘電特性を維持できる範囲であれば、バナジウム、マグネシウム、希土類元素およびマンガン等の成分の他に、焼結性を高めるための助剤としてガラス成分を含有させても良い。
次に、本発明に係る積層セラミックコンデンサの製法について詳細に説明する。図3は、本発明の積層セラミックコンデンサの製法を示す工程図であり、(a)は基材上にセラミックグリーンシートを形成する工程、(b)セラミックグリーンシート上に内部電極パターンおよびセラミックパターンを形成する工程、(c−1:サイドマージン方向)(c−2:エンドマージン方向)内部電極パターンおよびセラミックパターンが形成されたセラミックグリーンシートを積層する工程である。
まず、以下に示す原料粉末をポリビニルブチラール樹脂などの有機樹脂や、トルエンおよびアルコールなどの溶媒とともにボールミルなどを用いて混合してセラミックスラリを調製し、次いで、上記セラミックスラリをドクターブレード法やダイコータ法などのシート成形法を用いて基材22上にセラミックグリーンシート21を形成する。セラミックグリーンシート21の厚みは、誘電体層の高容量化のための薄層化、高絶縁性を維持するという点で1〜4μmが好ましい。
ここではAサイトの一部がCaで置換されたチタン酸バリウム粉末(以下、BCT粉末という。)とCaを含有していないチタン酸バリウム粉末(以下、BT粉末という。)を、BCT粉末30〜70モル%、BT粉末70〜30モル%の範囲で混合して用いる。用いる。これらの誘電体粉末はそれぞれ(Ba1−xCa)TiOおよびBaTiOで表される原料粉末である。ここで、上記BCT粉末におけるAサイト中のCa置換量は、X=0.01〜0.2、特にX=0.03〜0.1であることが好ましい。
また、BCT粉末は、その構成成分であるAサイト(バリウム、カルシウム)とBサイト(チタン)との原子比A/Bが1.003以上であることが望ましく、BT粉末はA/Bが1.002以下であることが望ましい。BT粉末はA/Bが1.002以下であると、Mgや希土類元素などの添加剤の固溶を高められるという利点がある。
これらBT粉末およびBCT粉末は、Ba成分、Ca成分およびTi成分を含む化合物を所定の組成になるように混合して合成される。これらの誘電体粉末は、固相法、液相法(蓚酸塩を介して生成する方法を含む)、水熱合成法などから選ばれる合成法により得られたものである。このうち得られる誘電体粉末の粒度分布が狭く、結晶性が高いという理由から水熱合成法により得られた誘電体粉末が望ましい。
誘電体粉末であるBT粉末およびBCT粉末の平均粒径は、誘電体層5の薄層化を容易にし、かつ誘電体粉末の比誘電率を高めるという点で0.05〜0.3μmであることが望ましい。
上記誘電体粉末に添加する添加剤として、マグネシウム、第1希土類元素、第2希土類元素、マンガンおよびバナジウムのそれぞれの酸化物が選ばれる。これらの添加剤は、それぞれBCT粉末とBT粉末の混合物である誘電体粉末100モル部に対して、マグネシウムはMgO換算で0.3〜1.5モル部、第1希土類元素はRE換算で0.5〜1.5モル、第2希土類元素はRE換算で0.1〜0.3モル、マンガンはBCT粉末とBT粉末の混合物である誘電体粉末100モルに対してMnO換算で0.1〜0.3モルであり、バナジウムはV換算で0.1〜0.4モルの割合で添加される。
ここで、希土類元素の酸化物としては、BT粉末またはBCT粉末あるいはこれらの混合粉末の表面に、イオン半径が0.901Å以下のホルミウムまたはイットリウムのうちいずれかの第1希土類元素の酸化物を溶液法により加熱して被覆した後に、上記ジスプロシウムまたはテルビウムのうちいずれかの第2希土類粉末を混合して用いる。BT粉末の表面にホルミウムまたはイットリウムのうちいずれかの第1希土類元素の酸化物を被覆することにより、この後に添加する固溶しやすい第2希土類粉末のチタン酸バリウム粉末への固溶を制限することが可能となる。
なお、本発明では、所望の誘電特性を維持できる範囲であれば、バナジウム、マグネシウム、第1希土類元素、第2希土類元素およびマンガン等の成分の他に、焼結性を高めるための助剤としてガラス成分を含有させても良いことから、上記誘電体粉末に対して焼結助剤として、LiO、SiO、BaOおよびCaOにより構成されるガラス粉末を添加してもよい。焼結助剤の添加量はBCT粉末とBT粉末の混合物である誘電体粉末100質量部に対して、0.5〜2質量部であることが磁器の焼結性を高めるという点で好ましい。その組成は、LiO=1〜15モル%、SiO=40〜60モル%、BaO=15〜35モル%、およびCaO=5〜25モル%が望ましい。
次に、得られたセラミックグリーンシート21の主面上に矩形状の内部電極パターン23を印刷して形成する。内部電極パターン23となる導体ペーストは、Ni、Cuもしくはこれらの合金粉末を主成分金属とし、これに共材としてのセラミック粉末を混合し、有機バインダ、溶剤および分散剤を添加して調製する。金属粉末としては、上記誘電体粉末との同時焼成を可能にし、低コストという点でNiが好ましい。セラミック粉末としてはBT粉末またはBCT粉末、あるいはこれらの混合粉末を好適に用いることができる。
また、内部電極パターン23の厚みは積層セラミックコンデンサの小型化および内部電極パターン23による段差を低減するという理由から1μm以下が好ましい。
なお、本発明によれば、セラミックグリーンシート21上の内部電極パターン23による段差解消のために、内部電極パターン23の周囲にセラミックパターン25を内部電極パターン23と実質的に同一厚みで形成することが好ましい。セラミックパターン25を構成するセラミック成分は、同時焼成での焼成収縮を同じにするという点で誘電体粉末を用いることが好ましい。
次に、内部電極パターン23が形成されたセラミックグリーンシート21を所望枚数重ねて、その上下に内部電極パターン23を形成していないセラミックグリーンシート21を複数枚、上下層が同じ枚数になるように重ねて、仮積層体を形成する。仮積層体中における内部電極パターン23は、長寸方向に半パターンずつずらしてある。このような積層工法により、切断後の積層体の端面に内部電極パターン23が交互に露出されるように形成できる。
本発明においては、上記したように、セラミックグリーンシート21の主面に内部電極パターン23を予め形成しておいて積層する工法のほかに、セラミックグリーンシート21を一旦下層側の機材に密着させたあとに、内部電極パターン23を印刷し、乾燥させた後に、その印刷乾燥された内部電極パターン23上に、内部電極パターン23を印刷していないセラミックグリーンシート21を重ねて、仮密着させ、このようなセラミックグリーンシート21の密着と内部電極パターン23の印刷を逐次行う工法によっても形成できる。
次に、仮積層体を上記仮積層時の温度圧力よりも高温、高圧の条件にてプレスを行い、セラミックグリーンシート21と内部電極パターン23とが強固に密着された積層体29を形成できる。
次に、積層体29を、切断線hに沿って、即ち、積層体中に形成されたセラミックパターン29の略中央を、内部電極パターン25の長寸方向に対して垂直方向(図3の(c−1)、および図3の(c−2))のように内部電極パターン23の長寸方向に平行に切断して、内部電極パターン23の端部が露出するようにコンデンサ本体成形体が形成される。一方、内部電極パターン23の最も幅の広い部分においては、サイドマージン部側にはこの内部電極パターンは露出されていない状態で形成される。
次に、このコンデンサ本体成形体を、所定の雰囲気下、温度条件で焼成してコンデンサ本体が形成され、場合によっては、このコンデンサ本体の稜線部分の面取りを行うとともに、コンデンサ本体の対向する端面から露出する内部電極層を露出させるためにバレル研磨を施しても良い。本発明の製法において、脱脂は500℃までの温度範囲で、昇温速度が5〜20℃/h、焼成温度は最高温度が1100〜1250℃の範囲、脱脂から最高温度までの昇温速度が200〜500℃/h、最高温度での保持時間が0.5〜4時間、最高温度から1000℃までの降温速度が200〜500℃/h、雰囲気が水素―窒素、焼成後の熱処理(再酸化処理)最高温度が900〜1100℃、雰囲気が窒素であることが好ましい。
次に、このコンデンサ本体1の対向する端部に、外部電極ペーストを塗布して焼付けを行い外部電極3が形成される。また、この外部電極3の表面には実装性を高めるためにメッキ膜が形成される。
まず、原料粉末として、BT粉末、BCT粉末(Ba0.95Ca0.05TiO)、MgO、Y、Dy、Ho、Tb、MnCOおよびVを準備し、これらの各種粉末を表1に示す割合で混合した。これらの原料粉末は純度が99.9%のものを用いた。なお、BT粉末およびBCT粉末の平均粒径は試料1〜28および30〜33についてはいずれも100nmとした。試料No.29については、BCT粉末は平均粒径が0.24μm、BT粉末は平均粒径が0.2μmのものを用いた。表1に示すMgO、Y、Dy、Ho、Er、MnCOおよびVの添加量はBT粉末およびBCT粉末の合計量100モルに対する量である。なお、BT粉末のBa/Ti比は1.001、BCT粉末のBa/Ti比は1.003とした。
BT粉末およびBCT粉末への希土類元素の被覆は第1希土類元素を含む水溶液を液相法により混合した後加熱することにより行った。第2希土類元素は平均粒径0.05μmの酸化物粉末を用いた。第1希土類元素の酸化物および第2希土類元素の酸化物の添加量を表1に示した。
焼結助剤はSiO=55、BaO=20、CaO=15、LiO=10(モル%)組成のガラス粉末を用いた。ガラス粉末の添加量はBT粉末およびBCT粉末100質量部に対して1質量部とした。
次に、これらの原料粉末を直径5mmのジルコニアボールを用いて、溶媒としてトルエンとアルコールとの混合溶媒を添加し湿式混合した。
次に、湿式混合した粉末にポリビニルブチラール樹脂およびトルエンとアルコールの混合溶媒を添加し、同じく直径5mmのジルコニアボールを用いて湿式混合しセラミックスラリを調製し、ドクターブレード法により厚み3μmのセラミックグリーンシートを作製した。
次に、このセラミックグリーンシートの上面にNiを主成分とする矩形状の内部電極パターンを複数形成した。内部電極パターンに用いた導体ペーストは、Ni粉末は平均粒径0.3μmのものを、共材としてグリーンシートに用いたBT粉末をNi粉末100質量部に対して30質量部添加した。
次に、内部電極パターンを印刷したセラミックグリーンシートを360枚積層し、その上下面に内部電極パターンを印刷していないセラミックグリーンシートをそれぞれ20枚積層し、プレス機を用いて温度60℃、圧力10Pa、時間10分の条件で一括積層し、所定の寸法に切断した。
次に、積層成形体を10℃/hの昇温速度で大気中で300℃/hにて脱バインダ処理を行い、500℃からの昇温速度が300℃/hの昇温速度で、水素−窒素中、1170℃で2時間焼成(以下、還元焼成という。)してコンデンサ本体を作製した。この場合、試料No.28については1140℃とした。
また、試料は、続いて300℃/hの降温速度で1000℃まで冷却し、窒素雰囲気中1000℃で4時間再酸化処理をし、300℃/hの降温速度で冷却し、コンデンサ本体を作製した。このコンデンサ本体の大きさは0.95×0.48×0.48mm、誘電体層の厚みは2μmであった。内部電極層の有効面積は0.3mmであった。
次に、焼成したコンデンサ本体をバレル研磨した後、このコンデンサ本体の両端部にCu粉末とガラスを含んだ外部電極ペーストを塗布し、850℃で焼き付けを行い外部電極を形成した。その後、電解バレル機を用いて、この外部電極の表面に、順にNiメッキ及びSnメッキを行い、積層セラミックコンデンサを作製した。
次に、再酸化処理して得られたコンデンサ本体により形成した積層セラミックコンデンサについて、再び水素−窒素中、1150℃で2時間の熱処理(以下、再還元処理という。)を行った。なお、マンガンを添加しなかった試料は還元したため評価できるものではなかった。
次に、これらの積層セラミックコンデンサについて以下の評価を行った。静電容量は周波数1.0kHz、測定電圧1Vrmsの測定条件で行った。絶縁抵抗は焼成後のコンデンサ本体に外部電極を形成したもの、再酸化処理後に外部電極を形成したもの、および再還元処理した試料について評価した。
高温負荷試験は温度140℃、電圧30V、100時間放置後の絶縁抵抗を測定して評価した。これらはすべて試料数は30個とした。
第1の結晶群を構成する結晶粒子および第2の結晶群を構成する結晶粒子からなる結晶粒子のトータルの平均結晶粒径は、誘電体層の断面を断面研磨した研磨面について、透過電子顕微鏡にて映し出されている画像をコンピュータに取り込んで、その画面上で対角線を引き、その対角線上に存在する結晶粒子の輪郭を画像処理し、各粒子の面積を求め、同じ面積をもつ円に置き換えたときの直径を算出し、算出した結晶粒子約50個の平均値を求めた。
また、結晶粒子中のCa濃度については、積層セラミックコンデンサの積層方向の断面を研磨した誘電体層の表面に存在する約30個の結晶粒子に対して、元素分析機器を付設した透過型電子顕微鏡を用いて元素分析を行った。このとき電子線のスポットサイズは5nmとし、分析する箇所は結晶粒子の粒界付近から中心に向けた5点の箇所とした。選択する結晶粒子は、その輪郭から画像処理にて各粒子の面積を求め、同じ面積をもつ円に置き換えたときの直径を算出し、このようにして直径を求めた結晶粒子の直径が平均結晶粒径の±30%の範囲にある結晶粒子とした。Ca濃度が0.2原子%以下の結晶粒子を第1の結晶群とし、Ca濃度が0.4原子%以上の結晶粒子を第2の結晶群とした。
また、第1の結晶群を構成する結晶粒子および第2の結晶群を構成する結晶粒子のそれぞれの平均結晶粒径は、上記Ca濃度を求めたときの第1の結晶群を構成する結晶粒子および第2の結晶群を構成する結晶粒子の面積のデータから算出した。この場合、誘電体層の断面を断面研磨した研磨面について、透過電子顕微鏡にて映し出されている画像をコンピュータに取り込んで、その画面上に存在する結晶粒子の輪郭を画像処理し、各粒子の面積を求め、同じ面積をもつ円に置き換えたときの直径を算出し、算出した結晶粒子約50個の平均値を求めた。
この分析に続いて、誘電体層を構成する第1の結晶群を構成する結晶粒子および第2の結晶群を構成する結晶粒子の面積割合(b/(a+b) ここで、第1の結晶群を構成する結晶粒子1aの面積をa、第2の結晶群を構成する結晶粒子1bの面積をb)は、上記約50個について各結晶粒子の平均結晶粒径を求めた面積のデータから算出した。この場合、Ca濃度が0.4原子%よりも高いもの(小数点2位四捨五入)を第2の結晶群の結晶粒子とした。表1〜4に示すように、BT粉末とBCT粉末を混合した試料では、焼成後に、BT粉末およびBCT粉末の混合割合に対して、焼成中にCaの拡散により、Ca濃度が0.4原子%以上の結晶粒子の割合が増えていたが、Ca濃度が0.2原子%以下の結晶粒子とCa濃度が0.4原子%以上の結晶粒子が混在したものであった。
マグネシウムおよび希土類元素の濃度比の測定は、元素分析器(EDS)を付設した透過電子顕微鏡を用いて測定した。この場合、分析する試料は積層セラミックコンデンサを積層方向に研磨し、その研磨した誘電体層の表面において、前述のCa濃度の測定から判定した第1の結晶群の結晶粒子および第2の結晶群の結晶粒子をそれぞれ抽出した。その大きさは、そのそれぞれの結晶粒子の輪郭から画像処理にて各粒子の面積を求め、同じ面積をもつ円に置き換えたときの直径を算出し、このようにして直径を求めた各結晶粒子の直径が平均結晶粒径の±30%の範囲にある結晶粒子とし、それぞれ10個抽出した。
この分析において、元素分析を行う際の電子線のスポットサイズは1〜3nmとした。また、分析する箇所は結晶粒子の表層部および中央部とした。結晶粒子の表層部は結晶粒子の粒界から3nm以内の領域とし、当該結晶粒子の内接円の中心から当該内接円の半径の1/3の長さとする円で囲まれる範囲とした。この場合、結晶粒子の内接円は、透過電子顕微鏡にて映し出されている画像をコンピュータの画面上で内接円を描き、その画面上の画像から結晶粒子の中心部を決定した。
各結晶粒子のマグネシウムおよび希土類元素の濃度は、透過電子顕微鏡写真に映し出された結晶粒子の内接円内にある中央部と、結晶粒子の表層部とで測定した。この場合、マグネシウムおよび希土類元素の濃度比は前述した方法により求めた。
こうして測定した各結晶粒子のマグネシウムおよび希土類元素の濃度から、各結晶粒子の表層部および中央部におけるマグネシウムおよび希土類元素の濃度比をそれぞれ求め、このようにして求めた各結晶粒子10個の平均値を求めた。
また、得られた焼結体である試料の組成分析はICP分析もしくは原子吸光分析により行った。この場合、得られた誘電体磁器を硼酸と炭酸ナトリウムと混合し溶融させたものを塩酸に溶解させて、まず、原子吸光分析により誘電体磁器に含まれる元素の定性分析を行い、次いで、特定した各元素について標準液を希釈したものを標準試料として、ICP発光分光分析にかけて定量化した。また、各元素の価数を周期表に示される価数として酸素量を求めた。調合組成を表1に、焼結体中の各元素の組成を酸化物換算で表2に、および特性の結果を表3,4にそれぞれ示した。なお、表2に示すMgO、Y、Dy、Ho、Tb、MnOおよびVの含有量は誘電体磁器に含まれるチタン酸バリウムの構成するチタン100モルに対する含有量である。
Figure 2009032934
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Figure 2009032934
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表1〜4の結果から明らかなように、誘電体層が第1の結晶群の結晶粒子の面積をa、第2の結晶群の結晶粒子の面積をbとしたときに、b/(a+b)を0.5〜0.8の割合であるとともに、第1の結晶群を構成する結晶粒子の表層部のマグネシウムおよび第1希土類元素のそれぞれの濃度に対する第1の結晶群を構成する結晶粒子の中央部に含まれるマグネシウムおよび第1希土類元素のそれぞれの濃度の比が、第2の結晶群を構成する結晶粒子の表層部のマグネシウムおよび第1希土類元素のそれぞれの濃度に対する第2の結晶群を構成する結晶粒子の中央部に含まれるマグネシウムおよび第1希土類元素のそれぞれの濃度の比よりも大きく、希土類元素を2種含有する試料2〜8、11〜22、25〜29、31、32および34〜40では、還元焼成後においても絶縁抵抗が9×10Ω以上となり、また、高温負荷試験100時間後の絶縁抵抗も7×10Ω以上となり高絶縁性を示した。
また、誘電体磁器の組成が希土類元素の成分以外は同じである場合には試料No.4、26および27において、2種の希土類元素をイットリウムおよびテルビウムとした試料No.4が高温負荷試験後の絶縁抵抗が高く、絶縁抵抗の低下が小さかった。
また、第1の結晶群を構成する結晶粒子の平均結晶粒径が前記第2の結晶群を構成する結晶粒子の平均結晶粒径よりも大きい試料2〜8、11〜22、25〜28、31、32、34〜40ではいずれも高温負荷試験100時間後の絶縁抵抗が8×10Ω以上であった。
さらに、第1の結晶群を構成する結晶粒子の平均結晶粒径が前記第2の結晶群を構成する結晶粒子の平均結晶粒径よりも大きい試料において、誘電体層が、チタン酸バリウムを100モルとしたときに、マグネシウムをMgO換算で0.5〜1モル、第1希土類元素をRE換算で0.5〜1.5モル、第2希土類元素をRE換算で0.1〜0.3モル、マンガンをMnO換算で0.1〜0.3モル、バナジウムをV換算で0.1〜0.4モル含有させた試料No.3〜7、11〜22、25〜27、31、32および34〜40では、高温負荷試験100時間後の絶縁抵抗が1×10Ω以上であった。
また、本発明の試料では、得られた積層セラミックコンデンサを再度還元雰囲気での熱処理を行ってもいずれの試料も絶縁抵抗が9×10Ω以上であった。
これに対して、誘電体層が第1の結晶群の結晶粒子および第2の結晶群の結晶粒子とから構成されていない試料(試料No.9、10)およびVを添加していない試料No.1、ならびにTbを1種しか含有していない試料No.23では、還元焼成後の絶縁抵抗が測定不能であった。また、b/(a+b)比が0.5より低い場合、またはb/(a+b)比が0.8より高い場合には、還元焼成後および再還元処理後における絶縁抵抗がいずれも9×10Ωよりも低かった。
(a)は、本発明の積層セラミックコンデンサの例を示す概略断面図であり、(b)は誘電体層の拡大図であり、結晶粒子と粒界相を示す模式図である。 (a)は、本発明の積層セラミックコンデンサを構成する誘電体層における第1の結晶群の結晶粒子についてのMgおよびYの濃度分布を示すグラフ、(b)は本発明の積層セラミックコンデンサを構成する誘電体層における第2の結晶群の結晶粒子についてのMgおよびYの濃度分布を示すグラフである。 (a)から(c−2)は本発明の積層セラミックコンデンサの製法を示す工程図である。
符号の説明
1 コンデンサ本体
3 外部電極
5 誘電体層
7 内部電極層
9 結晶粒子
9a 第1の結晶群を構成する結晶粒子
9b 第2の結晶群を構成する結晶粒子
21 セラミックグリーンシート
23 内部電極パターン
25 セラミックパターン
29 積層体

Claims (4)

  1. チタン酸バリウムを主成分とし、カルシウムと、マグネシウムと、バナジウムと、マンガンと、イットリウムまたはホルミウムからなる第1希土類元素と、テルビウムまたはジスプロシウムからなる第2希土類元素とを含む誘電体磁器よりなる誘電体層と、内部電極層とを交互に積層して形成された積層セラミックコンデンサであって、前記誘電体磁器を構成する結晶は、前記チタン酸バリウムを主成分とし、前記カルシウムの濃度が0.2原子%以下の結晶粒子からなる第1の結晶群と、前記チタン酸バリウムを主成分とし、前記カルシウムの濃度が0.4原子%以上の結晶粒子からなる第2の結晶群とからなり、前記第1の結晶群および前記第2の結晶群の各結晶粒子は、さらに前記マグネシウム、前記バナジウム、前記マンガン、前記第1希土類元素および前記第2希土類元素を含有するとともに、前記第1の結晶群を構成する結晶粒子の表層部の前記マグネシウムおよび前記第1希土類元素の各濃度に対する前記第1の結晶群を構成する結晶粒子の中央部に含まれる前記マグネシウムおよび前記第1希土類元素の各濃度の比のそれぞれが、前記第2の結晶群を構成する結晶粒子の表層部の前記マグネシウムおよび前記第1希土類元素の各濃度に対する前記第2の結晶群を構成する結晶粒子の中央部に含まれる前記マグネシウムおよび前記第1希土類元素の各濃度の比のそれぞれよりも大きく、かつ、前記誘電体磁器の表面を研磨したときの研磨面において、前記第1の結晶群を構成する結晶粒子が占める面積をa、前記第2の結晶群を構成する結晶粒子が占める面積をbとしたとき、b/(a+b)が0.5〜0.8であることを特徴とする積層セラミックコンデンサ。
  2. 前記第1希土類元素がイットリウムであるとともに、前記第2希土類元素がテルビウムであることを特徴とする請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
  3. 前記第1の結晶群を構成する結晶粒子の平均結晶粒径が前記第2の結晶群を構成する結晶粒子の平均結晶粒径よりも大きいことを特徴とする請求項1または2に記載の積層セラミックコンデンサ。
  4. 前記誘電体磁器は、前記チタン酸バリウムを構成するチタン100モルに対して、前記マグネシウムをMgO換算で0.5〜1モル、前記第1希土類元素をRE換算で0.3〜1.5モル、前記第2希土類元素をRE換算で0.1〜0.3モル、前記マンガンをMnO換算で0.1〜0.3モル、および前記バナジウムをV換算で0.1〜0.4モル含有することを特徴とする請求項3に記載の積層セラミックコンデンサ。
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