JP2008309078A - スクロール圧縮機 - Google Patents

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義幸 二上
Atsushi Sakuta
作田  淳
Noboru Iida
飯田  登
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Abstract

【課題】近年の冷凍空調機器の高効率化と、二酸化炭素などの高圧冷媒の適用に伴い、スクロール圧縮機における固定スクロールと旋回スクロールで形成される圧縮室での漏れ損失が課題となっていた。
【解決手段】旋回スクロール13の渦巻きラップ13b先端部にチップシール80と格納するチップシール格納溝81を設け、チップシール格納溝81の底面が、摺動仕切り環78の内側領域に連通する複数の連通路82と83を旋回スクロール13の内部に設置し、摺動仕切り環78の内側領域からに複数箇所からの高圧によりチップシール80全域が確実に固定スクロール12に押し付けられる様になり、高差圧運転時において、圧縮室15での漏れを低減でき、高効率なスクロール圧縮機を実現することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、冷暖房空調装置や冷蔵庫等の冷却装置、あるいはヒートポンプ式の給湯装置等に用いられるスクロール圧縮機に関するものである。
従来、スクロール圧縮機において、旋回スクロールのラップ先端部に設けたチップシールを格納するチップシール格納溝の底面と、高圧の摺動仕切り環を連絡する連絡溝を旋回スクロールの内部に設けた構成をとっていた(例えば、特許文献1参照)。
図6は、特許文献1に記載された従来のスクロール圧縮機の圧縮機構部断面図である。
図6に示すように、旋回スクロール13のラップ先端13bにチップシール格納溝81を設けて、その中にチップシール80を装着し、旋回スクロール13と固定スクロール12の摺動部をシールすると共に、チップシール格納溝81と旋回スクロール13の鏡板13aの背面の高圧部30とを連通する連通路82を設けて、摺動仕切り環78の内側領域の高圧部30にあるオイルを旋回スクロールのラップ先端13bに導くことにより、良好な潤滑状況を達成し、漏れ損失を低減するものである。
特開2000−213477号公報
二酸化炭素冷媒を使用する場合、圧縮機の吐出圧力と吸入圧力の圧力差は、フロンを冷媒とする従来の冷凍サイクルの圧力差の約7〜10倍以上高い。このため、圧縮室内での漏れにより性能の低下を引き起こしていた。
そこで、上記従来の構成のように、高圧の摺動仕切り環の内側領域からチップシール格納溝の底面に給油し、チップシール格納溝から溢れ出るオイルによって、その直角方向を横断して外側に形成されるより低圧の圧縮室への漏れ通路を遮断し、さらには圧縮室を形成する壁面へも供給される。しかし、運転中のチップシールとチップシール格納溝とのクリアランスによっては、チップシール全域が固定スクロールに押し付けられる状態にはならず、圧縮室内での漏れにより性能低下する課題を有していた。
また、高圧の摺動仕切り環の内側領域とチップシール格納溝の底面の差圧が大きいため、多量のオイルが圧縮室へ供給され、吸入加熱およびオイル圧縮により性能低下させる課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、チップシール格納溝の底面が、摺動仕切り環の内側領域に連通する連通路を複数個設置し、かつチップシール格納溝に適量のオイルを供給して圧縮室内での漏れを低減し、高効率で信頼性の高いスクロール圧縮機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のスクロール圧縮機は、旋回スクロールの渦巻きラップ先端部にチップシールを格納するチップシール格納溝を設け、チップシール格納溝の底面が、摺動仕切り環の内側領域に連通する連通路を旋回スクロールの内部に複数個併設したものである。
この構成により、運転中、摺動仕切り環の内側領域からチップシール格納溝の底面に複数箇所高圧が導かれ、その圧力によりチップシール全域が固定スクロールに押し付けられる状態になり、圧縮室での漏れを低減できる。
本発明のスクロール圧縮機は、吐出圧力と吸入圧力の圧力差が高い場合でも、漏れ損失低減により圧縮機効率を向上でき、冷凍空調機器の高効率化が実現できるとともに、比較的摺動の厳しいハネスラスト面での高信頼性化を実現することができる。
第1の発明は、旋回スクロールの渦巻きラップ先端部にチップシールを格納するチップシール格納溝を設け、チップシール格納溝の底面が、摺動仕切り環の内側領域に連通する連通路を旋回スクロールの内部に複数個設置したものである。
特に、二酸化炭素冷媒を使用した場合、圧縮機の吐出圧力と吸入圧力の圧力差が高く、圧縮室内での漏れにより、性能の低下を引き起こしていた。本発明によって、運転中、摺動仕切り環の内側領域からチップシール格納溝の底面に複数箇所から高圧のオイルが導かれ、その圧力によりチップシール全域が確実に固定スクロールに押し付けられる様になり、圧縮室での漏れを低減でき、高効率なスクロール圧縮機を実現することができる。また、高差圧運転時、高圧の摺動仕切り環の内側領域からチップシール格納溝の底面に給油され、適量のオイルがチップシール格納溝から圧縮室へ溢れ出ることによって、比較的摺動の厳しいハネスラスト面にも供給することができるため、高信頼性化を実現することができる。
第2の発明は、特に第1の発明で、連通路の一部を絞り効果をもつ細穴としたものである。これによって、高圧の摺動仕切り環の内側領域からチップシール格納溝の底面へ供給されるオイルを適量に調節することができ、吸入加熱およびオイル圧縮による損失を低減し、圧縮室内の漏れ損失を低減でき、高効率なスクロール圧縮機を実現できる。
第3の発明は、特に第1または第2の発明で、チップシール格納溝とチップシールの径方向クリアランスをチップシールの厚みの0.05〜0.10倍の範囲としたものである。
チップシール格納溝とチップシールの径方向クリアランスをチップシールの厚みの0.05倍以上にすることにより、運転中、チップシールが、熱膨張しても、摺動仕切り環の内側領域からチップシール格納溝の底面から導かれた複数箇所の高圧により、チップシール全域が確実に固定スクロールに押し付けられる様になり、圧縮室での漏れを低減でき、高効率なスクロール圧縮機を実現することができる。また、チップシール格納溝とチップシールの径方向クリアランスから圧縮室へ溢れ出る適量のオイルを比較的摺動の厳しいハネスラスト面にも供給することができるため、高信頼性化を実現することができる。そして、0.10以下にすることにより、高圧の摺動仕切り環の内側領域からチップシール格納溝の底面に給油され、その高温のオイルがチップシール格納溝とチップシールの径方向クリアランスから圧縮室へ溢れ出る量を抑えることによって、吸入加熱およびオイル圧縮を抑制して圧縮室内の漏れ損失を低減でき、高効率なスクロール圧縮機を実現できる。
第4の発明は、特に第1〜3の発明で、チップシール格納溝とチップシールの軸方向クリアランスをチップシールの厚みの0〜0.06倍としたものである。
チップシール格納溝とチップシールの軸方向クリアランスをチップシールの厚みの0倍以上にすることにより、旋回スクロールのラップ高さと固定スクロールのラップ高さの差
に相当する量のチップシール格納溝とチップシールの軸方向クリアランスに、高圧のオイルが満たされ、チップシール全域が確実に固定スクロールに押し付けられる様になり、圧縮室での漏れを低減でき、高効率なスクロール圧縮機を実現することができる。そして、0.06倍以下とすることにより、摺動仕切り環の内側領域からチップシール格納溝の底面へ適量のオイルを導き、かつ圧縮室へ過度に供給することがないため、吸入加熱およびオイル圧縮による性能低下を抑制することができる。
第5の発明は、特に第1〜4の発明で、チップシール格納溝とチップシールの間にバネ部材を配設したものである。
これによって、より確実にチップシール全域が固定スクロールに押し付けられる様になり、圧縮室での漏れを低減でき、高効率なスクロール圧縮機を実現することができる。
第6の発明は、特に第1〜5の発明で、作動冷媒に二酸化炭素を用いたものである。
二酸化炭素冷媒は、高差圧冷媒であるため、旋回スクロールの鏡板と固定スクロールの鏡板とが摺動する面には、過大な押し付け力が発生するため、摺動損失の増大、あるいは、かじりや異常摩耗を引き起こしてしまう。また、二酸化炭素冷媒を使用する場合、圧縮機の吐出圧力と吸入圧力の圧力差は、フロンを冷媒とする従来の冷凍サイクルの圧力差の約7〜10倍以上高く、圧縮室内での漏れにより更に性能の低下を引き起こしていた。第1〜5の発明により、摺動仕切り環の内側領域からチップシール格納溝の底面に複数箇所から高圧のオイルが導かれているため、その高圧によりチップシール全域が確実に固定スクロールに押し付けられる様になり、圧縮室での漏れを低減でき、高効率なスクロール圧縮機を実現することができる。
また、摺動仕切り環の内側領域の高圧のオイルを、チップシール格納溝の底面に適量導いているため、圧縮室内へも適量のオイルを導き、吸入加熱による性能低下なく、圧縮室内の漏れ損失を低減でき、高効率で高信頼性なスクロール圧縮機を実現できる。また、摺動損失を低減するとともに、オイルによる良好な潤滑により摺動面におけるかじりや異常摩耗を抑制することができ、高信頼性なスクロール圧縮機を実現できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係わるスクロール圧縮機の縦断面図、図2は図1の圧縮機構部の要部拡大断面図である。図のように構成されたスクロール圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
図1に示すように、本発明のスクロール圧縮機は、密閉容器1内に溶接や焼き嵌めなどして固定したクランク軸4の主軸受部材11と、この主軸受部材11上にボルト止めした固定スクロール12との間に、固定スクロール12と噛み合う旋回スクロール13を挟み込んでスクロール式の圧縮機構2を構成し、旋回スクロール13と主軸受部材11との間に旋回スクロール13の自転を防止して円軌道運動するように案内するオルダムリングなどによる自転規制機構14を設けてクランク軸4の上端にある偏心軸部4aにて旋回スクロール13を偏心駆動することにより、旋回スクロール13を円軌道運動させ、これにより固定スクロール12と旋回スクロール13との間に形成している圧縮室15が外周側から中央部に移動しながら小さくなるのを利用して、密閉容器1外に通じた吸入パイプ16および固定スクロール12の外周部の吸入口17から冷媒ガスを吸入して圧縮していき、所定圧以上になった冷媒ガスは固定スクロール12の中央部の吐出口18からリード弁1
9を押し開いて密閉容器1内に吐出させることを繰り返す。
旋回スクロール13の背面部分には、主軸受部材11に配置されている摺動仕切り環78があり、旋回運動を行いながら摺動仕切り環78により、摺動仕切り環78の内側領域である高圧部30と、外側領域である高圧と低圧の中間圧に設定された背圧空間29とに仕切られている。この背面の圧力付加により旋回スクロール13は固定スクロール12に安定的に押しつけられ、漏れを低減するとともに安定して円軌道運動を行うことができる。
さらに、固定スクロール12には、旋回スクロール13の背面の背圧空間29における圧力を制御する背圧調整弁9を備えている。
圧縮機運転中は、クランク軸4の下向きの他端にはポンプ25が設けられ、スクロール圧縮機と同時に駆動される。これによりポンプ25は密閉容器1の底部に設けられたオイル溜め20にあるオイル6を吸い上げてクランク軸4内を通縦しているオイル供給穴26を通じて圧縮機構2に供給する。このときの供給圧は、スクロール圧縮機の吐出圧力とほぼ同等であり、旋回スクロール13に対する背圧源ともなる。これにより、旋回スクロール13は固定スクロール12から離れたり片当たりしたりするようなことはなく、所定の圧縮機能を安定して発揮する。
このように供給されたオイル6の一部は、供給圧や自重によって、逃げ場を求めるようにして偏心軸部4aと旋回スクロール13との嵌合部、クランク軸4と主軸受部材11との間の軸受部66に進入してそれぞれの部分を潤滑した後落下し、オイル溜め20へ戻る。
また、高圧部30に供給されたオイル6は、旋回スクロール内部に設けられた連通路54によって旋回スクロール13の外周部まわりにあって自転規制機構14が位置している背圧空間29に進入し、固定スクロール12と旋回スクロール13との噛み合せによる摺動部および自転規制機構14の摺動部を潤滑するのに併せ、背圧空間29にて旋回スクロール13の背圧を印加する。
背圧空間29に進入するオイル6は、絞り57での絞り作用によって高圧部30と圧縮室15の低圧側との圧力の中間となる中間圧に設定される。背圧空間29は高圧部30の高圧側との間が環状仕切り環78によってシールされていて、進入してくるオイルが充満するにつれて圧力を増し、所定の圧力を超えると、背圧調整弁9が作用して、圧縮室15の吸入部分に戻され進入する。
このオイル6の進入は所定の周期で繰り返され、この繰り返しのタイミングは吸入、圧縮、吐出の繰り返しサイクルと、絞り孔57による減圧設定と背圧調整機構9での圧力設定との関係の組み合わせによって決まり、固定スクロール12と旋回スクロール13のラップ13bとの摺動部への意図的な潤滑となる。この意図的な潤滑は前記したように背圧調整弁9による連絡路10の凹部105への開口によって常時保証される。吸入口17へと供給されたオイル6は旋回スクロール13の旋回運動とともに圧縮室15へと移動し、圧縮室15間の漏れ防止に役立っている。
さらに、図1、2に示すように、旋回スクロール13の渦巻きラップ13bの先端部にチップシール80と格納するチップシール格納溝81を設け、チップシール格納溝81の底面が、摺動仕切り環78の内側領域に連通する複数の連通路82と83を旋回スクロール13の内部に設置している。
図2に示すように、複数の連通路82および83の摺動仕切り環78側の開口部が高圧部30に開口しているため、高圧部30とチップシール格納溝81の底面の差圧により、高圧部30のオイル6は、チップシール格納溝81の底面に供給される。
このような構成にすることによって、高圧部30のオイル6は、連通路82および83によりチップシール格納溝81とチップシール80背面のスキマに形成される空間に供給され、吐出孔から吸入孔に至る圧縮空間全域にオイル6が供給される。
そして、運転中、摺動仕切り環78の内側領域からチップシール格納溝81の底面に複数箇所から高圧のオイル6が導かれ、その圧力によりチップシール80全域が確実に固定スクロール12に押し付けられる様になり、特に、高差圧運転時において、圧縮室での漏れを低減でき、高効率なスクロール圧縮機を実現することができる。
また、高差圧運転時、高圧の摺動仕切り環78の内側領域からチップシール格納溝81の底面に給油され、適量のオイル6がチップシール格納溝81から圧縮室15へ溢れ出ることによって、比較的摺動の厳しいハネスラスト面にも供給することができるため、高信頼性化を実現することができる。
(実施の形態2)
本発明の第2の実施の形態のスクロール圧縮機は、連通路82および83の一部を絞り効果をもつ細穴としたものである。
図3は、圧縮機構部の要部拡大断面図である。連通路82および83の一部を絞り効果をもつ細穴84としている。
これによって、摺動仕切り環78の内側領域である高圧部30からチップシール格納溝81の底面へ供給されるオイル6を適量に調節することができ、吸入加熱およびオイル圧縮による損失を低減し、圧縮室15内の漏れ損失を低減でき、高効率なスクロール圧縮機を実現できる。
(実施の形態3)
本発明の第3の実施の形態のスクロール圧縮機は、チップシール格納溝81とチップシール80の径方向クリアランスΔWをチップシールの厚みWの0.05〜0.10倍の範囲としたものである。
図4は、旋回スクロール13のラップ13bの要部拡大断面図である。チップシール格納溝81とチップシール80の径方向クリアランスΔWをチップシールの厚みWの0.05倍以上にすることにより、運転中、チップシール80が、熱膨張しても、摺動仕切り環78の内側領域からチップシール格納溝81の底面から導かれた複数箇所の高圧により、チップシール80全域が確実に固定スクロール12に押し付けられる様になり、圧縮室15での漏れを低減でき、高効率なスクロール圧縮機を実現することができる。また、チップシール格納溝81とチップシール80の径方向クリアランスΔWから圧縮室15へ溢れ出る適量のオイル6を比較的摺動の厳しいハネスラスト面にも供給することができるため、高信頼性化を実現することができる。そして、0.10以下にすることにより、高圧の摺動仕切り環78の内側領域からチップシール格納溝81の底面に給油され、その高温のオイル6がチップシール格納溝81とチップシール80の径方向クリアランスΔWから圧縮室15へ溢れ出る量を抑えることによって、吸入加熱およびオイル圧縮を抑制して圧縮室15内の漏れ損失を低減でき、高効率なスクロール圧縮機を実現できる。
(実施の形態4)
本発明の第4の実施の形態のスクロール圧縮機は、チップシール格納溝81とチップシール80の軸方向クリアランスΔHをチップシール80の厚みHの0〜0.06倍としたものである。
これによって、チップシール格納溝81とチップシール80の軸方向クリアランスΔHに高圧のオイルが満たされ、チップシール80全域が確実に固定スクロールに押し付けられる様になり、圧縮室15での漏れを低減でき、高効率なスクロール圧縮機を実現することができる。そして、0.06倍以下とすることにより、摺動仕切り環78の内側領域からチップシール格納溝81の底面へ適量のオイル6を導き、かつ圧縮室15へ過度に供給することがないため、吸入加熱およびオイル圧縮による性能低下を抑制することができる。
(実施の形態5)
本発明の第4の実施の形態のスクロール圧縮機は、チップシール格納溝81とチップシール80の間にバネ部材85を配設したものである。
図5は、旋回スクロール13のラップ13bの要部拡大断面図である。これによって、バネ力により、より確実にチップシール80全域が固定スクロール12に押し付けられる様になり、圧縮室15での漏れを低減でき、高効率なスクロール圧縮機を実現することができる。
(実施の形態6)
本発明の第5の実施の形態のスクロール圧縮機は、作動冷媒に二酸化炭素を用いたものである。二酸化炭素冷媒は、高差圧冷媒であるため、旋回スクロール13の鏡板13aと固定スクロール12のラップ先端12bとが摺動する面には、過大な押し付け力が発生するため、摺動損失の増大、あるいは、かじりや異常摩耗を引き起こしてしまう。また、二酸化炭素冷媒を使用する場合、圧縮機の吐出圧力と吸入圧力の圧力差は、フロンを冷媒とする従来の冷凍サイクルの圧力差の約7〜10倍以上高く、圧縮室内での漏れにより更に性能の低下を引き起こしていた。本発明の第1〜4の実施の形態により、摺動仕切り環78の内側領域の高圧部30のオイル6を、チップシール格納溝81の底面に適量導いているため、圧縮室内へも適量のオイル6を導き、吸入加熱による性能低下なく、圧縮室内の漏れ損失を低減でき、高効率で高信頼性なスクロール圧縮機を実現できる。また、摺動損失を低減するとともに、オイル6による良好な潤滑により摺動面におけるかじりや異常摩耗を抑制することができ、高信頼性なスクロール圧縮機を実現できる。
以上のように、本発明にかかるスクロール圧縮機は、高差圧運転下でも、圧縮効率向上を実現することがき、作動流体を冷媒と限ることなく、空気スクロール圧縮機、真空ポンプ、スクロール型膨張機等のスクロール流体機械の用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1におけるスクロール圧縮機の断面図 本発明の実施の形態1におけるスクロール圧縮機の圧縮機構部の断面図 本発明の実施の形態2におけるスクロール圧縮機の圧縮機構部の断面図 本発明の実施の形態3、4におけるスクロール圧縮機の旋回スクロールのラップ部断面図 本発明の実施の形態5におけるスクロール圧縮機の旋回スクロールのラップ部断面図 従来のスクロール圧縮機の断面図
符号の説明
6 オイル
11 主軸受部材
12 固定スクロール
12a 鏡板
12b ラップ
13 旋回スクロール
13a 鏡板
13b ラップ
14 自転規制機構
15 圧縮室
17 吸入口
29 背圧空間
30 高圧部
31 高圧空間
78 摺動仕切り環
80 チップシール
81 チップシール格納溝
82、83 連通路
84 細穴
85 バネ

Claims (6)

  1. 鏡板から渦巻きラップが立ち上がる固定スクロールと旋回スクロールとを噛み合せて、前記旋回スクロールを自転の規制のもとに円軌道に沿って旋回させたときに容積を変えながら移動することで、吸入、圧縮、吐出を行う圧縮室を形成し、前記旋回スクロールとこれの鏡板背面側を略支持する軸受部材にリング状の溝部を設け、前記軸受部材と前記鏡板背面側の中央部に潤滑用オイルにより高圧を与える高圧部と、この高圧部とは前記溝部に装着された合口部を有するリング状の摺動仕切り環によって仕切られ、前記旋回スクロール鏡板背面の外周部に前記高圧部より低い所定の圧力を印加する背圧空間とを設けたスクロール圧縮機において、前記旋回スクロールの渦巻きラップ先端部にチップシールを格納するチップシール格納溝を設け、前記チップシール格納溝の底面が、前記摺動仕切り環の内側領域に連通する連通路を前記旋回スクロールの内部に複数個設置したことを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 連通路の一部を絞り効果をもつ細穴としたことを特徴とする請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  3. チップシール格納溝と前記チップシールの径方向クリアランスを前記チップシールの厚みの0.05〜0.10倍の範囲としたことを特徴とした請求項1または2に記載のスクロール圧縮機。
  4. チップシール格納溝と前記チップシールの軸方向クリアランスを前記チップシールの厚みの0〜0.06倍としたことを特徴とした請求項1〜3のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
  5. チップシール格納溝とチップシールの間にバネ部材を配設したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
  6. 作動冷媒に二酸化炭素を用いたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
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