JP2008280916A - 内燃機関制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】過給機を備える内燃機関においては、減速時のサージ対策としてスロットルバルブの閉速度を制限することで、過給機下流の吸気圧力をエンジン側へ逃がした場合でも、エンジンブレーキの効きを確保した内燃機関制御装置を得る。
【解決手段】減速時におけるサージ対策としてスロットルバルブ9の閉速度を制限している際に、ECU50から所定の設定に応じて燃料噴射を停止する駆動信号を各気筒に取り付けられたインジェクタ3に送信して燃料噴射を停止することにより、エンジン1の出力トルクを低減させてエンジンブレーキの効きを確保する。
【選択図】図1

Description

この発明は、車両に搭載された内燃機関において、電子スロットルバルブによりスロットル開度を制御する内燃機関制御装置に関し、特に過給機を備えた内燃機関制御装置に関するものである。
一般に、過給機を備えた内燃機関(エンジン)においては、減速時にスロットルバルブが閉じられると、直前までの慣性力で過給機が高回転を暫時継続することから、過給機の下流側の吸気圧力が急に高くなり、コンプレッサがサージング(サージ)を起こし、異音(サージ音)を発生することがある。
そこで、従来から、過給機付き内燃機関における減速時のサージおよびサージ発生時の異音(サージ音)を回避するための対策として、過給機のコンプレッサの上流側と下流側との間にバイパス通路(エアバイパスパイプ)およびその開閉弁(エアバイパスバルブ)を設け、減速時にバイパス通路を開くことにより、過給機下流側の吸気圧力を上流側へ逃がすように構成した装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
また、減速時にスロットルバルブを開くことにより、過給機下流側の吸気圧力をエンジン側へ逃がすように構成した従来装置も提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
特開2003−97298号公報 特開平11−351030号公報
従来の内燃機関制御装置では、特許文献1の場合には、過給機付き内燃機関におけるサージ対策のために、エアバイパスパイプおよびエアバイパスバルブを設けているが、コンプレッサ下流の吸気圧力が急速に上昇することから、エアバイパスバルブが開く前にサージが発生する場合がある。したがって、この対策として、エアバイパスバルブが開く前にスロットルバルブの閉速度を制限するように構成されているが、その閉速度によっては、エンジンブレーキの効きを確保することができないという課題があった。
また、特許文献2の場合は、減速時にスロットルバルブの閉速度を制限するように構成されているが、スロットルバルブの閉速度の最適な設定が困難なことから、その閉速度によっては、エンジンブレーキの効きを確保することができないという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、過給機付き内燃機関における減速時に、過給機下流の吸気圧力がサージを起こさない範囲でスロットルバルブの閉速度を規制しているときに、エンジンブレーキの効きを確保することのできる内燃機関制御装置を得ることを目的とする。
この発明による内燃機関制御装置は、内燃機関の燃焼室に供給される吸入空気量を調節するためのスロットルバルブと、内燃機関の運転状態に応じた燃料噴射量を演算する燃料噴射量演算手段と、内燃機関の各気筒に燃料を噴射する電子制御式の燃料噴射装置と、燃料噴射量に応じて燃料噴射装置を制御する噴射制御手段と、運転状態に応じてスロットルバルブの開度を制御する電子スロットル制御手段と、スロットルバルブの閉速度が小さくなるように補正する閉速度補正手段と、内燃機関の減速状態を検出する減速状態検出手段とを備えた内燃機関制御装置において、噴射制御手段は、燃料噴射設定手段を含み、燃料噴射設定手段は、内燃機関の減速時でスロットルバルブの閉速度を小さくなるように制限しているときに、所定の条件下で、各気筒に対応した燃料噴射装置のいずれかを制御するごとに、燃料噴射を停止するか否かを設定するものである。
この発明によれば、減速時におけるサージ抑制用のスロットルバルブの閉速度規制時において、燃料噴射装置を制御するごとに所定の割合で燃料噴射を停止する(間欠燃料カットを行う)ことにより、エンジンブレーキの効きを確保することができる。
実施の形態1.
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
図1はこの発明の実施の形態1に係る内燃機関制御装置のシステム全体を図式的に示すブロック構成図であり、過給機を有する内燃機関の場合を概略的に示している。
図1において、エンジン(内燃機関)1の燃焼室18には、吸気バルブを有する吸気ポート2およびインテークマニホールド4を介して、吸気管8(吸気系)が連通されるとともに、排気バルブを有する排気ポート13およびエキゾーストマニホールド15を介して、排気管17(排気系)が連通されている。また、燃焼室18内には、点火コイル19により駆動される点火プラグ20が設けられている。
なお、エンジン1には複数の気筒が設けられており、気筒ごとの燃焼室18に吸気系および排気系が連通されるが、図1においては、便宜的に、1つの気筒のみを示している。
吸気ポート2の近傍には、吸入空気に燃料を噴射して混合気とするためのインジェクタ(燃料噴射装置)3が設けられている。電子制御式のインジェクタ3は、ECU50からの駆動信号により駆動制御されて、エンジン1の各気筒に燃料を噴射する。
エンジン1には、冷却水温を検出する冷却水温センサ22と、クランク軸の回転に同期したパルス信号を出力するクランク角センサ23とが設けられている。
また、車両(図示せず)の運転者により操作されるアクセルペダルには、アクセルペダルの踏み込み量をアクセル開度として検出するアクセルポジションセンサ(以下、「APS」と略称する)24が設けられている。
吸気管8には、吸入空気を浄化するためのエアクリーナ5と、吸気温を検出する吸気温センサ6と、吸入空気量を検出する空気量センサ7と、電子式のスロットルアクチュエータ12により開閉駆動されるスロットルバルブ9と、スロットルバルブ9の開度をスロットル開度として検出するスロットルポジションセンサ(以下、「TPS」と略称する)10とが設けられている。
排気管17には、燃焼室18内に供給される混合気の空燃比を検出するO2センサ14と、排気ガスを浄化するための三元触媒16とが設けられている。
さらに、吸気管8および排気管17には、過給機を構成する要素として、吸気管8内のタービン32および排気管17内のコンプレッサ33からなるターボチャージャ34と、タービン32を駆動するウェイストゲートアクチュエータ36と、ウェイストゲートアクチュエータ36を駆動するウェイストゲートソレノイドバルブ39と、吸気管8に設けられたインタークーラ40、エアバイパスパイプ41およびエアバイパスバルブ42とが設けられている。
ウェイストゲートソレノイドバルブ39は、コンプレッサ33の上流側および下流側に連通された1対のエアパイプと接続されており、ECU50の制御下で開閉駆動される。
エアバイパスパイプ41およびエアバイパスバルブ42は、コンプレッサ33の下流側に配設されたインタークーラ40の下流側と、吸気管8の上流側とをバイパスしている。
すなわち、エアバイパスパイプ41およびエアバイパスパイプ41に介装されたエアバイパスバルブ42は、コンプレッサ33により加圧された空気をコンプレッサ33の下流側から上流側に還流する。なお、後述するように、エアバイパスパイプ41およびエアバイパスバルブ42は、省略され得る。
上記各種センサ(吸気温センサ6など)の検出信号は、エンジンコントロールユニット(以下、「ECU」と略称する)50に入力され、各種アクチュエータ(インジェクタ3など)は、ECU50の制御下で駆動される。また、ECU50には、エアコン制御用のエアコンコントロールユニット(以下、「ACU」と略称する)51が接続されている。
図1の構成において、エンジン1の燃焼室18に連通するインテークマニホールド4の上流側の吸気管8には、燃焼室18に供給される吸入空気量を調節するスロットルバルブ9が介装されており、スロットルバルブ9の弁軸には、スロットルアクチュエータ12(直流式または交流式のモータを有する)が連結されている。スロットルアクチュエータ12は、燃焼室18に供給される空気流量がアクセル開度に応じた量に調整されるように、ECU50によって制御される。
図2はECU50の具体的構成を示す機能ブロック図である。
図2において、ECU50は、点火時期設定手段を含む点火時期補正手段61と、スロットルアクチュエータ12を駆動制御する電子スロットル制御手段62と、エンジン1の減速状態を検出する減速状態検出手段63と、減速時にスロットルバルブ9の閉速度が小さくなるように補正する閉速度補正手段64と、インジェクタ3を駆動制御する噴射制御手段65と、ACU51(外部負荷)の状態を検出する外部負荷検出手段71とを備えている。
電子スロットル制御手段62は、各種センサ60およびAPS24から取得される運転状態に応じて、スロットルアクチュエータ12を駆動し、スロットルバルブ9の開度を制御する。
噴射制御手段65は、空燃比をフィードバック制御するフィードバック制御手段66と、エンジン1の全気筒に対して燃料カットを行うための燃料カット制御手段67と、停止割合設定手段69を有する燃料噴射設定手段68と、インジェクタ3を駆動するインジェクタ駆動手段70とを備えている。
フィードバック制御手段66は、各種センサ60から取得されるエンジン1の運転状態に応じた燃料噴射量を演算する燃料噴射量演算手段を含み、O2センサ14からの空燃比検出値が目標空燃比(燃料噴射量に対応)と一致するように、インジェクタ駆動手段70を介してインジェクタ3を駆動して、燃料噴射量に応じた空燃比をフィードバック制御する。
燃料カット制御手段67は、アクセル開度がアクセル全閉時を示す場合に、所定条件下で全気筒に対して燃料カットを行う。
燃料噴射設定手段68は、エンジン1の減速時でスロットルバルブ9の閉速度を小さくなるように制限しているときに、所定の条件下で、各気筒に対応したインジェクタ3のいずれかを制御するごとに、燃料噴射を停止するか否かを設定する。
また、燃料噴射設定手段68は、インジェクタ3の制御において、各気筒に対応したインジェクタ3のいずれかを制御するごとに、燃料噴射と燃料噴射停止とを交互に繰り返すように構成されている。
燃料噴射設定手段68内の停止割合設定手段69は、所定の条件下での燃料噴射を停止する割合を設定するために、閉速度補正手段64および外部負荷検出手段71と関連しており、減速状態検出手段63が減速状態を検出中であって、閉速度補正手段64がスロットルバルブ9の閉速度を小さくなるように制限しているときに、外部負荷の大きさに応じて燃料噴射の停止割合を設定する。
また、停止割合設定手段69は、TPS10からのスロットル開度に基づいて出力トルクを算出する出力トルク算出手段と、APS24からのアクセル開度に基づいて目標トルクを算出する目標トルク算出手段とを含み、アクセル開度から算出される目標トルクと、スロットルバルブ開度から算出される出力トルクとの比率に応じて、燃料噴射を停止する割合を設定する。
また、停止割合設定手段69は、燃料カット制御手段67に関連しており、減速時でスロットルバルブ9の閉速度を小さくなるように制限しているときに、燃料噴射を停止する割合を、アクセル全閉時の全気筒に対する燃料カットの前後で変更する。
さらに、停止割合設定手段69は、減速時でスロットルバルブ9の閉速度を小さくなるように制限しているときに、燃料噴射を停止する割合を徐々に変化させる。
噴射制御手段65内のフィードバック制御手段66は、通常時には、空燃比の検出値が目標値と一致するように、燃料量をフィードバック制御するとともに、燃料噴射設定手段68が、インジェクタ3を制御するごとに燃料噴射を停止するか否かを設定しているときには、燃料量(空燃比)のフィードバック制御を禁止する。
点火時期補正手段61は、前述の各種センサ60から取得した運転状態に応じて、エンジン1の各気筒の点火時期を算出して補正し、点火コイル19を駆動制御する。
また、点火時期補正手段61は、噴射制御手段65内の燃料噴射設定手段68と関連しており、燃料噴射設定手段68が、インジェクタ3を制御するごとに燃料噴射を停止するか否かを設定しているときには、エンジン1の出力トルクが目標トルクと一致するように、点火時期を補正する。
次に、ターボチャージャ34を含む過給機の基本的な動作について説明する。
エアクリーナ5を通って流入した空気は、排気により駆動されるタービン32に同軸結合されたコンプレッサ33によって加圧される。加圧された空気は、インタークーラ40で冷却され、スロットルバルブ9を介してエンジン1の各気筒の燃焼室18に供給される。
エアバイパスバルブ42が介装されたエアバイパスパイプ41は、コンプレッサ33により加圧された吸入空気を、コンプレッサ33の下流側からコンプレッサ33の上流側に還流可能とする。この機能は、コンプレッサ33の下流側と上流側との差圧によって作用する。
スロットルバルブ9が開いているときには、コンプレッサ33の下流側の圧力がインテークマニホールド4を介して燃焼室18に逃げるが、スロットルバルブ9が急速に閉じると、コンプレッサ33の下流側の加圧空気が逃げ場を失い、エアバイパスバルブ42が開いて還流するまでに、コンプレッサ33の下流側の空気の圧力が、サージ限界を超えてサージが発生する場合がある。
そこで、このサージの発生を抑制するために、減速時のスロットルバルブ9の閉速度を制限することにより、加圧された空気を燃焼室18に逃がして、サージの発生を抑制しているが、スロットルバルブ9の閉速度を制限するので、減速時に燃焼室18に運転者の要求以上の空気が供給されることになる。したがって、上記制御のままでは、エンジン1の出力が運転者の要求よりも増大して、十分なエンジンブレーキの効きを確保することができない場合がある。
以下、図3のフローチャートを参照しながら、図1および図2に示したこの発明の実施の形態1による基本的な制御手順について説明する。
この発明の実施の形態1においては、図3のように、減速時にスロットルバルブ9の閉速度を制限している際(ステップS6)に、各気筒に取り付けられたインジェクタ3に駆動信号を送信する場合(ステップS7)には、噴射制御手段65は、燃料噴射を停止するか否かを判定し(ステップS9)、燃料噴射設定手段68と関連して所定の設定に応じた燃料噴射を停止する駆動信号を送信(ステップS10)すること(以下、「間欠燃料カット」と略称する)により、エンジン1の出力トルクを低減させて、エンジンブレーキの効きを確保する。
図3において、まず、電子スロットル制御手段62は、APS24からのアクセル開度を含む運転状態に応じて目標スロットル開度を算出し(ステップS1)、点火時期補正手段61は、運転状態に応じて燃料噴射量を演算する(ステップS2)。
続いて、減速状態検出手段63は、エンジン1が減速中であるか否かを判定し(ステップS3)、減速中でない(すなわち、NO)と判定されれば、図3の処理ルーチンを直ちに終了する。
一方、ステップS3において、減速中である(すなわち、YES)と判定されれば、閉速度補正手段64は、目標スロットル開度の閉速度制限用の下限値に対応する制限値を算出し(ステップS4)、目標スロットル開度が制限値よりも小さいか否かを判定する(ステップS5)。
ステップS5において、目標スロットル開度≧制限値(すなわち、NO)と判定されれば、目標スロットル開度を制限する必要がないので、図3の処理ルーチンを直ちに終了する。
一方、ステップS5において、目標スロットル開度<制限値(すなわち、YES)と判定されれば、スロットルバルブ9の閉速度を制限するために、閉速度補正手段64は、目標スロットル開度を制限値に更新設定する(ステップS6)。
次に、噴射制御手段65は、インジェクタ(燃料噴射装置)3に対する制御タイミングであるか否かを判定し(ステップS7)、インジェクタ3の制御タイミングでない(すなわち、NO)と判定されれば、図3の処理ルーチンを直ちに終了する。
一方、ステップS7において、インジェクタ3の制御タイミングである(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、燃料カット制御手段67による燃料カット中であるか否かを判定する(ステップS8)。
ステップS8において、燃料カット中である(すなわち、YES)と判定されれば、図3の処理ルーチンを直ちに終了する。
一方、ステップS8において、燃料カット中でない(すなわち、NO)と判定されれば、続いて、燃料噴射設定手段68による設定状態が燃料噴射停止中であるか否かを判定する(ステップS9)。
ステップS9において、燃料噴射停止中である(すなわち、YES)と判定されれば、噴射制御手段65は、間欠燃料カットを行うために、燃料噴射停止用の駆動信号を送信して、インジェクタ3に対する駆動信号をOFF(非励磁)とし、燃料噴射を停止して(ステップS10)、図3の処理ルーチンを終了する。
一方、ステップS9において、燃料噴射停止中でない(すなわち、NO)と判定されれば、燃料噴射を行い(ステップS11)、図3の処理ルーチンを終了する。
以上のように、図3の基本的な処理ルーチンにより、エンジンブレーキの効きを確保することができる。
ただし、ステップS9のみの判定処理によれば、燃料噴射停止の設定結果のみに依存するので、燃料噴射の停止割合を過剰に増やした場合や、燃料噴射を停止する気筒が特定気筒に集中した場合に、車体振動が生じる可能性がある。
次に、図1および図2とともに、図4のフローチャートを参照しながら、この発明の実施の形態1に係る燃料噴射設定手段68による燃料噴射停止条件に基づく動作について説明する。ここでは、燃料噴射設定手段68が1つのインジェクタ3に対して、燃料噴射と燃料噴射停止とを交互に実行する場合を例にとって説明する。
図4において、前述(図3参照)と同様の処理(ステップS1〜S8、S10およびS11)については、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
前述のステップS9に対応したステップS91においては、燃料噴射設定手段68による設定状態の判定を行うとともに、判定結果が燃料噴射であった場合に、ステップS11に進む前に、今回の制御気筒のインジェクタ3に関して、前回の制御状態が燃料噴射であったか否かを判定する。
ステップS91において、前回制御が燃料噴射である(すなわち、YES)と判定されれば、燃料噴射設定手段68が燃料噴射を設定していても、ステップS10に進み、燃料噴射を停止する。
一方、ステップS91において、前回制御が燃料噴射でない(すなわち、NO)と判定されれば、ステップS11に進み、燃料噴射を行う。
このように、前述のステップS9に代えてステップS91を適用し、インジェクタ3の制御において、各気筒に対応したインジェクタ3のいずれかを制御するごとに、各気筒に取り付けられたインジェクタ3の制御ごとに前回燃料噴射が行われたか否かを判定して、前回に燃料噴射が行われていれば噴射停止用の駆動信号を送信し(ステップS10)、前回燃料噴射が行われていなければ燃料噴射の駆動信号を送信する(ステップS11)。
これにより、燃料噴射と燃料噴射停止とが交互に実行されるので、エンジンブレーキの効きを確保しつつ、車体振動を抑えることができる。
なお、ステップS91の判定機能、および、燃料噴射と燃料噴射停止とを交互に繰り返す機能は、燃料噴射設定手段68に含まれていてもよい。
次に、図1および図2とともに、図5および図6のフローチャートを参照しながら、この発明の実施の形態1に係る停止割合設定手段69による具体的な動作について説明する。
図6は図5内の燃料噴射の停止割合設定処理(ステップS16)を具体的に示している。
前述のように、停止割合設定手段69は、アクセル開度から算出される目標トルクとスロットルバルブ開度から算出される出力トルクとの比率に応じて、燃料噴射を停止する割合を設定するとともに、減速時でスロットルバルブ9の閉速度を小さくなるように制限しているときに、燃料噴射を停止する割合を外部負荷の大きさに応じて設定する。
図5において、前述(図3参照)と同様のステップS1〜S11については、詳述を省略する。
まず、停止割合設定手段69は、アクセル開度を検出するとともに(ステップS12)、スロットル開度を検出し(ステップS13)、アクセル開度に基づく目標トルクおよびスロットル開度に基づく出力トルク(想定値)を算出して(ステップS14)、ステップS1に進む。
次に、電子スロットル制御手段62および噴射制御手段65は、ステップS1、S2により目標スロットル開度および燃料噴射量を算出し、続いて、点火時期補正手段61は、点火時期を演算し(ステップS15)、減速状態検出手段63は、ステップS3の減速判定処理に進む。
以下、前述のステップS3〜S7を実行し、ステップS7において、インジェクタ3の制御タイミングである(すなわち、YES)と判定されれば、停止割合設定手段69は、燃料噴射を停止する割合を設定するための処理ルーチン(図6参照)を実行し(ステップS16)、ステップS8以降の処理に進む。
停止割合設定処理(ステップS16)を示す図6において、停止割合設定手段69は、まず、外部負荷検出手段71を介して、ACU51からの負荷情報を取得し(ステップS161)、エアコンがONされているか否かを判定する(ステップS162)。
この場合、ECU50には、エアコン(エンジン1の外部負荷となる)を制御するACU51が接続されており、エアコンの駆動状態を示す信号がACU51からECU50に入力されているので、ECU50内の外部負荷検出手段71は、エアコンが駆動されているか否かを判定することができる。
ステップS162において、エアコンがONされている(すなわち、YES)と判定されれば、停止割合設定手段69は、エアコンON時の燃料噴射停止割合を設定して(ステップS163)、図6の処理ルーチンを終了する。
一方、ステップS162において、エアコンがOFFされている(すなわち、NO)と判定されれば、エアコンOFF時の燃料噴射停止割合を設定して(ステップS164)、図6の処理ルーチンを終了する。
このように、停止割合設定手段69は、エアコン駆動中においては、エアコン駆動時の負荷状態に応じた停止割合を設定し(ステップS163)、エアコン停止中においては、外部負荷が無い状態での停止割合を設定する(ステップS164)ので、エアコンの駆動状態に関わらず、減速時のエンジンブレーキの効きを確保することができる。
なお、ECU50内の停止割合設定手段69で設定した所定の停止割合に応じて、燃料噴射を停止する駆動信号を送信する手法としては、たとえば、以下を適用することができる。
すなわち、図5内のステップS9において、所定の停止割合(気筒数)と燃料噴射を停止した気筒数とを比較し、燃料噴射を停止した気筒数が小さい場合には、燃料噴射を停止するための駆動信号を送信し(ステップS10)、それ以外の場合には、燃料噴射を実行するための駆動信号を送信する(ステップS11)ことで実現することができる。
次に、図1、図2および図5とともに、図7のフローチャートを参照しながら、この発明の実施の形態1に係る停止割合設定手段69による燃料カット制御時(アクセル全閉時の全気筒に対する燃料カット時)での停止割合の設定動作について説明する。
前述のように、停止割合設定手段69は、減速時でスロットルバルブ9の閉速度を小さくなるように制限しているときに、燃料噴射を停止する割合を、アクセル全閉時の全気筒に対する燃料カットの前後で変更する。
図7は図5内のステップS16に対応している。
図7において、まず、停止割合設定手段69は、燃料カット制御手段67により、アクセル全閉時の燃料カットが実行されたか否かを判定する(ステップS165)。
ステップS165において、全閉時の燃料カットが実行済み(すなわち、YES)と判定されれば、停止割合設定手段69は、燃料カット復帰時における燃料噴射の停止割合を設定して(ステップS166)、図7の処理ルーチンを終了する。
一方、ステップS165において、全閉時の燃料カットが実行されていない(すなわち、NO)と判定されれば、減速時における燃料噴射の停止割合を設定して(ステップS167)、図7の処理ルーチンを終了する。
このように、間欠燃料カット(図5内のステップS10)中に、ステップS165において、アクセル全閉時の燃料カットが実行されたと判定された場合には、燃料噴射の停止割合を、燃料カット実行前の出力抑制の設定値(ステップS166)とは別の設定値にする(ステップS167)。
これにより、燃料カット終了時にはエンジン1の回転速度が低下しているので、エンジンブレーキの効きよりも、エンジン1の出力トルクを優先した燃料噴射の停止割合を設定することができ、エンジン回転速度の異常低下を防止することができる。
次に、図8の説明図を参照しながら、この発明の実施の形態1に係る停止割合設定手段69による燃料噴射の停止割合の具体的な変更設定動作について説明する。
前述のように、停止割合設定手段69は、減速時でスロットルバルブ9の閉速度を小さくなるように制限しているときに、燃料噴射を停止する割合を徐々に変化させる。
図8は予め設定されたマップを示しており、順次に制御される気筒1、2、・・・、28、・・・に対して、燃料噴射するか否かが、燃料噴射停止「0」、燃料噴射「1」が与えられている。
すなわち、燃料カットが「1/4気筒カット」を目標とする場合には、連続的な噴射気筒数nを、n=6から、段階的に、n=5、n=4、n=3、と徐々に減少させていくことにより、制御気筒19(太線枠参照)において、目標の「1/4気筒カット」の状態となる。
同様に、燃料カットが「1/3気筒カット」を目標とする場合には、連続的な噴射気筒数nを、n=6から、段階的に、n=5、n=4、n=3、n=2、と徐々に減少させていくことにより、制御気筒23(太線枠参照)において、目標の「1/3気筒カット」の状態となる。
図8のように、間欠燃料カットの開始時点(気筒1=「0」)から、次に燃料噴射を停止する設定とするまでの気筒数nが、全気筒数を初期値として、所定の燃料噴射停止割合になるまで徐々に減るように、マップを検索することにより、間欠燃料カット開始時点から所定の燃料噴射停止割合になるまで徐々に燃料噴射を停止する割合が変化するように、燃料噴射を停止するか否か設定を行う(図5内のステップS9)ことにより、減速時のエンジンブレーキの効きの変化を低減することができる。
次に、図9の説明図を参照しながら、この発明の実施の形態1に係る停止割合設定手段69によるアクセル開度およびスロットル開度に基づく燃料噴射停止割合の変更設定動作について説明する。
図9は前述(図5参照)のステップS14およびS16に関連したマップ例を示している。図9において、横軸は目標トルク、縦軸は出力トルクの算出値(想定値)に対応し、マトリクス内の「A1、A2、・・・、A7」は、燃料噴射の停止割合(A1<A2<・・・<A7)を示している。
前述のように、停止割合設定手段69には、アクセル開度およびスロットル開度を示す信号が入力されている。また、停止割合設定手段69には、アクセル開度から運転者の目標トルクを算出する目標トルク算出手段と、スロットル開度からエンジン1の出力トルクを算出する出力トルク算出手段とが設けられている。
前述のステップS14において、停止割合設定手段69内の出力トルク算出手段は、スロットル開度に基づいて、間欠燃料カットによる出力トルクの変化を加味しないエンジン1の出力トルク(想定値)を算出する。
また、ステップS16において、停止割合設定手段69は、図9のマップを検索することにより、停止割合を求める。
図9のマップにおいては、目標トルクと出力トルク(想定値)との比率に基づいて、目標トルクおよび想定出力トルクと燃料噴射の停止割合A1〜A7とが予め関連付けられている。すなわち、目標トルクに対する想定出力トルクが低い場合には、小さい停止割合A1が設定され、目標トルクに対する想定出力トルクが高い場合には、大きい停止割合A7が設定される。
このように、停止割合設定手段69で求めた停止割合(気筒数)ごとに、停止割合設定手段69からインジェクタ駆動手段70に対して燃料噴射を停止する信号を送ることにより、運転者の要求するエンジンブレーキの効きを確保することができる。
なお、図1に示すように、エキゾーストマニホールド15に取り付けられたO2センサ14は、燃焼室18に供給された混合気の空燃比を計測しており、空燃比の検出信号をフィードバック制御手段66に入力している。これにより、フィードバック制御手段66は、ステップS2(図3〜図5参照)において、O2センサ14からの検出信号に基づき、燃料噴射量が適正になるように空燃比に応じた燃料補正量を演算している。
ただし、前述のように、フィードバック制御手段66は、停止割合設定手段69に基づく間欠燃料カット中においては、O2センサ14で計測した空燃比から燃料補正量を求める条件を不成立にすることにより、空燃比による燃料補正量の演算を禁止する。
これにより、間欠燃料カット後に燃焼室18に供給される混合気において、燃料噴射を停止したことによる空燃比のズレを回避して、排気ガスの悪化を抑制することができる。
次に、図1および図2とともに、図10のフローチャートおよび図11の説明図を参照しながら、この発明の実施の形態1に係る停止割合設定手段69に関連した点火時期補正手段61(点火時期設定手段を含む)の動作について説明する。
図11は点火時期補正量のマップを示しており、目標トルク(横軸)および出力トルク(縦軸)と各マトリクス内の点火時期遅角量C1〜C7(|C1|<|C2|<・・・<|C7|)とを関連付けている。
図10において、まず、点火時期補正手段61(点火時期設定手段)は、各種センサ60から取得される運転状態に基づいて、基本的な点火時期を設定するとともに(ステップS151)、点火時期を補正演算する(ステップS152)。
続いて、減速時の停止割合設定手段69による間欠燃料カット時における点火時期補正量を設定し(ステップS153)、現在の運転状態が減速中であるか否かを判定する(ステップS154)。
このとき、点火時期補正手段61は、減速時におけるスロットルバルブ9の閉速度補正状態と、アクセル開度に基づく目標トルクと、スロットル開度に基づく出力トルクとを、図2に示すように、停止割合設定手段69を介して取得してもよく、閉速度補正手段64、APS24およびTPS10から直接取得してもよい。
ステップS154において、減速中でない(すなわち、NO)と判定されれば、図10の処理ルーチンを直ちに終了する。
一方、ステップS154において、減速中である(すなわち、YES)と判定されれば、減速時の点火時期補正量を減算して、点火コイル19の駆動タイミング(点火プラグ20の点火時期)を遅角側に補正し(ステップS155)、図10の処理ルーチンを終了する。
このように、減速状態であってスロットルバルブ9の閉速度を制限している際に(ステップS154)、停止割合設定手段69による間欠燃料カットとともに、点火コイル19および点火プラグ20による点火時期の遅角制御を行う(ステップS155)ことにより、エンジンブレーキの効きを最大限に確保することができる。
このとき、たとえば、目標トルクと想定出力トルクに基づき、図11に示す目標トルクおよび出力トルクと点火時期の遅角量C1〜C7を関連付けたマップを検索することにより、ECU50で点火時期の補正量を設定する(ステップS153)ことにより、運転者の要求するエンジンブレーキの効きを確保することができる。
なお、図11において、点火時期補正量C1〜C7は、目標トルクと想定出力トルクとの1次相関特性(破線参照)よりも上側(目標トルク<想定出力トルク)の領域では正の値であり、1次相関特性よりも下側(目標トルク>想定出力トルク)の領域では負の値である。つまり、目標トルク>想定出力トルクの領域では、点火時期補正量の減算処理(ステップS155)により、点火時期が進角側(出力トルク増大側)に補正される。
これにより、エンジン1の出力トルクが目標トルクと一致するように、点火時期を補正することができる。
また、この発明の実施の形態1によれば、図1内のエアバイパスパイプ41およびエアバイパスバルブ42を取り外したとしても、エアバイパスパイプ41およびエアバイパスバルブ42を備えている場合と同等のエンジンブレーキの効きを確保することができる。
すなわち、スロットルバルブ9の閉速度を制限して(ステップS5、S6)、スロットルバルブ9を経由して加圧空気を燃焼室18へ逃がすことにより、コンプレッサ33の下流側の圧力を低減してサージを抑制することができるうえ、燃料噴射の停止割合を、たとえば加圧空気に対して予め設定されたマップを検索して適正に設定する(ステップS16)ことができるので、過給機の下流の吸気圧力を過給機の上流に逃がすためのエアバイパスパイプ41およびエアバイパスバルブ42を除去しても、エンジンブレーキの効きを確保することができる。
以上のように、この発明の実施の形態1によれば、過給機の下流側のスロットルバルブ9を開閉するスロットルアクチュエータ12と、アクセル開度(検出値)に応じた基本スロットル開度(目標値)を求めるとともに、スロットル開度(検出値)が目標開度と一致するようにスロットルアクチュエータ12を調整制御する電子スロットル制御手段62と、サージ抑制制御を行うための減速条件が成立しているか否かを判定する減速状態検出手段63と、運転状態に応じた燃料量を算出する噴射制御手段65と、各気筒に取り付けられたインジェクタ3(燃料噴射装置)を制御するごとに燃料噴射を停止するか否かを設定する燃料噴射設定手段68とを備え、燃料噴射設定手段68は、減速時におけるサージ抑制用のスロットルバルブ9の閉速度規制時において、各気筒のインジェクタ3を制御するごとに、所定の割合で燃料噴射を停止するので、エンジンブレーキの効きを確保することができる。
また、燃料噴射設定手段68は、減速時におけるサージ抑制用のスロットルバルブ9の閉速度規制時において、インジェクタ3を制御するごとに、燃料噴射の実行と停止とを1気筒ずつ交互に繰り返し設定するので、エンジン1を搭載した車両の車体振動を抑制するとともに、エンジンブレーキの効きを確保することができる。
また、エンジン1の外部負荷を検出する外部負荷検出手段71と、燃料噴射の停止割合を設定する停止割合設定手段69とを備え、減速時における燃料噴射の停止割合を外部負荷に応じて設定するので、外部負荷が変化した場合でも、インジェクタ3を制御するごとに、外部負荷に応じた割合で燃料噴射を停止することができ、エンジンブレーキの効きを確保することができる。
また、アクセル開度(アクセルペダルの踏み込み量)を検出するAPS24と、アクセル全閉時に全気筒の燃料カットを行う燃料カット制御手段67とを備え、停止割合設定手段69は、減速時におけるサージ抑制用のスロットルバルブ9の閉速度規制時に、燃料噴射の停止割合を、全閉燃料カットの前後でそれぞれ設定し、減速時に全気筒燃料カット実行まではエンジンブレーキの効きを確保するとともに、全気筒燃料カット解除後には燃料噴射を停止する割合を全気筒燃料カット前とは別の値に設定するので、全気筒燃料カット解除後のエンジン回転速度の低下を抑制することができる。
また、停止割合設定手段69は、減速時におけるサージ抑制用のスロットルバルブ9の閉速度規制時において、各気筒に取り付けられたインジェクタ3を制御するごとに、燃料噴射を停止する割合を徐々に変化させて、エンジン1の出力トルクを連続的に変化させるので、さらに適切な減速度感の変化を与えることができる。
また、停止割合設定手段69は、アクセル開度から目標トルクを算出する目標トルク算出手段と、スロットル開度から出力トルクを算出する出力トルク算出手段とを含み、減速時におけるサージ抑制用のスロットルバルブ9の閉速度規制時において、燃料噴射の停止割合を、運転者の要求する目標トルクと実際のエンジン1の出力トルク(想定値)との比率に応じて設定するので、運転者の要求するエンジンブレーキの効きを確保することができる。
また、燃焼室18に供給される混合気の空燃比を求めるO2センサ14と、空燃比の検出値から燃料補正量を求めるフィードバック制御手段66とを備え、フィードバック制御手段66は、空燃比よる燃料補正を行う条件が成立しているか否かを判定する燃料補正条件判定手段を含み、燃料噴射設定手段68は、インジェクタ3を制御するごとに燃料噴射を停止するか否かを設定する条件が成立しているか否かを判定する噴射条件判定手段を含み、インジェクタ3の制御ごとに燃料噴射の有無を設定している期間においては、空燃比から燃料補正量を求める条件を不成立にすることにより、燃料噴射を停止したことによるフィードバック制御手段66における空燃比の誤学習を禁止して、燃焼室内に供給される混合気の空燃比のズレを抑制するので、スロットルバルブ9の閉速度規制後の燃焼状態を良好に維持して排気ガスの悪化を防ぐことができる。
また、運転状態に応じた点火時期補正手段61を備え、燃料噴射設定手段68は、インジェクタ3を制御するごとに、燃料噴射を停止するか否かを設定する条件が成立しているか否かを判定する噴射条件判定手段を含み、点火時期補正手段61は、インジェクタ3の制御ごとに燃料噴射を停止するか否かを設定しているときに点火時期を適切に設定するので、所定の割合で燃料噴射を停止するとともに、エンジン1の出力トルクを抑制してエンジンブレーキの効きを最大限に確保することができる。
さらに、過給機のサージが発生しない圧力領域においてスロットルバルブ9の閉速度を制限し、所定の割合で燃料噴射を停止してエンジンブレーキの効きを確保することにより、過給機の下流側の過給圧を過給機の上流側に還流する必要がなくなるので、過給機付きのエンジン1において、過給機の下流側の過給空気を過給機の上流側に逃がすエアバイパスパイプ41およびエアバイパスバルブ42を省略することができ、還流用の部品を削減してコストダウンを実現することができる。
この発明の実施の形態1に係る内燃機関制御装置のシステム全体を概略的に示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態1に係るECUの具体的構成を示す機能ブロック図である。 この発明の実施の形態1に係るECUの制御動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係るECUの制御動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係るECUの制御動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係る負荷状態に応じた燃料噴射停止割合の設定動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係る燃料カット時の燃料噴射停止割合の設定動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係る燃料噴射停止割合の一例を表で示す説明図である。 この発明の実施の形態1に係る燃料噴射停止割合の設定マップを示す説明図である。 この発明の実施の形態1に係る減速時の点火時期補正動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係る点火時期の補正量マップを示す説明図である。
符号の説明
1 エンジン(内燃機関)、3 インジェクタ(燃料噴射装置)、8 吸気管、9 スロットルバルブ、10 TPS(スロットルポジションセンサ)、12 スロットルアクチュエータ、14 O2センサ(空燃比検出手段)、17 排気管、18 燃焼室、19 点火コイル、20 点火プラグ、24 APS(アクセルポジションセンサ)、32 タービン、33 コンプレッサ、34 ターボチャージャ、36 ウェイストゲートアクチュエータ、39 ウェイストゲートソレノイドバルブ、40 インタークーラ、41 エアバイパスパイプ、42 エアバイパスバルブ、50 ECU(エンジンコントロールユニット)、51 ACU(エアコンコントロールユニット)、60 各種センサ、61 点火時期補正手段、62 電子スロットル制御手段、63 減速状態検出手段、64 閉速度補正手段、65 噴射制御手段、66 フィードバック制御手段(燃料噴射量演算手段)、67 燃料カット制御手段、68 燃料噴射設定手段、69 停止割合設定手段、70 インジェクタ駆動手段、71 外部負荷検出手段。

Claims (9)

  1. 内燃機関の燃焼室に供給される吸入空気量を調節するためのスロットルバルブと、
    前記内燃機関の運転状態に応じた燃料噴射量を演算する燃料噴射量演算手段と、
    前記内燃機関の各気筒に燃料を噴射する電子制御式の燃料噴射装置と、
    前記燃料噴射量に応じて前記燃料噴射装置を制御する噴射制御手段と、
    前記運転状態に応じてスロットルバルブの開度を制御する電子スロットル制御手段と、
    前記スロットルバルブの閉速度が小さくなるように補正する閉速度補正手段と、
    前記内燃機関の減速状態を検出する減速状態検出手段と
    を備えた内燃機関制御装置において、
    前記噴射制御手段は、燃料噴射設定手段を含み、
    前記燃料噴射設定手段は、前記内燃機関の減速時で前記スロットルバルブの閉速度を小さくなるように制限しているときに、所定の条件下で、前記各気筒に対応した燃料噴射装置のいずれかを制御するごとに、燃料噴射を停止するか否かを設定することを特徴とする内燃機関制御装置。
  2. 前記燃料噴射設定手段は、前記燃料噴射装置の制御において、前記各気筒に対応した燃料噴射装置のいずれかを制御するごとに、燃料噴射と燃料噴射停止とを交互に繰り返すことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関制御装置。
  3. 前記内燃機関の外部負荷を検出する外部負荷検出手段を備え、
    前記燃料噴射設定手段は、前記所定の条件下での燃料噴射を停止する割合を設定する停止割合設定手段を含み、
    前記停止割合設定手段は、前記減速時で前記スロットルバルブの閉速度を小さくなるように制限しているときに、前記燃料噴射を停止する割合を前記外部負荷の大きさに応じて設定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関制御装置。
  4. アクセルペダルの踏み込み量をアクセル開度として検出するアクセル開度検出手段を備え、
    前記噴射制御手段は、前記アクセル開度がアクセル全閉時を示す場合に、所定条件下で全気筒に対して燃料カットを行うための燃料カット制御手段を含み、
    前記燃料噴射設定手段は、前記所定の条件下での燃料噴射を停止する割合を設定する停止割合設定手段を含み、
    前記停止割合設定手段は、前記減速時で前記スロットルバルブの閉速度を小さくなるように制限しているときに、前記燃料噴射を停止する割合を、前記アクセル全閉時の全気筒に対する燃料カットの前後で変更することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関制御装置。
  5. 前記停止割合設定手段は、前記減速時で前記スロットルバルブの閉速度を小さくなるように制限しているときに、前記燃料噴射を停止する割合を徐々に変化させることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の内燃機関制御装置。
  6. アクセルペダルの踏み込み量をアクセル開度として検出するアクセル開度検出手段と、
    前記スロットルバルブの開度をスロットル開度として検出するスロットル開度検出手段とを備え、
    前記停止割合設定手段は、前記アクセル開度から算出される目標トルクと前記スロットルバルブ開度から算出される出力トルクとの比率に応じて、前記燃料噴射を停止する割合を設定することを特徴とする請求項3から請求項5までのいずれか1項に記載の内燃機関制御装置。
  7. 前記燃焼室内に供給される混合気の空燃比を検出する空燃比検出手段を備え、
    前記噴射制御手段は、
    通常時には、前記空燃比の検出値が目標値と一致するように、燃料量をフィードバック制御するとともに、
    前記燃料噴射設定手段が、前記燃料噴射装置を制御するごとに燃料噴射を停止するか否かを設定しているときには、前記燃料量のフィードバック制御を禁止することを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の内燃機関制御装置。
  8. 前記運転状態に応じて前記各気筒の点火時期を補正する点火時期補正手段を備え、
    前記点火時期補正手段は、前記燃料噴射設定手段が、前記燃料噴射装置を制御するごとに燃料噴射を停止するか否かを設定しているときには、前記内燃機関の出力トルクが目標トルクと一致するように、前記点火時期を補正することを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の内燃機関制御装置。
  9. 前記燃焼室内に供給される空気を過給するための過給機を備えたことを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の内燃機関制御装置。
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