JP2008161012A - 過電流継電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】事故除去時間を大幅に短縮することができる電源端用の過電流継電装置を提供する。
【解決手段】平衡2回線送電線の自回線1Lの電源端側に設置される過電流継電装置101は、自回線1Lにおける短絡事故発生を検出すると自回線1Lの電源端側に設けられた第1の遮断器41を遮断するための第1のトリップ信号S1を発生するトリップ信号発生回路20を備える。トリップ信号発生回路20は、第1の短絡電流I1と第2の短絡電流I2との差を第1の短絡電流I1と第2の短絡電流I2との和で割った値を求め、求めた値が判定値以上であると出力信号を出力する自回線事故判定回路25と、自回線事故判定回路25の出力信号と他回線2Lの電源端側に設けられた第2の遮断器42から入力される第2の接点信号SC2との論理積をとる論理積回路23とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、過電流継電装置に関し、特に、平衡2回線送電線の電源端側に設置するのに好適な過電流継電装置に関する。
一般に、電力系統における短絡事故時の保護に用いられている過電流継電装置(OC)は、自回線(過電流継電装置が設置された送電線)の電気量(相電流)の大きさに基づいて短絡事故発生を判定するものであり、事故区間を判定させるために、対向端(非電源)背後の送電線に設置される他の過電流継電装置と時限協調(0.4s〜0.5sの積上げ)をとっている。
そのため、自回線の電源端側に設置された過電流継電装置では、以下に説明するように、事故除去時間が長くなるので、過電流継電装置は平衡2回線送電線においては後備保護として用いられ、保護区間内の短絡事故によって瞬時に動作する別方式の主保護継電装置を別に設置することにより、事故除去時間の短縮を図っている。
図4に示すように、電源1から電力を供給される母線から分岐された第1の送電線1L(以下、「自回線1L」と称する。)および第2の送電線2L(以下、「他回線2L」と称する。)の電源端側(母線側)に過電流継電装置(以下、「第1および第2の電源端過電流継電装置1101,1102」と称する。)がそれぞれ設置されており、自回線1Lおよび他回線2Lの対向端側(母線と反対側)には短絡方向継電装置(以下、「第1および第2の対向端短絡方向継電装置(DS)1201,1202」と称する。)がそれぞれ設置されているとする。
第1の電源端過電流継電装置1101は、自回線1Lの電源端側に設置された第1の計器用変流器31から入力される相電流(以下、「第1の短絡電流I1」と称する。)に基づいて自回線1Lにおける短絡事故発生を検出すると、自回線1Lの電源端側に設置された第1の遮断器41を遮断するための第1のトリップ信号S1を発生する。
第2の電源端過電流継電装置1102は、他回線2Lに設置された第2の計器用変流器32から入力される相電流(以下、「第2の短絡電流I2」と称する。)に基づいて他回線2Lにおける短絡事故発生を検出すると、他回線2Lの電源端側に設置された第2の遮断器42を遮断するための第2のトリップ信号S2を発生する。
第1の対向端短絡方向継電装置1201は、対向端側の母線(以下、「対向端母線」と称する。)に設けられた計器用変圧器2から入力される線間電圧Vと自回線1Lの対向端側に設置された第3の計器用変流器33から入力される相電流(以下、「第3の短絡電流I3」と称する。)とに基づいて自回線1Lにおける短絡事故発生を検出すると、自回線1Lの対向端側に設置された第3の遮断器43を遮断するための第3のトリップ信号S3を発生する。
第2の対向端短絡方向継電装置1202は、計器用変圧器2から入力される線間電圧Vと他回線2Lの対向端側に設置された第4の計器用変流器34から入力される相電流(以下、「第4の短絡電流I4」と称する。)とに基づいて他回線2Lにおける短絡事故発生を検出すると、他回線2Lの対向端側に設置された第4の遮断器44を遮断するための第4のトリップ信号S4を発生する。
第1の電源端過電流継電装置1101は、第1のトリップ信号S1を発生するために、図5に示すようなトリップ信号発生回路130を具備する。
ここで、トリップ信号発生回路130は、リレー判定回路131と、遅延回路(タイマー)132とを備える。
リレー判定回路131は、第1の短絡電流I1の大きさに基づいて自回線1Lの瞬時要素動作範囲内に発生した短絡事故を検出するとハイレベルの第1の瞬時要素トリップ信号STa1を出力するとともに、第1の短絡電流I1の大きさに基づいて自回線1Lの限時要素動作範囲内に発生した短絡事故を検出するとハイレベルの限時遮断出力信号を遅延回路132に出力する。
遅延回路132は、リレー判定回路131の限時遮断出力信号を時限協調時間T11だけ遅延して第1の限時要素トリップ信号STb1を生成する。ここで、時限協調時間T11は、自回線1Lの対向端背後の送電線に設置された他の過電流継電装置(不図示)との時限協調のために設定される。
第1の瞬時要素トリップ信号STa1および第1の限時要素トリップ信号STb1は、第1のトリップ信号S1として第1の遮断器41に出力される。
第2の電源端過電流継電装置1102は、上述したトリップ信号発生回路130と同様の構成のトリップ信号発生回路(不図示)を具備する。
第1の対向端短絡方向継電装置1201は、第3のトリップ信号S3を発生するために、図6に示すようなトリップ信号発生回路140を具備する。
ここで、トリップ信号発生回路140は、リレー判定回路141と、遅延回路(タイマー)142とを備える。
リレー判定回路141は、第3の短絡電流I3の大きさと線間電圧Vおよび第3の短絡電流I3の位相関係とに基づいて自回線1Lに発生した短絡事故を検出すると、ハイレベルの出力信号を出力する。
遅延回路142は、リレー判定回路141の出力信号を時限協調時間T13だけ遅延する。ここで、図5に示した遅延回路132において設定された時限協調時間T11(たとえば400ms)は、時限協調のために、時限協調時間T13よりも大きくなるように設定される(T11>T13)。
なお、時限協調時間T13は、自回線1Lに分岐がない場合には0msに設定されるため、以下では時限協調時間T13=0として説明する。
第2の対向端短絡方向継電装置1202は、上述したトリップ信号発生回路140と同様の構成のトリップ信号発生回路(不図示)を具備する。
第1の電源端過電流継電装置1101の保護区間である自回線1Lの限時要素動作範囲内において図7に示す時刻t0に短絡事故が発生したとすると、事故電流(短絡電流)は図4に破線の矢印で示すように事故点に向かって流れるため、第1乃至第4の計器用変流器31〜34をそれぞれ流れる第1乃至第4の短絡電流I1〜I4の向きは図4に矢印で示す向きとなる。その結果、第1および第2の電源端過電流継電装置1101,1102が動作するとともに、第3の短絡電流I3の向きが動作方向(内部方向)と同じである第1の対向端短絡方向継電装置1201が動作する。
上述したように第1の対向端短絡方向継電装置1201の時限協調時間T13は0msに設定されているため、まず、第1の対向端短絡方向継電装置1201が動作して、自回線1Lの対向端側に設置された第3の遮断器43を遮断する。このとき、第3の遮断器43は、図7に示すように、第1の対向端短絡方向継電装置1201のリレー判定時間TRY(50ms)が経過した時刻t1に第1の対向端短絡方向継電装置1201から出力される第3のトリップ信号S3によって遮断されるが、第3の遮断器43が完全に遮断されるのは、時刻t2から遮断器遮断時間TCB(50ms)が経過した時刻t2となる。
時刻t2に第3の遮断器43が完全に遮断されると、事故電流(短絡電流)は自回線1Lの電源端から事故点に向かってのみ流れるため(すなわち、図7に示すように第1の短絡電流I1のみが流れるため)、第1の電源端過電流継電装置1101のみが動作を続けて、自回線1Lの電源端側に設置された第1の遮断器41を遮断する。このとき、第1の遮断器41は、事故発生時刻t0から第1の電源端過電流継電装置1101のリレー判定時間TRY(50ms)および時限協調時間T11(400ms)が経過した時刻t3に第1の電源端過電流継電装置1101から出力される第1のトリップ信号S1(第1の限時要素トリップ信号STb1)によって遮断されるが、第1の遮断器41が完全に遮断されるのは、時刻t3から遮断器遮断時間TCB(50ms)が経過した時刻t4となる。
下記の特許文献1には、多段に渡る限時差整定において短絡領域における保護協調を容易に実現できるようにするために、電流入力部の電流値について瞬時要素判断部および限時要素判断部でそれぞれ動作の是非を判断し、この判断部からの信号に基づいて動作判断部にて動作特性切換手段の状態を兼ね合わせて動作時間特性を制御する過電流継電器が開示されている。
下記の特許文献2には、電力系統の平衡2回線送電線に流れる差電流が所定値以上のとき動作する過電流リレーと、差電流および母線電圧を入力とする短絡選択リレーとを備え、平衡2回線送電線の事故回線を選択遮断する回線選択継電装置において、母線短絡により平衡2回線送電線に循環電流が流れる後方故障時に誤って遮断器トリップ信号を出力させないようにするために、平衡2回線送電線の各回線に流れる電流の方向を検出する第1および第2電流方向リレーを設け、過電流リレーと短絡選択リレーと第1および第2電流方向リレーの各出力のアンド条件成立時に遮断器をトリップさせる回線選択継電装置が開示されている。
特開平8−205382号公報 特開平6−022442号公報
しかしながら、上述した第1の電源端過電流継電装置1101では、自回線1Lの限時要素動作範囲内において短絡事故が発生した場合に、第1の遮断器41は事故発生時刻t0からリレー判定時間TRY、時限協調時間T11および遮断器遮断時間TCBの合計時間(=50ms+400ms+50ms=500ms)だけ経過した時刻t4に遮断されるため(図7参照)、この短絡事故を除去するのに時間を要し、設備に悪影響を与えるという問題がある。
本発明の目的は、事故除去時間を大幅に短縮することができる電源端用の過電流継電装置を提供することにある。
本発明の第1の過電流継電装置は、電源端側の母線と対向端側の対向端母線との間に敷設された自回線(1L)および他回線(2L)からなる平衡2回線送電線の該自回線の電源端側に設置される過電流継電装置(101)であって、前記自回線における短絡事故発生を検出すると、該自回線の電源端側に設けられた自回線遮断器(41)を遮断するためのトリップ信号(S1)を発生するトリップ信号発生回路(20)を具備し、該トリップ信号発生回路が、前記自回線の電源端から事故点に向かって流れる自回線短絡電流(I1)および該他回線の電源端から該事故点に向かって流れる他回線短絡電流(I2)の差と該自回線短絡電流および該他回線短絡電流の和との比率に基づいて短絡事故を検出すると、前記トリップ信号を瞬時に発生するトリップ信号発生手段を備えることを特徴とする。
ここで、前記トリップ信号発生手段が、前記他回線の電源端側に設置された隣回線遮断器(42)が遮断されていないことを条件に、前記比率に基づいて前記自回線における短絡事故発生を検出すると、前記トリップ信号を瞬時に発生してもよい。
前記トリップ信号発生手段が、前記自回線短絡電流と前記他回線短絡電流との差を該自回線短絡電流と該他回線短絡電流との和で割った値を求め、該求めた値が判定値以上であると出力信号を出力する自回線事故判定回路(25)と、該自回線事故判定回路の出力信号と前記隣回線遮断器から入力される接点信号(SC2)との論理積をとる論理積回路(23)とを備えてもよい。
前記判定値が、前記自回線の電源端から対向端までのX%の区間を時限短縮保護区間とする場合には、“1−X/100”とされてもよい。
前記時限短縮保護区間が、前記自回線の電源端から対向端までの80〜85%までの区間とされてもよい。
前記他回線の電源端側に設置される他の過電流継電装置(102)が、前記過電流継電装置と同じ構成を有しかつ一体に構成されていてもよい。
本発明の過電流継電装置は、以下に示す効果を奏する。
(1)平衡2回線送電線の電源端側に設置される過電流継電装置は、自回線の電源端から事故点に向かって流れる自回線短絡電流および他回線の電源端から事故点に向かって流れる他回線短絡電流の差と自回線短絡電流および他回線短絡電流の和との比率に基づいて短絡事故を検出するとトリップ信号を瞬時に発生するので、自回線において発生した短絡事故の除去時間を大幅に短縮することができる。
(2)事故継続時間も大幅に短縮するので、事故時の設備への悪影響を低減することができる。
(3)主保護継電装置を省略することも可能であるため、設備への投資コストの低減も図れる。
(4)自回線短絡電流および他回線短絡電流の差だけでは電源端背後の電源容量(短絡容量を%Zat10MVABASEで表した値)の変化に影響されるが、自回線短絡電流および他回線短絡電流の差と自回線短絡電流および他回線短絡電流の和との比率を用いることにより電源端背後の電源容量の変化に影響されずに自回線事故判定を行うことができる。
上記の目的を、自回線の電源端側に設置された過電流継電装置が自回線短絡電流および他回線短絡電流の差と自回線短絡電流および他回線短絡電流の和との比率に基づいて短絡事故を検出するとトリップ信号を瞬時に発生することにより実現した。
以下、本発明の過電流継電装置の実施例について、図面を参照して説明する。
本発明の過電流継電装置は、平衡2回線送電線の電源端側に設置される過電流継電装置であって、短絡事故発生時には平衡2回線送電線の電源端では事故回線の事故電流(第1の短絡電流I1)の比率の方が健全回線の事故電流(第2の短絡電流I2)の比率よりも大きくなることに着目し、健全回線の遮断器情報と、事故回線の事故電流および健全回線の事故電流の差と事故回線の事故電流および健全回線の事故電流の和との比率(前者を後者で割った値)とに基づいて短絡事故を検出すると、トリップ信号を瞬時に発生することを特徴とする。
したがって、図1に示す第1の電源端過電流継電装置101(本発明の一実施例による過電流継電装置)は、健全回線である他回線2Lの電源端側に設置された第2の遮断器42が遮断されておらず、かつ、(1)式に示す自回線事故判定条件に基づいて事故回線である自回線1Lにおける短絡事故発生を検出すると第1のトリップ信号S1を瞬時に発生する機能を備えている点で、図4に示した従来の第1の電源端過電流継電装置1101と相違する。
(I1−I2)/(I1+I2)≧0.2 (1)
ここで、(1)式の右辺の判定値は時限短縮保護区間(すなわち、短絡事故に対して第1のトリップ信号S1を瞬時に発生する自回線1Lの範囲)によって決定され、自回線1Lの電源端から対向端までのX%の区間を時限短縮保護区間とする場合には、判定値=1−X/100とされる。したがって、(1)式における判定値=0.2は、自回線1Lの電源端から対向端までの80%の区間を時限短縮保護区間とする場合に用いる。なお、時限短縮保護区間は、変流器誤差(CT誤差)、リレー誤差および線路定数誤差などの誤差を考慮すると、15〜20%程度のマージンが必要であるため、自回線1Lの電源端から対向端までの80〜85%までの区間とする。
すなわち、第1の電源端過電流継電装置101は、第2の遮断器42から入力される第2の接点信号SC2がハイレベルであり(第2の遮断器42が遮断されていないことを示す。)、かつ、第1の計器用変流器31から入力される第1の短絡電流I1と第2の計器用変流器32から入力される第2の短絡電流I2との差(=I1−I2)を第1の短絡電流I1と第2の短絡電流I2との和(I1+I2)で割った値が判定値(=0.2)以上であることを条件に、第1のトリップ信号S1を瞬時に発生する。
これを実現するために、第1の電源端過電流継電装置101は、図5に示したトリップ信号発生回路120の代わりに、図2に示すトリップ信号発生回路20を具備する。
トリップ信号発生回路20は、図2に示すように、リレー判定回路21と、遅延回路(タイマー)22と、論理積回路23と、自回線事故判定回路25とを備える。
リレー判定回路21は、図5に示したリレー判定回路131と同様に、第1の短絡電流I1の大きさに基づいて瞬時要素動作範囲内に発生した短絡事故を検出するとハイレベルの第1の瞬時要素トリップ信号STa1を出力するとともに、第1の短絡電流I1の大きさに基づいて自回線1Lの限時要素動作範囲内に発生した短絡事故を検出するとハイレベルの限時遮断出力信号を遅延回路22および論理積回路23に出力する。
遅延回路22は、図5に示した遅延回路132と同様に、リレー判定回路21の限時遮断出力信号を時限協調時間T11だけ遅延して第1の限時要素トリップ信号STb1を生成する。
自回線事故判定回路25は、第1の短絡電流I1と第2の短絡電流I2との差(=I1−I2)を第1の短絡電流I1と第2の短絡電流I2との和(I1+I2)で割った値を求め、求めた値が判定値(=0.2)以上であるとハイレベルの出力信号を出力する。
論理積回路23は、リレー判定回路21の限時遮断出力信号と自回線事故判定回路25の出力信号と第2の接点信号SC2との論理積をとって第1の瞬時トリップ信号STc1を生成する。ここで、リレー判定回路21の限時遮断出力信号を論理積回路23に入力しているのは、リレー判定回路21が短絡事故を検出していないとき(第1の電源端過電流継電装置101が動作していないとき)に第1の瞬時トリップ信号STc1が誤って出力されないようにするためである。
第1の瞬時要素トリップ信号STa1、第1の限時要素トリップ信号STb1および第1の瞬時トリップ信号STc1は、第1のトリップ信号S1として第1の遮断器41に出力される。
次に、図1に示す自回線1Lの限時要素動作範囲内において短絡事故が発生した場合のトリップ信号発生回路20の動作について、図3を参照して説明する。
自回線1Lの限時要素動作範囲内において時刻t0に短絡事故が発生すると、図4で説明したように第1乃至第4の計器用変流器31〜34をそれぞれ流れる第1乃至第4の短絡電流I1〜I4の向きは図1に矢印で示す向きとなる。その結果、第1および第2の電源端過電流継電装置101,102が動作するとともに、第3の短絡電流I3の向きが動作方向(内部方向)と同じである第1の対向端短絡方向継電装置1201が動作する。
第1の電源端過電流継電装置101が具備するトリップ信号発生回路20のリレー判定回路21は、第1の短絡電流I1に基づいて自回線1Lの限時要素動作範囲内において短絡事故が発生したと判定して、ハイレベルの限時遮断出力信号を出力する。
また、第1の短絡電流I1と第2の短絡電流I2との差(=I1−I2)を第1の短絡電流I1と第2の短絡電流I2との和(I1+I2)で割った値が“0.2”以上であると、自回線事故判定回路25は、自回線1Lにおいて短絡事故が発生したと判定して、ハイレベルの出力信号を出力する。
その結果、第2の遮断器42から入力される第2の接点信号SC2がハイレベルであると、論理積回路23からハイレベルの第1の瞬時トリップ信号STc1が出力される。
その結果、ハイレベルの第1の瞬時トリップ信号STc1が、事故発生時刻t0から第1の電源端過電流継電装置101のリレー判定時間TRY(50ms)だけ経過した時刻t1にトリップ信号発生回路20から第1のトリップ信号S1として第1の遮断器41に出力される。
このとき、第1の対向端短絡方向継電装置1201においても、図6および図7を参照して説明したように、事故発生時刻t0から第2の対向端短絡方向継電装置1202のリレー判定時間TRY(50ms)だけ経過した時刻t1にハイレベルの第3のトリップ信号S3が第3の遮断器43に出力される。
したがって、第1および第3の遮断器41,43は、時刻t1から遮断器遮断時間TCB(50ms)だけ経過した時刻t2に完全に遮断される。その結果、図3に破線で示した従来の第1の電源端過電流継電装置1101の場合(図7参照)に比べて、第1の遮断器41をt4−t2=T11(第1の電源端過電流継電装置101,1101の時限協調時間=400ms)だけ早く遮断することができる。
第2の電源端過電流継電装置102も第1の電源端過電流継電装置101と同様に構成することにより、他回線2Lの時限短縮保護区間において短絡事故が発生した場合に、従来の第2の電源端過電流継電装置1102と比べて第2の遮断器42を第2の電源端過電流継電装置102,1102の時限協調時間T12だけ早く遮断することができる。
以上の説明では、第1および第2の電源端過電流継電装置101,102を個々に構成したが、一体に構成してもよい。
また、図2に示した遅延回路22などの遅延回路は、入力信号を所定の時間だけ遅延する回路で構成してもよいし、入力信号が入力されると所定の回数だけカウントしたのちに出力信号を出力するタイマーで構成してもよい。
本発明の一実施例による過電流継電装置である第1の電源端過電流継電装置101について説明するための図である。 図1に示した第1の電源端過電流継電装置101が具備するトリップ信号発生回路20の構成を示すブロック図である。 図1に示す自回線1Lの限時要素動作範囲内において短絡事故が発生した場合の図2に示したトリップ信号発生回路20の動作について説明するための図である。 過電流継電装置が平衡2回線送電線において後備保護として用いられていることを説明するための図である。 図4に示した第1の電源端過電流継電装置1101が具備するトリップ信号発生回路130の構成を示すブロック図である。 図4に示した第1の対向端短絡方向継電装置1201が具備するトリップ信号発生回路140の構成を示すブロック図である。 自回線1Lの限時要素動作範囲内において短絡事故が発生したときの図4に示した第1の電源端過電流継電装置1101および第1の対向端短絡方向継電装置1201の動作について説明するための図である。
符号の説明
1 電源
2 計器用変圧器
1〜34 第1乃至第4の計器用変流器
1〜44 第1乃至第4の遮断器
101,102,1101,1102 第1および第2の電源端過電流継電装置
20,130,140 トリップ信号発生回路
21,131,141 リレー判定回路
22,132,142 遅延回路
23 論理積回路
25 自回線事故判定回路
1201,1202 第1および第2の対向端短絡方向継電装置
1L 自回線
2L 他回線
V 線間電圧
1〜I4 第1乃至第4の短絡電流
1〜S4 第1乃至第4のトリップ信号
STa1,STa2 第1および第2の瞬時要素トリップ信号
STb1,STb2 第1および第2の限時要素トリップ信号
STc1,STc2 第1および第2の瞬時トリップ信号
C1,SC2 第1および第2の接点信号
T11〜T14 時限協調時間
RY リレー処理時間
CB 遮断器遮断時間
0〜t4 時刻

Claims (6)

  1. 電源端側の母線と対向端側の対向端母線との間に敷設された自回線(1L)および他回線(2L)からなる平衡2回線送電線の該自回線の電源端側に設置される過電流継電装置(101)であって、
    前記自回線における短絡事故発生を検出すると、該自回線の電源端側に設けられた自回線遮断器(41)を遮断するためのトリップ信号(S1)を発生するトリップ信号発生回路(20)を具備し、
    該トリップ信号発生回路が、前記自回線の電源端から事故点に向かって流れる自回線短絡電流(I1)および該他回線の電源端から該事故点に向かって流れる他回線短絡電流(I2)の差と該自回線短絡電流および該他回線短絡電流の和との比率に基づいて短絡事故を検出すると、前記トリップ信号を瞬時に発生するトリップ信号発生手段を備える、
    ことを特徴とする、過電流継電装置。
  2. 前記トリップ信号発生手段が、前記他回線の電源端側に設置された隣回線遮断器(42)が遮断されていないことを条件に、前記比率に基づいて前記自回線における短絡事故発生を検出すると、前記トリップ信号を瞬時に発生することを特徴とする、請求項1記載の過電流継電装置。
  3. 前記トリップ信号発生手段が、
    前記自回線短絡電流と前記他回線短絡電流との差を該自回線短絡電流と該他回線短絡電流との和で割った値を求め、該求めた値が判定値以上であると出力信号を出力する自回線事故判定回路(25)と、
    該自回線事故判定回路の出力信号と前記隣回線遮断器から入力される接点信号(SC2)との論理積をとる論理積回路(23)と、
    を備えることを特徴とする、請求項2記載の過電流継電装置。
  4. 前記判定値が、前記自回線の電源端から対向端までのX%の区間を時限短縮保護区間とする場合には、“1−X/100”とされることを特徴とする、請求項3記載の過電流継電装置。
  5. 前記時限短縮保護区間が、前記自回線の電源端から対向端までの80〜85%までの区間とされることを特徴とする、請求項4記載の過電流継電装置。
  6. 前記他回線の電源端側に設置される他の過電流継電装置(102)が、前記過電流継電装置と同じ構成を有しかつ一体に構成されていることを特徴とする、請求項1乃至5いずれかに記載の過電流継電装置。
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