JP2010166769A - 地絡距離継電装置 - Google Patents

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重穗 松本
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Abstract

【課題】抵抗接地系の平衡2回線送電線における地絡事故除去時間を大幅に短縮することができる地絡距離継電装置を提供する。
【解決手段】第1の電源端地絡距離継電装置101が備えるトリップ信号発生回路20は、母線電圧Vaを第1の線路電流I1で割って算出した第1のインピーダンスZ1が第1の閾値以下になると出力信号を出力する自回線Z比較回路22と、母線電圧Vaを第1および第2の線路電流I1,I2の和で割って算出した両回線インピーダンスZaが第2の閾値以下になると出力信号を出力する両回線Z比較回路23と、自回線Z比較回路22の出力信号の極性を反転するインバータ回路26と、両回線Z比較回路23の出力信号とインバータ回路26の出力信号との論理積をとる第4の論理積回路244と、第4の論理積回路244の出力信号の時間軸を引延し時間DLだけ引き延ばす引延し回路27とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、地絡距離継電装置に関し、特に、平衡2回線送電線の電源端側および対向端側に設置するのに好適な地絡距離継電装置に関する。
一般に、電力系統における地絡事故時の保護に用いられている地絡方向継電装置(DG)は、自回線(地絡方向継電装置が設置された送電線)の電気量(零相電圧V0および零相電流I0)の大きさおよび方向に基づいて地絡事故発生を判定するものであり、事故区間を判定させるために、対向端(非電源端)背後の送電線に設置された他の地絡方向継電装置と時限協調(0.4s〜0.5sの積上げ)をとっている。
そのため、電源端側に設置された地絡方向継電装置では、以下に説明するように、事故除去時間が長くなるので、地絡方向継電装置は平衡2回線送電線においては後備保護として用いられ、保護区間内の地絡事故によって瞬時に動作する別方式の主保護継電装置を別に設置することにより、事故除去時間の短縮を図っている。
図7に示すように、電源1から電力を供給される母線から分岐された第1の送電線1L(以下、「自回線1L」と称する。)および第2の送電線2L(以下、「他回線2L」と称する。)の電源端側(母線側)に地絡方向継電装置(以下、「第1および第2の電源端地絡方向継電装置1101,1102」と称する。)がそれぞれ設置されており、自回線1Lおよび他回線2Lの対向端側(母線と反対側)にも地絡方向継電装置(以下、「第1および第2の対向端地絡方向継電装置1201,1202」と称する。)がそれぞれ設置されているとする。
第1の電源端地絡方向継電装置1101は、母線に設けられた第1の接地形計器用変圧器(EVT)1021から入力される電源端零相電圧V0aと自回線1Lの電源端側に設置された第1の零相変流器(ZCT)1031から入力される第1の零相電流I01とに基づいて自回線1Lにおける地絡事故発生を検出すると、自回線1Lの電源端側に設置された第1の遮断器41を遮断するための第1のトリップ信号S1を発生する。
第2の電源端地絡方向継電装置1102は、第1の接地形計器用変圧器1021から入力される電源端零相電圧V0aと他回線2Lに設置された第2の零相変流器1032から入力される第2の零相電流I02とに基づいて他回線2Lにおける地絡事故発生を検出すると、他回線2Lの電源端側に設置された第2の遮断器42を遮断するための第2のトリップ信号S2を発生する。
第1の対向端地絡方向継電装置1201は、対向端側の母線(以下、「対向端母線」と称する。)に設けられた第2の接地形計器用変圧器1022から入力される対向端零相電圧V0bと自回線1Lの対向端側に設置された第3の零相変流器1033から入力される第3の零相電流I03とに基づいて自回線1Lにおける地絡事故発生を検出すると、自回線1Lの対向端側に設置された第3の遮断器43を遮断するための第3のトリップ信号S3を発生する。
第2の対向端地絡方向継電装置1202は、第2の接地形計器用変圧器1022から入力される対向端零相電圧V0bと他回線2Lの対向端側に設置された第4の零相変流器1034から入力される第4の零相電流I04とに基づいて他回線2Lにおける地絡事故発生を検出すると、他回線2Lの対向端側に設置された第4の遮断器44を遮断するための第4のトリップ信号S4を発生する。
第1の電源端地絡方向継電装置1101は、第1のトリップ信号S1を発生するために、図8に示すようなトリップ信号発生回路130を具備する。
ここで、トリップ信号発生回路130は、リレー判定回路131と、第1乃至第3の遅延回路(タイマー)1321〜1323と、論理積回路133と、論理和回路134とを備える。
リレー判定回路131は、第1の零相電流I01の大きさと電源端零相電圧V0aおよび第1の零相電流I01の位相関係とに基づいて自回線1Lに発生した地絡事故を検出すると、ハイレベルの出力信号を出力する。
第1の遅延回路1321は、第1の地絡過電圧継電装置(OVG)51から入力される第1のOVG出力信号SOVG1を第1の時限協調時間T11だけ遅延する。ここで、第1の地絡過電圧継電装置51は、第1の接地形計器用変圧器21から入力される電源端零相電圧V0aの大きさが整定値以上になるとハイレベルの第1のOVG出力信号SOVG1を出力する。
論理積回路133は、リレー判定回路131の出力信号と第1の遅延回路1321によって第1の時限協調時間T11だけ遅延された第1のOVG出力信号SOVG1との論理積をとる。
第2の遅延回路1322は、論理積回路133の出力信号を第2の時限協調時間T21だけ遅延する。ここで、第2の時限協調時間T21は、自回線1Lの対向端背後の送電線に設置された他の地絡方向継電装置(不図示)との時限協調のために設定される。また、第1の電源端地絡方向継電装置1101の動作時限TDG1は第1の時限協調時間T11と第2の時限協調時間T21との合計時間(TDG1=T11+T21)となる。
第3の遅延回路1323は、第1の地絡過電圧継電装置51から入力される第1のOVG出力信号SOVG1を第3の時限協調時間T31だけ遅延する。ここで、第3の時限協調時間T31は、第1の電源端地絡方向継電装置1101の後備保護のために設定される。
論理和回路134は、第2の遅延回路1322の出力信号と第3の遅延回路1323の出力信号との論理和をとる。
第2の電源端地絡方向継電装置1102は、上述したトリップ信号発生回路130と同様の構成のトリップ信号発生回路(不図示)を具備する。
第1の対向端地絡方向継電装置1201は、第3のトリップ信号S3を発生するために、図9に示すようなトリップ信号発生回路140を具備する。
ここで、トリップ信号発生回路140は、リレー判定回路141と、第1乃至第3の遅延回路(タイマー)1421〜1423と、論理積回路143と、論理和回路144とを備える。
リレー判定回路141は、第3の零相電流I03の大きさと対向端零相電圧V0bおよび第3の零相電流I03の位相関係とに基づいて自回線1Lに発生した地絡事故を検出すると、ハイレベルの出力信号を出力する。
第1の遅延回路1421は、第2の地絡過電圧継電装置52から入力される第2のOVG出力信号SOVG2を第1の時限協調時間T13だけ遅延する。ここで、第2の地絡過電圧継電装置52は、第2の接地形計器用変圧器1022から入力される対向端零相電圧V0bの大きさが整定値以上になるとハイレベルの第2のOVG出力信号SOVG2を出力する。
論理積回路143は、リレー判定回路141の出力信号と第1の遅延回路1421によって第1の時限協調時間T13だけ遅延された第2のOVG出力信号SOVG2との論理積をとる。
第2の遅延回路1422は、論理積回路143の出力信号を第2の時限協調時間T23だけ遅延する。ここで、第2の時限協調時間T23は、第1の電源端地絡方向継電装置1101との時限協調のために設定され、図8に示した第2の遅延回路1322において設定された第2の時限協調時間T21よりも小さくされる(T23<T21)。また、第1の対向端地絡方向継電装置1201の動作時限TDG3は第1の時限協調時間T13と第2の時限協調時間T23との合計時間(TDG3=T13+T23)となる。
第3の遅延回路1423は、第2の地絡過電圧継電装置52から入力される第2のOVG出力信号SOVG2を第3の時限協調時間T33だけ遅延する。ここで、第3の時限協調時間T33は、第1の対向端地絡方向継電装置1201の後備保護のために設定される。
論理和回路144は、第2の遅延回路1422の出力信号と第3の遅延回路1423の出力信号との論理和をとる。
第2の対向端地絡方向継電装置1202は、上述したトリップ信号発生回路140と同様の構成のトリップ信号発生回路(不図示)を具備する。
第1の電源端地絡方向継電装置1101の保護区間である自回線1Lの対向端側において図10に示す時刻t0に地絡事故が発生したとすると、第1乃至第3の零相電流I01〜I03の向きが動作方向(内部方向)と同じである第1の電源端地絡方向継電装置1101、第2の電源端地絡方向継電装置1102および第1の対向端地絡方向継電装置1201が動作する。
第1の対向端地絡方向継電装置1201の動作時限TDG3は第1および第2の電源端地絡方向継電装置1101,1102の動作時限TDG1,TDG2よりも短いため、まず、第1の対向端地絡方向継電装置1201が動作して、自回線1Lの対向端側に設置された第3の遮断器43を遮断する。このとき、第3の遮断器43は、図10(b)に示すように、事故発生時刻t0から第1の対向端地絡方向継電装置1201のリレー判定時間TRYおよび動作時限TDG3だけ経過した時刻t2に第1の対向端地絡方向継電装置1201から出力される第3のトリップ信号S3によって遮断されるが、第3の遮断器43が完全に遮断されるのは、時刻t2から遮断器遮断時間TCBだけ経過した時刻t3となる。
時刻t3に第3の遮断器43が完全に遮断されると、事故電流は自回線1Lの電源端から事故点に向かってのみ流れるため(すなわち、第1の零相電流I01のみが流れるため)、第1の電源端地絡方向継電装置1101のみが動作を続けて、自回線1Lの電源端側に設置された第1の遮断器41を遮断する。このとき、第1の遮断器41は、図10(a)に示すように、事故発生時刻t0から第1の電源端地絡方向継電装置1101のリレー判定時間TRYおよび動作時限TDG1だけ経過した時刻t5に第1の電源端地絡方向継電装置1101から出力される第1のトリップ信号S1によって遮断されるが、第1の遮断器41が完全に遮断されるのは、時刻t5から遮断器遮断時間TCBだけ経過した時刻t6となる。
また、第1の電源端地絡方向継電装置1101の保護区間である自回線1Lの電源端側において図11に示す時刻t0に地絡事故が発生したとすると、第1の零相電流I01の向きが動作方向(内部方向)と同じである第1の電源端地絡方向継電装置1101が動作する。
その結果、第1の電源端地絡方向継電装置1101は、自回線1Lの電源端側に設置された第1の遮断器41を遮断する。このとき、第1の遮断器41は、図11(a)に示すように、事故発生時刻t0から第1の電源端地絡方向継電装置1101のリレー判定時間TRYおよび動作時限TDG1だけ経過した時刻t5に第1の電源端地絡方向継電装置1101から出力される第1のトリップ信号S1によって遮断されるが、第1の遮断器41が完全に遮断されるのは、時刻t5から遮断器遮断時間TCBだけ経過した時刻t6となる。
また、この地絡事故により対向端零相電圧V0bの大きさが整定値以上になると、第2の地絡過電圧継電装置52はハイレベルの第2のOVG出力信号SOVG2を出力するため、第1の対向端地絡方向継電装置1201が具備するトリップ信号発生回路140(図9参照)の第1の遅延回路1421の出力信号は事故発生時刻t0から第1の時限強調時間T13だけ経過した時刻t2にロウレベルからハイレベルになる。その後、第1の対向端地絡方向継電装置1201はリレー判定回路141の出力待ちとなる。
同様に、この地絡事故により電源端零相電圧V0aの大きさが整定値以上になると、第1の地絡過電圧継電装置51はハイレベルの第1のOVG出力信号SOVG1を出力するため、第2の電源端地絡方向継電装置1102が具備するトリップ信号発生回路130(図8参照)の第1の遅延回路1321の出力信号は事故発生時刻t0から第1の時限強調時間T12だけ経過した時刻t4にロウレベルからハイレベルになる。その後、第2の電源端地絡方向継電装置1102はリレー判定回路131の出力待ちとなる。
時刻t6に第1の遮断器41が完全に遮断されると、第2および第3の零相電流I02,I03が大きくなるため、第2の電源端地絡方向継電器1102および第1の対向端地絡方向継電器1201がともに動作する。
その結果、第2の電源端地絡方向継電装置1102では、時刻t6から第2の時限協調時間T22だけ経過した時刻t7に、第2のトリップ信号S2が第2の遮断器42に出力される。また、第1の対向端地絡方向継電装置1201でも、時刻t6から第2の時限協調時間T23だけ経過した時刻t7に、第3のトリップ信号S3が第3の遮断器43に出力される。
その結果、第2および第3の遮断器42,43は、図11(b),(c)に示すように、時刻t7から遮断器遮断時間TCBだけ経過した時刻t8に同時に完全に遮断される。
下記の特許文献1には、段階限時の距離継電方式により3端子系統送電線を保護する後備保護手段を備えた保護継電装置において事故遮断の選択性を確保し高速遮断ができるようにするために、対向母線を含み対向母線方向の事故を検出する第2段リレーの動作条件を伝送する手段と、対向端からの転送信号を受信する手段と、自端の保護リレーの動作を受信した転送信号が所定時間以上継続したことを条件に自端の遮断器に遮断指令を出力する手段とを備えた保護継電装置が開示されている。
特開平5−76134号公報
しかしながら、上述した地絡方向継電装置と地絡過電圧継電装置とを組み合わせた地絡保護継電システムでは、以下に示すような問題がある。
(1)自回線1Lにおいて地絡事故が発生した場合に、第1の遮断器41は事故発生時刻t0から第1の電源端地絡方向継電装置1101のリレー判定時間TRY、動作時限TDG1および遮断器遮断時間TCBの合計時間だけ経過した時刻t6に遮断されるため(図10(a)および図11(a)参照)、地絡事故を除去するのに時間を要し、設備に悪影響を与えるという問題がある。
(2)自回線1Lの電源端至近で地絡事故が発生した場合には、第2および第3の遮断器42,43は時刻t8に同時に遮断されるため(図11(b),(c)参照)、他回線2Lが不要遮断されるという問題がある。
上記特許文献1記載の保護継電装置では、自回線1Lの第2の保護区間における地絡事故発生時に事故除去時間を短縮することはできるが、対向端子からの転送信号を継続して受信することにより自端子の遮断器を遮断する方式であるので、この転送信号の伝送路が必要であるという問題がある。
本発明の目的は、抵抗接地系の平衡2回線送電線における地絡事故除去時間を大幅に短縮することができる地絡距離継電装置を提供することにある。
本発明の地絡距離継電装置は、電源端側の母線と対向端側の対向端母線との間に敷設された自回線(1L)および他回線(2L)からなる平衡2回線送電線の該自回線の電源端側に設置される地絡距離継電装置(101)であって、前記自回線における地絡事故発生を検出すると、該自回線の電源端側に設けられた自回線遮断器(41)を遮断するためのトリップ信号(S1)を発生するトリップ信号発生回路(20)を具備し、該トリップ信号発生回路が、自回線インピーダンスおよび両回線インピーダンスの変化に基づいて前記自回線の対向端側に設置された対向端遮断器(43)が遮断されたことを検出すると、前記トリップ信号を瞬時に発生するトリップ信号発生手段を備えることを特徴とする。
ここで、前記トリップ信号発生手段が、母線電圧(Va)を前記自回線の電源端側を流れる自回線線路電流(I1)で割って算出した自回線インピーダンス(Z1)が第1の閾値(Th1a)以下になると出力信号を出力する自回線インピーダンス比較回路(22)と、前記母線電圧を前記自回線線路電流と前記他回線の電源端側を流れる他回線線路電流(I2)との和で割って算出した両回線インピーダンス(Za)が第2の閾値(Th2a)以下になると出力信号を出力する両回線インピーダンス比較回路(23)と、前記自回線インピーダンス比較回路の出力信号の極性を反転するインバータ回路(26)と、前記両回線インピーダンス比較回路の出力信号と前記インバータ回路の出力信号との論理積をとる第1の論理積回路(244)と、該第1の論理積回路の出力信号の時間軸を引延し時間(DL)だけ引き延ばす引延し回路(27)と、前記自回線インピーダンス比較回路の出力信号と前記引延し回路の出力信号との論理積をとる第2の論理積回路(245)とを備えてもよい。
前記引延し時間が、前記地絡距離継電装置のリレー判定時間(TRY)および前記自回線遮断器の遮断器遮断時間(TCB)の合計時間よりも長くてもよい。
前記トリップ信号発生手段が、前記他回線の電源端側に設置された隣回線遮断器(42)が遮断されていないことを条件に、自回線インピーダンスおよび両回線インピーダンスの変化に基づいて前記対向端遮断器が遮断されたことを検出すると、前記トリップ信号を瞬時に発生してもよい。
前記他回線の電源端側に設置される他の地絡距離継電装置(102)が、前記地絡距離継電装置と同じ構成を有しかつ一体に構成されていてもよい。
また、本発明の地絡距離継電装置は、電源端側の母線と対向端側の対向端母線との間に敷設された自回線(1L)および他回線(2L)からなる平衡2回線送電線の該自回線の対向端側に設置される地絡距離継電装置(301)であって、前記自回線における地絡事故発生を検出すると、該自回線の対向端側に設けられた自回線遮断器(43)を遮断するためのトリップ信号(S3)を発生するトリップ信号発生回路(40;40a)を具備し、該トリップ信号発生回路が、自回線インピーダンスの変化に基づいて前記自回線の電源端側に設置された電源端遮断器(41)が遮断されたことを検出すると、前記トリップ信号を瞬時に発生するトリップ信号発生手段を備えることを特徴とする。
ここで、前記トリップ信号発生手段が、対向端母線電圧(Vb)を前記自回線の対向端側を流れる自回線線路電流(I3)で割って算出した自回線インピーダンス(Z3)が第1の閾値(Th1b)以下になると出力信号を出力する自回線インピーダンス比較回路(42)と、前記対向端母線電圧を前記自回線線路電流と前記他回線の対向端側を流れる他回線線路電流(I4)との和で割って算出した両回線インピーダンス(Zb)が第2の閾値(Th2b)以下になると出力信号を出力する両回線インピーダンス比較回路(43)と、前記自回線インピーダンス比較回路の出力信号と前記両回線インピーダンス比較回路の出力信号との論理積をとる論理積回路(444)とを備えてもよい。
前記トリップ信号発生手段が、対向端母線電圧(Vb)を前記自回線の対向端側を流れる自回線線路電流(I3)で割って算出した自回線インピーダンス(Z3)が第1の閾値(Th1b)以下になると出力信号を出力する自回線インピーダンス比較回路(42)と、該自回線インピーダンス比較回路の出力信号の極性を反転するインバータ回路(51)と、前記対向端母線に設置された地絡過電圧継電装置の出力信号(SOVG)または前記自回線の対向端側に設置された地絡過電流継電装置の出力信号と前記インバータ回路の出力信号との論理積をとる第1の論理積回路(52)と、該第1の論理積回路の出力信号の時間軸を引延し時間(DL)だけ引き延ばす引延し回路(53)と、前記自回線インピーダンス比較回路の出力信号と前記引延し回路の出力信号との論理積をとる第2の論理積回路(444)とを備えてもよい。
前記引延し時間が、前記地絡距離継電装置のリレー判定時間(TRY)および前記自回線遮断器の遮断器遮断時間(TCB)の合計時間よりも長くてもよい。
前記トリップ信号発生手段が、前記他回線の対向端側に設置された隣回線遮断器(44)が遮断されていないことを条件に、自回線インピーダンスの変化に基づいて前記電源端遮断器が遮断されたことを検出すると、前記トリップ信号を瞬時に発生してもよい。
前記他回線の対向端側に設置される他の地絡距離継電装置(302)が、前記地絡距離継電装置と同じ構成を有しかつ一体に構成されていてもよい。
本発明の地絡距離継電装置は、以下に示す効果を奏する。
(1)自回線の対向の遮断器が遮断されるとトリップ信号を瞬時に発生させることができるので、抵抗接地系の平衡2回線の電源端至近および対向端至近で発生した地絡事故の除去時間を大幅に短縮することができる。
(2)自回線インピーダンスおよび/または両回線インピーダンスの変化により対向の遮断器が遮断されたことを検出するとトリップ信号を瞬時に発生させるので、対向端からの転送信号の伝送路を設ける必要がない。
(3)地絡事故継続時間も大幅に短縮するので、事故時の設備への悪影響を低減することができる。
(4)主保護継電装置を省略することも可能であるため、設備への投資コストの低減も図れる。
上記の目的を、自回線インピーダンスおよび/または両回線インピーダンスの変化に基づいて自回線の対向に設置された遮断器が遮断されたことを検出するとトリップ信号を瞬時に発生することにより実現した。
以下、本発明の地絡距離継電装置の実施例について、図面を参照して説明する。
本発明の一実施例による地絡距離継電装置である第1および第2の電源端地絡距離継電装置101,102は、図1に示すように、自回線1Lおよび他回線2Lの電源端側にそれぞれ設置される。また、本発明の一実施例による地絡距離継電装置である第1および第2の対向端地絡距離継電装置301,302は、自回線1Lおよび他回線2Lの対向端側にそれぞれ設置される。
第1の電源端地絡距離継電装置101は、母線に設けられた第1の変成器21から入力される母線電圧Vaと自回線1Lの電源端側に設けられた第1の変流器31から入力される第1の線路電流I1に基づいて自回線1Lの第1のインピーダンスZ1(Z1=Va/I1)を算出し、算出した第1のインピーダンスZ1に基づいて自回線1Lにおける地絡事故発生を検出すると、自回線1Lの電源端側に設けられた第1の遮断器41を遮断するための第1のトリップ信号S1を発生する。ここで、第1の電源端地絡距離継電装置101は、第1のインピーダンスZ1に基づいて自回線1Lの第1の保護区間(第1の電源端地絡距離継電装置101の1段動作域A1であり、自回線1Lの電源端から対向端までの70%の区間である。)における地絡事故発生を検出すると、第1のトリップ信号S1を瞬時(第1の時限協調時間GT11=0)に発生し、第1のインピーダンスZ1に基づいて自回線1Lの第2の保護区間(第1の電源端地絡距離継電装置101の2段動作域A2であり、自回線1Lの電源端から対向端までの140%の区間である。)における地絡事故発生を検出すると、第1のトリップ信号S1を第2の時限協調時間GT21の時限協調をもって発生する。
また、第1の電源端地絡距離継電装置101は、自回線インピーダンス(第1のインピーダンスZ1)および後述する両回線インピーダンスZaの変化に基づいて自回線1Lの対向端側に設置された第3の遮断器43が遮断されたことを検出すると、第1のトリップ信号S1を瞬時に発生する。
そのため、第1の電源端地絡距離継電装置101は、図2に示すトリップ信号発生回路20を具備する。
トリップ信号発生回路20は、図2に示すように、動作域判定回路21と、自回線インピーダンス比較回路22(以下、「自回線Z比較回路22」と称する。)と、両回線インピーダンス比較回路23(以下、「両回線Z比較回路23」と称する。)と、第1乃至第6の論理積回路241〜246と、遅延回路(タイマー)25と、インバータ回路26と、引延し回路27と、論理和回路28とを備える。
動作域判定回路21は、母線電圧Vaを第1の線路電流I1で割って第1のインピーダンスZ1(Z1=Va/I1)を算出したのち、算出した第1のインピーダンスZ1に基づいて第1の電源端地絡距離継電装置101の動作域を判定する。
すなわち、動作域判定回路21は、算出した第1のインピーダンスZ1が第1の電源端地絡距離継電装置101の1段動作域A1の最大インピーダンス(以下、「第1の最大インピーダンスZ1max」と称する。)以下であると、「第1の電源端地絡距離継電装置101の動作域が1段動作域A1である」と判定して、ハイレベルの第1および第2の判定結果出力信号VD1,VD2を出力する。また、動作域判定回路21は、算出した第1のインピーダンスZ1が第1の最大インピーダンスZ1maxよりも大きく第1の電源端地絡距離継電装置101の2段動作域A2の最大インピーダンス(以下、「第2の最大インピーダンスZ2max」と称する。)以下であると、「第1の電源端地絡距離継電装置101の動作域が2段動作域A2である」と判定して、ハイレベルの第2の判定結果出力信号VD2を出力する。
第1の論理積回路241は、動作域判定回路21から入力される第1および第2の判定結果出力信号VD1,VD2の論理積をとる。
第2の論理積回路242は、フェールセーフ用の継電装置(不図示)からのFDリレー出力信号SFDと第1の論理積回路241の出力信号との論理積をとる。
第3の論理積回路243は、動作域判定回路21から入力される第2の判定結果出力信号VD2とFDリレー出力信号SFDとの論理積をとる。
遅延回路25は、第3の論理積回路243の出力信号を第2の時限協調時間GT21だけ遅延する。
自回線Z比較回路22は、母線電圧Vaを第1の線路電流I1で割って第1のインピーダンスZ1(Z1=Va/I1)を算出したのち、算出した第1のインピーダンスZ1が第1の閾値Th1a(自回線1Lの電源端から中央部までのインピーダンス)以下になるとハイレベルの出力信号を出力する。
両回線Z比較回路23は、母線電圧Vaを第1および第2の線路電流I1,I2の和で割って両回線インピーダンスZa(Za=Va/(I1+I2))を算出したのち、算出した両回線インピーダンスZaが第2の閾値Th2a以下になるとハイレベルの出力信号を出力する。
インバータ回路26は、自回線Z比較回路22の出力信号の極性を反転する。
第4の論理積回路244は、インバータ回路26の出力信号と両回線Z比較回路23の出力信号との論理積をとる。
引延し回路27は、第4の論理積回路244の出力信号の時間軸を引延し時間DLだけ伸張する。ここで、引延し時間DLは、第1の電源端地絡距離継電装置101のリレー判定時間TRYおよび第1の遮断器41の遮断器遮断時間TCBの合計時間よりも長い値に設定される(DL>TRY+TCB)。
第5の論理積回路245は、引延し回路27によって時間軸が伸張された第4の論理積回路244の出力信号と自回線Z比較回路22の出力信号との論理積をとる。
第6の論理積回路246は、第2の遮断器42から入力される第2の接点信号SC2と第5の論理積回路245の出力信号との論理積をとる。
論理和回路28は、第2の論理積回路242の出力信号と遅延回路25の出力信号と第6の論理積回路246の出力信号との論理和をとる。
第2の電源端地絡距離継電装置102は、上述した第1の電源端地絡距離継電装置101と同様に構成されている。
第1の対向端地絡距離継電装置301は、対向端母線に設けられた第2の変成器22から入力される対向端母線電圧Vbと自回線1Lの対向端側に設けられた第3の変流器33から入力される第3の線路電流I3に基づいて自回線1Lの第3のインピーダンスZ3(Z3=Vb/I3)を算出し、算出した第3のインピーダンスZ3に基づいて自回線1Lにおける地絡事故発生を検出すると、自回線1Lの対向端側に設けられた第3の遮断器43を遮断するための第3のトリップ信号S3を発生する。ここで、第1の対向端地絡距離継電装置301は、第3のインピーダンスZ3に基づいて自回線1Lの第3の保護区間(第1の対向端地絡距離継電装置301の1段動作域A1であり、自回線1Lの対向端から電源端までの70%の区間である。)における地絡事故発生を検出すると、第3のトリップ信号S3を瞬時(第1の時限協調時間GT13=0)に発生し、第3のインピーダンスZ3に基づいて自回線1Lの第4の保護区間(第1の対向端地絡距離継電装置301の2段動作域A2であり、自回線1Lの対向端から電源端までの140%の区間である。)における地絡事故発生を検出すると、第3のトリップ信号S3を第2の時限協調時間GT23の時限協調をもって発生する。ここで、第2の時限協調時間GT23は、上述した第1の電源端地絡距離継電装置101の第2の時限協調時間GT21よりも小さい値に設定される(GT23<GT21)。
また、第1の対向端地絡距離継電装置301は、第3のインピーダンスZ3(自回線インピーダンス)の変化に基づいて自回線1Lの電源端側に設置された第1の遮断器41が遮断されたことを検出すると、第3のトリップ信号S3を瞬時に発生する。
そのため、第1の対向端地絡距離継電装置301は、図3に示すトリップ信号発生回路40を具備する。
トリップ信号発生回路40は、図3に示すように、動作域判定回路41と、自回線インピーダンス比較回路42(以下、「自回線Z比較回路42」と称する。)と、両回線インピーダンス比較回路43(以下、「両回線Z比較回路43」と称する。)と、第1乃至第5の論理積回路441〜445と、遅延回路(タイマー)45と、論理和回路48とを備える。
動作域判定回路41は、対向端母線電圧Vbを第3の線路電流I3で割って第3のインピーダンスZ3(Z3=Vb/I3)を算出したのち、算出した第3のインピーダンスZ3に基づいて第1の対向端地絡距離継電装置301の動作域を判定する。
すなわち、動作域判定回路41は、算出した第3のインピーダンスZ3が第1の対向端地絡距離継電装置301の1段動作域A1の最大インピーダンス(以下、「第3の最大インピーダンスZ3max」と称する。)以下であると、「第1の対向端地絡距離継電装置301の動作域が1段動作域A1である」と判定して、ハイレベルの第1および第2の判定結果出力信号VD1,VD2を出力する。また、動作域判定回路41は、算出した第3のインピーダンスZ3が第3の最大インピーダンスZ3maxよりも大きく第1の対向端地絡距離継電装置301の2段動作域A2の最大インピーダンス(以下、「第4の最大インピーダンスZ4max」と称する。)以下であると、「第1の対向端地絡距離継電装置301の動作域が2段動作域A2である」と判定して、ハイレベルの第2の判定結果出力信号VD2を出力する。
第1の論理積回路441は、動作域判定回路41から入力される第1および第2の判定結果出力信号VD1,VD2の論理積をとる。
第2の論理積回路442は、フェールセーフ用の他の継電装置(不図示)からのFDリレー出力信号SFD’と第1の論理積回路441の出力信号との論理積をとる。
第3の論理積回路443は、動作域判定回路41から入力される第2の判定結果出力信号VD2とFDリレー出力信号SFD’との論理積をとる。
遅延回路42は、第3の論理積回路443の出力信号を第2の時限協調時間GT23だけ遅延する。
自回線Z比較回路42は、対向端母線電圧Vbを第3の線路電流I3で割って第3のインピーダンスZ3(Z3=Vb/I3)を算出したのち、算出した第3のインピーダンスZ3が第1の閾値Th1b(自回線1Lの対向端から中央部までのインピーダンス)以下になるとハイレベルの出力信号を出力する。
両回線Z比較回路43は、対向端母線電圧Vbを第3および第4の線路電流I3,I4の和で割って両回線インピーダンスZb(Zb=Vb/(I3+I4))を算出したのち、算出した両回線インピーダンスZbが第2の閾値Th2b以下になるとハイレベルの出力信号を出力する。
第4の論理積回路444は、自回線Z比較回路42の出力信号と両回線Z比較回路43の出力信号との論理積をとる。
第5の論理積回路445は、第4の遮断器44から入力される第4の接点信号SC4と第4の論理積回路444の出力信号との論理積をとる。
論理和回路48は、第2の論理積回路442の出力信号と遅延回路45の出力信号と第5の論理積回路445の出力信号との論理和をとる。
第2の対向端地絡距離継電装置302は、上述した第1の対向端地絡距離継電装置301と同様に構成されている。
次に、自回線1Lの対向端至近において地絡事故が発生した場合の第1の電源端地絡距離継電装置101および第1の対向端地絡距離継電装置301の動作について、図4を参照して説明する。
自回線1Lの対向端至近において時刻t0に地絡事故が発生すると、第1乃至第3の線路電流I1〜I3の向きが動作方向(内部方向)と同じである第1の電源端地絡距離継電装置101、第2の電源端地絡距離継電装置102および第1の対向端地絡距離継電装置301が動作する。
第1の対向端地絡距離継電装置301が具備するトリップ信号発生回路40(図3参照)の動作域判定回路41は、対向端母線電圧Vbを第3の線路電流I3で割って第3のインピーダンスZ3(Z3=Vb/I3)を算出したのち、算出した第3のインピーダンスZ3に基づいて「第1の対向端地絡距離継電装置301の動作域が1段動作域A1である」と判定して、ハイレベルの第1および第2の判定結果出力信号VD1,VD2を出力する。
これにより、第1の論理積回路441の出力信号がロウレベルからハイレベルになるため、FDリレー出力信号SFD’がハイレベルであると、第2の論理積回路442の出力信号がロウレベルからハイレベルとなる。その結果、論理和回路48の出力信号がロウレベルからハイレベルになるため、第3のトリップ信号S3がトリップ信号発生回路40から第3の遮断器43に出力される。
なお、第3のトリップ信号S3は、図4(b)に示すように、事故発生時刻t0から第1の対向端地絡距離継電装置301におけるリレー判定時間TRYだけ経過した時刻t1にトリップ信号発生回路40から出力される。
これにより、第3の遮断器43は、図4(b)に実線で示すように、事故発生時刻t0からリレー判定時間TRYおよび遮断器遮断時間TCBの合計時間(たとえば、50ms)だけ経過した時刻t1aに完全に遮断される。その結果、図4(b)に破線で示した従来の場合(図10(b)参照)に比べて、第3の遮断器43を第2の対向端地絡方向継電装置1201の動作時限TDG3(=500ms)だけ早く遮断することができる。
第1の電源端地絡距離継電装置101では、トリップ信号発生回路20(図2参照)の動作域判定回路21は、母線電圧Vaを第1の線路電流I1で割って第1のインピーダンスZ1(Z1=Va/I1)を算出したのち、算出した第1のインピーダンスZ1に基づいて「第1の電源端地絡距離継電装置101の動作域が2段動作域A2である」と判定して、ハイレベルの第2の判定結果出力信号VD2を出力する。これにより、FDリレー出力信号SFDがハイレベルであると、第3の論理積回路243の出力信号がロウレベルからハイレベルになるが、第3の論理積回路243の出力信号は遅延回路25によって第2の時限協調時間GT21だけ遅延されるため、時刻t1aでは遅延回路25の出力信号はロウレベルのままとなる。
また、地絡事故発生後は自回線1Lの電源端から見たインピーダンス(すなわち、第1のインピーダンスZ1)は第1の閾値Th1aよりも大きいため、自回線Z比較回路42の出力信号はロウレベルのままとなるので、第5の論理積回路245の出力信号はロウレベルのままとなる。
その結果、トリップ信号発生回路20から出力される第1のトリップ信号S1はロウレベルのままである。
なお、地絡事故発生後は自回線1Lの電源端から見た両回線インピーダンス(すなわち、両回線インピーダンスZa)は第2の閾値Th2a以下となるため、両回線Z比較回路43の出力信号はロウレベルからハイレベルとなる。その結果、第4の論理積回路244にはインバータ回路26によって極性がハイレベルに反転された自回線Z比較回路42の出力信号と両回線Z比較回路43のハイレベルの出力信号が入力されるため、第4の論理積回路244の出力信号はロウレベルからハイレベルとなる。第4の論理積回路244のハイレベルの出力信号は、引延し回路27によって時間軸が引延し時間DLだけ引き延ばされる。
第2の電源端地絡距離継電装置102は、上述した第1の電源端地絡距離継電装置101と同様に動作する。
時刻t1aに第3の遮断器43が完全に遮断されると、事故電流は自回線1Lの電源端から事故点に向かってのみ流れるため(すなわち、第1の線路電流I1が大きくなるため)、自回線1Lの電源端から見たインピーダンス(すなわち、第1のインピーダンスZ1)は第1の閾値Th1a以下になるので、第1の電源端地絡距離継電装置101が具備するトリップ信号発生回路20の自回線Z比較回路22の出力信号がロウレベルからハイレベルになる。その結果、引延し回路27の出力信号はハイレベルのままとなっているため、第5の論理積回路245の出力信号がロウレベルからハイレベルになる。
このとき、第2の接点信号SC2がハイレベルである(第2の遮断器42が遮断されていないことを示す。)と、第6の論理積回路246の出力信号がロウレベルからハイレベルになる。その結果、論理和回路28の出力信号がロウレベルからハイレベルになるため、第1のトリップ信号S1がトリップ信号発生回路20から第1の遮断器41に出力される。
なお、第1のトリップ信号S1は、図4(a)に示すように、時刻t1aから第1の電源端地絡距離継電装置101におけるリレー判定時間TRYだけ経過した時刻t1bにトリップ信号発生回路20から出力される。
これにより、第1の遮断器41は、図4(a)に実線で示すように、時刻t1aからリレー判定時間TRYおよび遮断器遮断時間TCBの合計時間だけ経過した時刻t1cに完全に遮断される。その結果、図4(a)に破線で示した従来の場合(図10(a)参照)に比べて、第1の遮断器41を第1の電源端地絡方向継電装置1101の動作時限TDG1(=900ms)からリレー判定時間TRYおよび遮断器遮断時間TCBの合計時間(=50ms)を引いた時間(=850ms)だけ早く遮断することができる。
次に、自回線1Lの電源端至近において地絡事故が発生した場合の第1の電源端地絡距離継電装置101および第1の対向端地絡距離継電装置301の動作について、図5を参照して説明する。
自回線1Lの電源端至近において時刻t0に地絡事故が発生すると、第1乃至第3の線路電流I1〜I3の向きが動作方向(内部方向)と同じである第1の電源端地絡距離継電装置101、第2の電源端地絡距離継電装置102および第1の対向端地絡距離継電装置301が動作する。
第1の電源端地絡距離継電装置101が具備するトリップ信号発生回路20(図2参照)の動作域判定回路21は、母線電圧Vaを第1の線路電流I1で割って第1のインピーダンスZ1(Z1=Va/I1)を算出したのち、算出した第1のインピーダンスZ1に基づいて「第1の電源端地絡距離継電装置101の動作域が1段動作域A1である」と判定して、ハイレベルの第1および第2の判定結果出力信号VD1,VD2を出力する。
これにより、第1の論理積回路241の出力信号がロウレベルからハイレベルになるため、FDリレー出力信号SFDがハイレベルであると、第2の論理積回路242の出力信号がロウレベルからハイレベルとなる。その結果、論理和回路28の出力信号がロウレベルからハイレベルになるため、第1のトリップ信号S1がトリップ信号発生回路20から第1の遮断器41に出力される。
なお、第1のトリップ信号S1は、図5(a)に示すように、事故発生時刻t0から第1の電源端地絡距離継電装置101におけるリレー判定時間TRYだけ経過した時刻t1にトリップ信号発生回路20から出力される。
これにより、第1の遮断器41は、図5(a)に実線で示すように、事故発生時刻t0からリレー判定時間TRYおよび遮断器遮断時間TCBの合計時間だけ経過した時刻t1aに完全に遮断される。その結果、図5(a)に破線で示した従来の場合(図10(a)参照)に比べて、第1の遮断器41を第1の電源端地絡方向継電装置1101の動作時限TDG1(=900ms)だけ早く遮断することができる。
第1の対向端地絡距離継電装置301では、トリップ信号発生回路40(図3参照)の動作域判定回路41が、対向端母線電圧Vbを第3の線路電流I3で割って第3のインピーダンスZ3(Z3=Vb/I3)を算出したのち、算出した第3のインピーダンスZ3に基づいて「第1の対向端地絡距離継電装置301の動作域が2段動作域A2である」と判定して、ハイレベルの第2の判定結果出力信号VD2を出力する。これにより、FDリレー出力信号SFD’がハイレベルであると、第3の論理積回路443の出力信号がロウレベルからハイレベルになるが、第3の論理積回路443の出力信号は遅延回路45によって第2の時限協調時間GT23だけ遅延されるため、時刻t1aでは遅延回路45の出力信号はロウレベルのままとなる。
また、地絡事故発生後に自回線1Lの対向端から見た両回線インピーダンス(すなわち、両回線インピーダンスZb)は第2の閾値Th2b以下となるため、両回線Z比較回路43の出力信号はロウレベルからハイレベルとなるが、地絡事故発生後に自回線1Lの対向端から見たインピーダンス(すなわち、第3のインピーダンスZ3)は第1の閾値Th1bよりも大きいため、自回線Z比較回路42の出力信号はロウレベルのままである。その結果、第1の論理積回路442の出力信号はロウレベルのままとなるため、トリップ信号発生回路40から出力される第3のトリップ信号S3はロウレベルのままである。
時刻t1aに第1の遮断器41が完全に遮断されると、事故電流は自回線1Lの対向端から事故点に向かってのみ流れるため(すなわち、第3の線路電流I3が大きくなるため)、自回線1Lの対向端からインピーダンス(すなわち、第3のインピーダンスZ3)は第1の閾値Th1a以下となるため、自回線Z比較回路42の出力信号がロウレベルからハイレベルになるので、第4の論理積回路444の出力信号がロウレベルからハイレベルになる。
このとき、第4の接点信号SC4がハイレベルである(第4の遮断器44が遮断されていないことを示す。)と、第5の論理積回路445の出力信号がロウレベルからハイレベルになる。その結果、論理和回路48の出力信号がロウレベルからハイレベルになるため、第3のトリップ信号S3がトリップ信号発生回路40から第3の遮断器43に出力される。
なお、第3のトリップ信号S3は、図5(b)に示すように、時刻t1aから第1の対向端地絡距離継電装置301におけるリレー判定時間TRYだけ経過した時刻t1bにトリップ信号発生回路40から出力される。
これにより、第3の遮断器43は、図5(b)に実線で示すように、時刻t1aからリレー判定時間TRYおよび遮断器遮断時間TCBの合計時間(=50ms)だけ経過した時刻t1cに完全に遮断される。その結果、図5(b)に破線で示した従来の場合(図10(b)参照)に比べて、第3の遮断器43を第1の電源端地絡方向継電装置1101の動作時限TDG1(=900ms)および第1の対向端地絡方向継電装置1201の第2の時限協調時間T23の合計時間からリレー判定時間TRYを引いた時間だけ早く遮断することができる。
なお、第1の対向端地絡距離継電装置301は、図3に示したトリップ信号発生回路40の代わりに、図6に示すトリップ信号発生回路40aを具備してもよい。
トリップ信号発生回路40aは、図6に示すように、両回線Z比較回路43の代わりに、自回線Z比較回路42の出力信号の極性を反転するインバータ回路51と、インバータ回路51の出力信号と対向端母線に設置された地絡過電圧継電装置(図7に示した第2の地絡過電圧継電装置52参照)から入力されるOVG出力信号SOVGとの論理積をとる論理積回路52と、論理積回路52の出力信号の時間軸を引延し時間DLだけ引き延ばす引延し回路53とを備える点で、図3に示したトリップ信号発生回路40と異なる。
自回線1Lの対向端至近において地絡事故が発生した場合には、トリップ信号発生回路40aは、上述したトリップ信号発生回路40と同様に動作する。
自回線1Lの電源端至近において地絡事故が発生して対向端零相電圧V0bの大きさが整定値以上になると、地絡過電圧継電装置からハイレベルのOVG出力信号SOVGがトリップ信号発生回路40aに入力される。また、上述したように地絡事故発生時には自回線1Lの対向端から見たインピーダンス(すなわち、第3のインピーダンスZ3)は第1の閾値Th1bよりも大きいため、自回線Z比較回路42の出力信号はロウレベルのままである。自回線Z比較回路42の出力信号は、インバータ回路51によって極性が反転されてロウレベルからハイレベルになる。その結果、論理積回路52の出力信号はロウレベルからハイレベルとなる。
論理積回路52のハイレベルの出力信号は、引延し回路53によって時間軸が引延し時間DLだけ引き延ばされる。
その後、上述したようにして第1の遮断器41が第1の電源端地絡距離継電装置101によって完全に遮断されると、自回線1Lの対向端から見たインピーダンス(すなわち、第3のインピーダンスZ3)は第1の閾値Th1b以下となるため、自回線Z比較回路42の出力信号はロウレベルからハイレベルとなる。その結果、第4の論理積回路444には自回線Z比較回路42のハイレベルの出力信号と引延し回路53のハイレベルの出力信号とが入力されるため、第4の論理積回路444の出力信号はロウレベルからハイレベルになる。
このとき、第4の接点信号SC4がハイレベルである(第4の遮断器44が遮断されていないことを示す。)と、第5の論理積回路445の出力信号がロウレベルからハイレベルになる。その結果、論理和回路48の出力信号がロウレベルからハイレベルになるため、第3のトリップ信号S3がトリップ信号発生回路40から第3の遮断器43に出力される。
したがって、トリップ信号発生回路40aを用いても、第3の遮断器43を第1の電源端地絡方向継電装置1101の動作時限TDG1(=900ms)および第1の対向端地絡方向継電装置1201の第2の時限協調時間T23の合計時間からリレー判定時間TRYを引いた時間だけ早く遮断することができる(図5(B)参照)。
なお、対向端母線に設置された地絡過電圧継電装置のOVG出力信号SOVGを論理積回路52に入力したが、自回線1Lに対向端側に設置された地絡過電流継電装置の出力信号を論理積回路52に入力してもよい。
以上説明したように、トリップ信号発生回路20,40,40aは、自回線インピーダンスおよび/または両回線インピーダンスの変化により対向の遮断器が遮断されたことを検出するとトリップ信号を瞬時に発生するので、上記特許文献1記載の保護継電装置のように「対向端の遮断器が遮断された」旨を示す転送信号を転送する必要はない。
また、第1および第2の電源端地絡距離継電装置101,102を個々に構成したが、一体に構成してもよい。第1および第2の対向端地絡距離継電装置301,302についても同様である。
本発明の一実施例による距離継電装置である第1の電源端地絡距離継電装置101について説明するための図である。 図1に示した第1の電源端地絡距離継電装置101が具備するトリップ信号発生回路20の構成を示すブロック図である。 図1に示した第1の対向端地絡距離継電装置301が具備するトリップ信号発生回路40の構成を示すブロック図である。 図1に示した自回線1Lの対向端至近で地絡事故が発生した場合の第1の電源端地絡方向継電装置101および第1の対向端地絡方向継電装置301の動作を説明するための図である。 図1に示した自回線1Lの電源端至近で地絡事故が発生した場合の第1の電源端地絡方向継電装置101および第1の対向端地絡方向継電装置301の動作を説明するための図である。 図1に示した第1の対向端地絡距離継電装置301が具備する他のトリップ信号発生回路40aの構成を示すブロック図である。 電力系統における地絡保護に用いられている地絡方向継電装置の動作を説明するための図である。 図7に示した第1の電源端地絡方向継電装置1101が具備するトリップ信号発生回路130の構成を示すブロック図である。 図7に示した第1の対向端地絡方向継電装置1201が具備するトリップ信号発生回路140の構成を示すブロック図である。 図7に示した自回線1Lの対向端側で地絡事故が発生した場合の第1の電源端地絡方向継電装置1101および第1の対向端地絡方向継電装置1201の動作を説明するための図である。 図7に示した自回線1Lの電源端側で地絡事故が発生した場合の第1の電源端地絡方向継電装置1101および第1の対向端地絡方向継電装置1201の動作を説明するための図である。
1 電源
1,22 第1および第2の変成器
1〜34 第1乃至第4の変流器
1〜44 第1乃至第4の遮断器
1,52 第1および第2の地絡過電圧継電装置
101,102 第1および第2の電源端地絡距離継電装置
20,40,40a,130,140 トリップ信号発生回路
21,41 動作域判定回路
22,42 自回線Z比較回路
23,43 両回線Z比較回路
241〜246 第1乃至第6の論理積回路
25,45 遅延回路
26,51 インバータ回路
27,53 引延し回路
28,48 論理和回路
301,302 第1および第2の対向端地絡距離継電装置
441〜445 第1乃至第5の論理積回路
52 論理積回路
1021,1022 第1および第2の接地形計器用変圧器
1031〜1034 第1乃至第4の零相変流器
1101,1102 第1および第2の電源端地絡方向継電装置
1201,1202 第1および第2の対向端地絡方向継電装置
131,141 リレー判定回路
1321〜1323,1421〜1423 第1乃至第3の遅延回路
133,143 論理積回路
134,144 論理和回路
1L 自回線
2L 他回線
A1,A2 1段および2段動作域
Va 母線電圧
Vb 対向端母線電圧
0a 電源端零相電圧
0b 対向端零相電圧
01〜I04 第1乃至第4の零相電流
1〜I4 第1乃至第4の線路電流
1〜Z4 第1および第4のインピーダンス
a,Zb 両回線インピーダンス
1max〜Z4max 第1乃至第4の最大インピーダンス
Th1a,Th2a,Th1b,Th2b 第1および第2の閾値
DL 引延し時間
VD1,VD2 第1および第2の判定結果出力信号
FD,SFD’ FDリレー出力信号
1〜S4 第1乃至第4のトリップ信号
C1〜SC4 第1乃至第4の接点信号
OVG OVG出力信号
OVG1,SOVG2 第1および第2のOVG出力信号
0〜t8,t1a〜t1c 時刻
RY リレー判定時間
CB 遮断器遮断時間
DG1〜TDG4 動作時限
GT11〜GT14,GT21〜GT24 第1および第2の時限協調時間
T11〜T14,T21〜T24,T31〜T34 第1乃至第3の時限協調時間

Claims (11)

  1. 電源端側の母線と対向端側の対向端母線との間に敷設された自回線(1L)および他回線(2L)からなる平衡2回線送電線の該自回線の電源端側に設置される地絡距離継電装置(101)であって、
    前記自回線における地絡事故発生を検出すると、該自回線の電源端側に設けられた自回線遮断器(41)を遮断するためのトリップ信号(S1)を発生するトリップ信号発生回路(20)を具備し、
    該トリップ信号発生回路が、自回線インピーダンスおよび両回線インピーダンスの変化に基づいて前記自回線の対向端側に設置された対向端遮断器(43)が遮断されたことを検出すると、前記トリップ信号を瞬時に発生するトリップ信号発生手段を備える、
    ことを特徴とする、地絡距離継電装置。
  2. 前記トリップ信号発生手段が、
    母線電圧(Va)を前記自回線の電源端側を流れる自回線線路電流(I1)で割って算出した自回線インピーダンス(Z1)が第1の閾値(Th1a)以下になると出力信号を出力する自回線インピーダンス比較回路(22)と、
    前記母線電圧を前記自回線線路電流と前記他回線の電源端側を流れる他回線線路電流(I2)との和で割って算出した両回線インピーダンス(Za)が第2の閾値(Th2a)以下になると出力信号を出力する両回線インピーダンス比較回路(23)と、
    前記自回線インピーダンス比較回路の出力信号の極性を反転するインバータ回路(26)と、
    前記両回線インピーダンス比較回路の出力信号と前記インバータ回路の出力信号との論理積をとる第1の論理積回路(244)と、
    該第1の論理積回路の出力信号の時間軸を引延し時間(DL)だけ引き延ばす引延し回路(27)と、
    前記自回線インピーダンス比較回路の出力信号と前記引延し回路の出力信号との論理積をとる第2の論理積回路(245)と、
    を備えることを特徴とする、請求項1記載の地絡距離継電装置。
  3. 前記引延し時間が、前記地絡距離継電装置のリレー判定時間(TRY)および前記自回線遮断器の遮断器遮断時間(TCB)の合計時間よりも長いことを特徴とする、請求項2記載の地絡距離継電装置。
  4. 前記トリップ信号発生手段が、前記他回線の電源端側に設置された隣回線遮断器(42)が遮断されていないことを条件に、自回線インピーダンスおよび両回線インピーダンスの変化に基づいて前記対向端遮断器が遮断されたことを検出すると、前記トリップ信号を瞬時に発生することを特徴とする、請求項1乃至3いずれかに記載の地絡距離継電装置。
  5. 前記他回線の電源端側に設置される他の地絡距離継電装置(102)が、前記地絡距離継電装置と同じ構成を有しかつ一体に構成されていることを特徴とする、請求項1乃至4いずれかに記載の地絡距離継電装置。
  6. 電源端側の母線と対向端側の対向端母線との間に敷設された自回線(1L)および他回線(2L)からなる平衡2回線送電線の該自回線の対向端側に設置される地絡距離継電装置(301)であって、
    前記自回線における地絡事故発生を検出すると、該自回線の対向端側に設けられた自回線遮断器(43)を遮断するためのトリップ信号(S3)を発生するトリップ信号発生回路(40;40a)を具備し、
    該トリップ信号発生回路が、自回線インピーダンスの変化に基づいて前記自回線の電源端側に設置された電源端遮断器(41)が遮断されたことを検出すると、前記トリップ信号を瞬時に発生するトリップ信号発生手段を備える、
    ことを特徴とする、地絡距離継電装置。
  7. 前記トリップ信号発生手段が、
    対向端母線電圧(Vb)を前記自回線の対向端側を流れる自回線線路電流(I3)で割って算出した自回線インピーダンス(Z3)が第1の閾値(Th1b)以下になると出力信号を出力する自回線インピーダンス比較回路(42)と、
    前記対向端母線電圧を前記自回線線路電流と前記他回線の対向端側を流れる他回線線路電流(I4)との和で割って算出した両回線インピーダンス(Zb)が第2の閾値(Th2b)以下になると出力信号を出力する両回線インピーダンス比較回路(43)と、
    前記自回線インピーダンス比較回路の出力信号と前記両回線インピーダンス比較回路の出力信号との論理積をとる論理積回路(444)と、
    を備えることを特徴とする、請求項6記載の地絡距離継電装置。
  8. 前記トリップ信号発生手段が、
    対向端母線電圧(Vb)を前記自回線の対向端側を流れる自回線線路電流(I3)で割って算出した自回線インピーダンス(Z3)が第1の閾値(Th1b)以下になると出力信号を出力する自回線インピーダンス比較回路(42)と、
    該自回線インピーダンス比較回路の出力信号の極性を反転するインバータ回路(51)と、
    前記対向端母線に設置された地絡過電圧継電装置の出力信号(SOVG)または前記自回線の対向端側に設置された地絡過電流継電装置の出力信号と前記インバータ回路の出力信号との論理積をとる第1の論理積回路(52)と、
    該第1の論理積回路の出力信号の時間軸を引延し時間(DL)だけ引き延ばす引延し回路(53)と、
    前記自回線インピーダンス比較回路の出力信号と前記引延し回路の出力信号との論理積をとる第2の論理積回路(444)と、
    を備えることを特徴とする、請求項6記載の地絡距離継電装置。
  9. 前記引延し時間が、前記地絡距離継電装置のリレー判定時間(TRY)および前記自回線遮断器の遮断器遮断時間(TCB)の合計時間よりも長いことを特徴とする、請求項8記載の地絡距離継電装置。
  10. 前記トリップ信号発生手段が、前記他回線の対向端側に設置された隣回線遮断器(44)が遮断されていないことを条件に、自回線インピーダンスの変化に基づいて前記電源端遮断器が遮断されたことを検出すると、前記トリップ信号を瞬時に発生することを特徴とする、請求項6乃至9いずれかに記載の地絡距離継電装置。
  11. 前記他回線の対向端側に設置される他の地絡距離継電装置(302)が、前記地絡距離継電装置と同じ構成を有しかつ一体に構成されていることを特徴とする、請求項6乃至10いずれかに記載の地絡距離継電装置。
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