JP2008133196A - 4−(アルキルアミノ)ジフェニルアミン類の製造方法 - Google Patents

4−(アルキルアミノ)ジフェニルアミン類の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】4−ニトロソジフェニルアミン類アルカリ金属塩水溶液から、より簡便に、良好な収率及び選択率で、4−(アルキルアミノ)ジフェニルアミン類を製造する方法を提供すること。
【解決手段】4−ニトロソジフェニルアミン類アルカリ金属塩水溶液、有機溶媒及び酸を混合した後、得られた油水2層の混合物を油水分離して4−ニトロソジフェニルアミン類が溶解している油層を得、次いで、該油層に溶解している4−ニトロソジフェニルアミン類を、還元触媒下、ケトン及び水素で還元アルキル化反応させることにより4−(アルキルアミノ)ジフェニルアミン類を製造する。好ましくは、前記有機溶媒及び前記ケトンとして、メチルイソブチルケトンを用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は、4−ニトロソジフェニルアミン類アルカリ金属塩水溶液から4−(アルキルアミノ)ジフェニルアミン類を製造する方法に関する。4−(アルキルアミノ)ジフェニルアミン類は、天然ゴムや合成ゴムの酸化防止剤として有用である。
特開2002−363141号公報(特許文献1)には、4−ニトロソジフェニルアミン類アルカリ金属塩水溶液を還元触媒存在下で水素還元し、得られた4−アミノジフェニルアミン類を蒸留精製する方法が開示され、特開2004−91364号公報(特許文献2)には、4−アミノジフェニルアミン類を還元触媒存在下でケトン及び水素と反応させ4−(アルキルアミノ)ジフェニルアミン類を製造する方法が開示されている。
また、米国特許第3748362号明細書(特許文献3)には、N−ニトロソジフェニルアミン類の転位反応により得られた4−ニトロソジフェニルアミン類塩酸塩をアルカリ処理し、4−ニトロソジフェニルアミン類ナトリウム塩水溶液を取得し、次いで、該水溶液に硫酸を加えて4−ニトロソジフェニルアミン類を析出させ、ろ過後、固体の4−ニトロソジフェニルアミン類を製造する方法が開示され、さらに得られた4−ニトロソジフェニルアミン類を、ケトン及び水素との還元アルキル化反応の原料として用いることが提案されている。
特開2002−363141号公報 特開2004−91364号公報 米国特許第3748362号明細書
しかしながら、特許文献1に記載の方法により4−アミノジフェニルアミン類を製造し、得られた4−アミノジフェニルアミン類を用いて、特許文献2に記載の方法により4−(アルキルアミノ)ジフェニルアミン類を製造する方法では、4−アミノジフェニルアミン類を蒸留精製する必要があるため、操作が煩雑であった。
また、特許文献3に記載の方法では、4−ニトロソジフェニルアミン類を析出後、ろ過する必要があるため、操作が煩雑であり、さらに収率及び選択率の点で必ずしも満足の行くものではなかった。
そこで、本発明の目的は、4−ニトロソジフェニルアミン類アルカリ金属塩水溶液から、より簡便に、良好な収率及び選択率で、4−(アルキルアミノ)ジフェニルアミン類を製造する方法を提供することにある。
本発明者等は鋭意研究を行った結果、4−ニトロソジフェニルアミン類アルカリ金属塩水溶液、有機溶媒及び酸を混合した後、得られた油水2層の混合物を油水分離して4−ニトロソジフェニルアミン類が溶解している油層を得、次いで、該油層に溶解している4−ニトロソジフェニルアミン類を所謂還元アルキル化反応させることにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、4−ニトロソジフェニルアミン類アルカリ金属塩水溶液、有機溶媒及び酸を混合した後、得られた油水2層の混合物を油水分離して4−ニトロソジフェニルアミン類が溶解している油層を得、次いで、該油層に溶解している4−ニトロソジフェニルアミン類を、還元触媒存在下、ケトン及び水素で還元アルキル化反応させることを特徴とする4−(アルキルアミノ)ジフェニルアミン類の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、4−ニトロソジフェニルアミン類アルカリ金属塩水溶液から、より簡便に、良好な収率及び選択率で、4−(アルキルアミノ)ジフェニルアミン類を製造することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明では、4−ニトロソジフェニルアミン類アルカリ金属塩水溶液を原料として用いる。ここでいう4−ニトロソジフェニルアミン類アルカリ金属塩水溶液は、4−ニトロソジフェニルアミン類のアルカリ金属塩が水に溶解してなる溶液のことであり、また、4−ニトロジフェニルアミン類は、無置換の4−ニトロソジフェニルアミン、又は、フェニル基に置換基を有する置換4−ニトロソジフェニルアミンである。かかる置換基の例としては、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲノ基等が挙げられ、4−ニトロソジフェニルアミン類の具体例としては、4−ニトロソジフェニルアミン、2−メチル−4’−ニトロソジフェニルアミン、3−メチル−4’−ニトロソジフェニルアミン、4−メチル−4’−ニトロソジフェニルアミン、2−エチル−4’−ニトロソジフェニルアミン、3−エチル−4’−ニトロソジフェニルアミン、4−エチル−4’−ニトロソジフェニルアミン、2−シクロヘキシル−4’−ニトロソジフェニルアミン、3−シクロヘキシル−4’−ニトロソジフェニルアミン、4−シクロヘキシル−4’−ニトロソジフェニルアミン、2−メトキシ−4’−ニトロソジフェニルアミン、3−メトキシ−4’−ニトロソジフェニルアミン、4−メトキシ−4’−ニトロソジフェニルアミン、2−クロロ−4’−ニトロソジフェニルアミン、3−クロロ−4’−ニトロソジフェニルアミン、4−クロロ−4’−ニトロソジフェニルアミン、2−ブロモ−4’−ニトロソジフェニルアミン、3−ブロモ−4’−ニトロソジフェニルアミン、4−ブロモ−4’−ニトロソジフェニルアミン等が挙げられる。中でも、4−ニトロソジフェニルアミンが有利に採用される。
4−ニトロソジフェニルアミン類アルカリ金属塩水溶液の調製法として、例えば、(1)N−ニトロソジフェニルアミン類の転位反応により得られた4−ニトロソジフェニルアミン類塩酸塩をアルカリ処理する方法や、(2)ジフェニルアミン類を、ニトロソ化剤及び塩化水素とニトロソ化反応させて、4−ニトロソジフェニルアミン類塩酸塩を含む懸濁物を得た後、該懸濁物、アルカリ及び水を混合し、得られた油水2層の混合物を油水分離する方法等が挙げられる。本発明では、中でも、上記(2)の方法で調製された4−ニトロソジフェニルアミン類アルカリ金属塩水溶液が好ましく採用される。
上記(2)の方法で調製された4−ニトロソジフェニルアミン類アルカリ金属塩水溶液を用いる場合、その出発原料としてジフェニルアミン類が用いられる。かかるジフェニルアミン類は、上述した4−ニトロソジフェニルアミン類に対応するものであり、その具体例としては、ジフェニルアミン、2−メチルジフェニルアミン、3−メチルジフェニルアミン、4−メチルジフェニルアミン、2−エチルジフェニルアミン、3−エチルジフェニルアミン、4−エチルジフェニルアミン、2−シクロヘキシルジフェニルアミン、3−シクロヘキシルジフェニルアミン、4−シクロヘキシルジフェニルアミン、2−メトキシジフェニルアミン、3−メトキシジフェニルアミン、4−メトキシジフェニルアミン、2−クロロジフェニルアミン、3−クロロジフェニルアミン、4−クロロジフェニルアミン、2−ブロモジフェニルアミン、3−ブロモジフェニルアミン、4−ブロモジフェニルアミン等が挙げられる。中でも、ジフェニルアミンが好適に採用される。
ジフェニルアミン類をニトロソ化反応させる場合、ニトロソ化剤及び塩化水素が用いられる。ニトロソ化剤としては、通常、塩化ニトロシル、亜硝酸ナトリウムのような亜硝酸塩、亜硝酸ペンチル、亜硝酸ヘキシル、亜硝酸2−エチルヘキシルのような亜硝酸アルキル、窒素酸化物(以下、NOxということがある。)を挙げることができ、必要に応じてこれらの2種以上を用いることができる。中でも、NOxが好ましい。塩化ニトロシルや亜硝酸アルキルは、それぞれ公知の方法で調製することができ、例えば、塩化ニトロシルはニトロシル硫酸と塩化水素から調製でき、亜硝酸アルキルは対応するアルコール、酸及び亜硝酸塩から調製できる。また、NOxは、通常、Xが1.1〜1.7であり、一酸化窒素(NO)と二酸化窒素(NO2)とを混合して得られる。NO2はNOとO2とを混合することによって得られるので、NOxはNOとO2とを混合することによって容易に得ることができる。
ニトロソ化剤の使用量は、NOx以外のニトロソ化剤を用いる場合は、ジフェニルアミン類1モルに対し、通常0.8〜1.4モル、好ましくは0.9〜1.2モルである。一方、NOxを用いる場合は、その使用量はNOxをNOとNO2の混合物とみなして求めた組成において、NO2がジフェニルアミン類1モルに対し、通常0.4〜0.7モル、好ましくは0.45〜0.6モルである。
ニトロソ化反応を行う場合、該反応に使用する塩化水素は、ガス状のものを用いてもよく、溶媒に溶解させてなる溶液として用いてもよい。塩化水素の使用量はジフェニルアミン類1モルに対して通常1.2〜3.0モル、好ましくは1.5〜2.7モルである。
上記ニトロソ化反応は、溶媒中で行われる。かかる溶媒としては、炭素数1〜10の脂肪族アルコールが好ましく用いられ、その具体例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、2−エチルヘキサノール等が挙げられる。より好ましくはヘキサノール、2−エチルヘキサノール等の炭素数6〜8の脂肪族アルコールが用いられ、さらに好ましくは2−エチルヘキサノールが用いられる。また、上記アルコールの2種以上を用いることもでき、上記アルコールとニトロソ化反応条件で反応しない溶媒とを混合して用いることもできる。ニトロソ化反応条件で反応しない溶媒としては、例えば、ヘキサン、ヘプタンのような脂肪族炭化水素、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素、クロロホルムのような塩素化脂肪族炭化水素、モノクロロベンゼンのような塩素化芳香族炭化水素等を挙げることができる。また、水を共存させることも可能である。中でも、炭素数6〜8の脂肪族アルコールと芳香族炭化水素の混合溶媒を用いるのがより好ましく、特に2−エチルヘキサノールとトルエンの混合溶媒が好適である。溶媒の使用量は任意であるが、通常、ジフェニルアミン類に対して2〜20重量倍である。
上記ニトロソ化反応における反応温度は、通常0〜60℃であり、好ましくは20〜35℃である。反応圧力は常圧でも加圧でもよいが、常圧で十分な結果が得られる。反応時間は、ジフェニルアミン類に対する塩化水素の使用量、反応温度により変わるが、通常0.5〜20時間程度である。
上記ニトロソ化反応における反応方式や混合処方については適宜選択することができる。例えば、回分式反応でもよいし、連続式反応でもよい。回分式反応では、ジフェニルアミン類及び有機溶媒を予め反応器に導入しておき、該混合物に、塩化水素を加え、次いでニトロソ化剤を加えてもよく、また、該混合物に、塩化水素及びニトロソ化剤を併注(共フィード)してもよい。連続式反応では、有機溶媒又は反応混合物が導入されている反応器に、ジフェニルアミン類、塩化水素及びニトロソ化剤をそれぞれ連続的に供給することができ、また、これら試剤を供給する際、予め有機溶媒で希釈されたものを供給してもよい。
上記ニトロソ化反応により、4−ニトロソジフェニルアミン類塩酸塩を含む懸濁物を得ることができる。次いで、該懸濁物、アルカリ及び水を混合し、得られた油水2層の混合物を油水分離後、水層として4−ニトロソジフェニルアミン類アルカリ金属塩水溶液を得ることができる。ニトロソ化反応を経た4−ニトロソジフェニルアミン類塩酸塩を含む懸濁物には、未反応のジフェニルアミン類や不純物が含まれるため、上記のように、4−ニトロソジフェニルアミン類塩酸塩をアルカリ処理して4−ニトロソジフェニルアミン類アルカリ金属塩へと誘導し、該アルカリ金属塩を水層に抽出した後、未反応のジフェニルアミン類や不純物を含む油層を除去することで、良好な品質の4−ニトロソジフェニルアミン類アルカリ金属塩水溶液を得ることができる。
ここでいうアルカリとは、水に溶かすとアルカリ性を示す物質のことをいい、その具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムのようなアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウムのようなアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩等が挙げられ、必要に応じてこれらの2種以上を用いることもできる。中でも、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムが好ましく、水酸化ナトリウムがより好ましい。
アルカリの使用量は、4−ニトロソジフェニルアミン類塩酸塩を4−ニトロソジフェニルアミン類アルカリ金属塩とし、水層に溶解できる程度であればよく、4−ニトロソジフェニルアミン類塩酸塩1モルに対し、通常1〜5モルであり、好ましくは3〜4モルである。また、水の使用量は、4−ニトロソジフェニルアミン類アルカリ金属塩を溶解するのに十分な量であればよく、4−ニトロソジフェニルアミン類塩酸塩に対し、通常0.4〜20重量倍、好ましくは2〜14重量倍である。アルカリ及び水は、それぞれ単独で上記懸濁物と混合してもよく、アルカリ水溶液として一緒に混合してもよい。
尚、ニトロソ化反応で、水と分液しない溶媒を用いた場合には、4−ニトロソジフェニルアミン類塩酸塩を含む懸濁物、アルカリ及び水に加えて、水と分液可能な有機溶媒を添加し、油水2層の混合物とすることができる。ここでいう水と分液可能な有機溶媒としては、ヘキサノール、2−エチルヘキサノールのような炭素数6〜8の脂肪族アルコール、ヘキサン、ヘプタンのような脂肪族炭化水素、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素、クロロホルムのような塩素化脂肪族炭化水素、モノクロロベンゼンのような塩素化芳香族炭化水素等を挙げられ、必要に応じてこれらの2種以上を用いることもできる。
4−ニトロソジフェニルアミン類塩酸塩を含む懸濁物、アルカリ及び水の混合方法については、特に制限は無く、例えば、4−ニトロソジフェニルアミン類塩酸塩を含む懸濁物にアルカリ水溶液を加えてもよく、アルカリ水溶液に4−ニトロソジフェニルアミン類塩酸塩を含む懸濁物を加えてもよい。また、容器に4−ニトロソジフェニルアミン類塩酸塩を含む懸濁物とアルカリ水溶液とを連続的に供給して混合させてもよい。
4−ニトロソジフェニルアミン類塩酸塩を含む懸濁物、アルカリ及び水を混合する際の温度は、通常−20〜50℃、好ましくは0〜30℃であり、混合時間は、通常0.2〜5時間である。
上記混合後、得られた油水2層の混合物を油水分離する。かかる油水分離の方法については、特に制限は無く、公知の方法を採用することができる。油水分離後、4−ニトロソジフェニルアミン類アルカリ金属塩水溶液を得ることができる。
本発明では、上述した方法等で調製した4−ニトロソジフェニルアミン類アルカリ金属塩水溶液を用い、該水溶液、有機溶媒及び酸を混合した後、得られた油水2層の混合物を油水分離して4−ニトロソジフェニルアミン類が溶解している油層を得る。ここでは、該水溶液に溶けている4−ニトロソジフェニルアミン類アルカリ金属塩を酸で中和処理し、4−ニトロソジフェニルアミン類へと誘導した後、有機溶媒に抽出し、次いで油水分離することで、4−ニトロソジフェニルアミン類が溶解してなる油層を取得する。このような操作を経ることにより、従来実施されていた4−ニトロソジフェニルアミン類のろ過工程を回避し、より簡便な操作とすることができる。
有機溶媒としては、通常、水と分液可能な有機溶媒が用いられる。その具体例としては、ヘキサン、ヘプタンのような脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素、クロロホルムのような塩素化脂肪族炭化水素、モノクロロベンゼンのような塩素化芳香族炭化水素、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンのようなけトン等が挙げられ、必要に応じてこれらの2種以上を用いることもできる。中でも、芳香族炭化水素やケトン、又はこれらの混合溶媒が好ましい。さらに、工程の簡略化の観点から、後述する還元アルキル化に用いるケトンと同じケトンを有機溶媒として用いるのがより好ましい。
有機溶媒の使用量は、4−ニトロソジフェニルアミン類に対して、通常0.8〜30重量倍である。
酸としては、硫酸、硝酸、ホウ酸、リン酸のようなオキソ酸、塩化水素、臭化水素のようなハロゲン化水素等の無機酸や、ギ酸、酢酸のようなカルボン酸等の有機酸が挙げられ、必要に応じてこれらの2種以上を用いてもよい。中でも、無機酸が好ましく、硫酸又は塩化水素がより好ましい。
酸は、そのまま用いてもよく、水溶液として用いてもよい。中でも、水溶液として用いるのが好ましい。酸の使用量は、4−ニトロソジフェニルアミン類1モルに対して、通常0.1〜4モル、好ましくは0.5〜2モルである。また、後の所謂還元アルキル化反応の選択性の点から、酸の使用量は、酸を混合した後の水層pHが6.5〜13.5となるように調整するのが好ましく、pHが10〜12となるように調整するのがより好ましい。
4−ニトロソジフェニルアミン類アルカリ金属塩水溶液、有機溶媒及び酸の混合方法については、特に制限は無く、例えば、4−ニトロソジフェニルアミン類アルカリ金属塩水溶液に酸を加えた後、有機溶媒を加えてもよく、4−ニトロソジフェニルアミン類アルカリ金属塩水溶液に有機溶媒を加えた後に、酸を加えてもよい。これらの混合温度は、4−ニトロソジフェニルアミン類を有機溶媒に抽出できる温度であればよく、通常−10〜80℃、好ましくは0〜50℃である。尚、混合温度があまり高すぎると、不純物も有機溶媒に抽出してしまうため、好ましくない。
上記混合後、得られた油水2層の混合物を油水分離する。油水分離の方法については、特に制限は無く、公知の方法を採用することができる。
油水分離により、4−ニトロソジフェニルアミン類が溶解している油層を得ることができる。そして、得られた油層を用い、該油層に溶解している4−ニトロソジフェニルアミン類を、還元触媒下で、ケトン及び水素と還元アルキル化反応させる。このように該油層を用いることにより、良好な収率及び選択率で、4−(アルキルアミノ)ジフェニルアミン類を製造することができる。
還元アルキル化反応は、通常、反応容器内に、4−ニトロソジフェニルアミン類が溶解している油層、還元触媒及びケトンを入れ、その後、反応系内を水素雰囲気下にして行われる。前記有機溶媒としてケトンを使用し、これが油層中に含まれる場合は、ケトンの添加を省略することができる。水素圧力は常圧でもよいが、反応速度の点から、通常0.5〜7MPa、好ましくは1〜5MPaである。また、反応温度は、反応速度と副反応抑制のバランスの点から、通常50〜220℃、好ましくは80〜190℃である。
還元触媒しては、通常、パラジウム、白金、ニッケル、ルテニウム、ロジウム等の水素化活性を有する金属触媒が用いられ、中でも、これら金属がカーボン、アルミナ、シリカ−アルミナ、ゼオライト等の担体に担持されてなる担持触媒が好適に用いられる。これらの金属触媒や担持触媒は、単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。好ましくは、パラジウムが担体に担持されてなる担持触媒及び白金が担体に担持されてなる担持触媒を一緒に使用する。また、還元触媒の使用量は、その活性や種類、反応条件等により適宜調整されるが、4−ニトロソジフェニルアミン類に対して、通常0.001〜0.15重量倍である。
還元アルキル化反応に用いるケトンしては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのような脂肪族ケトン、シクロヘキサノンのような脂環式ケトン、ベンゾフェノンのような芳香族ケトンが挙げられる。中でも、メチルイソブチルケトンが好ましい。ケトンの使用量は、4−ニトロソジフェニルアミン類1モルに対して、通常1〜50モル倍、好ましくは4〜40モル倍である。
かくして、4−(アルキルアミノ)ジフェニルアミン類を製造することができる。かかる4−(アルキルアミノ)ジフェニルアミン類としては、例えば、4−(1,3−ジメチルブチルアミノ)ジフェニルアミン、4−イソプロピルアミノジフェニルアミン、4−(sec−ブチルアミノ)ジフェニルアミン、4−(シクロヘキシルアミノ)ジフェニルアミン、4−(ジフェニルメチルアミノ)ジフェニルアミン、4−(1,3−ジメチルブチルアミノ)−4’−メチルジフェニルアミン、4−(1,3−ジメチルブチルアミノ)−4’−エチルジフェニルアミン、4−(1,3−ジメチルブチルアミノ)−4’−メトキシジフェニルアミン、4−クロロ−4’−(1,3−ジメチルブチルアミノ)ジフェニルアミン等が挙げられる。本発明は、中でも、4−(1,3−ジメチルブチルアミノ)ジフェニルアミンを製造する方法として有利である。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
ジフェニルアミン、4−ニトロソジフェニルアミン及び4−アミノジフェニルアミンの分析は、高速液体クロマトグラフィーにより行い、4−(1,3−ジメチルブチルアミノ)ジフェニルアミンの分析は、ガスクロマトグラフィーにて行った。還元アルキル化反応における4−ニトロソジフェニルアミンの転化率、4−アミノジフェニルアミンの選択率及び4−(1,3−ジメチルブチルアミノ)ジフェニルアミンの選択率は、還元アルキル化反応に使用した4−ニトロソジフェニルアミンのモル数をX、未反応の4−ニトロソジフェニルアミンのモル数をY、生成した4−アミノジフェニルアミンのモル数をZ1、4−(1,3−ジメチルブチルアミノ)ジフェニルアミンのモル数をZ2として、それぞれ以下の式により算出した。
4−ニトロソジフェニルアミンの転化率(%)=[(X−Y)/X]×100
4−アミノジフェニルアミンの選択率(%)=[Z1/(X−Y)]×100
4−(1,3−ジメチルブチルアミノ)ジフェニルアミンの選択率(%)=[Z2/(X−Y)]×100
実施例1
(4−ニトロソジフェニルアミンナトリウム塩水溶液の調製)
ジフェニルアミン68.38g(0.40モル)、トルエン228.80g及び2−エチルヘキサノール228.80gを1リットルの反応器に入れて混合し、約30℃で攪拌しながら塩化水素ガス29.20g(0.80モル)を、ガス導入管を通して約72分間かけて吹き込んだ。得られた混合物を約35℃に昇温し、次いでNO(123cc/min)とO2(28cc/min)を予め混合して調製したNOxガス(NO1.45)を、ガス導入管を通して該混合物に約85分間吹き込んだ。吹き込み後、約35℃で約1時間攪拌した。その後、生成した4−ニトロソジフェニルアミン塩酸塩を含む懸濁物を、15重量%水酸化ナトリウム水溶液367g(1.38モル)に10℃以下となるように冷却しながら滴下し、次いで、水100gを用いて反応器中の懸濁物の残分を上記水溶液に移送した。その後、得られた油水2層の混合物を10℃で10分間攪拌し、静置後、該油水混合物を分液し、4−ニトロソジフェニルアミンナトリウム塩水溶液としての水層590gを得た。水層中の4−ニトロソジフェニルアミンナトリウム塩含有量は11.5重量%(0.34モル)であった。ジフェニルアミンに対する4−ニトロソジフェニルアミンナトリウム塩の収率は85%であった。
(4−ニトロソジフェニルアミンのメチルイソブチルケトン溶液の調製)
上記で得られた水層147g(0.086モル)を別の容器に移し、15℃以下に保持しながら30重量%の硫酸水溶液を22g滴下した。15℃にてpHが11.5付近となったところで、メチルイソブチルケトン300gを添加した。得られた油水2層の混合物を10分間攪拌し、静置後、分液して水層を除去し、4−ニトロソジフェニルアミンのメチルイソブチルケトン溶液324gを得た。該溶液中の4−ニトロソジフェニルアミンの含有量は5.2重量%(0.086モル)であった。また、4−ニトロソジフェニルアミンナトリウム塩に対する4−ニトロソジフェニルアミンの収率は100%であり、水層へのロス分は0%であった。
(還元アルキル化反応)
上記4−ニトロソジフェニルアミンのメチルイソブチルケトン溶液142g(0.038モル)、パラジウム触媒〔エヌ・イーケムキャット(株)製、5重量%Pdカーボン粉末含水品〕0.012g、及び白金触媒〔エヌ・イーケムキャット(株)製、3重量%Ptカーボンサルファイド粉末含水品〕0.25gを0.5リットルのオートクレーブに入れ、窒素雰囲気下とした後、内温を100℃とした。次いで、水素雰囲気下とした後、さらに水素で3.9MPaに加圧し、消費される水素を補給しながら、同温度、同圧力を保持して反応を行った。水素加圧開始から3時間後に、オートクレーブから水素を除去し、常圧にすると共に、反応混合物を室温まで冷却した。該反応混合物をろ過して触媒を分離し、メチルイソブチルケトン20gでろ残を洗浄後、ろ液158gを取得した。該ろ液を高速液体クロマトグラフィー及びガスクロマトグラフィーにより分析した結果、4−ニトロソジフェニルアミンの転化率は100.0%であり、4−アミノジフェニルアミンの選択率は0.0%、4−(1,3−ジメチルブチルアミノ)ジフェニルアミンの選択率は99.0%であった。また、4−ニトロソジフェニルアミンに対する4−(1,3−ジメチルブチルアミノ)ジフェニルアミンの収率は99%、4−ニトロソジフェニルアミンナトリウム塩に対する4−(1,3−ジメチルブチルアミノ)ジフェニルアミンの通算収率は99%であった。
比較例1
(4−ニトロソジフェニルアミンナトリウム塩水溶液の調製)
実施例1と同様に4−ニトロソジフェニルアミンナトリウム塩水溶液を調製した。
(4−ニトロソジフェニルアミンの調製)
上記水溶液147g(0.086モル)に、15℃以下に保持しながら30重量%の硫酸水溶液を22g滴下した。15℃にてpHが11.5付近となったところで、得られたスラリーをろ過し、4−ニトロソジフェニルアミン結晶を23.3g得た。4−ニトロソジフェニルアミン結晶の純度は69.4%(0.082モル)であった。また、4−ニトロソジフェニルアミンナトリウム塩に対する4−ニトロソジフェニルアミンの収率は95%であり、ろ過操作によるロス率は5%であった。
(還元アルキル化反応)
上記4−ニトロソジフェニルアミン結晶10.7g(0.038モル)、メチルイソブチルケトン131g、パラジウム触媒〔エヌ・イーケムキャット(株)製、5%Pdカーボン粉末含水品〕0.012g、及び白金触媒〔エヌ・イーケムキャット(株)製、3%Ptカーボンサルファイド粉末含水品〕0.25gを0.5リットルのオートクレーブに入れ、窒素雰囲気下とした後、内温を100℃とした。次いで、水素雰囲気下とした後、さらに水素で3.9MPaに加圧し、消費される水素を補給しながら、同温度、同圧力を保持して反応を行った。水素加圧開始から3時間後に、オートクレーブから水素を除去し、常圧にすると共に、反応混合物を室温まで冷却した。該反応混合物をろ過して触媒を分離し、メチルイソブチルケトン20gでろ残を洗浄後、ろ液156gを取得した。該ろ液を高速液体クロマトグラフィー及びガスクロマトグラフィーにより分析した結果、4−ニトロソジフェニルアミンの転化率は100.0%であり、4−アミノジフェニルアミンの選択率は0.1%、4−(1,3−ジメチルブチルアミノ)ジフェニルアミンの選択率は90.6%であった。また、4−ニトロソジフェニルアミンに対する4−(1,3−ジメチルブチルアミノ)ジフェニルアミンの収率は91%、4−ニトロソジフェニルアミンナトリウム塩に対する4−(1,3−ジメチルブチルアミノ)ジフェニルアミンの通算収率は86%であった。
実施例1及び比較例1の結果を表1に示す。
Figure 2008133196
4−ニトロソジフェニルアミンのメチルイソブチルケトン溶液とした実施例1では、油水分離後の水層へのロスはなく良好な収率であるのに対し、4−ニトロソジフェニルアミンの結晶をろ過した比較例1では、ろ過によるロス率が5%であり、また、ろ過後に得られた4−ニトロソジフェニルアミンの結晶を還元アルキル化反応に用いると、4−(1,3−ジメチルブチルアミノ)ジフェニルアミンの選択率が低下することがわかった。
実施例2
30重量%の硫酸水溶液の滴下量を調節し、滴下後の水層pHを13.0とした以外は、実施例1と同様に操作を行った。結果を表2に示す。
実施例3
30重量%の硫酸水溶液の滴下量を調節し、滴下後の水層pHを9.3とした以外は、実施例1と同様に操作を行った。結果を表2に示す。
実施例4
30重量%の硫酸水溶液の滴下量を調節し、滴下後の水層pHを7.0とした以外は、実施例1と同様に操作を行った。結果を表2に示す。
Figure 2008133196
硫酸滴下後の水層pHを11.5、13.0、9.3及び7.0とした実施例1〜4においては、油水分離後の水層へのロスは少なく、良好に4−ニトロソジフェニルアミンを抽出し、還元アルキル化反応へ導くことができた。
比較例2
(4−ニトロソジフェニルアミンの調製)
ジフェニルアミン68.38g(0.40モル)、トルエン228.80g及び2−エチルヘキサノール228.80gを1リットルの反応器に入れて混合し、約30℃で攪拌しながら塩化水素ガス38.28g(1.05モル)を、ガス導入管を通して約95分間かけて吹き込んだ。得られた混合物を約35℃に昇温し、次いでNO(123cc/min)とO2(28cc/min)を予め混合して調製したNOxガス(NO1.45)を、ガス導入管を通して該混合物に約85分間吹き込んだ。吹き込み後、約35℃で約1時間攪拌した。その後、生成した4−ニトロソジフェニルアミン塩酸塩を含む懸濁物を、15重量%水酸化ナトリウム水溶液290g(1.09モル)に10℃以下となるように冷却しながら滴下し、4−ニトロソジフェニルアミンのスラリーを得た。このときのpHは約13であった。得られたスラリーをろ過し、水及びn−ヘキサンで洗浄後、4−ニトロソジフェニルアミン結晶73.9gを得た。4−ニトロソジフェニルアミン結晶の純度は88.3%(0.33モル)であった。また、ジフェニルアミンに対する4−ニトロソジフェニルアミンの収率は82%であり、ろ液への4−ニトロソジフェニルアミンのロス率は9%であった。
(還元アルキル化反応)
上記4−ニトロソジフェニルアミン結晶8.4g(0.038モル)、メチルイソブチルケトン100g、パラジウム触媒〔エヌ・イーケムキャット(株)製、5%Pdカーボン粉末含水品〕0.012g、及び白金触媒〔エヌ・イーケムキャット(株)製、3%Ptカーボンサルファイド粉末含水品〕0.25gを0.5リットルのオートクレーブに入れ、窒素雰囲気下とした後、内温を100℃とした。次いで、水素雰囲気下とした後、さらに水素で3.9MPaに加圧し、消費される水素を補給しながら、同温度、同圧力を保持して反応を行った。水素加圧開始から3時間後に、オートクレーブから水素を除去し、常圧にすると共に、反応混合物を室温まで冷却した。該反応混合物をろ過して触媒を分離し、メチルイソブチルケトン100gでろ残を洗浄後、ろ液198gを取得した。該ろ液を高速液体クロマトグラフィー及びガスクロマトグラフィーにより分析した結果、4−ニトロソジフェニルアミンの転化率は99.9%であり、4−アミノジフェニルアミンの選択率は0.2%、4−(1,3−ジメチルブチルアミノ)ジフェニルアミンの選択率は77.7%であった。また、4−ニトロソジフェニルアミンに対する4−(1,3−ジメチルブチルアミノ)ジフェニルアミンの収率は78%であった。
比較例2で示すとおり、ニトロソ化反応により得られた4−ニトロソジフェニルアミン塩酸塩を、4−ニトロソジフェニルアミンナトリウム塩までアルカリ処理せずに、4−ニトロソジフェニルアミンへと中和し、析出後、ろ過した場合、ろ液中への4−ニトロソジフェニルアミンのロス分が多かった。また、得られた4−ニトロソジフェニルアミンを還元アルキル化反応に用いると、4−(1,3−ジメチルブチルアミノ)ジフェニルアミンの選択率が著しく低下した。

Claims (13)

  1. 4−ニトロソジフェニルアミン類アルカリ金属塩水溶液、有機溶媒及び酸を混合した後、得られた油水2層の混合物を油水分離して4−ニトロソジフェニルアミン類が溶解している油層を得、次いで、該油層に溶解している4−ニトロソジフェニルアミン類を、還元触媒存在下、ケトン及び水素で還元アルキル化反応させることを特徴とする4−(アルキルアミノ)ジフェニルアミン類の製造方法。
  2. 前記有機溶媒が、芳香族炭化水素及び/又は前記ケトンである請求項1に記載の方法。
  3. 前記有機溶媒及び前記ケトンが、メチルイソブチルケトンである請求項1に記載の方法。
  4. 前記還元触媒として、パラジウム、白金、ニッケル、ルテニウム及びロジウムから選ばれる金属が担体に担持されてなる担持触媒を用いる請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記還元触媒として、パラジウムが担体に担持されてなる担持触媒及び白金が担体に担持されてなる担持触媒を用いる請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  6. 前記酸が無機酸である請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記酸が、硫酸又は塩化水素である請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  8. 前記油水2層の混合物における水層のpHが10〜12である請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 溶媒中、ジフェニルアミン類を、ニトロソ化剤及び塩化水素でニトロソ化反応させて、4−ニトロソジフェニルアミン類塩酸塩を含む懸濁物を得、該懸濁物、アルカリ及び水を混合した後、得られた油水2層の混合物を油水分離して4−ニトロソジフェニルアミン類アルカリ金属塩水溶液を得、次いで、該4−ニトロソジフェニルアミン類アルカリ金属塩水溶液を、前記有機溶媒及び酸との混合に付す請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 前記溶媒が、2−エチルヘキサノールである請求項9に記載の方法。
  11. 前記溶媒が、2−エチルヘキサノール及びトルエンである請求項9に記載の方法。
  12. 前記ニトロソ化剤が窒素酸化物である請求項9〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 前記アルカリが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム及び炭酸カリウムから選ばれるアルカリである請求項9〜12のいずれかに記載の方法。
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