JP2008111404A - ディーゼルエンジン - Google Patents

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裕滋 江口
Akiro Tamura
彰朗 田村
Junji Nakada
純二 中田
Hiroshi Morimoto
宏 森本
Yoshinao Okubo
善直 大久保
Masaaki Suga
公明 菅
Shinji Okubo
真司 大久保
Kenji Adachi
憲司 足立
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Abstract

【課題】複数のコモンレールを有するものでの燃料噴射時に、メイン噴射では高圧噴射を行い、パイロット噴射では低圧噴射による細かな制御を可能にする。
【解決手段】コモンレールを搭載したディーゼルエンジン1において、燃料噴射ポンプ2と、並列配置した高圧噴射対応の高圧用コモンレール3及び低圧噴射対応の低圧用コモンレール4とを連結して燃料供給可能に構成すると共に、前記低圧用コモンレール4から燃料噴射弁5に燃料供給可能に構成したことを特徴とするディーゼルエンジンの構成とする。また、前記高圧用コモンレール3と低圧用コモンレール4とを供給バルブ6を介して連動制御可能に接続したことを特徴とするディーゼルエンジンの構成とする。
【選択図】図3

Description

この発明は、ディーゼルエンジンに関し、主としてコモンレール式による燃料噴射装置の分野に属する。
コモンレール式ディーゼルエンジンにおいて、コモンレールを互いに分離された第一のコモンレールと第二のコモンレールから構成し、燃料ポンプから第一のコモンレールに高圧の燃料を供給すると共にコモンレール内の燃料を燃料噴射弁に送り込み、機関始動時には第一のコモンレールと第二のコモンレールの連通を遮断して燃料ポンプから第一のコモンレールのみに高圧の燃料を供給すると共に増圧ピストンの作動を停止させ、機関始動後暫くして第二のコモンレールの燃料圧も上昇すべきであると判断されたときは燃料ポンプから第二のコモンレールにも高圧の燃料を供給すると共に必要に応じて増圧ピストンを作動させることにより、良好な燃料噴射圧の増大作用を確保しつつ機関の良好な始動を確保することができるもの等が開示されている。(例えば、特許文献1参照)
また、二つの気筒列を有するエンジンに用いられるコモンレール式燃料噴射装置において、各気筒列毎に第一のコモンレールと第二のコモンレールが配置されており、高圧ポンプから吐出された高圧燃料によって第一,第二のコモンレール間で発生する圧力波の影響によって生じる第一,第二のコモンレールの圧力差による噴射圧及び噴射量の変動を防止するために、第一,第二のコモンレールに均等に高圧燃料を分配供給する分配ブロックを設けているが、この分配ブロックはコストと車両搭載性の観点から不利であるから、分配ブロックを用いることなく第一,第二のコモンレールに圧力差が生じないコモンレール式燃料噴射装置を提供するもの等が開示されている。(例えば、特許文献2参照)
特開2006ー233805号公報 特開2005ー163556号公報
しかし、前記の如き作用を行う複数のコモンレールを有しているものにおいて、パイロット噴射時は噴射量が少ないため低圧で燃料噴射を行った方が噴射量を細かく制御可能であるが、メイン噴射時には高圧で燃料噴射を行った方が良好な性能が得られるため、従来では、高負荷時におけるパイロット噴射を行う際にも高圧で燃料噴射が行われるため、パイロット噴射時における細かな制御ができ難いものであった。
そこで本発明は、複数のコモンレールを有するものにおける燃料噴射時に、メイン噴射では高圧噴射を行い、パイロット噴射では低圧噴射による細かな制御を可能にしようとするものである。
本発明は前述のごとき課題を解決するために、次のように構成する。
請求項1の発明は、コモンレールを搭載したディーゼルエンジン(1)において、燃料噴射ポンプ(2)と、並列配置した高圧噴射対応の高圧用コモンレール(3)及び低圧噴射対応の低圧用コモンレール(4)とを連結して燃料供給可能に構成すると共に、前記低圧用コモンレール(4)から燃料噴射弁(5)に燃料供給可能に構成したことを特徴とするディーゼルエンジンの構成とする。
このような構成により、噴射量の少ないパイロット噴射時には、燃料噴射ポンプ(2)から低圧噴射に対応する低圧用コモンレール(4)へ燃料が供給され燃料噴射弁(5)から低圧での噴射が行われ、メイン噴射時には、燃料噴射ポンプ(2)から高圧噴射に対応する高圧用コモンレール(3)へ燃料が供給され燃料噴射弁(5)から高圧での噴射が行われる。
請求項2の発明は、前記高圧用コモンレール(3)と低圧用コモンレール(4)とを供給バルブ(6)を介して連動制御可能に接続したことを特徴とする請求項1に記載のディーゼルエンジンの構成とする。
このような構成により、噴射量の少ないパイロット噴射時には、燃料噴射ポンプ(2)から低圧噴射に対応する低圧用コモンレール(4)へ燃料が供給され燃料噴射弁(5)から低圧での噴射が行われ、メイン噴射時には、燃料噴射ポンプ(2)から高圧噴射に対応する高圧用コモンレール(3)へ燃料が供給されると共に、高圧用コモンレール(3)から供給バルブ(6)の連動制御により高圧噴射対応に変更された低圧用コモンレール(4)へ燃料が供給され燃料噴射弁(5)から高圧での噴射が行われる。
請求項1の発明では、並列構成とした高圧用コモンレール(3)と低圧用コモンレール(4)により、メイン噴射時には高圧対応の高圧用コモンレール(3)により高圧で噴射を行うと共に、パイロット噴射時には低圧対応の低圧用コモンレール(4)により低圧で噴射を行うことができるから、パイロット噴射時における噴射量を細かく制御できる等、パイロット噴射時の性能向上が大である。
請求項2の発明では、特に、メイン噴射時には高圧対応の高圧用コモンレール(3)から供給バルブ(6)を介して高圧対応に変更した低圧用コモンレール(4)により高圧で噴射を行うので、供給バルブ(6)により精度の高い噴射が実行可能となる。
以下に、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
コモンレールを搭載したディーゼルエンジン1について、図1に示す如きシステム図によりその概要を説明する。コモンレール(蓄圧式燃料噴射)とは、各気筒へ燃料を噴射する燃料噴射装置への燃料供給を要求された圧力とするコモンレール10(蓄圧室)を介して行うものである。
燃料タンク11内の燃料は吸入通路により燃料フィルタ12を介して該エンジン1で駆動される燃料噴射ポンプ2に吸入され、この噴射ポンプ2によって加圧された高圧燃料は吐出通路14によりコモンレール10に導かれ蓄えられる。
該コモンレール10内の高圧燃料は各高圧燃料供給通路16により気筒数分の燃料噴射弁5に供給され、エンジンコントロールユニット18(以下ECUという)からの指令に基づき、各気筒毎に燃料噴射弁5が開弁作動して、高圧燃料が該エンジン1の各燃焼室内に噴射供給され、各燃料噴射弁5での余剰燃料(リターン燃料)は各リターン通路19により共通のリターン通路20へ導かれ、このリターン通路20によって燃料タンク11へ戻される。
また、コモンレール10内の燃料圧力(コモンレール圧)を制御するため燃料噴射ポンプ2に圧力制御弁21が設けられており、この圧力制御弁21はECU18からのデューティ信号によって、燃料噴射ポンプ2から燃料タンク11への余剰燃料のリターン通路20の流路面積を調整するものであり、これによりコモンレール10側への燃料吐出量を調整してコモンレール圧を制御することができる。
具体的には、エンジン運転条件に応じて目標コモンレール圧を設定し、レール圧センサ22により検出されるコモンレール圧が目標コモンレール圧と一致するよう、圧力制御弁21を介してコモンレール圧をフィードバック制御する。
作業機等におけるコモンレール式ディーゼルエンジン1のECU18は、図2に示す如く、回転数と出力トルクの関係において走行モードM1と通常作業モードM2及び重作業モードM3の三種類の制御モードを設けている。
走行モードM1は、回転数の変動で出力も変動するドループ制御として、農作業を行わず移動走行する場合に使用するものであり、例えば、ブレーキを掛けて走行速度を減速したり停止したりすると、この走行負荷の増大に伴ってエンジン回転数が低下するため走行速度の減速や停止を安全に行うことができる。
通常作業モードM2は、負荷が変動しても回転数が一定で出力を負荷に応じて変更するアイソクロナス制御として、通常の農作業を行う場合に使用するものであり、例えば、トラクターであれば耕耘作業時に耕地が固く耕耘刃に抵抗が掛かるとき、コンバインであれば収穫作業時に収穫物が多く負荷が増大したときでも、出力が変動して回転数を維持するのでオペレータが楽に操縦できる。
重作業モードM3は、通常作業モードM2と同様に負荷が変動しても回転数一定で出力を負荷に応じて変更するアイソクロナス制御に、負荷限界近くになると回転数を上昇させて出力を上げる重負荷制御を加えた制御で、特に、負荷限界近くで農作業を行う場合に使用するものであり、例えば、トラクターで耕耘作業を行っている際に、特に、固い耕地に遭遇してもエンジン出力が通常の限界を越えて増大するので作業を中断することがない。
これらの作業モードM1,M2,M3は、作業モード切替スイッチの操作、又は走行変速レバーの変速操作、作業クラッチの入り切り操作等によって切り替わるように構成する。
従来、ディーゼルエンジンでは、メイン噴射に先立って少量の燃料をパルス的に噴射するパイロット噴射を行うことにより、着火遅れを短縮してディーゼルエンジン特有の、所謂ノック音を低減することが知られている。
このパイロット噴射は、メイン噴射の前に1回乃至2回に固定して行われるものであったが、前記コモンレール10のシステムを用いることで、エンジンの状況に応じてパイロット噴射の状態を変化させ、騒音の低減や不完全燃焼による白煙又は黒煙の発生を抑制できる。
コモンレール式ディーゼルエンジン1において、図1に示す如き単一のコモンレール10を、図3(a),(b)に示す如く、高圧噴射対応の高圧用コモンレール3と低圧噴射対応の低圧用コモンレール4の並列二段配置とし、前記燃料噴射ポンプ2から高圧用コモンレール3と低圧用コモンレール4とに各々燃料供給可能に接続させ、高圧用コモンレール3と低圧用コモンレール4とを供給バルブ6の連動制御により燃料供給可能に接続すると共に、低圧用コモンレール4から各燃料噴射弁5に燃料供給可能に接続して構成させる。
このような構成により、噴射量の少ないパイロット噴射時(a図参照)には、燃料噴射ポンプ2から低圧用コモンレール4へ燃料が供給され燃料噴射弁5から低圧での噴射が行われるから、パイロット噴射時における噴射量を細かく制御できる等、パイロット噴射時の性能向上が大である。
メイン噴射時(b図参照)には、燃料噴射ポンプ2から高圧用コモンレール3へ燃料が供給されると共に、高圧用コモンレール3から供給バルブ6の連動制御により高圧噴射対応に変更された低圧用コモンレール4へ燃料が供給され、燃料噴射弁5から高圧での噴射が行われる。
また、図4(a),(b),(c)に示す如く、高圧噴射対応の高圧用コモンレール3と低圧噴射対応の低圧用コモンレール4を、前記図3(a),(b)と同様の内容にて構成させることにより、噴射量の少ないパイロット噴射時(a図参照)には、燃料噴射ポンプ2から低圧用コモンレール4へ燃料が供給され燃料噴射弁5から低圧での噴射が行われるから、パイロット噴射時における噴射量を細かく制御できる等、パイロット噴射時の性能向上が大である。
初期のメイン噴射時(b図参照)には、燃料噴射ポンプ2から高圧用コモンレール3へ燃料が供給されると共に、高圧用コモンレール3から供給バルブ6の連動制御により低圧噴射対応に変更して低圧用コモンレール4へ燃料が供給され、燃料噴射弁5から低圧での噴射が行われ、後期のメイン噴射時(c図参照)には、燃料噴射ポンプ2から高圧用コモンレール3へ燃料が供給されると共に、高圧用コモンレール3から供給バルブ6の連動制御により高圧噴射対応に変更された低圧用コモンレール4へ燃料が供給され、燃料噴射弁5から高圧での噴射が行われるから、圧力上昇率を低く抑え燃焼改善や排ガス改善の効果が得られる。
また、前記の如く、高圧噴射対応の高圧用コモンレール3と低圧噴射対応の低圧用コモンレール4を並列二段配置しているものにおいて、図5(a),(b)に示す如く、該燃料噴射ポンプ2から高圧用コモンレール3に燃料供給可能に接続させ、高圧用コモンレール3と低圧用コモンレール4とを供給バルブ6の連動制御により燃料供給可能に接続すると共に、低圧用コモンレール4から各燃料噴射弁5に燃料供給可能に接続して構成させる。
このような構成により、噴射量の少ないパイロット噴射時(a図参照)には、燃料噴射ポンプ2から高圧用コモンレール3へ燃料が供給されると共に、高圧用コモンレール3から供給バルブ6の連動制御により低圧噴射対応に変更して低圧用コモンレール4へ燃料が供給され、燃料噴射弁5から低圧での噴射が行われるから、パイロット噴射時における噴射量を細かく制御できる等、パイロット噴射時の性能向上が大である。
メイン噴射時(b図参照)には、燃料噴射ポンプ2から高圧用コモンレール3へ燃料が供給されると共に、高圧用コモンレール3から供給バルブ6の連動制御により高圧噴射対応に変更された低圧用コモンレール4へ燃料が供給され、燃料噴射弁5から高圧での噴射が行われる。
また、図6(a),(b),(c)に示す如く、高圧噴射対応の高圧用コモンレール3と低圧噴射対応の低圧用コモンレール4を、前記図5(a),(b)と同様の内容にて構成させることにより、噴射量の少ないパイロット噴射時(a図参照)には、燃料噴射ポンプ2から高圧用コモンレール3へ燃料が供給されると共に、高圧用コモンレール3から供給バルブ6の連動制御により低圧噴射対応に変更して低圧用コモンレール4へ燃料が供給され、燃料噴射弁5から低圧での噴射が行われるから、パイロット噴射時における噴射量を細かく制御できる等、パイロット噴射時の性能向上が大である。
初期のメイン噴射時(b図参照)には、燃料噴射ポンプ2から高圧用コモンレール3へ燃料が供給されると共に、高圧用コモンレール3から供給バルブ6の連動制御により低圧噴射対応に変更して低圧用コモンレール4へ燃料が供給され、燃料噴射弁5から低圧での噴射が行われ、後期のメイン噴射時(c図参照)には、燃料噴射ポンプ2から高圧用コモンレール3へ燃料が供給されると共に、高圧用コモンレール3から供給バルブ6の連動制御により高圧噴射対応に変更された低圧用コモンレール4へ燃料が供給され、燃料噴射弁5から高圧での噴射が行われるから、圧力上昇率を低く抑え燃焼改善や排ガス改善の効果が得られる。
また、コモンレール式ディーゼルエンジン1において、燃料噴射装置は経年変化による目詰まりによって燃料噴射量が低下する傾向にあり、このように燃料噴射量が低下するとその低下分だけ出力不足を招いてしまう。
この燃料噴射量の低下による出力不足の改善策として、図7(a),(b)に示す如く、一定回転数の全負荷上における排気温度と吸気温度の関係、及び排気温度と燃料噴射量の関係を各々計測した結果により、エンジン回転数が同じであれば排気温度が燃料噴射量及び吸気温度に比例することが分かるから、この関係の逆算により排気温度から燃料噴射量を求めることが可能であり、本来必要とする燃料噴射量の不足分を、前記ECU18により補正を行い出力不足を防止することができる。
また、従来、パイロット噴射の有無に対する領域を決定するMAPがあり、このMAPを吸気温や大気圧等により補正した例があることから、燃料噴射量とアクセル開度の時間変化率を計測し、燃料噴射量やアクセル開度に移行がある場合には、図8に示す如く、変化率の大きさに応じてパイロット噴射の実施領域を決定するMAPの閾線pにより、通常パイロット噴射領域nと補正パイロット噴射領域rとを切り替えを行い、この両パイロット噴射領域n,rにおけるパイロット噴射の実施MAPを、図9(a),(b)に示す如く設定する。
このような設定とすることにより、燃料噴射量の移行量が多く燃焼状態が大きく変化したときに、排出煙や騒音聴感としてオペレータに伝わらないよう、パイロット噴射の実施領域を拡大して燃焼状態を平準化させることができる。
また、前記の如く、パイロット噴射の有無領域を決定するMAPを吸気温や大気圧等により補正した例があることから、図10に示す如く、作業機等におけるハンドル切れ角の量及び変化率等により、前記アイソクロナス制御の設定回転数を補正するファクターfを求め、このファクターfをアイソクロナス設定回転数に乗じて回転数の補正を行い、この際の回転数変化率により回転移行時のパイロット噴射領域の実施MAPを、図11(a),(b)に示す如く設定する。
このような設定とすることにより、エンジン回転数の移行に伴い噴射タイミングやレール圧等の遷移移行量が多く燃焼状態が大きく変化したときに、排出煙や騒音聴感としてオペレータに伝わらないよう、パイロット噴射の実施領域を拡大して燃焼状態を平準化させることができる。
また、該アイソクロナス制御において、図12に示す如く、全負荷トルク特性を有するものでは、最大トルク回転数以上の領域での高負荷に対しては最大トルク点までの回転数ダウンにより対応できるが、最大トルク点以下での全負荷状態の場合はエンストへと至ってしまうため、最大トルク点以下で高負荷(例えば80%以上)となった場合、ガバナ制御方法をアイソクロナス制御からドループ制御へ切り替えることにより、高負荷運転状態をオペレータに告知することができる。
また、コモンレール式ディーゼルエンジン1を搭載したトラクターにおいて、図13に示す如く、一般的にトラクターの燃費は通常トルク点t付近で最も良くなるため、全負荷上での作業でない限り通常トルク点t付近で作業を行った方が燃料消費という点においては有利である。
このようなことにより、図14に示す如く、車速一定の場合のエンジン回転数とミッション変速の関係から、現在の作業負荷で最も燃料消費率の良いエンジン回転数とミッション変速の組合せmとなるようアイソクロナス制御により変更させることにより、全負荷状態でない作業時に、負荷に応じた燃費の良いエンジン回転数とミッション変速の組合せmが可能となり、無駄な燃料消費を抑えることができ経済的である。
また、ターボ過給機23を装備したディーゼルエンジン24において、図15に示す如く、ターボ過給機23のタービン23a上流側に排気側の排気通路25を接続し、この排気通路25に排気ガス中の粒子状物質を捕集するディーゼルパティキュレートフィルタ26(以後DPFという)を配設し、この配設されたDPF26の下流側からEGRクーラ27を経てターボ過給機23のコンプレッサ23b上流側に接続するEGR通路28を設ける。
このEGR通路28と該コンプレッサ23bの上流側位置との合流部にEGRバルブ29を配設し、DPF26による再生が必要な状況のときはEGRバルブ29を閉とし排気ガス温度を上昇させる制御を行うと共に、該コンプレッサ23bの下流側からインタークーラ30を経て吸気側の吸気通路31に接続して構成させる。
このような構成により、従来、ターボ過給機23を有するものにおいてEGRを実行しようとするとき、排気と吸気間の差圧の関係から必要なEGR率が確保でき難く、排気絞り又は吸気絞りを併用することとなるため、これらの駆動ユニットや制御ユニットが必要となり、コストアップや車両搭載性の悪化を招いていたものについて改善を行うことができる。
この改善により、DPF26により再生された排気ガスを、上流側が常に負圧であるターボ過給機23のコンプレッサ23b上流側に、吸気絞り弁等の補助手段を併用することなく容易に戻すことができるから、システムの複雑化を避けて必要なEGR率としての排気ガス規制への対応や、部分負荷時の燃費低減等を確保できると共に、該コンプレッサ23bを含む吸気系の汚染を防止することができる。
また、前記図15に示す如く配設されたDPF26において、図16に示す如く、該DPF26の入口側と出口側とに各々圧力センサ32aと圧力センサ32bを配置して構成させることにより、圧力センサ32aと圧力センサ32bにより検出された、DPF26の入口側と出口側の圧力値の差が閾値を超えた場合には、該EGRバルブ29を閉とし排気ガス温度を上昇させDPF26による再生を行わせる。
また、該DPF26は排出ガスに見合った径サイズの選定が必要であり、コンバイン等に搭載する際に径サイズが大きいとエンジン周辺に配置できない場合が多く、配置場所によっては再生時の温度上昇によって火災を発生する危険があることから、このような危険を回避するため、DPF26を、従来よりも小さい径サイズとし、このやや小径のDPF26を直列二連の構成とする。
このような構成により、上流側のDPF26aは、図17に示す如く、入口側は閉塞無しで出口側を交互に閉塞させて50%のセルが通過自由となるよう形成させると共に、下流側のDPF26bは、図18に示す如く、入口側と出口側を互い違いに閉塞させた通常形態のものとすることにより、DPF26をエンジン近傍に分離して配置することが可能となる。なお、上流側のDPF26aを50%セルの通過自由型とし二個のDPF26a,26bに分散して、粒子状物質を捕集することができるから小型化が可能となり搭載性が良くなる。
また、前記の如きDPF26において、上流側のDPF26aは該エンジン24の本体近傍に配置しているから、農作業時は常に排気ガスの温度が600度程度の高温に保持されているため触媒無しとしても再生が可能であり、下流側のDPF26bには触媒を担持させることにより、温度の低い離れた位置に配置しても再生が可能であるためレイアウトが容易となる。
トラクターやコンバイン等の農作業機を始め一般車両にも利用可能である。
コモンレールによる蓄圧式燃料噴射ディーゼルエンジンを示すシステム図。 三種類の制御モードによるエンジン回転数と出力トルクの関係を示す線図。 (a)パイロット噴射時における高圧用コモンレールと低圧用コモンレールの作用状態を示すブロック図。
(b)メイン噴射時における高圧用コモンレールと低圧用コモンレールの作用状態を示すブロック図。
(a)パイロット噴射時における高圧用コモンレールと低圧用コモンレールの作用状態を示すブロック図。
(b)初期のメイン噴射時における高圧用コモンレールと低圧用コモンレールの作用状態を示すブロック図。
(b)後期のメイン噴射時における高圧用コモンレールと低圧用コモンレールの作用状態を示すブロック図。
(a)図3と異なる方式のパイロット噴射時における高圧用コモンレールと低圧用コモンレールの作用状態を示すブロック図。
(b)図3と異なる方式のメイン噴射時における高圧用コモンレールと低圧用コモンレールの作用状態を示すブロック図。
(a)図4と異なる方式のパイロット噴射時における高圧用コモンレールと低圧用コモンレールの作用状態を示すブロック図。
(b)図4と異なる方式の初期のメイン噴射時における高圧用コモンレールと低圧用コモンレールの作用状態を示すブロック図。
(b)図4と異なる方式の後期のメイン噴射時における高圧用コモンレールと低圧用コモンレールの作用状態を示すブロック図。
(a)コモンレール式ディーゼルエンジンにおける一定回転数の全負荷上における排気温度と吸気温度の関係を示す線図。
(b)コモンレール式ディーゼルエンジンにおける一定回転数の全負荷上における排気温度と燃料噴射量の関係を示す線図。
燃料噴射量とアクセル開度の時間変化率の大きさに応じたパイロット噴射の実施領域MAPを切り替える閾線の状態を示す線図。 (a)パイロット噴射の実施領域MAPにおける通常パイロット噴射領域のパイロット噴射回数を示す線図。
(b)パイロット噴射の実施領域MAPにおける補正パイロット噴射領域のパイロット噴射回数を示す線図。
ハンドル切れ角の量及び変化率等によりアイソクロナス制御の設定回転数を補正するファクターを求める線図。 (a)アイソクロナス制御回転移行時のパイロット噴射の実施領域MAPにおける通常パイロット噴射領域のパイロット噴射回数を示す線図。
(b)アイソクロナス制御回転移行時のパイロット噴射の実施領域MAPにおける補正パイロット噴射領域のパイロット噴射回数を示す線図。
全負荷トルク特性を有するアイソクロナス制御において最大トルク点以下で80%以上の高負荷状態を示す線図。 トラクターの燃費は全負荷上での作業でない限り通常トルク点付近で作業を行った方が有利となる状態を示す線図。 車速一定の場合のエンジン回転数とミッション変速の関係を示す選択図。 過給機付きディーゼルエンジンにおいて過給機タービンの排気通路に配置したDPF下流側と過給機コンプレッサ側とを接続したEGR通路を示す回路図。 前記過給機付きディーゼルエンジンにおいてDPFの入口側と出口側とに各々圧力センサを配置した状態を示す回路図。 入口側を50%セル開口の通過容易型とし出口側を交互に閉塞させて形成したDPFの構造を示す斜視図。 入口側と出口側を互い違いに交互に閉塞させて形成した通常形態のDPFの構造を示す斜視図。
符号の説明
1 コモンレール式ディーゼルエンジン
2 燃料噴射ポンプ
3 高圧用コモンレール
4 低圧用コモンレール
5 燃料噴射弁
6 供給バルブ

Claims (2)

  1. コモンレールを搭載したディーゼルエンジン(1)において、燃料噴射ポンプ(2)と、並列配置した高圧噴射対応の高圧用コモンレール(3)及び低圧噴射対応の低圧用コモンレール(4)とを連結して燃料供給可能に構成すると共に、前記低圧用コモンレール(4)から燃料噴射弁(5)に燃料供給可能に構成したことを特徴とするディーゼルエンジン。
  2. 前記高圧用コモンレール(3)と低圧用コモンレール(4)とを供給バルブ(6)を介して連動制御可能に接続したことを特徴とする請求項1に記載のディーゼルエンジン。
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