JP2002129938A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置

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JP2002129938A
JP2002129938A JP2000324196A JP2000324196A JP2002129938A JP 2002129938 A JP2002129938 A JP 2002129938A JP 2000324196 A JP2000324196 A JP 2000324196A JP 2000324196 A JP2000324196 A JP 2000324196A JP 2002129938 A JP2002129938 A JP 2002129938A
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Yoshimitsu Henda
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パティキュレートフィルタ再生時にその再生
が妨げられるのを抑制する。 【解決手段】 排気ポート10内にパティキュレートフ
ィルタ22を配置し、排気ガス温度が低温酸化反応温度
よりも低いときに内燃機関本体1からパティキュレート
フィルタ22に未燃HCを供給し、次いで排気ガス温度
を低温酸化反応温度以上の温度まで昇温させると共にパ
ティキュレートフィルタ22に未燃HCを供給するのを
原則的に禁止し、昇温した排気ガス中において未燃HC
がパティキュレートフィルタ22に到達するまでの間に
煤に変化してしまうのを回避する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関の排気浄化
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、機関排気通路内にパティキュレー
トフィルタを配置し、そのパティキュレートフィルタに
未燃HCを供給するようにした内燃機関の排気浄化装置
が知られている。この種の内燃機関の排気浄化装置の例
としては、例えば特開昭58−38311号公報に記載
されたものがある。特開昭58−38311号公報に記
載された内燃機関の排気浄化装置では、パティキュレー
トフィルタに未燃HCが供給されるとその未燃HCがパ
ティキュレートフィルタ内において酸化することによ
り、パティキュレートフィルタの温度が上昇せしめられ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特開昭58
−38311号公報に記載された内燃機関の排気浄化装
置では、排気ガス温度とは無関係に、パティキュレート
フィルタに堆積している微粒子の大部分が燃焼してしま
うまで、パティキュレートフィルタに未燃HCが供給さ
れ続ける。つまり、特開昭58−38311号公報に記
載された内燃機関の排気浄化装置では、排気ガス温度が
低温酸化反応温度以上の温度まで昇温した後であって
も、パティキュレートフィルタに未燃HCが供給され続
けてしまう。一方、排気ガス温度が低温酸化反応温度以
上のときにパティキュレートフィルタに未燃HCが供給
されると、排気ガス中の未燃HCはパティキュレートフ
ィルタに到達するまでに煤に変化してしまう。そのた
め、パティキュレートフィルタに堆積している微粒子を
燃焼除去しようとしているにもかかわらず、パティキュ
レートフィルタに煤として微粒子が供給されることにな
ってしまい、結果として、パティキュレートフィルタの
再生、つまり、パティキュレートフィルタに堆積してい
る微粒子量を減少させることが妨げられてしまう。
【0004】前記問題点に鑑み、本発明はパティキュレ
ートフィルタの再生が妨げられるのを抑制することがで
きる内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、機関排気通路内にパティキュレートフィルタを
配置し、前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供
給するようにした内燃機関の排気浄化装置において、排
気ガス温度が低温酸化反応温度よりも低いときに前記パ
ティキュレートフィルタに未燃HCを供給し、次いで排
気ガス温度を低温酸化反応温度以上の温度まで昇温させ
ると共に前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供
給するのを原則的に禁止するようにした内燃機関の排気
浄化装置が提供される。
【0006】請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置
では、排気ガス温度が低温酸化反応温度よりも低いとき
にパティキュレートフィルタに未燃HCが供給される。
そのため、パティキュレートフィルタに到達するまでに
未燃HCが煤に変化してしまうのを抑制しつつ、パティ
キュレートフィルタにおいて未燃HCを酸化させること
により、パティキュレートフィルタに堆積している微粒
子を燃焼除去する準備を行うことができる。更に、排気
ガス温度が低温酸化反応温度よりも低いときにパティキ
ュレートフィルタに未燃HCが供給されるのに次いで、
排気ガス温度が低温酸化反応温度以上の温度まで昇温せ
しめられる。そのため、パティキュレートフィルタにお
いて酸化発熱する未燃HCによってパティキュレートフ
ィルタが加熱されるのに加えて、昇温した排気ガスによ
ってパティキュレートフィルタが加熱される。その結
果、パティキュレートフィルタに堆積している微粒子を
燃焼除去することができる。更に、排気ガス温度が低温
酸化反応温度以上の温度まで昇温せしめられているとき
に、パティキュレートフィルタに未燃HCを供給するの
が原則的に禁止される。そのため、昇温した排気ガス中
において未燃HCがパティキュレートフィルタに到達す
るまでの間に煤に変化してしまうのが抑制され、その結
果、パティキュレートフィルタに煤が供給されてしまう
のに伴ってパティキュレートフィルタの再生が妨げられ
てしまうのを抑制することができる。つまり、パティキ
ュレートフィルタに堆積している微粒子を減少させるこ
とが妨げられてしまうのを抑制することができる。
【0007】請求項2に記載の発明によれば、排気ガス
がパティキュレートフィルタの壁を通過するときに排気
ガス中の微粒子がパティキュレートフィルタの壁の内部
において捕集されるように前記パティキュレートフィル
タを構成した請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置
が提供される。
【0008】請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置
では、排気ガスがパティキュレートフィルタの壁を通過
するときに排気ガス中の微粒子がパティキュレートフィ
ルタの壁の内部において捕集されるようにパティキュレ
ートフィルタが構成されている。そのため、パティキュ
レートフィルタに堆積している微粒子量が増加したため
にパティキュレートフィルタを再生すべきときには、排
気ガスがパティキュレートフィルタの壁を通過しづらく
なって排気ガス圧力が上昇し、その結果、パティキュレ
ートフィルタの温度が静温度ではなくむしろ全温度とし
て定まる。それゆえ、パティキュレートフィルタの温度
が静温度として定まる場合に比べて、パティキュレート
フィルタの温度を高くすることができ、パティキュレー
トフィルタに堆積している微粒子を容易に燃焼させるこ
とができる。
【0009】請求項3に記載の発明によれば、前記パテ
ィキュレートフィルタを排気ポート内又は排気ポートの
すぐ下流側に配置した請求項1に記載の内燃機関の排気
浄化装置が提供される。
【0010】請求項3に記載の内燃機関の排気浄化装置
では、パティキュレートフィルタが排気ポート内又は排
気ポートのすぐ下流側に配置される。そのため、パティ
キュレートフィルタが排気ポート内又は排気ポートのす
ぐ下流側よりも更に下流側に配置されている場合に比
べ、内燃機関本体から排出された排気ガスの衝撃波によ
ってパティキュレートフィルタの温度を排気ガス温度よ
りも高くすることができ、それゆえ、排気ガス温度がま
だ低いときであってもパティキュレートフィルタにおい
て未燃HCを酸化させることができる。尚、パティキュ
レートフィルタの温度を排気ガス温度よりも高くするた
めには、内燃機関の気筒からパティキュレートフィルタ
までの機関排気通路が気筒毎に独立していること、つま
り、気筒から排出された排気ガスの衝撃波がパティキュ
レートフィルタまで到達できるようになっていることが
必要である。
【0011】請求項4に記載の発明によれば、排気ガス
温度が低温酸化反応温度以上のときであっても、排気ガ
ス温度が高温酸化反応温度まで上昇する直前であるとき
には、前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給
するのを許容するようにした請求項1に記載の内燃機関
の排気浄化装置が提供される。
【0012】請求項4に記載の内燃機関の排気浄化装置
では、排気ガス温度が低温酸化反応温度以上のとき、つ
まり、パティキュレートフィルタに未燃HCを供給する
のが原則的に禁止されるときであっても、排気ガス温度
が高温酸化反応温度まで上昇する直前であるときには、
パティキュレートフィルタに未燃HCを供給するのが許
容される。そのため、排気ガス温度が高温酸化反応温度
まで上昇する直前にもパティキュレートフィルタに未燃
HCを供給するのが禁止されてしまう場合に比べ、早期
にパティキュレートフィルタを昇温させ、パティキュレ
ートフィルタを再生することができる。
【0013】請求項5に記載の発明によれば、排気ガス
温度が低温酸化反応温度以上のときであっても、前記パ
ティキュレートフィルタ内の未燃HCがなくなりそうな
ときには、前記パティキュレートフィルタに未燃HCを
供給するのを許容するようにした請求項1に記載の内燃
機関の排気浄化装置が提供される。
【0014】請求項5に記載の内燃機関の排気浄化装置
では、パティキュレートフィルタ内の未燃HCがなくな
ってしまうと、パティキュレートフィルタ内の未燃HC
によってパティキュレートフィルタを加熱できなくな
り、排気ガスを昇温させなければパティキュレートフィ
ルタを加熱できなくなることに鑑み、排気ガス温度が低
温酸化反応温度以上のとき、つまり、パティキュレート
フィルタに未燃HCを供給するのが原則的に禁止される
ときであっても、パティキュレートフィルタ内の未燃H
Cがなくなりそうなときには、パティキュレートフィル
タに未燃HCを供給するのが許容される。そのため、パ
ティキュレートフィルタ内の未燃HCがなくなってしま
い、パティキュレートフィルタ内の未燃HCによってパ
ティキュレートフィルタを加熱できなくなってしまうの
を回避することができる。
【0015】請求項6に記載の発明によれば、前記パテ
ィキュレートフィルタの下流側に排気ターボチャージャ
を配置し、その下流側にNOx触媒を配置し、その下流
側に酸化触媒を配置した請求項1に記載の内燃機関の排
気浄化装置が提供される。
【0016】請求項6に記載の内燃機関の排気浄化装置
では、パティキュレートフィルタの下流側にNOx触媒
が配置されるため、パティキュレートフィルタの加熱に
使用されることなくパティキュレートフィルタを通過し
た未燃HCによりNOx触媒を還元することができる。
更に、NOx触媒の下流側に酸化触媒が配置されるた
め、NOx触媒の還元に使用されることなくNOx触媒
を通過した未燃HCが酸化触媒において浄化される。そ
れゆえ、未燃HCが排出されてしまうのを回避すること
ができる。
【0017】請求項7に記載の発明によれば、排気ガス
温度が低温酸化反応温度よりも低いとき、圧縮上死点後
40°から50°に主燃料とは別の副燃料を追加噴射す
ることにより前記パティキュレートフィルタに未燃HC
を供給するようにした請求項1に記載の内燃機関の排気
浄化装置が提供される。
【0018】請求項7に記載の内燃機関の排気浄化装置
では、排気ガス温度が低温酸化反応温度よりも低いとき
に圧縮上死点後40°から50°に追加噴射される副燃
料は、パティキュレートフィルタに到達するまでの間に
後燃えしてしまうことなく、また、パティキュレートフ
ィルタに到達するまでの間に煤に変化してしまうことな
く、未燃HCの状態でパティキュレートフィルタまで到
達できることに鑑み、排気ガス温度が低温酸化反応温度
よりも低いときに圧縮上死点後40°から50°に主燃
料とは別の副燃料が追加噴射される。そのため、パティ
キュレートフィルタに到達するまでに未燃HCが煤に変
化してしまうのを抑制しつつ、パティキュレートフィル
タにおいて未燃HCを酸化させることにより、パティキ
ュレートフィルタに堆積している微粒子を酸化除去する
準備を行うことができる。
【0019】請求項8に記載の発明によれば、前記パテ
ィキュレートフィルタに堆積している微粒子量が所定値
以上のとき、圧縮上死点後30°から40°に主燃料と
は別の副燃料を追加噴射することにより排気ガス温度を
低温酸化反応温度以上の温度まで昇温させるようにした
請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置が提供され
る。
【0020】請求項8に記載の内燃機関の排気浄化装置
では、圧縮上死点後30°から40°に追加噴射される
副燃料はパティキュレートフィルタに到達するまでの間
に後燃えして排気ガスを昇温させることができることに
鑑み、パティキュレートフィルタに堆積している微粒子
量が所定値以上のときに圧縮上死点後30°から40°
に主燃料とは別の副燃料が追加噴射される。そのため、
昇温した排気ガスによってパティキュレートフィルタが
加熱され、パティキュレートフィルタに堆積している微
粒子を燃焼除去することができる。
【0021】請求項9に記載の発明によれば、前記パテ
ィキュレートフィルタの下流側に配置されたNOx触媒
を還元すべきとき、圧縮上死点後40°から50°に、
又は圧縮上死点後50°以降に主燃料とは別の副燃料を
追加噴射するようにした請求項1に記載の内燃機関の排
気浄化装置が提供される。
【0022】請求項9に記載の内燃機関の排気浄化装置
では、圧縮上死点後40°から50°に、又は圧縮上死
点後50°以降に追加噴射される副燃料は、未燃HCの
状態でパティキュレートフィルタまで到達することがで
き、パティキュレートフィルタを通過した場合にはパテ
ィキュレートフィルタの下流側に配置されたNOx触媒
まで到達することができることに鑑み、パティキュレー
トフィルタの下流側に配置されたNOx触媒を還元すべ
きときには圧縮上死点後40°から50°に、又は圧縮
上死点後50°以降に主燃料とは別の副燃料が追加噴射
される。そのため、NOx触媒に到達した未燃HCによ
りNOx触媒を還元することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を用いて本発明の
実施形態について説明する。
【0024】図1は本発明の内燃機関の排気浄化装置の
第一の実施形態の構成図である。図1において、1は内
燃機関本体、2はシリンダブロック、3はシリンダヘッ
ド、4はピストン、5は燃焼室、6は電気制御式燃料噴
射弁、7は吸気弁、8は吸気ポート、9は排気弁、10
は排気ポートである。吸気ポート8は対応する排気マニ
ホルド11を介してサージタンク12に連結され、サー
ジタンク12は吸気ダクト13を介して排気ターボチャ
ージャ14のコンプレッサ15に連結されている。吸気
ダクト13内には、ステップモータ16により駆動され
るスロットル弁17が配置されている。また、スロット
ル弁17上流の吸気ダクト13内には、吸入空気の質量
流量を検出するための質量流量検出器17aが配置され
ている。更に吸気ダクト13周りには吸気ダクト13内
を流れる吸入空気を冷却するためのインタークーラ18
が配置されている。本実施形態では機関冷却水がインタ
ークーラ18内に導かれ、機関冷却水によって吸入空気
が冷却される。
【0025】一方、排気ポート10は排気マニホルド1
9及び排気管20を介して排気ターボチャージャ14の
排気タービン21に連結され、排気タービン21の出口
はNOx触媒60及び酸化触媒61に連結されている。
排気ポート10内にはパティキュレートフィルタ22が
配置されている。パティキュレートフィルタ22を排気
ポート10内に配置する代わりに、他の実施形態では、
パティキュレートフィルタ22を排気ポート10のすぐ
下流側の排気マニホルド19内に配置することも可能で
ある。いずれにしても、パティキュレートフィルタ22
は、内燃機関本体1から排出された排気ガスの衝撃波に
よってパティキュレートフィルタ22の温度が排気ガス
温度よりも高くなるように配置されている。詳細には、
パティキュレートフィルタ22の温度を排気ガス温度よ
りも高くするために、内燃機関のシリンダからパティキ
ュレートフィルタ22まで延びている排気通路がシリン
ダ毎に独立しているように排気ポート10及びパティキ
ュレートフィルタ22が配置されている。本実施形態で
は、排気ポート10の流れの中心とパティキュレートフ
ィルタ22の入口の中心とが対向するように配置されて
いる。
【0026】排気マニホルド19とサージタンク12と
は排気ガス再循環通路(EGR通路)24を介して互い
に連結され、EGR通路24にはステップモータにより
駆動される電気制御式EGR制御弁25が配置されてい
る。更にEGR通路24周りにはEGR通路24内を流
れるEGRガスを冷却するためのEGRクーラ26が配
置されている。本実施形態では機関冷却水がEGRクー
ラ26内に導かれ、機関冷却水によってEGRガスが冷
却される。各燃料噴射弁6は燃料供給管6aを介して燃
料リザーバ、いわゆるコモンレール27に連結されてい
る。このコモンレール27内へは電気制御式の吐出量可
変な燃料ポンプ28から燃料が供給され、コモンレール
27内に供給された燃料は各燃料供給管6aを介して燃
料噴射弁6に供給される。コモンレール27にはコモン
レール27内の燃料圧を検出するための燃料圧センサ2
9が取付けられ、燃料圧センサ29の出力信号に基づい
てコモンレール27内の燃料圧が目標燃料圧となるよう
に燃料ポンプ28の吐出量が制御される。
【0027】電気制御ユニット30はデジタルコンピュ
ータからなり、双方向性バス31によって互いに接続さ
れたROM(リードオンリメモリ)32、RAM(ラン
ダムアクセスメモリ)33、CPU(マイクロプロセッ
サ)34、入力ポート35及び出力ポート36を具備す
る。燃料圧センサ29の出力信号は対応するAD変換器
37を介して入力ポート35に入力される。また、質量
流量検出器17aの出力信号は対応するAD変換器37
を介して入力ポート35に入力される。アクセルペダル
40にはアクセルペダル40の踏み込み量に比例した出
力電圧を発生する負荷センサ41が接続され、負荷セン
サ41の出力電圧は対応するAD変換器37を介して入
力ポート35に入力される。また、入力ポート35には
クランクシャフトが例えば30°回転する毎に出力パル
スを発生するクランク角センサ42が接続されている。
排気ポート10内の排気ガス温度を検出するための排気
ガス温度センサ43の出力信号は対応するAD変換器3
7を介して入力ポート35に入力される。一方、出力ポ
ート36は対応する駆動回路38を介して燃料噴射弁
6、スロットル弁駆動用ステップモータ16、EGR制
御弁駆動用ステップモータ(図示せず)及び燃料ポンプ
28に接続されている。
【0028】図2は図1に示したパティキュレートフィ
ルタの詳細図である。詳細には、図2(A)はパティキ
ュレートフィルタ22の端面図、図2(B)はパティキ
ュレートフィルタ22の縦断面図である。図2に示すよ
うに、パティキュレートフィルタ22はハニカム構造を
なしており、互いに平行に延びている複数の排気流通路
50,51を具備する。これらの排気流通路は下流端が
栓52により閉塞された排気ガス流入通路50と、上流
端が栓53により閉塞された排気ガス流出通路51とに
よって構成されている。排気ガス流入通路50及び排気
ガス流出通路51は薄肉の隔壁54を介して交互に配置
されている。つまり、排気ガス流入通路50及び排気ガ
ス流出通路51は、各排気ガス流入通路50が4つの排
気ガス流出通路51によって包囲され、各排気ガス流出
通路51が4つの排気ガス流入通路50によって包囲さ
れるように配置されている(図4(A)参照)。パティ
キュレートフィルタ22は例えばコージライトのような
多孔質材料から形成されており、従って排気ガス流入通
路50内に流入した排気ガスは図2(B)に矢印で示す
ように周囲の隔壁54を通って隣接する排気ガス流出通
路51内に流出する。
【0029】図3は燃焼室に近い位置における機関排気
通路内の圧力と燃焼室から離れた位置における機関排気
通路内の圧力とを比較して示した図である。図3におい
て、縦軸は圧力を示しており、横軸は時間を示してい
る。また、図3中の実線は燃焼室5に近い位置における
機関排気通路内の圧力を示しており、図3中の破線は燃
焼室5から離れた位置における機関排気通路内の圧力を
示している。本実施形態のパティキュレートフィルタ2
2は、内燃機関本体1から排出された排気ガスの衝撃波
がパティキュレートフィルタ22に伝わるように燃焼室
5に近い位置に配置されている。従って、パティキュレ
ートフィルタ22が配置されている位置における機関排
気通路内の圧力は、図3中の実線で示すようになる。
【0030】図4はパティキュレートフィルタ温度とパ
ティキュレートフィルタの上流側の排気ガス温度とを比
較して示した図である。図4において、縦軸は温度を示
しており、横軸は時間を示している。また、図4中の実
線はパティキュレートフィルタ22の温度を示してお
り、図4中の破線はパティキュレートフィルタ22の上
流側の排気ポート10内の排気ガス温度を示している。
本発明者が行った実験により、内燃機関本体1から排出
された排気ガスの衝撃波がパティキュレートフィルタ2
2まで伝わるようにパティキュレートフィルタ22を燃
焼室5の近くに配置すると、パティキュレートフィルタ
22の温度が排気ガス温度よりも高くなることが確認さ
れた。従って本実施形態では、パティキュレートフィル
タ22が燃焼室5に比較的近い排気ポート10内に配置
されているため、パティキュレートフィルタ22の温度
が排気ガス温度よりも高くなっている。
【0031】本実施形態では、パティキュレートフィル
タ22を昇温させる場合、まず、排気ガス温度が低温酸
化反応温度(約450℃)よりも低いときには、燃料噴
射弁6からの燃料噴射量が増加せしめられ、パティキュ
レートフィルタ22に未燃HCが供給される。次いで、
排気ガス温度が低温酸化反応温度(約450℃)以上の
温度まで上昇しパティキュレートフィルタ22の温度が
約600℃から約650℃まで上昇すると、パティキュ
レートフィルタ22に未燃HCを供給するのが原則的に
禁止される。
【0032】図5は領域Aと領域Bとの関係を示した図
である。図5において、縦軸Teはエンジントルクを示
しており、横軸Neは機関回転数を示している。また、
領域Aは、パティキュレートフィルタ22に未燃HCを
供給するのが許容される領域を示している。領域A内に
おいては、通常、排気ガス温度が低温酸化反応温度(約
450℃)よりも低くなっている。一方、領域Bはパテ
ィキュレートフィルタ22に未燃HCを供給するのが原
則的に禁止される領域を示している。領域B内において
は、通常、排気ガス温度が低温酸化反応温度(約450
℃)以上になっている。従って、排気ガス温度が低温酸
化反応温度(約450℃)以上であるか否かは温度セン
サ43の出力値に基づいて判断してもよいが、代わり
に、機関運転条件が領域A内にあるか、あるいは、領域
B内にあるかに基づいて判断することも可能である。
【0033】すなわち本実施形態によれば、機関低負荷
運転時のような排気ガス温度が低温酸化反応温度よりも
低いときにパティキュレートフィルタ22に未燃HCが
供給されるため、パティキュレートフィルタ22に到達
するまでに未燃HCが煤に変化してしまうのを抑制しつ
つ、パティキュレートフィルタ22において未燃HCを
酸化させることにより、パティキュレートフィルタ22
に堆積している微粒子を燃焼除去する準備を行うことが
できる。つまり、未燃HCをパティキュレートフィルタ
22に蓄えておくことができる。機関低負荷運転時にパ
ティキュレートフィルタ22に蓄えられた未燃HCは、
次いで機関加速運転時のような負荷増加時に一気に酸化
されることになる。その結果、パティキュレートフィル
タ22の温度が上昇し、パティキュレートフィルタ22
に堆積していた微粒子が酸化除去せしめられる。
【0034】また本実施形態では、排気ガス温度が低温
酸化反応温度よりも低いときにパティキュレートフィル
タ22に未燃HCが供給されるのに次いで、排気ガス温
度が低温酸化反応温度以上の温度まで昇温せしめられる
ため、パティキュレートフィルタ22において酸化発熱
する未燃HCによってパティキュレートフィルタ22が
加熱されるのに加え、昇温した排気ガスによってもパテ
ィキュレートフィルタ22が加熱される。その結果、パ
ティキュレートフィルタ22に堆積している微粒子を燃
焼除去することができる。尚、本実施形態では、排気ガ
スを低温酸化反応温度(約450℃)以上の温度まで昇
温させるために、外部ヒータ等は使用されず、代わり
に、例えば機関加速運転時等、必然的に排気ガス温度が
高くなる機関運転条件が適用される。
【0035】また、排気ガス温度が低温酸化反応温度以
上の温度まで昇温せしめられているときには、パティキ
ュレートフィルタ22に未燃HCを供給するのが原則的
に禁止されるため、昇温した排気ガス中において未燃H
Cがパティキュレートフィルタ22に到達するまでの間
に煤に変化してしまうのが抑制される。その結果、パテ
ィキュレートフィルタ22に煤が供給されてしまうのに
伴ってパティキュレートフィルタ22の再生が妨げられ
てしまうのを抑制することができる。つまり、パティキ
ュレートフィルタ22に堆積している微粒子を減少させ
ることが妨げられてしまうのを抑制することができる。
尚、パティキュレートフィルタ22の温度が600℃よ
りも高くなると排気ガス温度が低下しても微粒子を燃焼
させるための火種は継続して存続し、排気ガス温度が再
び450℃よりも高くなると瞬時に微粒子の燃焼が可能
になる。火種が存続しているか否かはパティキュレート
フィルタ22の前後の差圧を検出することによって判断
することができる。
【0036】また本実施形態では、図2に示したように
排気ガスがパティキュレートフィルタ22の隔壁54を
通過するときに排気ガス中の微粒子がパティキュレート
フィルタ22の隔壁54の内部において捕集されるよう
にパティキュレートフィルタ22が構成されている。そ
のため、パティキュレートフィルタ22に堆積している
微粒子量が増加したためにパティキュレートフィルタ2
2を再生する必要が生じたときには、排気ガスがパティ
キュレートフィルタ22の隔壁54を通過しづらくなっ
て排気ガス圧力が上昇し、その結果、パティキュレート
フィルタ22の温度が静温度ではなくむしろ全温度とし
て定まる。この状態が続くと、ガスの運動エネルギが温
度に変換され、排気ガス温度及びパティキュレートフィ
ルタ22の温度が上昇することになる。それゆえ、パテ
ィキュレートフィルタ22の温度が静温度として定まる
場合に比べて、パティキュレートフィルタ22の温度を
高くすることができ、外部ヒータなしでも、パティキュ
レートフィルタ22に堆積している微粒子を容易に燃焼
させることができる。
【0037】また本実施形態では、パティキュレートフ
ィルタ22が排気ポート10内に配置されているため、
パティキュレートフィルタ22が排気ポート10内より
も更に下流側に配置されている場合に比べ、内燃機関本
体1から排出された排気ガスの衝撃波によってパティキ
ュレートフィルタ22の温度を排気ガス温度よりも高く
することができ、それゆえ、排気ガス温度がまだ低いと
きであってもパティキュレートフィルタ22において未
燃HCを酸化させることができる。
【0038】上述したように本実施形態では排気ガス温
度が低温酸化反応温度以上のときにはパティキュレート
フィルタ22に未燃HCを供給するのが原則的に禁止さ
れるが、他の実施形態では、そのようなときであって
も、排気ガス温度が高温酸化反応温度(約600℃)ま
で上昇する直前であるときには、パティキュレートフィ
ルタ22に未燃HCを供給するのが許容される。そのた
め、排気ガス温度が高温酸化反応温度(約600℃)ま
で上昇する直前にもパティキュレートフィルタに未燃H
Cを供給するのが禁止されてしまう場合に比べ、早期に
パティキュレートフィルタ22を昇温させ、パティキュ
レートフィルタ22を再生することができる。
【0039】また更に他の実施形態では、パティキュレ
ートフィルタ22内の未燃HCがなくなってしまうと、
パティキュレートフィルタ22内の未燃HCによってパ
ティキュレートフィルタ22を加熱できなくなり、排気
ガスを昇温させなければパティキュレートフィルタ22
を加熱できなくなることに鑑み、排気ガス温度が低温酸
化反応温度(約450℃)以上のとき、つまり、パティ
キュレートフィルタ22に未燃HCを供給するのが原則
的に禁止されるときであっても、パティキュレートフィ
ルタ22内の未燃HCがなくなりそうなときには、パテ
ィキュレートフィルタ22に未燃HCを供給するのが許
容される。そのため、パティキュレートフィルタ22内
の未燃HCがなくなってしまい、パティキュレートフィ
ルタ22内の未燃HCによってパティキュレートフィル
タ22を加熱できなくなってしまうのを回避することが
できる。
【0040】第一の実施形態の説明に戻り、本実施形態
では、パティキュレートフィルタ22の下流側にNOx
触媒60が配置されているため、パティキュレートフィ
ルタ22の加熱に使用されることなくパティキュレート
フィルタ22を通過した未燃HCによりNOx触媒60
を還元することができる。更に、NOx触媒60の下流
側に酸化触媒61が配置されているため、NOx触媒6
0の還元に使用されることなくNOx触媒60を通過し
た未燃HCが酸化触媒61において浄化される。それゆ
え、未燃HCが大気中に排出されてしまうのを回避する
ことができる。
【0041】図6は主燃料とは別の副燃料の追加噴射時
期と排気ガス中の未燃HC量、微粒子量及び燃焼状態と
の関係を示した図である。図6に示すように、副燃料が
圧縮上死点後(ATDC)約30°から約40°に追加
噴射される温度利用領域においては、追加噴射された副
燃料はパティキュレートフィルタ22に到達するまでの
間に後燃えし、未燃HCとしてパティキュレートフィル
タ22に供給されない。従ってこの温度利用領域では、
パティキュレートフィルタ22は、副燃料の後燃えによ
り温度上昇した排気ガスによって昇温せしめられる。
【0042】一方、副燃料が圧縮上死点後(ATDC)
約40°から約50°に追加噴射される触媒的作用利用
領域においては、追加噴射された副燃料は、パティキュ
レートフィルタ22に到達するまでの間に後燃えするこ
となく、未燃HCとしてパティキュレートフィルタ22
に供給され、パティキュレートフィルタ22において燃
焼せしめられる。従ってこの触媒的作用利用領域では、
パティキュレートフィルタ22は、未燃HCがパティキ
ュレートフィルタ22において燃焼する反応熱によって
昇温せしめられる。温度利用領域においてパティキュレ
ートフィルタ22が昇温せしめられる場合と触媒的作用
利用領域においてパティキュレートフィルタ22が昇温
せしめられる場合とでは、後者の方が早期にパティキュ
レートフィルタ22が昇温せしめられることになる。パ
ティキュレートフィルタ22に堆積している微粒子量が
多いときには、排気ガス温度そのものを事前に高めてお
くために圧縮上死点後(ATDC)約30°から約40
°に副燃料の追加噴射を行うのに加え、圧縮上死点後
(ATDC)約40°から約50°に副燃料の追加噴射
を行うのが好ましい。上述した副燃料の追加噴射を行う
ことにより、パティキュレートフィルタ22において微
粒子を燃焼させるための火種が消失してしまうのを抑制
することができる。
【0043】副燃料が圧縮上死点後(ATDC)約50
°以降に追加噴射される反応不十分領域においては、追
加噴射された副燃料が未燃HCとしてパティキュレート
フィルタ22に供給されるものの、燃焼状態が悪化して
排気ガス温度が低下してしまうため、パティキュレート
フィルタ22を昇温させる作用は低下してしまう。
【0044】図7は図6に示した温度利用領域を適用し
てパティキュレートフィルタを昇温させた場合と触媒的
作用利用領域を適用してパティキュレートフィルタを昇
温させた場合とを比較して示した図である。図7におい
て、縦軸はパティキュレートフィルタを示しており、横
軸は時間を示している。図7に示すように、触媒的作用
利用領域を適用してパティキュレートフィルタ22を昇
温させた場合の方が、温度利用領域を適用してパティキ
ュレートフィルタ22を昇温させた場合よりも早期にパ
ティキュレートフィルタ22が昇温せしめられる。
【0045】従って本実施形態では、パティキュレート
フィルタ22を昇温すべきときであって排気ガス温度が
低温酸化反応温度(約450℃)よりも低いときに、圧
縮上死点後約40°から約50°に主燃料とは別の副燃
料が追加噴射される。その結果、パティキュレートフィ
ルタ22に到達するまでに未燃HCが煤に変化してしま
うのを抑制しつつ、パティキュレートフィルタ22にお
いて未燃HCを酸化させることにより、パティキュレー
トフィルタ22に堆積している微粒子を酸化除去する準
備を行うことができる。
【0046】更に上述したように、圧縮上死点後約30
°から約40°に追加噴射される副燃料はパティキュレ
ートフィルタに到達するまでの間に後燃えして排気ガス
を昇温させることができることに鑑み、本実施形態で
は、パティキュレートフィルタ22に堆積している微粒
子量が所定値以上のときに圧縮上死点後30°から40
°に主燃料とは別の副燃料が追加噴射される。その結
果、昇温した排気ガスによってパティキュレートフィル
タ22が加熱され、パティキュレートフィルタ22に堆
積している微粒子を燃焼除去することができる。尚、パ
ティキュレートフィルタ22に堆積している微粒子量が
所定値以上であるか否かは、例えば機関運転積算時間、
パティキュレートフィルタ22の前後の差圧等に基づい
て推定される。
【0047】また上述したように、圧縮上死点後約40
°から約50°に、又は圧縮上死点後約50°以降に追
加噴射される副燃料は、未燃HCの状態でパティキュレ
ートフィルタ22まで到達することができ、パティキュ
レートフィルタ22を通過した場合にはパティキュレー
トフィルタ22の下流側に配置されたNOx触媒60ま
で到達することができることに鑑み、本実施形態では、
パティキュレートフィルタ22の下流側に配置されたN
Ox触媒60を還元すべきときには圧縮上死点後約40
°から約50°に、又は圧縮上死点後約50°以降に主
燃料とは別の副燃料が追加噴射される。その結果、NO
x触媒60に到達した未燃HCによりNOx触媒60を
還元することができる。
【0048】他の実施形態では、機関始動時等、排気ガ
ス温度が低いときには圧縮上死点後約30°から40°
に副燃料を追加噴射し、暖機がすすむに従って副燃料の
追加噴射時期を圧縮上死点後約40°から約50°に切
り換えることも可能である。また他の実施形態では、排
気ガス温度が低温酸化反応温度よりも高く煤が自然再生
できるときには、圧縮上死点後約30°から40°に副
燃料を追加噴射することも可能である。
【0049】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、パティ
キュレートフィルタに到達するまでに未燃HCが煤に変
化してしまうのを抑制しつつ、パティキュレートフィル
タにおいて未燃HCを酸化させることにより、パティキ
ュレートフィルタに堆積している微粒子を燃焼除去する
準備を行うことができる。更に、パティキュレートフィ
ルタにおいて酸化発熱する未燃HCによってパティキュ
レートフィルタが加熱されるのに加えて、昇温した排気
ガスによってパティキュレートフィルタが加熱される。
その結果、パティキュレートフィルタに堆積している微
粒子を燃焼除去することができる。更に、昇温した排気
ガス中において未燃HCがパティキュレートフィルタに
到達するまでの間に煤に変化してしまうのが抑制され、
その結果、パティキュレートフィルタに煤が供給されて
しまうのに伴ってパティキュレートフィルタの再生が妨
げられてしまうのを抑制することができる。つまり、パ
ティキュレートフィルタに堆積している微粒子を減少さ
せることが妨げられてしまうのを抑制することができ
る。
【0050】請求項2に記載の発明によれば、パティキ
ュレートフィルタに堆積している微粒子量が増加したた
めにパティキュレートフィルタを再生すべきときには、
排気ガスがパティキュレートフィルタの壁を通過しづら
くなって排気ガス圧力が上昇し、その結果、パティキュ
レートフィルタの温度が静温度ではなくむしろ全温度と
して定まる。それゆえ、パティキュレートフィルタの温
度が静温度として定まる場合に比べて、パティキュレー
トフィルタの温度を高くすることができ、パティキュレ
ートフィルタに堆積している微粒子を容易に燃焼させる
ことができる。
【0051】請求項3に記載の発明によれば、パティキ
ュレートフィルタが排気ポート内又は排気ポートのすぐ
下流側よりも更に下流側に配置されている場合に比べ、
内燃機関本体から排出された排気ガスの衝撃波によって
パティキュレートフィルタの温度を排気ガス温度よりも
高くすることができ、それゆえ、排気ガス温度がまだ低
いときであってもパティキュレートフィルタにおいて未
燃HCを酸化させることができる。
【0052】請求項4に記載の発明によれば、排気ガス
温度が高温酸化反応温度まで上昇する直前にもパティキ
ュレートフィルタに未燃HCを供給するのが禁止されて
しまう場合に比べ、早期にパティキュレートフィルタを
昇温させ、パティキュレートフィルタを再生することが
できる。
【0053】請求項5に記載の発明によれば、パティキ
ュレートフィルタ内の未燃HCがなくなってしまい、パ
ティキュレートフィルタ内の未燃HCによってパティキ
ュレートフィルタを加熱できなくなってしまうのを回避
することができる。
【0054】請求項6に記載の発明によれば、パティキ
ュレートフィルタの加熱に使用されることなくパティキ
ュレートフィルタを通過した未燃HCによりNOx触媒
を還元することができる。更に、NOx触媒の還元に使
用されることなくNOx触媒を通過した未燃HCが酸化
触媒において浄化される。それゆえ、未燃HCが排出さ
れてしまうのを回避することができる。
【0055】請求項7に記載の発明によれば、パティキ
ュレートフィルタに到達するまでに未燃HCが煤に変化
してしまうのを抑制しつつ、パティキュレートフィルタ
において未燃HCを酸化させることにより、パティキュ
レートフィルタに堆積している微粒子を酸化除去する準
備を行うことができる。
【0056】請求項8に記載の発明によれば、昇温した
排気ガスによってパティキュレートフィルタが加熱さ
れ、パティキュレートフィルタに堆積している微粒子を
燃焼除去することができる。
【0057】請求項9に記載の発明によれば、NOx触
媒に到達した未燃HCによりNOx触媒を還元すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内燃機関の排気浄化装置の第一の実施
形態の構成図である。
【図2】図1に示したパティキュレートフィルタの詳細
図である。
【図3】燃焼室に近い位置における機関排気通路内の圧
力と燃焼室から離れた位置における機関排気通路内の圧
力とを比較して示した図である。
【図4】パティキュレートフィルタ温度とパティキュレ
ートフィルタの上流側の排気ガス温度とを比較して示し
た図である。
【図5】領域Aと領域Bとの関係を示した図である。
【図6】主燃料とは別の副燃料の追加噴射時期と排気ガ
ス中の未燃HC量、微粒子量及び燃焼状態との関係を示
した図である。
【図7】図6に示した温度利用領域を適用してパティキ
ュレートフィルタを昇温させた場合と触媒的作用利用領
域を適用してパティキュレートフィルタを昇温させた場
合とを比較して示した図である。
【符号の説明】
1…内燃機関本体 10…排気ポート 14…排気ターボチャージャ 19…排気マニホルド 22…パティキュレートフィルタ 60…NOx触媒 61…酸化触媒
フロントページの続き Fターム(参考) 3G090 AA02 BA01 DA12 DA18 DA20 EA01 EA04 3G091 AA10 AA11 AA18 AB02 AB04 AB13 BA14 CA18 CB02 CB03 HA09 HA16 3G301 HA02 HA12 HA13 JA21 KA06 KA12 LA03 LB11 LC04 MA19 MA23 PA01Z PB08Z PD11Z PE03Z PF03Z

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関排気通路内にパティキュレートフィ
    ルタを配置し、前記パティキュレートフィルタに未燃H
    Cを供給するようにした内燃機関の排気浄化装置におい
    て、排気ガス温度が低温酸化反応温度よりも低いときに
    前記パティキュレートフィルタに未燃HCを供給し、次
    いで排気ガス温度を低温酸化反応温度以上の温度まで昇
    温させると共に前記パティキュレートフィルタに未燃H
    Cを供給するのを原則的に禁止するようにした内燃機関
    の排気浄化装置。
  2. 【請求項2】 排気ガスがパティキュレートフィルタの
    壁を通過するときに排気ガス中の微粒子がパティキュレ
    ートフィルタの壁の内部において捕集されるように前記
    パティキュレートフィルタを構成した請求項1に記載の
    内燃機関の排気浄化装置。
  3. 【請求項3】 前記パティキュレートフィルタを排気ポ
    ート内又は排気ポートのすぐ下流側に配置した請求項1
    に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 【請求項4】 排気ガス温度が低温酸化反応温度以上の
    ときであっても、排気ガス温度が高温酸化反応温度まで
    上昇する直前であるときには、前記パティキュレートフ
    ィルタに未燃HCを供給するのを許容するようにした請
    求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 【請求項5】 排気ガス温度が低温酸化反応温度以上の
    ときであっても、前記パティキュレートフィルタ内の未
    燃HCがなくなりそうなときには、前記パティキュレー
    トフィルタに未燃HCを供給するのを許容するようにし
    た請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 【請求項6】 前記パティキュレートフィルタの下流側
    に排気ターボチャージャを配置し、その下流側にNOx
    触媒を配置し、その下流側に酸化触媒を配置した請求項
    1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  7. 【請求項7】 排気ガス温度が低温酸化反応温度よりも
    低いとき、圧縮上死点後40°から50°に主燃料とは
    別の副燃料を追加噴射することにより前記パティキュレ
    ートフィルタに未燃HCを供給するようにした請求項1
    に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  8. 【請求項8】 前記パティキュレートフィルタに堆積し
    ている微粒子量が所定値以上のとき、圧縮上死点後30
    °から40°に主燃料とは別の副燃料を追加噴射するこ
    とにより排気ガス温度を低温酸化反応温度以上の温度ま
    で昇温させるようにした請求項1に記載の内燃機関の排
    気浄化装置。
  9. 【請求項9】 前記パティキュレートフィルタの下流側
    に配置されたNOx触媒を還元すべきとき、圧縮上死点
    後40°から50°に、又は圧縮上死点後50°以降に
    主燃料とは別の副燃料を追加噴射するようにした請求項
    1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002066813A1 (fr) * 2001-02-20 2002-08-29 Isuzu Motors Limited Procede de commande d'injection de carburant pour moteur diesel et procede de commande de regeneration de gaz d'echappement apres un dispositif de traitement
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