JP2017155617A - トラクタ - Google Patents

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真司 大久保
Shinji Okubo
真司 大久保
四之宮 徹
Toru Shinomiya
徹 四之宮
菅 公明
Masaaki Suga
公明 菅
晋 上田
Susumu Ueda
晋 上田
直人 竹崎
Naoto Takezaki
直人 竹崎
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Abstract

【課題】標準モードと低燃費モードを備えたエンジンにおいて、モードの適正な選択による燃費の向上を図る。
【解決手段】コモンレール1を備えたエンジンEと、該エンジンEの制御を行うECU100、及び作業機21を搭載したトラクタにおいて、ECU100内にエンジン回転数とトルクとの関係を示す性能曲線を少なくとも標準モードラインL1と低燃費モードラインL2とから構成し、前記標準モードラインL1で作業走行中であって、エンジン負荷率の所定値以下の状態が所定時間以上継続すると、トラクタに備えたモニターMに低燃費モードラインL2への変更を促す表示を行うことを特徴とするトラクタとする。
【選択図】図5

Description

この発明は、農業機械であるトラクタに関する。
従来から機体に装着している作業機の状態を判定して、エンジンの出力を標準モード又は省エネモードに切り換える構成は公知である(例えば、特許文献1参照。)。
特開2007−231848号公報
前述の公知技術は、エンジンの出力を標準モード又は省エネモードに切り換える構成である。しかしながら、標準モード又は省エネモードの適正な選択が行われない場合は、燃費の向上が見込めなくなることがある。
本発明の課題は、前述のような不具合を解消することである。
本発明の上記課題は次の構成によって達成される。
すなわち、請求項1記載の発明では、コモンレール(1)を備えたエンジン(E)と、該エンジン(E)の制御を行うECU(100)、及び作業機(21)を搭載したトラクタにおいて、ECU(100)内にエンジン回転数とトルクとの関係を示す性能曲線を少なくとも標準モードライン(L1)と低燃費モードライン(L2)とから構成し、前記標準モードライン(L1)で作業走行中であって、エンジン負荷率の所定値以下の状態が所定時間以上継続すると、トラクタに備えたモニター(M)に低燃費モードライン(L2)への変更を促す表示を行うことを特徴とするトラクタとしたものである。
請求項2に記載の発明では、前記モニター(M)に低燃費モードライン(L2)への変更を促す表示を行った後、所定時間が経過しても低燃費モードライン(L2)へ変更されないときには、自動的に低燃費モードライン(L2)へ変更するとともにモニター(M)に低燃費モードライン(L2)へ自動変更したことを表示する構成としたことを特徴とする請求項1に記載のトラクタとしたものである。
請求項3に記載の発明では、前記標準モードライン(L1)と低燃費モードライン(L2)を切り替えるモード切替スイッチ(50)を構成し、モニター(M)を装着しているダッシュボード(51)に前記モード切替スイッチ(50)を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のトラクタとしたものである。
本発明は上述のごとく構成したので、請求項1記載の発明においては、作業走行時は標準モードラインL1であっても、低燃費モードラインL2で対応できるようになり燃費が向上する。
請求項2記載の発明においては、請求項1の効果に加え、低燃費モードラインL2を変更するのを忘れても自動的に変更されるので燃費が向上し、低燃費モードラインL2へ自動変更されたことを容易に認識できる。
請求項3記載の発明においては、請求項1又は請求項2の効果に加え、モード切替スイッチ50は、モニターMを装着しているダッシュボード51の右側に配置したので、操作が容易となる。
蓄圧式燃料噴射装置の全体構成図 制御モードによるエンジン回転数と出力トルクの関係を示す線図 トラクターの左側面図 トラクターの平面図 エンジン回転数と出力トルクの関係を示す線図 吸気から排気の模式図 フローチャート図 エンジン回転数と出力トルクの関係を示す線図 フローチャート図 エンジンの吸気系と排気系の模式図 エンジンの排気系制御のブロック図
本発明を実施するための最良の形態を説明する。
なお、後述する各実施例は、理解を容易にするために、個別または混在させて図示、あるいは説明しているが、これらは夫々種々組合せ可能であり、これらの説明順序・表現等によって、構成・作用等が限定されるものではなく、また、相乗効果を奏する場合も勿論存在する。
図1は、蓄圧式燃料噴射装置の全体構成図である。蓄圧式燃料噴射装置は、例えば、多気筒ディーゼル機関に適用されるものであるが、ガソリン機関でもよい。そして、蓄圧式燃料噴射装置は、噴射圧力に相当する高圧燃料を蓄圧するコモンレール1と、このコモンレール1に取り付けられる圧力センサ2と、燃料タンク3より汲み上げた燃料を加圧してコモンレール1に圧送する高圧ポンプ4と、コモンレール1に蓄圧された高圧燃料をエンジンEのシリンダー5内に噴射する燃料噴射ノズル6と、前記高圧ポンプ4と燃料噴射ノズル6等の動作を制御する制御装置(ECU)等から構成される。ECUとは、エンジンコントロールユニットの略称である。
このように、コモンレール1はエンジンEの各シリンダー5へ燃料を噴射するものであり、燃料供給を要求された圧力とするものである。
前記燃料タンク3内の燃料は吸入通路により燃料フィルタ7を介してエンジンEで駆動される高圧ポンプ4に吸入され、この高圧ポンプ4によって加圧された高圧燃料は吐出通路8によりコモンレール1に導かれて蓄えられる。
コモンレール1内の高圧燃料は各高圧燃料供給通路9により気筒数分の燃料噴射ノズル6に供給され、ECU100からの指令に基づき、各シリンダーに燃料噴射ノズル6が作動して、高圧燃料がエンジンEの各シルンダー5室内に噴射供給され、各燃料噴射ノズル6での余剰燃料(リターン燃料)は各リターン通路10により共通のリターン通路10へ導かれ、このリターン通路10によって燃料タンク3へ戻される。
また、コモンレール1内の燃料圧力(コモンレール圧)を制御するため高圧ポンプ4に圧力制御弁11が設けられており、この圧力制御弁11はECU100からのデューティ信号によって、高圧ポンプ4から燃料タンク3への余剰燃料のリターン通路10の流路面積を調整するものであり、これによりコモンレール1側への燃料吐出量を調整してコモンレール圧を制御することができる。
具体的には、エンジン運転条件に応じて目標コモンレール圧を設定し、レール圧力センサ2により検出されるコモンレール圧が目標コモンレール圧と一致するよう、圧力制御弁11を介してコモンレール圧をフィードバック制御する構成としている。
作業車(農作業機)におけるコモンレール1を有するディーゼルエンジンEのECU100は、図2に示すように、回転数と出力トルクの関係において走行モードAと通常作業モードB及び重作業モードCの三種類の制御モードを有する構成としている。
走行モードAは、エンジン回転数の変動で出力も変動するドループ制御である。農作業を行わず移動走行する場合に使用するものである。例えば、ブレーキを掛けて走行速度を減速したり停止したりすると、この走行負荷の増大に伴ってエンジン回転数が低下するため走行速度の減速や停止を安全に行うことができるものである。
通常作業モードBは、負荷が変動してもエンジン回転数が一定で出力を負荷に応じて変更するアイソクロナス制御である。通常の農作業を行う場合に使用するものである。例えば、トラクターであれば耕耘作業時に耕地が固く耕耘刃に抵抗が掛かるときであり、コンバインであれば収穫作業時に収穫物が多く負荷が増大したときでも、出力が変動して回転数を維持するときである。
重作業モードCは、通常作業モードBと同様に負荷が変動してもエンジン回転数一定で出力を負荷に応じて変更するアイソクロナス制御に加え、負荷限界近くになると回転数を上昇させて出力を上げる重負荷制御を加えた制御である。特に、負荷限界近くで農作業を行う場合に使用するものである。例えば、トラクターで耕耘作業を行っている際に、特に、固い耕地に遭遇してもエンジン出力が通常の限界を越えて増大するので作業を中断することがなく、効率の良い作業が可能となる。
これらの作業モードA,B,Cは、各作業モードA,B,Cを切り替え可能な作業モード切替スイッチの操作、又は農作業車(トラクター、コンバイン、田植機等)の走行変速レバーの変速操作、又は作業クラッチ(トラクターであればロータリであり、コンバインであれば刈取部、脱穀部である)の入り切り操作等によって切り替わるように構成する。
ディーゼルエンジンEでは、メイン噴射に先立って少量の燃料をパルス的に噴射するパイロット噴射を行うことにより、着火遅れを短縮してディーゼルエンジンE特有のノック音を低減し、騒音を低減することが可能な構成としている。
このパイロット噴射は、メイン噴射の前に1回又は2回に限定して行われるものであったが、前記コモンレール1の蓄圧式燃料噴射装置を用いることで、エンジンEの状況に応じてパイロット噴射の状態を変化させ、騒音の低減や不完全燃焼による白煙又は黒煙の発生を抑制できるようになる。また、メイン噴射に先立って少量の燃料をパルス的に噴射するパイロット噴射を行うことにより、排ガス中の窒素酸化物の量が減少するようになる。
図3は、前述のようなコモンレール1を有するディーゼルエンジンを搭載したトラクターの側面図を示し、図4はその平面図を示している。平面図においては、図3に示すキャビン14を省いた状態を示している。
トラクターは、機体の前後部に前輪12、12と後輪13、13を備え、機体の前部に搭載したエンジンEの回転動力をトランスミッションケース35内の変速装置によって適宜減速して、これら前輪12、12と後輪13、13に伝えるように構成している。
機体中央であってキャビン14内のハンドルポスト15にはステアリングハンドル16が支持され、その後方にはシート17が設けられている。ステアリングハンドル16の下方には、機体の進行方向を前後方向に切り換える前後進レバー18が設けられている。この前後進レバー18を前側に移動させると機体は前進し、後方へ移動させると後進する構成である。
また、ハンドルポスト15を挟んで前後進レバー18の反対側にはエンジン回転数を調節するアクセルレバー25が設けられ、またステップフロア19の右コーナー部には、同様にエンジン回転数を調節するアクセルペダル23と、左右の後輪13、13にブレーキを作動させる左右のブレーキペダル24L、24Rが設けられている。ステップフロア19の左コーナー部にはクラッチペダル20が設けられている構成である。
また、主変速レバー26はシート17の左前方部にあり、低速、中速、高速及び中立のいずれかの位置を選択できる副変速レバー27はその後方にあり、さらにその右側にPTO変速レバー28を設けている。さらに、シート17の右側には作業機21(ロータリ等)の高さを設定するポジションレバー29と圃場の耕耘深さを自動的に設定する自動耕深レバー30、これらのレバーの後に作業機21の右上げスイッチ31と右下げスイッチ32が配置され、さらにその後に作業機21の自動水平スイッチ33とバックアップスイッチ34が配置されている。バックアップスイッチ34は、機体が後進時において、作業機21を自動的に上昇させるものである。作業機21は、機体の後方にリンク22で連結されている構成である。トラクターは作業機21を駆動させて機体を走行させることで、圃場内の耕耘等の作業を行なうものである。21aは作業機21を昇降する油圧シリンダである。
図1に示しているECU100には本機側の制御装置200が接続している。この制御装置200には、圃場の耕耘深さを自動的に設定する耕深設定手段(自動耕深レバー)30、耕深設定手段30の機能を入り状態とする自動耕深スイッチ30a、耕深優先又は車速優先のいずれか一方を選択する選択スイッチ(30b)、及び表示手段(モニター)Mが接続している。また、図4にはこれらの配置位置が示されている。
そして、前記自動耕深スイッチ30aが入り状態のときに前記選択スイッチ30bにより耕深優先又は車速優先のいずれか一方が選択された状態で作業機21を駆動して作業走行が開始されると、ECU100はエンジンの負荷率を検出して本機側の制御装置200に送信し、制御装置200は耕深を維持するための車速、又は車速を維持するための耕深を算出してモニターMに表示する構成としている。エンジンの負荷状態は、燃料の噴射状態とエンジン回転数センサE1から検出する構成としているが、その他の手段でもよい。
これにより、耕深を維持するための適正な車速、又は車速を維持するための適正な耕深がモニターMに表示されるので、エンジンEに負担を増すことなく良好な作業が可能となる。また、燃料の過剰な消費を抑制可能となる。特に、エンジンにはコモンレール1を搭載しているので、適正な車速を維持するための燃料噴射制御が精度良く行われるようになり、燃費も改善される。
また、自動耕深スイッチ30aが切り状態のときには、エンジンEの負荷状態をモニターMに表示する構成としている。これにより、自動耕深スイッチ30aが切り状態のときには、エンジンEの負荷状態をモニターMに表示するので、作業者はエンジンEの負荷状態を容易に確認することができ、状況によっては自動耕深スイッチ30aと選択スイッチ30bを入り状態として、耕深を維持するための適正な車速、又は車速を維持するための適正な耕深を速やかに把握可能となる。
図5はエンジン回転数とトルクとの関係を示す性能カーブであり、ラインL1が標準モード(パワーモード)を示し、ラインL2が低燃費モードを示している。標準モードラインL1の最大トルク点がT1で、低燃費モードラインL2の最大トルク点がT2である。この標準モードラインL1と低燃費モードラインL2の切り換え選択は、燃費モードダイヤル36(図4)で行う構成とする。燃費モードダイヤル36の形態としては、オンオフ式のスイッチ(オン状態で燃費モード)やいずれか一方に切り換える切換スイッチ等の形態でもよい。
図6に示しているように、エンジンEの排気系には後処理装置37を設けている。排気ガスは、後処理装置37を通過してマフラー38から大気中に排出される。後処理装置37は、酸化触媒(DOC)39とディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)40とから構成されている。
酸化触媒(DOC)39は不燃物室を燃焼させるものであり、ディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)40は粒状化物質(PM)を捕集するためのものである。DPF40の性質として、排気ガスの温度が低い状態(低負荷)が長時間続くと、DPF40内にPMが溜まってきて捕集能力が低下してくる。符号42はEGRバルブであり、符号41はEGR還元回路である。また、符号43はバーナーであり、排気ガス中のPMを焼き飛ばすものである。
図7のフローチャートに示すように、標準モードラインL1で作業走行を行っている時、ECU100で負荷率を連続的に算出し、所定時間(5分程度)以上エンジン負荷率が低い状態(約80%以下)が継続すると、低燃費モードラインL2に切り替えることで燃費が向上することをモニターMに表示する構成とする。前記エンジン負荷率が低い状態(約80%以下)については、標準モードラインL1に対する低燃費モードラインL2の設定の仕方により異なってくる。
これにより、作業走行時は標準モードラインL1であっても、低燃費モードラインL2で対応できるようになり、燃費が向上する。標準モードラインL1と低燃費モードラインL2の切り替えは、モード切替スイッチ50(図1)で行う。また、図4に示すように、モード切替スイッチ50は、モニターMを装着しているダッシュボード51の右側に配置しているので、操作が容易である。
また、モニターMに低燃費モードラインL2への変更を促す表示を行った後、所定時間(2〜3分程度)が経過しても低燃費モードラインL2へ変更されないときには、自動的に低燃費モードラインL2へ変更する。そして、モニターMに低燃費モードラインL2へ自動変更したことを表示する構成とする。
これにより、低燃費モードラインL2を変更するのを忘れても自動的に変更されるので燃費が向上し、低燃費モードラインL2へ自動変更されたことを容易に認識できる。
図8に示す標準モードラインL3と低燃費モードラインL4について説明する。排出量の多い最大トルク点付近の出力を削り、全体の排出率を低下させる。次に、定格回転域の中負荷と高負荷部を中心に、コモンレール1の圧力を増加させ、且つ燃料噴射時期の進角を行う。これにより、定格回転付近の燃費が向上する。このとき、同時にNOxも増加するが、標準モードラインL3の排出率と変わらない。具体的には、標準モードラインL3に対してEGR率の低い最大トルク点トルクを大きく減らした低燃費モードラインL4を構成する。低燃費モードラインL4を使用するときには、同時に定格回転中高負荷域のコモンレール1の圧力を増加させるとともに、燃料噴射時期を進角させる。
これにより、通常最大トルク点付近では、過給機効率が高まることが原因で、EGR還元率が低いため、NOx排出量が多いが、その領域をカットして、NOxを定格回転域に割り振ることで、全体のNOx排出率は変わらず、定格回転燃費が向上した低燃費モードラインL4を作成できる。
前記燃料噴射ノズル6においては、使用環境や時間により目詰まりを発生することがある。この燃料噴射ノズル6の目詰まりを検出するには、ECU100が指示した指示噴射量と車両の燃料配管に備えた燃料流量計による実燃料流量を比較し、実燃料流量が指示噴射量の15%程度減少すると、指示燃料噴射量に補正をかけてエンジン出力を維持する構成とする。また、モニターMにメンテナンスを行う指示を出力する。
前記燃料噴射ノズル6の目詰まりを検出する別の方法としては、理論排気温度と実排気温度を比較し、実排気温度が理論排気温度に対して30度程度減少すると、指示燃料噴射量に補正をかけてエンジン出力を維持する構成とする。ここで、理論排気温度とは、燃料の指示噴射量を燃焼させたときに予測される排気温度である。実排気温度とは、DOC(酸化触媒)の上流側に備えた温度センサーによる検出値である。
また、前記燃料噴射ノズル6の目詰まりを検出する別の方法としては、燃料の指示噴射量に基づく燃料タンクの予測残量と、実際の燃料タンクの残量とを比較し、差異が15%程度になることで判定するように構成してもよい。具体的には、噴射指示された1日の積算量と、燃料タンク内に設けられたレベルセンサにより1日で消費された量とのズレ量を算出し、前記ズレ量の運転時間に対する変化を記憶し、ズレ量が継続して大きくなった時には、モニターMに「燃料噴射ノズル異常」等の内容を表示する。
EGR還元回路41(図6)が付いているエンジンにおいては、排気側から吸気側に排気ガスを送るEGRバルブ42が設けられている。排気ガス中のNOx濃度をNOxセンサにより測定し、NOx濃度が高くなると前記EGRバルブ42を開いて排気ガスの一部を吸気側に還元してNOx濃度を下げる構成とする。
これにより、排気ガスの一部が吸気側に送られることで、NOxの排出量が削減できる。しかしながら、EGRバルブ42においては、排気ガス中の燃え残った燃料等の影響により、EGRバルブ42が固着して作動しなくなることがある。
そこで、図9に示すように、エンジン始動時のキースイッチオン時(電源入り)において、EGRバルブ42を所定時間事前作動させる構成とする。仮に所定時間内にエンジンが始動すると、EGRバルブ42の事前作動は終了する。さらに、エンジン停止後においても、EGRバルブ42を所定時間作動させる構成とする。エンジン停止後においては、電源の入り状態と切り状態は関係なく、タイマーにより所定時間作動させる。これにより、EGRバルブ42が固着して作動しなくなることを防止できる。
また、エンジンの冷却水温度が低い温度(60度以下)のときには、NOx濃度値に係わらず前記EGRバルブ42を開かない構成とする。これにより、排気ガス中の水分が結露してEGRバルブ42に付着し、錆が発生してEGRバルブ42が固着したり作動不良を起こすことがあるが、このような現象を防止できる。
そして、エンジンの冷却水温度が60度以上になると、EGRバルブ42を作動可能に構成する。
また、エンジン始動後約10分以上経過すると、EGRバルブ42を作動可能に構成する。
図10のEGRについて説明する。エンジンEの排気マニホールド55と吸気マニホールド56の間にEGR還元回路59を構成し、このEGR還元回路59には、第1EGRバルブ52、EGRクーラ54、第2EGRバルブ53、温度センサ58が設けられている。符号57はターボである。
前記温度センサ58で排気ガス温度を測定し、高温のときには第2EGRバルブ53を全開にして、第1EGRバルブ52でEGR率を制御する。また、排気ガス温度が低温のときには、第1EGRバルブ52を全開にして、第2EGRバルブ53でEGR率を制御する。排気ガスがEGRクーラ54を通過する流速(時間)を変化させることで温度を制御する。運転状況によっては、第1EGRバルブ52と第2EGRバルブ53を個別に制御することで、EGR率、EGRガス温度を制御する。運転状況により、EGR温度を変化させることで、排出ガス性能、燃費を向上させる。
図11はエンジンEからの排気系にDPFを2個設ける構成である。エンジン出口の配管68に切替バルブ60を設け、第1配管61と第2配管62に分岐させる。第1配管には、上流側から下流側にかけて第1圧力センサ65、第1DPF63、第2圧力センサ66、第2DPF64、第3圧力センサ67を設けている。前記第2配管62は、前記第1DPF63と第2DPF64の間に接続している。
ECU100でエンジンの運転状況(燃料噴射量、EGR率等)を判断してPMの排出量を予測し、PM排出量が少ないと判断される場合は、前記第2配管62に排気ガスを流す構成とする。これにより、排気抵抗を抑制して燃費が向上する。また、PM排出量が多いと判断される場合は、前記第1配管61に排気ガスを流す構成とする。これにより、排気ガス中のPM除去が効率良く行われる。また、排気温度が低い運転条件が多い場合でも、前記第1配管61と第2配管62を切り替えることで、DPFの強制再生が必要となるまでの時間を確保できる。
DPFを搭載している場合、特に農業機械であるトラクタにおいては、作業中にDPFの強制再生や手動再生を行うと作業効率が落ちてしまう。
そこで、朝一番の作業前に、手動再生をある程度行うことがある。この場合、排気ガス温度を早く上昇させて手動再生を行う必要がある。そこで、以下のような制御を行う。
エンジン始動初めは冷却水温度が低いため、吸気バルブを全開であるが、冷却水温が上昇するにつれて徐々に吸気バルブを絞る制御を行う。短時間で絞ると、多量のHCが排出されてしまうが、冷却水温上昇と共に徐々に絞ることで、HCを増加させることなく、燃料噴射量を増やすことができる。
燃料噴射量が増えると、冷却水温の上昇が早くなるので、結果的に暖気の運転時間が短くなる。また、燃料噴射量が増えた分、排気温度も上昇するため、暖気行程後に手動再生に入る際、触媒を活性化させるまので時間も短くできる。
また、メカガバナ式エンジンにおいて、オーバーヒートが頻発する事態になると、通信回線を介してユーザーやユーザー宅の通信機器にエラーを送信するように構成する。時間当たりのオーバーヒート回数が3回以上になると、エラーを送信する。その具体内容は、エラー種別は「オーバーヒート」とする。すると、前記通信機器は、トラクタのモニターMに対して確認のメッセージを送信する。具体的には、確認1として冷却水量の確認、確認2としてLLC濃度の確認、確認3としてラジエータのゴミ詰まり確認、確認4としてリザーブタンクの水量確認を送信する。これにより、オーバーヒートを頻発しながらも使用し続けるユーザーに対し、通信機器を通じてエラーを再認識させることができ、故障を未然又は最小に抑えることができる。
E エンジン
M モニター
L1 標準モードライン
L2 低燃費モードライン
1 コモンレール
21 作業機
50 モード切替スイッチ
51 ダッシュボード
100 ECU

Claims (3)

  1. コモンレール(1)を備えたエンジン(E)と、該エンジン(E)の制御を行うECU(100)、及び作業機(21)を搭載したトラクタにおいて、ECU(100)内にエンジン回転数とトルクとの関係を示す性能曲線を少なくとも標準モードライン(L1)と低燃費モードライン(L2)とから構成し、前記標準モードライン(L1)で作業走行中であって、エンジン負荷率の所定値以下の状態が所定時間以上継続すると、トラクタに備えたモニター(M)に低燃費モードライン(L2)への変更を促す表示を行うことを特徴とするトラクタ。
  2. 前記モニター(M)に低燃費モードライン(L2)への変更を促す表示を行った後、所定時間が経過しても低燃費モードライン(L2)へ変更されないときには、自動的に低燃費モードライン(L2)へ変更するとともにモニター(M)に低燃費モードライン(L2)へ自動変更したことを表示する構成としたことを特徴とする請求項1に記載のトラクタ。
  3. 前記標準モードライン(L1)と低燃費モードライン(L2)を切り替えるモード切替スイッチ(50)を構成し、モニター(M)を装着しているダッシュボード(51)に前記モード切替スイッチ(50)を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のトラクタ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2019031607A1 (en) 2017-08-10 2019-02-14 Canon Kabushiki Kaisha PHOTOACOUSTIC APPARATUS AND METHOD FOR ACQUIRING INFORMATION ON AN OBJECT

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