JP2008107529A - 感光性シロキサン組成物、それから形成された硬化膜、および硬化膜を有する素子 - Google Patents

感光性シロキサン組成物、それから形成された硬化膜、および硬化膜を有する素子 Download PDF

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Abstract

【課題】希薄アルカリ現像液で現像可能であり、熱硬化後に高透明性を有する硬化膜を得ることができる感光性シロキサン組成物を提供する。
【解決手段】(a)下記一般式(1)で表される化合物を加水分解、縮合させることによって得られる共重合体であるポリシロキサン、(b)キノンジアジド化合物、(c)溶剤を含有する感光性シロキサン組成物。
【化1】
Figure 2008107529

(Rの少なくとも一つはオキセタニル基またはコハク酸無水物基が置換したアルキル基またはオキシアルキル基を表し、その他のRは水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかで表され、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。Rは水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。xは1〜3の整数を表す。)
【選択図】 なし

Description

本発明は、液晶表示素子や有機EL表示素子などの薄膜トランジスタ(TFT)基板用平坦化膜、半導体素子の層間絶縁膜、あるいは光導波路のコアやクラッド材を形成するためのポジ型感光性シロキサン組成物、それから形成された硬化膜、およびその硬化膜を有する素子に関する。
近年、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどにおいて、さらなる高精細、高解像度を実現する方法として、表示装置の開口率を上げる方法が知られている(特許文献1参照)。これは基板上に作製されたTFT素子の上に平坦化材料を塗布、熱硬化させることによってTFT素子上に透明な耐熱性平坦化膜を作製し、光をより効率的に透過させる方法である。
このようなTFT基板用平坦化膜の材料としては、高耐熱性、高透明性の材料が必要であり、これらの特性を併せ持つものとしてポリシロキサンが知られている(特許文献2参照)。また電極部にホールパターンを解像させ、様々な形状にパターニングするために平坦化膜を形成する材料自身に感光性を付与し、フォトリソグラフィ法で露光、現像することが求められており、さらにその感光性はポジ型であることが好ましいとされている(特許文献3参照)。
他方、平坦化膜を形成する材料には、コストと環境面から希薄アルカリ現像液で精度よく現像できることが求められている。しかしながらポリシロキサンは元来撥水性が大きく水にほぼ不溶であるため、希薄アルカリ現像液での現像が困難であった(特許文献4参照)。
特許第2933879号明細書(請求項1) 特開2006−152083号公報(請求項1) 特開2006−18249号公報(請求項1) 特開昭58−42682号公報(請求項1)
本発明は上記のような事情に基づいてなされたものであり、希薄アルカリ現像液で現像可能であり、熱硬化後に高透明性を有する硬化膜を得ることができる感光性シロキサン組成物を提供することにある。また、上記特性を有する耐熱性絶縁膜、TFT基板用平坦化膜、層間絶縁膜、あるいはコアやクラッド材などの素子材料を提供することにある。
すなわち本発明は、(a)下記一般式(1)で表される化合物を加水分解、縮合させることによって得られる共重合体であるポリシロキサン、(b)キノンジアジド化合物、(c)溶剤を含有する感光性シロキサン組成物である。
Figure 2008107529
(Rの少なくとも一つはオキセタニル基またはコハク酸無水物基が置換したアルキル基またはオキシアルキル基を表し、その他のRは水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかで表され、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。Rは水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。xは1〜3の整数を表す。)
本発明の組成物によれば、パターンを形成する際に希薄アルカリ現像液で現像することが可能であり、熱硬化後に高透明性を有する硬化膜を得ることができる。
本発明は、(a)下記一般式(1)で表される化合物を加水分解、縮合させることによって得られる共重合体であるポリシロキサン、(b)キノンジアジド化合物、(c)溶剤を含有する感光性シロキサン組成物である。
Figure 2008107529
はオキセタニル基またはコハク酸無水物基が置換したアルキル基またはオキシアルキル基を表し、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。Rは水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。xは1〜3の整数を表す。
本発明で用いる(a)ポリシロキサンは、上記一般式(1)で表される化合物を加水分解、縮合させることによって得られる共重合体である。
一般式(1)のRの少なくとも一つはオキセタニル基またはコハク酸無水物基が置換したアルキル基またはオキシアルキル基を表す。またオキセタニル基またはコハク酸無水物基が置換したアルキル基またはオキシアルキル基以外のRは、水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表す。複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。一般式(1)のRの具体例としてはオキセタニル基またはコハク酸無水物が置換した、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−デシル基、n−ブトキシ−n−プロピル基、イソプロポキシメチル基、エトキシエチル基などが挙げられる。またオキセタニル基またはコハク酸無水物基が置換したアルキル基またはオキシアルキル基以外のRで挙げられたアルキル基、アルケニル基、アリール基はいずれも置換基を有していてもよく、また置換基を有していない無置換体であってもよく、組成物の特性に応じて選択できる。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−デシル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、3−アミノプロピル基、3−メルカプトプロピル基、3−イソシアネートプロピル基が挙げられる。アルケニル基の具体例としては、ビニル基、3−アクリロキシプロピル基、3−メタクリロキシプロピル基が挙げられる。アリール基の具体例としては、フェニル基、トリル基、p−ヒドロキシフェニル基、1−(p−ヒドロキシフェニル)エチル基、2−(p−ヒドロキシフェニル)エチル基、4−ヒドロキシ−5−(p−ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)ペンチル基、ナフチル基が挙げられる。
一般式(1)のRは水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。Rで挙げられたアルキル基、アシル基、アリール基はいずれも置換基を有していてもよく、また置換基を有していない無置換体であってもよく、組成物の特性に応じて選択できる。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基が挙げられる。アシル基の具体例としては、アセチル基が挙げられる。アリール基の具体例としては、フェニル基が挙げられる。
一般式(1)のxは1〜3の整数を表す。x=1の場合は3官能性シラン、x=2の場合は2官能性シラン、x=3の場合は1官能性シランである。
一般式(1)で表される化合物の具体例としては、3−エチル−3−(3−トリエトキシシリルプロポキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(3−トリメトキシシリルプロポキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(3−トリフェノキシシリルプロポキシメチル)オキセタン、3−トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物、3−トリエトキシシシリルプロピルコハク酸無水物、3−トリフェノキシシリルプロピルコハク酸無水物などの3官能性シラン、ジイソプロポキシジ(2−オキセタニルブトキシプロピル)シラン、ジメチルジ(3−オキセタニルペンチル)シラン、ジ−n−ブトキシジプロピルコハク酸無水物シラン、ジメトキシジエチルコハク酸無水物シランなどの2官能性シラン、エトキシジ(2−オキセタニルブトキシペンチル)2−オキセタニルペンチルシラン、メトキシトリ(2−オキセタニルペンチル)シラン、フェノキシトリプロピルコハク酸無水物シラン、メトキシジエチルコハク酸無水物メチルシランなどの1官能性シランなどが挙げられる。なお、これらの化合物は単独で使用しても、2種類以上組み合わせて使用してもよい。
一般式(1)で表される化合物を共重合する際、オキセタニル基またはコハク酸無水物基を開環させ、ジオール基、コハク酸基とする必要がある。オキセタニル基を開環させることにより親水性の高いジオール基、またコハク酸無水物基を開環させることにより親水性の高いコハク酸基が発生して、得られたポリシロキサンは希薄アルカリ現像液への溶解性が向上する。オキセタニル基、コハク酸無水物基を十分に開環させるため、重合温度は100℃以上で30分以上反応させることが望ましい。
本発明で用いる(a)ポリシロキサンは一般式(1)で表される化合物を加水分解、縮合させることによって得られる共重合体であればよいが、その他のシラン化合物と共重合してもよい。一般式(1)で表される化合物と共重合する好ましいシラン化合物としては一般式(2)で表される化合物が挙げられる。また本発明で用いる(a)ポリシロキサンは一般式(1)で表される化合物を加水分解、縮合したポリシロキサンと一般式(2)で表される化合物を加水分解、縮合したポリシロキサンを混合して使用してもよい。
Figure 2008107529
は水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。Rは水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。yは0〜3の整数を表す。
一般式(2)のRで挙げられたアルキル基、アルケニル基、アリール基はいずれも置換基を有していてもよく、また置換基を有していない無置換体であってもよく、組成物の特性に応じて選択できる。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−デシル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、3−アミノプロピル基、3−メルカプトプロピル基、3−イソシアネートプロピル基が挙げられる。アルケニル基の具体例としては、ビニル基、3−アクリロキシプロピル基、3−メタクリロキシプロピル基が挙げられる。アリール基の具体例としては、フェニル基、トリル基、p−ヒドロキシフェニル基、1−(p−ヒドロキシフェニル)エチル基、2−(p−ヒドロキシフェニル)エチル基、4−ヒドロキシ−5−(p−ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)ペンチル基、ナフチル基が挙げられる。
一般式(2)のRで挙げられたアルキル基、アシル基、アリール基はいずれも置換基を有していてもよく、また置換基を有していない無置換体であってもよく、組成物の特性に応じて選択できる。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基が挙げられる。アシル基の具体例としては、アセチル基が挙げられる。アリール基の具体例としては、フェニル基が挙げられる。
一般式(2)のyは0〜3の整数を表す。y=0の場合は4官能性シラン、y=1の場合は3官能性シラン、y=2の場合は2官能性シラン、y=3の場合は1官能性シランである。
一般式(2)で表される化合物の具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラアセトキシシラン、テトラフェノキシシランなどの4官能性シラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリn−ブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリn−ブトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、p−ヒドロキシフェニルトリメトキシシラン、1−(p−ヒドロキシフェニル)エチルトリメトキシシラン、2−(p−ヒドロキシフェニル)エチルトリメトキシシラン、4−ヒドロキシ−5−(p−ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)ペンチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどの3官能性シラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジn−ブチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシランなどの2官能性シラン、トリメチルメトキシシラン、トリn−ブチルエトキシシランなどの1官能性シランが挙げられる。
これらの化合物のうち、硬化膜の耐クラック性と硬度の点から3官能性シランが好ましく用いられる。また、これらの化合物は単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、ポリシロキサン中において、オキセタニル基が開環したジオール基、コハク酸無水物基が開環したコハク酸基の含有量は特に限定されないが、ポリシロキサン中に含まれるSi原子のモル数に対して、ジオール基の場合は30モル%以上、コハク酸基の場合は10モル%以上が好ましい。ジオール基が30モル%よりも少ない場合、あるいはコハク酸基が10モル%よりも少ない場合は、ポリシロキサンの親水性が十分でない。このため希薄アルカリ現像液でパターニングを行った際に現像液への溶解性が低くなり、低感度となってしまう。なお、ジオール基、コハク酸基の含有量は以下のように求める。
まず、ポリシロキサンに標準物質として1重量%のベンゼンを混合したサンプルを作成して、元素分析、H−NMRを測定する。元素分析値からSiのモル数に対するベンゼンのモル数を求める。H−NMR測定(H−NMRで使用した溶媒:CDCl
からジオール基由来のピーク面積(2.5ppm付近)、コハク酸由来のピーク面積(12.2ppm付近)、ベンゼン由来のピーク面積(7.34ppm)からベンゼンに対するジオール、コハク酸のモル数を求める。これらの値からベンゼンのモル数を介してポリシロキサン中に含まれるSi原子モル数に対するジオール基、コハク酸基の含有量が求められる。
本発明の(a)ポリシロキサンは、シリカ粒子が共重合されたポリシロキサンを用いてもよい。シリカ粒子の共重合方法としては、前述の一般式(1)で表される化合物から合成されたポリシロキサンとシリカ粒子を反応させる方法、もしくは前述の一般式(1)で表される化合物とシリカ粒子を反応させてポリシロキサンを得る方法が挙げられる。なお、一般式(1)で表される化合物と一般式(2)で表される化合物を組み合わせる場合も同じように行う。ポリシロキサン中にシリカ粒子が組み込まれ、ポリシロキサンの少なくとも一部に化学的に結合(シリカ粒子と共有結合)していることにより、ポリシロキサンの流動性を低下させ、熱硬化時のパターンだれが抑えられ、熱硬化後のパターン解像度が向上する。
ポリシロキサンとシリカ粒子を反応させる方法においては、シリカ粒子は組成物中独立した成分として含まれているが、プリベークや硬化時加熱によって、ポリシロキサン中に組み込まれていく。
用いられるシリカ粒子の数平均粒子径は、好ましくは2nm〜200nmであり、さらに好ましくは5nm〜70nmである。2nmより小さいとパターン解像度の向上が十分ではなく、200nmより大きいと硬化膜が光散乱し透明性が低下する。ここで、シリカ粒子の数平均粒子径は、比表面積法換算値を用いる場合には、シリカ粒子を乾燥後、焼成し、得られた粒子の比表面積を測定した後に、粒子を球と仮定して比表面積から粒子径を求め、数平均として平均粒子径を求める。用いる機器は特に限定されないが、アサップ2020(Micromeritics社製)などを用いることができる。
シリカ粒子はアルコキシシランの1種または2種以上を水、有機溶媒および塩基(好ましくは、アンモニア)の存在下で加水分解、重縮合させる方法などにより得られる。有機溶媒に分散したシリカ粒子は水性シリカ粒子分散媒である水を有機溶媒で置換することで得られる。分散媒の置換は水性シリカ粒子に有機溶媒を添加し、蒸留などの手段で水を留去させる方法等が挙げられる。溶媒の種類によっては低級アルコールを添加し、シリカ粒子の表面が一部エステル化される場合もある。ポリシロキサンやキノンジアジド化合物との相溶性の点から、有機溶媒に分散したシリカ粒子が好ましい。
シリカ粒子の具体例としては、イソプロパノールを分散媒とした粒子径12nmのIPA−ST、メチルイソブチルケトンを分散媒とした粒子径12nmのMIBK−ST、イソプロパノールを分散媒とした粒子径45nmのIPA−ST−L、イソプロパノールを分散媒とした粒子径100nmのIPA−ST−ZL、プロピレングリコールモノメチルエーテルを分散媒とした粒子径15nmのPGM−ST(以上商品名、日産化学工業(株)製)、γ−ブチロラクトンを分散媒とした粒子径12nmのオスカル101、γ−ブチロラクトンを分散媒とした粒子径60nmのオスカル105、ジアセトンアルコールを分散媒とした粒子径120nmのオスカル106、分散溶液が水である粒子径5〜80nmのカタロイド−S(以上商品名、触媒化成工業(株)製)、プロピレングリコールモノメチルエーテルを分散媒とした粒子径16nmのクォートロンPL−2L−PGME、γ−ブチロラクトンを分散媒とした粒子径17nmのクォートロンPL−2L−BL、ジアセトンアルコールを分散媒とした粒子径17nmのクォートロンPL−2L−DAA、分散溶液が水である粒子径18〜20nmのクォートロンPL−2L、GP−2L(以上商品名、扶桑化学工業(株)製)、粒子径が100nmであるシリカ(SiO)SG−SO100(商品名、共立マテリアル(株)製)、粒子径が5〜50nmであるレオロシール(商品名、(株)トクヤマ製)などが挙げられる。また、これらのシリカ粒子は単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、用いるシリカ粒子の表面が反応性基を有していると、ポリシロキサンとシリカ粒子の結合を容易にし、膜の強度が高まる点から好ましい。反応性基として、シラノール、アルコール、フェノールなどの水酸基、ビニル基、アクリル基、エチニル基、エポキシ基、アミノ基等が挙げられる。シリカ粒子と反応性基を有するアルコキシシランと反応させることで、表面に反応性基を有するシリカ粒子が得ることができる。もちろん本発明の効果を損なわない限り、メチル基、フェニル基などの反応性基を持たない置換基を有するシリカ粒子を用いてもよい。
シリカ粒子を用いる場合の混合比率は特に制限されないが、ポリシロキサンに含まれるSi原子モル数に対してシリカ粒子のSi原子モル数が1〜50%であることが好ましい。シリカ粒子のSi原子モル数が50%より多いと、ポリシロキサンとキノンジアジド化合物との相溶性が悪くなり、硬化膜の透明性が低下する。
なお、ポリシロキサンに含まれる全Si原子モル数に対するシリカ粒子のSi原子モル比はIRにおいてSi−C結合由来のピークとSi−O結合由来のピークの積分比から求めることができる。ピークの重なりが多く求められない場合は、H−NMR、13C−NMR、IR、TOF−MSなどにより粒子以外のモノマーの構造を決定し、さらに元素分析法において発生する気体と残存する灰(すべてSiOと仮定する)の割合から求めることができる。
また、ポリシロキサン中において、膜の耐クラック性と硬度を両立させる点から、ポリシロキサン中にあるフェニル基の含有率はSi原子に対して20〜70モル%が好ましく、さらに好ましくは35〜55モル%である。フェニル基の含有率が70モル%より多いと硬度が低下し、フェニル基含有率が20モル%より少ないと耐クラック性が低下する。フェニル基の含有率は、例えば、ポリシロキサンの29Si−核磁気共鳴スペクトルを測定し、そのフェニル基が結合したSiのピーク面積とフェニル基が結合していないSiのピーク面積の比から求めることができる。
また、本発明で用いるポリシロキサンの重量平均分子量(Mw)は特に制限されないが、好ましくはGPC(ゲルパーミネーションクロマトグラフィー)で測定されるポリスチレン換算で1000〜100000、さらに好ましくは2000〜50000である。Mwが1000より小さいと塗膜性が悪くなり、100000より大きいとパターン形成時の現像液への溶解性が悪くなる。アルカリ水溶液に可溶のポリシロキサンは好ましくは2000〜50000、ポリシロキサンの重量平均分子量は好ましくは5000〜100000が好ましい。Mwが5000よりも小さいと熱によるパターンだれが発生する温度が低くなってしまう場合がある。
また、シリカ粒子を用いた場合、シリカ粒子がポリシロキサンと均質化していることが好ましい。シリカ粒子が均質化していると硬化膜の硬度が向上し、現像時にプリベーク膜からシリカ粒子の析出を防ぐ。ここでいう「均質化している」とはシリカ粒子のシリカ成分とマトリックスのポリシロキサンが反応し、ポリシロキサン中にシリカ粒子が密度一定で組み込まれていることを指す。その状態は、透過型電子顕微鏡(以下、TEMと記述)でシリカ粒子とポリシロキサンの境界部分を観察することによって確認することができる。均質化している場合、TEM観察にてシリカ粒子とポリシロキサンとの境界線が観察されない。また、均質化した系は、同量のシリカ粒子をポリシロキサンに添加した系より高解像となる点からも均質化することが好ましい。
本発明におけるポリシロキサンは、上述の一般式(1)で表される化合物などを加水分解および部分縮合させることにより得られる。加水分解および部分縮合には一般的な方法を用いることができる。例えば、混合物に溶媒、水、必要に応じて触媒を添加し、加熱攪拌する。攪拌中、必要に応じて蒸留によって加水分解副生物(メタノールなどのアルコール)や縮合副生成物(水)を留去してもよい。
ポリシロキサン合成時の反応溶媒としては特に制限は無いが、通常は後述する(c)溶剤と同様のものが用いられる。溶媒の添加量はオルガノシランもしくはオルガノシランとシリカ粒子の合計量100重量%に対して10〜1000重量%が好ましい。また加水分解反応に用いる水の添加量は、加水分解性基1モルに対して0.5〜2モルが好ましい。
必要に応じて添加される触媒に特に制限はないが、酸触媒、塩基触媒が好ましく用いられる。酸触媒の具体例としては塩酸、硝酸、硫酸、フッ酸、リン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、多価カルボン酸あるいはその無水物、イオン交換樹脂が挙げられる。塩基触媒の具体例としては、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、ジエチルアミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アミノ基を有するアルコキシシラン、イオン交換樹脂が挙げられる。触媒の添加量はオルガノシラン100重量%に対して0.01〜10重量%が好ましい。
また、塗膜性、貯蔵安定性の点から、加水分解、部分縮合後のポリシロキサン溶液には副生成物のアルコールや水、触媒が含まれないことが好ましい。必要に応じてこれらの除去を行ってもよい。除去方法は特に制限されない。好ましくはアルコールや水の除去方法としては、ポリシロキサン溶液を適当な疎水性溶剤で希釈した後、水で数回洗浄して得られた有機層をエバポレーターで濃縮する方法を用いることができる。また、触媒の除去方法としては、上記の水洗浄に加えてあるいは単独でイオン交換樹脂で処理する方法を用いることができる。
本発明の感光性シロキサン組成物は、(b)キノンジアジド化合物を含有する。キノンジアジド化合物を含有する感光性シロキサン組成物は、露光部が現像液で除去されるポジ型を形成する。用いるキノンジアジド化合物の添加量は特に制限されないが、好ましくは(a)ポリシロキサンに対して3〜15重量%である。キノンジアジド化合物の添加量が3重量%より少ない場合、露光部と未露光部との溶解コントラストが低すぎて、現実的な感光性を有さない。また、さらに良好な溶解コントラストを得るためには4重量%以上が好ましい。一方、キノンジアジド化合物の添加量が15重量%より多い場合、ポリシロキサンとキノンジアジド化合物との相溶性が悪くなることによる塗布膜の白化が発生したり、熱硬化時に起こるキノンジアジド化合物の分解による着色が顕著になるために、硬化膜の無色透明性が低下する。
用いるキノンジアジド化合物は特に制限されないが、好ましくはフェノール性水酸基を有する化合物にナフトキノンジアジドスルホン酸がエステル結合した化合物であり、当該化合物のフェノール性水酸基のオルト位、およびパラ位がそれぞれ独立して水素、もしくは一般式(3)で表される置換基のいずれかである化合物が用いられる。
Figure 2008107529
〜Rはそれぞれ独立して炭素数1〜10のアルキル基、カルボキシル基、フェニル基、置換フェニル基のいずれかを表す。また、RとR、RとR、RとRで環を形成してもよい。
一般式(3)で表される置換基において、R〜Rはそれぞれ独立して炭素数1〜10のアルキル基、カルボキシル基、フェニル基、置換フェニル基のいずれかを表す。アルキル基は置換基を有していてもよく、また置換基を有していない無置換体であってもよく、組成物の特性に応じて選択できる。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、トリフルオロメチル基、2−カルボキシエチル基が挙げられる。また、フェニル基に置換する置換基としては、水酸基が挙げられる。また、RとR、RとR、RとRで環を形成してもよく、具体例としては、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、アダマンタン環、フルオレン環が挙げられる。
フェノール性水酸基のオルト位、およびパラ位が上記以外、例えばメチル基の場合、熱硬化によって酸化分解が起こり、キノイド構造に代表される共役系化合物が形成され、硬化膜が着色して無色透明性が低下する。なお、これらのキノンジアジド化合物は、フェノール性水酸基を有する化合物と、ナフトキノンジアジドスルホン酸クロリドとの公知のエステル化反応により合成することができる。
フェノール性水酸基を有する化合物の具体例としては、以下の化合物が挙げられる(商品名、本州化学工業(株)製)。
Figure 2008107529
Figure 2008107529
ナフトキノンジアジドスルホン酸としては、4−ナフトキノンジアジドスルホン酸あるいは5−ナフトキノンジアジドスルホン酸を用いることができる。4−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物はi線(波長365nm)領域に吸収を持つため、i線露光に適している。また、5−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物は広範囲の波長領域に吸収が存在するため、広範囲の波長での露光に適している。露光する波長によって4−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物、5−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物を選択することが好ましい。4−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物と5−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物を混合して用いることもできる。
ナフトキノンジアジド化合物の分子量は、好ましくは300〜1500、さらに好ましくは350〜1200である。ナフトキノンジアジド化合物の分子量が1500より多いと、4〜10重量%の添加量ではパターン形成ができなくなる可能性がある。一方、ナフトキノンジアジド化合物の分子量が300より小さいと、無色透明性が低下する可能性がある。
本発明の感光性シロキサン組成物は(c)溶剤を含有する。溶剤は特に制限されないが、好ましくはアルコール性水酸基を有する化合物および/またはカルボニル基を有する環状化合物が用いられる。これらの溶剤を用いると、ポリシロキサンとキノンジアジド化合物とが均一に溶解し、組成物を塗布製膜しても膜は白化することなく、高透明性が達成できる。
アルコール性水酸基を有する化合物は特に制限されないが、好ましくは大気圧下の沸点が110〜250℃である化合物である。沸点が250℃より高いと膜中の残存溶剤量が多くなり熱硬化時の膜収縮が大きくなり、良好な平坦性が得られなくなる。一方、沸点が110℃より低いと、塗膜時の乾燥が速すぎて膜表面が荒れるなど塗膜性が悪くなる。
アルコール性水酸基を有する化合物の具体例としては、アセトール、3−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン、4−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン、5−ヒドロキシ−2−ペンタノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン(ジアセトンアルコール)、乳酸エチル、乳酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノn−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノt−ブチルエーテル、3−メトキシ−1−ブタノール、3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノールが挙げられる。これらの中でも、さらにカルボニル基を有する化合物が好ましく、特にジアセトンアルコールが好ましく用いられる。これらのアルコール性水酸基を有する化合物は、単独、あるいは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
カルボニル基を有する環状化合物は特に制限されないが、好ましくは大気圧下の沸点が150〜250℃である化合物である。沸点が250℃より高いと膜中の残存溶剤量が多くなり熱硬化時の膜収縮が大きくなり、良好な平坦性が得られなくなる。一方、沸点が150℃より低いと、塗膜時の乾燥が速すぎて膜表面が荒れるなど塗膜性が悪くなる。
カルボニル基を有する環状化合物の具体例としては、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、炭酸プロピレン、N−メチルピロリドン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノンが挙げられる。これらの中でも、特にγ−ブチロラクトンが好ましく用いられる。これらのカルボニル基を有する環状化合物は、単独、あるいは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上述のアルコール性水酸基を有する化合物とカルボニル基を有する環状化合物は、単独でも、あるいは各々混合して用いても良い。混合して用いる場合、その重量比率は特に制限されないが、好ましくはアルコール性水酸基を有する化合物/カルボニル基を有する環状化合物=(99〜50)/(1〜50)、さらに好ましくは(97〜60)/(3〜40)である。アルコール性水酸基を有する化合物が99重量%より多い(カルボニル基を有する環状化合物が1重量%より少ない)と、ポリシロキサンとキノンジアジド化合物との相溶性が悪く、硬化膜が白化して透明性が低下する。また、アルコール性水酸基を有する化合物が50重量%より少ない(カルボニル基を有する環状化合物が50重量%より多い)と、ポリシロキサン中の未反応シラノール基の縮合反応が起こり易くなり、貯蔵安定性が悪くなる。
また、本発明の感光性シロキサン組成物は、本発明の効果を損なわない限り、その他の溶剤を含有してもよい。その他の溶剤としては、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシ−1−ブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシ−1−ブチルアセテートなどのエステル類、メチルイソブチルケトン、ジイソプロピルケトン、ジイソブチルケトンなどのケトン類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジn−ブチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類が挙げられる。
溶剤の添加量は、ポリシロキサンに対して、好ましくは100〜1000重量%の範囲である。
さらに、本発明の感光性シロキサン組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、架橋促進剤を用いても良い。好ましく用いられる架橋促進剤の具体例としては、SI−60、SI−80、SI−100、SI−110、SI−145、SI−150、SI−60L、SI−80L、SI−100L、SI−110L、SI−145L、SI−150L、SI−160L、SI−180L(いずれも、三新化学工業(株)製)、4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウム、ベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム、2−メチルベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム、2−メチルベンジル−4−アセチルフェニルメチルスルホニウム、2−メチルベンジル−4−ベンゾイルオキシフェニルメチルスルホニウム、これらのメタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、カンファースルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩が挙げられる。より好ましくは4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウム、ベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム、2−メチルベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム、2−メチルベンジル−4−アセチルフェニルメチルスルホニウム、2−メチルベンジル−4−ベンゾイルオキシフェニルメチルスルホニウム、これらのメタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、カンファースルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩である。なお、これらの化合物は単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
架橋促進剤の好ましい添加量はシロキサンポリマー100重量部に対して0.01〜10重量部であり、さらに好ましくは0.01〜0.5重量部である。0.01重量部より少ないとシロキサンポリマーの架橋促進剤としての機能が十分に発揮されず低硬度の膜となり、10重量部より多いと、感度の低下やクラックの発生、透明性の低下を引き起こす。
さらに、本発明の感光性シロキサン組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、増感剤を含有してもよい。このときの増感剤は熱処理により気化する、および/または膜に残存した場合においても、光照射によって退色する増感剤が好ましい。
上記の熱処理により気化する、および/または光照射によって退色する増感剤の具体例としては、3,3’−カルボニルビス(ジエチルアミノクマリン)などのクマリン、9,10−アントラキノンなどのアントラキノン、ベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、アセトフェノン、4−メトキシアセトフェノン、ベンズアルデヒドなどの芳香族ケトン、ビフェニル、1,4−ジメチルナフタレン、9−フルオレノン、フルオレン、フェナントレン、トリフェニレン、ピレン、アントラセン、9−フェニルアントラセン、9−メトキシアントラセン、9,10−ジフェニルアントラセン、9,10−ビス(4−メトキシフェニル)アントラセン、9,10−ビス(トリフェニルシリル)アントラセン、9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、9,10−ジプロポキシアントラセン(DPA、川崎化成(株)製)、9,10−ジブトキシアントラセン(DBA、川崎化成(株)製)、9,10−ジペンタオキシアントラセン、2−t−ブチル−9,10−ジブトキシアントラセン、9,10−ビス(トリメチルシリルエチニル)アントラセンなどの縮合芳香族などが挙げられる。
これらの増感剤の中で、熱処理により気化する増感剤は、好ましくは熱処理により昇華、蒸発、熱分解による熱分解物が昇華または蒸発する増感剤である。また、増感剤の気化温度としては、好ましくは130℃〜400℃、さらに好ましくは150℃〜250℃である。増感剤の気化温度が130℃より低いと、増感剤がプリベーク中に気化して露光プロセス中に存在しなくなり高感度化が達成されない。また、プリベーク中の気化を極力抑えるためには、増感剤の気化温度は150℃以上が好ましい。一方、増感剤の気化温度が400℃より高いと、増感剤が熱硬化時に気化せず硬化膜中に残存して、無色透明性が低下する。また、熱硬化時に完全に気化させるためには、増感剤の気化温度は250℃以下が好ましい。
一方、光照射によって退色する増感剤は、透明性の点から可視光領域における吸収が光照射によって退色する増感剤が好ましい。また、さらに好ましい光照射によって退色する化合物は、光照射によって二量化する化合物である。光照射によって二量化することによって、分子量が増大して不溶化するので、耐薬品性向上、耐熱性向上、透明硬化膜からの抽出物の低減という効果が得られる。
また、増感剤は高感度を達成できるという点、光照射によって二量化して退色するという点からアントラセン系化合物が好ましく、さらに、9,10位が水素であるアントラセン系化合物は熱に不安定であるので、9,10−二置換アントラセン系化合物であることが好ましい。さらに、増感剤の溶解性の向上と光二量化反応の反応性の点から一般式(4)で表される9,10−ジアルコキシアントラセン系化合物であることが好ましい。
Figure 2008107529
一般式(4)のR10〜R17は、それぞれ独立して水素、炭素数1〜20のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アリール基、アシル基、およびこれら列挙した有機基がその他の有機基で置換された有機基を表す。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基が挙げられる。アルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基が挙げられる。アルケニル基の具体例としては、ビニル基、アクリロキシプロピル基、メタクリロキシプロピル基が挙げられる。アリール基の具体例としては、フェニル基、トリル基、ナフチル基が挙げられる。アシル基の具体例としては、アセチル基が挙げられる。化合物の気化性、光二量化の反応性の点から、R10〜R17は水素、または炭素数は1〜6までの有機基であることが好ましい。さらに好ましくは、R10、R13、R14、R17は水素であることが好ましい。
一般式(4)のR18、R19は炭素数1〜20のアルコキシ基がその他の有機基で置換された有機基を表す。アルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基が挙げられるが、化合物の溶解性と光二量化による退色反応の点から、プロポキシ基、ブトキシ基が好ましい。
増感剤を用いる場合、ポリシロキサンに対して0.001〜5重量%、さらに好ましくは0.005〜1重量%の範囲で添加するのが好ましい。この範囲を外れると、透明性が低下したり、感度が低下したりするので注意を要する。
さらに、本発明の感光性シロキサン組成物は熱架橋性化合物を含有してもよい。熱架橋性化合物は熱硬化時にポリシロキサンを架橋する化合物であり、架橋によりポリシロキサン骨格中に取り込まれる化合物である。熱架橋性化合物を含有することによって硬化膜の架橋度が高くなる。これによって硬化膜の耐溶剤性が向上する。
熱架橋性化合物は熱硬化時にポリシロキサンを架橋し、ポリシロキサン骨格中に取り込まれる化合物であれば特に制限されないが、好ましくは一般式(5)で表される基、エポキシ構造、オキセタン構造の群から選択される構造を2個以上有する化合物が挙げられる。上記構造の組み合わせは特に限定されないが、選択される構造は同じものであることが好ましい。
Figure 2008107529
20は水素、炭素数1〜10のアルキル基のいずれかを表す。なお、化合物中の複数のR20はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
一般式(5)で表される基を2個以上有する化合物において、R20は水素、炭素数1〜10のアルキル基のいずれかを表す。なお、化合物中の複数のR20はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−デシル基が挙げられる。
一般式(5)で表される基を2個以上有する化合物の具体例としては、以下のようなメラミン誘導体や尿素誘導体(商品名、三和ケミカル(株)製)、およびフェノール性化合物(商品名、本州化学工業(株)製)が挙げられる。
Figure 2008107529
エポキシ構造を2個以上有する化合物の具体例としては、“エポライト”40E、“エポライト”100E、“エポライト”200E、“エポライト”400E、“エポライト”70P、“エポライト”200P、“エポライト”400P、“エポライト”1500NP、“エポライト”80MF、“エポライト”4000、“エポライト”3002(以上商品名、共栄社化学工業(株)製)、“デナコール”EX−212L、“デナコール”EX−214L、“デナコール”EX−216L、“デナコール”EX−850L、“デナコール”EX−321L(以上商品名、ナガセケムテックス(株)製)、GAN、GOT、EPPN502H、NC3000、NC6000(以上商品名、日本化薬(株)製)、“エピコート”828、“エピコート”1002、“エピコート”1750、“エピコート”1007、YX8100−BH30、E1256、E4250、E4275(以上商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製)、“エピクロン”EXA−9583、HP4032、“エピクロン”N695、HP7200(以上商品名、大日本インキ化学工業(株)製)、“テピック”S、“テピック”G、“テピック”P(以上商品名、日産化学工業(株)製)、“エポトート”YH−434L(商品名、東都化成(株)製)などが挙げられる。
オキセタン構造を2個以上有する化合物の具体例としては、OXT−121、OXT−221、OX−SQ−H、OXT−191、PNOX−1009、RSOX(以上商品名、東亜合成(株)製)、“エタナコール”OXBP、“エタナコール”OXTP(以上商品名、宇部興産(株)製)などが挙げられる。
なお、上記の熱架橋性化合物は、単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
熱架橋性化合物の添加量は特に制限されないが、好ましくはポリシロキサンに対して0.1〜10重量%の範囲である。熱架橋性化合物の添加量が0.1重量%より少ない場合、ポリシロキサンの架橋が不十分で効果が少ない。一方、熱架橋性化合物の添加量が10重量%より多い場合、硬化膜の無色透明性が低下したり、組成物の貯蔵安定性が低下する。
本発明の感光性シロキサン組成物は必要に応じて、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤、消泡剤などの添加剤を含有することもできる。
本発明の感光性シロキサン組成物を用いた硬化膜の形成方法について説明する。本発明の感光性シロキサン組成物をスピンナー、ディッピング、スリットなどの公知の方法によって下地基板上に塗布し、ホットプレート、オーブンなどの加熱装置でプリベークする。プリベークは、50〜150℃の範囲で30秒〜30分間行い、プリベーク後の膜厚は、0.1〜15μmとするのが好ましい。
プリベーク後、ステッパー、ミラープロジェクションマスクアライナー(MPA)、パラレルライトマスクアライナー(PLA)などの紫外可視露光機を用い、10〜4000J/m程度(波長365nm露光量換算)を所望のマスクを介してパターニング露光する。また、本発明の感光性シロキサン組成物は、PLAによる露光での感度が100〜4000J/mであることが好ましい。感度が4000J/mより低いと、パターン形成時の放射線露光時間が長くなるために生産性が低下したり、放射線露光量が多くなるために下地基板からの反射量が多くなりパターン形状が悪化する。
前記のPLAによるパターニング露光での感度は、例えば以下の方法により求められる。組成物をシリコンウェハにスピンコーターを用いて任意の回転数でスピンコートし、ホットプレートを用いて115℃で2分間プリベークし、膜厚4μmの膜を作製する。作製した膜をPLA(キヤノン(株)製PLA−501F)を用いて、超高圧水銀灯を感度測定用のグレースケールマスクを介して露光した後、自動現像装置(滝沢産業(株)製AD−2000)を用いて2.38重量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液、0.4%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液、0.4%水酸化カリウム水溶液、0.04%水酸化カリウム水溶液などを用いて任意の時間パドル現像し、次いで水で30秒間リンスする。形成されたパターンにおいて、10μmのラインアンドスペースパターンを1対1の幅で解像する露光量を感度として求める。
パターニング露光後、現像により露光部が溶解し、ポジ型のパターンを得ることができる。現像方法としては、シャワー、ディッピング、パドルなどの方法で現像液に5秒〜10分間浸漬することが好ましい。現像液としては、公知のアルカリ現像液を用いることができる。具体的例としてはアルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩などの無機アルカリ、2−ジエチルアミノエタノール、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、コリン等の4級アンモニウム塩を1種あるいは2種以上含む水溶液等が挙げられる。
現像後、水でリンスすることが好ましく、つづいて50〜150℃の範囲で乾燥ベークを行うこともできる。
その後、ブリーチング露光を行うことが好ましい。ブリーチング露光を行うことによって、膜中に残存する未反応のキノンジアジド化合物が光分解して、膜の光透明性がさらに向上する。ブリーチング露光の方法としては、PLAなどの紫外可視露光機を用い、100〜4000J/m程度(波長365nm露光量換算)を全面に露光する。
その後、この膜をホットプレート、オーブンなどの加熱装置で150〜450℃の範囲で1時間程度熱硬化する。解像度は、好ましくは10μm以下である。
本発明の感光性シロキサン組成物は、波長400nmでの膜厚3μmあたりの透過率が95%以上である硬化膜が形成可能であり、さらに好ましくは98%以上を有する。光透過率が95%より低いと、液晶表示素子のTFT基板用平坦化膜として用いた場合、バックライトが通過する際に色変化が起こり、白色表示が黄色味を帯びる。
前記の波長400nmにおける膜厚3μmあたりの透過率は、以下の方法により求められる。組成物をテンパックスガラス板にスピンコーターを用いて任意の回転数でスピンコートし、ホットプレートを用いて115℃で2分間プリベークする。その後、ブリーチング露光として、PLAを用いて、膜全面に超高圧水銀灯を6000J/m(波長365nm露光量換算)露光し、オーブンを用いて空気中250℃で1時間熱硬化して硬化膜を作製する。得られた硬化膜の紫外可視吸収スペクトルを(株)島津製作所製MultiSpec−1500を用いて測定し、膜厚3μmあたりの波長400nmにおける透過率を求める。
この硬化膜は表示素子におけるTFT用平坦化膜、半導体素子における層間絶縁膜、あるいは光導波路におけるコアやクラッド材等に好適に使用される。
本発明の素子は、表示素子、半導体素子、あるいは光導波路材が挙げられる。また、本発明の素子は、上述の本発明の高解像度、高硬度、高透明性、高耐熱性の硬化膜を有するので、特に、TFT用平坦化膜として用いた液晶ディスプレイや有機EL表示素子は画面の明るさと信頼性に優れている。
以下に本発明をその実施例を用いて説明するが、本発明の様態はこれらの実施例に限定されるものではない。また実施例等で用いた化合物のうち、略語を使用しているものについて、以下に示す。
DAA:ジアセトンアルコール
EDM:ジエチレングリコールエチルメチルエーテル
HPE:2−ヒドロキシプロピオン酸エチル
GBL:γ−ブチロラクトン
MB:3−メトキシブタノール
DBA:9,10−ジブトキシアントラセン
合成例1 ポリシロキサン溶液(a)の合成
500mLの三口フラスコに3−エチル−3−(3−トリメトキシシリルプロポキシメチル)オキセタン(東亞合成(株)製、製品名:TMSOX−D)を279g(1.2mol)、ジアセトンアルコールを192.44g室温で攪拌しながら水86.4gにリン酸0.25gを溶かしたリン酸水溶液を10分かけて添加した。その後、フラスコを70℃のオイルバスに浸けて1時間攪拌した後、オイルバスを30分かけて115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が100℃に到達し、そこから30分加熱攪拌した(内温は100〜110℃)。反応中に副生成物であるメタノール、水が合計197g留出した。得られたポリシロキサンのDAA溶液に、ポリマー濃度が43重量%となるようにDAAを加えてポリシロキサン溶液(a)を得た。得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)は5500、ジオール基の含有量はポリシロキサンのSi原子に対して100mom%であった。ポリマーの重量平均分子量はGPC(ゲルパーミネーションクロマトグラフィー)(展開溶剤:テトラヒドロフラン、展開速度:0.4ml/分)を用いてポリスチレン換算で測定した。ジオール基の含有量はポリシロキサン溶液(a)に標準物質として1重量%のベンゼンを混合したサンプルを作製して、元素分析、H−NMRを測定して求めた。(H−NMRで使用した溶媒:CDCl
Figure 2008107529
合成例2 ポリシロキサン溶液(b)の合成
フェニルトリメトキシシランを101.13g(0.55mol)、3−エチル−3−(3−トリエトキシシリルプロポキシメチル)オキセタン(東亞合成(株)製、製品名:TESOX−D)115.38g(0.38mol)、シリカ粒子DAA溶剤分散液クォートロンPL−2L−DAA(扶桑化学工業(株)製:シリカ粒子27.5%DAA溶液)を77.45g(シラン原子モル数で0.35mol)、DAA124.5gを500mLの三口フラスコに仕込み、室温で攪拌しながら水53.46gにリン酸0.177gを溶かしたリン酸水溶液を30分かけて添加した。その後、フラスコを40℃のオイルバスに浸けて30分攪拌した後、オイルバスを30分かけて115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が100℃に到達し、そこから60分加熱攪拌した(内温は100〜110℃)。反応中に副生成物であるメタノール、水が合計89g留出した。得られたポリシロキサンのDAA溶液が、ポリマー濃度が43重量%となるようにDAAを加えてポリシロキサン溶液(b)を得た。得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)は5650であった。なお、ジオール基の含有量はポリシロキサンのSi原子に対して30モル%、フェニル基の含有量はSi原子に対して42.5モル%、シリカ粒子の含有量はSi原子量で27.5mol%であった。フェニル基の含有率はポリシロキサンの29Si−核磁気共鳴スペクトルを測定し、そのフェニル基が結合したSiのピーク面積とフェニル基が結合していないSiのピーク面積の比から測定した。
Figure 2008107529
合成例3 ポリシロキサン溶液(c)の合成
メチルトリメトキシシランを13.99g(0.1mol)、フェニルトリメトキシシランを149.62g(0.76mol)、3−トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物35.94g(0.13mol)、シリカ粒子DAA溶剤分散液クォートロンPL−2L−DAA(扶桑化学工業(株)製:シリカ粒子27.5%DAA溶液)を77.45g(シラン原子モル数で0.35mol)を102.65g、DAA124.5gを500mLの三口フラスコに仕込み、室温で攪拌しながら水40.05gにリン酸0.181gを溶かしたリン酸水溶液を30分かけて添加した。その後、フラスコを40℃のオイルバスに浸けて30分攪拌した後、オイルバスを30分かけて115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が100℃に到達し、そこから120分加熱攪拌した(内温は100〜110℃)。反応中に副生成物であるメタノール、水が合計89g留出した。得られたポリシロキサンのDAA溶液が、ポリマー濃度が43重量%となるようにDAAを加えてポリシロキサン溶液(iii)を得た。得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)は6200であった。なお、コハク酸基の含有量はSi原子に対して10モル%、フェニル基の含有量はSi原子に対して55モル%、シリカ粒子の含有量はSi原子量で27.5mol%であった。コハク酸無水物基の含有量はポリシロキサン溶液(c)に標準物質として1重量%のベンゼンを混合したサンプルを作製して、元素分析、H−NMRを測定して求めた。(H−NMRで使用した溶媒:CDCl
Figure 2008107529
合成例4 ポリシロキサン溶液(d)の合成
メチルトリメトキシシラン88.53g(0.65モル)、フェニルトリメトキシシラン69.41g(0.35モル)、ジアセトンアルコール(DAA)138.87gを500mLの三口フラスコに仕込み、室温で攪拌しながら水54gにリン酸0.158g(仕込みシラン化合物に対して0.1重量%)を溶かしたリン酸水溶液を30分かけて添加した。その後、フラスコを40℃のオイルバスに浸けて30分攪拌した後、オイルバスを30分かけて115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が100℃に到達し、そこから25分加熱攪拌した(内温は100〜110℃)。反応中に副生成物であるメタノール96g、水24g、DAAが留出した。得られたポリシロキサンのDAA溶液に、ポリマー濃度が40重量%となるようにDAAを加えてポリシロキサン溶液(d)を得た。Si原子に対するフェニル基含有率は35モル%であった。得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)は4000であった。
合成例5 ポリシロキサン溶液(e)の合成
メチルトリメトキシシラン74.23g(0.55モル)、フェニルトリメトキシシラン69.41g(0.35モル)、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン21.82g(0.1mol)、DAA132.4gを500mLの三口フラスコに仕込み、室温で攪拌しながら水52.02gにリン酸0.319gを溶かしたリン酸水溶液を30分かけて添加した。その後、フラスコを40℃のオイルバスに浸けて30分攪拌した後、オイルバスを30分かけて115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が100℃に到達し、そこから35分加熱攪拌した(内温は100〜110℃)。反応中に副生成物であるメタノール71g、水18g、DAAが留出した。得られたポリシロキサンのDAA溶液に、ポリマー濃度が40重量%となるようにDAAを加えてポリシロキサン溶液(e)を得た。Si原子に対するフェニル基含有率は35モル%であった。得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)は4300であった。
合成例6 ポリシロキサン溶液(f)の合成
メチルトリメトキシシラン23.84g(0.175モル)、フェニルトリメトキシシラン109.10g(0.55モル)、シリカ粒子分散液クォートロンPL−2L−DAA(扶桑化学工業(株)製:シリカ粒子26.4%DAA溶液)62.58g(シラン原子数で0.28モル)、DAA209.47gを500mLの三口フラスコに仕込み、室温で攪拌しながら水40.05gにリン酸0.181gを溶かしたリン酸水溶液を30分かけて添加した。その後、フラスコを40℃のオイルバスに浸けて30分攪拌した後、オイルバスを30分かけて115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が100℃に到達し、そこから15分加熱攪拌した(内温は100〜110℃)。反応中に副生成物であるメタノール71g、水18g、DAAが留出した。得られたポリシロキサンのDAA溶液が、ポリマー濃度が40重量%となるようにDAAを加えてポリシロキサン溶液(f)を得た。Si原子に対するフェニル基含有率は55モル%であった。得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)は3500であった。
合成例7 キノンジアジド化合物(a)の合成
乾燥窒素気流下、TrisP−PA(商品名、本州化学工業(株)製)21.23g(0.05mol)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド37.62g(0.14mol)を1,4−ジオキサン450gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合させたトリエチルアミン15.58g(0.154mol)を系内が35℃以上にならないように滴下した。滴下後30℃で2時間攪拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、濾液を水に投入させた。その後、析出した沈殿を濾過で集めた。この沈殿を真空乾燥機で乾燥させ、エステル化率93%の下記構造のキノンジアジド化合物(a)を得た。
Figure 2008107529
合成例8 キノンジアジド化合物(b)の合成
乾燥窒素気流下、TrisP−HPA(商品名、本州化学工業(株)製)15.32g(0.05mol)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド30.9g(0.115mol)を1,4−ジオキサン450gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合させたトリエチルアミン13.03g(0.127mol)を系内が35℃以上にならないように滴下した。滴下後30℃で2時間攪拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、濾液を水に投入させた。その後、析出した沈殿を濾過で集めた。この沈殿を真空乾燥機で乾燥させ、エステル化率93%の下記構造のキノンジアジド化合物(b)を得た。
Figure 2008107529
合成例9 アクリル樹脂溶液(a)の合成
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5g、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル(EDM)200gを500mLの三口フラスコに仕込んだ。引き続きスチレン25g、メタクリル酸20g、メタクリル酸グリシジル45g、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルメタクリレート10gを仕込み、室温でしばらく攪拌した後、フラスコ内を窒素置換した。その後、フラスコを70℃のオイルバスに浸けて、5時間加熱攪拌した。得られたアクリル樹脂のEDM溶液に、ポリマー濃度が43重量%となるようにさらにEDMを加えて、アクリル樹脂溶液(a)を得た。なお、得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)は15000であった。
合成例10 ノボラック樹脂溶液(a)の合成
冷却管と撹拌装置を装着した2Lのセパラブルフラスコに、m−クレゾール172.8g(1.6mol)、2.3−ジメチルフェノール36.6g(0.3モル)、3.4−ジメチルフェノール12.2g(0.1mol)、37重量%ホルムアルデヒド水溶液12.6g(ホルムアルデヒド:1.5mol)、シュウ酸2水和物12.6g(0.1mol)及びメチルイソブチルケトン554gを加え、30分撹拌した後、1時間静置した。2層に分離した上層をデカンテーションによって除去し、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル(HPE)を加え、残存メチルイソブチルケトン、水を減圧濃縮によって除去し、ノボラック樹脂のHPE溶液を得た。得られたノボラック樹脂のHPE溶液に、ポリマー濃度が43重量%となるようにHPEを加えて、ノボラック樹脂のHPE溶液(a)を得た。なお、得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)は23000であった。
また実施例等で用いる化合物の構造を以下に示す。
Figure 2008107529
実施例1
黄色灯下にてキノンジアジド化合物(a)0.3317g(9重量部)、SP−077(商品名、(株)ADEKA製)0.074g(2重量部)、“ニカラック”MX−270(商品名、三和ケミカル(株)製)0.074g(2重量部)、9,10−ジブトキシアントラセン(DBA、川崎化成(株)製)0.0111g(0.3重量部)、組成物全体のDAA/γ−ブチロラクトン(GBL)/3−メトキシブタノールの重量比が70/20/10になるように、DAAを5.5735g、GBLを3.172g、MBを1.586gの混合溶液に溶解させた。次に樹脂固形分が100重量部に相当するポリシロキサン溶液(a)9.2g、シリコーン系界面活性剤であるBYK−333(ビックケミージャパン(株)製)を0.001g(組成物全量に対して濃度50ppmに相当)加え撹拌した。次いで孔径0.45μmのフィルターでろ過を行い、感光性シロキサン組成物を得た。得られた組成物を組成物1とする。
作製した組成物1をテンパックスガラス板(旭テクノガラス板(株)製)、およびシリコンウェハにスピンコーター(ミカサ(株)製1H−360S)を用いて任意の回転数でスピンコートした後、ホットプレート(大日本スクリーン製造(株)製SCW−636)を用いて115℃で2分間プリベークし、膜厚4μmのプリベーク膜を作製した。作製したプリベーク膜をパラレルライトマスクアライナー(以下PLAという)(キヤノン(株)製PLA−501F)を用いてg線+h線+i線(約350nm〜450nmの波長を持つ光)をグレースケールマスクを用いて最大i線露光量で20から2000J/m照射した。なおグレースケールマスクとはマスク上から2000J/m露光することにより、マスク下に1%(20J/m)から100%(2000J/m)までを段階的に一括で露光することができるマスクのことである。その後、自動現像装置(AD−2000、滝沢産業(株)製)を用いて2.38%水酸化テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド水溶液であるELM−D(三菱ガス化学(株)製)を純水にて希釈した0.4%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液、0.04%水酸化カリウム水溶液の2種類の溶液を各々用いて80秒間シャワー現像し、次いで水で30秒間リンスした。その後、ブリーチング露光として、PLA−501F(キヤノン(株)製)を用いて、膜全面に超高圧水銀灯を6000J/m(波長365nm露光量換算)露光した。その後、ホットプレート(大日本スクリーン製造(株)製SCW−636)を用いて90℃で2分間ソフトベークし、次いでオーブン(エスペック(株)製IHPS−222)を用いて空気中220℃で1時間キュアして硬化膜を作製した。得られた硬化膜をパターン付きキュア膜とする。
0.4%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で現像した結果を表2に示し、0.04%水酸化カリウム水溶液で現像した結果を表3に示した。なお、表中の評価は以下の方法で行った。なお、下記の(1)、(2)、(3)、(4)の評価は、基板はシリコンウェハを用い、(5)の評価はテンパックスガラス板を用いて行った。
(1)膜厚測定
大日本スクリーン製造(株)製ラムダエースSTM−602を用いて、屈折率1.50でプリベーク膜及び、硬化膜の厚さを測定した。
(2)残膜率
残膜率は組成物をシリコンウェハ上に塗布し、100℃120秒のホットプレート上でプリベークした後に現像を行い、プリベーク後の膜厚を(I)、現像後の未露光部膜厚を(II)とすると、
残膜率(%)=(II)×100/(I)で算出される。
(3)感度
露光、現像後、10μmのラインアンドスペースパターンを1対1の幅に形成する露光量(以下、これを最適露光量という)を感度とした。
(4)解像度
最適露光量における現像後に得られた最小パターン寸法を現像後解像度とし、キュア後の最小パターン寸法をキュア後解像度とした。
(5)光透過率の測定
MultiSpec−1500((株)島津製作所製)を用いて、まずテンパックスガラス板のみを測定し、その紫外可視吸収スペクトルをリファレンスとした。次に上記のようにテンパックスガラス上に形成された各プリベーク膜を、0.4%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で23℃60秒間シャワー現像し、PLA(PLA−501F、キヤノン(株)製)を用いてi線換算で6000J/m照射した。ホットプレート上で90℃2分間ソフトベークを行い、さらにオーブンにて220℃1時間キュアして、ガラス上に硬化膜を形成した。これをサンプルとし、サンプルを用いてシングルビームで測定し、3μmあたりの波長400nmでの光透過率を求め、リファレンスに基づいて硬化膜の透過率を算出した。
実施例2
ポリシロキサン溶液(a)をポリシロキサン溶液(b)に換え、キノンジアジド化合物(a)を10重量部用い、SP−077、“ニカラック”MX−270、DBAを用いなかった他は、実施例1と同様に行い、組成物2を得た。各評価結果については表2、3に示した。
実施例3
ポリシロキサン溶液(a)をポリシロキサン溶液(c)に換え、キノンジアジド化合物(a)を15重量部用い、SP−077、“ニカラック”MX−270、DBAを用いなかった他は、実施例1と同様に行い、組成物3を得た。各評価結果については表2、3に示した。
実施例4
ポリシロキサン溶液(a)9.2gを、樹脂固形分が50重量部に相当するポリシロキサン溶液(b)4.6gと樹脂固形分が50重量部に相当するポリシロキサン溶液(c)4.6gの混合したポリシロキサン溶液に換え、キノンジアジド化合物(a)を10重量部用い、SP−077をベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート2重量部に変更し、“ニカラック”MX−270、DBAを用いなかった他は、実施例1と同様に行い、組成物4を得た。各評価結果については表2、3に示した。
実施例5
ポリシロキサン溶液(a)9.2gを、樹脂固形分が80重量部に相当するポリシロキサン溶液(a)7.36gと樹脂固形分が20重量部に相当するポリシロキサン溶液(d)1.84gの混合したポリシロキサン溶液に換え、キノンジアジド化合物を15重量部に換え、SP−077をTPS−PFBS(東洋合成(株)製)に換えた他は実施例1と同様に行い、組成物5を得た。各評価結果については表2、3に示した。
比較例1
ポリシロキサン溶液(a)をポリシロキサン溶液(d)に換え、キノンジアジド化合物を15重量部に換えた他は、実施例1と同様に行い、組成物6を得た。各評価結果については表2、3に示した。
比較例2
ポリシロキサン溶液(a)をポリシロキサン溶液(e)に変え、キノンジアジド化合物(a)の量を15重量部に換え、SP−077、“ニカラック”MX−270、DBAを用いなかった他は、実施例1と同様に行い、組成物7を得た。各評価結果については表2、3に示した。
比較例3
ポリシロキサン溶液(a)をポリシロキサン溶液(f)に変え、キノンジアジド化合物(a)の量を15重量部に換えた他は、実施例1と同様に行い、組成物8を得た。各評価結果については表2、3に示した。
比較例4
黄色灯下にてキノンジアジド化合物(a)2.64g(30重量部)、エピコート828(ジャパンエポキシレジン(株)製)0.88g(10重量部)をEDM5.94gに溶解させた。アクリル樹脂溶液(a)20.52g(樹脂固形分が100重量部に相当する)、BYK−333(ビックケミージャパン(株)製)0.0015g(組成物全量に対して濃度50ppmに相当)を加え撹拌した。次いで0.45μmのフィルターでろ過を行い、得られた組成物を組成物9とした。各評価結果については表2、3に示した。
比較例5
黄色灯下にてキノンジアジド化合物(b)0.965g(10重量部)、HPE6.58gに溶解させた。ノボラック樹脂溶液(a)22.44g(樹脂固形分が100重量部に相当)、BYK−333(ビックケミージャパン(株)製)0.0015g(組成物全量に対して濃度50ppmに相当)を加え撹拌した。次いで0.45μmのフィルターでろ過を行い、得られた組成物を組成物10とした。各評価結果については表2、3に示した。
Figure 2008107529
Figure 2008107529
Figure 2008107529

Claims (5)

  1. (a)下記一般式(1)で表される化合物を加水分解、縮合させることによって得られる共重合体であるポリシロキサン、(b)キノンジアジド化合物、(c)溶剤を含有する感光性シロキサン組成物。
    Figure 2008107529
    (Rの少なくとも一つはオキセタニル基またはコハク酸無水物基が置換したアルキル基またはオキシアルキル基を表し、その他のRは水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかで表され、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。Rは水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。xは1〜3の整数を表す。)
  2. (a)のポリシロキサンが一般式(1)で表される化合物および下記一般式(2)で表される化合物を加水分解、縮合させることによって得られる共重合体である請求項1記載の感光性シロキサン組成物。
    Figure 2008107529
    (Rは水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。Rは水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数6〜15のアリール基のいずれかを表し、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。yは0〜3の整数を表す。)
  3. (a)ポリシロキサンが共重合体であり、該ポリシロキサンの少なくとも一部に化学的に結合したシリカ粒子を含んでいる請求項1または2記載の感光性シロキサン組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか記載の感光性シロキサン組成物から形成された硬化膜。
  5. 請求項4記載の硬化膜を具備する素子。
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