JP2008096057A - 液体加熱装置 - Google Patents

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一美 辻
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Abstract

【課題】半導体ウェハの洗浄等に使用する液体に対して加熱を行う装置であって、上記液体に対する耐性に優れ、長寿命化が図られた低価格な液体加熱装置を提供する。
【解決手段】加熱対象物である液体を収容する容器と、上記容器内の上記液体に対して赤外線を放射して、上記液体を加熱する赤外線発生源と、上記赤外線に対する透過性を有し、かつ上記液体に対する耐性を有する樹脂材料により形成されるとともに、上記容器内において、上記収容されている液体中に少なくともその一部が浸積されるように配置され、その管状形状の内側に上記液体との接触を防止しながら上記赤外線発生源が配置される赤外線発生源配置用空間を形成する管状部材とを備えるように液体加熱装置を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、赤外線発生源から放射される赤外線によって液体を加熱する装置に関し、特に、半導体の製造過程にて用いられる薬液である液体に対する耐性に優れる赤外線発生源としてのランプヒータが用いられる液体加熱装置に関する。
従来、半導体ウェハの製造過程においては、半導体ウェハを洗浄するいわゆるRCA洗浄が行われている。具体的には、アンモニア過水を用いてウェハに付着した有機物及びパーティクルを除去する、あるいは、過酸化水を用いてウェハに付着した金属イオンを除去している。このようにアンモニア過水や過酸化水などの液体(薬液)を用いてウェハを洗浄する際には、薬液の温度を例えば80℃近くまで昇温する必要がある。このような薬液の昇温を行うために、従来から、ランプヒータ等の赤外線発生源を用いて、放射される赤外性による加熱が行われることが知られている。
このようなランプヒータは、加熱対象である液体に直接接触することが無いように、あるいはその外周面を保護することを目的として、石英ガラス管内にランプヒータを配置させて使用されている。しかしながら、このような石英ガラス管は、KOH溶液やNaOH溶液等の強アルカリ薬液や、フッ酸及び燐酸に溶解するため、これらの薬液を加熱対象として使用することができないという問題が存在していた。
このような石英ガラス管の薬液に対する耐性の問題を解決するために、石英ガラス管に耐熱性、耐薬品性の皮膜を設けたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。ここで、このような石英ガラス管に耐薬品性の被膜が形成された構成について、図10及び図11の模式図を用いて説明する。なお、図11は、図10におけるC−C矢視模式断面図である。
図10に示すように、従来の液体加熱装置80は、薬液85を収容する容器81と、この容器81内に液体中に浸積されるように配置されたランプヒータ82とを備えている。ランプヒータ82は、その外周面を囲むように石英ガラス管83内に配置され、ランプヒータ82の支持と保護とが行われている。さらに石英ガラス管83の外周面には、耐熱性及び耐薬品性を有するフッ素樹脂膜84が配置されている。また、図10及び図11において明らかに示すように、ランプヒータ82の支持及び機械的な保護は、石英ガラス管83により行われており、石英ガラス管83の外周面に被覆されているフッ素樹脂膜84は、薬液に対する耐性を有さないという特性を有する石英ガラス管83の外周面が、薬液85に接触することがないように、その外周面全体を覆うものである。また、このフッ素樹脂膜84は、例えば、フッ素樹脂フィルムにより形成された熱収縮チューブを、石英ガラス管83の外周面を覆うように配置させた後、加熱することでチューブを熱収縮させて、石英ガラス管83の外周面に密着させることで形成される。
特開2000−161779号公報
しかしながら、このようなフッ素系の熱収縮チューブを被せることでフッ素樹脂膜84を形成する方法においては、チューブと石英ガラス管83との間のガス抜き等を行うための通気孔を形成する必要があり、コストアップの要因となる。
また、このような熱収縮チューブに用いられるようなフッ素樹脂フィルムは、その厚さが例えば0.1mm〜0.5mm程度と非常に薄い材料である。例えば、図12に示すように、熱収縮により膜84を形成する際に、空気層86が極一部に形成されるような場合にあっては、その後のランプヒータ82を用いた加熱が行われる毎に、空気層86の膨張・収縮が繰り返されて、膜84に亀裂87が生じ、膜84が破壊される恐れがあるという問題がある。
また、図13に示すように、このようなフッ素樹脂系のフィルム材料は、その表面に小さなキズが形成され易く、このような小さなキズ88がより薬液が徐々に浸透し、小さなキズ88が大きな亀裂へと拡大するという問題もある。特に、このような薬液の浸透や亀裂により薬液が、膜84と石英ガラス管83との間にまで部分的に到達するような状態が生じると、単に微量の薬液により石英が腐食されるだけではなく、ランプヒータ82による加熱の際に浸透した薬液が高温蒸気となってフッ素樹脂膜84にさらにダメージを与えるという問題もある。
従って、本発明の目的は、上記問題を解決することにあって、赤外線発生源から放射される赤外線によって液体を加熱する液体加熱装置において、液体として用いられる薬液に対する耐性を有し、液体に対する効率的な加熱を行うことができる液体加熱装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の第1態様によれば、加熱対象物である液体を収容する容器と、
上記容器内の上記液体に対して赤外線を放射して、上記液体を加熱する赤外線発生源と、
上記赤外線に対する透過性を有し、かつ上記液体に対する耐性を有する樹脂材料により形成されるとともに、上記容器内において、上記収容されている液体中に少なくともその一部が浸積されるように配置され、その管状形状の内側に上記液体との接触を防止しながら上記赤外線発生源が配置される赤外線発生源配置用空間を形成する管状部材とを備えることを特徴とする液体加熱装置を提供する。
本発明の第2態様によれば、上記赤外線発生源配置用空間に配置された上記赤外線発生源を、その両端において脱着可能に支持する支持部が、上記管状部材に備えられている第1態様に記載の液体加熱装置を提供する。
本発明の第3態様によれば、上記赤外線発生源は略円柱形状を有し、
上記それぞれの支持部は、上記赤外線発生源の上記略円柱形状の外周面と上記管状部材の内周面との間に略一定の間隙が存在するように、上記赤外線発生源の支持を行う第2態様に記載の液体加熱装置を提供する。
本発明の第4態様によれば、上記それぞれの支持部は、上記管状部材と同じ樹脂材料にて形成される第2態様又は第3態様に記載の液体加熱装置を提供する。
本発明の第5態様によれば、上記管状部材は、その略全体が上記液体中に浸積されるように上記容器内に配置されている第1態様から第4態様のいずれか1つに記載の液体加熱装置を提供する。
本発明の第6態様によれば、上記赤外線発生源は、ハロゲンランプである第1態様か第5態様のいずれか1つに記載の液体加熱装置を提供する。
本発明の第7態様によれば、上記管状部材を形成する上記樹脂材料は、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)である第1態様から第6態様のいずれか1つに記載の液体加熱装置を提供する。
本発明の第8態様によれば、上記管状部材の肉厚が、1mm以上、2mm以下である第7態様に記載の液体加熱装置を提供する。
本発明によれば、液体を加熱する赤外線発生源が配置される赤外線発生源配置用空間をその内側に形成する管状部材が、赤外線に対する透過性を有し、かつ液体に対する耐性を有する樹脂材料により形成されていることにより、赤外線放射による液体の効率的な加熱を実現しながら、液体、例えば薬液に対する耐性を向上させることができる。特に、管状部材がその内側に赤外線発生源配置用空間を形成することができる、すなわち、自己形態を保持することができるように形成されていることで、従来の樹脂フィルムのように、亀裂の発生などによる薬液の浸入の恐れを十分に低減することができ、液体加熱装置としての寿命を延ばすことができる。特に、このような樹脂材料として、PFAが用いられるような場合にあっては、約260℃の耐熱性と、塩素系溶剤にはわずかに影響を受けるが、他の有機溶剤、酸、アルカリには殆んど影響を受けない優れた耐薬品性を備えており、加熱対象である薬液に対する十分な耐性と加熱における耐熱性を備えているということができる。また、PFAは、クラック耐性が強く、石英ガラスのように割れるおそれも無い。さらに押し出し成形が可能のため、量産性に優れ、低価格であるという効果がある。また、PFAに対しては、融着加工や溶接加工を行うことができるため、比較的複雑な形状の管状部材を製作することができる。
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1の実施形態にかかる液体加熱装置の一例である薬液加熱装置20の模式構成図を図1に示す。図1に示す本第1実施形態の薬液加熱装置20は、液体である薬液の循環経路中にインラインヒータとして用いられる例である。
まず、図1の薬液加熱装置20においては、赤外線発生源の一例であるハロゲンランプ1と、このハロゲンランプ1をその内部に収容するとともに、ハロゲンランプ1より放射される赤外線に対する光透過性及び耐熱性、さらに薬液に対する耐性を有するフッ素樹脂材料として例えばパーフルオロアルコキシアルカン(以降、「PFA」とする。)により形成された管状部材の一例であるパイプ2と、循環経路の途中に組み込まれ流入される薬液を収容するとともに、収容される薬液に浸積されるようにパイプ2の一端がその側壁に取り付けられた容器4とを備えている。また、容器4の内部に位置されるパイプ2の他端は、パイプ2と同材質の栓5によって気密性が確保されるように密閉されている。パイプ2の内部において、ハロゲンランプ1の一端は耐熱性の支持部材6により、また、他端はパイプ2と同材質の支持部材7により、ハロゲンランプ1を両端で脱着可能に支持されている。なお、パイプ2の他端が、栓5によって密閉されているような場合に代えて、パイプ2の他端が熱融着により封止加工されたパイプが用いられるような場合であってもよい。また、本第1実施形態では、パイプ2を構成するフッ素樹脂材料としてPFAが用いられるような場合を例として説明するが、このような場合に代えて、フッ素樹脂材料として、PFAと同等材料であるテトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロビレン共重合体(FEP)が用いられるような場合であってもよい。
容器4は、PFA又はポリテトラフルオレエチレン(以降、「PTFE」とする。)により形成されており、例えば円筒もしくは矩形の形状をしている。また、パイプ2は容器4の側壁に溶着により固着されている。
ハロゲンランプ1は、容器4の外部においてパイプ2より露出されたリード端子11に電圧が印可されると、ハロゲン作用によってフィラメント12が発光および発熱し、赤外線が放射状に放射されて容器4内に収容されている薬液3を加熱する。このとき、パイプ2は赤外線に対する十分な透光性を有しているので、赤外線の放射を妨げることはない。
容器4の下部には薬液3の導入口9が設けられ、容器4の上部には薬液3の排出口10が設けられる。導入口9にはポンプ21が接続され、排出口10には流量センサ26およびフィルタ22が接続される。流量センサ26が検出した信号はコントローラ25に入って制御用の信号として使用される。
ポンプ21の上流には、半導体ウェハの洗浄等を行う処理槽23が設けられ、処理槽23内に収容された薬液3の温度を検出する温度センサ24が設置される。温度センサ24が検出した信号はコントローラ25に入って制御用の信号として使用される。なお、容器4の導入口9は、ポンプ21を介して、薬液流路により処理層23に接続されており、また、容器4の排出口10は、流量センサ26及びフィルタ22を介して、薬液流路により処理層23に接続されている。
ここで、パイプ2の内側にハロゲンランプ12が収容された状態の模式断面図(図1のA−A線断面図)を図2に示す。図2に示すように、密閉構造を有するパイプ2が容器4内にて薬液3に浸積されるように配置された状態において、パイプ2内に薬液3の侵入が防止されたハロゲンランプ配置用空間S(赤外線発生源配置用空間)が形成される。この空間Sは、例えば、略円柱形状を有するハロゲンランプ1の外形よりも大きな空間として形成されており、ハロゲンランプ1を挿入配置させた状態にて、パイプ2の内周面との間に間隙Dが形成されており、ハロゲンランプ1とパイプ2とが直接接触されないようになっている。なお、ハロゲンランプ1は、その中心がパイプ2の中心と一致するように挿入配置されるため、間隙Dはハロゲンランプ1の外周面において均等に形成される。また、パイプ2の厚みTは、その光透過性と自立しての形態維持性とを考慮して、後述するように1mm〜2mmの範囲内で決定することが好ましく、本実施形態においては、例えば1.5mmに設定されている。ただし、パイプ2に対してさらに高い強度が要求されるような場合にあっては、光透過性とのバランスを考慮しながら、2mmを超えるような厚みTに設定することも可能である。
次に、上記のように構成される本第1実施形態の薬液加熱装置20により薬液を加熱する動作について説明する。なお、以下において説明する薬液の加熱動作は、薬液加熱装置20のそれぞれの構成部の動作が、コントローラ25により互いに関連付けられて制御される。
図1の処理槽23において、半導体ウェハの洗浄等に使用されることで温度が下降した薬液3は、ポンプ21によって流路を通して薬液加熱装置20の導入口9に送り込まれる。導入口9から容器4内に送り込まれた薬液3は、パイプ2の周囲を通過する際に、ハロゲンランプ1よりの赤外線の放射を受けて加熱される。ハロゲンランプ1より放射された赤外線は、PFAにより形成されたパイプ2を透過して、その周囲を通過する薬液3に輻射されることで、薬液3の加熱が行われる。このように加熱された薬液3は、容器4の排出口10より流路を通じてフィルタ22を経由しながら処理槽23へと戻される。
コントローラ25は、処理槽23に設けられた温度センサ24の出力信号に基づいて、ハロゲンランプ1への供給電力を制御して、処理槽23に収容された薬液3の温度を目標温度に収束させる。このとき、流量センサ26により、薬液3が検出されない場合はハロゲンランプ1への電力供給を行わない。これによって、空焚きによる事故を防止している。以上のような動作を繰り返し行うことで、薬液3に対する加熱が行われる。
上記第1実施形態の薬液加熱装置20によれば、ハロゲンランプ1から放射される赤外線に対する良好な透過性を有し、かつ、薬液に対する十分な耐性及び耐熱性を有するPFAにより形成されたパイプ2の内側に形成された空間S内に、ハロゲンランプ1が脱着可能に装備された構成が採用されていることにより、ハロゲンランプ1を確実に保護して、薬液加熱装置20の長寿命化を図りながら、薬液に対する効率的な加熱を実現することができる。特に、パイプ2が、その内部にハロゲンランプ1を挿入配置させるような空間Sが形成されるように、自己形態を保持できる程度の厚みT(例えば1.5mm)に形成されていることで、その表面に微細なキズ等が形成されたとしても、空間S内に薬液が浸入する可能性を限りなく低くすることができる。また、石英ガラス材料の表面にフィルムを貼り付けるような従来の構造とは全くことなるため、気泡などの存在による亀裂発生が生じることもない。また、パイプ2の内側の空間Sにおいて、挿入配置されたハロゲンランプ1の外周面とパイプ2の内周面との間に、間隙Dが確保されていることにより、ハロゲンランプ1よりの直接伝熱による熱が、パイプ2に伝わり難くすることができ、このことは、パイプ2の長寿命化にも貢献する。さらに、パイプ2が自己形態を保持できるような厚みTに形成されても、例えば厚みTを1mm〜2mmの範囲内に設定することで、薬液加熱のための十分な光透過性を発揮することができ、効率的な加熱を行うことができる。
なお、上記第1実施形態の薬液加熱装置20では、パイプ2の内周面とハロゲンランプ1の外周面との間に間隙Dを設けて、直接接触によりパイプ2へ伝熱されないような構成が採用されていたが、このような場合に代えて、間隙Dが設けられないような場合であってもよい。パイプ2が直接伝熱による加熱に十分に対応できるような使用条件であれば、特に問題は生じないからである。
(第2実施形態)
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、本発明の第2の実施形態にかかる液体加熱装置の一例である薬液加熱装置50の模式構成図を図3に示す。
本第2実施形態の薬液加熱装置50は、薬液を収容する処理槽としての容器に設置された形態を有する、薬液加熱用ヒータとしての実施形態である。図3に示すように、ハロゲンランプ31を収容した光透過性かつ耐熱、耐薬品性の樹脂材料であるPFAにて形成されたパイプ32は、薬液30を収容した処理槽34の側壁に両端が機密性を確保するように固着されている。ハロゲンランプ31は図4の模式部分拡大図に詳細に示すように、耐熱性の支持部材35および36により、パイプ32の両端に抜き差し可能に支持されている。支持部材35、36もパイプ32と着脱自在に固定されており、これによりハロゲンランプ31の交換が容易にできる構造としている。
ハロゲンランプ31を収容したパイプ32は、図5(図3のB−B線断面図)に明確に示すように処理槽34の下部に複数個、設置されている。処理槽34内にあって、パイプ32の上部に設けられた「すのこ」40は、その上面に洗浄等の処理を行う半導体ウェハキャリアを設置するためのものである。
図3において、処理槽34の上部の周囲には薬液30のオーバーフロー槽33が設けられている。オーバーフロー槽33の底面には排出口46が設けられ、排出口46の下流側にはポンプ41とフィルタ42が接続されている。処理槽34の底面には薬液30の排出口37とその先に排出弁38が接続されており、薬液30を交換するときに排出弁38を開いて、図示しない排出タンクに排出する。また処理槽34の底面には薬液30の導入口39が接続されている。
処理槽34内の薬液30に接して温度センサ43および液面センサ44が設けられており、これらのセンサが検出した信号はコントローラ45に入って、ハロゲンランプ31を制御するための信号として使用される。温度センサ43はハロゲンランプ31の通電を制御する。
次に、上記のように構成される本第2実施形態における薬液加熱装置50の動作を説明する。
半導体ウェハの洗浄等に使用されることで処理槽34からオーバーフローした薬液30は、ポンプ41によってフィルタ42を通過して処理槽34の導入口39に送り込まれる。導入口39から送り込まれた薬液30は、パイプ32の周辺を通過する際に、ハロゲンランプ31より放射される赤外線により加熱される。なお、ハロゲンランプ31より放射される赤外線が、PFAにて形成されたパイプ32を良好な透過性でもって透過することは、上記第1実施形態と同様である。
コントローラ45は、温度センサ43の出力信号に基づいて、ハロゲンランプ31への供給電力を設定し、処理槽34に収容された薬液30の温度を目標温度に収束させる。このとき、液面センサ44により、薬液30が検出されない場合はハロゲンランプ31への電力供給を行わない。これによって、空焚きによる事故を防止している。
処理槽34において、「すのこ」40の上に半導体ウェハキャリアが設置され、洗浄等の処理が行われる。処理を終了した薬液30は排出口37から、排出弁38を開いて図示しない排出タンクに排出する。以上のような処理を繰り返し、薬液30の温度を制御する。
上記第2実施形態によれば、液体加熱装置が循環経路の途中に設けられず、処理槽34に直接装備されるような形態においても、本発明の効果を得ることができる。
(実施例)
ここで、上述のようなそれぞれの実施形態に基づく、実施例について説明する。
ハロゲンランプを収容したPFAパイプを用いて、水を加熱した実験データを以下に示す。PFAパイプのサイズは外径25mm、内径22mm、肉厚1.5mmを用いた。ハロゲンランプの外径は18mmで、電気定格900Wのところ、電流を調整して800Wで使用した。PFAパイプの中に挿入されたハロゲンランプを、水20Lが収容された容器中に投入して、水の加熱を行い、水温と経過時間を測定した。水温が25℃から80℃まで上昇するのに要した時間は98分であった。このときの熱効率を求めると98%という高効率が得られた。
また、同じ実験条件にて、複数の種類の温度センサを用いて、水温を測定しながら加熱を行った。具体的には、ハロゲンランプより放射される赤外線の輻射により温度センサが受ける影響を低減するために、光透過性を低減させたすりガラスタイプに石英二重管型温度センサT1と、単にその表面をPFAで被覆したPFA被覆型温度センサT2と、光を完全に遮断するようにその表面をアルミニウムで覆ったアルミニウム付PFA被覆型温度センサT3とを用いて水温の測定を行った。その結果を図6に示す。図6においては、横軸に経過時間(秒)、縦軸に温度(水温:℃)を示している。なお、経過時間が2800秒付近において温度が低下しているのは、容器内に水を注ぎ足したためである。また、グラフ中の「T4」は、実験室の室温を示している。図6に示すように、アルミニウム付PFA被覆型温度センサT3にて測定された温度は、他の温度センサT1、T2と比べて3〜4℃程度低い値を示しており、この誤差が赤外線の放射による測定誤差であるものと考えられる。また、図6に示す水温上昇のグラフからは、約47分程度の時間で水温を25℃程度上昇させることが可能であることが判った。
このことから、本発明が液体加熱装置として非常に優れているものということができるとともに、フィルムに比べて十分に厚い肉厚のPFAによりパイプを形成しているため、耐薬品性にも優れたものであるということができる。さらに、PFAパイプの肉厚が1mm以上、2mm以下であればPFAの光透過率は実用上問題なく、かつ、本発明のように液中で使用する方式であれば、PFAパイプが過熱することなく、問題なく使用できることが実証できた。
ここで、ハロゲンランプの発光波長分布について図7に示す。図7に示すように、ハロゲンランプの発光波長は、波長1μm近辺をピークとして10数μmの長波長域にまで及んでいる。一方、PFAの光透過特性は図8に示すように、波長3.5μmまではフラットで良子な光透過特性を示し、波長8μm前後でいったん、光透過率がゼロとなるものの9μm近辺からは再び良好な光透過性を示している。このことから、PFAはハロゲンランプの光を効果的に透過することが分かる。ただし、図8においてはPFAの厚みが25μmの場合である。これに対して、PFAの厚みが1mmである場合の光透過性と波長との関係を図9に示す。図9に示すように、厚さが1mmの場合であっても波長700nm(すなわち、0.7μm)に達すると光透過率が略100%に達しており、グラフにおいては示さないが、波長1μmにおいても100%に近い光透過率が得られることを推測することができる。このことからも、PFAパイプの肉厚が1mm以上、2mm以下であればPFAの光透過率は実用上問題が無いことが判る。
もちろん、PFAの厚さが増加するにしたがって、光透過率が減少していくものと考えられるが、このようにその厚さ仕様によりPFAの光透過率が多少減少するような場合であっても、ハロゲンランプを収容したPFAのパイプが薬液の中にあるときは、PFAパイプを透過した光(赤外線)は輻射熱によって薬液を加熱し、また、PFAパイプに吸収された光(赤外線)は熱となって、PFAパイプに接する薬液を加熱することとなる。その上、PFAパイプ自身は周囲の薬液によって冷却されるため、薬液がある限り過熱されることはない。よって、本発明のように、その自己形態を保持することができるような厚さのPFAパイプが用いられるような場合であっても、液体に対する効率的な加熱を実現することができる。なお、上述したように、PFAパイプの厚さは、求められる強度との関係と光透過性との関係により決定することができるため、2mmを超える厚さに設定することも可能である。
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
以上、説明したように、本発明によれば耐薬品性に優れ、熱効率の優れた液体加熱装置を提供することができ、特に半導体製造装置等に使用でき、産業上利用価値の高いものである。
本発明の第1実施形態にかかる薬液加熱装置の模式構成図。 図1の液体加熱装置にパイプのA−A線断面図。 本発明の第2実施形態にかかる薬液加熱装置の模式構成図。 図3の薬液加熱装置の部分拡大模式図。 図3の薬液加熱装置におけるB−B線断面図。 本発明の実施例において、薬液加熱装置の加熱による水温上昇と経過時間との関係を示すグラフ。 ハロゲンランプの発光波長と相対強度との関係を示すグラフ。 PFAの光透過特性を示すグラフ。 PFAの光透過性を示す別のグラフ。 従来の液体加熱装置の模式構成図。 図10の従来の液体加熱装置が備えるランプヒータにおけるC−C線断面図。 従来のランプヒータの表面において、樹脂フィルムに亀裂が生じている状態を示す模式説明図。 従来のランプヒータの表面において、樹脂フィルムに細かい擦り傷が形成された状態を示す模式説明図。
符号の説明
1 ハロゲンランプ
2 パイプ
3 薬液
4 容器
5 栓
6 支持部材
7 支持部材
9 導入口
10 排出口
11 リード端子
12 フィラメント
21 ポンプ
22 フィルタ
23 処理槽
24 温度センサ
25 コントローラ
26 流量センサ
30 薬液
31 ハロゲンランプ
32 パイプ
33 オーバーフロー槽
34 処理槽
35 支持部材
36 支持部材
37 排出口
38 排出弁
39 導入口
40 すのこ
41 ポンプ
42 フィルタ
43 温度センサ
44 液面センサ
45 コントローラ
46 排出口

Claims (8)

  1. 加熱対象物である液体を収容する容器と、
    上記容器内の上記液体に対して赤外線を放射して、上記液体を加熱する赤外線発生源と、
    上記赤外線に対する透過性を有し、かつ上記液体に対する耐性を有する樹脂材料により形成されるとともに、上記容器内において、上記収容されている液体中に少なくともその一部が浸積されるように配置され、その管状形状の内側に上記液体との接触を防止しながら上記赤外線発生源が配置される赤外線発生源配置用空間を形成する管状部材とを備えることを特徴とする液体加熱装置。
  2. 上記赤外線発生源配置用空間に配置された上記赤外線発生源を、その両端において脱着可能に支持する支持部が、上記管状部材に備えられている請求項1に記載の液体加熱装置。
  3. 上記赤外線発生源は略円柱形状を有し、
    上記それぞれの支持部は、上記赤外線発生源の上記略円柱形状の外周面と上記管状部材の内周面との間に略一定の間隙が存在するように、上記赤外線発生源の支持を行う請求項2に記載の液体加熱装置。
  4. 上記それぞれの支持部は、上記管状部材と同じ樹脂材料にて形成される請求項2又は3に記載の液体加熱装置。
  5. 上記管状部材は、その略全体が上記液体中に浸積されるように上記容器内に配置されている請求項1から4のいずれか1つに記載の液体加熱装置。
  6. 上記赤外線発生源は、ハロゲンランプである請求項1から5のいずれか1つに記載の液体加熱装置。
  7. 上記管状部材を形成する上記樹脂材料は、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)である請求項1から6のいずれか1つに記載の液体加熱装置。
  8. 上記管状部材の肉厚が、1mm以上、2mm以下である請求項7に記載の液体加熱装置。
JP2006280251A 2006-10-13 2006-10-13 液体加熱装置 Pending JP2008096057A (ja)

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