JP2003176951A - 流体加熱装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コストを低減し、かつ、伝熱性能の良い流体
加熱装置を提供する。 【解決手段】 金属製棒状ヒーター（１）の外周に、被
覆用樹脂チューブ（２）を密着配置し、被覆用樹脂チュ
ーブ（２）の外側に樹脂チューブ（３）を配置し、樹脂
チューブ（３）の端部に近いところに流体の入口（５）
を設け、他端に近いところに流体の出口（６）を設け、
樹脂チューブ（３）の両端部は端面板（４）および端面
板（５）によって閉塞されている。また、被覆用樹脂チ
ューブ（２）の外面と樹脂チューブ（３）の内面の間に
位置する流体流路を狭くし流体の通過速度を速くしてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は半導体製造設備等に
おける洗浄液、エッチング液、現像液、剥離液等の流体
を加熱するための液体加熱装置の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来耐薬品性を有する樹脂を流体に接触
する部分に使った流体加熱ヒーターは図３に示す構造の
ものが使われている。図３において耐圧補強材（１５）
で補強した樹脂製容器（１４）に樹脂製被覆材（１３）
で被覆した２本以上の金属製棒状ヒーター（１２）が挿
入され容器の外側のヒーター端部は固定具（１６）で強
固に固定されている。液の入り口（１７）、出口（１
８）は樹脂製容器（１４）の端部下側と他端上側に設け
られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記構成の流
体加熱装置には下記の問題点がある。 １）樹脂製容器が流体圧力に耐えるようにするため耐圧
補強材を必要とする。しかし、流体の温度が上昇するに
ともない樹脂製容器は大きく伸びるが、耐圧補強材の伸
びは少なく、寸法差を解決するため複雑な構造になる。 ２）金属製棒状ヒーターの断面積に比べ樹脂容器の断面
積が格段に大きいため、流体流路の流体通過速度が遅
く、ヒーターから流体への熱伝達が悪い。 ３）金属製棒状ヒーターの一端のみを固定して使うた
め、強度の大きな固定部品が必要。 ４）容量の大きな流体加熱装置を作る場合、大きな樹脂
容器を必要とするが、大きくなるほど熱による膨張対策
が難しくなる。

【０００４】本発明の目的は、上述した従来の流体加熱
装置の持つ欠点を解消し、樹脂製容器の耐圧補強材を必
要とせず、ヒーターから流体への熱伝達を向上し、金属
製棒状ヒーターの固定を容易にし、大きな樹脂容器を使
わない構成の流体加熱装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項１の流体加熱装置は金属製棒状ヒーター
（１）の外周に、耐薬品性を有する被覆用樹脂チューブ
（２）を密着配置し、被覆用樹脂チューブ（２）の外側
に流体を通すための耐薬品性を有する樹脂チューブ
（３）を配置し、樹脂チューブ（３）の端部に近いとこ
ろに流体の入口（６）を設け、他端に近いところに流体
の出口（７）を設け、樹脂チューブ（３）の両端部は耐
薬品性を有する端面板（４）および端面板（５）によっ
て閉塞していることを特徴とする。

【０００６】また、請求項２に記載する発明は、補強材
による補強をせず、自らの強度のみで流体圧力に耐える
樹脂チューブ（３）を用いることを特徴とする。

【０００７】また、請求項３に記載する発明は、被覆用
樹脂チューブ（２）の外面と樹脂チューブ（３）の内面
の間に位置する流体流路を狭くし流体の通過速度を速く
することを特徴とする。

【０００８】また、請求項４に記載する発明は、金属製
棒状ヒーター（１）の一端を固定具（１０）で固定し他
端を支持具（１１）で支持することを特徴とする。

【０００９】また、請求項５に記載する発明は、請求項
１および請求項２および請求項３を具備した流体加熱装
置を２個以上組み合わせ入口集合管（８）および出口集
合（９）管を備えていることを特徴とする。

【００１０】また、請求項６に記載する発明は、入口集
合管（８）および出口集合管（９）は、熱による膨張お
よび収縮を吸収する構造を持つことを特徴とする。

【００１１】

【発明実施の形態】図１および図２に本発明の実施の形
態をしめす。図１において流体加熱装置は金属製棒状ヒ
ーター（１）の外周に、被覆用樹脂チューブ（２）を密
着配置し、被覆用樹脂チューブ（２）の外側に樹脂チュ
ーブ（３）を配置し、樹脂チューブ（３）の端部に近い
ところに流体の入口（６）を設け、他端に近いところに
流体の出口（７）を設け、樹脂チューブ（３）の両端部
は端面板（４）および端面板（５）によって閉塞されて
いる。

【００１２】図２は、図１で構成された流体加熱装置を
２個以上接続し加熱能力を大きくする場合の図です。金
属製棒状ヒーター（１）の一端を固定具（１０）で固定
し他端を支持具（１１）で支持し、入り口集合管（８）
および出口集合（９）管を接続します。なお、入口集合
管（８）および出口集合管（９）は熱による膨張および
収縮を吸収するためクランク形の形状をしています。

【００１３】

【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、流体圧力に対し耐圧補強材を必要とせず、ま
た、ヒーターから流体への熱伝達が向上し、また、金属
製棒状ヒーターの固定が容易であり、また、大きな樹脂
容器を使わない構成のため、簡単な構造で、充分な性能
を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の流体加熱装置の断面図である。

【図２】本発明の流体加熱装置を複数接合した図であ
る。

【図３】従来の流体加熱装置の断面図である。

【符号の説明】 １：金属製棒状ヒーター ２：被覆用樹脂チューブ ３：樹脂チューブ ４：端面板 ５：端面板 ６：入口 ７：出口 ８：入口集合管 ９：出口 １０：固定具 １１：支持具 １２：金属製棒状ヒーター １３：樹脂製被覆材 １４：樹脂製容器 １５：耐圧補強材 １６：固定具 １７：入口 １８：出口

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 金属製棒状ヒーター（１）の外周に、耐
   薬品性を有する被覆用樹脂チューブ（２）を密着配置
   し、被覆用樹脂チューブ（２）の外側に流体を通すため
   の耐薬品性を有する樹脂チューブ（３）を配置し、樹脂
   チューブ（３）の端部に近いところに流体の入口（６）
   を設け、他端に近いところに流体の出口（７）を設け、
   樹脂チューブ（３）の両端部は耐薬品性を有する端面板
   （４）と端面板（５）により閉塞した流体加熱装置。
2. 【請求項２】 補強材による補強をせず、自らの強度の
   みで流体圧力に耐える樹脂チューブ（３）を用いた流体
   加熱装置。
3. 【請求項３】 被覆用樹脂チューブ（２）の外面と樹脂
   チューブ（３）の内面の間に位置する流体流路を狭くし
   流体の通過速度を速くした流体加熱装置。
4. 【請求項４】 金属製棒状ヒーター（１）の一端を固定
   具（１０）で固定し他端を支持具（１１）で支持した流
   体加熱装置。
5. 【請求項５】 請求項１および請求項２および請求項３
   を具備した流体加熱装置を２個以上組み合わせ入口集合
   管（８）および出口集合管（９）を備えた流体加熱装
   置。
6. 【請求項６】 入り口集合管（８）および出口集合管
   （９）は熱による膨張および収縮を吸収する構造を持つ
   流体加熱装置。