JP2008081529A - 樹脂組成物、バリア性共押出多層シーラントフィルム、このフィルムを用いた包装材料、包装袋および包装製品 - Google Patents

樹脂組成物、バリア性共押出多層シーラントフィルム、このフィルムを用いた包装材料、包装袋および包装製品 Download PDF

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Abstract

【課題】包装材料を通して外部から酸素、水蒸気等が侵入することを防止し、且つ包装容器内に存在する酸素乃至包装容器内において発生する酸素を十分に捕捉するのに好適な樹脂組成物、この樹脂組成物からなる層を含むバリア性共押出多層シーラントフィルム、このフィルムを用いた包装材料、包装袋および包装製品を提供する。
【解決手段】樹脂組成物は、パッシブバリア性を奏するナイロンMXD6、アクティブバリア性の酸化性樹脂、遷移金属触媒及びラジカル性光重合開始剤を含む。この樹脂組成物からなる層は、一つの層に全ての機能を付与させた劇的なバリア性を奏し、高湿度下においても高い酸素バリア性が維持される。
【選択図】 図1

Description

本発明は樹脂組成物、バリア性共押出多層シーラントフィルム、このフィルムを用いた包装材料および包装製品に関し、更に詳しくは内容物を充填し、口部を密封して形成した包装製品内に存在する乃至は包装製品内で発生する酸素を捕捉すると共に外部からの酸素の侵入を遮断すると共に酸素吸収作用を奏するバリア性酸素吸収層を形成するのに好適な樹脂組成物、この樹脂組成物からなる層を含むバリア性共押出多層シーラントフィルム、このフィルムを用いた包装材料、この包装材料からなる包装袋および包装製品に関する。
従来、プラスチックフィルム、紙基材、金属箔乃至その蒸着膜等の材料を使用し、それらの材料を組み合わせて積層し、種々の層構成の包装材料を製造し、次いでこの包装材料を用いて種々の形態の包装袋を製造し、しかる後その包装袋内に、例えば、各種の飲食料品、液体洗剤等の化成品乃至化粧品、医薬品、雑貨品、産業部材その他の種々の物品を充填し、口部を密封してなる種々の形態の包装製品が開発され、提案されている。
而して上記の包装製品においては、内容物の品質の保護、保存期間の延長等の要請から、ヒートシール性に優れ、密封性を十分に満足し得るものであることが要求される。
また、包装袋内に充填内容物によっては、例えば、酸素ガス、水蒸気等の透過を阻止するガスバリア性を有すること、或いは、内容物の臭味を保護する保香性を有することも要求される。
更に、太陽の光、蛍光灯の光等を阻止する遮光性乃至光遮断性を有することも要求される場合がある。
そのため、近年、種々の素材、材料等を使用した種々の層構成の包装材料を開発され、それに伴って種々の形態の包装袋、包装製品等が開発され、提案されている。
また、容器壁の多層構造に、メタキシリレンジアミンを主成分とするジアミン成分とアジピン酸を主成分とするジカルボン成分から重縮合により得られるナイロンMXD6(以下、「ナイロンMXD6」という)を酸素バリア性層として設けることが行われているが、容器内に残存する酸素による内容物の劣化は防止できない。
さらに、例えば、容器から酸素を除去することにより、また容器の外から酸素が容器内に進入することを阻止することにより、容器内の内容物の酸化を防止する容器として好適な、ポリマー主鎖、環状オレフィン懸垂基、主鎖にオレフィン懸垂基を結合する結合基そして遷移金属触媒を含む酸素捕集組成物からなる層を含む多層フィルム、包装容器等も提案されている(例えば特許文献1参照)。
特表2003−521552号公報
しかしながら許文献1に記載の酸素捕集組成物からなる層は酸素に完全に暴露されれば、劣化が早くなり、酸素吸収機能を長時間保持することが困難となる。
また、特許文献1に記載の酸素捕集組成物からなる層を含む包装材料は、その基材フィルムとして2軸延伸ポリエステル系樹脂フィルムを含む基材フィルムを使用する場合、2軸延伸ポリエステルフィルムは350nmからの近紫外光を吸収することから、前記包装材料に紫外光を照射し、遷移金属触媒を通して例えば酸化性樹脂としてのシクロへキセン環の不飽和結合部へラジカルをアタックさせ、連鎖反応から酸素と結合し、酸素を吸収するという酸素捕集機能を十分に奏することが困難であるという問題点がある。
また、包装製品には、包装内容物を表示、説明等のために、包装材料の基材フィルムに下地印刷層を設けられ、その上に例えば、文字、図柄、記号等からなる印刷模様層を設けられる。しかし下地印刷層を設けることにより、紫外光の透過が阻害され、シクロへキセン環の不飽和結合部へラジカルをアタックさせ、連鎖反応から酸素と結合し、酸素を吸収するという酸素捕集機能が十分に奏されないという問題点がある。
本発明が解決しようとする問題点は、包装材料を通して外部から酸素、水蒸気等が侵入することを防止し、且つ包装容器内に存在する酸素乃至包装容器内において発生する酸素を十分に捕捉するのに好適な樹脂組成物、この樹脂組成物からなる層を含むバリア性共押出多層シーラントフィルム、このフィルムを用いた包装材料、包装袋および包装製品を提供することである。
請求項1に記載の発明は、上記の樹脂組成物に関する課題を解決するもので、ナイロンMXD6と、酸化性樹脂と遷移金属触媒とラジカル系光重合開始剤を含むことを特徴とする樹脂組成物を要旨とする。
本発明に係る樹脂組成物は、パッシブバリア性(受動的なバリア性)を奏するナイロンMXD6とアクティブバリア性(能動的なバリア性)を奏する酸化性樹脂を含むので、この樹脂組成物により、一つの層に全ての機能を付与させた劇的なバリア性を奏するバリア層を形成することができる。
本発明において、酸化性樹脂はナイロンMXD6と熱溶融分散及び分配できる熱可塑性のものでなければならない、好ましくは比較的極性の近い材料がよい。酸化性樹脂として、エチレン系不飽和炭化水素ポリマー、主鎖エチレン系不飽和炭化水素、ポリエーテルユニットポリマー、エチレンと環状アルキレンのコポリマー、エチレンと歪んだ環状アルキレンのコポリマー、ポリアミド樹脂、酸変性ポリブタジエン、ヒドロキシアルデヒドの1種或いは2種からなる樹脂を適用し得る。
本発明において、酸化性樹脂として、エチレンと環状アルキレンのコポリマーであるエチレン/メチルアクリレート/メチルシクロへキセン−メチルアクリレート系コポリマーが特に有効である。
上記の酸化性樹脂は紫外光等の何らかのエネルギーにより、ラジカルを発生すると、連続的に酸素を吸収し出す。その場合、ラジカル系光重合開始剤が添加されているので、酸素の吸収が積極的に促進される。その場合、遷移金属触媒として、例えば、コバルト2−エチルヘキサノエートを用いることができる。また、ラジカル系光重合開始剤として、例えば1−ヒドロキシ−へキシル−フェニルケトンを用いることができる。
ナイロンMXD6と酸化性樹脂の配合比は、ナイロンMXD6をマトリクス(海)とすることが好ましいことから、また、ナイロンMXD6が50重量部よりも少ないとパッシブバリア性が低下し、一方ナイロンMXD6が90重量部を超えると、酸化性樹脂の量が10重量部以下となり、酸素捕集機能が低下するので、ナイロンMXD6のパッシブバリア性と酸化性樹脂のアクティブバリア性の両物性を持たせるためには、ナイロンMXD6=50〜90重量部とすることが必要である。
また、ナイロンMXD6は、高湿度下ではバリア性は急激に低下するが、ナイロンMXD6に酸化性樹脂を配合することにより、高湿度下においても高い酸素バリア性が維持される。
本発明において、上記した樹脂組成物を用い、少なくとも5層からなる共押出多層シーラントフィルムであって、表面層を構成する第1層と裏面層を構成する第5層はオレフィン系樹脂層からなり、第2層と第4層は接着樹脂層からなり、第3層は、ナイロンMXD6、酸化性樹脂、遷移金属触媒及びラジカル性光重合開始剤を含む樹脂組成物からなるバリア性酸素吸収層とからなるバリア性共押出多層シーラントフィルムを製造することができる。
上記の共押出多層シーラントフィルムを基材フィルムに積層してなる包装材料を用いて包装袋を形成し、包装袋の内側に紫外光を照射し、次いで包装袋内に内容物を充填し、次いで包装袋の開口部を密封して本発明の包装製品を製造することができる。
この包装製品においては、バリア性酸素吸収層により、包装袋の外から中への酸素の侵入が阻止されると共に、包装袋の内側から照射される紫外光は、バリア性酸素吸収層に容易に到達し、バリア性酸素吸収層に含まれる遷移金属触媒が酸化性樹脂に作用し、且つラジカル系光重合開始剤が添加されているので、紫外光の照射を受けたラジカル系光重合開始剤により、酸素の吸収が積極的に促進される。それによって酸化性樹脂が包装袋内のヘッドスペースに含まれる酸素、或いは内容物内に含まれる酸素或いは内容物内で発生する酸素を吸収するという酸素捕集機能を奏し、その結果、内容物の品質、鮮度等を、充填包装したときの状態をほぼそのまま或いはそれ以上の状態で維持し、更に、包装製品を長期間貯蔵、保管および展示等を行う場合においても、内容物の色、匂い等の品質の変化は殆ど認められず、内容物の品質、鮮度等を極めて良好に維持することができ、その品質の向上、シェルライフの延長を可能にする。
また、本発明の包装製品は、包装袋が、基材フィルムと、表面層を構成する第1層と裏面層を構成する第5層はオレフィン系樹脂層からなるバリア性共押出多層シーラントフィルムを含む包装材料からなるので、製袋時のヒートシール性に優れ、その密封性を十分に満足し得るものであるものであると共に易開封性を有し、更に、剛性、強度等に優れ、且つ高い保形性、自立性に優れ、更に包装材料の減量、減容化を達成し環境負荷軽減に大きく貢献するものである。
本発明に係る樹脂組成物は、パッシブバリア性(受動的なバリア性)を奏するナイロンMXD6とアクティブバリア性(能動的なバリア性)を奏する酸化性樹脂を含むので、この樹脂組成物により、一つの層に全ての機能を付与させた劇的なバリア性を奏するバリア層を形成することができる。特に高湿度下ではバリア性が急激に低下するが、ナイロンMXD6に酸化性樹脂を配合することにより、高湿度下においても高い酸素バリア性が維持される。
この樹脂組成物を用い、少なくとも5層からなる共押出多層シーラントフィルムであって、表面層を構成する第1層と裏面層を構成する第5層はオレフィン系樹脂層からなり、第2層と第4層は接着樹脂層からなり、第3層は、ナイロンMXD6、酸化性樹脂、遷移金属触媒及びラジカル系光重合開始剤を含むバリア性酸素吸収層とからなるバリア性共押出多層シーラントフィルムを製造することができる。
上記の共押出多層シーラントフィルムを基材フィルムに積層してなる包装材料を用いて包装袋を形成し、包装袋の内側に紫外光を照射し、次いで包装袋内に内容物を充填し、次いで包装袋の開口部を密封して本発明の包装製品を製造することができる。
この包装製品においては、バリア性酸素吸収層により、包装袋の外から中への酸素の侵入が阻止されると共に、包装袋の内側から照射される紫外光は、バリア性酸素吸収層に容易に到達し、バリア性酸素吸収層に含まれる遷移金属触媒が酸化性樹脂に作用し、酸化性樹脂が包装袋内のヘッドスペースに含まれる酸素、或いは内容物内に含まれる酸素或いは内容物内で発生する酸素を吸収するという酸素捕集機能を奏し、その結果、内容物の品質、鮮度等を、充填包装したときの状態をほぼそのまま或いはそれ以上の状態で維持し、更に、包装製品を長期間貯蔵、保管及び展示等を行う場合においても、内容物の色、匂い等の品質の変化は殆ど認められず、内容物の品質、鮮度等を極めて良好に維持することができ、その品質の向上、シェルライフの延長を可能にする。
また、本発明の包装製品は、包装袋が、基材フィルムと表面層を構成する第1層と裏面層を構成する第5層はオレフィン系樹脂層からなるバリア性共押出多層シーラントフィルムを含む包装材料からなり、製袋時のヒートシール性に優れ、その密封性を十分に満足し得るものであるものであると共に易開封性を有し、更に、剛性、強度等に優れ、且つ高い保形性、自立性に優れ、更に包装材料の減量、減容化を達成し環境負荷軽減に大きく貢献するものである。
以下に、本発明の樹脂組成物、バリア性共押出多層シーラントフィルム、このフィルムを用いた包装材料、包装袋および包装製品について順次詳細に説明する。
本発明の樹脂組成物は、酸化性樹脂及び遷移金属触媒を含むもので、パッシブバリア性(受動的なバリア性)を奏するナイロンMXD6とアクティブバリア性(能動的なバリア性)を奏する酸化性樹脂を含むので、この樹脂組成物により、一つの層に全ての機能を付与させた劇的なバリア性を奏するバリア性酸素吸収層を形成することを特色とする。
本発明において、酸化性樹脂として、例えば、次に例示するような熱可塑性のナイロンMXD6と混練が容易な熱可塑性樹脂を適用し得るものであり、とりわけ、比較的極性がナイロンMXD6の極性に近い材料が好ましい。
(1)エチレン系不飽和炭化水素ポリマー:少なくとも1,000の分子量を有するエチレン不飽和炭化水素ポリマー、アタクチック−1,2−ポリブタジエン、エチレン−プロピレンゴム(EDPM)、ポリオクテナマー、1,4−ポリブタジエン、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン、部分的に重合した不飽和脂肪酸及びエステル、ブロックまたはグラフトコポリマー、ヒドロサイト様材料を使用することができる。
酸素吸収アニオンが、アスコルビン酸アニオン、チオール酸アニオン、フェノール酸アニオン、又はその混合物、重亜硫酸、ジチオン酸又はその混合物であり、これらの酸素吸収ポリマーのキャリアがポリエチレン、ポリオレフィン、エチレン/酢酸ビニルコポリマー、ブチルゴム、スチレン/ブタジエンゴム、スチレン/ブタジエン/スチレンブロックコポリマー、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレンブロックコポリマー、塩化ビニルホモポリマー、塩化ビニルポリマー及びそのブレンドから構成される群から選択される熱可塑性樹脂を使用することができる。
(2)主鎖エチレン系不飽和炭化水素ポリマー:数平均分子量が1,000〜500,000の範囲にあり、炭素−炭素二重結合を0.0001eq/g以上の割合で含有する下記の構造式の熱可塑性樹脂。
構造式
−CH2−CH−

C−R1

2−C−R3
上記構造式においてR1、R2、R3はメチル基又は水素原子である。
(3)ポリエーテルユニットポリマー:ポリエーテルユニットを有する重合体1000重量部に対して0.001〜10重量部の酸化触媒を含む重合体。
ポリエーテルユニットが、ポリアルキレングリコールエーテルセグメントをソフトセグメントとし、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタンセグメントからなる群から選択される少なくとも一種のハードセグメントとして有するマルチブロック共重合体。
ポリエーテルユニットを有する重合体としては、ポリエーテルユニットとして芳香族ポリエーテルユニット、ポリアルキレンエーテルユニット(脂肪族ポリエーテルユニット)その他の一般的に知られたポリエーテルユニットを含有する重合体であれば、単一重合体であっても共重合体であっても良い。
芳香族ポリエーテルユニットを有する重合体としては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレンエーテル)等に代表されるポリフェニレンエーテル、もしくはこれらを含む共重合体が挙げられる。
ポリアルキレンエーテルユニットを有する重合体としては、ポリメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリ(1,2−プロピレングリコール)、ポリ(1,3−プロピレングリコール)、ポリテトラメチレングリコール、ポリメチレン(1,3−プロピレングリコール)、ポリテトラメチレングリコール、ポリ(1,2−ブチレングリコール)、ポリヘキサメチレングリコール等の直鎖状、及び分岐状の脂肪族エーテルのほか、シクロヘキサンジオールの縮合体やシクロヘキサンジメタノールの縮合体等の脂環状エーテルの単一重合体又は共重合体が挙げられる。
また、これらのエーテルユニット内でのランダム共重合体も本発明のポリエーテルユニットポリマーの中に含まれる。
ポリアルキレンエーテルユニットを有する重合体は、特に好適に用いられ、その中でもポリアルキレンエーテルユニットを有するマルチブロック共重合体を好適に用いることができる。
これらのマルチブロック共重合体としては、芳香族ポリエステルとポリアルキレンエーテルを用いたポリエステルエーテルブロック共重合体(ポリエステル系熱可塑性弾性体)、脂肪族ポリエステルとポリアルキレンエーテルを用いたマルチブロック共重合体、短鎖グリコールとジイソシアネートとの重合体からなるハードセグメントとジイソシアネートとポリアルキレンエーテルとの重合体からなるソフトセグメントを有するポリウレタン系熱可塑性弾性体、ポリアミドとポリアルキレンエーテルを用いたポリアミドポリエーテル共重合体(ブロックコポリエーテルアミド、ブロックコポリエーテルエステルアミド、ブロックコポリエーテルエステルアミド等)が挙げられる。
ポリアルキレンエーテルと共重合するセグメントが、結晶性を有する場合、一般的にこれらの共重合体が弾性体となる。
これらの共重合体が有するポリアルキレンエーテルユニットとしては、数平均分子量が400〜6,000のアルキレンエーテル(例えば、ポリエチレングリコール、ポリ(1,2−及び1,3−プロピレングリコール)、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール等)が好適である。
ポリアルキレンエーテルユニットとしては、数平均分子量が400〜6,000のものが通常使用されるが、600〜4,000のものが好ましく、特に1,000〜3,000のものが好適である。
この場合、数平均分子量が400未満では十分な酸素吸収性能を発揮できない。
一方、数平均分子量が6000を越えるものは系内での相分離が起き易く、共重合等で得られるポリマーの物性が低下する傾向がある。
(4)エチレンと環状アルキレンのコポリマー:代表的にエチレン/メチルアクリレート/メチルシクロへキセン−メチルアクリレート系コポリマーが挙げられる。
(5)エチレンと歪んだ環状アルキレンのコポリマー:環状アルキレンはシクロペンテン、シクロブテン、シクロプテン、シクロオクテン、シクロノネンネシクヘキセンを含む。
(6)ポリアミド樹脂:ナイロン6−6、ホモポリマーの例としてポリ−m−キシリレンアジパミド、ポリ−m−キシリレンセバカミドおよびポリ−m−キシリレンスペラミド、コポリマーの例としてm−キシリレン/p−キシリレンアジパミドコポリマー、m−キシリレン/p−キシリレンピペラミドコポリマー、m−キシリレン/p−キシリレンアゼラミドコポリマーが挙げられる。
脂肪族ジアミンの例として、ヘキサメチレンジアミン、環状ジアミンの例として、ピペラジン、芳香族ジアミンの例として、p−ビス(2−アミノエチル)ベンゼン、芳香族ジカルボン酸の例として、テレフタルさんが挙げられる。
そのほかにベンジルアミン、3−メチルベンジルアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、N,N’−ジメチルメタキシリレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルメタキシリレンジアミン、N,N’−ジメチルパラキシリレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルパラメタキシリレンジアミン、N,N’−ジエチルメタキシリレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルメタキシリレン、N,N’−ジエチルパラキシリレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルパラキシレンジアミン、1,3,5−トリス(アミノメチル)ベンゼン、メタキシリレンジアミン又はパラキシリレンと有機カルボン酸、例えば、ステアリン酸、オレイン酸、ラウリル酸、トール油脂肪酸等のモノカルボン酸及びアジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸等のジカルボン酸との塩及びアミド、エポキシ樹脂硬化剤として広く用いられているメタキシリレンジアミン又はパラキシリレンとホルムアルデヒド及びフェノールとの反応によって得られるマンニッヒ塩基、メタキシリレンジアミン又はパラキシリレンとアクリロにトリル、メチルメタクリレート等のビニル化合物との付加体、メタキシリレンジアミン又はパラキシリレンジアミンとエポキシ化合物、例えばビスフェノールA系エポキシ樹脂、ビスフェノールF系エポキシ樹脂、ブチルグリシジルエーテル等との付加体、及びこれら硬化剤により硬化されたエポキシ樹脂硬化物、テトラグリシジルメタキシリレン樹脂で代表されるアミノ基含有エポキシ化合物、メタキシリレンジイソシアネート、パラキシリレンジイソシアネートで代表されるイソシアネートで代表されるイソシアネート化合物とそれぞれから誘導されるポリウレタン等を例示することができるが、これらのものを複数種配合して使用することもできる。
(7)酸変性ポリブタジエン:ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、ポリ(エチレン−メチルアクリレート)のエステル交換によって製造されるアクリレートまたはポリテルペン
(8)ヒドロキシアルデヒドポリマー:グリコールアルデヒド、グリセルアルデヒド−脂肪族アルデヒドとしては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド等の脂肪族飽和アルデヒド、アクリルアルデヒド、フマルアルデヒド等の脂肪族不飽和アルデヒド、グリコールアルデヒド、グリセルアルデヒド等のヒドロキシアルデヒド、2−メトキシエタナール等のアルコキシアルデヒド、2−オキソプロパナール等のオキソアルデヒド、2−アミノエタナール等のアミノアルデヒド、2−クロロエタナール等のハロゲン置換アルデヒド、シクロへキサンカルバルデヒド等の脂環式アルデヒド、2−フェニルエタナール等の芳香族環が置換したアルデヒド等の1種乃至2種以上のポリマーを使用することができる。
而して、本発明において、上記した酸化性樹脂は、主に、主鎖及び骨格内或いは側鎖等に不飽和に重結合ユニットを有し、その不飽和に重結合部分が例えばラジカルによる連鎖反応等により、酸素との相互作用により飽和状態となることで酸素吸収機能を奏するものである。
本発明において、上記の酸化性樹脂として、具体的に、例えば、エチレン/メチルアクリレート/シクロヘキセニルメチルアクリレートターポリマー、シクロヘキセニルメチルアクリレート/エチレンコポリマー、シクロヘキセニルメチルアクリレート/スチレンコポリマー、シクロヘキセニルアクリレートホモポリマー又はメチルアクリレート/シクロヘキセニルメチルアクリレートコポリマーを使用することができる。
次に遷移金属触媒としては、例えば、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Co、Ni、Sn、Cu又はその混合物から選択される遷移金属を使用することができる。
遷移金属がCo、Cu、又はその混合物から選択される組成物、また、周期律表第VIII族金属成分が好ましいが、ほかに第I族金属:錫、チタン、ジルコニウム等の第IV族金属、バナジウム等の第V族、クロム等の第VI族、マンガン等の第VI族、マンガン等の第VII族の金属成分を遷移金属の無機酸塩或いは有機酸塩或いは錯塩の形で使用することができる。
無機酸塩としては、塩化物等のハライド、硫酸塩等の硫黄のオキシ酸塩、硝酸塩等の窒素のオキシ酸塩、リン酸塩等の燐のオキシ酸塩、珪酸塩等が挙げられる。
有機酸塩としては、カルボン酸、スルホン酸塩、ホスホン酸塩等を使用することができるが、カルボン酸塩が最適とされる。
遷移金属触媒の具体例としては、酢酸、プロピオン酸、イソプロピオン酸、ブタン酸、イソブタン酸、ペンタン酸、イソペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、イソヘプタン酸、オクタン酸、2−エチルへキサン酸、ノナン酸、3、5、5−トリメチルへキサン酸、デカン酸、ネオデカン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マーガリン酸、ステアリン酸、アラキン酸、リンデル酸、ツズ酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、ギ酸、シュウ酸、スルファミン酸、ナフテン酸等の遷移金属塩が挙げられる。
上記のような遷移金属触媒として、具体的には、コバルトネオデカノエート、コバルト2−エチルヘキサノエート、コバルトオレエート及びコバルトコバルトステアレートを使用することが好ましい。
上記のような遷移金属触媒は、主に、紫外光(UV)等のエネルギーを与えることで、ラジカル的分解反応が促進され、上記した酸化性樹脂の酸化吸収が開始されるものである。
本発明において、酸化性樹脂と遷移金属触媒の配合割合に関しては、酸化性樹脂100重量部に対し遷移金属触媒を0.001〜10重量部の割合で配合することが好ましい。遷移金属触媒が0.001未満であると、触媒作用が低くなり、酸化反応が進行しない等の理由から好ましくなく、また、10重量部を超えると、触媒量が多すぎることで、酸化反応が進むものの、他の副反応が発生すること、或いはコスト的に上昇すること等の理由から好ましくしない。
更に本発明において、熱可塑性のナイロンMXD6と共に、結合剤としての熱可塑性樹脂、例えば、熱によって溶融し、押出機等のTダイ押出機から押出可能であり、更に互いに熱溶着する熱可塑性樹脂の1種乃至2種以上の混合物を使用することができる。
具体的には、例えば低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(マルチサイト触媒を使用して重合したポリマー、LLDPE)、メタロセン触媒(シングルサイト触媒)を使用して重合したエチレン−α・オレフィン重合体、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテンポリマー、ポリエチレン又はポリプロピレン等のオレフィン系樹脂を、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性オレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂等の熱可塑性樹脂の1種又は2種以上を使用することができる。
而して、本発明において、上記の熱可塑性樹脂として、メタロセン触媒(シングルサイト触媒)を使用して重合体エチレン−α・オレフィン共重合体をビヒクルの主成分として使用することが望ましい。
上記のような熱可塑性樹脂は、主に、酸化性樹脂に対しある程度の親和性を有するものである。
熱可塑性のナイロンMXD6と酸化性樹脂の配合比は、ナイロンMXD6をマトリクス(海)とすることが好ましいことから、また、ナイロンMXD6が50重量部よりも少ないとパッシブバリア性が低下し、一方ナイロンMXD6EVOHが90重量部を超えると、酸化性樹脂の量が10重量部以下となり、酸素捕集機能が低下するので、ナイロンMXD6のパッシブバリア性と酸化性樹脂のアクティブバリア性の両物性を持たせるためには、ナイロンMXD6=50〜90重量部とすることが必要である。
また、ナイロンMXD6は、高湿度下ではバリア性は急激に低下するが、ナイロンMXD6に酸化性樹脂を配合することにより、高湿度下においても高い酸素バリア性が維持される。
本発明において、ラジカル系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン、アセトナフテンキノン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン及びそのアルキルエーテル類;アセトフェノン、メチルエチルケトン、バレロフェノン、ヘキサフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシクロロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン等のアセトフェノン類;2,4−メチルアントラキノン、2−アミルアントラキノン等のアントラキノン類;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類又はキサントン類等の一般に光重合開始剤として知られているものをすることができる。
これらのラジカル系光重合開始剤は、安息香酸系又は第三級アミン系統の公知慣用の光重合促進剤の1種或いは2種以上と組み合わせて用いることができる。
また、α−ケトカルボニル化合物、アミン化合物、遷移金属及びその化合物、及びハロゲン化合物から選択された少なくとも一種を使用することができる。
上記のα−ケトカルボニル化合物としては、α−ジケトン、α−ケトアルデヒド、α−ケトカルボン酸、α−ケトカルボン酸エステル、具体的に、ジアセチル、2,3−ペンタンジオン、2,3−ヘキサンジオン、ベンジル、4,4−メトキシベンジル、4,4−オキシベンジル、4,4−ジクロルベンジル、4−ニトロベンジル、α−ナフチル、β−ナフチル、カンファーキノン、1,2−シクロへキサンジオン等のα−ジケトン、メチルグリオキザール、フェニルグリオキザール等のα−ケトアルデヒド、ピルビン酸、ベンゾイルギ酸、フェニルピルビン酸、ピルビン酸メチル、ベンゾイルギ酸エチル、フェニルピルビン酸メチル、フェニルピルビン酸ブチルを使用することができる。
また、アセチルテトラロン、リンデル酸、マーガリン酸、ステアリン酸、アジピン酸、ジアセチルベンゾイン、ジステアロイルメタン及びジビバロイルメタン等を用いることもできる。
本発明において、ラジカル系光重合開始剤として、特に、ベンゾフェノンやベンゾインメチルエーテル等を使用することが望ましい。
上記したラジカル系光重合開始剤は、主に、触媒として使用する遷移金属触媒の補助的な機能を果たし、酸化性樹脂の酸化反応を劇的に強め、強制的に進行させる機能を果たすものである。
また、本発明において、酸化性樹脂100重量部に対しラジカル系重合開始剤を0.001〜10重量部の割合で配合することが好ましい。
ラジカル系重合開始剤が0.001未満であると、その作用が低くなるので好ましくなく、また、10重量部を超えると、酸化反応が促進するものの、他の副反応が発生すること、或いはコスト的に上昇すること等の理由から好ましくしない。
次に本発明のバリア性共押出多層シーラントフィルムについて説明する。図1は本発明のバリア性共押出多層シーラントフィルムの層構成を示す断面図を示す。
本発明のバリア性共押出多層シーラントフィルム1は、オレフィン系樹脂からなる表面層を構成する第1層2、同じくオレフィン系樹脂からなると裏面層を構成する第5層6と、接着樹脂からなる第2層3、同じく接着樹脂からなる第4層5と、ナイロンMXD6、酸化性樹脂、遷移金属触媒及びラジカル系光重合開始剤を含む樹脂組成物からなるバリア性酸素吸収層からなる第3層4を共押出してなるものである。
第1層2及び第5層6を構成するオレフィン系樹脂としては、例えば、熱によって溶融し、押出機等の押出ダイから押出可能であり、更に、互いに熱溶着する低密度ポリエチレン系樹脂の1種乃至2種以上を使用することができる。
具体的には、例えば、高圧重合法による低密度ポリエチレン(LDPE)、マルチサイト系チグラーナッタ触媒を用いて重合した直線状(線状)低密度ポリエチレン(LLDPE)、シングルサイト系メタロセン触媒を用いて重合したエチレン−α・オレフィン共重合体その他を使用することができる。
更に、オレフィン系樹脂として機能性ポリプロピレンブロックコポリマーも使用することができる。
また、上記の低密度ポリエチレン系樹脂としては、エチレン、またはエチレンと、α・オレフィンのホモポリマー乃至コポリマーを用いることができる。また、低密度ポリエチレン系樹脂の密度は0.930以下が好ましい。
次に第2層3及び第4層4を構成する接着樹脂について説明する。この接着樹脂として、熱によって溶融し、押出機の押出ダイ等から押出可能であり、更に、互いに熱溶着する中密度乃至高密度ポリエチレン樹脂の1種乃至2種以上を用いることができる。
具体的には、密度が0.930以上、好ましくは、0.935〜0.970の範囲の中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、或いは高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)を使用することができる。
また、上記の中密度乃至高密度ポリエチレン樹脂として、エチレン、又はエチレンとα・オレフィンのホモポリマー乃至コポリマーを使用することができる。
尚、第1層2、第2層3、第4層5及び第5層6には、その膜質等を改質するために、例えば、ポリプロピレン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテンポリマー、ポリエチレン又はポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、熱可塑性ポリエステル系樹脂、熱可塑性ポリアミド系樹脂等の熱可塑性樹脂の1種乃至2種以上を添加して使用することができる。
第1層2及び第5層6は、主に、ヒートシール性能を発揮し、特に、低温でヒートシールでき、且つ安定したシール強度を発現するものである。
また、第2層3及び第4層5は、第1層2及び第5層6と同様にヒートシール性能を有し、第2層3及び第4層5のヒートシール性能を補助すると共に、剛性、強度等を有し、耐衝撃性、自立性、保形性等の物性を発揮するものである。
更に中心層を構成する第3層4は、包装袋の外から包装袋内に酸素が侵入することを防止すると共に包装袋内に内容物が充填包装された状態において、包装製品の、例えば、ヘッドスペースに存在する酸素、或いは液体等の内容物に内在している酸素、更には内容物から発生する酸素等の包装製品内に存在する酸素を吸収し、捕捉するものである。
第3層4を構成するバリア性酸素吸収層は、上記のようにナイロンMXD6、酸化性樹脂、遷移金属触媒及びラジカル系光重合開始剤その他の添加剤を含む樹脂組成物の樹脂膜からなる。このバリア性酸素吸収層4の酸素吸収性能は、バリア性酸素吸収層4の厚さが、約10μm以上のとき、1000mJ/cm2の紫外光の照射後において、300cc/m2・day・atm以上、好ましくは、500cc/m2・day・atm以上の酸素吸収性能を発揮するものである。
本発明のバリア性共押し出し多層シーラントフィルム1の製造方法について説明する。
第1層2及び第5層6を構成するオレフィン系樹脂をビヒクルの主成分とし、これに必要ならば、その製膜化に際して、例えば、フィルムの加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性、抗酸化性、滑り性、離形性、難燃性、抗黴性、電気的特性、強度その他を改良する目的で、種々のプラスチック配合剤や添加剤等の1種乃至2種以上を任意に添加し、更に、要すれば、溶剤、希釈剤等を添加し、十分に混練して、バリア性共押出多層シーラントフィルム1を形成する第1の樹脂組成物を調製する。
更に、第2層3及び第4層5を構成する接着樹脂をビヒクルの主成分とし、これに、更に、必要ならば、その製膜化に際して、例えば、フィルムの加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性、抗酸化性、滑り性、離形性、難燃性、抗黴性、電気的特性、強度その他を改良する目的で、種々のプラスチック配合剤や添加剤等の1種乃至2種以上を任意に添加し、更に、要すれば、溶剤、希釈剤等を添加し、十分に混練して、バリア性共押出多層シーラントフィルム1を形成する第2の樹脂組成物を調製する。
更に、第3層4を構成するナイロンMXD6、酸化性樹脂、遷移金属触媒及びラジカル系光重合開始剤を含む樹脂組成物を含み、更に、更に、必要ならば、その製膜化に際して、例えば、フィルムの加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性、抗酸化性、滑り性、離形性、難燃性、抗黴性、電気的特性、強度その他を改良する目的で、種々のプラスチック配合剤や添加剤等の1種乃至2種以上を任意に添加し、更に、要すれば、溶剤、希釈剤等を添加し、十分に混練して、バリア性共押出多層シーラントフィルム1を形成する第3の樹脂組成物を調製する。
上記のプラスチック配合剤や添加剤として、例えば、滑剤、架橋剤、酸化防止剤、光安定剤、充填剤、補強剤、帯電防止剤、難燃剤、耐炎剤、発泡剤、防黴剤、顔料、染料、分散剤、界面活性剤、ブロッキング防止剤その他を使用することができ、更には、改質樹脂も使用することができる。更に、その添加量は、ごく微量から数十重量%まで、その目的に応じて、任意に設定することができる。
次に、上記の第1乃至第3の樹脂組成物を使用し、これらを、例えば、Tダイ共押出機、インフレーション共押出機を使用して共押出成形して本発明のバリア性共押出多層シーラントフィルムを製造することができる。
本発明のバリア性共押出多層シーラントフィルム1の膜厚は、総厚、約45μm〜450μm、好ましくは、70μm〜270μmである。
而して、本発明のバリア性共押出多層シーラントフィルムにおいて、第3層4を構成するバリア性酸素吸収層の膜厚は、5μm〜50μm、好ましくは、10μ〜30μmである。
次に第1層2及び第5層6を構成するオレフィン系樹脂層の膜厚は、10μm〜100μm、好ましくは15μm〜60μmである。
また、第2層3及び第4層5を構成する接着樹脂の層厚は、10μm〜100μm、好ましくは15μm〜60μmである。
本発明において、バリア性共押出多層シーラントフィルム1の膜厚が、70μm、更には、45μm未満であると、フィルム自体の製膜が困難となること、及び強度が低下し、破れ、傷等の不具合が生じやすいこと等の理由から好ましくなく、また、270μm、更には、450μmを超えると、フィルムの強度等に関しては問題ないが、環境面及びコスト面から好ましくない。
更に、第3層4の膜厚が、10μm、更には5μm未満であると、要求される酸素吸収性能が十分に発揮されない可能性が高くなることから好ましくなく、また、30μm、更には、50μmを超えると、シール強度に関しては問題ないが、コストの上昇及び環境面から好ましくない。
更に、第2層3及び第4層5の膜厚が、15μm、更には10μm未満であると、接着層としての機能が低下し、接着強度が不十分となる可能性があることから好ましくなく、また、60μm、更には100μmを超えると、接着強度に関しては問題ないが、コストの上昇及び環境面から好ましくない。
上記したバリア性共押出多層シーラントフィルム1に単層又は多層の基材フィルムをドライラミネートしてバリア性と酸素吸収性を備える包装材料を形成することができる。
図2は、上記の包装材料の第1の実施の形態を示す。この第1の実施の形態の包装材料7は、バリア性共押出多層シーラントフィルム1に単層の基材フィルム8を、ドライラミネート層9を介して、ドライラミネートしてなるものである。
図3は、上記の包装材料の第2の実施の形態を示す。この第2の実施の形態の包装材料10は、第1の基材フィルム8aと第2の基材フィルム8bを、ドライラミネート層11を介して、ドライラミネートした多層の基材フィルム12を、バリア性共押出多層シーラントフィルム1に、ドライラミネート層9を介してドライラミネートしてなるものである。
第1の実施形態の包装材料において、基材フィルム8として、機械的、物理的及び化学的な優れた強度を有し、更に、耐突き刺し性等に優れ、その他、耐熱性、防湿性等において優れた樹脂フィルム乃至シートを使用することができ、特に印刷適性を有する樹脂のフィルム乃至シートを使用することが好ましい。
具体的に、基材フィルム8としては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリルーブタジエンースチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアリールフタレート系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂等の各種の樹脂のフィルム乃至シートを使用することができる。
上記の樹脂のフィルム乃至シートは、未延伸フィルム或いは一軸方向または二軸方向に延伸した延伸フィルムの何れのものでも使用することができる。
また、上記樹脂のフィルム乃至シートの厚さは、強度、耐突き刺し性等が必要最低限に保持され得る厚さであればよい。厚すぎると、コストが上昇するという欠点があり、逆に薄すぎると、強度、耐突き刺し性等が低下して好ましくない。
上記のような理由から基材フィルム8の厚さは約3μm〜100μm位、好ましくは、約5μm〜50μm位である。
本発明において、基材フィルム8としては、強度その他の観点から、厚さ5〜12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用することが望ましい。
更に基材フィルム8としてバリア性の基材フィルムも使用することができる。かかるバリア性の基材フィルムとして、酸素ガス、水蒸気等の透過を阻止する素材、具体的には、酸素、水蒸気等の透過を阻止する樹脂フィルム、金属箔又は金属の蒸着膜を有する樹脂フィルム、或いは無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂フィルムその他を使用することができる。
例えば上記の酸素ガス、水蒸気等の透過を阻止する樹脂フィルムとして、例えばポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、ナイロンMXD6等の単独乃至共押出等の樹脂フィルム乃至シートを使用することができる。
上記の樹脂フィルム乃至シートの膜厚は、数μm〜数十μm、具体的には、3〜50μm、好ましくは、7μm〜10μmである。
また、基材フィルム8として、アルミニウム箔、銅箔、各種合金箔等の金属箔も使用することができるが、一般的にアルミニウム箔を使用することが好ましい。前記の金属箔膜厚は、6μ〜20μm、好ましくは7μm〜10μmである。
更に基材フィルム8として、金属の蒸着膜を有する樹脂フィルム、樹脂フィルムの一方の面に、金属を例えば、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンクラスタービーム法等の物理気相成長法を用いて、蒸着した金属蒸着樹脂フィルムを使用することができる。
上記の金属の蒸着膜を有する樹脂フィルムとして、例えば、アルミニウム、ニッケル、錫、ビスマス、インジウム、カドミウム、鉛その他の金属を使用することができる。
而して、本発明においては、汎用性、経済性その他を考慮するとアルミニウムを使用することが好ましい。
上記の金属の蒸着膜の厚さは、200Å〜1000Å、好ましくは300Å〜800Åである。
また、樹脂フィルムとしては前述の基材フィルムを構成する樹脂フィルム乃至シートを同様に使用することができる。
具体的には、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂その他の透明乃至半透明のフィルム乃至シートを使用することができる。
その膜厚は、3μm〜50μm、好ましくは5μm〜30μmである。
更に基材フィルム8として、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂フィルム、例えば、樹脂フィルムの一方の面に、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンクラスタービーム法等の物理気相成長法で、例えば、酸化アルミニウム、酸化珪素等の無機酸化物を蒸着した無機酸化物蒸着樹脂フィルムを使用することができる。例えば、酸化アルミニウム、酸化珪素等の無機酸化物を蒸着した無機酸化物蒸着樹脂フィルムを使用することができる。具体的には、金属原料として金属又は金属酸化物を原料として、この原料を加熱して蒸気化し、樹脂フィルム面に蒸着する真空蒸着法、又は、原料として金属または金属酸化物を使用し、酸素を導入して酸化させて蒸着する酸化反応蒸着法、酸化反応をプラズマで助成するプラズマ助成式の酸化反応蒸着法等により、無機酸化物の蒸着膜を形成した無機酸化物蒸着樹脂フィルムを使用することができる。
その場合、蒸着材料の加熱方式としては、例えば、抵抗加熱方式、高周波誘導加熱方式、エレクトロンビーム加熱方式(EB)等を用いることができる。
また、本発明において、樹脂フィルムの面に、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等の化学気相成長法によって、例えば、酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜を形成した樹脂のフィルムを使用することができる。
具体的には、樹脂フィルムの面に、有機珪素化合物等の蒸着用モノマーを原料とし、キャリアーガスとして、アルゴンガス、ヘリウムガス等の不活性ガスを使用し、更に、酸素供給ガスとして、酸素ガスを用い、低温プラズマ発生装置を利用する低温プラズマ化学気相成長法によって酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜を形成することができる。その場合、低温プラズマ発生装置として、例えば、高周波プラズマ、パルス波プラズマ、マイクロ波プラズマ等の発生装置を使用することができる。
上記の無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂フィルムにおいて、無機酸化物の蒸着膜は、例えば、50〜2000Å、好ましくは、100〜1000Åの範囲内で任意に膜厚を選択して形成することが望ましい。
その場合、樹脂フィルムとして、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド樹脂等の各種の樹脂の透明乃至半透明のフィルムを使用することができる。また、その膜厚は、3μm〜50μm、好ましくは5μm〜30μmである。
本発明において、上記の基材フィルム8には、所望の印刷模様を設けることができる。例えば、通常のインキビヒクルの1種乃至2種以上を主成分とし、これに必要ならば可塑剤、安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、硬化剤、架橋剤、滑剤、帯電防止剤等の添加剤の1種乃至2種以上を添加し、更に、染料・顔料等の着色剤を添加し、溶媒、帝釈剤等で十分に混練してインキ組成物を調製し、次いでこのインキ組成物を使用し、例えば、グラビア印刷法、オフセット印刷法、凸版印刷法、スクリーン印刷法、転写印刷法、フレキソ印刷法等の印刷法により、印刷模様を基材フィルム8の表面及び/又は裏面に形成することができる。
上記のインキビヒクルとして、公知のもの、例えば、亜麻仁油、桐油、大豆油、炭化水素油、ロジン、ロジンエステル、ロジン変成樹脂、シェラック、アルキッド樹脂、フェノール系樹脂、マレイン酸樹脂、天然樹脂、炭化水素樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリル又はメタクリル系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アミノアルキッド系樹脂、ニトロセルロース、エチルセルロース、塩化ゴム、環化ゴム等の1種乃至2種以上を使用することができる。
次に、ドライラミネートは、例えば、ポリ酢酸ビニル系接着剤、アクリル酸のエチル、ブチル、2−エチルヘキシルエステル等のホモポリマー、或いはこれらとメタクリル酸メチル、アクリロニトリル、スチレン等との共重合体等からなるポリアクリル酸エステル系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、エチレンと酢酸ビニル、アクリル酸エチル、アクリル酸、メタクリル酸とのモノマーとの共重合体等エチレン共重合体系接着剤、セルロース系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリイミド系接着剤、またはメラミン樹脂等からなるアミノ樹脂系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリウレタン系接着剤、反応型(メタ)アクリル系接着剤、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム等からなるゴム系接着剤、シリコ−ン系接着剤、アルカリ金属シリケート、低融点ガラス等のからなる無機系接着剤その他の接着剤を使用することができる。
上記の接着剤の組成系は、例えば、水性型、溶剤型、エマルジョン型、分散型等の何れの組成物の形態でもよく、又、その性状は、フィルムシート状、粉末状、固形状の何れの形態のものでもよい。
上記の接着剤は、例えば、ロールコート法、グラビアロールコート法、キスコート法等のコーティング法によってコーティングすることができる。その場合のコーティング量としては0.1〜5.0g/m2(乾燥状態)位が望ましい。
上記のドライラミネートに代えて、アンカーコート剤層を介して各種の樹脂を溶融押出しながら積層する溶融樹脂押出ラミネート法を採用することができる。
その場合、アンカーコート剤としては、例えば、アルキルチタネート等の有機チタン系、イソシアネート系、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系、その他の水性乃至油性の各種のアンカーコート剤を使用することができる。
上記のアンカーコート剤は、例えば、ロールコート法、グラビアロールコート法、その他のコーティング法を用いてコーティングすることができ、そのーティング量としては、0.1〜5.0g/m2(乾燥状態)くらいが望ましい。
また、上記の溶融樹脂押出ラミネート法における溶融押出樹脂として、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、酸変性ポリエチレン系樹脂、酸変性ポリプロピレン系樹脂、エチレン−アクリル酸またはメタクリル酸共重合体、サーリン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル系樹脂、エチレン−アクリル酸エステルまたはメタクリルエステル共重合体、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、その他の熱可塑性樹脂の1種乃至2種以上を使用することができる。
尚、上記の溶融樹脂押出ラミネート法において、より強固な接着強度を得るために、アンカーコート剤層を介して溶融押出樹脂を積層することが望ましい。
また、積層する基材フィルム等の表面に、例えば、コロナ放電処理、フレーム処理、プラズマ処理、その他の前処理を施すことができる。
次に、第二の実施の形態において、第1の基材フィルム8aと第2の基材フィルム8bとして、上述したような第一の実施の形態における基材フィルム8と同様な材料を用いることができる。
また、第1の基材フィルム8aと第2の基材フィルム8bの間のドライラミネート層11の材料として、ドライラミネート層9と同様な接着剤を使用することができる。
また、第一の実施の形態におけるのと同様に、ドライラミネートに代えて、基材フィルム8、8a、8b、バリア性共押出多層シーラントフィルム1の積層を、例えばアンカーコート層を介して溶融押出樹脂層を積層する溶融樹脂押出ラミネート法を採用することができる。
また、第一の実施の形態におけるのと同様に、第一の基材フィルム8aの表面又は裏面に印刷層を設けることができる。
図4及び図5は、上記したバリア性共押出多層シーラントフィルム1と基材フィルム8を積層した包装材料10を使用して製袋した下207又はバリア性共押出多層シーラントフィルム1に多層の基材フィルム10をドライラミネートしてなる包装材料7、10を使用して製袋した包装袋12を示し、図4は側面図、図5は断面図である。尚、図示はしないが、包装袋は、例えばピロー包装形態、ガセット包装形態、スタンディング(自立性)パウチ包装形態等の形態で作成することもできる。また、製袋時のシールの形態として、側面シール型、二方シール型、三方シール型、四方シール型、封筒貼りシール型、合掌貼りシール型、ひだ付シール型、平底シール型、角型シール型等のさまざまのシール形態を採用することができる。包装袋の端部のシール方法としては、例えば、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール等の公知の方法で行うことができる。
尚、包装袋には、例えば、ワンピースタイプ、ツーピースタイプその他の注出口、或いは開封用ジッパーを任意に取り付けることができる。
次に、図4、図5に示す包装袋を用いた包装製品の製造方法について説明する。
先ず、図6に示すように、包装袋12の開口部13から、例えば紫外線照射装置15を挿入し、紫外線照射装置15を矢印Pで示すように上下方向に移動させながら、254nmの紫外光を500mJ/cm2包装袋13の内面に照射し、次いで図7に示すように、包装袋12内に飲食料品、接着剤、粘着剤等の化学品、化粧品、洗剤、農薬又は医薬品、電子デバイスケミカルカイロ、雑貨品等の内容物14を充填し、次いで包装袋12の開口部13をヒートシールして密封部16を形成して本発明の包装製品を製造することができる。
また、包装袋12に内容物を充填後、紫外線照射装置を包装袋内に挿入して254nmの紫外光を500mJ/cm2包装袋の内面に照射し、しかる後、包装袋12を密封することにより本発明の包装製品を製造することができる。また、包装袋13に内容物を充填するのと同時に紫外線照射装置により、紫外光を包装袋の内面に照射し、しかる後、包装袋13を密封することにより本発明の包装製品を製造することができる。
上記の包装製品の製造方法に代えて、包装材料のバリア性共押出多層シーラントフィルム側に254nmの紫外光を500mJ/cm2照射した後製袋して包装袋を作成し、包装袋内に内容物を充填し、包装袋の開口部を密封する方法によって本発明の包装製品を製造することができる。
上記の包装製品の製造方法において、紫外光を照射する紫外線照射装置、紫外光の照射方法、照射条件に関して説明する。
先ず、紫外線照射装置として、例えば、高水銀ランプを使用した紫外線(UV)照射装置(アイグラフィクス株式会社製、機種名:ECX−401GX)を使用することができる。
而して、本発明において、紫外線照射方法として、上記のように、包装袋の内面に、包装袋に内容物を充填する前、または後、或いは充填と同時に照射をすることができる。その照射条件としては、紫外線の強さに関しては、積算光量で、500mJ/cm2〜2000mJ/cm2、好ましくは500mJ/cm2〜1000mJ/cm2である。紫外線の照射時間は、ランプ光量との相関で上記の積算光量を満たす時間、例えば10秒〜80秒である。
本発明は、上記したような包装袋のような軟包装容器のみならず、本発明のバリア性共押出多層シーラントフィルムを瓶基材と積層してなる酸素捕集機能を有する蓋、本発明のバリア性共押出多層シーラントフィルムを利用したシール用ガスケット、本発明のバリア性多層シーラントフィルムと基材フィルムを積層した成形材料を熱成形して、酸素捕集機能を有する多層成形容器を形成することもできる。
この包装製品においては、バリア性酸素吸収層により、包装袋の外から中への酸素の侵入が阻止されると共に、バリア性包装袋の内側から照射される紫外光は、バリア性酸素吸収層に容易に到達し、バリア性酸素吸収層に含まれる遷移金属触媒が酸化性樹脂に作用し、酸化性樹脂が包装袋内のヘッドスペースに含まれる酸素、或いは内容物内に含まれる酸素或いは内容物内で発生する酸素を吸収するという酸素捕集機能を奏し、その結果、内容物の品質、鮮度等を、充填包装したときの状態をほぼそのまま或いはそれ以上の状態で維持し、更に、包装製品を長期間貯蔵、保管、展示等を行う場合においても、内容物の色、匂い等の品質の変化は殆ど認められず、内容物の品質、鮮度等を極めて良好に維持することができ、その品質の向上、シェルライフの延長を可能にする。
また、本発明の包装製品は、包装袋が、基材フィルムと表面層を構成する第1層と裏面層を構成する第5層はオレフィン系樹脂層からなるバリア性共押出多層シーラントフィルムを含む包装材料からなり、製袋時のヒートシール性に優れ、その密封性を十分に満足し得るものであるものであると共に易開封性を有し、更に、剛性、強度等に優れ、且つ高い保形性、自立性に優れ、更に包装材料の減量、減容化を達成し環境負荷軽減に大きく貢献するものである
次に、上記の発明について以下に実施例を挙げて詳細に説明する。
以下に示す手法でバリア性共押出多層シーラントフィルムを製造した。
先ず下記の樹脂組成物を用意した。
(イ)第1層用樹脂組成物として、シングルサイト系触媒(メタロセン触媒)を使用して重合したエチレン−α・オレフィン共重合体(三井化学株式会社製エボリューSP2020、密度=0.916g/cm3、メルトフローレート(MFR)=1.5g/10分)を用意した。
(ロ)第2層用樹脂組成物として、無水マレイン酸変性の接着性ポリエチレン(三井化学株式会社製アドマーNF528)を用意した。
(ハ)第3層用樹脂組成物として、MXD6(MXナイロン)(三菱瓦斯化学株式会社製MXナイロンS6007、密度=1.22g/cm3、MFR=2.0g/10分)60重量部、酸化性樹脂:エチレン/メチルアクリレート/メチルシクロへキセン−メチルアクリレートコポリマー40.0重量部と、遷移金属触媒:コバルト2−エチルヘキサノエート0.01重量部及びラジカル系光重合開始剤:1−ヒドロキシーシクロヘキシルーフェニルケトン0.001重量部を十分に混練して酸素吸収性樹脂組成物を調製した。
(ニ)第4層用樹脂組成物として、無水マレイン酸変性の接着性ポリエチレン(三井化学株式会社製アドマーNF528)を用意した。
(ホ)第5層用樹脂組成物として、シングルサイト系触媒(メタロセン触媒)を使用して重合したエチレン−α・オレフィン共重合体(三井化学株式会社製エボリューSP2020、密度=0.916g/cm3、MFR=1.5g/10分)100.0重量部、合成シリカ0.05重量部、エルカ酸アミド0.05重量部、エチレンビスオレイン酸アミド0.05重量部を十分に混練して樹脂組成物を調製した。
5種5層上吹きインフレーション共押出機を用いて、第1層は、上記(イ)に示す樹脂組成物の層20μmからなり、第2層は、上記(ロ)に示す樹脂組成物の層5μmからなり、第3層は、上記(ハ)に示す樹脂組成物の層10μmからなり、第4層は、上記(ニ)に示す樹脂組成物の層5μmからなり、第5層は、上記(ホ)に示す樹脂の層20μmからなる5層のバリア性共押出多層シーラントフィルム60μmを製造した。
得られたバリア性共押出多層シーラントフィルムに、紫外線照射装置[アイグラフィックス株式会社製、機種名、ECS−401GX]を使用し、254nmの紫外光を積算光量で500mJ/cm2照射したところ、酸素を吸い始めた。
また、酸素バリア性を測定したところ、通常のバリアシーラントに見られない高い酸素バリア性が見られた。特に高湿度下で低下する特有の挙動が見られず、40℃−90%RHにおいても高い酸素バリア性を維持した。
次に上記のバリア性共押出多層シーラントフィルムの第1層のエチレン−α・オレフィン共重合体の表面にコロナ処理を施し、その表面に2液硬化型ウレタン接着剤(主剤:ポリエステルポリオール、硬化剤:脂肪族イソシアネート)をグラビアコート法によって、厚さ4.0g/m2(乾燥状態)にコーティングしてドライラミネート用接着剤層を形成し、しかる後、このドライラミネート用接着剤層の表面に、2軸延伸ポリエステル系樹脂フィルム(東洋紡株式会社製E5100、12μm)と2軸延伸ポリアミド系樹脂フィルム(東洋紡ハーデンN1102、15μm)の積層物を、2軸延伸ポリエステル系樹脂フィルム(東洋紡株式会社製E5100、12μm)/2軸延伸ポリアミド系樹脂フィルム(東洋紡ハーデンN1102、15μm)/バリア性共押出多層シーラントフィルムの順になるように貼り合わせて包装材料を作成した。
上記の包装材料にバリア性共押出多層シーラントフィルム側から、254nmの紫外光を積算光量で500mJ/cm2照射した後、このバリア性共押出多層シーラントフィルムを使用して、インパルスシーラーを用いて四方シール平パウチ袋を作成し、作成した四方シール平パウチ袋の中に「鰹節」を封入した。
四方シール平パウチ袋の中に「鰹節」を封入した包装製品について3ヶ月間の保存試験をしたところ、酸素・湿気により劣化を生ずる「鰹節」は3ヶ月間の保存試験においても、製品の変褪色および香りの低下、臭味の劣化は認められなかった。
実施例1のバリア性共押出多層シーラントフィルムの第1層のエチレン−α・オレフィン共重合体の表面にコロナ処理を施し、その表面に2液硬化型ウレタン接着剤(主剤:ポリエステルポリオール、硬化剤:脂肪族イソシアネート)をグラビアコート法によって、厚さ4.0g/m2(乾燥状態)にコーティングしてドライラミネート用接着剤層を形成し、しかる後、このドライラミネート用接着剤層の表面に、無機蒸着延伸ポリエステル系樹脂フィルム(大日本印刷株式会社製IB−PET−RB、12μm)と2軸延伸ポリアミド系樹脂フィルム(東洋紡ハーデンN1102、15μm)の積層物を、無機蒸着延伸ポリエステル系樹脂フィルム(大日本印刷株式会社製IB−PET−RB、12μm)/2軸延伸ポリアミド系樹脂フィルム(東洋紡ハーデンN1102、15μm)/バリア性共押出多層シーラントフィルムの順になるように貼り合わせて包装材料を作成した。
また、酸素バリア性を測定したところ、通常のバリアシーラントに見られない高い酸素バリア性が見られた。特に高湿度下で低下する特有の挙動が見られず、40℃−90%RHにおいても高い酸素バリア性を維持した。
上記の包装材料にバリア性共押出多層シーラントフィルム側から、254nmの紫外光を積算光量で500mJ/cm2照射した後、このバリア性共押出多層シーラントフィルムを使用して、インパルスシーラーを用いて四方シール平パウチ袋を作成し、作成した四方シール平パウチ袋の中に「鰹節」を封入した。
四方シール平パウチ袋の中に「鰹節」を封入した包装製品について3ヶ月間の保存試験をしたところ、酸素・湿気により劣化を生ずる「鰹節」は3ヶ月間の保存試験においても、製品の変褪色および香りの低下、臭味の劣化は認められなかった。
以下に示す手法でバリア性共押出多層シーラントフィルムを製造した。
先ず下記の樹脂組成物を用意した。
(イ)第1層用樹脂組成物として、機能性ポリプロピレンブロックコポリマー(サンアロマー株式会社製PC380A、密度=0.9g/cm2、MFR=1.0g/10分)を用意した。
(ロ)第2層用樹脂組成物として、無水マレイン酸変性の接着性ポリエチレン(三井化学株式会社製モディックAP−P604V)を用意した。
(ハ)第3層用樹脂組成物として、MXD6(MXナイロン)(三菱瓦斯化学株式会社製MXナイロンS6007、密度=1.22g/cm3、MFR=2.0g/10分)60重量部、酸化性樹脂:エチレン/メチルアクリレート/メチルシクロへキセン−メチルアクリレートコポリマー40.0重量部と、遷移金属触媒:コバルト2−エチルヘキサノエート0.01重量部及びラジカル系光重合開始剤:1−ヒドロキシーシクロヘキシルーフェニルケトン0.001重量部を十分に混練して酸素吸収性樹脂組成物を調製した。
(ニ)第4層用樹脂組成物として、無水マレイン酸変性の接着性ポリエチレン(三井化学株式会社製アドマーNF528)を用意した。
(ニ)第4層用樹脂組成物として、無水マレイン酸変性の接着性ポリエチレン(三井化学株式会社製モディックAP−P604V)を用意した。
(ホ)第5層用樹脂組成物として、機能性ポリプロピレンブロックコポリマー(サンアロマー株式会社製PC380A、密度=0.9g/cm2、MFR=1.0g/10分)100.0重量部、合成シリカ0.05重量部、エルカ酸アミド0.05重量部、エチレンビスオレイン酸アミド0.05重量部を十分に混練して樹脂組成物を調製した。
5種5層上吹きインフレーション共押出機を用いて、第1層は、上記(イ)に示す樹脂組成物の層20μmからなり、第2層は、上記(ロ)に示す樹脂組成物の層5μmからなり、第3層は、上記(ハ)に示す樹脂組成物の層10μmからなり、第4層は、上記(ニ)に示す樹脂組成物の層5μmからなり、第5層は、上記(ホ)に示す樹脂の層20μmからなる5層のバリア性共押出多層シーラントフィルム60μmを製造した。
得られたバリア性共押出多層シーラントフィルムに、紫外線照射装置[アイグラフィックス株式会社製、機種名、ECS−401GX]を使用し、254nmの紫外光を積算光量で500mJ/cm2照射したところ、酸素を吸い始めた。
また、酸素バリア性を測定したところ、通常のバリアシーラントに見られない高い酸素バリア性が見られた。特に高湿度下で低下する特有の挙動が見られず、40℃−90%RHにおいても高い酸素バリア性を維持した。
次に上記のバリア性共押出多層シーラントフィルムの第1層のエチレン−α・オレフィン共重合体の表面にコロナ処理を施し、その表面に2液硬化型ウレタン接着剤(主剤:ポリエステルポリオール、硬化剤:脂肪族イソシアネート)をグラビアコート法によって、厚さ4.0g/m2(乾燥状態)にコーティングしてドライラミネート用接着剤層を形成し、しかる後、このドライラミネート用接着剤層の表面に、延伸ポリエステル係樹脂フィルム(東洋紡株式会社製E5100、12μm)と無機蒸着延伸ポリアミド系樹脂フィルム(大日本印刷株式会社製IB−ON−FRC15μm)の積層物を、延伸ポリエステル係樹脂フィルム(東洋紡株式会社製E5100、12μm)と無機蒸着延伸ポリアミド系樹脂フィルム(大日本印刷株式会社製IB−ON−FRC15μm)/バリア性共押出多層シーラントフィルムの順になるように貼り合わせて包装材料を作成した。
上記の包装材料にバリア性共押出多層シーラントフィルム側から、254nmの紫外光を積算光量で500mJ/cm2照射した後、このバリア性共押出多層シーラントフィルムを使用して、インパルスシーラーを用いて四方シール平パウチ袋を作成し、作成した四方シール平パウチ袋の中に「ホワイトソース」を封入した。
四方シール平パウチ袋の中に酸化により劣化を生じる「ホワイトソース」を封入した包装製品について、120℃−30分のレトルト殺菌処理後、3ヶ月間の保存試験をしたところ、酸素・湿気により劣化を生ずる「ホワイトソース」は3ヶ月間の保存試験においても、製品の変褪色および香りの低下、臭味の劣化は認められなかった。
実施例1のバリア性共押出多層シーラントフィルムの第1層のエチレン−α・オレフィン共重合体の表面にコロナ処理を施し、その表面に2液硬化型ウレタン接着剤(主剤:ポリエステルポリオール、硬化剤:脂肪族イソシアネート)をグラビアコート法によって、厚さ4.0g/m2(乾燥状態)にコーティングしてドライラミネート用接着剤層を形成し、しかる後、このドライラミネート用接着剤層の表面に、無機蒸着延伸ポリエステル系樹脂フィルム(大日本印刷株式会社製IB−PET−RB、12μm)と無機蒸着延伸アミド系樹脂(大日本印刷株式会社製IB−ON−FRC、15μm)の積層物を、無機蒸着延伸ポリエステル系樹脂フィルム(大日本印刷株式会社製IB−PET−RB、12μm)/無機蒸着延伸アミド系樹脂(大日本印刷株式会社製IB−ON−FRC、15μm)/バリア性共押出多層シーラントフィルムの順になるように貼り合わせて包装材料を作成した。
上記の包装材料にバリア性共押出多層シーラントフィルム側から、254nmの紫外光を積算光量で500mJ/cm2照射した後、このバリア性共押出多層シーラントフィルムを使用して、インパルスシーラーを用いて四方シール平パウチ袋を作成し、作成した四方シール平パウチ袋の中に「鰹節」を封入した。
四方シール平パウチ袋の中に「鰹節」を封入した包装製品について3ヶ月間の保存試験をしたところ、酸素・湿気により劣化を生ずる「鰹節」は3ヶ月間の保存試験においても、製品の変褪色および香りの低下、臭味の劣化は認められなかった。
[実験例1]
実施例1、実施例2、実施例3のバリア性共押出多層シーラントフィルムおよびそれを用いた包装材料について、酸素透過性の測定を行った。酸素透過性は、JIS−K7126B法に準拠して、MOCON法によって、23℃−90%RHの条件下で行った。
その結果を下記の表1に示す。
Figure 2008081529
上記の表1に示すように、本発明のバリア性共押出多層シーラントフィルムおよびそれを用いた包装材料は、極めて良好な酸素バリア性を示すことが判明した。
[実験例2]
実施例1、実施例2、実施例3のバリア性共押出多層シーラントフィルムについて、40℃−90%RHの高温、高湿度の条件下における酸素透過性を調べた。
その結果を下記の表2に示す。
Figure 2008081529
上記の表2に示すように、本発明のバリア性共押出多層シーラントフィルムは、高温、高湿度の条件下においても、極めて良好な酸素バリア性を示すことが判明した。
本発明は、包装製品の中のヘッドスペース等に存在する酸素、あるいは、内容物に含まれている酸素あるいは発生する酸素を吸収するという酸素捕集機能を奏し、その結果、包装製品の外から内部に透過してくる酸素はバリア性の基材フィルムによる透過阻止機能とあいまって、飲食料品、接着剤、粘着剤等の化学品、化粧品、洗剤、農薬又は医薬品、電子デバイス、ケミカルカイロ、雑貨品等の内容物の品質、鮮度その他を、例えば、充填包装時の状態をほぼそのまま或いはそれ以上の状態で維持し、更に、その包装製品を長期間貯蔵、保管及び展示等において、内容物の色、味、匂い等の品質の変化は殆ど認められず、内容物の品質、鮮度、その他を極めて良好に保護することができるものであり、更に、その外観を損ねることなく、また、その美粧性にも優れ、上記の内容物保護性能と両立し、更に、内容物の製品寿命を延ばすことも可能にするものであり、種々の形態の包装製品に適用可能なものである。
また、本発明は、包装袋のような軟包装容器のみならず、本発明のバリア性共押出多層シーラントフィルムを瓶基材と積層してなる酸素捕集機能を有する蓋、本発明は、上記したような包装袋のような軟包装容器のみならず、本発明のバリア性共押出多層シーラントフィルムを瓶基材と積層してなる酸素捕集機能を有する蓋、本発明のバリア性共押出多層シーラントフィルムを利用したシール用ガスケット、本発明のバリア性多層シーラントフィルムと基材フィルムを積層した成形材料を熱成形してなる酸素捕集機能を有する多層成形容器としても活用し得るものである。
本発明のバリア性共押出多層シーラントフィルムの断面図である。 本発明の包装材料の第一の実施の形態の断面図である。 本発明の包装材料の第二の実施の形態の断面図である。 本発明の包装材料を用いてなる包装袋の側面図である。 図5に示す包装袋の断面図である。 図4に示す包装材料の開口部から紫外線照射装置を挿入し紫外光を包装袋の内側に照射している状態を示す略図である。 包装袋内に内容物を充填した状態を示す略図である。
符号の説明
1 バリア性共押出多層シーラントフィルム
2 バリア性共押出多層シーラントフィルムの第1層
3 バリア性共押出多層シーラントフィルムの第2層
4 バリア性共押出多層シーラントフィルムの第3層
5 バリア性共押出多層シーラントフィルムの第4層
6 バリア性共押出多層シーラントフィルムの第5層
7 包装材料
8 基材フィルム
8a 基材フィルム
8b 基材フィルム
9 ドライラミネート層
10 包装材料
11 ドライラミネート層
12 包装袋
13 開口部
14 内容物
15 紫外線照射装置
16 密封部

Claims (9)

  1. メタキシリレンジアミンを主成分とするジアミン成分とアジピン酸を主成分とするジカルボン酸成分から重縮合により得られるナイロンMXD6と、酸化性樹脂と遷移金属触媒とラジカル系光重合開始剤を含むことを特徴とする樹脂組成物。
  2. ナイロンMXD6を50〜90重量部、酸化性樹脂を10〜50重量部を含むことを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 酸化性樹脂が、極性がナイロンMXD6の極性と比較的近いものであることを特徴とする請求項1又は2の何れか一項に記載の樹脂組成物。
  4. 酸化性樹脂がエチレン/メチルアクリレート/メチルシクロへキセン−メチルアクリレートであることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の樹脂組成物。
  5. 少なくとも5層からなる共押出多層フィルムであって、表面層を構成する第1層と裏面層を構成する第2層はオレフィン系樹脂層からなり、第2層と第4層は接着樹脂層からなり、第3層はナイロンMXD6、酸化性樹脂、遷移金属触媒及びラジカル系光重合開始剤を含むことを特徴とするバリア性共押出多層シーラントフィルム。
  6. 請求項5に記載のバリア性共押出し多層シーラントフィルムと基材フィルムの積層体からなることを特徴とする包装材料。
  7. 請求項6に記載の包装材料を用い、バリア性共押出多層シーラントフィルムの面が包装袋の内壁を構成するように製袋してなる包装袋。
  8. 請求項7に記載の包装袋内に紫外線照射装置を挿入し、包装袋の内壁に紫外光を照射し、次いで包装袋内に内容物を充填し、包装袋の開口部を密封してなる包装製品。
  9. 請求項7に記載の包装袋内に内容物を充填し、しかる後包装袋内に紫外線照射装置を挿入し、包装袋の内壁に紫外光を照射し、次いで包装袋の開口部を密封してなる包装製品。

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