JP4288755B2 - 酸素吸収剤、それを用いた包装材及び包装容器 - Google Patents

酸素吸収剤、それを用いた包装材及び包装容器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸素吸収剤及びそれを用いた包装材に関するもので、より詳細には、光により活性化しうる酸素吸収剤並びにそれを備えた包装材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来包装容器としては、金属缶、ガラスビン、各種プラスチック容器等が使用されており、これらの容器は何れも、容器壁を通しての酸素透過を無視し得るオーダーに抑制し、内容品の保存性を高めるという目的に対しては一応の成功を納めている。
しかしながら、容器内に内容物を充填し、密封した包装内には、内容物内に溶解し或いは挟雑した形の酸素が必ず残留し、また容器の最上部には必ずヘッドスペースがあり、このヘッドスペースにも空気からの酸素が残留している。
包装内の残留酸素は、大気中の酸素に比べればかなり希薄であるとしても、内容物の酸化劣敗を招いたり、或いは微生物の増殖をもたらし、内容物の保存性を著しく低下せしめる。熱間充填やレトルト殺菌等の加熱殺菌を行った包装体内の残留酸素は著しく活性であることも経験的に知られており、この酸素は内容物のフレーバを著しく低下させる。
【0003】
従来、包装体内の残留酸素を低減させるため、包装体製造時に水蒸気置換や窒素置換等の手段が広く採用されているが、これらの物理的手段では残留酸素の影響を完全に遮断することは困難なため、下に記すような化学的手段が使用されている。
【0004】
残留酸素の影響を防止するのに古くから、そして現在でも広く使用されている手段は、金属錫の還元性を利用することである。缶詰製品では、缶胴或いは缶蓋の少なくとも一部を未塗装ブリキとしたり、或いは側面継ぎ目の半田として前錫半田を使用し、錫を内容物側へ露出させることにより、酸素を還元するようにしている。金属錫の蒸着や、錫箔のラミネートを利用して、ガラス容器やプラスチック容器の溶存酸素を除くことも、出願人により既に提案されている。
容器内の酸素を除去するために、酸素吸収剤(脱酸素剤)の使用も古くから知られており、この方法は酸素吸収剤を容器蓋や容器壁に適用して、還元性物質を主剤とする酸素吸収剤と酸素との反応により酸素を捕捉しようとするものである。酸素吸収剤の主成分としては、経済性及び効力の点で鉄系のものが多く使用されている。
【0005】
酸素の捕捉に高分子ラジカルを利用することも既に知られており、例えば、出願人らの提案にかかる特開昭62−207338号公報には、エチレンビニルアルコール共重合体にイオン化放射線を照射すると、酸素の捕捉が有効に行われることが記載されている。
【0006】
また、特開平4−213346号公報には、ポリオレフィン及び、酸化触媒或いは更にラジカル抑制剤を含有する樹脂組成物から成る酸素バリアー性容器が記載され、この容器の酸素バリアー性は放射線照射により向上することが記載されている。
【0007】
特開平5−32277号公報には、酸素遮断性を有する層と、該酸素遮断層よりも容器内部側に設けられた高分子のラジカル生成能を有する樹脂層との積層体からなる容器の少なくとも内部に光乃至イオン化放射線を照射し、生成する高分子ラジカルが失活しない内に内容物を充填し、容器を密封して、容器内の残留酸素を吸収させることが記載されている。
【0008】
更に、特開平5−194949号公報には、酸化可能な有機化合物、遷移金属触媒を含有する樹脂組成物を放射線に暴露することにより、酸素の捕捉を開始させることが記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする問題点】
還元性物質や酸素吸収剤により、包装体の酸素を除去する方法は、或る程度の時間をかけて包装体内の酸素を吸収させるという目的には有効であるとしても、限られた短時間の内に酸素を吸収除去しようという目的には、あまり有効ではない。
【0010】
一方、イオン化放射線の照射は、容器そのものの殺菌には認められているものの、食品類への照射は認められていなく、従って、内容物充填に先立って、容器への放射線照射を行い、次いで内容物充填及び容器密封を行うことになる。いうまでもなく、ポリマーラジカルは発生直後が最も活性であるから、折角生成したポリマーラジカルが外部雰囲気中の酸素と反応し、容器内の残留酸素の捕捉にはあまり有効とはならないという問題がある。
【0011】
このように、従来の技術では、酸素吸収のための活性サイト(例えば、ポリマーラジカル)の生成と、容器内残留酸素の吸収との間に時間的なギャップがあり、このギャップを解消し、容器内残留酸素を吸収させたい時期に上記活性サイトを生成させることが望ましい。例えば、内容物の保存性を高めるために、内容物を熱間充填し、或いは充填密封後の包装体を加熱殺菌することが行われているが、このような包装体では、水分と熱とが同時に作用するため、食品の劣化や香味低下に残留酸素の影響が顕著にでるので、脱酸素を密封から殺菌の初期段階で行うのが望ましい。
【0012】
更に、従来の酸素吸収剤は、そのもの自体或いは酸素の吸収により生じた物質が内容物中に溶出して、内容物のフレーバーを損なうという問題がある。例えば、酸素吸収剤としての鉄は内容物中に微量混入しても内容物のフレーバを損なう傾向がある。かくして、内容物への溶出傾向のないような酸素吸収剤の出現が望まれている。
【0013】
従って、本発明の目的は、酸素を吸収させたい時期に光照射により酸素吸収のための活性サイトを生成させることが可能であり、しかも内容物への溶出傾向のない酸素吸収剤及びそれを用いた包装材を提供するにある。
本発明の他の目的は、内容物の保存性とフレーバ保持特性とに優れた包装体を簡単な操作で容易に製造することが可能な包装材を提供するにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、少なくとも1次粒径が1000nm以下のアナターゼ型二酸化チタンとラジカル分解型オレフィン系樹脂とを含有しかつ該二酸化チタンと該オレフィン系樹脂とを0.005乃至0.001:1の重量比で含有する組成物から成り、紫外線を照射することにより活性化されることとを特徴とする酸素吸収剤が提供される。
本発明によればまた、上記酸素吸収剤の層を備えていることを特徴とする包装材、特に包装容器或いは蓋が提供される。
【0015】
【発明の実施形態】
本発明に用いる前記二酸化チタン(以下“光触媒”ということがある)は、光反応性半導体とも呼ばれているものであり、主に波長が400nm以下の紫外線の照射により電子・正孔対が生成し、光触媒反応を行うものである。
即ち、TiOなどの光半導性金属酸化物は、そのバンドギャップ(価電子帯と伝導帯とのエネルギー差)よりも大きなエネルギーをもつ光が照射されると、価電子帯から電子が叩き出されて伝導帯に移り(励起)、価電子帯にはプラスの電荷をもった粒子(正孔)が生成する。電子(e)及び正孔(p)の一部は酸化物粒子の表面に移動し、下記式に示すとおり、電子は還元反応に、正孔は酸化反応に関与する。
半導体+ hν → e + p ‥(1)
+ O → O ‥(2)
+ HO → OH+H ‥(3)
+ OH → OH ‥(4)
【0016】
従来、光触媒を用いる各種プロセスは数多く提案されているが、これらは汚れや臭いなどの有害有機物質の分解及び除去に関するものであり、酸素の吸収及び除去に着目したものは未だ知られていない。
【0017】
本発明では、この光触媒をラジカル分解型オレフィン樹脂と組み合わせて、酸素、特に包装体内に残留する酸素の吸収除去に用いる。
即ち、前記反応(2)で生成するスーパーオキサイド(O )及び反応(3)乃至(4)で生成するヒドロキシラジカル(OH)は、酸化力が強く、有機物を酸化し、この酸化を通じて酸素の吸収及び除去が有効に行われるものである。
【0018】
本発明で用いる二酸化チタン(光触媒)は、光に対しては活性を有するが、化学的には極めて安定な物質であり、水は勿論のこと、その他の薬品類にも反応も溶解もしないしないという特性を有している。
【0019】
一方、光触媒との組合せで使用される樹脂としては、ラジカル分解型オレフィン系樹脂が使用される。
【0020】
更に、光触媒と前記樹脂とを組成物の形にすることにより、酸素吸収剤をフィルム、シート、ジスク、積層体などの任意の形状に成形し、包装材としての用途に用いることができる。
【0021】
[酸素吸収剤]
(1)光触媒:
本発明に用いる光触媒は、アナターゼ型二酸化チタンであり、1次粒径が1000nm以下のものである。
【0022】
上記光触媒は、可視光波長以下の粒径で有機物中に分散させるのが好ましく、一般にその一次粒径は、1乃至400nm、特に1乃至100nmの範囲にあるのが、光透過性の点で望ましい。
【0023】
(2)オレフィン系樹脂
光触媒と組み合わせで用いるオレフィン系樹脂はラジカル分解型のものであれば全て用いることができる。
この樹脂は容器、容器蓋或いはその他の包装材に加工できるような熱成形性を有していることが好ましい。
【0024】
適当な樹脂(以下“有機高分子”ということがある)の例は、これに限定されないが、次の通りである。
オレフィン系樹脂;例えば低−、中−或いは高−密度のポリエチレン、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、アイソタクテイツクポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、4−メチル−1−ペンテン系重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、イオン架橋オレフィン共重合体(アイオノマー)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体或いはこれらのブレンド物等。
【0025】
上記有機高分子の代わりに或いは上記高分子と共に使用しうる低分子の有機物としては、例えば、フェノール類、キノン類、ニトロ化合物、ニトロソ化合物、アミノ化合物、有機イオウ化合物などが挙げられるが、勿論、前述したスーパーオキサイド(O )やヒドロキシラジカル(OH)と反応可能なものであればよく、これらの例に限定されない。
【0026】
上記有機物の中でも、酸化防止剤や滑剤などの樹脂添加剤として知られているものが、酸素の捕捉に有効である。酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤として知られているものが好適であり、この例として、次のもの、
テトラキス[メチレン−3(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)メタン、
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、
1,3,5−トリメチルー2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、
ビス[3,3’−ビス−(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、
1,3,5−トリス(3’5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)−s−トリアジン 2,4,6−(1H,3H,5H)トリオン、
トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、
1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3、5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、
等を用いることができる。
中でも特に、テトラキス[メチレン−3(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)メタンが好適である。
他に、p−第3級ブチルカテコール、ハイドロキノン、カテコール等の多価フェノール類も用いることができる。
【0027】
酸化防止剤の他の例として、トコフェロール系酸化防止剤、例えばα−型、β−型、γ−型、δ−型等のトコフェロールを挙げることができる。α−トコフェロールが特に好適である。
【0028】
また、滑剤の適当な例としては、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛などの脂肪酸石鹸;アビエチン酸ナトリウムなどの樹脂酸石鹸;オレイン酸アミド、ステアリン酸アミドなどの脂肪酸アミド類が挙げられる。
【0029】
また、前述したキノン類としては、p−ベンゾキノン、クロラニル、アントラキノン、フェナンスロンなどが挙げられる。
ニトロ化合物としては、トリ−p−ニトロフェニルメタン、ジフェニルピクリルヒドラジル、m−ジニトロベンゼン、2、4−ジニトロトルエン、ピクリン酸などが挙げられる。
アミノ化合物としては、ジ−p−フルオロフェニルアミン、メチルアニリン、p−フェニレンジアミン、N,N’−テトラエチル−p−フェニレンジアミンなどが挙げられる。
ニトロソ化合物としては、ニトロソベンゼン、ニトロソ−β−ナフトールなどが挙げられる。
有機イオウ化合物としては、テトラアルキルチウラムジスルフィド、ジチオベンゾイルジスルフィド、p、p’−ジトリルトリ及びテトラスルフィドなどが挙げられる。
【0030】
有用な有機物の他の例として、ヒンダードアミン系光安定剤等を用いることもできる。例えば、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ドデシルコハク酸イミド、1−〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、テトラ(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート、テトラ(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボキシレートなどがあげられる。
【0031】
(3)組成物:
本発明の酸素吸収剤においては、光触媒(A)とオレフィン系樹脂(B)とを、
A:B =0.005:1乃至0.01:1、
重量比で組み合わせて用いるのがよい。
光触媒の量が上記範囲を下回ると光による活性化が不十分となる傾向があり、一方この量が上記範囲を上回っても上記範囲内にある場合に比して格別の利点はなく、価格が高くなる分だけ経済的に不利である。
用いる有機物の90重量%以上、特に99重量%以上が有機高分子であることが好ましい。
本発明の酸素吸収性組成物には、その特性を改善すべく種々の添加剤を配合することができる。
例えば、光照射後の酸素吸収能力を持続させるために、光開始剤やラジカル開始剤や蓄光型紫外線放射体を配合することができる。
【0032】
ラジカル開始剤としては、ジクミルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキシ-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、t- ブチルクミルパーオキサイド、ジ-t-アミルパーオキサイド、t- ブチルヒドロパーオキサイド、2,5- ジメチル-2,5-ジ(t- ブチルパーオキシン)ヘキシン- 3、2,5- ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5- ジメチル-2,5- モノ(t- ブチルパーオキシ)- ヘキサン、α,α’- ビス(t- ブチルパーオキシ-m-イソプロピル)ベンゼンなどのジアルキルパーオキサイド類、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシビバレート、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシフタレート等のパーオキシエステル類、ジシクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類、及びこれらの混合物等が挙げられる。
光ラジカル開始剤の代表的なものとしては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン及びそのアルキルエーテル類;アセトフェノン、2,2-ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン等のアセトフェノン類;2−メチルアントラキノン、2−アミルアントラキノン等のアントラキノン類;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類、アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類またはキサントン類等がある。
かかる光開始剤やラジカル開始剤は、安息香酸系又は第三級アミン系など公知慣用の光重合促進剤の1種あるいは2種以上と組み合わせて用いることが出来る。光ラジカル開始剤は、光触媒と有機物との合計量100重量部当たり0.01乃至10重量部、特に0.1乃至5重量部の量で用いるのがよい。
【0033】
蓄光型紫外線放射体としては、例えばアルカリ土類金属アルミン酸塩を母体結晶とし、ユウロピウム(Eu)を賦活剤とし、デスプロシウム(Dy)またはネオジム(Nd)を賦活助剤とし蛍光体、例えばSrAl:Eu、Dyや、SrAl1425:Eu、Dyや、CaAl:Eu、Ndなどが使用される。
これらは、根本特殊化学(株)からN夜光<ルミノーバ>の商品名で入手しうる。
蓄光型紫外線放射体は、光触媒と有機物との合計量100重量部当たり0.01乃至10重量部、特に0.1乃至5重量部の量で用いるのがよい。
【0034】
本発明の酸素吸収性組成物には、耐熱安定剤、帯電防止剤、改質用樹脂乃至ゴム、分散剤、界面活性剤、可塑剤等の公知の樹脂配合剤を、それ自体公知の処方に従って配合できる。
【0035】
光触媒と有機物との配合は、ヘンシェルミキサーやリボンブレンダーやコニカルブレンダーなどを用いたドライブレンドでも行うことができるし、また一軸または二軸の押出機やニーダーなどを利用したメルトブレンドでも行うことができる。
メルトブレンドでは、光触媒を比較的高濃度で含有するマスターバッチを予め調製し、このマスターバッチを有機高分子などとブレンドするのが好ましい。
【0036】
[用途]
本発明の酸素吸収剤は、フィルム、シート、ジスクなどの形態に成形し、包装内に充填する酸素吸収剤として使用することができる。
しかしながら、酸素吸収剤を別個に取り扱うという煩わしさを解消するために、この酸素吸収剤は、酸素吸収剤層として包装材、例えば容器、蓋或いはその他の包装用素材と一体に設けることが好ましい。
【0037】
本発明の酸素吸収剤の内、有機高分子に光触媒を分散させたものは、単層で、或いはその他の包装用素材と組み合わせた多層の形で、包装用フィルム、三方或いは四方シールの通常のパウチ類、ガセット付パウチ類、スタンディングパウチ類、ピロー包装袋、チューブ容器、カップ、ボトル、トレイ、各種缶、容器蓋などの用途に用いることができる。
【0038】
多層構造の包装材の場合、器壁を通しての酸素透過を防止するために、器壁内に酸素遮断性層を有しているのが好ましく、この酸素遮断層よりも容器内部側に本発明の酸素吸収剤層を配置するのが好ましい。
この酸素吸収剤層は、容器の内面側に露出していてもよく、或いは酸素吸収剤層の内側に酸素透過性の樹脂層を備えていてもよい。
【0039】
本発明の包装材の層構成の数例を示す図1において、この図では左側が容器内面側、右側が容器外面側として示されている。
図1の(A)は包装材1が本発明の酸素吸収剤層11単層、即ち有機高分子に光触媒を分散させたもの単層から構成されている例である。有機高分子が、例えばメタキシリデンアジパミドのようにガスバリアー性を有している場合には、単層の構成でも優れた保存性が達成されるものである。
単層の場合、容器形態によっても相違するが、厚みは一般に1乃至5000μm、特に20乃至1000μmの範囲にあることが望ましい。
【0040】
図1の(B)は包装材1が2層構成の例であり、酸素吸収剤層11が内層として、延伸プラスチックフィルム12が外層として設けられている。酸素吸収剤層11と延伸プラスチックフィルム12との間に接着性がない場合には、接着剤層13を介在させることができる。
延伸プラスチックフィルムとしては、前に例示したナイロン類、ポリエステル類、或いはポリプロピレンの一軸延伸或いは二軸延伸フィルムが使用される。
これらの延伸プラスチックフィルムの容器内面となる側には、無機物からなる蒸着層が形成されていてもよい。
無機蒸着プラスチックフィルムは、プラスチックフィルム基体の表面に、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などで、無機物、即ちシリコンオキサイド、アルミナなどのセラミックを蒸着させたもので、蒸着層の厚みは、50乃至1000オングストロームと薄いが、酸素などに対して優れた遮断性を示すものである。
プラスチックフィルム基体としては、前述した延伸ナイロンフィルム、延伸ポリエステルフィルムなどが適当であるが、他に延伸ポリプロピレンフィルムも使用可能である。
無機蒸着プラスチックフィルムの厚みは5乃至50μm、特に10乃至30μmの範囲にあるのが取り扱いの点で有利である。
一方、酸素吸収剤層の厚みは一般に5乃至200μm、特に10乃至120μmの範囲にあることが望ましい。
【0041】
図1の(C)は、包装材1が3層構成の例であり、酸素吸収剤層11が内層として、延伸プラスチックフィルム12が外層として、酸素遮断性層14が中間層として、それぞれ設けられている。酸素吸収剤層11或いは延伸プラスチックフィルム12と酸素遮断性層14との間に接着性がない場合には、接着剤層13を介在させることができる。
酸素遮断性層としては、ガスバリアー性樹脂やアルミニウム箔を挙げることができ、更に前述した無機蒸着プラスチックフィルムも使用される。
ガスバリヤー性樹脂の最も適当な例としては、エチレン−ビニルアルコール共重合体を挙げることができ、例えば、エチレン含有量が20乃至60モル%、特に25乃至50モル%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体を、ケン化度が96モル%以上、特に99モル%以上となるようにケン化して得られる共重合体ケン化物が使用される。このエチレンビニルアルコール共重合体ケン化物は、フイルムを形成し得るに足る分子量を有するべきであり、一般に、フエノール:水の重量比で85:15の混合溶媒中30℃で測定して0.01 dl/g以上、特に0.05 dl/g 以上の粘度を有することが望ましい。また、前記特性を有するガスバリヤー性樹脂の他の例としては、炭素数100個当りのアミド基の数が5乃至50個、特に6乃至20個の範囲にあるポリアミド類;例えばナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6/6,6共重合体、メタキシリレンアジパミド、ナイロン6,10、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン13等が使用される。これらのポリアミドもフイルムを形成するに足る分子量を有するべきであり、濃硫酸中1.0 g/dl の濃度で且つ30℃の温度で測定した相対粘度〔ηrel 〕が1.1 以上、特に1.5 以上であることが望ましい。また塩化ビニリデン系共重合樹脂、ハイニトリル樹脂、ガスバリヤー性ポリエステル樹脂のようなガスバリヤー性樹脂を用いることもできる。ガスバリヤー性樹脂層は、容器内に許容される酸素量によっても相違するが、一般に5乃至200μm、特に10乃至120μmの厚みを有することが望ましい。
一方、アルミニウム箔としては、この種の包装に使用されているアルミニウム箔は全て使用でき、例えば、純アルミニウムやアルミニウムと他の合金用金属、特にマグネシウム、マンガン等の少量を含むアルミニウム合金が使用される。このアルミニウム箔は、一般に軟質、硬質或いは半硬質と呼ばれるものの何れであってもよい。
アルミニウム箔の厚みは、5乃至50μm、特に7乃至20μmの範囲にあるのがよい。この厚みが上記範囲を下回ると酸素遮断性が不足する傾向があり、一方厚みが上記範囲を上回ると、包装材としての可撓性、柔軟性が低下する傾向がある。
【0042】
図1の(D)は、包装材1が4層構成の例であり、酸素吸収剤層11が内層として、延伸プラスチックフィルム12が外層として、酸素遮断性層14が中間層として、それぞれ設けられている点では、図1の(C)と同様であるが、酸素吸収剤層11の内側に更に、酸素透過性樹脂層15が設けられている。
酸素透過性樹脂層としては、前に例示したオレフィン系樹脂からなる内面材が適しており、これらのオレフィン系樹脂からなる内面材は、容器内の酸素を酸素吸収剤層に透過すると共に、包装材にヒートシール性をも付与する。
オレフィン系樹脂からなる内面材の厚みは、10乃至200μm、特に10乃至100μmの範囲にあるのが適している。
【0043】
接着積層には、所謂ドライラミネーションを用いることができ、積層体の各層を接着剤を用いて貼り合わせればよい。この目的にイソシアネート系或いはエポキシ系等の熱硬化型接着剤樹脂を用いることができる。
勿論、熱可塑性樹脂からなる接着剤を用いることもでき、例えば、カルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸塩、カルボン酸アミド、カルボン酸エステル等
Figure 0004288755
を主鎖又は側鎖に、1乃至700ミリイクイバレント(meq)/100g樹脂、特に10乃至500meq /100g樹脂の濃度で含有する熱可塑性樹脂が使用される。熱可塑性接着剤樹脂の適当な例は、エチレン−アクリル酸共重合体、イオン架橋オレフイン共重合体、無水マレイン酸グラフトポリエチレン、無水マレイン酸グラフトポリプロピレン、アクリル酸グラフトポリオレフイン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、共重合ポリエステル、共重合ポリアミド等の1種又は2種以上の組合せである。
【0044】
積層体は、押出コート法やサンドイッチラミネーションによっても製造することができる。即ち、延伸プラスチックフィルム、蒸着フィルム、アルミニウム箔或いはこれらの積層体上に、これらの層以外の樹脂層を溶融押出し、最終積層体とすることもできる。この押出コートに際して、接着性を高めるために、ウレタン系、チタネート系等のアンカー剤を施しておくことができる。
【0045】
パウチ等の軟包装材の場合には、上に例示した材料をそれ自体公知の方法で製袋し、各種パウチ類とすることができる。
また、上記積層体を筒状に成形し、継ぎ目を形成すると共に、一方の端部にノズルを接着して、チューブ容器とすることができる。
【0046】
本発明はボトルなどのプラスチック成形容器の用途にも適用でき、この場合、各樹脂層に対応する押出機で溶融混練した後、T−ダイ、サーキュラーダイ等の多層多重ダイスを通して所定の形状に押出す。また、各樹脂層に対応する射出機で溶融混練した後、射出金型中に共射出又は遂次射出して、多層容器又は容器用のプリフォームを製造する。成形物は、フイルム、シート、ボトル乃至チューブ形成用パリソン乃至はパイプ、ボトル乃至チューブ成形用プリフォーム等の形をとり得る。パリソン、パイプ或いはプリフォームからのボトルの形成は、押出物を一対の割型でピンチオフし、その内部に流体を吹込むことにより容易に行われる。また、パイプ乃至はプリフォームを冷却した後、延伸温度に加熱し、軸方向に延伸すると共に、流体圧によって周方向にブロー延伸することにより、延伸ブローボトル等が得られる。また、フイルム乃至シートを、真空成形、圧空成形、張出成形、プラグアシスト成形等の手段に付することにより、カップ状、トレイ状等の包装容器が得られる。
【0047】
本発明は、キャップ或いは缶蓋等の容器蓋にも適用できる。
キャップの場合、キャップ殻体をプレス成形或いは絞り成形等の手段で成形し、このキャップ殻体の内面側に図1に示した包装材をライナーの形で施すか、或いはジスク状のパッキングを接着等の手段で施す。
缶蓋の場合、図1の包装材がラミネートされた金属板を酸素吸収剤層となる樹脂層が缶内面側となるように、プレス成形して缶蓋とする。
【0048】
また、本発明は、ツーピース缶やスリーピース缶などの金属缶に適用することもできる。
スリーピース缶の場合、図1の包装材をラミネートした被覆金属板を使用し、これを筒状に成形し、樹脂未被覆の端線部をそれ自体公知の電気抵抗溶接法で溶接し、この溶接継目を樹脂で被覆して、缶胴とする。また、端線部をナイロン系接着剤を介して熱接着して缶胴とすることもできるし、更に端線部に金属錫層が存在する場合にはハンダ付で接合することもできる。
更に、ツーピース缶の場合、被覆金属板を絞り加工或いは深絞り加工に賦して、総絞り比が1.1乃至4.0、特に1.5乃至3.0の範囲にある有底缶胴を製造する。勿論、深絞り時或いはこれに引続いて、曲げ伸しによる薄肉化加工やしごき加工を行うこともできる。しごき加工を行う場合には、前以って樹脂被覆を設けておいてもよいし、しごき加工後の缶胴に樹脂被覆を設けてもよい。
【0049】
缶或いは缶蓋における金属板としては、各種表面処理鋼板或いはアルミニウム等の軽金属板が使用される。表面処理鋼板としては、冷圧延鋼板乃至箔叉はそれを焼鈍後二次冷間圧延し、亜鉛メッキ、錫メッキ、ニッケルメッキ、電解クロム酸処理、クロム酸処理等の表面処理の一種叉は二種以上行なったものを用いることができる。好適な表面処理鋼板の一例は、電解クロム酸処理鋼板であり、特に10乃至200mg/mの金属クロム層と1乃至50mg/m(金属クロム換算)のクロム酸化物層とを備えたものであり、このものは樹脂密着性と耐腐食性との組み合わせに優れている。表面処理鋼板の他の例は、0.5乃至11.2g/mの錫メッキ量を有する軟質或いは硬質のブリキ板乃至箔である。このブリキ板乃至箔は金属クロム換算で0.5乃至100mg/mのクロム酸又はクロム酸/リン酸処理が行われていることが望ましい。
軽金属板としては、所謂純アルミニウム板乃至箔の他にアルミニウム合金板が使用される。耐腐食性と加工性との点で優れたアルミニウム合金は、Mn:0.2乃至1.5重量%、Mg:0.8乃至5重量%、Zn:0.25乃至0.3重量%、Cu:0.15乃至0.25重量%、残部がAlの組成を有するものである。これらの軽金属板乃至箔も、金属クロム換算で、クロム量が3乃至300mg/mとなるようなクロム酸処理或いはクロム酸/リン酸処理が行われていることが望ましい。
キャップ、缶蓋或いは缶胴等に用いる場合、金属の厚みは、金属の種類によっても相違するが、表面処理鋼板の場合、0.08乃至0.24mm、アルミ板の場合、0.1乃至0.4mmの範囲にあることが好ましい。
【0050】
金属板に対する酸素吸収剤層のラミネートは、酸素吸収剤層押出コートすることによっても、或いは予め製膜した酸素吸収剤のフィルムを熱接着させることによっても製造できる。酸素吸収剤層の樹脂がオレフィン系樹脂である場合には、金属板表面に接着性塗料、例えばオレフィン系樹脂粒子を分散させた塗料を施しておくことが好ましい。
【0051】
上記金属板の酸素吸収樹脂層と反対側の面、即ち外面側には、樹脂の保護被覆を施すのがよく、この保護被覆の形成は、保護塗料を設けることにより、或いは熱可塑性樹脂フィルムをラミネートすることにより行われる。保護塗料としては、熱硬化性及び熱可塑性樹脂からなる任意の保護塗料:例えばフェノール−エポキシ塗料、アミノ−エポキシ塗料等の変性エポキシ塗料:例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体部分ケン化物、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、エポキシ変性−、エポキシアミノ変性或はエポキシフェノール変性−ビニル塗料等のビニルまたは変性ビニル塗料:アクリル樹脂系塗料:スチレン−ブタジエン系共重合体等の合成ゴム系塗料等の単独または2種以上の組合せが使用される。 これらの塗料は、エナメル或はラッカー等の有機溶媒溶液の形で、或は水性分散液または水溶液の形で、ローラ塗装、スプレー塗装、浸漬塗装、静電塗装、電気泳動塗装等の形で金属素材に施す。勿論、前記樹脂塗料が熱硬化性の場合には、必要により塗料を焼付ける。保護塗膜は、耐腐食性と加工性との見地から、一般に2乃至30μm、特に3乃至20μmの厚み(乾燥状態)を有することが望ましい。また、加工性を向上させるために、塗膜中に、各種滑剤を含有させておくことができる。また、ラミネートに用いる熱可塑性樹脂フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリルエステル共重合体、アイオノマー等のオレフィン系樹脂フィルム:ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、エチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体等のポリエステルフィルム:ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン12等のポリアミドフィルム:ポリ塩化ビニルフィルム:ポリ塩化ビニリデンフィルム等を挙げることができる。これらのフィルムは未延伸のものでも、二軸延伸のものでもよい。その厚みは、一般に3乃至50μm、特に5乃至40μmの範囲にあることが望ましい。フィルムの金属板乃至箔への積層は、熱融着法、ドライラミネーション、押出コート法等により行われ、フィルムと金属板との間に接着性(熱融着性)が乏しい場合には、例えばウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、酸変性オレフィン樹脂系接着剤、コポリアミド系接着剤、コポリエステル系接着剤を介在させることができる。
【0052】
本発明はまた、ガラス容器にも適用できる。ガラスとしてはボトル或いはカップの形の任意のガラスが使用される。
ガラス製容器の場合、ガラスびん等の内面側にコーテイング或いは流動浸積等の手段で酸素吸収性樹脂のコートを施す。
【0053】
本発明の酸素吸収剤の活性化は紫外線照射により行う。紫外線としては、用いる光触媒のバンドギャップに合わせて、一般に波長400nm以下、特に250乃至400nmの紫外線を用いる。アナターゼ型二酸化チタンの場合波長250乃至400nmの紫外線が適当である。
紫外線源としては、波長300乃至400nmの光を放出するブラックライトランプが適しているが、勿論高圧水銀灯、低圧水銀灯、アルゴンランプ、キセノンランプ、カドミウムランプ、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、タングステンランプ、重水素ランプ等の光源や、太陽光を用いることができる。
【0054】
本発明の酸素吸収剤を充填した包装材、或い酸素吸収剤層を備えた包装材に対する紫外線照射は、内容物充填に先立って行うこともできるし、内容物充填及び後に行うこともできる。
酸素吸収剤層と包装材外面との間に金属等の不透明な材料が介在する場合には、内容物の充填に先立って、酸素吸収剤層への紫外線照射を行うことになる。
一方、酸素吸収剤層と包装材外面との間に金属等の不透明な材料が介在せず、透明である場合には、内容物の充填に先立って、酸素吸収剤層への紫外線照射を行っても、内容物を充填し、密封した後紫外線照射を行ってもよい。
【0055】
照射する紫外線の強度は、吸収除去すべき酸素量や、照射する面積によっても相違するが、一般的にいって、1乃至2000mW/cmの範囲にあるのが望ましい。また、照射時間は、紫外線の強度、吸収除去すべき酸素量などによっても相違するが、0.01乃至60分の範囲にあるのが望ましい。
充填脱気密封法、窒素ガス置換密封法、水蒸気置換密封法等と紫外線照射とを併用すると、包装内の酸素濃度が低い値となっているので、5分程度の短い紫外線照射で酸素の吸収除去を行いうることが了解されるべきである。
【0056】
一方、充填前紫外線照射法では、前記ラジカルが活性である内に、内容物充填及び密封を行うのが好ましく、一般に紫外線照射後60分以内、特に5分以内に充填及び密封を完了することが望ましい。
【0057】
[実施例]
本発明を次の実施例で更に説明する。
[実施例1]
酸化チタン(昭和タイタニウム(株)社製、スーパータイタニア、平均一次粒径15nm)をポリプロピレン(日本ポリケム(株)社製、ノバテックPP)に0.000001:1、0.0001:1、0.001:1、0.005:1、0.01:1の重量比でドライブレンドして、押出機により粒径5mm程度のペレット試料1〜5を作製した。
得られたペレット試料を、各々紫外線を透過するガラスフラスコ(内容積約35ml)に約12g入れて、酸素濃度を大気圧下と同じ20.9%でシリコンセプタムにて封入し、これにブラックライトを用いて紫外線を30分照射して、その直後に容器内の酸素濃度をガスクロマトグラフにより測定し、酸素吸収能力を調べた。結果を表1に示す。なお、表1中、ペレット試料4及び5が本発明の実施態様である。
【0058】
[実施例2]
実施例1と同様にして、酸化チタン(昭和タイタニウム(株)社製、スーパータイタニア、平均一次粒径15nm)をMXナイロン(三菱瓦斯化学(株)社製、MXD6)に0.001:1の重量比でドライブレンドして、押出機により粒径5mm程度のペレット試料を作製した。
得られたペレット試料を、紫外線を透過するガラスフラスコ(内容積約35ml)に約12g入れて、酸素濃度を大気圧下と同じ20.9%でシリコンセプタムにて封入し、これにブラックライトを用いて紫外線を30分照射して、その直後に容器内の酸素濃度をガスクロマトグラフにより測定し、酸素吸収能力を調べたところ、酸素吸収量は0.01cc/cmであった。
なお、この実施例2は本発明の実施態様を示すものではない。
【0059】
[比較例1]
酸化チタン(昭和タイタニウム(株)社製、スーパータイタニア、平均一次粒径15nm)をポリプロピレン(日本ポリケム(株)社製、ノバテックPP)に0.00000005:1の重量比でドライブレンドして、押出機により粒径5mm程度のペレット試料を作製した。
得られたペレット試料を紫外線を透過するガラスフラスコ(内容積約35ml)に約12g入れて、酸素濃度を大気圧下と同じ20.9%でシリコンセプタムにて封入し、これにブラックライトを用いて紫外線を60分照射して、その直後に容器内の酸素濃度をガスクロマトグラフにより測定し、酸素吸収能力を調べたところ、酸素吸収量は0であった。
【0060】
[比較例2]
酸化チタン(昭和タイタニウム(株)社製、スーパータイタニア、平均一次粒径15nm)をポリプロピレン(日本ポリケム(株)社製、ノバテックPP)に0.2:1の重量比でドライブレンドして、押出機によりフィルムの作成を試みたところ、樹脂の劣化が著しく、包材としての使用は困難であった。
【0061】
[実施例3]
アナターゼ型酸化チタン(昭和タイタニウム(株)社製、スーパータイタニア、平均一次粒径15nm)をポリプロピレン(日本ポリケム(株)社製、ノバテックPP、酸化防止剤0.08ppm含有)に0.003:1の重量比でドライブレンドして、押出成形により厚さ80μmのフィルム試料1を作製した。
同様にして、アナターゼ型酸化チタン(昭和タイタニウム(株)社製、スーパータイタニア、平均一次粒径15nm)を酸化防止剤を入れていないポリプロピレンに0.001:1の重量比でドライブレンドして、押出成形により厚さ70μmのフィルム試料2を作製した。
得られたフィルム試料1および2をそれぞれ直径5cmの円形状にカットし、容積58cmの鉄箔内層カップ(東洋製罐(株)社製、ハイレトフレックス)に入れて、酸素遮断性があり、紫外線を透過する透明な、シリカ蒸着PET/ナイロン/ポリプロピレンからなる積層フィルムにより酸素濃度を大気圧下と同じ20.9%で封入し、これにブラックライトを用いて紫外線を25分照射して、その直後に容器内の酸素濃度をガスクロマトグラフにより測定し、酸素吸収能力を調べた。結果を表2に示す。
【0062】
[実施例4]
実施例3と同様のフィルム試料1および2を20×20cmの大きさにカットし、これにブラックライト(9mW/cm)により紫外線を25分および50分照射した後、容積58cmの鉄箔内層カップ(東洋製罐(株)社製、ハイレトフレックス)にいれて、アルミラミネートフィルムにて封入して保存し、酸素濃度経時変化をガスクロマトグラフにより測定し、酸素吸収量の変化を調べた。照射25分の結果を表3、照射50分の結果を表4に示す。
【0063】
[比較例3]
実施例3と同様のフィルム試料1および2を直径5cmの円形状にカットし、紫外線を照射せずに容積58cmの鉄箔内層カップ(東洋製罐(株)社製、ハイレトフレックス)に入れて、アルミラミネートフィルムにより酸素濃度を大気圧下と同じ20.9%で封入して保存し、7日後に容器内の酸素濃度をガスクロマトグラフにより測定し、酸素吸収能力を調べた。その結果、フィルム試料1および2ともに酸素吸収量は0であった。
【0064】
[比較例4]
酸化チタン(平均一次粒径1500nm)をポリプロピレン(日本ポリケム(株)社製、ノバテックPP)に0.01:1の重量比でドライブレンドして、押出機によりフィルムを作製したところ、粒が目立ち容器に成形するのが困難であるものしか得られなかった。
【0065】
[実施例5]
アナターゼ型酸化チタン(昭和タイタニウム(株)社製、スーパータイタニア、平均一次粒径15nm)を酸化防止剤を入れていないポリプロピレンに0.001:1の重量比でドライブレンドして、押出成形により厚さ70μmのフィルムを作成し、その外側に酸素遮断性を有するアルミ蒸着フィルム20μm、内側に延伸ポリプロピレンフィルム20μmをラミネートし3層の包装材を作製した。
この多層フィルムの内側をブラックライトにより紫外線を20分間照射した後、水を約55cc入れた容積58cmの鉄箔内層カップ(東洋製罐(株)社製、ハイレトフレックス)の蓋材として、酸素濃度2%下でシールを行い密封したものを20個作製した。常温で約1カ月保存した後に、容器内の酸素濃度をガスクロマトグラフにより測定したところ、平均酸素濃度は0.2%以下であった。
【0066】
[実施例6]
実施例5と同様の3層の包装材を用いて、フィルムの内側をブラックライトにより紫外線を20分間照射した後、15×20cmのパウチを30袋作成し、容器内に水を詰めて、大気圧下(酸素濃度20.9%)で密封した。常温で約1カ月保存した後に容器内の酸素濃度をガスクロマトグラフにより測定したところ、平均酸素濃度は1%以下であった。
【0067】
【表1】
Figure 0004288755
【0068】
【表2】
Figure 0004288755
【0069】
【表3】
Figure 0004288755
【0070】
【表4】
Figure 0004288755
【0071】
【発明の効果】
本発明によれば、少なくとも光触媒とオレフィン系樹脂とを含有する組成物を酸素吸収剤として利用することにより、酸素を吸収させたい時期に光照射により酸素吸収のための活性サイトを生成させることが可能であり、しかも内容物への溶出傾向がないという利点が得られる。
また、この酸素吸収剤層を包装材に用いることにより、内容物の保存性とフレーバ保持特性とに優れた包装体を簡単な操作で容易に製造することが可能であるという利点も達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の包装材の層構成の数例を示す断面図であって、(A)は単層の例、(B)は二層の例、(C)は三層の例及び(D)は四層の例である。

Claims (3)

  1. 少なくとも1次粒径が1000nm以下のアナターゼ型二酸化チタンとラジカル分解型オレフィン系樹脂とを含有しかつ該二酸化チタンと該オレフィン系樹脂とを0.005乃至0.01:1の重量比で含有する組成物から成り、紫外線を照射することにより活性化されることとを特徴とする酸素吸収剤。
  2. 請求項1に記載の酸素吸収剤の層を備えていることを特徴とする包装材。
  3. 請求項1に記載の酸素吸収剤の層を備えていることを特徴とする包装容器。
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