JP2008051479A - 排熱回収装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ループ式のヒートパイプを利用するものにおいて、過剰な熱量を回収しないための制御をより簡便な構成によって実現可能とする排熱回収装置を提供する。
【解決手段】内燃機関10の排気の熱によって内部に封入された作動媒体を蒸発させる蒸発部110と、蒸発部110で蒸発した作動流体を、内燃機関10の冷却水によって冷却する凝縮部130と、蒸発部110と凝縮部130とを連通させる連通部161とを備えるループ式のヒートパイプ101を有する排熱回収装置において、作動媒体の圧力、作動媒体の温度、または冷却水の温度のうち少なくとも一つに応じて作動する作動動力源153と、作動動力源153と一体的に形成され、作動動力源153に連動して連通部161を開閉する弁体155とを備える弁機構150を設け、弁機構150を凝縮部130の下流側、もしくは蒸発部110の上流側に配設する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ループ式のヒートパイプを用いて内燃機関の排気ガスの排熱を回収して、内燃機関の冷却水加熱のために利用する排熱回収装置に関するものであり、例えば内燃機関を備える車両に用いて好適である。
従来のヒートパイプ式熱交換器として、例えば特許文献1に示されるものが知られている。即ち、この熱交換器は、ループ型のヒートパイプを使用したものであり、凝縮部から蒸発部へ至る凝縮管路の途中に内部を流通する伝熱流体の流量を調整する制御弁を有している。
そして、蒸発部から凝縮部に至る間の蒸発管路途中に分岐接続された分岐管路が設けられ、この分岐管路に蒸発管路から受ける所定値以上の蒸気圧力により作動する駆動部が設けられている。また、上記制御弁の凝縮器側には、駆動部の作動に連動して、凝縮管路を閉塞する従動弁が設けられている。
尚、駆動部は、例えばダイヤフラムに固定された弁体を有するダイヤフラムモータとして形成されており、また、従動弁は、例えば、上記ダイヤフラムの変位に連動するリンクおよびケーブルによって凝縮管路を閉じる緊急閉止弁として形成されている。また、ダイヤフラムモータと緊急閉止弁との間には、ダイヤフラムモータ内に侵入した蒸気を緊急閉止弁側に排出する連結管が設けられている。
これにより、凝縮部における被伝熱流体の温度等に応じて、制御弁の開度が制御され、被伝熱流体への熱輸送量が調節されると共に、ヒートパイプ内の圧力が設定値以内に維持される。
また、制御弁が何らかの異常によって、常に開状態のままとなり、蒸発部での過剰な蒸発が続き、蒸気圧力が所定値を超えると、駆動部が作動され、それに連動する従動弁によって、凝縮管路が閉塞される。よって、伝熱流体の流れが強制的に停止されるので、それ以上の蒸気圧力の異常上昇を防止することができ、ヒートパイプの破裂等を防止できるとしている。
特開平4−45393号公報
しかしながら、上記熱交換器においては、駆動部が蒸発管路側に設けられており、また、緊急閉止弁が凝縮管路側に設けられているので、両者を連動させるためのリンクおよびワイヤを必要としている。また、駆動部に蒸気が侵入した場合に、この蒸気を緊急閉止弁側に排出するための連結管を必要としており、総じて複雑な構成となっている。
更には、緊急閉止弁が閉じてヒートパイプが作動を停止すると、ヒートパイプの内圧が低下するため再度、緊急閉止弁が開いてしまうが、これを回避するために、リンクあるいはケーブルにインターロック手段が必要とされており、構成の複雑さを助長している。
本発明の目的は、上記問題に鑑み、ループ式のヒートパイプを利用するものにおいて、過剰な熱量を回収しないための制御をより簡便な構成によって実現可能とする排熱回収装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
請求項1に記載の発明では、内燃機関(10)の排気の熱によって内部に封入された作動媒体を蒸発させる蒸発部(110)と、蒸発部(110)で蒸発した作動流体を、内燃機関(10)の冷却水によって冷却する凝縮部(130)と、蒸発部(110)と凝縮部(130)とを連通させる連通部(161)とを備えるループ式のヒートパイプ(101)を有する排熱回収装置であって、作動媒体の圧力、作動媒体の温度、または冷却水の温度のうち少なくとも一つに応じて作動する作動動力源(153)と、作動動力源(153)と一体的に形成され、作動動力源(153)に連動して連通部(161)を開閉する弁体(155)とを備える弁機構(150)を有し、弁機構(150)が、凝縮部(130)の下流側、もしくは蒸発部(110)の上流側に配されていることを特徴としている。
これにより、弁機構(150)を簡便な構成とすることができ、作動動力源(153)が感知する圧力あるいは温度に応じて凝縮部(130)から蒸発部(110)へ流れる作動媒体の流量を調節でき、過剰な熱量の回収を回避することができる。
請求項2に記載の発明では、弁体(155)の開閉作動特性に、ヒステリシスを持たせたことを特徴としている。
これにより、ヒートパイプ(101)内の圧力あるいは温度の微小変動に対して、弁体(155)の開弁状態、あるいは閉弁状態がハンチングするのを防止することができるので、安定した熱回収、あるいは熱回収の停止が可能となる。
請求項3に記載の発明では、弁体(155)のヒステリシスは、作動動力源(153)が感知する圧力が第1所定圧力以上で閉弁し、第1所定圧力より低く設定された第2所定圧力以下で開弁することを特徴としている。
これにより、作動動力源(153)が感知する圧力が、第1所定圧力以上で弁体(155)が閉弁して、ヒートパイプ(101)内の作動媒体の還流を停止して、熱回収を停止すると共に、第2所定圧力以下で弁体(153)が開弁して、ヒートパイプ(101)内の作動媒体を還流させて熱回収を可能とする。また、作動動力源(153)が感知する圧力が、第1所定圧力および第2所定圧力の間にある場合は、その圧力範囲になる以前の弁体(155)の開閉状態が維持される。
請求項4に記載の発明のように、作動媒体を水とした場合は、第1所定圧力を0.1MPa、第2所定圧力を0.05MPaに設定すれば、排熱回収装置(100)として内燃機関(10)の排熱回収に好適な設定となる。
尚、請求項4に記載の発明に対して、請求項5に記載の発明のように、作動媒体を水として、第1所定圧力を0.1MPa、第2所定圧力を0.6kPaに設定するようにしても良い。
開弁圧を0.6kPaに設定することにより、水の飽和蒸気温度は0℃相当となり、その圧力以上であれば水は凍ることなく、ヒートパイプ(101)内での蒸発、凝縮による基本的な熱輸送が可能となる条件とすることができる。よって、冷却水に対する排熱回収を可能とする作動範囲を最大限拡大することができる。
請求項6に記載の発明では、弁機構(150)には、弁体(155)が閉じられた時でも、作動媒体の凝縮部(130)から蒸発部(110)への微量流通を可能とする微小孔(152e)が設けられたことを特徴としている。
これにより、弁体(155)が閉弁状態であっても、凝縮部(130)からの凝縮液を微小孔(152e)を通して蒸発部(110)に供給して、蒸発部(110)を冷却することができるので、排熱回収装置(100)の耐熱性を向上させることができる。
請求項7に記載の発明では、蒸発部(110)と凝縮部(130)との間に設けられ、蒸発部(110)と凝縮部(130)との間を断熱する断熱部(120)を有することを特徴としている。
これにより、凝縮部(130)における冷却水によって蒸発部(110)が冷却されることが防止でき、蒸発部(110)内で凝縮作用が発生することが無い。
請求項8に記載の発明では、断熱部(120)は、蒸発部(110)と凝縮部(130)との間に配設される断熱壁(121)によって形成される空間部(120)としたことを特徴としている。
これにより、空間部における空気層により断熱効果を持たせることができ、簡単な構成で断熱部(120)を形成できる。
請求項9に記載の発明では、連通部(161)は、排気が通過する領域から外れた領域に配置されたことを特徴としている。
これにより、連通部(161)内の作動媒体が排気によって蒸発されないようにすることができるので、凝縮部(130)から蒸発部(110)へのスムースな作動媒体の還流が可能となる。
請求項10に記載の発明では、蒸発部(110)および連通部(161)は、排気が通過する排気通路(113、114、118)に配されていることを特徴としている。
これにより、凝縮部(130)と蒸発部(110)とをコンパクトに接続できると共に、連通部(161)を蒸発部(110)の複数の流路(111)と併せて組付けが可能となり、排熱回収装置(100)の製造が容易となる。
請求項11に記載の発明では、連通部(161)の少なくとも排気流れ上流側に、排気の熱を遮熱する還流路断熱壁(162)が設けられていることを特徴としている。
これにより、連通部(161)内の作動媒体に対して排気の熱が伝達するのを防止できるので、連通部(161)内において作動媒体が蒸発するのを防止でき、凝縮部(130)から蒸発部(110)へのスムースな作動媒体の還流が可能となる。
請求項12に記載の発明では、蒸発部(110)は、長手方向が上下方向となるように、内燃機関(10)の排気が通過する排気通路(113、114、118)内に配された複数の流路(111)から成り、凝縮部(130)は、蒸発部(110)の上方に配され、内燃機関(10)の冷却水が通過する冷却水流路(140)内に配されており、連通部(161)は、流路(111)とほぼ同一の長手方向寸法を有する還流路(161)であることを特徴としている。
これにより、熱輸送性能に優れると共に、コンパクトな排熱回収装置(100)とすることができる。即ち、蒸発部(110)に複数の流路(111)を設けることで、排気に対する受熱面積を増大させて、蒸発部(110)における作動媒体の蒸発を促進できるので、凝縮部(130)への熱輸送量を増大させることができる。
また、還流路(161)の長手方向寸法を複数の流路(111)と略同一に形成することで、凝縮部(130)と蒸発部(110)とをコンパクトに接続できる。
請求項13に記載の発明では、連通部(161)は、複数の流路(111)の排気流れ下流側に配されていることを特徴としている。
これにより、排気が複数の流路(111)内の作動媒体を加熱することで排気は下流側ほど温度低下していくので、連通部(161)において排気による作動媒体の蒸発を更に抑制することができる。
請求項14に記載の発明のように、蒸発部(110)は、長手方向が上下方向となるように、内燃機関(10)の排気が通過する排気通路(113、114、118)内に配された複数の流路(111)と、複数の流路(111)で蒸発した作動媒体を集める第1のヘッダ(114、121)と、凝縮部(130)で凝縮された作動媒体を複数の流路(111)に分配する第2のヘッダ(113、115)とから形成して、また、凝縮部(130)は、内燃機関(10)の冷却水が通過する冷却水流路(140)内に配され、第1のヘッダ(114、121)および第2のヘッダ(113、115)に対して連通部(161)を介して連通するように形成することができる。
請求項15に記載の発明のように、弁機構(150、170)は、作動媒体の圧力に応じて変位するダイヤフラム(153)によって弁体(155)を駆動するダイヤフラム式を用いて好適である。
また、請求項16に記載の発明のように、弁機構(150、170)は、冷却水の温度あるいは作動媒体の温度のいずれかに応じて伸縮するワックスの封入されたサーモワックス部(171)によって弁体(173)を駆動するサーモワックス式としても良い。
請求項17に記載の発明では、サーモワックス部(171)は、冷却水の温度に応じて伸縮し、弁体(173)は、一端側で開口してサーモワックス部(171)の一部を収容すると共に、他端側で閉塞してサーモワックス部(171)によって伸縮する蛇腹状のベローズ(173)であり、ベローズ(173)内に冷却水が流通するようにしたことを特徴としている。
これにより、冷却水の温度に応じた排熱回収の実行、停止が可能となり、冷却水温度の制御が容易となる。更に、ワックス全体が冷却水に晒されることになり、作動媒体側の温度の影響を受けずに、冷却水温度に基づく正確な弁体(173)の開閉が可能となる。
請求項18に記載の発明では、連通部(161)は、蒸発部(110)で蒸発された作動媒体が凝縮部(130)へ流入する流入路(163)と、凝縮部(130)で冷却された作動媒体が蒸発部(110)に還流する還流路(164)とを備えており、流入路(163)および還流路(164)は、互いに隣接して設けられ、流入路(163)は、非作動時における蒸発部(110)内の作動媒体の液面よりも上側に配設されたことを特徴としている。
蒸発部(110)と凝縮部(130)とを接続する上記2つの流路(163、164)部においては、排気および冷却水の温度差によって熱応力(熱歪)が発生する。この熱応力は2つの流路(163、164)間の距離が大きいほど大きくなる。しかしながら、請求項18に記載の発明では、2つの流路(163、164)を隣接させることで、2つの流路(163、164)間の距離を小さくすることができるので、2つの流路(163、164)部に発生する熱応力を低減することができる。この時、流入路(163)は作動媒体の液面より上側に配設されることより、作動媒体(液体)によって満たされることがないので、蒸発部(110)で蒸発されて凝縮部(130)に向かう作動媒体(蒸気)が滞ることがない。
また、請求項19に記載の発明では、連通部(161)は、1つの流路(165)によって形成されると共に、非作動時における蒸発部(110)内の作動媒体の液面よりも上側に配設されたことを特徴としている。
これにより、上記請求項18に記載の発明のように、2つの流路(163、164)を設定する場合に対して、2つの流路(163、164)間の距離を実質的に無くすことができるので、発生する熱応力を更に低減することができる。
上記請求項19に記載の発明において、請求項20に記載の発明では、流路(165)の内部には、蒸発部(110)で蒸発された作動媒体と、凝縮部(130)で冷却された作動媒体とを非接触とする隔壁(166)が設けられたことを特徴としている。
これにより、流路(165)内において、蒸発された作動媒体が冷却された作動媒体と接触することが防止されるので、蒸発された作動媒体が凝縮部(130)に流入する前に冷却(凝縮)されるのを防止できる。
請求項21に記載の発明では、弁機構(150)は、非作動時における蒸発部(110)内の作動媒体の液面よりも上側に配設されたことを特徴としている。
排熱回収装置(100)に設けられる弁機構(150)が作動媒体の液面より下側に配設されていると、排熱回収装置(100)の非作動時において、低温環境下で作動媒体と共に弁機構(150)も凍結してしまう場合がある。弁機構(150)が凍結すると、その開閉作動が機能しなくなる。よって、排熱回収装置(100)を作動させた時に、弁機構(150)の周りが解凍されるまでは、作動媒体の還流が阻止されて排熱回収装置(100)として機能しないことになる。しかしながら、請求項21に記載の発明では、弁機構(150)は、作動媒体によって凍結することがないので、上記のような不具合を起こすことがない。
請求項22に記載の発明では、凝縮部(130)の内部には、冷却された作動媒体が蒸発器(110)側に逆流するのを阻止する逆流阻止手段(133d、133e)が設けられたことを特徴としている。
弁機構(150)が閉弁状態となって作動媒体の還流が停止されている時には、蒸発部(110)は空焚き状態となって、非常に高温となる。このような状態の中で、凝縮部(130)で冷却された作動媒体が蒸発部(110)に逆流すると、蒸発部(110)は急冷されて熱応力が発生する。また、逆流した作動媒体が蒸発して蒸発部(110)内の圧力が上昇し、更には、熱輸送は蒸発部(110)内で完結してしまい、総じて排熱回収装置(100)の強度面、機能面で好ましくない状態となる。しかしながら、請求項22に記載の発明では、逆流阻止手段(133d、133e)によって上記のような不具合を防止することができる。
逆流阻止手段としては、請求項23に記載の発明のように、作動媒体の流れ方向に傾斜する板状の返し部(133d)としたり、また、請求項24に記載の発明のように、作動媒体の流路を縮径する絞り部(133e)とすることができる。
尚、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態における排熱回収装置100は、エンジン10を走行用の駆動源とする車両(自動車)に適用されるものとしている。排熱回収装置100は、エンジン10の排気管11および排熱回収回路30に配設されている。以下、具体的な構成について図1〜図5を用いて説明する。尚、図1は排熱回収装置100の車両への搭載状態を示す模式図、図2は排熱回収装置100を示す断面図、図3は図2におけるIII−III部を示す断面図、図4は排熱回収装置100内に設けられる弁機構150の開弁状態を示す断面図、図5は排熱回収装置100内に設けられる弁機構150の閉弁状態を示す断面図である。
図1に示すように、エンジン10は水冷式の内燃機関であり、燃料が燃焼した後の排気ガス(排気)が排出される排気管11を有している。排気管11には排気ガスを浄化する触媒コンバータ12が設けられている。また、エンジン10は、エンジン10冷却用のエンジン冷却水(以下、冷却水)が循環するラジエータ回路20と、このラジエータ回路20とは別の流路として冷却水が循環する排熱回収回路30と、空調空気を加熱する加熱源としての冷却水(温水)が循環するヒータ回路40とを有している。
ラジエータ回路20にはラジエータ21が設けられており、ラジエータ21は、ウォータポンプ22によって循環される冷却水を外気との熱交換により冷却する。ラジエータ回路20中にはラジエータ21を迂回して冷却水が流通するバイパス流路23が設けられており、サーモスタット24によってラジエータ21を流通する冷却水量とバイパス流路23を流通する冷却水量とが調節されるようになっている。特に暖機時においてはバイパス流路23側の冷却水量が増加されて暖機が促進される。つまり、ラジエータ21による冷却水の過冷却が防止される。
排熱回収回路30は、ラジエータ回路20のエンジン出口部から分岐して、ウォータポンプ22に接続される流路であり、ウォータポンプ22によって冷却水が循環されるようになっている。排熱回収回路30の途中には後述する排熱回収装置100の水タンク140(凝縮部130)が接続されている。
尚、ヒータ回路40は、ラジエータ回路20のエンジン出口部とは異なる部位から冷却水(温水)が流出して、排熱回収回路30の下流側に合流する回路としている。このヒータ回路40には、暖房用熱交換器としてのヒータコア41が設けられており、上記のウォータポンプ22によって冷却水(温水)が循環されるようにしている。ヒータコア41は、図示しない空調ユニットの空調ケース内に配設されており、送風機によって送風される空調空気を温水との熱交換により加熱する。
排熱回収装置100は、図2、図3に示すように、蒸発部110、凝縮部130、弁機構150、凝縮水還流路160が順次接続されて成るループ式のヒートパイプ101を有している。ヒートパイプ101には図示しない封入部が設けられており、この封入部からヒートパイプ101内が真空引き(減圧)され、作動媒体が封入された後に封入部は封止されている。作動媒体は、ここでは水を使用している。水の沸点は、1気圧で100℃であるが、ヒートパイプ101内を減圧(例えば0.01気圧)しているため、沸点は、5〜10℃となる。尚、作動媒体としては、水の他にアルコール、フロロカーボン、フロン等を用いても良い。
ヒートパイプ101の凝縮部130および弁機構150は、水タンク140内に配設されている。尚、排熱回収装置100を構成する各部材(以下説明)は、高耐食性を備えるステンレス材から成り、各部材が組み付けされた後に、当接部や嵌合部に設けられたろう材により、一体的にろう付けされている。
蒸発部110は、チューブ111、フィン112、各プレート113、114、115等から形成されている。チューブ(本発明における流路に対応)111は、断面扁平状を成す細長の管部材であり、長手方向が上下を向くようにして、図2、図3中の左右方向に所定のチューブピッチTPを持って複数並べられて列を成している。更に図2の紙面に対して垂直方向(図3中の上下方向)にも上記列が複数(ここでは3列)並ぶように配置されて、長手方向の両端部がそれぞれ、チューブ孔の穿設された下プレート113、上プレート114に接合されている。チューブ111の外壁面には、薄肉板材から形成されたプレートタイプのフィン112が複数枚、接合されている。
下プレート113には、チューブ111の端部側から対向するように下タンクプレート115が接合されて、ヘッダを形成している。このヘッダは本発明における第2のヘッダに対応する。そして、下プレート113と下タンクプレート115との間に形成される空間は、連通部116となっており、複数のチューブ111の下側は、この連通部116によって互いに連通している。
同様に、上プレート114には、チューブ111の端部側から対向するように断面波形に形成された断熱プレート(本発明における断熱壁に対応)121が接合されて、ヘッダと形成している。このヘッダは本発明における第1のヘッダに対応する。そして、上プレート114と断熱プレート121との間に形成される空間は、連通部117となっており、複数のチューブ111の上側は、この連通部117によって互いに連通している。尚、複数並べられたチューブ111の配列方向の左右の最外方には、補強部材および取付け部材としてのサイドプレート118が接合されている。
上記の下プレート113、上プレート114、左右のサイドプレート118によって、図2の紙面に対して垂直方向に排気ガスが流通する断面四角状の排気通路が形成される。
水タンク(本発明の冷却水流路に対応)140は、平板状の水タンクプレート141と断面U字状の水タンク部142とによって、チューブ111の配列方向に細長となる容器体として形成されており、上記連通部117の上側に接合されている。水タンク140の長手方向の一方の端部(図2中の左側)には、内部に連通する冷却水導入パイプ143が接合され、また、水タンク140の長手方向の他方の端部(図2中の右側)には、内部に連通する冷却水排出パイプ144が接合されている。そして、この水タンク140の内部に、凝縮部130が配設されている。
凝縮部130は、いわゆるドロンカップタイプと呼ばれる熱交換器に類似する流路を形成するものであり、2枚のチューブプレート131、132が互いに最中合わせに接合されて成るチューブ133が複数積層されて形成されている。チューブ133は、中間部が中間流通部133a、長手方向の両端部側がそれぞれ積層方向に張出すタンク部133b、133cとなっており、タンク部133b、133cが互いに積層方向に接合されると共に、接合部に形成された連通穴によって連通している。
そして、タンク部133bの内部には、一端側(下側)が連通部117内に開口して接合され、他端側(上側)がタンク部133bの上端壁近傍に延びて開口する蒸気導入パイプ134が設けられている。この蒸気導入パイプ134によって、連通部117内の空間は、タンク部133bの上側、タンク部133b内、チューブ133の中間流通部133aを経て、タンク部133cに連通している。即ち、蒸気導入パイプ134は、蒸発部110の上側のヘッダ(上プレート114と断熱プレート121)と、凝縮部130とを連通させる連通部となっている。
上記断熱プレート121と水タンクプレート141との間には、断熱プレート121の波形形状と水タンクプレート141の平板形状とによって、空気層を有する空間部が複数並ぶように形成され、この空間部が蒸発部110と凝縮部130との間に配設される断熱部120となっている。
凝縮水還流路160は、還流パイプ(本発明における連通部、還流路に対応)161と、断熱壁(本発明における還流路断熱壁に対応)162とから形成されている。還流パイプ161は、断面丸形状を成す一本の管部材であり、チューブ111と長手方向寸法が略同一に形成されて、一端側(上側)が凝縮部130のタンク部133cの内部に連通し、連通部117を貫通して、他端側(下側)が蒸発部110の連通部116(下プレート113と下タンクプレート115から成る下側のヘッダ)内に連通するように設けられている。還流パイプ161は、複数のチューブ111と共に所定のチューブピッチTPを持って蒸発部110の領域内、即ち排気通路内に配列されており、更にその配列位置は、後述するように複数のチューブ111に対してエンジンの排気ガスが流通する際の最下流側となるようにしている(図3中の下側のチューブ列の端)。尚、還流パイプ161は、上記1本に限らず、チューブ111の本数を越えない範囲で、複数本設けるようにしても良い。
そして、断熱壁162は、上記還流パイプ161に対して、排気ガス流れ方向の上流側に配置されるようにしており、ここでは、断面半円形状となる半管部材としている。尚、断熱壁162は完全な管部材として、還流パイプ161の外側全周を覆うようにしても良い。
弁機構150は、タンク部133c内に配設されて、チューブ133の中間流通部133aと、還流パイプ161とを接続する流路を形成すると共に、ヒートパイプ101の内圧(作動媒体の圧力)に応じて流路を開閉するダイヤフラム式の開閉手段としている。
弁機構150は、水タンク140の上方からタンク部133c内に挿入されて、下端側の外周部がタンク部133c、水タンクプレート141を貫通すると共に、断熱プレート121に当接して、還流パイプ161の開口部を内包するように配置されている。ここで弁機構150が設けられる位置は、ヒートパイプ101において作動媒体が循環する際の凝縮部130の下流側に対応している。
そして、弁機構150は、図4、図5に示すように、上ケース151と下ケース152とから成る本体部150A内にダイヤフラム153、スプリング154、弁体155が配設されて形成されている。
本体部150Aは、中間部の外径が大きく設定された円筒状容器を成している。上ケース151の上端部には通気孔151aが穿設されており、大気側と本体部150Aの内部とが連通している。また、下ケース152の側壁には凝縮水流入穴152aが穿設されており、下端部には凝縮水流出穴152bが穿設されている。尚、凝縮流出穴152bには、上記還流パイプ161が接続されている。更に、凝縮水流入穴152aと凝縮水流出穴152bとの間には、中心部に開口穴152dを有するゲート部(弁座)152cが形成されている。
ダイヤフラム153は、作動動力源を成すものであり、上ケース151と下ケース152との間に介在されている。そして、弾性体としてのスプリング154が、上ケース151とダイヤフラム153との間に介在されている。ダイヤフラム153は、通気孔151aからかかる大気圧Pa、およびスプリング154の弾性力Fによる図4、図5中の下向きの力と、凝縮水流入穴152aからかかるヒートパイプ101(凝縮部130)の内圧Piによる図4、図5中の上向きの力とのバランスによって上下方向に変位する。
弁体155は、円形の扁平状部材であり、ゲート部152cの下側面に対向するように配置されて、弁体155と一体的に形成さて開口穴152dに挿通される弁軸155aによってダイヤフラム153に接続されている。よって、弁体155は、上記ダイヤフラム153の上下方向の変位に同期して、上下方向に移動し、ゲート部152cの開口穴152dを開閉する。
更に具体的には、通常の開弁状態から、所定の冷却水温(例えば70℃)において内圧Piが上昇して第1所定圧力(Pi1)を超えると閉弁し(以下、第1所定圧力Pi1を閉弁圧と言う)、逆に内圧が低下して、第1所定圧力よりも低い第2所定圧力(Pi2)を下回ると再び開弁するようにしている(以下、第2所定圧力Pi2を開弁圧と言う)。
ここで、弁機構150における弁体155の開閉作動特性の設定の考え方について詳述する。まず、図6は、エンジン10の冷却水温とヒートパイプ101の内圧Piとの関係を排気熱量毎に示したものである。ヒートパイプ101の内圧Piは冷却水温の上昇と共に上昇し、また排気熱量が増大するに従って上昇する。ここで排気熱量はエンジンの運転状態によって変動し高負荷運転状態では排気熱量は大きく、低負荷運転状態では排気熱量は小さい。
そして、弁体155の開閉作動特性としては、図7に示すように、例えば、冷却水温70℃、中負荷走行での排気熱量時の内圧Pi1(第1所定圧力)によって閉弁し、冷却水温70℃、アイドリングでの排気熱量時の内圧Pi2(第2所定圧力)によって開弁するように、ヒステリシスを持たせている。本ヒートパイプ101では、作動媒体を水としており、エンジン10における冷却水温と排気熱量とから、実際の内圧Pi1を0.1MPa、内圧Pi2を0.05MPaとすることができる。
つまり、内圧Piが0.1MPaにおける水の飽和蒸気温度は、100℃相当であり、通常の車両において、100℃前後でラジエータ21の冷却水温度が制御されることから、内圧Piが0.1MPa以上の時に、弁体155を閉じることで、後述するように冷却水への排熱回収を停止させる。また、内圧Piが0.05MPaにおける水の飽和蒸気温度は、80℃相当であり、内圧Piが0.05〜0.1MPaの時(水の温度が80℃〜100℃の時)に、弁体155を開いて、後述するように冷却水への排熱回収を積極的に行う。
以上のように排熱回収装置100は形成されており、蒸発部110が触媒コンバータ12の下流側となる排気管11に介在され、また、水タンク140の両パイプ143、144が排熱回収回路30に接続されている(図1)。
次に、上記構成に基づく排熱回収装置100の作動について説明する。
エンジン10が作動されると併せてウォータポンプ22が作動され、冷却水はラジエータ回路20、排熱回収回路30、ヒータ回路40を循環する。エンジン10で燃焼された燃料の排気ガスは、触媒コンバータ12を経て排気管11を流れ、排熱回収装置100の蒸発部110(各プレート113、114、118によって形成される排気通路)を通過して大気中に排出される。また、排熱回収回路30を循環する冷却水は、排熱回収装置100の水タンク140内(凝縮部130)を通過する。
エンジン10が始動された後は、図8に示すように、冷却水温が上昇を始めると共に(図8(b))、徐々にヒートパイプ101の内圧Piが上昇する(図8(a))。この時、排気熱量はエンジン10の負荷状態によって変化するため(図8(c))、一般的なエンジンを備えた車両では加速、減速、停止など様々な車両の運転状態に合わせて内圧Piは変動する(図8(a)中の突出部)。
ヒートパイプ101の内圧Piが上昇していくなかで閉弁圧Pi1よりも低い状態にある場合は、図7の開弁作動特性で説明したように、弁機構150の弁体155は、開弁状態となっている。よって、ヒートパイプ101内の水(作動媒体)は、蒸発部110で排気管11を流れる排気ガスから受熱して沸騰気化し始めて、蒸気となってチューブ111内を上昇し、連通部117、蒸気導入パイプ134を経て凝縮部130(タンク部133b、中間流通部133a)内に流れ込む。凝縮部130内へ流入した蒸気は、排熱回収回路30から水タンク140内を流れる冷却水によって冷却され、凝縮水となって弁機構150の凝縮水流入穴152a→弁体155の開口穴152d→凝縮水流出穴152b→還流パイプ161→蒸発部110の連通部116に還流する。尚、還流パイプ161を流通する凝縮水は、断熱壁162によって排気ガスからの受熱による蒸発が阻止されて、スムースな還流が行われる。
このように、排気ガスの熱が水に伝達されて蒸発部110から凝縮部130へ輸送され、この凝縮部130で蒸気が凝縮する際に凝縮潜熱として放出され、排熱回収回路30を流れる冷却水が積極的に加熱される。つまり、エンジン10の暖機が促進されることになるので、エンジン10のフリクションロスの低減、低温始動性向上のための燃料増量の抑制等が図られ燃費性能が向上される。また、冷却水を加熱源とするヒータコア41の暖房性能が向上される。尚、排気ガスの熱はヒートパイプ101の外壁面を介して熱伝導によって蒸発部110から凝縮部130に移動される分も存在する。
そして、図8中のA点のように、内圧Piが閉弁圧Pi1を超えると、一旦、弁体155は閉弁する。よって、ヒートパイプ101内の凝縮水の還流が阻止され、排気熱の回収が停止され、ヒートパイプ101の作動停止によって内圧Piが低下を始める。この内圧Piの低下に伴って、図8中のB点のように、内圧Piが開弁圧Pi2を下回ると、弁体155は再度開弁し、排気熱の回収が再開されることになる。
その後、冷却水温が70℃を越えて(時間t1)、図8中のC点のように、内圧Piが閉弁圧Pi1を超えると、弁体155は再度閉弁し、ヒートパイプ101の作動停止によって内圧Piは低下する。ここで、エンジン10が作動している限り排気熱量はアイドリング以下になることはなく、この後はヒートパイプ101の内圧Piは弁体155の開弁圧Pi2以下に低下することはないので、再度弁体155が開弁することはない。つまり、排熱回収の停止が続く。
尚、エンジン10が停止すると排気熱量はなくなり、冷却水温も低下するので、ヒートパイプ101の内圧Piは低下し、開弁圧Pi2以下まで低下した時点で、弁体155は開弁し、次回の排熱回収が可能となる。
以上のように、本実施形態の排熱回収装置100においては、ヒートパイプ101の内圧Piを感知して作動する作動動力源としてのダイヤフラム153と、このダイヤフラム153に連動してヒートパイプ101内の流路を開閉する弁体155とを一体的に形成した弁機構150を、凝縮部130の下流側に設けるようにしている。よって、従来技術の項で説明したような複雑な構成を不要として、弁機構150を簡便な構成とすることができると共に、冷却水温、排気熱量の両者によって決まるヒートパイプ101の内圧Piを利用して排熱回収を停止させることができるので、排気ガスの熱によって冷却水を過剰に加熱することを回避することができ、オーバーヒートを回避することができる。
また、弁体155の開閉作動特性として、ヒートパイプ101の内圧Piが閉弁圧Pi1以上で閉弁し、開弁圧Pi2以下で開弁するようなヒステリシスを持たせるようにしているので、ヒートパイプ101の内圧Piの微小変動に対して、弁体155の開弁状態、あるいは閉弁状態がハンチングするのを防止することができ、安定した排熱回収、あるいは排熱回収の停止が可能となる。
尚、本廃熱回収装置100をハイブリッド車両に採用した場合、ハイブリッド車両では車両走行中であってもエンジン10を停止して、走行用モータによって走行するモードが存在するために、走行中でも冷却水温が低下する場合が生じる。このため一般車に比較してより複雑な内圧Piの変動が起こり、排熱回収の停止や再開が繰り返されることになるが、冷却水を過剰に加熱することを回避することに関しては一般車と同一でありオーバーヒートを回避できる。
また、本実施形態では、蒸発部110に複数のチューブ111を設けることで、排気ガスに対する受熱面積を増大させて、蒸発部110における作動媒体の蒸発を促進できるので、凝縮部130への熱輸送量を増大させることができる。
また、蒸発部110と凝縮部130との間に断熱部120を設けることで、凝縮部130における冷却水によって蒸発部110が冷却されることが防止でき、蒸発部110内で凝縮作用が発生することが無い。よって、蒸発部110の上側で凝縮部120を近接させた排熱回収装置100としても、常に正常な熱輸送が可能となる。ここでは、断熱部120は、蒸発部110と断熱部130との間に断熱壁121を設けることで形成される空間部の空気層としており、この空気層により断熱効果を持たせることができ、簡単な構成で断熱部120を形成できる。
また、還流パイプ161の長手方向寸法を複数のチューブ111と略同一に形成することで、凝縮部130と蒸発部110とをコンパクトに接続できる。ここでは、還流パイプ161を複数のチューブ111と共に蒸発部110の領域(排気通路)に配列されるようにしているので、還流パイプ161を複数のチューブ111と併せて組付けが可能となり、排熱回収装置100の製造が容易となる。
また、還流パイプ161の少なくとも排気ガスの上流側に断熱壁162を設けるようにしているので、還流パイプ161内の凝縮水に対して排気ガスの熱が伝達するのを防止でき、還流パイプ161内において凝縮水が蒸発するのを防止でき、凝縮部130から蒸発部110への凝縮水のスムースな還流が可能となる。
また、還流パイプ161を複数のチューブ111に対して、排気ガス流れの下流側に配置するようにしている。これにより、排気ガスが複数のチューブ111内の水を加熱することで排気ガスは下流側ほど温度低下していくので、還流パイプ161において排気ガスによる凝縮水の蒸発を更に抑制することができる。
総じて、熱輸送性能に優れると共に、コンパクトで、且つ、過剰な熱量回収の回避を簡便な構成で可能とする排熱回収装置100とすることができる。
尚、上記第1実施形態では、弁機構150における弁体155の閉弁圧を0.1MPaとし、開弁圧を0.05MPaとしたが、その他の圧力設定として、閉弁圧はヒートパイプ101内の水の飽和蒸気温度を上限とする0.1MPaで同一とし、開弁圧を0.6kPaとしても良い。開弁圧を0.6kPaに設定すると、水の飽和蒸気温度は0℃相当となり、その圧力以上であれば水は凍ることなく、ヒートパイプ101内での蒸発、凝縮による基本的な熱輸送可能となる条件とすることができる。よって、冷却水に対する排熱回収を可能とする作動範囲を最大限拡大することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図9に示す。第2実施形態は、上記第1実施形態に対して、弁機構150のゲート部152cに微小孔152eを設けて、弁体155によって開口穴152dが全閉状態となっても、少量の作動媒体が凝縮部130から蒸発部110に還流するようにしたものである。これはエンジン10が高負荷運転を行ってもラジエータ21の冷却能力に若干の余裕がある場合に使用し、微小孔152eの大きさはこのラジエータ21の余裕度によってオーバーヒートが回避できる程度に排熱回収が許容されるように設定されている。
これにより、弁体155が閉弁状態にあっても、凝縮部130からの凝縮液を微小孔152eを通して蒸発部110に供給して、蒸発部110を冷却することができるので、排熱回収装置100の耐熱性を向上させることができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態を図10に示す。第3実施形態は、上記第1実施形態のダイヤフラム式の弁機構150に対して、冷却水の温度に応じて開閉作動するサーモワックス式の弁機構170に変更したものである。
具体的には、弁機構170は、サーモワックス部171、作動棒172、およびベローズ173を有して形成されるようにしている。サーモワックス部171は、内部に冷却水温に応じて膨張収縮するワックスが封入されたものである。作動棒172は、細長に形成された部材であり、その一端側がサーモワックス部171内に挿入され、他端側が下側に延設されている。作動棒172はサーモワックス部171内のワックスの膨張収縮に応じて、図10中の上下方向に摺動するようになっている。つまり、ワックスの膨張により作動棒172は下側に摺動し、ワックスの収縮により作動棒172は上側に摺動する。サーモワックス部171および作動棒172は、弁機構170の作動動力源を成している。
ベローズ173は、弁機構170の弁体を成すものであり、金属製で長手方向に伸縮可能な蛇腹状の部材から成り、一端側(上側)が開口しており、他端側(下側)が閉塞されている。ベローズ173の上側開口部から上記作動棒172、サーモワックス部171が挿入されて、作動棒172の下端がベローズ173の下端部と接続されている。サーモワックス部171の下側(一部)はベローズ173内に収容され、上側がベローズ173の外部に突出して、サーモワックス部171はベローズ173の開口部を閉塞するようにして固定されている。そして、ベローズ173のサーモワックス部171下側近傍には、通水穴174が穿設されており(ここでは2つ)、ベローズ173の外部と内部とが連通するようにしている。
弁機構170は、凝縮部130のタンク部133c内に挿入されて、サーモワックス部171がタンク部133cよりも上側の位置となり、更に通水穴174がタンク部133cの外部で開口するように固定されている。そして、ベローズ173の下端部は、水タンクプレート141から還流パイプ161に連通する開口部の周りを弁座として、対向配置されている。
上記弁機構170においては、サーモワックス部171の上側は水タンク140内の冷却水に晒される。また、ベローズ173内には通水穴174を介して、水タンク140内の冷却水が流入して、サーモワックス部171の下側、更には作動棒172も冷却水に晒される。
冷却水温が低い場合は、サーモワックス部171内のワックスは収縮しており、それに伴って作動棒172は上側に摺動する。そして、作動棒172と共にベローズ173の下端部は上側に摺動し、弁機構170としては還流パイプ161の開口部を開状態とする。これにより、凝縮部130と還流パイプ161が連通して、排熱回収装置100による排熱回収が実行される。
一方、冷却水温が上昇していくと、サーモワックス部171内のワックスは膨張して、それに伴って作動棒172は下側に摺動する。そして、作動棒172と共にベローズ173の下端部は下側に摺動し、冷却水温が所定温度に至ると弁機構170としては、還流パイプ161の開口部を閉状態とする。これにより、凝縮部130から蒸発部110への凝縮水の還流が停止され、排熱回収装置100による排熱回収が停止される。
このように、本第3実施形態においては、冷却水温に応じた排熱回収の実行、停止が可能となり、冷却水温の制御が容易となる。更に、通水穴174を介してベローズ173内に冷却水が流入可能となるようにしているので、サーモワックス部171全体(および作動棒172)が冷却水に晒されることになり、作動媒体側の温度の影響を受けずに、冷却水温に基づく正確な弁体(ベローズ173)の開閉が可能となる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態を図11に示す。第4実施形態は、上記第1実施形態に対して、蒸発部110に対する凝縮部130の配設位置を変更したものである。尚、以下説明する第4実施形態の排熱回収装置100において、第1実施形態と同一の構成部材には、同一の符号を付与している。
凝縮部130は、そのチューブ133の長手方向が蒸発部110のチューブ111と同様に上下方向を向くように配置されて、蒸発部110の側方(図11中の右側)に配設されている。
ここで、蒸発部110におけるチューブ111は、2枚のプレート部材から成るプレートチューブとしており、各チューブ111の間には、コルゲートタイプのフィン112が介在されるようにしている。チューブ111の下側端部の各間には、円筒状の下ヘッダ113Aが介在されて、各チューブ111が下ヘッダ113A内に連通されるようになっている。即ち、下ヘッダ113Aの内部がチューブ111下側の連通部116として形成されている。また、チューブ111の上側端部の各間には、同様に円筒状の上ヘッダ114Aが介在されて、各チューブ111が上ヘッダ114A内に連通されるようになっている。即ち、上ヘッダ114Aの内部が連通部117として形成されている。
そして、蒸発部110の左右にはサイドプレート118が配設され、また、上下には上プレート119a、下プレート119bが配設されて、これらプレート118、119a、119bによって断面四角状の排気通路が形成されている。
蒸発部110の上ヘッダ114Aと、凝縮部130のタンク部133bとの接続部においては、第1実施形態で説明した蒸気導入パイプ134は廃止されており、上ヘッダ114Aとタンク部133bとが、直接的に連通されている。
また、凝縮部130の下流側(タンク部133c)に配設される弁機構150の凝縮水流出穴152bは、蒸発部110の下ヘッダ113Aに直接接続されている。
本第4実施形態における排熱回収装置100の作動およびその作用効果は、上記第1実施形態と同一である。加えて、ここでは、凝縮部130のチューブ133の長手方向が蒸発部110のチューブ111の長手方向と同一となるようにして、蒸発部110の側方に凝縮部130を配設するようにしているので、蒸発部110の下ヘッダ113Aと凝縮部130のタンク部133c(弁機構150)とが対向するように配置することができ、上記第1実施形態で説明した還流パイプ161(併せて断熱壁162)の設定を不要として、凝縮部130の下流側と蒸発部110の上流側とを接続でき、部品点数の低減を図ることができる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態を図12に示す。第5実施形態は、上記第4実施形態に対して、蒸発部110と凝縮部130とを連通させる連通部を変更すると共に、弁機構150の配設位置を変更したものとしている。以下説明する第5実施形態の排熱回収装置100において、第4実施形態と同一の構成部材には、同一の符号を付与している。
連通部は、図12中の破線丸印部で示すように、流入路163と還流路164との2つの流路から形成されている。流入路163は、蒸発部110で蒸発された蒸気を凝縮部130内に流入させる流路であり、蒸発部110の凝縮部130側のチューブ111と、凝縮部130の蒸発部110側のチューブ133とを連通させている。
また、還流路164は、凝縮部130で凝縮された凝縮水を蒸発部110の連通部116側に還流させる流路であり、弁機構150の凝縮水流出穴152bと、蒸発部110の凝縮器130側のチューブ111とを連通させている。
上記流入路163と還流路164は、共にチューブ111への接続を可能とする範囲で、互いに隣接して配設されている。更に、流入路163は、蒸発部110内における水(作動媒体)の液面Dよりも上側となるように配設されている。ここでの水の液面Dは、排熱回収装置100が非作動時において、内部の水が排気ガスによって蒸発を伴うことなく、すべて凝縮された状態で、蒸発部110内に溜められた時の液面としている。
そして、弁機構150もまた、上記水の液面Dよりも上側となるように配設されている。ここでは、弁機構150には上記還流路164が接続されていることから、還流路164も水の液面Dよりも上側の位置となっている。更に、弁機構150の配設位置に合わせて、凝縮部130の下端側位置が蒸発部110の下端側位置よりも上側となるようにしている。
本第5実施形態における排熱回収装置100の作動およびその作用効果は、上記第4実施形態(第1実施形態)と同一である。加えて、ここでは、連通部として流入路163と還流路164とを設け、両流路163、164を隣接して設けるようにしているので、両流路163、164部に発生する熱応力を低減することができる。
即ち、蒸発部110と凝縮部130とを互いに接続する(拘束する)両流路163、164部においては、蒸発部110を通過する排気ガスと、凝縮部130を通過する冷却水との温度差によって熱応力(熱歪)が発生する。この熱応力は両流路163、164間の距離が大きいほど大きくなる。しかしながら、ここでは、両流路163、164を隣接させることで、両流路163、164間の距離を小さくすることができるので、両流路163、164部に発生する熱応力を低減することができる。
また、流入路163は、水の液面Dより上側に配設されるようにしているので、流入路163内が水によって満たされることがなく、蒸発部110で蒸発されて凝縮部130に向かう蒸気が滞ることがない。
また、弁機構150においても、水の液面Dよりも上側となるように配設しているので、水の凍結に伴う弁機構150の機能が阻害されることがない。即ち、弁機構150が水の液面Dより下側に配設されていると、排熱回収装置100の非作動時において、例えば低温環境下で内部の水と共に弁機構150も凍結してしまう場合がある。弁機構150が凍結すると、その開閉作動が機能しなくなるため、排熱回収装置100を作動させた時に、弁機構150の周りが解凍されるまでは、作動媒体(蒸気、凝縮水)の還流が阻止されて排熱回収装置100として機能しないことになる。しかしながら、ここでは、弁機構150は、水の液面Dより上側に配設されることで、水によって凍結することがなく、上記のような不具合を起こすことがない。
また、弁機構150を水の液面Dよりも上側に配設すると共に、凝縮部130の下端側位置を蒸発部110の下端側位置よりも上側とすることで、排熱回収装置100の非作動時において内部の水は蒸発部110内のみに溜まる形とすることができるので(凝縮部130内には水が溜まらないので)、封入すべき水の容量を低減することができる。そして、排熱回収装置100の作動時で弁機構150が閉弁されて、凝縮水をすべて凝縮部130内に溜める際に、もともとの水容量が低減されている分、凝縮部130を小さくすることができる。
尚、上記第5実施形態に対する変形例を図13に示す。第5実施形態変形例は、蒸発部110の上側に凝縮部130を配設したものに対して、流入路163と還流路164との隣接配置、および弁機構150の配設位置変更を適用したものである。凝縮部130は、上記第5実施形態のものを90度回転させた状態で、蒸発部110の上側に配設されている。
流入路163は、蒸発部110の連通部117と、凝縮部130の蒸発部110側のチューブ133とを連通させる流路としている。また、還流路164は、弁機構150の凝縮水流出穴152bと、蒸発部110の連通部116とを連通させる細長の流路としている。両流路163、164は、互いに隣接するように配設されている。上記のような連通関係により、流入路163、および弁機構150は、共に水の液面Dよりも上側に位置している。これにより、上記第5実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態を図14に示す。第6実施形態は、上記第5実施形態に対して、連通部としての流入路163、還流路164を1つの流路165で形成したものである。以下説明する第6実施形態の排熱回収装置100において、第5実施形態と同一の構成部材には、同一の符号を付与している。
流路165は、蒸発部110の凝縮部130側のチューブ111と、弁機構150の凝縮水流出穴152bとを連通させるように延びており、更に、この流路165の延設方向の中間部位の上側が、凝縮部130の蒸発部110側のチューブ133に連通するように形成されている。流路165は、水の液面Dよりも上側となるように配設されている。
そして、流路165の内部には、内部空間を上下方向に区画する隔壁166が設けられている。つまり、この隔壁166によって、蒸発部110のチューブ111→流路165の上側空間→凝縮部130のチューブ133の順に連通するようになっており、また、弁機構150の凝縮水流出穴152b→流路165の下側空間→蒸発部110のチューブ111の順に連通するようになっている。
本第6実施形態においては、連通部を1つの流路165によって形成するようにしているので、上記第5実施形態のように2つの流路(163、164)を設定する場合に対して、2つの流路(163、164)間の距離を実質的に無くしたものとすることができ、発生する熱応力を更に低減することができる。
また、流路165の内部に隔壁166を設けるようにしているので、流路165内において、蒸発部110で蒸発された蒸気が、凝縮部130で冷却凝縮された凝縮水と直接的に接触することが防止され、蒸発部110からの蒸気が凝縮部130に流入する前に凝縮水によって冷却(凝縮)されるのを防止できる。
尚、隔壁166は、流路165での蒸気と凝縮水との直接的な接触による影響度に応じて、廃止しても良い。
(第7実施形態)
本発明の第7実施形態を図15〜図18に示す。第7実施形態は、上記第4実施形態に対して、凝縮部130内に、凝縮水の蒸発部110側への逆流を阻止する逆流阻止手段を設けたものとしている。
逆流阻止手段は、凝縮部130の上流側、ここではチューブ133の中間流通部133aの上流側(図15中の上側となるE部)に設けられるようにしている。
逆流阻止手段は、例えば図16に示すように、複数の返し部133dとして形成することができる。返し部133dは、中間流通部133aの内壁において、蒸発部110から流入する蒸気の流れ方向に向けて傾斜するように形成された板状の部材であり、互いに対向するように設けられている。尚、複数の返し部133dは、図17に示すように、中間流通部133aの内壁において、蒸気の流れ方向に対して千鳥配置となるようにしても良い。更には、逆流阻止手段として、図18に示すように、中間流通部133aの内径を一部縮小する絞り部133eとして形成するようにしても良い。
排熱回収装置100においては、上記第1実施形態で説明したように、蒸発部110内での水の蒸発が続いてヒートパイプ101の内圧Piが閉弁圧Pi1を超えると弁機構150は閉弁状態となって、ヒートパイプ101(凝縮部130)の凝縮水の還流が阻止される。この時、蒸発部110は空焚き状態となって、非常に高温となる。このような状態の中で、例えば車両の傾斜路の走行に伴う排熱回収装置100の傾斜(図19中のθ)や、過度の振動走行に伴う揺れ等が発生すると、凝縮部130で冷却凝縮された凝縮水が蒸発部110に逆流する場合がある。
空焚き状態の蒸発部110に凝縮水が逆流すると(図19中の矢印)、蒸発部110は急冷されて熱応力が発生する。また、逆流した凝縮水が瞬時に蒸発して蒸発部110内の圧力が上昇し、更には、熱輸送は蒸発部110内で完結してしまい、総じて排熱回収装置100の強度面、機能面で好ましくない状態となる。しかしながら、本第7実施形態においては、逆流阻止手段(133d、133e)によって上記のような不具合を防止することができる。
(その他の実施形態)
上記各実施形態では、弁機構150を凝縮部130の下流側に設けたが、蒸発部110の上流側に設けるようにしても良い。
また、弁機構150、170は、それぞれ、ヒートパイプ101の内圧Pi(作動媒体の圧力)、冷却水温に応じて連通部を開閉するものとしたが、更に、作動媒体の温度に応じて連通部を開閉するものとしても良い。具体的には、例えば第3実施形態と同様のサーモワックス部171とこれに連動する弁体とを設けたサーモワックス式として、サーモワックス部171を凝縮部130内に配設して、サーモワックス部171が作動媒体温度に応じて駆動するものにすれば良い。
また、断熱部120として、断熱壁121によって形成される空間部の空気層としたが、これに限らず、低熱伝導率材から成る断熱材を蒸発部110と凝縮部130との間に介在させるようにしても良い。
また、還流パイプ161は、排気ガスが流通する領域(蒸発部110の排気通路)から外れた領域に配置されるようにしても良く、これにより、断熱壁162を不要として、還流パイプ161における排気ガスからの熱影響を防止できる。
排熱回収装置の車両への搭載状態を示す模式図である。 第1実施形態における排熱回収装置を示す断面図である。 図2におけるIII−III部を示す断面図である。 第1実施形態における弁機構の開弁状態を示す断面図である。 第1実施形態における弁機構の閉弁状態を示す断面図である。 エンジン冷却水温および排気熱量に対するヒートパイプの内圧を示すグラフである。 弁機構における弁体の開閉作動特性を示すグラフである。 エンジン始動後の(a)はヒートパイプの内圧変化、(b)はエンジン冷却水温の変化、(c)はエンジンの負荷状態に対する排気熱量の変化を示すタイムチャートである。 第2実施形態における弁機構を示す断面図である。 第3実施形態における弁機構を示す断面図である。 第4実施形態における排熱回収装置を示す断面図である。 第5実施形態における排熱回収装置を示す断面図である。 第5実施形態変形例における排熱回収装置を示す断面図である。 第6実施形態における排熱回収装置を示す断面図である。 第7実施形態における排熱回収装置を示す断面図である。 第7実施形態における返し部を示す拡大図である。 返し部の他の例を示す拡大図である。 絞り部を示す拡大図である。 排熱回収装置の傾いた状態を示す断面図である。
符号の説明
10 エンジン(内燃機関)
100 排熱回収装置
101 ヒートパイプ
110 蒸発部
111 チューブ(流路)
120 断熱部(空間部)
121 断熱プレート(断熱壁)
130 凝縮部
133d 返し部(逆流阻止手段)
133e 絞り部(逆流阻止手段)
140 水タンク(冷却水流路)
150 弁機構
152e 微小孔
153 ダイヤフラム(作動動力源)
155 弁体
161 還流パイプ(連通部、還流路)
162 断熱壁(還流路断熱壁)
163 流入路(連通部)
164 還流路(連通部)
165 流路(連通部、1つの流路)
166 隔壁
170 弁機構
171 サーモワックス部(作動動力源)
173 ベローズ(作動動力源)

Claims (24)

  1. 内燃機関(10)の排気の熱によって内部に封入された作動媒体を蒸発させる蒸発部(110)と、
    前記蒸発部(110)で蒸発した作動流体を、前記内燃機関(10)の冷却水によって冷却する凝縮部(130)と、
    前記蒸発部(110)と前記凝縮部(130)とを連通させる連通部(161)とを備えるループ式のヒートパイプ(101)を有する排熱回収装置であって、
    前記作動媒体の圧力、前記作動媒体の温度、または前記冷却水の温度のうち少なくとも一つに応じて作動する作動動力源(153)と、
    前記作動動力源(153)と一体的に形成され、前記作動動力源(153)に連動して前記連通部(161)を開閉する弁体(155)とを備える弁機構(150)を有し、
    前記弁機構(150)が、前記凝縮部(130)の下流側、もしくは前記蒸発部(110)の上流側に配されていることを特徴とする排熱回収装置。
  2. 前記弁体(155)の開閉作動特性に、ヒステリシスを持たせたことを特徴とする請求項1に記載の排熱回収装置。
  3. 前記弁体(155)のヒステリシスは、前記作動動力源(153)が感知する圧力が第1所定圧力以上で閉弁し、
    前記第1所定圧力より低く設定された第2所定圧力以下で開弁することを特徴とする請求項2に記載の排熱回収装置。
  4. 前記作動媒体は、水であり、
    前記第1所定圧力は、0.1MPaであり、
    前記第2所定圧力は、0.05MPaであることを特徴とする請求項3に記載の排熱回収装置。
  5. 前記作動媒体は、水であり、
    前記第1所定圧力は、0.1MPaであり、
    前記第2所定圧力は、0.6kPaであることを特徴とする請求項3に記載の廃熱回収装置。
  6. 前記弁機構(150)には、前記弁体(155)が閉じられた時でも、前記作動媒体の前記凝縮部(130)から前記蒸発部(110)への微量流通を可能とする微小孔(152e)が設けられたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の排熱回収装置。
  7. 前記蒸発部(110)と前記凝縮部(130)との間に設けられ、前記蒸発部(110)と前記凝縮部(130)との間を断熱する断熱部(120)を有することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載の排熱回収装置。
  8. 前記断熱部(120)は、前記蒸発部(110)と前記凝縮部(130)との間に配設される断熱壁(121)によって形成される空間部(120)としたことを特徴とする請求項7に記載の排熱回収装置。
  9. 前記連通部(161)は、前記排気が通過する領域から外れた領域に配置されたことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1つに記載の排熱回収装置。
  10. 前記蒸発部(110)および前記連通部(161)は、前記排気が通過する排気通路(113、114、118)に配されていることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1つに記載の排熱回収装置。
  11. 前記連通部(161)の少なくとも前記排気流れ上流側に、前記排気の熱を遮熱する還流路断熱壁(162)が設けられていることを特徴とする請求項10に記載の排熱回収装置。
  12. 前記蒸発部(110)は、長手方向が上下方向となるように、前記内燃機関(10)の排気が通過する排気通路(113、114、118)内に配された複数の流路(111)から成り、
    前記凝縮部(130)は、前記蒸発部(110)の上方に配され、前記内燃機関(10)の冷却水が通過する冷却水流路(140)内に配されており、
    前記連通部(161)は、前記流路(111)とほぼ同一の長手方向寸法を有する還流路(161)であることを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか1つに記載の排熱回収装置。
  13. 前記連通部(161)は、前記複数の流路(111)の排気流れ下流側に配されていることを特徴とする請求項10〜請求項12のいずれか1つに記載の排熱回収装置。
  14. 前記蒸発部(110)は、長手方向が上下方向となるように、前記内燃機関(10)の排気が通過する排気通路(113、114、118)内に配された複数の流路(111)と、前記複数の流路(111)で蒸発した作動媒体を集める第1のヘッダ(114、121)と、前記凝縮部(130)で凝縮された作動媒体を前記複数の流路(111)に分配する第2のヘッダ(113、115)とから成り、
    前記凝縮部(130)は、前記内燃機関(10)の冷却水が通過する冷却水流路(140)内に配され、前記第1のヘッダ(114、121)および前記第2のヘッダ(113、115)に対して前記連通部(161)を介して連通していることを特徴とする請求項1〜請求項11、請求項13のいずれか一つに記載の排熱回収装置。
  15. 前記弁機構(150、170)は、前記作動媒体の圧力に応じて変位するダイヤフラム(153)によって弁体(155)を駆動するダイヤフラム式であることを特徴とする請求項1〜請求項14のいずれか1つに記載の排熱回収装置。
  16. 前記弁機構(150、170)は、前記冷却水の温度あるいは前記作動媒体の温度のいずれかに応じて伸縮するワックスの封入されたサーモワックス部(171)によって弁体(173)を駆動するサーモワックス式であることを特徴とする請求項1〜請求項14のいずれか1つに記載の排熱回収装置。
  17. 前記サーモワックス部(171)は、前記冷却水の温度に応じて伸縮し、
    前記弁体(173)は、一端側で開口して前記サーモワックス部(171)の一部を収容すると共に、他端側で閉塞して前記サーモワックス部(171)によって伸縮する蛇腹状のベローズ(173)であり、
    前記ベローズ(173)内に前記冷却水が流通するようにしたことを特徴とする請求項16に記載の排熱回収装置。
  18. 前記連通部(161)は、前記蒸発部(110)で蒸発された前記作動媒体が前記凝縮部(130)へ流入する流入路(163)と、前記凝縮部(130)で冷却された前記作動媒体が前記蒸発部(110)に還流する還流路(164)とを備えており、
    前記流入路(163)および前記還流路(164)は、互いに隣接して設けられ、
    前記流入路(163)は、非作動時における前記蒸発部(110)内の前記作動媒体の液面よりも上側に配設されたことを特徴とする請求項1〜請求項17のいずれか1つに記載の排熱回収装置。
  19. 前記連通部(161)は、1つの流路(165)によって形成されると共に、非作動時における前記蒸発部(110)内の前記作動媒体の液面よりも上側に配設されたことを特徴とする請求項1〜請求項17のいずれか1つに記載の排熱回収装置。
  20. 前記流路(165)の内部には、前記蒸発部(110)で蒸発された前記作動媒体と、前記凝縮部(130)で冷却された前記作動媒体とを非接触とする隔壁(166)が設けられたことを特徴とする請求項19に記載の排熱回収装置。
  21. 前記弁機構(150)は、非作動時における前記蒸発部(110)内の前記作動媒体の液面よりも上側に配設されたことを特徴とする請求項1〜請求項20のいずれか1つに記載の排熱回収装置。
  22. 前記凝縮部(130)の内部には、冷却された前記作動媒体が前記蒸発器(110)側に逆流するのを阻止する逆流阻止手段(133d、133e)が設けられたことを特徴とする請求項1〜請求項21のいずれか1つに記載の排熱回収装置。
  23. 前記逆流阻止手段(133d、133e)は、前記作動媒体の流れ方向に傾斜する板状の返し部(133d)であることを特徴とする請求項22に記載の排熱回収装置。
  24. 前記逆流阻止手段(133d、133e)は、前記作動媒体の流路を縮径する絞り部(133e)であることを特徴とする請求項22に記載の排熱回収装置。
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