JP2007532752A - 多モードポリオレフィンのための反応器分割のオンライン推定方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、単量体及び他の反応体を重合体組成物に選択的に取り込ませる多数触媒を使用するα−オレフィン重合の反応器分割を推定し周期的に制御するための技術に関する。本法は、取り込み量と反応器分割との間の新規な直線関係式を使用することによって瞬間反応器分割及び累積分析の迅速決定法を提供する。
Description
本発明は、1種又は2種以上の単量体を含有するオレフィン系重合体の製造方法における反応器制御の分野に関する。更に詳しくは、本発明は、重合反応器(例えば、一段気相反応器)において多数触媒によって製造される多モードの樹脂における反応器分割(reactor split、即ち、特定の樹脂成分の重量分率)のオンラインでの予測及び制御に関する。分割の制御は、樹脂の性質を制御する基本であり、また生成物の性質を維持するのに必須である。本発明方法は、分割の物理的測定に代わって、速度論及び物質収支のモデルから導かれる数学的関係式に依存する。
二モードの樹脂系、即ち、1種よりも多い触媒系によって製造される樹脂生成物の生成物特性は、分子種の分布に依存する。1種よりも多い触媒と1種又は2種以上の単量体を使用して重合体生成物(例えば、この生成物は異なったホモ重合体/共重合体又は三元共重合体の混合物である。)を製造する場合には、生成物の製造に再現性(反復性)を得るために、反応器におけるマルチ重合反応の精密な制御が要求される。反応器制御の必要性は、慣例的には、反応生成物を周期的に分析することによって満たされる。例えば、二モード樹脂系の製造の場合に、これは、物質が製造された後のある時点で重合体生成物分析することによって最も頻繁に行なわれる。しかし、この方法の実施は、このような測定が累積反応器分割である、即ち、反応器からの試料採取時に製造された生成物の時間平均であるという不利益を被る。更に、実際の分割データを得るための分析手法は種々の分析技術、例えば、GPC又はSEC(ゲル透過又はサイズ排除分子質量又は分子量測定)を使用して達成できるが、それらは、樹脂試料の採取、試料の調製、データの生成並びにデータから生成物中の各重合体の分率の概算値への換算に大いに依存する(例えば、SECデータをデコンボリューションし、個々の分子量分布を推定しなければならない。)。この方法を使用して反応器分割を決定するのに必要な時間は数時間(実際の重合と分割の分析との間)にもなり得るために、データは、試料採取、測定及びデータ解明が正確で精密であるときでさえも実用性は少ないか又は全くない。更に、SEC(サイズ排除クロマトグラフィー)の測定はコストが非常に高く、エラーになりがちであり、それだけでプロセス制御、特に連続プロセス制御のためには多少不適切である。従って、混合触媒による連続重合のプロセス制御には改善するべきニーズが存在する。本発明は、この問題に対するいくつかの解決策を提供する。
本発明は、少なくとも2種の異なった触媒系を使用して少なくとも2種の重合体の系(このものは同じ単一単量体又は2種以上の異なった単量体を含有することができる)を製造する重合反応器系においてオレフィン系重合体の混合物の製造及び組成(しかして物性)を予測し制御させるシステム及び方法に関する。ここに、予期しなかったことであるが、反応器内の別々の重合体種の瞬間生産速度、並びにそれぞれ異なった触媒により製造されたそれらに相当する質量分率が、生じた生成物の単量体、反応体及び他の活性種の取り込み量と直線的に比例することが見出された。
本発明の一観点によれば、多数触媒(例えば、チーグラー・ナッタ触媒とメタロセン触媒のような二モード触媒系)から製造された重合体は、異なった質量分率を示し、典型的には異なった平均分子量を更に有し、一方の重合体が組成において比較的高い重量分率を有し、他方が比較的低い重量分率を有するものであり、しかもそれぞれの重合体の瞬時に生じた質量分率が、単量体又は反応体取り込み量を瞬間反応器生産速度により除して得た比率に直線的に比例している。
本発明の他の観点によれば、製造された重合体は、異なった共単量体重量分率分布を示す。この重合体は同一又は異なった平均分子量を有し又は有しなくてよいが、共単量体の分布は反応器分割の変化によって反映され得る。
本発明の一観点によれば、異なった反応条件の下で、少なくとも2種の重合体組成物であって、該組成物のそれぞれが少なくとも2種の異なった重合体を含み、該重合体のそれぞれが少なくとも一つの異なった単量体又は反応体取り込み量を有するようなものである該重合体組成物を製造する工程、該重合体組成物のそれぞれについて少なくとも一つの単量体又は反応体取り込み量、相当する反応器生産速度及び反応器分割を決定する工程、反応器分割及び相当する反応器生産速度で除した単量体又は反応体取り込み量の比によって規定される一次方程式を決定する工程を含む、重合反応の瞬間反応器分割を計算するための方法が提供される。
本発明の他の観点によれば、反応器での重合反応を制御するために予め定められた直線関係式を適用する工程、反応器において少なくとも1種の単量体を少なくとも2種の触媒の存在下に重合させる工程、反応器から周期的な取り込み量及び生産速度データを取得する工程、予め定められた直線関係式に従って所望の反応器分割を維持するように周期的に少なくとも一つの反応変数を調節する工程を含む、多モード重合反応において反応器分割を制御するための方法が提供される。この方法は、進行中の重合反応の間に又は直線パラメーターがプロセス制御器により反応に適用される異なった反応器において適用することができる。更に、この方法は、所望の反応器分割を維持するように少なくとも一つの反応体変数又は単量体添加若しくは他の反応体添加を制御することによって特徴づけられる。この方法は、重合体が異なった分子パラメーターを有する重合において多数の重合体成分の間の分割バランスの制御を提供する。
本発明の他の観点によれば、重合体組成物の物性に基づいて多モード重合体組成物について所望の反応器分割を決定する工程、少なくとも1種の単量体を少なくとも2種の触媒の存在下に所望の反応器分割を生じさせる条件下で重合させる工程、所望の反応器分割を維持するために予め定められた直線関係式に従って少なくとも一つの反応変数を周期的に調節する工程を含む、多モード重合の反応器分割を制御することによって重合体組成物を製造する方法が提供される。
本発明の更に他の観点によれば、瞬間分割が時間平均累積分割を計算するのに使用される。
前記の説明は、後記する本発明の詳細な説明をより良く理解できるようにするために本発明の特色及び技術的利点をむしろ広範にわたり概説したものである。本発明の請求の範囲の主題をなす本発明の更なる特色及び利点を以下に説明する。ここに開示する概念及び特定の具体例は、本発明の同じ目的を実施するためのその他の構造を修正し又は設計するための基礎として容易に利用できることを認識されたい。また、このような均等の構成も請求範囲に記載した発明から逸脱しないことを理解されたい。本発明の特徴であると信じられる新規な特色は、その構成及び操作方法の双方についても、更なる目的及び利点と共に、添付の図面と関連させて考えたときに下記の詳細な説明から一層より良く理解されるであろう。しかし、図面のそれぞれは例示及び説明のためにのみ示すもので、本発明を制約するものではないことを理解するべきである。
図面の簡単な説明
本発明を完全に理解するために、添付の図面と共に以下の説明を参照されたい。
本発明を完全に理解するために、添付の図面と共に以下の説明を参照されたい。
図1は、本発明の方法を実施するのに有用な典型的な流動床反応器の概略図である。
図2は、例1に従うエチレン取り込み量対時間のグラフである。
図3は、反応器分割と反応器生産速度で除した水素取り込み量との関係を示すグラフである。
図4は、例1に従うエチレン取り込み量からの反応器分割のグラフである。
図5は、例1に従うヘキセン取り込み量からの反応器分割のグラフである。
図6は、商業的反応器における水素取り込み量から推定された反応器分割並びに瞬間分割の移動平均に基づいて計算された累積反応器分割との比較のグラフである。
本発明は、単一生成物(例えば、“二モードのポリエチレン”)へと一体化される少なくとも2種の基本重合体であって、その一方の生成物が特定の反応体の比較的高い取り込み量(重量で)を有し且つ他方が特定の反応体の比較的低い取り込み量(重量で)を有するようなものを製造させるように少なくとも2種の異なった触媒系を利用する反応器系においてオレフィン系重合体の製造を行なわしめるシステム及び方法に関する。本発明の主な目的は、瞬間反応器分割と特定の単量体又は反応体取り込み速度との間に直線関係があるという発見を使用することによって、反応器及び(又は)重合から得られる測定値に基づいて反応器分割を推定し、次いで制御することである。
本明細書では、下記の定義を使用する。
用語“一つ”とは、本明細書で使用するときは、一つ以上を意味することができる。また、用語“一つ”とは、請求の範囲において使用するときに、用語“含む”と併用するときには、一つ以上を意味することができる。用語“他の”は、少なくとも第二又は第三以上を意味することができる。
用語“分析測定”とは、任意の反応体、生成物の製造又は分析或いは本発明の反応体又は生成物の製造方法に関して再現性のあるデータ或いは情報を提供する任意の実験技術を意味する。
用語“平均分子量”又は“分子量”とは、重合体が数学的分布関数によって説明できる分布した分子重量を説明するために重合体科学に適用されるときの任意のタイプの分子量平均、例えば、斯界で周知である“Z−平均”、“重量平均、“数平均”、“粘度平均”又は“光散乱平均”分子量を意味するが、これらに限られない。典型的には、これらの平均は、g/モル又は斯界で知られたいくつかの他の類似の単位で表わされる。非重合体分子の場合には、斯界で知られている通りの分子量の通常の且つ受入れられた定義を適用する。
用語“二モード重合”とは、何らかの物性、例えば、共重合体についての単量体取り込み量の重量分率又は2種以上の重合体についての分子量若しくは質量分布/質量分率の少なくとも二つの別々の分布を表わすことを示すことができる任意の重合体生成物又は組成物を意味する。この用語は、三つ以上の分布が存在でき、従って“多モード”重合(例えば、“トリモード”重合)と称することができる重合を包含するように解釈される。
“化学分析”とは、反応体と高分子組成物との間の化学反応に基づく二モード又は多モード重合体組成物について、その分析が反応器分割の異なった部分の間を区別するように、組成情報を提供する任意の技術を意味する。
“クロマトグラフィー”とは、重合体分析との関連では、重合体分子を分離して、重合体試料の質量分率に対する総体的な寄与、例えば二モード重合を示すのに使用できる任意の分析技術を意味する。この定義に含まれるものは、重合体分析の技術において周知であるいわゆる“SEC”サイズ排除クロマトグラフィー又は“GPC”ゲル透過クロマトグラフィーである。
“共重合体”とは、少なくとも2種の単量体を含む分子を生成させる任意の組成物又は反応生成物を意味する。“三元共重合体”もこの定義に包含される。
“取り込み量”又は“取り込み速度”とは、単位時間当たりの重合体生成物又は組成物中に取込まれた任意の単量体又は反応体又は他の添加物の量を意味する速度関数である。また、取り込み量は、単位時間当たりの重合体の分子構造中に取込まれた単量体又は反応体の量として定義することができる。また、取り込み量は、反応器への単量体又は他の反応体の流量から反応器より逃れて重合生成物又は樹脂中に取込まれなかった反応体の流量を差し引いたものとして定義することもできる。例えば、気相重合反応器の場合には、取り込み量は、反応器への単位時間当たりの、反応器への反応体の流量から、反応器ベントより逃れる反応体の流量を差し引き、重合体生成物中に又は反応器を出る重合体粒子の間の空隙空間に溶解して(ただし、反応しないで)反応器から逃れる反応体の流量を差し引き、そして反応器中の単量体又は反応体の流量(dm/dt)を差し引いたものである。単量体又は反応体の量は、それが単独で又は好適な較正若しくは標準と共に反応体又は単量体の量を決定するのに使用できる情報を生じさせることができる限りにおいては、質量流量計又はクロマトグラフィーのような装置、或いは他の測定装置によって測定することができる。取り込み量を決定するのに有用な他の装置には、温度計、熱電対、サーモスタットなどが包含されるが、このような装置は熱力学、動力学又は物質収支基準での取り込み量を計算するための情報を提供できる。これらの装置の全て並びに知られた有用な科学的な方法は、本発明の方法に有用な物質成分の取り込み量又は取り込み速度に関して、いわゆるリアルタイムな情報を提供するように、組織的で且つ協同的な態様でプログラム可能な反応制御装置(例えば、プログラム可能なデジタルコンピューター)と併用することができる。
“瞬間分割”とは、ある重合において特定の時間に存在する全ての成分の和に対する二モード又は多モード重合の一成分の分率(質量又は重量)の比を意味する。例えば、比較的高い分子量の重合体と他の比較的低い分子量の重合体が存在するときは、瞬間分割は、(例えば、高分子成分について)次の方程式:
S=PR HMW/(PR HMW+PR LMW) 式1
(ここで、Sは瞬間分割であり、PR HMWは高分子量成分の生産速度であり、PR LMWは低分子量成分の生産速度である。)として表わすことができる。
S=PR HMW/(PR HMW+PR LMW) 式1
(ここで、Sは瞬間分割であり、PR HMWは高分子量成分の生産速度であり、PR LMWは低分子量成分の生産速度である。)として表わすことができる。
“直線関係式”又は“直線相関関係式”とは、座標軸上に一定の勾配と切片(座標軸との交点)を有する線を画定するのに使用できる任意の数学的近似又は関数を意味する。
“生産速度”は、重合体生成物の製造の時間的速度であり、単位時間当たりのポンド数(lb/h)又は単位時間当たりのトン数(t/h)として表わすことができる。また、生産速度は、特定に時間に反応して重合体組成物を形成する全ての反応体及び単量体の取り込み量の全ての合計である。生産速度の値は、取り込み量を決定するときと類似の態様で反応器の熱収支及び反応の質量収支のデータ又は他の反応器データから得ることができる。
“重合体組成物”は、重合反応の生成物を意味する。
“予め定められた直線関係式又は方程式”とは、二モード又は多モード重合反応についての単量体又は反応体の取り込み速度対相当する反応器生産速度及び相当する反応器分割の比に関する直線関係又は方程式を意味する。また、この定義は、反応器分割に比例し及び変化したときにやはり反応器分割を変化させる任意の測定可能な物理量の間の直線関係式も包含する。
“主要樹脂”とは、二成分又は多成分触媒系においてある触媒により生成された重合反応の重合体生成物の一つを意味する。これは、反応器分割の最大分率に適用できる。
“プロセス変数”とは、重合体生成物の製造を制御するのに使用できる任意の反応、反応器又は重合体の変数を意味する。この用語は、圧力、温度、ガス成分、単量体の添加又は濃度、反応体の添加又は濃度、触媒又は触媒添加などを包含するように解釈することができる。
“生成物特性”とは、少なくとも2種の異なった触媒により合成された重合体を含む二モード重合体組成物の物理的化学的性質を意味し、分子量、融点、流動点、メルトインデックス、露点、モジュラス(ヤング率、弾性率、損失ヤング率など)、粘度、降伏点、屈折率、透明度、又はその他の光学的性質、加熱撓み温度、耐放射線性、破砕エネルギーなどが包含されるが、これらに限らない。生成物特性は、コンピューターによる計算又は予測によっても決定することもできる。
“樹脂”とは、重合反応の生成物を意味し、用語“重合体”又は“重合体生成物”又は“重合生成物”又は“重合体組成物”と同義的に使用することができる。”
“反応体”とは、任意の反応剤、又は重合反応に添加されて測定可能な分率で、直接的に、間接的に重合体生成物中に取込まれ又は推定されるようになるその他の物質を意味する。例えば、水素、アルミニウムアルキルなどである。
“反応器プロセス変数”、“反応器変数”、“反応変数”、“プロセス変数”又は他の類似の用語は、反応器の生産を制御するように変更できる任意の反応器プロセス制御又は物質を意味し、温度、圧力、ガス組成、触媒、触媒供給速度、流量、反応器生産速度、物質投入速度、物質濃度などが包含されるが、これらに限らない。
“反応器生産速度”とは、重合反応から生じる重合体組成物の生産速度を意味し、しばしば単位時間又は分当たりのkg又はトン数として表わされ、直接測定できないときに熱力学的及び(又は)動力学的方法を使用して物質収支及び(又は)熱収支によって決定できる。
“反応器分割”又は“分割”とは、全重合体試料中の、特定の触媒により製造された一つの樹脂生成物の分率(重量分率又は質量分率又は他の分率)を意味する。
“相対生産速度”とは、主要樹脂の生産速度の第二樹脂の生産速度に対する比を意味し、反応器分割の測定値である。
“第二樹脂”とは、二成分触媒系において第二触媒により製造された重合反応の一つの重合体生成物を意味する。
“全樹脂生産速度”とは、重合体又は樹脂生成物の反応器からの生産速度を意味し、しばしば単位分又は時間当たりのkg又はトン数として表わされる。
本発明の一観点によれば、異なった反応条件の下で、少なくとも2種の重合体組成物であって、該組成物のそれぞれが少なくとも2種の異なった重合体を含み、該重合体のそれぞれが少なくとも一つの異なった単量体又は反応体取り込み量を有するようなものである該重合体組成物を製造する工程、該重合体組成物のそれぞれについて少なくとも一つの単量体又は反応体取り込み量、相当する反応器生産速度及び反応器分割を決定する工程、反応器分割及び相当する反応器生産速度で除した単量体又は反応体取り込み量の比によって規定される一次方程式を決定する工程を含む、重合反応の瞬間反応器分割を計算するための方法が提供される。本発明の一具体例では、反応器分割を推定するのに使用される技術は、クロマトグラフィー法、例えば、サイズ排除クロマトグラフィー又はゲル透過クロマトグラフィーである。この本発明の観点を理解すれば、追加の組成物を製造し、説明したような分割と取り込み量との間の一層精密で正確な直線相関関係式を生じさせるようにそれらの反応器分割、取り込み量及び生産速度を測定することを達成できることが十分に認められる。更に、工程の順序は特に必須ではなく、本発明を理解すれば、工程の変更は本発明の範囲内にあると認められる。
本発明の他の観点によれば、反応器分割、取り込み量及び生産速度の間の予め定められた直線関係式を適用して反応器での重合反応を制御する工程、少なくとも1種の単量体を少なくとも2種の触媒の存在下に反応器において重合させる工程、反応器から周期的に取り込み量及び生産速度データを取得する工程、予め定められた直線関係式に従って所望の反応器分割を維持するように周期的に少なくとも一つの反応変数を調節する工程を含む、多モード重合反応において反応器分割を制御するための方法が提供される。この本発明の観点の一具体例では、反応器プロセス変数は、第一樹脂を生成させる触媒対第二樹脂を生成させる触媒の比である。他の具体例では、反応変数は、第一樹脂を生成させる触媒供給速度対第二樹脂を生成させる触媒供給速度の比である。更に他の具体例では、本法は、所望の反応器分割を維持するように少なくとも1種の反応体の濃度を制御する工程を更に含む。本発明の他の具体例では、該反応体は水素である。本発明の他の具体例では、第一触媒がメタロセン触媒であり、第二触媒がチーグラー・ナッタ触媒である。本発明の更に他の具体例では、分割は、少なくとも2種の単量体の反応への相対的添加速度により制御される。好ましい具体例では、一つの単量体は、少なくとも2個の炭素原子を有するα−オレフィンであり、エチレン、プロペン、ブテン、ヘキセン、オクテン又はこれらの種以上の混合物よりなる群から選ぶことができる。特に好ましい具体例では、一つの単量体はブテン又はヘキセンであり、第二の単量体はエチレンである。
他の具体例では、操作されるプロセス変数は、選択的触媒促進剤又は禁止剤、反応温度、反応器ガス組成又は他の反応変数であってよい。本発明の他の観点によれば、所望の反応器分割を維持するように少なくとも一つの反応体濃度を制御する工程が提供され、一具体例では反応体は水素でよく或いは生成する重合体に対して優先的添加を行ない又は生成重合体に影響を及ぼす他の反応体であってよい。本法は、重合体が異なった分子パラメーター(例えば、少なくとも1種の単量体又は他の反応体の分子量、質量分率及び異なった取り込み量)を有する重合において多数の重合体成分の間の製造のバランスを制御するのを可能にさせる。同様に、プロセス変数は、反応器分割、従って生じる生成物を制御するのに使用できる。ある種の具体例では、これらの変数には、反応体及び単量体の添加速度、温度、圧力、ガス組成、そして重合体組成物への反応体又は単量体の取り込み量を変更させるのに使用できる他の変数が包含されるが、これらに限らない。
本発明の他の特に好ましい具体例では、エチレンを2種の触媒、例えば、本明細書で説明した2種の触媒と反応させることができる。生じる生成物は二モードポリエチレンであり、水素が選択的に取込まれた反応体である。
本発明の更なる観点によれば、反応器分割が決定され、続いて反応器分割及び取り込み量に関する直線相関関係式若しくは関係式又は方程式を知って同一又は異なった反応器において制御される。反応は、反応変数を断続的に又は周期的にモニターし、これらを所望の反応器分割を維持するように予め定められた直線関係式により決定される推定分割に従って調節することにより制御することができる。
本発明の他の具体例では、触媒は、ビスアミド系触媒、チーグラー・ナッタ触媒、メタロセン触媒又は類似のオレフィン重合触媒の組合せであってよく、ただ触媒が併用において互いに有用であり且つ識別できる重合体種を生成させればよい。即ち、意図されたそれぞれの触媒の組合せは、反応条件、単量体取り込み量、反応体取り込み量などの変化に異なって対応し、しかして取り込み量及び(又は)生産速度の少なくとも二つの値を得ることができ、反応器分割は反応器分割に関するある物理量に比例することができ、本法に従ってゼロでない勾配の直線方程式を決定し推定することができる。触媒は、別々に担持されたか又は単一の担体に担持した触媒として反応器に添加することができ、一つの触媒が担持した触媒であってよく、他の触媒は溶液として作られ、反応器に添加することができる。また、両触媒を溶液状で作り、その溶液を別個に又は一緒に添加することができる。更に、溶液状であるか又は担持した形の触媒を反応器の異なった箇所に、そして所望ならば異なった速度で添加することができる。触媒転化のスキームの変更は本発明の範囲内にあると認められる。
本発明の他の観点によれば、重合体組成物の物性に基づいて多モード重合体組成物について所望の反応器分割を決定する工程、少なくとも1種の単量体を少なくとも2種の触媒の存在下に、所望の反応器分割を生じさせる条件下に、重合させる工程、所望の反応器分割を維持するように予め定められた直線関係式に従って少なくとも一つの反応変数を周期的に調節する工程を含む、多モード重合において反応器分割を制御することによって重合体組成物を製造する方法が提供される。一具体例では、該組成物は、フィルム等級の二モード高密度ポリエチレン(即ち、フィルム製品に高い強度が要求される組成物の異なった(典型的に低い)分子量分率の故に改善された加工適性を持った高分子量/低分子量組成物)であり、少なくとも一つの単量体がエチレンであり、少なくとも2種の触媒が一緒に担持されたチーグラー・ナッタ触媒及びメタロセン乾燥触媒である。他の具体例では、組成物は、二モード高密度ポリエチレン(即ち、比較的高い衝撃虚度を有する肉厚横断面製品、例えば商業用又は住宅用送水管のような液体輸送管に仕上げることができる組成物)であり、少なくとも一つの単量体がエチレンであり、少なくとも2種の触媒が噴霧乾燥ビスアミド触媒及びメタロセン触媒である。好ましい具体例では、少なくとも一つの単量体がエチレン、プロピレン、ブテン、ヘキセン、オクテン又はこれらの2種以上の組合せよりなる群から選ばれ、本発明のこの観点の特に好ましい具体例では、一つの単量体がヘキセンであり、第二の単量体がエチレンであり、触媒がビスアミド、メタロセン、チーグラー・ナッタ又はそれらの組合せよりなる群から選ばれる。
本発明の種々の観点に関して、二モード又は多モード樹脂/重合体系の生成物特性は、分子種の分布に依存する。本発明は、分析的方法による反応器分割の周期的な物理学的測定に頼ることなく、単一又は多段階反応器において二成分又は三成分触媒系によって製造される樹脂又は重合体の反応器分割(即ち、主要樹脂成分の重量分率)のオンライン推定法を提供する。本発明は、分割の推定/断定のための単純で基本的なモデルを利用して、反応器分割、従って生成物の品質を制御するためのプロセス条件の適時の操作を可能にさせる。分割の推定及び断定は、どんな進行中の物理的な分割測定にも頼らない。それは、物質収支モデルと、二モード又は多モード樹脂の製造における2種の重合体成分により一様ではなく消費される成分(例えば、単量体又は反応体)から得られる数学的関係式に頼っている。更に、この方法論は、それぞれの触媒が少なくとも1種の反応体又は単量体を異なった分率で取り込む樹脂を生成させることを知ること以外に特定のモデルパラメーターを大いに使用することに依拠しない。例えば、ヘキセンは、第一触媒により重合された重合体に10重量%寄与するのに対して、第二触媒により重合された第二重合体には20重量%寄与する。本法は、一つの反応体(例えば、水素)又は一つの特定の単量体(例えば、ヘキセン)が特定の触媒により生じる特定の樹脂成分の生成と選択的に関係して消費される二モード又は多モード触媒系によって有効である。本法は、二モード又は多モード重合反応の瞬間分割を直接予測して目標の値に制御するのに使用される。瞬間分割は、所望の累積分割を与えるために制御される。
本法は、反応条件の改善された測定法を提供する。例えば、典型的な工場での実施は、二モード分子量分布の重合体についてサイズ排除クロマトグラフィーのような分析技術を使用して累積分割(全体の平均的性質)の断続的測定により反応器分割を決定することである。しかし、この方法の有効性は、樹脂試料の採取、試料の調製、SECデータの発生並びにデータの分割推定値への換算(即ち、クロマトグラムのデコンヴォルーション)に依存する。この方法は、プロセス操作にフィードバックさせるのに相当な遅れとなるために反応器の制御のためには一般に有効ではない。更に、この方法は、かなりコストが高く、複雑さを伴うために誤差を受けがちである。これとは対照をなして、本発明は、混合触媒重合方法において樹脂品質の一層直接的な推定を可能にさせる。
本発明の方法は、瞬間分割が、特定の反応体又は単量体が一組の特定の反応条件(一定の温度、圧力及びガス組成)下で一つの特定の触媒により一層反応を受けやすいような場合に、一つの重合体又は樹脂中への任意の特定の反応体(例えば、水素)、単量体又は共単量体(例えば、エチレン又はヘキセンなど)の上で定義したような取り込み量に直線的に関係するという発見に基づいている。反応器における反応体又は単量体の量の変化は、測定又は計算可能であり、特定の成分の生産速度に影響する任意の因子を変化させることにより、反応器出力又は生産速度を知ることと合わせて、瞬間分割の直ちに利用できる推定値を得ることができる。
同じ又は異なった反応条件下で異なった触媒により異なった測定可能な量で重合体中に実質的に取込まれる任意の成分、単量体又は他の反応体(H2、C6、C2など)について、取り込み量はCxが対象成分であり、2種の重合体はそれらの平均分子量(又は試料中の相対質量分率)又は他の分子特性が異なる場合に、取り込み量は次の式で与えられる。
ICx=XL Cx ・PRL+XH Cx・PRH
ここに、ICxはCx成分又は他の成分の取り込み量(流量)であり、XL Cxは第1触媒成分に取り込まれる共単量体又は反応体の重量分率であり、XH Cxは他の触媒成分に取り込まれる共単量体又は反応体より生成された樹脂中の共単量体の重量分率である。PRLとPRHは2種の重合体成分の生産速度である。
ここに、ICxはCx成分又は他の成分の取り込み量(流量)であり、XL Cxは第1触媒成分に取り込まれる共単量体又は反応体の重量分率であり、XH Cxは他の触媒成分に取り込まれる共単量体又は反応体より生成された樹脂中の共単量体の重量分率である。PRLとPRHは2種の重合体成分の生産速度である。
従って、 PRTot=PRH+PRL 式2
従って、これらの式から
ICx=XL Cx (PRTot−PRH)+XH CxPRH 式3
ICx=XL Cx (PRTot−PRH)+XH CxPRH 式3
瞬間分割S1の定義を適用すると、
S1=PRH/PRTot
これを前の式に代入すると、
ICx/PRT=XL Cx(1−S1)+XH CxS1 式4
ICx/PRT=XL Cx(1−S1)+XH CxS1 式4
これをS1について解くと、次の分割関係を生じる。
S1=(ICx/PRT−XL Cx)/(XH Cx −XL Cx) 式5
および、
S1=A+B×(ICx/PRT) 式6
S1=A+B×(ICx/PRT) 式6
ここに、A=−(XL Cx)/(XH Cx −XL Cx) 式7 及び
B=1/(XH Cx −XL Cx) 式8
B=1/(XH Cx −XL Cx) 式8
但し、XH Cx −XL Cx≠0 式9
このように、一定条件下(温度、気体組成、及び圧力)の反応では、瞬間分割は全体の重合体生産速度と目的成分の取り込み量を知ることにより得ることができる。何故なら式6は分割が、取り込み量及び測定された生産速度の比率と直線的な比例関係にあることを示すからである。この方法はCxの重量分率が2種の構成重合体中で異なり、単一反応体又は単量体のみが上記基準を満たすという条件で予測される。これは、式6の勾配と切片(座標軸との交点)が少なくとも生成する2種の基本的な重合体の相対的な質量分率の関数である点でのみ関連があり、特定種の分布の型又は種類は重要でない。すなわち、分子量、分岐鎖、相対密度、等は本発明の方法による分割の計算には重要でない。
多重分割(多モード分割)に関するデータは2種以上の樹脂成分が存在する場合に得られる。関連する分割は同様に反応の制御と得られる樹脂の特性の制御に使用される。多モード分割は2モード分割と同様にして算出されるが、この場合には以下に示すようにスカラーではなくてベクトルと行列を使用して行われる。次の数式は便宜上式で表されるが当業者にはベクトルと行列であることが理解できよう。
多モード(nモード)系に対する分割は下記のように記述できる。
ここに各項は次の通りである。
ここに Si=成分iの質量/樹脂の全質量、i=1,2,3・・・n
Ii=成分iの取り込み量、i=1,2,3・・・n
PR=反応器の全生産速度
これらの諸量は推定又は計算可能であるので、個々の成分の瞬間分割の値は算出できる。一旦これらの量が知られると、2モード系に対する式6と同様にして直線比例関係で使用でき、多モード系に対する式10が反応器、単量体、反応条件の定期的な測定と、それに次ぐ所望の値への調整により反応を制御することができる。従って、生成物の特性が制御できる。生産速度は物質収支及び/又は熱収支を通じて得ることが可能であり、取り込み量に関連する量も同様に物質の消費量及び回収量を通じて得ることが可能である。分割は反応体又は単量体を最終生成物に取り込む割合に比例し、この割合の少なくとも2つの実験値を得る生産速度、これらの値に対する分割を実験的に決定するか又は分割に比例する量(2または多モードサンプルの組成変化を反映する)を使用して、分割と取り込み量の間に直線的な比例関係が得られる。従って、個々の樹脂の取り込み量分率に影響する反応条件が同一である限り、分割は引き続く反応中に又は連続反応中に定期的に得られる。
最後に、異なった分割を有する異なった生成物間の反応器移行中に、取り込みのパラメータが変動する可能性があるが、これは樹脂の特性モデル(例えば、取り込み量が知られている場合に一緒に合成される複数の型の重合体の物理特性等の樹脂に帰せられる物理特性の記述)により予測可能であろう。従って所望の生成物間の反応器条件の移行は可能であり、所望の反応器条件への接近が本発明による方法で監視される。
流動床反応器
流動床反応器は斯界で周知であり、本発明に従う方法を適用するのに好ましい。流動床反応器の特定の例(これに限られない。)を例示の目的のためにのみ図1に記載する。当業者ならば、本発明の方法を実施するためにこの流動床反応器に所望により多くの修正及び強化をなし得ること認識しよう。更に、当業者により認識されるように、他の重合反応器も本発明の方法を実施するのに有用である。
図1は、本法のある種の例(これに限られない。)を達成するのに有用である気相流動床反応器20を例示する。反応器20は反応器本体22を有し、後者は、一般的には、その下方領域に配置された流動化グリッド24を有する直立シリンダーである。反応器本体22は流動床帯域26及び速度減少帯域28を囲んでいて、後者は一般的に反応器本体22の流動床帯域26の直径と比べて大きい直径のものである。
反応器本体22の頂部を出るガス状反応混合物(“再循環ガス流れ”と呼ぶ。)は、主として未反応の単量体、未反応の水素ガス、イソペンタンのような不活性な凝縮性ガス、窒素のような不活性な非凝縮性ガスを含有する。再循環ガス流れは、管路30を介して圧縮機32に、そして圧縮機32から熱交換器34に移送される。ガス分析器38を使用して再循環ガス流れの試料を採取して種々の成分の濃度を決定することができる。典型的には、ガス分析器は、気相クロマトグラム(GC)、又は近赤外線分光計(NIR)若しくはフーリエ変換近赤外線分光計(FT−NIR)のような分光器である。所望ならば、追加の熱交換器(図示せず。)を好ましくは圧縮機32の上流に使用することができる。
冷却された再循環ガス流れは、管路40を介して熱交換器34を出る。上で検討したように、冷却された再循環ガス流れはガス状であることができ、又は気相と液相との混合物であることができる。この流れは、単量体補給流れ60と一緒にされて反応器と繋がる。
当業者ならば、使用する反応器が撹拌床反応器であるときには、流動化を維持するのに少なめのガスが必要であることを理解しよう。好ましい具体例においては、本発明の具体例を実施するのに、いわゆる凝縮モード操作を付加し又は付加しないで、撹拌床反応器が使用される。
反応器の底部に流入するガスに十分な速度が付与されることを確実にするために随意の圧縮機を配置することができる。所望ならば、反応器の底部に流入するガス流れは凝縮液体を含有することができる。
分離器において再循環流れから分離された液相の全部又は一部は、反応器の頂部に又はその近傍に位置したマニホルド50に移送されよう。所望ならば、液体をマニホルド50に移送するのを容易にさせるためにポンプをインラインで備えることができる。マニホルド50に流入する液体は、良好な熱交換器特性を有し且つ反応器の壁と熱交感関係にある複数の導管56を通してマニホルド54中を下方に流れる。液体が導管56を通過すると、温度差並びに熱交感接触の期間及び程度に依存して、反応器の内壁は冷却され、また液体は大なり小なり加温される。しかして、マニホルド50に流入する液体はマニホルド54に達する時間まで、加熱された流体となり、これは完全に液体の状態に保持されるか、或いは部分的に又は完全に気化されるようになる。
補給単量体は、管路60を経て液状化又はガス状のいずれかで反応器に導入することができる。
好ましくは、触媒を反応器に運ぶのに、触媒に対して不活性であるガス、例えば窒素又はアルゴンが使用される。
触媒は、担持した触媒として、又は担持した触媒と他の触媒の溶液として、又は2種の触媒の溶液であって別個に若しくは一緒に添加されるものとして導入することができる。溶液はガスをベースとし又は液体をベースとしたものであってよい。更に、触媒は乾燥触媒の形であってよい。
生成物重合体粒子は、慣用の方法で、例えば、米国特許第4,621,952号に記載の方法及び装置によって管路62を介して反応器から取り出すことができる。
触媒及び重合体
二モード又は多モード重合用の触媒は、触媒供給装置(図示せず。)、例えば、米国特許第3,779,712号に記載のような装置を使用して反応器に連続的又は断続的に注入することができる。一具体例では、触媒は、好ましくは、反応器壁から反応器直径の20〜40%離れた箇所で且つ床の高さの約5〜約30%の高さで反応器に供給されるが、これらの関係は本発明の実施に臨界的ではない。好適な触媒は、反応器に添加される間に正確に測定でき且つ製造される重合体中に取込まれ得る少なくとも1種の単量体を含有する二モード又は多モード重合体生成物を好ましくは生成させる触媒の任意の組合せである。触媒の組合せは、好ましくは、斯界で知られているようなメタロセンとチーグラー・ナッタ(即ち、“チーグラー”触媒)、又は異なった重合体種を生成させるアミド系触媒のような他の触媒であってよい。他の好ましい具体例では、アミド系触媒は、公開米国特許第2003/0171206A1号及び同2003/0191012A1号に従って製造することができる。これらは、特に好ましい具体例において、二モードのホモ重合体又は共重合体、例えば、二モードのポリエチレン又は二モードのポリエチレン−co−ヘキセン共重合体を生成させるためにメタロセン触媒又はチーグラー・ナッタ触媒と併用することができる。
本発明の方法においては、流動床反応器は、少なくとも一つの二モードの物性(例えば、質量分率)分布を有するポリエチレンを、共重合体においては少なくとも一つの二モードの共単量体分布を有するポリオレフィンを形成させるように操作される。このようなポリオレフィンには、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブチレン、ポリヘキセン、ポリオクテン、これらの共重合体が包含されるが、これらに限られない。
一具体例では、少なくとも1種のポリオレフィンには、ポリ(エチレン−co−ヘキセン)共重合体が包含される。他の具体例では、二モードポリエチレンが製造される。他の低密度ポリエチレン(“LDPE”)は、チーグラー・ナッタ触媒又はバナジウム触媒を使用して気相法で製造することができ、典型的には、0.916〜0.940g/cm3の範囲内の密度を有する。同じ密度範囲、即ち、0.916〜0.940g/cm3にあるポリエチレンであって、それらが線状であって長鎖分岐を有しないものは、“線状低密度ポリエチレン”(“LLDPE”)として知られ、慣用のチーグラー・ナッタ触媒又はメタロセン触媒によって製造することができる。比較的高い密度のポリエチレン、典型的には0.928〜0.940g/cm3の範囲にあるものは、時として、中密度ポリエチレン(“MDPE”)と称される。さらに高い密度を有するポリエチレンは、高密度ポリエチレン(“HDPE”)、即ち、0.940g/cm3よりも高い密度を有するポリエチレンであり、一般的に、チーグラー・ナッタ触媒を使用して製造される。非常に低密度のポリエチレン(“VLDPE”)も知られている。VLDPEは、種々の性質を持つ重合体を生成させる多くの異なった方法により製造することができるが、一般的には、0.916g/cm3未満の密度、典型的には0.890〜0.915g/cm3又は0.900〜0.915g/cm3の密度を有するポリエチレンと説明することができる。
2種のタイプよりも多い単量体を有する重合体、例えば、三元共重合体も本明細書では、用語“共重合体”の範囲に包含される。好適な共単量体には、α−オレフィン、例えば、C3〜C20α−オレフィン又はC3〜C12α−オレフィンが包含される。α−オレフィン共単量体は、線状又は分岐状であってよく、所望ならば2種以上の共単量体を使用することができる。好適な共単量体の例としては、線状C3〜C12α−オレフィン、1個以上のC1〜C3アルキル分岐又はアリール基を有するα−オレフィンがある。特定の例として、プロピレン;3−メチル−1−ブテン;3,3−ジメチル−1−ブテン;1−ペンテン;メチル、エチル又はプロピル置換基の1個以上を持つ1−ペンテン;メチル、エチル又はプロピル置換基の1個以上を持つ1−ヘキセン;メチル、エチル又はプロピル置換基の1個以上を持つ1−ヘプテン;メチル、エチル又はプロピル置換基の1個以上を持つ1−オクテン;メチル、エチル又はプロピル置換基の1個以上を持つ1−ノネン;エチル、メチル又はジメチル置換1−デセン;1−ドデセン;及びスチレンがある。上記の共単量体のリストは例示に過ぎず、それらに限定されるものではないことを認識されたい。好ましい共単量体は、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、スチレンなどである。
他の有用な共単量体には、極性のビニル、共役及び非共役のジエン、アセチレン及びアルデヒド単量体があり、これらは三元共重合体組成物中に少量で含有させることができる。共単量体として有用な非共役ジエンは、好ましくは、6〜15個の炭素原子を有する直鎖状炭化水素ジオレフィン又はシクロアルケニル置換アルケンである。好適な非共役ジエンには、例えば、(a)直鎖状非環状ジエン、例えば1,4−ヘキサジエン及び1,6−オクタジエン、(b)分岐鎖状非環状ジエン、例えば5−メチル−1,4−ヘキサジエン、3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン及び3,7−ジメチル−1,7−オクタジエン、(c)単環脂環式ジエン、例えば1,4−シクロヘキサジエン、1,5−シクロオクタジエン及び1,7−シクロドデカジエン、(d)多環脂環式縮合環及び架橋環ジエン、例えばテトラヒドロインデン;ノルボルナジエン;メチルテトラヒドロインデン;ジシクロペンタジエン(DCPD);ビシクロ(2.2.1)ヘプタ−2,5−ジエン;アルケニル、アルキリデン、シクロアルケニル及びシクロアルキリデンノルボルネン、例えば5−メチレン−2−ノルボルネン(MNB)、5−プロペニル−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−(4−シクロペンテニル)−2−ノルボルネン、5−シクロヘキシリデン−2−ノルボルネン及び5−ビニル−2−ノルボルネン(VNB)、(e)シクロアルケニル置換アルケン、例えばビニルシクロヘキセン、アリルシクロヘキセン、ビニルシクロオクテン、4−ビニルシクロヘキセン、アリルシクロデセン及びビニルシクロドデセンが含まれる。典型的に使用される非共役ジエンのうちで、好ましいジエンはジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、テトラシクロ(Δ−11,12)−5,8−ドデセンである。特に好ましいジオレフィンは、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン(DCPD)、ノルボルナジエン及び5−ビニル−2−ノルボルネン(VNB)である。
好ましい具体例では、少なくとも2種の触媒は、混合された比較的高分子量の重合体と比較的低分子量の重合体との混合物を生成させるメタロセン触媒とチーグラー即ちチーグラー・ナッタ触媒との組合せである。他の好ましい具体例では、アミド触媒をメタロセン触媒か又はチーグラー触媒のいずれかと併用することができる。更に好ましい具体例では、多モード重合体系を製造するのに3種の触媒の組合せが使用される。
本発明のいくつかの特定の具体例を例示するために下記の実施例を示すが、これらは本発明を限定させるものではない。
例1:分割の推定のためのデータを得るためのパイロットプラント反応器でのヘキセン共重合体樹脂の製造
ヘキセン単量体とエチレン単量体を使用して共重合を行なった。反応器は、単位時間当たり概略50〜70ポンドの重合体又は樹脂を生成させることができるパイロットプラント反応器であった。基本反応器は、概略直径が1フィートで高さが10フィートである。反応器直径が約4倍になる円錐部分まで遷移が存在する。直径が約4フィートである頂部には第三の区域がある。反応器の全高さはほぼ30フィートである。再循環ガス流れは反応器の頂部からループ状に流れて反応器の底部に再び流入する。再循環区域には二つの主要部分装置が取り付けられる。第一は、ガスの流れを再循環流れの中をくまなく且つ反応器より上に維持するようにガスを圧縮させる圧縮機である。第二は、反応器から熱を奪って反応温度を制御させる熱交換器である。生成物は、生成物排出タンクを使用して流動床から取り出し、周期自動弁により反応器から分離される。排出系は排出タンクを反応器内よりも低い圧力に保持することにより働き、樹脂は弁が開くときにタンク内に空気により圧送される。弁は閉じ、タンクに通気され、パージされる。続いて、十分なパージの後に、樹脂は別の弁より貯蔵ドラムに落下する。
分割を決定するのに使用したそれぞれの単量体(エチレン及び1−ヘキセン)及び反応体(水素)の取り込み量について異なった値を得るために触媒供給速度の比(一つの触媒はメタロセン触媒であり、他はチーグラー・ナッタ触媒であった。)を変更することによって本法を実施した。前記したように反応器への質量流量を計算し、測定された損失額を控除することによってエチレン、ヘキセン及び水素についての取り込み量情報を得た。このデータを生産速度で除して表1に示す。触媒供給比の種々の値に相当するSEC分割は、反応器で製造された重合体試料の質量分率の分析を得るための標準的な方法を使用して決定した。計算された分割データは、図2〜5に示す通りのエチレン、ヘキセン及び水素についてプロットした直線方程式から決定した。このデータは、SECから測定された累積分割と本発明の方法により決定された計算瞬間分割との間の一般的に良好な一致を例示している。
例2:計算された分割の商業的規模の二モードポリエチレンの製造への適用
例1と同じ触媒系並びに単量体及び水素の類似する相対的割合(ガス組成)を使用して、二モードポリエチレン−co−ヘキセンの商業的規模の製造を実施した。計算された(例1において計算された水素についての勾配及びインターセプトを使用して)瞬間分割を、計算された累積分割(移動平均に基づく)と共に、表2に示す。計算された瞬間分割データの比較を、SECデータから計算された累積分割データと共に、図6に示す。
本発明及びその利点を詳細に説明したが、種々の変更、置換及び修正を請求の範囲に規定するとおりの発明から逸脱することなくなし得ることを理解されたい。更に、本発明の範囲は、明細書において説明した方法、機械、製造、そして物質組成、手段、方法及び工程の特定の具体例に限定されるつもりはない。誰も前記の開示から容易に認めるように、実質的に同じ機構を達成し又は上で説明した相当する具体例と実質的に同じ結果を達成する現に存在し又は後に開発される方法、機械、製造、そして物質組成、手段、方法又は工程を利用することができる。従って、請求の範囲は、それらの範囲内に、このような方法、機械、製造、そして物質組成、手段、方法又は工程を包含させるつもりである。
Claims (11)
- ・異なった反応条件の下で、少なくとも2種の重合体組成物であって、該組成物のそれぞれが少なくとも2種の異なった重合体を含み、該重合体のそれぞれが少なくとも一つの異なった単量体又は反応体取り込み量を有するような、前記少なくとも2種の重合体組成物を製造する工程、
・前記重合体組成物のそれぞれについて、少なくとも一つの単量体又は反応体取り込み量、相当する反応器生産速度及び反応器分割を決定する工程、
・反応器分割及び相当する(単量体又は反応体取り込み量)/(生産速度)比によって規定される一次方程式を決定する工程、
を含む、重合反応の瞬間反応器分割を計算するための方法。 - 反応器分割がクロマトグラフィー法によって決定される請求項1に記載の方法。
- ・予め定められた直線関係式を適用して重合反応を制御する工程、
・少なくとも1種の単量体を少なくとも2種の触媒の存在下に重合させる工程、
・反応から周期的な取り込み量及び生産速度データを取得する工程、
・予め定められた直線関係式に従って所望の反応器分割を維持するように周期的に少なくとも一つの反応変数を調節する工程
を含む、多モードの重合反応において反応器分割を制御するための方法。 - 反応変数が第一樹脂を生じさせる触媒対第二樹脂を生じさせる触媒の比である、請求項3に記載の方法。
- 反応変数が第一樹脂を生じさせる触媒の供給速度対第二樹脂を生じさせる触媒の供給速度の比である、請求項3に記載の方法。
- 所望の反応器分割を維持するように少なくとも一つの反応体濃度を制御する工程を更に含む、請求項3に記載の方法。
- 反応体が水素である、請求項6に記載の方法。
- 取り込み量が反応器への少なくとも2種の単量体の相対的添加速度によって制御される、請求項3に記載の方法。
- ・多モード重合体組成物についてその組成物の少なくとも一つの物性に基づいて所望の反応器分割を決定する工程、
・少なくとも1種の単量体を少なくとも2種の触媒の存在下に該所望の反応器分割を有する組成物を生じさせる条件下で重合させる工程、
・該所望の反応器分割を維持するように予め定められた直線関係式に従って少なくとも一つの反応変数を周期的に調節する工程
を含む、多モード重合の反応器分割を制御することによって重合体組成物を製造する方法。 - 組成物がフィルム用等級の二モード高密度ポリエチレンであり、少なくとも1種の単量体がエチレンであり、少なくとも2種の触媒が一緒に担持されたチーグラー・ナッタ触媒とメタロセン乾燥触媒である、請求項9に記載の方法。
- 組成物がパイプ用等級の二モード高密度ポリエチレンであり、少なくとも1種の単量体がエチレンであり、少なくとも2種の触媒が噴霧乾燥ビスアミド触媒とメタロセン触媒である、請求項9に記載の方法。
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