JP2007278444A - 十字軸継手 - Google Patents

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Takami Sonoda
貴見 園田
Tetsuya Murakami
哲也 村上
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Abstract

【課題】転動体を内側に有するカップ軸受を十字軸の軸部に取り付ける際、軸部や転動体を損傷させてしまうことを防止できる十字軸継手を提供する。
【解決手段】十字軸1の軸部3の先端に保護カバー7が取り付けられている。保護カバー7は、樹脂製であり、軸部3の端面4の外周縁部4aを覆うと共に外周面が軸部3の外周面と面一になる。
【選択図】 図2

Description

この発明は、十字軸継手に関する。
例えば自動車の操舵装置において、コラムシャフトとステアリングシャフトとを連結するために、胴体部の側周面から四方へ突出した四つの軸部を有する十字軸と、前記軸部の外周面を転走する複数の転動体と、これら複数の転動体に外嵌した有底円筒状の軸受カップとを有した十字軸継手が用いられている。前記各シャフトの端部には一対の対向するヨークが設けられており、各ヨークに形成した軸受孔に、内周に複数の転動体を配列した軸受カップを介して、十字軸の軸部がその軸線回りに回動自在に支持されている。
このような十字軸継手を備えた継手構造において伝達トルクが大きくなると、転動体において滑りが生じトルク伝達不良によるガタツキが発生したり、脈動が発生したりする。
そこでこれを解決するために、例えば特許文献1に示しているように、従来では転動体と十字軸の軸部との間を締り嵌め状態とした構造が提案されている。
国際公開第WO2003−064877号
特許文献1の十字軸継手を備えた継手構造の組み立ては、図10に示しているように、ヨーク41の軸受孔42に十字軸43の軸部44を挿入した状態で、この軸部44の軸線方向の外側から、内周に複数の転動体45を配列した軸受カップ46を軸部44に接近させ、軸受カップ46を軸受孔42に圧入しながら当該軸受カップ46内の転動体45を軸部44の先端部から外嵌させることで行う。これにより軸受カップ46が縮径することで転動体45と軸部44とが圧接した状態、つまり、前記締り嵌め状態としている。
しかし、軸受カップ46内の転動体45を軸部44に外嵌させる際に、軸受カップ46は軸受孔42への圧入によって縮径するため、その軸受カップ46の内周にある転動体45と、軸部44の端面の角部47とが強く接触し、転動面となる軸部44の外周面や、転動体45に傷(圧痕)が付いたり変形したりするおそれがある。特に、転動体45が軸部44の先端に接触する嵌合初期において、転動体45と軸部44との接触面圧が大きいので当該軸部44の先端に傷が付きやすい。このように、軸部44の転動面や、転動体45に傷が生じると、継手構造の性能、耐久性を低下させてしまうおそれがある。
そこでこの発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであり、転動体を内周に有する軸受カップを十字軸の軸部に取り付ける際、軸部や転動体を損傷させてしまうことを防止できる十字軸継手を提供することを目的とする。
前記目的を達成するためのこの発明の十字軸継手は、胴体部の側周面から四方へ突出した四つの軸部を有する十字軸と、前記軸部の外周面を転走する複数の転動体と、前記複数の転動体に外嵌した有底円筒状の軸受カップと、を備え、前記転動体が前記軸部に対して締り嵌めの状態に維持されている十字軸継手において、前記軸部の端面の少なくとも外周縁部を覆うと共に外周面が前記軸部の外周面と面一になる樹脂製のカバーが、前記軸部の先端に取り付けられているものである。
この構成によれば、軸受カップの内周に複数の転動体を配列し、これを十字軸の軸部の先端部側から外嵌させる際、転動体はまず樹脂製のカバーに接触するため、このカバーにより軸部の先端及び転動体の損傷を防ぐことができる。特に、組み立て完了状態で転動体が軸部に対して締り嵌めの状態とされるため、内周に沿って転動体を配列した軸受カップを軸部に取り付ける際に、転動体は軸部の端面の外周縁部に接触しようとするが、この外周縁部がカバーで覆われているため、軸部の端面及び転動体の損傷を防ぐことができる
さらに、カバーの外周面と軸部の外周面とが面一であるため、軸受カップ内の転動体がカバーに一旦外嵌すると、その軸受カップを軸線方向に移動させるだけで、転動体をスムーズに軸部に外嵌させることができる。
また、この十字軸継手において、前記カバーは、前記軸受カップの内底面に接触する接触面を有しているのが好ましい。
これによれば、軸受カップの内底面と十字軸の軸部との間に作用する軸方向荷重を、樹脂製のカバーの突出部を介して軸受カップが受けることができ、軸受カップの内底面及び軸部の端面の損傷や焼付きを防止できる。このため、従来、軸方向荷重を受けるために必要であったスラストワッシャを不要とできる。
また、この十字軸継手において、前記カバーは、前記軸部の軸線方向外方へ突出した突出部を有し、この突出部の先端面を前記接触面とし、この接触面は前記軸部よりも直径が小さい円形の面であるのが好ましい。
これにより、カバーの突出部と軸受カップの内底面との間の接触面積を小さくして、軸受カップの内底面と十字軸の軸部との間における回転抵抗を小さくできる。
また、この十字軸継手において、前記突出部の前記軸部側の面と当該軸部の端面との間に、当該突出部の当該軸部側への弾性変形を許容する空間部が形成されているのが好ましい。
これによれば、軸受カップの内底面と十字軸の軸部との間に軸方向荷重が作用すると、突出部において、前記空間部を軸線方向に潰す弾性変形が生じる。これにより、例えば、十字軸の軸部の基端部に環状のシール部材を設け、このシール部材に軸受カップの端面が接触している場合、大きな前記軸方向荷重が急激に作用しても、カバーの突出部による前記弾性変形により、その衝撃を吸収でき、軸受カップの端面がシール部材に衝撃を与えず、シール部材を保護できる。
また、この十字軸継手において、前記カバーは、前記軸部の先端に形成された縮径部の外周面に密着して嵌合されているのが好ましい。
これによれば、軸受カップ内の転動体をカバーに外嵌させることで当該カバーが径方向内側へ押されるが、当該カバーは軸部の縮径部の外周面に外嵌しているため、カバーの形状が縮径部によって維持され、大きく変形してしまうのを抑えることができる。また、
軸部の先端の縮径部にカバーを外嵌させることで、当該カバーが軸部に取り付いた状態が得られる。
この発明によれば、軸受カップの内周に複数の転動体を配列し、これを十字軸の軸部の先端部側から外嵌させる際、転動体はまず樹脂製のカバーに接触するため、このカバーにより軸部の先端及び転動体の損傷を防ぐことができる。これにより、十字軸継手の品質を高め、耐久性を向上させることができる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1はこの発明の十字軸継手を備えた自在継手の実施の一形態を示す側面図であり、図2は図1のII−II断面における断面図である。この自在継手Jは、例えば自動車の操舵装置において、ステアリングシャフト31とコラムシャフト32との連結に用いることができる。図1の形態では、両シャフト31,32の間に中間シャフト33が介在し、この中間シャフト33とステアリングシャフト31との間、及び、中間シャフト33とコラムシャフト32との間に、十字軸継手10が設けられている。
ステアリングシャフト31の端部には、一対の対向するヨーク21,22が設けられており、ヨーク21,22のそれぞれに軸線を同一とする軸受孔21a,22aが形成されている。一方、中間シャフト33の端部には、一対の対向するヨーク23,24が設けられており、ヨーク23,24のそれぞれに軸線を同一とする軸受孔23a,24aが形成されている。
前記十字軸継手10は、四つの軸部3を有する十字軸1と、前記軸部3の外周面3aを転走する複数の転動体としてのニードルローラ6と、これら複数の転動体に外嵌した有底円筒状の軸受カップ5とを備えている。
そして、前記軸受孔21a,22a,23a,24aのそれぞれに、内周に複数のニードルローラ6を配列した有底円筒状の軸受カップ5を介して、十字軸1の各軸部3がその軸線回りに回動自在に支持されている。なお、中間シャフト33とコラムシャフト32との間における構造も同様であり、説明を省略する。
図3は十字軸継手の要部を示す断面図であり、前記ヨーク21における十字軸継手10の要部を示している。十字軸1は、胴体部2と、この胴体部2の側周面から四方へ突出した四つの軸部3とを有している。十字軸1は鋼製であり、胴体部2と四つの軸部3とは鍛造により一体成形されている。軸受カップ5は、円筒部8aと、この円筒部8aの端部と連続している円板部8bとを有して、有底円筒状とされている。そして、円筒部8aの内周面が軌道面とされている。ニードルローラ6及び軸受カップ5は鋼製である。
組み立て完了状態で、軸受カップ5は、円筒部8aにおいて前記ヨーク21の軸受孔21aに嵌入された状態にあり、また、軸受カップ5内においては、複数のニードルローラ6と十字軸1の軸部3との間が締り嵌めの状態に維持されている。つまり、この軸受カップ5のニードルローラ6における組み立て後のラジアル隙間を、負隙間としている。
十字軸1の軸部3の先端には、樹脂製のカバー7が取り付けられている。カバー7は、軸部3の端面4の外周縁部4aを覆う円環部14と、この円環部14と一体であり軸部3の端面4の中央部を覆う円板部16とを有している。さらに円環部14の外周面14aは、軸部3の外周面3aと面一(同一円周面上にある構造)とされている。このカバー7は軸部3の端面4の全面を覆っている構造となる。
また、図3において、十字軸1の軸部3の端面4は段付き形状とされ、当該端面4の中央部には外径が小さくされた断面円形の縮径部13が形成されている。この縮径部13の外周面13aにカバー7の円環部14が密着して外嵌することで、当該カバー7は軸部3の先端に取り付いた状態となる。これにより、カバー7を軸部3の先端に取り付けた状態で、軸受カップ5を当該軸部3に外嵌させて取り付ける作業が容易となる。さらに、軸受カップ5内のニードルローラ6をカバー7に外嵌させることで当該カバー7が径方向内側へ押されるが、当該カバー7は軸部3の縮径部13の外周面13aに外嵌しているため、カバー7の形状が縮径部13によって維持され、大きく変形してしまうのを抑えることができる。
カバー7は、軸受カップ5の内底面に接触する接触面11aを有している。具体的に説明すると、カバー7の円板部16は、軸部3の軸線方向外方へ突出した突出部11を有し、この突出部11の先端を前記接触面11aとしている。この接触面11aは円形の面としており、軸部3及びカバー7の円環部14よりも直径を小さくしている。また、突出部11は円板部16の中央部から突出しており、突出部11の端面である前記接触面11aが、軸受カップ5の円板部8bの内側面の中心部と接触している。
カバー7を樹脂製としているが、機械的性質、耐熱性に優れたものが好ましく、さらには自己潤滑性を有し、耐摩擦摩耗性および耐疲労性に優れたものがより好ましい。具体的には、ポリアセタールや、ポリフェニレンサルファイド系樹脂などの合成樹脂とすることができる。
図4は、十字軸継手10を備えた自在継手Jの組み立て方法を説明する説明図である。この図において、自在継手Jの組み立ては、まず、対向する一対のヨーク21,22のうち、十字軸1を一方のヨーク22に向かって斜めから接近させ、十字軸1の一つの軸部3を当該ヨーク22の軸受孔22aに挿入してから、反対にある他の軸部3を他方のヨーク21の軸受孔21aに挿入させる。そして、軸受孔21aに十字軸1の軸部3を挿入した状態で、この軸部3の軸線方向の外側から、内周に沿って複数のニードルローラ6を配列した軸受カップ5を軸部3に接近させ、軸受カップ5を軸受孔21aに圧入しながら当該軸受カップ5内のニードルローラ6を軸部3の先端部側から外嵌させ、軸受カップ5が縮径することでニードルローラ6と軸部3とが圧接した状態、つまり、締り嵌め状態となる。また、ヨーク22側の軸受孔22aにおいても同様に、内周に複数のニードルローラを配列した軸受カップ(図示せず)を軸部3に取り付ける。なお、この組み立て前において、十字軸1の軸部3の基端部には、環状のシール部材15が予め設けられている。
組み立て完了状態で軸受カップ5のニードルローラ6と十字軸1の軸部3とを締り嵌めの状態にするために、前記のとおり軸受カップ5を軸部3に取り付ける際、軸受カップ5を軸受孔21aへ圧入し当該軸受カップ5を縮径させている。このため、その内周にあるニードルローラ6は軸部3の端面4の外周縁部4aに接触しようとするが、この外周縁部4aが樹脂製のカバー7の円環部14によって覆われているため、転動体6はまず当該円環部14に接触し、軸部3の端面4及びニードルローラ6の損傷を防ぐことができる
さらに、カバー7の外周面14aと軸部3の先端の外周面3aとが面一であるため、ニードルローラ6がカバー7の円環部14に一旦外嵌すると、軸受カップ5を軸線方向に移動させるだけで、スムーズにニードルローラ6を軸部3に外嵌させることができる。
図1で示しているシャフト31,33間の十字軸継手10には、これらシャフト31,33の軸線に直交する方向の荷重が作用する。図2と図3において、これらシャフト31,33のヨークの各軸受孔には軸受カップ5が嵌入した固定状態とされ、この軸受カップ5の内底面に、十字軸1の軸部3の先端に固定したカバー7の突出部11が接触した状態にある。このため、前記荷重は、軸受カップ5と十字軸1の軸部3との間で当該軸部3の軸線方向の荷重(以下、これを軸方向荷重という)として作用する。
そこで、この十字軸継手10によれば、軸受カップ5の内底面と十字軸1の軸部3との間の前記軸方向荷重を、樹脂製のカバー7の突出部11を介して軸受カップ5の内底面は受けることができる。これにより、軸受カップ5の内底面及び軸部3の端面4の損傷を防止できる。
さらに、この突出部11の軸受カップ5の内底面に対する接触面11aは、軸部3の直径よりも小さい円形の面とされていることから、接触面積を小さくでき、前記軸方向荷重が作用するとともに軸受カップ5と十字軸1の軸部3との間に回動が生じても、軸受カップ5の内底面と十字軸1の軸部3との間における回転抵抗を小さくできる。
さらに、カバー7の円板部16は、軸部3の端面4に周方向で連続した面で接触しているため、大きな前記軸方向荷重が作用した場合であっても、その荷重を軸部3の端面4に均一に作用させて分散させることができ、面圧を低下させることができる。また、カバー7と軸部3の端面4との間は周方向で連続した面で接触し、その間に隙間がないため、軸方向荷重が作用した状態で軸部3と軸受カップ5との間で回動しても、これらの間で異音を生じさせることがない。さらに、前記軸方向荷重を軸部3の端面4に均一に作用させて分散させ均一な面圧とでき、十字軸継手10における伝達トルク変動を抑制できる。なお、従来において、周方向に複数の凹凸を形成して周方向に波形としたバネ性を備えた座金を用いる構造が提案されている。しかし、この場合、前記異音が発生したり、伝達トルク変動が大きく生じたりしてしまうおそれがある。
また、この発明において、カバー7の突出部11と軸受カップ5の内底面との間に、図示しないが固体潤滑剤やグリースを介在させてもよく、これにより潤滑性をさらに向上させることができる。
また、図3において、軸受カップ5の開口側の端部には、円筒部8aの端部から径方向内方へ折り曲げられた円環状の鍔部18が形成されている。そして、軸部3の基端部に環状のシール部材15が外嵌し、シール部材15と鍔部18とは接触している。これにより、ニードルローラ6側へ異物が侵入することを防止できる。さらに、軸部3の先端にあるカバー7の突出部11が、軸受カップ5の内底面に接触することで、この軸受カップ5は軸部3の軸線方向基端部側への移動が制限される。これにより、前記軸方向荷重によって、軸受カップ5の前記鍔部18がシール部材15を押し潰しすぎることを防止できる。
また、図5は十字軸継手の他の実施形態の要部を示す断面図である。この十字軸継手10は、前記実施の形態とカバー7について相異しているが、その他の構成は同一である。このカバー7は、突出部11の軸部3側の面(裏面)11bと、当該軸部3の端面4の中心部との間に空間部12が形成されている。これにより、前記軸方向荷重が生じると、突出部11において、空間部12を軸線方向に潰す変形が行われることによって弾性圧縮変形が可能となる。
ここで、十字軸1の軸部3の基端部に環状のシール部材15が設けられており、このシール部材15に軸受カップ5の前記鍔部18が軸線に平行な方向から接触しているため、急激に大きな前記軸方向荷重が作用すると、その衝撃により前記鍔部18がシール部材15を急に押し潰そうとする。しかし、この場合であっても、カバー7の突出部11による前記弾性圧縮変形により、その衝撃を吸収でき、シール部材15を急に押し潰すことがなく、当該シール部材15を保護できる。
また、図6は十字軸継手の別の実施形態の要部を示す断面図である。この十字軸継手10は、前記実施の形態とカバー7及び軸部3の先端部について相異しているが、その他の構成は同一である。この実施の形態では、軸部3の端面4の中央部に凹部26が形成されている。そして、カバー7にこの凹部26に嵌合する突起部27を形成している。これにより、カバー7の突起部27を軸部3の端面4における凹部26に嵌合させることで、当該カバー7を、軸部3の先端において、外周縁部4aを含む端面4を覆って取り付けることができる。
これにより、ニードルローラ6を内周に配列した軸受カップ5を、ヨーク21の軸受孔21aに圧入するとともに、ニードルローラ6を軸部3の先端側から外嵌させる際、当該ニードルローラ6は、カバー7の外周面14a上を摺動する。これにより、カバー7がニードルローラ6に引き連れられて、所定の位置からずれしようとしても、軸部3の凹部26の内周面にカバー7の突起部27の外周面が引っ掛かって、カバー7が位置ずれすることを防ぐことができる。
なお、軸部3の前記凹部26、及び、カバー7の前記突起部27については、図3に示した実施の形態においても採用できる。
図7及び図8は、十字軸継手のさらに別の実施形態の要部を示す断面図である。これらはそれぞれ図6の実施形態の変形例であり、十字軸1の軸部3の先端における外周部に、面取り部28(図7参照)やアール面部29などの環状の逃げ部30を形成している。
この構成において、図7(b)と図8(b)に示しているように、ニードルローラ6を内周に配列した軸受カップ(図示せず)を、ヨークの軸受孔(図示せず)に圧入するとともに、ニードルローラ6を軸部3の先端側から外嵌させる際、当該ニードルローラ6は、カバー7の外周面14a上を摺動し、カバー7の外周部がニードルローラ6に引き連れられるが、前記逃げ部30によれば、カバー7の外周縁の一部が当該逃げ部30へ移動することができる。これにより、ニードルローラ6と軸部3との間の抵抗を低減でき、ニードルローラ6の軸部3への外嵌をスムーズにできる。さらに、ニードルローラ6を軸部3の先端側から外嵌させる際に、カバー7の外周部が当該ニードルローラ6に擦れて、当該外周部が剥がれてしまうことを抑えることができる。
さらに、図7及び図8の実施の形態において、図6に示したように、軸部3に前記凹部26を設け、カバー7に前記突起部27を設けることによって、カバー7が位置ずれすることを防ぐことができると共に、前記逃げ部30によって、ニードルローラ6の軸部3への外嵌をスムーズにでき、カバー7の外周部の剥がれを抑えることができる。
なお、図7と図8の実施の形態では、十字軸継手10が備えている樹脂製のカバー7は、十字軸1の軸部3の端面4の外周縁部4aを覆うと共に、カバー7の外周面14aが軸部3の外周面3aと前記逃げ部30を介して同一円周面上にある構造となる。
以上各実施の形態によれば、内周にニードルローラ6を配列した軸受カップ5を、十字軸1の軸部3の先端部側から外嵌させて取り付ける際、ニードルローラ6はまずカバー7の外周縁部に接触する。このカバー7は、樹脂製とされていることにより鋼製のニードルローラ6よりも充分に軟らかく、ニードルローラ6は接触しても損傷することがない。そして、このカバー7の外周部(円環部14)が縮径する弾性変形することで、このカバー7の外周に、ニードルローラ6が外嵌できる。そして、軸受カップ5を十字軸1の軸部3の基端部側へ移動させることで、ニードルローラ6は、カバー7の外周面14aから軸部3の外周面3aにスムーズに誘導される。これにより、軸部3の先端及び外周面3a(つまり軌道面)、並びに、ニードルローラ6の損傷を防ぐことができる。
以上より、組み立てられた十字軸継手10は品質の高いものとでき、耐久性を向上させることができる。また、カバー7を軸部3の先端に取り付ける構造であるため、構成が簡単であり安価に製造可能となる。
さらに、四つの軸部3のそれぞれの先端に樹脂製のカバー7を設け、そのカバー7に軸受カップ5の内底面との接触面11aを設けていることから、軸部3の先端について精度の高い機械加工が不要となり、低コストで製造可能となる。
また、本発明の十字軸継手は、図示する形態に限らずこの発明の範囲内において他の形態のものであっても良い。前記実施の形態では、ニードルローラ6の端部外周面がカバー7の外周面14aと接触しているが、図示しないが、ニードルローラが軸部の外周面にのみ接触している構造とすることができる。
また、例えば、樹脂製のカバー7は軸部3の端面4の少なくとも外周縁部4aを覆う構造であればよく、前記実施形態と同様の外周縁部4aを覆う円環状の円環部14と、中央の突出部11と、これら円環部14と突出部11とを繋ぐ連結部(図示せず)とを有したカバー7とすることもできる。
または、図9に示しているように、軸部3の端面4の外周縁部4aのみを覆う円環状のカバー7とすることもできる。この場合、軸部3の先端に形成した縮径部13の外周面に、カバー7を密着して嵌合させればよい。
この発明の十字軸継手を備えた自在継手の実施の一形態を示す側面図である。 図1のII−II断面における断面図である 十字軸継手の要部を示す断面図である。 十字軸継手を備えた自在継手の組み立て方法を説明する説明図である。 十字軸継手の他の実施形態の要部を示す断面図である。 十字軸継手の別の実施形態の要部を示す断面図である。 十字軸継手のさらに別の実施形態の要部を示す断面図である。 十字軸継手のさらに別の実施形態の要部を示す断面図である。 カバーの変形例を説明する断面図である。 従来の十字軸継手を備えた継手構造の組み立てを説明する説明図である。
符号の説明
1 十字軸
2 胴体部
3 軸部
3a 外周面
4 端面
4a 外周縁部
5 軸受カップ
6 ニードルローラ(転動体)
7 カバー
10 十字軸継手
11 突出部
11a 接触面
12 空間部
13 縮径部
13a 外周面
14 円環部
21,22,23,24 ヨーク
21a,22a,23a,24a 軸受孔
31 ステアリングシャフト
32 コラムシャフト
33 中間シャフト

Claims (5)

  1. 胴体部の側周面から四方へ突出した四つの軸部を有する十字軸と、
    前記軸部の外周面を転走する複数の転動体と、
    前記複数の転動体に外嵌した有底円筒状の軸受カップと、を備え、
    前記転動体が前記軸部に対して締り嵌めの状態に維持されている十字軸継手において、
    前記軸部の端面の少なくとも外周縁部を覆うと共に外周面が前記軸部の外周面と面一になる樹脂製のカバーが、前記軸部の先端に取り付けられていることを特徴とする十字軸継手。
  2. 前記カバーは、前記軸受カップの内底面に接触する接触面を有している請求項1に記載の十字軸継手。
  3. 前記カバーは、前記軸部の軸線方向外方へ突出した突出部を有し、この突出部の先端面を前記接触面とし、この接触面は前記軸部よりも直径が小さい円形の面である請求項2に記載の十字軸継手。
  4. 前記突出部の前記軸部側の面と当該軸部の端面との間に、当該突出部の当該軸部側への弾性変形を許容する空間部が形成されている請求項3に記載の十字軸継手。
  5. 前記カバーは、前記軸部の先端に形成された縮径部の外周面に密着して嵌合されている請求項1〜4のいずれか一項に記載の十字軸継手。
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JP2010159805A (ja) * 2009-01-07 2010-07-22 Jtekt Corp 自在継手

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010159805A (ja) * 2009-01-07 2010-07-22 Jtekt Corp 自在継手

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