JP2007046713A - 固定型等速自在継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】 押圧部材の機能を阻害することなく、適正な予圧を確実に付与することができ、しかも、ケース圧入時の圧入荷重を低減できて、組立性の向上を図ることをできる固定型等速自在継手を提供する。
【解決手段】 弾性的な押圧力を軸方向に作用させる押圧部52と、押圧部52からの押圧力を受ける受け部58とを有する与圧付与手段にて、トラック溝14、24のアキシャルすきまを詰める固定型等速自在継手である。与圧付与手段は、内方部材のケース圧入孔2aに圧入されるケース55と、ケース55に収容されてケース開口部から突出した先端部が押圧部52となる押圧部材53と、ケース55に収容されて押圧部52に弾性的な押圧力を付与する弾性部材54とを有する。ケース55の周壁59に、外径方向に突出してケース圧入孔2aの内周面に圧接しケース55が圧入状態となる突起片65を設けた。
【選択図】 図4

Description

本発明は固定型等速自在継手に関し、詳しくは、自動車のステアリング装置に組み込まれる固定型等速自在継手に関する。
等速自在継手は、入出力軸間の角度変位のみを許容する固定型と、角度変位および軸方向変位を許容する摺動型に大別され、それぞれ用途・使用条件等に応じて機種選定される。固定型等速自在継手としては、ツェッパ型(以下、「BJ」と称す)やアンダーカットフリー型(以下、「UJ」と称す)が広く知られている。
BJおよびUJのいずれも、内周に複数の曲線状のトラック溝を有する外輪と、外周に複数の曲線状のトラック溝を有する内輪と、外輪のトラック溝と内輪のトラック溝との間に組み込まれたボールと、そのボールを保持する保持器とで構成される。外輪のトラック溝中心は外輪内球面中心に対して外輪開口側、また、内輪のトラック溝中心は内輪外球面中心に対して外輪奥側に位置し、軸方向で互いに逆方向に等距離だけオフセットしている。これにより、外輪のトラック溝と内輪のトラック溝とで構成されるボールトラックは、外輪の開口側に向けて拡開する楔形となっている。BJでは各トラック溝の全域が曲線状になっているが、UJでは各トラック溝の一方の端部が軸線と平行なストレート状になっている。
一般的に自動車のステアリング装置に組み込まれる軸継手にはカルダンジョイントを2個以上使用している。このジョイントは、単体では不等速なことから、等速性を確保するために互いの変動成分を打ち消し合うよう配置し使用している。このため車両の設計自由度が損なわれるという問題がある。任意の角度で等速性が確保できる等速自在継手をステアリング用軸継手として用いることで、車両の設計自由度が増すことは可能であるが、等速自在継手は回転方向ガタが大きいため、車両直進付近のステアリング操作感の悪化や、異音の原因となることが懸念される。
固定型等速自在継手においては、機能及び加工面から、一般的に外輪のトラック溝と内輪のトラック溝間にはボールを介してすきまがあり、また、外輪の内球面と保持器の外球面、内輪の外球面と保持器の内球面にもすきまが存在する。これらすきまは、継手の中立状態で内輪または外輪のどちらか一方を固定して他方をラジアル方向またはアキシャル方向に移動させたときの移動量をいい、移動させる方向によって、ラジアルすきま、アキシャルすきまのように呼ばれる。これらすきまは、内・外輪間の円周方向のガタツキ(回転バックラッシュ)に大きく影響を与え、特にトラック溝すきまが大きい程回転バックラッシュも大きくなる。
そこで、等速自在継手内部に与圧手段を設けてトラック溝すきまを詰めることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された発明には、図9に示すように、弾性的な押圧力を軸方向に作用させる押圧部107を内方部材側に設けると共に、その押圧部107からの押圧力を受ける受け部108を保持器105側に設けた予圧手段が開示されている。
特許文献1に記載の固定型等速自在継手は、トラック溝101を有する外輪100と、トラック溝103を有する内輪102と、外輪100のトラック溝101と内輪102のトラック溝103との間に組み込まれたボール104と、そのボール104を保持する保持器105等で構成される。そして、その予圧手段の一形態として、内方部材を構成する内輪102の内周に結合されたシャフト110の軸端に円筒状の収容部材(ケース)111が埋め込まれており、このケース111の内部に押圧部材112および弾性部材113が収容されている。押圧部材112の頭部の端面は凸球面状に形成され、この凸球面部分が弾性的な押圧力を軸方向に作用させる前記押圧部107として機能する。一方、保持器105の端部には、シャフト110と対向する凹球面状の球面部を有する受け部材114が取付けられ、この受け部材114の凹球面部分が押圧部107からの押圧力を受ける前記受け部108として機能する。
特開2003−130082号公報
前述のような構造により、トラック溝すきまを詰めることができるようになって、回転バックラッシュを防止するようにしているが、円筒状の収容部材111をシャフト110の軸端に強固に埋め込むためには、その収容部材111をシャフト110内に圧入する必要がある。しかしながら、収容部材111をシャフト110内に圧入すると、押圧部材112が配された収容部材111の開口部近傍がわずかに縮径することが考えられる。この収容部材111の開口部近傍では、受け部材112の球面部に当接する押圧部材112が動作する部位であり、この部位で収容部材111が縮径していると、押圧部材112の動作を阻害するおそれがあり、適正な予圧を付与することが困難になることが考えられる。
本発明は、上記課題に鑑みて、押圧部材の機能を阻害することなく、適正な予圧を確実に付与することができ、しかも、ケース圧入時の圧入荷重を低減できて、組立性の向上を図ることができる固定型等速自在継手を提供する。
本発明の固定型等速自在継手は、複数のトラック溝が形成された球状内面を備えた外方部材と、複数のトラック溝が形成された球状外面を備えた内方部材と、外方部材のトラック溝と内方部材のトラック溝の協働で形成された楔形のボールトラックに配置したボールと、外方部材の球状内面と内方部材の球状外面との間に配置され、ボールを保持する保持器とを備え、弾性的な押圧力を軸方向に作用させる押圧部と、押圧部からの押圧力を受ける受け部とを有する与圧付与手段にて、トラック溝のアキシャルすきまを詰める固定型等速自在継手において、前記与圧付与手段は、前記内方部材のケース圧入孔に圧入されるケースと、ケースに収容されてケース開口部から突出した先端部が前記押圧部となる押圧部材と、ケースに収容されて前記押圧部に弾性的な押圧力を付与する弾性部材とを有し、前記ケースの周壁に、外径方向に突出してケース圧入孔の内周面に圧接しケースが圧入状態となる突起片を設けたものである。
ケースに収容されている弾性部材にて、押圧部に弾性的な押圧力を付与することができ、トラック溝のアキシャルすきまを詰めることができる。これにより、回転バックラッシュが防止される。突起片がケース圧入孔の内周面に圧接しケースが圧入状態となるので、ケースの内方部材への圧入状態が安定してケースの抜けが防止される。しかも、この圧入状態では、突起片のみがケース圧入孔の内周面に圧接されるので、ケース開口部の孔径が縮小(縮径)するのが防止される。
前記突起片は、ケースの周壁の一部を反圧入方向に向かって外径方向に順次傾斜するように起した傾斜片とすることが可能である。この場合、ケースをケース圧入孔に挿入する際に、突起片がケース圧入孔の内周面に引っ掛ることなく滑らかに挿入して行くことができる。
前記突起片が周方向に沿って複数個配置されたり、軸方向に沿って複数個配置されたりする。これによって、ケースの圧入状態が一層安定する。
本発明の固定型等速自在継手では、回転バックラッシュを防止できるので、自動車のステアリング装置に組み込むのが好ましい。
本発明は、トラック溝のアキシャルすきまを詰めることができ、回転バックラッシュが防止される。ケースの内方部材への圧入状態が安定してケースの抜けが防止され、回転バックラッシュの防止作用を長期にわたって発揮することができる。しかも、突起片が圧接した圧入状態では、ケース開口部の孔径が縮小(縮径)しないので、ケース内に収容される押圧部材はその動作が阻害されず、しかも弾性部材も安定して押圧部に押圧力を付与することができる。このため、与圧付与手段による回転バックラッシュの防止作用の信頼性が向上する。特に、突起片をケース圧入孔の内周面に圧接させればよいので、ケース外面全体をケース圧入孔の内周面に圧接させる必要がなく、圧入荷重の低減を図ることができ、この固定型等速自在継手の組立作業性の向上を図ることができる。
ケースをケース圧入孔に挿入する際に、突起片がケース圧入孔の内周面に引っ掛ることなく滑らかに挿入して行くことができ、ケース圧入(挿入)作業を一層行ない易くできる。また、圧入状態では、ケースに対して反圧入方向の抜け力が作用しても、突起片の外端部がケース圧入孔の内周面に引っ掛ることになって、抜けを有効に防止できる。突起片はケースの周壁の一部を起せばよいので、突起片形成作業(突起片加工作業)の簡略化を図ることができ、生産性の向上を達成できる。
突起片を複数個設けることによって、ケースの圧入状態が一層安定し、ケース抜けを確実に防止することができる。
本発明の固定型等速自在継手を自動車のステアリング装置に組み込めば、等速自在継手内のトラック溝すきまを詰めて回転バックラッシュを防止する上で、より一層顕著な効果を発揮する。
以下本発明の実施の形態を図1〜図8を参考に説明する。以下の実施形態では、ステアリング用固定型等速自在継手の一種であるツェッパ型(BJ)に適用した場合を例示するが、本発明はこれに限定されることなく、アンダーカットフリー型(UJ)にも適用可能である。また、本発明の固定型等速自在継手は、ステアリング用に限らず、ドライブシャフト用あるいはプロペラシャフト用としても使用することが可能である。
まず、固定型等速自在継手が組み込まれるステアリング装置を簡単に説明する。ステアリング装置は、図8(a)(b)(c)に示すようにステアリングホイール6の回転運動を、一または複数のステアリングシャフト2からなるステアリングコラムを介してステアリングギヤ8に伝達することにより、タイロッド9の往復運動に変換するようにしたものである。車載スペース等との兼ね合いでステアリングシャフト2を一直線に配置できない場合は、ステアリングシャフト2間に一または複数の軸継手1を配置し、ステアリングシャフト2を屈曲させた状態でもステアリングギヤ8に正確な回転運動を伝達できるようにしている。この軸継手1に固定型等速自在継手を使用する。図8(b)における符号αは継手の折り曲げ角度を表しており、折り曲げ角度αが30°を越える大角度も設定可能である。
次に固定型等速自在継手について説明する。この実施形態の固定型等速自在継手1はツェッパ型ジョイント(BJ)で、図1に示すように外方部材としての外輪10と、内方部材を構成する内輪20およびシャフト2と、トルクを伝達するボール30と、ボール30を支持する保持器40を主要な構成要素として成り立っている。外輪10は入力軸または出力軸と接続し、内輪20は出力軸または入力軸と接続する。この実施形態では、内輪20の内周にセレーションやスプライン等のトルク伝達手段を介してシャフト2を結合することにより、内方部材を構成している。
前述の外輪10は一端にて開口したカップ状で、球状内面12の円周方向等配位置に、軸方向に延びるトラック溝14が形成されている。また、内輪20は、球状外面22の円周方向等配位置に、軸方向に延びるトラック溝24が形成されている。外輪10のトラック溝14と内輪20のトラック溝24とは対をなして軸方向の一方から他方へ楔状に拡がるボールトラックを形成し、各ボールトラックに一個のボール30がそれぞれ組み込んである。保持器40は外輪10の球状内面12と内輪20の球状外面22との間に摺動自在に介在し、各ボール30は保持器40のポケット46に収容されて円周方向で等間隔に保持されている。
保持器40の外周面42は外輪10の球状内面12と球面接触し、保持器40の内周面44は内輪20の球状外面22と球面嵌合している。そして、外輪10の球状内面12の中心と、内輪20の球状外面22の中心は継手中心Oと一致している。これに対して、外輪10のトラック溝14の中心O1と、内輪20のトラック溝24の中心O2は、軸方向で、互いに逆方向に等距離だけオフセットしている。このため、一対のトラック溝14、24により形成されるボールトラックは、外輪10の奥部側から開口側に向かって拡がる楔状を呈している。
この固定型等速自在継手において、図2に示すように外輪10と内輪20とがどのような折り曲げ角、つまり作動角θをとっても、保持器40に案内されたボール30は常に作動角θの二等分線に垂直な平面内に維持され、継手の等速性が確保される。
この固定型等速自在継手は、トラック溝14、24のラジアルすきまを詰める与圧付与手段が設けられている。与圧付与手段は、弾性的な押圧力を軸方向に作用させる押圧部52と、押圧部からの押圧力を受ける受け部58とを有する。すなわち、シャフト2の軸端に、この与圧付与手段の要部を構成するプランジャユニット50を取付けている。
プランジャユニット50は、図4に示すように、先端部が前記押圧部52となるボールからなる押圧部材53と、圧縮コイルバネからなる弾性部材54と、押圧部材53と弾性部材54とを収容するケース55とからなるアッセンブリ体である。
ケース55は、円筒状の周壁59と底壁60とを有する有底筒状体からなる。底壁60はその中央部に内部側へ凹む凹部61が設けられ、これによって、底壁60の内面の外周側に環状の凹溝62が形成されている。また、ケース55の開口縁部には、内径側に突出する係止部63と、外径方向に突出するフランジ部64とが形成されている。
ボールからなる押圧部材53は、その直径(外径)をケース55の周壁59の内径と略同一又は周壁59の内径よりも僅かに小さくしている。係止部63の内径を押圧部材53の外径よりも小さくしている。
前記弾性部材54は、押圧部材53と底壁60との間においてケース55内に収容される。弾性部材54は、開口部側の端部54aに押圧部材53の一部が嵌入し、その反開口部側の端部54bが前記凹溝62に嵌合している。これによって、弾性部材54は押圧部材53を軸方向に矢印A方向に弾性的に押圧している。前記係止部63は押圧部材53のケース55からの飛び出しを規制している。
周壁59には、図4〜図6に示すように、周方向に沿って約120度ピッチに3個の突起片65が設けられている。突起片65は、ケース55の周壁59の一部を反圧入方向(前記矢印A方向)に向かって外径方向に順次傾斜するように起した傾斜片である。具体的には、周壁59の一部に略コの字状のスリット孔66を形成し、このスリット孔66に囲まれた部位を、反開口部側を起点として外径方向に起したものである。なお、スリット孔66としては半円、半楕円状またはV字状であってもよい。
前記のように構成されたプランジャユニット50は、図1等に示すように、シャフト2の軸端に形成されたケース圧入孔(凹陥部)2aに圧入される。ケース55の周壁59の外径がケース圧入孔2aの内径と略同一とされ、突起片65の外周縁がケース圧入孔2aの内径よりも僅かに大きくされている。
ケース55をケース圧入孔2aに圧入するには、図7の矢印Bで示す圧入方向に沿って、ケース55をケース圧入孔2aに挿入していく。この場合、突起片65は、反圧入方向に向かって外径方向に順次傾斜するように起した傾斜片であるので、突起片65がケース圧入孔2aの内周面67に引っ掛ることなく滑らかに挿入して行くことができる。そして、突起片65がケース圧入孔2aの内周面67に圧接して、ケース圧入状態が形成される。この圧入状態では、周壁59がケース圧入孔2aに対して圧接せずに突起片65のみが圧接するので、ケース開口部の孔径が縮小(縮径)するのが防止される。また、ケース55のフランジ部64がシャフト2の軸端に当接する。これによって、シャフト2の軸端面を基準としてプランジャユニット50の位置決めがなされる。
図1等に示すように、保持器40の外輪10の奥側端部には受け部材56を取り付けている。この受け部材56は、保持器40の端部開口を覆う蓋状をなし、部分球面状の球面部56aとその外周に環状に形成された取付け部56bとで構成される。球面部56aの内面(シャフト2と対向する面)は凹球面で、この凹球面は押圧部52からの押圧力を受ける受け部58として機能する。取付け部56bは、保持器40の端部に圧入、溶接等の適宜の手段で固定されている。
この等速自在継手のシャフト2が作動角をとった際に、プランジャユニット50の押圧部52と受け部材56の受け部58間をスムーズに摺動させるため、図3に示すように凹球面状の受け部58の内径寸法Roは、押圧部52を有するボール53の外径寸法r(図1参照)よりも大きくする(Ro>r)。また、作動角θ(図2参照)をとった際の受け部材56と内輪20との干渉を防止するため、受け部58の内径寸法Roは、内輪20の球状外面22の外径寸法Riよりも大きくする(Ro>Ri)。
以上の構成において、シャフト2のセレーション軸部と内輪20をセレーション結合し、止め輪4を装着して両者が完全に結合されると、プランジャユニット50の押圧部52と受け部材56の受け部58とが互いに当接し、押圧部材(ボール)53が退入して弾性部材(圧縮コイルばね)54が圧縮される。すなわち、等速自在継手の各構成部材を組み付けた状態で、プランジャユニット50の押圧部52と受け部材56の受け部58とが互いに当接し、ボール53が圧縮コイルばね54の弾性力に抗して退入動作し、そのプランジャユニット50の押圧部52が適正な押圧力でもって受け部58を押圧して予圧を付与する。
このため、シャフト2と一体化された内輪20が、弾性力により外輪10の開口側に軸方向変位し、この変位によりトラック溝14、24に配置されたボール30とトラック溝14、24のすきまが縮小されるため、トラック溝14、24のアキシャルすきまが詰められる。
このように、トラック溝14、24のアキシャルすきまを詰めることができ、回転バックラッシュが防止される。突起片65がケース圧入孔2aの内周面67に圧接しケース55が圧入状態となるので、ケース55の内方部材への圧入状態が安定してケース55の抜けが防止される。しかも、圧入状態ではケース開口部の孔径が縮小(縮径)しないので、ケース55内に収容される押圧部材53はその動作が阻害されず、安定して押圧部52に押圧力を付与することができ、この与圧付与手段による回転バックラッシュの防止作用の信頼性が向上する。特に、突起片65をケース圧入孔2aに圧接させればよいので、ケース外面全体を圧接させる必要がなく、圧入荷重の低減を図ることができ、この固定型等速自在継手の組立作業性の向上を図ることができる。
ケース55をケース圧入孔2aに挿入する際に、突起片65がケース圧入孔2aの内周面に引っ掛ることなく滑らかに挿入して行くことができ、ケース圧入(挿入)作業を一層行ない易くできる。また、突起片65が圧接した圧入状態では、ケース55に対して反圧入方向の抜け力が作用しても、突起片65の外端部がケース圧入孔2aの内周面67に引っ掛ることになって、抜けを有効に防止できる。突起片65はケース55の周壁59の一部を起せばよいので、突起片形成作業(突起片加工作業)の簡略化を図ることができ、生産性の向上を達成できる。
突起片65を複数個設けることによって、ケース55の圧入状態が一層安定し、ケース抜けを確実に防止することができる。
前記実施の形態では、突起片65を周方向に沿って3個配置しているが、その数は任意であって、すくなくとも1個あればよく、複数個配設する場合に同心円上に設けなくてもよい。また、軸方向に沿って複数個並べるようにしてもよい。
突起片65の傾斜角度や傾斜角度に基づく外径方向突出寸法等は、ケース55を圧入孔2aに挿入することができ、かつ、挿入された状態で、突起片65が圧入孔2aの内周面67に圧接するものであればよい。
突起片65の配設位置は、前記実施の形態ではケース55の周壁59の軸方向中央部であったが、ケース圧入孔2aの内周面67に圧接してケース圧入状態が確保できれば、位置変更は可能である。
ケース55の周壁59として、円筒体とせずに角筒体にて構成してもよい。ケース55の周壁59を角筒体にて構成した場合、ケース圧入孔2aをそれに対応した角孔とするか、または突起片65の高さを調整し、ケース圧入孔2aの内周面67に圧接するように設定する必要がある。
本発明では、等速自在継手内のトラック溝すきまを詰めて回転バックラッシュを防止するので、自動車のステアリング装置の継手として最適となる。なお、自動車のステアリング装置は、モータによる操舵補助力を付与するようにした電動パワーステアリング装置であってよいし、油圧式のパワーステアリング装置であってもよい。
本発明の実施の形態を示す固定型等速自在継手の断面図である。 前記固定型等速自在継手で二軸が作動角をとった状態の断面図である。 前記固定型等速自在継手の要部拡大断面図である。 プランジャユニットの拡大断面図である。 プランジャユニットの要部拡大平面図である。 プランジャユニットの拡大背面図である。 プランジャユニットのシャフトへの取付け方法を示す説明図である。 ステアリング装置を示し、(a)は平面図であり、(b)は側面図であり、(c)は斜視図である。 固定型等速自在継手の従来例を示す断面図である。
符号の説明
1 固定型等速自在継手
10 外方部材(外輪)
12 球状内面
14,24 トラック溝
20 内方部材(内輪)
22 球状外面
30 ボール
40 保持器
50 与圧付与手段(プランジャユニット)
52 押圧部
53 押圧部材
54 弾性部材
55 ケース
56 受け部材
58 受け部
59 周壁
65 突起片

Claims (5)

  1. 複数のトラック溝が形成された球状内面を備えた外方部材と、複数のトラック溝が形成された球状外面を備えた内方部材と、外方部材のトラック溝と内方部材のトラック溝の協働で形成された楔形のボールトラックに配置したボールと、外方部材の球状内面と内方部材の球状外面との間に配置され、ボールを保持する保持器とを備え、弾性的な押圧力を軸方向に作用させる押圧部と、押圧部からの押圧力を受ける受け部とを有する与圧付与手段にて、トラック溝のアキシャルすきまを詰める固定型等速自在継手において、
    前記与圧付与手段は、前記内方部材のケース圧入孔に圧入されるケースと、ケースに収容されてケース開口部から突出した先端部が前記押圧部となる押圧部材と、ケースに収容されて前記押圧部に弾性的な押圧力を付与する弾性部材とを有し、前記ケースの周壁に、外径方向に突出してケース圧入孔の内周面に圧接する突起片を設けたことを特徴とする固定型等速自在継手。
  2. 前記突起片は、ケースの周壁の一部を反圧入方向に向かって外径方向に順次傾斜するように起した傾斜片であることを特徴とする請求項1に記載の固定型等速自在継手。
  3. 前記突起片が周方向に沿って複数個配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の固定型等速自在継手。
  4. 前記突起片が軸方向に沿って複数個配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の固定型等速自在継手。
  5. 自動車のステアリング装置に組み込まれた請求項1〜4のいずれか一項に記載の固定型等速自在継手。
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