JP2007187967A - 電子写真用トナー、電子写真画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックのトナーの何れもが少なくとも結着樹脂と着色剤を有する電子写真用トナーにおいて、ブラックトナーにより形成されたブラック画像の光沢度をGk、イエロー、マゼンタ、シアントナーより選択される1種以上のトナーにより形成されたカラー画像の光沢度をGcとしたときに、30≦Gc≦100、10≦(Gc−Gk)≦25、であることを特徴とする電子写真用トナー。
【選択図】なし
Description
イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)のトナーの何れもが少なくとも結着樹脂と着色剤を有する電子写真用トナーにおいて、
ブラック(K)トナーにより形成されたブラック画像の光沢度をGk、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)トナーより選択される1種以上のトナーにより形成されたカラー画像の光沢度をGcとしたときに、
30≦Gc≦100、
10≦(Gc−Gk)≦25
であることを特徴とする電子写真用トナー。
ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)による測定において、
イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各トナーのピーク面積比率の一番大きいピーク分子量を、MPy、MPm、MPc、MPkとしたときに、MPk≦MPy
MPk≦MPm
MPk≦MPc
であることを特徴とする前記1記載の電子写真用トナー。
ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)による測定において、
イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各トナーのピーク面積比率の一番大きいピーク分子量を、MPy、MPm、MPc、MPkとしたときに、MPk<MPy
MPk<MPm
MPk<MPc
であることを特徴とする前記1記載の電子写真用トナー。
ブラックトナーは結着樹脂に由来するテトラヒドロフラン(THF)不溶成分が無く、GPCによる分子量を測定したときに分子量1000〜15000の間に少なくとも一つのピークを有し、質量平均分子量をMw、数平均分子量をMnとしたとき、Mw/Mnの値が4≦Mw/Mn≦8であり、分子量10〜300万の占める割合が5〜10質量%であることを特徴とする前記1〜3の何れか1項に記載の電子写真用トナー。
カラートナーの軟化点が105〜115℃、ブラックトナーの軟化点が110〜120℃で、カラートナーの軟化点がブラックトナーの軟化点よりも低いことを特徴とする前記1〜4の何れか1項に記載の電子写真用トナー。
少なくとも結着樹脂と着色剤を有するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)のトナーを用いて画像形成を行う電子写真画像形成方法において、
前記ブラック(K)トナーにより形成されたブラック画像の光沢度をGk、前記イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)トナーより選択された1種以上のトナーにより形成されるカラー画像の光沢度をGcとしたときに、
30≦Gc≦100、
10≦(Gc−Gk)≦25
となるトナーを用いて画像形成することを特徴とする電子写真画像形成方法。
本発明において光沢度とは、転写材の90%以上の面積領域が画像形成材料(即ちトナー)で被覆されている画像部分を、「JIS−Z8741−1983方法2」により、入射角75°にてグロスメーター「GMX−203」(村上色彩技術研究所社製)により測定した値で表されるものである。
ここで、使用した標準面の光沢度は100.0である。従って、光沢度は100以下の数値で表されることになる。
トナーのピーク面積比率の一番大きいピーク分子量、分子量、質量平均分子量、数平均分子量、分子量10〜300万の占める割合の値は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用いて求めた値である。
カラム:TSKguardcolumu+TSKgelSuperHZM−M3連(東ソー社製)
カラム温度:40℃
溶媒:テトラヒドロフラン
流速:0.2ml/min
検出器:屈折率検出器(RI検出器)
試料の分子量測定では、試料の有する分子量分布を単分散のポリスチレン標準粒子を用いて測定した検量線を用いて算出する。検量線測定用のポリスチレンとしては10点用いる。
トナーの軟化点は、フローテスターを用いて求めた値である。
昇温速度 6.0℃/分
開始温度 50.0℃
到達温度 180.0℃
測定間隔 3.0℃
予熱時間 300秒
測定荷重 196.13N
ダイ穴径 1.0mm
ダイ長さ 1.0mm
ピストン面積 1.0cm2
次に、本発明のトナーの作製について説明する。
本発明のトナーの製造方法は、特に限定されないが、重合法により作製したトナーが上記特性を満足しやすく好ましい。
重合性単量体中に荷電制御性樹脂を溶解させ、着色剤や必要に応じて離型剤、更に重合開始剤等の各種構成材料を添加し、ホモジナイザー、サンドミル、サンドグラインダー、超音波分散機などで重合性単量体に各種構成材料を溶解或いは分散させる。この各種構成材料が溶解或いは分散された重合性単量体を分散安定剤を含有した水系媒体中にホモミキサーやホモジナイザーなどを使用しトナーとしての所望の大きさの油滴に分散させる。その後、撹拌機構を有する反応装置(撹拌装置)へ移し、加熱することで重合反応を進行させる。反応終了後、分散安定剤を除去し、濾過、洗浄し、更に乾燥することで本発明のトナーを調製する。尚、本発明でいうところの「水系媒体」とは、少なくとも水が50質量%以上含有されたものを示す。
また、本発明のトナーを製造する方法として樹脂粒子を水系媒体中で塩析、凝集、融着させて調製する方法も挙げることができる。この方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、特開平5−265252号公報や特開平6−329947号公報、特開平9−15904号公報に示す方法を挙げることができる。即ち、樹脂粒子と着色剤などの構成材料の分散粒子、或いは樹脂及び着色剤等より構成される微粒子を複数以上塩析、凝集、融着させる方法、特に水中にてこれらを乳化剤を用いて分散した後に、臨界凝集濃度以上の凝集剤を加え塩析させると同時に、形成された重合体自体のガラス転移点温度以上で加熱融着させて融着粒子を形成しつつ徐々に粒径を成長させ、目的の粒径となったところで水を多量に加えて粒径成長を停止し、更に加熱、撹拌しながら粒子表面を平滑にして形状を制御し、その粒子を含水状態のまま流動状態で加熱乾燥することにより、本発明のトナーを形成することができる。尚、ここにおいて凝集剤と同時にアルコールなど水に対して無限溶解する溶媒を加えてもよい。
2:水系媒体中で樹脂粒子と着色剤粒子とを塩析/融着させて着色粒子を得る塩析/融着工程
3:着色粒子の分散液から当該着色粒子を固液分離し、当該着色粒子から界面活性剤などを除去、洗浄する固液分離・洗浄工程
4:洗浄処理された湿潤状態の着色粒子を乾燥する乾燥工程
必要に応じ
5:乾燥処理された着色粒子に外添剤を添加しトナーとする工程
から構成される。
重合工程は、重合性単量体を重合して樹脂粒子の分散液を調製する工程である。
二段重合法は、離型剤を含有する高分子量樹脂から形成される中心部(核)と、低分子量樹脂から形成される外層(殻)とにより構成される樹脂粒子を製造する方法である。
三段重合法は、高分子量樹脂から形成される中心部(核)、離型剤を含有する中間層及び低分子量樹脂から形成される外層(殻)とにより構成される樹脂粒子を製造する方法である。
この塩析/融着工程は、前記重合工程によって得られた樹脂粒子と着色剤粒子とを塩析/融着(塩析と融着とを同時に起こさせる)して着色粒子を得る工程である。
この固液分離・洗浄工程では、上記の工程で得られた着色粒子の分散液から当該着色粒子を固液分離する固液分離処理と、固液分離された着色粒子(ケーキ状の集合物)から界面活性剤や塩析剤などの付着物を洗浄して除去する洗浄処理とが施される。
この工程は、洗浄処理された湿潤状態の着色粒子を乾燥処理する工程である。
樹脂粒子は、重合性単量体を重合して作製する。重合に用いられる重合性単量としては、カルボキシル基を有する重合性単量体、該カルボキシル基を有する重合性単量体と組み合わせて用いる重合性単量体を挙げることができる。
本発明に用いられるラジカル重合開始剤は、水溶性であれば適宜使用が可能である。例えば、過硫酸塩(例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等)、アゾ系化合物(例えば、4,4′−アゾビス4−シアノ吉草酸及びその塩、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩等)、パーオキシド化合物等が挙げられる。更に、上記ラジカル性重合開始剤は、必要に応じて還元剤と組み合わせレドックス系開始剤とすることが可能である。レドックス系開始剤を用いることにより、重合活性が上昇し、重合温度の低下が図れ、更に重合時間の短縮が達成でき好ましい。
分子量を調整することを目的として、公知の連鎖移動剤を用いることができる。連鎖移動剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン等のメルカプト基を有する化合物が用いられる。特に、メルカプト基を有する化合物は、加熱定着時の臭気を抑制し、分子量分布がシャープであるトナーが得られ、保存性、定着強度、耐オフセット性に優れるため好ましく用いられ、好ましいものとしては、例えば、チオグリコール酸エチル、チオグリコール酸プロピル、チオグリコール酸プロピル、チオグリコール酸ブチル、チオグリコール酸t−ブチル、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、チオグリコール酸オクチル、チオグリコール酸デシル、チオグリコール酸ドデシル、エチレングリコールのメルカプト基を有する化合物、ネオペンチルグリコールのメルカプト基を有する化合物、ペンタエリストールのメルカプト基を有する化合物を挙げることができる。この内、トナー加熱定着時の臭気を抑制する観点で、n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステルが、特に好ましい。
前述の重合性単量体を使用して、特にミニエマルジョン重合を行うためには、界面活性剤を使用して水系媒体中に油滴分散を行うことが好ましい。この際に使用することのできる界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、下記のイオン性界面活性剤を好適な化合物の例として挙げることができる。
本発明で用いられる凝集剤は、金属塩の中から選択されるものが好ましい。
本発明のトナーを構成する着色剤(樹脂粒子との塩析/融着に供される着色剤粒子)としては、各種の無機顔料、有機顔料、染料を挙げることができる。無機顔料としては、従来公知のものを用いることができる。具体的な無機顔料を以下に例示する。
本発明に用いられる離型剤は、公知の化合物を用いることができる。
本発明のトナーには、必要に応じて荷電制御剤を添加することができる。荷電制御剤としては、公知の化合物を用いることができ、具体的には、ニグロシン系染料、ナフテン酸又は高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属塩或いはその金属錯体等が挙げられる。含有される金属としては、Al、B、Ti、Fe、Co、Niなどが挙げられる。荷電制御剤として特に好ましいのはベンジル酸誘導体の金属錯体化合物である。尚、荷電制御剤は、好ましくはトナー全体に対して0.1〜20.0質量%の含有率とすると、良好な結果を得ることができる。
本発明のトナーは、一成分現像剤、二成分現像剤として用いることができる。一成分現像剤として用いる場合は、非磁性一成分現像剤或いはトナー中に0.1〜0.5μm程度の磁性粒子を含有させ磁性一成分現像剤としたものが挙げられ、何れにも使用することができる。また、キャリアと混合して二成分現像剤として用いることができる。この場合は、キャリアの磁性粒子として、鉄、フェライト、マグネタイト等の鉄含有磁性粒子に代表される従来から公知の材料を用いることができるが、特に好ましくはフェライト粒子もしくはマグネタイト粒子である。上記磁性粒子は、その体積平均粒径としては15〜100μm、より好ましくは20〜80μmのものが良い。
本発明に用いられる転写材とは、トナー画像を保持する支持体で、通常転写材、転写体或いは転写紙と呼ばれるものである。具体的には薄紙から厚紙までの普通紙、上質紙、アート紙やコート紙等の塗工された印刷用紙、市販されている和紙やはがき用紙、OHP用のプラスチックフィルム等の各種転写材を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
本発明のトナーを用いる画像形成装置は特に限定されないが、転写材上に形成されたトナー像を、定着装置を構成する加熱部材間を通過させて熱定着する接触型定着手段を用いたの画像形成装置が前記光沢バランスを有するトナー画像を得られやすく好ましい。
(樹脂粒子の製造)3層構造樹脂粒子の作製
第一段重合
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、ドデシル硫酸ナトリウム8gをイオン交換水3000gに溶解し、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。昇温後、過硫酸カリウム10gをイオン交換水400gに溶解させたものを添加し、再度液温80℃とし、下記単量体の混合液を1時間かけて滴下後、80℃にて2時間加熱、撹拌することにより重合を行い樹脂粒子を調製した。これを「樹脂粒子(1H)」とする。
n−ブチルアクリレート 250g
メタクリル酸 68g
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート 20g
第二段重合
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム7gをイオン交換水800gに溶解させた溶液を仕込み、98℃に加熱後、前記「樹脂粒子(1H)」を260gと、下記単量体を含む混合液を90℃にて溶解させた溶液を添加し、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス」(エム・テクニック社製)により、1時間混合分散させ、乳化粒子(油滴)を含む分散液を調製した。
n−ブチルアクリレート 120g
メタクリル酸 34g
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート 3g
パラフィンワックス(融点70℃) 190g
次いで、この分散液に、過硫酸カリウム6gをイオン交換水200gに溶解させた開始剤溶液を添加し、この系を82℃にて1時間にわたり加熱撹拌することにより重合を行い樹脂粒子を得た。これを「樹脂粒子(1HM)」とする。
更に、過硫酸カリウム11gをイオン交換水400gに溶解させた溶液を添加し、82℃の温度条件下に、
スチレン 410g
n−ブチルアクリレート 155g
メタクリル酸 33g
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート 12g
からなる単量体の混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたり加熱撹拌することにより重合を行った後、28℃まで冷却し樹脂粒子を得た。これを「樹脂粒子」とする。
(着色剤K分散液の作製)
ドデシル硫酸ナトリウム90gをイオン交換水1600gに撹拌溶解した。この溶液を撹拌しながら、カーボンブラック「リーガル330R」(キャボット社製)420gを徐々に添加し、次いで、撹拌装置「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて分散処理することにより、着色剤粒子の分散液を調製した。これを、「着色剤K分散液」とする。この着色剤K分散液における着色剤粒子の粒子径を、電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、110nmであった。
着色剤K分散液の作製で用いたカーボンブラック「リーガル330R」(キャボット社製)420gを、「C.I.ピグメントイエロー12」378gに変更した以外は同様にして着色剤粒子の分散液を調製した。これを「着色剤Y分散液」とする。
着色剤K分散液の作製で用いたカーボンブラック「リーガル330R」(キャボット社製)420gを、「C.I.ピグメントレッド2」357gに変更した以外は同様にして着色剤粒子の分散液を調製した。これを「着色剤M分散液」とする。
着色剤K分散液の作製で用いたカーボンブラック「リーガル330R」(キャボット社製)420gを、「C.I.ピグメントブルー15」210gに変更した以外は同様にして着色剤粒子の分散液を調製した。これを「着色剤C分散液」とする。
〈トナーK1の作製〉
(凝集・融着工程)
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、「樹脂粒子」を固形分換算で300gと、イオン交換水1400gと、「着色剤K分散液」120gと、ポリオキシ(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム3gをイオン交換水120gに養鶏を仕込み、液温を30℃に調整した後、5Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10に調整した。次いで、塩化マグネシウム35gをイオン交換水35gに溶解した水溶液を、撹拌下、30℃にて10分間かけて添加した。3分間保持した後に昇温を開始し、この系を60分間かけて90℃まで昇温し、90℃を保持したまま粒子成長反応を継続した。この状態で、「コールターマルチサイザーIII」(ベックマン・コールター社製)にて会合粒子の粒径を測定し、体積基準におけるメディアン径(D50)が所望の粒径(6.0μm)になった時点で、塩化ナトリウム150gをイオン交換水600gに溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させ、更に、熟成工程として液温度98℃にて加熱撹拌することにより、「FPIA−2100」による測定で円形度0.945になるまで、粒子間の融着を進行させた。その後、液温を30℃まで冷却し、塩酸を添加しpHを4.0に調整し、撹拌を停止した。
凝集・融着工程にて生成した粒子をバスケット型遠心分離機「MARkIII型式番号60×40」(松本機械製)で固液分離し、着色粒子のウェットケーキを形成した。該ウェットケーキを、前記バスケット型遠心分離機で濾液の電気伝導度が5μS/cmになるまで45℃のイオン交換水で洗浄し、その後「フラッシュジェットドライヤー」(セイシン企業社製)に移し、水分量が0.5質量%となるまで乾燥して「トナー母体K粒子」を作製した。
上記で得られた「トナー母体K粒子」に、疎水性シリカ粒子(数平均一次粒子径=12nm)を1質量%、疎水性チタニア粒子(数平均一次粒子径=20nm)を0.3質量%添加し、ヘンシェルミキサーにより混合して、「トナーK1」を作製した。
樹脂粒子を、表2のように変更した以外は、トナーK1と同様にして「トナーK2〜K6」を作製した。
樹脂粒子を、表2のように変更し、塩析/融着工程で用いた着色剤K分散液を「着色剤Y分散液」、「着色剤M分散液」、「着色剤C分散液」に変更した以外は、トナーK1と同様にして「トナーY7〜Y11」、「トナーM7〜M11」、「トナーC7〜C11」を作製した。
(画像評価)
上記で作製した現像剤の画像評価装置として、「bizhub C350」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)社製)の定着装置を改造したものを用いた。
シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各トナーの光沢度は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各トナーにより形成されたトナー画像を、上記の測定方法で測定して求めた。
光沢度の差(Gc−Gk)は、上記で測定して得られたシアントナーの光沢度(Gc)からブラックトナーの光沢度(Gk)を差し引いて求めた。求めた値を表3に示す。
定着可能温度は、定着率が90%以上得られる定着温度を求め、その温度を定着可能温度として評価した。
1)転写紙上の2.5cm角のベタ黒画像のトナー付着量が0.3mg/m2となる設定条件でプリントして得られたトナー画像の絶対反射濃度D0を測定する
2)「メンディングテープ」(住友3M社製:No.810−3−12)を、トナー画像に軽く貼り付ける
3)1kPaの圧力でテープの上を3.5回往復擦り付ける
4)180℃の角度、2Nの力でテープを剥がす
5)剥離後の絶対反射濃度D1を測定する
6)定着率を算出する。
尚、画像濃度の測定には、反射濃度計「RD−918」(マクベス社製)を使用した。
◎:定着可能温度が、140℃以下で低温定着性に非常に優れる
○:定着可能温度が、150℃以下で低温定着性に優れる
×:定着可能温度が、155℃以上で低温定着性に劣る。
非オフセット温度領域は、支持体上に転写されたトナー像を熱定着したとき、支持体上に定着オフセットが発生しない温度の範囲で評価した。
ブラック画像の違和感は、市販の光沢紙「POD80」(王子製紙(株)社製)にプリントして得られた人物画像の顔の部分(カラー画像部)と髪の部分(ブラック画像部)で評価した。
◎:45〜50人の人が、顔の部分(カラー部)と髪の部分(ブラック部)に違和感が無く、良好と評価
○:30〜44人の人が、顔の部分(カラー部)と髪の部分(ブラック部)に違和感が無く、良好と評価
△:15〜29人の人が、顔の部分(カラー部)と髪の部分(ブラック部)に違和感が無いと評価
×:15人未満の人が、顔の部分(カラー部)と髪の部分(ブラック部)に違和感が無いと評価。
文字画像の視認性は、市販の光沢紙「POD80」(王子製紙(株)社製)にプリントして得られたカラー画像とブラックトナーにより形成された文字がプリントされた画像で評価した。
◎:45〜50人の人が、文字の視認性が良好と評価
○:30〜44人の人が、文字の視認性が良好と評価
△:15〜29人の人が、文字の視認性が良好と評価
×:15人未満の人が、文字の視認性が良好と評価。
グラフィック性の評価は、市販の光沢紙「POD80」(王子製紙(株)社製)にプリントして得られたカラー画像の画像の質感、深み、実物像忠実表現(リアリティ)を主観評価を用いて行った。主観評価には、評定尺度法に準じた。
2点(poor):質感、深みが不足し、リアリティも不足している
3点(fair):質感、深みがやや不足し、リアリティもやや欠ける
4点(good):質感、深みが感じられ、リアリティも有る
5点(exellent):質感、深みは申し分なく、リアリティも充分備えている
評価基準
◎:平均値が4〜5点
○:平均値が3〜4点未満
×:平均値が3点未満。
240 加熱ローラ
241 透光性基体
241M 金属基体
241H 穴
241S スリット
242 発熱発光体(加熱手段)
243 透光性弾性層
244 熱線吸収層
250 第2支持ローラ
260 定着ベルト
270 対向ローラ
271 透光性基体
272 発熱発光体
273 透光性弾性層
274 熱線吸収層
280 補助ローラ
Claims (6)
- イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)のトナーの何れもが少なくとも結着樹脂と着色剤を有する電子写真用トナーにおいて、
ブラック(K)トナーにより形成されたブラック画像の光沢度をGk、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)トナーより選択される1種以上のトナーにより形成されたカラー画像の光沢度をGcとしたときに、
30≦Gc≦100、
10≦(Gc−Gk)≦25
であることを特徴とする電子写真用トナー。 - ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)による測定において、
イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各トナーのピーク面積比率の一番大きいピーク分子量を、MPy、MPm、MPc、MPkとしたときに、MPk≦MPy
MPk≦MPm
MPk≦MPc
であることを特徴とする請求項1記載の電子写真用トナー。 - ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)による測定において、
イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各トナーのピーク面積比率の一番大きいピーク分子量を、MPy、MPm、MPc、MPkとしたときに、MPk<MPy
MPk<MPm
MPk<MPc
であることを特徴とする請求項1記載の電子写真用トナー。 - ブラックトナーは結着樹脂に由来するテトラヒドロフラン(THF)不溶成分が無く、GPCによる分子量を測定したときに分子量1000〜15000の間に少なくとも一つのピークを有し、質量平均分子量をMw、数平均分子量をMnとしたとき、Mw/Mnの値が4≦Mw/Mn≦8であり、分子量10〜300万の占める割合が5〜10質量%であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の電子写真用トナー。
- カラートナーの軟化点が105〜115℃、ブラックトナーの軟化点が110〜120℃で、カラートナーの軟化点がブラックトナーの軟化点よりも低いことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の電子写真用トナー。
- 少なくとも結着樹脂と着色剤を有するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)のトナーを用いて画像形成を行う電子写真画像形成方法において、
前記ブラック(K)トナーにより形成されたブラック画像の光沢度をGk、前記イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)トナーより選択された1種以上のトナーにより形成されるカラー画像の光沢度をGcとしたときに、
30≦Gc≦100、
10≦(Gc−Gk)≦25
となるトナーを用いて画像形成することを特徴とする電子写真画像形成方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017120343A (ja) * | 2015-12-28 | 2017-07-06 | コニカミノルタ株式会社 | カラー画像形成方法 |
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2006
- 2006-01-16 JP JP2006007163A patent/JP2007187967A/ja active Pending
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