JP2009186640A - 電子写真用トナー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも樹脂と着色剤とワックスを含有してなるコア粒子を、樹脂からなるシェル層にて被覆してなるコア・シェル構造の電子写真用トナーにおいて、該シェル層にトナーの1粒子当たり平均径100〜1000nmの穴が平均2〜30個存在することを特徴とする電子写真用トナー。
【選択図】なし
Description
1.少なくとも樹脂と着色剤とワックスを含有してなるコア粒子を、樹脂からなるシェル層にて被覆してなるコア・シェル構造の電子写真用トナーにおいて、
該シェル層にトナーの1粒子当たり平均径100〜1000nmの穴が平均2〜30個存在することを特徴とする電子写真用トナー。
トナー粒子表面の穴の平均径、平均数は以下の方法で測定した値である。
本発明のトナーは、そのガラス転移温度(Tg)が20〜45℃のものが好ましい。本発明では、トナーのガラス転移温度を上記範囲とすることにより、従来の定着プロセスに比べて低い温度(例えば、90℃〜135℃)でトナー画像の定着を行える様にしている。
本発明のトナーは、少なくとも樹脂と着色剤とワックスを含有するコア粒子を、樹脂からなるシェル層で被覆したもので、該シェル層の表面に特定の径を有する穴を特定の数だけ形成して作製されたトナー粒子に外添剤を固着して作製されたものである。
本発明のトナーは以下の様な工程を経て作製することができる。即ち、
(1)界面活性剤水溶液中にワックスをラジカル重合性単量体に溶解或いは分散させる溶解/分散工程
(2)樹脂粒子の分散液を作製する重合工程
(3)水系媒体中で樹脂粒子と着色剤粒子を凝集、融着させてコア粒子(会合粒子)を作製する凝集・融着工程
(4)会合粒子を熱エネルギーにより熟成して形状を調整する第1の熟成工程
(5)コア粒子の分散液中にシェル用の樹脂粒子を添加し、コア粒子表面にシェル用の樹脂粒子を凝集・融着させることでシェル層を形成し、コア・シェル構造の着色粒子を形成するシェル化工程
(6)コア・シェル構造の着色粒子を熱エネルギーにより熟成してコア・シェル構造の着色粒子の形状を調整、シェルに穴を形成する第2の熟成工程
(7)着色粒子の分散液を冷却し、冷却した着色粒子分散液より着色粒子を固液分離し、分離した着色粒子より界面活性剤等を除去する洗浄工程
(8)洗浄処理された着色粒子を乾燥する乾燥工程
(9)乾燥処理された着色粒子に外添剤を添加する外添剤処理工程
を経て作製することができる。
この工程では、界面活性剤水溶液中にラジカル重合性単量体にワックスを溶解、或いは分散させて、ワックスを混合したラジカル重合性単量体溶液を調製する工程である。
この重合工程の好適な一例においては、臨界ミセル濃度(CMC)以下の界面活性剤を含有した水系媒体中に、ワックスを溶解或いは分散含有させたラジカル重合性単量体溶液を添加し、機械的エネルギーを加えて液滴を形成し、次いで、水溶性のラジカル重合開始剤を添加することにより、当該液滴中で重合反応を進行させる。尚、前記液滴中に油溶性のラジカル重合開始剤を含有させておいてもよい。この様な重合工程では、機械的エネルギーを付与して強制的に乳化(液滴の形成)処理を行うことが必須となる。かかる機械的エネルギーを付与する手段としては、ホモミキサー、超音波、マントンゴーリン等の強い撹拌作用や超音波振動を付与する手段が挙げられる。
凝集・融着工程は、重合工程により得られた樹脂粒子を会合させてコア粒子(会合粒子)を形成する工程である。樹脂粒子を凝集及び融着させる方法としては塩析/融着法が代表的なものである。また、凝集・融着工程では樹脂粒子や着色剤粒子とともに、ワックス粒子や荷電制御剤等の内添剤粒子を凝集、融着させることも可能である。
この工程は、前述の凝集・融着工程で形成された会合粒子の分散液に熱エネルギーを供給して会合粒子を熟成することにより、粒子の形状や粒子中に取り込まれる空気の量や大きさを調整する工程である。
シェル化工程は、コア粒子分散液中にシェル用の樹脂粒子分散液を添加して、コア粒子表面にシェル用の樹脂粒子を凝集、融着させることにより、コア粒子表面をシェル層で被覆したコア・シェル構造の着色粒子を形成する工程である。
この工程は、シェル化により着色粒子が所定の粒径になった段階で停止剤を添加して粒子成長を停止させた後、着色剤粒子の分散液の加熱撹拌を数時間にわたり継続する工程である。第2の熟成工程では、加熱撹拌を継続することにより、コア粒子表面に付着させたシェル用樹脂粒子の融着を進行させて、シェル用樹脂粒子のコア粒子表面への固着を強化させると同時に、コア粒子中に閉じこめられていた空気をシェル層に穴を形成して放出する。
この工程は、第2の熟成工程を経たコア・シェル構造の着色粒子分散液を冷却処理し、冷却した着色粒子分散液より着色粒子を固液分離処理し、分離した着色粒子より界面活性剤等を除去するために着色粒子を洗浄処理する工程である。
この工程は、最終の洗浄処理を行った後の固液分離処理で作製されたトナーケーキを乾燥処理することにより、乾燥処理された着色粒子を得る工程である。この工程で使用可能な乾燥装置としては、例えば、スプレードライヤー、真空凍結乾燥機、減圧乾燥機等が挙げられ、また、静置棚乾燥機、移動式棚乾燥機、流動層乾燥機、回転式乾燥機、撹拌式乾燥機等を使用することが好ましい。乾燥処理後の着色粒子の含水量は、5質量%以下が好ましく、1質量%以下が更に好ましい。尚、乾燥処理した着色粒子同士が弱い粒子間引力により凝集することがあるが、この様な場合は当該凝集体を解砕処理してもよい。解砕処理装置としては、例えば、ジェットミル、ヘンシェルミキサー、コーヒーミル、フードプロセッサー等の機械式の解砕装置が挙げられる。
この工程は、乾燥処理を終えた着色粒子に外添剤を添加、混合する工程である。外添処理に使用可能な装置としては、例えば、ヘンシェルミキサー、コーヒーミル等の機械式の混合装置が挙げられる。
次に、本発明のトナーに使用可能な樹脂や着色剤、ワックス、界面活性剤、停止剤、更に、外添剤や滑剤等のトナー構成要素について、具体例を挙げて説明する。
本発明のトナーに使用可能な樹脂は、例えば、下記(1)〜(10)に示す様なビニル系単量体に代表される重合性単量体を重合して作製され、ガラス転移温度が20℃以上45℃以下の範囲にある重合体である。即ち、本発明のトナーに使用可能な樹脂は、下記に示すビニル系単量体を単独或いは複数種類組み合わせて重合を行って得られるものが挙げられる。
(1)スチレン或いはスチレン誘導体
スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン等
(2)メタクリル酸エステル誘導体
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等
(3)アクリル酸エステル誘導体
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル等。
(4)オレフィン類
エチレン、プロピレン、イソブチレン等
(5)ビニルエステル類
プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等
(6)ビニルエーテル類
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等
(7)ビニルケトン類
ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等
(8)N−ビニル化合物
N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等
(9)ビニル化合物類
ビニルナフタレン、ビニルピリジン等
(10)アクリル酸或いはメタクリル酸誘導体
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等。
次に、本発明のトナーに使用可能な着色剤としては、以下に示す様な公知のものが挙げられる。
次に、本発明のトナーに使用可能なワックスについて説明する。本発明のトナーに使用可能なワックスとしては、従来公知のものが挙げられ、具体的には、以下のものが挙げられる。
(1)長鎖炭化水素系ワックス
ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のポリオレフィンワックス、パラフィンワックス、サゾールワックス等
(2)エステル系ワックス
トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラミリステート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエート等
(3)アミド系ワックス
エチレンジアミンジベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミド等
(4)ジアルキルケトン系ワックス
ジステアリルケトン等
(5)その他
カルナウバワックス、モンタンワックス等。
前述のラジカル重合性単量体を使用して重合を行うためには、界面活性剤を使用して水系媒体中に油滴分散を行う必要がある。この際に使用することのできる界面活性剤としては特に限定されるものでは無いが、下記のイオン性界面活性剤を好適なものの例として挙げることができる。
次に、本発明のトナーは、以下に示す無機微粒子や有機微粒子に代表されるものを外部添加剤(=外添剤)として添加し、トナー作製を行うことが好ましい。即ち、外添剤の添加により、トナーの流動性や帯電性が改良され、また、クリーニング性の向上等が実現される。外添剤の種類は特に限定されるものではなく、例えば、以下に挙げる無機微粒子や、滑剤が挙げられる。
本発明のトナーは、キャリアとトナーより構成される二成分現像剤として、また、トナーのみから構成される非磁性一成分現像剤として使用することが可能である。
次に、本発明のトナーを用いた画像形成方法、画像形成装置について説明する。
以下のようにしてトナーを作製した。
(1)第1段重合
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器中に、下記化合物を添加して混合し、
スチレン 110.9質量部
n−ブチルアクリレート 52.8質量部
メタクリル酸 12.3質量部
当該混合液に、
パラフィンワックス「HNP−57(日本精鑞社製)」 93.8質量部
を添加した後、80℃に加温して溶解させることにより、重合性単量体溶液とした。
上記「樹脂粒子C」に、過硫酸カリウム5.1質量部をイオン交換水197質量部に溶解させた開始剤溶液を添加し、80℃の温度条件下に下記重合性単量体を混合してなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。単量体混合液は、
スチレン 282.2質量部
n−ブチルアクリレート 134.4質量部
メタクリル酸 31.4質量部
n−オクチルメルカプタン 4.93質量部
からなり、滴下終了後、2時間にわたり加熱撹拌を行って第2段重合(外層の形成)を行った。その後、28℃まで冷却し、「コア用樹脂粒子」を得た。
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を付けた反応容器にポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム2.0質量部をイオン交換水3000質量部に溶解させた界面活性剤溶液を仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。
スチレン 528質量部
n−ブチルアクリレート 176質量部
メタクリル酸 120質量部
n−オクチルメルカプタン 22質量部
からなる。当該重合性単量体混合液を滴下後、この系を80℃にて1時間にわたり加熱、撹拌して重合を行い樹脂粒子を作製した。これを「シェル用樹脂粒子」とする。
ドデシル硫酸ナトリウム10質量%の水溶液900質量部を撹拌しながら、着色剤「C.I.ピグメントブルー15:3」210質量部を徐々に添加し、次いで、撹拌装置「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて分散処理することにより、シアン色の着色剤分散液を作製した。これを、「着色剤分散液C」とする。この着色剤分散液中の着色剤粒子の平均分散径を動的光散乱式粒度分析計「マイクロトラックUPA150」(日機装(株)製)を用いて測定したところ、150nmであった。
(着色粒子1の作製)
(1)コア粒子の形成(塩析/融着(会合・融着)工程)
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、
「コア用樹脂粒子」 420.7質量部(固形分換算)
イオン交換水 900質量部
「着色剤分散液C」 200質量部(固形分換算)
を投入して撹拌した。反応容器内の温度を30℃に調製した後、この溶液に5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを9に調整した。
(2)シェルの形成(シェル化工程)
次に、上記「コア粒子1」を作製した反応容器を65℃にして、そこへ
「シェル用樹脂粒子」 50質量部(固形分換算)
を添加した。更に、塩化マグネシウム・6水和物2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解した水溶液を10分間かけて添加した後、70℃(シェル化温度)まで昇温し、1時間にわたり撹拌を継続した。この様にして「コア粒子1」表面に「シェル用樹脂粒子」を凝集・融着させ、その後、70℃で1時間熟成処理(第1熟成)を行った後、更に80℃に加温して1時間間熟成処理(第2熟成)を行いコア粒子中の気体を放出させてシェル層に穴を形成した。
(3)洗浄、及び、乾燥工程
「着色粒子1」の分散液をバスケット型遠心分離機「MARKIII 型式番号60×40(松本機械(株)製)」を用いて固液分離を行うことにより、「着色粒子1」のトナーケーキを形成した。そして、濾液の電気伝導度が5μS/cmになるまで前記バスケット型遠心分離機を用いて「着色粒子1」の洗浄と固液分離を繰り返し行った。濾液が所定の電気伝導度になった後、乾燥装置「フラッシュジェットドライヤー(セイシン企業社製)」を用いて、含水量が0.5質量%となるまで乾燥処理を行うことにより「着色粒子1」を得た。「着色粒子1」は、コア・シェル構造を有し、体積基準におけるメディアン径(D50)が6.0μm、ガラス転移温度が39.5℃であった。
「着色粒子1」の作製における熟成条件を、下記表1のように変更した以外は同様にして「着色粒子2〜10、12〜15」を作製した。
「着色粒子1」の作製において、70℃で1時間熟成処理(第1熟成)を行ったのみで、熟成処理を終了した以外は同様にして、「着色粒子11」を作製した。
(トナー1〜15の作製)
上記で作製したシアン色の「着色粒子1〜15」に対し、以下の外添処理を行うことにより、シアン色の「トナー1〜15」を作製した。即ち、疎水性シリカ(個数平均粒径=12nm、疎水化度=68)1質量%、疎水性チタニア(個数平均粒径=20nm、疎水化度=63)1質量%添加し、「ヘンシェルミキサー(三井三池化工社製)」で混合した。
上記で作製した各トナーに対し、シリコーン樹脂を被覆した体積平均粒径35μmのフェライトキャリアを混合して、トナー濃度が6%の「二成分現像剤1〜18」を作製した。
(画像評価)
画像評価は、電子写真方式を採用する市販の複合機「bizhub PRO C500」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)を使用し、A4判薄紙(45g/m2)上にシアン色のプリント画像を作成して行った。
加熱ロールの表面材質:ポリテトラフロオロエチレン(PTFE)
加熱ロールの表面温度:135℃(但し、低温定着性評価時は以下の様に設定)
更に、上記50000枚のプリント作成を実施後、加熱ロール表面温度を90℃、105℃、125℃に変更して、各表面温度下で100枚の連続プリントを行い、低温定着性の評価を行った。
評価は、「保存安定性」、「分離性」、「キャリア汚染」、「タッキンング」について行った。
50000枚の連続プリントを実施する前に、上記評価機の定着装置の加熱ロール表面温度を90℃、105℃、120℃に設定し、各設定温度下でA4判サイズの上質紙(64g/m2)で連続100枚のプリントを行った。各設定温度下における10枚目のプリント上に出力された定着画像を評価した。
◎:最低定着温度が95℃のもの
○:最低定着温度が95℃と105℃のもの
×:最低定着温度が120℃のもの。
上記低温定性の評価を実施時に、各設定温度下における加熱ロールとA4判薄紙(45g/m2)との分離性を評価した。評価は各設定温度下でA4判薄紙を連続100枚プリントして、分離爪を介しての分離性と、画像の仕上がりを以下の様に評価した。尚、評価は◎及び○を合格とした。
◎:100枚のA4判薄紙がカールせずに加熱ロールと分離できた
○:加熱ロールと分離爪により分離するA4判薄紙が数枚見られたが、画像上に分離爪跡が確認できるものは存在しなかった
×:加熱ロールと分離爪により分離するA4判薄紙が存在し、かつ、画像上に分離爪跡が確認されるものが存在した。尚、評価は◎及び○を合格とした。
印字率12%の文字原稿をA4判上質紙(64g/m2)にプリントしたとき、紙温が70℃〜75℃となるように定着温度(加熱ロールの温度)を設定、両面コピーし、排紙部に500枚スタックして下記のランク評価を行った。尚、評価は◎及び○を合格とした。
◎:全く裏表の張り付きがない
○:かすかに裏表の張り付きがあるように感じられるが実用上問題なし
×:裏表は張り付き、剥がすとぱりぱり音がする。
トナーの保存安定性は、トナーを55℃、85%RHの環境に24時間放置し、その後28メッシュの篩で篩い、篩を通過したトナーの質量比で評価した。尚、評価は◎及び○を合格とした。
◎:メッシュ通過率 90%以上(保存性優良)
○:メッシュ通過率 60%以上90%未満(保存性良好)
×:メッシュ通過率 60%未満(保存性不良)。
キャリア汚染は、キャリア表面に固着したトナーをトナースペントとして以下のように測定した。
ビーカーに、現像剤、少量の中性洗剤、純水を添加してよくなじませ、ビーカー底に磁石を当てながら上澄み液を捨てる。更に、純水を添加し上澄み液を捨てることで、トナー及び中性洗剤を除くことで、キャリアのみを分離する。40℃にて乾燥し、キャリア単体を得る。
前準備により現像剤より分離したキャリア10gを30mlのサンプル管に入れ、MEK20gと共に30分撹拌し上澄み液を抽出した。抽出した上澄み液を分光光度計U−3500(日立製作所社製)にて透過率を測定し、波長650nmでの透過濃度を計測した。尚、キャリア汚染は、0.85以上を合格とする。
◎ 透過濃度0.95以上でほとんどトナースペントなし。
× 透過濃度0.85未満で、トナースペントによりキャリアが汚染され帯電性能低下を起こす。
キャリア汚染で50000枚プリントを行った後に、白紙をプリントし、プリント画像上のカブリを目視で評価した。基準は◎及び○を合格とした。
◎:カブリが全くないレベル
○:カブリが存在するが、実用上問題のないレベル
×:カブリが多く、実用上問題有り。
4 現像装置(トナーカートリッジ)
6 クリーニング装置
7 中間転写ベルト
10 画像形成部
24 定着装置
240 加熱ロール
241 シームレスベルト
P 転写材(記録材)
Claims (1)
- 少なくとも樹脂と着色剤とワックスを含有してなるコア粒子を、樹脂からなるシェル層にて被覆してなるコア・シェル構造の電子写真用トナーにおいて、
該シェル層にトナーの1粒子当たり平均径100〜1000nmの穴が平均2〜30個存在することを特徴とする電子写真用トナー。
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