JP2007168564A - ハイブリッド車両の通信異常対応制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 統合コントローラから各コントローラへの情報伝達が不能となる通信異常時、電力供給とクリープトルクの発生により、エンジン燃料が無くなるまで走行を確保することができるハイブリッド車両の通信異常対応制御装置を提供すること。
【解決手段】前記統合コントローラ10から各コントローラ1,2への情報伝達が不能となる通信異常検出時、前記統合コントローラ10からの指令に代え、各コントローラ1,2からの独立した指令により、HEVモードを選択し、前記モータジェネレータMGによりシステム動作を維持できる発電トルクを発生しつつ、前記エンジンEの制御により走行に必要なクリープトルクを発生する手段とした。
【選択図】図12

Description

本発明は、走行モードとして、ハイブリッド車走行モードと電気自動車走行モードを有し、少なくとも、エンジンコントローラとモータコントローラと統合コントローラとの間の情報交換を通信で行うハイブリッド車両の通信異常対応制御装置に関する。
従来、エンジンとモータジェネレータとの間に第1クラッチを介装し、前記モータジェネレータと駆動輪との間に第2クラッチを介装してハイブリッド駆動系を構成し、走行モードとして、前記第1クラッチを締結するハイブリッド車走行モードと、前記第1クラッチを開放する電気自動車走行モードと、を有し、前記エンジンを制御するエンジンECUと、前記モータジェネレータを制御するM/GECUと、前記第1クラッチ及び第2クラッチの締結・開放を制御するT/MECUと、前記エンジンECU、M/GECU、T/MECUへの指令値を演算する車両ECUと、の間の情報交換を通信で行うハイブリッド車両が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−82260号公報
しかしながら、従来のハイブリッド車両にあっては、ハイブリッド車走行モード、あるいは、電気自動車走行モードでの走行中に通信異常が発生すると、モータジェネレータによりシステム動作を維持する発電トルクを発生する指令が出力されないため、バッテリに電力が十分有る場合、しばらく走行可能であるが、やがてバッテリ電力を使い切ると車両が停止してしまう、という問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、統合コントローラから各コントローラへの情報伝達が不能となる通信異常時、電力供給とクリープトルクの発生により、エンジン燃料が無くなるまで走行を確保することができるハイブリッド車両の通信異常対応制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、走行モードとして、エンジンを動力源に含むハイブリッド車走行モードと、モータジェネレータのみを動力源とする電気自動車走行モードと、を有し、
少なくとも、前記エンジンを制御するエンジンコントローラと、前記モータジェネレータを制御するモータコントローラと、前記各コントローラへの指令値を演算する統合コントローラと、の間の情報交換を通信で行うハイブリッド車両において、
前記統合コントローラから各コントローラへの情報伝達が不能となる通信異常を検出する通信異常検出手段と、
通信異常検出時、前記統合コントローラからの指令に代え、各コントローラからの独立した指令により、ハイブリッド車走行モードを選択し、前記モータジェネレータによりシステム動作を維持できる発電トルクを発生しつつ、前記エンジンの制御により走行に必要なクリープトルクを発生する通信異常対応制御手段と、
を設けたことを特徴とする。
よって、本発明のハイブリッド車両の通信異常対応制御装置にあっては、通信異常検出時、通信異常対応制御手段において、統合コントローラからの指令に代え、各コントローラからの独立した指令により、エンジンを動力源に含むハイブリッド車走行モードが選択され、モータジェネレータによりシステム動作を維持できる発電トルクを発生しつつ、エンジンの制御により走行に必要なクリープトルクが発生される。
すなわち、通信異常時には統合コントローラから各コントローラへの情報伝達が不能となることで、統合コントローラからの指令に基づく、走行モード遷移制御やアクセル開度に応じた駆動力制御ができなくなる。しかし、モータコントローラは、モータジェネレータをエンジン車のオルタネータ代わりとして発電させる発電制御機能等を独自に有するし、エンジンコントローラは、エンジンストールしないようにエンジン回転数をアイドル制御回転数に制御するアイドル制御機能等を独自に有する。そこで、通信異常の検出時、モータコントローラやエンジンコントローラが独自に持つ制御機能を活用する通信異常対応制御に切り替えることで、バッテリ電力を使い切ること無く、エンジン燃料が無くなるまで走行可能である。
この結果、統合コントローラから各コントローラへの情報伝達が不能となる通信異常時、電力供給とクリープトルクの発生により、エンジン燃料が無くなるまで走行を確保することができる。
以下、本発明のハイブリッド車両の通信異常対応制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、ハイブリッド車両の駆動系構成を説明する。
図1は実施例1の通信異常対応制御装置が適用された後輪駆動によるハイブリッド車両を示す全体システム図である。
実施例1におけるハイブリッド車の駆動系は、図1に示すように、エンジンEと、フライホイールFWと、第1クラッチCL1と、モータジェネレータMGと、第2クラッチCL2と、自動変速機ATと、プロペラシャフトPSと、ディファレンシャルDFと、左ドライブシャフトDSLと、右ドライブシャフトDSRと、左後輪RL(駆動輪)と、右後輪RR(駆動輪)と、を有する。なお、FLは左前輪、FRは右前輪である。
前記エンジンEは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンであり、後述するエンジンコントローラ1からの制御指令に基づいて、スロットルバルブのバルブ開度等が制御される。なお、エンジン出力軸にはフライホイールFWが設けられている。
前記第1クラッチCL1は、前記エンジンEとモータジェネレータMGとの間に介装されたクラッチであり、後述する第1クラッチコントローラ5からの制御指令に基づいて、第1クラッチ油圧ユニット6により作り出された制御油圧により、スリップ締結とスリップ開放を含み締結・開放が制御される。
前記モータジェネレータMGは、ロータに永久磁石を埋設しステータにステータコイルが巻き付けられた同期型モータジェネレータであり、後述するモータコントローラ2からの制御指令に基づいて、インバータ3により作り出された三相交流を印加することにより制御される。このモータジェネレータMGは、バッテリ4からの電力の供給を受けて回転駆動する電動機として動作することもできるし(以下、この状態を「力行」と呼ぶ)、ロータが外力により回転している場合には、ステータコイルの両端に起電力を生じさせる発電機として機能してバッテリ4を充電することもできる(以下、この動作状態を「回生」と呼ぶ)。なお、このモータジェネレータMGのロータは、図外のダンパーを介して自動変速機ATの入力軸に連結されている。
前記第2クラッチCL2は、前記モータジェネレータMGと左右後輪RL,RRとの間に介装されたクラッチであり、後述するATコントローラ7からの制御指令に基づいて、第2クラッチ油圧ユニット8により作り出された制御油圧により、スリップ締結とスリップ開放を含み締結・開放が制御される。
前記自動変速機ATは、例えば、前進5速後退1速や前進6速後退1速等の有段階の変速比を車速やアクセル開度等に応じて自動的に切り換える変速機であり、前記第2クラッチCL2は、専用クラッチとして新たに追加したものではなく、自動変速機ATの各変速段にて締結される複数の摩擦締結要素のうち、いくつかの摩擦締結要素を流用している。そして、前記自動変速機ATの出力軸は、プロペラシャフトPS、ディファレンシャルDF、左ドライブシャフトDSL、右ドライブシャフトDSRを介して左右後輪RL,RRに連結されている。
前記第1クラッチCL1と第2クラッチCL2には、例えば、比例ソレノイドで油流量および油圧を連続的に制御できる湿式多板クラッチを用いればよい。このハイブリッド駆動系には、第1クラッチCL1の締結・開放状態に応じて2つの運転モードがあり、第1クラッチCL1の開放状態では、モータジェネレータMGの動力のみで走行する電気自動車走行モード(以下、「EVモード」と略称する。)であり、第1クラッチCL1の締結状態では、エンジンEとモータジェネレータMGの動力で走行するハイブリッド車走行モード(以下、「HEVモード」と略称する。)である。
次に、ハイブリッド車両の制御系を説明する。
実施例1におけるハイブリッド車両の制御系は、図1に示すように、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、インバータ3と、バッテリ4と、第1クラッチコントローラ5(クラッチコントローラ)と、第1クラッチ油圧ユニット6と、ATコントローラ7(クラッチコントローラ)と、第2クラッチ油圧ユニット8と、ブレーキコントローラ9と、統合コントローラ10と、を有して構成されている。なお、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、第1クラッチコントローラ5と、ATコントローラ7と、ブレーキコントローラ9と、統合コントローラ10とは、互いに情報交換が可能なCAN通信線11を介して接続されている。
前記エンジンコントローラ1は、エンジン回転数センサ12からのエンジン回転数情報を入力し、統合コントローラ10からの目標エンジントルク指令等に応じ、エンジン動作点(Ne,Te)を制御する指令を、例えば、図外のスロットルバルブアクチュエータへ出力する。なお、エンジン回転数Neの情報は、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給する。
前記モータコントローラ2は、モータジェネレータMGのロータ回転位置を検出するレゾルバ13からの情報を入力し、統合コントローラ10からの目標モータジェネレータトルク指令等に応じ、モータジェネレータMGのモータ動作点(Nm,Tm)を制御する指令をインバータ3へ出力する。なお、このモータコントローラ2では、バッテリ4の充電状態をあらわすバッテリSOCを監視していて、バッテリSOC情報は、モータジェネレータMGの制御情報に用いると共に、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給する。
前記第1クラッチコントローラ5は、第1クラッチ油圧センサ14と第1クラッチストロークセンサ15からのセンサ情報を入力し、統合コントローラ10からの第1クラッチ制御指令に応じ、第1クラッチCL1の締結・開放を制御する指令を第1クラッチ油圧ユニット6に出力する。なお、第1クラッチストロークC1Sの情報は、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給する。
前記ATコントローラ7は、アクセル開度センサ16と車速センサ17と第2クラッチ油圧センサ18からのセンサ情報を入力し、統合コントローラ10からの第2クラッチ制御指令に応じ、第2クラッチCL2の締結・開放を制御する指令をAT油圧コントロールバルブ内の第2クラッチ油圧ユニット8に出力する。なお、アクセル開度APと車速VSPの情報は、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給する。
前記ブレーキコントローラ9は、4輪の各車輪速を検出する車輪速センサ19とブレーキストロークセンサ20からのセンサ情報を入力し、例えば、ブレーキ踏み込み制動時、ブレーキストロークBSから求められる要求制動力に対し回生制動力だけでは不足する場合、その不足分を機械制動力(液圧制動力やモータ制動力)で補うように、統合コントローラ10からの回生協調制御指令に基づいて回生協調ブレーキ制御を行う。
前記統合コントローラ10は、車両全体の消費エネルギを管理し、最高効率で車両を走らせるための機能を担うもので、モータ回転数Nmを検出するモータ回転数センサ21と、第2クラッチ出力回転数N2outを検出する第2クラッチ出力回転数センサ22と、第2クラッチトルクTCL2を検出する第2クラッチトルクセンサ23からの情報およびCAN通信線11を介して得られた情報を入力する。
そして、統合コントローラ10は、前記エンジンコントローラ1への制御指令によるエンジンEの動作制御と、前記モータコントローラ2への制御指令によるモータジェネレータMGの動作制御と、前記第1クラッチコントローラ5への制御指令による第1クラッチCL1の締結・開放制御と、前記ATコントローラ7への制御指令による第2クラッチCL2の締結・開放制御と、を行う。
以下に、図2に示すブロック図を用いて、実施例1の統合コントローラ10にて演算される制御を説明する。例えば、この演算は、制御周期10msec毎に統合コントローラ10で演算される。
前記統合コントローラ10は、目標駆動力演算部100と、モード選択部200と、目標充放電演算部300と、動作点指令部400と、変速制御部500と、を有する。
前記目標駆動力演算部100では、図3に示す目標駆動力マップを用いて、アクセル開度APOと車速VSPとから、目標駆動力tFoOを演算する。
前記モード選択部200では、図4に示すEV-HEV選択マップを用いて、アクセル開度APOと車速VSPとから、目標モードを演算する。但し、バッテリSOCが所定値以下であれば、強制的にHEVモードを目標モードとする。
前記目標充放電演算部300では、図5に示す目標充放電量マップを用いて、バッテリSOCから目標充放電電力tPを演算する。
前記動作点指令部400では、アクセル開度APOと、目標駆動力tFoOと、目標モードと、車速VSPと、目標充放電電力tPとから、これらの動作点到達目標として、過渡的な目標エンジントルクと目標モータジェネレータトルクと目標第2クラッチトルク容量と目標自動変速シフトと第1クラッチソレノイド電流指令を演算する。
前記変速制御部500では、目標第2クラッチトルク容量と目標自動変速シフトとから、これらを達成するように自動変速機AT内のソレノイドバルブを駆動制御する。
図6は統合コントローラ10の動作点指令部400にて演算される動作点指令演算処理の流れを示すフローチャートであり、以下、各ステップについて説明する。
ステップS401では、目標駆動力tFoOに所定の味付けを行った過渡目標駆動力tFoを演算し、ステップS402へ移行する。
例えば、目標駆動力tFoOを入力とする所定の時定数のローパスフィルタ出力を過渡目標駆動力tFoとする。
ステップS402では、ステップS401での過渡目標駆動力演算に続き、次式を用いて自動変速機ATの目標入力トルクtTinを演算し、ステップS403へ移行する。
tTin=tFo×rt/if/iG …(1)
ここで、rtはタイヤ半径、ifはファイナルギア比、iGは現時刻における実際の自動変速シフトのギア比である。
ステップS403では、ステップS402での目標入力トルク演算に続き、図7に示すシフトマップを用いて、アクセル開度APOと車速VSPとから目標自動変速シフトを演算し、ステップS404へ移行する。
図7において、実線がアップシフト線であり、破線がダウンシフト線である。
ステップS404では、ステップS403での目標自動変速シフト演算に続き、目標モードにしたがい、モードの選択を行い、ステップS405へ移行する。
定常的には、EVモードもしくはHEVモードで走行する。しかし、運転点が図4に示すEV-HEV選択マップのHEV⇒EV切替線を跨ぐ場合には、HEV走行モードからEV走行モードへのモード遷移制御が実行され、運転点が図4に示すEV-HEV選択マップのEV⇒HEV切替線を跨ぐ場合には、EV走行モードからHEV走行モードへのモード遷移制御が実行される。
ステップS405では、ステップS404でのモード設定に続き、目標入力トルクtTinと自動変速機入力回転数Ninとエンジン回転数Neとから、HEVモードであれば次式を用いて理想エンジントルクtTeOを演算する。
tTeO=(tTin×Nin−tP)/Ne …(2)
そして、図8に示す最大エンジントルクマップを用いて、エンジン回転数Neに応じた最大エンジントルクで理想エンジントルクtTeOを制限したものを目標エンジントルクtTeとする。また、EVモードであれば、目標エンジントルクtTeをゼロとする。
ステップS406では、ステップS405での目標エンジントルク演算に続き、EVモードもしくはHEVモードのいずれかであれば、次式を用いて目標モータジェネレータトルクtTmを演算する。モード切替中であれば、後述するモード切替中の操作にしたがって目標モータジェネレータトルクを決める。
tTm=tTin−tTe …(3)
ステップS407では、ステップS406での目標モータジェネレータトルク演算に続き、EVモードであれば目標第1クラッチトルク容量をゼロとし、HEVモードであれば目標第1クラッチトルク容量を最大値とする。モード切替中であれば、後述するモード切替中の操作にしたがって目標第1クラッチトルク容量を決める。
ステップS408では、ステップS407での目標第1クラッチトルク容量演算に続き、EVモードであれば目標第2クラッチトルク容量tcTcl2をEVモードでの最大駆動力相当evTmaxとし、HEVモードであれば目標第2クラッチトルク容量tcTcl2を最大値とする。モード切替中であれば、後述するモード切替中の操作にしたがって目標第2クラッチトルク容量tcTcl2を決め、エンドへ移行する。
図9はエンジンコントローラ1にて実行される通信異常対応エンジン制御処理の流れを示すフローチャートであり、以下、各ステップについて説明する(通信異常対応制御手段)。なお、この処理は、例えば、10msecの制御周期により実行される。
ステップS101では、統合コントローラ10から各コントローラ1,2,5,7へのCAN通信線11を介した情報伝達が不能となる通信異常であるか否かを判断し、Yesの場合はステップS102へ移行し、Noの場合はリターンへ移行する(通信異常検出手段)。
ステップS102では、ステップS101での通信異常判断に続き、エンジンEが作動しているか否かを判断し、Yesの場合はステップS103へ移行し、Noの場合はステップS108へ移行する。
ステップS103では、ステップS102でのエンジン作動判断に続き、エンジン回転数がアイドル制御回転数を超えているか否かを判断し、Yesの場合はステップS104へ移行し、Noの場合はステップS105へ移行する。
ステップS104では、ステップS103でのエンジン回転数>アイドル制御回転数との判断に続き、目標エンジントルクをクリープトルク(>発電トルク)とするエンジントルク制御を実行し、リターンへ移行する。
ここで、「クリープトルク」とは、モータジェネレータMGにより12V電力を供給する発電トルクを消費しつつも、ゆっくりとした走行を確保するだけの出力トルクを残すトルクをいう。
ステップS105では、ステップS103でのエンジン回転数≦アイドル制御回転数との判断に続き、エンジン回転数をアイドル制御回転数に一致させるアイドル制御を実行し、ステップS106へ移行する。
ステップS106では、ステップS105でのアイドル制御実行に続き、エンジン回転数=0か否かを判断し、Yesの場合はステップS107へ移行し、Noの場合はリターンへ移行する。
ステップS107では、ステップS106でのエンジン回転数=0との判断に続き、エンジン作動=OFFとし、リターンへ移行する。
ステップS108では、ステップS102でのエンジン停止判断に続き、エンジン回転数がエンジン始動判定回転数を超えているか否かを判断し、Yesの場合はステップS109へ移行し、Noの場合はステップS110へ移行する。
ステップS109では、ステップS108でのエンジン回転数>エンジン始動判定回転数との判断に続き、エンジン作動=ONとし、リターンへ移行する。
ステップS110では、ステップS108でのエンジン回転数≦エンジン始動判定回転数との判断に続き、エンジン始動時制御を実行し、リターンへ移行する。
図10はモータコントローラ2にて実行される通信異常対応モータジェネレータ制御処理の流れを示すフローチャートであり、以下、各ステップについて説明する(通信異常対応制御手段)。なお、この処理は、例えば、10msecの制御周期により実行される。
ステップS201では、統合コントローラ10から各コントローラ1,2,5,7へのCAN通信線11を介した情報伝達が不能となる通信異常であるか否かを判断し、Yesの場合はステップS202へ移行し、Noの場合はリターンへ移行する(通信異常検出手段)。
ステップS202では、ステップS201での通信異常判断に続き、走行モードがHEVモード(=ENG走行)であるか否かを判断し、Yesの場合はステップS203へ移行し、Noの場合はステップS206へ移行する。
ステップS203では、ステップS202での走行モードがHEVモードであるとの判断に続き、モータジェネレータ回転数=0であるか否かを判断し、Yesの場合はステップS204へ移行し、Noの場合はステップS205へ移行する。
ステップS204では、ステップS203でのモータジェネレータ回転数=0であるとの判断に続き、走行モード=EVモードとし、モータジェネレータトルク=0とし、リターンへ移行する。
ステップS205では、ステップS203でのモータジェネレータ回転数≠0であるとの判断に続き、モータジェネレータトルク=発電トルク(=システム動作を維持する12V電力を得るトルク)とし、リターンへ移行する。
ステップS206では、ステップS202での走行モードがEVモードであるとの判断に続き、車速≒0であるか否かを判断し、Yesの場合はステップS208へ移行し、Noの場合はステップS207へ移行する。
ステップS207では、ステップS206での車速>0であるとの判断に続き、モータジェネレータトルク=0とし、リターンへ移行する。
ステップS208では、ステップS206での車速≒0であるとの判断に続き、車速≒0となった時刻T3からの経過時間が(T4−T3)となったか否かを判断し、Yesの場合はステップS209へ移行し、Noの場合はリターンへ移行する。
なお、時刻T3及び時刻T4は図13での時間を示し、(T4−T3)はエンジン始動の待ち時間をあらわす。
ステップS209では、ステップS208での車速≒0となって(T4−T3)経過したとの判断に続き、モータジェネレータトルク=エンジン始動トルクとし、ステップS210へ移行する。
ステップS210では、ステップS209でのモータジェネレータトルクをエンジン始動トルクとする制御に続き、モータジェネレータ回転数がエンジン始動判定回転数を超えているか否かを判断し、Yesの場合はステップS211へ移行し、Noの場合はリターンへ移行する。
ステップS211では、ステップS210でのモータジェネレータ回転数>エンジン始動判定回転数との判断に続き、走行モードをHEVモード(ENG走行)とし、ステップS205と同様に、モータジェネレータトルク=発電トルクとし、リターンへ移行する。
図11はATコントローラ7(第1クラッチコントローラ5も含む)にて実行される通信異常対応クラッチ制御処理の流れを示すフローチャートであり、以下、各ステップについて説明する(通信異常対応制御手段)。なお、この処理は、例えば、10msecの制御周期により実行される。
ステップS701では、図7に示すシフトマップを用いて、アクセル開度APOと車速VSPとから目標自動変速シフト(=目標シフト位置)を決め、現在選択されているシフト位置と目標シフト位置とが異なる場合に変速するシフト制御を実行し、ステップS702へ移行する。
ステップS702では、ステップS701でのシフト制御に続き、統合コントローラ10から各コントローラ1,2,5,7へのCAN通信線11を介した情報伝達が不能となる通信異常であるか否かを判断し、Yesの場合はステップS703へ移行し、Noの場合はリターンへ移行する(通信異常検出手段)。
ステップS703では、ステップS702での通信異常であるとの判断に続き、走行モードがHEVモード(=ENG走行)であるか否かを判断し、Yesの場合はステップS704へ移行し、Noの場合はステップS710へ移行する。
ステップS704では、ステップS703での走行モードがHEVモードであるとの判断に続き、図外のブレーキスイッチからの信号がON(ブレーキ操作時)であるか否かを判断し、Yesの場合はステップS705へ移行し、Noの場合はステップS708へ移行する。
ステップS705では、ステップS704でのブレーキ操作時であるとの判断に続き、車速センサ17からの車速VSPが第1設定車速VSP1未満であるか否かを判断し、Yesの場合はステップS706へ移行し、Noの場合はステップS707へ移行する。
ここで、「第1設定車速VSP1」とは、エンジンEがアイドル制御回転数を維持する車速をいう。
ステップS706では、ステップS705での車速<VSP1であるとの判断に続き、第2クラッチCL2を半クラッチ(スリップ締結)とする指令を出力し、リターンへ移行する。
ステップS707では、ステップS705での車速≧VSP1であるとの判断に続き、第2クラッチCL2を完全締結とする指令を出力し、リターンへ移行する。
ステップS708では、ステップS704でのブレーキ非操作時であるとの判断に続き、第2クラッチCL2が完全締結であるか否かを判断し、Yesの場合はリターンへ移行し、Noの場合はステップS709へ移行する。
ステップS709では、ステップS708での第2クラッチCL2が完全締結でないとの判断に続き、第2クラッチCL2の目標伝達トルクとして車速に応じた伝達トルクを設定し、リターンへ移行する。
ステップS710では、ステップS703での走行モードがEVモードであるとの判断に続き、車速センサ17からの車速VSPが第2設定車速VSP2未満であるか否かを判断し、Yesの場合はステップS712へ移行し、Noの場合はステップS711へ移行する。
ここで、「第2設定車速VSP2」とは、車両のイナーシャでエンジンEの始動が可能な車速をいう。
ステップS711では、ステップS710での車速≧VSP2との判断に続き、第1クラッチCL1を徐々に締結する指令を出力し、リターンへ移行する。
ステップS712では、ステップS710での車速<VSP2との判断に続き、車速≒0であるか否かを判断し、Yesの場合はステップS713へ移行し、Noの場合はリターンへ移行する。
ステップS713では、ステップS712での車速≒0であるとの判断に続き、車速≒0となった時刻T3からの経過時間が(T6−T3)となったか否かを判断し、Yesの場合はステップS714へ移行し、Noの場合はステップS715へ移行する。
なお、時刻T3及び時刻T6は図13での時間を示し、(T6−T3)はエンジントルクがクリープトルクに達する待ち時間を示す。
ステップS714では、ステップS713での車速≒0となって(T6−T3)経過していないとの判断に続き、第1クラッチCL1を締結し、第2クラッチCL2を開放とし、リターンへ移行する。
ステップS715では、ステップS713での車速≒0となって(T6−T3)経過したとの判断に続き、第1クラッチCL1を締結したままで、開放状態である第2クラッチCL2のスリップ締結(半クラッチ)を開始し、ステップS716へ移行する。
ステップS716では、ステップS715でのCL2半クラッチに続き、走行モードをEVモードからHEVモード(=ENG走行)へと書き換え、リターンへ移行する。
次に、作用を説明する。
[通信異常対応制御作用]
動力源としてエンジンと1個のモータジェネレータを備え、動力を車輪へ伝達する途中に変速機を有し、エンジンとモータジェネレータとの間は第1クラッチで断接し、モータジェネレータと駆動輪との間は第2クラッチ(変速機に内蔵)で断接するハイブリッドシステムは、エンジンを制御するエンジンコントローラと、モータジェネレータを制御するモータコントローラと、第1クラッチ及び変速機(第2クラッチ)を制御するATコントローラと、車両及びハイブリッドシステム全体を制御する統合コントローラと、の間のデータのやり取りを通信(CAN)で行う。通常(通信正常時)は、統合コントローラがアクセル開度から駆動力を演算し、バッテリの充電状態に応じてエンジントルクとモータトルクを求めてエンジンコントローラとモータコントローラに要求トルクを指令し、この指令値に従ってエンジントルク、モータトルクを出力し、第1クラッチと変速機を制御して、電気自動車走行モード(モータ走行)とハイブリッド車走行モード(エンジン走行)を切り替えて走行する。
しかし、モータ走行中に通信異常が発生すると、統合コントローラからモータコントローラに要求トルクを伝達不能になるが、通信異常時にはクリープトルクを発生することにより、バッテリに電力が十分有る場合、しばらく走行可能である。しかしやがてバッテリ電力を使い切ると車両は停止してしまう。
ここで、バッテリを充電するためには、エンジンを始動する必要があるが、エンジン始動は、統合コントローラの指令に従って第1クラッチを締結し、第2クラッチを開放し、モータジェネレータトルクでエンジンを回転させてエンジンコントローラが燃料噴射、点火等の制御を行い、エンジンが始動したと判定できたらモータジェネレータで発電し、モータジェネレータが発電に移行してもエンジンストールしないように、エンジントルクを制御する必要がある。しかし、通信異常により統合コントローラの指令に従ってエンジンコントローラ、モータコントローラ、ATコントローラは作動できないので、エンジン始動ができず、走行不能となる。
これに対し、実施例1の通信異常対応制御装置では、通信異常検出時、統合コントローラ10からの指令に代え、各コントローラ1,2,5,7からの独立した指令により、HEVモードを選択し、モータジェネレータMGによりシステム動作を維持できる発電トルクを発生しつつ、エンジンEの制御により走行に必要なクリープトルクを発生することで、統合コントローラ10から各コントローラ1,2,5,7への情報伝達が不能となる通信異常時、電力供給とクリープトルクの発生により、エンジン燃料が無くなるまで走行を確保することができるようにした。
すなわち、通信異常時には統合コントローラ10から各コントローラ1,2,5,7への情報伝達が不能となることで、統合コントローラ10からの指令に基づく、走行モード遷移制御やアクセル開度に応じた駆動力制御ができなくなる。
しかし、モータコントローラ2は、モータジェネレータMGをエンジン車のオルタネータ代わりとして発電させる発電制御機能等を独自に有するし、エンジンコントローラ1は、エンジンストールしないようにエンジン回転数をアイドル制御回転数に制御するアイドル制御機能等を独自に有する。
そこで、通信異常の検出時、モータコントローラ2やエンジンコントローラ1が独自に持つ制御機能を活用する通信異常対応制御に切り替えることで、バッテリ電力を使い切ること無く、エンジン燃料が無くなるまで走行可能である。
この結果、統合コントローラ10から各コントローラ1,2,5,7への情報伝達が不能となる通信異常時、電力供給とクリープトルクの発生により、エンジン燃料が無くなるまで走行を確保することができる。
[エンジン走行中の通信異常時の動作]
エンジン走行中に通信異常が発生した場合、エンジンコントローラ1での通信異常対応制御処理を説明すると、エンジン走行中は、エンジン回転数がアイドル制御回転数を超えていることで、図9のフローチャートにおいて、ステップS101→ステップS102→ステップS103→ステップS104→リターンへと進む流れが繰り返され、ステップS104では、目標エンジントルクをクリープトルク(>発電トルク)とするエンジントルク制御が実行される。
そして、ブレーキ操作等によりエンジン回転数がアイドル制御回転数以下になると、図9のフローチャートにおいて、ステップS101→ステップS102→ステップS103→ステップS105→ステップS106→リターンへと進む流れが繰り返され、ステップS105では、エンジン回転数をアイドル制御回転数に維持するアイドル制御が実行される。
エンジン走行中に通信異常が発生した場合、モータコントローラ2での通信異常対応制御処理を説明すると、エンジン走行中は、第1クラッチCL1と第2クラッチCL2に締結によりモータジェネレータ回転が維持されていることで、図10のフローチャートにおいて、ステップS201→ステップS202→ステップS203→ステップS205→リターンへと進む流れが繰り返され、ステップS205では、目標モータジェネレータトルクをシステム動作を維持する12V電力を得る発電トルクとする発電トルク制御が実行される。
エンジン走行中に通信異常が発生した場合、ATコントローラ7での通信異常対応制御処理を説明すると、エンジン走行中は、ブレーキ非操作で、かつ、第2クラッチCL2が締結されていることで、図11のフローチャートにおいて、ステップS701→ステップS702→ステップS703→ステップS704→ステップS708→リターンへと進む流れが繰り返され、ステップS708では、第2クラッチCL2の完全締結のままとされる。
そして、通信異常の発生に基づき車両停止を意図してブレーキ操作を行うと、車速がアイドル制御回転数を維持する第1設定車速VSP1以上の間は、図11のフローチャートにおいて、ステップS701→ステップS702→ステップS703→ステップS704→ステップS705→ステップS707→リターンへと進む流れが繰り返され、ステップS707では、第2クラッチCL2の完全締結が維持される。
さらに、車両減速により、車速がアイドル制御回転数を維持する第1設定車速VSP1未満になると、図11のフローチャートにおいて、ステップS701→ステップS702→ステップS703→ステップS704→ステップS705→ステップS706→リターンへと進む流れが繰り返され、ステップS706では、第2クラッチCL2が完全締結からスリップ締結による半クラッチへ移行される。
その後、発進を意図してブレーキ操作を解除すると、図11のフローチャートにおいて、ステップS701→ステップS702→ステップS703→ステップS704→ステップS708→ステップS709→リターンへと進む流れが繰り返され、ステップS709では、第2クラッチCL2が車速に応じた伝達トルクを得るように締結制御が開始される。
次に、エンジン走行中の通信異常時の動作を、図12に示すタイムチャートにより説明する。
エンジン走行中にCAN通信異常が発生した時刻T1では、エンジントルクがクリープトルクとされ、モータジェネレータトルクが発電トルクとされ、第2クラッチCL2は締結が維持される。したがって、時刻T1以降は、モータジェネレータ回転数(=エンジン回転数)は低下し、これに伴って車速も低下する。
そして、CAN通信異常が発生した後の時刻T2にてブレーキ操作を行うと、時刻T2以降は、モータジェネレータ回転数(=エンジン回転数)及び車速は、より急な勾配により低下する。そして、車速が第1設定車速VSP1となる時刻T3では、モータジェネレータ回転数(=エンジン回転数)の低下を抑えるように、第2クラッチCL2を半クラッチとし、エンジンE及びモータジェネレータMGの負荷を軽減し、アイドル制御を実行する。車両が停止する時刻T4からブレーキ操作を解除する時刻T5までは、第2クラッチCL2の半クラッチ状態が維持される。車速は、ATコントローラ7において、AT出力軸の回転数から演算し、車速の低下に応じて1速にシフトダウンする。そして、ブレーキ操作を解除すると車両は停止状態からクリープトルクで動き出し、この発進を開始する時刻T5から車速が第1設定車速VSP1以上となる時刻T6までは、第2クラッチCL2の半クラッチ状態のままで徐々に車速を上げながらの走行となり、これに伴ってエンジントルクが緩勾配にて上昇する。車速が第1設定車速VSP1以上となる時刻T6からは、第2クラッチCL2が完全締結され、その後、車速をほぼ第1設定車速VSP1に維持したままの走行が確保される。
実施例1の通信異常対応制御装置において、通信異常対応制御手段は、HEVモードでの走行中に通信異常を検出した場合であって、エンジン回転数がアイドル制御回転数を超えている場合、モータコントローラ2からはシステム動作を維持できる発電トルクを得る指令を出力し、エンジンコントローラ1からは発電トルクを超えるクリープトルクを発生する指令を出力し、第1クラッチコントローラ5からは第1クラッチCL1の締結を維持する指令を出力し、ATコントローラ7からは第2クラッチCL2の締結を維持する指令を出力する。
したがって、エンジンEを動力源に含むHEVモードでの走行中に通信異常を検出した場合には、第1クラッチCL1と第2クラッチCL2を締結するHEVモードを維持したままで、モータコントローラ2からの発電トルク指令により12V電力を供給し続けながら、エンジンコントローラ1からのクリープトルク指令によりエンジン燃料が無くなるまで走行することができる。
実施例1の通信異常対応制御装置において、通信異常対応制御手段は、通信異常対応制御での走行中、ブレーキ操作に伴い車速がアイドル制御回転数を維持する第1設定車速VSP1未満になった場合、第2クラッチCL2をスリップ締結による半クラッチとし、エンジン回転数をアイドル制御回転数に維持するアイドル制御を行い、ブレーキ操作解除に伴い車速がアイドル制御回転数を維持する第1設定車速VSP1以上になったら第2クラッチCL2を半クラッチから完全締結に復帰する。
したがって、通信異常対応制御での走行中、低車速で第2クラッチCL2を半クラッチにすることにより、ブレーキ操作により車両が完全に停止してもエンジンEがアイドル制御回転数を維持することができ、ブレーキ操作を解除すると、再びエンジントルクにより走り出すことができる。
[モータ走行中の通信異常時の動作]
モータ走行中に通信異常が発生した場合、エンジンコントローラ1での通信異常対応制御処理を説明すると、モータ走行中は、エンジンEの作動を停止していることで、図9のフローチャートにおいて、ステップS101→ステップS102→ステップS108→ステップS110→リターンへと進む流れが繰り返され、ステップS110では、エンジン始動時制御が実行される。
そして、エンジン回転数がエンジン始動判定回転数を超えると、図9のフローチャートにおいて、ステップS101→ステップS102→ステップS108→ステップS109→リターンへと進む流れが繰り返され、ステップS109では、エンジン作動=ONとされ、その後は、上記エンジン走行中に通信異常が発生した場合の処理が実行されることになる。
モータ走行中に通信異常が発生した場合、モータコントローラ2での通信異常対応制御処理を説明すると、モータ走行中は、まず、第1クラッチCL1を締結してエンジン始動を要する。このため、車速が出ている期間では、図10のフローチャートにおいて、ステップS201→ステップS202→ステップS206→ステップS207→リターンへと進む流れが繰り返され、ステップS207では、モータジェネレータトルクをゼロに維持する制御が実行される。
そして、車両がほぼ停止状態であると判断されると、図10のフローチャートにおいて、ステップS201→ステップS202→ステップS206→ステップS208→リターンへと進む流れが繰り返され、ステップS208では、停車の判定とクラッチの切り替え判定(第1クラッチCL1のOFF→ON、第2クラッチCL2のON→OFF)に要する十分な時間(T4−T3)が待たれる。
そして、時間(T4−T3)を経過すると、図10のフローチャートにおいて、ステップS201→ステップS202→ステップS206→ステップS208→ステップS209→ステップS210→リターンへと進む流れが繰り返され、ステップS209では、モータジェネレータトルクがエンジン始動トルクとされる。
さらに、モータジェネレータ回転数がエンジン始動判定回転数を超えると、図10のフローチャートにおいて、ステップS201→ステップS202→ステップS206→ステップS208→ステップS209→ステップS210→ステップS211→リターンへと進む流れが繰り返され、ステップS211では、走行モードがHEVモード(=ENG走行)とされ、モータジェネレータトルクが発電トルクとされる。
モータ走行中に通信異常が発生した場合、ATコントローラ7及び第1クラッチコントローラ5での通信異常対応制御処理を説明すると、モータ走行中であって、車速が車両のイナーシャでエンジン始動可能な第2設定車速VSP2以上であるときは、図11のフローチャートにおいて、ステップS701→ステップS702→ステップS703→ステップS710→ステップS711→リターンへと進む流れが繰り返され、ステップS711では、第1クラッチCL1を徐々に締結する指令が出力される。
一方、モータ走行中であって、車速が車両のイナーシャでエンジン始動可能な第2設定車速VSP2未満であるときは、図11のフローチャートにおいて、ステップS701→ステップS702→ステップS703→ステップS710→ステップS712→リターンへと進む流れが繰り返され、ステップS712では、車速がほぼゼロ車速となるまで待たれる。
そして、車速がほぼゼロ車速になると、図11のフローチャートにおいて、ステップS701→ステップS702→ステップS703→ステップS710→ステップS712→ステップS713→ステップS714→リターンへと進む流れが繰り返され、ステップS714では、第1クラッチCL1をOFF→ONとし、第2クラッチCL2をON→OFFとする。すなわち、ステップS713により、停車の判定とクラッチの切り替え判定とエンジン始動判定に要する十分な時間(T6−T3)が待たれる。
さらに、車速がほぼゼロ車速になってから(T6−T3)を経過すると、図11のフローチャートにおいて、ステップS701→ステップS702→ステップS703→ステップS710→ステップS712→ステップS713→ステップS715→ステップS716→リターンへと進む流れが繰り返され、ステップS715では、第2クラッチCL2が半クラッチとされ、ステップS716では、走行モードがHEVモード(=ENG走行)に切り替えられ、その後、上記エンジン走行中の通信異常時の処理が実行される。
次に、車速が車両のイナーシャでエンジン始動可能な第2設定車速VSP2未満である場合におけるモータ走行中の通信異常時の動作を、図13に示すタイムチャートにより説明する。
エンジン走行中にCAN通信異常が発生した時刻T1では、モータジェネレータトルクがゼロとされ、第1クラッチCL1の開放と第2クラッチCL2の締結が維持される。したがって、時刻T1以降は、モータジェネレータ回転数と車速は殆ど変わらない。
そして、CAN通信異常が発生した後の時刻T2にてブレーキ操作を行うと、時刻T2以降は、モータジェネレータ回転数及び車速は、急な勾配により低下する。そして、車速がほぼゼロとなる時刻T3では、負荷の無い状態でモータジェネレータMGをスタータモータとしてエンジンEを始動するために、第1クラッチCL1を締結し、第2クラッチCL2を開放する。そして、時刻T3から時刻T4まで待ち、時刻T4にてモータジェネレータトルクをエンジン始動トルクとし、モータジェネレータ回転数特性に示すように、エンジン回転数を上昇させる。時刻T5にてエンジン始動の判定がなされると、モータジェネレータトルクを発電トルクとし、エンジントルクをクリープトルクとする。そして、時刻T6にて第2クラッチCL2を半クラッチとし、走行モードをEVモードからHEVモード(ENG走行)に切り替える。車速は、ATコントローラ7において、AT出力軸の回転数から演算し、車速の低下に応じて1速にシフトダウンする。以後の動作は、エンジン走行中の通信異常時の動作と同様であり、時刻T7にてブレーキ操作を解除すると、車両は停止状態からクリープトルクで動き出し、この発進を開始する時刻T7から車速が第1設定車速VSP1以上となる時刻T8までは、第2クラッチCL2の半クラッチ状態のままで徐々に車速を上げながらの走行となり、これに伴ってエンジントルクが緩勾配にて上昇する。車速が第1設定車速VSP1以上となる時刻T8からは、第2クラッチCL2が完全締結され、その後、車速をほぼ第1設定車速VSP1に維持したままの走行が確保される。
実施例1の通信異常対応制御装置において、通信異常対応制御手段は、EVモードでの走行中に通信異常を検出した場合であって、車速が車両のイナーシャでエンジンEの始動が可能な第2設定車速VSP2以上の場合、第2クラッチCL2は締結を維持し、開放されている第1クラッチCL1を徐々に締結してエンジンEをすり上げ始動し、エンジン始動後、アイドル制御へ移行する。
したがって、EVモードでのモータ走行中に全てのコントローラ1,2,5,7,10間が通信不能となる通信異常となっても、車両のイナーシャでエンジンEを始動させ、エンジンEのクリープトルクで走行することができる。
実施例1の通信異常対応制御装置において、通信異常対応制御手段は、EVモードでの走行中に通信異常を検出した場合であって、車速が車両のイナーシャでエンジンEの始動が可能な第2設定車速VSP2未満の場合、車両を停止し、車両停止後、第1クラッチCL1を締結し、第2クラッチCL2を開放し、車両停止後、両クラッチCL1,CL2の切り替わり時間を経過したら、モータジェネレータトルクを発生してエンジンEを始動し、エンジン始動を判定したらモータジェネレータトルクを発電トルクに移行し、エンジンEはアイドル制御へ移行し、その後、第2クラッチCL2をスリップ締結による半クラッチとする。
したがって、停車中は通信不能になってからの経過時間で、モータ走行中に通信不能となった場合は車両が停止してからの経過時間で両クラッチCL1,CL2とモータジェネレータMGの作動にタイミングを合わせてエンジンEを始動させ、エンジン始動後は第2クラッチCL2が半クラッチ状態になるので、クリープでの発進が可能となる。
次に、効果を説明する。
実施例1のハイブリッド車両の通信異常対応制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 走行モードとして、エンジンEを動力源に含むHEVモードと、モータジェネレータMGのみを動力源とするEVモードと、を有し、少なくとも、前記エンジンEを制御するエンジンコントローラ1と、前記モータジェネレータMGを制御するモータコントローラ2と、前記各コントローラ1,2への指令値を演算する統合コントローラ10と、の間の情報交換を通信で行うハイブリッド車両において、前記統合コントローラ10から各コントローラ1,2への情報伝達が不能となる通信異常を検出する通信異常検出手段と、通信異常検出時、前記統合コントローラ10からの指令に代え、各コントローラ1,2からの独立した指令により、HEVモードを選択し、前記モータジェネレータMGによりシステム動作を維持できる発電トルクを発生しつつ、前記エンジンEの制御により走行に必要なクリープトルクを発生する通信異常対応制御手段と、を設けたため、統合コントローラ10から各コントローラ1,2への情報伝達が不能となる通信異常時、電力供給とクリープトルクの発生により、エンジン燃料が無くなるまで走行を確保することができる。
(2) 前記ハイブリッド車両は、エンジンEとモータジェネレータMGとの間に第1クラッチCL1を介装し、前記モータジェネレータMGと駆動輪RL,RRとの間に第2クラッチCL2を介装してハイブリッド駆動系を構成し、走行モードとして、前記第1クラッチCL1を締結するHEVモードと、前記第1クラッチCL1を開放するEVモードと、を有し、前記エンジンEを制御するエンジンコントローラ1と、前記モータジェネレータMGを制御するモータコントローラ2と、前記第1クラッチCL1及び第2クラッチCL2の締結・開放を制御する第1クラッチコントローラ5及びATコントローラ7と、前記各コントローラ1,2,5,7への指令値を演算する統合コントローラ10と、の間の情報交換をCAN通信で行い、通信異常対応制御手段は、HEVモードでの走行中に通信異常を検出した場合であって、エンジン回転数がアイドル制御回転数を超えている場合、モータコントローラ2からはシステム動作を維持できる発電トルクを得る指令を出力し、エンジンコントローラ1からは発電トルクを超えるクリープトルクを発生する指令を出力し、第1クラッチコントローラ5からは第1クラッチCL1の締結を維持する指令を出力し、ATコントローラ7からは第2クラッチCL2の締結を維持する指令を出力するため、エンジンEを動力源に含むHEVモードでの走行中に通信異常を検出した場合には、第1クラッチCL1と第2クラッチCL2を締結するHEVモードを維持したままで、モータコントローラ2からの発電トルク指令により12V電力を供給し続けながら、エンジンコントローラ1からのクリープトルク指令によりエンジン燃料が無くなるまで走行することができる。
(3) 前記通信異常対応制御手段は、通信異常対応制御での走行中、ブレーキ操作に伴い車速がアイドル制御回転数を維持する第1設定車速VSP1未満になった場合、第2クラッチCL2をスリップ締結による半クラッチとし、エンジン回転数をアイドル制御回転数に維持するアイドル制御を行い、ブレーキ操作解除に伴い車速がアイドル制御回転数を維持する第1設定車速VSP1以上になったら第2クラッチCL2を半クラッチから完全締結に復帰するため、通信異常対応制御での走行中、低車速で第2クラッチCL2を半クラッチにすることにより、ブレーキ操作により車両が完全に停止してもエンジンEがアイドル制御回転数を維持することができ、ブレーキ操作を解除すると、再びエンジントルクにより走り出すことができる。
(4) 前記通信異常対応制御手段は、EVモードでの走行中に通信異常を検出した場合であって、車速が車両のイナーシャでエンジンEの始動が可能な第2設定車速VSP2以上の場合、第2クラッチCL2は締結を維持し、開放されている第1クラッチCL1を徐々に締結してエンジンEをすり上げ始動し、エンジン始動後、アイドル制御へ移行するため、EVモードでのモータ走行中に全てのコントローラ1,2,5,7,10間が通信不能となる通信異常となっても、車両のイナーシャでエンジンEを始動させ、エンジンEのクリープトルクで走行することができる。
(5) 前記通信異常対応制御手段は、EVモードでの走行中に通信異常を検出した場合であって、車速が車両のイナーシャでエンジンEの始動が可能な第2設定車速VSP2未満の場合、車両を停止し、車両停止後、第1クラッチCL1を締結し、第2クラッチCL2を開放し、車両停止後、両クラッチCL1,CL2の切り替わり時間を経過したら、モータジェネレータトルクを発生してエンジンEを始動し、エンジン始動を判定したらモータジェネレータトルクを発電トルクに移行し、エンジンEはアイドル制御へ移行し、その後、第2クラッチCL2をスリップ締結による半クラッチとするため、停車中は通信不能になってからの経過時間で、モータ走行中に通信不能となった場合は車両が停止してからの経過時間で両クラッチCL1,CL2とモータジェネレータMGの作動にタイミングを合わせてエンジンEを始動させ、エンジン始動後は第2クラッチCL2が半クラッチ状態になるので、クリープでの発進が可能となる。
以上、本発明のハイブリッド車両の通信異常対応制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、通信異常対応制御手段として、エンジンとモータジェネレータと第1クラッチと第2クラッチを制御する例を示したが、クラッチが1個のハイブリッドシステムでは、エンジンとモータジェネレータとクラッチとを制御すれば良いし、クラッチ無しのハイブリッドシステムでは、エンジンとモータジェネレータとを制御すれば良い。要するに、通信異常対応制御手段は、通信異常検出時、統合コントローラからの指令に代え、各コントローラからの独立した指令により、HEVモードを選択し、モータジェネレータによりシステム動作を維持できる発電トルクを発生しつつ、エンジンの制御により走行に必要なクリープトルクを発生するものであれば実施例1に限られることはない。
実施例1では、後輪駆動のハイブリッド車両への適用例を示したが、前輪駆動のハイブリッド車両や四輪駆動のハイブリッド車両へも適用できる。実施例1では、第2クラッチとして自動変速機に内蔵されたクラッチを利用する例を示したが、モータジェネレータと変速機との間に第2クラッチを追加して介装したり、または、変速機と駆動輪との間に第2クラッチを追加して介装(例えば、特開2002−144921号公報参照)しても良い。さらには、第1クラッチ(エンジンクラッチ)のみを持つハイブリッド車両にも適用できるし、第1クラッチ及び第2クラッチを持たずハイブリッド走行モードと電気自動車走行モードを達成するハイブリッド車両にも適用できる。要するに、走行モードとして、エンジンを動力源に含むハイブリッド車走行モードと、モータジェネレータのみを動力源とする電気自動車走行モードと、を有し、少なくとも、エンジンを制御するエンジンコントローラと、モータジェネレータを制御するモータコントローラと、各コントローラへの指令値を演算する統合コントローラと、の間の情報交換を通信で行うハイブリッド車両であれば適用できる。
実施例1の通信異常対応制御装置が適用された後輪駆動のハイブリッド車両を示す全体システム図である。 実施例1の統合コントローラにおける演算処理プログラムを示す制御ブロック図である。 図2の目標駆動力演算部にて目標駆動力演算に用いられる目標駆動力マップの一例を示す図である。 図2のモード選択部にて目標モードの選択に用いられる目標モードマップの一例を示す図である。 図2の目標充放電演算部にて目標充放電電力の演算に用いられる目標充放電量マップの一例を示す図である。 図2の動作点指令部にて各動作点を決める演算処理を示すフローチャートである。 図6の目標自動変速シフト演算ステップにて用いられるシフトマップの一例を示す図である。 図6の目標エンジントルク演算ステップにて用いられるエンジン回転数に対する最大エンジントルクマップの一例を示す図である。 実施例1のエンジンコントローラにて実行される通信異常対応エンジン制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1のモータコントローラにて実行される通信異常対応モータジェネレータ制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1のATコントローラ及び第1クラッチコントローラにて実行される通信異常対応クラッチ制御処理の流れを示すフローチャートである。 エンジン走行中の通信異常時におけるモータジェネレータ回転数・エンジントルク・車速・モータジェネレータトルクの各動作を示すタイムチャートである。 モータ走行中の通信異常時におけるモータジェネレータ回転数・エンジントルク・車速・モータジェネレータトルクの各動作を示すタイムチャートである。
符号の説明
E エンジン
FW フライホイール
CL1 第1クラッチ
MG モータジェネレータ
CL2 第2クラッチ
AT 自動変速機
PS プロペラシャフト
DF ディファレンシャル
DSL 左ドライブシャフト
DSR 右ドライブシャフト
RL 左後輪(駆動輪)
RR 右後輪(駆動輪)
FL 左前輪
FR 右前輪
1 エンジンコントローラ
2 モータコントローラ
3 インバータ
4 バッテリ
5 第1クラッチコントローラ
6 第1クラッチ油圧ユニット
7 ATコントローラ
8 第2クラッチ油圧ユニット
9 ブレーキコントローラ
10 統合コントローラ
100 目標駆動力演算部
200 モード選択部
300 目標充放電演算部
400 動作点指令部
500 変速制御部

Claims (6)

  1. 走行モードとして、エンジンを動力源に含むハイブリッド車走行モードと、モータジェネレータのみを動力源とする電気自動車走行モードと、を有し、
    少なくとも、前記エンジンを制御するエンジンコントローラと、前記モータジェネレータを制御するモータコントローラと、前記各コントローラへの指令値を演算する統合コントローラと、の間の情報交換を通信で行うハイブリッド車両において、
    前記統合コントローラから各コントローラへの情報伝達が不能となる通信異常を検出する通信異常検出手段と、
    通信異常検出時、前記統合コントローラからの指令に代え、各コントローラからの独立した指令により、ハイブリッド車走行モードを選択し、前記モータジェネレータによりシステム動作を維持できる発電トルクを発生しつつ、前記エンジンの制御により走行に必要なクリープトルクを発生する通信異常対応制御手段と、
    を設けたことを特徴とするハイブリッド車両の通信異常対応制御装置。
  2. 請求項1に記載されたハイブリッド車両の通信異常対応制御装置において、
    前記ハイブリッド車両は、エンジンとモータジェネレータとの間に第1クラッチを介装し、前記モータジェネレータと駆動輪との間に第2クラッチを介装してハイブリッド駆動系を構成し、
    走行モードとして、前記第1クラッチを締結するハイブリッド車走行モードと、前記第1クラッチを開放する電気自動車走行モードと、を有し、
    前記エンジンを制御するエンジンコントローラと、前記モータジェネレータを制御するモータコントローラと、前記第1クラッチ及び第2クラッチの締結・開放を制御するクラッチコントローラと、前記各コントローラへの指令値を演算する統合コントローラと、の間の情報交換を通信で行い、
    前記通信異常対応制御手段は、ハイブリッド車走行モードでの走行中に通信異常を検出した場合であって、エンジン回転数がアイドル制御回転数を超えている場合、前記モータコントローラからはシステム動作を維持できる発電トルクを得る指令を出力し、前記エンジンコントローラからは発電トルクを超えるクリープトルクを発生する指令を出力し、前記クラッチコントローラからは第1クラッチ及び第2クラッチの締結を維持する指令を出力することを特徴とするハイブリッド車両の通信異常対応制御装置。
  3. 請求項2に記載されたハイブリッド車両の通信異常対応制御装置において、
    前記通信異常対応制御手段は、通信異常対応制御での走行中、ブレーキ操作に伴い車速がアイドル制御回転数を維持する第1設定車速未満になった場合、前記第2クラッチをスリップ締結による半クラッチとし、エンジン回転数をアイドル制御回転数に維持するアイドル制御を行い、ブレーキ操作解除に伴い車速がアイドル制御回転数を維持する第1設定車速以上になったら前記第2クラッチを半クラッチから完全締結に復帰することを特徴とするハイブリッド車両の通信異常対応制御装置。
  4. 請求項2または3に記載されたハイブリッド車両の通信異常対応制御装置において、
    前記通信異常対応制御手段は、電気自動車走行モードでの走行中に通信異常を検出した場合であって、車速が車両のイナーシャで前記エンジンの始動が可能な第2設定車速以上の場合、前記第2クラッチは締結を維持し、開放されている前記第1クラッチを徐々に締結して前記エンジンをすり上げ始動し、エンジン始動後、アイドル制御へ移行することを特徴とするハイブリッド車両の通信異常対応制御装置。
  5. 請求項2乃至4の何れか1項に記載されたハイブリッド車両の通信異常対応制御装置において、
    前記通信異常対応制御手段は、電気自動車走行モードでの走行中に通信異常を検出した場合であって、車速が車両のイナーシャで前記エンジンの始動が可能な第2設定車速未満の場合、車両を停止し、車両停止後、前記第1クラッチを締結し、前記第2クラッチを開放し、車両停止後、クラッチの切り替わり時間を経過したら、モータジェネレータトルクを発生して前記エンジンを始動し、エンジン始動を判定したらモータジェネレータトルクを発電トルクに移行し、前記エンジンはアイドル制御へ移行し、その後、前記第2クラッチをスリップ締結による半クラッチとすることを特徴とするハイブリッド車両の通信異常対応制御装置。
  6. 走行モードとして、エンジンを動力源に含むハイブリッド車走行モードと、モータジェネレータのみを動力源とする電気自動車走行モードと、を有し、
    少なくとも、前記エンジンを制御するエンジンコントローラと、前記モータジェネレータを制御するモータコントローラと、前記各コントローラへの指令値を演算する統合コントローラと、の間の情報交換を通信で行うハイブリッド車両において、
    前記統合コントローラから各コントローラへの情報伝達が不能となる通信異常を検出した時、前記統合コントローラからの指令に代え、各コントローラからの独立した指令により、ハイブリッド車走行モードを選択し、前記モータジェネレータによりシステム動作を維持できる発電トルクを発生しつつ、前記エンジンの制御により走行に必要なクリープトルクを発生することを特徴とするハイブリッド車両の通信異常対応制御装置。
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