JP2007168457A - 車両のシート取付け構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】車体剛性および側突耐力の確保と、後列シートの使い勝手の確保とを達成する車両のシート取付け構造の提供を目的とする。
【解決手段】車室のフロアパネル上に前列シートが配設され、前列シートの後方に一対のシートを並設した後列シート51,52が配設された車両において、後列シートは第1後列シート51と、第1後列シート51に着座する乗員の体格より小さい乗員用の第2後列シート52とからなり、第2後列シート52のシートバック52Bと車体70との間を接続して車幅方向に延びる補強メンバ74を設け、該補強メンバ74は第2後列シート52のシートバック52Bと着脱可能に構成したものである。
【選択図】図20

Description

この発明は、車室のフロアパネル上に前列シートを配設し、該前列シートの後方に一対のシート(セパレートタイプのシート)が並設された後列シートを配設したような車両のシート取付け構造に関する。
従来、上述例の車両のシート取付け構造としては、図24、図25、図26に示す構造のものがある。
すなわち、車室の下面を形成するフロアパネル200を設け、このフロアパネル200の前部に、運転席シート201と助手席シート202とを左右に取付ける一方、フロアパネル200の後方には、上方へ段上げ形成された左右同一高さのキックアップ部203を設け、このキックアップ部203上には左右の乗員用シートとしてのリヤシート204,205を並設して取付け、さらに、上述のキックアップ部203の車幅方向中間部において、その車外側下方には車両補機としての燃料タンク206を配設した構造である。
なお、図中、207はステアリングホイールである。
一方、特許文献1には、フロアパネルに対して、湾曲部と、この湾曲部をそのまま上方に延長させた延長部とを備えた左右同一高さのキックアップ部を段上げ形成し、このキックアップ部の車外側前部と車外側後部とに車幅方向に延びるクロスメンバをそれぞれ設ける一方、上記キックアップ部上にはリヤシートを取付け、キックアップ部の車外側下方において上記前後の各クロスメンバ間には、その上面が上述の湾曲部および延長部に沿う形状の燃料タンク(車両補機)を配設したものが開示されている。
また、特許文献2には、車室の下面を形成するフロアパネルの後方に段部を介してキックアップフロア部を連設し、このキックアップフロア部にリヤキックアップ部を介してリヤフロアを連設し、これら段部、キックアップフロア部、リヤキックアップ部、リヤフロアを左右同一高さに設定すると共に、上述のキックアップフロア部およびリヤキックアップ部上に乗員用シートとしてのリヤシートを取付ける一方、上述の段部、キックアップフロア部、リヤキックアップ部およびリヤフロアの車外側下方には、これら各要素の連続形状に沿う構造の燃料タンク(車両補機)を配設したものが開示されている。
しかしながら、図24〜図26で示した従来構造、並びに、上述の各特許文献1、2には、後列シートのシート支持剛性の向上と、後列シートの使い勝手の確保とを両立させるという技術思想がない。
ところで、低全高のコンパクトな車両を構成する要請があり、この場合、車体剛性の確保と、後列シートのシート支持剛性の向上と、後列シートの使い勝手(例えば、通常使用形態と、シートバックを前倒させた荷室使用状態の両立化)の確保とを達成する必要がある。
一方、特許文献3には、ベンチシートタイプの後列シートのシートバックを、複数のストライカを用いて、車体に連結する折畳み構造のリヤシートバック取付け構造が開示されているが、ベンチシートタイプのシートバックである以上、セパレートシートのような使い勝手の確保が困難である。
特開平6−211169号公報 特開平5−627号公報 特開平11−263247号公報
そこで、この発明は、後席乗員の体格の差異等に対応して、大きさが異なるセパレートタイプの後列シートを並設する場合、一方の後列シートは、車幅方向に延びる補強メンバと着脱可能に固定し、他方の後列シートは補強メンバに対して非連結構造に構成し、補強メンバにより車体剛性および側突耐力を確保し、また、一方の後列シートのシートバックを、補強メンバを介して車体に接続した時、シート支持剛性の向上を図り、さらに補強メンバに対するシートバックの着脱構造により、その使い勝手の向上を図ることができる車両のシート取付け構造の提供を目的とする。
この発明による車両のシート取付け構造は、車室のフロアパネル上に前列シートが配設され、該前列シートの後方において一対のシートが並設された後列シートが配設されてなる車両のシート取付け構造であって、上記後列シートは第1後列シートと、該第1後列シートに着座する乗員の体格より小さい乗員用の第2後列シートとからなり、上記第2後列シートのシートバックと車体との間を接続して車幅方向に延びる補強メンバを設け、該補強メンバは上記第2後列シートのシートバックと着脱可能に構成されたものである。
上記構成によれば、車幅方向に延びる補強メンバを設けたので、この補強メンバにより、車体剛性および側突耐力を確保することができる。
また、第2後列シートのシートバックを補強メンバに取付け、この補強メンバを介して該シートバックを車体に接続した時、後列シートのシート支持剛性の向上を図ることができる。
さらに、第2後列シートのシートバックは補強メンバに対して着脱可能に構成したので、その使い勝手の向上を図ることができる。
要するに、低全高のコンパクトなボディにおいて大きさが異なるセパレートタイプの後列シートの並設と、前列シートおよび後列シートによる多人数乗車と、車体剛性の確保と、側突耐力の確保と、後列のユーティリティ性(実用性)の確保とを達成することができる。
この発明の一実施態様においては、上記補強メンバは下方に格納可能に構成されたものである。
上述の補強メンバの下方への格納位置は、リヤフロア上面に設定してもよい。
上記構成によれば、補強メンバにより車体剛性および側突耐力を確保したままで、該補強メンバが下方に格納されるので、シートバックをシートクッション上に前倒して、荷室を確保する時、補強メンバが荷室スペースを阻害しない。この結果、適切な荷室空間を確保することができる。
この発明の一実施態様においては、上記補強メンバは、コ字状に形成され、その中間部が上記第2後列シートのシートバックに着脱可能に構成されると共に、両端部が車体に対して回動可能に取付けられたものである。
上記構成によれば、補強メンバをコ字状に形成したので、荷室空間に対する影響を最小限となすことができ、また、補強メンバの両端部が車体に対して回動可能であるため、補強メンバにより第2後列シートのシートバックを支持する位置と、補強メンバを下方に格納する位置との間の操作も容易となるうえ、該補強メンバによる車体剛性、側突耐力を確保した条件下において、上述の効果が得られる。
この発明の一実施態様においては、上記第1後列シートと第2後列シートは、それぞれのシートクッションの上方にシートバックが倒伏して略同一高さに折畳み可能に構成されたものである。
上記構成によれば、各後列シートのシートバックを倒伏してシートクッション上方に折畳んだ時、これら各シートバックが略同一高さになるため、使い勝手のよい荷室空間を確保することができる。
この発明の一実施態様においては、上記第1後列シートのシートバックは前後位置調整可能なリクライニング機構を備え、第1後列シートのシートバック背面には、そのリクライニング時に上記補強メンバとの干渉を回避する逃げ部が設けられたものである。
上記構成によれば、第2後列シートのシートバックの補強メンバを介しての車体に対する着脱性を確保しつつ、第1後列シートのシートバックは乗員の体格に応じて、その前後位置が調整可能となるので、乗員の快適性を確保することができ、また該シートバックのリクライニング時にはシートバック背面に設けた逃げ部により、シートバックと補強メンバとの干渉を回避することができ、この結果、適切な前後位置(シートバックの傾斜角度)を選定することができる。
要するに、大きさが異なる後列シートを並設する場合、第2後列シートのシートバックのみを補強メンバを介して車体に着脱可能に固定し、第1後列シートのシートバックは補強メンバと干渉しないようにリクライニングさせることができる。
この発明の一実施態様においては、上記フロアパネルに上方へ段上げされたキックアップ部が設けられ、該キックアップ部は、第1キックアップ部と、該第1キックアップ部と車幅方向で並設され、かつ、第1キックアップ部より高さ方向で高い第2キックアップ部とからなり、上記第1キックアップ部上に第1後列シートを配設し、上記第2キックアップ部上に第2後列シートを配設したものである。
上記構成によれば、上述のキックアップ部は、高さが異なる第1キックアップ部と第2キックアップ部とからなるので、これら各キックアップ部上下の車室内空間および車室外空間に対するシートや車両補機のレイアウト自由度の拡大を図ることができる。
また、高さが相対的に低い第1キックアップ部上は、該第1キックアップ部とルーフ部との間の上下スペースが相対的に高く、一方、高さが相対的に高い第2キックアップ部上は、該第2キックアップ部とルーフ部との間の上下スペースが相対的に低く、これら上下スペースの差異に対応して第1キックアップ部上には相対的に体格が大きい乗員用の第1後列シートを配設し、第2キックアップ部上には相対的に体格が小さい乗員用の第2後列シートを配設したので、低全高のコンパクトなボディにおいてセパレートタイプの一対のシートを適切にレイアウトすることができる。
この発明の一実施態様においては、上記第1後列シートの前方に助手席シートが配設されると共に、上記第2後列シートの前方に運転席シートが配設されたものである。
上記構成によれば、車体剛性、側突耐力、シート支持剛性を確保しつつ、運転席シートと助手席シートとから成る前列シートのスペースもバランスよく確保することができ、特に第1後列シートの乗員の安全性と使い勝手との両立を図ることができる。
すなわち、体格の大きい乗員が助手席側の後列シート(第1後列シート)に着座可能となり、一般に助手席側の後列シート(第1後列シート)は使用頻度が高く、この後列シート(第1後列シート)が歩道側(いわゆる路肩)に対応するので、安全性と使い勝手との両立を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記運転席シートより助手席シートが前方にオフセットして配設されたものである。
上記構成によれば、車体剛性、側突耐力、シート支持剛性を確保しつつ、助手席スペースの確保と、助手席側の後列シート(第1後列シート)のスペース拡大とを図ることができ、第1後列シートに着座する乗員の快適性向上を図ることができる。
つまり、運転席側にはステアリングホイールが存在するので、運転席シートを前寄りに配設することはできないが、助手席側にはステアリングホイールが存在しない分、助手席スペースを確保した上で、助手席シートを前方にオフセットして配設することができ、これにより、助手席側の後列シート(第1後列シート)のスペース拡大を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記第1キックアップ部と第2キックアップ部との車室外側下方には、高さ方向の大きさが異なる車両補機が配設されたものである。
上述の車両補機は、高さ方向で大きさが異なるサブタンクとメインタンクに設定してもよい。
上記構成によれば、第1および第2の各キックアップ部の下方に車両補機を配設したので、大きさが異なる車両補機を仕分けて効率的にパッケージングすることができる。
なお、車両補機を、燃料タンクとしてのサブタンク、メインタンクに設定した場合には、適切なタンク容量を確保することができる。
この発明によれば、補強メンバにより車体剛性および側突耐力を確保することができ、また、一方の後列シートのシートバックを補強メンバを介して車体に接続した時、シート支持剛性の向上を図ることができ、さらに補強メンバに対するシートバックの着脱構造により、その使い勝手の向上を図ることができる効果がある。
車体剛性確保、側突耐力確保、後列シートの使い勝手確保を達成するという目的を、車室のフロアパネル上に前列シートが配設され、該前列シートの後方において一対のシートが並設された後列シートが配設された車両において、上記後列シートは、第1後列シートと、該第1後列シートに着座する乗員の体格より小さい乗員用の第2後列シートとからなり、
上記第2後列シートのシートバックと車体との間を接続して車幅方向に延びる補強メンバを設け、該補強メンバを上記第2後列シートのシートバックと着脱可能に構成するという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車両のシート取付け構造を示すが、まず、図1〜図7を参照して車両の下部車体構造について説明する。
図1〜図7において、エンジンルームEと車室Rとを前後方向に仕切るダッシュロアパネル(ダッシュパネル)1を設け、このダッシュロアパネル1の下端後部には、後方に向けてほぼ水平に延びるフロアパネル2を一体または一体的に連設し、このフロアパネル2で車室Rの下面(底面)を構成している。
上述のフロアパネル2の後部には、上方へ段上げ形成されたキックアップ部3(図2参照)を設けている。このキックアップ部3は助手席側Pa(車両の右側参照)の第1キックアップ部4と、この第1キックアップ部4と車幅方向で並設された運転席側Dr(車両の左側参照)の第2キックアップ部5とを備えている。
しかも、図2に斜視図で示すように、第2キックアップ部5は、第1キックアップ部4よりも高さ方向でさらに高くなるように形成されている。
この第1キックアップ部4と第2キックアップ部5との高さの差異により、第1キックアップ部4とルーフ部4との間の上下スペースは相対的に高くなり、第2キックアップ部5とルーフ部との間の上下スペースは相対的に低くなる。
また、上述の第1キックアップ部4は、フロアパネル2から上方に立上がる前面壁部4aと、この前面壁部4aから後方に向けて延びるキックアップフロア部4bとを有する。
同様に、上述の第2キックアップ部5は、フロアパネル2から上方に立上がる前面壁部5aと、この前面壁部5aから後方に向けて延びるキックアップフロア部5bとを有する。ここで、第2キックアップ部5の前面壁部5aの立上り量は、第1キックアップ部4の前面壁部4aの立上り量よりも大きく設定されている。
しかも、図2、図3に示すように、第1キックアップ部4は、第2キックアップ部5に対して車両の前方に所定距離L1だけオフセットするように形成されている。
上述のキックアップ部3における各キックアップフロア部4b,5bのさらに後方には、リヤキックアップ部6を介してリヤフロア7を連設している。
一方、フロアパネル2の車幅方向の中央部には車室R内方へ突出して、車両の前後方向に延びるトンネル部8を形成している。このトンネル部8はフロア剛性の中心となるものであって、該トンネル部8はダッシュロアパネル1とリヤキックアップ部6との間において車両の前後方向に延びるように形成されると共に、このトンネル部8の上部には、該トンネル部8との間に閉断面9を形成するトンネルメンバ10(いわゆるハイマウントバックボーンフレーム)を接合固定している。
このトンネルメンバ10は、トンネル部8の上部に沿って、ダッシュロアパネル1とリヤキックアップ部6との間において、車両の前後方向に延びる車体剛性部材(強度部材)であり、このトンネルメンバ10によりフロア剛性および車体剛性の向上を図っている。
また、フロアパネル2の車幅方向両端部には車両の前後方向に延びる強度部材としてのサイドシル11を接合固定している(図3参照)。
このサイドシル11は、サイドシルアウタと、サイドシルインナと、サイドシルレインフォースメントとを接合して、車両の前後方向に延びるサイドシル閉断面をもった車体剛性部材である。但し、図面においては図示の便宜上、サイドシルインナのみを図示している。
図2、図3、図5〜図7に示すように、フロアパネル2の前後方向の中間部には、トンネル部8とサイドシル11とを連結して車幅方向に延びる左右一対のクロスメンバ12,12(No.2クロスメンバ)を設け、これらクロスメンバ12(車体剛性部材)とフロアパネル2の上面との間には車幅方向に延びる閉断面13をそれぞれ形成して、フロア剛性の向上を図っている。
図2、図3、図5、図6に示すように、助手席側Paにおける第1キックアップ部4の前部上面には車幅方向に延びるクロスメンバ14(No.3クロスメンバ)を設け、第1キックアップ部4の上面と、このクロスメンバ14との間には車幅向に延びる閉断面14aを形成して、下部車体剛性の向上を図っている。
また、図2、図3、図7に示すように、運転席側Drにおける第2キックアップ部5の前部上面には車幅方向に延びるクロスメンバ15(No.3クロスメンバ)を設け、第2キックアップ部5の上面と、このクロスメンバ15との間には車幅方向に延びる閉断面15aを形成して、下部車体剛性の向上を図っている。
なお、このクロスメンバ15は助手席側Paのクロスメンバ14よりも大型のものが用いられている。
また。後述するフューエルポンプ40(図8参照)を閉断面15a内に位置させて、燃料タンク容量の拡大を図るように構成してもよい。
図2、図3に示すように、上述のクロスメンバ14,15(車体剛性部材)は、第2キックアップ部5の前部に配設された左側のクロスメンバ15よりも、第1キックアップ部4の前部に配設された右側のクロスメンバ14が車両の前方にオフセットして配設されている。
また、これらの各クロスメンバ14,15は車室Rの内側に位置しており、その車室内側端部(車幅方向の内端部)は上述のトンネル部8の縦壁面に接続固定されている。
図2、図3、図5、図6に示すように助手席側Paにおける第1キックアップ部4の後方には、リヤキックアップ部6の後方で、かつリヤフロア7の下方となる車外側において、車幅方向に延びる右側のリヤクロスメンバ16(No.4クロスメンバ)を設け、各要素6,7,16間には車幅方向に延びる閉断面16aを形成して、後部車体剛性の向上を図ると共に、この閉断面16a内にはリヤフロア7とリヤクロスメンバ16とを上下に接続する断面略Z字状の節部材17を設けて、後部車体剛性をさらに向上させている。
図2、図3、図7に示すように運転席側Drにおける第2キックアップ部5の後方には、リヤキックアップ部6の後方で、かつリヤフロア7の下方となる車外側において、車幅方向に延びる左側のリヤクロスメンバ18(No.4クロスメンバ)を設け、各要素6,7,18間には車幅方向に延びる閉断面18aを形成して、後部車体剛性の向上を図っている。
これらの各リヤクロスメンバ16,18(車体剛性部材)はキックアップ部3の後方において、第1キックアップ部4と、第2キックアップ部5とに渡って車幅方向に延びる車体剛性部材であって、図2、図3に示すように、これらのリヤクロスメンバ16,18は、第1キックアップ部4の後方に配設されるリヤクロスメンバ16と、第2キックアップ部5の後方に配設されるリヤクロスメンバ18とが車両の前後方向にオフセットされており、これらの各リヤクロスメンバ16,18は左右非対称に形成されている。
この実施例では、図2、図3に示すように、第1キックアップ部4の後方に配設された助手席側Paのリヤクロスメンバ16の前部が、第2キックアップ部5の後方に配設された運転席側Drのリヤクロスメンバ18の前部に対して車両の前方にオフセット配置されている。
これら各リヤクロスメンバ16,18のさらに後方には、車幅方向に延びて後述する左右一対のリヤサイドフレーム43,43(リヤフレーム)間を接続するリヤクロスメンバ19(No.5クロスメンバ)を設け、このリヤクロスメンバ19(車体剛性部材)とリヤフロア7との間には車幅方向に延びる閉断面19aを形成して、後部車体剛性の向上を図っている。なお、このリヤクロスメンバ19よりも後方において、リヤフロア7にはスペアタイヤパン(図示せず)を段下げ形成してもよい。
一方、図2、図4に示すように、フロアパネル2の下面において、側方のサイドシル11と中央のトンネル部8との間の車幅方向の中間部を、車両の前後方向に延びる左右一対のフロアフレーム20,20を設け、これらフロアフレーム20,20とフロアパネル2の下面との間には、前後方向に延びる閉断面20aをそれぞれ形成し、車体剛性の向上を図るように構成している。
このフロアフレーム20はフロアパネル2に接合された車体剛性部材である。
ところで、図4に底面図で示すように、トンネル部8の車外側の下部空間内には、エンジンと共にパワートレインを構成するところのトランスミッション21を配設し、このトランスミッション21(変速機)の出力を推進軸としてのプロペラシャフト22を介して、リヤディファレンシャル装置23に伝達し、リヤディファレンシャル装置23の差動出力を左右の後輪ドライブシャフト24,24を介して、左右の後輪25,25に伝達すべく構成している。ここで、左右の各後輪25,25はリヤサスペンション装置26,26(例えば、ダブルウィッシュボーン型のサスペンション装置)により左右独立して懸架されている。
また、上述のトランスミッション21のミッションケースと、リヤディファレンシャル装置23のデフケースとの間には、断面略Z字状で、車両の前後方向に延びるパワープラントフレーム27(いわゆるPPF)を設けている。
このパワープラントフレーム27は、エンジン駆動系からのロール方向の動きを許容しつつ、リヤディファレンシャル装置23のワインドアップ振動を抑制するためのものである。
さらに、図4に示すように、エンジンの排気系には、シリンダヘッドの排気ポートおよび排気マニホルドと連通するフロントエキゾーストパイプ28と、キャタリスト29、ミドルエキゾーストパイプ30、プリサイレンサ31、リヤエキゾーストパイプ32、メインサイレンサ33、テールパイプ34,34とから成る排気通路35を接続し、この排気通路35を図示しないブラケットを介してボディ側に支持すると共に、フロントエキゾーストパイプ28、キャタリスト29、ミドルエキゾーストパイプ30は、トンネル部8の車外側の下部空間内に位置させている。
ところで、図3〜図7に示すように、下方空間が相対的に小さい第1キックアップ部4の車外側下方には第1の車両補機としてのサブタンク36(第1燃料タンク)を配設し、下方空間が相対的に大きい第2キックアップ部5の車外側下方にはサブタンク36よりも高さ方向で大型の第2の車両補機としてのメインタンク37(第2燃料タンク)を配設するが、図8に斜視図で示すように、サブタンク36とメインタンク37とは、上方に立上がって車幅方向に延びる正面視略門形状のトンネルタンク部38で車幅方向に連通されて、タンク容量を確保すべく構成し、かつ非対称鞍型の単一の燃料タンク39として一体ユニット化されている。
ここで、上述のサブタンク36の後部には、リヤキックアップ部6の背面に沿って上方へ立上がる***部36aが一体形成されており、この***部36aでタンク容量のさらなる拡大を図るように構成している。
また、メインタンク37の上部にはフューエルポンプ40が取付けられている。既述したように、このフューエルポンプ40を閉断面15a内に臨設して、タンク容量の拡大を図るように構成してもよい。一方、上述のサブタンク36とメインタンク37とをトンネルタンク部38を介して一体ユニット化した燃料タンク39は、図4、図5〜図7に示すように、タンク支持部材としてのタンクバンド41,42を介してボディ側に支持されている。
図9は図3のA−A線矢視断面図、図10は図3のB−B線矢視断面図、図11はトンネルタンク部38に相当する部位の断面図、図12は図3のC−C線矢視断面図、図13は図3のD−D線矢視断面図であって、図3、図9〜図13に示すように、リヤフロア7の下面両サイドには車体剛性部材としてのリヤサイドフレーム43,43を接合して、車体剛性の向上を図るように構成し、これら左右一対のリヤサイドフレーム43,43をサイドシル11の後端部まで車両の前方に向けて延設している。
また、図9、図10、図11に示すように、第1および第2キックアップ部4,5の車幅方向の外側部にはリヤサイドインナパネル44,44を接合固定している。
図3で示したようにNo.3クロスメンバとしての各クロスメンバ14,15は助手席側Paのクロスメンバ14が、運転席側Drのクロスメンバ15よりも所定距離Lだけ車両前方にオフセット配置されているので、第1キックアップ部4の前部に配設した右側クロスメンバ14の車室内側端部(車幅方向内端部)と、第2キックアップ部5の前部に配設した左側のクロスメンバ15の車室内側端部(車幅方向内端部)とを図9、図10に示す補強部材としてのコネクトメンバ45,46で左右連続するように接続し、側突耐力の向上を図るように構成している。
これらのコネクトメンバ45,46は図9、図10に断面図で示すように、トンネル部8内、つまりトンネル部8の車外側に位置している。
また両コネクトメンバ45,46は図3に平面図で示すように、これらコネクトメンバ45,46同士が互にオーバラップする前後幅を有すると共に、一方のコネクトメンバ45は、両クロスメンバ14,15とオーバラップする前後幅を有し、他方のコネクトメンバ46も、両クロスメンバ14,15とオーバラップする前後幅を有するように構成されている。
そして、一方のコネクトメンバ45は、トンネル部8のトップデッキ部の中間下面とトンネル部8の下端部の車外側に接合固定し、トンネル部8との間に閉断面45aを形成している。
他方のコネクトメンバ46は、トンネル部8の縦壁部の中間部位の車外側と一方のコネクトメンバ45の車外側の下面とに接合固定し、トンネル部8との間に閉断面46aを形成している。
図14に上述の両コネクトメンバ45,46を分解斜視図で示すように、一方のコネクトメンバ45は、上側の接合片45bと、上下方向中間の接合片45cと、下側の接合片45dと、各接合片間つまり接合片45b,45c間、接合片45c,45d間を連接する連接片45e,45fとを有し、これら各片45b〜45fを金属部材により一体形成した補強部材である。
また、他方のコネクトメンバ46は、上側の接合片46bと、下側の接合片46cと、これら両接合片46b,46cを上下方向に連接する湾曲状の連接片46dとを有し、これら各片46b〜46dを金属部材により一体形成した補強部材である。
ここで、図14に示す構造に加えて、図15に示す如く、上述の各コネクトメンバ45,46に、少なくとも車幅方向に延びるビード45g,46e(例えば十字状のビード)を閉断面45a,46a側に向けて一体に突設形成し、ビード45g,46eにより車体剛性および側突耐力のさらなる向上を図ってもよい。
図11に燃料タンク39のトンネルタンク部38に相当する部位の断面図を示すように、トンネル部8の車外側において、サブタンク36とメインタンク37とを車幅方向に連通するトンネルタンク部38の下方には、第3の車両補機としてのミドルエキゾーストパイプ30(排気管)、プロペラシャフト22、パワープラントフレーム27が配設されている。
図3で示したように、No.4クロスメンバとしてのそれぞれのリヤクロスメンバ16,18は助手席側Paのリヤクロスメンバ16の前部が、運転席側Drのリヤクロスメンバ18の前部よりも車両前方にオフセット配置されると共に、これらの各リヤクロスメンバ16,18は車幅方向に分割して形成されているので、図12、図13に示すように、これら左右のリヤクロスメンバ16,18をコネクトメンバ47によって車幅方向に左右連続すべく接続し、車体剛性の向上および側突耐力の向上を図っている。
上述のコネクトメンバ47は断面凹状の部材であって、リヤフロア7の下面に該コネクトメンバ47を接続して、これら両者7,47間に閉断面47aを形成すると共に、一方のリヤクロスメンバ16は図12、図13に示すように、閉断面43a構造のリヤサイドフレーム43とコネクトメンバ47との間に接続し、他方のリヤクロスメンバ18も図13に示すように、閉断面43a構造のリヤサイドフレーム43とコネクトメンバ47との間に接続している。
上述のコネクトメンバ47は、No.4クロスメンバとしての各リヤクロスメンバ16,18のうち、前後幅が広い方のリヤクロスメンバ16と略同等の前後幅を有し、左右に分割された各リヤクロスメンバ16,18を連続させる接続メンバである。
次に、車両のシート取付け構造について詳述する。
図16は図3で示した車体に対して後列シート51,52および前列シート56,57を取付けた状態で示す平面図であって、前述の第1キックアップ部4上には第1リヤシート51を配設すると共に、第2キックアップ部5上には第1リヤシート51に着座する乗員X(図5参照)の体格よりもその体格が小さい乗員Y(図7参照)用の第2リヤシート52を配設している。
これら第1および第2の各リヤシート51,52は、シートクッション51C,52Cと、シートバック51B,52Bとをそれぞれ有する左右独立のセパレートシート(バケット・シート)に構成されている。
また、図6、図17に示すように、第1リヤシート51のシートバック51Bは、ヒンジセンタとしての回動支点P1とリクライニングヒンジブラケット54等からなるリクライニング機構55を備え、回動支点P1を中心として、図5、図6に仮想線で示すように、後方へリクライニング可能に構成されると共に、図6に仮想線で示すように、シートクッション51Cの上方に倒伏して折畳み可能に構成されている。
さらに、第2リヤシート52のシートバック52Bは、ヒンジセンタとしての回動支点P2(図1、図7参照)を中心として、図1に仮想線で示すように、シートクッション52Cの上方に倒伏して折畳み可能に構成されている。
図17に上述の各回動支点P1,P2を併記するように、第1リヤシート51の回動支点P1よりも第2リヤシート52の回動支点P2が後方に位置するように配設されると共に、第2リヤシート52の回動支点P2は、第1リヤシート51の回動支点P1よりも低位置になるように配設されており、高さが異なるキックアップ4,5上に配設されたリヤシート51,52であっても、これら各リヤシート51,52のシートバック51B,52Bをそれぞれシートクッション51C,52C上方に倒伏して、折畳んだ時、左右の各シートバック51B,52Bの高さが確実に略同一高さとなるように構成されている。
ここで、上述の書く回動支点P1,P2としては、回転軸または回転支軸を用いることができる。
上述の第1リヤシート51および第2リヤシート52の前方には、図16に示すように、前列シート56,57が配設され、この前列シート56,57は車幅方向に並設されたセパレート構造の運転席シート57と助手席シート56とから成り、第1リヤシート51の前方には助手席シート56が配設され、第2リヤシート52の前方には運転席シート57が配設されている。換言すれば、運転席シート57の後方に第2リヤシート52を配設したもので、この第2リヤシート52には体格が小さい乗員Yが着座可能となり、これにより、運転席シート57の前後スペースを広く設定することができる。
図5〜図7、図16に示すように、助手席シート56および運転席シート57は、それぞれシートクッション56C,57C、シートバック56B,57B、ヘッドレスト56H,57Hを有する左右独立のセパレートシート(バケット・シート)に構成されている。
また、図16に示すように、運転席シート57よりも助手席シート56が車両の前方にオフセットするように配設される一方、後列シート側においては、第2リヤシート52よりも第1リヤシート51が車両の前方にオフセットするように配設されている。
図5および図7に示すように、助手席シート56および運転席シート57には乗員Yよりも体格が大きい前席乗員Z1,Z2が着座可能で、助手席側Paの後列シートつまり第1リヤシート51には前席乗員Z1,Z2の体格とほぼ同等の後席乗員Xが着座可能となるので、助手席側Paの各シート56,51の前方へのオフセット構造により、助手席シート56および第1リヤシート51の前後のスペースの適切化を図っている。
図5、図6、図9〜図11では図面の簡略化を図るために、その図示を省略したが、第1キックアップ部4のキックアップフロア部4bと、第1リヤシート51のシートクッション51Cとの間には、図18、図19に示すように、該シートクッション51Cの上下位置を調整する高さ調整機構58を設けている。
この高さ調整機構58は、図18、図19に示すように、前後一対のスクリュ59,59(但し、図面では一方のみを示す)と、電動モータ60の回転軸61の回転力をスクリュ59に伝達するギヤボックス62と、上述のスクリュ59に螺合したスライダ63,64(1本のスクリュ59当り、2個のスライダ63,64)と、シートクッション51Cの下面に取付けたリフトアップ、リフトダウン用のブラケット65と、このブラケット65とスライダ63,64との間をピン連結する一対のリンク66,67とを備え、スクリュ59の一側つまりギヤボックス62側には右ネジを形成し、スクリュ59の他側つまり軸受部材68側には左ネジを形成している。
そして、電動モータ60をシートクッション51Cの上昇方向(リフトアップ方向)に駆動すると、ギヤボックス62内のギヤ(例えば、ウオームとウオームホイール)を介して電動モータ60の回転力がスクリュ59に伝達され、一対のスライダ63,64が互に近接する方向に移動して、リンク66,67を介してシートクッション51Cを図18に示す低位置から図19に示す高位置へ上昇させ、逆に、電動モータ60をシートクッション51Cの下降方向(リフトダウン方向)に駆動すると、ギヤボックス62内のギヤを介して電動モータ60の回転力がスクリュ59に伝達され、一対のスライダ63,64が互に離間する方向に移動して、リンク66,67を介してシートクッション51Cを図19に実線で示す高位置から図18に示す低位置へ下降させるように構成したものであり、乗員の体格に応じてシートクッション51Cの上下位置調整が可能となり、乗員の快適性を確保することができるものである。
図20は図17の構造を車両後方から見た状態で示す斜視図(但し、シートバック51Bをリクライニングさせている状態)、図21はシートバック51B,52Bを倒伏させた状態の斜視図であって、車体70側においては、リヤサスペンション装置26のダンパ71に接しつつ、その両端が車体70に接合された湾曲形状のブラケット72を設けている。
そして、左右のブラケット72,72の車幅方向内側部相互間には、ヒンジ73を介して、車幅方向に延びる補強メンバ74を回動可能に取付けている。
この補強メンバ74は、車幅方向に延びるメンバ主体74Aと、このメンバ主体74Aの左右両端部に一体化された側片74B,74Bとをコ字状に組合わせたもので、左右の側片74B,74Bが上述のヒンジ73を介して車体70(詳しくはブラケット72)に対して回動可能に取付けられている。
ここで、上述のメンバ主体74Aは、その軽量化を図る目的で、角パイプ等のパイプ部材で形成されることが望ましい。
上述のコ字状に形成された補強メンバ74は、第2リヤシート52のシートバック52Bを支持する支持位置αと、補強メンバ74を下方としてのリヤフロア7の上面に格納する格納位置βとに回動し得るように構成されている。
上述の第2リヤシート52のシートバック52Bと車体70との間を着脱可能に接続すべく、補強メンバ74のメンバ主体74Aにはラッチ部材75を設ける一方、このラッチ部材75と対応すべく第2リヤシート52のシートバック52B背面にはストライカ76を取付けている。このストライカ76はシートバック52B内の図示しないシートバックフレームに固定される。
図17、図20に実線で示すように、補強メンバ74の支持位置αにおいて、該補強メンバ74の中間部としてのメンバ主体74Aに設けられたラッチ部材75と、第2リヤシート52のシートバック52B背面に設けられたストライカ76とを係合した時、この第2リヤシート52のシートバック52Bは補強メンバ74およびブラケット72を介して車体70に接続される。
また、図17、図20に仮想線で、図21に実線でそれぞれ示すように、ラッチ部材75によるストライカ76の係合を手動にて解除した後に、ヒンジ73を支点として補強メンバ74をリヤフロア7側へ回動すると、この補強メンバ74を下方のリヤフロア7の上面に格納することができる。
上述のラッチ部材75によるストライカ76の係合が解除された第2リヤシート52のシートバック52Bは、そのシートクッション52C上に倒伏して折畳むことができ、一方の第1リヤシート51のシートバック51Bは補強メンバ74と非連結構造に形成されているので、ラッチ部材75によるロック、アンロックに関係なく、シートクッション51C上に倒伏して折畳むことができる。
第1および第2の各リヤシート51,52のそれぞれのシートバック51B,52Bを、図21に示すようにシートクッション51C,52C上に倒伏して折畳んだ時、回動支点P1,P2の前後、上下位置設定(図17参照)により、これら左右の各シートバック51B,52Bが略同一高さとなるように設定されている。
また、第1リヤシート51のシートバック51C背面には、そのリクライニング時に支持位置αの補強メンバ74(詳しくは、そのメンバ主体74A)との干渉を回避する目的で、逃げ部としての凹設部77が設けられている。
なお、図中、78はステアリングホイール、79はインストルメントパネル、80はルーフ部、81は前輪である。また、図1において82は後列シートのシートバックを折畳んだ時に形成される荷室に対して搭載した荷物である。さらに、図中、矢印Fは車両の前方を示し、矢印INは車両内方を示し、矢印OUTは車両外方を示す。
このように、上記実施例の車両のシート取付け構造は、車室Rのフロアパネル2上に前列シート56,57が配設され、該前列シート56,57の後方において一対のシートが並設された後列シート51,52が配設されてなる車両のシート取付け構造であって、上記後列シートは第1リヤシート51と、該第1リヤシート51に着座する乗員X(図5参照)の体格より小さい乗員Y(図7参照)用の第2リヤシート52とからなり、上記第2リヤシート52のシートバック52Bと車体70との間を接続して車幅方向に延びる補強メンバ74を設け、該補強メンバ74は上記第2リヤシート52のシートバック52Bと着脱可能に構成されたものである。
この構成によれば、車幅方向に延びる補強メンバ74を設けたので、この補強メンバ74により、車体剛性および側突耐力を確保することができる。
また、第2リヤシート52のシートバック52Bを補強メンバ74に取付け、この補強メンバ74を介して該シートバック52Bを車体70に接続した時、第2リヤシート52Bのシート支持剛性の向上を図ることができる。
さらに、第2リヤシート52のシートバック52Bは補強メンバ74に対して着脱可能に構成したので、その使い勝手の向上を図ることができる。
要するに、低全高のコンパクトなボディにおいて大きさが異なるセパレートタイプのリヤシート51,52の並設と、前列シート56,57およびリヤシート51,52による多人数乗車と、車体剛性の確保と、側突耐力の確保と、後列のユーティリティ性(実用性)の確保とを達成することができる。
また、上記補強メンバ74は図21に示すように、下方に格納可能に構成されたものである。
この構成によれば、補強メンバ74による車体剛性および側突耐力を確保したままで、該補強メンバ74が下方(リヤフロア7上面参照)に格納されるので、シートバック51B,52Bをシートクッション51C,52B上に前倒して、荷室を確保する時、補強メンバ74が荷室スペースを阻害しない。この結果、適切な荷室空間を確保することができる。
さらに、上記補強メンバ74は、コ字状に形成され、その中間部(メンバ主体74A参照)が上記第2リヤシート52のシートバック52Bに着脱可能に構成されると共に、両端部(側片74B,74B参照)が車体70に対して回動可能に取付けられたものである。
この構成によれば、補強メンバ74をコ字状に形成したので、荷室空間に対する影響を最小限となすことができ、また、補強メンバ74の両端部(側片74B,74B)が車体70に対して回動可能であるため、補強メンバ74により第2リヤシート52のシートバック52Bを支持する位置αと、補強メンバ74を下方(リヤフロア7上面参照)に格納する位置βとの間の操作も容易となるうえ、該補強メンバ74による車体剛性、側突耐力を確保した条件下において、上述の効果が得られる。
加えて、上記第1リヤシート51と第2リヤシート52は、それぞれのシートクッション51C,52Cの上方にシートバック51B,52Bが倒伏して略同一高さに折畳み可能に構成されたものである(図21参照)。
この構成によれば、各リヤシート51,52のシートバック51B,52Bを倒伏してシートクッション51C,52C上方に折畳んだ時、これら各シートバック51B,52Bが略同一高さになるため、使い勝手のよい荷室空間を確保することができる。
また、上記第1リヤシート51のシートバック51Bは前後位置調整可能なリクライニング機構55を備え、第1リヤシート51のシートバック51B背面には、そのリクライニング時に上記補強メンバ74との干渉を回避する逃げ部(凹設部77参照)が設けられたものである。
この構成によれば、第2リヤシート52のシートバックの補強メンバ74を介しての車体70に対する着脱性を確保しつつ、第1リヤシート51のシートバック51Bは乗員Xの体格に応じて、その前後位置が調整可能となるので、後席乗員Xの快適性を確保することができ、また該シートバック51Bのリクライニング時にはシートバック51B背面に設けた逃げ部(凹設部77)により、シートバック51Bと補強メンバ74との干渉を回避することができ、この結果、適切な前後位置(シートバック51Bの傾斜角度)を選定することができる。
要するに、大きさが異なるリヤシート51,52を並設する場合、第2リヤシート52のシートバック52Bのみを補強メンバ74を介して車体70に着脱可能に固定し、第1リヤシート51のシートバック51Bは補強メンバ74と干渉しないようにリクライニングさせることができる。
なお、上述の逃げ部を凹設部77で形成すると、逃げ部を簡単に構成することができる。
しかも、上記フロアパネル2に上方へ段上げされたキックアップ部3が設けられ、該キックアップ部3は、第1キックアップ部4と、該第1キックアップ部4と車幅方向で並設され、かつ、第1キックアップ部4より高さ方向で高い第2キックアップ部5とからなり、上記第1キックアップ部4上に第1後列シート51を配設し、上記第2キックアップ部5上に第2後列シート52を配設したものである。
この構成によれば、上述のキックアップ部3は、高さが異なる第1キックアップ部4と第2キックアップ部5とからなるので、これら各キックアップ部4,5上下の車室内空間および車室外空間に対するシートや車両補機のレイアウト自由度の拡大を図ることができる。
また、高さが相対的に低い第1キックアップ部4上は、該第1キックアップ部4とルーフ部80との間の上下スペースが相対的に高く、一方、高さが相対的に高い第2キックアップ部5上は、該第2キックアップ部5とルーフ部80との間の上下スペースが相対的に低く、これら上下スペースの差異に対応して第1キックアップ部4上には相対的に体格が大きい乗員X用の第1後列シート51を配設し、第2キックアップ部5上には相対的に体格が小さい乗員Y用の第2後列シート52を配設したので、低全高のコンパクトなボディにおいてセパレートタイプの一対のシート51,52を適切にレイアウトすることができる。
また、上記第1リヤシート51の前方に助手席シート56が配設されると共に、上記第2リヤシート52の前方に運転席シート57が配設されたものである。
この構成によれば、車体剛性、側突耐力、シート支持剛性を確保しつつ、運転席シート57と助手席シート56とから成る前列シートのスペースもバランスよく確保することができ、特に第1リヤシート51の乗員Xの安全性と使い勝手との両立を図ることができる。
すなわち、体格の大きい乗員Xが助手席側の後列シート(第1リヤシート51)に着座可能となり、一般に助手席側の後列シート(第1リヤシート51)は使用頻度が高く、この後列シート(第1リヤシート51)が歩道側(いわゆる路肩)に対応するので、安全性と使い勝手との両立を図ることができる。
さらに、上記運転席シート57より助手席シート56が前方にオフセットして配設されたものである。
この構成によれば、車体剛性、側突耐力、シート支持剛性を確保しつつ、助手席スペースの確保と、助手席側の後列シート(第1リヤシート51)のスペース拡大とを図ることができ、第1リヤシート51に着座する乗員の快適性向上を図ることができる。
つまり、運転席側にはステアリングホイール78が存在するので、運転席シート57を前寄りに配設することはできないが、助手席側にはステアリングホイール78が存在しない分、助手席スペースを確保した上で、助手席シート56を前方にオフセットして配設することができ、これにより、助手席側の後列シート(第1リヤシート51)のスペース拡大を図ることができる。
加えて、上記第1キックアップ部4と第2キックアップ部5との車室外側下方には、図11に示すように、高さ方向の大きさが異なる車両補機(サブタンク36、メインタンク37参照)が配設されたものである。
この構成によれば、第1および第2の各キックアップ部4,5の下方に車両補機(サブタンク36、メインタンク37)を配設したので、大きさが異なる車両補機を仕分けて効率的にパッケージングすることができる。
なお、車両補機を、燃料タンクとしてのサブタンク36、メインタンク37に設定した場合には、適切なタンク容量を確保することができる。
図22、図23は補強メンバ74に対する第2リヤシート52のシートバック52Bの着脱構造の他の実施例を示すものであり、図22、図23で示すこの実施例においては、補強メンバ74側にストライカ76を設ける一方、第2リヤシート52のシートバック52B側にラッチ部材75を設けている。
上述のストライカ76は補強メンバ74におけるメンバ主体74Aに取付けられている。一方、ラッチ部材75は、第2リヤシート52のシートバック52B内に存在する既設のシートバックフレーム83に対して固定されたブラケット84と、このブラケット84に支軸85を介してロック(図22参照)、アンロック(図23参照)可動に設けられ、かつ、係合部86aを有するラッチプレート86と、図22に示すロック時においてはラッチプレート86をロック状態に保持し、図23に示すアンロック時においてはラッチプレート86をアンロック状態に保持する支点越え構造のスプリング87(いわゆる支点越えバネ)と、上述のブラケット84に切起こし形成された2つのストッパ88,89とを備えると共に、上述の支軸85をシートバック52Bの左右何れかの車幅方向側部の近傍まで延出し、該支軸85の延出部にはシートバック52Bの外部に位置する操作レバー90を連結している。ここで、上述のラッチプレート86は支軸85と一体的に回動するように、該支軸85に固定されている。つまり、操作レバー90、支軸85、ラッチプレート86の三者が一体的に回動すべく構成している。
ラッチプレート86の係合部86aで、ストライカ76をロックする場合には、図23に示すアンロック状態から図22に示すように、スプリング87のバネ力に抗して、操作レバー90を矢印a方向に回動操作すると、支軸85とラッチプレート86とが一体に回動するので、該ラッチプレート86の係合部86aでストライカ76をロックして、第2リヤシート52のシートバック52Bを補強メンバ74に取付けることができ、この時、ラッチプレート86は上側のストッパ88で位置規制されると共に、スプリング87でロック状態に保持される。
ラッチプレート86の係合部86aを、ストライカ76から外してアンロック状態と成す場合には、図22に示すロック状態から図23に示すように、スプリング87のバネ力に抗して、操作レバー90を矢印b方向に回動操作すると、支軸85とラッチプレート86とが一体に回動するので、ラッチプレート86の係合部86aがストライカ76から外れてアンロック状態となり、第2リヤシート52のシートバック52Bを補強メンバ74から取外すことができ、この時、ラッチプレート86は下側のストッパ89で位置規制されると共に、スプリング87でアンロック状態に保持される。
しかも、このアンロック状態(図23参照)においては、ラッチプレート86はシートバック52Bの背面から後方に突出しないので、第2リヤシート52のシートバック52Bをそのシートクッション52Cとに折畳んだ時、係合部86aが荷室空間に出っ張ることがなく、荷室をより一層良好に有効利用することができる。
なお、図22、図23で示したこの実施例においても、その他の点については先の実施例とほぼ同様の作用、効果を奏するものである。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の第1後列シートは、実施例の第1リヤシート51に対応し、
以下同様に、
第2後列シートは、第2リヤシート52に対応し、
逃げ部は、凹設部77に対応し、
車両補機は、燃料タンクとしてのサブタンク36、メインタンク37に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、上記実施例においては左ハンドル車両に適用した構成を例示したが、上記構造を右ハンドル車両に適用してもよいことは勿論である。
本発明のシート取付け構造を備えた車両の側面図 車両の下部車体構造を示す斜視図 図2の平面図 車両の要部底面図 助手席側の構造を示す側面図 第1後列シートのシートバックのリクライニング状態と倒伏状態とを示す側面図 運転席側の構造を示す側面図 燃料タンクの斜視図 図3のA−A線矢視断面図 図3のB−B線矢視断面図 トンネルタンク部に相当する部位の断面図 図3のC−C線矢視断面図 図3のD−D線矢視断面図 コネクトメンバの分解斜視図 コネクトメンバの他の実施例を示す分解斜視図 車両のシート取付け構造を示す平面図 車両のシート取付け構造を示す拡大側面図 高さ調整機構を示す背面図 シートクッション上昇時の説明図 図17の構成を車両後方から見た状態で示す斜視図 シートバックの略同一高さの折畳み状態を示す斜視図 シートバック着脱構造の他の実施例を示すロック時の側面図 シートバック着脱構造のアンロック時の側面図 従来のシート取付け構造を示す平面図 図24の運転席側の側面図 図24の助手席側の側面図
符号の説明
2…フロアパネル
3…キックアップ部
4…第1キックアップ部
5…第2キックアップ部
36…サブタンク(車両補機)
37…メインタンク(車両補機)
51…第1リヤシート(第1後列シート)
52…第2リヤシート(第2後列シート)
51B,52B…シートバック
51C,52C…シートクッション
55…リクライニング機構
56…助手席シート(前列シート)
57…運転席シート(前列シート)
70…車体
74…補強メンバ
76…着脱手段
77…凹設部(逃げ部)
R…車室

Claims (9)

  1. 車室のフロアパネル上に前列シートが配設され、該前列シートの後方において一対のシートが並設された後列シートが配設されてなる車両のシート取付け構造であって、
    上記後列シートは第1後列シートと、該第1後列シートに着座する乗員の体格より小さい乗員用の第2後列シートとからなり、
    上記第2後列シートのシートバックと車体との間を接続して車幅方向に延びる補強メンバを設け、
    該補強メンバは上記第2後列シートのシートバックと着脱可能に構成された
    車両のシート取付け構造。
  2. 上記補強メンバは下方に格納可能に構成された
    請求項1記載の車両のシート取付け構造。
  3. 上記補強メンバは、コ字状に形成され、その中間部が上記第2後列シートのシートバックに着脱可能に構成されると共に、両端部が車体に対して回動可能に取付けられた
    請求項2記載の車両のシート取付け構造。
  4. 上記第1後列シートと第2後列シートは、それぞれのシートクッションの上方にシートバックが倒伏して略同一高さに折畳み可能に構成された
    請求項1〜3の何れか1に記載の車両のシート取付け構造。
  5. 上記第1後列シートのシートバックは前後位置調整可能なリクライニング機構を備え、
    第1後列シートのシートバック背面には、そのリクライニング時に上記補強メンバとの干渉を回避する逃げ部が設けられた
    請求項1〜4の何れか1に記載の車両のシート取付け構造。
  6. 上記フロアパネルに上方へ段上げされたキックアップ部が設けられ、
    該キックアップ部は、第1キックアップ部と、該第1キックアップ部と車幅方向で並設され、かつ、第1キックアップ部より高さ方向で高い第2キックアップ部とからなり、
    上記第1キックアップ部上に第1後列シートを配設し、
    上記第2キックアップ部上に第2後列シートを配設した
    請求項1〜5の何れか1に記載の車両のシート取付け構造。
  7. 上記第1後列シートの前方に助手席シートが配設されると共に、
    上記第2後列シートの前方に運転席シートが配設された
    請求項1〜6記載の何れか1に記載の車両のシート取付け構造。
  8. 上記運転席シートより助手席シートが前方にオフセットして配設された
    請求項7記載の車両のシート取付け構造。
  9. 上記第1キックアップ部と第2キックアップ部との車室外側下方には、高さ方向の大きさが異なる車両補機が配設された
    請求項6〜9の何れか1に記載の車両のシート取付け構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11718208B2 (en) 2021-09-10 2023-08-08 Honda Motor Co., Ltd. Vehicle seat mounting bracket for energy attenuating member

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