JP4967327B2 - 車両のシート配設構造 - Google Patents
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Description
すなわち、車室の下面を形成するフロアパネル200を設け、このフロアパネル200の前部に運転席シート201と助手席シート202とを左右に並設する一方、フロアパネル200の後方には上方へ段上げされた左右同一高さのキックアップ部203を設け、このキックアップ部203上には左右の乗員用シートとしてのリヤシート204,205を並設し、さらに、上述のキックアップ部203の車幅方向中間部において、その車外側下方には車両補機としての燃料タンク206を配設した構造である。
ところで、低全高のコンパクトな車両を構成する要請があり、この場合、乗員の居住性を確保すると共に、キックアップ部上下の車室内空間および車室外空間に対するシートや補機のレイアウト自由度を確保する必要があり、さらに、後席のユーティリティー性(実用性)を確保する必要がある。
上記構成によれば、上述のキックアップ部は高さが異なる第1キックアップ部と第2キックアップ部とから成るので、キックアップ部上下の車室内空間および車室外空間に対するシートや補機等のレイアウト自由度の拡大を図ることができる。
上記キックアップ部の高さの差異により後列シートそれ自体の高さが異なるが、回転軸の高さを上記の如く設定したので、それぞれのシートバックを倒伏した時、一対の後列シートのシートバックが略同一高さに折畳まれて、フラット性を確保することができ、荷物の搭載性を確保することができる。
この発明の一実施態様においては、上記第1後列シートのシートクッションは、上下位置調整可能な高さ調整機構を備えたものである。
上記構成によれば、乗員の体格に応じてシートクッションの上下位置調整が可能となり、乗員の快適性を確保することができる。
この発明の一実施態様においては、上記第2後列シートは車幅方向に延びる補強メンバを介して車体と固定されるものである。
この発明の一実施態様においては、上記第1後列シートのシートバック背面には上記補強メンバの格納部が形成されたものである。
上記構成によれば、格納部の形成により、第1後列シートのシートバックのリクライニングスペースが確保されると共に、該シートバックの倒伏時には補強メンバが格納部に格納されるので、補強メンバが邪魔にならず、該補強メンバで荷室スペースが阻害されることはない。
上記構成によれば、後席の実用性を確保しつつ、助手席スペースの確保と、助手席側の後列シート(第1後列シート)のスペース拡大とを図ることができ、第1後列シートに着座する乗員の快適性向上を図ることができる。
第1後列シートの回転軸より第2後列シートの回転軸が後方になるように配設されるという構成にて実現した。
図面は車両のシート配設構造を示すが、まず、車両の下部車体構造について説明する。図1〜図7において、エンジンルームEと車室Rとを前後方向に仕切るダッシュロアパネル(ダッシュパネル)1を設け、このダッシュロアパネル1の下端後部には、後方に向けてほぼ水平に延びるフロアパネル2を連設し、このフロアパネル2で車室R下面(底面)を構成している。
しかも、図2に斜視図で示すように、第2キックアップ部5は第1キックアップ部4よりも高さ方向でより一層高く形成されている。
上述のキックアップ部3における各キックアップフロア部4b,5bのさらに後方には、リヤキックアップ部6を介してリヤフロア7を連設している。
一方、フロアパネル2の車幅方向の中央部には車室R内方へ突出して、車両の前後方向に延びるトンネル部8を形成している。このトンネル部8はダッシュロアパネル1とリヤキックアップ部6との間において車両の前後方向に延びるように形成されると共に、このトンネル部8の上部には該トンネル部8との間に閉断面9を形成するトンネルメンバ10(いわゆるハイマウントバックボーンフレーム)を接合している。
また、フロアパネル2の車幅方向両端部には車両の前後方向に延びるサイドシル11を接合している(図3参照)。
また、これらの各クロスメンバ14,15は車室R内側に位置しており、その車室内側端部(車幅方向の内端部)は上述のトンネル部8に接続固定されている。
このフロアフレーム20はフロアパネル2に接合された車体剛性部材である。
このパワープラントフレーム27(いわゆるPPF)はエンジン駆動系からのロール方向の動きを許容しつつ、リヤディファレンシャル装置23のワインドアップ振動を抑制するためのものである。
ここで、上述のサブタンク36の後部には、リヤキックアップ部6の背面に沿って立上がる***部36aが一体形成されており、この***部36aでタンク容量のさらなる拡大を図るように構成している。
また、メインタンク37の上部にはフューエルポンプ40が取付けられている。一方、上述のサブタンク36とメインタンク37とをトンネルタンク部38を介して一体化した燃料タンク39は、図4、図5〜図7に示すように、タンク支持部材としてのタンクバンド41,42を介してボディ側に支持されている。
また両コネクトメンバ45,46は図3に平面図で示すように、これらコネクトメンバ45,46同士が互にオーバラップする前後幅を有すると共に、一方のコネクトメンバ45は両クロスメンバ14,15とオーバラップする前後幅を有し、他方のコネクトメンバ46も両クロスメンバ14,15とオーバラップする前後幅を有するように構成されている。
他方のコネクトメンバ46はトンネル部8の縦壁部中間部位の車外側と一方のコネクトメンバ45の車外側の面とに接合し、トンネル部8との間に閉断面46aを形成している。
図16は図3で示した車体に対して後列シートおよび前列シートを取付けた状態で示す平面図であって、前述の第1キックアップ部4上には第1リヤシート51を配設すると共に、第2キックアップ部5上には第1リヤシート51に着座する乗員X(図5参照)の体格よりもその体格が小さい乗員Y(図7参照)用の第2リヤシート52を配設している。
一方、車体71側においては、図17、図20、図21に示すように、リヤサスペンション装置26のダンパ73に接しつつ、その両端が車体71に接合された湾曲形状のブラケット74を設け、このブラケット74の車幅方向内側にはメンバ支持ブラケット75を接合固定している。
図24、図25に示す着脱手段76は、メンバ支持ブラケット75に、テーパ部80に対応するテーパ孔77を形成し、リリースレバー83を図24の締付け前の状態から図25に示す締付け後の状態に操作した時、補強メンバ70の舌片72を、メンバ支持ブラケット75とフランジ部81との間で狭持すべく構成したものであり、このように構成すると、着脱手段76の車幅方向の大きさのコンパクト化を図ることができる。なお、図24、図25において図22、図23と同一の部分には同一符号を付している。
上側の凹部84は、第1リヤシート51のシートバック51Bを、図17に仮想線で示すように、リクライニングさせた時、補強メンバ70とシートバック51Bとの干渉を回避する逃げ部であり、下側の凹部85は、第1リヤシート51のシートバック51Bを図21に示すように、そのシートクッション51C上に折畳んだ時、補強メンバ70を格納する格納部である。
この構成によれば、後席乗員Xの体格に応じてシートバック51Bの前後位置調整が可能となり、後席乗員Xの快適性を確保することができる。
この構成によれば、後席乗員Xの体格に応じてシートクッション51Cの上下位置調整が可能となり、後席乗員Xの快適性を確保することができる。
この構成によれば、上述の補強メンバ70により、車体の剛性向上と、シート(特に、第2リヤシート52)の支持剛性向上と、側突耐力の向上とを図ることができる。
この構成によれば、後席の実用性を確保しつつ、運転席シート57と助手席シート56とから成る前列シートのスペースもバランスよく確保することができ、特に第1リヤシート51の乗員Xの安全性と使い勝手との両立を図ることができる。
この発明の第1後列シートは、実施例の第1リヤシート51に対応し、
以下同様に、
第2後列シートは、第2リヤシート52に対応し、
格納部は、凹部84,85に対応し、
補機は、サブタンク36とメインタンク37とを備えた燃料タンク39に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、上記実施例においては左ハンドル車両に適用した構成を例示したが、上記構造を右ハンドル車両に適用してもよいことは勿論である。
3…キックアップ部
4…第1キックアップ部
5…第2キックアップ部
36,37…タンク(補機)
51…第1リヤシート(第1後列シート)
52…第2リヤシート(第2後列シート)
51B,52B…シートバック
51C,52C…シートクッション
55…リクライニング機構
56…助手席シート(前列シート)
57…運転席シート(前列シート)
58…高さ調整機構
70…補強メンバ
71…車体
84,85…凹部(格納部)
P1,P2…回転軸
R…車室
Claims (9)
- 車室のフロアパネル上に前列シートが配設され、該前列シートの後方に一対のシートを並設した後列シートが配設された車両のシート配設構造であって、
上記フロアパネルには上方へ段上げされたキックアップ部が設けられ、
上記キックアップ部は第1キックアップ部と、該第1キックアップ部に車幅方向で並設され、かつ、高さ方向で第1キックアップ部より高い第2キックアップ部とから成り、
上記第1キックアップ部上に第1後列シートを配設し、
上記第2キックアップ部上に第1後列シートに着座する乗員より体格が小さい乗員用の第2後列シートを配設し、
上記第1および第2の各後列シートは、それぞれシートクッションの上方にシートバックが倒伏して、倒伏した第1後列シートのシートバック背面と、倒伏した第2後列シートのシートバック背面とが略同一高さに折畳まれるように構成され、
上記第1後列シートと第2後列シートは、そのシートバックが倒伏される回転軸の位置が、
第1後列シートの回転軸より第2後列シートの回転軸が後方になるように配設された
車両のシート配設構造。 - 車室のフロアパネル上に前列シートが配設され、該前列シートの後方に一対のシートを並設した後列シートが配設された車両のシート配設構造であって、
上記フロアパネルには上方へ段上げされたキックアップ部が設けられ、
上記キックアップ部は第1キックアップ部と、該第1キックアップ部に車幅方向で並設され、かつ、高さ方向で第1キックアップ部より高い第2キックアップ部とから成り、
上記第1キックアップ部上に第1後列シートを配設し、
上記第2キックアップ部上に第1後列シートに着座する乗員より体格が小さい乗員用の第2後列シートを配設し、
上記第1および第2の各後列シートは、それぞれシートクッションの上方にシートバックが倒伏して、倒伏した第1後列シートのシートバック背面と、倒伏した第2後列シートのシートバック背面とが略同一高さに折畳まれるように構成され、
上記第2後列シートの回転軸は、第1後列シートの回転軸より低位置になるように配設された
車両のシート配設構造。 - 少なくとも上記第1後列シートのシートバックは前後位置調整可能なリクライニング機構を備えた
請求項1または2に記載の車両のシート配設構造。 - 上記第1後列シートのシートクッションは、上下位置調整可能な高さ調整機構を備えた
請求項1〜3の何れか1に記載の車両のシート配設構造。 - 上記第2後列シートは車幅方向に延びる補強メンバを介して車体と固定される
請求項1〜4の何れか1に記載の車両のシート配設構造。 - 上記第1後列シートのシートバック背面には上記補強メンバの格納部が形成された
請求項5記載の車両のシート配設構造。 - 上記第1後列シートの前方に助手席シートが配設されると共に、第2後列シートの前方に運転席シートが配設された
請求項1〜6の何れか1に記載の車両のシート配設構造。 - 上記運転席シートより助手席シートが前方にオフセットして配設された
請求項1〜7の何れか1に記載の車両のシート配設構造。 - 上記第1キックアップ部と第2キックアップ部の車室外側下方には高さ方向の大きさが異なる補機が配設された
請求項1〜8の何れか1に記載の車両のシート配設構造。
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