JP2007071475A - 三重効用吸収冷凍機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 エネルギーロスを抑制することができる三重効用吸収冷凍機を提供すること。
【解決手段】 溶液Sを濃度が低下した希溶液Swとする吸収器Aと、希溶液Swを加熱し冷媒を蒸発させて濃度を上昇させる低温再生器G1と、希溶液Swを加熱し低温再生器G1におけるよりも高い温度で冷媒を蒸発させて濃度を上昇させる中温再生器G2と、導入した希溶液Swを加熱することにより中温再生器G2におけるよりも高い温度で冷媒を蒸発させて濃度を上昇させる高温再生器G3と、吸収器Aから希溶液Swを中温再生器G2に送液する中温溶液ポンプ12と、吸収器Aから希溶液Swを高温再生器G3に送液する高温溶液ポンプ13とを備える三重効用吸収冷凍機1とすると、中温再生器の入口に抵抗を設けることなく高温再生器及び中温再生器に適切な量の希溶液を安定的に供給することができ、エネルギーロスを抑制することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は三重効用吸収冷凍機に関し、特にエネルギーロスを抑制すると共に、各再生器への溶液の安定供給が可能となる三重効用吸収冷凍機に関するものである。
近年、地球環境保全意識が高まる一方でエネルギー消費の著しい増加が環境に及ぼす影響が懸念されている。いわゆる京都議定書の発効が確定した今日においては、各国に定められた温室効果ガスの削減目標を達成するため、さらなる省エネルギーの推進を図ることが喫緊の課題となっている。そのような中、業務用を中心に事務所やビル等で幅広く採用される吸収冷凍機として、より省エネルギー性の高い三重効用吸収冷凍機の普及が期待されている。
三重効用吸収冷凍機は、吸収冷凍機において、吸収器で冷媒を吸収した希溶液から最も高い温度で冷媒を蒸発させる高温再生器と、高温再生器よりも低い温度で希溶液から冷媒を蒸発させる中温再生器と、中温再生器よりも低い温度で希溶液から冷媒を蒸発させる低温再生器との3つの再生器を有し、高温再生器で蒸発した冷媒蒸気を中温再生器に導いてこの冷媒蒸気の熱で希溶液から冷媒を蒸発させ、中温再生器で蒸発した冷媒蒸気を低温再生器に導いてこの冷媒蒸気の熱で希溶液から冷媒を蒸発させることにより、再生器に投入する熱量(又は熱を発生させるための燃料)を削減して省エネルギーを図っている。従来、三重効用吸収冷凍機は、吸収器で冷媒を吸収した希溶液を、1台のポンプで高温再生器、中温再生器、低温再生器の各再生器に送液しているものが多かった(例えば特許文献1参照)。
特開2000−17123号公報(図1等)
しかしながら、1台のポンプで3つの各再生器に送液すると、高揚程で大流量のポンプが必要となる。また、最も圧力が高い高温再生器の内圧でポンプの必要揚程を決定するため、中温再生器及び低温再生器への希溶液の流入量を調節するためにこれら2つの再生器の入口に高温再生器とそれぞれの再生器との圧力差に相当する圧力損失を有する部材(弁等)を設ける必要があり、これがエネルギーロスとなっていた。また、高温再生器の内圧の変動に応じてポンプの回転速度を調節すると、中温再生器及び低温再生器への希溶液の安定した供給を行うために、各再生器の入口側もしくは出口側に制御バルブを設ける必要がある。
本発明は上述の課題に鑑み、エネルギーロスを抑制すると共に、各再生器への溶液の安定供給が可能となる三重効用吸収冷凍機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明に係る三重効用吸収冷凍機は、例えば図1に示すように、冷媒蒸気Vsを溶液Sで吸収し、溶液Sを濃度が低下した希溶液Swとする吸収器Aと;吸収器Aから希溶液Swを導入し、希溶液Swを加熱することにより冷媒を蒸発させて濃度を上昇させる低温再生器G1と;吸収器Aから希溶液Swを導入し、希溶液Swを加熱することにより低温再生器G1におけるよりも高い温度で冷媒を蒸発させて濃度を上昇させる中温再生器G2と;吸収器Aから希溶液Swを導入し、希溶液Swを加熱することにより中温再生器G2におけるよりも高い温度で冷媒を蒸発させて濃度を上昇させる高温再生器G3と;吸収器Aから希溶液Swを中温再生器G2に送液する中温溶液ポンプ12と;吸収器Aから希溶液Swを高温再生器G3に送液する、中温溶液ポンプ12とは別の高温溶液ポンプ13とを備える。
このように構成すると、希溶液を、中温再生器に送液する中温溶液ポンプと、高温再生器に送液する高温溶液ポンプとを備えるので、中温再生器の入口に大きな抵抗を設けることなく高温再生器及び中温再生器に適切な量の希溶液を安定的に供給することができ、エネルギーロスを抑制することができる。また、中温再生器と低温再生器とが並列に配置され、中温溶液ポンプが低温再生器にも希溶液を送液する場合は、低温再生器の入口に大きな抵抗を設けることなく高温再生器、中温再生器及び低温再生器に適切な量の希溶液を安定的に供給することができ、エネルギーロスを抑制することができる。
また、請求項2に記載の発明に係る三重効用吸収冷凍機は、例えば図1に示すように、請求項1に記載の三重効用吸収冷凍機において、高温再生器G3が、希溶液Swから冷媒を蒸発させて濃度が上昇した高温濃溶液Sh3を導出する側に、高温濃溶液Sh3を溜める高温再生器溶液溜まり23を有し;中温再生器G2が、希溶液Swから冷媒を蒸発させて濃度が上昇した中温濃溶液Sh2を導出する側に、中温濃溶液Sh2を溜める中温再生器溶液溜まり22を有し;高温再生器溶液溜まり23内もしくは高温再生器G3の本体内の高温濃溶液Sh3の液面が第1の所定の液面高さになるように高温溶液ポンプ13の吐出量を調節すると共に、中温再生器溶液溜まり22内もしくは中温再生器G2の本体内の中温濃溶液Sh2が第2の所定の液面高さになるように中温溶液ポンプ12の吐出量を調節する制御装置60を備える。ここで、高温再生器G3の本体とは、典型的には、高温再生器溶液溜まり23とは別の、高温再生器G3の主要部である。また、中温再生器G2の本体とは、典型的には、中温再生器溶液溜まり22とは別の、中温再生器G2の主要部である。
このように構成すると、高温再生器溶液溜まり内もしくは高温再生器の本体内の高温濃溶液の液面が第1の所定の液面高さになるように高温溶液ポンプの吐出量を調節すると共に、中温再生器溶液溜まり内もしくは中温再生器の本体内の中温濃溶液が第2の所定の液面高さになるように中温溶液ポンプの吐出量を調節するので、高温再生器内の高温濃溶液及び中温再生器内の中温濃溶液が、各再生器で蒸発した冷媒に混じって排出されることがない。
また、請求項3に記載の発明に係る三重効用吸収冷凍機は、例えば図1に示すように、請求項2に記載の三重効用吸収冷凍機において、高温再生器G3内の圧力を検知する高温圧力検知器63と;高温再生器溶液溜まり23内もしくは高温再生器G3の本体内の高温濃溶液Sh3の高位液面及び低位液面を検知する高温液面検知器66と;中温再生器22内の圧力を検知する中温圧力検知器62と;中温再生器溶液溜まり22内もしくは中温再生器G2の本体内の中温濃溶液Sh2の高位液面及び低位液面を検知する中温液面検知器65とを備え;制御装置60が、高温溶液ポンプ13の回転速度を、高温圧力検知器63で検知した圧力に基づいて調節しつつ高温液面検知器66が高位液面を検知したときに低下させ低位液面を検知したときに上昇させると共に、中温溶液ポンプ12の回転速度を、中温圧力検知器62で検知した圧力に基づいて調節しつつ中温液面検知器65が高位液面を検知したときに低下させ低位液面を検知したときに上昇させるように構成されている。
このように構成すると、高温再生器及び中温再生器おいて、各再生器内の圧力を基準として対応する溶液ポンプの回転速度を調節して、各再生器の溶液溜まりもしくは各再生器の本体内の液面によって対応する溶液ポンプの回転速度を補正するので、各再生器内の溶液液面の安定性が増す。
また、請求項4に記載の発明に係る三重効用吸収冷凍機は、例えば図2に示すように、請求項3に記載の三重効用吸収冷凍機において、高温圧力検知器63(例えば図1参照)に代えて、高温再生器G3内の希溶液Swを加熱して蒸発した冷媒が凝縮した高温凝縮冷媒Vf3の温度を検知する高温冷媒温度検知器69を備え;中温圧力検知器62(例えば図1参照)に代えて、中温再生器G2内の希溶液Swを加熱して蒸発した冷媒が凝縮した中温凝縮冷媒Vf2の温度を検知する中温冷媒温度検知器68を備え;制御装置60が、高温圧力検知器63(例えば図1参照)で検知した圧力に代えて高温冷媒温度検知器69で検知した温度に基づいて高温溶液ポンプ13の回転速度を調節し、中温圧力検知器62(例えば図1参照)で検知した圧力に代えて中温冷媒温度検知器68で検知した温度に基づいて中温溶液ポンプ12の回転速度を調節するように構成されている。
このように構成すると、高温再生器及び中温再生器内の圧力と相関関係を有する高温凝縮冷媒及び中温凝縮冷媒の温度を基準として対応する溶液ポンプの回転速度を調節し、各再生器の溶液溜まりの液面によって対応する溶液ポンプの回転速度を補正するので、各再生器内の溶液液面の安定性が増す。
本発明に係る三重効用吸収冷凍機によれば、希溶液を、中温再生器に送液する中温溶液ポンプと、高温再生器に送液する高温溶液ポンプとを備えるので、中温再生器の入口に大きな抵抗を設けることなく高温再生器及び中温再生器に適切な量の希溶液を安定的に供給することができ、エネルギーロスを抑制することができる。また、中温再生器と低温再生器とが並列に配置され、中温溶液ポンプが低温再生器にも希溶液を送液する場合は、低温再生器の入口に大きな抵抗を設けることなく高温再生器、中温再生器及び低温再生器に適切な量の希溶液を安定的に供給することができ、エネルギーロスを抑制することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において、互いに同一又は相当する装置には同一あるいは類似の符号を付し、重複した説明は省略する。なお、図1、2、3、4(a)中、破線は制御信号を表す。
まず図1を参照して、本発明の実施の形態に係る三重効用吸収冷凍機1(以下単に「吸収冷凍機1」という。)の構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る吸収冷凍機1を示す模式的系統図である。吸収冷凍機1は、吸収器Aと、低温再生器G1と、中温再生器G2と、高温再生器G3と、凝縮器Cと、蒸発器Eと、中温溶液ポンプ12と、高温溶液ポンプ13と、低温溶液熱交換器31と、中温溶液熱交換器32と、高温溶液熱交換器33と、制御装置60とを備えている。
吸収器Aは、蒸発器Eで発生した冷媒蒸気Vsを溶液Sに吸収させる装置である。典型的には、冷媒として水が、溶液Sとして臭化リチウム(LiBr)が用いられるが、これに限らず他の冷媒、溶液(吸収剤)の組み合わせで使用してもよい。吸収器Aには、溶液Sが冷媒蒸気Vsを吸収したとき発生する吸収熱を奪う冷却水qを流すための冷却水管71が内部に配設されている。また、吸収器Aには、各再生器G1〜G3で再生され、濃度が高くなった溶液Sを散布する濃溶液散布ノズル72が冷却水管71の上方に配設されている。吸収器Aは、その下部が、冷媒蒸気Vsを吸収して濃度が低下した希溶液Swを貯留する貯留部73となっている。貯留部73には、希溶液Swを低温再生器G1及び中温再生器G2に向けて導出する希溶液導出管42と、希溶液Swを高温再生器G3に向けて導出する希溶液導出管43とが接続されている。吸収器Aは蒸発器Eと上部で連通しており、蒸発器Eで蒸発した冷媒蒸気Vsを吸収器Aに導入することができるように構成されている。
低温再生器G1は、吸収器Aから希溶液Swを導入し、希溶液Swを加熱することにより冷媒を蒸発させて濃度を上昇させる装置である。低温再生器G1内の上部には、導入した希溶液Swを散布する希溶液散布ノズル51aが配設されている。また、低温再生器G1には、希溶液Swを加熱する加熱源としての冷媒蒸気Vmを流すための加熱用蒸気管51が希溶液散布ノズル51aの下方に配設されている。この、加熱用蒸気管51が配設される部分を、低温再生器G1の本体ということとする。加熱用蒸気管51には、中温再生器G2で蒸発した中温冷媒蒸気Vs2と、高温再生器G3で蒸発した高温冷媒蒸気Vs3が中温再生器G2で凝縮した高温凝縮冷媒Vf3とが混合した冷媒蒸気Vmが導入される。低温再生器G1は凝縮器Cと上部で連通しており、冷媒蒸気Vmの熱で希溶液Swから蒸発した低温冷媒蒸気Vs1が凝縮器Cに移動することができるように構成されている。
また、低温再生器G1の下部には、希溶液Sw中から冷媒が蒸発して濃度が上昇した低温濃溶液Sh1を溜める低温再生器溶液溜まり21が設けられている。低温再生器溶液溜まり21は、典型的には、低温再生器G1の下部に低温再生器G1と一体となって形成されているが、例えば所定の容積を有するタンクを低温再生器G1から物理的に離して配管で接続して形成されていても低温再生器G1の一部であるものとする。また、低温再生器溶液溜まり21は、タンクのような形状ではなく、配管であってもよい。低温再生器溶液溜まり21が低温再生器G1と一体となっている場合は、低温再生器G1の本体が低温再生器溶液溜まり21を兼ねることがある。低温再生器溶液溜まり21には、低温濃溶液Sh1を導出する低温濃溶液導出管44が接続されている。低温濃溶液導出管44は、低温溶液熱交換器31を介した後に高温濃溶液導出管46と合流し、吸収器Aの濃溶液散布ノズル72に接続されている。
中温再生器G2は、吸収器Aから希溶液Swを導入し、希溶液Swを加熱することにより低温再生器G1におけるよりも高い温度で冷媒を蒸発させて濃度を上昇させる装置である。中温再生器G2内の上部には、導入した希溶液Swを散布する希溶液散布ノズル52aが配設されている。また、中温再生器G2には、希溶液Swを加熱する加熱源としての冷媒蒸気Vs3を流すための加熱用蒸気管52が希溶液散布ノズル52aの下方に配設されている。この、加熱用蒸気管52が配設される部分を、中温再生器G2の本体ということとする。加熱用蒸気管52には、高温再生器G3で蒸発した高温冷媒蒸気Vs3が導入される。加熱用蒸気管52には、希溶液Swに熱を奪われた高温冷媒蒸気Vs3が凝縮した高温凝縮冷媒Vf3を流す高温凝縮冷媒管56が接続されている。また、中温再生器G2の上部には、高温冷媒蒸気Vs3の熱で希溶液Swから蒸発した中温冷媒蒸気Vs2を導出する中温冷媒蒸気管55が接続されている。中温冷媒蒸気管55は、低温再生器G1の加熱用蒸気管51に接続されている。また、中温冷媒蒸気管55には、途中で高温凝縮冷媒管56が接続されている。中温再生器G2には、中温再生器G2内の圧力を検知する圧力検知器としての圧力センサー62が設けられている。圧力センサー62は、中温再生器G2内の圧力を検知することができればよいので、中温再生器G2近傍の中温冷媒蒸気管55に設けられていてもよい。圧力センサー62は、信号ケーブルで制御装置60と接続されており、圧力センサー62で検知した圧力信号を制御装置60に送信することができるように構成されている。
また、中温再生器G2には、希溶液Sw中から冷媒が蒸発して濃度が上昇した中温濃溶液Sh2を溜める中温再生器溶液溜まり22が設けられている。中温再生器溶液溜まり22は、典型的には、中温再生器G2の下部に中温再生器G2と一体となって形成されているが、例えば所定の容積を有するタンクを中温再生器G2から物理的に離して配管で接続して形成されていても中温再生器G2の一部であるものとする。また、中温再生器溶液溜まり22は、タンクのような形状ではなく、配管であってもよい。中温再生器溶液溜まり22が中温再生器G2と一体となっている場合は、中温再生器G2の本体が中温再生器溶液溜まり22を兼ねることがある。中温再生器溶液溜まり22の液面高さは、中温再生器G2内の圧力、希溶液Swの温度や濃度の他、中温再生器G2に中温溶液ポンプ12により送られる希溶液Swの流量により支配される。中温再生器溶液溜まり22には、中温濃溶液Sh2を導出する中温濃溶液導出管45が接続されている。中温濃溶液導出管45は、中温溶液熱交換器32を介した後に低温濃溶液導出管44に接続されている。中温再生器溶液溜まり22には、その内部に溜められた中温濃溶液Sh2の高位液面を検知する高位液面センサー65Hと、低位液面を検知する低位液面センサー65Lとを有する中温液面検知器65が設けられている。高位及び低位液面センサー65H、65Lには、典型的には、電極棒が用いられる。高位液面センサー65H及び低位液面センサー65Lと制御装置60との間にはそれぞれ信号ケーブルが敷設されており、検知した高位及び低位液面信号を制御装置60に送信することができるように構成されている。なお、高位及び低位液面センサー65H、65Lは、電極棒以外のフロートスイッチ等であってもよい。フロートスイッチとした場合は、1つのスイッチで高位液面と低位液面の両方を検知することも可能となる。また、中温再生器G2本体の液面を制御対象とする場合は、中温液面検知器65は中温再生器G2本体内に配設される。
高温再生器G3は、吸収器Aから希溶液Swを導入し、希溶液Swを加熱することにより中温再生器G2におけるよりも高い温度で冷媒を蒸発させて濃度を上昇させる装置である。高温再生器G3には、希溶液Swを導入する希溶液導入管53aが配設されている。また、高温再生器G3は、ガスや油などを導入して燃焼させた燃焼ガスや蒸気発生ボイラ(不図示)から供給された蒸気、あるいは外部からの加熱源により希溶液Swを加熱することができるように構成されている。本実施の形態では、高温再生器G3には、希溶液Swを加熱する加熱源としての加熱用蒸気rを流すための加熱用蒸気管53が下方に配設されている。加熱用蒸気管53は、希溶液導入管53aから導入された希溶液Swに没入した状態となっており、高温再生器G3は、いわゆる満液式に構成されている。高温再生器G3の上部には、加熱用蒸気rの熱で希溶液Swから蒸発した高温冷媒蒸気Vs3を導出する高温冷媒蒸気管54が接続されている。高温冷媒蒸気管54は、中温再生器G2の加熱用蒸気管52に接続されている。高温再生器G3には、高温再生器G3内の圧力を検知する圧力検知器としての圧力センサー63が設けられている。圧力センサー63は、高温再生器G3内の圧力を検知することができればよいので、高温再生器G3近傍の高温冷媒蒸気管54に設けられていてもよい。圧力センサー63は、信号ケーブルで制御装置60と接続されており、圧力センサー63で検知した圧力信号を制御装置60に送信することができるように構成されている。
また、高温再生器G3には、希溶液Sw中に没入している加熱用蒸気管53内を流れる加熱用蒸気rによって加熱されて希溶液Sw中から冷媒が蒸発し濃度が上昇した高温濃溶液Sh3を溜める高温再生器溶液溜まり23が設けられている。高温再生器溶液溜まり23は、典型的には、高温再生器G3の下部が、高温再生器G3の底部から上方に向かって垂直に延びる仕切板23aによって加熱用蒸気管53が配設された空間と仕切られることによって形成されている。この加熱用蒸気管53が配設された空間を、高温再生器G3の本体ということとする。高温再生器溶液溜まり23の底部は、加熱用蒸気管53が配設された空間の高温再生器G3の底部よりも下方になるように形成されている。高温再生器溶液溜まり23には、加熱用蒸気管53が配設された空間(本体)にある濃溶液Sh3のうちの仕切板23aを越えたものが流入するように構成されている。高温再生器溶液溜まり23は、典型的には、高温再生器G3と一体となって形成されているが、例えば所定の容積を有するタンクを高温再生器G3から物理的に離して配管で接続して形成されていても高温再生器G3の一部であるものとする。また、高温再生器溶液溜まり23は、タンクのような形状ではなく、配管であってもよい。高温再生器溶液溜まり23には、高温濃溶液Sh3を導出する高温濃溶液導出管46が接続されている。高温濃溶液導出管46は、高温溶液熱交換器33を介した後に低温濃溶液導出管44と合流し、吸収器Aの濃溶液散布ノズル72に接続されている。高温再生器溶液溜まり23には、その内部に溜められた高温濃溶液Sh3の高位液面を検知する高位液面センサー66Hと、低位液面を検知する低位液面センサー66Lとを有する高温液面検知器66が設けられている。高位及び低位液面センサー66H、66Lには、典型的には、電極棒が用いられる。高位液面センサー66H及び低位液面センサー66Lと制御装置60との間にはそれぞれ信号ケーブルが敷設されており、検知した液面信号を制御装置60に送信することができるように構成されている。なお、高位及び低位液面センサー66H、66Lは、電極棒以外のフロートスイッチ等であってもよい。また、高温再生器G3本体の液面を制御対象とする場合は、高温液面検知器66は高温再生器G3本体内に配設される。
凝縮器Cは、低温再生器G1で蒸発した低温冷媒蒸気Vs1を導入し凝縮して低温凝縮冷媒Vf1とする装置である。凝縮器Cは低温再生器G1と共に1つの缶胴内にシェルアンドチューブ型に形成され、両者の間には仕切壁が設けられている。凝縮器Cは低温再生器G1と仕切壁の上部で連通しており、低温再生器G1から低温冷媒蒸気Vs1を導入することができるように構成されている。凝縮器Cの内部には、低温冷媒蒸気Vs1と中温凝縮冷媒Vf2を冷却するための冷却水qを流す冷却水管C1が配設されている。また、凝縮器Cには、低温再生器G1で凝縮した中温凝縮冷媒Vf2を導入する中温凝縮冷媒管57が接続されている。凝縮器Cには、低温冷媒蒸気Vs1が凝縮した低温凝縮冷媒Vf1と冷却された中温凝縮冷媒Vf2とが混合した冷媒液Vfを蒸発器Eに向けて導出する低温凝縮冷媒管58が接続されている。
蒸発器Eは、凝縮器Cから冷媒液Vfを導入して被冷却媒体pの熱で冷媒液Vfを蒸発させる装置である。蒸発器Eの内部には、被冷却媒体pを流す冷水管74が配設されている。蒸発器E内の冷水管74の上部には、冷媒液Vfを散布するための冷媒液散布ノズル75が配設されている。蒸発器Eの下部は、導入した冷媒液Vfを貯留する貯留部76となっている。貯留部76には貯留されている冷媒液Vfを上部の冷媒液散水ノズル75に導く循環冷媒管59が接続されている。循環冷媒管59には、貯留部76に貯留している冷媒液Vfを冷媒液散水ノズル75に圧送する循環ポンプ14が配設されている。蒸発器Eは吸収器Aと共に1つの缶胴内にシェルアンドチューブ型に形成され、両者の間には仕切壁が設けられている。蒸発器Eは吸収器Aと仕切壁の上部で連通しており、蒸発器Eで蒸発した冷媒蒸気Vsを吸収器Aに移動させることができるように構成されている。
中温溶液ポンプ12は、吸収器Aから希溶液Swを中温再生器G2及び低温再生器G1に送液するポンプである。中温溶液ポンプ12は、希溶液導出管42に配設されている。希溶液導出管42は中温再生器G2の希溶液散布ノズル52aに接続されている。中温溶液ポンプ12より下流側の希溶液導出管42からは希溶液管41が分岐しており、希溶液管41は低温再生器G1の希溶液散布ノズル51aに接続されている。中温溶液ポンプ12は、吸収器A内の希溶液Swを中温再生器G2に所定の圧力で送液できる程度の揚程を有しており、中温再生器G2よりも圧力が高い高温再生器G3へ送液できる揚程は有していない。言い換えれば、中温溶液ポンプ12は過剰な揚程、流量のポンプではない。中温溶液ポンプ12は、中温再生器G2よりも圧力が低い低温再生器G1へは送液することができる。中温溶液ポンプ12は、制御装置60との間に信号ケーブルが敷設されており、制御装置60からの信号を受信して回転速度を調節することにより、希溶液Swの吐出量を調節することができるように構成されている。
高温溶液ポンプ13は、吸収器Aから希溶液Swを高温再生器G3に送液するポンプである。高温溶液ポンプ13は、希溶液導出管43に配設されている。希溶液導出管43は高温再生器G3の希溶液導入管53aに接続されている。高温溶液ポンプ13は、吸収器A内の希溶液Swを高温再生器G3に所定の圧力で送液できる揚程を有している。高温溶液ポンプ13は、高温再生器G3よりも圧力が低い中温再生器G2及び低温再生器G1へも送液することができる揚程を有しているが、高温再生器G3とは圧力差がある中温再生器G2及び低温再生器G1へ高温溶液ポンプ13でバランスよく送液しようとすると、中温再生器G2及び低温再生器G1の入口に圧力損失となる抵抗を設ける必要が生じるため、エネルギーロスを抑制する観点から、本実施の形態では中温再生器G2及び低温再生器G1へは送液していない。高温溶液ポンプ13は、制御装置60との間に信号ケーブルが敷設されており、制御装置60からの信号を受信して回転速度を調節することにより、希溶液Swの吐出量を調節することができるように構成されている。
低温溶液熱交換器31は、低温濃溶液Sh1及び中温濃溶液Sh2が混合した濃溶液と、低温再生器G1及び中温再生器G2に送る希溶液Swとの間で熱交換させる機器である。低温溶液熱交換器31は、典型的にはプレート型熱交換器が用いられるがシェルアンドチューブ型やその他の熱交換器を用いてもよい。低温溶液熱交換器31は、希溶液管41が分岐する前の希溶液導出管42と、中温濃溶液導出管45が合流した後の低温濃溶液導出管44とに配設されている。
中温溶液熱交換器32は、中温濃溶液Sh2と中温再生器G2に送る希溶液Swとの間で熱交換させる機器である。中温溶液熱交換器32は、中温再生器溶液溜まり22よりも下方に配設されている。中温溶液熱交換器32は、典型的にはプレート型熱交換器が用いられるがシェルアンドチューブ型やその他の熱交換器を用いてもよい。中温溶液熱交換器32は、希溶液管41が分岐した後の希溶液導出管42と、中温濃溶液導出管45とに配設されている。
高温溶液熱交換器33は、高温濃溶液Sh3と高温再生器G3に送る希溶液Swとの間で熱交換させる機器である。高温溶液熱交換器33は、高温再生器溶液溜まり23よりも下方に配設されている。高温溶液熱交換器33は、典型的にはプレート型熱交換器が用いられるがシェルアンドチューブ型やその他の熱交換器を用いてもよい。高温溶液熱交換器33は、希溶液導出管43と高温濃溶液導出管46とに配設されている。なお、高温溶液熱交換器33を複数に分割して並列もしくは直列に設置してもよい。分割して1台当たりの大きさを小さくすると、高温溶液熱交換器33が大気圧を超える圧力となる場合であっても、内容積を小さくして安全性を高め、圧力容器に関する法規制上の取扱いを含めてより簡便な取扱いにすることができる。
制御装置60は、圧力センサー62、63から圧力信号を受信し、また、各液面センサー66H、66L、65H、65Lから液面の信号を受信して、高温再生器溶液溜まり23の液面高さが第1の所定の液面高さとなるように、及び中温再生器溶液溜まり22の液面高さが第2の所定の液面高さとなるように、高温溶液ポンプ13及び中温溶液ポンプ12に信号を送信し、高温溶液ポンプ13及び中温溶液ポンプ12の回転速度をそれぞれ調節する装置である。第1の所定の液面は、高温再生器G3内の高温濃溶液Sh3が高温冷媒蒸気管54に混入しないように上限を設定し、高温溶液熱交換器33内の濃溶液Sh3が不足しないように下限を設定した液面であり、高温再生器溶液溜まり23内(又は高温液面検知器が66が高温再生器G3本体内に配設される場合は、高温再生器G3本体内)にある、高位液面センサー66Hと低位液面センサー66Lとの間の液面である。また、第2の所定の液面は、中温再生器G2内の中温濃溶液Sh2が中温冷媒蒸気管55に流入しないように上限を設定し、中温溶液熱交換器32内の濃溶液Sh2が不足しないように下限を設定した液面であり、中温再生器溶液溜まり22内(又は中温液面検知器が65が中温再生器G2本体内に配設される場合は、中温再生器G2本体内)にある、高位液面センサー65Hと低位液面センサー65Lとの間の液面である。
引き続き図1を参照して、吸収冷凍機1のサイクルを説明する。まず、冷媒側のサイクルを説明する。凝縮器Cでは、低温再生器G1で蒸発した低温冷媒蒸気Vs1を受け入れて、冷却塔(不図示)から供給された、冷却水管C1を流れる冷却水qで冷却して凝縮し、冷媒液Vf1とする。冷却水管C1を流れた冷却水qは、吸収器Aへと送られる。他方、凝縮した冷媒液Vf1は、冷却水管C1を流れる冷却水qで冷却された中温凝縮冷媒Vf2と混合されて冷媒液Vfとなって蒸発器Eへと送られ、貯留部76に冷媒液Vfとして貯留される。あるいは、凝縮器Cから蒸発器Eへ送られる冷媒液Vfは、循環ポンプ14で圧送される冷媒液Vfと合流し、冷媒液散布ノズル75によって冷水管74に散布されてから貯留部76に貯留されてもよい。貯留部76に貯留された冷媒液Vfは、循環ポンプ14により冷媒液散布ノズル75に送液される。蒸発器Eの冷媒液Vfが冷媒液散布ノズル75から冷水管74に散布されると、冷媒液Vfは冷水管74内の被冷却媒体pから熱を受けて蒸発する一方、被冷却媒体pは冷やされる。冷やされた被冷却媒体pは冷熱を利用する場所(不図示)に送られて使われる。他方、蒸発器Eで蒸発した冷媒液Vfは冷媒蒸気Vsとなって、連通している吸収器Aへと移動する。
次に溶液側のサイクルを説明する。吸収器Aでは、高濃度の溶液Sが濃溶液散布ノズル72から散布され、蒸発器Eで発生した冷媒蒸気Vsを溶液Sが吸収して希溶液Swとなる。希溶液Swは、貯留部73に貯留される。溶液Sが冷媒蒸気Vsを吸収する際に発生する吸収熱は、冷却水管71を流れる冷却水qによって除去される。本実施の形態における冷却水qは、凝縮器Cで使われたものを冷却水管71に導入し、吸収熱を奪って温度が上昇した冷却水は冷却塔(不図示)に送られて空冷される。特に、三重効用吸収冷凍機では高温再生器の圧力が高くなるので、本実施の形態のように、冷却水qを凝縮器Cで利用してから吸収器Aに導くことで低温再生器G1内の圧力の上昇を抑制し、ひいては高温再生器G3内の圧力の上昇を抑制することができる。しかしながら、吸収器Aで利用した後に凝縮器Cに導いてもよい。この場合は、吸収器Aの性能を上げることができる。また、冷却水qを凝縮器C及び吸収器Aにそれぞれ別々に導いてもよい。この場合は、高温再生器G3内の圧力の上昇を抑制しつつ吸収器Aの性能を上げることが可能となる。
貯留部73の希溶液Swは、高温溶液ポンプ13で高温再生器G3へ、中温溶液ポンプ12で中温再生器G2及び低温再生器G1へ、それぞれ圧送される。このように、高温溶液ポンプ13と中温溶液ポンプ12とに分けて希溶液Swを各再生器G1〜G3へ圧送するので、各再生器G1〜G3に適切な量の希溶液Swを安定的に供給することができ、エネルギーロスを抑制することができる。なお、貯留部73に溜まった溶液を溶液循環ポンプ(不図示)により、各再生器G1〜G3から還ってきた高濃度の溶液Sと混合させて濃溶液散布ノズル72に供給できるような、構成としてもよい。また、中温溶液ポンプ12が溶液循環ポンプを兼ねるように構成してもよい。この場合は、中温溶液ポンプ12と低温溶液熱交換器31との間の希溶液導出管42から配管を分岐して濃溶液散布ノズル72に接続するとよい。
希溶液導出管43を流れる希溶液Swは、高温溶液熱交換器33で濃溶液Sh3と熱交換して熱回収し、温度が上昇した後に希溶液導入管53aから高温再生器G3に導入される。高温溶液ポンプ13で圧送されて高温再生器G3に導入された希溶液Swは、仕切板23aの加熱用蒸気管53側の希溶液Swが増加していき、蒸気源(不図示)から供給された加熱用蒸気rによって加熱され、冷媒が蒸発して濃溶液Sh3となる。このときの高温再生器G3の作動圧力及び作動温度は、吸収冷凍機1の冷凍負荷に応じて変動しうる。冷凍負荷の変動に対しては、典型的には、加熱用蒸気管53に導入される加熱用蒸気rの量を制御バルブ(不図示)にて調節することにより対応する。加熱用蒸気管53への加熱用蒸気rの供給量が変動すると高温再生器G3の内圧が変動するため、作動する高温再生器G3の温度及び圧力も変動することとなる。さて、蒸発した冷媒蒸気Vs3は、中温再生器G2の加熱用蒸気管52に送られる。高温濃溶液Sh3は、加熱用蒸気rからの受熱により温度が上昇しており、仕切板23aを越えて高温再生器溶液溜まり23に流入した後、高温再生器G3内の圧力や重力により高温溶液熱交換器33に導入されて希溶液Swと熱交換して熱が回収され、再び吸収器Aへと導かれる。
他方、希溶液導出管42を流れる希溶液Swは、まず低温溶液熱交換器31で中温濃溶液Sh2と低温濃溶液Sh1とが混合した濃溶液と熱交換して熱回収した後に分流し、一部は中温溶液熱交換器32へと導かれ、残りは低温再生器G1へと導かれる。中温溶液熱交換器32に導入された希溶液Swは、中温濃溶液Sh2と熱交換して熱回収し、温度が上昇した後に中温再生器G2に導入され、希溶液散布ノズル52aから散布される。希溶液散布ノズル52aから散布された希溶液Swは、高温再生器G3で蒸発した高温冷媒蒸気Vs3によって加熱され、中温再生器G2内の希溶液Sw中の冷媒が蒸発して中温濃溶液Sh2となる。蒸発した中温冷媒蒸気Vs2は、低温再生器G1の加熱用蒸気管51に送られる。中温濃溶液Sh2は、高温冷媒蒸気Vs3からの受熱により温度が上昇しており、中温再生器溶液溜まり22に流入した後、重力及び中温再生器G2内の圧力により中温溶液熱交換器32に導入されて希溶液Swと熱交換して熱が回収され、低温濃溶液Sh1と合流する。また、中温再生器G2で希溶液Swを加熱した高温冷媒蒸気Vs3は温度が低下して凝縮し、高温凝縮冷媒Vf3となって中温蒸発冷媒Vs2と合流する。中温蒸発冷媒Vs2と合流した高温凝縮冷媒Vf3は混ざり合って混合した冷媒蒸気Vmとなる。
低温溶液熱交換器31で温度が上昇した後に低温再生器G1に導かれた希溶液Swは、希溶液散布ノズル51aから散布される。希溶液散布ノズル51aから散布された希溶液Swは混合した冷媒蒸気Vmによって加熱され、低温再生器G1内の希溶液Sw中の冷媒が蒸発して低温濃溶液Sh1となる。蒸発した低温冷媒蒸気Vs1は、凝縮器Cへと送られる。低温濃溶液Sh1は、冷媒蒸気Vmからの受熱により温度が上昇しており、低温再生器溶液溜まり21に流入した後、重力及び低温再生器G1内の圧力により低温濃溶液導出管44を流れ、中温溶液熱交換器32を出た中温濃溶液Sh2と合流した後に、低温溶液熱交換器31に導入されて希溶液Swと熱交換して熱が回収され、その後高温濃溶液Sh3と合流した後に吸収器Aの濃溶液散布ノズル72から吸収器A内に散布される。
上述した溶液のサイクルにおいて、各再生器G1〜G3は溶液が混ざっていない冷媒蒸気を次工程に供給し、また、溶液熱交換器31〜33内の濃溶液が不足することによる熱交換効率の低下及び各再生器G1〜G3の伝熱面の過熱を防ぐために、各再生器G1〜G3内の濃溶液の液面を一定にすることが望ましい。ここでいう「一定」は、上述の趣旨に鑑みて、所定の幅があってもよい。上述のように、各再生器G1〜G3は冷凍負荷の変動に対応した加熱用蒸気導入量の変動に伴い内圧が変動する。各再生器G1〜G3の内圧が変動すると各溶液ポンプ12、13のヘッドが変動し、各再生器G1〜G3の内圧が変動する前の溶液ポンプ12、13の回転速度を維持していると各再生器G1〜G3内の濃溶液の液面を一定に維持することができないという事態が生じうる。そこで吸収冷凍機1は、各再生器G1〜G3内の濃溶液の液面を一定にするために、制御装置60により、以下のような制御を行う。
高温再生器G3内の高温濃溶液Sh3の液面高さを一定にするために、高温溶液ポンプ13は、圧力センサー63で検知した圧力に応じて吐出量を調節する。吐出量の調節は典型的には高温溶液ポンプ13の回転速度を調節することにより行う。回転速度の調節により吐出量を調節すると、バルブ等で絞る場合と比べて消費動力が削減できるので好ましい。圧力センサー63で検知した圧力に応じて吐出量を調節することは、典型的には、高温再生器G3内の圧力を検知し、あらかじめ求めておいた第1の所定の液面を維持するのに必要なポンプ回転速度と高温再生器G3内圧力との関係に基づいて、検知した高温再生器G3内の圧力に応じたポンプ回転速度で高温溶液ポンプ13を運転することにより行う。高温再生器G3内の液面高さである、高温再生器溶液溜まり23もしくは高温再生器G3の本体内の液面高さは、高温再生器G3内の圧力と相関関係がある。すなわち、加熱用蒸気管53に供給される加熱用蒸気rの流量が増加する等して、高温再生器G3内の圧力が上昇すると高温濃溶液Sh3の導出量が増えて液面が低下する。また高温溶液ポンプ13が遠心ポンプであれば、高温再生器G3内の圧力が上昇すると希溶液Swの吐出量が減って液面が低下する。いずれにしても高温溶液ポンプ13の吐出量を調節する(吐出量を増やす、又は減った吐出量を増やして元に戻す)ことにより、液面を所定の値に制御することができる。
仮に、吸収冷凍機1内の圧力バランスの変動が生じ、あらかじめ求めておいた第1の所定の液面を維持するのに必要な高温溶液ポンプ13の回転速度と高温再生器G3内圧力との関係に基づいて、検知した高温再生器G3内の圧力に応じたポンプ回転速度で高温溶液ポンプ13を運転しても第1の所定の液面を維持することができないときは、高温溶液ポンプ13の吐出量の修正を行うための液面の検知を、液面センサー66H、66Lによって行う。液面が下がって低位液面センサー66Lが液面未検知となったら、制御装置60は高温溶液ポンプ13に信号を送信し、回転速度を所定値だけ増加させる。逆に液面が上昇して高位液面センサー66Hが高位液面を検知したら、制御装置60は高温溶液ポンプ13に信号を送信し、回転速度を所定値だけ減少させる。そして、高位液面が未検知であり、低位液面が検知される場合、制御装置60は、あらかじめ求めておいた第1の所定の液面を維持するのに必要なポンプ回転速度と高温再生器G3内圧力との関係を修正する。この修正は、高位又は低位液面センサー66H、66Lの作動により増減させた所定値に相当する回転速度分を修正する。修正することにより、液面センサー66H、66Lの作動回数が少なくなるようにする。このようにして高温再生器G3内の高温濃溶液Sh3の液面高さを第1の所定の液面高さに維持し、高温冷媒蒸気Vs3への溶液の混入や、高温溶液熱交換器33に蒸気が混ざってしまういわゆる冷媒蒸気の吹き抜けを防いでいる。
中温再生器G2内の中温濃溶液Sh2の液面高さを一定にする場合も、高温再生器G3内の高温濃溶液Sh3の液面高さを一定にするための制御と同様の制御を行う。ただし、中温再生器G2内の中温濃溶液Sh2の液面高さを一定にする場合は、圧力センサー62で検知した圧力に応じて中温溶液ポンプ12の吐出量を調節し、第2の所定の液面を維持することができないときは、中温溶液ポンプ12の吐出量の修正を行うための液面の検知を、液面センサー65H、65Lによって行う。なお、中温溶液ポンプ12が中温再生器G2と低温再生器G1に並列に希溶液Swを送液しているが、希溶液管41に小さな圧力損失(例えばオリフィスや制御弁等)を設けることにより、中温再生器G2内の中温濃溶液Sh2の液面を一定に制御することで低温再生器G1内の低温濃溶液Sh1の液面高さも、所定の範囲内で維持することができる。
なお、液面高さ制御は、各再生器G2、G3内の圧力を検知せずに、各再生器溶液溜まり22、23内の高位及び低位液面を液面センサー65H、65L、66H、66Lでそれぞれ検知して、それが所定の液面高さになるように各溶液ポンプ12、13の回転速度を調節することにより行ってもよい。また、液面の上下限の検知ではなく、例えばディスプレースメント型液面高さ検知器等の液面高さ検知器(不図示)を設けて調節器により連続的に制御してもよい。この場合、P制御又はPI制御とすると制御が安定するので好ましい。また、液面センサー65H、65L、66H、66Lを用いずに圧力検知器62、63のみで液面高さを制御してもよいが、あらかじめ求めておいた所定の液面を維持するのに必要な溶液ポンプの回転速度と高温再生器G3内圧力との関係に生じたズレを検知できない場合があるため、液面センサー65H、65L、66H、66Lを用いることが好ましい。
(再生器内圧力検知手段の変更)
なお、液面高さ制御を行うに際し、圧力センサー62、63の代わりに温度センサーを用いてもよい。
図2は、吸収冷凍機1の変形例に係る三重効用吸収冷凍機2(以下単に「吸収冷凍機2」という。)を示す系統図である。吸収冷凍機2では、圧力センサー63に代えて高温冷媒温度検知器としての温度センサー69を中温再生器G2の加熱用蒸気管52の出口近くの高温凝縮冷媒管56に設け、高温冷媒蒸気Vs3が凝縮した高温凝縮冷媒Vf3の温度を検知している。また、圧力センサー62に代えて中温冷媒温度検知器としての温度センサー68を中温凝縮冷媒管57に設け、中温冷媒蒸気Vs2が凝縮した中温凝縮冷媒Vf2の温度を検知している。各凝縮冷媒Vf3、Vf2の温度は、ほぼ飽和温度であるので、飽和温度を圧力に換算して、あらかじめ求めておいた所定の液面を維持するのに必要な溶液ポンプの回転速度と各再生器G2、G3内圧力との関係に基づいて、溶液ポンプ12、13の回転速度を調節することで所定の液面を維持することができる。なお、検知する温度は飽和温度であることが好ましいが、必ずしも飽和温度である必要はない。過冷却した冷媒の温度であっても、加熱用蒸気管51、52の出口近くの温度であれば実用上差し支えない。吸収冷凍機2のその他の構成は吸収冷凍機1と同様である。
(吸収器と蒸発器の多段化)
以上の説明では、吸収器と蒸発器を単段の三重効用吸収冷凍機としたが、吸収器と蒸発器を多段の三重効用吸収冷凍機としてもよい。
図3は、吸収器及び蒸発器を多段とした三重効用吸収冷凍機3(以下単に「吸収冷凍機3」という。)を示す部分系統図である。吸収冷凍機3では、吸収器A(図1、2参照)を低段吸収器A1と高段吸収器A2の2段階に分割し、蒸発器E(図1、2参照)を低段蒸発器E1と高段蒸発器E2の2段階に分割しており、低段吸収器A1と低段蒸発器E1、及び高段吸収器A2と高段蒸発器E2をそれぞれ一対として独立したシェル内に設けている。そして、濃溶液は低段吸収器A1に導かれた後に高段吸収器A2に導かれ、被冷却媒体pはまず、高段蒸発器E2に導かれた後に低段蒸発器E1に導かれ、凝縮器Cを出た冷却水qは低段吸収器A1と高段吸収器A2とに並列に導かれるようにしたものである。その他の構成は吸収冷凍機1、2と同様である。このように吸収器Aと蒸発器Eを多段の三重効用吸収冷凍機とすると、希溶液Swの濃度を低くすることができ、低温再生器G1、中温再生器G2での沸騰温度を低下させ、高温再生器G3の温度及び圧力を低下させることができる。
(高温再生器の変形例)
また、高温再生器G3を図1、2に示すような構成ではなく、貫流ボイラとしてもよい。
図4は、貫流ボイラとした高温再生器G3’の図であり、(a)は縦断面図、(b)は缶胴部分の平面図である。高温再生器G3’は、円筒状の缶胴80内に、上部と下部に環状の管寄せ81、82を備え、これらの管寄せ81、82の間に多数の伝熱管83を環状に配列して設け、上部中央部に燃焼装置としてのバーナー84を備え、さらに上部管寄せ81に配管86を介してつながる気液分離器85を備えて構成されている。そして、下部管寄せ82には希溶液導出管43が接続され、気液分離器85の上部には高温冷媒蒸気管54が接続され、気液分離器85の底部は配管87を介して下部管寄せ82に接続されている。また、気液分離器85の底部には、高温濃溶液導出管46が、配管87と並列に接続されている。気液分離器85は、高温再生器G3における高温再生器溶液溜まり23(図1、2参照)の役割をも兼ねている。気液分離器85には、高温再生器G3’内の圧力を検知する圧力検知器としての圧力センサー63が設けられている。また、気液分離器85の側面には、気相部と液相部を各連通した液位検出部99Cが設けられており、液位検出部99Cは、その内部に溜められた高温濃溶液Sh3の高位液面を検知する高位液面センサー66CHと、低位液面を検知する低位液面センサー66CLとを有する高温液面検知器66Cが設けられている。高温液面検知器66Cは、高温再生器G3における高温液面検知器66(図1、2参照)に相当する。高温液面検知器66Cは、信号ケーブルを介して制御装置60と接続されている。
なお、高温再生器G3’における液面検知器として、気液分離器85内に、その内部に溜められた高温濃溶液Sh3の高位液面を検知する高位液面センサー66DHと、低位液面を検知する低位液面センサー66DLとを有する高温液面検知器66Dを設けてもよい。あるいは、上部管寄せ81及び下部管寄せ82間に連通管90を設け、連通管90に液位検出部99Aを配設して、液位検出部99A内に高温濃溶液Sh3の高位液面を検知する高位液面センサー66AHと、低位液面を検知する低位液面センサー66ALとを有する高温液面検知器66Aを設けてもよく、又は、上部管寄せ81から特定の伝熱管83内に高温濃溶液Sh3の高位液面を検知する高位液面センサー66BHと、低位液面を検知する低位液面センサー66BLとを有する高温液面検知器66Bを設けてもよい。高温液面検知器66A、66B、66Dが設けられる場合は、これらもそれぞれ信号ケーブルを介して制御装置60と接続されている。高温再生器G3’は、高温液面検知器66A〜66Dのいずれか1つを備える構成としてもよく、あるいはこれらの任意の組み合わせ、又はすべてを備える構成としてもよい。典型的には、高温液面検知器66Bは伝熱管83の過熱防止のための液面検知に適しており、高温液面検知器66C、66Dは冷媒蒸気Vs3への高温濃溶液Sh3の混入の防止や吸収器A(図1、2参照)への高温濃溶液Sh3の安定供給のための液面検知に適するといった利点があるため、高温液面検知器66A〜66Dを制御目的に応じて配設することが好ましい。
さらに高温再生器G3’は、制御機器の故障や溶液配管系の損傷、溶液ポンプ13(図1、2参照)の故障等により高温再生器G3’が過熱等で損傷するのを防ぐための、各種の安全保護機能を備えていることが好ましい。
例えば、吸収冷凍機の運転中に高温再生器G3’内の液位があらかじめ設定した安全下限液位より低下した場合に生じうる伝熱管83や管寄せ81、82の熱変形や過熱による損傷を防止するために、溶液の液位が安全下限液位より低下したことを検知する低液位検知器を、液位検出部99A内(低液位検知器91A)や伝熱管83内(低液位検知器91B)に設けるとよい。あるいは別途低液位検知器91A、91Bを設けずに、高温液面検知器66A、66B、66C、66Dの低位液面センサー66AL、66BL、66CL、66DLが所定時間接液がないことをもって溶液の液位が安全下限液位より低下したことを検知してもよい。
また、高温再生器G3’の缶内圧力が安全上限圧力を超えて上昇した場合に缶内圧力を低下させるために、例えば気液分離器85に安全弁吐出管88を接続してここに安全弁89を配設するとよい。安全弁89の作動時に外部からの空気等が高温再生器G3’内に漏れ込むと吸収冷凍機の真空状態が破壊されるため、安全弁89が作動して放出される冷媒蒸気Vs3は中温再生器G2(図1、2参照)や低温再生器G1(図1、2参照)、あるいは凝縮器C(図1、2参照)、もしくはこれらと連結した配管へ導かれるように構成するとよい。また、制御装置60と電気的に接続されていない安全弁89の作動を検知するため、安全弁吐出管88に、安全弁吐出管88内の圧力を検知する安全弁圧力検知器92や温度を検知する安全弁温度検知器93、もしくは安全弁吐出管88の振動を検知する安全弁振動検知器94を設けるとよい。安全弁圧力検知器92、安全弁温度検知器93、安全弁振動検知器94は、いずれか1つもしくは組み合わせて設置してもよく、信号ケーブルを介して制御装置60と接続される。
また、高温再生器G3’の缶体の温度が過熱状態となった場合に生じうる熱変形や過熱による損傷を防止するために、缶体表面の温度を検知する表面温度検知器を、上部管寄せ81表面(表面温度検知器95A)や伝熱管83表面(表面温度検知器95B)、又は下部管寄せ82表面(表面温度検知器95C)に設けるとよい。あるいは、過熱状態を検知するために、上部管寄せ81内の高温濃溶液Sh3の温度を検知する缶内温度検知器96Aや、下部管寄せ82内の希溶液Swの温度を検知する缶内温度検知器96Bを設けてもよい。表面温度検知器95A〜95C、缶内温度検知器96A、96Bは、信号ケーブルを介して制御装置60と接続される。
また、燃焼装置の故障等で煤が発生することにより排ガスeの温度が安全上限を超えて上昇した場合に燃焼を停止するために、排ガス管97に排ガス温度検知器98を設けるとよい。排ガス温度検知器98は、信号ケーブルを介して制御装置60と接続される。
高温再生器G3’では、希溶液Swが下部管寄せ82に導入され、高温溶液ポンプ13(図1、2参照)の圧力で複数の伝熱管83を通って上部管寄せ81に至る。このとき、バーナー84に空気とガス又は油を供給して燃焼させ、この燃焼の熱を加熱源として伝熱管83を通過する希溶液Swを加熱して、希溶液Swから冷媒を蒸発させる。すなわち、高温再生器G3’では、加熱用蒸気r(図1、2参照)の代わりに、ガス又は油を導入している。伝熱管83で加熱された希溶液Swからは冷媒蒸気が発生し、典型的には液面は伝熱管83内に維持されて、濃溶液Sh3と冷媒蒸気Vs3とが気液2相流(混相流)の状態で配管86を通って気液分離器85に流入する。気液分離器85では、上部から冷媒蒸気Vs3が導出され、下部からは高温濃溶液Sh3の一部が下部管寄せ82に戻され、残りが高温濃溶液導出管46から吸収器A(図1、2参照)に向けて導出される。高温再生器G3’では、伝熱管83内で冷媒蒸気Vs3が発生し、上部管寄せ81を介して気液分離器85に流れる高温濃溶液Sh3の流量が吸収器Aから高温溶液ポンプ13で供給される希溶液Swの流量よりも大きいため、気液分離器85内の高温濃溶液Sh3の一部を下部管寄せ82に戻すこととしている。このように、三重効用吸収冷凍機では、高温再生器G3が大気圧以上となるので、高温再生器を貫流式ボイラとすることが好ましい。
なお、高温再生器G3’が各種の安全保護機能を備える場合は、以下のように作用する。低液位検知器91A、91Bや高温液面検知器66A、66B、66C、66Dを備える場合において、検知器91A、91Bでの液面が低下し液面未検知となるか、検知器66A、66B、66C、66Dの低位液面センサー66AL、66BL、66CL、66DLが所定時間接液しないときには、制御装置60に信号を送信し、信号を受信した制御装置60は、警報装置(不図示)に信号を送信して警報を発すると共にバーナー84への燃料の供給を燃料バルブ(不図示)を閉じるなどして停止させ、バーナー84での燃焼を緊急停止させる。
また、安全弁89を備える場合において、高温再生器G3’の缶内圧力が安全上限圧力を超えて上昇したら安全弁89が作動する。安全弁89は機械的に作動するため、安全弁89が作動したか否かを安全弁圧力検知器92、安全弁温度検知器93、安全弁振動検知器94で検知する。各検知器92、93、94は制御装置60に随時信号を送信する。安全弁圧力検知器92を備える場合は検知した圧力があらかじめ設定した安全上限値に達したときに、また、安全弁温度検知器93を備える場合は検知した温度があらかじめ設定した安全上限値に達したときに、安全弁89が作動したと判断して、制御装置60は警報装置(不図示)に信号を送信して警報を発すると共にバーナー84への燃料の供給を燃料バルブ(不図示)を閉じるなどして停止させ、バーナー84での燃焼を緊急停止させる。また、安全弁振動検知器94を備える場合は、検知した振動値があらかじめ設定した値に達したときに、安全弁89の作動により冷媒蒸気Vs3が吹き出して安全弁吐出管88に強度の振動が生じたものと判断して、制御装置60は警報装置(不図示)に信号を送信して警報を発すると共にバーナー84への燃料の供給を燃料バルブ(不図示)を閉じるなどして停止させ、バーナー84での燃焼を緊急停止させる。
また、表面温度検知器95A、95Bや缶内温度検知器96A、96Bを備える場合において、各検知器95A、95B、96A、96Bは制御装置60に随時信号を送信し、信号を受信した制御装置60は、あらかじめ設定した安全上限温度以上の温度と判断したら、警報装置(不図示)に信号を送信して警報を発すると共にバーナー84への燃料の供給を燃料バルブ(不図示)を閉じるなどして停止させ、バーナー84での燃焼を緊急停止させる。
また、排ガス温度検知器98を備える場合において、排ガス温度検知器98は制御装置60に随時信号を送信し、信号を受信した制御装置60は、あらかじめ設定した安全上限温度以上の温度になると異常燃焼を判断し、警報装置(不図示)に信号を送信して警報を発すると共にバーナー84への燃料の供給を燃料バルブ(不図示)を閉じるなどして停止させ、バーナー84での燃焼を緊急停止させる。
(熱回収手段の追加)
上述の各三重効用吸収冷凍機において、各溶液熱交換器31〜33における溶液同士の熱交換による熱回収に加えて、中温再生器G2のドレンVf3や低温再生器G1のドレンVf2と希溶液Swとの熱交換による熱回収、及び高温再生器G3’からの排ガスと希溶液Swとの熱交換による熱回収を行ってもよい。また、高温再生器G3’からの排ガスの熱回収は、高温再生器G3’への燃焼用の供給空気との間で行ってもよい。以下に、熱回収手段を追加したものに特有な部分を説明する。
図5は、中温再生器及び低温再生器へ送液される希溶液で凝縮冷媒から熱回収する溶液系統の部分系統図であり、(a)は低温溶液熱交換器31と中温凝縮冷媒溶液熱交換器37、及び中温溶液熱交換器32と高温凝縮冷媒溶液熱交換器36をそれぞれ直列に配置した部分系統図、(b)は低温溶液熱交換器31と中温凝縮冷媒溶液熱交換器37、及び中温溶液熱交換器32と高温凝縮冷媒溶液熱交換器36をそれぞれ並列に配置した部分系統図、(c)は直列に配置した中温凝縮冷媒溶液熱交換器37と高温凝縮冷媒溶液熱交換器36に対して低温溶液熱交換器31及び中温溶液熱交換器32が並列になるように配置した部分系統図である。なお、図5では、吸収冷凍機1、2(図1、2参照)のうち溶液系統の吸収器Aから各再生器G1〜G3への溶液送りラインを示しており、他の構成の図示は省略している。図5に示すように、凝縮冷媒から熱回収を行う場合は、高温凝縮冷媒Vf3と希溶液Swとで熱交換を行う高温凝縮冷媒溶液熱交換器36と、中温凝縮冷媒Vf2と希溶液Swとで熱交換を行う中温凝縮冷媒溶液熱交換器37を備えている。高温凝縮冷媒溶液熱交換器36及び中温凝縮冷媒溶液熱交換器37は、典型的にはプレート型熱交換器が用いられるがシェルアンドチューブ型やその他の熱交換器を用いてもよい。
図5(a)に示すように低温溶液熱交換器31と中温凝縮冷媒溶液熱交換器37、及び中温溶液熱交換器32と高温凝縮冷媒溶液熱交換器36をそれぞれ直列に配置した場合は、低温溶液熱交換器31を通過して希溶液管41に分流した希溶液Swが低温再生器G1で凝縮した中温凝縮冷媒Vf2と中温凝縮冷媒溶液熱交換器37で熱交換して熱回収を行う。他方、低温溶液熱交換器31を通過後中温溶液熱交換器32を通過した希溶液Swが中温再生器G2で凝縮した高温凝縮冷媒Vf3と高温凝縮冷媒溶液熱交換器36で熱交換して熱回収を行う。この場合は、中温再生器G2及び低温再生器G1に導入される希溶液Swの温度を高くすることができる。
図5(b)に示すように低温溶液熱交換器31と中温凝縮冷媒溶液熱交換器37、及び中温溶液熱交換器32と高温凝縮冷媒溶液熱交換器36をそれぞれ並列に配置した場合は、中温溶液ポンプ12の吐出側で希溶液Swが分流した後に低温溶液熱交換器31及び中温凝縮冷媒溶液熱交換器37にそれぞれ導入される。中温凝縮冷媒溶液熱交換器37に導入された希溶液Swは、中温凝縮冷媒Vf2と熱交換した後に低温再生器G1に導入される。他方、低温溶液熱交換器31に導入された希溶液Swは低温濃溶液Sh1(図1、2参照)と熱交換する。熱交換して低温溶液熱交換器31から導出された希溶液Swは、一部が低温再生器G1に導入され、残りはさらに分流して中温溶液熱交換器32及び高温凝縮冷媒溶液熱交換器36にそれぞれ導入される。中温溶液熱交換器32に導入された希溶液Swは中温濃溶液Sh2(図1、2参照)と熱交換し、高温凝縮冷媒溶液熱交換器36に導入された希溶液Swは高温凝縮冷媒Vf3と熱交換した後に合流して中温再生器G2に導入される。この場合は、中温凝縮冷媒溶液熱交換器37と低温溶液熱交換器31の溶液分流比、高温凝縮冷媒溶液熱交換器36と中温溶液熱交換器32の溶液分流比を調整することができ、各熱交換器の熱交換量を調整しつつ、中温再生器G2、低温再生器G1に導入される希溶液Swの温度を高くすることができる。
図5(c)に示すように直列に配置した中温凝縮冷媒溶液熱交換器37と高温凝縮冷媒溶液熱交換器36に対して低温溶液熱交換器31及び中温溶液熱交換器32が並列になるように配置した場合は、中温溶液ポンプ12の吐出側で希溶液Swが分流した後に低温溶液熱交換器31及び中温凝縮冷媒溶液熱交換器37にそれぞれ導入される。低温溶液熱交換器31に導入された希溶液Swは低温濃溶液Sh1(図1、2参照)と熱交換した後に分流し、一部は低温再生器G1に導入され、残りは中温溶液熱交換器32に導入されて中温濃溶液Sh2(図1、2参照)と熱交換する。他方、中温凝縮冷媒溶液熱交換器37に導入された希溶液Swは中温凝縮冷媒Vf2と熱交換した後に高温凝縮冷媒溶液熱交換器36に導入されて高温凝縮冷媒Vf3と熱交換する。中温溶液熱交換器32から導出された希溶液Swと高温凝縮冷媒溶液熱交換器36から導出された希溶液Swとは、合流して中温再生器G2に導入される。この場合は、中温凝縮冷媒溶液熱交換器37、高温凝縮冷媒溶液熱交換器36と低温溶液熱交換器31、中温溶液熱交換器32への溶液分流比を調整することができ、各熱交換器の熱交換量を調整しつつ、中温再生器G2に導入される希溶液Swの温度を高くすることができる。
図6は、高温再生器へ送液される希溶液で凝縮冷媒から熱回収する溶液系統の部分系統図であり、(a)は中温凝縮冷媒溶液熱交換器37と高温凝縮冷媒溶液熱交換器36とを直列に配置した部分系統図、(b)は直列に配置した中温凝縮冷媒溶液熱交換器37と高温凝縮冷媒溶液熱交換器36に希溶液Swの一部をそれぞれ導入する構成の部分系統図、(c)は直列に配置した中温凝縮冷媒溶液熱交換器37と高温凝縮冷媒溶液熱交換器36を吸収器側の高温溶液熱交換器33Aに対して並列に配置した部分系統図である。なお、図6に示す構成の場合は、高温再生器へ送液される希溶液で凝縮冷媒から熱回収するために、凝縮冷媒Vf3、Vf2の温度を考慮して、高温溶液熱交換器33を高温溶液熱交換器33Aと高温溶液熱交換器33Bとに2分割している。また、図6においても、吸収冷凍機1、2(図1、2参照)のうち溶液系統の吸収器Aから各再生器G1〜G3への溶液送りラインを示しており、他の構成の図示は省略している。また、図6に示す凝縮冷媒から熱回収を行う場合も、図5に示す場合と同様の高温凝縮冷媒溶液熱交換器36と、中温凝縮冷媒溶液熱交換器37とを備えている。
図6(a)に示すように中温凝縮冷媒溶液熱交換器37と高温凝縮冷媒溶液熱交換器36とを直列に配置した場合、吸収器Aから導出された希溶液Swはまず高温溶液熱交換器33Aで高温濃溶液Sh3と熱交換した後に中温凝縮冷媒溶液熱交換器37に導入され、ここで中温凝縮冷媒Vf2と熱交換して熱回収を行う。さらに希溶液Swは高温凝縮冷媒溶液熱交換器36に導入されて高温凝縮冷媒Vf3と熱交換して熱回収を行い、次いで高温溶液熱交換器33Bに導入されて高温再生器G3から導出された高温濃溶液Sh3と熱交換を行った後に高温再生器G3に導入される。この場合は、高温再生器G3へ導入される希溶液Swでより多くの熱を回収することができる。
図6(b)に示すように直列に配置した中温凝縮冷媒溶液熱交換器37と高温凝縮冷媒溶液熱交換器36に希溶液Swの一部をそれぞれ導入する構成の場合、吸収器Aから導出された希溶液Swはまず高温溶液熱交換器33Aで高温濃溶液Sh3と熱交換した後に、一部は希溶液管43Aを流れて中温凝縮冷媒溶液熱交換器37に導入され中温凝縮冷媒Vf2と熱交換を行い、残りは中温凝縮冷媒溶液熱交換器37をバイパスして、中温凝縮冷媒Vf2と熱交換を行った希溶液Swと合流する。その希溶液Swは一部が希溶液管43Bを流れ高温凝縮冷媒溶液熱交換器36に導入されて高温凝縮冷媒Vf3と熱交換を行い、残りは高温凝縮冷媒溶液熱交換器36をバイパスして、高温凝縮冷媒Vf3と熱交換を行った希溶液Swと合流し、次いで高温溶液熱交換器33Bに導入されて高温再生器G3から導出された高温濃溶液Sh3と熱交換を行った後に高温再生器G3に導入される。この場合は、高温凝縮冷媒溶液熱交換器36及び中温凝縮冷媒溶液熱交換器37での交換熱量を抑制しつつ熱回収をすることができる。
図6(c)に示すように直列に配置した中温凝縮冷媒溶液熱交換器37と高温凝縮冷媒溶液熱交換器36を吸収器側の高温溶液熱交換器33Aに対して並列に配置した場合は、高温溶液ポンプ13の吐出側で希溶液Swが分流した後に希溶液導出管43を介して高温溶液熱交換器33Aに及び希溶液管43Cを介して中温凝縮冷媒溶液熱交換器37にそれぞれ導入される。高温溶液熱交換器33Aに導入された希溶液Swは低温濃溶液Sh3(図1、2参照)と熱交換し、中温凝縮冷媒溶液熱交換器37に導入された希溶液Swは中温凝縮冷媒Vf2と熱交換した後に高温凝縮冷媒溶液熱交換器36に導かれて高温凝縮冷媒Vf3と熱交換し、その後分流した各希溶液Swは合流する。合流した希溶液Swは高温溶液熱交換器33Bに導入されて高温再生器G3から導出された高温濃溶液Sh3と熱交換を行った後に高温再生器G3に導入される。この場合は、高温溶液熱交換器33Aと中温凝縮冷媒溶液熱交換器37、高温凝縮冷媒溶液熱交換器36への溶液分流比を調整することで、各熱交換器の交換熱量を調整しつつ、高温再生器G3へ導入される希溶液Swの温度を高くすることができる。
図7は、高温再生器より排出された排ガスから希溶液に熱回収する溶液系統の部分系統図であり、(a)は低温溶液熱交換器31と排ガス溶液熱交換器35A、及び中温溶液熱交換器32と排ガス溶液熱交換器35B、高温溶液熱交換器33と排ガス溶液熱交換器35Cをそれぞれ直列に配置した部分系統図、(b)は低温溶液熱交換器31と排ガス溶液熱交換器35A、及び中温溶液熱交換器32と排ガス溶液熱交換器35B、高温溶液熱交換器33と排ガス溶液熱交換器35Cをそれぞれ並列に配置した部分系統図である。なお、図7においても、溶液系統の吸収器Aから各再生器G1〜G3への溶液送りラインを示しており、他の構成の図示は省略している。図7に示すように、高温再生器より排出された排ガスから熱回収を行う場合は、3つの排ガス溶液熱交換器35A、35B、35Cを備えている。排ガス溶液熱交換器35A、35B、35Cは、典型的にはシェルアンドチューブ型熱交換器が用いられるがその他の熱交換器を用いてもよい。
図7(a)に示すように低温溶液熱交換器31と排ガス溶液熱交換器35A、及び中温溶液熱交換器32と排ガス溶液熱交換器35B、高温溶液熱交換器33と排ガス溶液熱交換器35Cをそれぞれ直列に配置した場合は、高温再生器G3から排出された排ガスeはまず排ガス溶液熱交換器35Cで高温溶液熱交換器33を通過した希溶液Swと熱交換を行う。排ガス溶液熱交換器35Cから導出された排ガスeは、次に排ガス溶液熱交換器35Bで中温溶液熱交換器32を通過した希溶液Swと熱交換を行う。排ガス溶液熱交換器35Bから導出された排ガスeは、次に排ガス溶液熱交換器35Aで低温溶液熱交換器31を通過した希溶液Swと熱交換を行う。この場合は、高温再生器G3及び中温再生器G2、低温再生器G1に導入される希溶液Swの温度を高くすることができる。
図7(b)に示すように低温溶液熱交換器31と排ガス溶液熱交換器35A、及び中温溶液熱交換器32と排ガス溶液熱交換器35B、高温溶液熱交換器33と排ガス溶液熱交換器35Cをそれぞれ並列に配置した場合は、高温溶液ポンプ13吐出側で希溶液Swが分流し、その一部は高温溶液熱交換器33で高温濃溶液Sh3と熱交換した後に高温再生器G3に導入され、残りは希溶液管43Dを流れ高温溶液熱交換器33をバイパスして排ガス溶液熱交換器35Cに導かれて高温再生器G3から排出された排ガスeと熱交換した後に高温再生器G3に導入される。排ガス溶液熱交換器35Cから導出された排ガスeは、次に低温溶液熱交換器31を通過した後に分流して希溶液管42Dを流れ中温溶液熱交換器32をバイパスした希溶液Swと排ガス溶液熱交換器35Bで熱交換をする。低温溶液熱交換器31を通過した後に分流した希溶液Swの残りの一部は希溶液管41を流れてそのまま低温再生器G1に導入され、他の残りの希溶液Swは中温溶液熱交換器32に導かれて中温濃溶液Sh2と熱交換した後に中温再生器G2に導入される。低温溶液熱交換器31へ導入される希溶液Swは、中温溶液ポンプ12の吐出側で分流した一部であり、中温溶液ポンプ12の吐出側で分流した残りの希溶液Swは希溶液管41Dを流れて排ガス溶液熱交換器35Aに導かれ、排ガス溶液熱交換器35Bから導出された排ガスeと熱交換を行った後に低温再生器G1に導入される。この場合は、各溶液熱交換器31、32、33とこれらに並列に設置される排ガス溶液熱交換器35A、35B、35Cとの溶液分流比を調整することで、各熱交換器31、32、33、35A、35B、35Cの熱交換量を調整しつつ、各再生器G1〜G3へ導入される希溶液Swの温度を高くすることができる。
なお、図5〜図7において説明した、中温再生器G2のドレンVf3や低温再生器G1のドレンVf2と希溶液Swとの熱交換による熱回収、及び高温再生器G3’からの排ガスと希溶液Swとの熱交換による熱回収で用いる各熱交換器36、37、35A〜35Cのうちで設置する熱交換器は、必ずしも図示したすべてを備えている必要はなく、吸収冷凍機の作動条件により適宜選定して配設してもよい。
(フラッシュチャンバーの追加)
上述の各三重効用吸収冷凍機において、吸収器Aに導入される高温濃溶液Sh3と、低温濃溶液Sh1と中温濃溶液Sh2とが混合した濃溶液との合流部にフラッシュチャンバーを設置してもよい。吸収冷凍機の運転条件により、低温濃溶液Sh1と中温濃溶液Sh2とが混合した濃溶液の飽和圧力よりも高温濃溶液Sh3の飽和圧力の方が高い場合は、これらが合流したときに高温濃溶液Sh3の圧力低下に伴って、さらに冷媒蒸気が発生する。合流部で発生する冷媒蒸気の量が多い場合には配管内で腐食等の不具合が生じるおそれがあるため、フラッシュチャンバーを設置して冷媒蒸気の再蒸発による影響を緩和させるとよい。また、フラッシュチャンバーの上部に、低温再生器G1又は凝縮器Cへと導く配管を接続し、フラッシュチャンバーで発生した冷媒蒸気を低温再生器G1又は凝縮器Cへ送るようにしてもよい。
(流量調整手段の追加)
また、高温溶液熱交換器33の下流側の高温濃溶液導出管46、及び中温溶液熱交換器32の下流側で低温濃溶液導出管44に接続する前の中温濃溶液導出管45のそれぞれに、電動弁等の流量調整手段(不図示)を設けてもよい。典型的には、高温溶液ポンプ13による高温再生器G3への溶液の供給量は高温濃溶液導出管46の抵抗によって決まる高温濃溶液Sh3の導出量により決定され、中温溶液ポンプ12による中温再生器G2への溶液の供給量は中温濃溶液導出管45の抵抗によって決まる中温濃溶液Sh2の導出量により決定されるが、これらは吸収冷凍機の定格運転条件を基準として決定されているため、部分負荷条件ではサイクル効率を最適にする溶液の供給量にはならない。そのため、上述の位置に電動弁等の流量調整手段を設け、冷凍負荷に応じた溶液量を供給できるようにしてもよい。電動弁等の流量調整手段は、典型的には制御装置60と信号ケーブルで接続され、制御装置60からの信号を受信して作動するように構成される。また、吸収冷凍機の起動直後や冷凍負荷が小さいとき、あるいは冷却水温度が低いとき等の、溶液ポンプ12、13の最低回転速度の運転時でも各再生器G1〜G3への溶液供給が過剰になる場合は、電動弁等の流量調整手段を制御して(電動弁の場合は開いて)過剰になる分の溶液を吸収器Aへ戻すようにしてもよい。
(低温再生器への溶液フロー)
以上の説明では、吸収器Aの希溶液Swを、中温溶液ポンプ12で中温再生器G2及び低温再生器G1へ並列に送ることとしたが、まず希溶液Swをすべて中温再生器G2へ送り、中温再生器G2から導出される中温濃溶液Sh2を低温再生器G1へ導くようにしてもよい。また、吸収器Aの希溶液Swを、高温溶液ポンプ13で高温再生器G3へ送り、中温溶液ポンプ12で中温再生器G2及び低温再生器G1へ送ることとしたが、高温溶液ポンプ13で高温再生器G3及び低温再生器G1へ送り、中温溶液ポンプ12で中温再生器G2へ送ってもよい。
本発明の実施の形態に係る三重効用吸収冷凍機を示す模式的系統図である。 本発明の実施の形態に係る三重効用吸収冷凍機の変形例を示す模式的系統図である。 吸収器及び蒸発器を多段とした三重効用吸収冷凍機を示す部分系統図である。 貫流ボイラとした高温再生器の図である。(a)は縦断面図、(b)は缶胴部分の平面図である。 中温再生器及び低温再生器へ送液される希溶液で凝縮冷媒から熱回収する溶液系統の部分系統図である。(a)は低温溶液熱交換器と中温凝縮冷媒溶液熱交換器、及び中温溶液熱交換器と高温凝縮冷媒溶液熱交換器をそれぞれ直列に配置した部分系統図、(b)は低温溶液熱交換器と中温凝縮冷媒溶液熱交換器、及び中温溶液熱交換器と高温凝縮冷媒溶液熱交換器をそれぞれ並列に配置した部分系統図、(c)は直列に配置した中温凝縮冷媒溶液熱交換器と高温凝縮冷媒溶液熱交換器に対して低温溶液熱交換器及び中温溶液熱交換器が並列になるように配置した部分系統図である。 高温再生器へ送液される希溶液で凝縮冷媒から熱回収する溶液系統の部分系統図である。(a)は中温凝縮冷媒溶液熱交換器と高温凝縮冷媒溶液熱交換器とを直列に配置した部分系統図、(b)は直列に配置した中温凝縮冷媒溶液熱交換器と高温凝縮冷媒溶液熱交換器に希溶液の一部をそれぞれ導入する構成の部分系統図、(c)は直列に配置した中温凝縮冷媒溶液熱交換器と高温凝縮冷媒溶液熱交換器を吸収器側の高温溶液熱交換器に対して並列に配置した部分系統図である。 高温再生器より排出された排ガスから希溶液に熱回収する溶液系統の部分系統図である。(a)は低温溶液熱交換器と排ガス溶液熱交換器、及び中温溶液熱交換器と排ガス溶液熱交換器、高温溶液熱交換器と排ガス溶液熱交換器をそれぞれ直列に配置した部分系統図、(b)は低温溶液熱交換器と排ガス溶液熱交換器、及び中温溶液熱交換器と排ガス溶液熱交換器、高温溶液熱交換器と排ガス溶液熱交換器をそれぞれ並列に配置した部分系統図である。
符号の説明
1、2、3 三重効用吸収冷凍機
12 中温溶液ポンプ
13 高温溶液ポンプ
22 中温再生器溶液溜まり
23 高温再生器溶液溜まり
60 制御装置
62 中温圧力検知器
63 高温圧力検知器
65H 高位液面センサー(中温液面検知器)
65L 低位液面センサー(中温液面検知器)
66H 高位液面センサー(高温液面検知器)
66L 低位液面センサー(高温液面検知器)
68 中温冷媒温度検知器
69 高温冷媒温度検知器
A 吸収器
C 凝縮器
E 蒸発器
G1 低温再生器
G2 中温再生器
G3 高温再生器
S 溶液
Sw 希溶液
Sh2 中温濃溶液
Sh3 高温濃溶液
Vs 冷媒蒸気

Claims (4)

  1. 冷媒蒸気を溶液で吸収し、前記溶液を濃度が低下した希溶液とする吸収器と;
    前記吸収器から前記希溶液を導入し、前記希溶液を加熱することにより冷媒を蒸発させて濃度を上昇させる低温再生器と;
    前記吸収器から前記希溶液を導入し、前記希溶液を加熱することにより前記低温再生器におけるよりも高い温度で冷媒を蒸発させて濃度を上昇させる中温再生器と;
    前記吸収器から前記希溶液を導入し、前記希溶液を加熱することにより前記中温再生器におけるよりも高い温度で冷媒を蒸発させて濃度を上昇させる高温再生器と;
    前記吸収器から前記希溶液を前記中温再生器に送液する中温溶液ポンプと;
    前記吸収器から前記希溶液を前記高温再生器に送液する、前記中温溶液ポンプとは別の高温溶液ポンプとを備える;
    三重効用吸収冷凍機。
  2. 前記高温再生器が、前記希溶液から冷媒を蒸発させて濃度が上昇した高温濃溶液を導出する側に、前記高温濃溶液を溜める高温再生器溶液溜まりを有し;
    前記中温再生器が、前記希溶液から冷媒を蒸発させて濃度が上昇した中温濃溶液を導出する側に、前記中温濃溶液を溜める中温再生器溶液溜まりを有し;
    前記高温再生器溶液溜まり内もしくは前記高温再生器の本体内の前記高温濃溶液の液面が第1の所定の液面高さになるように前記高温溶液ポンプの吐出量を調節すると共に、前記中温再生器溶液溜まり内もしくは前記中温再生器の本体内の前記中温濃溶液が第2の所定の液面高さになるように前記中温溶液ポンプの吐出量を調節する制御装置を備える;
    請求項1に記載の三重効用吸収冷凍機。
  3. 前記高温再生器内の圧力を検知する高温圧力検知器と;
    前記高温再生器溶液溜まり内もしくは前記高温再生器の本体内の前記高温濃溶液の高位液面及び低位液面を検知する高温液面検知器と;
    前記中温再生器内の圧力を検知する中温圧力検知器と;
    前記中温再生器溶液溜まり内もしくは前記中温再生器の本体内の前記中温濃溶液の高位液面及び低位液面を検知する中温液面検知器とを備え;
    前記制御装置が、前記高温溶液ポンプの回転速度を、前記高温圧力検知器で検知した圧力に基づいて調節しつつ前記高温液面検知器が前記高位液面を検知したときに低下させ前記低位液面を検知したときに上昇させると共に、前記中温溶液ポンプの回転速度を、前記中温圧力検知器で検知した圧力に基づいて調節しつつ前記中温液面検知器が前記高位液面を検知したときに低下させ前記低位液面を検知したときに上昇させるように構成された;
    請求項2に記載の三重効用吸収冷凍機。
  4. 前記高温圧力検知器に代えて、前記高温再生器内の希溶液を加熱して蒸発した冷媒が凝縮した高温凝縮冷媒の温度を検知する高温冷媒温度検知器を備え;
    前記中温圧力検知器に代えて、前記中温再生器内の希溶液を加熱して蒸発した冷媒が凝縮した中温凝縮冷媒の温度を検知する中温冷媒温度検知器を備え;
    前記制御装置が、前記高温圧力検知器で検知した圧力に代えて前記高温冷媒温度検知器で検知した温度に基づいて前記高温溶液ポンプの回転速度を調節し、前記中温圧力検知器で検知した圧力に代えて前記中温冷媒温度検知器で検知した温度に基づいて前記中温溶液ポンプの回転速度を調節するように構成された;
    請求項3に記載の三重効用吸収冷凍機。
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